(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6980135
(24)【登録日】2021年11月18日
(45)【発行日】2021年12月15日
(54)【発明の名称】スクレーパを備えたローラミル
(51)【国際特許分類】
B02C 4/40 20060101AFI20211202BHJP
【FI】
B02C4/40
【請求項の数】13
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2020-565877(P2020-565877)
(86)(22)【出願日】2019年5月27日
(65)【公表番号】特表2021-514836(P2021-514836A)
(43)【公表日】2021年6月17日
(86)【国際出願番号】EP2019063624
(87)【国際公開番号】WO2019224395
(87)【国際公開日】20191128
【審査請求日】2021年1月22日
(31)【優先権主張番号】18174238.8
(32)【優先日】2018年5月25日
(33)【優先権主張国】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】501003320
【氏名又は名称】ビューラー・アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Buehler AG
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル リッケンバッハ
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル マーク
(72)【発明者】
【氏名】フィリペ ホーレンシュタイン
【審査官】
山崎 直也
(56)【参考文献】
【文献】
特表昭57−500501(JP,A)
【文献】
特開昭61−074653(JP,A)
【文献】
特開2003−323046(JP,A)
【文献】
特開平01−254264(JP,A)
【文献】
特表2016−525934(JP,A)
【文献】
欧州特許出願公開第00694374(EP,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B02C 1/00− 7/18
15/00−17/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉砕材料入口(3)と、少なくとも1つの粉砕材料出口(4)と、少なくとも2つの、湾曲させたローラ(5、5’)とを有するハウジング(2)を含むローラミル(1)であって、前記ローラ(5、5’)はそれぞれ、ローラ軸(6、6’)の周りに回転可能に前記ハウジング(2)に配置されており、少なくとも1つの前記ローラ(5)にはスクレーパ(7)が対応して配置されており、前記スクレーパ(7)は、
−スクレーパエッジ(10)によってローラ表面(9)から粉砕材料をかき落とすブレード(8)を有し、前記スクレーパエッジ(10)は、前記ブレード(8)の全長(L)にわたって延在し、前記スクレーパ(7)はさらに、
−収容領域(12)を備えたホルダ(11)を有し、前記ホルダは、前記ローラ軸に対して平行な軸(13)の周りに傾転可能に前記ハウジング(2)に配置されている、ローラミル(1)において、
弾性支持部材(14)が、前記ブレード(8)と前記収容領域(12)との間に配置されている、ことを特徴とする、ローラミル(1)。
【請求項2】
前記収容領域(12)は、溝(15)の形状を有し、前記弾性支持部材(14)は、少なくとも、溝壁部(16)と前記ブレード(8)との間に配置されている、ことを特徴とする、請求項1記載のローラミル(1)。
【請求項3】
弾性支持部材(14)は、前記ブレード(8)と2つの溝壁部(16、16’)との間に配置されている、ことを特徴とする、請求項2記載のローラミル(1)。
【請求項4】
前記ブレード(8)は、溝底部(17)に当接する、ことを特徴とする、請求項2または3記載のローラミル(1)。
【請求項5】
前記ブレード(8)および前記弾性支持部材(14)は、前記収容領域(12)に配置されているクランプ異形材(18)内に保持されている、ことを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載のローラミル(1)。
【請求項6】
前記ブレード(8)は、1.6:1〜300:1の前記全長(L)対幅(B)の比を有する、ことを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載のローラミル(1)。
【請求項7】
前記ブレード(8)は、1:1よりも大でありかつ6:1までの、高さ(H)対自由高さ(FH)の比を有する、ことを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載のローラミル(1)。
【請求項8】
前記ブレード(8)は、前記ローラ表面(9)に対して20°〜75°、好ましくは30°〜60°、特に好ましくは30°〜50°の角度(α)で配置されている、ことを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載のローラミル(1)。
【請求項9】
前記弾性支持部材(14)は、15〜100、好ましくは30〜90、特に好ましくは40〜80のショアOO硬さを有するエラストマー条片として形成されている、ことを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載のローラミル(1)。
【請求項10】
前記ホルダにはつり合いおもり(19)が設けられており、前記つり合いおもり(19)により、前記ブレード(8)は、前記軸(13)周りに傾転可能であり、前記ローラ表面(9)に対して押圧可能である、ことを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載のローラミル(1)。
【請求項11】
前記スクレーパ(7)は、持ち上げ装置と作用接続されており、前記持ち上げ装置により、前記ブレード(8)は、前記軸(13)の周りで傾転可能であり、前記ローラ表面(9)から移動可能である、ことを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載のローラミル(1)。
【請求項12】
前記ブレード(8)は、前記ブレード(8)が前記ローラ表面に接触していない場合に、前記スクレーパエッジ(10)が前記ローラ軸(6)に対して平行になるように配置されている、ことを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項記載のローラミル(1)。
【請求項13】
前記ブレード(8)は、前記ブレード(8)の全長(L)にわたって前記収容領域(12)に収容されている、ことを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項記載のローラミル(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立請求項において特許請求された、スクレーパを備えたローラミルに関する。
【0002】
反りを付けた若しくは湾曲したローラは、粉に挽く原料の製粉中に生じる高い押圧力によって発生する運転時のローラの撓みを抑制するために、ローラミルにおいて使用される。これにより、動作中に、粉砕間隙が一様な粉砕間隙幅を有することが保証される。粉砕間隙のすぐ下流には、粉砕材料をかき落とすために使用されるスクレーパが配置されている。
【0003】
このスクレーパは、粉砕材料がローラに付着したまま残らないように保証するためのものである。というのは粉砕材料のこのような付着は多くの点から望ましくないからである。ローラに付着したまま残っている粉砕材料は、一方において、粉砕間隙を新たに通過する際に、粉砕間隙を狭めてしまい、このように狭められることにより、望ましくない揺動および振動に結び付くことがある。他方において、粉砕間隙を新たに通過する際に、付着している粉砕材料がさらに一層、圧縮されて固められ、結果的に、ローラに付着している粉砕材料のスクレーパによる除去がより困難になる。これには、粉砕中に生じておりかつ粉砕材料の乾燥および「ケーキング(caking)」の原因となる高温により、望ましくない影響が及ぼされる。さらに、付着している粉砕材料により、さらなる粉砕材料に対する格好の付着面が提供され、このような粉砕材料の堆積物の成長が促進されてしまう。最悪の場合、ローラを停止して、面倒なことにも堆積物を手作業で除去しなければならない。
【0004】
今日までスクレーパエッジを備えたブレードを有するスクレーパが使用されており、このスクレーパエッジは、動作していない状態、または変形されていない状態において直線的であり、ホルダに固定的にクランプされている。このホルダは、ローラ間隙のすぐ下流においてローラの下方に旋回可能に配置されており、動作中には、ホルダの延長アームに固定されているつり合いおもりによってローラに押し付けられる。
【0005】
ブレードは、静止したローラに配向され、このとき、ホルダは、ローラの反りを補償するために、(同時につり合いおもり用の延長アームとして使用されることが多い)牽引装置により、ローラの中心に対応する中心において曲げられる。このようなスクレーパは、欧州特許出願公開第0040432号明細書に示されている。
【0006】
このような補償は、ローラを静止させて行われるが、ローラは、動作中に曲がり、反りが相応に変化するため、この解決手段は満足のいくものではない。元々の直線的なブレードは、ローラの反りに適合するために摩耗されることがあるが、それにもかかわらず、スクレーパとローラとの間の非接触を引き起こす別の原因が残る。例えば、動作中の変形および熱膨張のために、反りは一定のままではない。上記の従来技術では、(ローラ表面に十分に良好に適合されるようにするためにスクレーパを変形させるために)、効果的なクリーニングに実際に必要となり得るよりも比較的大きな、スクレーパの押圧力が使用される。この比較的に大きな押圧力は、結果的に、スクレーパおよびローラ表面の不必要に大きな摩耗に結び付く。
【0007】
したがって本発明の目的は、公知のローラミルの欠点を回避し、特に、安全規定を守りながら動作中のローラの反りに最適に適合することができ、かつ摩耗の少ない、少なくとも1つのスクレーパを有するローラミルを提供することである。
【0008】
この目的は、独立請求項1において特許請求されるローラミルによって達成される。
【0009】
このローラミルは、粉砕材料入口と、少なくとも1つの粉砕材料出口と、少なくとも2つの、反りのついた若しくは湾曲したローラとを有するハウジングを含み、これらのローラはそれぞれ、ローラ軸の周りに回転可能にハウジングに配置されている。
【0010】
少なくとも1つのローラにはスクレーパが割り当てられている。ローラミルの複数のローラ、好ましくはすべてのローラには、好ましくはスクレーパが備え付けられている。1つのローラに複数のスクレーパが割り当てられることも可能である。
【0011】
本発明によれば、スクレーパは、ローラ表面から粉砕材料をかき落とすブレードを有する。ブレードは、ブレードの全長にわたって延在するスクレーパエッジを有する。ブレードの長さは、好ましくは、ローラの軸方向長さに実質的に対応し、これにより、ブレードは、ローラ表面全体をかき落とすために使用可能である。一列に並べられた場合にはローラ表面全体をかき落し可能な複数の構成要素から構成されるセグメント化されたブレードも考えられる。
【0012】
スクレーパはさらに、収容領域を備えたホルダを有し、このホルダは、ローラ軸に対して平行な軸の周りに傾転可能にハウジングに配置されている。これにより、ホルダ、したがってブレードは、ブレードおよびローラ表面を保護するために、例えば、粉砕動作が行われていない場合には、傾転させることによってローラ表面から離間するように移動可能である。
【0013】
本発明によれば、弾性支持部材が、ブレードと収容領域との間に配置されている。
【0014】
ブレードの収容領域における弾性支持部材により、ブレードが、ホルダに固定的にクランプされずに、ホルダに対する相対的なブレードの運動が可能になることが保証される。特に、ローラ表面に接触する場合、ブレードは曲がってローラ表面に密着し、これにより、ローラの動作中に発生する反り、曲げまたは熱膨張を補償可能である。弾性支持部材がブレードの側に配置されていて、ブレードが、ローラミルの動作中、ブレードがローラ表面に接触する際に、圧力を受けて、ローラを受け流すことは、当然のことである。したがってブレードは、ローラ表面に適合するように湾曲することは可能であるが、別の曲げモーメント、特にローラ軸に対して平行な方向の曲げモーメントに対しては、曲げ剛性を有し、これにより、動作中のブレードのばたつきが回避されるように構成可能である。ホルダは、好ましくは、ローラ軸の運動(例えば歯振り状の運動)中にホルダの軸がローラ軸に対して平行にとどまるようにローラミルに配置されている。
【0015】
収容領域は、好ましくは溝の形状を有し、弾性支持部材が、少なくとも、溝壁部とブレードとの間に配置されている。
【0016】
(ブレードの片側または両側における)支持部の厚さは一般に、本発明の範囲内では2〜10mmである。
【0017】
本発明における溝壁部とは、溝の深さ方向に延在する、溝の壁のことである。本発明における溝底部とは、ホルダの外側面に対応する、溝の開放側とは反対側の、溝の壁のことである。
【0018】
ここでは、溝は好ましくは、互いに平行な2つの溝壁部と、これらの溝壁部に対して垂直に配置されている平坦な溝底部とを有する溝として形成されている。
【0019】
弾性支持部材は、好ましくはブレードと2つの溝壁部との間に配置されている。
【0020】
このような実施形態によってブレードは両側に曲がることができ、これにより、ただ1つの弾性支持部材を備えた上述の実施形態と同じ運動自由度を実現するためには、厚さが半分の2つの弾性支持部材をブレードの両側に配置しなければならない。
【0021】
ブレードは、好ましくは溝底部に当接する。
【0022】
これによって保証されるのは、ローラ表面に対するブレードの押圧力に基因したブレードの位置ずれが回避されることである。というのは、従来技術によるスクレーパとは異なり、ブレードは、ホルダに固定的に結合されていないからである。
【0023】
ブレードおよび少なくとも1つの弾性支持部材は、好ましくは、収容領域に配置されているクランプ異形材に保持されている。
【0024】
取り付けを容易にするために、ブレードおよび少なくとも1つの弾性支持部材をクランプ異形材に保持されるように構成可能である。この場合にクランプ異形材は、収容領域に差し込まれ、保持手段によってそこに保持される。
【0025】
ブレードの構成および溝における少なくとも1つの弾性支持部材の構成に関する上述の実施形態に対応して、クランプ異形材は、弾性支持部材が、(1つの溝壁部に対応する)1つの異形材壁部に、または2つの異形材壁部に配置されるように構成可能である。ブレードは、位置ずれを回避するために(溝底部に相当する)異形材底部に同様に当接可能である。
【0026】
ブレードおよび/またはホルダおよび/またはクランプ異形材は、好ましくは、ローラ軸に関して(つまり平行な)軸方向へのブレードの位置ずれを阻止する横方向の制限手段を有する。
【0027】
ブレードは好ましくは、特に矩形の断面を有する平坦な異形材の形状を有する。
【0028】
ブレードは、好ましくは、冷間圧延帯鋼(例えば、クロムおよびニッケルを含有せず、硬化され、焼き戻されかつ白色研磨された鋼種WB)から形成される。特に好ましいのは、(EN 10132−1にしたがって測定した)1550〜2350MPaの範囲の引張強度を有するブレードである。
【0029】
ブレードの厚さは、本発明の範囲内において一般に0.5〜2mmである。
【0030】
ブレードは、好ましくは1.6:1〜300:1の長さ対幅の間の比を有する。
【0031】
本発明におけるブレード長とは、スクレーパエッジの延在方向における、ブレードの空間広がりのことである。ブレードの長さは、100mm〜3000mm、好ましくは500mm〜2500mm、特に好ましくは1000mm〜2000mm、例えば1500mmであってよい。
【0032】
本発明におけるブレード幅とは、ブレード長に対して垂直な方向における空間広がりのことである。ブレードの幅は、10mm〜60mm、好ましくは20mm〜55mm、特に好ましくは30mm〜50mm、例えば40mmであってよい。
【0033】
したがって本発明におけるブレード高さとは、ブレード長とブレード幅とに対して垂直な方向におけるブレードの空間広がりであって、スクレーパエッジからスクレーパエッジとは反対側の端部まで延在する空間広がりのことである。本発明の範囲内では、ブレードの全体高さのうちの10〜30mmが、弾性支持部材に収容される。
【0034】
ブレードは、好ましくは6:1の、好ましくは1:1よりも大でありかつ6:1までの、自由高さに対する高さの比を有する。
【0035】
本発明におけるブレードの自由高さとは、ホルダから突出するブレードの高さ寸法のことである。ブレードはホルダと接触しないため、したがって自由高さは、スクレーパエッジと、ホルダの(仮想的な)包絡面との間の高さ寸法を意味すると理解される。
【0036】
ブレードは、好ましくは、ブレードがローラ表面に接触する場合に、ローラ表面に対して20°〜75°、好ましくは30°〜60°、特に好ましくは30°〜50°の角度で配置されている。
【0037】
この角度は、ローラ表面に対して接線方向に延びる接平面と、ブレードの高さ方向との間の角度として測定される。
【0038】
ローラは湾曲している若しくは反っているので、本発明によれば、ローラに接触する際にブレードは曲がり、したがってブレードの長さにわたって前記角度はわずかに変化するため、使用される基準角度としては、ローラの湾曲が最大となる、ローラの中心部における角度が採用される。
【0039】
弾性支持部材は、好ましくは以下のグループから選択される、エラストマー材料から形成されるかまたはこのような材料を含むことが可能である。すなわち、天然ゴム(NR);スチレンブタジエンゴム(SBR);ブチルゴム(IIR);エチレンプロピレンゴム(EPDM);ニトリルゴム(NBR);クロロプレンネオプレン(CR);クロロスルフォン化ポリエチレン、ハイパロン(CSM);ポリウレタンゴム(AU、EU);シリコーンゴム((M)Q);ポリアクリレートエラストマー(ACM);水素化ニトリルゴム(H−NBR);フッ素ゴム、バイトン(FPM);ポリウレタン(PE)から形成されるかまたはこれらを含むことが可能である。特に好ましいのは、エチレンプロピレンゴム(EPDM)およびシリコーンゴム((M)Q)である。
【0040】
最も単純なケースでは、弾性支持部材は、エラストマー条片として形成される。支持部材、特にエラストマー条片は、ブレード長全体にわたり、連続して、または断続的に形成されていてよい。特に、結果的に得られる支持部材全体の剛性を個別に適合させるために、支持部材を断続的に形成することは可能でありかつ好都合である。したがって、例えば、より柔らかい材料から構成された連続的な支持部材に相当する、支持部材全体の硬さを達成するために、より硬い材料を断続的に配置することができる。
【0041】
支持部材、特にエラストマー条片のエラストマー材料は、15〜100ショアOO、好ましくは30〜90ショアOO、特に好ましくは40〜80ショアOO(ASTM D 2240による);および/または5〜30ショアA(DIN ISO 7619−1にしたがって測定した)の硬さを有する。
【0042】
弾性支持部材の密度は、(DIN 53479 Aにしたがい)0.25g/cm
3〜0.85g/cm
3、好ましくは0.35g/cm
3〜0.75g/cm
3、特に好ましくは0.45g/cm
3〜0.65g/cm
3であってよい。
【0043】
このような実施形態は、極めて簡単でありかつコスト的に有効な一変化形態である。さらに、応用に応じて、条片は、交換可能でありかつその硬さは適合可能である。
【0044】
上記のホルダには、好ましくはつり合いおもりが設けられており、このつり合いおもりにより、ブレードは、軸の周りに傾転可能であり、かつローラ表面に対して押圧可能である。
【0045】
これにより、重量および/またはレバーアームの長さを変更することにより、ローラに対するブレードの押圧が容易に設定可能になる。
【0046】
スクレーパは、好ましくは持ち上げ装置と作用接続されており、この持ち上げ装置により、ブレードは、軸の周りで傾転可能であり、ローラ表面から移動可能である。
【0047】
この実施形態により、粉砕工程が行われず、かつ特にローラのアクチュエータ装置と連結されている場合に、ローラ表面からブレードを離間させることができ、これにより、ローラが、連結されるおよび/または切り離される場合に、同様にブレードもローラ表面に接触させられ、かつ/またはそこから離される。
【0048】
ブレードは、好ましくは、このブレードがローラ表面に接触していない場合に、スクレーパエッジがローラ軸に対して平行になるように配置されている。
【0049】
ブレードは、好ましくは、ブレード全長にわたって収容領域に収容されている。したがって弾性支持部材は、ブレードの全長にわたって配設されている。
【0050】
択一的にはブレードは、特定の部分だけが収容領域に収容されていてよく、かつ/または弾性支持部材は、ブレードの長さにわたり、特定の部分にだけ設けられていてよい。このようなケースにおいて、弾性支持部材のない領域ではブレードは、これがローラ表面と接触していない場合、同様に収容領域にも接触してはならないことはいうまでもない。
【0051】
本発明は、以下、図面に関連した好ましい例示的な実施形態に基づいて、より適切に説明されよう。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【
図1】本発明によるローラミルの概略断面図である。
【
図2】本発明の好ましい第1実施形態によるスクレーパの概略断面図である。
【
図3】本発明の好ましい第2実施形態によるスクレーパの概略断面図である。
【0053】
図1には、本発明によるローラミル1が略示されている。ローラミル1には、矢印3で示した粉に挽く原料の入口と、同様に矢印4で示した粉に挽いた原料の出口4とを有するハウジング2が含まれている。ハウジング2内には、反りが付けられた若しくは湾曲した2つのローラ5および5’が配置されており、これらはそれぞれ、ローラ軸6または6’の周りに回転可能に取り付けられておりかつ駆動部(図示せず)によって反対方向に駆動可能である。ローラ5および5’の回転方向は、それぞれの矢印によって示されている。
【0054】
粉砕間隙20のすぐ下流では、それぞれのローラ5または5’にはスクレーパ7または7’が配設されている。ローラ5のスクレーパ7は、
図2および
図3において、考えられ得る2つの変化形態で別々に示されている。
【0055】
図2および
図3のスクレーパ7は、長さL、幅Bおよび高さHを有する平坦な金属異形材から形成されるブレード8を有する。ブレード8の長手方向は、ベクトルLによって示されている。
【0056】
図2および
図3においてブレード8は、先の尖った形状を有するスクレーパエッジ10によってローラ表面9に接触する。ブレード8は、ブレード8の接触点においてローラ表面9の接している平面TEと、ブレード8との間に角度αを成して傾斜するように配置されている。
【0057】
図2および
図3の実施形態において、スクレーパ7は、軸13の周りに傾転可能に配置されているホルダ11を有する。軸13は、ローラ軸6または6’に対して平行に延びており、例えばローラが歯振り状に運動する際に、ローラ軸が移動したとしても、ローラ軸6または6’に対して平行なままである。
【0058】
図2の実施形態においてホルダ11は収容領域12を有しており、この収容領域12は、2つの互いに平行に延びている溝壁部16および16’と該溝壁部に対して垂直に延びている溝底部17とを有する溝15として形成されていて、それら溝壁部と溝底部は、ブレード8の長手方向L(したがってホルダ11の長手方向L)に沿って延在している。ブレード8は、溝15内に配置されており、スクレーパエッジ10とは反対側の端部でもって溝底部17に接触している。ブレード8の両側では、対応する溝壁部16または16’とブレード8との間に、エラストマー条片14が配置されており、この結果、ブレード8は、溝15内において一定の移動の自由度を有し、特に、ブレード8の高さに対して平行に、曲げモーメントによって曲がることができ、かつローラ5の変形に適応可能である。
【0059】
FHは、エラストマー条片14間に配置されていない、ブレード8の高さ部分に対応するブレード8の自由高さを示す。
【0060】
ブレード8をローラ表面9に押し付けることができるようにするために、ホルダ11は、すでに上で説明したように、軸13の周りに傾転可能に配置されている。さらに、ホルダは、てこの作用によってホルダ11を傾転させかつブレード8をローラ表面9に押し付けるように作用するつり合いおもり19を有する。
【0061】
図3に示されているスクレーパ7は、ブレード8およびエラストマー条片14がクランプ異形材18内に配置されているという相違を有するが、構造的には、
図2のスクレーパ7とほぼ一致しており、ここでは、クランプ異形材18がホルダ11の収容領域12内に差し込まれている。
【0062】
クランプ異形材18は、プラスチック異形材として形成されており、かつ互いに平行に延びる2つの異形材壁部160および160’と、これらに対して垂直に延びる異形材底部170とを有し、これらの機能は、溝壁部16または16’および溝底部17に相当する。
【0063】
クランプ異形材18により、収容領域12へのブレード8とエラストマー条片14の配置が容易になる。