(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6979436
(24)【登録日】2021年11月17日
(45)【発行日】2021年12月15日
(54)【発明の名称】鞍乗型車両
(51)【国際特許分類】
B62J 9/23 20200101AFI20211202BHJP
B62J 40/00 20200101ALI20211202BHJP
【FI】
B62J9/23
B62J40/00
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2019-191229(P2019-191229)
(22)【出願日】2019年10月18日
(65)【公開番号】特開2021-66255(P2021-66255A)
(43)【公開日】2021年4月30日
【審査請求日】2020年8月31日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092772
【弁理士】
【氏名又は名称】阪本 清孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119688
【弁理士】
【氏名又は名称】田邉 壽二
(72)【発明者】
【氏名】山倉 裕
【審査官】
渡邊 義之
(56)【参考文献】
【文献】
実公昭10−3506(JP,Y1)
【文献】
実開昭60−188075(JP,U)
【文献】
特開昭63−247180(JP,A)
【文献】
特開昭59−164275(JP,A)
【文献】
国際公開第2018/229844(WO,A1)
【文献】
米国特許第4433802(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62J 9/00
B62J 9/23
B62J 9/40
B62J 40/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
後輪(WR)の上方を覆うリヤフェンダ(27)と、シート(34)の後方に配設されるリヤキャリア(30)と、該リヤキャリア(30)に取り付けられる収納ボックス(31)とを有する鞍乗型車両(1)において、
前記リヤキャリア(30)と前記リヤフェンダ(27)とが、上下方向で近接配置されており、
前記リヤキャリア(30)の車幅方向寸法が、前記リヤフェンダ(27)の車幅方向寸法より大きく、
前記収納ボックス(31)は、前記リヤフェンダ(27)の側方の位置で、前記リヤキャリア(30)の下部に吊り下げられており、
前記リヤフェンダ(27)に、スイングアーム(24)を吊り下げるリヤクッション(26)の上端部(26a)と、車体後側のフラッシャランプ(28)とが取り付けられており、
前記収納ボックス(31)が、車体側面視で、前記リヤクッション(26)の上端部(26a)と前記フラッシャランプ(28)との間に配設されていることを特徴とする鞍乗型車両。
【請求項2】
前記収納ボックス(31)は、車体背面視で、前記リヤキャリア(30)の外端部より内側に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗型車両。
【請求項3】
前記収納ボックス(31)は、車体背面視で、前記フラッシャランプ(28)と少なくとも一部が重なる位置に配設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の鞍乗型車両。
【請求項4】
前記収納ボックス(31)は、前後方向に長尺の有底角筒状の本体部(31a)と、該本体部(31a)の開口(50)を覆う蓋部材(31b)とを含み、
前記蓋部材(31b)が、前記本体部(31a)の後方側に配設されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の鞍乗型車両。
【請求項5】
前記蓋部材(31b)は、該蓋部材(31b)の下端部に設けられるヒンジ(31c)を軸にして開閉自在に構成されていることを特徴とする請求項4に記載の鞍乗型車両。
【請求項6】
前記リヤクッション(26)の上端部(26a)の車幅方向外側に、エアクリーナボックス(35)の吸気ダクト(33)の端部に連結されるカバー部材(32)が配設されており、
前記カバー部材(32)の車幅方向外側端部が、前記リヤキャリア(30)の外端端部と揃うように構成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の鞍乗型車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鞍乗型車両に係り、特に、シートの後方に設けられるリヤキャリアに収納ボックスが取り付けられた鞍乗型車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、シートの後方に設けられるリヤキャリアに収納ボックスを取り付けた鞍乗型車両が知られている。
【0003】
特許文献1には、後輪の上方を覆うリヤフェンダを備える自動二輪車において、シートの後方でかつリヤフェンダの上方にリヤキャリアを備え、リヤフェンダとリヤキャリアの上端との間のスペースに収納ボックスを配設した構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特公昭62−5107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の構成では、リヤフェンダの上方に収納ボックスを配設し、収納ボックスの上面より上方にリヤキャリアの上面が位置するので、リヤキャリアの上面が高い位置に置かれることとなり、荷物の積み下ろしがしにくくなるという課題があった。
【0006】
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、リヤキャリアの上面の位置を高くすることなくリヤキャリアの下部に収納ボックスを配設できる鞍乗型車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明は、後輪(WR)の上方を覆うリヤフェンダ(27)と、シート(34)の後方に配設されるリヤキャリア(30)と、該リヤキャリア(30)に取り付けられる収納ボックス(31)とを有する鞍乗型車両(1)において、 前記リヤキャリア(30)と前記リヤフェンダ(27)とが、上下方向で近接配置されており、前記リヤキャリア(30)の車幅方向寸法が、前記リヤフェンダ(27)の車幅方向寸法より大きく、前記収納ボックス(31)は、前記リヤフェンダ(27)の側方の位置で、前記リヤキャリア(30)の下部に吊り下げられている点に第1の特徴がある。
【0008】
また、前記収納ボックス(31)は、車体背面視で、前記リヤキャリア(30)の外端部より内側に配設されている点に第2の特徴がある。
【0009】
また、前記リヤフェンダ(27)に、スイングアーム(24)を吊り下げるリヤクッション(26)の上端部(26a)と、車体後側のフラッシャランプ(28)とが取り付けられており、前記収納ボックス(31)が、車体側面視で、前記リヤクッション(26)の上端部(26a)と前記フラッシャランプ(28)との間に配設されている点に第3の特徴がある。
【0010】
また、前記収納ボックス(31)は、車体背面視で、前記フラッシャランプ(28)と少なくとも一部が重なる位置に配設されている点に第4の特徴がある。
【0011】
また、前記収納ボックス(31)は、前後方向に長尺の有底角筒状の本体部(31a)と、該本体部(31a)の開口(50)を覆う蓋部材(31b)とを含み、前記蓋部材(31b)が、前記本体部(31a)の後方側に配設されている点に第5の特徴がある。
【0012】
また、前記蓋部材(31b)は、該蓋部材(31b)の下端部に設けられるヒンジ(31c)を軸にして開閉自在に構成されている点に第6の特徴がある。
【0013】
さらに、前記リヤクッション(26)の上端部(26a)の車幅方向外側に、エアクリーナボックス(35)の吸気ダクト(33)の端部に連結されるカバー部材(32)が配設されており、前記カバー部材(32)の車幅方向外側端部が、前記リヤキャリア(31)の外端端部と揃うように構成されている点に第7の特徴がある。
【発明の効果】
【0014】
第1の特徴によれば、後輪(WR)の上方を覆うリヤフェンダ(27)と、シート(34)の後方に配設されるリヤキャリア(30)と、該リヤキャリア(30)に取り付けられる収納ボックス(31)とを有する鞍乗型車両(1)において、前記リヤキャリア(30)と前記リヤフェンダ(27)とが、上下方向で近接配置されており、前記リヤキャリア(30)の車幅方向寸法が、前記リヤフェンダ(27)の車幅方向寸法より大きく、前記収納ボックス(31)は、前記リヤフェンダ(27)の側方の位置で、前記リヤキャリア(30)の下部に吊り下げられているので、リヤフェンダの側方の位置に収納ボックスを配設することで、リヤキャリアの位置を低く抑えることができ、荷物の積み下ろしが容易となる。また、リヤキャリアの下部に収納ボックスを吊り下げることで、収納ボックスを安定的に保持できると共に、収納ボックスがリヤキャリアの下方かつリヤフェンダの側方に収まることで、飛び石や外力等から収納ボックスを保護することができる。
【0015】
第2の特徴によれば、前記収納ボックス(31)は、車体背面視で、前記リヤキャリア(30)の外端部より内側に配設されているので、収納ボックスを目立たなくして外観性を高めることが可能となる。
【0016】
第3の特徴によれば、前記リヤフェンダ(27)に、スイングアーム(24)を吊り下げるリヤクッション(26)の上端部(26a)と、車体後側のフラッシャランプ(28)とが取り付けられており、前記収納ボックス(31)が、車体側面視で、前記リヤクッション(26)の上端部(26a)と前記フラッシャランプ(28)との間に配設されているので、収納ボックスが高い位置に取り付けられることで飛び石等の影響を受けにくくなると共に、収納ボックスの前後をリヤクッションおよびフラッシャランプによって保護することが可能となる。
【0017】
第4の特徴によれば、前記収納ボックス(31)は、車体背面視で、前記フラッシャランプ(28)と少なくとも一部が重なる位置に配設されているので、収納ボックスを目立たなくして外観性を高めることが可能となる。
【0018】
第5の特徴によれば、前記収納ボックス(31)は、前後方向に長尺の有底角筒状の本体部(31a)と、該本体部(31a)の開口(50)を覆う蓋部材(31b)とを含み、前記蓋部材(31b)が、前記本体部(31a)の後方側に配設されているので、収納ボックスへの荷物の出し入れが容易になると共に、前方から収納ボックスにかかる水や埃等が収納ボックスの内部に侵入することを防ぐことが可能となる。
【0019】
第6の特徴によれば、前記蓋部材(31b)は、該蓋部材(31b)の下端部に設けられるヒンジ(31c)を軸にして開閉自在に構成されているので、収納ボックスがリヤキャリアの直下に位置する場合でも、蓋部材の開閉動作が容易となる。
【0020】
第7の特徴によれば、前記リヤクッション(26)の上端部(26a)の車幅方向外側に、エアクリーナボックス(35)の吸気ダクト(33)の端部に連結されるカバー部材(32)が配設されており、前記カバー部材(32)の車幅方向外側端部が、前記リヤキャリア(31)の外端端部と揃うように構成されているので、カバー部材の外側端部をリヤキャリアによって保護できると共に、カバー部材によってリヤクッションの上端部および収納ボックスを保護することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施形態に係る自動二輪車の左側面図である。
【
図3】収納ボックスまわりの構成を示す一部拡大斜視図である。
【
図5】収納ボックスまわりの構成を示す一部拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る自動二輪車1の左側面図である。自動二輪車1は、パワーユニットPの駆動力をドライブチェーン23によって後輪WRに伝達する鞍乗型車両である。
【0023】
車体フレームFの前端部には、ステアリングステムSを回動自在に軸支するヘッドパイプ3が配設されている。ステアリングステムSの上端部には、トップブリッジ4が固定されており、ステアリングステムSの下端部にはボトムブリッジ14が固定されている。前輪WFを回転自在に軸支する左右一対のフロントフォーク15は、トップブリッジ4およびボトムブリッジ14によって支持されている。トップブリッジ4とボトムブリッジ14との間の位置するフロントフォーク15には、円筒状のライトステーホルダ13が被せられている。
【0024】
トップブリッジ7の上部には、左右一対のハンドルグリップ5を備えたハンドルバー7が固定されている。左右一対の前側フラッシャランプ8およびバックミラー6は、ハンドルバー7に固定されている。ライトステーホルダ13の前方には、ヘッドライト12を支持するヘッドライトステー11が固定されている。トップブリッジ4の前方には、メータ装置10およびアクセサリソケット9が配設されている。
【0025】
車体フレームFの下部には、エンジンと変速機とを一体に構成したパワーユニットPが吊り下げられている。パワーユニットPの車幅方向左側には、シフトペダル17が取り付けられており、運転者が足を乗せるステップ18は、左右一対で設けられている。パワーユニットPの後方で車体フレームFの下端部には、後輪WRを回転自在に軸支するスイングアーム24を揺動自在に軸支するピボット20が設けられている。ピボット20の下方の位置には、センタスタンド19およびサイドスタンド21が取り付けられている。
【0026】
パワーユニットPの駆動力は、ドライブチェーン23を介して後輪WRに伝達される。スイングアーム24には、ドライブチェーン23の上方を覆うチェーンカバー25と、左右一対のリヤステップ22とが取り付けられている。スイングアーム24の後端部は、車体フレームFの後部に連続的に形成される金属製のリヤフェンダ27に、左右一対のリヤクッション26を介して吊り下げられている。
【0027】
運転者が着座するシート34の下方には、燃料タンク44が配設されており、パワーユニットPの上方の車体フレームFは、車体カバー2で覆われている。燃料タンク44の車幅方向左側には、エアクリーナボックス35が配設されており、エアクリーナボックス35の吸気ダクト33は、リヤクッション26の車幅方向外側を通って、リヤキャリア30に取り付けられたカバー部材32に接続されている。
【0028】
リヤキャリア30は、リヤフェンダ27の上部に固定されている。リヤフェンダ27の車幅方向左側には、リヤキャリア30に吊り下げられた収納ボックス31が配設されている。リヤフェンダ27の後部には、テールランプ29および左右一対の後側フラッシャランプ28が固定されている。
【0029】
図2は,
図1の一部拡大図である。また、
図3は収納ボックス31まわりの構成を示す一部拡大斜視図である。
図3では、車体左側後方から見た状態を示している。リヤフェンダ27と同様に金属で形成されたリヤキャリア30は、シート34や後側のフラッシャランプ28より車幅方向外側まで延出する幅広構造とされる。テールランプ29の下方には、ライセンスプレートホルダ45が配設されている。リヤフェンダ27の車幅方向右側には、ヒートガード53を有するマフラ52が配設されている。
【0030】
リヤキャリア30の車幅方向左側の下部に吊り下げられる収納ボックス31は、有色の合成樹脂等で形成される。工具等の収納に好適な収納ボックス31は、前後方向に長尺の有底角筒状の本体部31aと、該本体部31aの後部に形成される開口50を覆う蓋部材31bとを含んで構成される。本体部31aの後側に蓋部材31bを有することで、収納ボックス31への荷物の出し入れが容易になると共に、前方から収納ボックス31にかかる水や埃等が収納ボックス31の内部に侵入することを防ぐことが可能となる。
【0031】
また、蓋部材31bは、車体下方側のヒンジ31cを軸にして開閉自在に構成されている。これにより、収納ボックス31がリヤキャリア30の直下に近接配置される場合でも、蓋部材31bを容易に開閉でき、荷物の出し入れも容易となる。
【0032】
本実施形態では、リヤキャリア30とリヤフェンダ27とが、上下方向で近接配置されており、リヤキャリア30の車幅方向寸法が、リヤフェンダ27の車幅方向寸法の2倍程度に大きく設定されている。収納ボックス31は、リヤフェンダ27の側方の位置で、ステー部分51を用いてリヤキャリア30の下部に吊り下げられている。これにより、リヤキャリア27の位置を低く抑えることができ、荷物の積み下ろしが容易となる。また、リヤキャリア27の下部に収納ボックス31を吊り下げることで、収納ボックス31を安定的に保持できると共に、飛び石や外力等から収納ボックス31を保護することができる。
【0033】
リヤフェンダ27には、スイングアーム24を吊り下げるリヤクッション26の上端部26aと、車体後側のフラッシャランプ28とが取り付けられている。そして、収納ボックス31が、車体側面視で、リヤクッション26の上端部26aと後側のフラッシャランプ28との間に配設されている。これにより、収納ボックス31が高い位置に取り付けられて飛び石等の影響を受けにくくなると共に、収納ボックス31の前後をリヤクッション26およびフラッシャランプ28によって保護することが可能となる。
【0034】
図4は、自動二輪車1の一部拡大背面図である。収納ボックス31は、リヤフェンダ27の車幅方向左側の側面に隣接配置される。車体背面視で、収納ボックス31の外端部Bはリヤキャリア30の外端部Aより内側に位置しており、これに伴い、収納ボックス31は、後側のフラッシャランプ28と少なくとも一部が重なる位置に配設される。これにより、車体背面視において、収納ボックス31を目立たなくして外観性を高めることが可能となる。
【0035】
図5は、収納ボックス31まわりの構成を示す一部拡大斜視図である。この図では、収納ボックス31の車幅方向中央で切断した断面を示している。収納ボックス31は、ステー部分51を車幅方向に貫通する2本の締結部材56によって、リヤキャリア30の下部に吊り下げられている。蓋部材31bには、回動式のロック機構54が設けられている。
【0036】
エアクリーナボックス35の吸気ダクト33の端部に連結されるカバー部材32は、リヤクッション26の上端部26aの車幅方向外側に配設されている。また、カバー部材32の車幅方向外側端部は、リヤキャリア30の外端部Aと揃うように構成されている(
図4参照)。これにより、カバー部材32の外側端部をリヤキャリア30によって保護できると共に、カバー部材32によってリヤクッション26の上端部26aおよび収納ボックス31を保護することが可能となる。
【0037】
なお、自動二輪車の形態、リヤキャリアやリヤフェンダの形状や構造、後側フラッシャランプの形状や配置、収納ボックスの形状や配置、材質等は、上記実施形態に限られず、種々の変更が可能である。例えば、マフラを車幅方向左側に配設した場合には、車幅方向右側に収納ボックスを設けることができる。また、収納ボックスは、円筒状等の異なる形状としてもよい。本発明に係る収納ボックス構造は、鞍乗型の三輪車や四輪車等に適用することが可能である。
【符号の説明】
【0038】
1…自動二輪車(鞍乗型車両)、24…スイングアーム、26…リヤクッション、26a…リヤクッションの上端部、28…フラッシャランプ、27…リヤフェンダ、30…リヤキャリア、31…収納ボックス、31a…収納ボックスの本体部、31b…蓋部材、31c…ヒンジ、32…カバー部材、33…吸気ダクト、34…シート、35…エアクリーナボックス、50…本体部の開口、WR…後輪