(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、図面に表示された実施例を用いて以下に詳細に説明される。この表示は、必ずしも一定の縮尺ではなく、本発明は図示の態様に限定されない。代わりに、本発明の根底にある原理を説明することに重点が置かれる。
【0016】
自律移動サービスロボットは、通常、家の中の清掃または監視、または家の中での物の輸送などの1つまたは複数のタスクを自動的に実行することができる。以下の例は、清掃ロボットの様々な使用の可能性を説明することを意図している。しかし、本発明はここで説明した例に限定されるものではなく、ユーザが予め決めた位置又はより大きいロボット使用領域のユーザが予め決めた領域を自律移動ロボットに提供するタスクをユーザが割り当てるすべての使用に一般的に適用可能である。
【0017】
自律移動ロボットは、一般に、ロボットが理論的には、ロボット使用領域のあらゆる点にアクセスすることができる、電動機、歯車および車輪を含む駆動モジュールを備える。ロボットは、例えば、床面(すなわち、ブラシ、吸引清掃装置など)を清掃するための清掃モジュール、または物体を把持して搬送するためのグリップアームなどの作業モジュールをさらに備えることができる。テレプレゼンスロボットとして構成された自律移動ロボットは、作業モジュールを不要にし、これに代えて、例えば、マイクロフォン、スピーカ、カメラおよびスクリーンを有する少なくとも1つのマルチメディアユニットを有する。
【0018】
自律的にタスクを実行できるようにするために、自律移動ロボットは、一般に、ナビゲーションモジュールと適切なセンサとを有し、これにより、ロボットは、その環境全体の中で方向付けし、環境全体内でナビゲートすることができる。ナビゲーションモジュールは、例えば、障害物回避戦略を実装し、及び/又は、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)アルゴリズム(B.H.Durrant Whyte and T. Baily著 「Simultaneous Localization and Mapping(SLAM):Part I The Essential Algorithms」、IEEE Robotics and Automation Magazine 、13巻、No.2、99−110ページ、June 2006)を使用することができる。この目的のために、ロボット使用領域の1つ以上の地図をロボットに格納することができる。ロボットは、使用中に新たにロボット使用領域の地図を作成してもよいし、使用開始時に既に存在している既存の地図を使用してもよい。既存の地図は、以前の使用中に、例えば、探索走行の間に、ロボット自身によって作成されても良いし、別のロボット及び/又はユーザによって提供されたものであってもよい。ロボットの向きを決めてナビゲートするのに適したセンサは、例えば、環境内の物体への距離を測定するように構成されたセンサであり、例えば、光学及び/又は音響センサなどであり、(例えば、三角測量センサ、Time−Of−Flightカメラ、レーザスキャナ、超音波センサ等)の三角測量又は、出力信号の通過時間測定の手段によって測定される。適切なセンサの他の典型的な例は、カメラ(デジタル画像処理と共に)、触覚センサ、加速度センサ、回転速度計、又は走行距離計である。
【0019】
ロボットの行動に責任のあるソフトウェアは,ロボット上(対応するプロセッサとメモリ要素)で全体が実行されても良いし、少なくとも部分的に、例えば、ホームネットワーク内またはインターネット(クラウド)を介して到達することができる外部のコンピュータ上に移すことができる。
【0020】
図1に示すように、自律移動サービスロボット100の制御は、例えば、スマートウォッチ、スマートフォン、(スマート)TV、またはタブレットPC等の外部のモバイル装置200によって達成される。このモバイル装置は、例えば、ホームネットワーク300(例えば、IEEE802.11規格などの無線ネットワーク)を介してロボットと無線通信する。
図2は、サービスロボット100の上述したモジュールのブロック図である。この例では、ロボット100は、(例えば、モータ、ギア等を有する)駆動モジュール101、(例えば、センサ、電子地図、SLAM機能を有する)ナビゲーションモジュール102、(例えば、ブラシ、吸引清掃装置等を有する)作業モジュール103、及び、中央の制御ユニット150を有する。制御ユニット150は、典型的には、ロボットの行動を決定するプロセッサ命令を実行するマイクロプロセッサを含む。具体的には、制御ユニット150は、駆動モジュール101の、ナビゲーションモジュール102、および作業モジュール103の動作を制御し、無線ネットワーク300を介して、ユーザとの対話を可能にするモバイル装置200と通信する。モジュール101,102,103は単に機能ユニットとして理解されるべきであり、必ずしも物理的に別個のモジュールではない。上述のユニットの構造及び動作はそれ自体公知であるので、ここでは、詳細には説明しない。
【0021】
図3は、ロボット100によってより大きなロボット使用領域G内の局所的に限定された領域内の汚れを清掃する方法の2つの例を示す図である。このために、ロボット100は、ユーザによって、清掃されるべき汚染の近傍で、ロボット動作領域Gの(理論的には)自由に選択可能な点に位置される。これは、例えば、ユーザがロボットを運んで持って行っても良いし、ユーザが(例えば、リモコン、スマートフォン等の)外部装置上で方向キーを押して生成された走行コマンドにより行われる。(例えば、ロボット上のボタンを押すことによる)ユーザ入力に従って、ロボット100は、その位置から移動を開始し、ロボット位置により決定される事前定義された領域Lを規則的な経路Pで清掃する。予め定義された(標準の)領域Lは、例えば、定義されたサイズの単純な幾何学的基本形状であり、例えば、正方形(
図3(A)参照)、円(
図3(B)参照)、長方形、または他の正多角形である。清掃すべき領域Lの位置は、ユーザがロボットを置く(ユーザによって決定される)ロボットの位置(向きを含む)によって決定される。この位置は、標準化された領域Lの、例えば、縁の点(特に、角)(
図3(A)参照)、又は、中心(
図3(B)参照)である。
【0022】
標準化された領域Lの処理は、例えば、蛇行経路P(
図3(A)参照)に沿って、又は、螺旋経路P´(
図3(B)参照)に沿って実行され、螺旋パターンはまた、例えば、正方形の形状の領域を清掃するために角を有するように伸びていても良い。清掃は、他のパターンに対応する経路に沿って行うこともできる。例えば、清掃戦略として、標準化された領域L内を、ランダム的/カオス的な経路に沿って清掃しても良い。標準化された領域Lの清掃後、ロボット100は、直接、以前に発った出発点を目指して走行するか、または適切に選択された清掃パターンを有する第2の清掃により出発点に戻ることができる。
図3を参照して説明した方法は、非常に融通性がないという欠点を有する。例えば、清掃すべき異なるサイズの領域がある場合には、ユーザ入力は、清掃すべき領域Lのサイズを適合させるように行わなければならない。
【0023】
ユーザにとって実用性を向上させるためには、
図3を参照して説明した自律移動ロボットによる局所的に存在する汚れた領域を清掃するための動作のモードをより「知的」にすることが望ましい。この目的のために、ロボット100は、適切なセンサによってその環境を検出し、センサによって検出されたデータに基づいて、例えば回転、シフト及び/又は拡張することによって、標準化領域Lを自動的に適合させることができる。標準化された領域Lを適合させるためのさらなる可能性は、センサによって検出されたデータに基づいて自動的に決定される開始点から局所的に存在する汚れた領域を清掃するための清掃モードを新たに自動的に開始することである。
【0024】
(環境への「知的な」自動適応)
図4は、ロボットが局所的に限定された領域でひどく汚れ箇所Dを清掃する例を示している。その際、標準化された領域L(
図3参照)は、1回の実行でできるだけ完全に汚れ箇所Dをきれいにすることができるように動的に適合されるべきである。この目的のために、ロボット100は、例えば、床上にある汚れDを認識するか(例えば、カメラ)、または収集された汚れの量を検出する汚れセンサを有する。このようなセンサは、一般に周知であり、(例えば、ブラシ又は吸引により)収集された汚れ粒子から分散された光の光学的検出又は汚れ粒子の衝突に発生する(例えば、音響などの)機械的振動の検出に基づいている。このような汚れセンサを使用して、ロボットは、清掃走行中に床上の汚れの分布を判定することができる。この測定された分布に基づいて、ロボット100は、標準化された領域Lの境界をシフトまたはスケーリング(またはその両方)することができ、適応領域L´が自動的に決定される。これは、特に清掃走行中又は標準化された領域Lを少なくとも1回完全に走行した後に行われる。
【0025】
図4(A)に示す例では、標準化された領域Lの境界は、ひどく汚れた箇所Dが適応領域L´によって可能な限り完全に包含されるように適合されている。この目的のために、例えば、標準化された領域Lの清掃の間、領域Lの境界は、有意な汚れの収集なしに通過することができる(例えば、蛇行する)清掃経路のセグメントまでシフトされる。この手法の利点は、適応領域L´の境界を清掃中に決定することができることである。すなわち、現在検出されたセンサデータに基づいて、現在の清掃経路を継続すべきかを決定し、継続すべき場合には、例えば更なる部分的に線形の経路セグメントを蛇行経路に取り付ける等、どのように継続すべきが決定される。
【0026】
代わりに、標準化された領域L内の汚れの(センサによって検出された実際の)分布を表すか、又は近似する数学的分布モデルを用いることができる。例えば、汚れ(2D)が正規分布していると仮定することができる。このような正規分布は、その最大値(平均値)とその幅(標準偏差)によって定義される。領域Lの中で最もひどく汚れた箇所を検知することによって、分布の平均値を推定することができる。最もひどく汚れた箇所から始まる汚れの分布の空間的変化を用いて、(領域L内での)標準偏差を追加的に推定することができる。このようにして決定された数学的分布モデルに基づいて、領域L外の汚れの量および分布を推定することができる。そして、これに基づいて、今度は、例えば、この領域L´の外側に位置する汚れの確率が限界値よりも小さい(すなわち、例えば、1%より小さい)ように適合領域L´の境界が決定される。汚れ分布の数学的モデルとしての正規分布の他に、任意の他の推計学上の分布モデルを使用することもできる。別の実施形態では、領域Lの外側の汚れの分布および量は、(少なくとも)1つの汚れセンサを用いて決定された領域L内の汚れの実際の分布を外挿することによって推定される。
【0027】
図4(B)に示す例では、全体の(この場合は円形の)標準化された領域Lは、汚れ箇所Dの最大値が、近似的に、シフトされた(および、必要であれば、スケーリングされた)領域Lのほぼ中心に位置するようにシフトされる。この場合に、標準化された領域Lのシフトは、(ユーザによって設定される)開始点がシフトされた領域L´内に存続する限り、好都合であることに留意されたい。これを保証するため、シフトされた領域L´は、例えば、追加的に拡大されてもよい。
【0028】
代わりに、標準化された領域Lを最初に完全に清掃してもよい。センサ測定値に基づいて、清掃過程が繰り返され、反復中に、シフトされた領域L´が清掃される。これは、例えば、(最初の清掃動作中に測定された)汚れの最大値が、シフトされた領域L´の中心点にあるように決定される。この手順は、必要に応じて反復して繰り返すことができ、直前の清掃または先行するすべての清掃のセンサデータを考慮することができる。
【0029】
図5は、ロボット100が(部屋の2つの壁W1およびW2によって画定される)角の近くを清掃する例を示す図である。このとき、ロボット100は、(例えば、SLAMにより)ナビゲーション及び地図を生成する際にも使用される距離を測定するための三角測量センサなどの障害物検出センサを有する(
図2)。簡単な例示的な実施形態(
図5(A))では、ロボットは、最も近い壁W1に平行に整列された修正された、清掃すべき領域L´を得るために、その開始位置の周りで標準化された領域Lを回転させる。しかし、
図5(A)による実施形態では、壁W1と修正領域L´との間に比較的小さな領域が残っている。壁に沿って汚れがしばしば集まるという事実のために、修正された領域L´を壁まで拡大することが好適である。
図5(B)は、清掃されるべき領域L´が壁W1まで第1の方向に拡大され、壁W2まで第2の方向に拡大された例を示しているが、領域の形状は正方形に維持されている。別の例では、領域L´は矩形であり、2つの辺は、壁W1及びW2によって与えられ、2つの他の辺は、例えば、元の標準化領域Lの角の点によって与えられる。
【0030】
標準化された領域Lを壁と整列させるべきかどうか、及び整列させるべき場合にはどのように整列させるかの決定は、例えば、ロボットの開始位置と最も近い壁及び/又は標準化された領域Lの境界点の周囲壁までの距離に基づいて行うことができる。
図5の例では、標準化された領域Lが壁W1と交差し、したがって、この壁に沿った整列が実行される。加えて、例えば、近くの壁に対するロボットの向きが考慮され得る。例えば(ロボットの位置および向きから導かれる)標準化された領域Lの(少なくとも)1つの辺が近くの障害物にほぼ平行、又は、ほぼ垂直(例えば、10°未満の角度偏差)である場合、ユーザが対応する整列を意図しており、標準化された領域がそれぞれの壁に沿って整列されていると仮定することができる。
【0031】
ロボットは、センサによって集められたデータに基づいて標準化された領域Lを適合させることに加えて、標準化された領域Lの幾何学的基本形状を、ユーザによって指定された始点の環境の空間的実状に適合させることもできる。したがって、例えばロボットは、(センサにより)壁及び/又は部屋の角の近くに配置されたことを認識することができる。この場合、正方形又は矩形の基本形状を有する標準化された領域Lが選択され、清掃される領域Lのこの基本形状は、上述のように壁及び/又は角に適合させることによって修正される。これとは反対に、ロボットを大きな開放領域(例えば、部屋の真ん中)に配置し、それを整列させる(例えば、正方形等の)明らかに好ましい方向がない場合、領域Lの幾何学的形状として円が選択されても良い。この領域Lは、例えば、
図4(B)を参照して説明したように変更することができる。
【0032】
床面の局所的な清掃のための領域Lの自動適応がユーザの作業を容易にする多くの他の例も可能である。例えば、ロボットは、床材を検出するためのセンサを装備することができ、これらの測定値に基づいて標準化された領域Lを適合させることができる。例えば、カーペットを目的にかなった方法で清掃するために、ユーザがロボットをカーペット上に置くことがある。領域Lは、例えば、カーペットの境界に沿って整列されることが可能で、上で説明した壁に対する整列に類似している。
【0033】
ロボットは、例えば、天井に向けられたセンサ、例えば、カメラを有する。このようなセンサを用いると、ロボットは、例えば、その下を走行することができる家具の近くに配置されているかどうかを検知することができる。この場合、ロボットは、これらの測定値に基づいて標準化された領域Lを適合させることができる。このようにして、このベッドの下を目的にかなった方法で清掃するために、ロボットは、ユーザによって、例えばベッドの直前に(すなわち、ベッドの縁からせいぜい最大距離離れた所に)置かれることができる。領域Lはベッドの寸法に適応される。
【0034】
さらに、ロボットは、(ダイニングコーナー)の椅子を備えたテーブルを認識するように構成することができる。(家具グループの)椅子を備えたテーブルが検出された場合、標準化された領域Lを家具グループに適合させることができる。ロボットは、例えば、認識された障害物(特にテーブルと椅子の脚)に基づいて、例えば家具グループ(すなわちテーブルとすべての椅子)の周辺領域で、例えば、少なくともロボットの幅まで清掃されるような大きさであるように清掃すべき領域が選択される。この目的のために、例えば、清掃すべき領域L´として、家具グループを完全に包含する矩形が選択される。矩形の向きは、家具グループ及び/又は近くの壁の方向に基づいて決定することができる。矩形の境界は、例えば、テーブル及び/又は椅子の脚までの最小距離が少なくともロボット直径に対応するように決定される。したがって、ユーザは、例えば朝食後に、朝食テーブルの隣にロボットを置き、床に落ちたパンくず等を除去させることができる。この認識は、例えば、画像識別を使用するカメラを用いて、又はテーブル及び椅子の脚によって形成される多数の小さく、規則的に発生する障害物に基づいて実行される。
【0035】
さらに、ロボットは、例えば部屋のドアの近くにユーザによって置かれてもよく、その結果、標準化された領域Lは2つの部屋にまたがる。次に、ロボットは、清掃すべき領域を1つの部屋の中に完全に収まるように適応させる。清掃の終了時に、ロボットは(ユーザに再照会し、又はせずに)、新たに領域Lを完全に別の部屋の中に置くように適応させることができる。
【0036】
ロボットは、新たに形成された清掃すべき領域L´の幾何学的形状に基づいて、適切な清掃パターンを選択するように構成することもできる。例えば、小さな円形または正方形領域L´の場合、螺旋経路P(
図3(B)参照)を選択することができ、一方、大きな矩形領域では、例えば、この矩形領域の長い辺に平行に蛇行経路が走る(
図3(A)参照)。
【0037】
ロボットは、ロボット自体の位置を特定することのできるロボット使用領域の地図を有している。この場合、センサから受信した情報に加えて、地図からの情報を用いて、処理される領域Lを修正し、それを出発点の近傍の条件に適合させることもできる。特に、ロボットは、以前に識別された、またはユーザによって登録された危険領域を考慮し、回避することができる。代替的には、(ナビゲーションモジュールのセンサの)センサ測定値に基づいて、清掃されるべき領域の予め指定された基本形状およびサイズを自動的に選択することによって、適応を実行することが可能である。清浄領域L´が決定されると、前もって定めることが可能な処理の範囲(例えば、清掃すべき表面積、清掃の持続時間)に関する要求を行うことができる。したがって、例えば、有意な清掃結果を達成するために、少なくとも1平方メートルの清掃がされることが要求され得る。さらなる要請は、予想される清掃期間が予め定められた時間、例えば10分を超えてはならないことである。処理の範囲(特に最小および最大)に関する要求は、例えば、ユーザによって指定することができる。
【0038】
(位置特定とホーム位置帰還)家庭内のサービスロボットの1つの望ましい能力は、例えば、全体の部屋又は完全な住居の清掃を行うことなしに、急速に汚れたエリア(例えば、ダイニングの床)の清掃など、繰り返し行われるタスクを実行することである。例えば、ダイニングコーナーのテーブルから食器洗い機までの使用済食器の輸送は、繰り返し実行されるタスクの1つである。関連する文献には、こうした問題に対する解決策としてロボット使用領域の永久的な地図を有するロボットシステムが記載されている。この地図は、ロボット自身によって編集されてもよいし、他の仕方で提供にされてもよい。ユーザは、ロボット使用領域の電子地図をマン・マシン・インターフェイス(例えば、タブレットPC200、
図1参照)上に表示させることができ、この地図を用いてロボットを制御および監視することができる。例えば、ユーザは、地図の分割領域を手動または自動で選択して恒久的に保存することによって標準動作領域を定義することができ、したがって、いつでも保存された分割を選択して清掃することができる。例えば、ユーザは、テーブルと椅子とそれを取り囲む適切な領域を標準化領域L´´として地図上で選択し、恒久的に保存することができる(
図6(A)及び6(B)参照)。その後、食事の後、例えば、ユーザは、床に落ちたかもしれないパンくず等を取り除くようロボットに迅速に指示することができる。
【0039】
短い時間で汚れた部分にロボットを持ち運び、起動する場合に、一部のユーザは、タブレットPCを探して、それをオンにして、小さな汚れた部分をきれいにするよう指示するのを、最初は、不便に感じることがある。さらに、例えば2階以上の家屋で使用されており、他の階に独立して移動することができない場合など、ロボットが処理すべき領域に自身で直接移動することができない状況が生じることがある。この場合にも、ユーザはロボットを手動で再配置しなければならず、同様に、ユーザはロボットを処理すべき領域に直接運び、開始することができる。そのような状況では、ロボットが、ユーザによって下に置かれて開始された後に、その位置に対して予め定義された標準動作領域が存在することを自動的に認識することが有利であり得る。例えば、ユーザは、予め定義された標準動作領域「ダイニングコーナー」(領域L´´、
図6(A)参照)のテーブルのテーブル脚TL(
図6(A)及び
図6(B)参照)の隣にロボットを置き、(少なくとも)1つのセンサボタンの押下により清掃プログラムを開始して、近くの汚れた領域を清掃する。開始後、ロボット100は、ロボットの地図により、その位置及び、(少なくとも)1つのセンサによって認識されたその環境における特徴を決定し始める(グローバル・ローカライゼーション)。したがって、そのセンサを使用して、ロボットは、例えば、椅子を有するテーブルとその近くの壁を認識することができ、このようにして、自身が「ダイニングコーナー」と定義される標準動作領域L´´に配置されていると決定することができる。この(グローバルな)位置特定は、検知された、予め定義された標準動作領域L´´を直接清掃するためにロボット100が実際の清掃を開始する前に実行することができる。ロボット100が予め定義された標準動作領域内に位置していない場合には、標準領域L(これは、
図4および
図5を参照して上述したように付加的に修正することができる)を清掃する。
【0040】
1回の清掃プロセスを加速するために、ロボットは、標準化された領域L(または修正された標準化領域L´、
図4および
図5参照)を清掃し始め、これと平行して地図上の自身の位置を決定することもできる。ロボットが自身の位置特定を行うや否や、標準化された領域L´を標準動作領域上「ダイニングコーナー」(領域L´´、
図6参照)に拡大することができる。
【0041】
ロボット使用領域の既存の地図上でロボット100の位置を特定することによって、ロボット100は、ロボット100の(アクセス可能な)基地局BSが地図上で指定されているかどうかを地図(
図6(A)参照)に基づいて確認することもできる。このように、タスクを完了した後、ロボットは、例えばセンサで基地局を以前に検出すること無しに、基地局がアクセス可能であるかどうかを自動的に検証することができる。これは、基地局が、ユーザによって置かれた部屋以外の部屋にある場合に特に重要である。アクセス可能な基地局がない場合、ロボットはユーザが以前にそれを置いた位置に戻る。しかし、基地局がアクセス可能な場合、例えば、バッテリを充電したり、収集した汚れを処分したりするために、基地局に自動的に移動することができる。
【0042】
ロボット使用領域の既存の地図上でロボット100の位置特定をすることによって、ロボット100は、その環境内の以前に識別された危険区域及び/又はユーザによって地図上にマークされた危険区域を、地図を用いて再認識することも可能である。これらは、清掃すべき領域を決定する際に考慮することができ、特に避けることができる。このような危険領域は、例えば、ロボットがしばしば動けなくなり、ユーザの介入によってのみ解放される領域であってもよい。なお、非常に壊れやすい家具や玩具などの小さな物が散らかっている領域は、ユーザはロボットが入ることを望まない領域である。
【0043】
ロボット使用領域の既存の地図上でロボット100の位置特定をすることによって、ロボット100は、清掃中及び/又は清掃後に、清掃されるべき領域(例えば、
図5による領域L´)及び清掃結果をマン・マシン・インターフェイス(例えば、タブレットPC200、
図1参照)上で可視化することができる。したがって、将来の作業タスクのために迅速に選択可能であるために、(上述したように)清掃された領域を標準動作領域(
図6による領域L´参照)として永久に保存することをユーザに勧めることができる。特に、
図4及び
図5を参照して上述した実施形態を、環境に標準化された領域Lを自動適応させることと組み合わせることで、標準化された領域L´´が自動的に生成されることを単純な方法で実現できる。
【0044】
最後に、ロボット使用領域の既存の地図上でロボットを位置特定することにより、ロボットは、局所的清掃のための領域の位置を自動的に保存することができる(
図4又は
図5の領域L´又は
図6の領域L´´)。ユーザがこのような領域を頻繁に清掃することを選択した場合、これは日常的にひどく汚れていることを示している。定期的な清掃の間に、ロボットは、例えば、領域を2回以上清掃することによって、又は、吸い込み強度を上げることによってその場所を、特に完全に清掃することができる。
【0045】
(ボタン押下によるクイックスタート)予め定義され保存された標準動作領域L´´(
図6参照)をより容易に処理するために、ユーザは、例えば、迅速アクセス(いわゆる「クイックリンク」)を(タブレットPC、スマートフォン、スマートウォッチ、(スマート)TV、コンピュータなどの)プログラム可能なマン・マシン・インターフェイスのユーザディスプレイ(ホーム画面またはデスクトップ)上に設定することができる。これにより、一度クリックされると、直接、ロボットに、指定された標準動作領域L´´を処理するように依頼することができる。
【0046】
さらなる実施形態では、例えば、ユーザがボタンを押したとき、または別のイベントが発生したときに無線で信号をロボットに送信するように構成されたロボット外部デバイスが使用される。この実施形態は、
図7に示されている。
図7は、コンパクトな筐体内に1つのボタン213と、電子システム(エネルギー供給を含む)とを含む外部装置210を示している。電子システムは、ボタン213が作動されたときに、アンテナ212によって放射される無線信号Sを生成するように構成されている。ロボット100は、この信号の反応として、指定された(局所化された)標準動作領域L´´において特定の活動を実行するように構成されている。ユーザは、例えばダイニングテーブルのような使用エリアの近くに、または他の便利にアクセス可能な場所に、このデバイス210を配置(例えば、付着)することができ、必要の際(例えば、食事後)には、ロボットを迅速に起動することができる。このようにして、清掃ロボットは、例えばダイニングテーブルの周りの領域L´´(
図6参照)を清掃するために迅速に作動させることができる。同様に、使用済みの皿を食卓から食器洗い機に運ぶ等を、搬送ロボットに依頼してもよい。ボタン213は、例えば、(家の)扉、窓、引き出し、又は猫のフラップの開けること及び/又は閉じることをイベントとしてする接触スイッチとして実現されてもよい。したがって、例えば、ロボット100は、家のドアに接続された接触スイッチによって発せられた信号Sを受信したときに、家のドアの回りの入口領域を掃除するように構成することができる。これは指定可能な時間遅れの後に起こるので、住居に入ったばかりのユーザは入口領域を出るのに十分な時間があり、ロボットによって妨害されない。
【0047】
このような外部装置210はとても簡単であるため、最小限の費用で実現することができる。外部装置210は、(電子機器211内の)エネルギー供給、所与のイベントに応じて作動するスイッチ213(例えばボタン)、及びスイッチがイベントを検出した後に信号Sをロボット100に送信するための無線信号を生成する(電子機器211内の)送信ユニットを必要とする。エネルギー供給はバッテリとすることができる。あるいは、必要なエネルギーは、環境及び/又は検出されるべきイベントから獲得することができる(エネルギーハーベスティング)。特に、必要なエネルギーは、スイッチ(ボタン)が作動されたときの機械的動作から獲得することができる。したがって、スイッチは、例えば、ユーザによるボタンの押下からロボットに信号を送信するのに必要なエネルギーを獲得する圧電素子に接続される。スイッチ213は、ユーザの押下によって、又はドアを開けること及び/又は閉めることによって起動される単純なボタンスイッチまたは接触スイッチとして実現することができる。送信ユニットは、例えば、ZigBee、WiFi又はBluetooth(登録商標)のような無線ネットワークで使用される規格に対応する電磁信号を放射することができる。この信号Sは、
図7に示すようにロボットによって直接受信されてもよく、または別の装置(ルータ、リピータ)を介して中継されてもよい。代替として、例えば、信号は音響信号であってもよく、この場合、例えば、人間によって可聴又は非可聴(超音波)の周波数が使用されてもよい。その場合、信号は、デバイスに割り当てることができる1つの識別子(例えば、MACアドレス、識別番号、特定の信号周波数、または他の符号など)を使用することで十分であり、信号Sは、この識別子により符号化される。これは、特に、デバイスが製造された時点で決定されてもよく、後で変更可能である必要はなく、これにより(例えば、使用されるメモリの)コストが低減される。
【0048】
この信号Sは、特定の標準動作領域L´´(
図6参照)及びそこで実行されるタスクに紐づけ可能な情報を伝送することができる。この情報は、信号Sを符号化するために使用されるコード(例えば、前述の識別子)に含まれてもよい。ロボット側では、(符号化された)信号Sを介して送信されたコード(例えば、前述の識別子)が信号Sから抽出され得る。この抽出されたコードが特定の領域内でロボットによって実行される特定のタスクに予め割り当てられている場合、ロボットはそれぞれの領域でこのタスクを実行し始める。
【0049】
上述したように、エネルギーハーベスティング技術によって自らの動作のためにエネルギーを獲得する自律移動ロボットを制御するための外部装置の実施形態は、さらに拡張することができる。一般的に、エネルギーハーベスティングとは、環境から、及び/又は装置が使用されるときに(例えば、スイッチが操作されるときの機械的動作によって)生成されるエネルギーの「収集」を意味すると理解される。圧電効果、熱電効果、光電効果、浸透、移動による機械的動作、誘導などの様々な物理的効果を利用して、電気エネルギーを発生させることができる。上述したスイッチ213の代わりに、装置はまた、例えば、植木鉢の湿度、スイミングプールのpH値などの1つ又は複数のパラメータを検出するためのセンサを有することができる。測定されたパラメータ値(またはそれに依存する値)は、ロボットに無線で送信され、次いで、ロボットは、これらの値に基づいて(または一定期間にわたって受信された多数の値に基づいて)、特定の方法で反応する予め決められた場所で予め決められたタスクを処理する。ロボットは、例えば、花に水をやったり、化学薬品を添加することによってプールのpH値を補正したりすることができる。ロボットによって実行されるべき動作に関する決定は、ロボット内、又は、ロボットに接続されたサーバ(例えば、クラウドサービス)で行うことができる。
【0050】
図8は、自律移動ロボットに局所的に汚れた領域を掃除する特定のタスクを割り当てるさらなる例を示す図である。
図8(A)は、自律移動ロボット100の使用領域Gとしての住居の例を示しており、使用領域Gの簡略化されたマップは、タブレットPC200等のマン・マシン・インターフェイス上に表示することができる(
図1も参照)。(例えば、
図8(B)において「スポット」として指定されたテーブルPC200のタッチスクリーン上に表示されたボタンを押すことによって)ロボット100の対応する動作モードが起動された後、ユーザは地図上のポイントPを選択することができる(
図8(B)参照)。ユーザが指定した点Pの座標をロボットに送ることができる。この点Pは、例えば、標準化領域Lの中心点(例えば、正方形、
図4(A)又は
図5(A)を参照)として機能する。清掃されるべき標準化領域Lもまた、地図上に表示される(
図8(C)参照)。ユーザは、「OK」ボタンを押すことによってこれを確認することができ、または「キャンセル」ボタンを押してプロセス全体をキャンセルすることができる。例えば、ユーザが新たに標準化領域Lに指を触れると、ユーザは、指を使って領域を移動させることができ、その結果、ユーザの好みに適合させることができ、修正領域L´がユーザによって決定される。また、既存の地図データに基づいて、標準領域Lを領域Lの環境の現状に自動的に適合させ、自動的に修正領域L´を決定することも可能である。これは、
図4及び
図5を参照して説明したのと同じ方法で行うことができる。この場合、例えば、標準化領域Lは、近くの壁に沿って整列されるか、壁まで拡大される。
【0051】
ユーザが、標準化領域Lの外側の異なる地点で(例えば、タブレットPC200に表示される)地図に触れると、さらなるポイントPを追加することができる。これを適切な位置に移動することもできる。このようにして、ユーザは多数の小さなタスクをロボットに伝達することができる。ロボットは、これらを実行する方法を自ら計画することができる。したがって、処理を完了するために可能な限り少ない時間が必要となるように、順序を計画することができる。2つ(またはそれ以上)の領域が重なり合っているか、または互いに非常に接近している場合(指定可能な最大値よりも小さい距離である場合)、ロボットは自身で2つ(またはそれ以上)の標準化領域Lを1つの新しい領域に結合することができる。最も単純な場合、標準化領域Lは、常に、例えば、指のタッチによって指定された点Pを囲む、同じサイズの正方形又は円である。あるいは、ユーザは、タブレットPC200上に表示されたメニューから様々な所定のサイズ(辺方向の長さ、半径、表面積)および形状(円形、正方形、長方形)のうちの1つを選択することができる。
【0052】
図8(D)に示す例では、ユーザは、2本の指で画面をタッチし、修正領域L´を定義することによって、正方形の領域Lのサイズおよび向きを自由に調整することができる。これは、例えば、指でスクリーンに触れることで正方形の対角に対向する2つの頂点を決定することによって行われる。これは、代替的に、タッチスクリーン上のスワイプ運動によって実行されてもよく、その際、ユーザは、清掃すべき領域の所望の中心点に指を置き、指をその点から(画面に沿って)動かす。スワイプの動きの方向と距離は、定義される領域の向きとサイズを決定する。
【0053】
上述したように、(例えば、OKボタンを押すことにより)ユーザが依頼を確認し、ロボットが予め指定された領域L又はL´に到達するや否や清掃が開始される。作業をより迅速に開始するために、ロボットは、現在の位置(例えば、基地局)から出発して、ユーザがまだ入力を行っている間に第1の入力位置の方向に移動することができる(例えば、ロボット位置(
図8(C)参照)。ロボットが指定位置に達するまでユーザが清掃作業の確認をしなかった場合、ユーザは、地図入力が重要な実際の位置に対応しているか否かを直接確認する。必要に応じて、ユーザ入力を修正することができ、これにより、誤った操作による間違いを抑えることができる。
【0054】
ロボットがナビゲーションに使用する地図は一般に複雑で人間のユーザにとっては読みにくいため、ユーザは非常に単純化され、解釈が容易な地図を表示することができる。次いで、ユーザは、この単純化された地図上で、清掃すべき領域Lの位置Pをマークすることができる。この後、位置Pは、ロボット100がナビゲーションに使用する地図上の座標に座標変換される。ロボット地図からの簡易な地図の生成及び2つの地図間の座標変換は、ロボット100、マン・マシン・インターフェイス200、又は外部コンピュータ(特に、インターネット経由でアクセス可能なクラウドサービス)上で実行される。
【0055】
図8を参照して説明した上述の例では、ロボットは、ロボット使用領域の地図上でユーザとの対話によって作業命令が与えられた。このためには、(例えば、タブレットPC200等の)マン・マシン・インターフェイス(MMS)上に表示されることができる電子地図が必要とされる。基本的には、この地図は、恒久的に保存される地図であり、例えば探索走行中にロボット100によって求められたものでも良いし、ユーザによって提供されたであってもよい。これに関連して、地図を「恒久的に」保存するとは、ロボット使用領域ごとにロボットによって新たに生成されるのではなく、地図は、基本的には予め定められてロボットが使用されるたびに使用される(時間制限なしであり、このために恒久的とされる)。特に、「恒久的」は、ここでは変更不可能または書込み保護されていると解釈されるべきではなく、保存された地図を理論的に無制限に使用することのみを意味する。このような恒久的に保存された地図の問題は、例えば、ロボットの環境の変化(家具の移動など)の結果として、地図が古いものとなり、無効なデータ及び/又は誤ったデータを含む可能性があるということである。以下に説明する方法の目的は、この古いデータの問題を回避しつつ、対話のためにロボット使用領域の地図をユーザに提供することである。
【0056】
この目的を達成するために、すべての(完全な)清掃走行中に、地図のデータ全体が、例えばSLAM方法を使用して、新たに生成される。この場合、(完全な)清掃実行の開始時に古い地図データが削除され(
図9、ボックス94参照)、新しい地図が生成される(
図9、ボックス91参照)。定期的に実行される完全な清掃により、地図情報に基づいてユーザに示されるデータは常に最新のものとなる。無効及び/又は誤った地図情報による清掃作業の中断が防止される。地図データは、例えば、環境内の障害物に関する情報、アクセス可能な表面に関する情報、及び/又は処理されるべき表面に関する情報を包含する。記録された地図データは、清掃作業がまだ実行されている間にマン・マシン・インターフェイル(MMI、例えばタブレット)上でユーザに表示され、ユーザは処理の進行を監視することができる。完全な清掃走行とは、ロボット使用領域のすべてのアクセス可能領域が処理されることを意味する。この完全な清掃走行は、例えば、ユーザがロボット上または外部MMI(例えば、タブレットPC)上で「クリーン」ボタンを押すことによって手動で開始することができる。あるいは、ロボットのカレンダー機能を使用して、ユーザにより予め定義された特定の時点で完全な清掃動作を開始することができる。このカレンダー機能により、例えば、毎日午前9時に完全な清掃を開始することができる。
【0057】
完全な清掃の後、ロボットは、例えば、その初期位置または基地局(
図6の基地局BSを参照)に戻り、さらなるユーザコマンドを待つ。これに関連して、ユーザは、例えば、清掃された領域がマーキングされた清掃地図などの地図情報に基づくデータをMMI(例えば、タブレットPC)上に表示させることができる。以前に生成された新しい地図は、続くユーザ対話に使用される(
図9、ボックス92参照)。その後、ユーザは、例えば、ロボットをアクセス可能な領域の特定の地点に送るか、または処理すべき別の領域を選択することができる。これは、上述したように、予め定義された基本幾何形状を有する標準化領域であってもよい(
図3〜
図5の領域L、L´参照)。あるいは、ユーザは、例えば、処理される領域の形状として多角形を選択することができる。これを行うには、例えば、地図上の多角形の頂点をマークすることができる。処理される領域の入力フォームは、他にいくつも考えられる。ここで、ロボットは、このようにして処理されることが決定された領域のポイントに移動し、全てのアクセス可能な領域を清掃する。ここでもやはり、ロボットが以前に集められた地図データで確実にナビゲートするためにSLAM方法を使用することができる。
【0058】
さらなるユーザ介入は、ロボットを他の場所に移すことであり得る。この目的のために、ロボットは、ユーザによって持ち上げられ、(例えば、異なる階にある)新しい使用領域又は今までの使用領域の新しい位置に置かれる。このことをロボットは、例えば、車輪接点スイッチによって検出する。この場合、ロボットは古い地図上の位置を決定しようと試みることができる(グローバルな位置特定、
図9、ボックス93参照)。この(グローバルな)位置特定を実行するために、ロボットは、例えば、置かれた位置の環境内の地図情報を取得する。この地図情報は、古い地図情報と比較され、環境の識別された特徴との相関があるかどうか、もしあれば、どれだけ高い相関があるかが求められる。相関がある場合、古い地図上でロボットの位置を決定され、ロボットのこの位置は、ロボットのナビゲーション及びさらなるユーザ対話に使用される。所定の時間内及び/又は所定の時間後、所定の試行回数内、所定の量の新しい地図情報(例えば、メモリ空間の制限)内で、例えば、新しい地図情報と古い地図情報との間の相関関係における所定の正確さの量を検知することに成功しなかった場合には、位置特定は失敗したとみなされる。この場合、古い地図が削除され(
図9、ボックス94参照)、新しい地図が、すでに取得された新しい地図情報に基づいて生成される。特に、清掃走行中にロボットが他の場所に移され、(グローバルな)位置特定が成功しない場合、ロボットは現在の位置から新たに清掃走行を開始する。
【0059】
さらなるユーザ介入は、ロボットの完全な停止である。この場合、ロボットは他の場所へ移されたことを検出できなくなる。ロボットを再始動した後、例えば、古い地図データ内で自分自身を位置特定することを試みることができる。代替の実施形態では、以前に取得された地図情報は揮発性メモリに保存され、ロボットのスイッチが切られると、この地図情報は、自動的に削除される(
図9、ボックス94)。ロボットの再起動後、新しい地図情報が所得される。
【0060】
上に概説した方法を採用することにより、自律移動床処理装置は、以下のように制御することができる。まず、全ての地図情報は、床処理機械装置の使用領域における完全な床処理の開始前に消去される。完全な床処理中に、新しい地図情報が取得される。新しく取得された地図情報は、上述のように、ユーザとの対話を可能にするためにマン・マシン・インターフェイス上に表示される。このマン・マシン・インタフェイスによって、表示された地図情報に基づく少なくとも1つのユーザコマンドが受信され、自律移動床処理装置は、ユーザコマンドおよび新しく取得された地図情報に従って制御される。このために、床処理装置は、床処理装置の環境に関する地図情報を取得し、この情報を用いて、それ自体を位置特定しナビゲートするように構成されたナビゲーションモジュール(
図1参照)を必要とする。地図情報は、少なくとも部分的に少なくとも1つのマン・マシン・インターフェイス上に表示される。床処理装置は、少なくとも1つのマン・マシン・インターフェイスから少なくとも2つの異なるユーザコマンドを受信するように構成され、ユーザコマンドのうちの1つは、床処理機械の使用領域の前述の完全床処理に関する。