特許第6979982号(P6979982)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6979982硬化ライニング材のライナーを固定する固定アセンブリ、該固定アセンブリと共の使用に適したフェルール、さらにフェルールホルダーを含む固定取り付けアセンブリ、および該固定アセンブリの使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6979982
(24)【登録日】2021年11月18日
(45)【発行日】2021年12月15日
(54)【発明の名称】硬化ライニング材のライナーを固定する固定アセンブリ、該固定アセンブリと共の使用に適したフェルール、さらにフェルールホルダーを含む固定取り付けアセンブリ、および該固定アセンブリの使用
(51)【国際特許分類】
   E04B 1/48 20060101AFI20211202BHJP
【FI】
   E04B1/48 C
【請求項の数】15
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2019-96558(P2019-96558)
(22)【出願日】2019年5月23日
(62)【分割の表示】特願2015-159349(P2015-159349)の分割
【原出願日】2015年8月12日
(65)【公開番号】特開2019-152097(P2019-152097A)
(43)【公開日】2019年9月12日
【審査請求日】2019年6月21日
(31)【優先権主張番号】2013327
(32)【優先日】2014年8月13日
(33)【優先権主張国】NL
(31)【優先権主張番号】2014812
(32)【優先日】2015年5月18日
(33)【優先権主張国】NL
(73)【特許権者】
【識別番号】515221598
【氏名又は名称】シリコン ホールディング ビー.ブイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】ジェローム マイケル ガロット
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル フランチェスカ ガロット
(72)【発明者】
【氏名】ウーター ガロット
【審査官】 荒井 隆一
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭59−110497(JP,A)
【文献】 特開昭61−095782(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0091067(US,A1)
【文献】 米国特許第06393789(US,B1)
【文献】 特開平03−023072(JP,A)
【文献】 特開2001−150139(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 1/48
E04G 21/14−21/22
B23K 9/20
F16B 13/00−13/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長い取り付けピンの第1の端部の金属物への溶接プロセスの間、溶接残留物をその場所に保持するためのフェルールであって、
単一の部材により構成され、
環状の本体部と、
前記溶接プロセスの間、フェルールホルダーにより保持されるプレースホルダー部であって、前記本体部から半径方向外側に延在するプレースホルダー部と、を含む、フェルール。
【請求項2】
セラミック、金属、プラスチックのいずれかを含む材料からなる、請求項1に記載のフェルール。
【請求項3】
前記溶接プロセス中に排出される空気を放出させる複数の空間が設けられるように、前記金属物に取り付けられる前記本体部の側面に複数の凹部を含む、請求項1または2に記載のフェルール。
【請求項4】
前記半径方向外側に延在するプレースホルダー部を有する前記側面には、1つまたは複数の凹部を含まない、請求項3に記載のフェルール。
【請求項5】
前記半径方向外側に延在するプレースホルダー部は、前記フェルールホルダーのフェルールホルダー部用の結合コネクターを備えるまたは形成する、請求項1から4のいずれかに記載のフェルール。
【請求項6】
前記半径方向外側に延在するプレースホルダー部は、前記フェルールホルダーが前記プレースホルダー部を保持するために係合し得る隆起したリムを含む、請求項1から5のいずれかに記載のフェルール。
【請求項7】
前記隆起したリムの形状は、長方形、正方形、三角形、五角形、六角形または円形である、請求項6に記載のフェルール。
【請求項8】
固定アセンブリを備えた金属物に液状で塗布されるように構成された硬化ライニング材のライナーを固定する固定アセンブリであって、
長い取り付けピンを備え
記細長い取り付けピンは、前記細長い取り付けピンの第1の端部に設けられる請求項1から7のいずれかに記載のフェルールを使用して、前記第1の端部で前記金属物に溶接されるように構成されており、
前記細長い取り付けピンの第2の端部に接続されて前記細長い取り付けピンに対して半径方向外側に延在する複数の離間した固定フィンをさらに備える、固定アセンブリ。
【請求項9】
前記プレースホルダー部は、半径方向外側に延在する前記複数の離間した固定フィンのうちの2つの間を半径方向外側に延在し、
前記2つの半径方向外側に延在する離間した固定フィンは中心角を画定し、前記半径方向外側に延在するプレースホルダー部の中心軸は、前記中心角のミラー軸と実質的に一致する、請求項8に記載の固定アセンブリ。
【請求項10】
前記プレースホルダー部の幅は、前記半径方向外側に延在する方向に垂直であり、
前記細長い取り付けピンの直径より実質的に小さい、請求項8または9に記載の固定アセンブリ。
【請求項11】
前記プレースホルダー部の長さは、前記半径方向外側に延在する方向に一致し、
前記半径方向外側に延在する離間した固定フィンの長さに実質的に等しい、請求項8から10のいずれかに記載の固定アセンブリ。
【請求項12】
前記離間した固定フィンは、第1の側面と、前記第1の側面に対向する第2の側面と、を有するプレート状であり、
各固定フィンが、少なくとも2つの凹部と、対応する固定フィンの第1の側面から延在する第1の凸部と、前記対応する固定フィンの第2の側面から延在する第2の凸部との少なくとも2つの凸部と、を含む、請求項8から11のいずれかに記載の固定アセンブリ。
【請求項13】
前記少なくとも2つの凸部のそれぞれは、その対応する固定フィンの前記少なくとも2つの凹部の内の1つに接続される、請求項12に記載の固定アセンブリ。
【請求項14】
前記少なくとも2つの凸部のそれぞれは、長手方向に互いに隣接して配置される、請求項13に記載の固定アセンブリ。
【請求項15】
複数の離間した固定フィンの少なくとも1つは貫通孔を含み、
前記貫通孔は、少なくとも1つの離間した固定フィンからある角度未満でタブが延在する周縁によって囲まれており、前記タブは前記細長い取り付けピンに対して接線方向に延在する、請求項8から14のいずれかに記載の固定アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には、固定アセンブリを備えた金属物に液状で塗布された硬化ライニング材のライナーを固定する固定アセンブリに関し、具体的には、コンクリートライニングを固定する固定アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
固定アセンブリは、液状のライニング材の塗布前に金属物上に取り付けられるものと、硬化ライニング材に予め組み込まれるものと、の2種類に分けられる。両種類には種々の異なるタイプの固定アセンブリが含まれ、それらはいずれも、少なくとも固定アセンブリの実際のデザインに応じて、種々の方法で固定アセンブリから硬化ライニング材に負荷を伝達する。
【0003】
上記の負荷は、静的または動的のいずれかであると考えられる。静的負荷としては、例えば引張、せん断またはそれらの組み合わせが挙げられる。一方、動的負荷としては、例えば地震、疲労、風およびまたは衝撃が挙げられる。固定アセンブリのデザインによって、上記の負荷の種類に適しているか不適であるかが決まる。
【0004】
当分野では、キーイング技術、フリクション技術およびボンディング技術などのいくつかの負荷伝達技術が知られている。例えば、キーイングは、固定アセンブリのへの負荷と同じ方向に力を担うことによって、固定アセンブリから硬化ライニング材中に負荷を直接伝達すると考えられる。
【0005】
フリクションは、固定アセンブリの拡張スリーブとコンクリートのドリル穴壁間との摩擦による負荷伝達に基づいている。この効果は、壁の標準プラグによって達せられるものと同様である。最後に、ボンディングは、後組み込み固定アセンブリでの通常のケースである、アンカー回りに樹脂またはグラウトが使用される場合に起こる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、液状のライニング材塗布前に金属物上に設けられる固定アセンブリに関する。
【0007】
既知の固定アセンブリは、液状のライニング材の金属物への塗布前に該金属物に手溶接されるヘキサ金属を含む。
【0008】
固定アセンブリを備えた金属物に液状で塗布された硬化ライニング材のライナーを固定する別の既知の固定アセンブリは、第1の端部において該金属物に取り付けられるように構成された細長い取り付けピンと;該細長い取り付けピンの第2の端部に接続されて該細長い取り付けピンに対して半径方向外側に延在する、自身に溶接またははんだ付けされた複数の離間した固定フィンを有するナットと、を含む。
【0009】
別の例では、複数の離間した固定フィンを有するナットは、金型またはダイなどを用いて鋳造される。
【0010】
細長い取り付けピンは、まず金属物に溶接される。細長い取り付けピンは、第1の端部に、溶接プロセスの間任意の溶接残留物をその場所に保持するフェルールを含む。細長い取り付けピンが金属物に確実に取り付けられた後、細長い取り付けピンの第2の端部でナットをねじ留めしてもよい。ナットと取り付けピン間をより永久的に接続するために、取り付けピン上にねじ留めされたナットを、さらに、該取り付けピンにスポット溶接、手溶接、ノッチ留め、接着あるいは他の任意の同様な方法で固定してもよい。
【0011】
既知の固定アセンブリの欠点は、固定アセンブリの金属物上への取り付けは時間がかかることである。固定アセンブリの金属物上への取り付けでは、取り付けを確実なものとするために、時間のかかる複数のステップを行う必要がある。これらのステップは、細長い取り付けピンを金属物に溶接するステップと、その後、離間した固定フィンを有するナットを細長い取り付けピンの第2の端部でその頂部上にねじ留めするステップと、に係る。時間がかかる別の方法は、ライニング材の塗布前に、ヘキサ金属を金属物に手溶接する方法である。
【0012】
従って、本発明の目的は、既知の方法に比べてより迅速で時間のかからない方法で、液状で金属物に塗布されるように構成された硬化ライニング材のライナーを固定する金属物に、固定アセンブリを取り付ける方法を提供することである。
【0013】
従って、本発明のさらなる目的は、既知の固定アセンブリに比べてより迅速で時間のかからない方法で金属物に取り付けられるように構成された固定アセンブリを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
これらの目的を達成するために、本発明の第1の態様では、液状で金属物に塗布されるように構成された硬化ライニング材のライナーを固定する金属物に固定アセンブリを取り付ける方法が提供される。該取り付け方法は、
−互いに対して、固定アセンブリの位置を示す複数の固定アセンブリ切り出しを含む、例えばステンシルなどの固定アセンブリテンプレートを金属物に配置するステップと;
−該複数の固定アセンブリ切り出しに対応したマークされた位置によって該金属物をマークする該固定アセンブリテンプレートに、マーキング剤を塗布するステップと;
−該金属物のマークされた場所に対応させて、該固定アセンブリを該金属物に取り付けるステップと、を備える。
【0015】
本発明は、固定アセンブリの取り付け前に、複数の離間した固定フィンが細長い取り付けピンの第2の端部に予め接続されていれば、該取り付けプロセスに要する時間は低減され得るという知見に基づいている。そのために、複数の離間した固定フィンを有する細長い取り付けピンは、全体として金属物に取り付けられる。
【0016】
本発明者らは、固定アセンブリの金属物への取り付けに必要な時間を低減するためには、金属物上に取り付けられる固定アセンブリそれぞれの位置を示すマークを該金属物に設けてもよいことに注目した。取り付けられる複数の固定アセンブリに対応した切り出しを有する固定アセンブリテンプレートを用いることによって、複数の固定アセンブリに対して金属物を一挙にマークできる。例えば、固定アセンブリ50個の位置、100個の位置あるいは150個の位置を金属物に一度にマークできる。これによって、固定アセンブリそれぞれを一度に1つずつマークしていた従来の状況での時間が節約できる。
【0017】
本発明のある例では、固定アセンブリテンプレートは、固定アセンブリが金属物内で均等に分布して取り付けられるように、均等に分布した固定アセンブリ切り出しを含む。
この例の利点は、固定アセンブリが硬化ライニング材に伝達できる負荷が均等に分配されることである。言いかえれば、固定アセンブリの固定フィンと硬化ライニング材とのボンディングが均等に分布している。
【0018】
別の例では、固定アセンブリ切り出しは、それぞれ固定アセンブリの周縁に対応する。
【0019】
この例は、固定アセンブリをどこに取り付けるべきかが金属物に固定アセンブリを取り付ける担当者には明確に分かるので、好都合である。この担当者は、金属物に塗布されたマークの周縁内に各固定アセンブリを収めようとするであろう。
【0020】
さらなる例では、固定アセンブリ切り出しは、互いに対して、固定アセンブリの固定フィンの位置と方向を示す。
【0021】
本発明者らは、表面洗浄の間、すなわち溶接用に金属物を準備する間、金属物に既に塗布されたマークが失われ得ることに注目した。そのために、固定アセンブリの離間した固定フィンに対応したマークは、洗浄プロセスによって全くあるいはほとんど影響されることなく、従って、これらのマークは、固定アセンブリ取り付け担当者には依然として視認され得る。
【0022】
別の実施形態では、マーキング剤を塗布するステップは、マークされた位置によって金属物をマークする固定アセンブリテンプレートに、マーキングスプレーをスプレーするステップおよびマーキングペイントを塗布するステップのいずれかを備える。
【0023】
さらなる実施形態では、該方法は、
−固定アセンブリが取り付けられる金属物に、少なくともマークされた場所を準備するステップをさらに備える。
【0024】
上記のステップは、例えばマーキング剤を金属物に塗布後または塗布前などの、該取り付けプロセスの間の任意の時間に行ってもよい。
【0025】
固定アセンブリを取り付ける金属物に少なくともマークされた場所を準備するとは、例えば、金属物を研磨またはサンドブラストなどにより処理して、これへの細長い取り付けピンの溶接に適したものとすることを意味する。
【0026】
本発明の第2の態様では、液状で金属物に塗布されるように構成された硬化ライニング材のライナーを固定する金属物への固定アセンブリ取り付け時に使用される固定アセンブリテンプレートが提供される。該固定アセンブリテンプレートは、
−互いに対して、固定アセンブリの位置と方向を示す複数の固定アセンブリ切り出しを含む。
【0027】
ここで、固定アセンブリ切り出しは、固定アセンブリが金属物内で均等に分布して取り付けられるように均等に分布していてもよい。
【0028】
固定アセンブリ切り出しのそれぞれは、さらに固定アセンブリの周縁に対応していてもよい。
【0029】
ある例では、固定アセンブリ切り出しは、互いに対して、固定アセンブリの固定フィンの位置と方向を示す。
【0030】
ある例では、本出願によって、固定アセンブリを備えた金属物に液状で塗布されるように構成された硬化ライニング材のライナーを固定する固定アセンブリが提供される。該固定アセンブリは、細長い取り付けピンと、該細長い取り付けピンの第1の端部に設けられたフェルールと、を含み、該細長い取り付けピンは、該フェルールを使用して、第1の端部で金属物に取り付けられるように構成されており、該固定アセンブリは、さらに、細長い取り付けピンの第2の端部に接続されて細長い取り付けピンに対して半径方向外側に延在する複数の離間した固定フィンを含む。
【0031】
フェルールは、細長い取り付けピンの第1の端部の金属物への取り付けの間フェルールホルダーにより保持されるように構成された半径方向外側に延在するプレースホルダー部を含む。
【0032】
フェルールは、取り付けプロセスの間、すなわちスタッド溶接プロセスの間、取り付け残留物すなわち溶接残留物をその場所に保持するために使用される。本発明者らは、半径方向外側に延在するプレースホルダー部を含むフェルールは、これによって、取り付けプロセスの間フェルールをその場所に保持でき、また、取り付けプロセス後はフェルールホルダーを除去できることから、有益であることに注目した。さらに、該フェルールによって、固定アセンブリの他方の側に空間が得られ、金属物のより小さな空間に固定アセンブリを取り付けできる。
【0033】
本発明は、固定アセンブリの取り付け前に、複数の離間した固定フィンが細長い取り付けピンの第2の端部に接続されて細長い取り付けピンに対して半径方向外側に延在していれば、該取り付けプロセスに要する時間は低減され得るという知見に基づいている。そのために、現場、すなわち建築または建設現場では、細長い取り付けピンだけを金属物に取り付ければよい。
【0034】
本発明者らは、こうした場合、フェルールは、細長い取り付けピンの第1の端部の金属物への取り付けの間フェルールホルダーにより保持されるように構成された半径方向外側に延在するプレースホルダー部を含まなければならないことに注目した。こうした半径方向外側に延在するプレースホルダーは、取り付けプロセスの間、それによってフェノールが保持されて、残りの固定アセンブリと位置合わせされるという有益な効果を有する。残りの固定アセンブリ、例えば離間した固定フィンは、取り付けプロセスの間完全な固定アセンブリがその場所に維持されるように、チャックで保持されてもよい。
【0035】
さらなる利点は、半径方向外側に延在するプレースホルダー部により、溶接プロセスの間、固定アセンブリ回りの空間は少なくて済み、従って、はるかに狭い空間で溶接できることである。
【0036】
本発明に従って、細長い取り付けピンに対して半径方向外側に延在するとは、ある例では、固定アセンブリが金属物上に取り付けられると、離間した固定フィンが金属物に実質的に平行となることを意味する。そのために、離間した固定フィンは、取り付けピンの長手方向に対して横方向を向いている。
【0037】
固定フィンは互いに離間していてもよく、このことは、個々の固定フィンは直接には相互接続されていないことを意味する。本発明のある例では、固定フィンは、細長い取り付けピンに接続可能なナット経由で、互いに間接的に接続される。
【0038】
本発明の実際的な例では、液状のライニング材を金属物に塗布するステップは、固定アセンブリが取り付けられた金属物上にコンクリートを注入およびまたは詰め込むステップを備える。
【0039】
本発明のある実施形態では、プレースホルダー部は、複数の半径方向外側に延在する離間した固定フィンのうちの2つの間を半径方向外側に延在している。
【0040】
上記によって、半径方向外側に延在するプレースホルダー部を保持するフェルールホルダーにさらなる余地、すなわち空間が得られる。そのために、半径方向外側に延在する離間した固定フィンは、半径方向外側に延在するプレースホルダー部上で係合するフェルールホルダーに対する障害にはならない。
【0041】
別の実施形態では、2つの半径方向外側に延在する離間した固定フィンによって中心角が画定され、半径方向外側に延在するプレースホルダー部の中心軸は、該中心角のミラー軸と実質的に一致する。
【0042】
本発明者らは、半径方向外側に延在するプレースホルダー部が、実質的にその後の2つの固定フィンの中心に向いている場合、最も多くの余地、すなわち空間が利用できることに注目した。
【0043】
本発明の文脈において、中心角は、頂点が円の中心である角度であり、すなわち、中心が細長い取り付けピンに概念的に等しく、円が離間した固定フィンの端部にまたがり、その脚、すなわち離間した固定フィンが異なる2点で該円と交差する半径であり、それによって、その角度が中心角それ自体に等しい該2点間の円弧に内在している。それは、円弧部角距離としても既知である。
【0044】
そのときの半径方向外側に延在するプレースホルダー部の中心軸は、上記で画定された中心角のミラー軸と実質的に一致しなければならない。該ミラー軸は、細長い取り付けピンから始まる、中心角の中心軸として定義される。
【0045】
本発明のある実施形態では、フェルールは、セラミック、金属、プラスチックのいずれかを含む材料から成る。
【0046】
さらなる実施形態では、フェルールは、細長い取り付けピンを金属物にスタッド溶接する取り付けプロセス中に排出される空気を放出させる複数の空間が設けられるように、金属物に取り付けられる側面に複数の凹部を含む。
【0047】
別の実施形態では、フェルールは、半径方向外側に延在するプレースホルダー部を有するフェルールの側面には、1つまたは複数の凹部を含まない。この利点は、固定アセンブリが垂直方向を向いた金属物に取り付けられることである。取り付け残留物、例えば溶接残留物は、重力により滴って落下してもよい。半径方向外側に延在するプレースホルダー部を有するフェルールの側面に凹部が設けられていないと、取り付け残留物、すなわち溶接残留物は、下方へ滴ることができない。
【0048】
そのために、これらの所謂底凹部は、溶接プロセスの間、重力による溶融材料のフェルール下方への滴りを回避するために省略される。
【0049】
本発明のある実施形態では、固定アセンブリは3つの離間した固定フィンを含む。
【0050】
本発明者らは、固定アセンブリが3つの離間した固定フィンを含む場合、これらの離間した固定フィンのうちの2つの間に、半径方向外側に延在するプレースホルダー部をフェルールホルダーで保持するのに十分な空間ができることに注目した。
【0051】
別の例では、半径方向外側に延在するプレースホルダー部は、フェルールホルダーがプレースホルダーを保持するために係合し得る隆起したリムを含む。
【0052】
隆起したリムの形状は、長方形、正方形、三角形、五角形、六角形および円形などのいずれであってもよい。
【0053】
リムを有するフェルールの利点は、フェルールホルダーがフェルールの位置と、従って、離間した固定フィンを有する細長い取り付けピンの位置と、を確実に保持できるように、例えば、リムと合致するノッチあるいは凹部などでフェルールホルダーを適合させ得ることである。
【0054】
そのために、半径方向外側に延在するプレースホルダー部は、フェルールホルダーのフェルールホルダー部用の結合コネクターを形成してもよい。
【0055】
本発明のさらなる実施形態では、固定アセンブリはさらにナットを含み、複数の離間した固定フィンは、該ナットに溶接またははんだ付けされ、また、該ナットは、細長い取り付けピンの第2の端部上に取り付けられる。
【0056】
複数の離間した固定フィンを有するナットは、例えば、金型またはダイを用いて鋳造された単一の部品で構成されていてもよい。
【0057】
該ナットは、押込力、はんだ付けあるいは溶接などによって、細長い取り付けピンにさらに固定されてもよい。
【0058】
本発明の利点の1つは、取り付けピンの金属物上への取り付け前に、ナットを取り付けピンに確実に固定でき得ることである。該ナットは、例えば、取り付けピンの頂部上にねじ留めされてもよく、また、永久に固定されるように細長い取り付けピンにさらに固定されてもよい。上記の固定は、現場すなわち建築現場で行う必要はない。自身に確実に固定されたナットを有する細長い取り付けピンを予め製造して、金属物上への固定アセンブリ取り付けプロセスをより時間がかからないものとしてもよい。
【0059】
本発明のさらなる実施形態では、離間した固定フィンは、細長い取り付けピンの回りに接線方向に均等に分布している。
【0060】
本発明のよりさらなる実施形態では、プレースホルダーの幅は、半径方向外側に延在する方向に垂直であり、細長い取り付けピンの直径より実質的に小さい。
【0061】
上記の実施形態の利点は、周縁の大部分が半径方向外側に延在するプレースホルダー部によって占められておらず、細長い取り付けピンの長い部分が、例えば溶接プロセスで金属物に取り付けられるように、周縁の大部分に沿って余地、すなわち空間が得られることである。
【0062】
別の実施形態では、プレースホルダーの長さは、半径方向外側に延在する方向に一致し、半径方向外側に延在する離間した固定フィンの長さに実質的に等しい。
【0063】
本発明に従って、別のタイプの固定アセンブリをフェルールと共に使用してもよい。このタイプの固定アセンブリは、厚みが約30mm〜80mmの、好適には約50mmのライナーの固定には特に有用である。
【0064】
そのために、それは、固定アセンブリを備えた金属物に液状で塗布された硬化ライニング材のライナーを固定する固定アセンブリである。該固定アセンブリは、
−該金属物に第1の端部で取り付けられるように構成された細長い取り付けピンと;
−複数の離間した固定フィンであって、該細長い取り付けピンの第2の端部に接続されて該細長い取り付けピンに対して半径方向外側に延在し、第1の側面と、該第1の側面に対向する第2の側面、例えば頂側面と底側面とを有するプレート状であり、各固定フィンが、少なくとも2つの凹部と、対応する固定フィンの第1の側面から延在する第1の凸部および対応する固定フィンの第2の側面から延在する第2の凸部の少なくとも2つの凸部と、を含む複数の離間した固定フィンと、を含む。
【0065】
このタイプの固定アセンブリは、固定アセンブリが細長い取り付けピンに対して半径方向外側に延在する複数の離間した固定フィンを備え、また、固定アセンブリの長さが硬化ライニング材の予想される厚さに調節されている場合、個々の固定アセンブリが硬化ライニング材に伝達できる総負荷は増加するという認識に基づいている。
【0066】
対応する固定フィンの第1の側面から延在する該少なくとも2つの凸部それぞれの内の第1の凸部と、該対応する固定フィンの第2の側面から延在する該少なくとも2つの凸部それぞれの内の第2の凸部と、を有することによって、固定アセンブリが伝達できる総負荷は増加する。
【0067】
ある例では、該少なくとも2つの凸部のそれぞれは、その対応する固定フィンの該少なくとも2つの凹部の内の1つに接続される。
【0068】
このことは、固定フィン中に存在する各凹部あるいはその近傍に、凸部が存在することを意味する。
【0069】
各固定フィンは、長手方向を向き、互いに隣接して配置された2つの凸部を含んでいてもよい。そのために、固定アセンブリが金属物の頂部上に配置される場合、凸部は、互いの頂部上に、すなわち互いの上に配置される。各固定フィン凹部についても同様であってもよい。
【0070】
凸部は、好適には、取り付けピンに対して接線方向に、すなわち取り付けピンの円周方向に延在する。
【0071】
例えば、該アセンブリの長さは3cm〜8cmであり、好適には4。5cm〜5.5cmである。
【0072】
ある例では、該複数の離間した固定フィンはそれぞれ、該取り付けピンの上部まで長手方向に延在する。固定フィンは、該細長い取り付けピンの上部で互いに接続されてもよい。
【0073】
ある例では、本発明による固定アセンブリと共の使用に適したフェルールが提供される。該フェルールは、細長い取り付けピンの第1の端部で取り付けられるように構成されており、細長い取り付けピンの第1の端部の金属物への取り付けの間、フェルールホルダーによって保持されるように構成された半径方向外側に延在するプレースホルダーを含むことで特徴付けられる。
【0074】
本発明による固定アセンブリ、フェルールおよび固定取り付けアセンブリで構成される異なる態様という表現は、文字通りに取られるべきではない。態様という表現は、単に、該態様の実際の機能の背後にある論理的根拠を正確に表現するように選択されるものである。
【0075】
本発明に従って、固定アセンブリおよびその利点を含む上記の例に適用できる異なる態様は、本発明によるフェルールおよび固定取り付けアセンブリに対する応用である態様に対応する。
【0076】
そのある実施形態では、半径方向外側に延在するプレースホルダー部は、フェルールホルダーがプレースホルダーを保持するために係合し得る隆起したリムを含む。
【0077】
隆起したリムの形状は、長方形、正方形、三角形、五角形、六角形および円のいずれであってもよい。
【0078】
隆起したリムを有する半径方向外側に延在するプレースホルダー部の利点は、フェルールホルダーが、該隆起したリムと一致するフェルールホルダー部により、すなわち、隆起したリムを有する半径方向外側に延在するプレースホルダー部用の結合コネクターと考えられ得るフェルールホルダー部により設計され得ることである。
【0079】
別の実施形態では、プレースホルダーの幅は、半径方向外側に延在する方向に垂直であり、細長い取り付けピンの直径より実質的に小さい。
【0080】
ある例では、上記の固定アセンブリのいずれかの実施形態による固定アセンブリを含む固定取り付けアセンブリが提供される。該固定取り付けアセンブリは、
−細長い取り付けピンの第1の端部の金属物への取り付けの間、半径方向外側に延在するプレースホルダー部にフェルールを保持するように構成されたフェルールホルダーをさらに含む。
【0081】
このある実施形態では、該フェルールホルダーは、半径方向外側に延在するプレースホルダー部に結合するように構成されたフェルールホルダー部を含む。
【0082】
ある例では、固定アセンブリを備えた金属物に液状で塗布されるように構成された硬化ライニング材のライナーを固定する、上記の固定アセンブリの実施形態のいずれかによる固定アセンブリの使用方法が提供される。
【0083】
ある例では、本発明によって、固定アセンブリを備えた金属物に液状で塗布されるように構成された硬化ライニング材のライナーを固定する固定アセンブリが提供される。該固定アセンブリは、第1の端部で金属物に取り付けられるように構成された細長い取り付けピンと;該細長い取り付けピンの第1の端部に設けられたフェルールと、を含み、該固定アセンブリは、さらに、該細長い取り付けピンの第2の端部に接続されて該細長い取り付けピンに対して半径方向外側に延在する複数の離間した固定フィンであって、該複数の離間した固定フィンの少なくとも1つは貫通孔を含むことで特徴付けられる固定フィンを含む。
【0084】
該固定アセンブリのある実施形態では、該貫通孔は、少なくとも1つの離間した固定フィンからある角度未満でタブが延在する周縁によって囲まれている。
【0085】
さらなる実施形態では、該タブは、細長い取り付けピンに対して接線方向に延在する。
以下、添付図を参照して本発明をより詳細に説明する。添付図は本発明を単に例証するものであり、それを限定するものとして解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0086】
図1】本発明による取り付けピンに固定された固定ナットの実施形態を示す概略図である。
図2】本発明の実施形態による固定取り付けアセンブリを示す概略図である。
図3】本発明の実施形態による固定取り付けアセンブリの一部の例を示す概略図である。
図4】本発明による固定アセンブリと共に使用されるフェルールの例を示す概略図である。
図5】本発明による方法を説明するフローチャートの例を示す概略図である。
図6】本発明による固定アセンブリテンプレートの例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0087】
図1は、本発明による取り付けピンに固定された固定ナットのある実施形態の側面1を示す概略図である。
【0088】
固定ナット3は、それから半径方向外側に延在する複数の離間した固定フィン2を含む。本例では、固定ナット3は、金属物に取り付けられる細長い取り付けピン17上にナット3をねじ留めするためのねじ山4を備える。
【0089】
本発明の文脈において、「離間した」は、固定フィン2がそれぞれ別々に識別できる、すなわち、フィン2はそれぞれ、細長い取り付けピンまたは固定ナット3のいずれかに直接接続されていることを意味する。
【0090】
固定ナット3を示す図1から明らかなように、離間した固定フィン2は、固定ナット3の回りに接線方向に均等に分布している。このことは、分離した固定フィン2間の(接線方向の)距離が実質的に等しいことを意味する。
【0091】
本例では、離間した固定フィン2の頂側面は位置合わせされており、自身に取り付けられた固定ナットを有する細長い取り付けピンを備える金属物に液状で塗布された硬化ライニング材は、それ自身で水平になる。本発明者らは、離間した固定フィンの頂側面が位置合わせされていなければ、硬化ライニング材は細かく砕けて穴を生じ得ることに注目した。
【0092】
さらに、離間した固定フィン2が細長い取り付けピンに接続される固定フィン2の側面5はテーパー状であり、固定ナット3と離間した固定フィン2の上方の硬化ライニング材が砕けてスポンと抜ける可能性が低減されている。
【0093】
本例では、固定ナット3の最大径は30mmであり、ナット3の運搬と組み込みが容易である。
【0094】
より大きな負荷への耐久性を向上させるために、離間したフィン2の切り出し部6は延在しており、固定アセンブリの強度はさらに向上している。
【0095】
図2は、本発明のある実施形態による固定取り付けアセンブリ11の概略図である。
【0096】
固定取り付けアセンブリ11は固定アセンブリを含み、固定アセンブリは、ナット3、細長い取り付けピン17およびフェルール15を含む。本発明によれば、固定取り付けアセンブリ11は、このように固定アセンブリ、フェルールホルダー12およびチャックを含む。
【0097】
ここで、離間した固定フィン2を有するナット3は、細長い取り付けピン17の頂部上にねじ留めされる。所定の位置に配置されたナット3は、例えば溶接または加圧により細長い取り付けピン17にさらに固定されて、この接続を確実に剛なもの、すなわち永久的なものとする。自身に溶接されたナット3を有する細長い取り付けピン17を建築現場に提供する前に、上記のプロセスを行ってもよい。これによって、建築現場での貴重な時間が低減される。
【0098】
該アセンブリは、フェルールホルダーで保持されるように構成されたフェルール15をさらに含む。固定取り付けアセンブリが所定の位置に配置されると、細長い取り付けピンを金属物(図示せず)に溶接できる。
【0099】
その後、細長い取り付けピンの金属物への取り付けは、スタッド溶接により行われる。その後、フェルールは、その場所における例えば溶融金属などのスポット溶接残留物を維持または保持するように配置される。フェルールの凹部16は、溶接プロセス中に排出される空気を放出させるように配置される。
【0100】
フェルール15は、細長い取り付けピン17の第1の端部の金属物への取り付けの間、フェルールホルダー12によって保持されるように構成された半径方向外側に延在するプレースホルダー14を含む。
【0101】
ここで、フェルールホルダー12は、半径方向外側に延在するプレースホルダー部14と結合するように構成されたフェルールホルダー部13を含む。
【0102】
プレースホルダー部14は、複数の半径方向外側に延在する離間した固定フィン2のうちの2つの間を半径方向外側に延在し、該2つの半径方向外側に延在する離間した固定フィンは中心角を画定し、また、半径方向外側に延在するプレースホルダー部の中心軸は、該中心角のミラー軸と実質的に一致する。
【0103】
固定取り付けアセンブリ11は、溶接プロセスの間、離間した固定フィン2を有するナット3を位置付けて保持するチャック18をさらに含む。
【0104】
図3は、本発明のある実施形態による固定取り付けアセンブリの一部31の例を示す概略図である。図3は、半径方向外側に延在するプレースホルダー部14と結合するように構成されたフェルールホルダー部13を有するフェルールホルダー12を示す。
【0105】
図示のように、半径方向外側に延在するプレースホルダー部14は、矩形形状を有する特定の例では、フェルールホルダー部13に設けられた開口33に好適に収まるリム32を含む。
【0106】
前述のように、リム32の形状、従って、開口33の形状も、円形、矩形、三角形、五角形、六角形のいずれであってもよい。
【0107】
図4は、本発明による固定アセンブリと共に使用されるフェルール14の例を示す概略図である。
【0108】
フェルール14は、本発明による固定アセンブリと共の使用に適しており、該フェルールは、細長い取り付けピンの第1の端部に取り付けられるように構成されており、また、細長い取り付けピンの第1の端部の金属物への取り付けの間、フェルールホルダーにより保持されるように構成された半径方向外側に延在するプレースホルダー14を含む。
【0109】
前述のように、2つの半径方向外側に延在する離間した固定フィンが中心角を画定してもよく、半径方向外側に延在するプレースホルダー部14の中心軸33は、該中心角のミラー軸と実質的に一致する。
【0110】
図5は、本発明による方法を説明するフローチャート51の例を示す概略図である。
【0111】
図5は、液状で金属物に塗布されるように構成された硬化ライニング材のライナーを固定する金属物への固定アセンブリの取り付け方法を示す。該方法は、
−互いに対して、固定アセンブリの位置を示す複数の固定アセンブリ切り出しを含む固定アセンブリテンプレートを金属物に配置するステップ52と;
−該複数の固定アセンブリ切り出しに対応するマークされた位置によって該金属物をマークする固定アセンブリテンプレートにマーキング剤を塗布するステップ53と;
−固定アセンブリを取り付ける該金属物に、少なくとも該マークされた場所を準備するステップ54と;
−該金属物のマークされた場所に対応させて、該固定アセンブリを該金属物に取り付けるステップ55と、を備える。
【0112】
図6は、本発明による固定アセンブリテンプレートの例を示す概略図である。
【0113】
図6は、液状で金属物に塗布されるように構成された硬化ライニング材のライナーを固定する金属物への固定アセンブリの取り付け時に使用される固定アセンブリテンプレート61を示す。該固定アセンブリテンプレートは、
−互いに対して、固定アセンブリ61の位置と方向を示す複数の固定アセンブリ切り出し63(1つだけを図示)を含む。
【0114】
理想的な状態では、フェルールは、参照番号62でマークされた円内に収まらなければならない。
【0115】
本発明を多くの例を用いて前述のように説明した。当業者には理解されるように、請求項で画定される本発明の範囲から逸脱することなく、いくつかの変更と追加が可能であり得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6