特許第6980177号(P6980177)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6980177
(24)【登録日】2021年11月19日
(45)【発行日】2021年12月15日
(54)【発明の名称】オーディオ装置
(51)【国際特許分類】
   H04B 1/16 20060101AFI20211202BHJP
【FI】
   H04B1/16 Z
【請求項の数】7
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2018-1325(P2018-1325)
(22)【出願日】2018年1月9日
(65)【公開番号】特開2019-121958(P2019-121958A)
(43)【公開日】2019年7月22日
【審査請求日】2020年7月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(72)【発明者】
【氏名】後藤 隆志
(72)【発明者】
【氏名】西村 浩
【審査官】 前田 典之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−211947(JP,A)
【文献】 特開2009−278283(JP,A)
【文献】 特開2013−120967(JP,A)
【文献】 特表2005−518560(JP,A)
【文献】 特開2014−006309(JP,A)
【文献】 特開2017−139609(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1放送波の受信処理を行うことにより第1再生信号を生成する第1放送処理部と、
前記第1再生信号に応じた音声を再生する再生部と、
前記第1再生信号に係る音声データを一時的に記憶する第1記憶部と、
前記第1放送波に係る放送のタイムテーブルであって、放送の内容毎の開始時刻及び終了時刻を含むタイムテーブルを取得するタイムテーブル取得部と、
ユーザによる楽曲の保存指示を受け付ける保存指示受付部と、
前記保存指示受付部が前記保存指示を受け付けた場合、前記第1記憶部に一時的に記憶された前記音声データのうち、前記保存指示受付部が前記保存指示を受け付けた時刻が前記タイムテーブルにおける開始時刻から終了時刻までの間に属する所定の楽曲を特定し、特定された前記所定の楽曲の第1楽曲データを切り出し、該第1楽曲データを第2記憶部に記憶させる制御部と、を備えることを特徴とするオーディオ装置。
【請求項2】
前記タイムテーブル取得部は、
前記第1放送波に前記タイムテーブルが重畳されている場合、前記第1放送波から重畳された前記タイムテーブルを分離することにより、前記タイムテーブルを取得し、
前記第1放送波に前記タイムテーブルが重畳されていない場合、通信ネットワークを介して、前記タイムテーブルを取得する、請求項1に記載のオーディオ装置。
【請求項3】
前記第1放送波と同一の内容の第2放送波の受信処理を行うことにより第2再生信号を生成する第2放送波処理部と、
前記第1再生信号及び前記第2再生信号それぞれの音声品質を検出し、前記第1再生信号及び前記第2再生信号のうち音声品質の良い信号を選択する選択部と、を更に備え、
前記再生部は、前記第1再生信号及び前記第2再生信号のうち前記選択部が選択した信号に応じた音声を再生し、
前記第1記憶部は、前記第1再生信号及び前記第2再生信号のうち前記選択部が選択した信号に係る音声データを一時的に記憶する、請求項1又は2に記載のオーディオ装置。
【請求項4】
前記第2記憶部に記憶された前記第1楽曲データの音声品質を検出する検出部と、
前記検出部が検出した音声品質を示す音声品質情報を、前記第1楽曲データに係る楽曲を示す楽曲情報に紐付けて表示する表示部と、を更に備える、請求項1から3のいずれか一項に記載のオーディオ装置。
【請求項5】
前記第2記憶部に記憶された前記第1楽曲データの補完指示を受け付ける受付部と、
前記受付部が前記補完指示を受け付けた場合、通信ネットワークを介して、前記補完指示に係る楽曲に対応する第2楽曲データを取得する取得部と、
前記第2記憶部に記憶された前記第1楽曲データ、及び前記取得部により取得された前記第2楽曲データを合成することにより、合成楽曲データを生成する生成部と、を更に備え、
前記第2記憶部は、前記生成部が生成した前記合成楽曲データを記憶する、請求項4に記載のオーディオ装置。
【請求項6】
前記生成部は、前記第1楽曲データのうち、前記第2楽曲データよりも音声品質の悪い第1部分データを、前記第2楽曲データのうち該第1部分データに対応する第2部分データによって置き換えることにより、前記第1楽曲データ及び前記第2楽曲データを合成する、請求項5に記載のオーディオ装置。
【請求項7】
前記取得部は、前記受付部が前記補完指示を受け付けた場合、通信ネットワークを介して、前記補完指示に係る楽曲に対応する動画データを取得し、取得した前記動画データから前記第2楽曲データを抽出することにより、前記第2楽曲データを取得する、請求項5又は6に記載のオーディオ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オーディオ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ラジオ放送を受信し、当該ラジオ放送の信号に含まれる楽曲に係るデータを、記憶部に保存することによりサウンドライブラリを構築するオーディオ装置が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、ラジオ放送ではない音楽ソースを視聴している場合等に、デジタルラジオ放送の信号に含まれる楽曲識別情報に対応した楽曲の情報を表示し、ラジオ放送への切り替えが選択された場合に、受信したラジオ放送の信号に含まれる当該楽曲の音声信号を再生するオーディオ装置が開示されている。
【0004】
また、例えば、特許文献2には、外部機器に記憶された楽曲を再生している場合に、ラジオ放送に含まれる楽曲識別情報に基づいてラジオ放送の楽曲が予め定めた条件に合致するかを判定し、条件に合致した楽曲を録音し、再生中の楽曲の再生が終了した後に録音した楽曲を再生させるコンテンツ再生装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2014−175831号公報
【特許文献2】特開2017−60002号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の構成では、保存すべき楽曲を、保存対象として逐一登録する必要があった。
【0007】
そこで、本発明は、効率的に楽曲データを保存することのできるオーディオ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係るオーディオ装置は、第1放送波の受信処理を行うことにより第1再生信号を生成する第1放送処理部と、前記第1再生信号に応じた音声を再生する再生部と、前記第1再生信号に係る音声データを一時的に記憶する第1記憶部と、前記第1放送波に係る放送のタイムテーブルを取得するタイムテーブル取得部と、ユーザによる楽曲の保存指示を受け付ける保存指示受付部と、前記保存指示受付部が前記保存指示を受け付けた場合、前記タイムテーブルに基づいて、前記第1記憶部に一時的に記憶された前記音声データから、前記保存指示受付部が前記保存指示を受け付けた時刻に応じた所定の楽曲の第1楽曲データを切り出し、該第1楽曲データを記憶する第2記憶部と、を備える。
【0009】
この態様によれば、効率的に音声品質の良い楽曲データを保存することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、効率的に音声品質の良い楽曲データを保存することのできるオーディオ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】オーディオ装置1の概略構成図である。
図2】オーディオ装置1による楽曲保存フローを説明するための図である。
図3】タイムテーブルの一例を示す図である。
図4】受信画面500の一例を示す図である。
図5】選択画面600の一例を示す図である。
図6】再生画面700の一例を示す図である。
図7】オーディオ装置1による楽曲補完フローを説明するための図である。
図8】編集画面800の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。(なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。)
【0013】
(1)オーディオ装置1の構成
図1は、本発明の第1実施形態に係るオーディオ装置1の概略構成図である。オーディオ装置1は、アンテナ2a、2b、2cと、IPラジオ放送処理部10aと、デジタルラジオ放送処理部10bと、アナログラジオ放送処理部10cと、選択部13と、オーディオ処理部14と、スピーカ15と、記憶部16と、表示部19と、操作部20と、外部インタフェース21と、制御部22とを備える。
【0014】
IPラジオ放送処理部10aは、アンテナ2aを介して、IPラジオ放送の信号を受信し、所定の処理を行い、当該IPラジオ放送に係る再生信号を生成し、選択部13に出力する。IPラジオ放送処理部10aは、例えば、DCM(Data Communication Module)11aと、IPラジオデコーダ12aとを備える。DCM11aは、インターネット等の無線通信ネットワークを介して、ラジオ放送に係る各種の情報を提供する情報センターとの間でデータの授受を行う通信装置である。情報センターは、例えば、各ラジオ局が利用する情報処理サーバや、各ラジオ局からの情報を一括で管理する中央サーバであってもよい。DCM11aは、特に、無線通信ネットワークを介して、放送局からIPラジオ放送の信号を受信し、所定の処理を行った上でIPラジオデコーダ12aに信号を出力する。IPラジオデコーダ12aは、DCM11aから出力された信号に復号処理を行い、生成された再生信号を選択部13に出力する。また、DCM11bは、IPラジオ放送の信号に重畳されたメタデータを分離して、制御部22に出力する。メタデータには、後述するタイムテーブル等が含まれる。なお、IPラジオ放送処理部10aは、チャネルの異なる複数のIPラジオ放送のそれぞれについて上述の処理を行ってもよい。
【0015】
デジタルラジオ放送処理部10bは、アンテナ2bを介して、デジタルラジオ放送の信号を受信し、所定の処理を行い、当該デジタルラジオ放送に係る再生信号を生成し、選択部13に出力する。デジタルラジオ放送処理部10bは、例えば、不図示の検波部及び復調部等を備える。検波部は、アンテナ2bから入力された信号を受け、当該信号に対して検波処理を行うことにより検波信号を生成し、検波信号を復調部に出力する。復調部は、検波部から入力された検波信号を受け、当該検波信号に対して復調処理を行い、生成された再生信号を選択部13に出力する。デジタルラジオ放送処理部10bは、また、デジタルラジオ放送の信号にメタデータが含まれる場合、当該メタデータを分離して、制御部22に出力する。なお、デジタルラジオ放送処理部10bは、周波数の異なる複数のデジタルラジオ放送波のそれぞれについて上述の処理を行ってもよい。
【0016】
アナログラジオ放送処理部10cは、アンテナ2cを介して、アナログラジオ放送の信号を受信し、所定の処理を行い、当該アナログラジオ放送に係る再生信号を生成し、選択部13に出力する。アナログラジオ放送処理部10cは、アナログラジオ放送処理部10cは、例えば、不図示の検波部及び復調部等を備える。検波部は、アンテナ2cから入力された信号を受け、当該信号に対して検波処理を行うことにより検波信号を生成し、検波信号を復調部に出力する。復調部は、検波部から入力された検波信号を受け、当該検波信号に対して復調処理を行い、生成された再生信号を選択部13に出力する。なお、アナログラジオ放送処理部10cは、周波数の異なる複数のアナログラジオ放送波のそれぞれについて上述の処理を行ってもよい。
【0017】
ここで、一般に、IPラジオ放送波、デジタルラジオ放送波、及びアナログラジオ放送波のうちの複数の放送波によって、同一の内容のラジオ番組を提供する、所謂サイマル放送が行われている。本実施形態においては、このように同一の内容の放送(サイマル放送)を行う放送波を、第1放送波及び第2放送波とする。第1放送波及び第2放送波はそれぞれ、IPラジオ放送波、デジタルラジオ放送波、及びアナログラジオ放送波のうちの任意の組合せであってよい。
【0018】
選択部13は、サイマル放送に係る複数の再生信号の音声品質を検出し、これら複数の再生信号のうち音声品質の良い1つの再生信号を選択する。選択部13は、例えば、不図示のフレームメモリ、デジタル−アナログ変換器、比較器、音声品質検出回路、DSP(Digital Signal Processor)等を備える。選択部13は、IPラジオ放送処理部10aが出力した再生信号(IPラジオ再生信号)、デジタルラジオ放送処理部10bが出力した再生信号(デジタルラジオ再生信号)、及びアナログラジオ放送処理部10cが出力した再生信号(アナログラジオ再生信号)を受ける。そして、選択部13は、例えば、サイマル放送を行っているIPラジオ再生信号、デジタルラジオ再生信号、及びアナログラジオ再生信号それぞれの音声品質を検出する。そして、選択部13は、例えば、検出した音声品質に基づいて、IPラジオ再生信号、デジタルラジオ再生信号、及びアナログラジオ再生信号のうち音声品質が最も良いいずれか1つの信号を、オーディオ処理部14、及びバッファメモリ17へ出力する。
【0019】
オーディオ処理部14は、例えば、不図示のデジタル−アナログ変換部と、パワー増幅部とを備える。オーディオ処理部14は、選択部13により入力された信号に基づいて音声信号を生成し、該音声信号を増幅した上でスピーカ15に出力する。スピーカ15は、オーディオ処理部14により入力された音声信号に基づいて音声を発生させる。
【0020】
記憶部16は、例えば、磁気テープ装置、磁気ディスク装置、及び光ディスク装置等で構成さる。記憶部16は、制御部22での処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。記憶部16は、バッファメモリ17と、内部メモリ18とを含む。
【0021】
バッファメモリ17は、所定の記憶容量を有しており、例えば、選択部13から出力された再生信号を一時的に記憶する。
【0022】
内部メモリ18は、例えば、制御部22の指令に応じて、バッファメモリ17から切り出された楽曲データを記憶する。内部メモリ18に記憶された楽曲データの集合は、所謂サウンドライブラリを構成する。
【0023】
表示部19は、例えばオーディオ装置1のLCD(Liquid Crystal Display)により構成され、制御部22の制御の下で、各種の画面を表示する。
【0024】
操作部20は、例えばオーディオ装置1の前面に設けられ、各種のボタン、方向キー、テンキー、若しくは表示部19の上に配置されたタッチパネル等のハードウエア、または、表示部19に当該ボタン、方向キー、テンキー等の機能を有するソフトウエアキーボードが仮想的に表示されたソフトウエアで構成される。また、操作部20は、オーディオ装置1とは異なるリモートコントローラ端末からの操作内容を含む操作信号を受信可能な受信部で構成されてもよい。
【0025】
外部インタフェース21は、オーディオ装置1を、例えば、外部メモリ3及びユーザ端末4等と接続するためのインタフェース回路等で構成される。
【0026】
外部メモリ3は、第2記憶部の他の一例である。外部メモリ3は、例えば、半導体メモリカードやUSBメモリ装置等で構成される。外部メモリ3は、制御部22の指令に応じて、バッファメモリ17から切り出された楽曲データを記憶する。外部メモリ3に記憶された楽曲データの集合は、所謂サウンドライブラリを構成する。
【0027】
制御部22は、オーディオ装置1に内蔵されるCPU(Central Processing Unit)等で構成される。制御部22は、記憶部16に記憶されたプログラムにしたがって、オーディオ装置1の各部の動作を統括的に制御する。また、制御部22は、DCM11aを介して、通信ネットワークから基準時刻を取得してもよい。或いは、制御部22は、オーディオ装置1が有する不図示の内部クロックから基準時刻を取得してもよい。
【0028】
(2)オーディオ装置1の動作
次に、オーディオ装置1の動作について説明する。
【0029】
(2−1)楽曲保存フロー
図2は、オーディオ装置1による楽曲保存フローを説明するための図である。この動作フローは、予め記憶部16に記憶されているプログラムに基づいて、主に制御部22により、オーディオ装置1の各要素が協働して実行される。
【0030】
(ステップS101)
まず、ユーザが操作部20を操作することにより、ユーザが選択したラジオ放送の再生が開始する。具体的には、ユーザは、IPラジオ、デジタルラジオ放送、及びアナログラジオ放送の種別、及び周波数等を選択する。そして、選択されたラジオ放送に対応する放送処理部(IPラジオ放送処理部10a、デジタルラジオ放送処理部10b、又はアナログラジオ放送処理部10c)が出力する再生信号が、選択部13を介して、オーディオ処理部14及びスピーカ15に出力される。このとき、選択部13により、サイマル放送に係るIPラジオ再生信号、デジタルラジオ再生信号、及びアナログラジオ再生信号が相互に切り替えられてもよい。
【0031】
(ステップS102)
次に、制御部22は、ラジオ放送波にタイムテーブルが重畳されているか否かを判定する。
【0032】
(ステップS103)
ラジオ放送にタイムテーブルが重畳されていないと判定された場合(ステップS102;No)、制御部22は、DCM11aを介して、情報センターにアクセスし、タイムテーブルを要求することにより、再生中のラジオ放送に係るタイムテーブルを取得する。
【0033】
図3は、タイムテーブルの一例を示す図である。タイムテーブルは、時系列順に放送の内容を示したテーブルである。図3に示すとおり、タイムテーブルは、例えば、番組の内容毎に、開始時刻、終了時刻、内容タグ、及び楽曲情報等を含む。内容タグは、例えば、「MC」、「楽曲」、及び「CM」等を含む。「MC」は、番組において楽曲が再生されていない時間帯を示すタグである。「MC」タグは、例えば、司会者やゲストが会話をしているトークの時間帯を示す「トーク」や、特定のコーナーが開催される時間帯を示す「コーナー」等に細分化されてもよい。「楽曲」は、楽曲が再生されている時間帯を示すタグである。「CM」は、コマーシャルが流れている時間帯を示すタグである。内容タグが「楽曲」である時間帯には、「楽曲情報」が紐付けられている。「楽曲情報」は、当該楽曲のカテゴリー名、タイトル、アーティスト名、及びアルバム名等を含む。
【0034】
(ステップS104)
図2に戻る。次に、制御部22は、表示部19に受信画面を表示させる。
【0035】
図4は、受信画面500の一例を示す図である。受信画面500は、再生中のラジオ放送に係る各種情報を表示する画面である。受信画面500は、図4に示すとおり、例えば、ラジオ放送の種別、放送局の情報、楽曲に関する情報等を含む。また、受信画面500は、ライブラリ選択部を含み、当該ライブラリ選択部が選択されると、制御部22は、後述する選択画面600を表示する。また、受信画面500は、保存指示部を含む。制御部22は、ユーザが操作部20を操作することにより当該保存指示部を選択した場合、保存指示を受け付ける。
【0036】
図5は、選択画面600の一例を示す図である。選択画面600には、内部メモリ18又は外部メモリ3に含まれるサウンドライブラリを構成する楽曲の一覧等が表示される。図5に示すとおり、選択画面600は、評価、録音時間、楽曲名、再生ボタン、更新ボタン等を含む。制御部22は、再生ボタンが選択されると、選択された楽曲の再生画面700を表示部19に表示させると共に、選択された楽曲に係る楽曲データを内部メモリ18から呼び出し、オーディオ処理部14及びスピーカ15を介して当該楽曲を再生する。また、制御部22は、更新ボタンが選択されると、選択された楽曲に関する編集画面800を表示部19に表示させる。
【0037】
図6は、再生画面700の一例を示す図である。再生画面700には、再生中の楽曲について、当該データの保存日時、ラジオ局名、カテゴリー名、楽曲名、アーティスト名、アルバム名等の属性情報が表示される。また、再生画面700では、再生中の楽曲についての内部メモリ18に保存されたデータに利用制限が課されている場合、当該利用制限の内容が表示される。利用制限の内容は、例えば、再生回数、有効期限、無制限の表示等である。また、再生画面700は、ライブラリボタンを含む。制御部22は、ライブラリボタンの選択を受け付けると、選択画面600を表示部19に表示させる。
【0038】
(ステップS105)
図2に戻る。次に、制御部22は、保存指示を受け付けたか否かを判定する。
【0039】
(ステップS106)
ユーザにより保存指示部が選択されたと判定された場合、制御部22は、タイムテーブルを参照して、保存すべき楽曲を特定する。具体的には、制御部22は、保存選択部が選択された時刻を特定し、タイムテーブルにおいて当該時刻に再生中の楽曲を、保存対象楽曲として特定する。図3に示すタイムテーブルの場合、10時05分48秒から10時09分51秒の間に保存選択部が選択された場合、当該時間帯に再生されている楽曲である「Yesterday」が、保存対象楽曲として特定される。
(ステップS107)
次に、制御部22は、保存対象楽曲の長さが、バッファメモリ17の容量よりも大きいか否かを判定する。
【0040】
(ステップS108)
保存対象楽曲の長さがバッファメモリ17の容量よりも大きいと判定された場合(ステップS107;Yes)、制御部22は、バッファメモリ17に記憶されたデータを全て内部メモリ18に退避させる。
【0041】
(ステップS109)
次に、制御部22は、楽曲の再生が終了したか否かを判定する。
【0042】
(ステップS110)
楽曲の再生が終了していないと判定された場合(ステップS109;No)、バッファメモリ17の容量分だけ待機した後、ステップS108へ戻る。
【0043】
(ステップS111)
ステップS109において、楽曲の再生が終了したと判定された場合(ステップS109;Yes)、ステップS108において内部メモリ18に退避しておいたデータから、保存対象楽曲のデータを切り出し、それらをつなぎ合わせることによりデータを合成し、内部メモリ18のサウンドライブラリに保存する。
【0044】
(ステップS112)
一方、ステップS107において、保存対象楽曲の長さがバッファメモリ17の容量よりも大きくないと判定された場合(ステップS107;No)、制御部22は、楽曲の再生が終了したか否かを判定する。そして、制御部22は、楽曲の再生が終了するまで、待機する。
【0045】
(ステップS113)
楽曲の再生が終了したと判定された場合(ステップS112;Yes)、制御部22は、バッファメモリ17に保存されたデータから、保存対象楽曲のデータを切り出し、当該データを内部メモリ18のサウンドライブラリに保存する。以上で、楽曲保存フローが終了する。
【0046】
(2−2)楽曲補完フロー
図7は、オーディオ装置1による楽曲補完フローを説明するための図である。この動作フローは、予め記憶部16に記憶されているプログラムに基づいて、主に制御部22により、オーディオ装置1の各要素が協働して実行される。
【0047】
(ステップS201)
まず、制御部22は、ユーザの操作部20の操作による、編集画面800の表示の選択を受け付ける。
【0048】
(ステップS202)
次に、制御部22は、内部メモリ18に保存された各楽曲データについて、音声品質を検出する。なお、当該ステップに係る音声品質の検出処理は、予め実行しておいてもよい。
【0049】
(ステップS203)
次に、制御部22は、編集画面800を表示部19に表示させる。
【0050】
図8は、編集画面800の一例を示す図である。編集画面800には、選択された楽曲について、音声品質を示す情報(録音状態)、データが途中で終わっているか否かを示す情報等が表示される。また、編集画面800には、ダウンロード選択部、削除選択部、及び戻る選択部等が表示される。ダウンロード選択部は、楽曲データの音声品質を補完する楽曲補完処理を指示するための選択部である。
【0051】
(ステップS204)
図7に戻る。次に、制御部22は、ユーザが操作部20を操作することにより、ダウンロード選択部を選択すると、当該選択を楽曲補完指示として受け付ける。
【0052】
(ステップS205)
次に、制御部22は、楽曲補完指示に係る楽曲に対応する楽曲データを、通信ネットワークを介して情報センターや他の管理サーバ等からダウンロードする。なお、制御部22は、楽曲補完指示に係る楽曲に対応する動画データを、通信ネットワークを介して情報センターや他の管理サーバ等からダウンロードし、ダウンロードした当該動画データから所望の楽曲データを抽出してもよい。
【0053】
(ステップS206)
次に、制御部22は、内部メモリ18に保存されている楽曲データ(第1楽曲データ)と、ステップS205でダウンロードした楽曲データ(第2楽曲データ)とを合成する。例えば、制御部22は、第1楽曲データのうち、第2楽曲データの音声品質の悪い部分データ(第1部分データ)を、第2楽曲データのうち、第1部分データに対応する部分データ(第2部分データ)によって置き換える。
【0054】
(ステップS207)
次に、制御部22は、ステップS206で合成した楽曲データを、内部メモリ18に保存する。以上で、楽曲保存フローが終了する。
【0055】
本実施形態では、オーディオ装置1は、第1放送波の受信処理を行うことにより第1再生信号を生成し、第1再生信号に応じた音声を再生すると共に、第1再生信号に係る音声データを一時的に記憶する。そして、オーディオ装置1は、第1放送波に係る放送のタイムテーブルを取得し、ユーザによる楽曲の保存指示を受け付け、タイムテーブルに基づいて、一時的に記憶された音声データから、保存指示を受け付けた時刻に応じた楽曲の楽曲データを切り出し、当該楽曲データを記憶する。当該構成により、効率的に楽曲データを保存することができる。
【0056】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、材料、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0057】
1…オーディオ装置、2a、2b、2c…アンテナ、3…外部メモリ、10a…IPラジオ放送処理部、10b…デジタルラジオ放送処理部、10c…アナログラジオ放送処理部、11a…DCM、12a…IPラジオデコーダ、13…選択部、14…オーディオ処理部、15…スピーカ、16…記憶部、17…バッファメモリ、18…内部メモリ、19…表示部、20…操作部、21…外部インタフェース、22…制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8