特許第6979985号(P6979985)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6979985
(24)【登録日】2021年11月18日
(45)【発行日】2021年12月15日
(54)【発明の名称】道路逸脱防止システム
(51)【国際特許分類】
   B60W 30/12 20200101AFI20211202BHJP
【FI】
   B60W30/12
【請求項の数】17
【外国語出願】
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-129552(P2019-129552)
(22)【出願日】2019年7月11日
(62)【分割の表示】特願2016-547918(P2016-547918)の分割
【原出願日】2015年1月22日
(65)【公開番号】特開2019-202775(P2019-202775A)
(43)【公開日】2019年11月28日
【審査請求日】2019年8月13日
(31)【優先権主張番号】61/950,962
(32)【優先日】2014年3月11日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/601,752
(32)【優先日】2015年1月21日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】313005662
【氏名又は名称】コンチネンタル オートモーティブ システムズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CONTINENTAL AUTOMOTIVE SYSTEMS, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ジェレミー ジェイ. マックレイン
(72)【発明者】
【氏名】ドミニク フレーリヒ
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィッド レスリー アグニュー
(72)【発明者】
【氏名】アイブロ ムハレモヴィック
(72)【発明者】
【氏名】グラハム ラニア フレッチャー
【審査官】 増子 真
(56)【参考文献】
【文献】 特開平04−300781(JP,A)
【文献】 特開2008−213745(JP,A)
【文献】 特開2010−202048(JP,A)
【文献】 特表2011−517632(JP,A)
【文献】 特開2011−028659(JP,A)
【文献】 特表2013−512140(JP,A)
【文献】 特開2013−173520(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 10/00 − 10/30
B60W 30/00 − 60/00
B62D 6/00 − 6/10
B60T 7/12 − 8/1769
B60T 8/32 − 8/96
B60R 21/00 − 21/13
B60R 21/34 − 21/38
G08G 1/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の道路逸脱を阻止する方法であって、当該方法は、
車道縁部を識別することによって車道経路を認識するために、前記車両の走行方向の眺めを提供するカメラからの画像を分析することであって、前記画像を分析することは、前記車両の電子コントロールユニットによって実行される、ことと、
前記電子コントロールユニットによって、予測車両経路を特定することと、
前記車道経路と前記予測車両経路とを比較することと、
前記予測車両経路が前記車道経路から所定の閾値ぶん相違すると、車両の車道逸脱を特定することと、
前記車両の経路を前記車道経路に戻すために、少なくとも1つの修正処置を決定することと、
前記少なくとも1つの修正処置を提供するために、少なくとも1つの他の車両システムに命令を送信することと
を含み、
前記車道経路を認識するために前記カメラからの画像を分析する際に、TPMS、慣性計測装置及びホイールスピードセンサのうちの1つを用いて推定された路面粗さを参照し、
前記少なくとも1つの修正処置は、前記車両の軌道を、前記車道縁部と平行にするように変更する前に、前記車両の軌道を、前記車道縁部から離し、さらに、前記車道経路の上に動かすように変更することを含む、方法。
【請求項2】
車道経路の検出の少なくとも1つの付加的なソースを用いて、前記車道経路を特定することと、
前記少なくとも1つの付加的なソースによって特定された前記車道経路を前記予測車両経路と比較することと、
前記少なくとも1つの付加的なソースによって、車道逸脱の二次的な確認を提供することと
をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの付加的なソースは、慣性計測装置、ホイールスピードセンサ、別のカメラ、側面に向いているセンサ、超音波センサ、レーダー、LIDAR、GPS、TPMS、車線標示検出および車線逸脱警報システムを含む、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記カメラはステレオカメラである、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの修正処置は、さらに
横滑り防止装置によって、操舵処置を提供することと、
電動パワーステアリングシステムによって、操舵処置を提供することと、
後輪操舵システムによって、操舵処置を提供することと、
前記横滑り防止装置と前記電動パワーステアリングシステムと前記後輪操舵システムとのあらゆる組み合わせを使用することと、
を含む、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの修正処置は、前記車両の前記軌道が前記車道縁部と平行になると終了する、請求項1記載の方法。
【請求項7】
車道からの逸脱を示す、運転手の注意を検出することに応じて、運転手注意力モニターによって前記車道逸脱の二次的な確認を提供することを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記車両の道路逸脱を阻止する方法は、車道標示とは無関係である、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
車道経路の対面交通、境界検出、自由空間検出、並びに、筒状部材、標示及びボタン状部材を含む道路特徴を特定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
車両の道路逸脱を阻止する方法であって、当該方法は、
車道縁部を識別することによって車道経路を認識するために、前記車両の走行方向の眺めを提供するカメラからの画像を分析することであって、前記画像を分析することは、前記車両の電子コントロールユニットによって実行され、前記画像を分析する際に、TPMS、慣性計測装置及びホイールスピードセンサのうちの1つを用いて推定された路面粗さを参照する、ことと、
前記電子コントロールユニットによって、予測車両経路を特定することと、
前記車道経路と前記予測車両経路とを比較することと、
前記予測車両経路が前記車道経路から所定の閾値ぶん相違すると、車両の車道逸脱を特定することと、
前記車両の経路を前記車道経路に戻すために、少なくとも1つの修正処置を決定することと、
前記少なくとも1つの修正処置を提供するために、少なくとも1つの他の車両システムに命令を送信することと
少なくとも1つの横滑り防止装置によって前記少なくとも1つの修正処置を適用することと
を含み、
前記少なくとも1つの修正処置は、
前記横滑り防止装置によって、操舵処置を提供することと、
電動パワーステアリングシステムによって、操舵処置を提供することと、
後輪操舵システムによって、操舵処置を提供することと、
前記横滑り防止装置と前記電動パワーステアリングシステムと前記後輪操舵システムとのあらゆる組み合わせを使用することと
のうちの少なくとも1つを含み、
前記少なくとも1つの修正処置を適用することは、前記車両の軌道を前記車道縁部と平行にするように変更する前に、前記車両の軌道を、前記車道縁部から離し、さらに、前記車道経路の上に動かすように変更することを含む、方法。
【請求項11】
車道経路の検出の少なくとも1つの付加的なソースを用いて、前記車道経路を特定することと、
前記少なくとも1つの付加的なソースによって特定された前記車道経路を前記予測車両経路と比較することと、
前記少なくとも1つの付加的なソースによって、車道逸脱の二次的な確認を提供することと
をさらに含む、請求項10記載の方法。
【請求項12】
車道からの逸脱を示す、運転手の注意を検出することに応じて、運転手注意力モニターによって前記車道逸脱の二次的な確認を提供することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記少なくとも1つの付加的なソースは、慣性計測装置、ホイールスピードセンサ、別のカメラ、側面に向いているセンサ、超音波センサ、レーダー、LIDAR、GPS、TPMS、車線標示検出および車線逸脱警報システムを含む、請求項11記載の方法。
【請求項14】
前記カメラはステレオカメラである、請求項10記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つの修正処置は、前記車両の前記軌道が前記車道縁部と平行になると終了する、請求項10記載の方法。
【請求項16】
前記車両の道路逸脱を阻止する方法は、車道標示とは無関係である、請求項10に記載の方法。
【請求項17】
車道経路の対面交通、境界検出、自由空間検出、並びに、筒状部材、標示及びボタン状部材を含む道路特徴を特定することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、自走車両、より詳細には、自走車両用のセーフティシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
背景技術
現在生産されている各車線逸脱防止および車線維持システムは、車両を自身の車線に維持するという、類似したタスクを実行する。しかし、このようなシステムは、特に、走行車線に焦点が合わせられており、車道に焦点が合わせられているのではない。これらのシステムは車道上の目に見える線を必要とするが、このような線が無いことがよくある。また、これらのシステムは、共通の展開において、すなわち運転手が方向指示器を用いずに意図的に車線標示を横切る場合に、誤作動してしまう傾向がある。これらのシステムの介入権限は典型的に制限されており、アシスタンス機能としてしか見なされない。
【0003】
本願で提示された背景技術の説明は、本開示のコンテクストを一般的に提示する目的を有する。この背景技術のセクションに記載されている限りにおいて、挙げられている発明者の著作、並びに、他の点において出願時点で従来技術としての資格を有していない可能性のある、明細書の態様は、明示的にも、暗示的にも、本開示に対抗する従来技術として認められない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
要約
車道逸脱防止機能を提示する、車両用セーフティシステムは、車両に取り付けられており、車両の走行方向の眺めを提供するカメラと、このカメラに接続されているエレクトロニック(電子)コントロールユニット(ECU)とを含んでいる。ECUは、カメラの画像を分析し、車道経路を予測車両経路と比較するための命令を含んでいる。ECUは、予測車両経路と車道経路とが所定の閾値ぶん相違すると、車両の車道逸脱が生じていることを特定し、車両経路を車道経路に戻す、少なくとも1つの修正処置を決定する。このセーフティシステムは、少なくとも1つの横滑り防止装置によって少なくとも1つの修正措置を適用するために命令を送信する。
【0005】
車両用の車道逸脱防止方法は、車道縁部を識別することによって、車道経路を認識するために、車両走行方向の眺めを提供するカメラからの画像を分析することを含む。画像分析は、車両のECUによって行われる。ECUは、予測車両経路を特定し、車道経路を、この予測車両経路と比較する。ECUは、予測車両経路と車道経路とが所定の閾値ぶん相違すると、車両の車道逸脱が生じていることを特定し、その後、車両経路を車道経路に戻す、少なくとも1つの修正処置を決定する。少なくとも1つの修正処置を提供するために、ECUは、少なくとも1つの他の車両システムに命令を送る。
【0006】
本開示の別の適用領域は、以降に提示する詳細な説明から明らかになるだろう。この詳細な説明および特定の実施例は、本開示の有利な実施形態を示してはいるが、説明のためだけのものであり、本開示の範囲を制限するものではない。
【0007】
本開示は、この詳細な説明および添付図面からより良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明のセーフティシステムのための道路逸脱防止機能を有する車両の概略図である
図2】本発明の道路逸脱防止機能を用いる方法の概略図である
図3】A−Gは、本発明の道路逸脱防止機能を用いている車両の概略図である
【発明を実施するための形態】
【0009】
詳細な説明
以降の説明は、単に例示的な性質のものであり、本開示、その適用または使用をいかようにも制限するものではない。分かり易くする目的で、同様の素子を識別するために、同じ参照番号が複数の図面で使用される。図1は、セーフティシステム12、112を有する車両10、110を示している。セーフティシステム12、112は、道路逸脱防止(RDP)機能14、114を含んでいる。このRDP機能14、114は、運転手の入力を必要としない、車両10、110の、車道からの意図しない逸脱を阻止する方法を提供する。
【0010】
RDP機能14、114は、車両10、110の種々のセンサ16、116およびシステム18、118からの情報を使用してよい。これは例えば、ホイールスピードセンサ、慣性センサ、レーダー、LIDAR(light detection and ranging)、カメラ20、120等である。さらに、RDP機能14、114が、横滑り防止装置(ESC)22、122および電動パワーステアリングシステム(EPS)24を利用してもよい。道路逸脱を検出して、修正処置を決定するために、車両10用のエレクトロニックコントロールユニット(ECU)は、種々のセンサおよびシステムからの情報を分析する。
【0011】
RDP機能14、114は、道路逸脱が検出された場合に、車両10、110を操舵して、安全な経路に戻すために、軌道コントロールストラテジーを使用する。車両10、110が、まだ「著しい」車道逸脱を有していない場合には、軌道コントローラは、車両全体10、110が車道に戻り、道路曲線の接線と車両の軌道が等しくなるまで車両10、110を車道に戻すように操舵することを目的とする。車両10、110が、「著しい」車道逸脱を既に有している場合には、軌道コントローラは、道路曲線の接線と軌道が等しくなるまで、しかし完全に車道上に戻すことなく、車両10、110を戻すように操舵することを目的とする。これは、生じ得る、対面交通との衝突を回避するために行われる。しかし、側面センシングおよび/または360°センシングを有するシステムの場合には、これは必要ではないだろう。
【0012】
システム12、112は、路面粗さの変化を検出するため、および、道路逸脱を確認するため、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・センサ(TPMS)を使用してよい。路面粗さおよび/または変化を検出するための、他の二次的なセンサ、例えばカメラ、慣性計測装置(IMU)およびホイールスピードセンサ(WSS)が使用されてもよい。システム12、112が、走行可能な車道を特定するために、他の動いている交通参加者および定常的な対象物を検出するために、グローバル・ポジショニング・システム(GPS)、ADASマップデータ、LIDARおよびレーダーまたは他の対象物センシング方法を使用してもよい。RDP機能14、114は、RDP行動および介入ストラテジーを調整するために、アクティブな運転手モニタリングを使用することができる。すなわち、これは、アクティブな運転手関与のケースにおいて介入を抑圧するため、または、運転手が注意散漫である、眠気を有している、機能障害である等のケースにおいて、より早期のおよび/またはより強い介入を提供するためである。
【0013】
ECU30、130が、逸脱を検出するための車道経路との比較のために、予測車両経路を決定してもよい。車両経路の予測は、上述したセンサおよびシステムからの入力を含んでいてよい。これは、少なくとも、EPS24の操舵角度センサを含む。予測車両経路と車道経路とが所定の閾値を超えて相違すると、車道逸脱が検出される。この所定の閾値は、車両の現在のコンディション、例えばスピード、操舵角度等、および、予測車両経路と車道経路との間の差の変化の速度に応じて、変化してもよい。
【0014】
ECU30、130は、以下で詳細に説明されるように、道路からの車両の逸脱および/または接近している逸脱を、例えば車道縁部を検出することによって検出する。本明細書を通じて、車両の車道逸脱への言及は、少なくとも部分的に発生した逸脱も、差し迫った、車道からの車両の逸脱も含む。
【0015】
逸脱および/または差し迫った逸脱の二次的な確認が、修正処置を提供するために必要になり得る強い操舵介入のために、よりロバストな検出を提供する目的で使用されてもよい。この二次的な確認がECU30、130によって行われてもよい、または、他の車両システム、例えば車線逸脱警報システムからECU30、130に報告されてもよい。付加的に、ECU30、130が、他の複数の車両システムによって共同で使用されてもよい、または、RDP機能14、114に対する分析を別個に提供してもよい。
【0016】
ECU30、130は、カメラ20、120からの画像を分析して、RDP機能14、114に対する車道逸脱の一次的な確認を提供する。カメラ20、120は、車両10、110の走行方向を見るために取り付けられている。実際の車道26が検出される。これは、車道境界28、例えば道路縁部を含む。車両10、110による、車道26からの意図的でない逸脱が検出されると、車両10、110は、自動的に操舵されて、車道26に戻される、または、択一的に、自動的に、更なる車道26逸脱が阻止される。逸脱が検出されるために、車両10、110が、車道26から離れる必要はない。RDP機能14、114が、車道からの車両10、110の差し迫った逸脱を検出し、逸脱が発生する前に、車両10、110の経路を修正してもよい。付加的に、RDP機能14が、運転手に警報を与えてもよい。しかし、運転手からの反応が無い場合には、RDP機能14は、車両経路を修正するであろう。
【0017】
車両10、110の経路が自動操舵によって修正される場合には、車両の自動操舵は、次のものによって行われる。
(1)適切なホイールブレーキを起動させることによる、ESC22、122を手段にした電子制御ブレーキシステム
(2)トルク/力アプリケーションの操縦を介したEPSシステム24
(3)他の、自律的にコントロールされるアクチュエータ、例えば、後輪操舵アクチュエータ、および
(4)上述した(1)〜(3)のあらゆる組み合わせ
車両10の操舵のためにESC22、122を使用するために、ESC22は、差動ブレーキを適用することによって、ヨートルクを提供し得る(図1において、矢印によって示されている)。これによって、車両10を、所望の方向に偏らせることができる。運転手の入力に依存しないでトルク/力の操縦を適用することができるあらゆるタイプのEPSシステム24が使用可能である。
【0018】
RDP機能14、114が、検出された車道逸脱(または差し迫った車道逸脱)の特有の情況に基づいた特有の軌道コントロールを提供してよい。状況に対する特有の軌道コントロールが、検出時に発生した逸脱の量、道路の軌道および車両の動性に依存して車両経路を修正またはオーバーコレクションすることができてもよい。経路修正を提供するための特有の軌道コントロールが、上述した方法の1つにおいて、道路縁から所定の距離まで車両10、110を操舵することを伴ってもよい。RDP機能14、114による修正処置が、車道に沿った現在の走行車線内に車両10の位置を保持しつつ、修正を提供してもよい。オーバーコレクション処置が、車道縁部28から最も遠い走行車線の側辺まで車両10、110を動かし、その後、車両を車線の中央まで、または、車道縁部28からの所定の距離まで戻すことを伴ってもよい。すなわち、この処置は、車両10、110を、検出された車道縁部28から離れるように操舵し、その後、車両10、110の経路を、車道縁部28に対して平行(道路曲線の接線に対して平行)な軌道まで戻すことを伴う。
【0019】
車道逸脱の二次的な確認は、付加的なセンサの情報による路面粗さの測定を介して実現可能である。これは例えば、車両10の各側面に配置されたIMU、WSS16、116および/またはカメラ20、120からの情報である。路面粗さは、路面における周期的な変化、例えば減速舗装を含んでいてよい、または、例えば、舗装道路に沿った砂利に接触している1つまたは複数のホイールによる、路面粗さの変化の認識を含んでいてよい。車道26に対して相対的な車両10の走行状況/状態の付加的な確認が、レーダーまたはLIDAR等の、進化したドライバー・アシスタンスシステムによって使用される付加的なセンサ16、116、または、車線標示29を用いる車線逸脱警報等の、他のドライバー・アシスタンスシステムによって使用される付加的なセンサ16、116を使用して行われてもよい。
【0020】
RDP機能14、114は、例えば時速55kmから130kmまでの車両速度範囲において、および、種々のタイプの道路、例えば田舎道および高速道路で使用可能である。幾つかのシステムは通常の道路状況下でのみ動作可能であり、また、道路逸脱を検出するおよび道路逸脱に応答する付加的なセンサおよびシステムを有している他のシステムは、複雑な道路状況下でも動作可能である。これはすなわち、工事領域および市街地道路である。RDP機能14、114を、左ハンドル車または右ハンドル車での使用に合わせて構築することもできる。
【0021】
他の車両センサおよびシステムを、車道逸脱の二次的な検出を提供するため、車道逸脱の一次的なおよび/または二次的な検出のロバスト性を高めるため、または、必要な介入の付加的な考慮を提供するために使用してもよい。ある事例では、タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システムからの情報が、車道逸脱を検出する、および/または、確認するために使用可能である。他の事例では、GPSおよびADASマップが、車道逸脱を検出する、および/または、確認するために使用可能である。さらに別の事例では、運転注意力モニターが、RDP機能14、114による車両操舵介入が必要である、または、必要でない信頼水準を変更するために使用される。このような事例では、付加的なシステムからの情報が、ECU30、130によって分析される。
【0022】
図2は、RDP機能14、114を有する車両10、110に対するシステム構造の1つの実施形態を示す。ECU30、130は、情報のデータ処理を使用する、および、含む。これは、例えば、加工されていないセンサ入力、車線/道路軌道、車道縁部距離、車道情報の質、鉛直加速度である。さらに、道路モデル32、132が内部で使用されていてもよい。これは、車道縁部に関する情報、道路側面の特徴に関するデータ、道路のタイプ等を含む。この道路データは、センサ入力から収集および特定されてもよく、また、使用可能であれば、GPSおよびADASマップシステムからの情報を使用してもよい。ECU30、130は、RDP機能14、114を提供するために、データ処理情報と道路モデルを使用する。これは、車道線または車道縁部の識別を通して、車道経路26を認識するために、カメラ20、120からの画像を分析することによって行われる。車道経路は、同様にECU30、130によって特定された、予測車両経路と比較される。予測車両経路が検出された車道経路と所定の閾値ぶん相違すると、車両の車道逸脱が特定される。ECU30、130は、車両経路を車道経路に戻すための修正処置の決定も行う。ECU30、130は、所望されている処置を提供するために、別の車両システム、例えばESC22、122またはEPS24へ要求34、134を送信する。
【0023】
1つの実施形態では、RDP機能14を有するセーフティシステム12が、車道境界28の検出および路面粗さの推定のために、ステレオカメラ20を使用してもよい。付加的に、RDP機能14が、車道境界の検出のためのスキャニングLIDARセンシングおよび自由空間測定、道路縁部の確認等のための側面に向いているセンサを使用してよい。この種のセンサ16は、レーダー、LIDAR、超音波センサおよび付加的なカメラのあらゆる組み合わせであってよい。RDP機能14が、上述したように、EPSおよび/または後輪操舵部等の択一的なアクチュエータを使用してもよい。
【0024】
別の実施形態では、セーフティシステム112は、低コストのセンサおよびアクチュエータを使用する。すなわち、白黒カメラ120およびESC122である。これらは、既に、多くの車両110における標準的な機器である。白黒カメラ120は、主要センシングデバイスとして使用される。これに加えて、RDP機能114が、センサ116、例えばIMUおよび/またはWSSからの車道26の逸脱の二次的な確認を有していてもよい。これは、誤作動を阻止する、または、低減するのに必要であり得、より強い介入レベルを可能にする。この実施形態では、典型的には既に車両110に組み込まれているESC122が、車両110の逸脱を修正し、車両110を車道26の経路に戻すアクチュエータとして作用する。ESC122は、この領域における高い定着率と利点とを提供する、低いコストが理由で使用される。操舵/修正アクチュエータとしてESC122を使用する他の利点には、車両110の減速が含まれる。これは、車両110が車道から依然として逸脱し続けている場合に、生じ得るあらゆる衝突の作用を和らげる。
【0025】
図3A−Gは、車両10、110の道路および車道逸脱が、RDP機能14、114によって検出されている、複数の状況を示している。修正されていない車道逸脱のコースが、点線による矢印によって示されている。RDP機能14、114は、車両10、110の経路を修正し、車両10、110を車道26上に維持する。修正された経路は、実線による矢印によって示されている。図3Aは、直線道路を前方へ走行している車両10、110の修正の例である。ここでは、道路の側辺は、道路縁部を印す道路線29を有していない。RDP機能14、114は、車道26を識別するために道路縁部28を識別する。図3Bは、直線道路を前方へ走行している車両10、110の修正の例である。ここでは、道路の側辺は、道路縁部を印す道路線29を有している。RDP機能14、114は、車道26を識別するために道路縁部28を使用する。従って、図3Bに示されているように道路線29が存在するか、図3Cに示されているように道路線29が存在しないかとは無関係に、RDP機能14、114は、車両10、110を車道26上に維持するために、必要な修正処置を提供する。付加的に、車両10、110に車線逸脱警報が設けられている場合には、これは、RDP機能14、114のための二次的な確認として使用可能である。図3Cは、直線道路を前方へ走行している車両10、110の修正の例である。ここでは、道路の側辺は、道路縁部28を印す道路線29を有していない。RDP機能14、114は、車道26を識別するために道路縁部28を識別する。図3Cでは、対象物、例えば、藪、木々、駐車中の車、ガードレール等が道路側辺に沿って位置しており、これによって、車道経路の識別が補助される。図3Cに示されているように道路線29が存在する場合には、この道路線29が、RDP機能14、114に対する、道路縁部28の二次的な確認を提供するために使用されてもよい。付加的に、車両10、110に、車線逸脱警報が設けられている場合には、これは、RDP機能14、114に対する二次的な確認として使用可能である。
【0026】
図3Dは、直線道路を前方へ走行している車両10、110の別の例である。ここでは道路の側辺に印が付けられている(または印が付けられていない)。しかし、示されている道路では、車両10、110が、道路の左側を走行している。車両10、110は、右ハンドル車10、110である。RDP機能14、114は、このような走行状況に必要な調整を行うようにプログラミングされている。
【0027】
図3Eは、曲線道路を前方へ走行している車両10、110の修正の例である。ここでは、道路の側辺は、道路縁部28を印す道路線29を有していない。RDP機能14、114は、車道26を識別するために道路縁部28を識別する。RDP機能14、114は、車両経路を車道上で、実線で示されている識別された曲線を中心に、維持するように、車両10、110に操舵を与える。例えばホイールスピードセンサおよび独立した加速度センサであるセンサ16、116を、車両の軌道を特定するため、および、車道逸脱を確認するために使用することができる。
【0028】
図3Fは、直線道路を前方へ走行している車両10、110の修正の例を示している。ここで車両10、110は、印が付けられた車線を逸脱し、対面交通へと向かっている。車両10、110に対する適切な線を識別し、車両10、110をこの、印が付けられた線内に維持するために、RDP機能14、114は車線標示29(白色の線または黄色の線、実線または二重線)を識別する。この種の状況において逸脱を検出するために、RDP機能14、114が他のシステム、例えば車線逸脱警報をすることがある。車線検出をアシストするおよび逸脱を確認するために、対面交通が対象物として使用されてもよい。図3Fと同様に、図3Gは、直線道路を前方へ走行している車両10、110用の修正の例を示している。ここでは車両10、110は、印が付けられた線29から逸脱して、対面交通へと向かっている。しかし、図3Gにおける道路は、車線に印を付けるために、付加的な道路特徴29として反射器、筒状部材、ボタン状部材等も有している。これは、車線逸脱を検出するために使用可能である。
【0029】
本発明を実行するための最適な様式を詳細に示したが、本開示の実際の範囲は、これに制限されるべきではない。なぜなら、本発明に関連する分野の当業者には、添付の請求項の範囲において本発明を実行する種々の択一的な設計および実施形態が自明だからである。
図1
図2
図3-1】
図3-2】