(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6980107
(24)【登録日】2021年11月18日
(45)【発行日】2021年12月15日
(54)【発明の名称】車両の乗員保護システム用の圧力センサ
(51)【国際特許分類】
G01L 5/00 20060101AFI20211202BHJP
B60R 21/0136 20060101ALI20211202BHJP
G01L 19/14 20060101ALI20211202BHJP
【FI】
G01L5/00 F
B60R21/0136 320
G01L19/14
【請求項の数】18
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2020-522934(P2020-522934)
(86)(22)【出願日】2018年9月4日
(65)【公表番号】特表2021-500562(P2021-500562A)
(43)【公表日】2021年1月7日
(86)【国際出願番号】EP2018073768
(87)【国際公開番号】WO2019081103
(87)【国際公開日】20190502
【審査請求日】2020年5月12日
(31)【優先権主張番号】102017218945.2
(32)【優先日】2017年10月24日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100161908
【弁理士】
【氏名又は名称】藤木 依子
(72)【発明者】
【氏名】レウルス,アン
(72)【発明者】
【氏名】エベルト,マーロン・ラモン
【審査官】
谷垣 圭二
(56)【参考文献】
【文献】
特表2015−536855(JP,A)
【文献】
独国特許出願公開第102013216718(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01L 5/00
B60R 21/0136
G01L 19/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサハウジング(20)と、前記センサハウジング(20)の内部に配置されたベースプレート(12)とを備え、前記ベースプレート(12)上に、圧力センサ素子(14.1)とセンサ回路(14.2)とを含む測定ユニット(14)が配置されている、車両の所定の圧力室(3)の圧力を算出する、当該車両の乗員保護システム用の圧力センサであって、前記センサハウジング(20)は、第1の端部でコネクタ(20A)を構成し、第2の端部で測定空間(28)を構成し、前記測定空間(28)中に測定対象圧力が存在し、前記ベースプレート(12)は、前記コネクタ(20A)を前記測定空間(28)から流体的に分離し、前記圧力センサ素子(14.1)および前記センサ回路(14.2)は、共通のハウジング内に配置され、前記圧力センサ素子(14.1)は、圧力流入路(14.3)を介して前記測定空間(28)に流体的に接続されており、前記コネクタ(20A)、前記測定空間(28)、および前記圧力室(3)は、全体として1本の管状となるように並んで配置されていることを特徴とする圧力センサ(10、10A、10B、10C)。
【請求項2】
少なくとも1つのコネクタピン(26)が前記コネクタ(20A)に配置され、その一端が前記ベースプレート(12)に埋め込まれ、前記センサ回路(14.2)に接触することを特徴とする、請求項1に記載の圧力センサ(10、10A、10B、10C)。
【請求項3】
成形材(18)が、前記圧力センサ素子(14.1)および前記センサ回路(14.2)をハウジングとして囲み、前記圧力流入路(14.3)は、前記成形材(18)に挿入されることを特徴とする、請求項1または2に記載の圧力センサ(10、10A、10B、10C)。
【請求項4】
前記センサハウジング(20)の周囲に回転防止装置(25)が配置されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の圧力センサ(10、10A、10B、10C)。
【請求項5】
前記センサハウジング(20)の第2の端部に挿入領域(20C)が形成されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の圧力センサ(10、10B)。
【請求項6】
前記センサハウジング(20)は複数の部品で実施され、第1のハウジング部は、前記コネクタ(20A)および前記測定空間(28)を構成し、前記測定空間(28)は、接続要素(25A)を介して前記第1のハウジング部と接続されている通路(24)を備える第2のハウジング部によって閉鎖されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の圧力センサ(10、10A、10C)。
【請求項7】
前記接続要素(25A)は、前記回転防止装置(25)を構成することを特徴とする、請求項6に記載の圧力センサ(10、10A、10C)。
【請求項8】
前記第2のハウジング部は、前記測定空間(28)への通路(24)としての接続チャネル(24A)を備えた挿入管(20B)として構成されていることを特徴とする、請求項6または7に記載の圧力センサ(10、10A)。
【請求項9】
前記第2のハウジング部は、前記測定空間(28)への通路(24)としての開口部(24B)を備えたカバー(20D)として構成されていることを特徴とする、請求項6または7に記載の圧力センサ(10、10C)。
【請求項10】
前記センサハウジング(20)または前記ハウジング部は、それぞれプラスチック射出成形部品として構成されていることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の圧力センサ(10、10A、10B、10C)。
【請求項11】
前記ベースプレート(12)は、プラスチック射出成形部品として、前記センサハウジング(20)または前記第1のハウジング部と一体的に構成されていることを特徴とする、請求項10に記載の圧力センサ(10、10A、10B、10C)。
【請求項12】
前記ベースプレート(12)は、流体密に前記センサハウジング(20)または前記第1のハウジング部に接続されているプリント基板として構成されていることを特徴とする、請求項10に記載の圧力センサ(10、10A、10B、10C)。
【請求項13】
前記ベースプレート(12)は、前記測定空間(28)と前記コネクタ(20A)との間の低速の圧力補償を実行する少なくとも1つの圧力補償要素(16)を有することを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の圧力センサ(10、10A、10B)。
【請求項14】
車両の所定の圧力室(3)の圧力を算出する少なくとも1つの圧力センサ(10、10A、10B、10C)を備える、車両の乗員保護システム用の圧力センサ装置(1)であって、請求項1から13のいずれか一項に記載の前記少なくとも1つの圧力センサ(10、10A、10B、10C)が実施されており、前記車両中の前記コネクタ(20A)、前記測定空間(28)、および前記圧力室(3)は全体として1本の管状となるように並んで配置されていることを特徴とする圧力センサ装置(1)。
【請求項15】
前記圧力室(3)は、その端部がそれぞれ圧力センサ(10、10A、10B)によって密閉されている圧力管(5)内に構成されていることを特徴とする、請求項14に記載の圧力センサ装置(1)。
【請求項16】
前記挿入管(20B)または前記センサハウジング(20)の挿入領域(20C)は前記圧力管(5)に挿入されており、前記コネクタ(20A)の外径は前記圧力管(5)の外径に対応することを特徴とする、請求項15に記載の圧力センサ装置(1)。
【請求項17】
前記圧力管(5)および圧力センサ(10、10A、10B)は、バンパ(30)のフォーム(34)の切欠部(34.1)に装入されており、前記回転防止装置(25)は、装入された前記圧力センサ(10、10A、10B)の回転を防止することを特徴とする、請求項15または16に記載の圧力センサ装置(1)。
【請求項18】
前記圧力室(3)は、車両ドアまたは車両のサイドパネルに構成されており、前記少なくとも1つの圧力センサ(10C)は前記圧力室(3)に取り付けられていることを特徴とする、請求項14に記載の圧力センサ装置(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立請求項1の前提部にかかる車両の乗員保護システム用の圧力センサに基づく。少なくとも1つのそのような圧力センサを備える、車両の乗員保護システム用の対応する圧力センサ装置も、本発明の対象である。
【背景技術】
【0002】
車両のバンパに設置されたセンサ装置は、歩行者の事故を検出するために使用される。2つ以上の加速度センサ(PCS−歩行者衝突センサ)に基づくシステムが広く普及している。また、最近では、圧力管に基づくシステム(PTS−圧力管センサ)も利用可能である。そのような圧力管に基づくシステムは、一般に、空気で満たされた圧力管を介して接続された2つの圧力センサを含む。車両の乗員保護システム用の圧力センサは、センサハウジングと、センサハウジングの内部に配置されたベースプレートとを含み、その上に、圧力センサ素子とセンサ回路とを含む測定ユニットが配置されている。ここで、車両横方向の圧力管は、車両のバンパカバーと曲げクロスメンバとの間に配置されているバンパのフォームの切欠部に装入されている。衝突が発生した場合、曲げクロスメンバが受面として機能する。また、圧力センサでは、2つのハウジングの変形が区別される。車両構造に螺合されるか、フォームに直接装入される0度の変形と、フォームにのみ装入される90度の変形である。両方のハウジングの変形は、測定ユニットのサイズに比べて比較的大きくなるように設計されている。
【0003】
圧力管に基づくシステムの場合、バンパの関連する領域にある物体の衝突は、バンパカバーとフォーム、およびその中に配置された圧力管の両方を圧縮することにより、検出圧力センサ内の信号を増加させる。検出された信号の振幅は、とりわけ、衝突する物体の質量と速度に依存する。しかしながら実際には、車両本体に起因して、圧力管に基づくシステムの車両前部への従来の取り付けが常に可能とは限らないことが起こり得る。これは、例えば、圧力管に基づくシステムを車両前部に取り付ける場合、例えば、2つの外側圧力センサは、最適な設置条件がないため、車両構造に最適に取り付けられないことを意味する。
【発明の概要】
【0004】
独立請求項1の特徴を備えた車両の乗員保護システム用の圧力センサおよび対応する圧力センサ装置は、本発明にかかる圧力センサのハウジングが、従来技術から知られている乗員保護システム用の歩行者および/または前方衝突検知用の従来の圧力センサよりも著しく小さいという利点を有する。本発明にかかる圧力センサの実施形態によって、製造ステップおよび費用を削減し、車両の空間および重量を低減できる。さらに、車両の乗員保護システム用の本発明にかかる圧力センサの実施形態は、車両前部の圧力管に基づくシステムと、車両のドアまたは車両のサイドパネルの側面衝突検知の両方に使用することができる。
【0005】
本発明の実施形態は、センサハウジングと、センサハウジングの内部に配置されたベースプレートとを備え、その上に、圧力センサ素子とセンサ回路とを含む測定ユニットが配置されている、車両用の圧力センサを提供する。ここで、センサハウジングは、第1の端部でコネクタを構成し、第2の端部で測定空間を構成し、その測定空間中に測定対象圧力が存在する。ベースプレートは、コネクタを測定空間から流体的に分離し、圧力センサ素子およびセンサ回路は、共通のハウジング内に配置され、圧力センサ素子は、圧力流入路を介して測定空間に流体的に接続されている。
【0006】
さらに、少なくとも1つのそのような圧力センサを備える、車両の乗員保護システム用の圧力センサ装置が提案され、車両の所定の圧力空間の圧力を算出する。
ここでは、センサ回路は、検出された物理変数、ここでは圧力をセンサ信号に変換し、これをさらに処理または評価する電気回路および/または電子回路であると理解できる。センサ回路は、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)として実施できる。ASICとして実施されるセンサ回路は、ベースプレートに取り付けられ、同時に、例えば、はんだ付けプロセスまたは導電性接着プロセスを介して、少なくとも1つのコネクタピンに接続できる。ASIC自体には、ボンディングワイヤを介してASICに接続できる圧力センサ素子が配置されている。圧力センサによって生成されたセンサ信号は、例えば、検出されたセンサ信号を処理または評価する制御装置、特にエアバッグ制御装置に出力できる。出力された信号は、制御装置内のアルゴリズム内でさらに処理できる。アルゴリズムが、クラッシュまたは歩行者の衝突が発生したことを検知した場合、このトリガ決定に応じて、車両のアクティブな拘束手段(エアバッグなど)が作動して、車両前方への歩行者の衝突を緩和したり、衝突時に車両の乗員を保護したりする。アルゴリズム内で必要な分類を実行するために、処理された信号(生信号、ウィンドウ積分、積分、導関数など)を、例えばしきい値に対して比較できる。所定の数の関連信号がそれらのしきい値を超えると、対応する拘束手段が車両内でトリガされ得る。
【0007】
制御装置は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアによって構成できる少なくとも1つのインターフェースを有することができる。ハードウェアによる構成の場合、インターフェースは、例えば、制御装置の様々な機能を含む、いわゆるシステムASICの一部とすることができる。しかしながら、インターフェースが個々の集積回路であるか、または少なくとも部分的に個別の構成要素から構成されることも可能である。ソフトウェアによる構成の場合、インターフェースは、他のソフトウェアモジュールに加えて、例えばマイクロコントローラ上に存在するソフトウェアモジュールとすることができる。半導体メモリ、ハード円板メモリ、または光学メモリなどの機械可読媒体に記憶され、プログラムが制御装置によって実施される時に評価を実行するために使用されるプログラムコードを有するコンピュータプログラム製品も有利である。
【0008】
従属請求項で実施される手段およびさらなる改善形態により、独立請求項1に記載された車両の乗員保護システム用の圧力センサ、および独立請求項14に記載された車両の乗員保護システム用の圧力センサ装置の有利な改善が可能になる。
【0009】
少なくとも1つのコネクタピンがコネクタに配置され、その一端がベースプレートに埋め込まれ、センサ回路に接触することが特に有利である。少なくとも1つのコネクタピンは、例えば、ベースプレートを製造するための射出成形プロセスにおいて装入できる。センサ回路は、はんだ付けプロセスまたは導電性接着プロセスを介して、少なくとも1つのコネクタピンに接続できる。
【0010】
圧力センサの有利な実施形態では、成形材が、圧力センサ素子およびセンサ回路をハウジングとして囲むことができ、圧力流入路は、成形材に挿入できる。これにより、圧力センサ素子およびセンサ回路を、滑り落ちや環境の影響から保護することができる。センサ回路および圧力センサ素子を直接ベースプレート上に成形することにより、従来技術で測定ユニットに使用される追加のモジュールハウジング(LGA:LandGridArray、またはSOIC)が有利に省略される。これにより、追加のパッケージ部分の費用を削減できる。あるいは、センサ回路および圧力センサ素子を追加のモジュールハウジング(LGAまたはSOIC)に事前に組み立て、ベースプレートまたは少なくとも1つのコネクタピンにはんだ付けすることもできる。この場合、ベースプレート上の成形材を省略できる。これにより、あまり費用は削減されないが、圧力センサ素子またはセンサ回路を備えた近頃のLGAまたはSOICは再利用でき、本発明の実現に必要なハウジング調整は1つのみである。
【0011】
圧力センサのさらなる有利な実施形態では、センサハウジングの周囲に回転防止装置を配置することができる。これにより、車両前部の圧力管に基づくシステムで使用する場合、圧力センサを回転しないように車両のバンパフォームに装入できる。
【0012】
圧力センサのさらなる有利な実施形態では、センサハウジングの第2の端部に挿入領域を形成できる。圧力センサは、この挿入領域を介して圧力管の対応する端部に容易に挿入できる。さらに、挿入領域に押し込まれた圧力管は、任意選択的に、結束バンドによって耐用年数にわたって滑らないように確保できる。さらに、圧力管の押し込みまたは挿入領域の挿入を単純化または容易化するために、挿入領域に挿入斜面を構成できる。
【0013】
圧力センサのさらなる有利な実施形態では、センサハウジングは複数の部品で実施することができる。この場合、第1のハウジング部は、コネクタおよび測定空間を構成でき、測定空間は、接続要素を介して第1のハウジング部と接続できる通路を備える第2のハウジング部によって閉鎖することができる。有利には、接続要素は、回転防止装置をさらに構成できる。接続要素は、例えば、クリップクロージャとして実施でき、これにより、圧力センサの第1のハウジング部を第2のハウジング部とともに圧力センサに接続して、全体の圧力センサとすることができる。ハウジング部の間に、測定スペースを外部に対して密閉するシリコンシールを取り付けられる。
【0014】
圧力センサのさらなる有利な実施形態では、第2のハウジング部は、測定空間への通路としての接続チャネルを備えた挿入管として構成できる。空気は、圧力管の圧力室から、センサ内部に接続チャネルを通って流れ込むことができる。さらに、挿入管に押し込まれた圧力管は、任意選択的に、結束バンドによって耐用年数にわたって滑らないように確保できる。さらに、圧力管の押し込み、または挿入管の挿入を単純化または容易化するために、挿入管に挿入傾斜部を構成できる。組み立てられた状態では、圧力センサの実施形態は、実際の圧力管よりも大幅に厚くない。ハウジングまたは第1のハウジング部またはコネクタの外径は、理想的には圧力管の外径に対応する。
【0015】
代替実施形態では、第2のハウジング部は、測定空間への通路としての開口部を備えたカバーとして構成できる。空気は開口部を通って圧力室からセンサ内部に流れ込むことができる。圧力センサのこの実施形態は、例えば、車両ドアまたは車両のサイドパネルの側面衝突検知に使用することができる。
【0016】
圧力センサのさらなる有利な実施形態では、センサハウジングまたはハウジング部は、それぞれプラスチック射出成形部品として構成できる。さらに、ベースプレートは、プラスチック射出成形部品として、センサハウジングまたは第1のハウジング部と一体に構成できる。プラスチック射出成形部品としての実施は、大量生産品としての圧力センサの特に安価な製造を有利に可能にする。あるいは、ベースプレートは、流体密にセンサハウジングまたは第1のハウジング部に接続されているプリント基板として構成できる。
【0017】
圧力センサのさらなる有利な実施形態では、ベースプレートは、測定空間とコネクタとの間の低速の圧力補償を実行する少なくとも1つの圧力補償要素を有することができる。これにより、圧力補償要素は、周囲圧力が測定空間および圧力空間の内部圧力と交換され、したがって、周囲圧力が衝突前に常に圧力空間に広がることをもたらす。
【0018】
圧力センサ装置のさらなる有利な実施形態では、圧力室は、その端部がそれぞれ圧力センサによって密閉されている圧力管内に構成できる。この圧力センサ装置は、歩行者および/または前部衝突検知のために車両前部で使用できることが好ましい。このために、挿入管またはセンサハウジングの挿入領域を圧力管に挿入することができ、コネクタの外径は圧力管の外径に対応する。圧力管および圧力センサは、例えば、バンパのフォームの切欠部に装入でき、回転防止装置は、装入された圧力センサの回転を防止する。
【0019】
圧力センサ装置の他の実施形態では、圧力室は、車両ドアまたは車両のサイドパネルに構成でき、少なくとも1つの圧力センサは、圧力室に取り付けることができる。
本発明の実施例を図面に示し、以下の説明で詳述する。図面において、同じ符号は、同一または同様の機能を実施するコンポーネントまたは要素を示す。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明にかかる車両の乗員保護システム用の圧力センサの第1の実施例を有する、本発明にかかる車両の乗員保護システム用の圧力センサ装置の実施例の一部の、概略斜視断面図を示す。
【
図2】
図1の本発明にかかる車両の乗員保護システム用の圧力センサの、組み立てられた状態での概略斜視断面図を示す。
【
図3】
図1および
図2の本発明にかかる車両の乗員保護システム用の圧力センサの、個々のハウジング部の概略斜視断面図を示す。
【
図4】本発明にかかる車両の乗員保護システム用の圧力センサの、第2の実施例の概略斜視断面図を示す。
【
図5】組み立てられた状態での車両の乗員保護システム用の、本発明にかかる圧力センサの第3の実施例の概略斜視断面図を示す。
【
図6】
図5の本発明にかかる車両の乗員保護システム用の圧力センサの、個々のハウジング部の概略斜視断面図を示す。
【
図7】
図1から
図6の本発明にかかる圧力センサ用測定ユニットの実施例の概略断面図を示す。
【
図8】
図1の圧力センサ装置を有するバンパの実施例の概略断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1〜
図8からわかるように、本発明にかかる車両の乗員保護システム用の圧力センサ10、10A、10B、10Cの図示された実施例は、それぞれ、センサハウジング20と、センサハウジング20の内側に配置されたベースプレート12とを含み、ベースプレート12上に、圧力センサ素子14.1およびセンサ回路14.2を含む測定ユニット14が配置されている。ここで、センサハウジング20は、第1の端部にコネクタ20Aを構成し、第2の端部に測定対象の圧力が存在する測定空間28を構成する。ベースプレート12は、コネクタ20Aを測定空間28から流体的に分離し、圧力センサ素子14.1およびセンサ回路14.2は、共通のハウジングに配置され、圧力センサ素子14.1は、圧力流入路14.3を介して測定空間28に流体的に接続されている。
【0022】
図1〜
図7からさらにわかるように、図示の実施例のハウジング20は、円板形状のベースプレート12が配置された一部品または多部品の中空円筒として実施されている。さらに、ハウジング20の外周には、ハウジング20の外周から突出する突起として実施されている回転防止装置25が配置されている。さらに、本発明にかかる圧力センサ10、10A、10B、10Cの図示された実施例では、2つのコネクタピン26がコネクタ20Aに配置され、それぞれが一端でベースプレート12に埋め込まれ、センサ回路14.2に接触する。
【0023】
図1〜
図7からさらにわかるように、コネクタピン26は、圧力センサ10、10A、10B、10Cのベースプレート12に取り付けられ、センサ回路14.2との電気的接触をもたらす。図示の実施例では、センサ回路14.2は、ベースプレート12に固定されると同時に、例えばはんだ付けプロセスまたは導電性接着プロセスを介してコネクタピン26に接続されているASICとして実施されている。ASICとして実施されたセンサ回路14.2自体に、ASICとして実施されたセンサ回路14.2にボンドワイヤを介して接続された圧力センサ素子14.1が存在する。ASICとして実施されたセンサ回路14.2および圧力センサ素子14.1を、滑り落ちや環境の影響から保護するために、ASICとして実施されたセンサ回路14.2と圧力センサ素子14.1との両方が成形材18で囲まれている。しかしながら、成形材18には小さな圧力流入路14.3があり、したがって、測定空間28からの圧力センサ素子14.1へ空気を押すことができる。さらに、ベースプレート12上には圧力補償要素16も配置されている。圧力補償要素16は、コネクタ20A内の周囲圧力と、測定空間28の内部圧力とがゆっくりと交換されることをもたらすため、衝突前の測定空間28内には、常に周囲圧力が広がる。図示の実施例では、圧力補償要素16は、ベースプレート16の中央に配置されている。当然ながら、圧力補償要素16は、別の方法で配置することも可能であるため、付属するコネクタ接点を備えたベースプレート12上のセンサ回路14.2および圧力センサ素子14.1の有意義な配置が可能になる。
【0024】
図1からさらにわかるように、本発明にかかる車両の乗員保護システム用の圧力センサ装置1の図示の実施例は、車両の所定の圧力室3の圧力を算出する少なくとも1つの圧力センサ10、10Aを含む。図示の実施例では、圧力室3は、それぞれ圧力センサ10、10Aによってその端部が閉じられている圧力管5内に構成されている。
図1は、圧力管5の端部を閉じる圧力センサ10、10Aを備えた圧力管5の一端部を示す。
【0025】
図1〜
図3からさらにわかるように、圧力センサ10Aの図示の第1の実施例におけるセンサハウジング20は、複数の部品で実施されている。ここで、第1のハウジング部は、通路24を有する第2のハウジング部によって閉鎖されているコネクタ20Aおよび測定室28を構成する。第2のハウジング部は、接続要素25Aを介して第1のハウジング部に接続されている。センサハウジング20または個々のハウジング部は、図示の実施例では、それぞれプラスチック射出成形部品として構成されている。図示の第1の実施例では、接続要素25Aは、同時に回転防止装置25を構成する。さらに、第2のハウジング部は、圧力管5が押し込まれるか、または圧力管5に挿入される挿入管20Bとして実施されている。さらに、押し付けられた圧力管5は、図示された実施例では、結束バンドとして実施された取付要素7によって、滑らないように確保される。さらに、図示の実施例では、挿入管20Bに挿入傾斜部22が形成され、挿入傾斜部22は、圧力管5の押し込みまたは挿入管20Bの挿入を単純化または容易化する。挿入管20Bは、固定された状態で、センサ装置において2つのハウジング部間に構成された圧力センサ10Aの測定室28を、圧力管3内の圧力室3と接続する通路24としての接続チャネル24Aを含む。図示の実施例では、ベースプレート12はまた、第1のハウジング部と一体のプラスチック射出成形部品として実施されている。このプラスチック製の射出成形されたベースプレート12は、標準的なコネクタハウジングに対応するコネクタ20Aに接続されている。2つのコネクタピン26は、射出成形プロセス時にセンサのベースプレート12に装入される。コネクタピン26は、対応する図示しない制御装置と、図示しない対応コネクタを介して、ベースプレート12上のセンサ回路14.2と接触する。あるいは、ベースプレート12は、第1のハウジング部と流体密に接続され、センサ回路14.2およびコネクタピン26と接触するプリント基板として構成できる。図示の実施例では、接続要素25Aは、クリップクロージャとして実施され、これにより、圧力センサ10Aのコネクタ20Aは、挿入管20Bに接続されて、全体的な圧力センサとなる。
図1からさらにわかるように、組み立てられた状態の圧力センサ10Aは、実際の圧力管5よりも大幅に厚くはなく、理想的には、コネクタ20Aの外径は、略圧力管5の外径に対応する。ハウジング部の間には、測定空間28を外部に対して密閉するシールを取り付けることができる。
【0026】
図4からさらにわかるように、圧力センサ10Bの図示された第2の実施例におけるハウジング20は、一体的に実施される。ここで、センサハウジング20は、第1の端部にコネクタ20Aを構成し、第2の端部に測定室28を備えた挿入領域20Cを構成し、そこに測定対象の圧力が存在する。第1の実施例と同様に、圧力管5を挿入領域20Cに押し込むことができ、または挿入領域20Cを圧力管5に挿入することができ、それにより測定空間28は圧力管5内の圧力空間3に直接接続されている。さらに、押し込まれた圧力管5は、結束バンドとして実施された取付要素7によって滑らないように確保することができる。挿入領域20Cの挿入または圧力管5の押し込みを容易化するために、挿入領域20Cに挿入斜面を構成することができる。本発明にかかる圧力センサ10Bの第2の実施例も、組み立てられた状態で、実際の圧力管5よりも大幅に厚くない。理想的には、コネクタ20Aの外径は、圧力管5の外径に対応する。図示の実施例では、ベースプレート12は、同様にプラスチック射出成形部品としてハウジング20と一体的に実施されている。または、ベースプレート12は、流体密にハウジング20に接続され、センサ回路14.2およびコネクタピン26と接触するプリント基板として構成できる。
【0027】
図8からさらにわかるように、圧力管5と、見えない圧力センサ10A、10Bは、バンパ30のフォーム34の切欠部34.1に装入でき、回転防止装置25は、装入された圧力センサ10A、10Bの回転を防ぐ。
図8からさらにわかるように、圧力管5は、衝突の際に受面として機能する車両のバンパカバー36と曲げクロスメンバ32との間のフォーム34内にある。ここで、バンパ30の関連する領域における物体の衝突は、バンパカバー36およびフォーム34の両方、ならびにその中に含まれる圧力管5を圧縮することにより、圧力センサ装置1の検出圧力センサ10内の信号増加につながる。検出された信号の振幅は、とりわけ、衝突する物体の質量および速度に依存する。
【0028】
図5および
図6からさらにわかるように、示される圧力センサ10Cの第3の実施例におけるセンサハウジング20は、複数部分により実施されている。ここで、第1のハウジング部は、第1の実施例と同様に、通路24を備える第2のハウジング部によって閉鎖されているコネクタ20Aおよび測定室28を構成する。第1の実施例とは異なり、圧力センサ10Cの図示された第3の実施例における第2のハウジング部は、測定空間28への通路24として開口部24Bを備えるカバー20Dとして構成されている。さらに、示される第3の実施例における圧力センサ10Cは、衝突前の通常運転時に、圧力センサ10Cがより大きな圧力室3に配置されて、コネクタ20Aおよび測定室28の両方に周囲圧力が存在するため、上述の実施例とは反対に、圧力補償要素16を有さない。第1の実施例と同様に、第2のハウジング部は、回転防止装置25として同時に機能する接続要素25Aを介して第1のハウジング部に接続されている。図示の実施例では、ハウジング部およびベースプレート12は、同様にプラスチック射出成形部品であり、ベースプレート12は、第1のハウジング部と一体的に実施されている。あるいは、ベースプレート12は、第1のハウジング部に流体密に接続され、センサ回路14.2およびコネクタピン26と接触するプリント基板として構成できる。図示の実施例では、接続要素25Aはクリップクロージャとして実施されており、これにより、圧力センサ10Cのコネクタ20Aがカバー20Cに接続されて、全体的な圧力センサとなる。ハウジング部の間に、測定空間28を外部に密閉するためのシールを取り付けることができる。圧力センサ10Cの第3の実施例は、例えば、車両ドアまたは車両のサイドパネル内の圧力室3内の側面衝突検知のために配置することができる。圧力センサ10Cの取り付けは、例えば、既存の車両のドア構造または車体構造にクリップ留めすることによって行われる。