特許第6980103号(P6980103)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6980103電動両開き型の内引きドアおよびその内引きドア駆動装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6980103
(24)【登録日】2021年11月18日
(45)【発行日】2021年12月15日
(54)【発明の名称】電動両開き型の内引きドアおよびその内引きドア駆動装置
(51)【国際特許分類】
   E05F 15/614 20150101AFI20211202BHJP
   E05B 51/02 20060101ALI20211202BHJP
   E06B 7/22 20060101ALI20211202BHJP
   E06B 7/23 20060101ALI20211202BHJP
   B60J 5/06 20060101ALI20211202BHJP
   B60J 5/04 20060101ALI20211202BHJP
【FI】
   E05F15/614
   E05B51/02 A
   E06B7/22 F
   E06B7/23 P
   B60J5/06 F
   B60J5/04 C
【請求項の数】15
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2020-516856(P2020-516856)
(86)(22)【出願日】2017年12月26日
(65)【公表番号】特表2020-534461(P2020-534461A)
(43)【公表日】2020年11月26日
(86)【国際出願番号】CN2017118521
(87)【国際公開番号】WO2019056636
(87)【国際公開日】20190328
【審査請求日】2020年4月30日
(31)【優先権主張番号】201710853438.8
(32)【優先日】2017年9月20日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201710853327.7
(32)【優先日】2017年9月20日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518258423
【氏名又は名称】南京康尼机電股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】史 翔
(72)【発明者】
【氏名】顧 俊海
(72)【発明者】
【氏名】俎 文凱
(72)【発明者】
【氏名】黄 東盛
(72)【発明者】
【氏名】位 云成
(72)【発明者】
【氏名】葛 漢青
(72)【発明者】
【氏名】戴 祖信
(72)【発明者】
【氏名】史 旭東
【審査官】 鳥井 俊輔
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第106677658(CN,A)
【文献】 特開2010−203129(JP,A)
【文献】 特開2001−349155(JP,A)
【文献】 特開平06−297951(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05F 15/00−15/79
B60J 5/04− 5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内引きドアのドア軸と同軸に伝動されるセクタギヤ(1)と、当該セクタギヤ(1)を回転駆動するための駆動機構と、駆動機構をセクタギヤ(1)から離脱させるための解錠機構と、ドアコントローラとを備える内引きドア駆動装置であって、
前記駆動機構は、モータギヤ(2)と、モータギヤ(2)を回転駆動するモータ(3)とを備え、
解錠機構は、シリンダ(4)と、シリンダ(4)から伸び出るシリンダプッシュロッド(401)と、シリンダプッシュロッド(401)の端部に位置するロッキングブロック(5)とを備え、
ロッキングブロック(5)の末端は、前記モータギヤ(2)の回転軸に伝動連結され、
ロッキングブロック(5)には、その周りを水平に回転するためのロッキングブロック回転軸(501)が設けられ、
ロッキングブロック回転軸(501)には、ロッキングブロック(5)に捩り反発力を与えるための弾性部材が設けられ、
解錠シリンダ(4)が吸気するとき、シリンダプッシュロッド(401)がロッキングブロック(5)を押して回転させ、モータギヤ(2)をセクタギヤ(1)に噛合させて弾性部材を捩り、
解錠シリンダ(4)が排気するとき、ロッキングブロック(5)は、弾性部材の捩り反発力により回転してモータギヤ(2)をセクタギヤ(1)から離脱させ
前記駆動機構及び解錠機構は、いずれも取付板(6)に取り付けられ、
取付板(6)には、トリガープレート(7)がさらに設けられ、
セクタギヤ(1)には、トリガープレート(7)に接触する止めピン(101)が設けられ、
ドアが閉じると、止めピン(101)がセクタギヤ(1)と共に回転し、ドアが全閉になると、トリガープレート(7)を押して全閉スイッチ(8)をトリガーし、全閉スイッチから前記ドアコントローラに全閉信号を送信することを特徴とする内引きドア駆動装置。
【請求項2】
請求項に記載の内引きドア駆動装置であって、
前記トリガープレート(7)は、カムと、カムの回転軸に取り付けられたカム復帰トーションスプリング(701)とを含み、
止めピン(101)がトリガープレート(7)を押して全閉スイッチをトリガーすると、カム復帰トーションスプリング(701)が捩られ、
開扉時には、セクタギヤ(1)に連動して止めピン(101)が回動し、カム復帰トーションスプリング(701)によってカムが初期位置まで回転することを特徴とする内引きドア駆動装置。
【請求項3】
請求項に記載の内引きドア駆動装置であって、
前記取付板(6)には凹溝(9)が設けられ、
ロッキングブロック回転軸(501)の底部にロッキングブロック受板(503)が連結され、
前記ロッキングブロック受板(503)の末端が止めネジによって凹溝(9)に固定的に取り付けられていることを特徴とする内引きドア駆動装置。
【請求項4】
請求項1に記載の内引きドア駆動装置であって、
前記弾性部材は、ロッキングブロック回転軸(501)の外壁に外嵌されたトーションスプリングであることを特徴とする内引きドア駆動装置。
【請求項5】
請求項1に記載の内引きドア駆動装置であって、
前記モータギヤ(2)の回転軸にはモータギヤ軸受が設けられ、
前記モータギヤ軸受は、ロッキングブロック(5)の末端に固定的に連結されていることを特徴とする内引きドア駆動装置。
【請求項6】
請求項1に記載の内引きドア駆動装置であって、
前記シリンダプッシュロッド(401)のロッキングブロック(5)に接触する端部に、セクタギヤ(1)に対するモータギヤ(2)の噛合の度合いを調整するための調節ネジ(402)が設けられていることを特徴とする内引きドア駆動装置。
【請求項7】
内引きドアのドア軸と同軸に伝動されるセクタギヤ(1)と、当該セクタギヤ(1)を回転駆動するための駆動機構と、駆動機構をセクタギヤ(1)から離脱させるための解錠機構とを備える内引きドア駆動装置であって、
前記駆動機構は、モータギヤ(2)と、モータギヤ(2)を回転駆動するモータ(3)とを備え、
解錠機構は、シリンダ(4)と、シリンダ(4)から伸び出るシリンダプッシュロッド(401)と、シリンダプッシュロッド(401)の端部に位置するロッキングブロック(5)とを備え、
ロッキングブロック(5)の末端は、前記モータギヤ(2)の回転軸に伝動連結され、
ロッキングブロック(5)には、その周りを水平に回転するためのロッキングブロック回転軸(501)が設けられ、
ロッキングブロック回転軸(501)には、ロッキングブロック(5)に捩り反発力を与えるための弾性部材が設けられ、
解錠シリンダ(4)が吸気するとき、シリンダプッシュロッド(401)がロッキングブロック(5)を押して回転させ、モータギヤ(2)をセクタギヤ(1)に噛合させて弾性部材を捩り、
解錠シリンダ(4)が排気するとき、ロッキングブロック(5)は、弾性部材の捩り反発力により回転してモータギヤ(2)をセクタギヤ(1)から離脱させ、
前記シリンダプッシュロッド(401)のロッキングブロック(5)に接触する端部に、セクタギヤ(1)に対するモータギヤ(2)の噛合の度合いを調整するための調節ネジ(402)が設けられていることを特徴とする内引きドア駆動装置。
【請求項8】
請求項1に記載の内引きドア駆動装置であって、
前記セクタギヤ(1)と内引きドアのドア軸とがスプライン軸(10)によって連結されていることを特徴とする内引きドア駆動装置。
【請求項9】
請求項に記載の内引きドア駆動装置であって、
前記モータ(3)は、直流ウォームギヤ減速モータ(3)であり、
モータ(3)には、モータ(3)の電流を検出して電流信号をリアルタイムでドアコントローラに伝送するモータホールスイッチが接続されていることを特徴とする内引きドア駆動装置。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載の内引きドア駆動装置を用いた電動両開き型の内引きドアであって、
2つの内引きドア駆動装置を備え、
内引きドア駆動装置によって駆動されるドア軸(11)と、ドア軸(11)に追従して回転する扉(12)とをさらに備えることを特徴とする電動両開き型の内引きドア。
【請求項11】
請求項10に記載の電動両開き型の内引きドアであって、
前記内引きドア駆動装置は、さらにドアコントローラを備え、
前記ドアコントローラは、さらにモータ(3)の電流変化を監視し、モータ(3)の位置信号及び電流変化に基づいて、ドアの開閉動作中に扉(12)が阻まれるかを判断し、阻まれた場合に、扉(12)の運動状態変更を駆動するように駆動装置を制御することを特徴とする電動両開き型の内引きドア。
【請求項12】
請求項10に記載の電動両開き型の内引きドアであって、
それぞれ左側指保護用ゴム、右側指保護用ゴムである中心対称の2つの指保護用ゴムを備え、左側指保護用ゴム、右側指保護用ゴムは、それぞれ2つの扉(12)に連結され、各指保護用ゴムは、それぞれ本体部(131)を含み、本体部(131)の一端は、ドアトリム側に向けて外側シールリップ(132)が延出し、本体部(131)の他端は、ドアトリム側に向けてシールコーナー部(133)が延出し、シールコーナー部(133)の端部が内側に折り曲げられて内側シールリップ(134)が延出し、外側シールリップ(132)とシールコーナー部(133)は、いずれも連結骨を介して本体部(131)に連結されており、連結骨と外側シールリップ(132)及び本体部(131)との間に空洞が形成され、連結骨とシールコーナー部(133)及び本体部(131)との間にも空洞が形成され、
両開きの内引きドアが閉じると、左側指保護用ゴムの外側シールリップ(132)は、右側指保護用ゴムのシールコーナー部(133)に隣接し、右側指保護用ゴムの外側シールリップ(132)は、左側指保護用ゴムのシールコーナー部(133)に隣接し、左側指保護用ゴムの内側シールリップ(134)は、右側指保護用ゴムの内側シールリップ(134)に隣接することを特徴とする電動両開き型の内引きドア。
【請求項13】
内引きドア駆動装置を用いた電動両開き型の内引きドアであって、
2つの内引きドア駆動装置を備え、
内引きドア駆動装置によって駆動されるドア軸(11)と、ドア軸(11)に追従して回転する扉(12)とをさらに備え、
前記内引きドア駆動装置は、内引きドアのドア軸と同軸に伝動されるセクタギヤ(1)と、当該セクタギヤ(1)を回転駆動するための駆動機構と、駆動機構をセクタギヤ(1)から離脱させるための解錠機構とを備え、
前記駆動機構は、モータギヤ(2)と、モータギヤ(2)を回転駆動するモータ(3)とを備え、
解錠機構は、シリンダ(4)と、シリンダ(4)から伸び出るシリンダプッシュロッド(401)と、シリンダプッシュロッド(401)の端部に位置するロッキングブロック(5)とを備え、
ロッキングブロック(5)の末端は、前記モータギヤ(2)の回転軸に伝動連結され、
ロッキングブロック(5)には、その周りを水平に回転するためのロッキングブロック回転軸(501)が設けられ、
ロッキングブロック回転軸(501)には、ロッキングブロック(5)に捩り反発力を与えるための弾性部材が設けられ、
解錠シリンダ(4)が吸気するとき、シリンダプッシュロッド(401)がロッキングブロック(5)を押して回転させ、モータギヤ(2)をセクタギヤ(1)に噛合させて弾性部材を捩り、
解錠シリンダ(4)が排気するとき、ロッキングブロック(5)は、弾性部材の捩り反発力により回転してモータギヤ(2)をセクタギヤ(1)から離脱させ、
それぞれ左側指保護用ゴム、右側指保護用ゴムである中心対称の2つの指保護用ゴムを備え、左側指保護用ゴム、右側指保護用ゴムは、それぞれ2つの扉(12)に連結され、各指保護用ゴムは、それぞれ本体部(131)を含み、本体部(131)の一端は、ドアトリム側に向けて外側シールリップ(132)が延出し、本体部(131)の他端は、ドアトリム側に向けてシールコーナー部(133)が延出し、シールコーナー部(133)の端部が内側に折り曲げられて内側シールリップ(134)が延出し、外側シールリップ(132)とシールコーナー部(133)は、いずれも連結骨を介して本体部(131)に連結されており、連結骨と外側シールリップ(132)及び本体部(131)との間に空洞が形成され、連結骨とシールコーナー部(133)及び本体部(131)との間にも空洞が形成され、
両開きの内引きドアが閉じると、左側指保護用ゴムの外側シールリップ(132)は、右側指保護用ゴムのシールコーナー部(133)に隣接し、右側指保護用ゴムの外側シールリップ(132)は、左側指保護用ゴムのシールコーナー部(133)に隣接し、左側指保護用ゴムの内側シールリップ(134)は、右側指保護用ゴムの内側シールリップ(134)に隣接することを特徴とする電動両開き型の内引きドア。
【請求項14】
請求項12又は13に記載の電動両開き型の内引きドアであって、
前記両開きの引きドアの閉鎖時に、左側指保護用ゴムの外側シールリップ(132)は、右側指保護用ゴムのシールコーナー部(133)に締まり嵌めされ、右側指保護用ゴムの外側シールリップ(132)は、左側指保護用ゴムのシールコーナー部(133)に締まり嵌めされ、左側指保護用ゴムの内側シールリップ(134)は、右側指保護用ゴムの内側シールリップ(134)に締まり嵌めされていることを特徴とする電動両開き型の内引きドア。
【請求項15】
請求項10に記載の電動両開き型の内引きドアであって、
前記扉に手すりが取り付けられていることを特徴とする電動両開き型の内引きドア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、都市部の公共交通車両のドア駆動装置に関し、特に電動両開き型の内引きドアおよびその内引きドア駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の大型バスやバス内の電動両開き型の内引きドアは、通常、カップリング又はクランクロッドを用いてシリンダ及びドア軸の伝動を実現するが、伝動効率が低く、パワーが大きく、省エネルギーではない。また、ドアシステムによっては、2枚のドアが連動しなければならない場合があり、緊急事態が発生した場合、一方のドアが阻まれた場合、他方のドアも開かないため、極めて安全上の問題があり、しかも、故障時に運転者が故障位置や原因を知ることができず、故障点検や復旧に不便が生じる。また、従来の引きドアは、ドアが閉じる際に乗客を挟むことがあり、通常閉じ箇所にシールゴムが設けられている。このシールゴムは、乗客を挟んだときにきつく締めすぎるため、緊急時に乗客が速やかに抜けにくく、指やその他の物を挟んだ後に車両が何ら対策を施さずに運転を続けると、大きな事故リスクを伴う。このような事故を防止するため、あるいはシールゴム自体の設置不良により、使用後にシールが不完全となり易い引きドアもあり、これでは車両走行や車内環境に抵抗を与え、安全性が低いばかりでなく外観もよくない。
【0003】
また、従来の電動両開き型の内引きドア、特に、内引きドア駆動装置は、嵩張り、ダクトでの占有スペースが大きく、適用範囲が狭いという欠点があり、一部にシリンダを用いて施錠と解錠を行う機構は信頼性が低く、シリンダの利用効率が低い。駆動機構と支柱との接続の信頼性が低く、開閉インヒビタスイッチは両者を一体化したものを用いることが多く、デバッグやメンテナンスに不利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の従来技術に存在する問題点に鑑みてなされたものであり、伝達効率が高く、小型でメンテナンス性に優れた電動両開き型の内引きドアおよびその内引きドア駆動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
内引きドア駆動装置であって、内引きドアのドア軸と同軸に伝動されるセクタギヤと、当該セクタギヤを回転駆動するための駆動機構と、駆動機構をセクタギヤから離脱させるための解錠機構とを備える。前記駆動機構は、モータギヤと、モータギヤを回転駆動するモータとを備える。解錠機構は、シリンダと、シリンダから伸び出るシリンダプッシュロッドと、シリンダプッシュロッドの端部に位置するロッキングブロックとを備える。ロッキングブロックの末端は、前記モータギヤの回転軸に伝動連結される。ロッキングブロックには、その周りを水平に回転するためのロッキングブロック回転軸が設けられる。ロッキングブロック回転軸には、ロッキングブロックに捩り反発力を与えるための弾性部材が設けられる。解錠シリンダが吸気するとき、シリンダプッシュロッドがロッキングブロックを押して回転させ、モータギヤをセクタギヤに噛合させて弾性部材を捩る。解錠シリンダが排気するとき、ロッキングブロックは、弾性部材の捩り反発力により回転してモータギヤをセクタギヤから離脱させる。
【0006】
さらに、ドアコントローラをさらに備える。前記駆動機構及び解錠機構は、いずれも取付板に取り付けられる。取付板には、トリガープレートがさらに設けられる。セクタギヤには、トリガープレートに接触する止めピンが設けられる。ドアが閉じると、止めピンがセクタギヤと共に回転し、ドアが全閉になると、トリガープレートを押して全閉スイッチをトリガーし、全閉スイッチから前記ドアコントローラに全閉信号を送信する。
【0007】
さらに、前記トリガープレートは、カムと、カムの回転軸に取り付けられたカム復帰トーションスプリングとを含む。止めピンがトリガープレートを押して全閉スイッチをトリガーすると、カム復帰トーションスプリングが捩られる。開扉時には、セクタギヤに連動して止めピンが回動し、カム復帰トーションスプリングによってカムが初期位置まで回転する。
【0008】
さらに、前記取付板には凹溝が設けられる。ロッキングブロック回転軸の底部にロッキングブロック受板が連結される。前記ロッキングブロック受板の末端が止めネジによって凹溝に固定的に取り付けられている。
【0009】
さらに、前記弾性部材は、ロッキングブロック回転軸の外壁に外嵌されたトーションスプリングである。
【0010】
さらに、前記モータギヤの回転軸にはモータギヤ軸受が設けられる。前記モータギヤ軸受は、ロッキングブロックの末端に固定的に連結されている。
【0011】
さらに、前記シリンダプッシュロッドのロッキングブロックに接触する端部に、セクタギヤに対するモータギヤの噛合の度合いを調整するための調整ネジが設けられている。
【0012】
さらに、前記セクタギヤと内引きドアのドア軸とがスプライン軸によって連結されている。
【0013】
さらに、前記モータは、直流ウォームギヤ減速モータである。モータには、モータの電流を検出して電流信号をリアルタイムでドアコントローラに伝送するモータホールスイッチが接続されている。
【0014】
上記内引きドア駆動装置を用いた電動両開き型の内引きドアであって、2つの内引きドア駆動装置を備え、内引きドア駆動装置によって駆動されるドア軸と、ドア軸に追従して回転する扉とをさらに備える。
【0015】
さらに、前記ドアコントローラは、さらにモータの電流変化を監視し、モータの位置信号及び電流変化に基づいて、ドアの開閉動作中に扉が阻まれるかを判断し、阻まれた場合に、扉の運動状態変更を駆動するように駆動装置を制御する。開閉扉の途中で障害物に当たった場合、モータ電流とホール位置が変化すると、コントローラによるクランプ防止動作が可能となり、安全性が向上するとともに、応答性が向上する。
【0016】
さらに、それぞれ左側指保護用ゴム、右側指保護用ゴムである中心対称の2つの指保護用ゴムを備える。左側指保護用ゴム、右側指保護用ゴムは、それぞれ2つの扉に連結される。各指保護用ゴムは、それぞれ本体部を含む。本体部の一端は、ドアトリム側に向けて外側シールリップが延出し、本体部の他端は、ドアトリム側に向けてシールコーナー部が延出し、シールコーナー部の端部が内側に折り曲げられて内側シールリップが延出する。外側シールリップとシールコーナー部は、いずれも連結骨を介して本体部に連結されており、連結骨と外側シールリップ及び本体部との間に空洞が形成され、連結骨とシールコーナー部及び本体部との間にも空洞が形成される。両開きの内引きドアが閉じると、左側指保護用ゴムの外側シールリップは、右側指保護用ゴムのシールコーナー部に隣接し、右側指保護用ゴムの外側シールリップは、左側指保護用ゴムのシールコーナー部に隣接し、左側指保護用ゴムの内側シールリップは、右側指保護用ゴムの内側シールリップに隣接する。
【0017】
さらに、前記両開きの引きドアの閉鎖時に、左側指保護用ゴムの外側シールリップは、右側指保護用ゴムのシールコーナー部に締まり嵌めされ、右側指保護用ゴムの外側シールリップは、左側指保護用ゴムのシールコーナー部に締まり嵌めされ、左側指保護用ゴムの内側シールリップは、右側指保護用ゴムの内側シールリップに締まり嵌めされている。
【0018】
さらに、扉に手すりが取り付けられ、乗客の乗り降りが容易になる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の駆動装置は、モジュール設計を採用し、部品点数が少なく、構造が簡潔で組立が容易で、かつ小型であり、全ての部品が取付板に取り付けられ、取付板は、トランジションブラケットを介して車体に固定可能であり、トランジションブラケットを変更することにより、異なる構造の車体に対応可能である。シリンダを用いて施錠及び解錠を実現することにより、運転手の遠隔緊急解錠を満たすことができる。ロッキングブロックは、リンクが死点を通過する原理を利用して、「死点」に近い構造で、小さいシリンダで閉鎖を実現でき、シリンダの負荷が減少し、ロックがより確実になり、機構の安定性が良くなる。ギヤ離脱式クラッチを使用することにより、解錠が容易で確実である。モータは、直流ウォームギヤ減速モータを用いており、セルフロック機能を有し、フルラッチを可能にする。スプライン軸を使用して支柱に接続し、トルク伝達が確実であり、メンテナンスが容易である。指保護用ゴムを新規なシール構造とすることにより、三重シール効果が高く、乗客を傷付けることなく、かつ、乗客の引き込みを素早く行うことができ、安全性が高く、外観上も美しい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、本発明の駆動装置の概略図である。
図2図2は、本発明の解錠機構の概略図である。
図3図3は、本発明のスイッチングのトリガーを示す図である。
図4図4は、本発明の部分概略図である。
図5図5は、本発明の構造を示す概略図である。
図6図6は、指保護用ゴムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、最適な実施例を通じ、図面と併せて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0022】
図1図3に示すように、電動両開き型の内引きドア及びその内引きドア駆動装置において、内引きドアを開閉駆動する内引きドア駆動装置は、ドア軸11と、ドア軸11に連動して回転する扉12と、ドア軸11を回転駆動する2つの駆動装置とを備える。内引きドアを開閉駆動する駆動装置は、ドアコントローラと、内引きドアのドア軸11と同軸に伝動されるセクタギヤ1と、当該セクタギヤ1を回転駆動する駆動機構と、セクタギヤ1から駆動機構を離脱させるための解錠機構とを備える。セクタギヤ1、駆動機構及び解錠機構は、取付板6に取り付けられ、セクタギヤ1と内引きドアのドア軸11とはスプライン軸10によって連結されている。
【0023】
駆動機構は、モータギヤ2と、モータギヤ2を回転駆動するモータ3とを有する。解錠機構は、シリンダ4と、シリンダ4から伸び出るシリンダプッシュロッド401と、シリンダプッシュロッド401の端部に位置するロッキングブロック5とを有する。シリンダプッシュロッド401は、ロッキングブロック5に接触する端部に、モータギヤ2とセクタギヤ1との噛み合う程度を調節するための調節ネジ402が設けられている。前記モータギヤ2の回転軸に、ロッキングブロック5の末端が伝動連結される。図示のように、モータギヤ2の力点がロッキングブロック5の回転中心に近く、リンクが死点を通過する原理を利用して、「死点」に近い構造で、小さいシリンダ4で大きなロック力を実現できる。ロッキングブロック5は、ロッキングブロック回転軸501を中心に回転可能である。ロッキングブロック回転軸501で鈍角を形成する2つのロッキングブロック5のアームの一端がシリンダプッシュロッド401に接触し、他端が前記「末端」であるモータギヤ2に伝動する。
【0024】
本実施例では、モータギヤ2の回転軸にモータギヤ軸受が設けられ、前記モータギヤ軸受は、ロッキングブロック5の末端に固定的に接続されている。ロッキングブロック5には、その周りを水平に回転するためのロッキングブロック回転軸501が設けられる。ロッキングブロック回転軸501には、ロッキングブロック5に捩り反発力を与えるための弾性部材が設けられる。本実施例における弾性部材は、ロッキングブロック回転軸501の外壁に外嵌されたトーションスプリング502である。解錠シリンダ4が吸気するとき、シリンダプッシュロッド401がロッキングブロック5を押して回転させ、モータギヤ2をセクタギヤ1に噛合させて弾性部材を捩る。解錠シリンダ4が排気するとき、ロッキングブロック5は、弾性部材の捩り反発力により回転してモータギヤ2をセクタギヤ1から離脱させる。取付板6には凹溝9が設けられ、ロッキングブロック回転軸501の底部にはロッキングブロック受板503が連結される。前記ロッキングブロック受板503の末端は、止めネジによって凹溝9内に固定的に取り付けられている。
【0025】
取付板6には、さらにトリガープレート7が設けられ、セクタギヤ1には、トリガープレート7に接触する止めピン101が設けられている。ドアが閉じると、止めピン101は、セクタギヤ1と共に回転し、ドアが全閉になるとトリガープレート7を押して全閉スイッチ8をトリガーし、全閉スイッチ8から全閉信号を前記ドアコントローラに送信する。トリガープレート7は、カムと、カムの回転軸に取り付けられたカム復帰トーションスプリング701とを含む。止めピン101がトリガープレート7を押して全閉スイッチ8をトリガーすると、カム復帰トーションスプリング701が捩られる。開扉時には、セクタギヤ1に連動して止めピン101が回動し、カム復帰トーションスプリング701によってカムが初期位置まで回転する。
【0026】
本実施例におけるモータ3は、直流ウォームギヤ減速モータ3である。モータ3には、モータ3の位置を検出して位置信号をリアルタイムでドアコントローラに伝送するモータホールスイッチが接続されている。ドアコントローラは、さらにモータ3の電流変化を監視し、モータ3の位置信号及び電流変化に基づいて開閉動作中に扉12が阻まれるかを判断し、阻まれた場合に、扉12の運動状態変更を駆動するように駆動装置を制御する。開閉の途中で障害物に当たった場合、モータ3の電流とホール位置が変化すると、コントローラによるクランプ防止動作が可能となり、安全性が向上するとともに、応答性が向上する。
【0027】
また、扉12には、乗客の乗り降りを容易にするための手すりが取り付けられている。かつ、内引きドアの全開位置には、ドアコントローラに接続されたマイクロスイッチが取り付けられている。ドアコントローラは、電流信号とマイクロスイッチ信号とに基づいてドアが全開したかを判断する。
【0028】
本発明の全体概念図を図4、5に示す。開扉/閉扉/緊急解錠時の動作原理は、以下の通りである。
【0029】
1.電動閉扉
ドアが開状態にあるとき、シリンダ4が吸気し、シリンダプッシュロッド401がロッキングブロック5を押して回転させ、さらにモータギヤ2をセクタギヤ1に向かって押して両ギヤを噛み合わせる。シリンダプッシュロッド401上の調節ネジ402を調節することによって、ギヤの噛合いギャップを調節し、ギヤが良好に噛合できるようにする。
駆動モータ3は、正転し、モータギヤ2を駆動してセクタギヤ1を回転駆動する。
セクタギヤ1は、これにスプライン軸10を介して連結されたドア軸11を回転させて、電動閉扉を実現することができる。
セクタギヤ1の止めピン101がトリガープレート7を押すことによりスイッチアセンブリをトリガーし、スイッチアセンブリからドアコントローラに信号を出力し、ドアコントローラが閉扉動作を完了する。
【0030】
2.電動開扉
ドアが閉状態にあるとき、シリンダ4が吸気し、シリンダプッシュロッド401がロッキングブロック5を押して回転させ、さらにモータギヤ2をセクタギヤ1に向かって押して両ギヤを噛み合わせる。シリンダプッシュロッド401上の調節ネジ402を調節することによって、ギヤの噛合いギャップを調節し、ギヤが良好に噛合できるようにする。
駆動モータ3は、逆回転してモータギヤ2を駆動し、セクタギヤ1を回転駆動する。
セクタギヤ1は、これにスプライン軸10を介して連結されたドア軸11を回転させて、電動開扉を実現することができる。
【0031】
3.手動閉扉
ドアが開状態にあるとき、シリンダ4が排気し、ロッキングブロック5がロッキングブロック5復帰トーションスプリング701によって復帰し、同時にシリンダプッシュロッド401が後退し、モータギヤ2がセクタギヤ1から離脱する。
手動でドアを全閉にする。
シリンダ4内に空気が導入され、モータギヤ2がセクタギヤ1に噛合しロックされる。
【0032】
4.緊急解錠の手動開扉
ドアが閉状態にあるとき、緊急解錠装置を操作して、シリンダ4を排気し、ロッキングブロック5がロッキングブロック5復帰トーションスプリング701によって復帰し、同時にシリンダプッシュロッド401が後退し、モータギヤ2をセクタギヤ1から離脱させる。
手動で開扉動作を完了する。
【0033】
5.フルラッチ
任意の位置で、シリンダ4が吸気し、モータギヤ2がセクタギヤ1に噛合し、ウォームギヤモータ3のセルフロック機能により、任意位置のラッチが実現する。
【0034】
また、図6に示すように、本発明の左側指保護用ゴム及び右側指保護用ゴムであり、中心対称の左側指保護用ゴム及び右側指保護用ゴムが嵌合する平面視である。左側指保護用ゴム及び右側指保護用ゴムは、それぞれ2枚の扉12に連結される。各指保護用ゴムは、本体部131を含む。左側指保護用ゴムの本体部131の一端、すなわち図中上端は、ドアトリム側に向けて外側シールリップ132が延出する。本体部131の他端、すなわち図中下端は、ドアトリム側に向けてシールコーナー部133が延出する。本体部131の両端は、いずれもドアパネル方向にドアパネルリップ138が延出してドアパネルのガラス接着面に被せられている。
【0035】
シールコーナー部133の端部が内側に折り曲げられて内側シールリップ134が延出されている。前記外側シールリップ132とシールコーナー部133は、いずれも、連結骨によって本体部131に連結される。連結骨と外側シールリップ132及び本体部131との間に空洞が形成され、連結骨とシールコーナー部133及び本体部131との間にも空洞が形成されている。
【0036】
連結骨は、本体部131に連結された主連結骨135と、主連結骨135から延び、外側シールリップ132に連結された外側連結骨136と、シールコーナー部133に連結されたコーナー連結骨137とを含む。
【0037】
本体部131の中央には貫通孔が設けられ、ドアパネルに接触する箇所にはドアパネルとの装着のための連結部が設けられている。
【0038】
両開きの内引きドアの閉扉時、左側指保護用ゴムの外側シールリップ132は、右側指保護用ゴムのシールコーナー部133に隣接し、右側指保護用ゴムの外側シールリップ132は、左側指保護用ゴムのシールコーナー部133に隣接し、左側指保護用ゴムの内側シールリップ134は、右側指保護用ゴムの内側シールリップ134に隣接する。本実施例では、左側指保護用ゴムの外側シールリップ132は、右側指保護用ゴムのシールコーナー部133に締まり嵌めされ、右側指保護用ゴムの外側シールリップ132は、左側指保護用ゴムのシールコーナー部133に締まり嵌めされ、左側指保護用ゴムの内側シールリップ134は、右側指保護用ゴムの内側シールリップ134に締まり嵌めされて、より良好なシール効果を達成する。
【0039】
左側指保護用ゴムと右側指保護用ゴムが組み合わせる構造は、その合計幅が90mm未満である。ドアシステムが閉じられたときに障害物があれば、指保護用ゴムの空洞が圧縮される。左右指保護用ゴムの空洞間の距離がより小さいので、より小さい障害物検出が可能であり、最小障害物検出物幅は10mmである。より小さい障害物が挟まれた後は、空洞が圧縮され、挟み傷を回避することができ、障害物を容易に引き抜くことができる。また、扉には手すりが取り付けられている。
【0040】
以上は、単に本発明の好適な実施形態である。なお、当業者にとって、本発明の原理を逸脱することなく複数の改良や修飾を行うことが可能であり、これらの改良や修飾も本発明の保護範囲として見なされるべきである。
【0041】
(付記)
(付記1)
内引きドアのドア軸と同軸に伝動されるセクタギヤ(1)と、当該セクタギヤ(1)を回転駆動するための駆動機構と、駆動機構をセクタギヤ(1)から離脱させるための解錠機構とを備える内引きドア駆動装置であって、
前記駆動機構は、モータギヤ(2)と、モータギヤ(2)を回転駆動するモータ(3)とを備え、
解錠機構は、シリンダ(4)と、シリンダ(4)から伸び出るシリンダプッシュロッド(401)と、シリンダプッシュロッド(401)の端部に位置するロッキングブロック(5)とを備え、
ロッキングブロック(5)の末端は、前記モータギヤ(2)の回転軸に伝動連結され、
ロッキングブロック(5)には、その周りを水平に回転するためのロッキングブロック回転軸(501)が設けられ、
ロッキングブロック回転軸(501)には、ロッキングブロック(5)に捩り反発力を与えるための弾性部材が設けられ、
解錠シリンダ(4)が吸気するとき、シリンダプッシュロッド(401)がロッキングブロック(5)を押して回転させ、モータギヤ(2)をセクタギヤ(1)に噛合させて弾性部材を捩り、
解錠シリンダ(4)が排気するとき、ロッキングブロック(5)は、弾性部材の捩り反発力により回転してモータギヤ(2)をセクタギヤ(1)から離脱させることを特徴とする内引きドア駆動装置。
【0042】
(付記2)
付記1に記載の内引きドア駆動装置であって、
ドアコントローラをさらに備え、
前記駆動機構及び解錠機構は、いずれも取付板(6)に取り付けられ、
取付板(6)には、トリガープレート(7)がさらに設けられ、
セクタギヤ(1)には、トリガープレート(7)に接触する止めピン(101)が設けられ、
ドアが閉じると、止めピン(101)がセクタギヤ(1)と共に回転し、ドアが全閉になると、トリガープレート(7)を押して全閉スイッチ(8)をトリガーし、全閉スイッチから前記ドアコントローラに全閉信号を送信することを特徴とする内引きドア駆動装置。
【0043】
(付記3)
付記2に記載の内引きドア駆動装置であって、
前記トリガープレート(7)は、カムと、カムの回転軸に取り付けられたカム復帰トーションスプリング(701)とを含み、
止めピン(101)がトリガープレート(7)を押して全閉スイッチをトリガーすると、カム復帰トーションスプリング(701)が捩られ、
開扉時には、セクタギヤ(1)に連動して止めピン(101)が回動し、カム復帰トーションスプリング(701)によってカムが初期位置まで回転することを特徴とする内引きドア駆動装置。
【0044】
(付記4)
付記2に記載の内引きドア駆動装置であって、
前記取付板(6)には凹溝(9)が設けられ、
ロッキングブロック回転軸(501)の底部にロッキングブロック受板(503)が連結され、
前記ロッキングブロック受板(503)の末端が止めネジによって凹溝(9)に固定的に取り付けられていることを特徴とする内引きドア駆動装置。
【0045】
(付記5)
付記1に記載の内引きドア駆動装置であって、
前記弾性部材は、ロッキングブロック回転軸(501)の外壁に外嵌されたトーションスプリングであることを特徴とする内引きドア駆動装置。
【0046】
(付記6)
付記1に記載の内引きドア駆動装置であって、
前記モータギヤ(2)の回転軸にはモータギヤ軸受が設けられ、
前記モータギヤ軸受は、ロッキングブロック(5)の末端に固定的に連結されていることを特徴とする内引きドア駆動装置。
【0047】
(付記7)
付記1に記載の内引きドア駆動装置であって、
前記シリンダプッシュロッド(401)のロッキングブロック(5)に接触する端部に、セクタギヤ(1)に対するモータギヤ(2)の噛合の度合いを調整するための調節ネジ(402)が設けられていることを特徴とする内引きドア駆動装置。
【0048】
(付記8)
付記1に記載の内引きドア駆動装置であって、
前記セクタギヤ(1)と内引きドアのドア軸とがスプライン軸(10)によって連結されていることを特徴とする内引きドア駆動装置。
【0049】
(付記9)
付記2に記載の内引きドア駆動装置であって、
前記モータ(3)は、直流ウォームギヤ減速モータ(3)であり、
モータ(3)には、モータ(3)の電流を検出して電流信号をリアルタイムでドアコントローラに伝送するモータホールスイッチが接続されていることを特徴とする内引きドア駆動装置。
【0050】
(付記10)
付記1から9のいずれか1つに記載の内引きドア駆動装置を用いた電動両開き型の内引きドアであって、
2つの内引きドア駆動装置を備え、
内引きドア駆動装置によって駆動されるドア軸(11)と、ドア軸(11)に追従して回転する扉(12)とをさらに備えることを特徴とする電動両開き型の内引きドア。
【0051】
(付記11)
付記10に記載の電動両開き型の内引きドアであって、
前記ドアコントローラは、さらにモータ(3)の電流変化を監視し、モータ(3)の位置信号及び電流変化に基づいて、ドアの開閉動作中に扉(12)が阻まれるかを判断し、阻まれた場合に、扉(12)の運動状態変更を駆動するように駆動装置を制御することを特徴とする電動両開き型の内引きドア。
【0052】
(付記12)
付記10に記載の電動両開き型の内引きドアであって、
それぞれ左側指保護用ゴム、右側指保護用ゴムである中心対称の2つの指保護用ゴムを備え、左側指保護用ゴム、右側指保護用ゴムは、それぞれ2つの扉(12)に連結され、各指保護用ゴムは、それぞれ本体部(131)を含み、本体部(131)の一端は、ドアトリム側に向けて外側シールリップ(132)が延出し、本体部(131)の他端は、ドアトリム側に向けてシールコーナー部(133)が延出し、シールコーナー部(133)の端部が内側に折り曲げられて内側シールリップ(134)が延出し、外側シールリップ(132)とシールコーナー部(133)は、いずれも連結骨を介して本体部(131)に連結されており、連結骨と外側シールリップ(132)及び本体部(131)との間に空洞が形成され、連結骨とシールコーナー部(133)及び本体部(131)との間にも空洞が形成され、
両開きの内引きドアが閉じると、左側指保護用ゴムの外側シールリップ(132)は、右側指保護用ゴムのシールコーナー部(133)に隣接し、右側指保護用ゴムの外側シールリップ(132)は、左側指保護用ゴムのシールコーナー部(133)に隣接し、左側指保護用ゴムの内側シールリップ(134)は、右側指保護用ゴムの内側シールリップ(134)に隣接することを特徴とする電動両開き型の内引きドア。
【0053】
(付記13)
付記12に記載の電動両開き型の内引きドアであって、
前記両開きの引きドアの閉鎖時に、左側指保護用ゴムの外側シールリップ(132)は、右側指保護用ゴムのシールコーナー部(133)に締まり嵌めされ、右側指保護用ゴムの外側シールリップ(132)は、左側指保護用ゴムのシールコーナー部(133)に締まり嵌めされ、左側指保護用ゴムの内側シールリップ(134)は、右側指保護用ゴムの内側シールリップ(134)に締まり嵌めされていることを特徴とする電動両開き型の内引きドア。
【0054】
(付記14)
付記10に記載の電動両開き型の内引きドアであって、
前記扉に手すりが取り付けられていることを特徴とする電動両開き型の内引きドア。
図1
図2
図3
図4
図5
図6