特許第6979434号(P6979434)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6979434
(24)【登録日】2021年11月17日
(45)【発行日】2021年12月15日
(54)【発明の名称】電力制御装置
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/48 20070101AFI20211202BHJP
   H02K 11/33 20160101ALI20211202BHJP
   B60L 3/00 20190101ALN20211202BHJP
   B60L 15/00 20060101ALN20211202BHJP
【FI】
   H02M7/48 Z
   H02K11/33
   !B60L3/00 J
   !B60L15/00 H
【請求項の数】10
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2019-184558(P2019-184558)
(22)【出願日】2019年10月7日
(65)【公開番号】特開2021-61689(P2021-61689A)
(43)【公開日】2021年4月15日
【審査請求日】2020年5月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002505
【氏名又は名称】特許業務法人航栄特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松原 宗弘
【審査官】 土井 悠生
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−139963(JP,A)
【文献】 特開2019−161794(JP,A)
【文献】 特開2019−170066(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 1/00−7/98
H02K 11/00−11/40
B60L 3/00
B60L 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向から見て、前記第1方向に対して略垂直な第1側面に、前記第1方向と直交する第2方向に並んで配置された電源接続部及び第1コネクタ接続部を有するパワーモジュールと、
前記電源接続部に接続され、電源と電気的に接続する電源接続導体と、
前記第1方向及び前記第2方向の双方と直交する第3方向に延びる複数の第1接続導体、及び当該複数の第1接続導体の少なくとも一部を収容する第1コネクタハウジングを有する第1コネクタユニットと、
前記パワーモジュール、前記電源接続導体、及び前記第1コネクタユニットを収容する収容ケースと、を備え、
前記複数の第1接続導体の第1端部は、前記第1コネクタ接続部と電気的に接続しており、
前記複数の第1接続導体の第2端部には、第1コネクタ端子部が設けられており、
前記第1コネクタハウジングには、第1締結部が形成された第1ブラケットが取り付けられており、
前記収容ケースには、前記第3方向に延びる第1コネクタ締結部が形成されており、
第1コネクタ締結部材が、前記第1ブラケットの前記第1締結部を介して、前記収容ケースの前記第1コネクタ締結部に締結されることによって、前記第1コネクタユニットが前記収容ケースに固定されている、電力制御装置であって、
前記第1方向から見て、前記第1コネクタ締結部は、前記第2方向において、前記電源接続導体と離間した位置に配置されており、前記第3方向において、前記電源接続導体とオーバーラップするように配置されている、電力制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電力制御装置であって、
前記パワーモジュールは、前記第1側面に、第2コネクタ接続部を有し、
前記第1方向から見て、前記第2方向において、前記第1コネクタ接続部は、前記電源接続部の一方側に配置されており、前記第2コネクタ接続部は、前記電源接続部の他方側に配置されており、
前記電力制御装置は、前記第3方向に延びる複数の第2接続導体、及び当該複数の第2接続導体の少なくとも一部を収容する第2コネクタハウジングを有する第2コネクタユニットを備え、
前記第2コネクタユニットは、前記収容ケースに収容されており、
前記複数の第2接続導体の第1端部は、前記第2コネクタ接続部と電気的に接続しており、
前記複数の第2接続導体の第2端部には、第2コネクタ端子部が設けられており、
前記第2コネクタハウジングには、第2締結部が形成された第2ブラケットが取り付けられており、
前記収容ケースには、前記第3方向に延びる第2コネクタ締結部が形成されており、
第2コネクタ締結部材が、前記第2ブラケットの前記第2締結部を介して、前記収容ケースの前記第2コネクタ締結部に締結されることによって、前記第2コネクタユニットが前記収容ケースに固定されており、
前記第1方向から見て、前記第2コネクタ締結部は、前記第2方向において、前記電源接続導体と離間した位置に配置されており、前記第3方向において、前記電源接続導体とオーバーラップするように配置されている、電力制御装置。
【請求項3】
第1方向から見て、前記第1方向に対して略垂直な第1側面に、複数の第1コネクタ接続端子を有する第1コネクタ接続部が設けられたパワーモジュールと、
前記第1方向及び前記第1方向と直交する第2方向の双方と直交する第3方向に延びる複数の第1接続導体、及び当該複数の第1接続導体の少なくとも一部を収容する第1コネクタハウジングを有する第1コネクタユニットと、
前記パワーモジュール、及び前記第1コネクタユニットを収容する収容ケースと、を備え、
前記複数の第1接続導体の第1端部は、それぞれ、前記複数の第1コネクタ接続端子と電気的に接続しており、
前記複数の第1接続導体の第2端部には、第1コネクタ端子部が設けられており、
前記パワーモジュールには、締結部が形成されており、
前記収容ケースには、前記第3方向に延びるパワーモジュール締結部が形成されており、
パワーモジュール締結部材が、前記パワーモジュールの前記締結部を介して、前記収容ケースの前記パワーモジュール締結部に締結されることによって、前記パワーモジュールが前記収容ケースに固定されている、電力制御装置であって、
前記第1方向から見て、前記パワーモジュール締結部は、前記第2方向において、前記第1コネクタハウジングと離間した位置に配置されている、電力制御装置。
【請求項4】
請求項3に記載の電力制御装置であって、
前記パワーモジュールは、前記第1側面に、複数の第2コネクタ接続端子を有する第2コネクタ接続部が設けられ
前記第1コネクタ接続部及び前記第2コネクタ接続部は、前記第1方向から見て、前記第2方向に並んで配置されており、
前記電力制御装置は、前記第3方向に延びる複数の第2接続導体、及び当該複数の第2接続導体の少なくとも一部を収容する第2コネクタハウジングを有する第2コネクタユニットを備え、
前記複数の第2接続導体の第1端部は、それぞれ、前記複数の第2コネクタ接続端子と電気的に接続しており、
前記複数の第2接続導体の第2端部には、第2コネクタ端子部が設けられており、
前記第1方向から見て、前記パワーモジュール締結部は、前記第2方向において、前記第2コネクタハウジングと離間した位置に配置されている、電力制御装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の電力制御装置であって、
前記収容ケースは、回転電機を収容する回転電機ケースに固定されている、電力制御装置。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の電力制御装置であって、
前記収容ケースは、回転電機を収容する、電力制御装置。
【請求項7】
請求項5または6に記載の電力制御装置であって、
前記回転電機の回転軸線は、前記第1方向であり、
前記第1方向から見て、前記第1コネクタユニットは、前記第3方向において、前記回転電機と前記パワーモジュールとの間に配置されている、電力制御装置。
【請求項8】
請求項2または4に記載の電力制御装置であって、
前記収容ケースは、第1回転電機及び第2回転電機を収容する回転電機ケースに固定されており、
前記第1コネクタユニットの前記複数の第1接続導体の前記第2端部に設けられた前記第1コネクタ端子部は、前記第1回転電機と電気的に接続されており、
前記第2コネクタユニットの前記複数の第2接続導体の前記第2端部に設けられた前記第2コネクタ端子部は、前記第2回転電機と電気的に接続されている、電力制御装置。
【請求項9】
請求項2または4に記載の電力制御装置であって、
前記収容ケースは、第1回転電機及び第2回転電機を収容しており、
前記第1コネクタユニットの前記複数の第1接続導体の前記第2端部に設けられた前記第1コネクタ端子部は、前記第1回転電機と電気的に接続されており、
前記第2コネクタユニットの前記複数の第2接続導体の前記第2端部に設けられた前記第2コネクタ端子部は、前記第2回転電機と電気的に接続されている、電力制御装置。
【請求項10】
請求項8または9に記載の電力制御装置であって、
前記第1回転電機の回転軸線と、前記第2回転電機の回転軸線とは、互いに平行に配置されており、いずれも前記第1方向に延びており、
前記第1方向から見て、前記第1コネクタユニットは、前記第3方向において、前記第1回転電機と前記パワーモジュールとの間に配置されており、前記第2コネクタユニットは、前記第3方向において、前記第2回転電機と前記パワーモジュールとの間に配置されている、電力制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機等を制御する電力制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、駆動源として回転電機を利用したハイブリッド車両、電動車両等の車両が知られている。このような車両では、回転電機とともに、回転電機と電気的に接続され、回転電機に供給する電力及び回転電機から供給される電力を制御する電力制御装置が搭載されている。従来は、三相線を用いて回転電機と電力制御装置とを電気的に接続していたが、近年では、回転電機及び電力制御装置を一体ユニット化することが試みられている。
【0003】
例えば、特許文献1では、駆動ユニットとして電力制御装置を回転電機の上方に直接固定することが提案されている。しかしながら、特許文献1に記載の構成では、駆動ユニットの高さ寸法が大きくなってしまう。一方、特許文献2では、駆動ユニットとして、電力変換装置を、回転軸方向と上下方向との両方に直交する直交方向において回転電機の一方側に直接固定することが提案されている。しかしながら、特許文献1に記載の構成では、駆動ユニットの直交方向の寸法が大きくなってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2016/121032号
【特許文献2】米国特許出願公開第2018/0262089号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
車両に搭載する電力制御装置の寸法が大きいと、車室や荷室のスペースが狭くなってしまう。そのため、電力制御装置には、近年より一層の小型化が求められている。
【0006】
本発明は、小型化可能な電力制御装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、
第1方向から見て、前記第1方向に対して略垂直な第1側面に、前記第1方向と直交する第2方向に並んで配置された電源接続部及び第1コネクタ接続部を有するパワーモジュールと、
前記電源接続部に接続され、電源と電気的に接続する電源接続導体と、
前記第1方向及び前記第2方向の双方と直交する第3方向に延びる複数の第1接続導体、及び当該複数の第1接続導体の少なくとも一部を収容する第1コネクタハウジングを有する第1コネクタユニットと、
前記パワーモジュール、前記電源接続導体、及び前記第1コネクタユニットを収容する収容ケースと、を備え、
前記複数の第1接続導体の第1端部は、前記第1コネクタ接続部と電気的に接続しており、
前記複数の第1接続導体の第2端部には、第1コネクタ端子部が設けられており、
前記第1コネクタハウジングには、第1締結部が形成された第1ブラケットが取り付けられており、
前記収容ケースには、前記第3方向に延びる第1コネクタ締結部が形成されており、
第1コネクタ締結部材が、前記第1ブラケットの前記第1締結部を介して、前記収容ケースの前記第1コネクタ締結部に締結されることによって、前記第1コネクタユニットが前記収容ケースに固定されている、電力制御装置であって、
前記第1方向から見て、前記第1コネクタ締結部は、前記第2方向において、前記電源接続導体と離間した位置に配置されており、前記第3方向において、前記電源接続導体とオーバーラップするように配置されている。
【0008】
また、本発明は、
第1方向から見て、前記第1方向に対して略垂直な第1側面に、複数の第1コネクタ接続端子を有する第1コネクタ接続部が設けられたパワーモジュールと、
前記第1方向及び前記第1方向と直交する第2方向の双方と直交する第3方向に延びる複数の第1接続導体、及び当該複数の第1接続導体の少なくとも一部を収容する第1コネクタハウジングを有する第1コネクタユニットと、
前記パワーモジュール、及び前記第1コネクタユニットを収容する収容ケースと、を備え、
前記複数の第1接続導体の第1端部は、それぞれ、前記複数の第1コネクタ接続端子と電気的に接続しており、
前記複数の第1接続導体の第2端部には、第1コネクタ端子部が設けられており、
前記パワーモジュールには、締結部が形成されており、
前記収容ケースには、前記第3方向に延びるパワーモジュール締結部が形成されており、
パワーモジュール締結部材が、前記パワーモジュールの前記締結部を介して、前記収容ケースの前記パワーモジュール締結部に締結されることによって、前記パワーモジュールが前記収容ケースに固定されている、電力制御装置であって、
前記第1方向から見て、前記パワーモジュール締結部は、前記第2方向において、前記第1コネクタハウジングと離間した位置に配置されている。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、電力制御装置の第1方向の寸法を長くすることなく、第3方向の寸法を短くすることができ、電力制御装置を小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態の電力制御装置が搭載された車両を斜め上方から見た斜視図である。
図2】本発明の一実施形態の電力制御装置を斜め上方から見た斜視図である。
図3図2の電力制御装置のA−A断面図である。
図4図2の電力制御装置のB−B断面図である。
図5図2の電力制御装置の第1コネクタユニットの斜視図及び分解斜視図である。
図6図2の電力制御装置の第2コネクタユニットの斜視図及び分解斜視図である。
図7図2の電力制御装置が回転電機ケースに固定された状態で、電力制御装置及び駆動装置の内部を左方から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の電力制御装置の一実施形態として、電動機及び発電機を備えるハイブリッド車両に搭載された電力制御装置について、添付図面に基づいて説明する。
【0012】
<ハイブリッド車両>
図1に示すように、本実施形態の車両Vは、乗員の居住空間であるキャビンCBと、該キャビンCBより前方に該キャビンCBとは別空間として設けられたフロントルームFRと、該キャビンCBより後方に、該キャビンCBと同一空間として設けられたラゲッジルームLRと、を備える。なお、ラゲッジルームLRは、キャビンCBと別空間として設けられていてもよく、一部が連通していてもよい。
【0013】
車両Vには、前方に一対の前輪FW、後方に一対の後輪RWが設けられている。
【0014】
なお、以下の説明において、前後、左右、上下は、車両Vの操縦者から見た方向に従って記載し、図面には、前方をFr、後方をRr、左側をL、右側をR、上方をU、下方をD、として示す。
【0015】
車両VのフロントルームFR内には、エンジンENGと、電動機20及び発電機30が回転電機ケース40に収容された駆動装置DUと、電力制御装置PDUと、が搭載されている。電力制御装置PDUは、駆動装置DUの電動機20及び発電機30に入出力する電力を制御する。
【0016】
エンジンENGと駆動装置DUとは、フロントルームFR内で左右方向(車幅方向)に隣接して配置されている。電力制御装置PDUは、駆動装置DUの上に搭載されて回転電機ケース40に固定されている。
【0017】
<電力制御装置>
図2図4に示すように、電力制御装置PDUは、パワーモジュール11と、車両Vに搭載された不図示のバッテリ等の電源と電気的に接続され帯状に延びる2本の電源接続導体12A、12Bと、第1コネクタユニット13と、第2コネクタユニット14と、が収容ケース10に収容されている。パワーモジュール11は、パワーMOSFETや絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)などの電力用半導体素子が組み込まれ、駆動回路や自己保護機能がモジュール化された、電力を制御する装置である。
【0018】
パワーモジュール11は、前側面11Fr、後側面11Rr、左側面11L、右側面11R、上面11U、及び下面11Dを有する。左側面11Lは、左右方向に対して略垂直な面となっている。
【0019】
パワーモジュール11の左側面11Lには、前後方向に並んで、電源接続部110と、第1コネクタ接続部111と、第2コネクタ接続部112と、が設けられている。
【0020】
左右方向から見て、第1コネクタ接続部111は、電源接続部110の後方側に配置されており、第2コネクタ接続部112は、電源接続部110の前方側に配置されている。すなわち、電源接続部110、第1コネクタ接続部111、及び第2コネクタ接続部112は、前方から第2コネクタ接続部112、電源接続部110、第1コネクタ接続部111の順で前後方向に並んで配置されている。
【0021】
電源接続部110は、前後方向に並んだ2つのVCU接続端子110A、110Bを有する。2つのVCU接続端子110A、110Bの配置は、適宜設定され得るが、本実施形態では、VCU接続端子110Aが前方、VCU接続端子110Bが後方となるように前後方向に並んで配置されている。
【0022】
第1コネクタ接続部111は、前後方向に並んだ3つの第1コネクタ接続端子111U、111V、111Wを有する。3つの第1コネクタ接続端子111U、111V、111Wの配置は、適宜設定され得るが、本実施形態では、3つの第1コネクタ接続端子111U、111V、111Wは、前方からこの順となるように前後方向に並んで配置されている。
【0023】
第2コネクタ接続部112は、前後方向に並んだ3つの第2コネクタ接続端子112U、112V、112Wを有する。3つの第2コネクタ接続端子112U、112V、112Wの配置は、適宜設定され得るが、本実施形態では、3つの第2コネクタ接続端子112U、112V、112Wは、前方からこの順となるように前後方向に並んで配置されている。
【0024】
パワーモジュール11には、上面11Uの外周縁を取り囲むように、上面11Uが下方に窪んだ窪み部113が複数設けられている。パワーモジュール11の左側面11Lには、窪み部113は、前後方向において、後端部、第1コネクタ接続部111と電源接続部110との間、電源接続部110と第2コネクタ接続部112との間、及び前端部に設けられている。各窪み部113には、締結部114が形成されている。締結部114は、上下方向に対して略垂直な平坦面である窪み部113の底面113aと、各窪み部113の底面113aに形成された、上下方向に貫通する貫通孔113bによって構成されている。
【0025】
電源接続部110の2つのVCU接続端子110A、110Bには、それぞれ電源接続導体12A、12Bの一端部120A、120Bが、ボルト125A、125Bにより締結されている。電源接続導体12A、12Bは、一端部120A、120Bから下方へ帯状に延びる第1延在部121A、121Bと、第1延在部121A、121Bの下端から屈曲して右方へ帯状に延びる第2延在部122A、122Bと、第2延在部122A、122Bの右端から屈曲して後方へ帯状に延びる第3延在部123A、123Bと、第3延在部123A、123Bの後端から屈曲して下方へ帯状に延びる第4延在部124A、124Bと、を有する。
【0026】
2本の電源接続導体12A、12Bの配置は、適宜設定され得るが、本実施形態では、第1延在部121A、121B及び第2延在部122A、122Bは、第1延在部121A及び第2延在部122Aが前方、第1延在部121B及び第2延在部122Bが後方となるように前後方向に並んで延びており、第3延在部123A、123Bは、第3延在部123Bが上方、第3延在部123Aが下方となるように上下方向に並んで延びており、第4延在部124A、124Bは、第4延在部124Aが前方、第4延在部124Bが後方となるように前後方向に並んで延びている。
【0027】
第1コネクタ接続部111には、第1コネクタユニット13が接続されている。第2コネクタ接続部112には、第2コネクタユニット14が接続されている。
【0028】
図5に示すように、第1コネクタユニット13は、上下方向に延びる3本の第1接続導体131U、131V、131Wと、3本の第1接続導体131U、131V、131Wの下端部に接続された第1コネクタ端子部132と、第1コネクタハウジング133と、を有する。
【0029】
3本の第1接続導体131U、131V、131Wは、例えば、上下方向に帯状に延びる3本のバスバーである。3本の第1接続導体131U、131V、131Wのそれぞれの上端部には、ボルト挿通孔131aU、131aV、131aWが設けられている。3本の第1接続導体131U、131V、131Wは、上下方向に直線状に延びている必要はなく、前後方向に湾曲して上下方向に延びていてよい。本実施形態では、3本の第1接続導体131U、131V、131Wは、いずれも下方から上方に向かって前方に湾曲して延びている。
【0030】
第1コネクタ端子部132は、下端部に上下方向に対して略垂直な底面を有する3つのメス端子132aU、132aV、132aWを有する。第1コネクタ端子部132は、3つのメス端子132aU、132aV、132aWそれぞれの上面に溶接され、3つのメス端子132aU、132aV、132aWから上方に延び、3本の第1接続導体131U、131V、131Wの下端部にそれぞれ溶接されている3本の接続線132bU、132bV、132bWを有する。したがって、第1接続導体131U、131V、131Wと、メス端子132aU、132aV、132aWとは、それぞれ、接続線132bU、132bV、132bWを介して電気的に接続されている。第1コネクタ端子部132は、3つのメス端子132aU、132aV、132aWそれぞれの上面に配置され、上下方向に付勢する付勢部材132cU、132cV、132cWを有する。第1コネクタ端子部132は、下方が開口しており、付勢部材132cU、132cV、132cWがそれぞれ嵌め込まれ、付勢部材132cU、132cV、132cW及びメス端子132aU、132aV、132aWをそれぞれ収容する付勢部材ケース132dU、132dV、132dW、を有する。
【0031】
第1コネクタハウジング133は、第1コネクタ端子部132と、3本の第1接続導体131U、131V、131Wの下端部とを収容する。第1コネクタハウジング133は、後方が開口し、第1コネクタ端子部132と、3本の第1接続導体131U、131V、131Wの下端部とを左方から覆う第1コネクタハウジングベース133aと、第1コネクタハウジングベース133aと左右方向で対向し、第1コネクタ端子部132と、3本の第1接続導体131U、131V、131Wの下端部とを右方から覆う第1サイドカバー133bと、第1コネクタハウジングベース133a及び第1サイドカバー133bの下端部を下方から外嵌して固定する第1ハウジングキャップ133cと、を有する。第1ハウジングキャップ133cは、下方からメス端子132aU、132aV、132aWにそれぞれアクセスできるように、下方に開口した開口部133dU、133dV、133dWを有する。第1コネクタハウジングベース133aには、第1コネクタハウジングベース133aから外側に向かって上下方向に対して略垂直に延びる平板状の第1ブラケット134が取り付けられている。第1ブラケット134には、前後一対の第1締結部134aが設けられている。第1締結部134aは、上下方向に貫通する貫通孔である。
【0032】
図6に示すように、第2コネクタユニット14も、第1コネクタユニット13と略同一の構成である。第2コネクタユニット14は、上下方向に延びる3本の第2接続導体141U、141V、141Wと、3本の第2接続導体141U、141V、141Wの下端部に接続された第2コネクタ端子部142と、第2コネクタハウジング143と、を有する。
【0033】
3本の第2接続導体141U、141V、141Wは、例えば、上下方向に帯状に延びる3本のバスバーである。3本の第2接続導体141U、141V、141Wのそれぞれの上端部には、ボルト挿通孔141aU、141aV、141aWが設けられている。3本の第2接続導体141U、141V、141Wは、上下方向に直線状に延びている必要はなく、前後方向に湾曲して上下方向に延びていてよい。本実施形態では、3本の第2接続導体141U、141V、141Wのうち、第2接続導体141V、141Wは、上方から下方に向かって前方に湾曲して延びており、第2接続導体141Uは略直線状に上下方向に延びている(図2参照)。
【0034】
第2コネクタ端子部142は、下端部に上下方向に対して略垂直な底面を有する3つのメス端子142aU、142aV、142aWを有する。第2コネクタ端子部142は、3つのメス端子142aU、142aV、142aWそれぞれの上面に溶接され、3つのメス端子142aU、142aV、142aWから上方に延び、3本の第2接続導体141U、141V、141Wの下端部にそれぞれ溶接されている3本の接続線142bU、142bV、142bWを有する。したがって、第2接続導体141U、141V、141Wと、メス端子142aU、142aV、142aWとは、それぞれ、接続線142bU、142bV、142bWを介して電気的に接続されている。第2コネクタ端子部142は、上下方向に伸縮し、3つのメス端子142aU、142aV、142aWそれぞれの上面に配置される付勢部材142cU、142cV、142cWを有する。第2コネクタ端子部142は、下方が開口しており、付勢部材142cU、142cV、142cWがそれぞれ嵌め込まれ、付勢部材142cU、142cV、142cW及びメス端子142aU、142aV、142aWをそれぞれ収容する付勢部材ケース142dU、142dV、142dW、を有する。
【0035】
第2コネクタハウジング143は、第2コネクタ端子部142と、3本の第2接続導体141U、141V、141Wの下端部とを収容する。第2コネクタハウジング143は、後方が開口し、第2コネクタ端子部142と、3本の第2接続導体141U、141V、141Wの下端部とを左方から覆う第2コネクタハウジングベース143aと、第2コネクタハウジングベース143aと左右方向で対向し、第2コネクタ端子部142と、3本の第2接続導体141U、141V、141Wの下端部とを右方から覆う第2サイドカバー143bと、第2コネクタハウジングベース143a及び第2サイドカバー143bの下端部を下方から外嵌して固定する第2ハウジングキャップ143cと、を有する。第2ハウジングキャップ143cは、下方からメス端子142aU、142aV、142aWにそれぞれアクセスできるように、下方に開口した開口部143dU、143dV、143dWを有する。第2コネクタハウジングベース143aには、第2コネクタハウジングベース143aから外側に向かって上下方向に対して略垂直に延びる平板状の第2ブラケット144が取り付けられている。第2ブラケット144には、前後一対の第2締結部144aが設けられている。第2締結部144aは、上下方向に貫通するボルト孔である。
【0036】
図3に戻って、第1コネクタユニット13の3本の第1接続導体131U、131V、131Wの上端部は、それぞれボルト135U、135V、135Wが、ボルト挿通孔131aU、131aV、131aWを挿通して、パワーモジュール11の第1コネクタ接続部111の3つの第1コネクタ接続端子111U、111V、111Wにそれぞれ締結されている。これにより、第1コネクタユニット13の3本の第1接続導体131U、131V、131Wの上端部は、第1コネクタ接続部111と電気的に接続している。
【0037】
第2コネクタユニット14の3本の第2接続導体141U、141V、141Wの上端部は、それぞれボルト145U、145V、145Wが、ボルト挿通孔141aU、141aV、141aWを挿通して、パワーモジュール11の第2コネクタ接続部112の3つの第2コネクタ接続端子112U、112V、112Wにそれぞれ締結されている。これにより、第2コネクタユニット14の3本の第2接続導体141U、141V、141Wの上端部は、第2コネクタ接続部112と電気的に接続している。
【0038】
第1コネクタユニット13と第2コネクタユニット14とは、左右方向から見て、第1コネクタユニット13が後方、第2コネクタユニット14が前方となるように、前後方向に並んで配置されている。
【0039】
このように、第1コネクタユニット13及び第2コネクタユニット14は、第1コネクタ端子部132と第2コネクタ端子部142、及び第1コネクタハウジング133と第2コネクタハウジング143が同一であり、共用可能である。
【0040】
また、第1コネクタユニット13は、第1接続導体131U、131V、131Wの形状を変更するのみで、パワーモジュール11の第1コネクタ接続部111の位置にかかわらず、第1コネクタ端子部132を任意の位置に配置できる。同様に、第2コネクタユニット14は、第2接続導体141U、141V、141Wの形状を変更するのみで、パワーモジュール11の第2コネクタ接続部112の位置にかかわらず、第2コネクタ端子部142を任意の位置に配置できる。
【0041】
図2に示すように、収容ケース10は、ロアケース10Lと、ミドルケース10Mと、アッパカバー10Uと、を有する。
【0042】
図3に示すように、ロアケース10Lは、上下方向に対して略垂直な底面10aを有する。底面10aは、収容ケース10の底面を構成する。底面10aには、上下方向に貫通し、第1コネクタユニット13の第1コネクタハウジング133が緩嵌合する第1貫通孔101aが形成されている。また、底面10aには、上下方向に貫通し、第2コネクタユニット14の第2コネクタハウジング143が緩嵌合する第2貫通孔102aが形成されている。第1貫通孔101aと第2貫通孔102aとは、前後方向に並んで配置されている。
【0043】
第1貫通孔101aの前端部の近傍かつ前方には、底面10aから上方に延びる略円筒形状の第1コネクタ締結部101bが形成されている。略円筒形状の第1コネクタ締結部101bの内周面は、ねじ穴となっている。第1貫通孔101aの後端部の近傍かつ後方には、底面10aから上方に延びる略円筒形状の第1コネクタ締結部101cが形成されている。略円筒形状の第1コネクタ締結部101cの内周面は、ねじ穴となっている。
【0044】
第1コネクタ締結部101b及び第1コネクタ締結部101cの各上面には、第1ブラケット134の下面が当接している。そして、第1コネクタユニット13は、2つの第1コネクタ締結部材101dによって、収容ケース10のロアケース10Lに固定されている。2つの第1コネクタ締結部材101dは、例えばボルトである。詳細には、2つの第1コネクタ締結部材101dのうちの一方が、第1ブラケット134の前側の第1締結部134aを挿通して、ロアケース10Lの第1コネクタ締結部101bに締結されている。さらに、2つの第1コネクタ締結部材101dのうちの他方が、第1ブラケット134の後側の第1締結部134aを挿通して、ロアケース10Lの第1コネクタ締結部101cに締結されている。
【0045】
左右方向から見て、第1コネクタ締結部101b、101cは、前後方向において、電源接続導体12A、12Bよりも後方に配置され、電源接続導体12A、12Bと離間した位置に配置されている。より詳細には、第1コネクタ締結部101b、101cは、前後方向において、電源接続導体12A、12Bの第4延在部124A、124Bよりも後方に配置されている。さらに、第1コネクタ締結部101b、101cは、上下方向において、電源接続導体12A、12Bとオーバーラップするように配置されている。より詳細には、第1コネクタ締結部101b、101cは、上下方向において、電源接続導体12A、12Bの第4延在部124A、124Bとオーバーラップするように配置されている。
【0046】
これにより、第1コネクタユニット13は、上下方向において、電源接続導体12A、12Bと干渉することなく収容ケース10内に配置することができるので、電力制御装置PDUの左右方向の寸法を長くすることなく、上下方向の寸法を短くすることができ、電力制御装置PDUを小型化できる。
【0047】
第2貫通孔102aの前端部の近傍かつ前方には、底面10aから上方に延びる略円筒形状の第2コネクタ締結部102bが形成されている。略円筒形状の第2コネクタ締結部102bの内周面は、ねじ穴となっている。第2貫通孔102aの後端部の近傍かつ後方には、底面10aから上方に延びる略円筒形状の第2コネクタ締結部102cが形成されている。略円筒形状の第2コネクタ締結部102cの内周面は、ねじ穴となっている。
【0048】
第2コネクタ締結部102b及び第2コネクタ締結部102cの各上面には、第2コネクタハウジング143の第2ブラケット144の下面が当接している。そして、第2コネクタユニット14は、2つの第2コネクタ締結部材102dによって、収容ケース10のロアケース10Lに固定されている。2つの第2コネクタ締結部材102dは、例えばボルトである。詳細には、2つの第2コネクタ締結部材102dのうちの一方が、第2ブラケット144の前側の第2締結部144aを挿通して、ロアケース10Lの第2コネクタ締結部102bに締結されている。さらに、2つの第2コネクタ締結部材102dのうちの他方が、第2ブラケット144の後側の第2締結部144aを挿通して、ロアケース10Lの第2コネクタ締結部102cに締結されている。
【0049】
左右方向から見て、第2コネクタ締結部102b、102cは、前後方向において、電源接続導体12A、12Bよりも前方に配置され、電源接続導体12A、12Bと離間した位置に配置されている。より詳細には、第2コネクタ締結部102b、102cは、前後方向において、電源接続導体12A、12Bの一端部120A、120Bよりも前方に配置されている。さらに、第2コネクタ締結部102b、102cは、上下方向において、電源接続導体12A、12Bとオーバーラップするように配置されている。より詳細には、第2コネクタ締結部102b、102cは、上下方向において、電源接続導体12A、12Bの第4延在部124A、124Bとオーバーラップするように配置されている。
【0050】
これにより、第1コネクタユニット13に加えて、第2コネクタユニット14も、上下方向において、電源接続導体12A、12Bと干渉することなく収容ケース10内に配置することができるので、第1コネクタユニット13及び第2コネクタユニット14の2つのコネクタユニットを備える電力制御装置PDUにおいても、電力制御装置PDUの左右方向の寸法を長くすることなく、上下方向の寸法を短くすることができ、電力制御装置PDUを小型化できる。
【0051】
図3及び図4に示すように、ミドルケース10Mは、ロアケース10Lの上方に隣接して配置されている。ミドルケース10Mは、上下方向に延び、上下方向から見て、パワーモジュール11と、2本の電源接続導体12A、12Bと、第1コネクタユニット13と、第2コネクタユニット14と、を取り囲む側面10bと、側面10bによって取り囲まれた領域の略全域に亘って、側面10bから上下方向に対して略垂直に延びる仕切面10cと、を有する。側面10bは、収容ケース10の側面を構成する。パワーモジュール11は、仕切面10cの上面に配置されている。
【0052】
図4に示すように、仕切面10cには、上下方向に貫通し第1コネクタユニット13が挿通する第1挿通孔103aと、上下方向に貫通し第2コネクタユニット14が挿通する第2挿通孔103bと、上下方向に貫通し2本の電源接続導体12A、12Bが挿通する第3挿通孔103cと、が形成されている。
【0053】
仕切面10cには、パワーモジュール11の各締結部114と重なる位置に、仕切面10cから下方に突出したパワーモジュール締結部104が形成されている。各パワーモジュール締結部104には、上方が開口して下方に延びる締結孔104aが形成されている。締結孔104aの内周面はねじ穴となっている。
【0054】
パワーモジュール11は、パワーモジュール締結部材105によって、収容ケース10のミドルケース10Mに固定されている。パワーモジュール締結部材105は、例えばボルトである。詳細には、パワーモジュール締結部材105が、パワーモジュール11の締結部114の貫通孔113bを挿通して、ミドルケース10Mの仕切面10cに形成されパワーモジュール締結部104の締結孔104aに締結されることによって、パワーモジュール11は収容ケース10のミドルケース10Mに固定されている。
【0055】
左右方向から見て、ミドルケース10Mの仕切面10cのパワーモジュール締結部104のうち、パワーモジュール11の左側面11Lに形成された締結部114と重なる位置に配置された各パワーモジュール締結部104は、前後方向において、第1コネクタユニット13の第1コネクタハウジング133、及び第2コネクタユニット14の第2コネクタハウジング143と離間した位置に配置されている。
【0056】
したがって、上下方向において、第1コネクタユニット13を、第1コネクタハウジング133がパワーモジュール締結部104とオーバーラップするように配置することができる。同様に、上下方向において、第2コネクタユニット14も、第2コネクタハウジング143がパワーモジュール締結部104とオーバーラップするように配置することができる。これにより、第1コネクタユニット13及び第2コネクタユニット14を、上下方向において、ミドルケース10Mのパワーモジュール締結部104と干渉することなく収容ケース10内に配置することができるので、電力制御装置PDUの左右方向の寸法を長くすることなく、上下方向の寸法を短くすることができ、電力制御装置PDUを小型化できる。また、パワーモジュール11の左側面11Lに形成された締結部114と重なる位置に配置された各パワーモジュール締結部104は、前後方向において、第1コネクタユニット13の第1コネクタハウジング133、及び第2コネクタユニット14の第2コネクタハウジング143の双方と離間した位置に配置されているので、第1コネクタユニット13及び第2コネクタユニット14の2つのコネクタユニットを備える電力制御装置PDUにおいても、電力制御装置PDUの左右方向の寸法を長くすることなく、上下方向の寸法を短くすることができる。
【0057】
アッパカバー10Uは、ミドルケース10Mの上方に隣接して配置されている。アッパカバー10Uは、ミドルケース10Mの側面10bと、側面10bによって取り囲まれた領域の全領域を上方から覆うように形成されている。アッパカバー10Uは、上下方向に対して略垂直な上面10dを有する。上面10dは、収容ケース10の上面を構成する。
【0058】
<駆動装置>
図7に示すように、駆動装置DUは、電動機20及び発電機30と、駆動装置側第1コネクタユニット51及び駆動装置側第2コネクタユニット52と、が回転電機ケース40に収容されている。
【0059】
電動機20の回転軸線CL2及び発電機30の回転軸線CL3は、互いに平行に配置されており、いずれも左右方向に延びている。
【0060】
発電機30の回転軸線CL3は、左右方向から見て、電動機20の回転軸線CL2よりも、下方かつ前方に位置するように配置されている。
【0061】
このように、電動機20の回転軸線CL2及び発電機30の回転軸線CL3を別軸化することにより、電動機20の回転軸線CL2及び発電機30の回転軸線CL3の回転軸線方向(左右方向)の厚さ寸法の自由度を向上することができる。これにより、電動機20及び発電機30の回転軸線方向の厚さを大きくすることができ、電動機20及び発電機30の高出力化が可能となる。
【0062】
電動機20及び発電機30は、上下方向及び前後方向において、一部がオーバーラップするように配置されている。また、電動機20及び発電機30は、少なくとも一部が、左右方向においてオーバーラップする位置に配置されている。これにより、駆動装置DUの上下方向、前後方向、及び左右方向の寸法を、それぞれ低減できる。
【0063】
電動機20は、回転シャフト21と、回転シャフト21の外周面に固定された略円環形状のロータ22と、ロータ22の外周面と対向するように配置されたステータ23と、を備える。ステータ23は、略円環形状を有するステータコア231と、ステータコア231に取り付けられ、U相、V相、W相の複数の巻線によって構成されるコイル232と、を備える。電動機20のU相、V相、W相の各相のコイル232は、一端同士が結線され、他端はU相、V相、W相それぞれコイル端末233U、233V、233Wとして、駆動装置側第1コネクタユニット51に接続されている。
【0064】
発電機30は、回転シャフト31と、回転シャフト31の外周面に固定された略円環形状のロータ32と、ロータ32の外周面と対向するように配置されたステータ33と、を備える。ステータ33は、略円環形状を有するステータコア331と、ステータコア331に取り付けられ、U相、V相、W相の複数の巻線によって構成されるコイル332と、を備える。発電機30のU相、V相、W相の各相のコイル332は、一端同士が結線され、他端はU相、V相、W相それぞれコイル端末333U、333V、333Wとして、駆動装置側第2コネクタユニット52に接続されている。
【0065】
図3に戻って、回転電機ケース40の上面には、電力制御装置PDUの第1コネクタユニット13及び第2コネクタユニット14とそれぞれ上下方向で対向する位置に、第1開口部41及び第2開口部42が設けられている。第1開口部41及び第2開口部42には、それぞれ駆動装置側第1コネクタユニット51及び駆動装置側第2コネクタユニット52が嵌入されている。
【0066】
したがって、駆動装置側第1コネクタユニット51及び駆動装置側第2コネクタユニット52は、駆動装置側第1コネクタユニット51が後方、駆動装置側第2コネクタユニット52が前方となるように、前後方向に並んで配置されている。本実施形態では、駆動装置側第1コネクタユニット51は電動機20の回転軸線CL2よりも後方、駆動装置側第2コネクタユニット52は電動機20の回転軸線CL2よりも前方に配置されている。すなわち、左右方向から見て、駆動装置側第1コネクタユニット51及び駆動装置側第2コネクタユニット52は、電動機20の回転軸線CL2を挟んで前後方向に並んで配置されている。
【0067】
駆動装置側第1コネクタユニット51は、上下方向に延びる3本の第1接続導体511U、511V、511Wを有する。3本の第1接続導体511U、511V、511Wは、例えばバスバーである。3本の第1接続導体511U、511V、511Wは、第1ハウジング510に収容されている。
【0068】
第1ハウジング510は、3本の第1接続導体511U、511V、511Wを収容して上下方向に延びる第1収容部510aと、第1収容部510aから外側に向かって上下方向に対して略垂直に延びる平板状の第1ブラケット部510bを有する。駆動装置側第1コネクタユニット51は、第1ブラケット部510bの下面が回転電機ケース40の上面に当接し、第1ブラケット部510bよりも下側部分が回転電機ケース40の第1開口部41に嵌入し、不図示の締結部材が回転電機ケース40に締結されることによって、回転電機ケース40の上面に固定されている。
【0069】
第1接続導体511U、511V、511Wの上端部には、それぞれ上下方向に対して略垂直で第1ハウジング510の上方に露出した四角板状の第1コネクタ部512U、512V、512Wが形成されている。第1コネクタ部512U、512V、512Wは、回転電機ケース40の上面から上方に突出している。第1接続導体511U、511V、511Wの下端部には、左右方向に対して略垂直で第1ハウジング510の左方に露出した平板状の第1コイル接続部513U、513V、513Wが形成されている。第1コイル接続部513U、513V、513Wは、回転電機ケース40の内部に配置されている。第1コイル接続部513U、513V、513Wには、左右方向に貫通するネジ穴が設けられている。第1コイル接続部513U、513V、513Wと、第1コネクタ部512U、512V、512Wとは、3本の第1接続導体511U、511V、511Wによって電気的に接続している。
【0070】
左右方向から見て、第1コイル接続部513U、513V、513Wのネジ穴には、それぞれ締結ボルト516U、516V、516Wが締結されている。締結ボルト516U、516V、516Wと、第1コイル接続部513U、513V、513Wとの間には、電動機20のコイル端末233U、233V、233Wが挟持されており、これにより、電動機20のコイル232と、駆動装置側第1コネクタユニット51の第1コイル接続部513U、513V、513Wとが電気的に接続している。さらに、第1コイル接続部513U、513V、513Wは、3本の第1接続導体511U、511V、511Wによって、第1コネクタ部512U、512V、512Wと電気的に接続しているので、電動機20のコイル232と第1コネクタ部512U、512V、512Wとは、電気的に接続している。
【0071】
駆動装置側第2コネクタユニット52は、上下方向に延びる3本の第2接続導体521U、521V、521Wを有する。3本の第2接続導体521U、521V、521Wは、例えばバスバーである。3本の第2接続導体521U、521V、521Wは、第2ハウジング520に収容されている。
【0072】
第2ハウジング520は、3本の第2接続導体521U、521V、521Wを収容して上下方向に延びる第2収容部520aと、第2収容部520aから外側に向かって上下方向に対して略垂直に延びる平板状の第2ブラケット部520bを有する。駆動装置側第2コネクタユニット52は、第2ブラケット部520bの下面が回転電機ケース40の上面に当接し、第2ブラケット部520bよりも下側部分が回転電機ケース40の第2開口部42に嵌入し、不図示の締結部材が回転電機ケース40に締結されることによって、回転電機ケース40の上面に固定されている。
【0073】
第2接続導体521U、521V、521Wの上端部には、それぞれ上下方向に対して略垂直で第2ハウジング520の上方に露出した四角板状の第2コネクタ部522U、522V、522Wが形成されている。第2コネクタ部522U、522V、522Wは、回転電機ケース40の上面から上方に突出している。第2接続導体521U、521V、521Wの下端部には、左右方向に対して略垂直で第2ハウジング520の左方に露出した平板状の第2コイル接続部523U、523V、523Wが形成されている。第2コイル接続部523U、523V、523Wは、回転電機ケース40の内部に配置されている。第2コイル接続部523U、523V、523Wには、左右方向に貫通するネジ穴が設けられている。したがって、第2コイル接続部523U、523V、523Wと、第2コネクタ部522U、522V、522Wとは、3本の第2接続導体521U、521V、521Wによって電気的に接続している。
【0074】
左右方向から見て、第2コイル接続部523U、523V、523Wのネジ穴には、それぞれ締結ボルト526U、526V、526Wが締結されている。締結ボルト526U、526V、526Wと、第2コイル接続部523U、523V、523Wとの間には、発電機30のコイル端末333U、333V、333Wが挟持されており、これにより、発電機30のコイル332と、駆動装置側第2コネクタユニット52の第2コイル接続部523U、523V、523Wとが電気的に接続している。さらに、第2コイル接続部523U、523V、523Wは、3本の第2接続導体521U、521V、521Wによって、第2コネクタ部522U、522V、522Wと電気的に接続しているので、発電機30のコイル332と第2コネクタ部522U、522V、522Wとは、電気的に接続している。
【0075】
<電力制御装置の回転電機ケースへの固定>
電力制御装置PDUは、収容ケース10が、駆動装置DUの回転電機ケース40の上面にボルト等によって固定されている。
【0076】
このとき、駆動装置DUの回転電機ケース40の上面から上方に突出した、駆動装置側第1コネクタユニット51の第1コネクタ部512U、512V、512Wは、電力制御装置PDUの第1コネクタユニット13の第1ハウジングキャップ133cに設けられた開口部133dU、133dV、133dWの下方から、第1コネクタユニット13の第1コネクタ端子部132のメス端子132aU、132aV、132aWに接触し、メス端子132aU、132aV、132aWを上方に押圧する。すると、第1コネクタ端子部132の3本の接続線132bU、132bV、132bWは屈曲し、メス端子132aU、132aV、132aWそれぞれの上面に配置された付勢部材132cU、132cV、132cWによって、メス端子132aU、132aV、132aWは、下方に付勢される。これにより、駆動装置側第1コネクタユニット51の第1コネクタ部512U、512V、512Wと、電力制御装置PDUの第1コネクタユニット13の第1コネクタ端子部132とは、確実に電気的に接続される。
【0077】
同様に、駆動装置DUの回転電機ケース40の上面から上方に突出した、駆動装置側第2コネクタユニット52の第2コネクタ部522U、522V、522Wは、電力制御装置PDUの第2コネクタユニット14の第2ハウジングキャップ143cに設けられた開口部143dU、143dV、143dWの下方から、第2コネクタユニット14の第2コネクタ端子部142のメス端子142aU、142aV、142aWに接触し、メス端子142aU、142aV、142aWを上方に押圧する。すると、第2コネクタ端子部142の3本の接続線142bU、142bV、142bWは屈曲し、メス端子142aU、142aV、142aWそれぞれの上面に配置された付勢部材142cU、142cV、142cWによって、メス端子142aU、142aV、142aWは、下方に付勢される。これにより、駆動装置側第2コネクタユニット52の第2コネクタ部522U、522V、522Wと、電力制御装置PDUの第2コネクタユニット14の第2コネクタ端子部142とは、確実に電気的に接続される。
【0078】
これにより、電動機20及び発電機30と電力制御装置PDUとを一体ユニット化できる。
【0079】
また、左右方向から見て、第1コネクタユニット13は、上下方向において、電動機20とパワーモジュール11との間に配置されており、第2コネクタユニット14は、上下方向において、発電機30とパワーモジュール11との間に配置されている。
【0080】
これにより、電動機20及び発電機30と電力制御装置PDUとが一体化されたユニット全体において、左右方向の寸法を長くすることなく、上下方向の寸法を短くすることができる。
【0081】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
【0082】
例えば、本実施形態では、電力制御装置PDU及び駆動装置DUは、車両Vに搭載されているものとしたが、電力制御装置PDU及び駆動装置DUは、車両Vに搭載されていなくてもよい。
【0083】
また、例えば、本実施形態では、電力制御装置PDUは、駆動装置DUの回転電機ケース40の上面に配置されているものとしたが、電力制御装置PDUは、駆動装置DUの回転電機ケース40の上面に配置されていなくてもよい。このとき、電力制御装置PDUは、左右方向から見て、駆動装置DUの回転電機ケース40の外周面に配置されていることが好ましい。
【0084】
また、例えば、本実施形態では、電力制御装置PDUは、収容ケース10が、駆動装置DUの回転電機ケース40の上面に配置されている、すなわち、電力制御装置PDUの収容ケース10と、駆動装置DUの回転電機ケース40とは、別体であるものとしたが、電力制御装置PDUの収容ケース10及び駆動装置DUの回転電機ケース40は一体であり、収容ケース10が電動機20及び発電機30を収容するものとしてもよい。収容ケース10が電動機20及び発電機30を収容するものとした場合も、電動機20及び発電機30と電力制御装置PDUとを一体ユニット化できる。
【0085】
また、例えば、本実施形態では、発電機30の回転軸線CL3は、左右方向から見て、電動機20の回転軸線CL2よりも、下方かつ前方に位置するように配置されるものとしたが、発電機30の回転軸線CL3は、電動機20の回転軸線CL2の下方かつ前方に位置していなくてもよく、電動機20の回転軸線CL2の上方や後方に位置していてもよいし、電動機20の回転軸線CL2と同軸であってもよい。
【0086】
また、例えば、本実施形態では、第1コネクタユニット13と第2コネクタユニット14とは、左右方向から見て、第1コネクタユニット13が後方、第2コネクタユニット14が前方となるように、前後方向に並んで配置されているものとしたが、第1コネクタユニット13及び第2コネクタユニット14の前後配置は逆でもよい。左右方向から見て、電動機20の回転軸線CL2と発電機30の回転軸線CL3とが、前後方向でずれている場合、第2コネクタユニット14は、電動機20の回転軸線CL2よりも発電機30の回転軸線CL3側に配置されていることが好ましい。
【0087】
また、本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
【0088】
(1) 第1方向(左右方向)から見て、前記第1方向に対して略垂直な第1側面(左側面11L)に、前記第1方向と直交する第2方向(前後方向)に並んで配置された電源接続部(電源接続部110)及び第1コネクタ接続部(第1コネクタ接続部111)を有するパワーモジュール(パワーモジュール11)と、
前記電源接続部に接続され、電源と電気的に接続する電源接続導体(電源接続導体12A、12B)と、
前記第1方向及び前記第2方向の双方と直交する第3方向(上下方向)に延びる複数の第1接続導体(第1接続導体131U、131V、131W)、及び当該複数の第1接続導体の少なくとも一部を収容する第1コネクタハウジング(第1コネクタハウジング133)を有する第1コネクタユニット(第1コネクタユニット13)と、
前記パワーモジュール、前記電源接続導体、及び前記第1コネクタユニットを収容する収容ケース(収容ケース10)と、を備え、
前記複数の第1接続導体の第1端部(上端部)は、前記第1コネクタ接続部と電気的に接続しており、
前記複数の第1接続導体の第2端部(下端部)には、第1コネクタ端子部(第1コネクタ端子部132)が設けられており、
前記第1コネクタハウジングには、第1締結部(第1締結部134a)が形成された第1ブラケット(第1ブラケット134)が取り付けられており、
前記収容ケースには、前記第3方向に延びる第1コネクタ締結部(第1コネクタ締結部101b、101c)が形成されており、
第1コネクタ締結部材(第1コネクタ締結部材101d)が、前記第1ブラケットの前記第1締結部を介して、前記収容ケースの前記第1コネクタ締結部に締結されることによって、前記第1コネクタユニットが前記収容ケースに固定されている、電力制御装置(電力制御装置PDU)であって、
前記第1方向から見て、前記第1コネクタ締結部は、前記第2方向において、前記電源接続導体と離間した位置に配置されており、前記第3方向において、前記電源接続導体とオーバーラップするように配置されている、電力制御装置。
【0089】
(1)によれば、第1方向から見て、収容ケースに形成されている第1コネクタ締結部は、第2方向において、電源接続導体と離間した位置に配置されており、第3方向において、電源接続導体とオーバーラップするように配置されているので、電力制御装置の第1方向の寸法を長くすることなく、第3方向の寸法を短くすることができ、電力制御装置を小型化できる。
【0090】
(2) (1)に記載の電力制御装置であって、
前記パワーモジュールは、前記第1側面に、第2コネクタ接続部(第2コネクタ接続部112)を有し、
前記第1方向から見て、前記第2方向において、前記第1コネクタ接続部は、前記電源接続部の一方側(後方側)に配置されており、前記第2コネクタ接続部は、前記電源接続部の他方側(前方側)に配置されており、
前記電力制御装置は、前記第3方向に延びる複数の第2接続導体(第2接続導体141U、141V、141W)、及び当該複数の第2接続導体の少なくとも一部を収容する第2コネクタハウジング(第2コネクタハウジング143)を有する第2コネクタユニット(第2コネクタユニット14)を備え、
前記第2コネクタユニットは、前記収容ケースに収容されており、
前記複数の第2接続導体の第1端部(上端部)は、前記第2コネクタ接続部と電気的に接続しており、
前記複数の第2接続導体の第2端部(下端部)には、第2コネクタ端子部(第2コネクタ端子部142)が設けられており、
前記第2コネクタハウジングには、第2締結部(第2締結部144a)が形成された第2ブラケット(第2ブラケット144)が取り付けられており、
前記収容ケースには、前記第3方向に延びる第2コネクタ締結部(第2コネクタ締結部102b、102c)が形成されており、
第2コネクタ締結部材(第2コネクタ締結部材102d)が、前記第2ブラケットの前記第2締結部を介して、前記収容ケースの前記第2コネクタ締結部に締結されることによって、前記第2コネクタユニットが前記収容ケースに固定されており、
前記第1方向から見て、前記第2コネクタ締結部は、前記第2方向において、前記電源接続導体と離間した位置に配置されており、前記第3方向において、前記電源接続導体とオーバーラップするように配置されている、電力制御装置。
【0091】
(2)によれば、電力制御装置は、第2コネクタユニットを備え、第1方向から見て、収容ケースに形成されている第2コネクタ締結部は、第2方向において、電源接続導体と離間した位置に配置されており、第3方向において、電源接続導体とオーバーラップするように配置されているので、第1コネクタユニット及び第2コネクタユニットを備える電力制御装置においても、電力制御装置の第1方向の寸法を長くすることなく、第3方向の寸法を短くすることができ、電力制御装置を小型化できる。
【0092】
(3) 第1方向(左右方向)から見て、前記第1方向に対して略垂直な第1側面(左側面11L)に、第1コネクタ接続部(第1コネクタ接続部111)を有するパワーモジュール(パワーモジュール11)と、
前記第1方向及び前記第1方向と直交する第2方向(前後方向)の双方と直交する第3方向(上下方向)に延びる複数の第1接続導体(第1接続導体131U、131V、131W)、及び当該複数の第1接続導体の少なくとも一部を収容する第1コネクタハウジング(第1コネクタハウジング133)を有する第1コネクタユニット(第1コネクタユニット13)と、
前記パワーモジュール、及び前記第1コネクタユニットを収容する収容ケース(収容ケース10)と、を備え、
前記複数の第1接続導体の第1端部(上端部)は、前記第1コネクタ接続部と電気的に接続しており、
前記複数の第1接続導体の第2端部(下端部)には、第1コネクタ端子部(第1コネクタ端子部132)が設けられており、
前記パワーモジュールには、締結部(締結部114)が形成されており、
前記収容ケースには、前記第3方向に延びるパワーモジュール締結部(パワーモジュール締結部104)が形成されており、
パワーモジュール締結部材(パワーモジュール締結部材105)が、前記パワーモジュールの前記締結部を介して、前記収容ケースの前記パワーモジュール締結部に締結されることによって、前記パワーモジュールが前記収容ケースに固定されている、電力制御装置(電力制御装置PDU)であって、
前記第1方向から見て、前記パワーモジュール締結部は、前記第2方向において、前記第1コネクタハウジングと離間した位置に配置されている、電力制御装置。
【0093】
(3)によれば、第1方向から見て、収容ケースに形成されているパワーモジュール締結部は、第2方向において、第1コネクタハウジングと離間した位置に配置されているので、第3方向において、第1コネクタユニットを、第1コネクタハウジングがパワーモジュール締結部とオーバーラップするように配置することができ、電力制御装置の第1方向の寸法を長くすることなく、第3方向の寸法を短くすることができる。
【0094】
(4) (3)に記載の電力制御装置であって、
前記パワーモジュールは、前記第1側面に、第2コネクタ接続部(第2コネクタ接続部112)を有し、
前記第1コネクタ接続部及び前記第2コネクタ接続部は、前記第1方向から見て、前記第2方向に並んで配置されており、
前記電力制御装置は、前記第3方向に延びる複数の第2接続導体(第2接続導体141U、141V、141W)、及び当該複数の第2接続導体の少なくとも一部を収容する第2コネクタハウジング(第2コネクタハウジング143)を有する第2コネクタユニット(第2コネクタユニット14)を備え、
前記複数の第2接続導体の第1端部(上端部)は、前記第2コネクタ接続部と電気的に接続しており、
前記複数の第2接続導体の第2端部(下端部)には、第2コネクタ端子部(第2コネクタ端子部142)が設けられており、
前記第1方向から見て、前記パワーモジュール締結部は、前記第2方向において、前記第2コネクタハウジングと離間した位置に配置されている、電力制御装置。
【0095】
(4)によれば、電力制御装置は、第2コネクタユニットを備え、第1方向から見て、収容ケースに形成されているパワーモジュール締結部は、第2方向において、第2コネクタハウジングと離間した位置に配置されているので、第3方向において、第2コネクタユニットを、第2コネクタハウジングがパワーモジュール締結部とオーバーラップするように配置することができ、第1コネクタユニット及び第2コネクタユニットを備える電力制御装置においても、電力制御装置の第1方向の寸法を長くすることなく、第3方向の寸法を短くすることができる。
【0096】
(5) (1)〜(4)のいずれかに記載の電力制御装置であって、
前記収容ケースは、回転電機(電動機20、発電機30)を収容する回転電機ケース(回転電機ケース40)に固定されている、電力制御装置。
【0097】
(5)によれば、収容ケースは、回転電機を収容する回転電機ケースに固定されているので、回転電機と電力制御装置とを一体ユニット化できる。
【0098】
(6) (1)〜(4)のいずれかに記載の電力制御装置であって、
前記収容ケースは、回転電機(電動機20、発電機30)を収容する、電力制御装置。
【0099】
(6)によれば、収容ケースは、回転電機を収容するので、回転電機と電力制御装置とを一体ユニット化できる。
【0100】
(7) (5)または(6)に記載の電力制御装置であって、
前記回転電機の回転軸線(回転軸線CL2、CL3)は、前記第1方向であり、
前記第1方向から見て、前記第1コネクタユニットは、前記第3方向において、前記回転電機と前記パワーモジュールとの間に配置されている、電力制御装置。
【0101】
(7)によれば、回転電機の回転軸線は、第1方向であり、第1方向から見て、電力制御装置は、第3方向において、第1コネクタユニットが回転電機とパワーモジュールとの間に位置するように配置されているので、回転電機と電力制御装置とが一体化されたユニット全体を小型化できる。
【0102】
(8) (2)または(4)に記載の電力制御装置であって、
前記収容ケースは、第1回転電機(電動機20)及び第2回転電機(発電機30)を収容する回転電機ケース(回転電機ケース40)に固定されており、
前記第1コネクタユニットの前記複数の第1接続導体の前記第2端部に設けられた前記第1コネクタ端子部は、前記第1回転電機と電気的に接続されており、
前記第2コネクタユニットの前記複数の第2接続導体の前記第2端部に設けられた前記第2コネクタ端子部は、前記第2回転電機と電気的に接続されている、電力制御装置。
【0103】
(8)によれば、収容ケースは、第1回転電機及び第2回転電機を収容する回転電機ケースに固定されているので、第1回転電機及び第2回転電機と電力制御装置とを一体ユニット化できる。
【0104】
(9) (2)または(4)に記載の電力制御装置であって、
前記収容ケースは、第1回転電機(電動機20)及び第2回転電機(発電機30)を収容しており、
前記第1コネクタユニットの前記複数の第1接続導体の前記第2端部に設けられた前記第1コネクタ端子部は、前記第1回転電機と電気的に接続されており、
前記第2コネクタユニットの前記複数の第2接続導体の前記第2端部に設けられた前記第2コネクタ端子部は、前記第2回転電機と電気的に接続されている、電力制御装置。
【0105】
(9)によれば、収容ケースは、第1回転電機及び第2回転電機を収容するので、第1回転電機及び第2回転電機と電力制御装置とを一体ユニット化できる。
【0106】
(10) (8)または(9)に記載の電力制御装置であって、
前記第1回転電機の回転軸線(回転軸線CL2)と、前記第2回転電機の回転軸線(回転軸線CL3)とは、互いに平行に配置されており、いずれも前記第1方向に延びており、
前記第1方向から見て、前記第1コネクタユニットは、前記第3方向において、前記第1回転電機と前記パワーモジュールとの間に配置されており、前記第2コネクタユニットは、前記第3方向において、前記第2回転電機と前記パワーモジュールとの間に配置されている、電力制御装置。
【0107】
(10)によれば、第1回転電機の第1回転軸線と、第2回転電機の第2回転軸線とは、互いに平行で、ともに第1方向であり、第1方向から見て、電力制御装置は、第3方向において、第1コネクタユニット及び第2コネクタユニットが回転電機とパワーモジュールとの間に位置するように配置されているので、第1回転電機及び第2回転電機と電力制御装置とが一体化されたユニット全体を小型化できる。
【符号の説明】
【0108】
10 収容ケース
101b、101c 第1コネクタ締結部
101d 第1コネクタ締結部材
102b、102c 第2コネクタ締結部
102d 第2コネクタ締結部材
104 パワーモジュール締結部
105 パワーモジュール締結部材
11 パワーモジュール
11L 左側面(第1側面)
110 電源接続部
111 第1コネクタ接続部
112 第2コネクタ接続部
114 締結部
12A、12B 電源接続導体
13 第1コネクタユニット
131U、131V、131W 第1接続導体
132 第1コネクタ端子部
133 第1コネクタハウジング
134 第1ブラケット
134a 第1締結部
14 第2コネクタユニット
141U、141V、141W 第2接続導体
142 第2コネクタ端子部
143 第2コネクタハウジング
144 第2ブラケット
144a 第2締結部
20 電動機(回転電機、第1回転電機)
30 発電機(回転電機、第2回転電機)
40 回転電機ケース
CL2、CL3 回転軸線
PDU 電力制御装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7