特許第6979917号(P6979917)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6979917
(24)【登録日】2021年11月18日
(45)【発行日】2021年12月15日
(54)【発明の名称】コンパクト容器
(51)【国際特許分類】
   A45D 34/04 20060101AFI20211202BHJP
   A45D 33/00 20060101ALI20211202BHJP
【FI】
   A45D34/04 555
   A45D34/04 560
   A45D33/00 615F
【請求項の数】3
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2018-67757(P2018-67757)
(22)【出願日】2018年3月30日
(65)【公開番号】特開2019-176960(P2019-176960A)
(43)【公開日】2019年10月17日
【審査請求日】2020年10月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100094400
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(74)【代理人】
【識別番号】100140718
【弁理士】
【氏名又は名称】仁内 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】古原 裕嗣
【審査官】 田村 惠里加
(56)【参考文献】
【文献】 特表2017−532108(JP,A)
【文献】 実開平02−105810(JP,U)
【文献】 特表2016−528970(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 33/00,34/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物が収容される内容器と、
前記内容器の内部を封止し、前記内容器内に連通する連通孔が形成された内蓋と、
前記内蓋の上方に設けられ、前記内蓋との間に前記連通孔に連通する連絡空間を画成するとともに、前記連絡空間に連通して前記内容物を吐出させる吐出孔が形成された中蓋と、
前記連通孔と前記連絡空間との連通、およびその遮断を切り替える第1弁体と、
前記吐出孔と前記連絡空間との連通、およびその遮断を切り替える第2弁体と、を備え、
前記中蓋は、前記連絡空間を画成する操作部を備え、
前記操作部には、平面積が互いに異なる少なくとも2つの押圧部が設けられ、
前記2つの押圧部は、弾性変形可能に形成され、かつ弾性変形することで前記連絡空間の内圧を増減させ、
前記2つの押圧部のうちの少なくとも1つが下方移動して前記連絡空間の内圧が上昇したときに、前記第1弁体は前記連通孔と前記連絡空間との連通を遮断し、かつ、前記第2弁体は前記吐出孔と前記連絡空間とを連通させ、
前記2つの押圧部のうちの少なくとも1つが上方移動して前記連絡空間の内圧が下降したときに、前記第2弁体は前記吐出孔と前記連絡空間との連通を遮断し、かつ、前記第1弁体は前記連通孔と前記連絡空間とを連通させ
前記操作部は、弾性変形可能に形成され、かつ弾性変形することで前記連絡空間の内圧を増減させる、コンパクト容器。
【請求項2】
前記2つの押圧部の平面積をそれぞれA1およびA2とするとき、
A2≦1/2×A1である、請求項1に記載のコンパクト容器。
【請求項3】
前記2つの押圧部は、前記操作部から上方に向けて膨出した形状を有している、請求項1または2に記載のコンパクト容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンパクト容器に関する。
【背景技術】
【0002】
化粧料を収納した中皿容器を備える化粧料収納容器が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の化粧料収納容器では、中皿容器の上面はネットで覆われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−93145号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来の化粧料収納容器においては、中皿容器を覆うネットをパフなどで押圧することで、化粧料をネットの網目を通して滲み出させて外部に吐出させる。しかし、この場合、ネットを押下する際の力加減などによって吐出量が変化しやすく、化粧料を所望の量だけ吐出させることは容易ではなかった。
【0005】
本発明はこのような事情を考慮してなされ、より精度よく所望の量の内容物を吐出させることができるコンパクト容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るコンパクト容器は、内容物が収容される内容器と、前記内容器の内部を封止し、前記内容器内に連通する連通孔が形成された内蓋と、前記内蓋の上方に設けられ、前記内蓋との間に前記連通孔に連通する連絡空間を画成するとともに、前記連絡空間に連通して前記内容物を吐出させる吐出孔が形成された中蓋と、前記連通孔と前記連絡空間との連通、およびその遮断を切り替える第1弁体と、前記吐出孔と前記連絡空間との連通、およびその遮断を切り替える第2弁体と、を備え、前記中蓋は、前記連絡空間を画成する操作部を備え、前記操作部には、平面積が互いに異なる少なくとも2つの押圧部が設けられ、前記2つの押圧部は、弾性変形可能に形成され、かつ弾性変形することで前記連絡空間の内圧を増減させ、前記2つの押圧部のうちの少なくとも1つが下方移動して前記連絡空間の内圧が上昇したときに、前記第1弁体は前記連通孔と前記連絡空間との連通を遮断し、かつ、前記第2弁体は前記吐出孔と前記連絡空間とを連通させ、前記2つの押圧部のうちの少なくとも1つが上方移動して前記連絡空間の内圧が下降したときに、前記第2弁体は前記吐出孔と前記連絡空間との連通を遮断し、かつ、前記第1弁体は前記連通孔と前記連絡空間とを連通させ絡空間との連通を遮断し、かつ、前記第1弁体は前記連通孔と前記連絡空間とを連通させ、前記操作部は、弾性変形可能に形成され、かつ弾性変形することで前記連絡空間の内圧を増減させる
【0007】
上記態様によれば、押圧部が下方移動して連絡空間の内圧を上昇させたときに、第1弁体は連通孔と連絡空間との連通を遮断し、かつ、第2弁体は吐出孔と連絡空間とを連通させる。また、押圧部が上方移動して連絡空間の内圧を下降させたときに、第2弁体は吐出孔と連絡空間との連通を遮断し、かつ、第1弁体は連通孔と連絡空間とを連通させる。このため、使用者は、押圧部を押し下げたりその押し下げを解除したりして押圧部を弾性変形させることによって連絡空間の内圧の増減を行うことで、連絡空間内を負圧にして内容器内の内容物を連絡空間内に流入させ、連絡空間内に内容物を充填することができる。この状態で、押圧部を押し下げて連絡空間の内圧を上昇させると、連絡空間の内圧の上昇に対応した量だけ、内容物を吐出孔から吐出させることができる。
そして操作部には、平面積が互いに異なる少なくとも2つの押圧部が設けられている。これらの押圧部は、押下された時の弾性変形量も互いに異なるため、内容物の吐出量も異なることとなる。したがって使用者は、いずれの押圧部を押下するかによって内容物の吐出量を選択することが可能となり、より精度よく所望の量の内容物を吐出させることができる。また、例えば内容物を吐出させた後、さらに少量の内容物を追加で吐出させるといった操作を簡便に行うことが可能となる。
また、例えば内容物が化粧料である場合に、化粧料を顔全体に塗布する場合は平面積の大きい押圧部を押下し、目元など小さい範囲に塗布する場合には平面積の小さい押圧部を押下するといった使い分けも可能となる。
【0008】
ここで、前記2つの押圧部の平面積をそれぞれA1およびA2とするとき、A2≦1/2×A1であってもよい。
【0009】
この場合、2つの押圧部の平面積の差が充分に大きいことで、2つの押圧部を押下したときの弾性変形量の差が大きくなる。これにより、いずれの押圧部を押下するかによる吐出量の差が明確になり、操作性を向上させることができる。
【0010】
また、前記2つの押圧部は、前記操作部から上方に向けて膨出した形状を有していてもよい。
【0011】
この場合、押圧部を押下すると、押圧部が反転するように弾性変形する。そして、このように反転変形する場合には、反転変形しない場合と比較して、変形量が安定する。内容物の吐出量は、押圧部の変形量に応じるため、より精度よく定量の内容物を吐出させることが可能となる。
さらに、押圧部が操作部から上方に膨出することで、押圧部の位置が視認しやすくなるとともに、押圧部を押し下げて内容物を吐出させるのに要する力を低減することができる。したがって、押圧部を押下する際の操作性をより向上させることができる。
【0012】
また、前記操作部は、弾性変形可能に形成され、かつ弾性変形することで前記連絡空間の内圧を増減させてもよい。
【0013】
この場合、操作部全体を押し下げて弾性変形させることにより、一度に多量の内容物を吐出させることが可能となる。あるいは、操作部をどの程度押し下げるかによって、任意の量の内容物を吐出させることが可能となる。したがって、押圧部のみを押下するのか、あるいは操作部全体を押下するのかによって、使用者による吐出量の選択の幅が広がり、操作性をより向上させることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の上記態様によれば、より精度よく所望の量の内容物を吐出させることができるコンパクト容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本実施形態に係るコンパクト容器の上面図である。
図2図1のII−II断面矢視図である。
図3】(a)は図1のA−A断面矢視図である。(b)は図1のB−B断面矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本実施形態のコンパクト容器について図面に基づいて説明する。
図1および図2に示すように、本実施形態のコンパクト容器10は、平面視円形状の扁平容器である。コンパクト容器10は、外殻体11と、内容器12と、内蓋13と、中蓋14と、第1弁体15と、第2弁体16と、を備える。
【0017】
外殻体11は、内容器12、内蓋13、中蓋14、第1弁体15および第2弁体16を内部に収容する。つまりコンパクト容器10のうち、外殻体11以外の部材は、外殻体11の内部に収容される。外殻体11は、底部材21と、蓋部材22と、を備える。底部材21は、有底円筒状である。蓋部材22は、有頂円筒状である。蓋部材22は、底部材21に対して回転軸R回りに回動可能に取り付けられている。
【0018】
(方向定義)
以下では、外殻体11の中心軸線(コンパクト容器10の中心軸線)を容器軸Oと呼び、容器軸Oに沿う方向(容器軸Oが延在する方向)を上下方向Zと呼ぶ。上下方向Zに沿って底部材21から蓋部材22へ向かう方向を上方と呼び、蓋部材22から底部材21へ向かう方向を下方と呼ぶ。
上下方向Zから見た平面視で、容器軸Oに交差する方向を径方向と呼ぶ。径方向に沿って容器軸Oに接近する方向を径方向内側と呼び、容器軸Oから離間する方向を径方向外側と呼ぶ。上下方向Zから見た平面視で、径方向のうち、回転軸Rに平行な方向を左右方向Yと呼び、回転軸Rに直交する方向を前後方向Xと呼ぶ。前後方向Xに沿って、容器軸Oから回転軸Rへ向かう方向を後方と呼び、回転軸Rから容器軸Oへ向かう方向を前方と呼ぶ。
上下方向Zから見た平面視で、容器軸O回りに周回する方向を周方向と呼ぶ。
【0019】
図2に示すように、底部材21は、容器軸Oと同軸に配置された円板状の底板部23と、底板部23の外周縁から上方に延びる円筒状の筒状壁部24と、を備える。
底部材21は、底板部23から上方に延びる係合板部(図示省略)を備える。係合板部は、周方向に沿って等間隔に複数配置されている。係合板部の表裏面は、径方向を向いている。係合板部の上端部には、径方向内側に突出する係合爪が設けられる。
筒状壁部24の前方端部には、係合空間25が設けられている。係合空間25は、前方および上方に向けて開口している。係合空間25は、前後方向Xを向く後壁部26と、上下方向Zを向く底壁部27と、により画成されている。
【0020】
後壁部26のうち左右方向Yの中央に位置する部分には、前方に向けて突出したガイド壁部28が形成されている。ガイド壁部28の上面は、前方に向かうにしたがい下方に向けて傾斜する傾斜面とされている。後壁部26のうちガイド壁部28よりも上方に位置する部分には、前方に向けて突出した第1係合部29が形成されている。後壁部26のうちガイド壁部28よりも下方に位置する部分に、後壁部26を前後方向Xに貫通する逃げ孔77が形成されている。
【0021】
蓋部材22は、底部材21における筒状壁部24の後方端部に取り付けられている。蓋部材22は、底部材21の上端開口を開閉可能に閉塞する。
蓋部材22は、容器軸Oと同軸に配置された円板状の天板部33と、天板部33の外周縁から下方に延びる円筒状の筒部34と、を備える。蓋部材22の天板部33の下面には、鏡Mが固定される。
【0022】
蓋部材22の前方端部に、下方に向けて係合片35が突設されている。係合片35は、筒部34における内周面から下方に向けて突出するとともに左右方向Yに延びた板状に形成され、係合空間25内に上方から入り込んでいる。
係合片35の下端部には、後方に向けて突出するとともに、底部材21に形成された第1係合部29に対して離脱可能にアンダーカット嵌合される第2係合部36が形成されている。第1係合部29に対して第2係合部36が下方から係合することによって、蓋部材22は閉状態でロックされる。
【0023】
係合空間25内には、第1係合部29と第2係合部36との係合を解除するプッシュピース37が設けられている。
プッシュピース37は、係合片35よりも前方に配置された操作壁部38と、操作壁部38から後方に向けて突設され、ガイド壁部28の傾斜面上に位置する解除突起39と、操作壁部38の下端部から後方に向けて突設され、底壁部27に載置されるベース部40と、を備える。プッシュピース37は、後方に向けて押し込まれたときに、底部材21および蓋部材22に対して後方へ移動可能である。
【0024】
解除突起39は、プッシュピース37の後方への移動にともなってガイド壁部28の傾斜面に沿って後方に移動し、第2係合部36を下方から押し上げて、第1係合部29から離脱させる。これにより、第1係合部29と第2係合部36との係合を解除することができ、蓋部材22を開操作可能な状態とすることができる。
なお、プッシュピース37は、後方に移動したときに、解除突起39の復元変形によって、前方に向けて復元移動する。
【0025】
ベース部40は、プッシュピース37の後方への移動にともなって、後壁部26に形成された逃げ孔77内に前方から入り込む。ベース部40には、下方に向けて突出し、底壁部27に形成された係止凹部41に係止する係止凸部42が形成されている。これにより、プッシュピース37は、前方への抜け止めがされた状態で、外殻体11に組み合わされている。
【0026】
なお、上述したプッシュピース37は必須な構成ではなく、具備しなくても構わない。
例えば指先などによって、係合片35の下端部を前方に向けて僅かに撓ませるように変形させることで、第1係合部29と第2係合部36との係合を解除し、蓋部材22の閉状態のロックを解除しても構わない。
【0027】
内容器12は、底部材21の筒状壁部24の径方向内側に配置されている。内容器12は、容器軸Oと同軸に配置され、上方に開口する扁平円筒状の容器である。内容器12の上端部には、内容器12の上端部を径方向外側から囲む環状の取付けリング43が固定されている。取付けリング43は、上方に突出する係合筒部44を有する。
内容器12は、可撓性を有し減容可能(減容変形可能)である。内容器12は、例えば、積層のフィルムや薄肉の樹脂成形品などで構成されている。内容器12は、可撓性に富む内側容器が、内側容器よりも硬質な外側容器の内面に積層されてなる、いわゆるデラミ容器などであってもよい。内容器12内(後述の収容空間45)が減容可能なその他の構成などを採用してもよい。内容器12は、光透過性を有する材料(透明材料や半透明材料)で形成されていてもよい。内容器12は、バリア性等のためアルミフィルムを含む積層のフィルムで構成されてもよい。
【0028】
内容器12の内部である収容空間45には、流動性を有する内容物が収容されている。内容物は、液状であっても、ゲル状であっても、ゼリー状であってもよい。内容物は、例えば、リキッドファンデーションなどの化粧品である。
【0029】
内蓋13は、内容器12の上方に配設されている。内蓋13は、内容器12の上端開口を塞ぎ、内容器12の内部を封止している。内蓋13は、内容器12に直接装着された下部材46と、下部材46を介して内容器12に装着された上部材47と、を備える。
【0030】
下部材46は、内蓋円環部48と、内側筒部49と、外側筒部50と、を備える。
内蓋円環部48は、容器軸Oと同軸に配置されている。内蓋円環部48は、内容器12の上端開口を覆っている。内蓋円環部48の内周縁には、装着部51が配設されている。
装着部51は、環状に形成され、容器軸Oと同軸に配置されている。具体的に、装着部51は、内蓋円環部48の内周縁から径方向内側に向かうに従い上方に延び、その径方向内側の端部が下方に屈曲している。装着部51は、内蓋円環部48よりも薄肉に形成されている。
内側筒部49は、円筒状に形成され、内蓋円環部48の外周縁から上方に向けて延びている。
外側筒部50は、円筒状に形成され、容器軸Oと同軸に配置されている。外側筒部50は、内側筒部49を径方向外側から囲っている。外側筒部50の上端部は、内側筒部49の上端部に連結されている。
【0031】
外側筒部50の内周面と内側筒部49の外周面との間に、取付けリング43の係合筒部44が嵌合されている。これにより、取付けリング43を介して内容器12と内蓋13とが固定されている。外側筒部50の下端開口縁は、取付けリング43の上面と接触している。
なお本実施形態では、取付けリング43が、係合筒部44よりも径方向内側に張り出しておらず、内側筒部49の下端開口縁が、取付けリング43の上面と接触していないが、取付けリング43が、係合筒部44よりも径方向内側に張り出していて、内側筒部49の下端開口縁が、取付けリング43の上面と接触していてもよい。また、外側筒部50の下端開口縁が、取付けリング43の上面と接触していなくてもよい。
【0032】
上部材47は、取付け筒部52と、第1弁座部53と、外周筒部54と、連結環部55と、を備える。
取付け筒部52は、円筒状に形成され容器軸Oと同軸に配置されている。取付け筒部52は、装着部51内に嵌合している。
第1弁座部53は、容器軸Oと同軸に配置され、取付け筒部52よりも小径とされた筒部と、筒部の上端部から径方向内側へ広がる弁座板と、を備える。第1弁座部53の筒部の下端部は、取付け筒部52の下端部に連結される。第1弁座部53の弁座板は、取付け筒部52の上端よりも下方に位置している。第1弁座部53の弁座板の中央部には、この弁座板を上下方向Zに貫通する連通孔56が形成されている。このため弁座板は、リング板状である。連通孔56は、円形状に形成され容器軸Oと同軸に配置されている。連通孔56は、内容器12内に連通する。つまり、内蓋13には、内容器12内に連通する連通孔56が形成される。
【0033】
外周筒部54は、円筒状に形成され容器軸Oと同軸に配置されている。外周筒部54は、取付け筒部52よりも大径であり、内側筒部49よりも小径である。外周筒部54は、内側筒部49内に配置されている。
連結環部55は、容器軸Oと同軸に配置されている。連結環部55の内周縁部は、取付け筒部52の上端部に連結されている。連結環部55の外周縁部は、外周筒部54の上端部に連結されている。連結環部55の外周縁部は、外周筒部54の上端よりも下方で、かつ外周筒部54の上下方向Zの中央よりも上方に位置している。
【0034】
連結環部55のうち、容器軸Oよりも前方に位置する部分には、第2弁座部67が配置される。第2弁座部67は、連結環部55の上面から上方に向けて突出している。第2弁座部67は有頂筒状である。第2弁座部67は、連結環部55に形成された窪み部78の底面から、上方に向けて突設されている。図1に示すように、第2弁座部67および窪み部78は、平面視で左右方向Y(周方向)に延びる長丸形状(楕円形状)に形成されている。但し、第2弁座部67および窪み部78の平面視形状は適宜変更が可能である。
【0035】
図2に示すように、中蓋14は、内蓋13の上方に配設される。中蓋14は、有頂筒状に形成されている。中蓋14は、中蓋14の周壁を備える装着リング57と、中蓋14の頂壁を備える操作部58と、を備える。
【0036】
装着リング57は、内蓋13に装着されている。装着リング57は、上端部同士が連結された内筒59および外筒60を有する二重円筒状に形成されている。外筒60の外周面の下部には、周方向に延びる周溝(図示省略)が周方向に互いに間隔をあけて複数形成されている。周溝には、底部材21の上述した係合板部の係合爪が係合する。これにより、装着リング57が底部材21から外れることが抑制される。
【0037】
装着リング57における内筒59と外筒60との間には、内蓋13の下部材46(内側筒部49および外側筒部50)が嵌合されている。これにより、内容器12が、取付けリング43を介して装着リング57(中蓋14)に固定される。内容器12は、中蓋14に固定された状態において、底部材21の底板部23から上方に離れて配置される。内筒59は、内蓋13の外周筒部54の径方向外側に嵌合している。
【0038】
装着リング57の上面には、上方に突出する隆起部62が形成されている。隆起部62の平面視形状は、容器軸Oと同軸に配置されたリング状である。隆起部62の内周面は、上方に向かうに従い径方向外側に向けて延びる曲面状である。操作部58の上面において、隆起部62の径方向内側に位置する部分には、パフP(塗布具)が載置される。
装着リング57の外周面には、径方向外側に突出し、全周にわたって連続して延びるフランジ部63が形成されている。フランジ部63の下面は、底部材21の筒状壁部24の上端開口縁に配置されている。
【0039】
操作部58は、装着リング57の内部を上方から閉塞する。本実施形態において、操作部58は円板状である。操作部58の外周縁部は、装着リング57において隆起部62よりも径方向内側に位置する部分に連結されている。操作部58の外周縁部の上面は、装着リング57の上面において操作部58に径方向外側から連なる部分と面一になっている。
操作部58は、上下方向Zから見た平面視で、後述する第1弁体15に重なる位置に配置される。図示の例では、操作部58の下面に、外周筒部54の上端開口縁が当接している。
【0040】
操作部58の下面には、規制壁部81が形成されている。規制壁部81は、筒状に形成され、操作部58の下面から下方へ向けて突出している。規制壁部81内に、第2弁座部67が嵌合されている。規制壁部81の下端部は、窪み部78内に嵌合されている。これにより、規制壁部81の下端部は、第2弁座部67の外周面と窪み部78の内周面とによって挟持されている。規制壁部81の下端開口縁は、窪み部78の底面に対して、底面の上方から近接若しくは当接している。
【0041】
中蓋14は、内蓋13との間に、連通孔56に連通する連絡空間65を画成する。本実施形態において連絡空間65は、外周筒部54(上部材47)の上端開口が操作部58によって閉じられて形成されている。操作部58は、装着リング57の内部を上方から閉塞して装着リング57の内部に連絡空間65を画成する。連絡空間65は、平面視円形状に形成されている。
【0042】
本実施形態では、操作部58は、弾性変形可能に形成されている。ただし、操作部58は弾性変形可能でなくてもよい。操作部58の材質としては、例えばエラストマー、ニトリルゴム、ブチルゴム、シリコンゴム、軟質ポリエチレン、若しくはウレタンなどの軟材質を用いることができる。内容物に対する耐薬品性などを考慮し、例えば弾性変形可能で比較的柔らかいポリプロピレン(PP)や、薄肉に成形したポリエチレンテレフタレート(PET)などを操作部58の材質として用いてもよい。
操作部58は、装着リング57をインサート品としたインサート成形により、装着リング57と一体に形成されている。なお、装着リング57および操作部58をそれぞれ別体に形成した後、これらを組み合わせることで中蓋14を形成してもよい。操作部58と装着リング57とを異なる材質で形成する場合、操作部58の材質は、装着リング57よりも軟質であることが好ましい。本実施形態の操作部58は、弾性変形することで、連絡空間65の内圧を増減させる。
【0043】
図1および図2に示すように、中蓋14には、内容物を吐出させる吐出孔66が形成されている。吐出孔66の平面視形状は、円形状である。吐出孔66は、中蓋14に複数形成されている。吐出孔66は、中蓋14のうち容器軸Oよりも前方に位置する部分に、左右方向Y(周方向)に間隔をあけて複数形成されている。
【0044】
図2に示すように、吐出孔66は、操作部58を上下方向Zに貫通する。吐出孔66は、連絡空間65内に連通する。本実施形態では、吐出孔66と連絡空間65とが、第2弁座部67の外周面、並びに、窪み部78の底面および内周面に形成された複数の溝部83によって、互いに連通する。吐出孔66は、内蓋13に設けられた第2弁座部67により閉塞される。吐出孔66は、第2弁座部67の頂面によって、下方から塞がれる。
【0045】
第1弁体15は、内蓋13の連通孔56と連絡空間65との連通、およびその遮断を切り替える。第1弁体15は、内蓋13に設けられている。
【0046】
第1弁体15は、弁筒84と、弁本体85と、を備える。
本実施形態では、弁筒84が、内蓋13の取付け筒部52内に嵌合されている。弁筒84内に、第1弁座部53の筒部が嵌合されている。弁筒84の下端開口縁は、第1弁座部53の筒部の下端部と、取付け筒部52の下端部と、を接続するリング状の連結部分の上面に当接する。
弁本体85は、弁筒84の上端部に連結される。弁本体85は、弁筒84内に配置される。弁本体85は、円板状の弁板と、弁板と弁筒84とを連結する複数の弾性脚と、を備える。弁本体85は、弁筒84に対して上下方向Zに移動可能である。第1弁座部53の弁座板が、弁本体85の弁板に対して、弁本体85の下方から当接する。
【0047】
第1弁体15は、連通孔56の上方を覆っている。第1弁体15は、逆止弁である。第1弁体15は、内容器12の収容空間45から連絡空間65への流体(内容物。以下同様)の流れを許容し、連絡空間65から収容空間45への流体の流れを遮断する。本実施形態では、第1弁体15として、三点弁を用いている。なお、内容器12に収容する内容物の性状などに応じて、例えば、三点弁の形状を適宜変更することや、三点弁とは異なる構成の逆止弁を第1弁体15として採用することができる。
【0048】
第2弁体16は、中蓋14の吐出孔66と連絡空間65との連通、およびその遮断を切り替える。第2弁体16は、中蓋14に設けられている。第2弁体16は、操作部58と一体に形成されている。第2弁体16は、操作部58において、中央部から前方にずれた位置に配置されている。
第2弁体16は、操作部58において吐出孔66の開口周縁部を含む部分により形成されている。本実施形態では第2弁体16は、操作部58のうち、筒状の規制壁部81に囲まれた部分となっている。
【0049】
第2弁体16は、操作部58のなかで最も厚さが薄い部分となっている。第2弁体16の平面視形状は、第2弁座部67の平面視形状と相似形状であり、第2弁座部67の平面視形状よりも大きい(図1参照)。図2に示すように、第2弁体16は、第2弁座部67に着座することで、吐出孔66と連絡空間65との連通を遮断している。第2弁体16は、第2弁体16が弾性変形して第2弁座部67から上方に離れたときに、吐出孔66と連絡空間65とを連通させる。第2弁体16は、逆止弁である。第2弁体16は、連絡空間65から外部への流体の流れを許容し、外部から連絡空間65への流体の流れを遮断する。
【0050】
本実施形態において内容器12と内蓋13と中蓋14とは、リフィル容器17を構成している。リフィル容器17は、外殻体11に対して着脱自在に設けられている。これにより、使用者は、内容器12内の内容物を使い切った後に、リフィル容器17を、内容物が充填された新しいリフィル容器17と交換することができる。
外殻体11からリフィル容器17を取り外す際、使用者は、底部材21の係合板部の係合爪と、装着リング57の周溝との係合状態を解除する。
【0051】
(押圧部)
そして図1に示すように、本実施形態の操作部58には、平面視における面積(平面積)が互いに異なる、第1押圧部100Aおよび第2押圧部100Bが設けられている。なお、操作部58には3つ以上の押圧部が設けられていてもよい。すなわち、操作部58には少なくとも2つの押圧部100A、100Bが設けられていればよい。押圧部100A、100Bは、平面視で円形状に形成されている。
図3(a)、(b)に示すように、押圧部100A、100Bの上面は、操作部58の上面から上方に向けて膨出している。押圧部100A、100Bの上面および下面は、上方に向けて凸の曲面状に形成されている。
【0052】
第1押圧部100Aの平面積は、第2押圧部100Bの平面積よりも大きい。
第1押圧部100Aの平面積をA1とし、第2押圧部100Bの平面積をA2とするとき、A2はA1の1/2以下であること、つまりA2≦1/2×A1であることが好ましい。
また、A2はA1の1/3以下であること、つまりA2≦1/3×A1であることがさらに好ましい。本実施形態では、A2はA1の1/4以下、つまりA2≦1/4×A1となっている。このようにA2≦1/4×A1であることで、第1押圧部100Aおよび第2押圧部100Bのどちらを押下したかによる吐出量の差が、より顕著となっている。
第1押圧部100Aは、操作部58において、容器軸Oを含み、かつ容器軸Oに対して第2弁体16が位置ずれしている側とは反対側に位置する部分に配置されている。図示の例では、押圧部100A、100Bは、操作部58において、第2弁体16より後方に位置する部分に形成されている。
【0053】
第1押圧部100Aのうち最も上方に位置する頂部の上面、および中蓋14の隆起部62の上端部それぞれの上下方向Zの位置は互いに同等になっている。第1押圧部100Aの頂部は、容器軸Oより後方に位置している。第1押圧部100Aの頂部は、操作部58における左右方向Yの中央部に位置している。第1押圧部100Aは、連通孔56および第1弁体15と上下方向Zで対向している。
【0054】
押圧部100A、100Bは、弾性変形可能に形成され、かつ弾性変形することで連絡空間65の内圧を増減させる。押圧部100A、100Bの材質としては、例えばエラストマー、ニトリルゴム、ブチルゴム、シリコンゴム、軟質ポリエチレン、若しくはウレタンなどの軟材質を用いることができる。内容物に対する耐薬品性などを考慮し、例えば弾性変形可能で比較的柔らかいポリプロピレン(PP)や、薄肉に成形したポリエチレンテレフタレート(PET)などを押圧部100A、100Bの材質として用いてもよい。
本実施形態では、押圧部100A、100Bは、操作部58と同一の材質により一体に形成されている。なお、例えば硬質の樹脂によって形成された操作部58をインサート品として用いて、操作部58よりも軟質の樹脂によって押圧部100A、100Bをインサート成形によって形成してもよい。
【0055】
次に、本実施形態のコンパクト容器10の内容物の吐出方法について説明する。なお、以下の説明では、操作部58、第1押圧部100A、および第2押圧部100Bを代表させて、第1押圧部100Aが押圧される場合の各部の作用について説明する。ただし、第1押圧部100Aに変えて操作部58または第2押圧部100Bが押圧された場合も、以下と同様の作用効果が得られる。
【0056】
コンパクト容器10が未使用状態の場合、内容物は、収容空間45内にのみ収容されており、連絡空間65には、例えば空気が充填されている。
まず、使用者は、プッシュピース37を操作して、外殻体11の蓋部材22を開く。次に、第1押圧部100Aを押圧して、下方に窪ませるように弾性変形させる。第1押圧部100Aが下方に窪むように弾性変形すると連絡空間65の容積が小さくなるため、連絡空間65の内圧が上昇する。つまり、第1押圧部100Aが下方移動させられることにより、連絡空間65の内圧が上昇する。すると、連絡空間65の内圧によって第2弁体16が上方に向けて弾性的に膨出変形して第2弁座部67から離間し、吐出孔66の閉塞状態が解除され、連絡空間65内の空気の一部が吐出孔66から外部へと排出される。
【0057】
その後、第2弁体16が復元変形して第2弁座部67に着座し、吐出孔66を閉塞する。このとき、第1弁体15は連絡空間65から収容空間45への流体の移動を遮断するため、第1弁体15によって連通孔56が閉塞されており、連絡空間65内の空気が連通孔56から収容空間45に流れることが抑制される。このように、第1押圧部100Aが下方移動して連絡空間65の内圧が上昇したときに、第1弁体15は連通孔56と連絡空間65との連通を遮断し、かつ、第2弁体16は吐出孔66と連絡空間65とを連通させる。
【0058】
次に、使用者は、第1押圧部100Aに加えている押圧力を解除して、これらの弾性変形していた部分を元の状態に復元させる。これにより、連絡空間65の容積が増加して、連絡空間65内が負圧となる。つまり、下方移動させられた第1押圧部100Aが、元の位置へ向けて上方移動させられることにより、連絡空間65の内圧が下降する。このとき、吐出孔66は第2弁体16によって閉塞されているため、外部から連絡空間65へ空気が入ることが抑制される。そのため、連通孔56を通して、収容空間45内の内容物が連絡空間65内に吸い上げられる。第1弁体15は収容空間45から連絡空間65への流体の流れを許容するため、第1弁体15は、連通孔56と連絡空間65とを連通させた状態となっており、内容物の流れを阻害しない。これにより、連絡空間65内に内容物が流入される。このように、第1押圧部100Aが上方移動して連絡空間65の内圧が下降したときに、第2弁体16は吐出孔66と連絡空間65との連通を遮断し、かつ、第1弁体15は連通孔56と連絡空間65とを連通させる。
【0059】
使用者は、上述した第1押圧部100Aの弾性変形と復元とを複数回行うことにより、連絡空間65の空気を外部に排出するとともに、連絡空間65内に内容物を充填させていくことができる。ここで、内容器12は可撓性を有しており、内容物が連通孔56を通して連絡空間65に流出することにともない減容する(減容変形する)ため、内容物の減少にともなって収容空間45の内圧が小さくなると、内容器12が縮小変形して収容空間45の容積が小さくなる。これにより、内容物が連絡空間65に流入して収容空間45内の内容物の総量が減った場合であっても、収容空間45から連絡空間65へと安定して内容物を送ることが可能である。
【0060】
連絡空間65に内容物が充填された状態において、第1押圧部100Aを弾性変形させると、連絡空間65の内圧が上昇する。これにより、第2弁体16が上方に向けて膨出変形し、吐出孔66の閉塞が解除される。したがって、連絡空間65内から押し出された分の内容物が吐出孔66から外部へと吐出される。このようにして、使用者は、内容物を吐出させることができる。内容物は、吐出孔66から中蓋14の上面のうち隆起部62の内側に吐出される。そのため、内容物が中蓋14の上面上からこぼれることを抑制できる。使用者は、パフPなどによって中蓋14の上面を拭うことで内容物をパフPなどに付着させて使用する。
【0061】
以上説明したように、本実施形態のコンパクト容器10によれば、使用者は、第1押圧部100Aを押し下げたりその押し下げを解除したりしてこれらの部分を弾性変形させることによって連絡空間65の内圧の増減を行うことで、連絡空間65内を負圧にして内容器12内の内容物を連絡空間65内に流入させ、連絡空間65内に内容物を充填することができる。この状態で、第1押圧部100Aを押し下げて連絡空間65の内圧を上昇させると、連絡空間65の内圧の上昇に対応した量だけ、内容物を吐出孔66から吐出させることができる。
【0062】
このように、内容器12から連絡空間65へと内容物が安定して吸い込まれ、次に第1押圧部100Aを押し下げたときの内容物の吐出量を、所望の量の通りとすることができる。そして操作部58には、平面積が互いに異なる少なくとも2つの押圧部100A、100Bが設けられている。これらの押圧部100A、100Bは、押下されたときの弾性変形量が互いに異なるため、内容物の吐出量も異なることとなる。したがって使用者は、第1押圧部100Aおよび第2押圧部100Bのどちらを押下するかによって内容物の吐出量を選択することが可能となり、より精度よく所望の量の内容物を吐出させることができる。また、例えば内容物を吐出させた後、さらに少量の内容物を追加で吐出させるといった操作を簡便に行うことが可能となる。
【0063】
また、例えば内容物が化粧料である場合に、化粧料を顔全体に塗布する場合は平面積の大きい第1押圧部100Aを押下し、目元など小さい範囲に塗布する場合には平面積の小さい第2押圧部100Bを押下するといった使い分けも可能となる。
【0064】
また、A2≦1/2×A1とした場合には、押圧部100A、100Bの平面積の差が充分に大きいことで、これらの押圧部100A、100Bを押下したときの弾性変形量の差が大きくなる。これにより、第1押圧部100Aおよび第2押圧部100Bのどちらを押下するかによる吐出量の差が明確になり、操作性を向上させることができる。
【0065】
また、押圧部100A、100Bが、操作部58から上方に向けて膨出した形状を有しているため、押下された押圧部100A、100Bは反転するように弾性変形する。そして、このように反転変形する場合には、反転変形しない場合と比較して、変形量が安定する。内容物の吐出量は、押圧部100A、100Bの変形量に応じるため、より精度よく定量の内容物を吐出させることが可能となる。
さらに、押圧部100A、100Bが操作部58から上方に膨出することで、押圧部100A、100Bの位置が視認しやすくなるとともに、押圧部100A、100Bを押し下げて内容物を吐出させるのに要する力を低減することができる。したがって、押圧部100A、100Bを押下する際の操作性をより向上させることができる。
【0066】
また、押圧部100A、100Bが、上方に向けて突の曲面状に形成されているので、押圧部100A、100Bを押し下げて内容物を吐出させるのに要する力を確実に低減することが可能になる。さらに、例えば操作部58の上面を指で撫でながら押圧部100A、100Bを押し下げたときに、指を引っ掛かり無く円滑に押圧部100A、100Bの上面を摺動させることができる。
【0067】
また、本実施形態では、操作部58も弾性変形可能に形成され、かつ弾性変形することで連絡空間65の内圧を増減させるように構成されている。そして、操作部58を全体的に押し下げて弾性変形させることにより、一度に多量の内容物を吐出させることが可能となる。あるいは、操作部58をどの程度押し下げるかによって、任意の量の内容物を吐出させることが可能となる。したがって、第1押圧部100Aおよび第2押圧部100Bのいずれか一方のみを押下するのか、あるいは操作部58全体を押下するのかによって、使用者による吐出量の選択の幅が広がり、操作性をより向上させることができる。なお、第1押圧部100Aおよび第2押圧部100Bを同時に押下するような操作を行い、これら押圧部100A、100Bの弾性変形量の合計に応じた量の内容物を吐出させてもよい。
【0068】
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0069】
例えば、前記実施形態では押圧部100A、100Bの上面は操作部58から膨出していたが、押圧部100A、100Bの上面と操作部58の上面とが上下方向で同等の位置にあってもよい。この場合、例えば押圧部100A、100Bの輪郭に沿った溝を操作部58に形成することで、この溝を起点として押圧部100A、100Bが操作部58に対して上下動するように構成することができる。また、押圧部100A、100Bの上面および下面は平面であってもよい。
【0070】
また、前記実施形態では操作部58の全体が弾性変形可能に形成されていたが、操作部58のうち押圧部100A,100Bのみが弾性変形可能に形成されていてもよい。この場合、押圧部100A、100Bを押下した時の操作部58の変形が抑えられるため、内容物をより安定して定量吐出させることができる。操作部58を弾性変形可能に形成しない場合には、硬質の樹脂によって形成された操作部58をインサート品として用いて、操作部58よりも軟質の樹脂によって押圧部100A、100Bをインサート成形によって形成することが好適である。
また、押圧部100A、100Bが、操作部58のその他の部分より薄く形成されていてもよい。
【0071】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施形態や変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0072】
10…コンパクト容器 12…内容器 13…内蓋 14…中蓋 15…第1弁体 16…第2弁体 56…連通孔 58…操作部 65…連絡空間 66…吐出孔 100A…第1押圧部(押圧部) 100B…第2押圧部(押圧部)
図1
図2
図3