(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6979674
(24)【登録日】2021年11月18日
(45)【発行日】2021年12月15日
(54)【発明の名称】被服の機材取付け用穴の環状補強材、機材の被服布地への取付け構造及び被服の機材取付け用穴の環状補強材の製造方法
(51)【国際特許分類】
A41D 13/002 20060101AFI20211202BHJP
A41D 27/00 20060101ALI20211202BHJP
A41D 27/28 20060101ALI20211202BHJP
【FI】
A41D13/002 105
A41D27/00 A
A41D27/28 B
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-57877(P2017-57877)
(22)【出願日】2017年3月23日
(65)【公開番号】特開2018-159160(P2018-159160A)
(43)【公開日】2018年10月11日
【審査請求日】2020年3月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】596038641
【氏名又は名称】クロダルマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000718
【氏名又は名称】特許業務法人中川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】江草 秀彰
(72)【発明者】
【氏名】杉原 剛志
【審査官】
冨江 耕太郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2018−115402(JP,A)
【文献】
実開昭63−115024(JP,U)
【文献】
特開2014−223113(JP,A)
【文献】
特開2015−65998(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D1/00、13/00−13/12、20/00、27/00−27/28
A41H1/00−43/04
D05B1/00−97/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被服に開口した機材取付け用穴と、
前記機材取付け用穴の周縁を覆う、平状の環状補強材であって、前記被服の外側に位置する第1補強環と、内縁を折り返し縁として前記第1補強環と連続する、前記被服の内側に位置する第2補強環と、前記第1補強環の外周部が前記第2補強環側に折り込まれた第3補強環と、前記第2補強環の外周部が前記第1補強環側に折り込まれた第4補強環と、からなる前記環状補強材と、
前記被服と前記第4補強環との間に、前記機材取付け用穴を囲むように配置されるリング板と、
を有することを特徴とする機材の被服布地への取付け構造。
【請求項2】
請求項1に記載の機材の被服布地への取付け構造であって、
さらに前記機材取付け用穴が開口する前記被服の領域は、表地材と裏地材とを重ねた領域であって、
前記機材取付け用穴の周縁に沿って前記表地材と前記裏地材とを縫い付けた縫製線とを有し、
前記リング板は、前記縫製線の外側を囲むように、前記表地材と前記裏地材との間に配置したことを特徴とする機材の被服布地への取付け構造。
【請求項3】
請求項2に記載の機材の被服布地への取付け構造であって、
前記リング板は、前記表地材と前記裏地材に一体に縫製されていることを特徴とする機材の被服布地への取付け構造。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の機材の被服布地への取付け構造であって、
前記機材取付け用穴に取り付ける機材は、第1係合面を有する本体と、前記本体に着脱可能であって、第2係合面を有する係合部材とを有し、
前記本体または前記係合部材の一方は、前記表地材側から前記機材取付け用穴へ嵌入され、前記本体または前記係合部材の他方は、前記裏地材側から前記機材取付け用穴へ嵌入された状態で、前記本体と前記係合部材とを結合させることで、前記第1係合面及び前記第2係合面が前記表地材と前記裏地材を挟持することを特徴とする機材の被服布地への取付け構造。
【請求項5】
請求項4に記載の機材の被服布地への取付け構造であって、前記機材は、冷却ファンで
あることを特徴とする機材の被服布地への取付け構造。
【請求項6】
被服の機材取付け用穴の環状補強材の製造方法であって、
長手方向に平行な少なくとも第1帯、第2帯を有し、前記第1帯と前記第2帯が対向するように折り畳まれた帯体を用い、
前記帯体を一端と他端を、前記第1帯及び前記第2帯が開いた状態で連結して環状体を形成する第1工程と、
一端が折り返し縁、他端が開放縁となるように、前記第1帯及び前記第2帯を合わせるように前記環状体を折り畳む第2工程と、
前記折り返し縁と略同径の円筒状治具に用い、前記円筒状治具に前記環状体を外嵌し、前記環状体の前記開放縁を外側に開いて拡径するように加圧することで、前記環状体の前記開放縁を拡径し、外周が前記開放縁、内周が前記折り返し縁となる環状補強材を成型する第3工程と、
を有することを特徴とする環状補強材の製造方法。
【請求項7】
請求項6に記載の環状補強材の製造方法であって、
前記帯体は、前記第1帯の側縁側に前記第1帯と前記第2帯の折り畳み方向に折りたたまれた第3帯を有し、前記第2帯の側縁側に前記第1帯と前記第2帯の折り畳み方向に折りたたまれた第4帯を有することを特徴とする環状補強材の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取り付ける冷却ファンなどの機材を被
服に取り付けるための機材取付け用穴を補強する環状補強材、同取付け構造及び同環状補強材の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
野外などの高温、高湿度の作業環境を改善するため、近年、被服内側に外気を取り入れて、被服と身体の間に空気を流通させることにより、作業環境を改善する冷却ファン付被服が普及してきている。 しかし、冷却ファンなどの機材は駆動モータやバッテリーなどの電気系部品を有し、被服本体を洗濯する場合には、それを取り外す必要があった。
【0003】
特に、冷却ファンは、被服の内外を連通する必要があるため、機材を被服に開口した取付け穴に着脱自在に取り付ける構造が一般的である。機材取付け用穴は、所定の重量を有する機材を確実に固定するため、下記特許文献1のような補強用のリング板及び裏地を取り付けた、冷却ファン付被
服が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-65998号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の特許文献1に開示される冷却ファン付被
服は、被
服生地並びに裏地それぞれについて、取り付け穴の周囲に放射状の切り込みを入れて、放射状にできる折り返し片を折り返し、機材取り付け用穴周辺を厚く補強して、冷却ファンを確実に取り付けられる構造としている。
【0006】
しかしながら、たとえ機材取付け用穴の周縁ぎりぎりを縫製したとしても、同穴の内縁において被
服生地と裏地とが二層構造になった端部が露出することになり、冷却ファンの着脱を繰り返すうちに、これら端部と冷却ファンとが摩耗してしまう脆弱性があった。
【0007】
特に、この従来例では、切り込みを折り返す従来方法では折り返し片が放射状に広がり、どうしても切り込みが取り付け穴に露出してしまい、各折り返し片の端部がほつれてしまう可能性があり、耐久性について改善の余地があった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、被服の機材取付け用穴の環状補強材を提案することにより、同穴の周縁において端面が露出することなく、耐久性に優れる機材の被服布地への取付け構造を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
また、上記目的を達成するための本発明の機材の被服布地への取付け構造は、被服に開口した前記機材取付け用穴と、前記機材取付け用穴の周縁を覆う、平状の環状補強材であって、前記被服の外側に位置する第1補強環と、内縁を折り返し縁として前記第1補強環と連続する、前記被服の内側に位置する第2補強環と、前記第1補強環の外周部が前記第2補強環側に折り込まれた第3補強環と、前記第2補強環の外周部が前記第1補強環側に折り込まれた第4補強環と、からなる前記環状補強材と、
前記被服と前記第4補強環との間に、前記機材取付け用穴を囲むように配置されるリング板と、を有することを特徴とする。
【0011】
さらに、上記環状補強材の製造方法は、長手方向に平行な少なくとも第1帯、第2帯を有し、前記第1帯と前記第2帯が対向するように折り畳まれた帯体を用い、前記帯体を一端と他端を、前記第1帯及び前記第2帯が開いた状態で連結して環状体を形成する第1工程と、一端を折り返し縁、他端を開放縁となるように、前記第1帯及び前記第2帯を合わせるように前記環状体を折り畳む第2工程と、
前記折り返し縁と略同径の円筒状治具に用い、前記円筒状治具に前記環状体を外嵌し、前記環状体の前記開放縁を外側に開いて拡径するように加圧することで、前記環状体の前記開放縁を拡径し、外周が前記開放縁、内周が前記折り返し縁となる環状補強材を成型する第3工程と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の被服の機材取付け用穴の環状補強材によれば、簡単な構造で被
服に開口した機材取付け用穴の周縁を確実に覆うことができる。
【0013】
また、本発明の機材の被服布地への取付け構造によれば、機材取付け用穴の周縁の端面を環状補強材で覆い、露出を防ぐことで、機材の着脱により生じる摩耗を防止することができる。
【0014】
さらに、本発明の環状補強材の製造方法によれば、四つ折りにした帯体を用いて作った環状体を一端が拡径するように加圧させることで、簡単に機材取付け用穴の環状補強材を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施形態の環状補強材の製造方法及び構成の説明図。
【
図2】本発明の同実施形態の、機材の被服布地への取付け構造を説明する説明図。
【
図3】本発明の同実施形態の、機材の被服布地への取付け構造を説明する説明図。
【
図4】本発明の同実施形態の機材の被服布地への取付け構造の側断面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の画像表示装置の実施形態を、
図1乃至
図3を用いて説明する。
図1は環状補強材の制作方法の説明図、
図2及び
図3は環状補強材を用いた機材の被服布地への取付け方法の説明図である。
【0017】
図1(a)に示すように、環状補強材を作成する材料として、帯体である四つ折りのパイピングテープ11を用いる。パイピングテープ11-1はポリエステル、ナイロンなどの熱可塑性を有する化学繊維製の帯体であって、幅方向中央で長手方向に伸びる中央折り畳み線12aで折り畳み、さらに両端を同様に長手方向に伸びる側方折り畳み線12b、12cで内側に折り畳んで構成される。
【0018】
すなわち、パイピングテープ11-1は、一端から他端に、第3帯11C、第1帯11A、第2帯11B、第4帯11Dの順に並び、それぞれの間は側方折り畳み線12b、中央折り畳み線12a、側方折り畳み線12cを境界線とする。そして、第3帯11Cと第4帯11Dは、第1帯11Aと第2帯11Bの内側に折り畳まれて、対向する形状となっている。
【0019】
図1(b)に示すように、上記のように折り畳まれているパイピングテープ11-1を、第3帯11Cと第4帯11Dとを分離するように開き、両端11x、11yを近接させる。そのうえで、
図1(c)に示すように、両者を合わせたうえで縫製13を行い環状体のパイピングテープ11-2とする。この際、環状体のパイピングテープ11-2の径は、後述する機材取付け用穴24の内径と同じか、やや小さめに調整する。
【0020】
次に、
図1(d)に示すように、第1帯11Aを第2帯11B側に跳ねあげることで、下縁が折り返し縁11a、上縁が開放縁11bとなったスリーブ状のパイピングテープ11-3を形成する。
【0021】
図1(e)に示すように、上記のように作成したスリーブ状のパイピングテープ11-3を、折り返し縁11aが下になるように略同径の円筒治具50に外嵌し、アイロンや篭手などの器具51を使い、上方の開放縁11bを外側に開くように、加熱、成型していく。上述したように、パイピングテープ11-3は熱可塑性を有する化学繊維製のため、スリーブ状のパイピングテープ11-3を全周囲で、同加熱加工を行うことで、開放縁11b側が拡径し、平状の環状補強材1を制作することができる。
【0022】
図1(f)に示すように、この環状補強材1においては、パイピングテープ11-3の第1帯11Aが第1補強環1A、第2帯11Bが第2補強環1B、第3帯11Cが第3補強環1C(内側に折りたたまれているため図示せず)、そして第4帯11Dが第4補強環1D(内側に折りたたまれているため図示せず)となる。
【0023】
図2及び
図3を用いて、環状補強材1を用いた、機材の被服布地への取付け構造及びその方法を説明する。
【0024】
図2(a)に示すように、被服100において、冷却ファンなどの機材を取り付ける部位、例えば背面下部において、表地材21に裏地材22を重ねる。
図2(b)に示すように、後に開口する機材取付け用穴の周縁に円形状に、またその中央に十字状に縫製23を行い、表地材21と裏地材22とを一体化とする。
【0025】
この状態において、
図2(c)に示すように、表地材21と裏地材22を一体として円形地24aを切り抜き、円形の縫製(線)23の内側に機材取付け用穴24を形成する。
【0026】
次に、
図3(a)に示すように、裏地材22を上側にすぼめながら持ち上げ、これを補強用のリング版25の内縁25aに通しながら、リング板25を外嵌する。この際、円形の縫製23がリング板25の内縁25aを位置決めすることとなる。なお、リング板25は、プラスチック製のリング板である。
【0027】
次に、
図3(b)に示すように、裏地材22をフラットな状態に戻すことで、リング板25は表地材21と裏地材22に表裏を挟まれた状態となる。そのうえで、リング板25の全周に亘って縫製26を行い、リング板と裏地材22及び表地材21を一体にする。
【0028】
ここで、前工程で説明した環状補強材1(11-3)を機材取付け用穴24に嵌め込む。上述のように、環状補強材1は、内縁が機材取付け用穴24と略同径あるいは若干小さめの折り返し縁1a、外縁が機材取付け用穴24より大径の開放縁1bとなっている。
【0029】
このため、環状補強環1の第1補強環1A(第1帯11A)を表地材21側、第2補強環1B(第2帯11B)を裏地材22側となるように、機材取付け用穴24へはめ込むと、折り返し縁1aが機材取付け用穴24の周縁を覆って、その端面を保護することとなる。
【0030】
この状態で、
図3(c)に示すように、機材である冷却ファン30をと取り付ける。冷却ファン30は本体たるファン本体31と、係合部材たる係合リング32とから構成されている。ファン本体31の下部31bは本体より小計かつ機材取付け用穴24と略同径となっており、その段差部に第1係合面31aが形成されている。ファン本体31及び係合リング32とも、冷却ファン30の内部で回転する羽根をカバーするために、それぞれ格子ガード31c、32cが形成されている。
【0031】
ファン本体31 の下部31bを機材取付け用穴24へ裏地材22側から挿入し、表地材21側の係合リング32を係合させることで、冷却ファン30を被服100に取り付ける。この取付けは、ファン本体31の下部31bの外周面に切られたネジに、係合リング32の内周面32aに切られたネジを螺合することで行う。
【0032】
両者のネジを締めていくことで、係合リング32上面の第2係合面32aとファン本体31の第1係合面31aが近接していく。すなわち、第1係合面31aと第2係合面32aとの間に環状補強材1を介して、表地材21及び裏地材22が圧接されることで、冷却ファン30は被
服100に確実に取り付けられることとなる。
【0033】
図4に、冷却ファン30が被
服100に取り付けられた状態の構造を断面状態で示す。表地材21と裏地材22とを重ねた部分に、機材取付け用穴24が開口される。そして、折り返し縁1aが位置し、第1補強環が表地材21側に位置し、第2補強環が裏地材22側に位置するように、環状補強材1が機材取付け用穴24の周縁内に配置される。
【0034】
この際、機材取付け用穴24の周縁に沿って、表地材21と裏地材22は縫製23が行われており、この縫製23の縫製線の外側を囲むように、表地材21と裏地材22との間にリング板25が配置されている。このリング板25は、表地材21と裏地材22とともに一体に縫製26が行われている。
【0035】
さらに、前述の環状補強材1は、その第3補強環1Cと第2補強環1Dがリング板25と接した状態で、表地材21、裏地材22、リング板25と一体に縫製27が行われている。このため、機材取付け用穴24の周囲は、表地材21と裏地材22の他、リング材25と環状補強材1の第1補強環1A乃至第4補強環1Dによって複数層に補強されるとともに、環状補強材1の折り返し縁1aが機材取付け用穴24の周縁の表地材21、裏地材22の端面を覆うこととなる。
【0036】
冷却ファン30が、ファン本体31の下部31bを機材取付け用穴24に裏地材22側から被
服100に取り付けられると、ファン本体31の第1係合面31aが環状補強材1の第2補強環1Bに、係合リング32の第2係合面32aが環状補強材1の第1補強環1Aと圧接する。
【0037】
以上説明したように、冷却ファン30は、リング25を締め付けることとなって、確実に、被服100の機材取付け用穴24に係合することとなる。また、被服100から冷却ファン30の着脱を繰り返したとしても、機材取付け用穴24は環状補強材1の折り返し縁1aによって覆われているために、表地材1a及び裏地材1bが擦れるなどしてほつれることがなく、耐久性に優れる冷却ファン付被服を提供することができる。
【0038】
本実施形態では、環状補強材1の第1補強環1A及び第2補強環1Bのそれぞれから内側に折り返した第3補強環1C、第4補強環1Dを有しているため、環状補強材1の開放端1bにおいて環状補強材1の生地端面が露出することがなく、より耐久性に優れる冷却ファン付被服となる。
【0039】
特に、上述した本実施形態の環状補強材1では、冷却ファン30のファン本体31と係合リング32とを係合させた際に、それぞれ折り返した第1補強環1A乃至第4補強環1Dがクッションとなって弾性をもって圧着するため、両者の係合を高めることができる。
【0040】
また、本実施形態の環状補強材1は熱可塑性の化学繊維製のため、加熱、加圧することで、折り返し縁1aの折り目をしっかり付けることができ、環状補強材1の厚みが増してしまうことを防止することができる。さらに、化学繊維であるため、被服100に対して縫製加工が容易となる利点も有する。
【0041】
また、環状のパイピングテープ11-2を製造する際、パイピングテープ11-1の両端を縫製13により連結したが、接着剤や熱溶着などの方法を選択してもよい。また、リング板25の有無は、布地の種類や機材取付け穴24の構造に従って任意に決定できる。
【0042】
さらに、本実施形態では、被服100に取り付ける機材を冷却ファン30としたが、その他、スピーカーや各種モニターなどの機材を選択式に取り付ける構造としてもよい。
【0043】
また、環状補強材1を四つ折りのパイピングテープ11-1から制作したが、もちろん、第1帯11A及び第2帯11Bのみからなる二つ折りのパイピングテープを用いてもよい。この場合、環状補強材1は第1補強環1A及び第2補強環1Bのみから構成される。さらに、環状補強材1は本実施形態の化学繊維製のものに限られることなく、ポリプロピレンやPETなどの樹脂で一体成型してもよい。
【0044】
さらに、本実施形態における、表地材21、裏地材22、リング板25、環状補強材1の縫製23、26、27は一例であり、縫製の省略、あるいは位置及び順番については任意に行えることはもちろんである。また、環状補強材1と被服100との結合やリング材25と被服100との係合に、接着剤や熱溶着など、他の手法を用いてもよい。
【符号の説明】
【0045】
1 環状補強材
1A 第1補強環
1B 第2補強環
1C 第3補強環
1D 第4補強環
1a 折り返し縁
1b 開放縁
11 パイピングテープ
11A 第1帯
11B 第2帯
11C 第3帯
11D 第4帯
21 表地材
22 裏地材
23 縫製(線)
24 機材取付け用穴
25 リング板
26 縫製(線)
27 縫製(線)
30 冷却ファン(機材)
31 ファン本体(機材本体)
31a 第1係合面
32 係合リング(係合部材)
32a 第2係合面
50 筒状治具
51 アイロン
100 被服