【文献】
道路局高速国道課,SA・PAに接続するスマートICの社会実験,道路行政セミナー,日本,2004年05月,p38−40,http://www.hido.or.jp/14gyousei_backnumber/2004_data/seminar0405.pdf
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1のシステムにおいて、さらに、前記第3の検知手段により車両の通過が検知された場合、前記車両が通過した後に、前記第3の遮断機を下ろすことを特徴とする車両誘導システム。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明に係る実施形態について詳細に説明する。なお、図面に示す同じ要素に対しては同じ参照符号を付して重複した説明を省略する。
【0030】
先ず、有料道路の入口料金所で使用するETCシステムを利用した車両誘導システムについて説明し、次に出口料金所で使用する車両誘導システム、更に応用例(逆走防止機能を充実させたインターチェンジ、スマートインターチェンジ、駐車場等)について説明する。
【0031】
[入口料金所用のETCシステム利用車両誘導システム]
図3は入口料金所で使用するETCシステムを利用した車両誘導システムを示す。
【0032】
車両は、一般道路8から有料道路7向かって進行し、その間に料金所9が設けられている。従来、料金所9には、3つのレーンが用意されていた。レーン(A→D)はETC専用、レーンB,Cは一般車用である。本実施形態では、新たにAから分岐するレーンE(「再進入レーン」ともいう。)が用意されている。ここで、ルートA→DはETCゲート5を通り有料道路7へ進むルートであり、ルートA→Eは料金所9へ再進入するたのためのレーンである。
【0033】
レーンA→Dには、基本的には、路側アンテナ3,5が備えられ、車載器との間で無線通信を行なっている。
図4はレーンA→D,A→Eの詳細を示し、これに沿って更に説明する。車両が、一般道路8から進入して、予め開いている遮断機1を通り、車両検知装置2aにより検知され、無線通信が可能か否かを判定する路側アンテナ(ゲート前アンテナ)3の側を通過し、車両検知装置2bにより検知される。
【0034】
ゲート前アンテナ3との間で無線通信が可能と判定されたとき、誘導装置4−2は閉じたままで誘導装置4−1が開き、車両検知装置2cの側を通り、路側アンテナ(ETCゲート)5から車載器に対する入口情報を受信して、車両は有料道路7へと進むことが出来る。
【0035】
ゲート前アンテナ3との間で無線通信が不能又は不可と判定されたとき、誘導装置4−1は閉じたままで誘導装置4−2が開き、レーンEに進んで、車両検知装置2dの側を通り、再度レーンA,B,Cのいずれかを選択する地点に戻る。従来、再進入レーンEが存在しなかったので、開閉バー4−1が下りて進行出来なくなると、車両を止めてインターホン等で係員を呼び出す必要があった。これにより、料金所9の渋滞が助長され、ETCの本来の目的が達成できない状態となる。また、開閉バー4−1が下りて通行を止められた車両が、レーンDからバック走行をしてレーンAから出ようとすると、後続の車両と衝突するおそれもあり、非常に危険であった。しかし、再進入レーンEを設けることで、このような不具合、危険をシステム的に解決することができる。
【0036】
ここで、
図7のように(これは出口料金所の例であるが)、無線通信が不能・不可の車両がレーンAから、レーンEを通って、レーンB又はCの通行券発券ボックス6より前の地点に合流するような構成にしてもよい。なお、レーンB,Cは一般車用レーンであり、通行券発券ボックス6が夫々設けられている。
【0037】
図4に戻り、ゲート前アンテナ3には、車両に搭載されたETC車載器とデータを通信する通信手段および受信したデータを認識して、ETCによる料金徴収が可能か判定する判定手段とが備えられている。
【0038】
誘導装置4−1,4−2としては、例えば遮断機の形態にし、ルートDへ誘導する時にはルートD側の遮断機を開けてルートE側の遮断機を閉じ、ルートEへ誘導する時にはルートE側の遮断機を開けてルートD側の遮断機を閉じて誘導する方法がある。また、表示パネルの形態にし、それぞれのルートで「通行可能」「通行不可」などの文字を表示させてもよいし、通行可能なルートには「↑」(矢印)、通行不可能なルートには「×」(バツ印)などの記号や絵を表示させてもよい。また、「ETC読み取り不能」等のルートEへ誘導する理由を表示させてもよい。また、遮断機形式と表示パネル形式とを併用してもよい。
【0039】
通行券発券ボックス10は、現金や磁気カードなどで料金徴収を行なうための有人又は無人の設備のことであって、現在高速道路の料金所などで導入されているものである。
【0040】
図4に示す複数個の車両検知装置2a,2b,2c,2dの機能について着目しながら、
図5に示すフローを使って、
図3,4の車両誘導システムの誘導方法を簡単に説明する。最初の車両検知装置2aが車両の進入を検知すると(ステップS02)、遮断機1を閉じて後続車との間を一定の間隔を空けるようにしている(ステップS03)。遮断機1は、後述するように、車両検知装置2c又は2dが車両を検知しないと開かないので、先行車と後続車の衝突が回避でき、また先行車がレーンAを逆走するのを阻止できる。2番目の車両検知装置2bが進入車両を検知すると(ステップS05)、車両がゲート前アンテナ3を通過したことを確認し、このタイミングで通信可能又は通信不能・不可のいずれであるかを判定する(ステップS06,S07)。判定時期を確定し、車両が通過していない状態と車両の通過したにも拘わらず無線通信が行なわれなかった状態とを識別できるようにしている。
【0041】
通信可能であれば、誘導装置4−1が開きレーンDに誘導され有料道路7に進む(ステップS08)。反対に、通信不能・不可であれば、誘導装置4−2が開きレーンEに誘導され、再度レーンA,B,Cを選択する場所に戻る(ステップS13)。ここで、「通信不能・不可」には、一般車が誤って進入した場合、及びETC車が何らかの理由で無線通信に成功しなかった場合を含んでいる。
【0042】
3番目の車両検知装置2cが進入車両を検知すると(ステップS09)、この車両はレーンA→Dから脱出しつつあるので遮断機1を開き(ステップS10)、同様に、4番目の車両検知装置2dが進入車両を検知すると(ステップS14)、レーンA→Eから脱出しつつあるので遮断機1を開くようにしている(ステップS15)。これにより、1台の車両が、遮断機1から車両検知装置2c,2dの区間に進入しているときはこの区間は一種の閉鎖領域となり、1台の車両のみの存在が許されるようになっている。このため、この閉鎖領域では先行車と後続車の衝突は起こらない。なお、ETCシステムが正常に働いている限り、遮断機1が閉じている時間は、車両が遮断機1からETCゲート5を通過するまでの時間であり、ほんの数秒であり、ETCシステム本来のノンストップ走行は実質的に確保されている。
【0043】
なお、路側アンテナであるゲート前アンテナ3とETCゲート5を一緒にして、ゲート前アンテナ3の地点に設置し、無線通信が可能であるか否かの判定と可能な場合に入口情報の送信とを一度に実行してもよい。
【0044】
また、上述の実施例は入口発券方式であるが、本発明は、これに限定されるものではなく、単純徴収方式においても採用できる。この場合は、有料道路の入口と出口の間で少なくとも1カ所にこのような誘導システムを設ければよい。
【0045】
図3,4の誘導システムは、各遮断機,各車両検知装置,ゲート前アンテナ,ETCゲート等と接続されたコンピュータ(図示せず。)によって実行される。上述した誘導方法は、プログラム化されてこのコンピュータに読み込まれ、実行される。更に、このプログラムは、適当な記録媒体に記録されている。本発明は、上述の誘導システムのみならず、このような誘導方法、この誘導方法を実行するプログラム、このプログラムを記録した記録媒体をも含んでいる。
【0046】
この実施形態によれば、次のような効果が得られる。
(1)本実施例は、従来のインターチェンジに大幅な変更を加えることなく、新たに再進入レーンEを用意するだけで実現できる。
(2)ETCレーンに進入した後、ETC無線通信が不能・不可であっても再進入レーンEが用意されているので渋滞が発生しない。
(3)車両検知装置2aが進入車両を検知すると遮断機1を閉じ、その後車両検知装置2c,2dが進入車両を検知しないと遮断機1を開けないので、進入車両の不法な逆方向走行を阻止することができる。
(4)更に、遮断機1と車両検知装置2c,2dの間にある車両は1台限定されるので、進入車両と後続車両との間で衝突事故が回避できる。
【0047】
[出口料金所用のETCシステム利用車両誘導システム]
図6は出口料金所におけるETCシステムを利用した車両誘導システムを示す。
【0048】
車両は、有料道路7から一般道路8向かって進行し、その間に料金所9が設けられている。従来、料金所には、3つのレーンが用意されていた。レーン(A→D)はETC専用、レーンB,Cは一般車用である。本実施形態では、新たに再進入レーンEが用意されている。
【0049】
図6の出口料金所用のETCシステム利用車両誘導システムは、基本的に、
図3,4のそれと同じである。
【0050】
図6に示す複数個の車両検知装置2a,2b,2c,2dの機能について着目しながら、
図8に示すフローを使って
図6,7の車両誘導システムの誘導方法を簡単に説明する。最初の車両検知装置2aが車両の進入を検知すると(ステップS22)、遮断機1を閉じて後続車との間を一定の間隔を空けるようにしている(ステップS23)。2番目の車両検知装置2bが進入車両を検知すると(ステップS25)、車両がゲート前アンテナ3を通過したことを確認し、このタイミングで通信可能又は通信不能・不可のいずれであるかを判定する(ステップS26,S27)。通信可能であれば、誘導装置4−1が開きレーンDに誘導され一般道路8に進む。反対に、通信不能・不可であれば、誘導装置4−2が開き再進入レーンEに誘導され、再度レーンA,B,Cを選択する場所に戻る。なお、
図7に示すように、一般車レーンB又はCに誘導するようにしてもよい。
【0051】
この時、3番目の車両検知装置2cが進入車両を検知すると(ステップS29)、この車両はレーンA→Dから脱出しつつあるので遮断機1を開き(ステップS30)、同様に、4番目の車両検知装置2dが進入車両を検知すると(ステップS34)、レーンA→Eから脱出しつつあるので遮断機1を開くようになっている(ステップS35)。
【0052】
同様に、
図6,7の誘導システムは、各遮断機,各車両検知装置,ゲート前アンテナ,ETCゲート等と接続されたコンピュータ(図示せず。)によって実行される。上述した誘導方法は、プログラム化されてこのコンピュータに読み込まれ、実行される。更に、このプログラムは、適当な記録媒体に記録されている。本発明は、上述の誘導システムのみならず、このような誘導方法、この誘導方法を実行するプログラム、このプログラムを記録した記録媒体をも含んでいる。
【0053】
この実施形態によれば、上述した(1)〜(4)と同じ効果が得られる。
【0054】
[その他の応用例]
(逆進入防止機能を充実させたインターチェンジ)
しかしながら
図4で説明した実施例では、料金不払いなどを目的とした不正車両が、ETC車用レーンの出口や離脱レーンの出口から遡ってETC車用レーンに逆進入することを防ぐことが出来ないという問題点を有している。これを解決するため、次に説明する実施形態では、レーンD及びレーンEの各々に対して、同様に遮断機と車両検知装置の組み合わせによる逆走防止手段を設けている。
【0055】
図9は、
図4の変形例であり、逆進入防止機能を充実させたインターチェンジの構成を示す図である。
図10は、
図9の車両誘導システムの誘導方法を説明するフローチャートである。
【0056】
図9のインターチェンジの構成を、
図4のそれと比較すると、
図4で説明した閉鎖区間(遮断機1〜遮断機4−1,4−2の区間)に加えて、閉鎖区間F(遮断機1−2〜遮断機4−1の区間)と閉鎖区間G(遮断機1−3〜遮断機4−2の区間)とを形成している。
図9に示すように、閉鎖区間Fを形成するため、新たに遮断機1−2,車両検知装置2e,閉鎖区間センサー16を設け、また、閉鎖区間Gを形成するため、新たに遮断機1−3,車両検知装置2f,閉鎖区間センサー17を設け、更に閉鎖区間センサー18を設けている。
【0057】
図10のフローを、
図8のそれと比較すると、その相違は実質的には、
図10にはステップS50〜54,56,59〜62が新たに追加されている点にある。
【0058】
図9,10を参照しながら、この実施形態を簡単に説明すると、レーンDに車両が入る時は、車両検知装置2cが車両を検知すると(ステップS49)、遮断機4−1を閉じて遮断機1−2を開き(ステップS50)、その後ゲート前アンテナ3が後続車両を認識判断するまで(ステップS48)遮断機4−1を閉じたままにしておく。車両検知装置2eが車両を検知すると(ステップS52)遮断機1−2を閉じ(ステップS53)、レーンDの出口から不正車両が逆進入することを防ぐ。車両区間センサー16が閉鎖区間Fに車両がいないことを確認すると(ステップS54)、遮断機1を開いて(ステップS55)後続車両の進入が可能となる。万一、別の不正車両が閉鎖区間Fを出る車両とすれ違いに逆進入した場合でも、閉鎖区間センサー16が閉鎖区間Fに車両がいると判定すると(ステップS54)、監視センターへ通報する等の処理を行なって、不正車両をそれ以上進入させない。
【0059】
レーンEに関しても同様である。レーンEに車両が入る時は、車両検知装置2dが車両を検知すると(ステップS58)、遮断機4−2を閉じて遮断機1−3を開き(ステップS59)、その後ゲート前アンテナ3が後続車両を認識判断するまで(ステップS57)遮断機4−2を閉じたままにしておく。車両検知装置2fが車両を検知すると(ステップS60)遮断機1−3を閉じ(ステップS61)、レーンEの出口から不正車両が逆進入することを防ぐ。車両区間センサー17が閉鎖区間Gに車両がいないことを確認すると(ステップS62)、遮断機1を開いて(ステップS63)後続車両の進入が可能となる。万一、別の不正車両が閉鎖区間Fを出る車両とすれ違いに逆進入した場合でも、閉鎖区間センサー17が閉鎖区間Gに車両がいると判定すると(ステップS62)、監視センターへ通報する等の処理を行なって、不正車両をそれ以上進入させない。
【0060】
更に、必要に応じて、閉鎖区間センサー18を設けて、レーンAの車両の有無を最終確認してもよい。
【0061】
閉鎖区間センサーで撮影された映像は、監視センター(図示せず。)のモニタに表示させ、監視員がこれを監視している。ここで、閉鎖区間センサーは、必要に応じて、通常の可視カメラでもよく、或いは赤外線カメラでもよく、或いは両者を併用することもできる。赤外線カメラを用いると、車両のエンジン部の高温を検出するので、複数台の車両が同時に進入してきても、これらを識別することができる。
【0062】
この実施形態は、入口エンターチェンジ及び出口インターチェンジのいずれにも適用できることを承知されたい。
【0063】
(スマートインターチェンジの車両誘導システム)
図11は、変形例を示し、具体的には、スマートインターチェンジに本発明の車両誘導システムを導入した例である。スマートインターチェンジとは、高速道路のパーキング-エリアやサービス-エリアにETCゲートを設置して一般道と接続する、ETC車専用のインターチェンジ(料金所)のことで、2004年から実験的に導入が計画されている。従来のインターチェンジに比べ低費用で建設・管理できるのが特徴で、高速道路の利便性の向上や、周辺地域の活性化が期待されている。しかしながら、一般車がスマートインターチェンジに進入して立ち往生した場合に備えて係員が常駐していなければならないので、経済的でない。
【0064】
図11に示すように、一般道路8と有料道路7との間に、パーキング-エリア又はサービス-エリア11が設けられている。一般道路8から有料道路7に入るための入口料金所12と、反対に有料道路7から一般道路8に出るための出口料金所13がある。一般車レーンB,Cが無いことを除き、入口料金所12のレーン(A→D)と(A→E)の役割、及び出口料金所13のレーン(A→D)と(A→E)の役割は、
図3,4,6及び7のそれと同じである。
【0065】
本発明の車両誘導システムによれば、一般車の進入を阻止し、ETC車のみを対象に出来るので、インターチェンジを無人化でき、経済効果が期待できる。
【0066】
(有料駐車場等の車両誘導システム)
また、本発明は有料道路と一般道路を結ぶ料金所に限定されるものではなく、有料駐車場、または有料洗車場、またはドライブインシアターなどの、利用するために料金が必要なエリアに設置することもできる。
図12は本発明の車両誘導システムを導入した有料駐車場の一実施例である。
【0067】
入口より、車両(ETC車及び一般車)14が遮断機1を通って駐車場に入る。ゲート前アンテナ3によりETC通信可能か否かが判定され、可能であればルートDの方向へ誘導される。駐車後、ETC車専用出口から外に出る。無線通信不能・不可であれば、ルートEの方向へ誘導され、入場券発券所15で入場時刻が記載された入場券を受領する。駐車後、料金徴収所6で料金を支払い、一般車両用出口から外に出る。
【0068】
この場合、ETC車に対しては人手の関与を省略出来るので、人件費の節約が可能となる。
【0069】
同様に、
図9,11,12のシステムは、各遮断機,各車両検知装置,ゲート前アンテナ,ETCゲート等と接続されたコンピュータ(図示せず。)によって実行される。上述した誘導方法は、プログラム化されてこのコンピュータに読み込まれ、実行される。更に、このプログラムは、適当な記録媒体に記録されている。本発明は、上述の誘導システムのみならず、このような誘導方法、この誘導方法を実行するプログラム、このプログラムを記録した記録媒体をも含んでいる。
【0070】
以上、本発明に係る車両誘導システムに係る実施形態について記載したが、以上の記載は、例示であって、この記載により本発明は何ら限定されるものではないことを承知されたい。当業者がなし得る変更・改良は本発明の技術的範囲内のものである。本発明の技術的範囲は、添付の特許請求の範囲の記載に基づいて定められる。
[発明1]
一般道路と有料道路との間の料金所にETC車用レーンを有するインターチェンジに利用される車両誘導システムに於いて、
路側アンテナと車載器と間で通信不能又は通信不可が発生したとき、車両が前記ETC車用レーンから離脱しえる手段を設けたことを特徴とする、システム。
[発明2]
発明1に記載の車両誘導システムに於いて、
前記ETC車用レーンから離脱しえる手段は、前記ETC車用レーンから分岐して前記車両が前記料金所へ再進入するレーン又は一般者用レーンへ誘導されるレーンからなる、システム。
[発明3]
発明1に記載の車両誘導システムにおいて、
前記路側アンテナは、車載器との間で無線通信可能か否かを判定するためのゲート前アンテナと入口情報及び料金情報の送受信を行なうETCアンテナとを有している、システム。
[発明4]
発明1に記載の車両誘導システムにおいて、
前記システムは、遮断機、第1の車両検知装置、ゲート前アンテナ、第2の車両検知装置、誘導手段、第3の車両検知装置、第4の車両検知装置及びETCゲートを有し、
前記第1の車両検知装置が車両の進入を検知すると、前記遮断機を閉じて後続車との間を一定の間隔を空けるようにし、
前記第2の車両検知装置が進入車両を検知すると、車両がゲート前アンテナを通過したことを確認して、このタイミングで通信可能又は通信不能・不可のいずれであるかを判定し、
前記第3又は第4の車両検知装置が進入車両を検知すると、後続車のために前記遮断機を開く、システム。
[発明5]
発明1に記載の車両誘導システムにおいて、
前記システムは、少なくとも1つの誘導装置を有し、
前記ゲート前アンテナが車載器との間で通信可能又は通信不可・不能と判定したとき、その判定結果に基づいて前記誘導装置により車両を所定の誘導先に誘導する、システム。
[発明6]
ETC車載器搭載車が一般道路と有料道路との出入りをする時に、ETC車専用出入口から出入りをする車両を誘導するシステムであって、
一般道路と有料道路との出入りをする車両を検知する検知手段と、
車両に搭載されたETC車載器とデータを通信する通信手段と、
前記通信手段によって受信したデータを認識して、ETCによる料金徴収が可能か判定する判定手段と、
前記判定手段により判定した結果に従って、ETCによる料金徴収が可能な車両を、ETCゲートを通って一般道路から有料道路へ入る、または有料道路から一般道路へ出るルートへ誘導し、ETCによる料金徴収が不可能な車両を、再度出入口手前へ戻るルート又は一般車用出入口へ誘導する誘導手段を備え、
前記検知手段により車両の進入が検知された場合、遮断機を下ろすことにより、進入した車両のバック走行と後続の車両の進入を防ぐことを特徴とする、システム。
[発明7]
有料道路料金所、サービスエリア又はパーキングエリアに設置されている、発明6に記載のシステム。
[発明8]
少なくとも有料駐車場、有料洗車場及びドライブインシアターを含む有料エリアに設置されている、発明6に記載のシステム。
[発明9]
一般道路と有料道路との間の料金所にETC車用レーンを有するインターチェンジに利用される車両誘導システムに於いて、
前記ETC車用レーンの途中から分岐する、路側アンテナと車載器との間で通信不能又は通信不可が発生したときに車両を前記ETC車用レーンから離脱させるためのレーンを設け、
前記ETC車用レーンから離脱させるためのレーンは、前記車両を前記料金所へ再進入させるレーン又は一般車用レーンへ誘導するレーンであり、
前記分岐する地点から先の前記ETC車用レーンの部分及び前記離脱レーンの部分に対して、別の不正車両の逆進入を防止する閉鎖区間を夫々設けている、車両誘導システム。
[発明10]
発明9に記載の車両誘導システムにおいて、
前記路側アンテナは、車載器との間で無線通信可能か否かを判定するためのゲート前アンテナと入口情報及び料金情報の送受信を行なうETCアンテナとを有している、システム。
[発明11]
発明9に記載の車両誘導システムにおいて、
前記システムは、第1の遮断機、第1の車両検知装置、ゲート前アンテナ、第2の車両検知装置、閉鎖区間を作るための遮断機を含む誘導手段を有しており、
前記分岐する地点から先の、前記ETC車用レーンに第1の閉鎖区間センサーを有し、前記分岐する地点から先の、前記ETC車用レーンの第1の閉鎖区間に、第3の車両検知装置、ETCゲート、第2の遮断機及を有し、前記第1の閉鎖区間の先に第4の車両検知装置を有し、
また前記分岐する地点から先の、前記離脱レーンに第2の閉鎖区間センサーを有し、前記離脱レーンの第2の閉鎖区間に、第5の車両検知装置、第3の遮断機を有し、前記第2の閉鎖区間の先に第6の車両検知装置を有し、
前記第1の車両検知装置が車両の進入を検知すると、前記第1の遮断機を閉じて後続車との間を区切るようにし、
前記第2の車両検知装置が進入車両を検知すると、車両がゲート前アンテナを通過したことを確認して、このタイミングで通信可能又は通信不能・不可のいずれであるかを判定し、
前記閉鎖区間において車両検知装置が進入車両を検知すると、誘導手段の遮断機を閉じ、前記閉鎖区間の先に備えられた車両検知装置が車両の通過を検知すると閉鎖区間出口の遮断機を閉じることによって、別の不正車両が閉鎖区間の出口側から逆進入することを防止し、
万一、別の不正車両が閉鎖区間を出る車両とすれ違いに逆進入した場合でも、閉鎖区間センサーが閉鎖区間に車両がいると判定すると、監視センターへ通報する等の処理を行ない、
閉鎖区間センサーが閉鎖区間に車両がいないと判定すると、後続車のために第1の遮断機を開く、システム。
[発明12]
一般道路と有料道路との間の料金所にETC車用レーンを有するインターチェンジに利用される車両誘導方法であって、
前記インターチェンジには、路側アンテナと車載器と間で通信不能又は通信不可が発生したとき車両を前記ETC車用レーンから離脱させるためのレーンが設けられ、
前記ETC車用レーンから離脱させるためのレーンは、前記車両を前記料金所へ再進入させるレーン又は一般車用レーンへ誘導するレーンであり、
前記車両誘導方法は、
前記第1の車両検知装置が車両の進入を検知すると、第1の遮断機を閉じて後続車との間を一定の間隔を空けるようにし、
前記第2の車両検知装置が進入車両を検知すると、車両がゲート前アンテナを通過したことを確認して、このタイミングで通信可能又は通信不能・不可のいずれであるかを判定し、
通信可能と判断された時、第2のゲートを開けてETCゲート及び第3の車両検知装置に導き、所望の道路に送り出し、
通信不能・不可と判断された時、第3のゲートを開けて第4の車両検知装置に導き、前記再進入レーンに送り出し、
前記第3又は第4の車両検知装置が進入車両を検知すると、後続車のために前記第1の遮断機を開く、各ステップを含む車両誘導方法。
[発明13]
一般道路と有料道路との間の料金所にETC車用レーンを有するインターチェンジに利用される車両誘導方法であって、
前記インターチェンジには、第1の遮断機、第1の車両検知装置、ゲート前アンテナ、第2の車両検知装置、閉鎖区間を作るための遮断機を含む誘導手段を有しており、
前記分岐する地点から先の、前記ETC車用レーンに第1の閉鎖区間センサーを有し、前記分岐する地点から先の、前記ETC車用レーンの第1の閉鎖区間に、第3の車両検知装置、ETCゲート、第2の遮断機及を有し、前記第1の閉鎖区間の先に第4の車両検知装置を有し、
また前記分岐する地点から先の、前記離脱レーンに第2の閉鎖区間センサーを有し、前記離脱レーンの第2の閉鎖区間に、第5の車両検知装置、第3の遮断機を有し、前記第2の閉鎖区間の先に第6の車両検知装置を有し、
前記車両誘導方法は、
前記第1の車両検知装置が車両の進入を検知すると、前記第1の遮断機を閉じて後続車との間を区切るようにし、
前記第2の車両検知装置が進入車両を検知すると、車両がゲート前アンテナを通過したことを確認して、このタイミングで通信可能又は通信不能・不可のいずれであるかを判定し、
前記閉鎖区間において車両検知装置が進入車両を検知すると、誘導手段の遮断機を閉じ、前記閉鎖区間の先に備えられた車両検知装置が車両の通過を検知すると閉鎖区間出口の遮断機を閉じることによって、別の不正車両が閉鎖区間の出口側から逆進入することを防止し、
万一、別の不正車両が閉鎖区間を出る車両とすれ違いに逆進入した場合でも、閉鎖区間センサーが閉鎖区間に車両がいると判定すると、監視センターへ通報する等の処理を行ない、
閉鎖区間センサーが閉鎖区間に車両がいないと判定すると、後続車のために第1の遮断機を開く、各ステップを含む車両誘導方法。
[発明14]
コンピュータに発明12又は13記載の車両誘導方法の各ステップを実行させるコンピュータプログラム。
[発明15]
発明14記載のコンピュータプログラムを記録した記録媒体。