特許第6980104号(P6980104)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6980104
(24)【登録日】2021年11月18日
(45)【発行日】2021年12月15日
(54)【発明の名称】地熱ヒートポンプシステム
(51)【国際特許分類】
   F25B 27/00 20060101AFI20211202BHJP
   F25B 1/00 20060101ALI20211202BHJP
   F04B 39/00 20060101ALI20211202BHJP
【FI】
   F25B27/00 P
   F25B1/00 399Y
   F04B39/00 102Q
   F04B39/00 101T
【請求項の数】9
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2020-516987(P2020-516987)
(86)(22)【出願日】2018年5月1日
(86)【国際出願番号】JP2018017428
(87)【国際公開番号】WO2019211894
(87)【国際公開日】20191107
【審査請求日】2020年9月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】特許業務法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】柴田 將史
(72)【発明者】
【氏名】青▲柳▼ 慶郎
【審査官】 森山 拓哉
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−64540(JP,A)
【文献】 特開2005−241197(JP,A)
【文献】 特開平9−269029(JP,A)
【文献】 特開2016−109399(JP,A)
【文献】 特開2002−181355(JP,A)
【文献】 特開平2−13739(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25B 27/00
F25B 1/00
F04B 39/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
防振材が設けられた圧縮機、地盤を熱源とする液状の一次側熱媒体と冷媒とを熱交換する一次側熱交換器、及び液状の二次側熱媒体と前記冷媒とを熱交換する二次側熱交換器を有する冷媒回路と、
前記圧縮機の側面及び上面のうち一部を覆う防音壁と、
防振部材を有し、前記圧縮機、前記一次側熱交換器前記二次側熱交換器、及び前記防音壁を、前記防振部材を介して支持する防振支持台と
を備え
前記圧縮機の側面の2面は、前記一次側熱交換器と前記二次側熱交換器とにより覆われ、
前記防音壁は、前記圧縮機において前記一次側熱交換器及び前記二次側熱交換器から露出した部分の一方の側面を覆う第1の防音壁を有する
地熱ヒートポンプシステム。
【請求項2】
前記防音壁は、前記圧縮機において前記一次側熱交換器及び前記二次側熱交換器から露出した部分の他方の側面を覆う第2の防音壁をさらに有し、
前記圧縮機の周囲は、前記圧縮機を挟んで幅方向に並んで設けられた前記第1の防音壁及び前記第2の防音壁と、前記圧縮機を挟んで奥行き方向に並んで設けられた前記一次側熱交換器の側面及び前記二次側熱交換器の側面と、により覆われている
請求項1記載の地熱ヒートポンプシステム。
【請求項3】
前記防振支持台は、板状の弾性体で構成される
請求項1又は2に記載の地熱ヒートポンプシステム。
【請求項4】
前記防振支持台は、
前記圧縮機、前記一次側熱交換器及び前記二次側熱交換器が載置されたベース部材を有し、
前記防振部材は、複数の弾性体で構成され、前記ベース部材を支持する
請求項1又は2に記載の地熱ヒートポンプシステム。
【請求項5】
前記複数の弾性体は、前記防振部材にかかる荷重が均一となるように配置される
請求項4に記載の地熱ヒートポンプシステム。
【請求項6】
前記防振部材は、
前記一次側熱交換器の下方に配置され、第1の弾性率を有する弾性体と、
前記二次側熱交換器の下方に配置され、前記第1の弾性率とは異なる第2の弾性率を有する弾性体と
を有し、
前記第1の弾性率と前記第2の弾性率とは、前記一次側熱交換器の重量と前記二次側熱交換器の重量とに基づき設定される
請求項4又は5に記載の地熱ヒートポンプシステム。
【請求項7】
前記防音壁は、前記圧縮機の上面を覆うように配置された第3の防音壁をさらに備える
請求項1〜6のいずれか1項に記載の地熱ヒートポンプシステム。
【請求項8】
前記防音壁の前記圧縮機側の面には、音を吸収する吸音材が設けられる
請求項7に記載の地熱ヒートポンプシステム。
【請求項9】
前記一次側熱交換器の前記圧縮機側の面及び前記二次側熱交換器の前記圧縮機側の面には、音を吸収する吸音材がそれぞれ設けられる
請求項1〜8のいずれか1項に記載の地熱ヒートポンプシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷媒回路を備えた地熱ヒートポンプシステムに関し、特に防振構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、地熱ヒートポンプシステムは、地盤又は湖を熱源として、地中に埋設された地中熱交換器に一次側熱媒体を循環させてヒートポンプにより採熱し、その熱を負荷に循環する二次側熱媒体へ供給する。地中の温度は外気温に比べると年間を通して変化が小さいため、地中熱を利用した地熱ヒートポンプシステムは、エネルギー効率及びCO排出量削減の観点において近年注目されている。地熱ヒートポンプシステムは、冷媒を圧縮する圧縮機、液状の一次側熱媒体と冷媒とを熱交換させる一次側熱交換器、及び液状の二次側熱媒体と冷媒とを2次側熱交換器を有する冷媒回路を備える。
【0003】
地熱ヒートポンプシステムは地中熱交換器から採放熱を行うため、負荷に接続される配管と地中熱交換器に接続される配管との間の回路部品は同一筐体に搭載されるのが一般的である。地熱ヒートポンプシステムにおいて、筐体は建物の屋内に設置されるため、外気と熱交換を行う室外設置型の空気調和機とは異なり、屋内に騒音源となる圧縮機が設置されることになる。このため、地熱ヒートポンプシステムでは騒音及び振動を低減する構造が必要とされる。
【0004】
ところで、空気調和機において、圧縮機からの振動の伝達を抑制する技術を開示したものがある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の空気調和機において、防振材を備える圧縮機と、防振材を備える空気熱交換器と、水熱交換器とは、防振材で支持された同一の支持部材上に配置される。さらに、空気熱交換器への外気の供給を阻害せずに圧縮機からの騒音を低減するために、支持部材上にさらに、圧縮機を密閉するように防音箱が設けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−241197号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
地熱ヒートポンプシステムは、筐体が屋内に設置されるため、振動及び騒音の低減とともに小型化が望まれる。しかしながら、特許文献1において、支持部材は、圧縮機、一次側熱交換器及び二次側熱交換器の設置面積に加え、圧縮機を囲む防音壁の設置面積を有している必要がある。このため、圧縮機を囲む防音箱を設ける場合には筐体の幅及び奥行きが大きくなる。一方、防音箱を設けない場合には、空気熱交換器を通って圧縮機からの騒音が漏洩する。また、圧縮機の振動の伝達を抑制するために、支持部材の厚みを増して質量を確保しようとすると筐体の高さが高くなる。このため、地熱ヒートポンプシステムにおいては、筐体を小型化しつつ騒音及び振動を低減することが困難であった。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、筐体を小型化しつつ圧縮機からの騒音及び振動を低減することができる地熱ヒートポンプシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る地熱ヒートポンプシステムは、防振材が設けられた圧縮機、地盤を熱源とする液状の一次側熱媒体と冷媒とを熱交換する一次側熱交換器、及び液状の二次側熱媒体と前記冷媒とを熱交換する二次側熱交換器を有する冷媒回路と、前記圧縮機の側面及び上面のうち一部を覆う防音壁と、防振部材を有し、前記圧縮機、前記一次側熱交換器前記二次側熱交換器、及び前記防音壁を、前記防振部材を介して支持する防振支持台とを備え、前記圧縮機の側面の2面は、前記一次側熱交換器と前記二次側熱交換器とにより覆われ、前記防音壁は、前記圧縮機において前記一次側熱交換器及び前記二次側熱交換器から露出した部分の一方の側面を覆う第1の防音壁を有する
【発明の効果】
【0009】
本発明の地熱ヒートポンプシステムによれば、防振支持台には、防振材が設けられた圧縮機とともに、液状の熱媒体と冷媒とを熱交換させる2つの熱交換器が配置されるので、騒音を低減することができる。その結果、防振支持台において防音部材を設ける面積を一部削減して防振支持台の面積を小さくすることができる。さらに、冷媒回路の部品のうち比較的重量が大きい2つの熱交換器を防振支持台に配置することにより、2つの熱交換器が防振支持台の質量として振る舞い、防振支持台の厚みを増すことなく防振性能を確保することができる。したがって、筐体を小型化しつつ圧縮機からの騒音及び振動を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施の形態1、2に係る地熱ヒートポンプシステムの構成を模式的に示す概略図である。
図2】本発明の実施の形態1に係る地熱ヒートポンプシステムの防振構造を示す側面図である。
図3】本発明の実施の形態1に係る地熱ヒートポンプシステムの防振構造を示す平面図である。
図4】本発明の実施の形態1に係る地熱ヒートポンプシステムの防振構造の別の一例を示す平面図である。
図5】本発明の実施の形態1に係る地熱ヒートポンプシステムの防振構造の別の一例を示す側面図である。
図6】本発明の実施の形態2に係る地熱ヒートポンプシステムの防振構造を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る地熱ヒートポンプシステムの構成を模式的に示す概略図である。地熱ヒートポンプシステム30は、建物の屋内に設置されている。図1に示されるように、地熱ヒートポンプシステム30は、地中に埋設された地中熱交換器18と、屋内に設けられた負荷とに接続される。地熱ヒートポンプシステム30は、ヒートポンプにより、地中熱交換器18を有する一次側回路C1を介して地中の熱を採熱し、二次側回路C2に接続された負荷に供給する。
【0012】
ここで負荷とは、例えば、風呂等に温水を供給する給湯負荷B1、及び放熱器等を備える空調負荷B2等である。また、一次側回路C1にはブラインが循環し、二次側回路C2には水が循環するものとする。一次側回路C1を流れる一次側熱媒体及び二次側回路C2を流れる二次側熱媒体は、それぞれ液状の流体であればよい。以下、一次側熱媒体がブラインであり、二次側熱媒体が水である場合を例に説明する。
【0013】
地中熱交換器18は、地中に設置され、ブラインと熱源である地盤Gとを熱交換させる。例えば、地中の温度が外気温度よりも高いときには、ブラインは地中の熱を吸収して加熱される。地中熱交換器18は、ブラインが流通する採熱パイプ群18aを有し、採熱パイプ群18aは、例えば樹脂等によりU字状に形成されて地中に垂直に埋設されている。地中熱交換器18の熱交換性能は、同じ大きさの採熱パイプ群18aを埋設する場合でも、埋設した地域及び深度によって異なったものとなる。
【0014】
なお、敷地面積に余裕がある場合には、採熱パイプは水平に埋設されてもよい。この場合、地盤Gと採熱パイプとの接触面積を一定以上に確保するために採熱パイプは複数回曲げられ蛇行した形状となっている。また、気温、日射、降水及び降雪による地表面の温度変化の影響を最小限にするために採熱パイプは一定の深さ以上に埋設される。
【0015】
地熱ヒートポンプシステム30は、ヒートポンプサイクルの運転を行うヒートポンプ装置31と、負荷へ温水を供給する温水暖房装置32と、制御装置20と、利用者が操作するリモートコントローラ21とを備える。ヒートポンプ装置31は、冷媒回路CRの各種部品と、一次側回路C1の一部の部品とを搭載している。冷媒回路CRは、一次側熱交換器4と、冷媒回路CRに冷媒を循環させる圧縮機1と、二次側熱交換器2と、冷媒を減圧する減圧装置3とが順次冷媒配管により接続され形成されている。また一次側熱交換器4には、一次側回路C1のブラインが流入し、二次側熱交換器2には二次側回路C2の水が流入する。冷媒としては、例えば、HFC系の混合冷媒であるR410A又はR32等が用いられる。
【0016】
圧縮機1は、冷媒を圧縮するものであり、インバータにより回転数が制御される容量可変な圧縮機で構成される。一次側熱交換器4は、一次側回路C1のブラインと冷媒回路CRの冷媒とを熱交換させる。暖房が行われるとき、一次側熱交換器4は蒸発器として機能し、ブラインに吸収された地熱により冷媒を加熱し蒸発させる。一次側熱交換器4は、例えば、複数のプレートを積層したプレート熱交換器から成る。なお、一次側熱交換器4は、冷媒が流れる伝熱管と水が流れる伝熱管とを有する二重管式の熱交換器で構成されてもよい。
【0017】
減圧装置3は、例えば開度が可変に制御される電子膨張弁等から成る。二次側熱交換器2は、二次側回路C2の水と冷媒回路CRの冷媒とを熱交換させる。暖房が行われるとき、二次側熱交換器2は凝縮器として機能し、地熱により加熱された冷媒により水を加熱して温水を生成する。二次側熱交換器2は例えばプレート熱交換器で構成される。なお、二次側熱交換器2は二重管式の熱交換器で構成されてもよい。
【0018】
一次側回路C1は、一次側回路C1にブラインを循環させる一次側ポンプ5と、一次側熱交換器4と、地中熱交換器18とが配管により接続され形成されている。一次側ポンプ5は、上述した一次側熱交換器4とともにヒートポンプ装置31に搭載されている。
【0019】
またヒートポンプ装置31には、第1流量センサ6、入口温度センサ7及び出口温度センサ8等の一次側回路C1の動作状態を検出する複数のセンサが搭載されている。第1流量センサ6は、一次側回路C1を循環しているブラインの流量を計測する。入口温度センサ7は、一次側熱交換器4のブラインの入口に設けられ、一次側熱交換器4に流入するブラインの温度(入口温度)を計測する。すなわち、入口温度センサ7は、地中熱交換器18において地中との間で熱交換して一次側ポンプ5によって汲み上げられたブラインの温度を計測する。出口温度センサ8は、一次側熱交換器4のブラインの出口に設けられ、一次側熱交換器4から流出するブラインの温度(出口温度)を計測する。入口温度センサ7及び出口温度センサ8はそれぞれサーミスタ等で構成される。
【0020】
温水暖房装置32は、二次側回路C2の各種機器を搭載している。二次側回路C2は、二次側ポンプ9と、二次側熱交換器2と、電気ヒータ10と、流路切替装置11と、貯湯タンク12とが配管により接続されて形成されている。二次側ポンプ9は、二次側回路C2に水を循環させる。電気ヒータ10は、暖房時に二次側熱交換器2において加熱され生成された温水をさらに加熱するものである。流路切替装置11は、例えば三方弁等から成り、温水の循環先を給湯負荷B1と空調負荷B2とで切り替える。
【0021】
貯湯タンク12は、二次側回路C2において流路切替装置11と給湯負荷B1との間に設けられる。貯湯タンク12は、略円筒形状を有し、少なくとも外郭は例えばステンレス鋼等の金属材料で構成されている。また貯湯タンク12は、貯留した貯留水の放熱を抑制するため、断熱材により覆われている。
【0022】
貯湯タンク12の下部には、外部の水道等につながる給水配管12aが接続されており、給水配管12aを介して外部の水源から貯湯タンク12内に水が供給され貯留される。加熱運転が行われると、貯湯タンク12内の貯留水が、二次側回路C2を循環する温水により加熱される。貯湯タンク12内では、上側が高温で下側が低温となるように貯留水の温度成層が形成される。貯湯タンク12の上部には、給湯負荷B1につながる出湯配管12bが接続されており、出湯配管12bを介して貯湯タンク12内の貯留水が給湯負荷B1へ送出される。
【0023】
また温水暖房装置32には、第2流量センサ13、行き温度センサ14、戻り温度センサ15及びタンク温度センサ16等の二次側回路C2の動作状態を検出する複数のセンサが搭載されている。第2流量センサ13は、二次側回路C2を循環している水の流量を計測する。行き温度センサ14は、二次側熱交換器2に流入する水の温度(行き温度)を計測する。戻り温度センサ15は、生成された温水の温度(戻り温度)を計測する。タンク温度センサ16は、貯湯タンク12内の貯留水の温度を検出する。入口温度センサ7、出口温度センサ8及びタンク温度センサ16はそれぞれ、例えばサーミスタ等で構成される。
【0024】
また温水暖房装置32には、上述した制御装置20が搭載される。制御装置20は、例えばマイコン等から成り、地熱ヒートポンプシステム30全体の運転を制御する。制御装置20は、リモートコントローラ21と有線又は無線で接続されており、リモートコントローラ21を介して利用者の運転指令が制御装置20に入力される。また制御装置20には、一次側回路C1の動作状態を検出する複数のセンサ及び二次側回路C2の動作状態を検出する複数のセンサにより計測された計測情報が入力される。制御装置20は、入力された運転指令及び計測情報等に基づいて、冷媒回路CR、一次側回路C1及び二次側回路C2を制御する。
【0025】
具体的には、制御装置20は、負荷において要求される温水が供給されるように、計測情報等に基づいて圧縮機1の運転周波数と、減圧装置3の開度と、一次側ポンプ5の回転数と、二次側ポンプ9の回転数と、電気ヒータ10への通電とを制御する。また制御装置20は、運転指令に基づき流路切替装置11の切り替えを制御する。
【0026】
次に、図1に基づき、地熱ヒートポンプシステム30の動作について説明する。図1において、矢印F1の向きはブラインが流れる方向を表し、矢印FRの向きは冷媒が流れる方向を表し、矢印F2の向きは水が流れる方向を表している。貯湯タンク12内の貯留水を加熱する加熱運転時、あるいは空調負荷B2により暖房が要求されている時、地熱ヒートポンプシステム30では暖房運転が行われる。
【0027】
暖房運転時には、圧縮機1から吐出された高温高圧のガス冷媒は矢印FR方向に流れ、二次側熱交換器2に流入する。二次側熱交換器2に流入した冷媒は、二次側熱交換器2において放熱しながら凝縮液化し高圧低温の液冷媒となる。このとき、冷媒から放熱された熱により二次側回路C2を流れる水が加熱され温水となる。二次側熱交換器2から流出した高圧低温の冷媒は、減圧装置3で減圧されて一次側熱交換器4に流入する。一次側熱交換器4に流入した冷媒は、一次側熱交換器4において一次側回路C1の熱媒体から吸熱し蒸発ガス化となり、一次側熱交換器4から流出して圧縮機1に吸入される。地熱ヒートポンプシステム30が暖房運転を行う間、冷媒回路CRの上記サイクルが継続される。
【0028】
二次側熱交換器2にて加熱され生成された温水は、電気ヒータ10を経由して、流路切替装置11に至る。空調負荷B2で暖房が要求されているときには、流路切替装置11は、温水の循環先を空調負荷B2とするよう切り替えられる。これにより、室内に設置された放熱器に温水が循環し、室内の暖房が行われる。一方、貯湯タンク12内の貯留水の加熱運転が要求されているときには、流路切替装置11は、温水の循環先を貯湯タンク12とするように切り替えられる。これにより、貯湯タンク12に温水が循環し、貯湯タンク12内の貯湯水が加熱される。室内の放熱器又は貯湯タンク12を通過して温度が低下した水は、二次側ポンプ9により二次側熱交換器2に流入し、二次側熱交換器2において再び加熱され温水となる。地熱ヒートポンプシステム30が暖房運転を行う間、二次側回路C2の上記サイクルが継続される。
【0029】
このように、地熱ヒートポンプシステム30は、冷媒回路CR内の冷媒と一次側回路C1内のブラインとを熱交換させ、冷媒回路CR内の冷媒と二次側回路C2内の水とを熱交換させることにより、地中の熱を採熱して負荷に供給している。
【0030】
図2は、本発明の実施の形態1に係る地熱ヒートポンプシステムの防振構造を示す側面図である。図3は、本発明の実施の形態1に係る地熱ヒートポンプシステムの防振構造を示す平面図である。矢印X方向は地熱ヒートポンプシステム30の幅方向を表し、矢印Y方向は地熱ヒートポンプシステム30の奥行き方向を表し、矢印Z方向は地熱ヒートポンプシステム30の高さ方向を表している。図2及び図3に基づき、地熱ヒートポンプシステム30における圧縮機1周辺の構造について説明する。
【0031】
地熱ヒートポンプシステム30は、筐体33と、筐体33の底面33aに設けられ、圧縮機1等を支持する防振支持台34とを備えている。また、圧縮機1には防振材37が設けられており、防振材37を介して圧縮機1が防振支持台34に設置されている。
【0032】
防振支持台34は、防振部材35と、圧縮機1等が載置されたベース部材36とを有しており、ベース部材36に載置された複数の部品を支持する。ベース部材36は、例えば板金等の板状の部材から成る。ベース部材36には、少なくとも圧縮機1、一次側熱交換器4及び二次側熱交換器2が載置されている。防振部材35は、例えば複数の弾性体35aから成り、ベース部材36を支持する。
【0033】
圧縮機1に設けられた防振材37は、例えば複数の弾性材37aにより構成され、圧縮機1の底面の下方に配置されている。防振部材35の各弾性体35a及び防振材37の各弾性材37aは、例えば防振ゴム等で形成される。
【0034】
このように、防振部材35を有する防振支持台34によって、圧縮機1、一次側熱交換器4及び二次側熱交換器2が防振支持されることにより、圧縮機1の振動が防振支持台34を介して筐体33へ伝わることを抑制している。また、圧縮機1が防振材37を介して防振支持台34に設置されることにより、圧縮機1の振動がベース部材36へ伝わることを抑制している。このように、圧縮機1から筐体33への振動伝達経路が二重に分断されているので、振動及び振動による騒音が低減される。また、地熱ヒートポンプシステム30の各種回路を構成する複数の部品のうち比較的質量が大きい一次側熱交換器4及び二次側熱交換器2が防振支持台34に載置されていることにより、防振支持台34の振動を抑制している。
【0035】
次に、防振支持台34における各部品の配置について説明する。筐体33の奥行き方向(矢印Y方向)において、中央には圧縮機1が設置され、圧縮機1の前方には一次側熱交換器4が配置され、圧縮機1の後方には二次側熱交換器2が配置されている。一次側熱交換器4及び二次側熱交換器2はそれぞれ略直方体形状を有しており、最も面積が大きい面が圧縮機1と対向するように配置される。このように圧縮機1と一次側熱交換器4と二次側熱交換器2とを配置することにより、一次側熱交換器4及び二次側熱交換器2が圧縮機1の防音材としても機能する。
【0036】
上述したように一次側熱交換器4及び二次側熱交換器2はそれぞれ、液状の熱媒体と冷媒とを熱交換させる例えばプレート熱交換器で構成されるため、空気と冷媒とを熱交換させる空気熱交換器に比べて隙間が少なく、良好な防音性能を有している。
【0037】
また地熱ヒートポンプシステム30は、圧縮機1で生じる騒音を防止する防音壁38を備える。防音壁38は、例えば3つの板状の部材から成り、圧縮機1の側面及び上面のうち一次側熱交換器4及び二次側熱交換器2から露出した部分を覆うように配置される。これにより、防振支持台34に設置された圧縮機1は、一次側熱交換器4と二次側熱交換器2と防音壁38とにより覆われ、圧縮機1で発生した音が空気を介して筐体33外へ漏洩すること抑制できる。
【0038】
なお、一次側熱交換器4と二次側熱交換器2の高さ方向(矢印Z方向)及び幅方向(矢印X方向)の寸法が圧縮機1に比べて十分大きく、一次側熱交換器4と二次側熱交換器2と筐体33等とにより防音可能な場合には、防音壁38を省略してもよい。
【0039】
次に、防振部材35を構成する複数の弾性体35aの配置及び構成について説明する。一般に、防振部材に不均一な荷重がかかる場合に防振効果が低下する。そのため、複数の弾性体35aは、ベース部材36上の部品の配置に応じて、防振部材35への荷重が均一となるように配置される。図3に示すように、圧縮機1の下方に4つの弾性体35aが配置され、一次側熱交換器4の下方と二次側熱交換器2の下方とにそれぞれ、同距離間隔で3つの弾性体35aが配置されている。一次側熱交換器4の重量と二次側熱交換器2の重量とが同程度の場合、このように同数の弾性体35aで支持することにより、一次側熱交換器4が載置される位置と二次側熱交換器2が載置される位置とにおいて防振部材35への荷重を均一にすることができる。ここで、荷重が均一であるとは、防振部材35の全領域で厳密に同一の荷重となる必要はなく、荷重がほぼ同程度となる場合を含んで、上記説明と同様の防振効果が得られる。
【0040】
図4は、本発明の実施の形態1に係る地熱ヒートポンプシステムの防振構造の別の一例を示す平面図である。図4は、一次側熱交換器4の重量が二次側熱交換器2の重量よりも大きい場合であり、一次側熱交換器4の下方には6つの弾性体35aが配置され、二次側熱交換器2の下方には3つの弾性体35aが配置される配置例を示す。一次側熱交換器4の重量と二次側熱交換器2の重量とに差がある場合には、このように各熱交換器の重量に応じた数の弾性体35aを配置することにより、一次側熱交換器4側と二次側熱交換器2とにおいて防振部材35にかかる荷重をほぼ均一にすることができる。
【0041】
また一次側熱交換器4の重量と二次側熱交換器2の重量とに差がある場合には、防振部材35は、スプリング及びゴム等の複数種類の弾性体35aが組み合わされて形成されてもよい。あるいは、同種類であっても、支持する部品の重量に応じた弾性率を有する弾性体35aが複数組み合わされて防振部材35が形成されてもよい。例えば、一次側熱交換器4の下方には第1の弾性率E1を有する弾性体35aが配置され、二次側熱交換器2の下方には第1の弾性率E1とは異なる第2の弾性率E2を有する弾性体35aが配置される。具体的には、一次側熱交換器4の重量が二次側熱交換器2の重量よりも大きい場合、第1の弾性率E1が第2の弾性率E2よりも大きくなるように設定される。このような構成によれば、重量に偏りがある場合であっても、一次側熱交換器4側と二次側熱交換器2側とに異なる弾性率の弾性体35aを同数配置し、防振部材35にかかる荷重をほぼ均一にすることができる。
【0042】
上記のように圧縮機1の振動及び騒音を抑制するためには、防振支持台34のベース部材36は、少なくとも圧縮機1、一次側熱交換器4及び二次側熱交換器2を設置可能な面積を有していればよい。一方、ベース部材36を拡張し、圧縮機1、一次側熱交換器4及び二次側熱交換器2に加えて各種回路の部品の一部をベース部材36に設置することにより、ベース部材36自体の質量を低減することができる。
【0043】
一般に、振動を防止するためにはベース部材36の質量を増加させる必要があるが、単にベース部材36を厚くした場合には筐体33の重量又はサイズが大きくなる。一方、防振支持台34において、ベース部材36に載置される部品を増やすことにより、ベース部材36に伝達される振動の振幅を小さくでき、ベース部材36の質量を増加させずに振動を抑制でき、高い防振効果を得ることができる。
【0044】
この場合、防振支持台34に、圧縮機1、一次側熱交換器4及び二次側熱交換器2に加え、例えば減圧装置3、二次側ポンプ9及び一次側ポンプ5等といった振動源となる部品が設置されてもよい。このような構成により、部品自体の質量により防振部材35の防振効果を高め、部品の振動の伝達を抑制することができ、防振構造を簡素化できる。
【0045】
なお、上述した防振支持台34の防振部材35及び圧縮機1に設けられる防振材37は、例えば、それぞれが1枚の防振ゴム等で形成されていてもよい。図5は、本発明の実施の形態1に係る地熱ヒートポンプシステムの防振構造の別の一例を示す側面図である。防振支持台134が、例えばゴムシートのような板状の弾性体により構成される場合、防振支持台134は、上記の防振部材35及び上記のベース部材36として機能する。すなわち、板状の弾性体により、圧縮機1、一次側熱交換器4及び二次側熱交換器2等の部品を防振支持することができる。
【0046】
以上のように、実施の形態1の地熱ヒートポンプシステム30は、防振部材35を有する防振支持台34を備え、防振支持台34には、防振材37が設けられた圧縮機1とともに、液状の熱媒体と冷媒とを熱交換させる2つの熱交換器が配置される。これにより、圧縮機1で発生する音の一部を2つの熱交換器により遮蔽することができるので、防音部材を設ける面積を一部削減して防振支持台34を小さくすることができる。さらに、防振支持台34に2つの熱交換器が設置されることにより、2つの熱交換器を防振支持台34の質量として振舞わせ、防振支持台34の厚みを増すことなく防振性能を確保することができる。したがって、筐体33を小型化しつつ圧縮機1からの騒音及び振動を低減することができる。
【0047】
また、圧縮機1は、一次側熱交換器4と二次側熱交換器2との間に配置される。これにより、圧縮機1の両側に配置された一次側熱交換器4と二次側熱交換器2とにより圧縮機1の直接音による騒音が低減される。その結果、防音部材が削減されるのでベース部材36の面積を小さくでき、地熱ヒートポンプシステム30を小型化することができる。
【0048】
また、防振支持台34は、板状の弾性体で構成される。これにより、防振と部品の支持とを1枚の弾性体で構成できる。したがって、防振支持台34を複数の部材により形成する必要がなく、防振支持台34の製作が容易となる。
【0049】
また、防振支持台34は、圧縮機1、一次側熱交換器4及び二次側熱交換器2が載置されたベース部材36を有し、ベース部材36は、複数の弾性体35aで構成された防振部材35により支持されている。これにより、部品の配置及び重量等に応じて複数の弾性体35aの配置及び数を自由に設定し、防振効果を高めることができる。
【0050】
また複数の弾性体35aは、防振部材35にかかる荷重が均一となるように配置される。これにより、防振部材35への荷重が不均一であることによる防振性能の低下を、複数の弾性体35aの配置及び数を調整して防止でき、部品の配置の変更にともなう防振構造の変更が容易にできる。
【0051】
また、一次側熱交換器4の下方に配置される弾性体35aの第1の弾性率E1と二次側熱交換器2の下方に配置される弾性体35aの第2の弾性率E2とは、一次側熱交換器4の重量と二次側熱交換器2の重量とに基づき設定される。これにより、各熱交換器に重量に偏りがある場合であっても、一次側熱交換器4側と二次側熱交換器2側とに異なる弾性率の弾性体35aを同数配置し、防振部材35にかかる荷重を均一にすることができる。したがって、弾性体35aの数を増やすことなく防振効果の低下を抑制でき、弾性体35aの部品数が増えることによるコストの増加を抑制できる。
【0052】
また地熱ヒートポンプシステム30は、圧縮機1において防振支持台34、一次側熱交換器4及び二次側熱交換器2から露出した部分を覆うように配置された防音壁38をさらに備える。これにより、一次側熱交換器4と二次側熱交換器2と防音壁38とにより圧縮機1を覆うことができ、屋内に設置される地熱ヒートポンプシステム30において、圧縮機1の直接音を遮蔽して騒音をさらに低減することができる。
【0053】
従来は、圧縮機1を密閉するように防音壁等を設けて圧縮機1の騒音を低減していたので、圧縮機1の4方向の側面及び上面には防音壁が配置される構成となっていた。一方、上述した地熱ヒートポンプシステム30では、防音壁の一部を一次側熱交換器4及び二次側熱交換器2で代用できるため、圧縮機1の前方及び後方の2面には防音壁38を設ける必要がない。したがって、地熱ヒートポンプシステム30の筐体33奥行き方向(矢印Y方向)のサイズを小さくできる。
【0054】
実施の形態2.
図6は、本発明の実施の形態2に係る地熱ヒートポンプシステムの防振構造を示す側面図である。実施の形態2において、地熱ヒートポンプシステム30がさらに吸音材39を備える点で、実施の形態1の場合と異なる。なお、実施の形態2において、特に記述しない項目については実施の形態1と同様とし、同一の機能及び構成については同一の符号を用いて述べることとする。
【0055】
図6に示されるように、吸音材39は、一次側熱交換器4の圧縮機1側の面と、二次側熱交換器2の圧縮機1側の面と、防音壁38の圧縮機1側の面に設置される。吸音材39の設置面積は、圧縮機1からの音の放射特性により適宜設定される。なお、吸音材39は、フェルト及びスポンジ等の連続気泡体単体で構成されてもよいし、あるいは、板金及びゴム等のように連続気泡体よりも質量の高いものと、連続気泡体とを積層させて吸音性能を調節したもので構成されてもよい。吸音材39の素材のうちフェルトは、形状の自由度が高く、且つ高い吸音性能を有しているため、設置スペースに制約がある場合でも吸音材39として適している。
【0056】
上述したように、一次側熱交換器4及び二次側熱交換器2は、例えばプレート熱交換器等によりそれぞれ構成されている。このような構成により、一次側熱交換器4と二次側熱交換器2とに、吸音材39を配置することができる。仮に、一次側熱交換器4及び二次側熱交換器2のうち一方あるいは双方が空気熱交換器である場合には、空気熱交換器に外気を通過させる必要があるため、吸音材39を設けることができない。
【0057】
特にプレート熱交換器では、空気熱交換器に比べて、断熱がしっかりと行われるため表面に結露が付きにくく、吸音材39が設けられる場合に、結露水による吸音材39の劣化を抑えることができる。またプレート熱交換器は、筐体33内において、厚さと強度を備える剛壁として振る舞い、遮音を行うので、プレート熱交換器とともに吸音材39が用いられることにより、防音効果がさらに高まる。
【0058】
なお、本発明の実施の形態は上記実施の形態に限定されず、種々の変更を行うことができる。例えば、実施の形態2では、一次側熱交換器4、二次側熱交換器2及び防音壁38に吸音材39を設ける場合について説明したが、防音壁38を設けない構成では、吸音材39は一次側熱交換器4及び二次側熱交換器2に配置されてもよい。あるいは、一次側熱交換器4と二次側熱交換器2とに加え、筐体33の内面において圧縮機1に面する領域に吸音材39が設けられても良い。
【0059】
また、圧縮機1を挟むように一次側熱交換器4と二次側熱交換器2とが対向して配置される場合について例示したが、圧縮機1に対する一次側熱交換器4及び二次側熱交換器2の配置は、筐体33内における各部品の設置位置に応じて適宜設定するとよい。例えば、圧縮機1の右側に一次側熱交換器4が配置され、圧縮機1の後方に二次側熱交換器2が配置され、一次側熱交換器4と二次側熱交換器2とが略L字状を形成するように配置されてもよい。この場合においても、一次側熱交換器4と二次側熱交換器2とにより圧縮機1の2面を覆うことにより、防音部材を削減しつつ冷媒回路CRの部品により圧縮機1の騒音が低減できる。
【0060】
また、防振部材35の各弾性体35a及び防振材37の各弾性材37aは、どのような形状でもよく、例えば上方に配置される部品に沿うように、幅方向(矢印X方向)に柱状に延びる形状であってもよい。
【0061】
また、一次側熱交換器4及び二次側熱交換器2が直方体形状である場合について説明したが、一次側熱交換器4と二次側熱交換器2とはそれぞれどのような形状を有していてもよい。
【符号の説明】
【0062】
1 圧縮機、2 二次側熱交換器、3 減圧装置、4 一次側熱交換器、5 一次側ポンプ、6 第1流量センサ、7 入口温度センサ、8 出口温度センサ、9 二次側ポンプ、10 電気ヒータ、11 流路切替装置、12 貯湯タンク、12a 給水配管、12b 出湯配管、13 第2流量センサ、14 温度センサ、15 戻り温度センサ、16 タンク温度センサ、18 地中熱交換器、18a 採熱パイプ群、20 制御装置、21 リモートコントローラ、30 地熱ヒートポンプシステム、31 ヒートポンプ装置、32 温水暖房装置、33 筐体、33a 底面、34 防振支持台、35 防振部材、35a 弾性体、36 ベース部材、37 防振材、37a 弾性材、38 防音壁、39 吸音材、134 防振支持台、B1 給湯負荷、B2 空調負荷、C1 一次側回路、C2 二次側回路、CR 冷媒回路、E1 第1の弾性率、E2 第2の弾性率、G 地盤。
図1
図2
図3
図4
図5
図6