特許第6980470号(P6980470)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6980470
(24)【登録日】2021年11月19日
(45)【発行日】2021年12月15日
(54)【発明の名称】電子機器およびその制御方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 7/08 20210101AFI20211202BHJP
   G03B 17/18 20210101ALI20211202BHJP
   H04N 5/232 20060101ALI20211202BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20211202BHJP
【FI】
   G02B7/08 C
   G03B17/18 Z
   H04N5/232 960
   H04N5/232 939
   H04N5/225 100
【請求項の数】19
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-178962(P2017-178962)
(22)【出願日】2017年9月19日
(65)【公開番号】特開2019-53255(P2019-53255A)
(43)【公開日】2019年4月4日
【審査請求日】2020年7月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100124442
【弁理士】
【氏名又は名称】黒岩 創吾
(72)【発明者】
【氏名】北井 伸平
【審査官】 三宅 克馬
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−039177(JP,A)
【文献】 特開平10−039192(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/046952(WO,A1)
【文献】 特開2009−297853(JP,A)
【文献】 特開2007−278753(JP,A)
【文献】 特開平11−084212(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 7/08
G03B 17/18
H04N 5/232
H04N 5/225
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作部材への操作量を取得可能な取得手段と、
前記取得手段により取得された操作量が前記操作部材における第1の操作量の範囲に含まれている場合には、所定の項目について第1の処理量で処理を実行し、前記取得手段により取得された操作量が前記第1の操作量の範囲と隣り合う、第2の操作量の範囲に含まれている場合には、前記所定の項目について第2の処理量で処理を実行する処理手段と、
前記第1の操作量の範囲、前記第2の操作量の範囲を含む複数の操作量の範囲に対して、それぞれ前記所定の項目について実行する処理量を設定可能な設定手段と、
前記取得手段により取得された操作量が前記第1の操作量の範囲に継続して所定時間以上含まれている所定の条件を満たす場合には、前記処理手段により実行される処理量が変化することを示す通知をし、前記取得手段により取得された操作量が前記第1の操作量の範囲に継続して前記所定時間以上含まれていない場合には、前記通知をしないように制御する制御手段とを有し、
前記制御手段は、前記取得手段により取得された操作量が前記第1の操作量の範囲に継続して前記所定時間以上含まれていたとしても、前記第1の処理量と前記第2の処理量との差分が所定の差分よりも小さい場合は、前記通知を行わないようにすることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記所定の条件は、前記取得手段により取得された操作量が前記第1の操作量の範囲に継続して所定時間以上含まれており、さらに前記取得手段により取得された操作量が、前第1の操作量の範囲の端の範囲であり、前記第2の操作量の範囲に近い、近傍範囲に含まれていることであることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記所定の条件は、前記取得手段により取得された操作量が前記第1の操作量の範囲に継続して所定時間以上含まれており、さらに前記第2の処理量の大きさが前記第1の処理量の大きさよりも所定量以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記所定の条件は、前記取得手段により取得された操作量が前記第1の操作量の範囲に継続して所定時間以上含まれており、さらに前記取得手段により取得された操作量の変化方向が、前記第1の操作量の範囲から、前記第2の操作量の範囲に近づいている場合であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項5】
前記第1の操作量の範囲、前記第2の操作量の範囲を含む複数の操作量の範囲に対して、それぞれ前記所定の項目について実行する処理量を設定可能な設定手段をさらに有し、前記所定の条件は、前記複数の操作量の範囲に設定された処理量の種類が所定の数よりも少ないことであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記制御手段は、前記取得手段により取得された操作量が前記第1の操作量の範囲から前記第2の操作量の範囲へ変化したことに応じて、前記通知を停止するように制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項7】
前記制御手段は、前記取得手段により取得された操作量の変化が前記第2の操作量から離れる方向に変化したことに応じて、前記通知を停止するように制御することを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
【請求項8】
前記所定の項目はズーム速度であり、前記第1の操作量の範囲の場合に実行されるズームの速度よりも、前記第2の操作量の範囲の場合に実行されるズームの速度の方が早くなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項9】
前記所定の項目は、音量、表示面の輝度、拡大倍率、ゲーム等における移動速度、ISO感度、シャッター速度、絞り数値のいずれか1つを含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項10】
前記操作部材は、基準の位置から第1の回転方向と、前記第1の回転方向とは反対方向である第2の回転方向とへ操作可能であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項11】
前記操作部材への操作量は、ダイヤルの回転量、タッチパネルの押圧度合い、操作部材の傾き度のいずれか1つを含むことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項12】
前記制御手段は、動画の撮影中に前記制御を行うように制御することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項13】
前記制御手段は、前記取得手段により取得された操作量が前記近傍範囲にある際に前記通知をした後、前記取得手段により取得された操作量が前記近傍範囲に含まれなくなり前記通知が停止された後、再び前記近傍範囲に含まれるようになっても前記通知は行わないように制御することを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
【請求項14】
前記制御手段は、前記取得手段により取得された操作量の変化方向が、前記第1の操作量の範囲から、前記第2の操作量の範囲に近づく第1の方向である際に前記通知をした後、前記取得手段により取得された操作量の変化方向が前記第1の方向と反対方向になり前記通知が停止された後、さらに前記第1の方向へと変化しても前記通知は行わないように制御することを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
【請求項15】
前記制御手段は、前記取得手段により取得された操作量が所定時間変化しなかったことに応じて、操作量が変化していないことを示す通知をするように制御することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項16】
撮像可能な撮像手段をさらに有することを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項17】
操作部材への操作量を取得可能な取得ステップと、
前記取得ステップにより取得された操作量が前記操作部材における第1の操作量の範囲に含まれている場合には、所定の項目について第1の処理量で処理を実行し、前記取得ステップにより取得された操作量が前記第1の操作量の範囲と隣り合う、第2の操作量の範囲に含まれている場合には、前記所定の項目について第2の処理量で処理を実行する処理ステップと、
前記第1の操作量の範囲、前記第2の操作量の範囲を含む複数の操作量の範囲に対して、それぞれ前記所定の項目について実行する処理量を設定可能な設定ステップと、
前記取得ステップにより取得された操作量が前記第1の操作量の範囲に継続して所定時間以上含まれている所定の条件を満たす場合には、前記処理ステップにより実行される処理量が変化することを示す通知をし、前記取得ステップにより取得された操作量が前記第1の操作量の範囲に継続して前記所定時間以上含まれていない場合には、前記通知をしないように制御する制御ステップとを有し、
前記制御ステップは、前記取得ステップにより取得された操作量が前記第1の操作量の範囲に継続して前記所定時間以上含まれていたとしても、前記第1の処理量と前記第2の処理量との差分が所定の差分よりも小さい場合は、前記通知を行わないようにすることを特徴とする電子機器の制御方法。
【請求項18】
コンピュータを、請求項1乃至16のいずれか1項に記載された電子機器の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項19】
コンピュータを、請求項1乃至16のいずれか1項に記載された電子機器の各手段として機能させるためのプログラムを格納したコンピュータが読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作部材への操作量に応じた処理を実行可能な電子機器およびその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のズーム速度のうち、いずれかに設定する方法がある。特許文献1には、最高速、中速、最低速のうち、スイッチのオンとオフにより、ズーム速度を切り替えることが開示されている。また、レバー、ジョイスティック、回転部材等の複数段階で操作量を調整可能な操作部材へ操作量に応じた処理を実行する技術がある。特許文献2には、中立位置を基準に揺動自在であるシーソスイッチへの操作量に基づいて、ズーム速度を変更可能であり、押し込み量が大きくなるほどズームスピードが高速になることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平3−13072号公報
【特許文献2】特開2000−284162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、最高速、中速、最低速のいずれかへスイッチのオンとオフとにより設定値が変更されるが、段階的に設定値が大きくなっていく場合には、設定値の大小と操作との関係が直感的に分かりにくい可能性がある。特許文献2のシーソスイッチのように操作量に基づいて設定値を変更すると、設定中のズームスピードを表示しても、どこまで操作をしたときに例えばズームスピードが中速から最高速へと切り替わるのか把握しにくい可能性がある。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑み、操作量に応じた処理が行われる際に、ユーザの操作性を向上させる電子機器の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の電子機器は、操作部材への操作量を取得可能な取得手段と、前記取得手段により取得された操作量が前記操作部材における第1の操作量の範囲に含まれている場合には、所定の項目について第1の処理量で処理を実行し、前記取得手段により取得された操作量が前記第1の操作量の範囲と隣り合う、第2の操作量の範囲に含まれている場合には、前記所定の項目について第2の処理量で処理を実行する処理手段と、前記第1の操作量の範囲、前記第2の操作量の範囲を含む複数の操作量の範囲に対して、それぞれ前記所定の項目について実行する処理量を設定可能な設定手段と、前記取得手段により取得された操作量が前記第1の操作量の範囲に継続して所定時間以上含まれている所定の条件を満たす場合には、前記処理手段により実行される処理量が変化することを示す通知をし、前記取得手段により取得された操作量が前記第1の操作量の範囲に継続して前記所定時間以上含まれていない場合には、前記通知をしないように制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、前記取得手段により取得された操作量が前記第1の操作量の範囲に継続して前記所定時間以上含まれていたとしても、前記第1の処理量と前記第2の処理量との差分が所定の差分よりも小さい場合は、前記通知を行わないようにすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、操作量に応じた処理が行われる際に、ユーザの操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態を適用可能な装置の一例としてのデジタルカメラのブロック図
図2】本実施形態を適用可能な装置の一例としてのデジタルカメラの外観図
図3】本実施形態における撮影処理を示すフローチャート
図4】本実施形態におけるズーム速度表示処理を示すフローチャート
図5】本実施形態における通知フラグ処理を示すフローチャート
図6】本実施形態のズームレバーの操作レベルを示す図
図7】本実施形態における表示例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の各実施例の動作を説明する。図1は、本実施形態によるデジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。
【0010】
図1において、レンズ103はズームレンズ、フォーカスレンズを含むレンズ群であり、ズームレンズは、焦点距離を変化させることによってズーム倍率を変化させるためのレンズであり、ズーム制御部90によって制御される。フォーカスレンズはピント合わせを行うレンズであり、測距制御部91によって制御される。シャッター101は絞り機能を備えるシャッターである。撮像部22は光学像を電気信号に変換するCCDやCMOS素子等で構成される撮像素子であり、被写体を撮像可能である。A/D変換器23は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換器23は、撮像部22から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するために用いられる。
【0011】
画像処理部24は、A/D変換器23からのデータ、又は、メモリ制御部15からのデータに対し所定の画素補間、縮小といったリサイズ処理や色変換処理を行う。また、画像処理部24では、撮像した画像データを用いて所定の演算処理が行われ、得られた演算結果に基づいてシステム制御部50が露光制御、測距制御を行う。これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理が行われる。画像処理部24では更に、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理も行っている。
【0012】
A/D変換器23からの出力データは、画像処理部24及びメモリ制御部15を介して、或いは、メモリ制御部15を介してメモリ32に直接書き込まれる。
【0013】
メモリ32は、撮像部22によって得られA/D変換器23によりデジタルデータに変換された画像データや、表示部28に表示するための画像データを格納する。メモリ32は、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像および音声を格納するのに十分な記憶容量を備えている。また、メモリ32は画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。
【0014】
D/A変換器13は、メモリ32に格納されている画像表示用のデータをアナログ信号に変換して表示部28に供給する。こうして、メモリ32に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器13を介して表示部28により表示される。
【0015】
表示部28は、LCD等の表示器上に、D/A変換器13からのアナログ信号に応じた表示を行う。A/D変換器23によって一度A/D変換されメモリ32に蓄積されたデジタル信号をD/A変換器13においてアナログ変換し、表示部28に逐次転送して表示することで、電子ビューファインダとして機能し、スルー画像表示を行える。また、本実施形態において、表示部28はたとえば液晶ディスプレイであり、液晶の明るさ調整は、バックライトの輝度設定のことである。ただし表示部28は液晶ディスプレイに限られるものではなく、有機EL(Organic Electroluminescence)ディスプレイなどの他の方式のディスプレイが採用されてもよい。なお有機ELディスプレイの場合、自己発光の輝度設定となる。
【0016】
不揮発性メモリ56は、電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。不揮発性メモリ56には、システム制御部50の動作用の定数、プログラム等が記憶される。ここでいう、プログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャートを実行するためのプログラムのことである。
【0017】
システム制御部50は、デジタルカメラ100全体を制御する。前述した不揮発性メモリ56に記録されたプログラムを実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。
【0018】
システムメモリ52には、システム制御部50の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ56から読み出したプログラム等を展開するシステムメモリであり、RAM等が用いられる。また、システム制御部はメモリ32、D/A変換器13、表示部28等を制御することにより表示制御も行う。
【0019】
システムタイマー53は各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部である。
【0020】
モード切替スイッチ60、シャッターボタン61、操作部70はシステム制御部50に各種の動作指示を入力するための操作手段である。操作部70の各操作部材は、表示部28に表示される種々の機能アイコンを選択操作することなどにより、場面ごとに適宜機能が割り当てられ、各種機能ボタンとして作用する。機能ボタンとしては、例えば終了ボタン、戻るボタン、画像送りボタン、ジャンプボタン、絞込みボタン、属性変更ボタン等がある。例えば、メニューボタンが押されると各種の設定可能なメニュー画面が表示部28に表示される。利用者は、表示部28に表示されたメニュー画面と、上下左右の4方向ボタンやSETボタンとを用いて直感的に各種設定を行うことができる。
【0021】
また、操作部70の一つとして、後述するズームレバー71がある。ズームレバー71はシーソー形式となっており傾きが大きいほど電圧変化量が大きくなる仕組みである。システム制御部50はズームレバー71が操作されたときの電圧変化を検知し、ズームレバー71への操作量を取得可能である。また、システム制御部50は、検知した電圧変化(または操作量)に応じて、後述する操作レベルリストを参照して可変速であるズームの速度を決定し、ズーム制御部90に対してズームを駆動させレンズ103の位置を変化させる。このようにズームレバー71への操作量に応じたズーム速度(処理量)の変更を実現する。本実施形態においては、ズームレバー71への操作量を5つの操作レベルに分け、各操作レベルに達した場合のズーム速度を設定可能とする。なお、ズームレバー71への操作量に比例してズーム速度を変更するようにしてもよい。
【0022】
モード切替スイッチ60は、システム制御部50の動作モードを静止画モード、動画モード、再生モード等のいずれかに切り替える。静止画モードに含まれるモードとして、オート撮影モード、オートシーン判別モード、マニュアルモード、撮影シーン別の撮影設定となる各種シーンモードがある。さらに、プログラムAEモード、絞り優先AEモード(以下AVモード)、シャッタースピード優先AEモード(以下TVモード)、カスタムモード、マニュアルモード(以下Mモード)等が静止画モードに含まれる。モード切り替えスイッチ60で、静止画モードに含まれるこれらのモードのいずれかに直接切り替えられる。あるいは、モード切り替えスイッチ60で静止画モードに一旦切り換えた後に、静撮影モードに含まれるこれらのモードのいずれかに、他の操作部材を用いて切り替えるようにしてもよい。同様に、動画モードにも複数のモードが含まれていてもよい。
【0023】
シャッターボタン61の押下に応じて、静止画の撮影または動画の撮影が可能である。静止画モードの場合には、シャッターボタン61の押下に応じて撮像された画像が記録媒体200へと記録される。動画モードの場合には、撮影中(記録中)でない場合には、シャッターボタン61の押下に応じて、動画記録が開始され、撮影の開始後にシャッターボタン61が押下されると動画記録が停止する。ここで、撮影とは、撮像部22からの信号読み出しから記録媒体200に画像データを書き込むまでの一連の撮影処理を示す。
【0024】
電源制御部80は、電池検出回路、DC−DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部80は、その検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC−DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体200を含む各部へ供給する。電源スイッチ72は、デジタルカメラ100の電源のON、OFFを切り替えるためのスイッチである。
【0025】
電源部30は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる。記録媒体I/F18は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体200とのインターフェースである。記録媒体200は、撮影された画像を記録するためのメモリカード等の記録媒体であり、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される。
【0026】
次に、図2(a)〜(c)を用いて本実施形態におけるデジタルカメラ100の外観図について説明する。
【0027】
図2(a)はデジタルカメラ100の外観図の全体を示した図である。電源スイッチ72は、電源オン、電源オフを切り替えるための押しボタンである。モード切り替えスイッチ60は、撮影モードを切り替えるためのスイッチである。メニューボタン73は、メニュー画面を表示するためのボタンである。また、シャッターボタン61は、撮影指示をするためのボタンである。さらに、ズームレバー71は、ズーム速度を変更するための操作部材である。ズームレバー71は、レバーの中心位置を中心として前後に回転するように動作可能である。ズームレバー71の前部71aを押下すると、ズームレバー71が30°や40°といった所定角度までレンズ103側に向かって回転し、ズームレバー71の後部71bを押下すると、ズームレバー71が所定角度までレンズ103側とは反対方向へ回転する。電源スイッチ72、モード切り替えスイッチ60、メニューボタン73、シャッターボタン61は操作部70に含まれる操作部材である。
【0028】
表示部28は画像や各種情報を表示する表示部である。シャッターボタン61は撮影指示を行うための操作部である。モード切替スイッチ60は各種モードを切り替えるための操作部である。
【0029】
記録媒体200はメモリカードやハードディスク等の記録媒体である。記録媒体スロット201は記録媒体200を格納するためのスロットである。
【0030】
図2(b)は、ズームレバー71の回転する様子を示した外観図である。基準位置では、図2(b)に示すように、ズームレバー71の接地面に対して平行になっている。ここで、前部71aを押下していくと、徐々に前部71aがレンズ103側に倒れ、中心位置を中心として図2(b)のように、α度まで回転する。ユーザが前部71aの押下具合を調整することでズーム速度を変更することができる。同様に後部71bを押下した場合にも中心位置を中心として図2(b)のように、β度(マイナスα度)まで回転する。ユーザはズームインしたい場合には、前部71aを押下し、ズームアウトしたい場合には後部71bを押下することで、ズーム方向とズーム速度とを設定することができる。このように、ズームレバー71は、α度に向かう回転方向と、反対方向であるβ度に向かう回転方向とへ回転可能(操作可能)である。
【0031】
図2(c)には、表示部28の表示例を示したものである。表示部28の表示面は、背面(レンズ103とは反対側)にある。ユーザは、デジタルカメラ100を構え、表示部28の表示面を見ながら、例えば、右手の人差し指で後部71b、薬指で前部71aを操作することができる。
【0032】
図3は、本実施形態における撮影処理を示すフローチャートである。図3のフローチャートにおける各処理は、システム制御部50が不揮発性メモリ56等に格納されたプログラムをシステムメモリ52に展開して実行することにより実現される。図3に示す撮影処理は、デジタルカメラ100に電源が入り、撮影が可能となると開始される。
【0033】
S301では、システム制御部50は、表示部28にライブビュー画像を表示する。
【0034】
S302では、システム制御部50は、操作量Pに対応する操作レベルリストを取得する。図6(a)〜(c)には、操作レベルを説明するための図であり、図6(a)は操作レベルと操作量の関係を示す図である。操作量が0度からα度(β度)に近づくほどに、ズームレバー71が押下され、操作量の絶対値が増えていることを示す。0度からα度に向かう方向の操作をプラス方向、0度からβ度に向かう方向の操作をマイナス方向の操作とする。α度に向かって操作がされる場合にはレンズ103方向に向かってズームレバー71が倒れる。
【0035】
また、図6においては、操作量の絶対値を示している。ここで、操作レベルとは、ズームレバー71の回転量を5つに分けたレベルを示しており、回転角度の0度〜α度(β度)までのうち、0度〜α/5度までを操作レベルL(1)、α/5度〜2α/5度までを操作レベルL(2)としている。さらに、2α/5度〜3α/5度までを操作レベルL(3)、3α/5度〜4α/5度までを操作レベルL(4)、4α/5度〜α度までを操作レベルL(5)とする。後部71bを押下した場合にも、同様に0度〜β/5度までを操作レベルL(1)、β/5度〜2α/5度までを操作レベルL(2)などとしている。
【0036】
図6(b)、(c)は、図6(a)に示した操作レベルLごとに設定(カスタム設定)されたズーム速度の一覧(操作レベルリスト)の一例を表示している。操作レベルLの1〜5ごとにズーム速度を0、2、4、6、8、10、12、14、16のいずれかにユーザが設定可能である。ズーム速度は、デジタルカメラ100で可能な最高ズーム速度からズーム速度を8分解し、最高ズーム速度を16とし、最高ズーム速度の半分のズーム速度をズーム速度8として相対的に設定される。本実施形態において説明するズーム速度2、4、6等は、同様に最高ズーム速度から相対的に設定されたズーム速度を指しており、数字が大きくなるほどズーム速度は速くなる。カスタム設定においては、ズームレバー71への操作量の絶対値が大きくなるほどズーム速度が速くなるように設定可能であり、さらに、ユーザ所望のズーム速度に設定可能である。また、隣り合う操作レベルにおいては、同じズーム速度を設定可能であり、ズーム速度の変化の段数をユーザは設定可能である。図6(b)の操作レベルリストは3段階にズーム速度が変化しており、操作レベルL(1)〜(2)にズーム速度4、操作レベルL(3)〜(4)にズーム速度10、操作レベルL(5)にズーム速度16が設定されていることを示している。操作レベルは、図6(c)に示すように、5段階にも設定可能である。操作レベルリストはシステムメモリ52に記録されており、各設定が変更されると設定が更新される。操作レベルリストは、電源のON時に不揮発性メモリ56からシステムメモリ52に書き込まれて読み出し可能となり、電源のOFF時にシステムメモリ52から不揮発性メモリ56へと記録される。
【0037】
S303では、システム制御部50は、ズーム速度のカスタム設定が変更されたか否かを判定する。ズーム速度のカスタム設定の変更は、図6(b)、(c)に示したような操作レベルリストを変更するための操作であり、メニュー画面において設定変更可能である。ズーム速度のカスタム設定が変更されたと判定した場合は、S304へ進み、そうでない場合は、S305へ進む。
【0038】
S304では、システム制御部50は、操作レベルリストの更新をし、システムメモリ52に記録する。
【0039】
S305では、システム制御部50は、撮影処理を終了するか否かを判定する。撮影処理の終了は、デジタルカメラ100の電源のOFF、再生モードへの遷移によって実行される。撮影処理を終了すると判定された場合は、撮影処理を終了し、そうでない場合は、S306へ進む。
【0040】
S306では、システム制御部50は、撮影開始指示がされたか否かを判定する。撮影開始指示はシャッターボタン61の押下によって行われる。動画モードである場合には、撮影の開始または終了指示がされる。動画モードであり、動画の撮影中である場合には、S306の判定は行わずにS308へと進み、動画の撮影中でない場合には、S306の判定を行う。なお、撮影モードが静止画モードである場合には、シャッターボタン61の押下によって静止画の撮影を行う。撮影開始指示がされたと判定された場合は、S307へ進み、そうでない場合は、S308へ進む。
【0041】
S307では、システム制御部50は、撮像部22より取得された撮像画像を記録媒体200へと記録する動画の撮影を開始する。
【0042】
S308では、システム制御部50は、撮影終了指示がされたか否かを判定する。撮影終了指示は、開始指示と同様にシャッターボタン61の押下により行われる。動画モードであり、動画の撮影中でない場合には、S308の判定は行わずにS310へと進み、動画の撮影中である場合には、S308の判定を行う。撮影終了指示がされたと判定された場合は、S309へ進み、そうでない場合は、S310へ進む。
【0043】
S309では、システム制御部50は、動画の撮影を終了し、撮影した動画の圧縮処理、サムネイルの作成等を行い、撮影日時と共に記録する。
【0044】
S310では、システム制御部50は、ズームレバー71の操作中であるか否かを判定する。つまり、ズームレバー71の前部71aまたは後部71bのいずれかへの押下がされているか、いずれへも押下がされていないかを判定する。ズームレバー71への操作中であると判定した場合は、S312へと進み、そうでない場合は、S311へと進む。
【0045】
S311では、システム制御部50は、ズームレバー71への操作が開始されたか否かを判定する。ズームレバー71への操作が開始されたと判定した場合は、S312へ進み、そうでない場合は、S303へ戻る。
【0046】
S312では、システム制御部50は、ズームレバー71における操作量を検知する。ここで検知したズームレバー71の操作量をPとする。前部71aが押下されている場合には、0〜α、後部71bが押下されている場合には、0〜β(=−α)の範囲から操作量Pを検出する。ズームレバー71への操作がされると押圧された分、ズームレバー71中心を軸に回転する。
【0047】
S313では、システム制御部50は、ズーム速度表示処理を行う。ズーム速度表示処理は、図4を用いて後述する。なお、ズーム速度表示処理においては、S312において検知した操作量Pに対応する操作レベルLを決定する。
【0048】
S314では、システム制御部50は、ズーム速度表示処理において決定された操作レベルL(n)が、前回決定した操作レベルと同一かどうか判断する。前回と同じ操作レベルであった場合はS315、前回と異なる操作レベルであればS316へ進む。
【0049】
S315では、システム制御部50は、現在の操作レベルLにおける経過時間Tc、すなわち、現在の操作レベルLに継続している時間を加算する。経過時間Tcは、操作レベルLが変化したときに計測が開始され、次に操作レベルLが変化するまで計時される。
【0050】
S316では、システム制御部50は、操作レベルLでの経過時間Tcを初期化し、計測を開始する。
【0051】
S317では、システム制御部50は、現在の操作レベルLでの経過時間Tcが所定時間以上経過したか否かを判定する。現在の操作レベルLにおける経過時間が所定時間以上経過した(現在の操作レベルの範囲に所定時間以上含まれている)と判定した場合は、S318へ進み、そうでない場合、つまり所定時間未満である場合には、通知フラグ処理を行わずにS306へと進む。
【0052】
現在の操作レベルLにおいて、例えば10秒や20秒といった長い時間、同じ操作レベルLでズームレバー71への操作をしていた場合には、現在の操作レベルLをユーザが保持したいと考えている可能性が高い。一方で、2秒や3秒といった短い時間しか、現在の操作レベルLを保持していない場合には、ユーザが現在の操作レベルLを通過し、次(前)の操作レベルLへと操作量を変更しようとしている可能性が高い。よって、現在の操作レベルLでの経過時間が5秒、7秒、10秒といった所定時間以上である場合には、後述する通知を行うか否かを決めるための通知フラグ処理へと進む。通知は、ユーザに操作レベルをまたぎそう、すなわち、ズーム速度が変化しそうであることを示すためのものである。現在の操作レベルLでの経過時間が所定時間よりも短い場合には、この時点ではユーザがさらに先の操作レベルまで操作量を変更しようとしている可能性が高く残っているので、ズーム速度が変化しそうであることを示す通知は行わない。むしろ、ユーザは現在の操作レベルLは通過し、次の操作レベルLにおけるズーム速度へと変更したいので、ズーム速度が変化しそうであることの通知は不要である可能性が高い。
【0053】
ズーム速度が変化しそうなことを通知するために、変化する直前にはいつもなんらかの表示をすると、ライブビュー画像に通知のための表示が毎回重畳するので、ライブビュー画像の視認性がユーザにとって不要な表示により低下する可能性がある。また、音声を発生して通知をした場合にも、ユーザにとって不要であるにも関わらず、通知内容の確認に時間がかかり操作性が低下する可能性がある。例えば、操作レベルL(5)まで操作したい場合に操作レベルL(1)からL(2)、L(2)から(3)へと通過する度に通知がされる場合に通知は不要となる。ユーザは、操作レベルをまたいでさらに先の操作レベルまでズームレバー71を操作しズーム速度を変更しており、その途中でズーム速度が変わることはユーザが意図的に行っていることであるので通知は不要となる可能性が高い。よって、ユーザが現在の操作レベル(ズーム速度)を保持しようとしている可能性の高い場合に後述の通知フラグの処理を行うことで、ズーム速度が変わる通知をよりユーザが必要としているときにのみ行うことができるため操作性が向上する。
【0054】
また、現在の操作量Pが操作レベルの範囲のどのあたりにいるのかを常に示すと、ズーム位置が変化しているのか、操作レベルが変化するのかユーザが混同し、分からなくなってしまう可能性もある。よって、ユーザが現在の操作レベルL(ズーム速度)を保持しようとしている可能性が高いとき(すなわち、S317Yes)通知を行うことで、ユーザが表示を混同してしまう可能性も低減することができる。特に撮影中には、ユーザはライブビュー画像や被写体自体を見ている可能性が高いので、不要な通知をせずに必要な通知だけをした方がユーザにとって操作性が高くなる。
【0055】
S318では、システム制御部50は、通知フラグ処理を行う。通知フラグ処理は、現在のズーム速度から変更されそう、または現在のズーム速度から大きく変更されそうであることをユーザに予め通知するか否かを、フラグを付けることにより決める処理である。言い換えると、現在の操作レベルLから次(前)の操作レベルLへと変わりズーム速度が変化(ズームの処理量が変化)しそう、操作レベルL(ズーム速度)がもう少しで大きく変更されることを予め通知するか否かを示すフラグである。通知フラグ処理は、図5を用いて詳細を説明する。
【0056】
S319では、システム制御部50は、通知フラグがONであるか否かを判定する。通知フラグは、前述のS318においてONかOFFかが決定される。通知フラグがONであると判定された場合は、S320へ進み、そうでない場合は、S321へ進む。
【0057】
S320では、システム制御部50は、ズーム速度の変化が近いことを通知する。図7(a)〜(d)は、表示部28における表示例を示しており、図7(c)、(d)は、S320における通知の一例を示している。図7(c)、(d)においては、ズーム速度が4から10へと変更する場合の通知をする場合の表示例を示している。図7(c)に示すアイコン703は、ズーム速度の変化が4から10に変化することを示している。また、図7(d)に示すガイド704は、ズーム速度の変化が変化することを示している。この他にも通知の方法としては、音やバイブレーション機能(振動)でもよい。
【0058】
S321では、システム制御部50は、ズームレバー操作が終了したか否かを判定する。ズームレバー操作が終了したと判定した場合は、S303へ進み、そうでない場合は、S306へと進む。
【0059】
次に、図4を用いて、ズーム速度表示処理について説明する。ズーム速度表示処理は、図3のS313の詳細の処理であり、図3のS313に進むと開始される。
【0060】
S401では、システム制御部50は、S312で検知したズームレバー71の操作量Pnと、前回のS312において検知したズームレバー71の操作量P(n−1)のどちらが大きいかを判断する。操作量Pnは現在の操作量、P(n−1)は、前回S312の処理を行ったときに検知された操作量と示している。ズームレバー71の操作量Pnが直前に検知したズームレバー71の操作量P(n−1)より大きい場合にはS402へ進み、ズームレバー71の操作量Pnが直前に検知したズームレバー71の操作量P(n−1)以下の場合はS403へ進む。S401は、ズームレバー71の前部71aが押下される方向に操作がされたか、もしくは、後部71bへの押下が弱まる方向に操作がされた場合、すなわち、ズームレバー71がレンズ103側へと倒れた場合にYesと判定される。なお、S311においてYesと判定されてから初めてS401の判定を行う場合には、操作量0と比較してズームレバー71がプラス方向に操作されたかを判定する。
【0061】
S402では、システム制御部50は、操作量Pの変化方向Vをプラスに決定し、システムメモリ52に記録する。
【0062】
S403では、システム制御部50は、S401とは反対に、S312で検知したズームレバー71の操作量Pnと、前回のS312において検知したズームレバー71の操作量P(n−1)のどちらが小さいかを判断する。前回の操作量P(n−1)よりも現在の操作量Pnの方が小さいと判定した場合は、S404へ進み、そうでない場合は、S405へ進む。
【0063】
S404では、システム制御部50は、操作量Pの変化方向Vをマイナスに決定し、システムメモリ52に記録する。
【0064】
S405では、システム制御部50は、操作量の変化方向Vを変化無しに決定し、システムメモリ52に記録する。
【0065】
S406では、システム制御部50は、無変化時間Tnを加算し、システムメモリ52に記録する。無変化時間Tnは、現在の操作量Pである(もしくは所定の範囲内)状態の経過時間を示すものである。
【0066】
S407では、システム制御部50は、無変化時間Tnが一定時間以上経過したか否かを判定する。一定時間は5秒や7秒といった時間である。無変化時間Tnが一定時間以上経過したと判定した場合は、S408へ進み、そうでない場合は、S411へ進む。
【0067】
S408では、システム制御部50は、S407において同じ操作量での操作が一定時間以上、継続して行われている(所定時間変化なし)と判定されたので、安定していることを示すための通知を行う。なお、操作量が安定していることの通知は、操作量が変化したことに応じて停止する。図7(b)には、操作量が安定していることを示すアイテム702を示している。このように、操作量が安定していることを示すことにより、ユーザはこのままの操作感を続ければ現在と同じズーム速度でズームが行われることを把握することができる。
【0068】
S409では、システム制御部50は、無変化時間Tnを初期化し、システムメモリ52に記録する。
【0069】
S410では、システム制御部50は、操作量Pを含む操作レベルLを決定する。操作レベルは、図6(a)を用いて説明したように、5つの操作レベルのいずれに含まれているのかを判定する。なお、同じ操作量であっても、プラス方向とマイナス方向とではズーム方向が異なる。
【0070】
S411では、システム制御部50は、表示部28にS410において決定した操作レベルLに対応するズーム速度を表示する。現在の操作レベルリストが図6(b)に示すものであり、S410において操作レベルL(1)と判定された場合には、ズーム速度が4であるので、ズーム速度4と表示する。また、操作レベルL(4)と判定された場合には、ズーム速度が10であるので、ズーム速度10と表示する。図7(a)のアイテム701は、プラス方向(ズームイン方向)に、ズーム速度が4である場合のズーム速度の表示例である。アイテム705は、矢印がT(テレ)側に向かっているのでズームイン方向へ、ズーム速度4でズームを行っていることを示している。また、矢印がW(ワイド)側に向かっている場合には、ズームアウト方向へ、ズーム速度4でズームを行っていることを示す。
【0071】
S412では、システム制御部50は、ズーム位置が端に達したか否かを判定する。ズーム位置がテレ端またはワイド端へと達した、すなわち、矢印705がTのある位置まで移動した場合は、これ以上、ズームイン方向へとズームをすることができない。もしくは、矢印(ワイド方向に向かう矢印)がWのある位置まで移動した場合は、これ以上ズームアウト方向へとズームをすることができない。ズーム位置が端に達したと判定した場合は、S413へ進み、そうでない場合は、S415へ進む。
【0072】
S413では、システム制御部50は、S412においてこれ以上ズームができないと判定された場合は、ズームを停止する。
【0073】
S414では、システム制御部50は、ズーム端であることを通知する。ズーム端であることの通知は例えば、矢印に色を付けて表示形態を変えたり、ガイドを表示してもよい。
【0074】
S415では、システム制御部50は、ズーム処理を行う。ズーム処理は、S410において決定された操作レベルLに対応するズーム速度で行われる。
【0075】
次に、図5を用いて、通知フラグ処理について説明する。通知フラグ処理は、図3のS318の詳細の処理であり、図3のS318に進むと開始される。
【0076】
S501では、システム制御部50は、通知フラグをOFFにして、システムメモリ52に記録する。
【0077】
S502では、システム制御部50は、操作量Pnが現在の操作レベルL(n)と、次の操作レベルL(n+1)の境界近傍範囲に含まれるか否かを判定する。図6(a)を用いて、各操作レベルとその前後の操作レベルとの境界について説明する。図6(a)のうち、例えば、操作レベルL(2)における操作レベルL(3)との境界近傍範囲は、操作レベルL(2)の端の範囲であり、操作レベルL(3)側にある2α/5−γ≦(境界)<2α/5となる。同様に各操作レベルの範囲の端の範囲γが境界となる。γは1段分の操作レベルα/5の5分の1や7分の1の大きさである。ただし、現在の操作レベルL(5)である場合には、次の操作レベルがないので、S502はNoと判定する。現在の操作量が次の操作レベルとの境界の近傍範囲に含まれていると判定された場合は、S503へ進み、そうでない場合は、S505へ進む。
【0078】
S503では、システム制御部50は、S402またはS404において決定された操作量の変化方向Vがプラス方向であると判定された場合は、S504へ進み、そうでない場合は、図3のS306へ進む。
【0079】
S504では、システム制御部50は、次の操作レベルにおいて設定されているズーム速度と現在のズーム速度との変化が閾値以上(所定量以上)であるか否かを判定する。次の操作レベルにおけるズーム速度とのズーム速度の変化が、4や6といった閾値以上の変化であると判定した場合は、S505へ進み、そうでない場合は、図3のS306へ進む。例えば、ズーム速度が4から10に変化する場合には、実行可能なズーム速度の大きさ16の3/8分ズーム速度が一気に変化するため、操作レベルの変化によるズーム速度の変化量が大きい。ユーザにズーム速度が変化することを通知した方がユーザはあと少しズームレバー71を押下するとズーム速度が大きく変わってしまうことを認識することができる。ズーム速度が2から4のように変化する場合には、大きくズーム速度の変化があるわけではないので、意図せずズーム速度が変わってしまった場合にもその変化量は小さい。また、ズーム速度が変化する場合に、ズーム速度の変化量の大きくても小さくても、いつも通知のための表示や音声発生をしてしまうと、かえって操作性が低下する可能性がある。よって、ズーム速度の変化が小さいときには、撮影される動画への影響は小さいので、通知をしないようにする。一方で、ズーム速度の変化が大きいときには、撮影される動画への影響が大きいので、ユーザが意図せずズーム速度が変更されないように事前に通知をした方がよい。なお、S504の判定はズーム速度の変化の大きさでなく、段数で判定してもよい。図6(b)に示す操作レベルリストでは、ズーム速度が、4、10、16と3段階で変化しており、図6(c)に示す操作レベルリストでは、ズーム速度が2、4、6、8、12と5段階で変化している。3段階で設定されている場合には、1段階ズーム速度が変わると、設定したズーム速度の中では大きな変化となる。一方で、5段階で設定されている場合には、1段階のズーム速度の変化が3段階ほどは大きくないので通知をしなくてもよい。つまり、次の操作レベルとズーム速度が変化する場合に、設定されているズーム速度の段数が3段や2段等の所定以下の段数である場合には、S505へ進み、そうでない(所定より大きな段数)場合は、S306へ進む。また、設定されているズーム速度の段数が所定以下であり、さらに次の操作レベルとのズーム速度の変化量が閾値以上である場合に、S504の判定をYesと判定してもよい。
【0080】
S502〜S504の処理では、現在の操作レベルの次の操作レベルとの境界とに近づいていっており、さらにズーム速度が大きく変化するか否かを判定した。S505〜S507の処理においては、現在の操作レベルの前の操作レベルとの境界とに近づいて行っていて、さらにズーム速度が大きく変化するか否かを判定する。ただし、S505において現在の操作レベルL(1)である場合には、前の操作レベルLがないのでS505の判定はNoとなる。
【0081】
S508においては、システム制御部50は、通知フラグをONにしてシステムメモリ52に記録する。なお、表示部28に表示されていた通知は、図5の通知フラグ処理において通知フラグONとされなければ非表示にする。
【0082】
以上、説明した実施形態によれば、操作量に応じた処理が行われる際のユーザの操作性を向上させることができる。ズームレバー71への操作に応じてズーム速度を変更する場合に、操作レベルLの変化によるズーム速度の変化前に事前にズーム速度が変わることを認識することができる。さらに、現在の操作レベルでの経過時間が短い場合には、ズーム速度が変化しそうであっても通知を行わない。つまり、ユーザが現在の操作レベルを通過して次(前)の操作レベルへと変更しようとしている場合には、現在の操作レベル(ズーム速度)を保持しようとしている可能性が低いので、通知を行わない。これにより、ユーザにとって不要な表示により視認性が低下したり、意図的に操作しているにも関わらず通知がされる可能性を低減することができる。
【0083】
上述の実施形態においては、ズームレバー71への操作量に応じて、ズーム速度の大きさ(処理量)を決定し、決定されたズーム速度でズームを行うことを説明した。しかし、ズームレバー71への操作量に応じて、実行するズーム速度の大きさを決定し、他の操作手段によってズームを実行してもよい。
【0084】
なお、通知フラグがONであり、かつ動画の記録中には、ズーム速度が変わることの通知をし、動画の記録中でない場合には、通知をしなくてもよい。
【0085】
また、上述の実施形態における通知は一例であり、ズーム速度変化とだけ表示したり、図7に示した矢印を大きくしてもよい。
【0086】
なお、ズーム範囲が狭いレンズにおいては、ズーム動作自体が短い時間で完了してしまうため、ズーム速度変化通知をする前にズーム端まで行きついてしまう可能性がある。よって、接続されたレンズのズーム範囲が100mmや150mm等の一定以上ある場合に通知をするようにしてもよい。
【0087】
操作量が一定の割合で増加または減少しており、複数の操作レベルの境界をまたいでいる場合には、ユーザはどのくらいでズーム速度が変化するのか把握している可能性が高い。よって、一定の割合で操作量が変化している場合には、1回目、2回目には通知をするが、3回目以降は通知をしないようにしてもよい。
【0088】
上述の実施形態では、表示された通知は、操作レベルの境界近傍範囲から離れる方向へと操作量が変更された場合、境界をまたいでズーム速度が変化した場合に非表示になる。つまり、一度通知をした後、操作量の変化方向が変わった、または操作量の変化が無くなった場合(通知フラグOFF)には、非表示になる。この後に、再び、同じ境界近傍範囲において通知フラグがONになっても、ユーザは既に1度通知を受けているので、通知を表示しないようにしてもよい。すなわち、操作レベルL(1)から操作レベルL(2)の境界へと近づき、通知が表示された後、境界近傍範囲において操作量の変化がなくなり(通知非表示)、さらにもう一度操作レベルL(2)の方向へと操作量が変化した場合には通知を行わない。
【0089】
また、上述の実施形態では、図5において通知フラグをONにする条件として、境界近傍範囲に含まれているか、操作レベルをまたぐ方向に操作をしているか、ズーム速度の変化量が閾値以上であるかの全てを満たした場合に通知することを説明した。しかしながら、通知フラグをONにする条件は、3つ全てが揃わなくてもよい。例えば、操作量Pが境界近傍範囲に含まれていれば通知フラグONとしてもよいし、操作量Pが境界近傍範囲に含まれており、さらに操作量の変化方向Vが操作レベルを超える方向であれば通知フラグをONとしてもよい。また、次の操作レベルと現在の操作レベルとの変化量が大きい場合には、操作量に関わらず、通知フラグをONとしてもよい。
【0090】
なお、上述の実施形態においては操作レベルを5つ(プラス方向、マイナス方向合わせると10)に分けたが、操作レベルの分け方はこれに限らず3つや8つなどでもよい。さらに、各操作レベルに設定可能なズーム速度は上述の実施形態のように、隣合う操作レベルにおいて同じズーム速度を設定可能としてもよいし、操作レベルごとに異なるズーム速度を設定するようにしてもよい。
【0091】
また、操作レベルごとにズーム速度の大きさを変更することを説明したが、ズームレバー71への操作に応じて実行する機能としてはズーム処理に限らず、以下の項目の設定変更に割り当ててもよい。音量、表示面の輝度(明るさ)、拡大倍率、ゲーム等における移動速度、ISO感度、シャッター速度、絞り数値等を割り当ててもよい。さらに、画像送り、動画再生など送り速度に割り当ててもよい。例えば、ズームレバー71への操作が操作レベルL(1)の場合に、音量を小、操作レベルL(2)の場合に、中といったように音量の設定をしてもよい。また、ズームレバー71への操作が操作レベルL(2)のときに、静止画像を3枚おきに画像送りし、操作レベルL(3)のときに、10枚おき、操作レベルL(4)のときに、日付ごとに画像送りをするよう(ジャンプの単位を)設定できるようにしてもよい。さらに、動画の再生においては、再生スピードを操作レベルLに応じて設定できるようにしてもよい。このように、ズーム速度以外についても本実施形態は適用可能であり、動画の再生であれば、ユーザは再生スピードが意図せず変化することを防ぐことができる。
【0092】
さらに、ズーム速度の場合には、ズーム速度が速くなる方向に変化する場合のみ通知をしてもよい。画像送りの場合には、ジャンプする単位が大きくなる方向、動画の再生の場合には再生スピードが速くなる方向、音量の場合には音量が大きくなる方向に変化する場合のみ通知をしてもよい。
【0093】
操作部材として、上述の実施形態においてはズームレバー71を押下することを説明したが、操作部材への操作はこの他にもダイヤルの回転、タッチパネルの押圧度合い、装置自体や操作部材の傾き度によって操作量を検出してもよい。
【0094】
また、上述の実施形態ではズームレバー71をプラス方向に操作した場合には、ズームイン、マイナス方向に操作した場合には、ズームアウトすることを説明したが、割り当てる機能によってはプラス方向、マイナス方向はなくてもよい。例えば、音量であればマイナスはないので、ズームレバー71を操作(押下)できる方向は、一方向のみであってもよいし、プラス方向でもマイナス方向でも音量が大きくなる方向に変更してもよい。
【0095】
なお、システム制御部50が行うものとして説明した上述の各種の制御は1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
【0096】
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
【0097】
また、上述した実施形態においては、本発明をデジタルカメラ100に適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されず、操作量に応じた処理を実行可能な電子機器であれば適用可能である。すなわち、本発明はスマートフォン、携帯電話端末や携帯型の画像ビューワ、ファインダーを備えるプリンタ装置、デジタルフォトフレーム、音楽プレーヤー、ゲーム機、電子ブックリーダーなどに適用可能である。
【0098】
(他の実施形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記録媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7