特許第6980453号(P6980453)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6980453
(24)【登録日】2021年11月19日
(45)【発行日】2021年12月15日
(54)【発明の名称】排熱利用システム
(51)【国際特許分類】
   F24H 1/00 20060101AFI20211202BHJP
   F24D 3/08 20060101ALI20211202BHJP
【FI】
   F24H1/00 631A
   F24D3/08 C
【請求項の数】6
【全頁数】41
(21)【出願番号】特願2017-155726(P2017-155726)
(22)【出願日】2017年8月10日
(65)【公開番号】特開2019-35521(P2019-35521A)
(43)【公開日】2019年3月7日
【審査請求日】2020年7月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000129231
【氏名又は名称】株式会社ガスター
(74)【代理人】
【識別番号】100121599
【弁理士】
【氏名又は名称】長石 富夫
(72)【発明者】
【氏名】和田 達也
【審査官】 長尾 裕貴
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−349301(JP,A)
【文献】 特開2010−266167(JP,A)
【文献】 特開2014−142116(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24H 1/00
F24D 3/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部から給水が補給される貯湯タンクと
前記貯湯タンクの下部から取り出した水を、所定の発電機の排熱を回収して昇温した後、前記貯湯タンクの上部に戻す排熱回収部と、
補助熱源機が有する熱交換器と、放熱器と、水−水熱交換器の二次側と、第1循環ポンプを経由して熱媒体流体が循環する放熱回路と、
前記貯湯タンクの上部から、前記水−水熱交換器の一次側と、第2循環ポンプを経由して前記貯湯タンクの下部に戻る蓄熱利用循環回路と、
前記放熱器による放熱動作を行う場合に、前記放熱回路に熱媒体流体を循環させると共に該循環する熱媒体流体を前記補助熱源機で加熱する補助熱源機利用運転と、前記放熱回路に熱媒体流体を循環させると共に前記貯湯タンクの上部から前記水−水熱交換器の一次側を経由して前記貯湯タンクの下部に戻るように前記貯湯タンク内の湯を前記蓄熱利用循環回路に循環させる蓄熱利用運転のいずれかを選択して実行する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記放熱動作において、前記貯湯タンクの上部に前記蓄熱利用運転に利用可能な温度の湯が存在する場合であっても、所定条件が成立しない場合は、前記蓄熱利用運転を選択しない制御を行い、前記所定条件は、前記発電機が停止中かつ該発電機の次の稼動予定時までに前記貯湯タンクからの給湯予定があることを含む
ことを特徴とする排熱利用システム。
【請求項2】
前記制御部は、前記蓄熱利用運転において、前記水−水熱交換器の一次側を経由して前記貯湯タンクに戻る水の温度が所定温度を超えないように、前記第1循環ポンプと前記第2循環ポンプのいずれか一方もしくは双方の循環量を調整する
ことを特徴とする請求項1に記載の排熱利用システム。
【請求項3】
下部から給水が補給される貯湯タンクと
前記貯湯タンクの下部から取り出した水を、所定の発電機の排熱を回収して昇温した後、前記貯湯タンクの上部に戻す排熱回収部と、
補助熱源機が有する熱交換器と、放熱器と、水−水熱交換器の二次側と、第1循環ポンプを経由して熱媒体流体が循環する放熱回路と、
前記貯湯タンクの上部から、前記水−水熱交換器の一次側と、第2循環ポンプを経由して前記貯湯タンクの下部に戻る蓄熱利用循環回路と、
前記放熱器による放熱動作を行う場合に、前記放熱回路に熱媒体流体を循環させると共に該循環する熱媒体流体を前記補助熱源機で加熱する補助熱源機利用運転と、前記放熱回路に熱媒体流体を循環させると共に前記貯湯タンクの上部から前記水−水熱交換器の一次側を経由して前記貯湯タンクの下部に戻るように前記貯湯タンク内の湯を前記蓄熱利用循環回路に循環させる蓄熱利用運転のいずれかを選択して実行する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記放熱動作において、前記貯湯タンクの上部に前記蓄熱利用運転に利用可能な温度の湯が存在する場合であっても、所定条件が成立しない場合は、前記蓄熱利用運転を選択しないと共に、前記蓄熱利用運転において、前記水−水熱交換器の一次側を経由して前記貯湯タンクに戻る水の温度が所定温度を超えないように、前記第1循環ポンプと前記第2循環ポンプの双方の循環量を調整する
ことを特徴とする排熱利用システム。
【請求項4】
前記所定条件は、前記放熱回路内の熱媒体流体の温度が所定温度以下であることを含む
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の排熱利用システム。
【請求項5】
前記放熱動作の要求温度には、第1要求温度と、該第1要求温度より低い第2要求温度があり、
前記所定条件は、前記放熱動作の要求温度が前記第2要求温度であることを含む
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載の排熱利用システム。
【請求項6】
前記蓄熱利用循環回路に、前記水−水熱交換器の一次側を経由後の水を前記貯湯タンクに戻す際の戻り位置を、前記貯湯タンクの下部とするか、前記貯湯タンクの下部より上方にある前記貯湯タンクの中間部とするかを切り替える戻し位置切り替え部を設け、
前記制御部は、前記蓄熱利用運転において、前記水−水熱交換器の一次側を経由して前記貯湯タンクに戻る水の温度が第1温度以下の場合は前記水を前記貯湯タンクの下部に戻し、前記戻る水の温度が前記第1温度を超える場合は、前記水−水熱交換器の一次側を経由した水を前記貯湯タンクの中間部に戻すように前記切り替え部を制御する
ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1つに記載の排熱利用システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池等の発電機の排熱を回収して貯湯タンク内の水を昇温し、該貯湯タンクにためた湯を暖房や給湯に利用する排熱利用システムに関する。
【背景技術】
【0002】
図38は、上記のような排熱利用システムの一例を簡易に示したものであり、貯湯タンク内の湯の熱を床暖房に利用するものである。貯湯タンクには下部から冷たい水が給水される。燃料電池の排熱回収は、貯湯タンク内の水を該貯湯タンクの下部から取り出し、燃料電池の発電によって発生する排熱で加熱して貯湯タンクの上部に戻す排熱回収回路に循環させて行われる。そのため、貯湯タンクの下部には低温の水(たとえば10℃)が、貯湯タンクの上部は高温の湯(たとえば60℃)が存在するような温度成層が形成される。
【0003】
床暖房では、貯湯タンクの上部から水−水熱交換器の一次側を経由して貯湯タンクの下部に戻る一次側循環回路に貯湯タンク内の湯を循環させると共に、水−水交換機の二次側と床暖房マットを経由する二次側循環回路に熱媒体流体(水など)を循環させる。貯湯タンクの上部から抜き出した高温の湯の熱が二次側循環回路を循環する熱媒体流体に伝達され、この熱が床暖房マットにおいて放熱される。
【0004】
ここで、排熱回収において、貯湯タンクの下部から抜き出した10℃の水が60℃に昇温されて貯湯タンクの上部に戻るとすると、理想状態は、図38に示すように、排熱回収側と同じ循環量で貯湯タンクの上部から取り出した60℃の湯が水−水熱交換器で熱交換されて10℃に下がって貯湯タンクに戻る状態である。この理想状態では、排熱回収した熱量にほぼ等しい熱量が床暖房で消費され、貯湯タンク内の温度成層が長時間維持される。
【0005】
一方、図39に示すように、室内が暖まってくると床暖房マットでの放熱量が減るので、貯湯タンクの上部から取り出した60℃の湯は水−水熱交換器で熱交換されても30℃〜40℃程度までしか下がらずに貯湯タンクの下部に戻ってくる。そのため、排熱回収側は貯湯タンクの下部から取り出した40℃の湯で機器を冷却することになり、場合によっては燃料電池の発電を停止させなければならなくなる。床暖房マットは一例であり、温水を利用する暖房放熱機であれば種類を問わない。
【0006】
下記特許文献1では、水−水熱交換器で熱交換されて戻って来る水の温度が高くなった場合には、該戻って来る水を貯湯タンクの下部とは別の中間部に戻すようにして、貯湯タンクの下部に冷たい水が存在する状態を維持するようにした排熱利用システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第4820213号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
図39のような状態となることを防ぐために、水−水熱交換器を大型にすることや、水−水熱交換器の下流にラジエタを別途設けて放熱する等も考えられるが、コストや設置等の問題がある。また、図39のように温度成層が崩れることを許容すると、給湯での利用効率や、前述したように燃料電池での発電効率や発電維持を犠牲にしなければならない。一方、特許文献1に開示のように、貯湯タンクに複数の戻し口を設けて、それらを切り替えるようにした場合には、構造の複雑化によるコストアップが避けられない。
【0009】
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、水−水熱交換器の大型化や装置の複雑化を招くことなく、床暖房等の熱源として貯湯タンクの湯を利用した際の該湯の貯湯タンクへの戻り温度が高い場合に対応することのできる排熱利用システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
【0011】
[1]下部から給水が補給される貯湯タンクと
前記貯湯タンクの下部から取り出した水を、所定の発電機の排熱を回収して昇温した後、前記貯湯タンクの上部に戻す排熱回収部と、
補助熱源機が有する熱交換器と、放熱器と、水−水熱交換器の二次側と、第1循環ポンプを経由して熱媒体流体が循環する放熱回路と、
前記貯湯タンクの上部から、前記水−水熱交換器の一次側と、第2循環ポンプを経由して前記貯湯タンクの下部に戻る蓄熱利用循環回路と、
前記放熱器による放熱動作を行う場合に、前記放熱回路に熱媒体流体を循環させると共に該循環する熱媒体流体を前記補助熱源機で加熱する補助熱源機利用運転と、前記放熱回路に熱媒体流体を循環させると共に前記貯湯タンクの上部から前記水−水熱交換器の一次側を経由して前記貯湯タンクの下部に戻るように前記貯湯タンク内の湯を前記蓄熱利用循環回路に循環させる蓄熱利用運転のいずれかを選択して実行する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記放熱動作において、前記貯湯タンクの上部に前記蓄熱利用運転に利用可能な温度の湯が存在する場合であっても、所定条件が成立しない場合は、前記蓄熱利用運転を選択しない制御を行い、前記所定条件は、前記発電機が停止中かつ該発電機の次の稼動予定時までに前記貯湯タンクからの給湯予定があることを含む
ことを特徴とする排熱利用システム。
【0012】
上記発明では、貯湯タンクの上部に蓄熱利用運転に利用可能な温度の湯が存在する場合であっても、所定条件が成立しない場合(たとえば、水-水熱交換器の一次側からの戻り温度が高くなることが想定される場合)は、蓄熱利用運転を選択(選択して実行)しない。
【0014】
上記発明では、発電機が停止中でかつ発電機の次の稼動予定時までに前記貯湯タンクからの給湯予定がある場合には、蓄熱利用運転を実施して水-水熱交換器からの戻り温度が高くなったとしても、次の発電機の稼動前には貯湯タンクから出湯されて貯湯タンクの下部に冷たい水が補給される。そこで、上記の条件が成立する場合は蓄熱利用運転を選択可能とし、成立しない場合には蓄熱利用運転を選択しない。
[2]前記制御部は、前記蓄熱利用運転において、前記水−水熱交換器の一次側を経由して前記貯湯タンクに戻る水の温度が所定温度を超えないように、前記第1循環ポンプと前記第2循環ポンプのいずれか一方もしくは双方の循環量を調整する
ことを特徴とする[1]に記載の排熱利用システム。
[3]下部から給水が補給される貯湯タンクと
前記貯湯タンクの下部から取り出した水を、所定の発電機の排熱を回収して昇温した後、前記貯湯タンクの上部に戻す排熱回収部と、
補助熱源機が有する熱交換器と、放熱器と、水−水熱交換器の二次側と、第1循環ポンプを経由して熱媒体流体が循環する放熱回路と、
前記貯湯タンクの上部から、前記水−水熱交換器の一次側と、第2循環ポンプを経由して前記貯湯タンクの下部に戻る蓄熱利用循環回路と、
前記放熱器による放熱動作を行う場合に、前記放熱回路に熱媒体流体を循環させると共に該循環する熱媒体流体を前記補助熱源機で加熱する補助熱源機利用運転と、前記放熱回路に熱媒体流体を循環させると共に前記貯湯タンクの上部から前記水−水熱交換器の一次側を経由して前記貯湯タンクの下部に戻るように前記貯湯タンク内の湯を前記蓄熱利用循環回路に循環させる蓄熱利用運転のいずれかを選択して実行する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記放熱動作において、前記貯湯タンクの上部に前記蓄熱利用運転に利用可能な温度の湯が存在する場合であっても、所定条件が成立しない場合は、前記蓄熱利用運転を選択しないと共に、前記蓄熱利用運転において、前記水−水熱交換器の一次側を経由して前記貯湯タンクに戻る水の温度が所定温度を超えないように、前記第1循環ポンプと前記第2循環ポンプの双方の循環量を調整する
ことを特徴とする排熱利用システム。
上記発明では、水-水熱交換器からの戻り温度が高くなってきたとき、第2循環ポンプの回転数を下げる、第1循環ポンプの回転数を増加させる、といった制御により、水-水熱交換器での熱交換の効率を高くして、戻り温度を下げる。
【0015】
]前記所定条件は、前記放熱回路内の熱媒体流体の温度が所定温度以下であることを含む
ことを特徴とする[1]乃至[3]のいずれか1つに記載の排熱利用システム。
【0016】
上記発明では、放熱回路内の熱媒体流体の温度が所定温度以下であれば、蓄熱利用運転を実行した場合の水-水熱交換器からの戻り温度が低くなると考えられる。そこで、上記の条件が成立する場合は蓄熱利用運転を選択可能とし、成立しない場合には蓄熱利用運転を選択しない。
【0017】
]前記放熱動作の要求温度には、第1要求温度と、該第1要求温度より低い第2要求温度があり、
前記所定条件は、前記放熱動作の要求温度が前記第2要求温度であることを含む
ことを特徴とする[1]乃至[]のいずれか1つに記載の排熱利用システム。
【0018】
上記発明では、放熱動作の要求温度が第2要求温度であれば蓄熱利用運転を選択可能とし、放熱動作の要求温度が第2要求温度でなければ蓄熱利用運転を選択しない。
【0019】
]前記蓄熱利用循環回路に、前記水−水熱交換器の一次側を経由後の水を前記貯湯タンクに戻す際の戻り位置を、前記貯湯タンクの下部とするか、前記貯湯タンクの下部より上方にある前記貯湯タンクの中間部とするかを切り替える戻し位置切り替え部を設け、
前記制御部は、前記蓄熱利用運転において、前記水−水熱交換器の一次側を経由して前記貯湯タンクに戻る水の温度が第1温度以下の場合は前記水を前記貯湯タンクの下部に戻し、前記戻る水の温度が前記第1温度を超える場合は、前記水−水熱交換器の一次側を経由した水を前記貯湯タンクの中間部に戻すように前記切り替え部を制御する
ことを特徴とする[1]乃至[]のいずれか1つに記載の排熱利用システム。
【0020】
上記発明では、蓄熱利用運転中に水-水熱交換器からの戻り温度が高くなった場合は、この湯を貯湯タンクの中間部に戻すように切り替える。これにより、貯湯タンクの下部の温度上昇を回避して、蓄熱利用運転をより長く継続可能にする。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係る排熱利用システムによれば、水−水熱交換器の大型化や装置の複雑化を招くことなく、床暖房等の熱源として貯湯タンクの湯を利用した際の該湯の貯湯タンクへの戻り温度が高くなる弊害に対応することのできる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の実施の形態に係る排熱利用システムの概略構成を示す図である。
図2】制御方針1を単独で採用した場合における暖房運転の流れを示す図である。
図3】制御方針2を単独で採用した場合における暖房運転の流れを示す図である。
図4】制御方針1と制御方針2を採用した場合における暖房運転の流れを示す図である。
図5】制御方針3を単独で採用した場合における暖房運転の流れを示す図である。
図6】制御方針3と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示す図である。
図7】制御方針3と制御方針2を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示す図である。
図8図7の続きを示す流れ図である。
図9】制御方針3と制御方針2と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示す図である。
図10図9の続きを示す流れ図である。
図11】制御方針4と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示す図である。
図12】制御方針4と制御方針2とを組み合わせた場合の暖房運転の流れを示す図である。
図13】制御方針4と制御方針2と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示す図である。
図14】制御方針3と制御方針4を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示す図である。
図15】制御方針4と制御方針3と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示す図である。
図16】制御方針4と制御方針3と制御方針2を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示す図である。
図17図16の続きを示す流れ図である。
図18】制御方針4と制御方針3と制御方針2と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示す図である。
図19図18の続きを示す流れ図である。
図20図20は、制御方針5と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転を示す流れ図である。
図21】制御方針5と制御方針2とを組み合わせた場合の暖房運転の流れを示す図である。
図22】制御方針5と制御方針2と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示す図である。
図23】制御方針5と制御方針3を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示す図である。
図24】制御方針5と制御方針3と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示す図である。
図25】制御方針5と制御方針3と制御方針2を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示す図である。
図26図25の続きを示す流れ図である。
図27】制御方針5と制御方針3と制御方針2と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示す図である。
図28図27の続きを示す流れ図である。
図29】制御方針5と制御方針4と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示す図である。
図30】制御方針5と制御方針4と制御方針2を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示す図である。
図31】制御方針5と制御方針4と制御方針2と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示す図である。
図32】制御方針5と制御方針4と制御方針3を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示す図である。
図33】制御方針5と制御方針4と制御方針3と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示す図である。
図34】制御方針5と制御方針4と制御方針3と制御方針2とを組み合わせた場合の暖房運転の流れを示す図である。
図35図34の続きを示す流れ図である。
図36】制御方針5と制御方針4と制御方針3と制御方針2と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示す図である。
図37図36の続きを示す流れ図である。
図38】貯湯タンク内に温度成層が形成された理想の運転状態を示す図である。
図39】温水マットからの戻り温度が高く、貯湯タンク内にの温度成層が崩れた運転状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
【0026】
図1は、本発明の実施の形態に係る排熱利用システム2の概略構成を示す図である。排熱利用システム8は、貯湯タンク10と、貯湯タンク10の下部から取り出した水を、所定の発電機(ここでは、燃料電池2)の排熱を回収して昇温した後、貯湯タンク10の上部に戻す排熱回収ユニット20と、補助熱源機としての給湯暖房器30と、給湯暖房器30の暖房回路に放熱器として接続された床暖房マット40と、給湯暖房器30の暖房回路を循環する熱媒体流体(ここでは、水)を貯湯タンク10の湯の熱で昇温するための水-水熱交換器50と、排熱利用システム8の動作を制御する制御部60と、を備えて構成される。
【0027】
ここでは、排熱回収ユニット20は、発電中の燃料電池2の排熱を回収して貯湯タンク10の湯を昇温する。
【0028】
貯湯タンク10は中空略円柱状の密閉された容器であり、貯湯タンク10の下部には給水口11が、上部には出湯口12が設けてある。給水口11には、給水管71が接続されており、冷たい水が給水口11から貯湯タンク10内に補給される。
【0029】
貯湯タンク10は、たとえば、容量100リットル程度を有する。貯湯タンク10には、底から20、40、60、80リットルの各水位の箇所、および、ほぼ100リットルの水位の箇所にそれぞれ、その箇所の水温を検出する温度センサ13(13a〜13e)が設けてある。
【0030】
排熱回収ユニット20は、燃料電池2の排熱を回収するための排熱回収用熱交換器21と、排熱回収用循環ポンプ22を備えている。排熱回収ユニット20の入側と貯湯タンクの下部取水口14との間は熱回収低温配管24で接続され、排熱回収ユニット20の出側と貯湯タンク10の上部戻り口15との間は熱回収高温配管25で接続されている。熱回収低温配管24の途中には該配管内の水温を検出する熱回収低温側温度センサ26が設けてある。熱回収高温配管25の途中には該配管内の水温を検出する熱回収高温側温度センサ27が設けてある。
【0031】
貯湯タンク10の下部取水口14から出て熱回収低温配管24、排熱回収ユニット20、熱回収高温配管25を経由し、上部戻り口15から貯湯タンク10に戻る経路を排熱回収回路とする。
【0032】
水-水熱交換器50は一次側熱交換配管51と二次側熱交換配管52を接触させて備え、これらの間で熱交換する。水-水熱交換器50の一次側熱交換配管51の入側と貯湯タンク10の上部取水口16は排熱利用高温配管53で接続され、一次側熱交換配管51の出側と貯湯タンク10の下部戻り口17は排熱利用低温配管54で接続されている。排熱利用低温配管54の途中には三方弁(タンク戻り三方弁55)が接続されている。
【0033】
詳細には、一次側熱交換配管51の出側とタンク戻り三方弁55の第1接続口が接続され、さらにタンク戻り三方弁55の第2接続口と下部戻り口17が接続されている。また、タンク戻り三方弁55の第3接続口は貯湯タンク10の中ほどの水位の箇所に設けられた中間戻り口18にタンク中間戻り管56で接続されている。タンク戻り三方弁55の連通状態は、第1接続口と第2接続口とが連通し第3接続口が閉鎖された下側位置と、第1接続口と第3接続口とが連通し、第2接続口が閉鎖された中間位置とに切り替えることができる。
【0034】
タンク戻り三方弁55の第1接続口と水-水熱交換器50の一次側熱交換配管51の出側との間の排熱利用低温配管54には第2循環ポンプ(蓄熱利用ポンプ57)およびタンク戻り温度センサ58が設けてある。
【0035】
貯湯タンク10の上部取水口16から、水-水熱交換器50の一次側熱交換配管51を経て、中間戻り口18もしくは下部戻り口17から貯湯タンク10に戻る経路を蓄熱利用循環回路とする。
【0036】
給湯暖房器30は、給水接続口31から流入する湯水を加熱昇温して水栓やシャワー等へ送り出す(給湯する)給湯機能、および、床暖房マット40に温水を循環させて暖房する暖房機能を備えている。
【0037】
給湯機能に関して給湯暖房器30は、給湯用熱交換器32とこれを加熱する図示省略のバーナ等を有する。給水接続口31から流入する湯水は該給湯用熱交換器32を経由して出湯される。燃焼ガスを燃焼させるバーナで給湯用熱交換器32を加熱することで、給湯用熱交換器32を通る湯水が昇温される。給湯用熱交換器32の出側には給湯温度を検出する給湯温度センサ33が設けてある。
【0038】
貯湯タンク10の上部取水口16と給湯暖房器30の給水接続口31とはバックアップ熱源機配管34で接続されており、該バックアップ熱源機配管34の途中には、給水管71から分岐した給水分岐管36が混合器35を介して合流接続されている。給水分岐管36の合流箇所より上流のバックアップ熱源機配管34の途中にはその箇所を通る湯の温度を検出するタンク出口温度センサ37が設けてあり、前記合流箇所より下流のバックアップ熱源機配管34の途中には、混合温度センサ38が設けてある。
【0039】
暖房機能に関して、給湯暖房器30は、暖房用熱交換器39とこれを加熱する図示省略のバーナ等を備えており、暖房用熱交換器39と、床暖房マット40と、水-水熱交換器50の二次側熱交換配管52を経由する暖房回路(放熱回路)が形成される。詳細には、暖房用熱交換器39の出側と床暖房マット40の入側は暖房往き配管41で接続され、床暖房マット40の出側と、水-水熱交換器50の二次側熱交換配管52の入側との間は排熱利用配管42で接続されている。また、水-水熱交換器50の二次側熱交換配管52の出側と、給湯暖房器30が有する暖房用熱交換器39の入側との間は暖房戻り配管43で接続されている。
【0040】
さらに、排熱利用配管42の途中には三方弁(暖房切替弁44)が介挿されている。詳細には、暖房切替弁44の第1接続口に、床暖房マット40の出側に至る側の排熱利用配管42が接続され、第2接続口には水-水熱交換器50の二次側熱交換配管52の入側に至る側の排熱利用配管42が接続されている。暖房切替弁44の第3接続口には排熱利用バイパス管45の一端が接続され、排熱利用バイパス管45の他端は暖房戻り配管43の途中に合流接続されている。暖房切替弁44は、第1接続口と第2接続口を連通させ第3接続口を閉鎖した蓄熱側と、第1接続口と第3接続口を連通させ第2接続口を閉鎖した燃焼側とに切り替えることができる。
【0041】
排熱利用バイパス管45の合流箇所と暖房用熱交換器39の入側との間の暖房戻り配管43には第1循環ポンプ(暖房ポンプ46)と、暖房戻り温度センサ47が設けてある。暖房往き配管41の途中には、暖房用熱交換器39の出側から床暖房マット40へ送り出される湯の温度を検出する暖房往き温度センサ48が設けてある。
【0042】
制御部60は、排熱利用システム8の各種の動作を統括制御する。制御部60は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを主要部として構成される。制御部60には、各種温度センサやその他のセンサが出力する検出結果を示す信号が入力されると共に、暖房ポンプ46、蓄熱利用ポンプ57、排熱回収用熱交換器21の動作を指示する信号、タンク戻り三方弁55や暖房切替弁44の切り替えを指示する信号、混合器35の制御信号などを出力する。また、制御部60には各種運転のオンオフや温度設定等の操作の受け付けると共に、運転状況や設定温度等の表示を行う図示省略のリモコン(リモートコントローラ)が接続されている。
【0043】
次に、排熱利用システム8における各種の動作について説明する。
【0044】
<給湯動作>
給湯動作はシャワー等に湯を出す動作である。給湯動作において、貯湯タンク10の上部に給湯設定温度を超える温度の湯があるときは、給湯用熱交換器32用のバーナを燃焼させず、給湯設定温度の湯が出湯するように、混合器35を調整する。貯湯タンク10の上部に上記の動作が可能な温度の湯が十分ない場合には、給湯用熱交換器32用のバーナを燃焼させ、貯湯タンク10からバックアップ熱源機配管34を通じて給水接続口31へ流入した湯水を給湯設定温度に昇温して出湯する。この際、給湯用熱交換器32用のバーナを最小燃焼させても出湯温度が給湯設定温度を超える場合には、混合器35を調整して給水を混合するといった制御が行われる。なお、給湯動作では貯湯タンク10の上部取水口16から湯が出た分だけ、貯湯タンク10下部の給水口11から冷たい給水が貯湯タンク10に補給される。
【0045】
<排熱回収動作>
排熱回収動作では、排熱回収用循環ポンプ22が駆動される。排熱回収用循環ポンプ22が駆動されると、貯湯タンク10の底部にある水が下部取水口14から取り出され、熱回収低温配管24、排熱回収ユニット20(排熱回収用循環ポンプ22、排熱回収用熱交換器21)、熱回収高温配管25を経て上部戻り口15から貯湯タンク10の上部に戻るように排熱回収回路を循環し、その途中の排熱回収ユニット20を通る際に加熱される。このような動作により、貯湯タンク10内部は、下部が低温、上部が高温の温度成層が形成される。
【0046】
<暖房運転>
暖房運転には、貯湯タンク10の上部の湯の熱を利用して暖房する蓄熱利用暖房運転(蓄熱利用運転)と、暖房用熱交換器39用のバーナを燃焼させて得た熱で暖房する暖房燃焼運転(補助熱源機利用運転)があり、これらが状況に応じて切り替えられる。
【0047】
暖房燃焼運転では、暖房切替弁44を、水-水熱交換器50をバイパスする燃焼側に設定し、暖房ポンプ46を作動させ、暖房用熱交換器39用のバーナを、暖房往き温度センサ48の検出温度が目標値になるように燃焼させる。
【0048】
蓄熱利用暖房運転では、暖房切替弁44を、暖房回路の温水が水-水熱交換器50の二次側熱交換配管52を通る蓄熱側に設定し、暖房用熱交換器39用のバーナの燃焼はオフにして暖房ポンプ46を作動させる。さらに、タンク戻り三方弁55を、湯水が下部戻り口17から貯湯タンク10に戻る下側位置または湯水が中間戻り口18から貯湯タンク10に戻る中間位置に設定して蓄熱利用ポンプ57を作動させる。蓄熱利用暖房運転では、蓄熱利用循環回路に貯湯タンク10の上部取水口16から取り出した熱い湯を循環させ、該熱い湯の熱を、暖房回路側を循環する湯水に水-水熱交換器50にて伝達することによって、暖房回路を循環する湯水を昇温する。
【0049】
暖房運転の制御においては、暖房設定温度と室温(室温が低い)との差が大きい場合には床暖房マット40へ高温(たとえば、60℃)の湯を送り出す要求(暖房温度60℃要求)が発生し、暖房設定温度と室温との差が小さい場合には床暖房マット40へ低温(たとえば、40℃)の湯を送り出す要求(暖房温度40℃要求)が発生する。
【0050】
ところで、蓄熱利用暖房運転を行う場合に、室内が暖まって床暖房マット40での放熱量が減ると、貯湯タンク10の上部取水口16から取り出した熱い湯(たとえば、60℃の湯)は、水-水熱交換器50で熱交換されても30℃〜40℃程度までしか下がらずに貯湯タンク10の下部に戻ってくる。そのため、このような状態で排熱回収動作を行うと、貯湯タンク10の下部から取り出した40℃の湯と排熱回収ユニット20で熱交換して排熱回収することになり、燃料電池2の冷却能力が低下する。冷却能力が大きく低下すると、燃料電池2の発電を停止させなければならなくなる。
【0051】
このような事態を回避するために、本発明では、蓄熱利用暖房運転の実行を所定条件に基づいて制限する。具体的には、蓄熱利用暖房運転の制御には、以下の5つの制御方針がある。
【0052】
<制御方針1>
燃料電池2が停止中かつ燃料電池2の次の稼動予定(発電予定)時刻までに貯湯タンク10からの給湯予定がある、という条件が成立しない場合は蓄熱利用暖房運転を選択しない(行わない)。
【0053】
燃料電池2が停止中かつ燃料電池2の次の稼動予定(発電予定)時刻までに貯湯タンク10からの給湯予定があれば、蓄熱利用暖房運転の実行によって貯湯タンク10の下部の水温が上昇したとしても、次の発電開始までに、給湯利用によって冷たい水が貯湯タンク10に補給される。したがって、蓄熱利用暖房運転を実行しても次回の燃料電池2の発電動作に影響を与えることはない。
【0054】
<制御方針2>
暖房回路内の湯水の温度が所定の閾値以下でなければ、蓄熱利用暖房運転を選択しない(行わない)。すなわち、暖房動作が、所謂、コールドスタートであれば蓄熱利用暖房運転を許可し、既に暖まっている場合は蓄熱利用暖房運転を禁止する。
【0055】
暖房運転がコールドスタートの状態であれば、床暖房マット40での放熱量が大きいため、蓄熱利用暖房運転を行った場合に、水-水熱交換器50の一次側熱交換配管51からの戻り温度が低くなり、貯湯タンク10の下部の水温の上昇が無い、もしくは少ない。そのため、排熱回収動作により燃料電池2の排熱を効率よく回収でき、燃料電池2の発電動作に支障を与えない。
【0056】
<制御方針3>
暖房要求温度が所定温度以下(たとえば、40℃以下)の場合は蓄熱利用暖房運転を選択可能とし、暖房要求温度が所定温度を超える場合は蓄熱利用暖房運転を選択しない(禁止する)。部屋が暖かいと暖房要求温度は低くなるので、貯湯タンク10の上部が40℃以上であれば、60℃のように熱い湯がない場合でも蓄熱利用暖房運転が可能になる。なお、水-水熱交換器50からの戻り温度が高くなれば、蓄熱利用暖房運転を停止させればよい。
【0057】
<制御方針4>
水-水熱交換器50の一次側熱交換配管51からの戻り温度が、所定温度以下の場合は、水-水熱交換器50からの戻り温水を下部戻り口17から貯湯タンク10内に戻し、所定温度を超える場合は中間戻り口18から貯湯タンク10内に戻す。
【0058】
制御方針4は、蓄熱利用暖房運転をより長く継続させるための制御である。蓄熱利用暖房運転中に水-水熱交換器50の一次側熱交換配管51からの戻り温度が高くなった場合は、この湯を貯湯タンク10の中間部に戻すようにタンク戻り三方弁55を切り替える。これにより、貯湯タンク10の下部の温度上昇を回避する。
【0059】
<制御方針5>
水-水熱交換器50の一次側熱交換配管51からの戻り温度が所定温度を超えないように、暖房ポンプ46および蓄熱利用ポンプ57による湯水の循環量を制御する。
【0060】
制御方針5は、蓄熱利用暖房運転をより長く継続するための制御である。一次側熱交換配管51からの戻り温度が高くなってきたとき、蓄熱利用ポンプ57の回転数を下げる、暖房ポンプ46の回転数を増加させる、といった制御により、水-水熱交換器50における熱交換の効率を高くして、戻り温度を下げる。
【0061】
以下、上記1〜5の制御方針を単独で採用した場合もしくは複数組み合わせた場合における暖房運転の動作の詳細を流れ図に基づいて説明する。なお、制御方針4を実施しない場合には、図1の構成においてタンク戻り三方弁55、中間戻り口18、タンク中間戻り管56は不要であり、排熱利用低温配管54は、水-水熱交換器50の一次側熱交換配管51の出側と貯湯タンク10の下部戻り口17を接続すればよい。
【0062】
図2は、制御方針1を単独で採用した場合における暖房運転の流れを示している。リモコンにて暖房運転がオンにされると(ステップS101)、制御部60は、まず、暖房ポンプ46をオンにする(ステップS102)。そして、貯湯タンク10の上部に60℃以上の熱い湯があるか否かを判断する(ステップS103)。貯湯タンク10の上部に60℃以上の熱い湯がなければ(ステップS103;No)、ステップS109に移行して暖房燃焼運転を行う。
【0063】
貯湯タンク10の上部に60℃の湯がある場合は(ステップS103;Yes)、燃料電池2が発電停止中か否かを調べる(ステップS104)。燃料電池2が発電停止中でなければ(ステップS104;No)、ステップS109へ移行して暖房燃焼運転を行う。燃料電池2が発電停止中ならば(ステップS104;Yes)、次回の発電予定までに給湯利用の予定(たとえば、風呂の湯張りの予約設定)があるか否かを調べる(ステップS105)。次回の発電予定までに給湯利用の予定がなければ(ステップS105;No)、ステップS109へ移行して暖房燃焼運転を行う。
【0064】
次回の発電予定までに給湯利用の予定があれば(ステップS105;Yes)、蓄熱利用ポンプ57をオンにし、暖房切替弁44を蓄熱側にして、蓄熱利用暖房運転を開始する(ステップS106)。なお、タンク戻り三方弁55は下側位置に固定とする。ステップS104、S105が制御方針1の制御に該当する。
【0065】
蓄熱利用暖房運転の実行中は、貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯があるか否かを監視し(ステップS107)、貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯が有る間は(ステップS107;No)、蓄熱利用暖房運転を継続する。貯湯タンク10の上部の湯の温度が60℃未満になったら(ステップS107;Yes)、蓄熱利用暖房運転を停止する(ステップS108)。具体的には、蓄熱利用ポンプ57を停止して、ステップS109へ移行する。なお、制御方針1の制御では、発電開始前に冷たい水が貯湯タンク10の下部に補給される予定があるので、貯湯タンク10の下部への戻り温度が40℃以上となるか否かに関する監視は行わない。
【0066】
ステップS109では、暖房切替弁44を水-水熱交換器50の二次側熱交換配管52をバイパスする燃焼側に切り替えて、暖房燃焼運転を開始する。
【0067】
その後、リモコン操作により暖房運転がオフにされたら(ステップS110)、暖房切替弁44を燃焼側とし、暖房ポンプ46を停止して、暖房燃焼運転(暖房用熱交換器39用のバーナの燃焼もオフにする)を停止する(ステップS111)。
【0068】
図3は、制御方針2を単独で採用した場合における暖房運転の流れを示している。リモコンで暖房運転がオンにされると(ステップS201)、制御部60は、暖房ポンプ46をオンにする(ステップS202)。そして、暖房回路内の湯水の温度が所定の閾値以下か否か(コールドスタートか否か)を判断する(ステップS203)。暖房回路内の湯水の温度が所定の閾値以下でなければ(ステップS203;No)、ステップS210に移行して暖房燃焼運転を行う。ステップS203の判断が制御方針2に該当する。
【0069】
暖房回路内の湯水の温度が所定の閾値以下ならば(ステップS203;Yes)、貯湯タンク10の上部に60℃以上の熱い湯があるか否かを判断する(ステップS204)。貯湯タンク10の上部に60℃以上の熱い湯がなければ(ステップS204;No)、ステップS210に移行して暖房燃焼運転を行う。
【0070】
貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯がある場合は(ステップS204;Yes)、蓄熱利用ポンプ57をオンにし、暖房切替弁44を蓄熱側に設定して、蓄熱利用暖房運転を開始する(ステップS205)。なお、タンク戻り三方弁55は下側位置に固定とする。
【0071】
蓄熱利用暖房運転の実行中は、暖房回路内の湯の温度が閾値以下であるか否か(ステップS206)、貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯があるか否か(ステップS207)、水-水熱交換器50から貯湯タンク10の下部への戻り温度が40℃以上か否かを監視する(ステップS208)。暖房回路内の温度が閾値以下であり(ステップS206;Yes)かつ貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯があり(ステップS207;Yes)かつ貯湯タンク10の下部への戻り温度が40℃未満の場合(ステップS208;No)は、蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0072】
暖房回路内の温度が閾値以下でない場合(ステップS206;No)もしくは、貯湯タンク10の上部の湯の温度が60℃未満になった場合(ステップS207;No)もしくは、貯湯タンク10の下部への戻り温度が40℃以上になった場合(ステップS208;Yes)は、蓄熱利用暖房運転を停止し、蓄熱利用ポンプ57を停止する(ステップS209)。ステップS206の判断も制御方針2に該当する。
【0073】
その後、暖房切替弁44を水-水熱交換器50の二次側熱交換配管52をバイパスする燃焼側に切り替えて、暖房燃焼運転を開始する(ステップS210)。リモコン操作により暖房運転がオフにされたら(ステップS211)、暖房切替弁44を燃焼側とし、暖房ポンプ46を停止して、暖房燃焼運転を停止する(ステップS212)。
【0074】
図4は、制御方針1と制御方針2を組み合わせた場合における暖房運転の流れを示している。図3と同一の処理には図3と同じステップ番号を付してある。図4の処理では、ステップS204の後ろに、制御方針1に対応する処理として、ステップS204−01とステップS204−02が付加されている。その他は図3と同一でありその説明は省略する。
【0075】
ステップS204−01では、燃料電池2が発電停止中か否かを調べ、発電中でなければ(ステップS204−01;No)、ステップS210に移行して暖房燃焼運転を行う。燃料電池2が発電停止中ならば(ステップS204−01;Yes)、次回の発電予定までに給湯利用の予定があるか否かを調べる(ステップS204−02)。次回の発電予定までに給湯利用の予定がなければ(ステップS204−02;No)、ステップS210に移行して暖房燃焼運転を行う。次回の発電予定までに給湯利用の予定があれば(ステップS204−02;Yes)、蓄熱利用暖房運転を開始する(ステップS205)。
【0076】
図5は、制御方針3を単独で採用した場合における暖房運転の流れを示している。リモコンにて暖房運転がオンにされると(ステップS301)、制御部60は、暖房ポンプ46をオンにし、暖房切替弁44を燃焼側に設定して暖房燃焼運転を開始する(ステップS302)。
【0077】
その後、暖房温度の要求が暖房温度40℃要求でない(ステップS303;No)、もしくは暖房温度の要求が暖房温度40℃要求であるが貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯がない場合は(ステップS304;No)、暖房燃焼運転を継続する。
【0078】
暖房温度40℃要求があり(ステップS303;Yes)、かつ貯湯タンク10の上部に40℃の以上の湯がある場合は(ステップS304;Yes)、暖房燃焼運転を停止して(暖房用熱交換器39用のバーナをオフにし)、蓄熱利用ポンプ57をオン、暖房切替弁44を蓄熱側に切り替えて、蓄熱利用暖房運転を開始する(ステップS305)。
【0079】
貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯があり(ステップS306;Yes)かつ水-水熱交換器50から貯湯タンク10の下部への戻り温度が40℃未満(ステップS307;No)の間は蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0080】
貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯がない状態(ステップS306;No)もしくは水-水熱交換器50から貯湯タンク10の下部への戻り温度が40℃以上になったら(ステップS307;Yes)、蓄熱利用ポンプ57を停止して、蓄熱利用暖房運転を停止する(ステップS308)。そして、暖房切替弁44を燃焼側に切り替え、暖房用熱交換器39用のバーナを燃焼させる暖房燃焼運転を開始する(ステップS309)。
【0081】
その後、リモコン操作により暖房運転がオフにされたら(ステップS310)、暖房切替弁44を燃焼側とし、暖房ポンプ46を停止して、暖房燃焼運転を停止する(ステップS311)。
【0082】
図6は、制御方針3と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示している。図5と同一の処理には図5と同一のステップ番号を付してその説明を省略する。図6の処理では、ステップS304の後ろに、制御方針1に対応する処理として、燃料電池2が発電停止中か否かを調べるステップS304−01と、次回の発電予定までに給湯利用の予定があるか否かを調べるステップS304−02が付加されている。その他は図5と同一である。
【0083】
図7図8は、制御方針3と制御方針2を組み合わせた場合の暖房運転を示す流れ図である。リモコンにて暖房運転がオンにされると(ステップS331)、制御部60は、暖房ポンプ46をオンにする(ステップS332)。そして、暖房回路内の湯水の温度が所定の閾値以下か否かを判断する(ステップS333、制御方針2)。暖房回路内の湯水の温度が所定の閾値以下でなければ(ステップS333;No)、ステップS340に移行して暖房燃焼運転を行う。
【0084】
暖房回路内の湯水の温度が所定の閾値以下ならば(ステップS333;Yes)、貯湯タンク10の上部に60℃以上の熱い湯があるか否かを判断する(ステップS334)。貯湯タンク10の上部に60℃以上の熱い湯がなければ(ステップS334;No)、ステップS340に移行して暖房燃焼運転を行う。
【0085】
貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯がある場合は(ステップS334;Yes)、蓄熱利用ポンプ57をオンにし、暖房切替弁44を蓄熱側にして、蓄熱利用暖房運転を開始する(ステップS335)。なお、タンク戻り三方弁55は下側位置に固定とする。
【0086】
蓄熱利用暖房運転の実行中は、暖房回路内の温度が閾値以下であるか否か(ステップS336、制御方針2)、貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯があるか否か(ステップS337)、水-水熱交換器50から貯湯タンク10の下部への戻り温度が40℃以上になったか否か(ステップS338)を監視する。暖房回路内の温度が閾値以下であり(ステップS336;Yes)かつ貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯があり(ステップS337;Yes)かつ貯湯タンク10の下部への戻り温度が40℃未満(ステップS338;No)の間は、蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0087】
暖房回路内の温度が閾値以下でない場合(ステップS336;No)もしくは、貯湯タンク10の上部の湯の温度が60℃未満になった場合(ステップS337;No)もしくは、貯湯タンク10の下部への戻り温度が40℃以上になった場合(ステップS338;Yes)は、蓄熱利用暖房運転を停止し、蓄熱利用ポンプ57を停止する(ステップS339)。その後、暖房切替弁44を水-水熱交換器50の二次側熱交換配管52をバイパスする燃焼側に切り替えて暖房燃焼運転を開始する(ステップS340)。
【0088】
暖房燃焼運転中は、暖房の要求温度と貯湯タンク10上部の湯の温度を監視する。暖房温度40℃要求でない(60℃要求)(ステップS341;No)、もしくは暖房温度40℃要求であるが(ステップS341;Yes)貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯がない(ステップS342;No)場合は、暖房燃焼運転を継続する。
【0089】
暖房燃焼運転中に、暖房温度40℃要求となり(ステップS341;Yes)、かつ貯湯タンク10の上部に40℃の以上の湯がある(ステップS342;Yes)状態になると、暖房燃焼運転を停止して(暖房用熱交換器39用のバーナをオフにし)、蓄熱利用ポンプ57をオン、暖房切替弁44を蓄熱側に切り替えて、蓄熱利用暖房運転を開始する(ステップS343)。
【0090】
蓄熱利用暖房運転の実行中は、貯湯タンク10の上部の湯温と下部への戻り温度を監視する。貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯があり(ステップS344;Yes)かつ貯湯タンク10下部への戻り温度が40℃未満(ステップS345;No)の間は蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0091】
貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯がない状態(ステップS344;No)もしくは、貯湯タンク10の下部への戻り温度が40℃以上になったら(ステップS345;Yes)、蓄熱利用ポンプ57を停止して、蓄熱利用暖房運転を停止する(ステップS346)。そして、暖房切替弁44を燃焼側に切り替えて暖房燃焼運転を開始する(ステップS347)。
【0092】
その後、リモコン操作により暖房運転がオフにされたら(ステップS348)、暖房切替弁44を燃焼側とし、暖房ポンプ46を停止させ、暖房燃焼運転を停止する(ステップS349)。
【0093】
図9図10は、制御方針3と制御方針2と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転を示す流れ図である。図7図8と同一部分には同一のステップ番号を付してある。図9では、図7のステップS334の後ろに、制御方針1に対応する処理として、燃料電池2が発電停止中か否かを調べるステップS334−01と、次回の発電予定までに給湯利用の予定があるか否かを調べるステップS334−02が付加されている。図10では、図8のステップS342の後ろに、制御方針1に対応する処理として、燃料電池2が発電停止中か否かを調べるステップS342−01と、次回の発電予定までに給湯利用の予定があるか否かを調べるステップS342−02が付加されている。
【0094】
図11は、制御方針4と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転を示す流れ図である。リモコンにて暖房運転がオンにされると(ステップS401)、制御部60は、暖房ポンプ46をオンにし(ステップS402)、貯湯タンク10の上部に60℃以上の熱い湯があるか否かを判断する(ステップS403)。貯湯タンク10の上部に60℃以上の熱い湯がなければ(ステップS403;No)、ステップS413に移行して暖房燃焼運転を行う。
【0095】
貯湯タンク10の上部に60℃の湯がある場合は(ステップS403;Yes)、燃料電池2が発電停止中か否かを調べる(ステップS404)。燃料電池2が発電停止中でなければ(ステップS404;No)、ステップS413に移行して暖房燃焼運転を行う。燃料電池2が発電停止中ならば(ステップS404;Yes)、次回の発電予定までに給湯利用の予定があるか否かを調べる(ステップS405)。次回の発電予定までに給湯利用の予定がなければ(ステップS405;No)、ステップS413に移行して暖房燃焼運転を行う。
【0096】
次回の発電予定までに給湯利用の予定があれば(ステップS305;Yes)、蓄熱利用ポンプ57をオンにし、暖房切替弁44を蓄熱側にし、さらに、タンク戻り三方弁55を下側位置に設定して、蓄熱利用暖房運転を開始する(ステップS406)。
【0097】
蓄熱利用暖房運転の実行中は、貯湯タンク10の上部と水-水熱交換器50から貯湯タンク10への戻り温度を監視する。貯湯タンク10の上部の60℃以上の湯があり(ステップS407;Yes)、かつ戻り温度が40℃未満(ステップS408;No)の間は、タンク戻り三方弁55を下側位置に維持して蓄熱利用暖房運転を行う。貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯があるが(ステップS407;Yes)戻り温度が40℃以上になった場合は(ステップS408;No)、タンク戻り三方弁55を中間位置に切り替える(ステップS409、制御方針4)。
【0098】
その後は、貯湯タンク10の上部の60℃以上の湯があり(ステップS410;Yes)かつ貯湯タンク10への戻り温度が50℃未満(ステップS411;No)の間は、戻り位置を中間位置とした蓄熱利用暖房運転を継続する。貯湯タンク10内の温度成層が形成されているので、中間位置に戻す場合は戻り温度50℃まで許容する。
【0099】
蓄熱利用暖房運転の実行中に貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯がない状態になったら(ステップS407;No、または、ステップS410;No)、蓄熱利用ポンプ57をオフにして蓄熱利用暖房運転を停止する(ステップS412)。
【0100】
ステップS413では、暖房切替弁44を燃焼側に切り替えて暖房燃焼運転を開始する。その後、リモコン操作により暖房運転がオフにされたら(ステップS414)、暖房切替弁44を燃焼側とし、暖房ポンプ46を停止して、暖房燃焼運転を停止する(ステップS415)。
【0101】
図12は、制御方針4と制御方針2を組み合わせた場合の暖房運転を示す流れ図である。リモコンにて暖房運転がオンにされると(ステップS431)、制御部60は、暖房ポンプ46をオンにする(ステップS432)。そして、暖房回路内の湯水の温度が所定の閾値以下か否かを判断する(ステップS433)。暖房回路内の湯水の温度が所定の閾値以下でなければ(ステップS433;No)、ステップS444に移行して暖房燃焼運転を行う。
【0102】
暖房回路内の湯水の温度が所定の閾値以下ならば(ステップS433;Yes)、貯湯タンク10の上部に60℃以上の熱い湯があるか否かを判断する(ステップS434)。貯湯タンク10の上部に60℃以上の熱い湯がなければ(ステップS434;No)、ステップS444に移行して暖房燃焼運転を行う。
【0103】
貯湯タンク10の上部に60℃の湯がある場合は(ステップS434;Yes)、蓄熱利用ポンプ57をオンにし、暖房切替弁44を蓄熱側にし、タンク戻り三方弁55を下側位置にして、蓄熱利用暖房運転を開始する(ステップS435)。
【0104】
蓄熱利用暖房運転の実行中は、暖房回路内の温度が閾値以下であるか否か(ステップS436)、貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯があるか否か(ステップS437)、水-水熱交換器50から貯湯タンク10への戻り温度が40℃以下か否かを監視する(ステップS438)。暖房回路内の温度が閾値以下であり(ステップS436;Yes)、貯湯タンク10の上部の湯の温度が60℃以上あり(ステップS437;Yes)、水-水熱交換器50から貯湯タンク10への戻り温度が40未満(ステップS438;No)の状態が継続する間は、タンク戻り三方弁55を下側位置に維持して蓄熱利用暖房運転を行う。
【0105】
暖房回路内の温度が閾値以下であり(ステップS436;Yes)、貯湯タンク10の上部の湯の温度が60℃以上あるが(ステップS437;Yes)、水-水熱交換器50から貯湯タンク10への戻り温度が40以上になった場合は(ステップS438;Yes)、タンク戻り三方弁55を中間位置に切り替える(ステップS439、制御方針4)。その後、暖房回路内の温度が閾値以下であり(ステップS436;Yes)、貯湯タンク10の上部の60℃以上の湯があり(ステップS410;Yes)かつ貯湯タンク10下部への戻り温度が50℃未満(ステップS442;No)の間は、戻り位置を中間位置とした蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0106】
蓄熱利用暖房運転の実行中に、暖房回路内の温度が閾値以下でない(ステップS436;No、またはステップS440;No)、もしくは貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯がない(ステップS437;No、またはステップS441;No)、もしくは貯湯タンク10への戻り温度が50℃以上になったら(ステップS442;Yes)、蓄熱利用ポンプ57をオフにして蓄熱利用暖房運転を停止する(ステップS443)。
【0107】
その後、暖房切替弁44を、水-水熱交換器50の二次側熱交換配管52をバイパスする燃焼側に切り替えて暖房燃焼運転を開始する(ステップS444)。リモコン操作により暖房運転がオフにされたら(ステップS445)、暖房切替弁44を燃焼側とし、暖房ポンプ46を停止して、暖房燃焼運転を停止する(ステップS446)。
【0108】
図13は、制御方針4と制御方針2と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示している。図12と同一の処理には図12と同一のステップ番号を付してその説明を省略する。図13の処理では、ステップS434の後ろに、制御方針1に対応する処理として、燃料電池2が発電停止中か否かを調べるステップS434−01と、次回の発電予定までに給湯利用の予定があるか否かを調べるステップS434−02が付加されている。その他は図12と同一である。
【0109】
図14は、制御方針4と制御方針3を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示している。リモコンにて暖房運転がオンにされると(ステップS451)、制御部60は、暖房ポンプ46をオンにし、暖房切替弁44を燃焼側に設定して暖房燃焼運転を開始する(ステップS452)。
【0110】
暖房燃焼運転中は、暖房の要求温度と貯湯タンク10上部の湯の温度を監視する。暖房温度40℃要求でない(60℃要求)(ステップS453;No)、もしくは暖房温度40℃要求であるが(ステップS453;Yes)貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯がない(ステップS454;No)場合は、暖房燃焼運転を継続する。
【0111】
暖房温度40℃要求があり(ステップS453;Yes)、かつ貯湯タンク10の上部に40℃の以上の湯がある状態になると(ステップS454;Yes)、暖房燃焼運転を停止して(暖房用熱交換器39用のバーナをオフにし)、蓄熱利用ポンプ57をオン、暖房切替弁44を蓄熱側、タンク戻り三方弁55を下側位置に切り替えて、蓄熱利用暖房運転を開始する(ステップS455)。
【0112】
その後、貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯があり(ステップS456;Yes)かつ水-水熱交換器50から貯湯タンク10への戻り温度が30℃未満(ステップS457;No)の状態が継続する間は、タンク戻り三方弁55を下側位置としたままで蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0113】
貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯があり(ステップS456;Yes)かつ水-水熱交換器50から貯湯タンク10への戻り温度が30℃以上の状態になったら(ステップS457;Yes)、タンク戻り三方弁55を中間位置に切り替える(ステップS458)。その後、貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯があり(ステップS459;Yes)かつ水-水熱交換器50から貯湯タンク10への戻り温度が40℃未満(ステップS460;No)の状態が継続する間は、タンク戻り三方弁55を中間位置としたままで蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0114】
貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯がない(ステップS456;No、またはステップS459;No)、もしくは、水-水熱交換器50から貯湯タンク10への戻り温度が40℃以上になったら(ステップS460;Yes)、蓄熱利用ポンプ57を停止して、蓄熱利用暖房運転を停止し、さらに暖房切替弁44を燃焼側に切り替えて暖房燃焼運転を開始する(ステップS461)。
【0115】
その後、リモコン操作により暖房運転がオフにされたら(ステップS462)、暖房切替弁44を燃焼側とし、暖房ポンプ46を停止して暖房燃焼運転を停止する(ステップS463)。
【0116】
図15は、制御方針4と制御方針3と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示している。図14と同一の処理には図14と同一のステップ番号を付してその説明を省略する。図15の処理では、ステップS454の後ろに、制御方針1に対応する処理として、燃料電池2が発電停止中か否かを調べるステップS454−01と、次回の発電予定までに給湯利用の予定があるか否かを調べるステップS454−02が付加されている。その他は図14と同一である。
【0117】
図16図17は、制御方針4と制御方針3と制御方針2を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示す図である。リモコンにて暖房運転がオンにされると(ステップS471)、制御部60は、暖房ポンプ46をオンにする(ステップS472)。そして、暖房回路内の湯水の温度が所定の閾値以下か否かを判断する(ステップS473)。暖房回路内の湯水の温度が所定の閾値以下でなければ(ステップS473;No)、ステップS480に移行して暖房燃焼運転を行う。
【0118】
暖房回路内の湯水の温度が所定の閾値以下ならば(ステップS473;Yes)、貯湯タンク10の上部に60℃以上の熱い湯があるか否かを判断する(ステップS474)。貯湯タンク10の上部に60℃以上の熱い湯がなければ(ステップS474;No)、ステップS480に移行して暖房燃焼運転を行う。
【0119】
貯湯タンク10の上部に60℃の湯がある場合は(ステップS474;Yes)、蓄熱利用ポンプ57をオンにし、暖房切替弁44を蓄熱側にして、蓄熱利用暖房運転を開始する(ステップS475)。このときタンク戻り三方弁55は下側位置とする。
【0120】
蓄熱利用暖房運転の実行中は、暖房回路内の温度が閾値以下であるか否か(ステップS476)、貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯があるか否か(ステップS477)、水-水熱交換器50から貯湯タンク10への戻り温度が40℃以上か否か(ステップS478)を監視する。暖房回路内の温度が閾値以下であり(ステップS476;Yes)かつ貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯があり(ステップS477;Yes)かつ貯湯タンク10の下部への戻り温度が40℃未満の間は、蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0121】
暖房回路内の温度が閾値以下でない場合(ステップS476;No)もしくは、貯湯タンク10の上部の湯の温度が60℃未満になった場合(ステップS477;No)もしくは、貯湯タンク10の下部への戻り温度が40℃以上になった場合(ステップS478;Yes)は、蓄熱利用ポンプ57を停止して、蓄熱利用暖房運転を停止する(ステップS479)。
【0122】
ステップS480では、暖房切替弁44を水-水熱交換器50の二次側熱交換配管52をバイパスする燃焼側に切り替えて暖房燃焼運転を開始する。
【0123】
暖房燃焼運転中は、暖房の要求温度と貯湯タンク10上部の湯の温度を監視する。暖房温度40℃要求でない(60℃要求)(ステップS481;No)、もしくは暖房温度40℃要求であるが(ステップS481;Yes)貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯がない(ステップS482;No)場合は、暖房燃焼運転を継続する。
【0124】
室温があがって暖房温度40℃要求となり(ステップS481;Yes)かつ貯湯タンク10の上部に40℃の以上の湯の有る状態になると(ステップS482;Yes)、暖房燃焼運転を停止し(暖房用熱交換器39用のバーナをオフにし)、蓄熱利用ポンプ57をオン、暖房切替弁44を蓄熱側、タンク戻り三方弁55を下側位置に切り替えて、蓄熱利用暖房運転を開始する(ステップS483)。
【0125】
蓄熱利用暖房運転の実行中は、貯湯タンク10の上部の湯温と水-水熱交換器50から貯湯タンク10への戻り温度を監視する。貯湯タンク10に40℃以上の湯があり(ステップS484;Yes)かつ水-水熱交換器50から貯湯タンク10への戻り温度が30℃未満(ステップS485;No)の状態が継続する間は、蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0126】
貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯があり(ステップS484;Yes)かつ水-水熱交換器50から貯湯タンク10への戻り温度が30℃以上の状態になったら(ステップS485;Yes)、タンク戻り三方弁55を中間位置に切り替える(ステップS486)。その後、貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯があり(ステップS487;Yes)かつ水-水熱交換器50から貯湯タンク10への戻り温度が40℃未満(ステップS488;No)の状態が継続する間は、タンク戻り三方弁55を中間位置としたまま蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0127】
貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯がない(ステップS484;No、またはステップS487;No)、もしくは、水-水熱交換器50から貯湯タンク10への戻り温度が40℃以上になったら(ステップS488;Yes)、蓄熱利用ポンプ57を停止して、蓄熱利用暖房運転を停止し、さらに暖房切替弁44を燃焼側に切り替えて暖房燃焼運転を開始する(ステップS489)。
【0128】
その後、リモコン操作により暖房運転がオフにされたら(ステップS490)、暖房切替弁44を燃焼側とし、暖房ポンプ46を停止して暖房燃焼運転を停止する(ステップS491)。
【0129】
図18図19は、制御方針4と制御方針3と制御方針2と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示している。図16図17と同一の処理には図16図17と同一のステップ番号を付してその説明を省略する。図18の処理では、ステップS474の後ろに、制御方針1に対応する処理として、燃料電池2が発電停止中か否かを調べるステップS474−01と、次回の発電予定までに給湯利用の予定があるか否かを調べるステップS474−02が付加されている。図19の処理では、ステップS482の後ろに、制御方針1に対応する処理として、燃料電池2が発電停止中か否かを調べるステップS482−01と、次回の発電予定までに給湯利用の予定があるか否かを調べるステップS482−02が付加されている。その他は図16図17と同一である。
【0130】
図20は、制御方針5と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転を示す流れ図である。リモコンにて暖房運転がオンにされると(ステップS501)、制御部60は、暖房ポンプ46をオンにし(ステップS502)、貯湯タンク10の上部に60℃以上の熱い湯があるか否かを判断する(ステップS503)。貯湯タンク10の上部に60℃以上の熱い湯がなければ(ステップS503;No)、ステップS514に移行して暖房燃焼運転を行う。
【0131】
貯湯タンク10の上部に60℃の湯がある場合は(ステップS503;Yes)、燃料電池2が発電停止中か否かを調べる(ステップS504)。燃料電池2が発電停止中でなければ(ステップS504;No)、に移行して暖房燃焼運転を行う。燃料電池2が発電停止中ならば(ステップS504;Yes)、次回の発電予定までに給湯利用の予定があるか否かを調べる(ステップS505)。次回の発電予定までに給湯利用の予定がなければ(ステップS505;No)、ステップS514へ移行に移行して暖房燃焼運転を行う。
【0132】
次回の発電予定までに給湯利用の予定があれば(ステップS505;Yes)、蓄熱利用ポンプ57をオンにし、蓄熱利用ポンプ57および暖房ポンプ46の回転数を通常回転数とし、暖房切替弁44を蓄熱側にして、蓄熱利用暖房運転を開始する(ステップS506)。なお、タンク戻り三方弁55は下側位置に固定とする。
【0133】
蓄熱利用暖房運転の実行中は、貯湯タンク10の上部と水-水熱交換器50から貯湯タンク10の下部への戻り温度を監視する。貯湯タンク10の上部の60℃以上の湯があり(ステップS507;Yes)、かつ下部への戻り温度が40℃未満(ステップS508;No)の間は、そのまま蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0134】
貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯があり(ステップS507;Yes)下部への戻りが40℃以上になったら(ステップS508;Yes)、蓄熱利用ポンプ57の回転数が下限に至っているか否かを調べる(ステップS509)。蓄熱利用ポンプ57の回転数が下限でなければ(ステップS509;No)、蓄熱利用ポンプ57の回転数を所定量下げて(ステップS511)、ステップS507に戻り、蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0135】
蓄熱利用ポンプ57の回転数が既に下限ならば(ステップS509;Yes)、暖房ポンプ46の回転数が下限か否かを調べる(ステップS510)。暖房ポンプ46の回転数が下限でなければ(ステップS510;No)、暖房ポンプ46の回転数を所定量下げて(ステップS512)、ステップS507に戻り、蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0136】
暖房ポンプ46の回転数が下限の場合(ステップS510;Yes)、もしくは、貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯がない状態になったら(ステップS507;No)、蓄熱利用ポンプ57をオフにして蓄熱利用暖房運転を停止する(ステップS513)。そして、暖房切替弁44を燃焼側に切り替え、暖房ポンプ46の回転数を通常に戻して、暖房燃焼運転を開始する(ステップS514)。
【0137】
その後、リモコン操作により暖房運転がオフにされたら(ステップS515)、暖房切替弁44を燃焼側とし、暖房ポンプ46を停止して、暖房燃焼運転を停止する(ステップS516)。
【0138】
図21は、制御方針5と制御方針2を組み合わせた場合の暖房運転を示す流れ図である。リモコンにて暖房運転がオンにされると(ステップS521)、制御部60は、暖房ポンプ46をオンにする(ステップS522)。そして、暖房回路内の湯水の温度が所定の閾値以下か否かを判断する(ステップS523)。暖房回路内の湯水の温度が所定の閾値以下でなければ(ステップS523;No)、ステップS534に移行して暖房燃焼運転を行う。
【0139】
暖房回路内の湯水の温度が所定の閾値以下ならば(ステップS523;Yes)、貯湯タンク10の上部に60℃以上の熱い湯があるか否かを判断する(ステップS524)。貯湯タンク10の上部に60℃以上の熱い湯がなければ(ステップS524;No)、ステップS534に移行して暖房燃焼運転を行う。
【0140】
貯湯タンク10の上部に60℃の湯がある場合は(ステップS524;Yes)、蓄熱利用ポンプ57をオンにし、蓄熱利用ポンプ57および暖房ポンプ46の回転数を通常回転数とし、暖房切替弁44を蓄熱側にして、蓄熱利用暖房運転を開始する(ステップS525)。なお、タンク戻り三方弁55は下側位置に固定とする。
【0141】
蓄熱利用暖房運転の実行中は、暖房回路内の温度と、貯湯タンク10の上部の湯温と水-水熱交換器50から貯湯タンク10への戻り温度を監視する。暖房回路内の温度が閾値以下で(ステップS526;Yes)、貯湯タンク10の上部の60℃以上の湯があり(ステップS527;Yes)かつ戻り温度が40℃未満(ステップS528;No)の間は、そのまま蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0142】
暖房回路内の温度が閾値以下で(ステップS526;Yes)、貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯があるが(ステップS527;Yes)貯湯タンク10への戻り温度が40℃以上になったら(ステップS528;No)、蓄熱利用ポンプ57の回転数が下限に至っているか否かを調べる(ステップS529)。蓄熱利用ポンプ57の回転数が下限でなければ(ステップS529;No)、蓄熱利用ポンプ57の回転数を所定量下げて(ステップS531)、ステップS526に戻り、蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0143】
蓄熱利用ポンプ57の回転数が既に下限ならば(ステップS529;Yes)、暖房ポンプ46の回転数が下限か否かを調べる(ステップS530)。暖房ポンプ46の回転数が下限でなければ(ステップS530;No)、暖房ポンプ46の回転数を所定量下げて(ステップS532)、ステップS526に戻り、蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0144】
暖房ポンプ46の回転数が下限の場合(ステップS530;Yes)、もしくは、暖房回路内の温度が閾値を超える場合(ステップS526;Yes)、もしくは貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯がない状態になったら(ステップS527;No)、蓄熱利用ポンプ57をオフにして蓄熱利用暖房運転を停止する(ステップS533)。そして、暖房切替弁44を燃焼側に切り替え、暖房ポンプ46の回転数を通常に戻して、暖房燃焼運転を開始する(ステップS534)。
【0145】
その後、リモコン操作により暖房運転がオフにされたら(ステップS535)、暖房切替弁44を燃焼側とし、暖房ポンプ46を停止して、暖房燃焼運転を停止する(ステップS536)。
【0146】
図22は、制御方針5と制御方針2と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示している。図21と同一の処理には図21と同一のステップ番号を付してその説明を省略する。図22の処理では、ステップS524の後ろに、制御方針1に対応する処理として、燃料電池2が発電停止中か否かを調べるステップS524−01と、次回の発電予定までに給湯利用の予定があるか否かを調べるステップS524−02が付加されている。その他は図21と同一である。
【0147】
図23は、制御方針5と制御方針3を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示している。リモコンにて暖房運転がオンにされると(ステップS541)、制御部60は、暖房ポンプ46をオンにし、暖房切替弁44を燃焼側に設定して暖房燃焼運転を開始する(ステップS542)。
【0148】
暖房燃焼運転中は、暖房の要求温度と貯湯タンク10上部の湯の温度を監視する。暖房温度40℃要求でない(60℃要求)(ステップS543;No)、もしくは暖房温度40℃要求であるが(ステップS543;Yes)貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯がない(ステップS544;No)場合は、暖房燃焼運転を継続する。
【0149】
暖房温度40℃要求があり(ステップS543;Yes)、かつ貯湯タンク10の上部に40℃の以上の湯がある状態になると(ステップS544;Yes)、蓄熱利用ポンプ57をオンにし、蓄熱利用ポンプ57および暖房ポンプ46の回転数を通常回転数とし、暖房切替弁44を蓄熱側にして、蓄熱利用暖房運転を開始する(ステップS545)。なお、タンク戻り三方弁55は下側位置に固定とする。
【0150】
蓄熱利用暖房運転の実行中は、貯湯タンク10の上部の湯温と水-水熱交換器50から貯湯タンク10への戻り温度を監視する。貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯があり(ステップS546;Yes)、かつ戻り温度が40℃未満(ステップS547;No)の間は、そのまま蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0151】
貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯があるが(ステップS546;Yes)戻り温度が40℃以上になった場合は(ステップS547;Yes)、蓄熱利用ポンプ57の回転数が下限に至っているか否かを調べる(ステップS548)。蓄熱利用ポンプ57の回転数が下限でなければ(ステップS548;No)、蓄熱利用ポンプ57の回転数を所定量下げて(ステップS550)、ステップS546に戻り、蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0152】
蓄熱利用ポンプ57の回転数が既に下限ならば(ステップS548;Yes)、暖房ポンプ46の回転数が下限か否かを調べる(ステップS549)。暖房ポンプ46の回転数が下限でなければ(ステップS549;No)、暖房ポンプ46の回転数を所定量下げて(ステップS551)、ステップS546に戻り、蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0153】
暖房ポンプ46の回転数が下限の場合(ステップS549;Yes)、もしくは、貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯がない状態(ステップS546;No)、もしくは暖房ポンプ46の回転数が下限(ステップS
549;Yes)ならば、蓄熱利用ポンプ57をオフにして蓄熱利用暖房運転を停止する(ステップS552)。そして、暖房切替弁44を燃焼側に切り替え、暖房ポンプ46の回転数を通常に戻して、暖房燃焼運転を開始する(ステップS553)。
【0154】
その後、リモコン操作により暖房運転がオフにされたら(ステップS554)、暖房切替弁44を燃焼側とし、暖房ポンプ46を停止して、暖房燃焼運転を停止する(ステップS555)。
【0155】
図24は、制御方針5と制御方針3と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示している。図23と同一の処理には図23と同一のステップ番号を付してその説明を省略する。図24の処理では、ステップS544の後ろに、制御方針1に対応する処理として、燃料電池2が発電停止中か否かを調べるステップS544−01と、次回の発電予定までに給湯利用の予定があるか否かを調べるステップS544−02が付加されている。その他は図23と同一である。
【0156】
図25図26は、制御方針5と制御方針3と制御方針2を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示している。制御の前半は、図21のステップS521〜S534までと同一であり図21と同一のステップ番号を付してある。制御の後半は、図23のステップS543〜ステップS555までと同一であり図23と同一のステップ番号を付してある。
【0157】
図27図28は、制御方針5と制御方針3と制御方針2と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示している。制御の前半は、図22のステップS521〜S534(ステップ524−01、S524−02を含む)までと同一であり図22と同一のステップ番号を付してある。制御の後半は図24のステップS543〜ステップS555までと同一であり図23と同一のステップ番号を付してある。
【0158】
図29は、制御方針5と制御方針4と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転を示す流れ図である。リモコンにて暖房運転がオンにされると(ステップS561)、制御部60は、暖房ポンプ46をオンにし(ステップS562)、貯湯タンク10の上部に60℃以上の熱い湯があるか否かを判断する(ステップS563)。貯湯タンク10の上部に60℃以上の熱い湯がなければ(ステップS563;No)、ステップS581に移行して暖房燃焼運転を行う。
【0159】
貯湯タンク10の上部に60℃の湯がある場合は(ステップS563;Yes)、燃料電池2が発電停止中か否かを調べる(ステップS564)。燃料電池2が発電停止中でなければ(ステップS564;No)、ステップS581へ移行する。燃料電池2が発電停止中ならば(ステップS564;Yes)、次回の発電予定までに給湯利用の予定があるか否かを調べる(ステップS565)。次回の発電予定までに給湯利用の予定がなければ(ステップS565;No)、ステップS581へ移行する。
【0160】
次回の発電予定までに給湯利用の予定があれば(ステップS565;Yes)、蓄熱利用ポンプ57をオンにし、暖房切替弁44を蓄熱側にし、タンク戻り三方弁55を下側位置に設定し、蓄熱利用ポンプ57および暖房ポンプ46の回転数を通常回転数として蓄熱利用暖房運転を開始する(ステップS566)。
【0161】
蓄熱利用暖房運転の実行中は、貯湯タンク10の上部の湯温と、水-水熱交換器50から貯湯タンク10への戻り温度を監視する。貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯がない状態になったら(ステップS567;No)、ステップS580に移行して蓄熱利用暖房運転を停止する。貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯があり(ステップS567;Yes)、かつ貯湯タンク10の下部への戻り温度が40℃未満(ステップS568;No)の間は、そのまま蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0162】
貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯があり(ステップS567;Yes)貯湯タンク10の下部への戻り温度が40℃以上になったら(ステップS568;Yes)、蓄熱利用ポンプ57の回転数が下限に至っているか否かを調べる(ステップS569)。蓄熱利用ポンプ57の回転数が下限でなければ(ステップS569;No)、蓄熱利用ポンプ57の回転数を所定量下げて(ステップS571)、ステップS506に戻り、蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0163】
蓄熱利用ポンプ57の回転数が既に下限ならば(ステップS569;Yes)、暖房ポンプ46の回転数が下限か否かを調べる(ステップS570)。暖房ポンプ46の回転数が下限でなければ(ステップS570;No)、暖房ポンプ46の回転数を所定量下げて(ステップS572)、ステップS567に戻り、蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0164】
暖房ポンプ46の回転数が下限の場合(ステップS570;Yes)、タンク戻り三方弁55を中間位置に切り替え、蓄熱利用ポンプ57、暖房ポンプ46を共に通常の回転数に戻す(ステップS573)。その後は、貯湯タンク10の上部の湯温と貯湯タンク10の中間部への戻り温度を監視する。
【0165】
貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯があり(ステップS574;Yes)かつ水-水熱交換器50から貯湯タンク10の中間部への戻り温度が50℃未満(ステップS575;No)の間は、そのまま蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0166】
貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯があり(ステップS574;Yes)、貯湯タンク10の中間部への戻り温度が50℃以上になったら(ステップS575;Yes)、蓄熱利用ポンプ57の回転数が下限に至っているか否かを調べる(ステップS576)。蓄熱利用ポンプ57の回転数が下限でなければ(ステップS576;No)、蓄熱利用ポンプ57の回転数を所定量下げて(ステップS578)、ステップS574に戻り、蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0167】
蓄熱利用ポンプ57の回転数が既に下限ならば(ステップS576;Yes)、暖房ポンプ46の回転数が下限か否かを調べる(ステップS577)。暖房ポンプ46の回転数が下限でなければ(ステップS577;No)、暖房ポンプ46の回転数を所定量下げて(ステップS579)、ステップS574に戻り、蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0168】
暖房ポンプ46の回転数が下限の場合(ステップS577;Yes)、もしくは、貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯がない状態になったら(ステップS574;No)、蓄熱利用ポンプ57をオフにして蓄熱利用暖房運転を停止する(ステップS580)。そして、暖房切替弁44を燃焼側に切り替え、暖房ポンプ46の回転数を通常に戻して、暖房燃焼運転を開始する(ステップS581)。
【0169】
その後、リモコン操作により暖房運転がオフにされたら(ステップS582)、暖房切替弁44を燃焼側とし、暖房ポンプ46を停止して、暖房燃焼運転を停止する(ステップS583)。
【0170】
図30は、制御方針5と制御方針4と制御方針2を組み合わせた場合の暖房運転を示す流れ図である。リモコンにて暖房運転がオンにされると(ステップS601)、制御部60は、暖房ポンプ46をオンにする(ステップS602)。そして、暖房回路内の湯水の温度が所定の閾値以下か否かを判断する(ステップS603)。暖房回路内の湯水の温度が所定の閾値以下でなければ(ステップS603;No)、ステップS622に移行して暖房燃焼運転を行う。
【0171】
暖房回路内の湯水の温度が所定の閾値以下ならば(ステップS603;Yes)、貯湯タンク10の上部に60℃以上の熱い湯があるか否かを判断する(ステップS604)。貯湯タンク10の上部に60℃以上の熱い湯がなければ(ステップS604;No)、ステップS622に移行して暖房燃焼運転を行う。
【0172】
貯湯タンク10の上部に60℃の湯がある場合は(ステップS604;Yes)、蓄熱利用ポンプ57をオンにし、暖房切替弁44を蓄熱側にし、タンク戻り三方弁55を下側位置に設定し、蓄熱利用ポンプ57および暖房ポンプ46の回転数を通常回転数として蓄熱利用暖房運転を開始する(ステップS605)。
【0173】
蓄熱利用暖房運転の実行中は、暖房回路内の温度と、貯湯タンク10の上部の湯温と水-水熱交換器50から貯湯タンク10への戻り温度を監視する。暖房回路内の温度が閾値以下でない場合(ステップS606;No)もしくは貯湯タンク10の上部の60℃以上の湯がない場合(ステップS607;No)は、ステップS621に移行して蓄熱利用暖房運転を停止する。
【0174】
暖房回路内の温度が閾値以下で(ステップS606;Yes)、貯湯タンク10の上部の60℃以上の湯があり(ステップS607;Yes)かつ貯湯タンク10への戻り温度が40℃未満(ステップS608;No)の間は蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0175】
暖房回路内の温度が閾値以下で(ステップS606;Yes)、貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯があるが(ステップS607;Yes)貯湯タンク10下部への戻り温度が40℃以上になったら(ステップS608;Yes)、蓄熱利用ポンプ57の回転数が下限に至っているか否かを調べる(ステップS609)。蓄熱利用ポンプ57の回転数が下限でなければ(ステップS609;No)、蓄熱利用ポンプ57の回転数を所定量下げて(ステップ611)、ステップS606に戻り、蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0176】
蓄熱利用ポンプ57の回転数が既に下限ならば(ステップS609;Yes)、暖房ポンプ46の回転数が下限か否かを調べる(ステップS610)。暖房ポンプ46の回転数が下限でなければ(ステップS610;No)、暖房ポンプ46の回転数を所定量下げて(ステップS612)、ステップS606に戻り、蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0177】
暖房ポンプ46の回転数が下限の場合(ステップS610;Yes)、タンク戻り三方弁55を中間側に切り替え、蓄熱利用ポンプ57、暖房ポンプ46を共に通常の回転数に戻す(ステップS613)。その後は、暖房回路内の温度と貯湯タンク10上部の湯温と貯湯タンク10の中間部への戻り温度を監視する。
【0178】
暖房回路内の温度が閾値以下で(ステップS614;Yes)、貯湯タンク10の上部の60℃以上の湯があり(ステップS615;Yes)かつ貯湯タンク10の中間部への戻り温度が50℃未満(ステップS616;No)の間は、そのまま蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0179】
暖房回路内の温度が閾値以下で(ステップS614;Yes)、貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯があるが(ステップS615;Yes)貯湯タンク10の中間部への戻り温度が50℃以上になったら(ステップS616;Yes)、蓄熱利用ポンプ57の回転数が下限に至っているか否かを調べる(ステップS617)。蓄熱利用ポンプ57の回転数が下限でなければ(ステップS617;No)、蓄熱利用ポンプ57の回転数を所定量下げて(ステップ619)、ステップS614に戻り、蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0180】
蓄熱利用ポンプ57の回転数が既に下限ならば(ステップS617;Yes)、暖房ポンプ46の回転数が下限か否かを調べる(ステップS618)。暖房ポンプ46の回転数が下限でなければ(ステップS618;No)、暖房ポンプ46の回転数を所定量下げて(ステップS620)、ステップS614に戻り、蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0181】
暖房ポンプ46の回転数が下限の場合(ステップS618;Yes)、もしくは、暖房回路内の温度が閾値を超える場合(ステップS614;No)、もしくは貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯がない状態になったら(ステップS615;No)、蓄熱利用ポンプ57をオフにして蓄熱利用暖房運転を停止する(ステップS621)。そして、暖房切替弁44を燃焼側に切り替え、暖房ポンプ46の回転数を通常に戻して、暖房燃焼運転を開始する(ステップS622)。
【0182】
その後、リモコン操作により暖房運転がオフにされたら(ステップS623)、暖房切替弁44を燃焼側とし、暖房ポンプ46を停止して、暖房燃焼運転を停止する(ステップS624)。
【0183】
図31は、制御方針5と制御方針4と制御方針2と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示している。図30と同一の処理には図30と同一のステップ番号を付してその説明を省略する。図31の処理では、ステップS604の後ろに、制御方針1に対応する処理として、燃料電池2が発電停止中か否かを調べるステップS604−01と、次回の発電予定までに給湯利用の予定があるか否かを調べるステップS604−02が付加されている。その他は図30と同一である。
【0184】
図32は、制御方針5と制御方針4と制御方針3を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示している。リモコンにて暖房運転がオンにされると(ステップS631)、制御部60は、暖房ポンプ46をオンにし、暖房切替弁44を燃焼側に設定して暖房燃焼運転を開始する(ステップS632)。
【0185】
暖房燃焼運転中は、暖房の要求温度と貯湯タンク10上部の湯温を監視する。暖房温度40℃要求でない(60℃要求)(ステップS633;No)、もしくは暖房温度40℃要求であるが(ステップS633;Yes)貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯がない(ステップS634;No)場合は、暖房燃焼運転を継続する。
【0186】
暖房温度40℃要求があり(ステップS633;Yes)、かつ貯湯タンク10の上部に40℃の以上の湯がある状態になると(ステップS634;Yes)、暖房燃焼運転を停止して(暖房用熱交換器39用のバーナをオフにし)、蓄熱利用ポンプ57をオン、暖房切替弁44を蓄熱側、タンク戻り三方弁55を下側に切り替え、蓄熱利用ポンプ57、暖房ポンプ46を通常回転数に設定して蓄熱利用暖房運転を開始する(ステップS635)。
【0187】
蓄熱利用暖房運転の実行中は、貯湯タンク10の上部の湯温と、水-水熱交換器50から貯湯タンク10下部への戻り温度を監視する。貯湯タンク10の上部の40℃以上の湯がなければ(ステップS636;No)、ステップS649へ移行し、蓄熱利用暖房運転を停止して暖房燃焼運転に切り替える。
【0188】
貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯があり(ステップS636;Yes)かつ貯湯タンク10の下部への戻り温度が30℃未満(ステップS637;No)の間は、そのまま蓄熱利用暖房運転を継続する。貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯があり(ステップS636;Yes)貯湯タンク10の下部への戻り温度が30℃以上になったら(ステップS637;Yes)、蓄熱利用ポンプ57の回転数が下限に至っているか否かを調べる(ステップS638)。
【0189】
蓄熱利用ポンプ57の回転数が下限でなければ(ステップS638;No)、蓄熱利用ポンプ57の回転数を所定量下げて(ステップS640)、ステップS636に戻り、蓄熱利用暖房運転を継続する。蓄熱利用ポンプ57の回転数が既に下限ならば(ステップS638;Yes)、暖房ポンプ46の回転数が下限か否かを調べる(ステップS639)。暖房ポンプ46の回転数が下限でなければ(ステップS639;No)、暖房ポンプ46の回転数を所定量下げて(ステップS641)、ステップS6367に戻り、蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0190】
暖房ポンプ46の回転数が下限の場合は(ステップS639;Yes)、タンク戻り三方弁55を中間位置に切り替え、蓄熱利用ポンプ57、暖房ポンプ46を共に通常の回転数に戻す(ステップS642)。その後は、貯湯タンク10上部の湯温と貯湯タンク10の中間部への戻り温度を監視する。
【0191】
貯湯タンク10の上部の40℃以上の湯があり(ステップS643;Yes)かつ水-水熱交換器50から貯湯タンク10の中間部への戻り温度が40℃未満(ステップS644;No)の間は、そのまま蓄熱利用暖房運転を継続する。貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯があるが(ステップS643;Yes)、貯湯タンク10の中間部への戻り温度が40℃以上になったら(ステップS644;Yes)、蓄熱利用ポンプ57の回転数が下限に至っているか否かを調べる(ステップS645)。
【0192】
蓄熱利用ポンプ57の回転数が下限でなければ(ステップS645;No)、蓄熱利用ポンプ57の回転数を所定量下げて(ステップS647)、ステップS643に戻り、蓄熱利用暖房運転を継続する。蓄熱利用ポンプ57の回転数が既に下限ならば(ステップS645;Yes)、暖房ポンプ46の回転数が下限か否かを調べる(ステップS646)。暖房ポンプ46の回転数が下限でなければ(ステップS646;No)、暖房ポンプ46の回転数を所定量下げて(ステップS648)、ステップS643に戻り、蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0193】
暖房ポンプ46の回転数が下限の場合(ステップS646;Yes)、もしくは、貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯がない状態になったら(ステップS643;No)、蓄熱利用ポンプ57をオフにして蓄熱利用暖房運転を停止し、暖房切替弁44を燃焼側に切り替え、暖房ポンプ46の回転数を通常に戻して、暖房燃焼運転を開始する(ステップS649)。
【0194】
その後、リモコン操作により暖房運転がオフにされたら(ステップS650)、暖房切替弁44を燃焼側とし、暖房ポンプ46を停止して、暖房燃焼運転を停止する(ステップS651)。
【0195】
図33は、制御方針5と制御方針4と制御方針3と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示している。図32と同一の処理には図32と同一のステップ番号を付してその説明を省略する。図33の処理では、ステップS634の後ろに、制御方針1に対応する処理として、燃料電池2が発電停止中か否かを調べるステップS634−01と、次回の発電予定までに給湯利用の予定があるか否かを調べるステップS634−02が付加されている。その他は図32と同一である。
【0196】
図34図35は、制御方針5と制御方針4と制御方針3と制御方針2を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示している。リモコンにて暖房運転がオンにされると(ステップS661)、制御部60は、暖房ポンプ46をオンにする(ステップS662)。そして、暖房回路内の湯水の温度が所定の閾値以下か否かを判断する(ステップS663)。暖房回路内の湯水の温度が所定の閾値以下でなければ(ステップS663;No)、ステップS669に移行して暖房燃焼運転を行う。
【0197】
暖房回路内の湯水の温度が所定の閾値以下ならば(ステップS663;Yes)、貯湯タンク10の上部に60℃以上の熱い湯があるか否かを判断する(ステップS664)。貯湯タンク10の上部に60℃以上の熱い湯がなければ(ステップS664;No)、ステップS669に移行して暖房燃焼運転を行う。
【0198】
貯湯タンク10の上部に60℃の湯がある場合は(ステップS664;Yes)、蓄熱利用ポンプ57をオンにし、暖房切替弁44を蓄熱側にして、蓄熱利用暖房運転を開始する(ステップS665)。
【0199】
蓄熱利用暖房運転の実行中は、暖房回路内の温度が閾値以下であるか否か(ステップS666)、貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯があるか否か(ステップS667)、水-水熱交換器50から貯湯タンク10下部への戻り温度が40℃以上になったか否か(ステップS668)を監視する。
【0200】
暖房回路内の温度が閾値以下であり(ステップS666;Yes)かつ貯湯タンク10の上部に60℃以上の湯があり(ステップS667;Yes)かつ貯湯タンク10下部への戻り温度が40℃未満の場合(ステップS668;No)は、そのまま蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0201】
暖房回路内の温度が閾値以下でない場合(ステップS666;No)もしくは、貯湯タンク10の上部の湯の温度が60℃未満になった場合(ステップS667;No)もしくは、貯湯タンク10下部への戻り温度が40℃以上になった場合(ステップS668;Yes)は、蓄熱利用ポンプ57を停止して、蓄熱利用暖房運転を停止する(ステップS669)。そして、暖房切替弁44を、水-水熱交換器50の二次側熱交換配管52をバイパスする燃焼側に切り替えて暖房燃焼運転を開始する(ステップS670)。
【0202】
暖房燃焼運転中は、暖房の要求温度と貯湯タンク10上部の湯の温度を監視する。暖房温度40℃要求でない(60℃要求)(ステップS671;No)、もしくは暖房温度40℃要求であるが(ステップS671;Yes)貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯がない(ステップS672;No)場合は、暖房燃焼運転を継続する。
【0203】
室温があがって暖房温度40℃要求となり(ステップS671;Yes)、かつ貯湯タンク10の上部に40℃の以上の湯の有る状態になると(ステップS672;Yes)、暖房燃焼運転を停止し(暖房用熱交換器39用のバーナをオフにし)、蓄熱利用ポンプ57をオン、暖房切替弁44を蓄熱側、タンク戻り三方弁55を下側位置に切り替え、蓄熱利用ポンプ57、暖房ポンプ46を通常の回転数に設定して蓄熱利用暖房運転を開始する(ステップS673)。
【0204】
蓄熱利用暖房運転の実行中は、貯湯タンク10の上部の湯温と、水-水熱交換器50から貯湯タンク10への戻り温度を監視する。貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯がなくなると(ステップS674;No)、ステップS687に移行して、蓄熱利用暖房運転を終了し、暖房燃焼運転に切り替える。
【0205】
貯湯タンク10の上部の40℃以上の湯があり(ステップS674;Yes)、かつ貯湯タンク10への戻り温度が30℃未満(ステップS675;No)の間は、そのまま蓄熱利用暖房運転を継続する。貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯があるが(ステップS674;Yes)貯湯タンク10下部への戻り温度が30℃以上になったら(ステップS675;Yes)、蓄熱利用ポンプ57の回転数が下限に至っているか否かを調べる(ステップS676)。
【0206】
蓄熱利用ポンプ57の回転数が下限でなければ(ステップS676;No)、蓄熱利用ポンプ57の回転数を所定量下げて(ステップS678)、ステップS674に戻り、蓄熱利用暖房運転を継続する。蓄熱利用ポンプ57の回転数が既に下限ならば(ステップS676;Yes)、暖房ポンプ46の回転数が下限か否かを調べる(ステップS677)。暖房ポンプ46の回転数が下限でなければ(ステップS677;No)、暖房ポンプ46の回転数を所定量下げて(ステップS679)、ステップS6674に戻り、蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0207】
暖房ポンプ46の回転数が下限の場合は(ステップS677;Yes)、タンク戻り三方弁55を中間側に切り替え、蓄熱利用ポンプ57、暖房ポンプ46を共に通常の回転数に戻す(ステップS680)。その後は、貯湯タンク10上部にある湯の温度と貯湯タンク10の中間部への戻り温度を監視する。
【0208】
貯湯タンク10の上部の40℃以上の湯があり(ステップS681;Yes)かつ水-水熱交換器50から貯湯タンク10の中間部への戻り温度が40℃未満(ステップS682;No)の間は、そのまま蓄熱利用暖房運転を継続する。貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯があるが(ステップS681;Yes)貯湯タンク10の中間部への戻り温度が40℃以上になったら(ステップS682;Yes)、蓄熱利用ポンプ57の回転数が下限に至っているか否かを調べる(ステップS683)。
【0209】
蓄熱利用ポンプ57の回転数が下限でなければ(ステップS683;No)、蓄熱利用ポンプ57の回転数を所定量下げて(ステップS685)、ステップS681に戻り、蓄熱利用暖房運転を継続する。蓄熱利用ポンプ57の回転数が既に下限ならば(ステップS683;Yes)、暖房ポンプ46の回転数が下限か否かを調べる(ステップS684)。暖房ポンプ46の回転数が下限でなければ(ステップS684;No)、暖房ポンプ46の回転数を所定量下げて(ステップS686)、ステップS681に戻り、蓄熱利用暖房運転を継続する。
【0210】
暖房ポンプ46の回転数が下限の場合(ステップS684;Yes)、もしくは、貯湯タンク10の上部に40℃以上の湯がない状態になったら(ステップS681;No)、蓄熱利用ポンプ57をオフにして蓄熱利用暖房運転を停止し、暖房切替弁44を燃焼側に切り替え、暖房ポンプ46の回転数を通常に戻して、暖房燃焼運転を開始する(ステップS687)。
【0211】
その後、リモコン操作により暖房運転がオフにされたら(ステップS688)、暖房切替弁44を燃焼側とし、暖房ポンプ46を停止して、暖房燃焼運転を停止する(ステップS689)。
【0212】
図36図37は、制御方針5と制御方針4と制御方針3と制御方針2と制御方針1を組み合わせた場合の暖房運転の流れを示している。図36において図34と同一の処理には図34と同一のステップ番号を付してその説明を省略する。図36の処理では、ステップS664の後ろに、制御方針1に対応する処理として、燃料電池2が発電停止中か否かを調べるステップS664−01と、次回の発電予定までに給湯利用の予定があるか否かを調べるステップS664−02が付加されている。また図37において図35と同一の処理には図35と同一のステップ番号を付してその説明を省略する。図37の処理では、ステップS672の後ろに、制御方針1に対応する処理として、燃料電池2が発電停止中か否かを調べるステップS672−01と、次回の発電予定までに給湯利用の予定があるか否かを調べるステップS672−02が付加されている。
【0213】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0214】
実施の形態の図1に示す排熱利用システム8の構成は例示であり、たとえば、排熱対象の熱源は燃料電池2でなくてもかまわない。また、給湯暖房器30では床暖房マット40を放熱器としたが、これに限定されるものではなく、例えば、室内に設置する暖房器具、浴室暖房装置などでもよい。暖房を目的としない放熱器であってもよい。
【0215】
給湯暖房器30は、風呂の自動運転や追い焚き機能を備えるものであってもよい。
【符号の説明】
【0216】
2…燃料電池
8…排熱利用システム
10…貯湯タンク
11…給水口
12…出湯口
14…下部取水口
15…上部戻り口
16…上部取水口
17…下部戻り口
18…中間戻り口
20…排熱回収ユニット
21…排熱回収用熱交換器
22…排熱回収用循環ポンプ
24…熱回収低温配管
25…熱回収高温配管
26…熱回収低温側温度センサ
27…熱回収高温側温度センサ
30…給湯暖房器
31…給水接続口
32…給湯用熱交換器
33…給湯温度センサ
34…バックアップ熱源機配管
35…混合器
36…給水分岐管
37…タンク出口温度センサ
38…混合温度センサ
39…暖房用熱交換器
40…床暖房マット
41…暖房往き配管
42…排熱利用配管
43…暖房戻り配管
44…暖房切替弁
45…排熱利用バイパス管
46…暖房ポンプ
47…暖房戻り温度センサ
48…暖房往き温度センサ
50…水-水熱交換器
51…一次側熱交換配管
52…二次側熱交換配管
53…排熱利用高温配管
54…排熱利用低温配管
55…タンク戻り三方弁
56…タンク中間戻り管
57…蓄熱利用ポンプ
58…タンク戻り温度センサ
60…制御部
71…給水管
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図15
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図20
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図22
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