(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6980150
(24)【登録日】2021年11月18日
(45)【発行日】2021年12月15日
(54)【発明の名称】3次元仮想現実空間提供サーバ、3次元仮想現実空間提供方法、3次元仮想現実空間提供プログラム、3次元仮想現実空間表示制御装置、3次元仮想現実空間表示制御方法、3次元仮想現実空間表示制御プログラムおよび3次元仮想現実空間提供システム
(51)【国際特許分類】
G06F 13/00 20060101AFI20211202BHJP
G06F 3/0481 20130101ALI20211202BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20211202BHJP
G06F 3/16 20060101ALI20211202BHJP
H04N 7/15 20060101ALI20211202BHJP
【FI】
G06F13/00 650R
G06F3/0481 150
G06F3/01 510
G06F3/16 620
H04N7/15
H04N7/15 120
H04N7/15 170
【請求項の数】21
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2021-514437(P2021-514437)
(86)(22)【出願日】2020年11月6日
(86)【国際出願番号】JP2020041459
【審査請求日】2021年3月15日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ウェブサイトのアドレス:https://www.rozetta.jp/download/2020090701.pdfウェブサイトの掲載日:2020年9月7日 公開者名:株式会社ロゼッタ ウェブサイトのアドレス:https://kyodo.newsmart.jp/spprgh/2020/09/post−681827.php ウェブサイトの掲載日:2020年9月7日 公開者名:株式会社全国新聞ネット ウェブサイトのアドレス:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63550210X00C20A9916M00/ ウェブサイトの掲載日:2020年9月7日 公開者名:株式会社日本経済新聞社 ウェブサイトのアドレス:https://www.moguravr.com/rozetta−vr−office/ ウェブサイトの掲載日:2020年9月9日 公開者名:株式会社Mogura ウェブサイトのアドレス:https://abema.tv/video/title/89−76 ウェブサイトの掲載日:2020年9月13日 公開者名:株式会社AbemaTV
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ウェブサイトのアドレス:https://www.youtube.com/watch?v=99saToa9O8M&feature=emb_logo ウェブサイトの掲載日:2020年9月17日 公開者名:株式会社ロゼッタ ウェブサイトのアドレス:https://www.rozetta.jp/download/2020091701.pdf ウェブサイトの掲載日:2020年9月17日 公開者名:株式会社ロゼッタ ウェブサイトのアドレス:https://www.rozetta.jp/download/2020092801.pdfウェブサイトの掲載日:2020年9月28日 公開者名:株式会社ロゼッタ ウェブサイトのアドレス:https://www.rozetta.jp/download/2020100901.pdf ウェブサイトの掲載日:2020年10月9日公開者名:株式会社ロゼッタ ウェブサイトのアドレス:https://newspicks.com/news/5276891/body/?ref=index ウェブサイトの掲載日:2020年10月7日 公開者名:株式会社ニューズピックス
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ウェブサイトのアドレス:https://www.rozetta.jp/download/2020101301.pdf ウェブサイトの掲載日:2020年10月13日 公開者名:株式会社ロゼッタ ウェブサイトのアドレス:https://www.rozetta.jp/download/2020101504.pdf ウェブサイトの掲載日:2020年10月15日 公開者名:株式会社ロゼッタ ウェブサイトのアドレス:https://www.rozetta.jp/download/2020101601.pdf ウェブサイトの掲載日:2020年10月16日 公開者名:株式会社ロゼッタ ウェブサイトのアドレス:https://audee.jp/voice/show/24542 ウェブサイトの掲載日:2020年10月18日 公開者名:株式会社ジャパンエフエムネットワーク ウェブサイトのアドレス:https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00138/101300648/ ウェブサイトの掲載日:2020年10月14日 公開者名:株式会社日経BP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 放送番組:TBSテレビ Nスタ(15時49分〜) 放送日:2020年9月9日 公開者名:株式会社TBSテレビ 放送番組:テレビ朝日 報道ステーション(21時54分〜) 放送日:2020年9月29日 公開者名:株式会社テレビ朝日 放送番組:テレビ朝日 羽鳥慎一モーニングショー(8時00分〜)放送日:2020年10月7日 公開者名:株式会社テレビ朝日 放送番組:Tokyo FM 50Artists(20時〜) 放送日:2020年10月18日 公開者名:株式会社エフエム東京
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 刊行物:日本経済新聞、2020年9月8日付朝刊発行日:2020年9月8日 公開者名:株式会社日本経済新聞社 刊行物:四国新聞、2020年9月8日付朝刊 発行日:2020年9月8日 公開者名:株式会社四国新聞社 刊行物:静岡新聞、2020年9月8日付朝刊 発行日:2020年9月8日 公開者名:株式会社静岡新聞社 刊行物:岩手日報、2020年9月8日付朝刊 発行日:2020年9月8日 公開者名:株式会社岩手日報 刊行物:京都新聞、2020年9月9日付朝刊 発行日:2020年9月9日 公開者名:株式会社京都新聞社
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】504315532
【氏名又は名称】株式会社メタリアル
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(72)【発明者】
【氏名】五石 順一
【審査官】
岩田 玲彦
(56)【参考文献】
【文献】
特開2001−325202(JP,A)
【文献】
特開平08−095919(JP,A)
【文献】
米国特許第08806354(US,B1)
【文献】
米国特許出願公開第2013/0293577(US,A1)
【文献】
特開2018−191186(JP,A)
【文献】
特開2015−060579(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
G06F 3/0481
G06F 3/01
G06F 3/16
H04N 7/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザにそれぞれ対応する複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間を生成する3次元仮想現実空間生成手段であって、
前記複数のアバターのそれぞれは、
対応するユーザが用いるマイクに対する発話によって前記3次元仮想現実空間内で発言可能であり、
対応するユーザによって設定された言語が関連付けられている、
3次元仮想現実空間生成手段と、
前記3次元仮想現実空間内における前記複数のアバターの発言を翻訳する翻訳手段と、
第1言語が関連付けられた第1アバターに対応する第1ユーザが用いる3次元仮想現実空間表示制御装置用に、前記第1言語とは異なる第2言語での第2アバターからの発言を前記翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第1字幕を含むが、前記翻訳手段によって他言語に翻訳された前記第1言語での第3アバターからの発言に基づく字幕を含まない、前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を表示させるための表示データを生成する出力データ生成手段と、
各ユーザは、第1時点から第2時点までの期間に限って、アバターを前記3次元仮想現実空間で活動させることが可能であり、前記第1時点の設定を受け付ける設定手段と、を備え、
前記設定手段は、前記第1時点の設定を受け付ける際に、アバターと、言語と、を関連付けるための情報を受け付ける、3次元仮想現実空間提供サーバ。
【請求項2】
前記複数のアバターは、
前記第1言語が関連付けられた、前記第1ユーザに対応する前記第1アバターと、
前記第2言語が関連付けられた、第2ユーザに対応する前記第2アバターと、
前記第1言語が関連付けられた、第3ユーザに対応する前記第3アバターと、
を含み、
前記翻訳手段は、
前記第1言語での前記第1アバターの発言を前記第2言語に翻訳し、
前記第2言語での前記第2アバターの発言を前記第1言語に翻訳し、
前記第1言語での前記第3アバターの発言を前記第2言語に翻訳し、
前記出力データ生成手段は、
前記第1ユーザが用いる3次元仮想現実空間表示制御装置用に、前記第2言語での第2アバターからの発言を前記翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第1字幕を含むが、前記翻訳手段によって前記第2言語に翻訳された前記第1言語での前記第3アバターからの発言に基づく字幕を含まない、前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を表示させるための表示データを生成し、
前記第2ユーザが用いる3次元仮想現実空間表示制御装置用に、前記第1言語での第1アバターおよび前記第3アバターからの発言を前記翻訳手段が前記第2言語に翻訳して得られた第1字幕を含む、前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を表示させるための表示データを生成し、
前記第3ユーザが用いる3次元仮想現実空間表示制御装置用に、前記第2言語での第2アバターからの発言を前記翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第1字幕を含むが、前記翻訳手段によって前記第2言語に翻訳された前記第1言語での前記第1アバターからの発言に基づく字幕を含まない、前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を表示させるための表示データを生成する、請求項1に記載の3次元仮想現実空間提供サーバ。
【請求項3】
複数のユーザにそれぞれ対応する複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間を生成する3次元仮想現実空間生成手段であって、前記複数のアバターのそれぞれは、対応するユーザによって設定された言語が関連付けられている、3次元仮想現実空間生成手段と、
前記3次元仮想現実空間内の文字を翻訳する翻訳手段と、
第1言語が関連付けられた第1アバターに対応する第1ユーザが用いる3次元仮想現実空間表示制御装置用に、前記3次元仮想現実空間における、前記第1言語とは異なる第2言語での文字を前記翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第2字幕を含むが、前記翻訳手段によって他言語に翻訳された前記第1言語での文字に基づく字幕を含まない、前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を表示させるための表示データを生成する出力データ生成手段と、を備える、3次元仮想現実空間提供サーバ。
【請求項4】
前記複数のアバターは、
前記第1言語が関連付けられた、前記第1ユーザに対応する前記第1アバターと、
前記第2言語が関連付けられた、第2ユーザに対応する第2アバターと、
を含み、
前記翻訳手段は、
前記3次元仮想現実空間内の前記第1言語での文字を前記第2言語に翻訳し、
前記3次元仮想現実空間内の前記第2言語での文字を前記第1言語に翻訳し、
前記出力データ生成手段は、
前記第1ユーザが用いる3次元仮想現実空間表示制御装置用に、前記3次元仮想現実空間における、前記第2言語での文字を前記翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第2字幕を含むが、前記翻訳手段によって前記第2言語に翻訳された前記第1言語での文字に基づく字幕を含まない、前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を表示させるための表示データを生成し、
前記第2ユーザが用いる3次元仮想現実空間表示制御装置用に、前記3次元仮想現実空間における、前記第1言語での文字を前記翻訳手段が前記第2言語に翻訳して得られた第2字幕を含むが、前記翻訳手段によって前記第1言語に翻訳された前記第2言語での文字に基づく字幕を含まない、前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を表示させるための表示データを生成する、請求項3に記載の3次元仮想現実空間提供サーバ。
【請求項5】
前記翻訳手段は、前記3次元仮想現実空間内で用いられる資料における文字を翻訳する、請求項3または4に記載の3次元仮想現実空間提供サーバ。
【請求項6】
前記資料は、電子ファイルである、請求項5に記載の3次元仮想現実空間提供サーバ。
【請求項7】
前記第2字幕の大きさは、前記第1アバターと、前記翻訳された文字と、の前記3次元仮想現実空間における距離に依存する、請求項3乃至6のいずれかに記載の3次元仮想現実空間提供サーバ。
【請求項8】
各ユーザは、第1時点から第2時点までの期間に限って、アバターを前記3次元仮想現実空間で活動させることができ、
前記第1時点の設定を受け付ける設定手段を備える請求項3乃至7のいずれかに記載の3次元仮想現実空間提供サーバ。
【請求項9】
前記設定手段は、前記第1時点の設定を受け付ける際に、アバターと、言語と、を関連付けるための情報を受け付ける、請求項8に記載の3次元仮想現実空間提供サーバ。
【請求項10】
前記翻訳手段は、前記3次元仮想現実空間内の文字を翻訳し、
前記出力データ生成手段は、前記第1ユーザが用いる3次元仮想現実空間表示制御装置用に、前記3次元仮想現実空間における、前記第2言語での文字を前記翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第2字幕を含むが、前記第1言語での文字を前記翻訳手段が他言語に翻訳して得られた字幕を含まない、前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を表示させるための前記表示データを生成する、請求項1に記載の3次元仮想現実空間提供サーバ。
【請求項11】
複数のユーザにそれぞれ対応する複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間を生成する3次元仮想現実空間生成ステップであって、
前記複数のアバターのそれぞれは、
対応するユーザが用いるマイクに対する発話によって前記3次元仮想現実空間内で発言可能であり、
対応するユーザによって設定された言語が関連付けられている、
3次元仮想現実空間生成ステップと、
前記3次元仮想現実空間内における前記複数のアバターの発言を翻訳する翻訳ステップと、
第1言語が関連付けられた第1アバターに対応する第1ユーザが用いる3次元仮想現実空間表示制御装置用に、前記第1言語とは異なる第2言語での第2アバターからの発言を前記翻訳ステップにて前記第1言語に翻訳して得られた第1字幕を含むが、前記第1言語での第3アバターからの発言を前記翻訳ステップにて他言語に翻訳して得られた字幕を含まない、前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を表示させるための表示データを生成する出力データ生成ステップと、
各ユーザは、第1時点から第2時点までの期間に限って、アバターを前記3次元仮想現実空間で活動させることが可能であり、前記第1時点の設定を受け付ける設定ステップと、を備え、
前記第1時点の設定を受け付ける際に、アバターと、言語と、を関連付けるための情報を受け付ける、3次元仮想現実空間提供方法。
【請求項12】
複数のユーザにそれぞれ対応する複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間を生成する3次元仮想現実空間生成ステップであって、前記複数のアバターのそれぞれは、対応するユーザによって設定された言語が関連付けられている、3次元仮想現実空間生成ステップと、
前記3次元仮想現実空間内の文字を翻訳する翻訳ステップと、
第1言語が関連付けられた第1アバターに対応する第1ユーザが用いる3次元仮想現実空間表示制御装置用に、前記3次元仮想現実空間における、前記第1言語とは異なる第2言語での文字を前記翻訳ステップにて前記第1言語に翻訳して得られた第2字幕を含むが、前記第1言語での文字を前記翻訳ステップにて他言語に翻訳して得られた字幕を含まない、前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を表示させるための表示データを生成する出力データ生成ステップと、を備える、3次元仮想現実空間提供方法。
【請求項13】
コンピュータを、
複数のユーザにそれぞれ対応する複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間を生成する3次元仮想現実空間生成手段であって、
前記複数のアバターのそれぞれは、
対応するユーザが用いるマイクに対する発話によって前記3次元仮想現実空間内で発言可能であり、
対応するユーザによって設定された言語が関連付けられている、
3次元仮想現実空間生成手段と、
前記3次元仮想現実空間内における前記複数のアバターの発言を翻訳する翻訳手段と、
第1言語が関連付けられた第1アバターに対応する第1ユーザが用いる3次元仮想現実空間表示制御装置用に、前記第1言語とは異なる第2言語での第2アバターからの発言を前記翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第1字幕を含むが、前記第1言語での第3アバターからの発言を前記翻訳手段が他言語に翻訳して得られた字幕を含まない、前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を表示させるための表示データを生成する出力データ生成手段と、
各ユーザは、第1時点から第2時点までの期間に限って、アバターを前記3次元仮想現実空間で活動させることが可能であり、前記第1時点の設定を受け付ける設定手段と、として機能させ、
前記設定手段は、前記第1時点の設定を受け付ける際に、アバターと、言語と、を関連付けるための情報を受け付ける、3次元仮想現実空間提供プログラム。
【請求項14】
コンピュータを、
複数のユーザにそれぞれ対応する複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間を生成する3次元仮想現実空間生成手段であって、前記複数のアバターのそれぞれは、対応するユーザによって設定された言語が関連付けられている、3次元仮想現実空間生成手段と、
前記3次元仮想現実空間内の文字を翻訳する翻訳手段と、
第1言語が関連付けられた第1アバターに対応する第1ユーザが用いる3次元仮想現実空間表示制御装置用に、前記3次元仮想現実空間における、前記第1言語とは異なる第2言語での文字を前記翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第2字幕を含むが、前記翻訳手段によって他言語に翻訳された前記第1言語での第3アバターからの発言に基づく字幕を含まない、前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を表示させるための表示データを生成する出力データ生成手段と、として機能させる、3次元仮想現実空間提供プログラム。
【請求項15】
ユーザが用い、前記ユーザに対応する第1アバターを3次元仮想現実空間内で活動させるための3次元仮想現実空間表示制御装置であって、
ディスプレイと、
前記ユーザの操作に応じて、前記第1アバターに関連付けられる第1言語を設定する設定手段と、
前記3次元仮想現実空間内における、前記第1言語とは異なる第2言語での第2アバターからの発言を翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第1字幕を含むが、前記翻訳手段によって他言語に翻訳された前記第1言語での第3アバターからの発言に基づく字幕を含まない、複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間の少なくとも一部を前記ディスプレイに表示させる出力制御手段と、
前記ユーザは、第1時点から第2時点までの期間に限って、アバターを前記3次元仮想現実空間で活動させることが可能であり、前記第1時点の設定を受け付ける設定手段と、を備え、
前記設定手段は、前記第1時点の設定を受け付ける際に、アバターと、言語と、を関連付けるための情報を受け付ける3次元仮想現実空間表示制御装置。
【請求項16】
ユーザが用い、前記ユーザに対応する第1アバターを3次元仮想現実空間内で活動させるための3次元仮想現実空間表示制御装置であって、
ディスプレイと、
前記ユーザの操作に応じて、前記第1アバターに関連付けられる第1言語を設定する設定手段と、
前記3次元仮想現実空間内における、前記第1言語とは異なる第2言語での文字を翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第2字幕を含むが、前記翻訳手段によって他言語に翻訳された前記第1言語での文字に基づく字幕を含まない、複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間の少なくとも一部を前記ディスプレイに表示させる出力制御手段と、を備える3次元仮想現実空間表示制御装置。
【請求項17】
ユーザが用い、前記ユーザに対応する第1アバターを3次元仮想現実空間内で活動させるための3次元仮想現実空間表示制御装置おける3次元仮想現実空間表示制御方法であって、
前記ユーザの操作に応じて、前記第1アバターに関連付けられる第1言語を設定する設定ステップと、
前記3次元仮想現実空間内における、前記第1言語とは異なる第2言語での第2アバターからの発言を翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第1字幕を含むが、前記翻訳手段によって他言語に翻訳された前記第1言語での第3アバターからの発言に基づく字幕を含まない、複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間の少なくとも一部をディスプレイに表示させる出力制御ステップと、
前記ユーザは、第1時点から第2時点までの期間に限って、アバターを前記3次元仮想現実空間で活動させることが可能であり、前記第1時点の設定を受け付ける設定ステップと、を備え、
前記第1時点の設定を受け付ける際に、アバターと、言語と、を関連付けるための情報を受け付ける3次元仮想現実空間表示制御方法。
【請求項18】
ユーザが用い、前記ユーザに対応する第1アバターを3次元仮想現実空間内で活動させるための3次元仮想現実空間表示制御装置おける3次元仮想現実空間表示制御方法であって、
前記ユーザの操作に応じて、前記第1アバターに関連付けられる第1言語を設定する設定ステップと、
前記3次元仮想現実空間内における、前記第1言語とは異なる第2言語での文字を翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第2字幕を含むが、前記翻訳手段によって他言語に翻訳された前記第1言語での文字に基づく字幕を含まない、複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間の少なくとも一部をディスプレイに表示させる出力制御ステップと、を備える3次元仮想現実空間表示制御方法。
【請求項19】
ユーザが用い、前記ユーザに対応する第1アバターを3次元仮想現実空間内で活動させるための3次元仮想現実空間表示制御装置を、
前記ユーザの操作に応じて、前記第1アバターに関連付けられる第1言語を設定する設定手段と、
前記3次元仮想現実空間内における、前記第1言語とは異なる第2言語での第2アバターからの発言を翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第1字幕を含むが、前記翻訳手段によって他言語に翻訳された前記第1言語での第3アバターからの発言に基づく字幕を含まない、複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間の少なくとも一部をディスプレイに表示させる出力制御手段と、
前記ユーザは、第1時点から第2時点までの期間に限って、アバターを前記3次元仮想現実空間で活動させることが可能であり、前記第1時点の設定を受け付ける設定手段と、として機能させ、
前記設定手段は、前記第1時点の設定を受け付ける際に、アバターと、言語と、を関連付けるための情報を受け付ける3次元仮想現実空間表示制御プログラム。
【請求項20】
ユーザが用い、前記ユーザに対応する第1アバターを3次元仮想現実空間内で活動させるための3次元仮想現実空間表示制御装置を、
前記ユーザの操作に応じて、前記第1アバターに関連付けられる第1言語を設定する設定手段と、
前記3次元仮想現実空間内における、前記第1言語とは異なる第2言語での文字を翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第2字幕を含むが、前記翻訳手段によって他言語に翻訳された前記第1言語での文字に基づく字幕を含まない、複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間の少なくとも一部をディスプレイに表示させる出力制御手段と、として機能させる3次元仮想現実空間表示制御プログラム。
【請求項21】
請求項1乃至10のいずれかに記載の3次元仮想現実空間提供サーバと、
請求項15または16に記載の3次元仮想現実空間表示制御装置と、を備える3次元仮想現実空間提供システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3次元仮想現実空間提供サーバ、3次元仮想現実空間提供方法、3次元仮想現実空間提供プログラム、3次元仮想現実空間表示制御装置、3次元仮想現実空間表示制御方法、3次元仮想現実空間表示制御プログラムおよび3次元仮想現実空間提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
母国語以外の言語を読んだり聞いたりするのは容易なことではない。このことは現実世界においても、3次元仮想現実空間においても変わるところはない。なお、特許文献1は2次元仮想現実空間に関する開示があるに過ぎない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−230801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、言語の壁を超えたコミュニケーションを容易にする3次元仮想現実空間提供サーバ、3次元仮想現実空間提供方法、3次元仮想現実空間提供プログラム、3次元仮想現実空間表示制御装置、3次元仮想現実空間表示制御方法、3次元仮想現実空間表示制御プログラムおよび3次元仮想現実空間提供システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、複数のユーザにそれぞれ対応する複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間を生成する3次元仮想現実空間生成手段であって、前記複数のアバターのそれぞれは、対応するユーザが用いるマイクに対する発話によって前記3次元仮想現実空間内で発言可能であり、対応するユーザによって設定された言語が関連付けられている、3次元仮想現実空間生成手段と、前記3次元仮想現実空間内におけるアバターの発言と、前記3次元仮想現実空間内の文字と、を翻訳する翻訳手段と、第1言語が関連付けられた第1アバターに対応する第1ユーザが用いる3次元仮想現実空間表示制御装置に、前記第1言語とは異なる第2言語での第2アバターからの発言を前記翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第1字幕と、前記3次元仮想現実空間における、前記第1言語とは異なる第2言語での文字を前記翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第2字幕と、を含む、前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を表示させるための表示データを生成する出力データ生成手段と、を備える、仮想現実空間提供サーバが提供される。
【0006】
本発明の一態様によれば、複数のユーザにそれぞれ対応する複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間を生成する3次元仮想現実空間生成手段であって、前記複数のアバターのそれぞれは、対応するユーザが用いるマイクに対する発話によって前記3次元仮想現実空間内で発言可能であり、対応するユーザによって設定された言語が関連付けられている、3次元仮想現実空間生成手段と、前記3次元仮想現実空間内におけるアバターの発言を翻訳する翻訳手段と、第1言語が関連付けられた第1アバターに対応する第1ユーザが用いる3次元仮想現実空間表示制御装置に、前記第1言語とは異なる第2言語での第2アバターからの発言を前記翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第1字幕を含む、前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を表示させるための表示データを生成する出力データ生成手段と、を備える、仮想現実空間提供サーバが提供される。
【0007】
本発明の一態様によれば、複数のユーザにそれぞれ対応する複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間を生成する3次元仮想現実空間生成手段であって、前記複数のアバターのそれぞれは、対応するユーザによって設定された言語が関連付けられている、3次元仮想現実空間生成手段と、前記3次元仮想現実空間内の文字を翻訳する翻訳手段と、第1言語が関連付けられた第1アバターに対応する第1ユーザが用いる3次元仮想現実空間表示制御装置に、前記3次元仮想現実空間における、前記第1言語とは異なる第2言語での文字を前記翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第2字幕を含む、前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を表示させるための表示データを生成する出力データ生成手段と、を備える、仮想現実空間提供サーバが提供される。
【0008】
前記出力データ生成手段は、前記第1ユーザが用いる3次元仮想現実空間表示制御装置に、前記第1言語での第3アバターからの発言を前記翻訳手段が他言語に翻訳して得られた字幕を含まない、前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を表示させるための前記表示データを生成してもよい。
【0009】
前記複数のアバターのそれぞれは、対応するユーザが用いるコントローラに対する操作に応じて前記3次元仮想現実空間内を移動可能であり、前記出力データ生成手段は、前記第1アバターと前記第2アバターとの前記3次元仮想現実空間内での距離が所定値以下である場合には、前記第1字幕を含む前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を表示させるための前記表示データを生成するが、前記第1アバターと前記第2アバターとの前記3次元仮想現実空間内での距離が所定値を超える場合には、前記第1字幕を含まない前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を表示させるための前記表示データを生成してもよい。
【0010】
前記出力データ生成手段は、前記第1字幕を前記第2アバターに関連付けて表示させるための前記表示データを生成してもよい。
【0011】
前記出力データ生成手段は、前記第1字幕を前記第2アバターの胸元に表示させるための前記表示データを生成してもよい。
【0012】
前記出力データ生成手段は、前記第1ユーザが用いる3次元仮想現実空間表示制御装置に、前記3次元仮想現実空間における、前記第1言語での文字を前記翻訳手段が他言語に翻訳して得られた字幕を含まない、前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を表示させるための前記表示データを生成してもよい。
【0013】
前記翻訳手段は、前記3次元仮想現実空間内で用いられる資料における文字を翻訳してもよい。
【0014】
前記翻訳手段は、前記複数のアバターのいずれかのアバターに対応するいずれかのユーザが用いるコントローラに対する操作に応じて、前記いずれかのアバターが前記3次元仮想現実空間内に書いた文字を翻訳してもよい。
【0015】
前記第2字幕の大きさは、前記第1アバターと、前記翻訳された文字と、の前記3次元仮想現実空間における距離に依存してもよい。
【0016】
前記出力データ生成手段は、前記翻訳された文字と関連付けて前記第2字幕を表示させるための前記表示データを生成してもよい。
【0017】
前記出力データ生成手段は、前記翻訳された文字を視認できるよう前記第2字幕を表示させるための前記表示データを生成してもよい。
【0018】
前記出力データ生成手段は、前記翻訳された文字に重ねて前記第2字幕を表示させるための前記表示データを生成してもよい。
【0019】
前記出力データ生成手段は、前記第1アバターに対応するユーザの設定に応じて、前記翻訳された文字を視認できるよう前記第2字幕を表示させるための前記表示データ、または、前記翻訳された文字に重ねて前記第2字幕を表示させるための前記表示データを生成してもよい。
【0020】
各ユーザは、第1時点から第2時点までの期間に限って、アバターを前記3次元仮想現実空間で活動させることができ、前記第1時点の設定を受け付ける設定手段を備えてもよい。
【0021】
前記設定手段は、前記第1時点の設定を受け付ける際に、アバターと、言語と、を関連付けるための情報を受け付けてもよい。
【0022】
前記第1言語は、前記第1ユーザの母国語であってもよい。
【0023】
本発明の一態様によれば、複数のユーザにそれぞれ対応する複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間を生成する3次元仮想現実空間生成ステップであって、前記複数のアバターのそれぞれは、対応するユーザが用いるマイクに対する発話によって前記3次元仮想現実空間内で発言可能であり、対応するユーザによって設定された言語が関連付けられている、3次元仮想現実空間生成ステップと、前記3次元仮想現実空間内におけるアバターの発言を翻訳する翻訳ステップと、第1言語が関連付けられた第1アバターに対応する第1ユーザが用いる3次元仮想現実空間表示制御装置に、前記第1言語とは異なる第2言語での第2アバターからの発言を前記翻訳ステップにて前記第1言語に翻訳して得られた第1字幕を含む、前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を表示させるための表示データを生成する出力データ生成ステップと、を備える、仮想現実空間提供方法が提供される。
【0024】
本発明の一態様によれば、複数のユーザにそれぞれ対応する複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間を生成する3次元仮想現実空間生成ステップであって、前記複数のアバターのそれぞれは、対応するユーザによって設定された言語が関連付けられている、3次元仮想現実空間生成ステップと、前記3次元仮想現実空間内の文字を翻訳する翻訳ステップと、第1言語が関連付けられた第1アバターに対応する第1ユーザが用いる3次元仮想現実空間表示制御装置に、前記3次元仮想現実空間における、前記第1言語とは異なる第2言語での文字を前記翻訳ステップにて前記第1言語に翻訳して得られた第2字幕を含む、前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を表示させるための表示データを生成する出力データ生成ステップと、を備える、仮想現実空間提供方法が提供される。
【0025】
本発明の一態様によれば、コンピュータを、複数のユーザにそれぞれ対応する複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間を生成する3次元仮想現実空間生成手段であって、前記複数のアバターのそれぞれは、対応するユーザが用いるマイクに対する発話によって前記3次元仮想現実空間内で発言可能であり、対応するユーザによって設定された言語が関連付けられている、3次元仮想現実空間生成手段と、前記3次元仮想現実空間内におけるアバターの発言を翻訳する翻訳手段と、第1言語が関連付けられた第1アバターに対応する第1ユーザが用いる3次元仮想現実空間表示制御装置に、前記第1言語とは異なる第2言語での第2アバターからの発言を前記翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第1字幕を含む、前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を表示させるための表示データを生成する出力データ生成手段と、として機能させる、仮想現実空間提供プログラムが提供される。
【0026】
本発明の一態様によれば、コンピュータを、複数のユーザにそれぞれ対応する複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間を生成する3次元仮想現実空間生成手段であって、前記複数のアバターのそれぞれは、対応するユーザによって設定された言語が関連付けられている、3次元仮想現実空間生成手段と、前記3次元仮想現実空間内の文字を翻訳する翻訳手段と、第1言語が関連付けられた第1アバターに対応する第1ユーザが用いる3次元仮想現実空間表示制御装置に、前記3次元仮想現実空間における、前記第1言語とは異なる第2言語での文字を前記翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第2字幕を含む、前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を表示させるための表示データを生成する出力データ生成手段と、として機能させる、仮想現実空間提供プログラムが提供される。
【0027】
本発明の一態様によれば、ユーザが用い、前記ユーザに対応する第1アバターを3次元仮想現実空間内で活動させるための3次元仮想現実空間表示制御装置であって、ディスプレイと、前記ユーザの操作に応じて、前記第1アバターに関連付けられる第1言語を設定する設定手段と、前記3次元仮想現実空間内における、前記第1言語とは異なる第2言語での第2アバターからの発言を翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第1字幕と、前記第1言語とは異なる第2言語での文字を前記翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第2字幕と、を含む、複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間の少なくとも一部を前記ディスプレイに表示させる出力制御手段と、を備える3次元仮想現実空間表示制御装置が提供される。
【0028】
本発明の一態様によれば、ユーザが用い、前記ユーザに対応する第1アバターを3次元仮想現実空間内で活動させるための3次元仮想現実空間表示制御装置であって、ディスプレイと、前記ユーザの操作に応じて、前記第1アバターに関連付けられる第1言語を設定する設定手段と、前記3次元仮想現実空間内における、前記第1言語とは異なる第2言語での第2アバターからの発言を翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第1字幕を含む、複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間の少なくとも一部を前記ディスプレイに表示させる出力制御手段と、を備える3次元仮想現実空間表示制御装置が提供される。
【0029】
本発明の一態様によれば、ユーザが用い、前記ユーザに対応する第1アバターを3次元仮想現実空間内で活動させるための3次元仮想現実空間表示制御装置であって、ディスプレイと、前記ユーザの操作に応じて、前記第1アバターに関連付けられる第1言語を設定する設定手段と、前記3次元仮想現実空間内における、前記第1言語とは異なる第2言語での文字を翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第2字幕を含む、複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間の少なくとも一部を前記ディスプレイに表示させる出力制御手段と、を備える3次元仮想現実空間表示制御装置が提供される。
【0030】
前記出力制御手段は、前記第1言語での第3アバターからの発言を前記翻訳手段が他言語に翻訳して得られた字幕を含まない、前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を前記ディスプレイに表示させてもよい。
【0031】
前記第1アバターを前記3次元仮想現実空間内で移動させるためのコントローラを備え、前記出力制御手段は、前記第1アバターと前記第2アバターとの前記3次元仮想現実空間内での距離が所定値以下である場合には、前記第1字幕を含む前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を前記ディスプレイに表示させるが、前記第1アバターと前記第2アバターとの前記3次元仮想現実空間内での距離が所定値を超える場合には、前記第1字幕を含まない前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を前記ディスプレイに表示させてもよい。
【0032】
前記出力制御手段は、前記第1字幕を前記第2アバターに関連付けて表示させてもよい。
【0033】
前記出力制御手段は、前記第1字幕を前記第2アバターの胸元に表示させてもよい。
【0034】
前記出力制御手段は、前記3次元仮想現実空間における、前記第1言語での文字を前記翻訳手段が他言語に翻訳して得られた字幕を含まない、前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を前記ディスプレイに表示させてもよい。
【0035】
前記翻訳される文字は、前記3次元仮想現実空間内で用いられる資料における文字であってもよい。
【0036】
前記翻訳される文字は、前記複数のアバターのいずれかのアバターに対応するいずれかのユーザが用いるコントローラに対する操作に応じて、前記いずれかのアバターが前記3次元仮想現実空間内に書いた文字であってもよい。
【0037】
前記第2字幕の大きさは、前記第1アバターと、前記翻訳された文字と、の前記3次元仮想現実空間における距離に依存してもよい。
【0038】
前記出力制御手段は、前記翻訳された文字と関連付けて前記第2字幕を表示させてもよい。
【0039】
前記出力制御手段は、前記翻訳された文字を視認できるよう前記第2字幕を表示させてもよい。
【0040】
前記出力制御手段は、前記翻訳された文字に重ねて前記第2字幕を表示させてもよい。
【0041】
前記出力制御手段は、前記ユーザの設定に応じて、前記翻訳された文字を視認できるよう前記第2字幕を表示させる、または、前記翻訳された文字に重ねて前記第2字幕を表示させてもよい。
【0042】
ユーザは、第1時点から第2時点までの期間に限って、前記第1アバターを前記3次元仮想現実空間で活動させることができ、前記設定手段は、前記第1時点を設定してもよい。
【0043】
前記設定手段は、前記第1時点を設定する際に、前記第1言語を設定してもよい。
【0044】
前記第1言語は、前記ユーザの母国語であってもよい。
【0045】
3次元仮想現実空間表示制御装置は、メガネ型ウェアラブル装置であってもよい。
【0046】
本発明の一態様によれば、ユーザが用い、前記ユーザに対応する第1アバターを3次元仮想現実空間内で活動させるための3次元仮想現実空間表示制御装置おける3次元仮想現実空間表示制御方法であって、前記ユーザの操作に応じて、前記第1アバターに関連付けられる第1言語を設定する設定ステップと、前記3次元仮想現実空間内における、前記第1言語とは異なる第2言語での第2アバターからの発言を翻訳ステップが前記第1言語に翻訳して得られた第1字幕を含む、複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間の少なくとも一部をディスプレイに表示させる出力制御ステップと、を備える3次元仮想現実空間表示制御方法が提供される。
【0047】
本発明の一態様によれば、ユーザが用い、前記ユーザに対応する第1アバターを3次元仮想現実空間内で活動させるための3次元仮想現実空間表示制御装置おける3次元仮想現実空間表示制御方法であって、前記ユーザの操作に応じて、前記第1アバターに関連付けられる第1言語を設定する設定ステップと、前記3次元仮想現実空間内における、前記第1言語とは異なる第2言語での文字を翻訳ステップが前記第1言語に翻訳して得られた第2字幕を含む、複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間の少なくとも一部をディスプレイに表示させる出力制御ステップと、を備える3次元仮想現実空間表示制御方法が提供される。
【0048】
本発明の一態様によれば、ユーザが用い、前記ユーザに対応する第1アバターを3次元仮想現実空間内で活動させるための3次元仮想現実空間表示制御装置を、前記ユーザの操作に応じて、前記第1アバターに関連付けられる第1言語を設定する設定手段と、前記3次元仮想現実空間内における、前記第1言語とは異なる第2言語での第2アバターからの発言を翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第1字幕を含む、複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間の少なくとも一部をディスプレイに表示させる出力制御手段と、として機能させる3次元仮想現実空間表示制御プログラムが提供される。
【0049】
本発明の一態様によれば、ユーザが用い、前記ユーザに対応する第1アバターを3次元仮想現実空間内で活動させるための3次元仮想現実空間表示制御装置を、前記ユーザの操作に応じて、前記第1アバターに関連付けられる第1言語を設定する設定手段と、前記3次元仮想現実空間内における、前記第1言語とは異なる第2言語での文字を翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第2字幕を含む、複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間の少なくとも一部をディスプレイに表示させる出力制御手段と、として機能させる3次元仮想現実空間表示制御プログラム。
【0050】
本発明の一態様によれば、上記3次元仮想現実空間提供サーバと、上記3次元仮想現実空間表示制御装置と、を備える3次元仮想現実空間提供システムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【
図1】一実施形態に係るVR空間提供システムの概略構成を示すブロック図。
【
図2】記憶部22に記憶される情報の一例を示す図。
【
図3】VR空間生成部24が生成するVR空間の一例を模式的に示す図。
【
図4A】日本語が関連付けられたアバターA01に対応するユーザU01のユーザデバイス1に表示されるVR空間を模式的に示す図。
【
図4B】英語が関連付けられたアバターA03に対応するユーザU03のユーザデバイス1に表示されるVR空間を模式的に示す図。
【
図4C】アバターA03に関連付けられた言語が日本語である場合に、ユーザU03のユーザデバイス1に表示されるVR空間を模式的に示す図。
【
図4D】ロシア語が関連付けられたアバターA04に対応するユーザU04のユーザデバイス1に表示されるVR空間を模式的に示す図。
【
図5】VR空間生成部24が生成するVR空間の別の例を模式的に示す図。
【
図6A】日本語が関連付けられたアバターA01に対応するユーザU01のユーザデバイス1に表示されるVR空間を模式的に示す図。
【
図6C】英語が関連付けられたアバターA02に対応するユーザU02のユーザデバイス1に表示されるVR空間を模式的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0052】
以下、図面を用いて実施形態を説明する。本実施形態は、複数のユーザのそれぞれに対応する複数のアバターが仮想現実(Virtual Reality、以下「VR」という)空間内で活動するものである。VR空間内で複数の言語が使用され得るが、これを適切に翻訳することで、言語の壁を軽減する。なお、本実施形態では、3次元的に拡がる3次元VR空間を想定しており、特に断らない限り、単にVR空間といった場合には3次元VR空間を指すものとする。
【0053】
図1は、一実施形態に係るVR空間提供システムの概略構成を示すブロック図である。このVR空間提供システムは、ユーザが用いるVR空間表示制御装置(以下、単に「ユーザデバイス1」という)と、VR空間提供サーバ(以下、単に「サーバ2」という)とを備えている。
図1には1つのユーザデバイス1のみを描いているが、実際にはVR空間提供システムは2以上のユーザデバイス1を含み得る。
【0054】
ユーザデバイス1は、ユーザに対応するアバターをVR空間内で活動させたり、VR空間の様子を見たり聞いたりするために用いられる。ユーザデバイス1は、ゴーグル、スマートグラス(眼鏡型ウェアラブル装置)、レンズといったVR機器であり、通信部11と、ディスプレイ12と、スピーカ13と、コントローラ14と、マイク15とを有する。
【0055】
通信部11は、サーバ2に種々のデータや情報を送信したり、サーバ2から種々のデータや情報を受信したりする。サーバ2との通信手段に特に制限はない。
【0056】
ディスプレイ12はVR空間を表示する。より具体的には、ディスプレイ12は、VR空間における他のアバターの活動や、VR空間で用いられる各種ドキュメントなどを表示する。ディスプレイ12は立体表示可能であるのが望ましい。ユーザデバイス1がスマートグラス等である場合、ディスプレイ12は右眼用ディスプレイおよび左眼用ディスプレイを含む。
【0057】
後述するように、本実施形態のディスプレイ12は、他のアバターによる発言がユーザの母国語とは異なる場合、この発言をユーザの母国語に翻訳して得られる字幕を表示する。また、ディスプレイ12は、VR空間における文字がユーザの母国語とは異なる場合、この文字をユーザの母国語に翻訳して得られる字幕を表示する。ディスプレイ12に表示するために必要な表示データは、通信部11を介してサーバ2から受信される。
【0058】
スピーカ13はVR空間における音声(例えば、他のアバターの発言)を再生する。スピーカ13で再生するために必要な音声データは、通信部11を介してサーバ2から受信される。
【0059】
コントローラ14はユーザに対応するアバターをVR空間内で活動させるために用いられる。例えば、ユーザによるコントローラ14に対する所定動作に応じて、アバターはVR空間内を移動できる。また、ユーザによるコントローラ14に対する所定動作に応じて、VR空間内で所望の資料(電子ファイル)を開くことができる。さらに、ユーザによるコントローラ14に対する操作に応じて、VR空間内で文字を書くことができる。コントローラ14に対するユーザの操作を示す情報は、通信部11からサーバ2に送信される。
【0060】
マイク15はユーザに対応するアバターにVR空間内で発言させるために用いられる。すなわち、マイク15が拾ったユーザの音声がユーザに対応するアバターの発言としてVR空間内で再生される。マイク15が拾ったユーザの音声を示す情報は、通信部11からサーバ2に送信される。
【0061】
また、ユーザデバイス1は設定部16および出力制御部17を有する。これらの機能の一部または全部は、ハードウェアで構成されてもよいし、ユーザデバイス1のプロセッサが所定のプログラムを実行することによって実現されてもよい。
【0062】
本実施形態におけるVR空間は、貸会議室や貸しオフィスなど、特定の期間に限って使用可能であってよい。なお、ここでの「使用」とは、ユーザがVR空間内でアバターを活動させることを意味する。設定部16はVR空間を使用するための予約行う。設定部16は、VR空間の予約のために必要な予約情報を、コントローラ14あるいはマイク15を用いたユーザ操作を介して受け付ける。そして、設定部16は予約情報をサーバ2に送信することで、VR空間を予約する。
【0063】
ここで、予約情報は、VR空間の使用開始時点および使用終了時点、ユーザを特定する情報(ユーザID)を示す情報を含み得る。ユーザIDは、自身を特定するユーザIDのみでもよいし、VR空間を使用する他ユーザのユーザIDを含んでいてもよい。なお、予約情報は、VR空間の使用終了時点に代えて、VR空間の使用期間を示す情報を含んでいてもよい。
【0064】
そして、本実施形態においては、予約情報はユーザの母国語を示す情報を含んでいてもよい。他ユーザを特定するユーザIDも設定する場合、予約情報はユーザのそれぞれについて母国語を示す情報を含んでいてもよい。これにより、VR空間の使用開始時点を設定する際に、母国語を設定することとなり、これによってアバターと母国語(あるいはユーザと母国語)とが関連付けられる。なお、本実施形態では、ユーザの母国語を設定することとするが、必ずしも母国語でなく、得意な言語や練習したい言語など、母国語以外であっても任意の言語を設定できる。
【0065】
出力制御部17は、ディスプレイ12にVR空間の少なくとも一部を表示させる制御や、スピーカ13からVR空間における音声などを再生させる制御を行う。より具体的には、出力制御部17は、VR空間を表示させるために必要な表示データを通信部11を介してサーバ2から受信し、この表示データに基づいて表示制御を行う。また、出力制御部17は、VR空間における音声を再生させるために必要な音声データをサーバ2から受信し、この音声データに基づいて再生制御を行う。
【0066】
一方、サーバ2は、通信部21と、記憶部22とを有する。通信部21は、サーバ2に種々のデータや情報を送信したり、サーバ2から種々のデータや情報を受信したりする。サーバ2との通信手段に特に制限はない。記憶部22は種々のデータや情報を記憶する。
【0067】
また、サーバ2は、制御部23と、VR空間生成部24と、翻訳部25と、出力データ生成部26とを有する。これらの機能の一部または全部は、ハードウェアで構成されてもよいし、サーバ2のプロセッサが所定のプログラムを実行することによって実現されてもよい。
【0068】
制御部23はユーザデバイス1からの予約情報に基づいてVR空間の予約を行う。これにより、予約情報に含まれるユーザIDで特定されるユーザが自身に対応するアバターをVR空間内で活動させることができるようになる。また、制御部23は、アバターと、ユーザの母国語との関連付けを行い、この関連付けを示す情報を記憶部22に記憶する。
【0069】
図2は、記憶部22に記憶される情報の一例を示す図である。本例では、ユーザIDがU01〜U04で特定されるユーザ(以下、単に「ユーザU01」等という)がVR空間を使用可能であり、そのそれぞれのアバターはA01〜A04で特定される。ユーザU01〜U04の母国語は、それぞれ日本語、英語、英語およびロシア語である。すなわち、アバターA01〜A04には、それぞれ日本語、英語、英語およびロシア語が関連付けられている。アバターA01〜A04には、対応するユーザU01〜U04の母国語がそれぞれ関連付けられているとも言える。
【0070】
以下では、このようなアバターと言語との関連付けがなされているとして、例示的な説明を行う。
【0071】
図1に戻り、VR空間生成部24は複数のユーザにそれぞれ対応するアバターが活動するVR空間を生成する。また、VR空間生成部24は、ユーザデバイス1のコントローラ14に対するユーザ操作や、マイク15が拾った音声を通信部21を介して受信し、VR空間に反映させる。
【0072】
例えば、あるユーザがアバターを移動させるための操作をコントローラ14に対して行った場合、VR空間生成部24はその操作に応じて当該ユーザに対応するアバターをVR空間内で移動させる。すなわち、アバターは、対応するユーザが用いるコントローラ14に対する操作に応じて、VR空間内を移動可能である。
【0073】
また、あるユーザがマイク15に対して発話した場合、VR空間生成部24はその発話に応じて当該ユーザに対応するアバターをVR空間内で発言させる。すなわち、アバターは、対応するユーザが用いるマイク15に対する発話によって、VR空間内で発言可能である。
【0074】
翻訳部25はVR空間内におけるアバターの発言の翻訳を行う。例えば、
図2では、母国語として日本語、英語およびロシア語が設定されている。そこで、翻訳部25は、アバターA01による日本語での発言を、英語およびロシア語に翻訳する。また、翻訳部25は、アバターA02,A03による英語での発言を、日本語およびロシア語に翻訳する。さらに、翻訳部25は、アバターA04によるロシア語の発言を、日本語および英語に翻訳する。
【0075】
なお、翻訳部25は、日本語が関連付けられたアバターA01からの発言は日本語であるとみなして翻訳を行ってもよい。あるいは、アバターA01が日本語以外の言語で発言する可能性も考慮し、翻訳部25は言語を自動検出して翻訳を行ってもよい。翻訳結果は発言したアバターと関連付けて記憶部22に記憶されてよい。
【0076】
また、翻訳部25はVR空間内における文字の翻訳を行う。翻訳対象の文字はVR空間内で用いられる資料(例えばいずれかのユーザによるコントローラ14に対するユーザ操作によって開かれた電子ファイル)における文字を含み得る。また、翻訳対象の文字は、いずれかのユーザによるコントローラ14に対するユーザ操作によって、対応するアバターがVR空間内で書いた文字を含み得る。
【0077】
例えば、翻訳部25は日本語で書かれた文字を英語およびロシア語に翻訳する。また、翻訳部25は英語で書かれた文字を日本語およびロシア語に翻訳する。さらに、翻訳部25はロシア語で書かれた文字を日本語および英語に翻訳する。翻訳結果はVR空間における文字の位置と関連付けて記憶部22に記憶されてよい。
【0078】
出力データ生成部26はユーザデバイス1のディスプレイ12にVR空間を表示させるための表示データを生成し、通信部21からユーザデバイス1に送信する。ユーザデバイス1に表示されるのは、各ユーザに対応するアバターの視点(説明を省略したが、ユーザデバイス1によって取得される)でVR空間を見たVR空間であるから、生成される表示データはユーザによって異なり得る。
【0079】
本実施形態では、翻訳部25による翻訳結果を利用し、ユーザの母国語に応じたVR空間を表示するための表示データが生成される。
【0080】
例えば、
図2におけるユーザU01の母国語は日本語である。そのため、ユーザU01のユーザデバイス1には、VR空間における英語やロシア語によるアバターの発言を日本語に翻訳して得られた字幕を含む。ただし、ユーザU01のユーザデバイス1には、VR空間における日本語による発言に対応する字幕を含む必要はない。
【0081】
また、母国語が日本語であるユーザU01のユーザデバイス1には、VR空間における英語やロシア語で書かれた文字を日本語に翻訳して得られた字幕を含む。ここで、ユーザU01のユーザデバイス1には、VR空間における日本語で書かれた文字に対応する字幕を含む必要はない。
【0082】
さらに、出力データ生成部26はユーザデバイス1のスピーカ13からVR空間内の音声を再生するための音声データを生成し、通信部21からユーザデバイス1に送信する。ユーザデバイス1で再生される音声は、主としてVR空間内における他ユーザに対応するアバターの発言である。VR空間におけるユーザに対応するアバターと他のアバターとの距離が小さいほど、当該他のアバターの発言が大きく再生されるよう、音声データが生成される。また、VR空間において一定距離以上離れたアバターの発言は再生されない。
【0083】
なお、サーバ2は1台の装置から構成されてもよいし、2以上の装置から構成されてもよい。
【0084】
以下、ユーザデバイス1のディスプレイ12に表示されるVR空間の具体例を述べる。
【0085】
図3は、VR空間生成部24が生成するVR空間の一例を模式的に示す図である。同図では、ユーザU01〜U04にそれぞれ対応するアバターA01〜A04がVR空間に配置されている。ただし、アバターA01〜A03は互いに近接した位置にいるが、アバターA04はアバターA01〜A03とは離れた位置にいる。また、
図2に示すように、アバターA01〜A04には、それぞれ日本語、英語、英語およびロシア語が関連付けられているものとする。
【0086】
ここで、アバターA02に対応するユーザU02がユーザデバイス1のマイク15に向かって英語で「Good morning」と発話し、これによってアバターA02がVR空間内で「Good morning」と発言したとする。このとき、アバターA01,A03およびA04に対応するユーザU01,U03,U04の各ユーザデバイス1には以下に述べるようなVR空間が表示される。
【0087】
図4Aは、日本語が関連付けられたアバターA01に対応するユーザU01のユーザデバイス1に表示されるVR空間を模式的に示す図である。具体的には、出力データ生成部26は、
図4Aに示すようなVR空間を表示させるための表示データを生成し、ユーザU01のユーザデバイス1にこれを送信する。そして、この表示データに基づいて、ユーザデバイス1の出力制御部17が
図4Aに示すVR空間を表示させる(後述する
図4Bおよび
図4Cも同様)。
【0088】
図示のように、母国語を日本語とするユーザU01のユーザデバイス1には、アバターA02の英語での発言を日本語に翻訳して得られた「おはよう」なる字幕C1を含むVR空間が表示される。この字幕は発言者であるアバターA02に関連付けて表示されるのが望ましく、例えばアバターA02の胸元に字幕が表示される。
【0089】
図4Bは、英語が関連付けられたアバターA03に対応するユーザU03のユーザデバイス1に表示されるVR空間を模式的に示す図である。図示のように、英語を母国語とするユーザU03のユーザデバイス1には、アバターA02の英語での発言を他言語に翻訳して得られた字幕を含まないVR空間が表示される。
【0090】
なお、仮にアバターA03に関連付けられた言語が日本語である場合、
図4Cに示すように、日本語「おはよう」の字幕C1がアバターA02に関連付けて表示されることとなる。このように、アバターA03に関連付けられる言語によって、ユーザU03にとっての見え方が異なる。
【0091】
図4Dは、ロシア語が関連付けられたアバターA04に対応するユーザU04のユーザデバイス1に表示されるVR空間を模式的に示す図である。アバターA04にはロシア語が関連付けられているが、ユーザU04のユーザデバイス1には、アバターA02の英語での発言をロシア語など他言語に翻訳して得られた字幕を含まないVR空間が表示される。その理由は、
図3に示すように、VR空間において、アバターA04はアバターA02から離れた位置にいるからである。
【0092】
このように、互いに異なる言語が関連付けられたアバターどうしのVR空間内での距離が所定値以下である場合には、相手の発言を翻訳して得られる字幕が表示される。一方、互いに異なる言語が関連付けられたアバターどうしのVR空間内での距離が所定値を超える場合には、相手の発言を翻訳して得られる字幕が表示されない。離れた位置にいるアバターの発言は聞こえないためである。
【0093】
図5は、VR空間生成部24が生成するVR空間の別の例を模式的に示す図である。同図では、ユーザU01,U02にそれぞれ対応するアバターA01,A02と、仮想的なホワイトボードWがVR空間に配置されている。そして、ホワイトボードWには英語で「It's raining」と書かれている。また、
図2に示すように、アバターA01,A02には、それぞれ日本語および英語が関連付けられているものとする。
【0094】
図6Aは、日本語が関連付けられたアバターA01に対応するユーザU01のユーザデバイス1に表示されるVR空間を模式的に示す図である。図示のように、日本語を母国語とするユーザU01のユーザデバイス1には、英語で書かれた文字「It's raining」を日本語に翻訳して得られた「雨が降っている」なる字幕C2を含むVR空間が表示される。
【0095】
この字幕は英語で書かれた文字に関連付けて表示されるのが望ましい。例えば、
図5Aでは、英語の文字「It's raining」を視認できるよう、その近傍に日本語の字幕C2が表示される。あるいは、
図6Bに示すように、英語の文字「It's raining」に重ねて日本語の字幕C2が表示されてもよい。この場合、英語の文字が視認できなくてもよい。また、
図6Aのように表示するか、
図6Bのように表示するか、をユーザU01が予め設定できてもよい。
【0096】
さらに、字幕の大きさは、VR空間におけるアバターA01と文字との距離に応じたものであってもよい。具体的には、VR空間において、アバターA01と近い文字ほど、その文字を翻訳して得られる字幕を大きく表示してもよい。
【0097】
図6Cは、英語が関連付けられたアバターA02に対応するユーザU02のユーザデバイス1に表示されるVR空間を模式的に示す図である。図示のように、英語を母国語とするユーザU02のユーザデバイス1には、英語で書かれた文字「It's raining」を他言語に翻訳して得られた字幕を含まないVR空間が表示される。
【0098】
このように、本実施形態では、VR空間において、母国語とは異なる言語での発言を母国語に翻訳して字幕を表示する。また、VR空間において、母国語とは異なる言語で書かれた文字を母国語に翻訳して字幕で表示する。そのため、VR空間において言語を超えたコミュニケーションが容易となる。
【0099】
なお、アバターと言語とを関連付けるタイミングは予約時に限らず、任意である。例えば、アバターがVR空間で活動している時に、関連付けられている言語を変更できてもよい。
【0100】
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうることである。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲とすべきである。
【符号の説明】
【0101】
1 3次元VR空間表示制御装置(ユーザデバイス)
11 通信部
12 ディスプレイ
13 スピーカ
14 コントローラ
15 マイク
16 設定部
17 出力制御部
2 3次元VR空間提供サーバ
21 通信部
22 記憶部
23 制御部
24 VR空間生成部
25 翻訳部
26 出力データ生成部
【要約】
複数のユーザにそれぞれ対応する複数のアバターが活動する3次元仮想現実空間を生成する3次元仮想現実空間生成手段であって、前記複数のアバターのそれぞれは、対応するユーザが用いるマイクに対する発話によって前記3次元仮想現実空間内で発言可能であり、対応するユーザによって設定された言語が関連付けられている、3次元仮想現実空間生成手段と、前記3次元仮想現実空間内におけるアバターの発言と、前記3次元仮想現実空間内の文字と、を翻訳する翻訳手段と、第1言語が関連付けられた第1アバターに対応する第1ユーザが用いる3次元仮想現実空間表示制御装置に、前記第1言語とは異なる第2言語での第2アバターからの発言を前記翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第1字幕と、前記3次元仮想現実空間における、前記第1言語とは異なる第2言語での文字を前記翻訳手段が前記第1言語に翻訳して得られた第2字幕と、を含む、前記3次元仮想現実空間の少なくとも一部を表示させるための表示データを生成する出力データ生成手段と、を備える、仮想現実空間提供サーバが提供される。