(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数の流量センサの前記異なる流量範囲の全ての組合せが、0.1リットル毎分の流量から50リットル毎分の流量範囲とされている、請求項1に記載の送気システム。
前記所望の流量は、患者の腹腔内の所望圧力及び患者の腹腔内で検知される現在圧力に基づき前記制御器によって決定され、前記患者の腹腔内の前記圧力は、前記主要ガス送達ラインから分離している圧力感知ラインを通して測定されるか又は前記主要ガス送達ラインを通して測定される、請求項1又は2に記載の送気システム。
前記複数の流量センサの前記異なる流量範囲の各々は、当該異なる流量範囲のうちの少なくとも1つの隣接する流量範囲と部分的にだけ重なり合うようにされた、請求項1ないし3の何れか一項に記載の送気システム。
前記制御可能な弁は前記制御器に電子的に接続されており、前記制御器は前記制御可能な弁を調整して当該主要ガス送達ラインを通るガスの流量を制御するように構成されている、請求項1ないし4の何れか一項に記載の送気システム。
前記第1の流量センサは第1の流量範囲内の流量を測定するように構成されており、前記第2の流量センサは第2の流量範囲内の流量を測定するように構成されており、前記第3の流量センサは第3の流量範囲内の流量を測定するように構成されており、前記第1の流量範囲の区分は前記第2の流量範囲の区分より低く、前記第3の流量範囲の区分は前記第2の流量範囲の区分より高い、請求項8に記載の送気システム。
前記複数の流量センサの各々での利用可能な多数のデジタル出力データ点は、各個別流量センサの前記流量範囲に亘って分配される、請求項1ないし9の何れか一項に記載の送気システム。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本開示は、
送気器から患者への
送気ガスの流量を制御するためのシステム及び方法を対象としている。
【0008】
本開示は、高流量と低流量の両方にて高い流量精度及び高い圧力精度を提供することのできる費用対効果に優れた高効率の
送気システムを提供している。
送気システムは、
送気システムが低流量から高流量へ又はその逆に移行した際に制御システムが適切な測定構成要素を選択できるようにする構成要素及びアルゴリズムを利用している。
【0009】
PCT-0030
図1を参照すると、
送気システム100の一実施形態が示されている。
送気システム100内の制御ユニット101は、患者の腹腔を加圧するために腹腔へのガスの流量を変える。ガスで加圧された腹腔を気腹と呼ぶ。気腹は、腹壁を臓器から隆起させ、患者の腹腔内に外科医のための視診及び操作用の空間を作り出す。腹腔内の圧力は操作中に例えば機器が取り出された場合又は腹腔の外に圧力が加えられた場合などに変化することがある。腹腔内部に安定した圧力を維持することは患者の安全にとって重要である。患者の安全にとっては、患者を過度に加圧しないことが重要であり、成人患者よりも傷害の影響を受けやすい小児患者は特にそうである。高精度の圧力制御が重要であり、ひいては、腹部圧力は腹部へのガス流量で以て制御されるのであるから高精度のガス流量測定が重要である。精度の許容レベルは、パーセンテージとして測定されている場合、流量に依存して変わってくる。比較的低い流量では低いパーセントの精度が許容可能であるのに対して、比較的高い流量では高いパーセントの精度が許容可能とされることもある。例えば、1リットル毎分に近いか又はそれ未満の流量ではプラス・マイナス30%の精度が許容可能であるのに対し、10リットル毎分に近いか又はそれを超える流量ではプラス・マイナス5%の精度が許容可能とされることもある。低精度流量測定は、
送気システムに、制御ユニット101が要求したよりも多くのガスを患者へ送達させないとも限らず、その様な送達は腹腔を過度に加圧しかねず、非効率な
送気ガス使用である。低精度ガス流量測定は、更に、
送気システムに、制御ユニット101が要求したよりも少ないガスを患者へ送達させないとも限らず、その様な送達は気腹の実現を遅らせかねず、また外科医の足を引っ張り操作を長引かせるかもしれない。高精度流量測定は、
送気システムが最適なガス流量を患者へ送達できるようにする。最適なガス流量は、管材、針、及びトロカールの様な、下流の絞りがある状態で、患者の腹腔内の所望圧力レベルを超えること無しに、
送気システムによって送達させることのできる最大の流量である。小児患者に係る操作については、小児の腹腔が比較的小さいサイズであるせいで気腹に達するためのガスの累積流量は成人患者の場合より遥かに少ないことから、高精度流量測定は特に重要である。例えば、小児用途は0.1リットル毎分から最大でも5リットル毎分程の低いガス流量を必要とするのに対し、成人用途は50リットル毎分又はそれ以上という高いガス流量を利用することもある。
【0010】
送気システム100は、流量センサ102、104、及び106を含んでいる。当該技術分野で知られている様に、流量センサ102、104、及び106は、オリフィスの様な既知の圧力降下領域の上流と下流のガスの圧力を測定し、測定された差圧に基づき流量を計算することによって、ガスの流量を測定することができる。代わりに、流量センサ102、104、及び106は、流量を測定する何らかの他の既知の手段を使用していてもよい。流量センサ102、104、及び106は、各々が、オリフィス108と圧力測定トランスデューサ110を含んでいてもよい。流量センサ102、104、及び106は、各々が、1つ又はそれ以上の冗長的な圧力測定トランスデューサを含んでいてもよい。
【0011】
流量センサ102、104、及び106は、例えば、低流量、中流量、及び高流量の様な特定の流量範囲のために設計されていてもよい。例えば、低流量範囲は0リットル毎分からおおよそ1リットル毎分まで、中流量範囲はおおよそ1リットル毎分からおおよそ8リットル毎分まで、及び高流量範囲はおおよそ8リットル毎分から50リットル毎分又はそれ以上の様な
送気器の最大流量まで、とされていてもよい。流量範囲の数及び個別の流量範囲のスパンは、システムの用途に依存して変わってもよい。流量センサ全てを組み合わせた流量範囲は、0リットル毎分から50リットル毎分又はそれ以上までの様な、
送気システムの全体としての流量容量を包含することになる。
送気システム100は、3つより多い又は少ない流量センサを含んでいてもよい。含むべき流量センサの数は、測定される流量の所望の分解能又は精度に基づいていてもよい。各センサの流量範囲を比較的狭くしてより多くの流量センサを含めば、より高い精度を実現することができる。制御ユニット101による処理を円滑にするために、流量センサの出力信号はアナログデジタル変換器へ送られてもよい。各センサの流量範囲を小さくすることは、より狭い流量範囲がアナログデジタル変換範囲に広げられることになるので、分解能を改善するはずである。センサが38,000の利用可能なデジタル出力データ点を有している場合、流量範囲が0から50リットル毎分であれば、1リットル毎分につき760データ点を有することになるのに対し、流量範囲が0から10リットル毎分であれば、1リットル毎分につき3,800のデータ点を有することになる。
【0012】
低、中、及び高の様な個別流量範囲は、隣接する流量範囲の1つ又はそれ以上と完全に又は部分的に重なり合ってヒステリシスをもたらすようになっていてもよい。例えば、低流量範囲がその上限側で1.1リットル毎分まで延びていて、一方で中流量範囲はその下限側で0.9リットル毎分まで延びていてもよい。流量が増加してゆくときは低流量から中流量への切り替わりが1.1リットル毎分にて起こるのに対し、流量が減少しているときは中流量から低流量へ戻る切り替わりは0.9リットル毎分にて起こるようになっていてもよい。流量範囲の重なり合いは、流量範囲を切り替える制御システムが2つの流量範囲の間を頻繁に行ったり来たりさせるのを回避できるようにする。流量範囲の重なり合いは、更に、制御システムが流量範囲の間を不必要に切り替えること回避できるようにする。
【0013】
流量センサ102、104、及び106は、マニホールド112と流体連通している。マニホールド112は、単一の入口接続部からの流れを、流量センサ102、104、及び106へと分配し、そして単一の出口接続部に出るようにすることができる。代わりに、マニホールド112は、複数の入口接続部及び複数の出口接続部を含んでいてもよい。マニホールド112の入口は、
送気器と共に使用される二酸化炭素の様な高圧力ガス源へ直接又は間接に接続されていてもよい。マニホールド112の出口は、ガスを患者へ送達する管材へ直接又は間接に接続されていてもよい。マニホールド112は、管材又は他の流体連通方法を通して接続されている1つ又はそれ以上の組立体を含んでいてもよい。マニホールド112は、アルミニウム又は他の何らかの適した固体材料の様な材料の塊から機械加工されていてもよい。マニホールド112は、各流量センサのガス流量範囲のための特別な設計及びサイズである流路を含んでいてもよい。マニホールド112にはオリフィス108が含まれていてもよい。オリフィス108は、特定の流量センサが動作する範囲内の圧力降下を達成するサイズであってもよい。例えば、低流量範囲のセンサのためのオリフィスはおおよそ0.02インチ(約0.508ミリメートル)の直径を有し、中流量範囲のセンサのためのオリフィスはおおよそ0.05インチ(約1.27ミリメートル)の直径を有し、高流量範囲のセンサのためのオリフィスはおおよそ0.1インチ(約2.54ミリメートル)の直径を有していてもよい。オリフィスのサイズは、特定の流量範囲について最適化させることができる。マニホールド112が流れを特定の流路へ方向決めできるようにするため、管材、L字継手、フランジ、及び弁の様な、様々な流体制御機器が含まれているか又はマニホールド112へ取り付けられていてもよい。追加的又は代替的には、流体制御機器は、マニホールド112を構成している異なる組立体の間に配置されていてもよいし、又はマニホールド112の上流又は下流に配置されていてもよい。当該技術分野で理解されている様に、ガス管材、ベレス針、及びトロカールの様な、様々な機器類が
送気システム100を患者へ接続するのに使用されていることもあれば、使用されていないこともある。
【0014】
送気システム100は、
図1に示されている流量センサ102、104、106への流路の様な、流路を通るガスの流量に影響を与える1つ又はそれ以上の弁114を含んでいてもよい。弁114は、オンオフ弁、可変オリフィス弁、又はガス流量に影響を及ぼすことが知られている他の如何なる弁であってもよい。弁114は、制御ユニット101によって電子的に監視され制御されていてもよい。制御ユニット101は、流量センサ102、104、及び106のガスの流量を制御するうえで必要に応じて弁114を調節することができる。弁114は、ガス流量を特定の単数又は複数の流量センサへ方向決めするのに使用することもできるし、特定の単数又は複数の流量センサへのガス流量を遮るのに使用することもできる。例えば、流量センサ102と関連付けられる弁114が開かれ、流量センサ104及び106と関連付けられる弁114が閉じられてもよい。そうすると、流量センサ102を通るガス流量が、制御可能な弁116を通って患者へ送達されるガス流量と同じということになる。
【0015】
送気システム100では、制御可能な弁116が、流量センサ102、104、106の下流の、患者へ通じるガス出口の上流に配置されている。制御可能な弁116は、閉ループシステムを使用して極めて精密な流量を可能にさせるように流量センサ102、104、106、オリフィス108、及び制御ユニット101と連携して動作する。流量センサ102、104、及び106は、制御可能な弁116を経由して患者へ送達されているガス流量を測定する。当業者には、弁を通る流量が弁にて直接測定される必要はなく、弁の上流又は下流で測定されてもよいということが認識されるであろう。制御可能な弁116は、例えば弁を通して面積及び/又は圧力降下を変えることによってガス流量を制御することのできる何れの型式の弁であってもよい。制御可能な弁116を制御ユニット101によって調節して、患者への特定の要求されている流量が制御可能な弁116を通してもたらされるようにすることができる。
【0016】
制御ユニット101は、ガスの特定の流量を患者へ送達するために制御可能な弁116を通る特定の流量を要求することができる。制御ユニット101は、患者の腹腔内に特定の圧力を実現するために特定の流量を患者へ送達させるように要求することができる。制御ユニット101は、要求流量を、
送気システム100の動作パラメータ及びモード、
送気システム100のガス圧力、患者の型、ユーザー入力、及び/又は患者の腹腔内の測定圧力と患者の腹腔内の所望圧力の間の差、に基づいて調節するようになっていてもよい。例えば、15ミリメートル水銀柱(「mmHg」)の圧力が患者の腹腔内に所望されていて、腹腔内の圧力が現在5mmHgであるなら、制御ユニット101は腹腔内の圧力が10mmHgである場合より大きい流量を要求することができる。
【0017】
制御ユニット101は、要求流量を実現するべく、制御可能な弁116を、ガス流量に影響を与えることのできる
送気システム100の何れかの因子に基づいて調節することができる。例えば、制御ユニット101は、制御可能な弁116を、
送気システム100への入口でのガス圧力、何れかの圧力調整器の下流のガス圧力、制御可能な弁116の入口でのガス圧力、何れかのオリフィスを含むマニホールド112を通るガス流路、制御可能な弁116の上流の何れかの圧力降下、及び/又は
送気システムを患者へ接続している管材及び機器の様な制御可能な弁116の下流の何れかの圧力降下、に基づいて調節することができる。
【0018】
図2は、
図1の
送気システム100と共に使用できる制御ユニット200の一実施形態の例示としての実施例である。例えば、制御ユニット101は、制御ユニット200の構成要素及び機能性の1つ又はそれ以上を含んでいてもよい。制御ユニット200の一例としての実施形態は、
図5−
図9に示され以下に説明されている
送気システムと共に使用されてもよい。制御ユニット200は、中央処理ユニット(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、又はそれら両方の様な、プロセッサ202を含んでいてもよい。プロセッサ202は、1つ又はそれ以上の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、サーバ、ネットワーク、デジタル回路、アナログ回路、それらの組合せ、又は他の現時点で知られている又は今後開発されるデータ分析用及びデータ処理用のデバイスであってもよい。プロセッサ202は、手動で生成された(即ちプログラムされた)コードの様なソフトウェアプログラムを実装していてもよい。
【0019】
制御ユニット200は、バス208を介して通信することのできるメモリ204を含んでいてもよい。メモリ204は、メインメモリ、静的メモリ、又は動的メモリであってもよい。メモリ204は、限定するわけではないが、ランダムアクセスメモリ、読み出し専用メモリ、プログラム可能読み出し専用メモリ、電気的プログラム可能読み出し専用メモリ、電気的消去可能読み出し専用メモリ、フラッシュメモリ、磁気テープ又は磁気ディスク、光学式媒体、及び同類のものを含む、様々な型式の揮発性及び不揮発性記憶媒体の様なコンピュータ可読記憶媒体を含むことができるが、それらに限定されない。1つの事例では、メモリ204は、プロセッサ202のためのキャッシュメモリ又はランダムアクセスメモリを含んでいる。代替的又は追加的に、メモリ204は、プロセッサ202、システムメモリ、又は他のメモリから分離されていてもよく、例えばプロセッサのキャッシュメモリなどから分離されていてもよい。メモリ204は、データを記憶するための外部のストレージデバイス又はデータベースであってもよい。例として、ハードドライブ、コンパクトディスク(「CD」)、デジタルビデオディスク(「DVD」)、メモリカード、メモリスティック、フロッピーディスク、ユニバーサルシリアルバス(「USB」)メモリデバイス、又はデータを記憶するよう動作する何れかの他のデバイス、が挙げられる。メモリ204は、プロセッサ202によって実行可能な命令224を記憶するように動作可能であってもよい。図面に描かれているか又はここに説明されている機能、プロセス、行為、又はタスクは、プログラムされたプロセッサ202がメモリ204に記憶されている命令224を実行することによって遂行されるようになっていてもよい。代替的又は追加的に、ここに説明されている機能、プロセス、行為、又はタスクを実施するための命令224は、ハードウェア、ソフトウェア、又はそれら二者の何らかの組合せ、例えば制御器内のROMなど、に埋め込まれていてもよい。機能、プロセス、行為、又はタスクは、特定の型式の命令セット、記憶媒体、プロセッサ、又は処理戦略から独立していてもよく、ソフトウェア、ハードウェア、集積回路、ファームウェア、マイクロコード、及び同類のものが、単独で又は組合せで動作することによって遂行されるようになっていてもよい。同じ様に、処理戦略は、多重処理、多重タスク処理、並行処理、及び同類のものを含んでいてもよい。
【0020】
制御ユニット200は、更に、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)、フラットパネルディスプレイ、固体ディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクタ、プリンタ、又は他の現時点で知られているか又は今後開発される確定情報出力用ディスプレイデバイスの様な、ディスプレイ210を含んでいるか又はそれと通信していてもよい。ディスプレイ210は、ユーザーがプロセッサ202の機能性を確認するためのインターフェースの役割、具体的にはメモリ204内又はドライブユニット206内に記憶されているソフトウェアとのインターフェースの役割を果たしていてもよい。
【0021】
加えて、制御ユニット200は、ユーザーが制御ユニット200の構成要素の何れかと対話することを可能にさせるように構成されている入力デバイス212を含んでいるか又はそれと通信していてもよい。入力デバイス212は、数値パッド、キーボード、又はマウスやジョイスティックの様なカーソル制御デバイス、タッチスクリーンディスプレイ、遠隔制御、又は制御ユニット200と対話するよう動作する何れかの他のデバイスであってもよい。入力デバイス212はディスプレイ210の一部であってもよい。
【0022】
制御ユニット200は、更に、ディスクドライブユニット又は光学式ドライブユニット206を含んでいてもよい。ディスクドライブユニット206は、命令224の1つ又はそれ以上のセット、例えばソフトウェア、を埋め込むことのできるコンピュータ可読媒体222を含んでいてもよい。更に、命令224は、ここに説明されている方法又は論理の1つ又はそれ以上を遂行するようになっていてもよい。命令224は、制御ユニット200による実行中は、メモリ204内及び/又はプロセッサ202内に完全に又は少なくとも部分的に常駐していてもよい。メモリ204及びプロセッサ202は、更に、以上に論じられているコンピュータ可読媒体を含んでいてもよい。
【0023】
本開示は、命令224を含んでいるか又は伝搬された信号を受信しそれに応答して命令224を実行するコンピュータ可読媒体222を企図しており、その結果、ネットワーク216へ接続されているデバイスが、音声、映像、音響、画像、又は何れかの他のデータを、ネットワーク216上で通信できるようになる。更に、命令224は、ネットワーク216上で通信インターフェース214を介して送信又は受信されていてもよい。通信インターフェース214は、プロセッサ202の一部であってもよいし、又は別個の構成要素であってもよい。通信インターフェース214は、ソフトウェアで作成されていてもよいし、ハードウェアでの物理的接続であってもよい。通信インターフェース214は、ネットワーク216、追加のデバイス、外部媒体、ディスプレイ210、又は制御ユニット200内の何れかの他の構成要素、又はそれらの組合せ、と接続するように構成されていてもよい。通信インターフェース214との接続は、RS−232接続、有線イーサネット(登録商標)接続の様な物理的接続、以下に論じられている無線接続、又は何れかの他の型式の接続であってもよい。同じ様に、制御ユニット200の他の構成要素との追加の接続は物理的接続であってもよいし又は無線式に確立されていてもよい。
【0024】
ネットワーク216は、
送気システム100と連携して使用される追加のデバイス、有線ネットワーク、無線ネットワーク、又はそれらの組合せ、を含んでいてもよい。無線ネットワークは、セルラー電話ネットワーク、802.11、802.16、802.20、又はWiMaxネットワークであってもよい。更に、ネットワーク216は、インターネットの様なパブリックネットワーク、イントラネットの様なプライベートネットワーク、又はそれらの組合せであってもよく、また、限定するわけではないが、TCP/IPベースのネットワーキングプロトコルを含む現時点で利用可能な又は今後開発される各種ネットワーキングプロトコルを利用することができる。
【0025】
コンピュータ可読媒体222は単一媒体としてもよいし、或いはコンピュータ可読媒体222は、集中データベース又は分散データベース、及び/又は命令の1つ又はそれ以上のセットを記憶する関連付けられるキャッシュ及びサーバの様な、単一媒体又は複数媒体であってもよい。「コンピュータ可読媒体」という用語には、プロセッサによる実行のための命令のセットを記憶する、符号化する、又は担持することのできる何れかの媒体、又はコンピュータシステムにここに開示されている方法又は動作の何れか1つ又はそれ以上を遂行させることのできる何れかの媒体、も含められる。
【0026】
コンピュータ可読媒体222は、メモリカード、又は1つ又はそれ以上の不揮発性読み出し専用メモリを収納している他のパッケージ、の様な固体メモリを含んでいてもよい。コンピュータ可読媒体222は、更に、ランダムアクセスメモリ又は他の揮発性の書き換え可能メモリであってもよい。加えて、コンピュータ可読媒体222は、伝送媒体上を通信される信号の様な搬送波信号を捕捉するディスク又はテープ又は他のストレージデバイスの様な光磁気式又は光学式の媒体を含んでいてもよい。電子メールへのデジタルファイル添付又は自己充足型情報アーカイブ又はアーカイブのセットは、分散媒体と考えることができ、それは有形の記憶媒体であることもある。従って、本開示は、データ又は命令が記憶されるようになっている、コンピュータ可読媒体又は分散媒体及び他の同等物並びに後継媒体のうちの何れか1つ又はそれ以上を含むものと考えることができる。
【0027】
当該技術分野で知られている様に、
送気システム100は、システムを動作させるため及び患者の安全を確保するために、追加の構成要素を含んでいてもよい。
送気システム100は、圧力調整器118を含んでいる。圧力調整器118は、
送気システム100の入口でのガスの圧力をより低いレベルへ下げて、腹腔鏡処置の様な所与の外科処置にとって安全な動作圧力を提供することができる。圧力調整器は、制御ユニット101によって制御されていてもよいし、又は自動的に動作していてもよい。圧力調整器118は圧力逃し弁を含んでいてもよい。
送気システム100は、患者に向けての
送気システム100のガス出口の上流に配置されている追加の圧力逃し弁120を含んでいてもよい。圧力逃し弁120は、患者へ送達されるガスの冗長的な圧力制御を提供することができる。ガス圧力が高くなり過ぎた場合には、圧力逃し弁120が開へ設定され、システム内の圧力を逃す。
送気システム100はフィルタ122を含んでいる。フィルタ122は、
送気システム100の入口へ接続されるガスから粒子を除去して、粒子が下流の機器を傷つけたり粒子が患者へ送達されたりすることを防ぐ。フィルタ122は、システムの用途に依存して特定のミクロンサイズの粒子を除去するように設計することができる。
【0028】
送気システム100は、
送気システム100と連携して働く別個の腹部圧力測定システム(図示せず)へ通じている別個のガスライン124への分枝を含んでいる。別個の腹部圧力測定システムは、患者の腹腔内の圧力を、
送気システム100内の患者への主要ガス送達ラインから分離されているラインを通して測定することができる。別個の腹部圧力測定システムは、ガスが
送気システム100内の主要ガス送達ラインを通って患者へ送達されている間の患者の腹腔内の圧力を測定することができる。従って、別個の腹部圧力測定システムによって測定される圧力は、
送気システム100内の患者へ送達されるガスの流量によって歪められていない。別個の腹部圧力測定システムは、別個の腹部圧力測定システム内又は管材、針、又はトロカールの様な下流の機器内の詰まり又は漏れを検知するために、別個のガスライン124へ少量のガスを断続的又は継続的に送り出すようになっていてもよい。別個の腹部圧力測定システムは、動作原理を米国特許第6,299,592号と共有していてもよく、同特許の全体をこれによりここに参考文献として援用する。
送気システム100は、別個のガスライン124への及び別個の腹部圧力測定システムへのガスの流量に影響を与える弁126を含んでいる。弁126は、オンオフ弁、可変オリフィス弁、又はガス流量に影響を及ぼすことが知られている他の如何なる弁であってもよい。弁126は、制御ユニット101によって電子的に監視され制御されていてもよい。
【0029】
送気システム100の動作を、
図1、
図3、及び
図4を参照しながら説明してゆく。
送気システム100の入口は、高圧力ガス源へ直接又は間接に接続されることになる。
送気システム100の出口は、患者の腹腔へ直接又は間接に接続されることになる。
送気システム100は、腹腔を加圧し気腹を実現するために高圧力ガス源からのガスを患者の腹腔へ送達する。気腹は、典型的には、腹腔を12mmHg−15mmHgに加圧することによって実現される。操作の型式及び/又は患者の型の様な各種パラメータに依存して異なる気腹圧力が使用されてもよい。腹腔内の圧力は、別個の腹部圧力測定システム内又は
送気システム100内の圧力センサ(図示せず)によって測定される。
【0030】
送気システム100内の制御ユニット101は、所望の気腹圧力を確立又は維持するために、腹腔へのガスの流量を変える。要求されるガス流量に基づき、制御ユニット101は、流量センサ102、104、106のうちの1つを選択することになる。流量センサを選択することによって、制御ユニット101は、測定流量計算時に選択されているセンサからの出力信号を利用することができる。選択されていない流量センサは引き続き信号を制御ユニット101へ出力していてもよいし、していなくてもよい。選択されている流量センサは、要求流量に対応している流量範囲を有しているはずである。制御ユニット101は、流量センサを、当該流量センサからの信号が許容可能な精度範囲内にあるかどうかに基づいて選択することができる。制御ユニット101は、許容可能な精度範囲を、
送気システム及び/又は
送気システムの構成要素を試験すること又はチューニングすることに基づいて決定することができる。例えば、流量センサが1リットル毎分から8リットル毎分の範囲内では高精度であることが知られていて、当該流量センサが測定流量は10リットル毎分であることを指し示す信号を出力している場合、制御ユニット101は、より高い許容可能な精度範囲を有する流量センサを選択することができる。流量センサからの読み出し値は要求流量に関係付けられる。制御ユニット101は、選択されている流量センサと関連付けられる弁114を開き、選択されていない流量センサと関連付けられる弁114を閉じる。その結果、ガスは患者へ高圧力ガス源から選択されている流量センサを通って送達されてゆく。例えば、制御ユニット101が、0.5リットル毎分のガス流量を患者へ制御可能な弁116を通して送達させることを要求している場合、制御ユニット101は、0リットル毎分から1.1リットル毎分の流量範囲を有している流量センサ102を選択することができる。制御ユニット101は、流量センサ102と関連付けられる弁114を開き、流量センサ104及び106と関連付けられる弁114を閉じる。高圧力ガス源から患者へのガス流量は、流量センサ102を通って流れ、流量センサ102によって測定されることになる。制御ユニット101は、0.5リットル毎分の要求ガス流量を実現するべく制御可能な弁116を調節するために、流量センサ102によって測定されるガス流量を監視する。要求ガス流量が変更されれば、制御ユニット101は、当該要求ガス流量と一致する流量範囲を有している新たな流量センサを選択することができる。要求流量に対応する流量範囲を有している新たな流量センサを利用することは、要求流量を外れる流量範囲を有する流量センサを使用するよりもいっそう高精度な流量測定を提供する。
【0031】
図3は、適切な流量センサを選択するのに
送気システム100と共に使用することのできる決定フローチャートである。制御ユニット101は、確実に、最も適切な流量センサが選択されるようにするために、
図3の決定フローチャートを、1秒間に何度も、例えば10ミリ秒おきに、処理してゆくようになっていてもよい。
図3は、低流量用途、中流量用途、高流量用途をそれぞれ指すのに、低流量状態、中流量状態、高流量状態の様な用語遣いを使用している。低流量状態では低流量センサ102を利用し、中流量状態では中流量センサ104を利用し、高流量状態では高流量センサ106を利用することができる。
図3に掲げられている流量は、一例であり、用途に基づいて変わってもよい。当業者には、
図3の論理経路が用途に依存して変わってもよい、ということが認識されるであろう。例えば、フローチャートは、
図3に示されている様に、システムが≧1.1リットル毎分の要求流量の低流量状態で動作しているかどうかを判定することの代わりに、システムが≧8.4リットル毎分の要求流量の高流量状態で動作しているかどうかを判定することによって始まってもよい。以降の判定もそれに準じて変わってもよい。
【0032】
図4は、適切な流量センサを選択するのに
送気システム100と共に使用することのできる決定フローチャートである。
図3の様に、
図4は、低流量用途、中流量用途、高流量用途をそれぞれ指すのに、低流量状態、中流量状態、高流量状態の様な用語遣いを使用している。低流量状態では低流量センサ102を利用し、中流量状態では中流量センサ104を利用し、高流量状態では高流量センサ106を利用することができる。制御ユニット101が低流量状態にある場合、制御ユニット101は、要求流量が1.1リットル毎分以上であれば中流量状態へ切り替わり、要求流量が8.4リットル毎分以上であれば高流量状態へ切り替わることができる。制御ユニット101が中流量状態にある場合、制御ユニット101は、要求流量が0.9リットル毎分以下であれば低流量状態へ切り替わり、要求流量が8.4リットル毎分以上であれば高流量状態へ切り替わることができる。制御ユニット101が高流量状態にある場合、制御ユニット101は、要求流量が0.9リットル毎分以下であれば低流量状態へ切り替わり、要求流量が7.5リットル毎分以下であれば中流量状態へ切り替わることができる。
【0033】
腹腔内で測定される圧力が、初期
送気中や腹部からの大量ガス損失後での様に、腹腔での所望気腹圧力から遠いなら、制御ユニット101は、最も速く所望圧力に達するために、相対的に高いガス流量を腹部へ送達させることを要求することができる。例えば、
図4を参照して、
送気システム100が低流量状態にあったとして、制御ユニット101が50リットル毎分又はそれ以上の様な
送気器ユニットの最大流量を要求したなら、制御ユニット101は、高流量状態へ変更するために経路T
4を辿ることになろう。高流量状態は、流量センサ106の様な最も高い流量範囲を有する流量センサを利用して、患者へ制御可能な弁116を通して送達されるガス流量を測定させることができる。制御ユニット101は、ガス流量がマニホールド112を通り流量センサ106を通って方向決めされるようにするため、弁114を調節することができる。その後、腹腔内の測定圧力が所望気腹圧力に近くなると、制御ユニット101は、患者への過加圧を防止するために、相対的に低いガス流量を腹部へ送達させることを要求することができる。例えば、
図4を参照して、
送気システム100が高流量状態にあったとして、制御ユニット101が10リットル毎分のガス流量を要求したなら、制御ユニット101は、中流量状態へ変更するために経路T
6を辿ることになろう。中流量状態は、流量センサ104の様な中間の流量範囲を有する流量センサを利用して、患者へ制御可能な弁116を通して送達されるガス流量を測定させることができる。制御ユニット101は、ガス流量がマニホールド112を通り流量センサ104を通って方向決めされるようにするため、弁114を調節することができる。測定圧力が所望気腹圧力に収束してゆく際に高精度流量測定を維持することが患者の過加圧を防止する。腹腔内の測定圧力が所望気腹圧力に達した時点で制御ユニット101は0リットル毎分のガス流量を要求することができる。
【0034】
図5は別の実施形態である
送気システム500を示している。
送気システム500は、
送気システム100と同じ要素の幾つか又は全てを含んでいてもよい。類似の要素を言うのに
図1と同じ下2桁を使用するものとする。当業者には、
送気システム100及びその要素の機能及び動作特性が、特定要素の配置場所及び数の相違に基づく軽微な変更を加えられたうえで
送気システム500及びその要素へ適用可能であることが認識されるであろう。
送気システム500は、制御ユニット501、圧力調整器518、フィルタ522、別個のガスライン524、弁526、制御可能な弁516、マニホールド512、弁514、オリフィス508、トランスデューサ510、流量センサ502、及び圧力逃し弁520、を含んでいる。流量センサ502は、複数のオリフィス508の何れを利用することもでき、単一のトランスデューサ510を含むことができる。
【0035】
送気システム500は、流量センサ502と共に使用するための1つのトランスデューサ510を有している。トランスデューサ510は、流量センサ502のための全てのオリフィス508の上流及び下流の圧力を測定する。
送気システム500の制御ユニット501は、患者へ送達させるよう要求されているガス流量とオリフィス508の流量範囲とに基づき、流量センサ502で使用されるべきオリフィス508のうちの1つを選択することになる。要求流量と最も近く一致する流量範囲を有するオリフィスを利用することが、結果的に最も高精度な流量測定をもたらすことになる。制御ユニット501は、選択されているオリフィスと関連付けられる弁514を開き、選択されていないオリフィスと関連付けられる弁514を閉じる。その結果、ガスは患者へ高圧力源から選択されているオリフィス及び流量センサを通って送達されてゆく。
【0036】
送気システム500では、流量センサ502の上流に制御可能な弁516が配置されている。制御可能な弁516の位置は、システム要件、用途、又は製造者の選好に基づいて変えられてもよい。制御可能な弁516の位置は、空気圧系又はソフトウェアの様なシステムに影響を与えることもあるが、様々な位置が同様の成果を実現できる。
【0037】
送気システム500の動作は、
送気システム100の動作と同様であってもよい。
送気システム500は、
図3及び/又は
図4の決定フローチャートに従うことができる。
送気システム500は、制御可能な弁516を通しての患者へのガス流量測定の精度を、要求流量と一致する流量センサ502のためのオリフィス508を選択することによって改善することができる。
送気システム500は3つのオリフィス相手に使用するのに圧力トランスデューサをたった1つしか含んでいないので、
送気システム500は
送気システム100より安価に製造することができるであろう。しかしながら、単一の圧力トランスデューサ510でのデジタル出力データ点が、0リットル毎分から50リットル毎分又はそれ以上の様な
送気システム500の全体としての流量範囲容量に亘って散らばるので、
送気システム500での流量測定の分解能は
送気システム100より低いかもしれない。
【0038】
図6は別の実施形態である
送気システム600を示している。
送気システム600は、
送気システム500と同じ要素の幾つか又は全てを含んでいてもよい。類似の要素を言うのに
図5と同じ下2桁を使用するものとする。当業者には、
送気システム500及びその要素の機能及び動作特性が、特定要素の配置場所及び数の相違に基づく軽微な変更を加えられたうえで
送気システム600及びその要素へ適用可能であることが認識されるであろう。
送気システム600は、制御ユニット601、圧力調整器618、フィルタ623、別個のガスライン624、弁626、マニホールド612、オリフィス608、トランスデューサ610、流量センサ602、圧力逃し弁620、及び制御可能な弁622、624、及び626、を含んでいる。流量センサ602は、複数のオリフィス608の何れを利用することもでき、単一のトランスデューサ610を含むことができる。
【0039】
送気システム600は、流量センサ602と共に使用するための3つの制御可能な弁622、624、626を含んでいる。制御可能な弁622、624、626の、サイズ、型式、及びトリム、Cv値、K、流量曲線、行程、圧力降下、ゲインの様な動作特性は、流量センサ602の流量範囲に基づいて設計し最適化させることができる。流量センサ602の流量範囲は、どのオリフィス608が利用されるかに依存して変わってくる。代わりに、制御可能な弁622、624、626の各々は同一であってもよい。制御可能な弁をより幅狭い流量範囲について設計することは、結果的に弁を通るガス流量の制御を向上させることになる。要求流量と最も近く一致する流量範囲を有する流量センサ及び制御可能な弁を利用することが、結果的に最も高精度な流量測定をもたらすことになる。
【0040】
送気システム600の動作は、
送気システム100の動作と同様であってもよい。
送気システム600は、
図3及び/又は
図4の決定フローチャートに従うことができる。
送気システム600は、患者へのガス流量測定の精度を、要求流量と一致する流量セン602と共に使用されるべきオリフィス608を選択することによって改善することができる。
送気システム600は制御可能な弁を3つ含んでいるので、
送気システム600は
送気システム500より製造するのに費用がかかる。但し、
送気システム600では制御可能な弁がより狭い流量範囲について設計されているので、
送気システム600での患者へのガス流量の制御は
送気システム500より優れているであろう。
【0041】
図7は別の実施形態である
送気システム700を示している。
送気システム700は、
送気システム100と同じ要素の幾つか又は全てを含んでいてもよい。類似の要素を言うのに
図1と同じ下2桁を使用するものとする。当業者には、
送気システム100及びその要素の機能及び動作特性が、特定要素の配置場所の相違に基づく軽微な変更を加えられたうえで
送気システム700及びその要素へ適用可能であることが認識されるであろう。
送気システム700は、制御ユニット701、圧力調整器718、フィルタ722、別個のガスライン724、制御可能な弁716、マニホールド712、弁714、オリフィス708、トランスデューサ710、流量センサ702、704、706、圧力逃し弁720、及び弁728、を含んでいる。
【0042】
送気システム700では、流量センサ702、704、706の上流に制御可能な弁716が配置されている。制御可能な弁716の位置は、システム要件、用途、又は製造者の選好に基づいて変えられてもよい。制御可能な弁716の位置は、空気圧系又はソフトウェアの様なシステムに影響を与えることもあるが、様々な位置が同様の成果を実現できる。
【0043】
送気システム700は弁728を含んでいる。弁728は、オンオフ弁、可変オリフィス弁、又はガス流量に影響を及ぼすことが知られている他の如何なる弁であってもよい。弁728は、制御ユニット701によって電子的に監視され制御されていてもよい。制御ユニット701は、
送気システム700内のガスの流量に影響を与えるうえで必要に応じて弁728を開閉することができる。弁728は、
送気システム700の残部へのガス流量、また更に別個の腹部圧力測定システムへの別個のガスライン724を通るガス流量、を停止させるのに使用することができる。
【0044】
送気システム700の動作は
送気システム100の動作と同様であってもよい。
送気システム700は、
図3及び/又は
図4の決定フローチャートに従うことができる。
送気システム700は、制御可能な弁716を通しての患者へのガス流量測定の精度を、要求流量と一致する流量センサ702、704、706を選択することによって改善することができる。
【0045】
図8は別の実施形態である
送気システム800を示している。
送気システム800は、
送気システム100と同じ要素の幾つか又は全てを含んでいてもよい。類似の要素を言うのに
図1と同じ下2桁を使用するものとする。当業者には、
送気システム100及びその要素の機能及び動作特性が、特定要素の配置場所の相違及び特定要素の追加に基づく軽微な変更を加えられたうえで
送気システム800及びその要素へ適用可能であることが認識されるであろう。
送気システム800は、制御ユニット801、圧力調整器818、フィルタ822、別個のガスライン824、弁826、制御可能な弁816、マニホールド812、オリフィス808、トランスデューサ810、流量センサ802、804、806、圧力逃し弁820、及び分配弁830、を含んでいる。
【0046】
送気システム800では、流量センサ802、804、806の上流に制御可能な弁816が配置されている。制御可能な弁816の位置は、システム要件、用途、又は製造者の選好に基づいて変えられてもよい。制御可能な弁816の位置は、空気圧系又はソフトウェアの様なシステムに影響を与えることもあるが、様々な位置が同様の成果を実現できる。
【0047】
送気システム800は分配弁830を含んでいる。分配弁830は、
送気システム800内に1つの入口と3つの出口を有している。代わりに、分配弁830は、より多くの又はより少ない入口と出口を有していてもよい。分配弁830は、制御ユニット801によって電子的に監視され制御されていてもよい。制御ユニット801は、
送気システム800内のガスの流量を流量センサ802、804、806の1つへ方向決めするうえで必要に応じて分配弁830を調節することができる。分配弁830は、ガス流量を特定の単数又は複数の流量センサへ方向決めするのに使用することもできるし、特定の単数又は複数の流量センサへのガス流量を遮るのに使用することもできる。例えば、分配弁830は、流量センサ802と関連付けられる流路を開き、同時に流量センサ804及び806と関連付けられる流路を閉じることができる。その結果、流量センサ802を通るガス流量が、患者へ送達されるガス流量と同じということになる。
【0048】
送気システム800の動作は、
送気システム100の動作と同様であってもよい。
送気システム800は、
図3及び/又は
図4の決定フローチャートに従うことができる。
送気システム800は、患者へのガスの流量測定の精度を、要求流量と一致する流量センサ802、804、806を選択することによって改善することができる。
送気システム800はガス流量を流量センサ802、804、806へ分配するのに3つの弁114の代わりに単一の分配弁830を含んでいるので、
送気システム800は
送気システム100より安価に製造することができるであろう。
【0049】
図9は別の実施形態である
送気システム900を示している。
送気システム900は、
送気システム100と同じ要素の幾つか又は全てを含んでいてもよい。類似の要素を言うのに
図1と同じ下2桁を使用するものとする。当業者には、
送気システム100及びその要素の機能及び動作特性が、特定要素の配置場所の相違に基づく変更を加えられたうえで
送気システム900及びその要素へ適用可能であることが認識されるであろう。
送気システム900は、制御ユニット901、圧力調整器918、フィルタ922、弁928、別個のガスライン924、制御可能な弁916、マニホールド912、913、オリフィス908、トランスデューサ910、流量センサ902、904、906、圧力逃し弁920、及び弁932及び934、を含んでいる。
【0050】
送気システム900ではガス分配マニホールドが2つのマニホールド912とマニホールド913に分割されている。マニホールド912とマニホールド913は管材又は他の流体連通方法を通して接続されていてもよい。マニホールド912とマニホールド913の間にはフィルタ922の様な構成要素が配置されていてもよい。代わりに、マニホールド912とマニホールド913は接合されているか又は単一の材料片から作製されていてもよい。弁932及び934はガスをマニホールド912及び913へ分配する。弁932及び934は、制御ユニット901によって電子的に監視され制御されていてもよい。制御ユニット901は、流量センサ902、904、及び906へのガスの流量を制御するうえで必要に応じて弁932及び934を調節することができる。例えば、要求ガス流れが流量センサ906の様な高流量センサの流量範囲と一致している場合、弁932はガス流量を、流量センサ902又は904を通過させずにマニホールド912へ方向決めしようとする。また一方、要求ガス流量が流量センサ902の様な低流量センサか又は流量センサ904の様な中流量センサのどちらかの流量範囲に対応していれば、弁932はガス流量を弁934へ方向決めしようとする。弁934はガス流量を低流量センサか又は中流量センサのどちらかへ、どちらの流量センサが要求ガス流量に対応する流量範囲を有しているかに依存して、方向決めすることになる。
【0051】
図9に示されている様に、制御ユニット901がどちらの流量センサを選択するかにかかわらず、
送気システム900を通して患者へ送達されるガスは流量センサ906と関連付けられるオリフィス908を通過してゆく。流量センサ906は
送気システム900での高流量センサであり、従って流量センサ906と関連付けられるオリフィス908は比較的広いということになるので、流量センサ906と関連付けられるオリフィス908を通してのガス圧力降下は比較的小さい。
【0052】
送気システム900の動作は、
送気システム100の動作と同様であってもよい。
送気システム900は、
図3及び/又は
図4の決定フローチャートに従うことができる。
送気システム900は、制御可能な弁916を通しての患者へのガス流量測定の精度を、要求流量と一致する流量センサ902、904、906を選択することによって改善することができる。
送気システム900での弁の数の削減に因り、
送気システム900は
送気システム100よりも安価に製造、組み立てできるであろう。
送気システム900は、ガス流量を適切な流量センサへ方向決めするのに2つの弁932及び934を含んでいるが、他の実施形態は3つの弁を含んでいることもある。より少ない弁を使用すれば、より安価であり、弁に動力供給する及び弁を監視するのに必要な電子部品が少なくて済み、制御すべき構成要素が少ないためにより単純な制御システムが可能になる。
【0053】
図10は、マニホールド912の一例としての実施形態を示している。
図10は、マニホールド912の下半部の断面図である。
図10に示されている開口部の寸法及び数は一例であり、
送気システムの用途にとっての必要に応じて変えられてもよい。開口部1050は、マニホールド912へのガス入口経路である。開口部1052及び1054は、圧力トランスデューサ測定ポートである。開口部1056は、流量センサ906と関連付けられる冗長的な圧力トランスデューサのためのポートである。オリフィス1058は、流量センサ906と関連付けられるオリフィスである。オリフィス1058は、
送気システム900での高流量センサである流量センサ906の流量範囲に基づくサイズとすることができる。オリフィス1058は、マニホールド912から機械加工されていてもよいし、マニホールド912の中へ構築されていてもよい。開口部1060は、マニホールド912のガス出口経路である。
【0054】
図11は、マニホールド913の一例としての実施形態を示している。
図11A−
図11Hは、マニホールド913の幾つかの斜視図、平面図、及び断面図を示している。開口部1162は、マニホールド913への中流量のガス入口経路である。開口部1164は、マニホールド913への低流量ガス入口経路である。開口部1166及び1168は、中流量センサのための圧力トランスデューサ測定ポートである。開口部1170及び1172は、低流量センサのための圧力トランスデューサ測定ポートである。開口部1174は、マニホールド912の中流量ガス出口経路である。開口部1176は、マニホールド912の低流量ガス出口経路である。オリフィス1178(2箇所)は、
送気システム900での流量センサ904である中流量センサと関連付けられるオリフィスである。オリフィス1178は、流量センサ904の流量範囲に基づくサイズとすることができる。オリフィス1180(2箇所)は、
送気システム900での流量センサ902である低流量センサと関連付けられるオリフィスである。オリフィス1180は、流量センサ902の流量範囲に基づくサイズとすることができる。オリフィス1178及び1180は、マニホールド913から機械加工されていてもよいし、マニホールド913の中へ直接構築されていてもよい。
【0055】
低流量と中流量の様な2つの流量範囲を利用している追加の実施形態を含めることもできる。当該実施形態は低流量と高流量の間を4リットル毎分前後で切り替えるようになっていてもよい。動作要件によって支配される複数の流量範囲の間での切り替えに他の流量が使用されてもよい。2つの流量範囲を有する実施形態は、3つ又はそれ以上の流量範囲を有する実施形態より低い分解能を有しているかもしれないが、そうはいっても2つの流量範囲を有する実施形態は、0.1リットル毎分から50リットル毎分又はそれ以上の流量容量の
送気システムのための許容可能な分解能レベルを実現することができる。
図12−
図17は、2つの流量範囲を有する実施形態を開示している。
【0056】
図12は別の実施形態である
送気システム1200を示している。
送気システム1200は、
送気システム900と同じ要素の幾つか又は全てを含んでいてもよい。類似の要素を言うのに
図9と同じ下2桁を使用するものとする。
送気システム1200は、例えば低流量と高流量の様な2つの流量範囲を含んでいてもよい。当業者には、
送気システム900及びその要素の機能及び動作特性が、特定要素の配置場所及び数の相違に基づく変更を加えられたうえで
送気システム1200及びその要素へ適用可能であることが認識されるであろう。
送気システム1200は、制御ユニット1201、圧力調整器1218、フィルタ1222、弁1228、別個のガスライン1224、制御可能な弁1216、マニホールド1212、1213、オリフィス1208、トランスデューサ1210、流量センサ1202、1204、圧力逃し弁1220、及び弁1232、を含んでいる。
【0057】
送気システム1200ではガス分配マニホールドが2つのマニホールド1212とマニホールド1213へ分割されている。マニホールド1212とマニホールド1213は管材又は他の流体連通方法を通して接続されていてもよい。マニホールド1212とマニホールド1213の間にはフィルタ1222の様な構成要素が配置されていてもよい。代わりに、マニホールド1212とマニホールド1213は接合されているか又は単一の材料片から作製されていてもよい。弁1232は、ガスをマニホールド1212及び1213へ分配する。弁1232は制御ユニット1201によって電子的に監視され制御されていてもよい。制御ユニット1201は、流量センサ1202及び1204へのガスの流量を制御するうえで必要に応じて弁1232を調節することができる。例えば、要求ガス流量が流量センサ1204の様な高流量センサの流量範囲と一致していれば、弁1232は、ガス流量を、流量センサ1202を通過させずにマニホールド1212へ方向決めしようとする。しかしながら、要求ガス流量が流量センサ1202の様な低流量センサの流量範囲に対応していれば、弁1232はガス流量を流量センサ1202へ方向決めしようとする。
【0058】
図12に示されている様に、制御ユニット1201がどちらの流量センサを選択するかにかかわらず、
送気システム1200を通して患者へ送達されるガスは流量センサ1204と関連付けられるオリフィス1208を通過してゆく。流量センサ1204は
送気システム1200での高流量センサであり、従って流量センサ1204と関連付けられるオリフィス1208は比較的広いということになるので、流量センサ1204と関連付けられるオリフィス1208を通してのガス圧力降下は比較的小さい。
【0059】
送気システム1200の動作は、
送気システム900の動作と同様であってもよい。
送気システム1200は、
図3及び/又は
図4の決定フローチャートに2ガス流路/状態向けの修正を加えたうえでそれに従うことができる。
送気システム1200は、制御可能な弁1216を通しての患者へのガス流量測定の精度を、要求流量と一致する流量センサ1202、1204、を選択することによって改善することができる。
送気システム1200での弁の数及び流量センサの数の削減に因り、
送気システム1200は
送気システム900より安価に製造、組み立てできるであろう。
送気システム1200は、ガス流量を2つの流量センサのうち適切な一方へ方向決めするのに1つの弁1204を含んでいるが、他の実施形態は2つ又は3つの弁及び3つの流量センサを含んでいることもある。より少ない弁及びより少ない流量センサを使用すれば、より安価であり、弁とセンサに動力供給する及び弁とセンサを監視するのに必要な電子部品が少なくて済み、制御すべき構成要素が少ないためにより単純な制御システムが可能になる。
【0060】
図13は別の実施形態である
送気システム1300を示している。
送気システム1300は、
送気システム700と同じ要素の幾つか又は全てを含んでいてもよい。類似の要素を言うのに
図7と同じ下2桁を使用するものとする。
送気システム1300は、例えば低流量と高流量の様な2つの流量範囲を含んでいてもよい。当業者には、
送気システム700及びその要素の機能及び動作特性が、特定要素の配置場所及び数の相違に基づく軽微な変更を加えられたうえで
送気システム1300及びその要素へ適用可能であることが認識されるであろう。
送気システム1300は、制御ユニット1301、圧力調整器1318、フィルタ1322、別個のガスライン1324、制御可能な弁1316、マニホールド1312、弁1314、オリフィス1308、トランスデューサ1310、流量センサ1302、1304、圧力逃し弁1320、及び弁1328、を含んでいる。
【0061】
送気システム1300では、流量センサ1302、1304の上流に制御可能な弁1316が配置されている。制御可能な弁1316の位置は、システム要件、用途、又は製造者の選好に基づいて変えられてもよい。制御可能な弁1316の位置は、空気圧系又はソフトウェアの様なシステムに影響を与えることもあるが、様々な位置が同様の成果を実現できる。
【0062】
送気システム1300は、弁1328を含んでいる。弁1328は、オンオフ弁、可変オリフィス弁、又はガス流量に影響を及ぼすことが知られている他の如何なる弁であってもよい。弁1328は、制御ユニット1301によって電子的に監視され制御されていてもよい。制御ユニット1301は、
送気システム1300内のガスの流量に影響を与えるうえで必要に応じて弁1328を開閉することができる。弁1328は、
送気システム1300の残部へのガス流量、また更に別個の腹部圧力測定システムへの別個のガスライン1324を通るガス流量、を停止させるのに使用することができる。
【0063】
送気システム1300の動作は、
送気システム700の動作と同様であってもよい。
送気システム1300は、
図3及び/又は
図4の決定フローチャートに2ガス流路/状態向けの修正を加えたうえでそれに従うことができる。
送気システム1300は、制御可能な弁1316を通しての患者へのガス流量測定の精度を、要求流量と一致する流量センサ1302、1304、を選択することによって改善することができる。
【0064】
図14は別の実施形態である
送気システム1400を示している。
送気システム1400は、
送気システム800と同じ要素の幾つか又は全てを含んでいてもよい。類似の要素を言うのに
図8と同じ下2桁を使用するものとする。
送気システム1400は、例えば低流量と高流量の様な2つの流量範囲を含んでいてもよい。当業者には、
送気システム800及びその要素の機能及び動作特性が、特定要素の配置場所の相違及び特定要素の追加/削除に基づく軽微な変更を加えられたうえで
送気システム1400及びその要素へ適用可能であることが認識されるであろう。
送気システム1400は、制御ユニット1401、圧力調整器1418、フィルタ1422、別個のガスライン1424、弁1426、制御可能な弁1416、マニホールド1412、オリフィス1408、トランスデューサ1410、流量センサ1402、1404、圧力逃し弁1420、及び分配弁1430、を含んでいる。
【0065】
送気システム1400では、流量センサ1402、1404の上流に制御可能な弁1416が配置されている。制御可能な弁1416の位置は、システム要件、用途、又は製造者の選好に基づいて変えられてもよい。制御可能な弁1416の位置は、空気圧系又はソフトウェアの様なシステムに影響を与えることもあるが、様々な位置が同様の成果を実現できる。
【0066】
送気システム1400は分配弁1430を含んでいる。分配弁1430は、
送気システム1400内に1つの入口と2つの出口を有している。代わりに、分配弁1430は、より多くの又はより少ない入口と出口を有していてもよい。分配弁1430は、制御ユニット1401によって電子的に監視され制御されていてもよい。制御ユニット1401は、
送気システム1400内のガスの流量を流量センサ1402と流量センサ1404のうちの一方へ方向決めするうえで必要に応じて分配弁1430を調節することができる。分配弁1430は、ガス流量を特定の単数又は複数の流量センサへ方向決めするのに使用することもできるし、特定の単数又は複数の流量センサへのガス流量を遮るのに使用することもできる。例えば、分配弁1430は、流量センサ1402と関連付けられる流路を開き、同時に流量センサ1404と関連付けられる流路を閉じることができる。その結果、流量センサ1402を通るガス流量が、患者へ送達されるガス流量と同じということになる。
【0067】
送気システム1400の動作は、
送気システム800の動作と同様であってもよい。
送気システム1400は、
図3及び/又は
図4の決定フローチャートに2ガス流路/状態向けの修正を加えたうえでそれに従うことができる。
送気システム1400は、患者へのガス流量測定の精度を、要求流量と一致する流量センサ1402、1404、を選択することによって改善することができる。
送気システム1400は2つの流量センサ1402、1404を含んでいるので、
送気システム1400は
送気システム800より安価に製造することができるであろう。
【0068】
図15は別の実施形態である
送気システム1500を示している。
送気システム1500は、
送気システム500と同じ要素の幾つか又は全てを含んでいてもよい。類似の要素を言うのに
図5と同じ下2桁を使用するものとする。
送気システム1500は、例えば低流量と高流量の様な2つの流量範囲を含んでいてもよい。当業者には、
送気システム500及びその要素の機能及び動作特性が、特定要素の配置場所及び数の相違に基づく軽微な変更を加えられたうえで
送気システム1500及びその要素へ適用可能であることが認識されるであろう。
送気システム1500は、制御ユニット1501、圧力調整器1518、フィルタ1522、別個のガスライン1524、弁1526、制御可能な弁1516、マニホールド1512、弁1514、オリフィス1508、トランスデューサ1510、流量センサ1502、及び圧力逃し弁1520、を含んでいる。流量センサ1502は、複数のオリフィス1508の何れを利用することもでき、単一のトランスデューサ1510を含むことができる。
【0069】
送気システム1500は、流量センサ1502と共に使用するための1つのトランスデューサ1510を有している。トランスデューサ1510は、流量センサ1502のための全てのオリフィス1508の上流及び下流の圧力を測定する。
送気システム1500の制御ユニット1501は、患者へ送達させるよう要求されているガス流量とオリフィス1508の流量範囲とに基づき、流量センサ1502で使用されるべきオリフィス1508のうちの1つを選択することになる。要求流量と最も近く一致する流量範囲を有するオリフィスを利用することが、結果的に最も高精度な流量測定をもたらすことになる。制御ユニット1501は、選択されているオリフィスと関連付けられる弁1514を開き、選択されていないオリフィスと関連付けられる弁1514を閉じる。その結果、ガスは患者へ高圧力源から選択されているオリフィス及び流量センサを通って送達されてゆく。
【0070】
送気システム1500では、流量センサ1502の上流に制御可能な弁1516が配置されている。制御可能な弁516の位置は、システム要件、用途、又は製造者の選好に基づいて変えられてもよい。制御可能な弁1516の位置は、空気圧系又はソフトウェアの様なシステムに影響を与えることもあるが、様々な位置が同様の成果を実現できる。
【0071】
送気システム1500の動作は、
送気システム500の動作と同様であってもよい。
送気システム1500は、
図3及び/又は
図4の決定フローチャートに2ガス流路/状態向けの修正を加えたうえでそれに従うことができる。
送気システム1500は、制御可能な弁1516を通しての患者へのガス流量測定の精度を、要求流量と一致する流量センサ1502のオリフィス1508を選択することによって改善することができる。
送気システム1500は2つのオリフィスと共に使用するのに圧力トランスデューサを1つしか含んでいないので、
送気システム1500は
送気システム100より安価に製造することができるであろう。しかしながら、単一の圧力トランスデューサ1510でのデジタル出力データ点が、0リットル毎分から50リットル毎分又はそれ以上の様な
送気システム1500の全体としての流量範囲機能に亘って分散するので、
送気システム1500での流量測定の分解能は
送気システム100より低いかもしれない。
【0072】
図16は別の実施形態である
送気システム1600を示している。
送気システム1600は、
送気システム600と同じ要素の幾つか又は全てを含んでいてもよい。類似の要素を言うのに
図6と同じ下2桁を使用するものとする。
送気システム1600は、例えば低流量と高流量の様な2つの流量範囲を含んでいてもよい。当業者には、
送気システム600及びその要素の機能及び動作特性が、特定要素の配置場所及び数の相違に基づく軽微な変更を加えられたうえで
送気システム1600及びその要素へ適用可能であることが認識されるであろう。
送気システム1600は、制御ユニット1601、圧力調整器1618、フィルタ1623、別個のガスライン1624、弁1626、マニホールド1612、オリフィス1608、トランスデューサ1610、流量センサ1602、圧力逃し弁1620、及び制御可能な弁1622、1624、を含んでいる。流量センサ1602は、複数のオリフィス1608の何れを利用することもでき、単一のトランスデューサ1610を含むことができる。
【0073】
送気システム1600は、流量センサ1602と共に使用するための2つの制御可能な弁1622、1624を含んでいる。制御可能な弁1622、1624の、サイズ、型式、及びトリム、Cv値、K、流量曲線、行程、圧力降下、ゲインの様な動作特性は、流量センサ1602の流量範囲に基づいて設計し最適化させることができる。流量センサ1602の流量範囲は、どのオリフィス1608が利用されるかに依存して変わってくる。代わりに、制御可能な弁1622、1624の各々は同一であってもよい。制御可能な弁をより幅狭い流量範囲について設計することは、結果的に弁を通るガス流量の制御を向上させることになる。要求流量と最も近く一致する流量範囲を有する流量センサ及び制御可能な弁を利用することが、結果的に最も精度の高い流量測定をもたらすことになる。
【0074】
送気システム1600の動作は、
送気システム600の動作と同様であってもよい。
送気システム1600は、
図3及び/又は
図4の決定フローチャートに2ガス流路/状態向けの修正を加えたうえでそれに従うことができる。
送気システム1600は、患者へのガス流量測定の精度を、要求流量と一致する流量センサ1602と共に使用されるオリフィス1608を選択することによって改善することができる。
送気システム1600は制御可能な弁を3つ含んでいるので、
送気システム1600は
送気システム1500より製造するのに費用がかかる。但し、
送気システム1600では制御可能な弁がより狭い流量範囲について設計されているので、
送気システム1600での患者へのガス流量の制御は
送気システム1500より優れているであろう。
【0075】
図17は別の実施形態である
送気システム1700を示している。
送気システム1700は、
送気システム100と同じ要素の幾つか又は全てを含んでいてもよい。類似の要素を言うのに
図1と同じ下2桁を使用するものとする。
送気システム1700は、例えば低流量と高流量の様な2つの流量範囲を含んでいてもよい。当業者には、
送気システム100及びその要素の機能及び動作特性が、特定要素の配置場所及び数の相違に基づく軽微な変更を加えられたうえで
送気システム1700及びその要素へ適用可能であることが認識されるであろう。
送気システム1700は、制御ユニット1701、圧力調整器1718、フィルタ1722、別個のガスライン1724、制御可能な弁1716、マニホールド1712、弁1714、オリフィス1708、トランスデューサ1710、流量センサ1702、1704、圧力逃し弁1720、及び弁1726、を含んでいる。
【0076】
送気システム1700では、流量センサ1702、1704の下流に制御可能な弁1716が配置されている。制御可能な弁1716の位置は、システム要件、用途、又は製造者の選好に基づいて変えられてもよい。制御可能な弁1716の位置は、空気圧系又はソフトウェアの様なシステムに影響を与えることもあるが、様々な位置が同様の成果を実現できる。
【0077】
送気システム1700の動作は、
送気システム100の動作と同様であってもよい。
送気システム1700は、
図3及び/又は
図4の決定フローチャートに2ガス流路/状態向けの修正を加えたうえでそれに従うことができる。
送気システム1700は、制御可能な弁1716を通しての患者へのガス流量測定の精度を、要求流量と一致する流量センサ1702、1704を選択することによって改善することができる。
【0078】
流量は、制御ユニット200の様な制御器によって、次の方程式、即ち、流量=ゲイン*(((カウント−オフセット)^0.5)/10,000,000)を使用して計算することができる。ゲインとオフセットは流量センサからの較正値である。カウントは現在のA/Dカウントである。各流量経路はゲイン及びオフセットについて異なる値を有している。AD変換器は24ビットを有しており、よってカウントは0から2^24−1まで変化する。流量センサの分解能を判定し、流量及びカウントに亘ってグラフ化することができる。
【0079】
図18−
図22は、様々な流量センサ分解能の一例としてのグラフを、流量と流量によるカウントの関数として示している。グラフは、流量を、A/Dカウントと0.01リットル毎分の様な流量の特定の粒度に対するA/Dカウントの関数として示している。
【0080】
図18Aは、3つの流路を有する一実施形態での低流路についての、計算されたA/Dカウントに対する流量の一例としてのグラフを示している。
図18Bは、3つの流路を有する一実施形態での低流路についての、A/Dカウントに対する流量当りのカウントの一例としてのグラフを示している。
図19Aは、3つの流路を有する一実施形態での中流路についての、計算されたA/Dカウントに対する流量の一例としてのグラフを示している。
図19Bは、3つの流路を有する一実施形態での中流路についての、A/Dカウントに対する流量当りのカウントの一例としてのグラフを示している。
図20Aは、3つの流路を有する一実施形態での高流路についての、計算されたA/Dカウントに対する流量の一例としてのグラフを示している。
図20Bは、3つの流路を有する一実施形態での高流路についての、A/Dカウントに対する流量当りのカウントの一例としてのグラフを示している。
図21Aは、2つの流路を有する一実施形態での低流路についての、計算されたA/Dカウントに対する流量の一例としてのグラフを示している。
図21Bは、2つの流路を有する一実施形態での低流路についての、A/Dカウントに対する流量当りのカウントの一例としてのグラフを示している。
図22Aは、2つの流路を有する一実施形態での高流路についての、計算されたA/Dカウントに対する流量の一例としてのグラフを示している。
図22Bは、2つの流路を有する一実施形態での高流路についての、A/Dカウントに対する流量当りのカウントの一例としてのグラフを示している。
図21A、
図21B、及び
図22A、
図22Bは、2流路型の実施形態が十分な流量分解能レベルを提供し得ることを示している。
【0081】
本発明の様々な実施形態を説明してきたが、当業者には、更に多くの実施形態及び実施形が本発明の範囲内で実現可能であることが自明であろう。開示されている様々な実施形態の要素を組み合わせ及び適応させて、それら実施形態の動作特性及び利点の幾つか又は全てを有するシステムを創出することもできる。何れのその様な組合せもここで本願に開示されている。