特許第6979892号(P6979892)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6979892
(24)【登録日】2021年11月18日
(45)【発行日】2021年12月15日
(54)【発明の名称】折り畳み式物干し具
(51)【国際特許分類】
   D06F 57/08 20060101AFI20211202BHJP
【FI】
   D06F57/08 Z
【請求項の数】3
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-11563(P2018-11563)
(22)【出願日】2018年1月26日
(65)【公開番号】特開2019-126647(P2019-126647A)
(43)【公開日】2019年8月1日
【審査請求日】2020年9月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002462
【氏名又は名称】積水樹脂株式会社
(72)【発明者】
【氏名】斧田 浩一
【審査官】 粟倉 裕二
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭54−038547(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 57/00−57/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右の縦枠材と上下の横枠材とが枠用継手を介して矩形に形成された少なくとも2個の枠体間に、横杆用継手を介して少なくとも2本の横杆が差し渡されて、複数の前記枠体どうしが折り畳み可能に形成され、前記枠体のうち2個の枠体の横枠間に棒状体が着脱自在に差し渡され、前記棒状体は、棒状体本体と、前記横枠材に嵌着される2個の嵌着部材とを備えており、
前記棒状体本体は、太い径のパイプ内にそれより細い径のパイプが内挿され、伸縮自在となされていると共に、2本の前記パイプを回動することによって、棒状体本体を所定の長さで固定できる固定機構と、前記嵌着部材に回動可能に取付けられている回動部材とを備えていることを特徴とする折り畳み式物干し具。
【請求項2】
前記棒状体本体と嵌着部材とが回動可能となされていることを特徴とする請求項1に記載の折り畳み式物干し具。
【請求項3】
左右の縦材と、上下に間隔をあけて配置された複数の横材と、によって少なくとも1個の矩形が形成された枠体が両側に配置され、該枠体間に差し渡された横部材によって折り畳み可能に形成され、
前記枠体は、前記横部材に対して、同じ側に折り曲げられて、該枠体どうしと該横部材とが平面視コの字状に配置され、
前記両側の枠体の横材間に棒状体が着脱自在に差し渡され、
前記棒状体は、棒状体本体と、前記横枠材に嵌着される2個の嵌着部材とを備えており、
前記棒状体本体は、太い径のパイプ内にそれより細い径のパイプが内挿され、伸縮自在となされていると共に、2本の前記パイプを回動することによって、棒状体本体を所定の長さで固定できる固定機構と、前記嵌着部材に回動可能に取付けられている回動部材とを備えていることを特徴とする折り畳み式物干し具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳んで収納できると共に、展開して使用することができる折り畳み式物干し具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
折り畳み式物干し具については、従来より種々の提案がなされており、例えば特許文献1には、複数の枠体を屏風状に連結して折り畳み可能に構成した折り畳み式物干しにおいて、前記枠体を平面コ字状に展開したときに対向する前記枠体それぞれにこれらの枠体間に掛け渡される物干し竿を挿通するリング状の竿保持部材を前記物干し竿と直交する方向の軸を中心として回転可能に設けた折り畳み式物干しが開示されている(特許文献1の請求項1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−57688号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の特許文献1に記載の折り畳み式物干し具においては、前記枠体を平面コ字状に展開したときに対向する前記枠体それぞれにこれらの枠体間に掛け渡される物干し竿を挿通するリング状の竿保持部材を前記物干し竿と直交する方向の軸を中心として回転可能に設けているので、竿保持部材はリング状であるため、通した物干し竿が竿保持部材より外れることがないものの、リング状の竿保持部材に物干し竿を通す必要があるので、その作業が手間である。また上記従来の特許文献1に記載の折り畳み式物干し具においては、両側の枠体の回転を物干し竿が抑制するように機能し、不用意に転倒することを防止することができるものの、前記竿保持部材の内径より物干し竿の外径を小さくする必要があり、物干し竿の外径を小さくしすぎると、前記竿保持部材と物干し竿とのガタツキが大きくなり、上述の様な物干し竿が両側の枠体の回転を抑制する様に機能しにくくなるので、特許文献1の図1に記載の様に、使用する物干し竿は1本物で継ぎ目もなく、その両端部に設けられているキャップ部材の外径と物干し竿の外径とはほぼ同一となされているものが好ましいが、伸縮させて長さ調節が可能な、いわゆる伸縮タイプの物干し竿などを用いるには不向きなものであった。
【0005】
本発明は、収納する時には、折り畳んだ際の厚みを小さくできるようにしてコンパクトに折り畳むことができると共に、枠体間に差し渡す物干し竿の様な棒状体が一本物であるか否かと言った棒状体の種別を問わずに用いることができ、さらに使用時の折り畳み式物干し具の転倒やガタツキを防止することができる折り畳み式物干し具を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成としている。
すなわち本発明に係る折り畳み式物干し具は、左右の縦枠材と上下の横枠材とが枠用継手を介して矩形に形成された少なくとも2個の枠体間に、横杆用継手を介して少なくとも2本の横杆が差し渡されて、複数の前記枠体どうしが折り畳み可能に形成され、前記枠体のうち2個の枠体の横枠間に棒状体が着脱自在に差し渡され、前記棒状体は、棒状体本体と、前記横枠材に嵌着される2個の嵌着部材とを備えており、前記棒状体本体は、太い径のパイプ内にそれより細い径のパイプが内挿され、伸縮自在となされていると共に、2本の前記パイプを回動することによって、棒状体本体を所定の長さで固定できる固定機構と、前記嵌着部材に回動可能に取付けられている回動部材とを備えていることを特徴とするものである。
【0007】
また本発明に係る折り畳み式物干し具は、前記棒状体本体と嵌着部材とが回動可能となされていることを特徴とするものである。
【0008】
また本発明に係る折り畳み式物干し具は、左右の縦材と、上下に間隔をあけて配置された複数の横材と、によって少なくとも1個の矩形が形成された枠体が両側に配置され、該枠体間に差し渡された横部材によって折り畳み可能に形成され、前記枠体は、前記横部材に対して、同じ側に折り曲げられて、該枠体どうしと該横部材とが平面視コの字状に配置され、前記両側の枠体の横材間に棒状体が着脱自在に差し渡され、前記棒状体は、棒状体本体と、前記横枠材に嵌着される2個の嵌着部材とを備えており、前記棒状体本体は、太い径のパイプ内にそれより細い径のパイプが内挿され、伸縮自在となされていると共に、2本の前記パイプを回動することによって、棒状体本体を所定の長さで固定できる固定機構と、前記嵌着部材に回動可能に取付けられている回動部材とを備えていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る折り畳み式物干し具によれば、左右の縦枠材と上下の横枠材とが枠用継手を介して矩形に形成された少なくとも2個の枠体間に、横杆用継手を介して少なくとも2本の横杆が差し渡されて、複数の前記枠体どうしが折り畳み可能に形成されると共に、前記枠体のうち2個の枠体の横枠間に棒状体が着脱自在に差し渡され、前記棒状体は、棒状体本体と、前記横枠材に嵌着される2個の嵌着部材とを備えているため、2個の嵌着部材を前記横枠材にそれぞれ嵌着するだけで、折り畳み式物干し具の剛性を向上させることができるので、使用時の折り畳み式物干し具の転倒やガタツキを防止することができると共に、その収納状態においては、前記横枠材に架け渡されている棒状体の嵌着部材の片方外して、棒状体を上下方向に縦向きに配置するか、または横枠材から取り外して、厚みが小さいスペースにも折り畳み式物干し具を収納することができる。
【0010】
また本発明に係る折り畳み式物干し具によれば、前記棒状体本体と嵌着部材とが回動可能となされているので、2個の嵌着部材を前記横枠材に嵌着させる際、2個の嵌着部材の向きを予め揃えておく必要がなく、2個の嵌着部材を前記横枠材に容易に嵌着させることができる。
【0011】
また本発明に係る折り畳み式物干し具によれば、前記棒状体本体は、太い径のパイプ内にそれより細い径のパイプが内挿され、伸縮自在となされていると共に、2本の前記パイプを回動することによって、棒状体本体を所定の長さで固定できる固定機構と、前記嵌着部材に回動可能に取付けられている回動部材とを備えているので、2本の前記パイプを回動させ所定の長さに固定し、それを前記横枠材に嵌着させる際、2個の嵌着部材の向きを予め揃えておく必要がなく、自在に回動させることにより2個の嵌着部材を前記横枠材に容易に嵌着させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明に係る折り畳み式物干し具の一つの実施形態であって、一つの使用状態を示す斜視図である。
図2図1に示す折り畳み式物干し具の正面図である。
図3図1に示す折り畳み式物干し具の平面図である。
図4図1に示す折り畳み式物干し具の底面図である。
図5図1に示す折り畳み式物干し具の左側面図である。
図6図1に示す折り畳み式物干し具の右側面図である。
図7図1に示す折り畳み式物干し具の背面図である。
図8図5に示すA−A断面図である。
図9図2に示すB−B断面図である。
図10図8に示すD部の拡大図である。
図11図8に示すE部の拡大図である。
図12図11に示す回動部材の、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図、(d)は縦断面図である。
図13図8に示すC−C断面矢視の説明図であって、(a)は太い径のパイプを回転させる直前の状態を示し、(b)は太い径のパイプを所定角度回転させた後の状態を示している。
図14図1に示す折り畳み式物干し具の折り畳まれた収納状態を示す斜視図である。
図15図14に示す折り畳み式物干し具の正面図である。
図16図14に示す折り畳み式物干し具の平面図である。
図17図14に示す折り畳み式物干し具の底面図である。
図18図14に示す折り畳み式物干し具の左側面図である。
図19図14に示す折り畳み式物干し具の右側面図である。
図20図14に示す折り畳み式物干し具の背面図である。
図21図1および図13に示す折り畳み式物干し具に用いられている固定機構を構成するストッパー部材の、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図、(d)は縦断面図である。
図22図1および図13に示す折り畳み式物干し具に用いられている固定機構を構成するリング状体、(a)は正面図、(b)は右側面図である。
図23】本発明に係る自立式物干し具を構成する枠用継手の、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は側面図、(e)はA−A断面図、(f)はB−B断面図、(g)はC−C断面図である。
図24】本発明に係る自立式物干し具を構成する枠用中間継手の、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は側面図、(e)はA−A断面図、(f)はB−B断面図、(g)はC−C断面図である。
図25】本発明に係る自立式物干し具を構成する横杆用継手の、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は側面図、(e)はA−A断面図、(f)はB−B断面図である。
図26】本発明に係る自立式物干し具を構成する押え材の、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は側面図、(d)はA−A断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明につき実施形態を取り上げて説明を行う。なお、本実施形態はあくまでも本発明を理解するための一例を示したに過ぎず、各部の形状、構造、材質等に関し、本実施形態以外のバリエーションが、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で許容されていることは言うまでもない。また、図に矢印で示す方向を、それぞれ前(正面)、後(背面)、左、右、上、下の方向とする。
【0014】
Pは本発明に係る折り畳み式物干し具であり、1は枠体であって、左右の縦枠材11と上下の横枠材12とが枠用継手2を介して上下方向に縦長の矩形に形成されている。本発明に係る折り畳み式物干し具Pの本実施形態においては、前記枠体1が3個備えられており、それらの枠体1間に上下端部に2本ずつの横杆3が横杆用継手4を介して差し渡されて、3個の前記枠体1どうしが折り畳み可能に形成されている。前記縦枠材11、横枠材12、横杆3は、パイプ材の外周に合成樹脂が被覆されて形成されている。このパイプ材は、その長さが500〜1500mm、外径が19〜30mm、肉厚が0.4〜1.0mmであることが好ましい。
【0015】
また前記パイプは、鉄、ステンレス、アルミニウム合金等の金属、あるいは、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ABS、AAS、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、FRP等の合成樹脂からなる管状体が用いられ、その断面形状は、本実施形態に示すように、断面が真円形状のものが好適に使用される。
【0016】
前記パイプ材の外周に形成されている合成樹脂製の被覆層は、その厚みが0.2〜0.5mm程度のものであり、前記合成樹脂の種類はポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレンー酢酸ビニル共重合体、ABS樹脂、繊維素系樹脂、ポリアミド、ポリスチレン等が使用される。
【0017】
そして、3個の前記枠体1のうち中央に配置されている前記枠体1aと、その左右の縦枠材11の上下端部にそれぞれ取付けられている横杆3とが一直線上に配置し、3個の前記枠体1のうち両端に配置されている2個の前記枠体1bを同じ側に90度折り曲げて配置して、前記畳み式物干し具Pを平面視コの字状にして、90度折り曲げて配置した2個の前記枠体1bの横枠材12間に1個の棒状体8が着脱自在に差し渡されている。
【0018】
前記棒状体8は、棒状体本体81と、その両端に配置され前記横枠材12に嵌着される2個の嵌着部材82とを備え、前記棒状体本体81と嵌着部材82とが回動可能となされている。また、前記棒状体本体81は、太い径のパイプ811内にそれより細い径のパイプ812が内挿され、伸縮自在となされていると共に、2本の前記パイプ811,812を回動することによって、棒状体本体81を所定の長さで固定できる固定機構9と、前記嵌着部材82に回動可能に取付けられている回動部材83とを備えている。
【0019】
上述の様に、前記枠体1は左右の前記縦枠材11と前記上下の横枠材12とが前記枠用継手2を介して上下方向に縦長の矩形に枠組されて形成されている。詳細には、前記枠用継手2は一端が閉塞され他端が解放された筒状体から成り、解放された挿入孔21から前記縦枠材11が挿入され、前記挿入孔21に近い前記枠用継手2の側壁22に形成されている膨出部27に設けられたネジ孔23に外方から蝶ネジT1が螺入されて、さらに前記蝶ネジT1を前記縦枠材11の側壁を貫通させて螺入させ、前記縦枠材11と前記枠用継手2とが固定されている。そして、前記枠用継手2は前記縦枠材11の外形と同形となされている。すなわち、本実施形態においては前記縦枠材11が円筒状のパイプで形成されているので、枠用継手2はその外形が、前記膨出部27を除いて円柱状に形成されている。
【0020】
前記枠用継手2の前記ネジ孔23が設けられているのと反対側、すなわち前記枠用継手2の閉塞されている側の側壁22には横枠材挿入孔24が形成されて、この横枠材挿入孔24に前記横枠材12の端縁が、筒状体の前記枠用継手2の側壁22内周面に一部が当接されて挿入されている。そして、前記枠用継手2は、その前記横枠材12を挿入する部位である前記横枠材挿入孔24の周縁には横方向に突出する突部や膨出部等を備えていない様に形成されている。
【0021】
また、筒状体の前記枠用継手2の側壁22内周面には仕切り壁25が形成されており、この仕切り壁25と前記側壁22と前記枠用継手2の閉塞された一端とによって、前記横枠材挿入孔24が形成されている。さらに、前記仕切り壁25には前記横枠材12と前記枠用継手2とを固定するために固定ネジN1を螺入するための横枠材固定用ネジ孔26が設けられており、この横枠材固定用ネジ孔26に前記固定ネジN1が螺入され、さらに前記固定ネジN1を前記横枠材12の側壁を貫通させて螺入させ、前記横枠材12と前記枠用継手2とが固定されている。この様に、筒状体の前記枠用継手2の側壁22内周面に形成している前記仕切り壁25に前記横枠材固定用ネジ孔26を設けているので、前記固定ネジN1が外部に露出することがなく、外観がスッキリしたものとすることができる。
【0022】
本実施形態においては、3個の前記枠体1のうち中央に配置されている前記枠体1aと、両端に配置されている2個の前記枠体1bとは、高さが違っており、枠体1aは枠体1bのほぼ半分の高さとなっている。そして、3個の前記枠体1のうち両端に配置されている2個の前記枠体1bは、上下に2本ずつの前記縦枠材11が筒状体の前記枠用中間継手5の上下に形成された挿入孔51にそれぞれ挿入され、前記枠用中間継手5の上部と下部の側壁52にそれぞれ形成されている膨出部57に設けられた2個のネジ孔53に蝶ネジT2が螺入されて、さらに前記蝶ネジT2を前記縦枠材11の側壁を貫通させて螺入させ、2本の前記縦枠材11と前記枠用中間継手5とが固定されている。
【0023】
さらに、筒状体の前記枠用中間継手5の中央付近の側壁52には、左右の前記縦枠材11間に差し渡される補強用横棒材7を挿入し固定するための補強用横棒材用挿入孔54が形成されて、この補強用横棒材用挿入孔54に前記補強用横棒材7の端縁が、筒状体の前記枠用中間継手5の側壁52内周面に一部が当接されて挿入されている。また、筒状体の前記枠用中間継手5の側壁52内周面には対向した一対の仕切り壁55が形成されており、これらの仕切り壁55と前記側壁52とによって、前記補強用横棒材用挿入孔54が形成されている。
【0024】
さらに、一対の前記仕切り壁55のうち少なくとも一方には前記補強用横棒材7と前記枠用中間継手5とを固定するために固定ネジを螺入するための補強用横棒材用固定用ネジ孔56が設けられており、この補強用横棒材用固定用ネジ孔56に前記固定ネジが螺入され、さらに前記固定ネジを前記補強用横棒材7の側壁を貫通させて螺入させ、前記補強用横棒材7と前記枠用中間継手5とが固定されている。この様に、筒状体の前記枠用中間継手5の側壁52内周面に形成している前記仕切り壁55に前記補強用横棒材用固定用ネジ孔56を設けているので、前記固定ネジが外部に露出することがなく、外観がスッキリしたものとすることができる。
【0025】
なお、本実施形態においては、一対の前記仕切り壁55のうち一方にのみ前記補強用横棒材用挿入孔54を形成しているが、一対の前記仕切り壁55の両方に前記補強用横棒材用挿入孔54を形成し、前記補強用横棒材用挿入孔54の両方に前記固定ネジを螺入し、さらに前記固定ネジを前記補強用横棒材7の側壁を貫通して螺入し、前記補強用横棒材7と前記枠用中間継手5とを固定するようにしてもよい。
【0026】
また、3個の前記枠体1のうち中央に配置されている前記枠体1aには前記枠用中間継手5は設けられておらず、左右2本の前記縦枠材11と上下2本の前記横枠材12とを前記枠用継手2を四隅に計4個用いて矩形に枠組みして形成されている。そして、前記枠体1aの左右の縦枠材11の上下端部にそれぞれ取付けられている横杆3は、2個の前記枠体1bの上下2本の前記縦枠材11のうち、前記枠用中間継手5より下側の縦枠材11に取付けられている。
【0027】
また、3個の前記枠体1のうち両端に配置されている2個の前記枠体1bの縦枠材11の中央部に配置されている枠材用中間継手5間に差し渡されている補強用横棒材7間にも、前記棒状体8が2個、間隔をあけて着脱自在に差し渡されている。これにより、前記畳み式物干し具Pの使用時の剛性が向上でき、使用時の折り畳み式物干し具Pの転倒やガタツキを防止することができる。
【0028】
前記横杆用継手4は2個の筒状体をその一方の側壁から他方を突設させたT型の形状であり、両端が開口した筒状体の方に前記縦枠材11を挿通し、一方のみ開口した筒状体の方に前記横杆3を挿入するようになっている。そして、一方のみ開口した筒状体の方に前記横杆3を挿入し、前記横杆用継手4の側壁41に形成されている膨出部43に設けられたネジ孔42に外方から固定ネジN2が螺入されて、さらに前記固定ネジN2を前記縦横杆3の側壁を貫通させて螺入させ、前記横杆3と前記横杆用継手4とが固定されている。
【0029】
そして、2個の前記枠体1の縦枠11の一方に、前記横杆3の両端に挿入され固定された2個の横杆用継手4をそれぞれ挿入するのであるが、前記横杆用継手4は2個の前記枠体1どうしが折り畳み可能とするために、前記縦枠材11に対して回動可能としている。すなわち、前記横杆用継手4は前記縦枠11に固定されていないので、そのままの状態であると、前記縦枠材11を上下に移動してしまう。すなわち、上側の前記横杆用継手4は下方に落下してしまい、下側の前記横杆用継手4は上方に移動可能となっている。それを防止するために、前記押え材6を上側の前記横杆用継手4の下側に、また下側の前記横杆用継手4の上側に、それぞれ配置する。
【0030】
前記押え材6は短尺の円筒体であり、その側壁61に固定ネジN3を螺入するための膨出部62が横方向に向けて突設されている。この膨出部62に穿設されている挿入孔63に前記固定ネジN3を螺入し、さらに前記固定ネジN3を前記縦枠材11の側壁を貫通させて螺入し、前記前記縦枠材11と前記押え材6とを固定する。そして、前記縦枠材11の上部に固定した前記押え材6の上に当接するように前記横杆用継手4を前記縦枠材11に挿通し、その上から前記枠用継手2をその挿入孔21から挿入し、前記枠用継手2の側壁22に形成されている前記膨出部27に設けられた前記ネジ孔23に外方から前記蝶ネジT1を螺入して、さらに前記蝶ネジT1を前記縦枠材11の側壁を貫通させて螺入し、前記縦枠材11と前記枠用継手2とを固定することにより、上側の前記横杆用継手4は下方に落下することがなくなる。
【0031】
これと同様に、前記縦枠材11の下部に固定した前記押え材6の下に当接するように前記横杆用継手4を前記縦枠材11に挿通し、その下から前記枠用継手2をその挿入孔21から挿入し、前記枠用継手2の側壁22に形成されている前記膨出部27に設けられた前記ネジ孔23に外方から前記蝶ネジT1を螺入して、さらに前記蝶ネジT1を前記縦枠材11の側壁を貫通させて螺入し、前記縦枠材11と前記枠用継手2とを固定することにより、下側の前記横杆用継手4は上方に移動不可能となっている。上記の如く構成することによって、2個の前記枠体1間に、前記横杆用継手4を介して2本の横杆3が差し渡されて、2個の前記枠体どうしが折り畳み可能に形成されている。
【0032】
次に、折り畳み式物干し具Pを構成する棒状体8の構造を詳細に説明する。
上述の様に、棒状体8は、棒状体本体81と、この棒状体本体81の両端に取付けられ前記横枠材12に嵌着される2個の嵌着部材82とを備えている。そして、前記棒状体本体81と嵌着部材82とが回動可能となされている。また前記棒状体本体81は、太い径のパイプ811内にそれより細い径のパイプ812が内挿され、伸縮自在となされると共に、2本の前記パイプ811,812を回動することによって、棒状体本体81を所定の長さで固定できる固定機構9と、前記嵌着部材82に回動可能に取付けられている回動部材83とが備えられている。
【0033】
これによって、折り畳み式物干し具Pの中央に配置されている前記枠材1aの右側に配置されている上下2本の横杆3を折り畳んで、それらの横杆3と右側に位置している前記枠材1bとを当接させ、前記枠材1aに対して90度折り曲げて、図1に示す折り畳み式物干し具Pと比べ、その両端に配置されている前記枠材1b間の距離を近づけてコンパクトな状態で使用する場合であっても、前記棒状体8の長さを所望の長さに自在に調整し、棒状体8をその長さで固定することができ、ガタツキなく折り畳み式物干し具Pを使用することができる。
【0034】
図11に示す様に、前記棒状体8の一方の端部に取付けられている嵌着部材82aは、後述する前記回動部材83がその一端に挿着された細い径のパイプ812が回動自在に挿着される筒状体部821と、それに隣設されている前記横枠材12に嵌着される嵌着部822とを備えている。前記筒状体部821は、細い径のパイプ812が挿入できる様にその一端が開口され、その反対側に配置されている他端には、筒状体部821を閉止する壁の中央に穿設された円形状の挿通孔823が設けられている。この挿通孔823に、前記回動部材83に設けられている回動軸部831が挿入されて、前記棒状体本体81と嵌着部材82aとが回動可能となるようになされている。
【0035】
前記嵌着部822は、横枠材12に着脱自在に嵌着される様に、下方が開口された逆U字状に形成されて、嵌着部822を横枠材12に嵌着した時、嵌着部822の内側面から内側上面にかけて、横枠材12の外周面が当接されるようになっている。
【0036】
図12に示す様に、前記細い径のパイプ812の一端に挿着され、前記嵌着部材82aに挿着される回動部材83は、一端が開口され他端が平板円板状の閉止壁832により閉止された筒状体である筒状体部836形成され、この筒状体部836の外径より閉止壁832の外径が前記細い径のパイプ812の肉厚分だけ径大となされ、前記回動部材83を細い径のパイプ812に挿入し、細い径のパイプ812の端縁と閉止壁832とが当接された状態において、閉止壁832の外周面と細い径のパイプ812の外側面とに段差が無いように形成されている。
【0037】
また、前記回動部材83の閉止壁832の中央には、透孔833が穿設されており、さらに閉止壁832の中央には、閉止壁832の筒状体部836と反対側に向けて、前記嵌着部材82aの筒状体部821を閉止する壁の中央に穿設されている挿通孔823に回動可能に挿通される回動軸部831が突設されている。この回動軸部831は、前記挿通孔823の内周面と対向或いは当接する回動軸部本体部834と、この回動軸部本体部834の先端側に設けられ、前記挿通孔823に回動軸部831を挿通した後、この回動軸部831が前記挿通孔823から抜けない様にするための回動軸部係止部835とを備えており、この回動軸部831は離間して一対に対向して形成されている。つまり、この回動軸部本体部834は、前記閉止壁832から離間して一対に対向して突設されていると共に、この離間して一対に対向されている回動軸部本体部834の外形は前記挿通孔823の内形よりも小さく形成されている。そして、この回動軸部本体部834の先端側に、その先端側が前記挿通孔823より小径に形成され、その基端側が前記挿通孔823より大径に形成されている半円錐台形状の回動軸部係止部835が設けられている。そして、前記回動部材83は合成樹脂で形成されている。
【0038】
これにより、前記嵌着部材82aの挿通孔823に回動部材83を回動軸部係止部835の先端側から挿入していくと、挿通孔823の内周面に回動軸部係止部835の先端側の小径の部分から基端側の大径の部分が摺動されるので、離間して一対に対向して設けられている回動軸部831が相互に近寄ってゆき、回動軸部係止部835の基端側の大径の部分が前記挿通孔823を通過すると、前記回動軸部831が元通りに離間して回動軸部係止部835の基端側の大径の部分が前記挿通孔823に引っ掛ると共に、回動軸部本体部834が挿通孔823に対向或いは当接され、前記棒状体本体81と嵌着部材82aとが回動可能となる。
【0039】
また図10に示す様に、前記棒状体本体81の他方の端部に取付けられている嵌着部材82bは、前記太い径のパイプ811が挿入される筒状体部821と、それに隣設されている前記横枠材12に嵌着される嵌着部822とを備えている。前記筒状体部821は、太い径のパイプ811が挿入できる様にその一端が開口され、その反対側に配置されている他端は閉止されている。そして、前記嵌着部822は、横枠材12に着脱自在に嵌着される様に、下方が開口された逆U字状に形成されて、嵌着部822を横枠材12に嵌着した時、嵌着部822の内側面から内側上面にかけて、横枠材12の外周面が当接されるようになっている。また、前記筒状体部821の下側面に形成されている膨出部824に設けられたネジ孔825に外方から止めネジT3が螺入されて、さらに前記止めネジT3を太い径のパイプ811の側壁を貫通させて螺入させ、太い径のパイプ811と嵌着部材82bとが固定されている。そして、前記嵌着部材82bは太い径のパイプ811の外形と同形となされている。すなわち、本実施形態においては前記太い径のパイプ811が円筒状のパイプで形成されているので、嵌着部材82bはその外形が、前記膨出部824を除いて円柱状に形成されている。
【0040】
前記固定機構9は、図13図21及び図22に示すように、前記棒状体8を構成する棒状体本体81の太い径のパイプ811と、それに内挿されている細い径のパイプ812とを所定の位置で回動させ固定し、前記棒状体本体81を所定の長さで固定できるものである。
【0041】
詳細には、前記固定機構9は、細い径のパイプ812の挿入側端部に差し込まれ、一部が軸方向外側に突出する本体部92を備えたゴム又は合成樹脂等でなるストッパー部材91と、そのストッパー部材91の本体部92の軸方向ほぼ中央部にそれの周方向に沿って漸次深くなる溝部93に入り込むとともに周方向の一部が開放され、太い径のパイプ811の内周面に固定されたゴム又は合成樹脂等でなるリング状体94と、このリング状体94の開放側の一端に備えさせ、前記最深の溝部側に位置している状態から浅い溝部側へ移動して溝部93からの押圧力を受けるために溝部93側に突出する突出部95とから構成している。
【0042】
前記ストッパー部材91は、細い径のパイプ812の挿入側端部に差し込まれる円柱状の差込部96と、この差込部96の外径よりも少し大径であり、かつ、太い径のパイプ811の内径よりも小径に構成された前記本体部92とからなり、この本体部92の軸方向ほぼ中央部に前記溝部93が形成されている。
【0043】
従って、例えば太い径のパイプ811(細い径のパイプ812でもよいし、両パイプ811,812を相対回転させてもよい)を回転させることによって、溝部93の最深部に位置させたリング状体94の突出部95が、この最深部から最浅部に向けて移動し、リング状体94が太い径のパイプ811とストッパー部材91との間に食い込んだ状態になり、更に前記太い径のパイプ811を回転させると、図13に示す様に前記食い込み力が増大して両パイプ811,812を固定することができる。
【0044】
このように、太い径のパイプ811と細い径のパイプ812とを持って伸長させた状態のまま、つまり手を持ち替えることなくそのままの状態で、太い径のパイプ811又は細い径のパイプ812のうちの少なくとも一方を回転させるだけで(1回転を越えることがない)、両パイプを固定することができるので、両パイプの固定作業が更に容易になる。
【0045】
また、前記ストッパー部材91を内部中空の筒状体から構成することによって、ストッパー部材91を変形し易く構成することで、前記リング状体94が太い径のパイプ811とストッパー部材91との間に食い込み易くなり、両パイプの固定を小さな操作力で確実に行えるようにしてもよい。
【0046】
前記溝部93を周方向に沿って漸次深くなるように形成することによって、溝部93の最深部と最浅部との境界部分に段部97を形成することになり、この段部97と前記突出部95の開放側端面98とが接当する状態になり、互いに離間する方向にしか前記太い径のパイプ811と細い径のパイプ812を回転させることができないようにして、固定する回転方向が直ちに分かるようにしているが、当接しないように構成して実施することもできる。又、前記突出部95を溝部93に食い込ませるように構成する他、突出部95を省略して、溝部93をリング状体94に食い込ませるようにしてもよい。
【0047】
本実施形態において、本発明に係る折り畳み式物干し具Pは、3個の前記枠材1のうち中央に配置されている枠材1aの左右の縦枠材11にそれぞれ上下2本の前記横杆3を、2個の前記枠材1bの縦枠材11に差し渡して形成しているが、これに限定されるものではなく、5個の前記枠材1のそれぞれに2本ずつ計8本の前記横杆3を差し渡して形成してもよく、7個の前記枠材1のそれぞれに2本ずつ計12本の前記横杆を差し渡して形成してもよい。要は、左右の縦枠材11と上下の横枠材12とが枠用継手2を介して矩形に形成された複数の枠体1間に、横杆用継手4を介して少なくとも2本の横杆3が差し渡されて、複数の前記枠体1どうしが折り畳み可能に形成されていればよい。
【0048】
また本実施形態において、前記縦枠材11を円筒状のパイプで形成しているが、特にこれに限定されるものではなく、四角筒状や六角形状等のパイプであっても良い。しかし、前記横杆3が差し渡される側の縦枠材11については、複数の前記枠体1どうしが折り畳み可能に形成するために、円筒状の縦枠材に限定される。
【符号の説明】
【0049】
1 枠体
11 縦枠材
12 横枠材
2 枠用継手
21 挿入孔
22 側壁
23 ネジ孔
24 横枠材挿入孔
25 仕切り壁
26 横枠材固定用ネジ孔
27 膨出部
3 横杆
4 横杆用継手
41 側壁
42 ネジ孔
43 膨出部
5 枠用中間継手
51 挿入孔
52 側壁
53 ネジ孔
54 補強用横棒材用挿入孔
55 仕切り壁
56 補強用横棒材用固定用ネジ孔
57 膨出部
6 押え材
61 側壁
62 膨出部
63 挿入孔
7 補強用横棒材
8 棒状体
81 棒状体本体
811 太い径のパイプ
812 細い径のパイプ
82 嵌着部材
82a 嵌着部材
82b 嵌着部材
821 筒状体部
822 嵌着部
823 挿通孔
824 膨出部
825 ネジ孔
83 回動部材
831 回動軸部
832 閉止壁
833 透孔
834 回動軸部本体部
835 回動軸部係止部
836 筒状体部
9 固定機構
91 ストッパー部材
92 本体部
93 溝部
94 リング状体
95 突出部
96 差込部
97 段部
98 開放側端面
P 折り畳み式物干し具
T1,T2 蝶ネジ
T3 止めネジ
N1,N2,N3 固定ネジ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26