特許第6979924号(P6979924)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6979924
(24)【登録日】2021年11月18日
(45)【発行日】2021年12月15日
(54)【発明の名称】圃場作業機
(51)【国際特許分類】
   A01C 15/00 20060101AFI20211202BHJP
   A01C 11/02 20060101ALI20211202BHJP
【FI】
   A01C15/00 F
   A01C11/02 302
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-101674(P2018-101674)
(22)【出願日】2018年5月28日
(65)【公開番号】特開2019-205367(P2019-205367A)
(43)【公開日】2019年12月5日
【審査請求日】2020年6月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】森田 全紀
(72)【発明者】
【氏名】安田 真
(72)【発明者】
【氏名】中瀬 了介
【審査官】 田辺 義拓
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−034175(JP,A)
【文献】 特開2010−193861(JP,A)
【文献】 特開2012−100606(JP,A)
【文献】 特開2000−295911(JP,A)
【文献】 特開平07−008026(JP,A)
【文献】 米国特許第08640925(US,B1)
【文献】 特開2000−060247(JP,A)
【文献】 実開平03−012721(JP,U)
【文献】 実開平02−017016(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01C 15/00
A01C 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圃場に農用資材を供給する供給装置に、前記農用資材を圃場に供給する排出部と、前記農用資材を前記排出部に案内する搬送管路と、前記搬送管路に搬送風を供給するブロアと、が備えられ、
前記搬送管路に、前記搬送管路の断面を開放して前記農用資材の通過を許容する開放状態と、前記搬送管路の断面を閉塞して前記農用資材を前記搬送管路に貯留する閉塞状態と、に切換可能な閉塞面を有するシャッターが設けられ
前記搬送管路のうち、前記シャッターと搬送方向上流側に隣接する内壁に前記搬送管路の前記断面の断面積を絞る絞り部が形成され、
前記搬送管路のうち、前記シャッターが位置する箇所の外周一端に、前記搬送管路の搬送方向に対して垂直または略垂直な方向に軸芯を有し、前記シャッターを揺動する揺動支点が設けられ、
搬送方向下流側に隣接する内壁において、前記絞り部により絞られた部分の内壁よりも外側に膨出する退避部が設けられ、前記退避部に前記揺動支点が位置する圃場作業機。
【請求項2】
前記閉塞面は、前記搬送風が通過可能に形成されている請求項1に記載の圃場作業機。
【請求項3】
前記閉塞面は、網目状に形成されている請求項2に記載の圃場作業機。
【請求項4】
前記搬送管路の途中から分岐し、前記搬送風を分流可能な空気逃し管路が備えられ、
前記シャッターは、前記搬送管路のうち、前記空気逃し管路の分岐箇所よりも前記排出部の位置する側に設けられている請求項1から3の何れか一項に記載の圃場作業機。
【請求項5】
前記シャッターが閉塞状態の場合において、前記搬送管路の内壁と、前記閉塞面の外周のうち前記内壁と対向する側部と、の間に隙間が形成されている請求項1から4の何れか一項に記載の圃場作業機。
【請求項6】
記シャッターが閉塞状態の場合において、前記絞り部は、搬送方向視で前記閉塞面の外周側と重複するように、搬送方向下流側ほど絞られている請求項1から5の何れか一項に記載の圃場作業機。
【請求項7】
記閉塞面は、前記揺動支点を軸芯に揺動可能に構成されている請求項1から6の何れか一項に記載の圃場作業機。
【請求項8】
前記搬送管路のうち、前記シャッターが位置する箇所は鉛直方向に対して傾斜し、
前記揺動支点は、前記搬送管路の断面上側に設けられている請求項7に記載の圃場作業機。
【請求項9】
前記供給装置に、前記シャッターの状態を切換可能なモータ駆動機構が備えられている請求項1から8の何れか一項に記載の圃場作業機。
【請求項10】
前記供給装置に、前記シャッターの状態を切換可能な電磁駆動機構が備えられている請求項1から9の何れか一項に記載の圃場作業機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圃場に農用資材を供給する供給装置に、農用資材を圃場に供給する排出部と、農用資材を排出部に案内する搬送管路と、搬送管路に搬送風を供給するブロアと、が備えられた圃場作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に施肥装置が備えられた田植機が開示され、農用資材(文献の肥料)を排出部(文献の作溝器29が位置する箇所)に案内する搬送管路(文献の肥料流下ホース30)に、シャッター(文献のシャッター機構D,E)が備えられている。このシャッターに羽根車(文献の符号58)が設けられ、羽根車が回転することによって肥料が順次圃場に供給される。シャッターが設けられる構成によって、搬送管路が長い場合であっても、供給開始のタイミングで農用資材の供給不足が発生したり、供給停止のタイミングで農用資材の過剰供給が発生したりする虞が解消される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−146109号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
農用資材が圃場に対して好適に供給されるために、搬送管路内の搬送風が乱れることなく安定的に流れることが望ましい。しかし、特許文献1のシャッターでは、羽根車が常に搬送管路の途中の断面に位置するため、搬送管路の搬送風が羽根車によって遮られる。このため、搬送管路内の搬送風が乱流になって、作業する者の意図通りに農用資材が圃場に供給されず、排出部における農用資材の排出にムラが発生する虞がある。
【0005】
上述した実情に鑑みて、本発明は、農用資材の供給にムラが発生することなく、農用資材が圃場に対して好適に供給される圃場作業機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の圃場作業機は、
圃場に農用資材を供給する供給装置に、前記農用資材を圃場に供給する排出部と、前記農用資材を前記排出部に案内する搬送管路と、前記搬送管路に搬送風を供給するブロアと、が備えられ、
前記搬送管路に、前記搬送管路の断面を開放して前記農用資材の通過を許容する開放状態と、前記搬送管路の断面を閉塞して前記農用資材を前記搬送管路に貯留する閉塞状態と、に切換可能な閉塞面を有するシャッターが設けられ
前記搬送管路のうち、前記シャッターと搬送方向上流側に隣接する内壁に前記搬送管路の前記断面の断面積を絞る絞り部が形成され、
前記搬送管路のうち、前記シャッターが位置する箇所の外周一端に、前記搬送管路の搬送方向に対して垂直または略垂直な方向に軸芯を有し、前記シャッターを揺動する揺動支点が設けられ、
搬送方向下流側に隣接する内壁において、前記絞り部により絞られた部分の内壁よりも外側に膨出する退避部が設けられ、前記退避部に前記揺動支点が位置することを特徴とする。
【0007】
本発明によると、シャッターが開放状態と閉塞状態とに切換可能に構成され、シャッターが開放状態の場合において搬送管路の断面が開放される。この状態で、搬送管路内の搬送風が乱れることなく安定的に流れ、排出部における農用資材の排出が均一となる。また、シャッターが閉塞状態の場合において、農用資材が搬送管路に貯留される。このため、農用資材の供給開始のタイミングで搬送管路内の農用資材が遅延なく圃場に供給され、農用資材の供給停止のタイミングで管路内の農用資材がシャッターで堰き止められる。これにより、農用資材の供給にムラが発生することなく、農用資材が圃場に対して好適に供給される圃場作業機が実現される。
【0008】
本発明において、
前記閉塞面は、前記搬送風が通過可能に形成されていると好適である。
【0009】
シャッターが閉塞状態となって、搬送管路内の搬送風の流れが阻害されると、搬送風にサージングが発生して、搬送管路内に貯留された農用資材が他の場所へ漏れ出す虞がある。また、搬送管路内の搬送風の流れが阻害されることによって、搬送管路内の搬送風が乱流となって、特にシャッターが閉塞状態から開放状態に切換えられた際の農用資材の供給にムラが発生する虞がある。本構成であると、閉塞状態のシャッターが、農用資材を搬送管路に貯留しながらも、搬送風の通過を許容するため、搬送管路内の搬送風が乱れることなく安定的に流れ、農用資材が圃場に対して好適に供給される。
【0010】
本発明において、
前記閉塞面は、網目状に形成されていると好適である。
【0011】
本構成によって、搬送風が通過可能な閉塞面を形成できる。
【0012】
本発明において、
前記搬送管路の途中から分岐し、前記搬送風を分流可能な空気逃し管路が備えられ、
前記シャッターは、前記搬送管路のうち、前記空気逃し管路の分岐箇所よりも前記排出部の位置する側に設けられていると好適である。
【0013】
本構成であれば、シャッターが閉塞状態の場合においても、搬送風が空気逃し管路に分流されるため、シャッターを通過する搬送風の量が過剰にならず、搬送管路内の搬送風の流れが安定的になる。
【0014】
本発明において、
前記シャッターが閉塞状態の場合において、前記搬送管路の内壁と、前記閉塞面の外周のうち前記内壁と対向する側部と、の間に隙間が形成されていると好適である。
【0015】
搬送管路内を大量の農用資材が通過する場合、閉塞面を開放状態から閉塞状態に切換えると、閉塞面の遊端部が農用資材を噛み込んで、その後、閉塞面が揺動できなくなる虞がある。本構成であれば、閉塞面が開放状態から閉塞状態に切換えられる途中においても、農用資材が閉塞面と内壁との間の隙間を通過可能となるため、閉塞面が農用資材を噛み込む虞が回避される。
【0016】
本発明において、
記シャッターが閉塞状態の場合において、前記絞り部は、搬送方向視で前記閉塞面の外周側と重複するように、搬送方向下流側ほど絞られていると好適である。
【0017】
本構成であれば、シャッターが閉塞状態の場合において、農用資材が搬送管路内の断面中央寄りに貯留されるため、農用資材が搬送管路内の断面外周側寄りに偏って貯留される場合と比較して、上述した農用資材の噛み込みが好適に回避される。
【0018】
本発明において、
記閉塞面は、前記揺動支点を軸芯に揺動可能に構成されていると好適である。
【0019】
本構成であれば、閉塞面の揺動支点が搬送管路の外周に設けられているため、揺動支点が搬送管路の断面に設けられる構成と比較して、搬送風の流れが阻害されない。このため、シャッターが開放状態の場合における搬送風の流れが一層安定的になる。
【0020】
本発明において、
前記搬送管路のうち、前記シャッターが位置する箇所は鉛直方向に対して傾斜し、
前記揺動支点は、前記搬送管路の断面上側に設けられていると好適である。
【0021】
農用資材は重力によって搬送管路のうちの断面下側に偏りがちとなるため、本構成によって、農用資材が閉塞面や揺動支点に引っ掛かる虞が軽減される。
【0022】
本発明において、
前記供給装置に、前記シャッターの状態を切換可能なモータ駆動機構が備えられていると好適である。
【0023】
本構成によって、シャッターの切換操作を自動化でき、開閉面の開閉速度や揺動角度を精度よく制御できる。
【0024】
本発明において、
前記供給装置に、前記シャッターの状態を切換可能な電磁駆動機構が備えられていると好適である。
【0025】
本構成によって、シャッターの切換操作を自動化できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】田植機の全体側面図である。
図2】田植機の全体平面図である。
図3】施肥装置と苗植付装置と亘る搬送管路の側面図である。
図4】施肥装置と苗植付装置と亘る搬送管路の平面図である。
図5】苗植付装置における搬送管路及びシャッターの側面図である。
図6】シャッターの正面断面視を示す図5におけるVI−VI断面図である。
図7】搬送管路及びシャッターの縦断断面視を示す図5におけるVII−VII断面図である。
図8】シャッター開閉の制御部に関するブロック図である。
図9】シャッターの閉塞動作に関するフローチャート図である。
図10】シャッターの開放動作に関するフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
〔圃場作業機の基本構成〕
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。ここでは、本発明の圃場作業機の一例として乗用型田植機を例に挙げて説明する。なお、図1及び図2に示されているように、本実施形態では、矢印「F」が走行機体1の機体前方向、矢印「B」が走行機体1の機体後方向、矢印「L」が走行機体1の機体左方向、矢印「R」が走行機体1の機体右方向である。
【0028】
乗用型田植機には、左右一対の操舵車輪2と、左右一対の後車輪3とを有する走行機体1と、圃場に対する苗の植え付けが可能な作業装置としての八条植え型式の苗植付装置Wと、が備えられている。左右一対の操舵車輪2は、走行機体1の機体前側に設けられて走行機体1の向きを変更操作自在なように構成され、左右一対の後車輪3は、走行機体1の機体後側に設けられている。苗植付装置Wは、昇降用油圧シリンダ4の伸縮作動により昇降作動するリンク機構5を介して、走行機体1の後端に昇降自在に連結されている。
【0029】
走行機体1の前部には、開閉式のボンネット6が備えられている。ボンネット6の先端位置には、マーカ(不図示)によって圃場に描かれる指標ライン(不図示)に沿って走行するための目安となる棒状のセンターマスコット7が備えられている。走行機体1には、前後方向に沿って延びる機体フレーム1Fが備えられ、機体フレーム1Fの前部には支持支柱フレーム8が立設されている。
【0030】
ボンネット6内には、エンジンEが備えられている。詳述はしないが、エンジンEの動力が、機体に備えられた変速装置を介して操舵車輪2及び後車輪3に伝達され、変速後の動力が電動モータ駆動式の植付クラッチ(不図示)を介して苗植付装置Wに伝達される。
【0031】
八条植え型式の苗植付装置Wに、四個の伝動ケース10と、八個の回転ケース11と、整地フロート12と、苗載せ台13と、整地ロータ14と、が備えられている。回転ケース11は、各伝動ケース10の後部の左側部及び右側部に、夫々回転自在に支持されている。夫々の回転ケース11の両端部に、一対のロータリ式の植付アーム15が備えられている。整地フロート12は、圃場の田面に接地追従することで田面を整地するものであり、苗植付装置Wに複数備えられている。苗載せ台13に、植え付け用のマット状苗が載置される。
【0032】
苗植付装置Wは、苗載せ台13を左右に往復横送り駆動しながら、伝動ケース10から伝達される動力により各回転ケース11を回転駆動して、苗載せ台13の下部から各植付アーム15により交互に苗を取り出して圃場の田面に植え付けるようになっている。苗植付装置Wは、複数の回転ケース11に備えられた植付アーム15により苗を植え付けるように構成されている。回転ケース11が四個の場合は四条植え型式であり、回転ケース11が六個の場合は六条植え型式であり、回転ケース11が八個の場合は八条植え型式であり、回転ケース11が十個の場合は十条植え型式である。
【0033】
走行機体1におけるボンネット6の左右側部には、二個の予備苗台16が備えられている。予備苗台16は、苗植付装置Wに補給するための予備苗を載置可能なレール式に構成されている。走行機体1におけるボンネット6の左右側部には、予備苗台16を支持する背高のフレーム部材としての左右一対の予備苗フレーム17が備えられ、左右の予備苗フレーム17の上部同士が連結フレーム18にて連結されている。
【0034】
走行機体1に衛星測位ユニット19が備えられている。衛星測位ユニット19は、航法衛星からの電波を受信して機体の位置を検出する衛星測位用システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)の一例として、周知の技術であるGPS(Global Positioning System)を利用して、機体の位置を求める。衛星測位ユニット19は、走行機体1の前部に位置する状態で、連結フレーム18に取り付けられている。図1及び図2に示されるように、衛星測位ユニット19が、連結フレーム18と予備苗フレーム17とによって、高い箇所に支持されるものとなる。これにより、衛星測位ユニット19に受信障害が生じるおそれが少なく、衛星測位ユニット19における電波の受信感度を高めることができる。
【0035】
走行機体1の中央部には、各種の運転操作が行われる搭乗部20が備えられている。搭乗部20には、運転座席21と、操向ハンドル22と、主変速レバー23と、操作レバー24と、が備えられている。運転座席21は、走行機体1の中央部に備えられ、搭乗者が着席可能なように構成されている。操向ハンドル22は、人為操作によって操舵車輪2の操向操作を可能なように構成されている。主変速レバー23は、前後進の切換え操作や走行速度の変更操作が可能なように構成されている。苗植付装置Wの昇降操作と、左右の整地ロータ14の切換えと、が操作レバー24によって行われる。操向ハンドル22、主変速レバー23、操作レバー24等は、運転座席21の機体前部側に位置する操縦塔25の上部に備えられている。搭乗部20の足元部位の左右両方に、搭乗者が搭乗部20へ機体横側方から乗降するための乗降用ステップ26が設けられている。
【0036】
操作レバー24を上昇位置に操作すると、植付クラッチ(不図示)が切り操作されて苗植付装置Wに対する伝動が遮断され、昇降用油圧シリンダ4を作動して苗植付装置Wが上昇する。操作レバー24を下降位置に操作すると、苗植付装置Wが下降して田面に接地して停止した状態となる。
【0037】
搭乗者は、田植え作業を開始するときは、操作レバー24を操作して苗植付装置Wを下降させるとともに、苗植付装置Wに対する伝動を開始させて田植え作業を開始する。そして、田植え作業を停止するときは、操作レバー24を操作して苗植付装置Wを上昇させるとともに、苗植付装置Wに対する伝動を遮断する。
【0038】
〔施肥装置〕
図1乃至図4に示されるように、搭乗部20よりも後側に、本発明の供給装置としての施肥装置30が備えられ、施肥装置30は圃場に植え付けられた苗に、例えば肥料や薬剤等の農用資材である粉粒体を供給する。施肥装置30に、ホッパー31と、繰出し部32と、搬送管路50と、施肥排出部34(排出部)と、作溝器35と、ブロア36と、電動式の駆動モータ37と、が設けられている。
【0039】
本実施形態では、八条植え型式の苗植付装置Wに対応して、八個の作溝器35が、夫々の回転ケース11の近傍に設けられている。作溝器35によって圃場の田面における夫々の植え付け条の近傍に溝が形成される。八個の施肥排出部34が夫々の作溝器35と一体的に設けられ、八本の搬送管路50が夫々の施肥排出部34に連通接続されている。なお、作溝器35と施肥排出部34とは一体的に設けられても良いし、作溝器35と施肥排出部34との夫々が別体で設けられても良い。
【0040】
夫々の搬送管路50は、剛性を有する第一管路51と、苗植付装置Wに支持されて剛性を有する第二管路52と、可撓性を有する第三管路53と、の組み合わせによって構成されている。図4に示されるように、第一管路51は繰出し部32の下端と連結され、ブロア36の搬送風を受け入れる空気導入口51aと、管路途中に設けられて繰出し部32から繰り出された粉粒体を受け入れる施肥入口51bと、が形成されている。第二管路52は、苗植付装置Wの支持フレーム(不図示)に支持されて、粉粒体及び搬送風を施肥排出部34へ送り出す。第三管路53は、第一管路51と第二管路52とを連通接続する可撓性のホースであり、苗植付装置Wは上下の昇降動作に対応して湾曲度合いが変形自在な構成となっている。第一管路51は機体側面視で水平方向に沿う状態となっており、第二管路52は機体側面視で後下がりに傾斜する。
【0041】
図3及び図4に示されるように、機体横方向に沿って四個のホッパー31,31,31,31が左右に振り分けて配置され、夫々のホッパー31よりも下側に繰出し部32が設けられている。右側の二つのホッパー31,31が二つ一組で連結され、左側の二つのホッパー31,31が二つ一組で連結されている。更に、単体の繰出し部32に、二つの繰出しロール38,38が装着可能となっている。つまり、繰出しロール38は、八本の搬送管路50の夫々に対応して設けられる構成であるため、ホッパー31よりも下側に配置された複数の繰出し部32が、異なる植え付け条ごとに施肥可能な構成となっている。夫々の繰出しロール38よりも下側の空間は、夫々異なる搬送管路50の施肥入口51bと連通する。
【0042】
また、繰出し部32の機体前方に、筒状の送風ダクト39が機体横方向に沿って設けられている。送風ダクト39はブロア36の吐出口と接続され、ブロア36からの搬送風が送風ダクト39に送り込まれる。送風ダクト39の後側部に、第一管路51の空気導入口51aが貫通するための八箇所の貫通孔39aが形成され、夫々の第一管路51の空気導入口51aが送風ダクト39の筒内に挿入される。貫通孔39aと空気導入口51aとは全周に亘って密着し、貫通孔39aから搬送風が漏れ出さないように、第一管路51及び送風ダクト39は構成されている。
【0043】
夫々の繰出しロール38は駆動モータ37によって駆動され、夫々の繰出しロール38の回転によって、ホッパー31に貯留された粉粒体が繰り出され、夫々の第一管路51の施肥入口51bに粉粒体が案内される。搬送管路50の管路内は、空気導入口51aから施肥排出部34へ搬送風が流れ、搬送方向は空気導入口51aから施肥排出部34へ向かう側の方向となる。施肥入口51bに案内された粉粒体は、ブロア36の搬送風によって施肥排出部34に送られる。換言すると、可撓性を有する第三管路53の一部分が後上がりに傾斜しても、ブロア36の搬送風によって、粉粒体が、この後上がりに傾斜する箇所に滞留することなく第二管路52に案内される。そして、粉粒体は後下がりに傾斜する第二管路52の管路内を自由落下する。作溝器35によって圃場の田面における夫々の植え付け条の近傍に溝が形成され、施肥排出部34に送られた粉粒体は、田面の溝に供給される。
【0044】
繰出しロール38が、エンジンEのベルト駆動ではなくて電動式の駆動モータ37によって駆動される構成によって、例えば肥料の種類や車速等に応じて駆動モータ37の回転速度の制御が容易になり、田面の溝に供給される粉粒体の供給量を容易に調整できる。また、衛星測位ユニット19によって取得された位置情報と、過去の施肥実績と、に基づいて、位置情報と連係して電動式の駆動モータ37の回転速度を増減制御することによって、位置情報ごとに施肥量を調整する構成であっても良い。
【0045】
駆動モータ37は施肥装置30の機体右側部に備えられ、駆動モータ37の駆動力がギアボックス40を介して機体左右に亘る中間伝動軸41に伝達され、中間伝動軸41が回転する。中間伝動軸41の長手方向に沿って四個のホッパー31,31,31,31が一列に配置され、四個のホッパー31,31,31,31よりも下側に四個の繰出し部32,32,32,32が一列に配置されている。四個の繰出し部32,32,32,32に対応して、中間伝動軸41に四個の出力ギア42,42,42,42が設けられ、繰出し部32に、夫々の出力ギア42と係合可能な入力ギア(不図示)が設けられている。中間伝動軸41の動力が出力ギア42及び入力ギアを介して夫々の繰出しロール38に伝達され、夫々の繰出しロール38が回転する。
【0046】
また、搬送管路50から分岐して搬送風を分流可能な空気逃し管路60が第二管路52に備えられ、第二管路52に空気逃し管路60の分岐口52bが設けられている。搬送風の一部が空気逃し管路60に流れることによって、施肥排出部34における搬送風の圧力が、高くなり過ぎないように調整される。これにより、田面の溝に粉粒体が好適に供給され、過剰な圧力によって粉粒体が田面の溝よりも外側に撒き散らされる虞が低減される。分岐口52bは、搬送管路50から搬送方向と反対の向きに分岐する。第二管路52は側面視で後下がりに傾斜するため、夫々の分岐口52b及び空気逃し管路60は、側面視で前上がりに傾斜する。このことから、搬送管路50で施肥排出部34に搬送される粉粒体が、搬送管路50から空気逃し管路60に流れ込み難くなるように、分岐口52b及び空気逃し管路60は構成されている。
【0047】
〔搬送管路のシャッター〕
図5乃至図7に示されるように、第二管路52における管路途中にシャッター70が設けられている。シャッター70は、分岐口52bよりも搬送方向下流側に設けられている。換言すると、シャッター70は、搬送管路50のうち、空気逃し管路60の分岐箇所である分岐口52bよりも施肥排出部34の位置する側に設けられている。シャッター70は、搬送管路50の断面を閉塞する閉塞面71と、閉塞面71の上部と一体的に形成された揺動基端部72と、を有する。
【0048】
第二管路52における断面上側の外周一端に、揺動基端部72を揺動可能に支持する揺動支点54が設けられ、揺動支点54は第二管路52の搬送方向に対して垂直または略垂直な軸芯Xを有する。これにより、閉塞面71は軸芯X回りに前後揺動可能なように構成されている。つまり、閉塞面71は、第二管路52の管路断面を開放して粉粒体の通過を許容する開放状態と、第二管路52の管路断面を閉塞する閉塞状態と、に切換可能である。
【0049】
閉塞状態における閉塞面71は、第二管路52の搬送方向と垂直または略垂直な方向に沿って、第二管路52の断面を閉塞する。本実施形態では、第二管路52は機体側面視で後下がりに傾斜するため、閉塞面71は、側面視で揺動基端部72と閉塞面71の遊端部とに亘って前下がりに傾斜する。換言すると、第二管路52のうち、シャッター70が位置する箇所は鉛直方向に対して傾斜し、揺動支点54は、第二管路52の断面上側に設けられている。これにより、粉粒体がシャッター70を通過不能となり、シャッター70の手前における第二管路52の管路内に粉粒体が貯留される。
【0050】
閉塞面71を閉塞状態から開放状態に切換えると、閉塞面71の遊端部が施肥排出部34の位置する側に揺動し、搬送管路50の搬送方向に沿って傾斜する。つまり、開放状態における閉塞面71は、側面視で揺動基端部72と閉塞面71の遊端部とに亘って後下がりに傾斜する。これにより、開放状態における閉塞面71は、第二管路52の搬送方向に沿う状態となり、シャッター70の位置する箇所における粉粒体の通過が可能となる。
【0051】
閉塞面71は網目状の多孔を有する。即ち、閉塞状態における閉塞面71は、搬送管路50の内部の粉粒体を受け止めつつも、網目状の多孔を介して搬送風の通過を許容する。夫々の孔は長孔状に形成されているが、丸孔状に形成されていても良い。これにより、閉塞面71の閉塞状態に起因する搬送風のサージングが防止され、例えば、シャッター70の手前で貯留された粉粒体が、空気逃し管路60へ大量に送られる虞が防止される。また、搬送管路50の搬送風が乱流になり難いため、特にシャッター70が閉塞状態から開放状態に切換えられた際の粉粒体の供給にムラが発生する虞が軽減される。
【0052】
第二管路52のうち、シャッター70と搬送方向上流側に隣接する内壁に、絞り部55が形成されている。絞り部55の断面積は、搬送方向下流側ほど小さくなるように絞られ、絞り部55の下流側の端部(寸法βで示される箇所)は、搬送方向視で閉塞面71の外周側と重複する。つまり、第二管路52の断面が閉塞面71によって閉塞される場合、絞り部55の下流側の端部が、寸法βよりも大きな上下寸法を有する閉塞面71によって閉塞される。
【0053】
絞り部55は、第二管路52の内壁下部が内側へ膨出する下膨出部55aと、第二管路52の内壁上部が内側へ膨出する上膨出部55bと、を有する。下膨出部55a及び上膨出部55bの夫々は、下流側ほど内側へ膨出する。
【0054】
絞り部55の下流側の端部よりも搬送方向下流側における第二管路52の上下寸法は、絞り部55の寸法βで示される箇所と不連続に拡径されている。また、絞り部55の下流側の端部よりも搬送方向下流側における第二管路52の内径は、絞り部55よりも搬送方向上流側における内径αと同等、または、内径αよりも大きく形成されている。
【0055】
揺動支点54は絞り部55と搬送方向下流側に隣接し、更に、第二管路52のうち、揺動支点54と搬送方向下流側に隣接する上側の内壁に、退避部56が形成されている。退避部56は、第二管路52と一体的に形成された状態で、第二管路52の上部から上側に上下高さγだけ膨出する。つまり、退避部56の上端高さは、搬送方向視で、絞り部55よりも搬送方向上流側における第二管路52の上端高さよりも上下高さγだけ高く形成されている。また、退避部56は、閉塞面71の形状に対応した平坦状に形成されている。
【0056】
シャッター70の揺動基端部72は、搬送方向視で絞り部55の下流側の端部の裏側に隠れた状態となり、絞り部55を通過した粉粒体が揺動支点54や揺動基端部72に引っ掛かる虞は極めて少ない。また、第二管路52は前下がりに傾斜するため、第二管路52の管路内を通過する粉粒体の多くは、重力によって第二管路52のうちの断面下側に偏りがちとなる。この状態で、第二管路52の断面上側に位置する退避部56に、閉塞面71が収納されるため、搬送風や粉粒体が、閉塞面71に邪魔されることなく、絞り部55よりも搬送方向下流側へ通過可能となる。
【0057】
第二管路52の管路内を大量の粉粒体が通過する場合、閉塞面71を開放状態から閉塞状態に切換えると、閉塞面71の遊端部が粉粒体を噛み込んで、その後、閉塞面71が揺動できなくなる虞がある。この不都合を防止するため、閉塞状態における閉塞面71の外周のうち第二管路52の内壁と対向する側部71aと、第二管路52の内壁と、の間に隙間δが形成されている。隙間δは下膨出部55aの下流側の端部における膨出高さ寸法よりも小さく形成されている。
【0058】
このように、上述した隙間δが形成されるとともに、下膨出部55aが隙間δの寸法よりも断面内側に膨出する構成となっている。これにより、シャッター70が閉塞状態の場合において、粉粒体が第二管路52の内部の上下中央寄りに貯留されるため、粉粒体の噛み込みが回避される。
【0059】
シャッター70の閉塞面71を閉塞状態と開放状態とに切換可能なモータ駆動機構として施肥駆動モータ73が備えられ、施肥駆動モータ73は、シャッター連係機構77を介して揺動基端部72を回動する。施肥駆動モータ73は苗植付装置Wのフレームに支持されており、苗植付装置Wのうち、施肥駆動モータ73の支持される個所は適宜変更可能である。なお、施肥駆動モータ73とシャッター連係機構77とがモータ駆動機構として一体的に構成されていても良い。
【0060】
施肥駆動モータ73の回転軸、または、シャッター70の揺動基端部72に、例えばロータリーエンコーダから構成される位置センサ74(図8参照)が設けられ、位置センサ74のフィードバックに基づいて施肥駆動モータ73の回転量を調整することによって、閉塞面71の開度が調整可能となる。
【0061】
〔シャッターの制御〕
図8に示されるように、施肥駆動モータ73を駆動制御するための制御部75が、走行機体1にマイコンシステムとして備えられている。制御部75に、操作トリガ76と位置センサ74の入力値が入力され、これらの入力値に基づいて制御部75から施肥駆動モータ73に駆動信号が出力される。操作トリガ76の入力値として、例えば車速センサ(不図示)によって検出された車速が閾値を超えた場合や閾値を下回った場合と、植付クラッチ(不図示)の入り/切り操作の切換えと、が例示される。位置センサ74の入力値として、例えばエンコーダのパルス値が例示される。施肥駆動モータ73の出力信号として、例えば回転方向や電流値が例示される。また、施肥駆動モータ73の駆動と連動して、ブロア36の動作も動作状態と非動作状態とに切換えられる。
【0062】
制御部75による施肥駆動モータ73の駆動制御の流れを、図9及び図10に基づいて説明する。図9に、閉塞面71を閉塞状態に切換えるための施肥駆動モータ73の駆動制御の流れが示される。まず、走行機体1の車速が設定閾値を下回ったかどうかが判定される(ステップ#1)。走行機体1の車速が設定閾値を下回った場合(ステップ#1:Yes)、閉塞面71が閉塞状態となる方向に施肥駆動モータ73を回転指令する信号が制御部75によって出力される(ステップ#3)。なお、ステップ#3では、ブロア36の動作を非動作状態に切換える処理も同時に行われ、ブロア36による送風が停止する。走行機体1の車速が設定閾値を下回っていなければ(ステップ#1:No)、植付クラッチが切り状態に切換えられたかどうかが判定される(ステップ#2)。植付クラッチが切り状態に切換えられた場合(ステップ#2:Yes)、ステップ#3の処理が実行される。植付クラッチが切り状態に切換えられていなければ(ステップ#2:No)、処理がステップ#1に戻る。つまり、ステップ#3の処理は、走行機体1の車速が設定閾値を下回るか、植付クラッチが切り状態に切換えられるか、の何れかによって実行される。なお、ステップ#1のステップ#2の処理の順序は、入れ替わっても良い。
【0063】
図10に、閉塞面71を閉塞状態に切換えるための施肥駆動モータ73の駆動制御の流れが示される。まず、走行機体1の車速が設定閾値を上回ったかどうかが判定される(ステップ#11)。走行機体1の車速が設定閾値を上回っていなければ(ステップ#11:No)、ステップ#11の処理が繰り返される。走行機体1の車速が設定閾値を上回った場合(ステップ#11:Yes)、次に、植付クラッチが入り状態に切換えられたかどうかが判定される(ステップ#12)。植付クラッチが入り状態に切換えられていなければ(ステップ#12:No)、処理がステップ#11に戻される。植付クラッチが入り状態に切換えられた場合(ステップ#12:Yes)、閉塞面71が開放状態となる方向に施肥駆動モータ73を回転指令する信号が制御部75によって出力される(ステップ#13)。なお、ステップ#13では、ブロア36の動作を動作状態に切換える処理も同時に行われ、ブロア36による送風が行われる。つまり、ステップ#13の処理は、走行機体1の車速が設定閾値を上回り、かつ、植付クラッチが入り状態に切換えられることによって実行される。なお、ステップ#11のステップ#12の処理の順序は、入れ替わっても良い。
【0064】
植付クラッチが切り状態に切換えられた場合(ステップ#2:Yes)、ステップ#3の処理において、施肥駆動モータ73を高速回転させることによって、閉塞面71が高速で閉塞状態に切換えられるように、制御部75は構成されている。これにより、搬送管路50に残された粉粒体が、植付クラッチが切り状態に切換えられた直後から、シャッター70を通過不能となるため、ブロア36の停止に時間遅れが生じる場合であっても、圃場の田面に余分な施肥が行われる虞が好適に防止される。
【0065】
走行機体1の車速が設定閾値を下回った場合(ステップ#1:Yes)、ステップ#3の処理において、施肥駆動モータ73の回転速度は、植付クラッチが切り状態に切換えられた場合よりも遅くなるように、制御部75が構成されていても良い。この構成であれば、苗の植え付け途中で走行機体1が停止する場合に、閉塞面71の開度を徐々に絞ることができる。これにより、走行機体1が停止する箇所で苗の植え付け途中で施肥作業が高速で遮断されて、その箇所において施肥量が不足する虞が軽減される。
【0066】
閉塞面71が閉塞状態に切換えられた直後、搬送管路50の管路内に大量の粉粒体が貯留され得る。この場合に、閉塞面71が高速で開放状態に切換えられると、大量の粉粒体が自重で田面の一箇所に集中して落下する。しかも、ブロア36からの搬送風に時間遅れが生じると、大量の粉粒体が自重で田面の一箇所に落下した直後から、施肥排出部34から暫く粉粒体が供給されず、植え付け開始直後に顕著な施肥ムラが生じる虞がある。この不都合を回避するため、走行機体1の車速が設定閾値を上回り(ステップ#11:Yes)、かつ、植付クラッチが入り状態に切換えられた場合(ステップ#12:Yes)、ステップ#13の処理において、施肥駆動モータ73を低速回転させることによって、閉塞面71が低速で開放状態に切換えられるように、制御部75は構成されている。この構成であれば、苗の植え付け開始直後の、ブロア36からの搬送風に時間遅れが生じる間に、閉塞面71の開度が絞られて、搬送管路50に残された粉粒体が、圃場の田面に徐々に排出される。これにより、植え付け開始直後における施肥ムラが軽減される。
【0067】
〔別実施形態〕
本発明は、上述の実施形態に例示された構成に限定されるものではなく、以下、本発明の代表的な別実施形態を例示する。
【0068】
(1)上述した実施形態において、シャッター70は第二管路52に設けられる構成となっているが、上述した実施形態に限定されない。例えば、シャッター70が第三管路53に設けられる構成であっても良い。
【0069】
(2)上述した実施形態において、閉塞面71に網目状の多孔が形成されているが、上述した実施形態に限定されない。例えば、閉塞面71に孔が形成されず、側部71aに、搬送風が通過可能なように複数の凹凸面が形成されていても良い。
【0070】
(3)上述した実施形態において、シャッター70の状態を切換可能なモータ駆動機構が備えられているが、モータ駆動機構に代えて、例えばマグネット式ロッドレスシリンダや電磁弁等で駆動可能な電磁駆動機構が備えられる構成であっても良い。
【0071】
(4)上述した実施形態において、閉塞面71は軸芯X回りに揺動可能に構成されているが、上述した実施形態に限定されない。例えば、閉塞面71は搬送管路50の搬送方向と垂直または略垂直な方向にスライドすることによって、シャッター70が閉塞状態と開放状態とに切り換えられる構成であっても良い。
【0072】
(5)上述した実施形態において、シャッター70は、搬送管路50のうち、空気逃し管路60の分岐箇所よりも施肥排出部34の位置する側に設けられているが、空気逃し管路60の分岐箇所よりも繰出し部32の位置する側に設けられる構成であっても良い。
【0073】
(6)シャッター70が閉塞状態の場合において、第二管路52の内壁と側部71aとの間に隙間δが形成されているが、隙間δは形成されていなくても良い。
【0074】
(7)上述した実施形態は、田植機に限定されず、直播機や野菜移植機、圃場における肥料や薬剤の散布機等にも適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明は、圃場作業機に適用可能である。
【符号の説明】
【0076】
30 :施肥装置(供給装置)
34 :施肥排出部(排出部)
36 :ブロア
50 :搬送管路
52 :第二管路(搬送管路)
52b :分岐口(分岐箇所)
54 :揺動支点
55 :絞り部
60 :空気逃し管路
70 :シャッター
71 :閉塞面
71a :側部
δ :隙間
X :軸芯
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10