特許第6980138号(P6980138)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6980138
(24)【登録日】2021年11月18日
(45)【発行日】2021年12月15日
(54)【発明の名称】表示制御装置及び表示制御方法
(51)【国際特許分類】
   B60K 35/00 20060101AFI20211202BHJP
【FI】
   B60K35/00 Z
【請求項の数】4
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2020-568478(P2020-568478)
(86)(22)【出願日】2020年7月20日
(86)【国際出願番号】JP2020028137
【審査請求日】2020年12月8日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003166
【氏名又は名称】特許業務法人山王内外特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】橋本 孝康
【審査官】 菅野 京一
(56)【参考文献】
【文献】 特表2007−538227(JP,A)
【文献】 特開2020−052932(JP,A)
【文献】 特開2005−227008(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のブレーキペダルの操作及びアクセルペダルの操作を検出するペダル操作検出部と、
前記車両のインストルメントパネルに表示されているメータのうち、前記ペダル操作と提示情報が関連しているメータを表す図形の種類を、前記ペダル操作検出部によるペダル操作の検出結果がブレーキペダルの操作を検出した旨を示しているか、アクセルペダルの操作を検出した旨を示しているか、又は、ブレーキペダルの操作及びアクセルペダルの操作の双方を検出しない旨を示しているかに応じて切り替える表示形態切替部と
を備えた表示制御装置。
【請求項2】
前記ペダル操作と提示情報が関連するメータは、速度メータ、又は、タコメータであることを特徴とする請求項1記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記表示形態切替部は、前記ペダル操作検出部によるペダル操作の検出結果が変化すると、前記検出結果が変化する前の前記メータを表す図形の種類から、前記検出結果が変化した後の前記メータを表す図形の種類に切り替える際、前記メータを表す図形の種類の遷移を示すアニメーションを表示させることを特徴とする請求項1記載の表示制御装置。
【請求項4】
ペダル操作検出部が、車両のブレーキペダルの操作及びアクセルペダルの操作を検出し、
表示形態切替部が、前記車両のインストルメントパネルに表示されているメータのうち、前記ペダル操作と提示情報が関連しているメータを表す図形の種類を、前記ペダル操作検出部によるペダル操作の検出結果がブレーキペダルの操作を検出した旨を示しているか、アクセルペダルの操作を検出した旨を示しているか、又は、ブレーキペダルの操作及びアクセルペダルの操作の双方を検出しない旨を示しているかに応じて切り替える
表示制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示制御装置及び表示制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
以下の特許文献1には、車両の運転者によるブレーキペダルの操作を検出すると、車両のインストルメントパネル(以下「インパネ」という)における専用の表示領域に「ブレーキ」の文字を表示させるブレーキランプ表示装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−67576号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されているブレーキランプ表示装置では、「ブレーキ」の文字を表示させる専用の表示領域を車両のインパネに設けなければならないという課題があった。
【0005】
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、専用の表示領域を車両のインパネに設けることなく、車両の運転者によってペダル操作が行われたか否かを運転者に知らせることができる表示制御装置及び表示制御方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る表示制御装置は、車両のブレーキペダルの操作及びアクセルペダルの操作を検出するペダル操作検出部と、車両のインストルメントパネルに表示されているメータのうち、ペダル操作と提示情報が関連しているメータを表す図形の種類を、前記ペダル操作検出部によるペダル操作の検出結果がブレーキペダルの操作を検出した旨を示しているか、アクセルペダルの操作を検出した旨を示しているか、又は、ブレーキペダルの操作及びアクセルペダルの操作の双方を検出しない旨を示しているかに応じて切り替える表示形態切替部とを備えるものである。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、専用の表示領域を車両のインパネに設けることなく、車両の運転者によってペダル操作が行われたか否かを運転者に知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に係る表示制御装置3を示す構成図である。
図2】実施の形態1に係る表示制御装置3のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
図3】表示制御装置3が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合のコンピュータのハードウェア構成図である。
図4】実施の形態1に係る表示制御装置3の処理手順である表示制御方法を示すフローチャートである。
図5】ブレーキペダルの操作が検出されているときの速度メータの表示形態を示す説明図である。
図6】アクセルペダルの操作が検出されているときの速度メータの表示形態を示す説明図である。
図7】ブレーキペダルの操作及びアクセルペダルの操作のいずれも検出されていないときの速度メータの表示形態を示す説明図である。
図8】ブレーキペダルの操作が検出されているときのタコメータの表示形態を示す説明図である。
図9】アクセルペダルの操作が検出されているときのタコメータの表示形態を示す説明図である。
図10】ブレーキペダルの操作及びアクセルペダルの操作のいずれも検出されていないときのタコメータの表示形態を示す説明図である。
図11】実施の形態2に係る表示制御装置3を示す構成図である。
図12】実施の形態2に係る表示制御装置3のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
図13図13Aは、ブレーキペダルの操作が検出されているときの速度メータの表示形態を示す説明図、図13Bは、速度メータの表示形態の切り替え途中を示す説明図、図13Cは、ブレーキペダルの操作及びアクセルペダルの操作のいずれも検出されていないときの速度メータの表示形態を示す説明図である。
図14図14Aは、ブレーキペダルの操作及びアクセルペダルの操作のいずれも検出されていないときの速度メータの表示形態を示す説明図、図14Bは、速度メータの表示形態の切り替え途中を示す説明図、図14Cは、アクセルペダルの操作が検出されているときの速度メータの表示形態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示をより詳細に説明するために、本開示を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
【0010】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る表示制御装置3を示す構成図である。
図2は、実施の形態1に係る表示制御装置3のハードウェアを示すハードウェア構成図である。
ブレーキペダルセンサ1は、車両のブレーキペダルの操作を監視し、運転者がブレーキペダルの踏み込み操作を行っているか否かを示すブレーキペダル操作情報を表示制御装置3に出力する。
アクセルペダルセンサ2は、車両のアクセルペダルの操作を監視し、運転者がアクセルペダルの踏み込み操作を行っているか否かを示すアクセルペダル操作情報を表示制御装置3に出力する。
【0011】
表示制御装置3は、速度メータ、タコメータ、燃料計、水温計、又は、距離計等を車両のインストルメントパネル(以下「インパネ」という)4に表示させる。
表示制御装置3は、専用の表示領域を車両のインパネ4に設けることなく、車両の運転者によってペダル操作が行われたか否かを運転者に知らせる。
インパネ4の表示面積が限られている場合に、例えば、「ブレーキ」の文字を表示させる専用の表示領域を車両のインパネ4に設けると、他の情報を表示するための領域が相対的に狭くなり、運転者が、他の情報の確認が困難になることがある。表示制御装置3は、専用の表示領域を車両のインパネ4に設ける必要がないため、他の情報を表示するための領域が相対的に狭くなることがない。
インパネ4は、車両の運転席に設けられた計器盤であり、速度メータ、タコメータ、燃料計、水温計、又は、距離計等が表示される。
図1に示す表示制御装置3では、インパネ4が、いわゆるデジタルメータであるものを想定しているが、アナログメータであってもよい。
【0012】
図1に示す表示制御装置3は、ペダル操作検出部11及び表示形態切替部12を備えている。
ペダル操作検出部11は、例えば、図2に示すペダル操作検出回路21によって実現される。
ペダル操作検出部11は、ブレーキペダルセンサ1から、ブレーキペダル操作情報を取得し、アクセルペダルセンサ2から、アクセルペダル操作情報を取得する。
ペダル操作検出部11は、車両のペダル操作を検出する。
即ち、ペダル操作検出部11は、ブレーキペダル操作情報が、運転者がブレーキペダルの踏み込み操作を行っている旨を示していれば、ブレーキペダルの操作を検出する。
ペダル操作検出部11は、アクセルペダル操作情報が、運転者がアクセルペダルの踏み込み操作を行っている旨を示していれば、アクセルペダルの操作を検出する。
ペダル操作検出部11は、ペダル操作の検出結果を表示形態切替部12に出力する。
【0013】
表示形態切替部12は、例えば、図2に示す表示形態切替回路22によって実現される。
表示形態切替部12は、速度メータ、タコメータ、燃料計、水温計、又は、距離計等をインパネ4に表示させる。
表示形態切替部12は、インパネ4に表示されているメータのうち、ペダル操作と提示情報が関連しているメータの表示形態を、ペダル操作検出部11によるペダル操作の検出結果に応じて切り替える。
ペダル操作と提示情報が関連するメータとして、速度メータ、又は、タコメータが考えられる。
したがって、表示形態切替部12は、速度メータの表示形態、又は、タコメータの表示形態を、ペダル操作検出部11によるペダル操作の検出結果に応じて切り替える。
【0014】
図1では、表示制御装置3の構成要素であるペダル操作検出部11及び表示形態切替部12のそれぞれが、図2に示すような専用のハードウェアによって実現されるものを想定している。即ち、表示制御装置3が、ペダル操作検出回路21及び表示形態切替回路22によって実現されるものを想定している。
ペダル操作検出回路21及び表示形態切替回路22のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field−Programmable Gate Array)、又は、これらを組み合わせたものが該当する。
【0015】
表示制御装置3の構成要素は、専用のハードウェアによって実現されるものに限るものではなく、表示制御装置3が、ソフトウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現されるものであってもよい。
ソフトウェア又はファームウェアは、プログラムとして、コンピュータのメモリに格納される。コンピュータは、プログラムを実行するハードウェアを意味し、例えば、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサ、あるいは、DSP(Digital Signal Processor)が該当する。
【0016】
図3は、表示制御装置3が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合のコンピュータのハードウェア構成図である。
表示制御装置3が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、ペダル操作検出部11及び表示形態切替部12におけるそれぞれの処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムがメモリ31に格納される。そして、コンピュータのプロセッサ32がメモリ31に格納されているプログラムを実行する。
【0017】
また、図2では、表示制御装置3の構成要素のそれぞれが専用のハードウェアによって実現される例を示し、図3では、表示制御装置3がソフトウェア又はファームウェア等によって実現される例を示している。しかし、これは一例に過ぎず、表示制御装置3における一部の構成要素が専用のハードウェアによって実現され、残りの構成要素がソフトウェア又はファームウェア等によって実現されるものであってもよい。
【0018】
次に、図1に示す表示制御装置3の動作について説明する。
図4は、実施の形態1に係る表示制御装置3の処理手順である表示制御方法を示すフローチャートである。
ブレーキペダルセンサ1は、車両のブレーキペダルの操作を監視する。
ブレーキペダルセンサ1は、運転者がブレーキペダルの踏み込み操作を行っていれば、踏み込み操作を行っている旨を示すブレーキペダル操作情報を表示制御装置3のペダル操作検出部11に出力する。
ブレーキペダルセンサ1は、運転者がブレーキペダルの踏み込み操作を行っていなければ、踏み込み操作を行っていない旨を示すブレーキペダル操作情報をペダル操作検出部11に出力する。
【0019】
アクセルペダルセンサ2は、車両のアクセルペダルの操作を監視する。
アクセルペダルセンサ2は、運転者がアクセルペダルの踏み込み操作を行っていれば、踏み込み操作を行っている旨を示すアクセルペダル操作情報をペダル操作検出部11に出力する。
アクセルペダルセンサ2は、運転者がアクセルペダルの踏み込み操作を行っていなければ、踏み込み操作を行っていない旨を示すアクセルペダル操作情報をペダル操作検出部11に出力する。
【0020】
ペダル操作検出部11は、ブレーキペダルセンサ1から、ブレーキペダル操作情報を取得し、アクセルペダルセンサ2から、アクセルペダル操作情報を取得する(図4のステップST1)。
ペダル操作検出部11は、ブレーキペダル操作情報が、運転者がブレーキペダルの踏み込み操作を行っている旨を示していれば(図4のステップST2:YESの場合)、ブレーキペダルの操作を検出する(図4のステップST3)。
ペダル操作検出部11は、ブレーキペダル操作情報が、運転者がブレーキペダルの踏み込み操作を行っていない旨を示していれば(図4のステップST2:NOの場合)、ブレーキペダルの操作を検出しない。
【0021】
ペダル操作検出部11は、ブレーキペダルの操作を検出していないとき、アクセルペダル操作情報が、運転者がアクセルペダルの踏み込み操作を行っている旨を示していれば(図4のステップST4:YESの場合)、アクセルペダルの操作を検出する(図4のステップST5)。
ペダル操作検出部11は、運転者がアクセルペダルの踏み込み操作を行っていない旨を示していれば(図4のステップST4:NOの場合)、アクセルペダルの操作を検出しない。即ち、ペダル操作検出部11は、ブレーキペダルの操作及びアクセルペダルの操作の双方を検出しない(図4のステップST6)。
ペダル操作検出部11は、ペダル操作の検出結果を表示形態切替部12に出力する。
【0022】
図1に示す表示制御装置3では、ブレーキペダルの踏み込み操作と、アクセルペダルの踏み込み操作とが同時に行われないものとして、ペダル操作検出部11が、ブレーキペダルの操作を検出しないとき、アクセルペダル操作情報が、運転者がアクセルペダルの踏み込み操作を行っている旨を示していれば、アクセルペダルの操作を検出する。しかし、これは一例に過ぎず、ブレーキペダルの操作を検出していても、アクセルペダル操作情報が、運転者がアクセルペダルの踏み込み操作を行っている旨を示していれば、ペダル操作検出部11が、アクセルペダルの操作を検出するようにしてもよい。
【0023】
表示形態切替部12は、速度メータ、タコメータ、燃料計、水温計、又は、距離計等をインパネ4に表示させる。
表示形態切替部12は、インパネ4に表示されているメータのうち、ペダル操作と提示情報が関連しているメータの表示形態を、ペダル操作検出部11によるペダル操作の検出結果に応じて切り替える(図4のステップST7)。
以下、表示形態切替部12による表示形態の切替処理を具体的に説明する。
【0024】
表示形態切替部12は、ペダル操作検出部11から、ペダル操作の検出結果を取得する。
表示形態切替部12は、ペダル操作の検出結果が、ブレーキペダルの操作を検出した旨を示していれば、図5に示すような速度メータをインパネ4に表示させる。
図5は、ブレーキペダルの操作が検出されているときの速度メータの表示形態を示す説明図である。
図5に示すインパネ4には、省エネルギーの達成度を示すエコメータ(図中、「ECO」と表記されている)、シフトポジションがドライブポジションDである旨を示す「D」の文字と、車両の速度を示す「50km/h」と、車両の総走行距離(以下「ODO」という)を示す「123456km」と、車両の区間走行距離(以下「TRIP」という)を示す「345.6km」とが表示されている。言うまでもないが、「50km/h」、「123456km」及び「345.6km」は、一例である。
また、図5に示すインパネ4には、車両の周辺に存在している物体等を示す周辺確認用グラフィックが車両の周辺に表示されている。
「50km/h」の周囲に円弧状に表示されている複数のドット図形は、車両の速度が「50km/h」であることを表している第1の速度表示用グラフィックである。
複数のドット図形の集合である第1の速度表示用グラフィックは、運転者がブレーキペダルの操作を行っていることを表している。換言すると、運転者がブレーキペダルの操作を行っているとき、表示形態切替部12は、第1の速度表示用グラフィックをインパネ4に表示させる。
【0025】
表示形態切替部12は、ペダル操作の検出結果が、アクセルペダルの操作を検出した旨を示していれば、図6に示すような速度メータをインパネ4に表示させる。
図6は、アクセルペダルの操作が検出されているときの速度メータの表示形態を示す説明図である。
図6に示すインパネ4には、エコメータ、シフトポジションがドライブポジションDである旨を示す「D」の文字と、車両の速度を示す「50km/h」と、ODOを示す「123456km」と、TRIPを示す「345.6km」とが表示されている。
また、図6に示すインパネ4には、周辺確認用グラフィックが車両の周辺に表示されている。
「50km/h」の周囲に円弧状に表示されている複数の棒状図形は、車両の速度が「50km/h」であることを表している第2の速度表示用グラフィックである。
複数の棒状図形の集合である第2の速度表示用グラフィックは、運転者がアクセルペダルの操作を行っていることを表している。換言すると、運転者がアクセルペダルの操作を行っているとき、表示形態切替部12は、第2の速度表示用グラフィックをインパネ4に表示させる。
【0026】
表示形態切替部12は、ペダル操作の検出結果が、ブレーキペダルの操作及びアクセルペダルの操作の双方を検出しない旨を示していれば、図7に示すような速度メータをインパネ4に表示させる。
図7は、ブレーキペダルの操作及びアクセルペダルの操作のいずれも検出されていないときの速度メータの表示形態を示す説明図である。
図7に示すインパネ4には、エコメータ、シフトポジションがドライブポジションDである旨を示す「D」の文字と、車両の速度を示す「50km/h」と、ODOを示す「123456km」と、TRIPを示す「345.6km」とが表示されている。
また、図7に示すインパネ4には、周辺確認用グラフィックが車両の周辺に表示されている。
「50km/h」の周囲に円弧状に表示されている曲線図形は、車両の速度が「50km/h」であることを表している第3の速度表示用グラフィックである。
曲線図形である第3の速度表示用グラフィックは、運転者が、ブレーキペダルの操作及びアクセルペダルの操作のいずれも行っていないことを表している。換言すると、運転者が、ブレーキペダルの操作及びアクセルペダルの操作のいずれも行っていないとき、表示形態切替部12は、第3の速度表示用グラフィックをインパネ4に表示させる。
【0027】
図1に示す表示制御装置3では、表示形態切替部12が、ペダル操作検出部11によるペダル操作の検出結果に応じて、速度表示用グラフィックの形状を切り替えている。しかし、これは一例に過ぎず、表示形態切替部12が、ペダル操作検出部11によるペダル操作の検出結果に応じて、例えば、速度表示用グラフィックの色を切り替えるようにしてもよいし、車両の速度を示す「50km/h」の色を切り替えるようにしてもよい。
【0028】
図1に示す表示制御装置3では、表示形態切替部12が、速度メータの表示形態を、ペダル操作検出部11によるペダル操作の検出結果に応じて切り替えている。しかし、これは一例に過ぎず、表示形態切替部12が、タコメータの表示形態を、ペダル操作検出部11によるペダル操作の検出結果に応じて切り替えるようにしてもよい。
図8は、ブレーキペダルの操作が検出されているときのタコメータの表示形態を示す説明図である。
図8に示すインパネ4には、エンジンの回転数を示す「3500rpm」が表示されている。言うまでもないが、「3500rpm」は、一例である。
「3500rpm」の周囲に円弧状に表示されている複数のドット図形は、エンジンの回転数が「3500rpm」であることを表している第1の回転数表示用グラフィックである。
複数のドット図形の集合である第1の回転数表示用グラフィックは、運転者がブレーキペダルの操作を行っていることを表している。換言すると、運転者がブレーキペダルの操作を行っているとき、表示形態切替部12は、第1の回転数表示用グラフィックをインパネ4に表示させる。
【0029】
図9は、アクセルペダルの操作が検出されているときのタコメータの表示形態を示す説明図である。
図9に示すインパネ4には、エンジンの回転数を示す「3500rpm」が表示されている。
「3500rpm」の周囲に円弧状に表示されている複数の棒状図形は、エンジンの回転数が「3500rpm」であることを表している第2の回転数表示用グラフィックである。
複数の棒状図形の集合である第2の回転数表示用グラフィックは、運転者がアクセルペダルの操作を行っていることを表している。換言すると、運転者がアクセルペダルの操作を行っているとき、表示形態切替部12は、第2の回転数表示用グラフィックをインパネ4に表示させる。
【0030】
図10は、ブレーキペダルの操作及びアクセルペダルの操作のいずれも検出されていないときのタコメータの表示形態を示す説明図である。
図10に示すインパネ4には、エンジンの回転数を示す「3500rpm」が表示されている。
「3500rpm」の周囲に円弧状に表示されている曲線図形は、エンジンの回転数が「3500rpm」であることを表している第3の回転数表示用グラフィックである。
曲線図形である第3の回転数表示用グラフィックは、運転者が、ブレーキペダルの操作及びアクセルペダルの操作のいずれも行っていないことを表している。換言すると、運転者が、ブレーキペダルの操作及びアクセルペダルの操作のいずれも行っていないとき、表示形態切替部12は、第3の回転数表示用グラフィックをインパネ4に表示させる。
【0031】
以上の実施の形態1では、車両のペダル操作を検出するペダル操作検出部11と、車両のインパネ4に表示されているメータのうち、ペダル操作と提示情報が関連しているメータの表示形態を、ペダル操作検出部11によるペダル操作の検出結果に応じて切り替える表示形態切替部12とを備えるように、表示制御装置3を構成した。したがって、表示制御装置3は、専用の表示領域を車両のインパネ4に設けることなく、車両の運転者によってペダル操作が行われたか否かを運転者に知らせることができる。
【0032】
実施の形態2.
実施の形態2では、表示形態切替部13が、ペダル操作検出部11によるペダル操作の検出結果が変化すると、検出結果が変化する前の表示形態から、検出結果が変化した後の表示形態に切り替える際、表示形態の遷移を示すアニメーションを表示させる表示制御装置3について説明する。
【0033】
図11は、実施の形態2に係る表示制御装置3を示す構成図である。図11において、図1と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
図12は、実施の形態2に係る表示制御装置3のハードウェアを示すハードウェア構成図である。図12において、図2と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
表示形態切替部13は、例えば、図12に示す表示形態切替回路23によって実現される。
表示形態切替部13は、図1に示す表示形態切替部12と同様に、速度メータ、タコメータ、燃料計、水温計、又は、距離計等をインパネ4に表示させる。
表示形態切替部13は、図1に示す表示形態切替部12と同様に、インパネ4に表示されているメータのうち、ペダル操作と提示情報が関連しているメータの表示形態を、ペダル操作検出部11によるペダル操作の検出結果に応じて切り替える。
表示形態切替部13は、図1に示す表示形態切替部12と異なり、ペダル操作検出部11によるペダル操作の検出結果が変化すると、検出結果が変化する前の表示形態から、検出結果が変化した後の表示形態に切り替える際、表示形態の遷移を示すアニメーションを表示させる。
【0034】
図11では、表示制御装置3の構成要素であるペダル操作検出部11及び表示形態切替部13のそれぞれが、図12に示すような専用のハードウェアによって実現されるものを想定している。即ち、表示制御装置3が、ペダル操作検出回路21及び表示形態切替回路23によって実現されるものを想定している。
ペダル操作検出回路21及び表示形態切替回路23のそれぞれは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又は、これらを組み合わせたものが該当する。
【0035】
表示制御装置3の構成要素は、専用のハードウェアによって実現されるものに限るものではなく、表示制御装置3が、ソフトウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとファームウェアとの組み合わせによって実現されるものであってもよい。
表示制御装置3が、ソフトウェア又はファームウェア等によって実現される場合、ペダル操作検出部11及び表示形態切替部13におけるそれぞれの処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムが図3に示すメモリ31に格納される。そして、図3に示すプロセッサ32がメモリ31に格納されているプログラムを実行する。
【0036】
また、図12では、表示制御装置3の構成要素のそれぞれが専用のハードウェアによって実現される例を示し、図3では、表示制御装置3がソフトウェア又はファームウェア等によって実現される例を示している。しかし、これは一例に過ぎず、表示制御装置3における一部の構成要素が専用のハードウェアによって実現され、残りの構成要素がソフトウェア又はファームウェア等によって実現されるものであってもよい。
【0037】
次に、図11に示す表示制御装置3の動作について説明する。
ただし、表示形態切替部13以外は、図1に示す表示制御装置3と同様であるため、ここでは、主に、表示形態切替部13の動作を説明する。
ペダル操作検出部11は、車両のペダル操作の検出処理を繰り返し実施し、ペダル操作の検出結果を表示形態切替部13に繰り返し出力する。
【0038】
表示形態切替部13は、ペダル操作検出部11からペダル操作の検出結果を受ける毎に、ペダル操作と提示情報が関連しているメータの表示形態を、ペダル操作検出部11によるペダル操作の検出結果に応じて切り替える。
表示形態切替部13は、図1に示す表示形態切替部12と異なり、ペダル操作検出部11によるペダル操作の検出結果が変化すると、検出結果が変化する前の表示形態から、検出結果が変化した後の表示形態に切り替える際、表示形態の遷移を示すアニメーションを表示させる。
以下、表示形態切替部13による表示形態の切替処理を具体的に説明する。
【0039】
表示形態切替部13は、ペダル操作検出部11から繰り返し出力されるペダル操作の検出結果を互いに比較することによって、ペダル操作の検出結果が変化しているか否かを判定する。
表示形態切替部13は、ペダル操作の検出結果が変化していれば、検出結果の変化の態様を特定する。
ペダル操作の検出結果が変化する態様としては、例えば、以下の態様(1)〜(6)が考えられる。
(1)ブレーキペダル操作が「有り」からペダル操作が「無し」への変化
(2)ペダル操作が「無し」からブレーキペダル操作が「有り」への変化
(3)アクセルペダル操作が「有り」からペダル操作が「無し」への変化
(4)ペダル操作が「無し」からアクセルペダル操作が「有り」への変化
(5)ブレーキペダル操作が「有り」からアクセルペダル操作が「有り」への変化
(6)アクセルペダル操作が「有り」からブレーキペダル操作が「有り」への変化
ペダル操作が「無し」は、ブレーキペダルの操作及びアクセルペダルの操作のいずれも検出されていないことを意味する。
【0040】
表示形態切替部13は、検出結果の変化の態様を特定すると、検出結果が変化する前の表示形態から、検出結果が変化した後の表示形態に切り替える際、表示形態の遷移を示すアニメーションを表示させる。
即ち、表示形態切替部13は、検出結果の変化の態様が、例えば、態様(1)であれば、図13Aに示す速度メータの表示形態から、図13Cに示す速度メータの表示形態に切り替える途中に、図13Bに示す速度メータの表示形態を表示させることによって、表示形態の遷移を示すアニメーションを表示させる。
図13Aは、ブレーキペダルの操作が検出されているときの速度メータの表示形態を示す説明図である。
図13Bは、速度メータの表示形態の切り替え途中を示す説明図である。
図13Cは、ブレーキペダルの操作及びアクセルペダルの操作のいずれも検出されていないときの速度メータの表示形態を示す説明図である。
図13Bに示す速度メータの表示形態において、「50km/h」の周囲に円弧状に表示されている破線図形は、車両の速度が「50km/h」であることを表している第4の速度表示用グラフィックである。
ドット図形を円周方向に伸ばすと、破線図形になり、破線図形を円周方向に伸ばすと、曲線図形になる。したがって、複数の破線図形の集合である第4の速度表示用グラフィックの見かけは、複数のドット図形の集合である第1の速度表示用グラフィックの見かけと、曲線図形である第3の速度表示用グラフィックの見かけとの間になる。したがって、表示形態切替部13が、第1の速度表示用グラフィック、第4の速度表示用グラフィック、第3の速度表示用グラフィックの順番で、第1の速度表示用グラフィック、第4の速度表示用グラフィック及び第3の速度表示用グラフィックのそれぞれを表示させることにより、表示形態がアニメーションで描画されたように見える。
【0041】
表示形態切替部13は、検出結果の変化の態様が、例えば、態様(4)であれば、図14Aに示す速度メータの表示形態から、図14Cに示す速度メータの表示形態に切り替える途中に、図14Bに示す速度メータの表示形態を表示させることによって、表示形態の遷移を示すアニメーションを表示させる。
図14Aは、ブレーキペダルの操作及びアクセルペダルの操作のいずれも検出されていないときの速度メータの表示形態を示す説明図である。
図14Bは、速度メータの表示形態の切り替え途中を示す説明図である。
図14Cは、アクセルペダルの操作が検出されているときの速度メータの表示形態を示す説明図である。
図14Bに示す速度メータの表示形態において、「50km/h」の周囲に円弧状に表示されている複数の棒状図形は、車両の速度が「50km/h」であることを表している第5の速度表示用グラフィックである。
第5の速度表示用グラフィックに含まれている複数の棒状図形の線幅が、第2の速度表示用グラフィックに含まれている複数の棒状図形の線幅よりも太い。このため、線幅が太い棒状図形の集合である第5の速度表示用グラフィックの見かけは、曲線図形である第3の速度表示用グラフィックの見かけと、線幅が狭い棒状図形の集合である第2の速度表示用グラフィックの見かけとの間になる。したがって、表示形態切替部13が、第3の速度表示用グラフィック、第5の速度表示用グラフィック、第2の速度表示用グラフィックの順番で、第3の速度表示用グラフィック、第5の速度表示用グラフィック及び第2の速度表示用グラフィックのそれぞれを表示させることにより、表示形態がアニメーションで描画されたように見える。
【0042】
以上の実施の形態2では、表示形態切替部13が、ペダル操作検出部11によるペダル操作の検出結果が変化すると、検出結果が変化する前の表示形態から、検出結果が変化した後の表示形態に切り替える際、表示形態の遷移を示すアニメーションを表示させるように、表示制御装置3を構成した。したがって、表示制御装置3は、専用の表示領域を車両のインパネ4に設けることなく、車両の運転者によってペダル操作が行われたか否かを運転者に知らせることができるほか、ペダル操作の遷移を運転者に知らせることができる。
【0043】
なお、本開示は、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本開示は、表示制御装置及び表示制御方法に適している。
【符号の説明】
【0045】
1 ブレーキペダルセンサ、2 アクセルペダルセンサ、3 表示制御装置、4 インパネ、11 ペダル操作検出部、12,13 表示形態切替部、21 ペダル操作検出回路、22,23 表示形態切替回路、31 メモリ、32 プロセッサ。
【要約】
車両のペダル操作を検出するペダル操作検出部(11)と、車両のインストルメントパネル(4)に表示されているメータのうち、ペダル操作と提示情報が関連しているメータの表示形態を、ペダル操作検出部(11)によるペダル操作の検出結果に応じて切り替える表示形態切替部(12)とを備えるように、表示制御装置(3)を構成した。
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