(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記タイマ部の計時値が、前記第1閾値以上である第2閾値以上になっても、前記外部機器との通信が実行されないとき、前記タイマ部を停止させる、請求項3又は4に記載の生体情報測定装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本開示に係る実施形態について、図面を参照して説明する。以下、各図において共通の構成部には、同一符号を付す。
【0016】
(第1実施形態)
[生体情報測定システムの概略構成]
図1は、本開示の第1実施形態に係る生体情報測定システム1の概略構成図である。生体情報測定システム1は、生体情報測定装置10と、制御装置20とを備える。生体情報測定装置10と制御装置20は、互いに無線通信することができる。以下、生体情報測定装置10と制御装置20は、近距離無線通信(NFC:Near Field Communication)規格に従って通信するものとする。ただし、生体情報測定装置10と制御装置20は、任意の無線通信規格に従って通信してよい。当該任意の無線通信規格は、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、IrDA(Infrared Data Association)、2G(2nd Generation)、3G(3rd Generation)、4G(4th Generation)、LTE(Long Term Evolution)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)及びPHS(Personal Handy-phone System)を含んでよい。また、生体情報測定装置10と制御装置20は、互いに有線通信してもよい。
【0017】
以下、生体情報測定装置10が生体情報を測定する対象者は、「被検者」と記載する。また、生体情報測定装置10を操作する者は、「操作者」と記載する。
【0018】
生体情報測定装置10は、被検者の生体情報を測定する。生体情報は、脈拍数、経皮的動脈血酸素飽和度(SpО
2)、体温、血糖値、体重、血圧値及び活動量を含んでよい。活動量は、歩数及び消費カロリーを含んでよい。
【0019】
生体情報測定装置10は、
図1に示すような、パルスオキシメータ10A、体温計10B、血糖計10C又は活動量計10Dであってよい。ただし、生体情報測定装置10は、
図1に示す機器に限定されない。例えば、生体情報測定装置10は、血圧計又は体重計であってよい。
【0020】
生体情報測定装置10は、病院等の医療機関で使用されてよい。この場合、操作者は、看護師等の医療従事者であり得る。また、被検者は、医療機関に来院している患者であり得る。医療従事者は、生体情報測定装置10を操作して、生体情報測定装置10に患者の生体情報を測定させる。医療従事者は、生体情報測定装置10の測定が終了すると、生体情報測定装置10と制御装置20とが通信可能になるように、生体情報測定装置10を、制御装置20の通信部23にかざす(以降、単に「かざす」とも記載する)。生体情報測定装置10が制御装置20の通信部23にかざされることで、生体情報測定装置10と制御装置20との間で近距離無線通信が実行される。生体情報測定装置10と制御装置20との間で近距離無線通信が実行されることで、患者の生体情報の測定値は、生体情報測定装置10から制御装置20へ送信されて、制御装置20に格納される。この後、医師は、制御装置20に格納された患者の生体情報の測定値を、例えば制御装置20の表示部21を介して閲覧することで、患者の健康状態等を診断する。
【0021】
また、生体情報測定装置10は、個人宅で使用されてよい。この場合、被検者が操作者となり得る。被検者である操作者は、生体情報測定装置10を操作して、生体情報測定装置10に被検者である自分の生体情報を測定させる。被検者である操作者は、生体情報測定装置10の測定が終了すると、生体情報測定装置10を、制御装置20の通信部23にかざす。生体情報測定装置10が制御装置20の通信部23にかざされることで、上述のように、被検者の生体情報の測定値は、制御装置20に格納される。この後、被検者である操作者は、医療機関にかかる際、制御装置20に格納された自分の生体情報を、例えばプリントアウトすることにより、持参する。医師は、被検者である操作者が持参した生体情報の測定値を閲覧することで、被検者である操作者の健康状態等を診断する。
【0022】
制御装置20は、デスクトップPC又はノートPCといった、PC端末であってよい。制御装置20は、生体情報測定装置10が病院等の医療機関で使用される場合、当該医療機関に設置されてよい。また、制御装置20は、生体情報測定装置10が個人宅で使用される場合、当該個人宅に設置されてよい。
【0023】
制御装置20は、生体情報測定装置10から生体情報の測定値等を受信する。制御装置20は、生体情報測定装置10から受信した生体情報の測定値と、当該生体情報の測定値が測定された日時(以下「測定日時」という)とを関連付けて格納することができる。この処理の詳細は、後述する。生体情報の測定値と測定日時とが関連付けられることで、医師は、被検者の健康状態等をより精度良く診断したり、生体情報の測定値を被検者等の治療に有効に活用したりすることができる。
【0024】
[生体情報測定システムの機能構成]
図2は、本開示の第1実施形態に係る生体情報測定システム1の機能ブロック図である。生体情報測定システム1は、生体情報測定装置10と、制御装置20とを備える。
【0025】
生体情報測定装置10は、測定部11と、タイマ部12と、報知部13と、電池14と、通信部15(第1通信部)と、記憶部16と、制御部17(第1制御部)とを有する。ただし、生体情報測定装置10が有する構成要素は、これらに限定されない。例えば、生体情報測定装置10は、操作者の操作を受け付ける入力部をさらに有してよい。
【0026】
測定部11は、被検者の生体情報を測定する。測定部11は、生体情報測定装置10に応じて、適宜構成されてよい。
【0027】
例えば、測定部11は、生体情報測定装置10が
図1に示すパルスオキシメータ10Aである場合、発光素子及び受光センサを含んで構成されてよい。当該発光素子は、被検者の生体組織に向けて、赤色光及び赤外光を発する。当該受光センサは、赤色光及び赤外光の被検者の生体組織における透過光又は反射光を受光し、血中酸素飽和度及び/又は脈拍数を測定する。
【0028】
例えば、測定部11は、生体情報測定装置10が
図1に示す体温計10Bである場合、温度センサを含んで構成されてよい。当該温度センサは、
図1に示す体温計10Bのキャップ10B−1に収容されてよい。
【0029】
例えば、測定部11は、生体情報測定装置10が
図1に示す血糖計10Cである場合、発光素子及び受光センサを含んで構成されてよいし、電極システムを含んで構成されてもよい。血糖計10Cに取り外し可能に装着されるチップ又は体内に埋め込まれるセンサに被検者の体液が接触すると、体液中のグルコース値に応じた試薬反応が起こる。血糖計10Cは、その試薬反応量を受光量及び/又は酸化電流量として検出し、血糖値を算出(測定)する。
【0030】
例えば、測定部11は、生体情報測定装置10が
図1に示す活動量計10Dである場合、加速度センサを含んで構成されてよい。加速度センサは、生体情報測定装置10に働く加速度の大きさ及び/又は方向を検出する。生体情報測定装置10に働く加速度の大きさ及び/又は方向に基づいて、被検者の歩数、活動量及び/又は歩行強度を算出(測定)する。
【0031】
タイマ部12は、制御部17の制御に基づいて、計時を開始する。また、タイマ部12は、制御部17の制御に基づいて、計時を停止する。タイマ部12は、カウンタ回路を含んで構成されてよい。
【0032】
報知部13は、制御部17の制御に基づいて、操作者に対して報知する。報知部13の報知態様は、適宜選択されてよい。
【0033】
例えば、報知部13は、音声出力によって操作者に対して報知してもよい。この場合、報知部13は、ブザーを含んで構成されてよい。
【0034】
例えば、報知部13は、画像表示によって操作者に対して報知してもよい。生体情報測定装置10が体温計10Bである場合、報知部13は、
図1に示すディスプレイ10B−2であってよい。
【0035】
電池14は、生体情報測定装置10に含まれる各構成要素に電力を供給する。電池14は、リチウムコイン電池等の一次電池であってよい。又は、電池14は、二次電池であってよい。
【0036】
通信部15は、外部機器と通信可能である。本実施形態では、外部機器は、制御装置20であるものとする。通信部15は、近距離無線通信規格に対応する無線通信モジュールを含んで構成されてよい。
【0037】
記憶部16は、半導体メモリ又は磁気メモリ等で構成されてよい。記憶部16は、各種情報及び/又は生体情報測定装置10を動作させるためのプログラム等を記憶する。記憶部16は、ワークメモリとして機能してもよい。
【0038】
例えば、記憶部16は、測定部11が測定した生体情報の測定値を格納する。また、記憶部16は、後述の第1閾値及び第2閾値を格納する。
【0039】
制御部17は、生体情報測定装置10を構成する各機能ブロックをはじめとして、生体情報測定装置10の全体を制御及び管理するプロセッサである。制御部17は、制御手順を規定したプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ又は各機能の処理に特化した専用のプロセッサで構成されてよい。
【0040】
制御部17は、所定条件が満たされると、被検者の生体情報の測定を開始する。例えば、生体情報測定装置10がパルスオキシメータ10Aである場合、制御部17は、当該所定条件として、測定部11が所定量を超える受光量を検出すると、生体情報である酸素飽和度及び脈拍数の測定を開始する。また、例えば、生体情報測定装置10が体温計10Bである場合、制御部17は、当該所定条件として測定部11が所定値(例えば、30度)を超える温度を検出すると、生体情報である体温の測定を開始する。
【0041】
制御部17は、測定部11の測定結果に基づいて、生体情報の測定値を確定可能であるとき、測定部11による生体情報の測定を終了する。例えば、生体情報測定装置10が体温計10Bである場合、制御部17は、測定部11が検出した温度と所定の予測式とに基づいて、被検者の体温の測定値を確定可能であるとき、生体情報の測定を終了する。
【0042】
制御部17は、測定部11による生体情報の測定を終了すると、生体情報の測定値を表示させる。例えば、生体情報測定装置10が体温計10Bである場合、制御部17は、
図1に示すディスプレイ10B−2に体温の測定値を表示させる。さらに、制御部17は、生体情報の測定値を、記憶部16に格納する。
【0043】
ここで、制御部17は、遅くとも測定部11による生体情報の測定を終了するときまでに、タイマ部12に計時を開始させる。第1実施形態では、制御部17は、測定部11による生体情報の測定を終了するときに、タイマ部12に計時を開始させる。
【0044】
図3に、
図2に示す生体情報測定装置10の処理内容の一例を示す。
図3の例では、制御部17は、日時として、「2017年12月19日 10:00:00」に、被検者の生体情報の測定を開始する。また、制御部17は、「2017年12月19日 10:00:20」に、生体情報の測定を終了する。制御部17は、測定部11による生体情報の測定を終了するときに、すなわち「2017年12月19日 10:00:20」に、タイマ部12に計時を開始させる。制御部17は、
図3に示すように、タイマ部12の計時値を「00:00:00」にリセットした後、タイマ部12に計時を開始させてよい。
【0045】
制御部17は、生体情報の測定を終了した後、操作者が生体情報測定装置10を
図1に示す通信部23にかざした場合、通信部15によって制御装置20と通信することができる。制御部17は、制御装置20と通信するとき、第1計時値をタイマ部12から取得する。第1計時値は、生体情報の測定を終了するときから制御装置20と通信するときまでの計時値である。制御部17は、通信部15によって制御装置20に、生体情報の測定値と併せて、第1計時値を送信する。さらに、制御部17は、制御装置20と通信するときにタイマ部12の計時を停止させる。例えば、制御部17は、制御装置20との通信が終了すると、タイマ部12の計時を停止させてよい。また、制御部17は、タイマ部12から第1計時値を取得した後、タイマ部12の計時を停止させてもよい。
【0046】
図3に示す例では、「2017年12月19日 10:03:00」に、操作者が生体情報測定装置10を
図1に示す通信部23にかざす。そのため、制御部17は、「2017年12月19日 10:03:00」に、制御装置20と通信する。このとき、制御部17は、第1計時値として、「00:02:40」をタイマ部12から取得する。さらに、制御部17は、「2017年12月19日 10:04:00」に、制御装置20との通信を終了すると、タイマ部12の計時を停止させる。
【0047】
このように、制御部17は、通信部15によって制御装置20に、生体情報の測定値と併せて第1計時値を送信すると、タイマ部12の計時を速やかに停止させる。このような処理によって、タイマ部12が駆動し続けることを防ぐことができる。タイマ部12が駆動し続けることを防ぐことで、生体情報測定装置10の消費電力を低減させることができる。
【0048】
ここで、制御部17は、生体情報の測定を終了した後に、操作者が生体情報測定装置10を
図1に示す通信部23にかざさない場合、制御装置20と通信することができない。そこで、本実施形態では、制御部17は、タイマ部12の計時値が第1閾値以上になっても、制御装置20との通信が実行されないとき、報知部13に報知させる。第1閾値は、生体情報測定装置10が生体情報の測定を終了してから、操作者が生体情報測定装置10を
図1に示す通信部23にかざすまでの時間を想定して、設定されてよい。例えば、第1閾値は、10分であってよい。また、制御部17は、所定時間、報知部13に報知させ続けてよい。例えば、所定時間は、5分であってよい。
【0049】
図4に、
図2に示す生体情報測定装置10の処理内容の他の例を示す。
図4に示す例でも、
図3に示す例と同様に、制御部17は、「2017年12月19日 10:00:00」に、被検者の生体情報の測定を開始する。
図4に示す例でも、
図3に示す例と同様に、制御部17は、「2017年12月19日 10:00:20」に、生体情報の測定を終了する。
【0050】
図4に示す例では、第1閾値は、10分であるものとする。ここで、
図4に示す例では、「2017年12月19日 10:10:20」になっても、すなわち、タイマ部12の計時値が第1閾値以上になっても、生体情報測定装置10と制御装置20との間で通信が実行されない。そのため、制御部17は、「2017年12月19日 10:10:20」に、タイマ部12の計時値が第1閾値以上であると判定し、報知部13に報知させる。
【0051】
このような報知によって、操作者は、生体情報測定装置10を
図1に示す通信部23にかざしていないことに気付くことができる。その後、操作者が生体情報測定装置10を
図1に示す通信部23にかざせば、制御部17は、通信部15によって制御装置20と通信することができる。換言すると、制御部17は、通信部15によって制御装置20に、生体情報の測定値と併せて、第1計時値を送信することができる。
【0052】
さらに、制御部17は、タイマ部12の計時値が第2閾値以上になっても、制御装置20との通信が実行されないとき、タイマ部12の計時を停止させてもよい。第2閾値は、第1閾値以上であってよい。例えば、第2閾値は、3時間であってよい。
【0053】
図4に示す例では、第2閾値は、3時間であるものとする。ここで、
図4に示す例では、「2017年12月19日 13:00:20」になっても、すなわち、タイマ部12の計時値が第2閾値以上になっても、生体情報測定装置10と制御装置20との間で通信が実行されていない。そのため、制御部17は、「2017年12月19日 13:00:20」に、タイマ部12の計時値が第2閾値以上であると判定し、タイマ部12の計時を停止させる。
【0054】
このような、タイマ部12の計時値が第2閾値以上になっても生体情報測定装置10と制御装置20との間で通信が実行されない場合は、操作者の関心が生体情報測定装置10から離れている場合であり得る。換言すると、操作者は、生体情報測定装置10を
図1に示す通信部23にかざすことを忘れたまま、生体情報測定装置10から離れてしまっている場合であり得る。若しくは、操作者が、通信不要であると判断した場合であり得る。
【0055】
そこで、本実施形態では、タイマ部12の計時値が第2閾値以上になっても、生体情報測定装置10と制御装置20との間で通信が実行されないとき、タイマ部12の計時を停止させる。このような処理によって、タイマ部12が不要に駆動し続けることを防ぐことができる。タイマ部12の不要な駆動を防ぐことで、生体情報測定装置10の消費電力を低減させることができる。
【0056】
図2に示すように、制御装置20は、表示部21と、時計部22と、通信部23(第2通信部)と、記憶部24と、制御部25(第2制御部)とを有する。ただし、制御装置20が有する構成要素は、これらに限定されない。例えば、制御装置20は、遠距離無線通信に対応する通信部と、バッテリとをさらに有してもよい。
【0057】
表示部21は、制御部25の制御に基づいて、文字、記号及び画像等を含む各種情報を表示する。表示部21は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ又は無機ELディスプレイ等を含んで構成されてよい。
【0058】
時計部22は、日時をカウントする。日時は、日付及び時刻を含んでよい。時計部22は、ハードウェアクロックを含んで構成されてよい。なお、時計部22は、不図示のネットワークを介して時刻サーバーが保持する正確な日時情報と同期させた状態であってよい。
【0059】
通信部23は、
図1に示すように制御装置20の外側に、配置されてよい。通信部23は、近距離無線通信規格に対応する無線モジュールを含んで構成されてよい。
【0060】
記憶部24は、半導体メモリ又は磁気メモリ等で構成されてよい。記憶部24は、各種情報及び/又は制御装置20を動作させるためのプログラム等を記憶する。記憶部24は、ワークメモリとして機能してもよい。
【0061】
例えば、記憶部24は、生体情報測定装置10から受信した生体情報の測定値と、当該測定値の測定日時とを関連付けて格納する。
【0062】
制御部25は、制御装置20を構成する各機能ブロックをはじめとして、制御装置20の全体を制御及び管理するプロセッサである。制御部25は、制御手順を規定したプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ又は各機能の処理に特化した専用のプロセッサで構成されてよい。
【0063】
制御部25は、例えば通信部23が近距離無線通信に基づく生体情報測定装置10からの磁界を検出すると、通信部23によって生体情報測定装置10との通信を開始する。
【0064】
制御部25は、生体情報測定装置10と通信するときに、時計部22から通信日時を取得する。通信日時は、制御装置20が生体情報測定装置10と通信するときの日時である。さらに、制御部25は、通信部23によって生体情報測定装置10から、生体情報の測定値及び第1計時値を受信する。
【0065】
制御部25は、時計部22から取得した通信日時と、生体情報測定装置10から受信した第1計時値とに基づいて、測定日時を算出する。制御部25は、通信日時から第1計時値を減算することによって、測定日時を算出してよい。
【0066】
図3に示す例では、制御部25は、通信日時として、「2017年12月19日 10:03:00」を取得する。また、制御部25は、通信部23によって生体情報測定装置10から、第1計時値として「00:02:40」を取得する。この場合、制御部25は、「2017年12月19日 10:03:00」から「00:02:40」を減算して、測定日時を「2017年12月19日 10:00:20」と算出する。
【0067】
制御部25は、生体情報測定装置10から受信した生体情報の測定値と、算出した測定日時とを関連付けて、記憶部26に格納する。
【0068】
[生体情報測定装置の動作]
図5は、
図2に示す生体情報測定装置10の動作を示すフローチャートである。例えば、生体情報測定装置10が
図1に示す体温計10Bである場合、制御部17は、入力部としての電源ボタン10B−3に対する操作を検出すると、処理を開始する。又は、生体情報測定装置10が体温計10Bである場合、制御部17は、測定部11が所定値を超える温度若しくは温度変化を検出するとき、処理を開始してもよい。
【0069】
制御部17は、測定部11による被検者の生体情報の測定を開始する(ステップS10)。制御部17は、測定部11による生体情報の測定を終了するか否か判定する(ステップS11)。
【0070】
制御部17は、測定部11による生体情報の測定を終了すると判定するとき(ステップS11:Yes)、ステップS12の処理に進む。一方、制御部17は、測定部11による生体情報の測定を終了しないと判定するとき(ステップS11:No)、再びステップS11の処理を実行する。
【0071】
ステップS12の処理では、制御部17は、生体情報の測定値を表示する。さらに、ステップS12の処理では、制御部17は、生体情報の測定値を、記憶部16に格納する。
【0072】
ステップS13の処理では、制御部17は、タイマ部12の計時値を「00:00:00」にリセットした後、タイマ部12に計時を開始させる。
【0073】
ステップS14の処理では、制御部17は、制御装置20と通信するか否か判定する。制御部17は、制御装置20と通信すると判定するとき(ステップS14:Yes)、ステップS15の処理に進む。一方、制御部17は、制御装置20と通信すると判定しないとき(ステップS14:No)、ステップS17の処理に進む。
【0074】
ステップS15の処理では、制御部17は、第1計時値をタイマ部12から取得する。また、ステップS15の処理では、制御部17は、通信部15によって制御装置20に、生体情報の測定値と併せて第1計時値を送信する。ステップS16の処理では、制御部17は、タイマ部12の計時を停止させる。
【0075】
ステップS17の処理では、制御部17は、タイマ部12の計時値が第1閾値以上であるか否か判定する。制御部17は、タイマ部12の計時値が第1閾値以上であると判定するとき(ステップS17:Yes)、ステップS18の処理に進む。一方、制御部17は、タイマ部12の計時値が第1閾値を下回ると判定するとき(ステップS17:No)、再びステップS14の処理を実行する。
【0076】
ステップS18の処理では、制御部17は、タイマ部12の計時値が第2閾値以上であるか否か判定する。制御部17は、タイマ部12の計時値が第2閾値以上であると判定するとき(ステップ18:Yes)、ステップS20の処理に進む。一方、制御部17は、タイマ部12の計時値が第2閾値を下回ると判定するとき(ステップS18:No)、ステップS19の処理に進む。
【0077】
ステップS19の処理では、制御部17は、例えば所定時間、報知部13に報知させる。ステップS20の処理では、制御部17は、タイマ部12の計時を停止させる。
【0078】
なお、制御部17は、制御装置20と通信すると判定し(ステップS14:Yes)、第1計時値をタイマ部12から取得した後、ステップS16の処理を実行してよい。つまり、制御部17は、第1計時値をタイマ部12から取得した後、タイマ部12の計時を停止させてよい。この場合、制御部17は、ステップS15の処理を実行する前に、ステップS16の処理を実行してよい。
【0079】
また、制御部17は、ステップS19の処理の実行後に再度ステップS17の処理を実行する場合、ステップS19の処理を終了してから再度ステップS17の処理を実行するときまでの計時値を、タイマ部12から取得してよい。さらに、制御部17は、再度のステップS17の処理において、当該計時値が第1閾値以上であるか否か判定してよい。
【0080】
また、制御部17は、タイマ部12の計時値が第1閾値以上であると判定するとき(ステップS17:Yes)、ステップS18の処理に進まずに、ステップS20の処理に進んでよい。換言すると、制御部17は、タイマ部12の計時値が第1閾値以上であると判定するとき、ステップS20の処理によってタイマ部12の計時を停止させてよい。この場合、制御部17は、報知部13に報知させてからタイマ部12の計時を停止させてもよい。
【0081】
[制御装置の動作]
図6は、
図2に示す制御装置20の動作を示すフローチャートである。例えば、制御部25は、通信部23が近距離無線通信に基づく生体情報測定装置10からの磁界を検出するとき、処理を開始する。
【0082】
制御部25は、通信部23によって生体情報測定装置10との通信を開始する(ステップS30)。制御部25は、時計部22から通信日時を取得する(ステップS31)。制御部25は、通信部23によって生体情報測定装置10から、生体情報の測定値及び第1計時値を受信する(ステップS32)。
【0083】
制御部25は、ステップS31の処理で取得した通信日時と、ステップS32の処理で受信した第1計時値とに基づいて、測定日時を算出する(ステップS33)。
【0084】
制御部25は、ステップS32の処理で受信した生体情報の測定値と、ステップS33の処理で算出した測定日時とを関連付けて、記憶部26に格納する(ステップS34)。
【0085】
なお、制御部25は、生体情報測定装置10との通信が終了した後に、ステップS33、S34の処理を実行してもよい。又は、制御部25は、ステップS33、S34の処理が終了した後に、生体情報測定装置10との通信を終了してもよい。
【0086】
[生体情報測定システムの動作]
図7は、
図2に示す生体情報測定システム1の処理手順の一例を示すシーケンス図である。
【0087】
生体情報測定装置10では、制御部17は、測定部11による被検者の生体情報の測定を開始する(ステップS40)。その後、制御部17は、測定部11による生体情報の測定を終了する(ステップS41)。制御部17は、生体情報の測定を終了するとき、タイマ部12の計時値を「00:00:00」にリセットした後、タイマ部12に計時を開始させる(ステップS42)。
【0088】
操作者が生体情報測定装置10を
図1に示す通信部23にかざすことにより、生体情報測定装置10と制御装置20は、通信を開始する(ステップS43)。
【0089】
生体情報測定装置10の制御部17は、タイマ部12から第1計時値を取得する(ステップS44A)。制御装置20の制御部25は、時計部22から通信日時を取得する(ステップS44B)。
【0090】
生体情報測定装置10の制御部17は、通信部15によって制御装置20に、生体情報の測定値と併せて第1計時値を送信する(ステップS45A)。制御装置20の制御部25は、通信部23によって生体情報測定装置10から、生体情報の測定値及び第1計時値を受信する(ステップS45B)。
【0091】
生体情報測定装置10と制御装置20は、通信を終了する(ステップS46)。
【0092】
生体情報測定装置10の制御部17は、タイマ部12に計時を停止させる(ステップS47)。
【0093】
制御装置20の制御部25は、ステップS44Bの処理で取得した通信日時と、ステップS45Bの処理で受信した第1計時値とに基づいて、測定日時を算出する(ステップS48)。
【0094】
制御装置20の制御部25は、ステップS45Bの処理で受信した生体情報の測定値と、ステップS48の処理で算出した測定日時とを関連付けて、記憶部24に格納する(ステップS49)。
【0095】
以上述べたように、第1実施形態に係る生体情報測定システム1では、生体情報測定装置10のタイマ部12を駆動させ続けることを防ぎつつ、制御装置20に、生体情報の測定値と測定日時とを関連付けて格納することができる。本実施形態では、生体情報測定装置10のタイマ部12を駆動させ続けることを防ぐことで、生体情報測定装置10の消費電力を低減させることができる。
【0096】
さらに、本実施形態によれば、生体情報測定装置10の消費電力を低減させることで、以下のような、効果を奏することができる。
【0097】
例えば、生体情報測定装置10の消費電力が低減されることで、生体情報測定装置10に、より小さいサイズの電池14を搭載させることができる。生体情報測定装置10により小さいサイズの電池14を搭載させることで、生体情報測定装置10のサイズをより小さくすることができる。生体情報測定装置10が
図1に示すような携帯型である場合、生体情報測定装置10のサイズがより小さくなることで、生体情報測定装置10は、携帯性に優れたものとなり得る。
【0098】
例えば、生体情報測定装置10の消費電力が低減されることで、生体情報測定装置10の電池14の寿命をより延ばすことができる。ここで、例えば生体情報測定装置10が医療機関で使用される体温計10Bである場合、体温計10Bは、異なる患者の体温を測定する度に、水洗いされたり消毒されたりする。そのため、体温計10Bは、防水のために樹脂等で封止される場合がある。樹脂等で封止される場合、体温計10Bは、電池14が交換できない場合がある。電池14の交換ができない場合、電池14が枯渇すると、体温計10Bは、使用できなくなる。そのような場合であっても、本実施形態によれば、生体情報測定装置10の電池14の寿命をより延ばすことができる。そのため、本実施形態によれば、生体情報測定装置10の寿命を延ばすことができる。このような生体情報測定装置10は、使用前に長期保管される場合も多い。そのため、生体情報測定装置10を使用する際に、電池14の電力を有効に使用できる。
【0099】
(第2実施形態)
次に、本開示の第2実施形態に係る生体情報測定システム1について説明する。第2実施形態に係る生体情報測定システム1の機能ブロックは、第1実施形態に係る生体情報測定システム1の機能ブロックと同様であってよい。従って、以下では、
図2を参照しつつ、第1実施形態との相違点を主に説明する。
【0100】
制御部17は、第1実施形態とは異なり、測定部11による生体情報の測定を開始するときにタイマ部12に計時を開始させる。
【0101】
第2実施形態では、制御部17は、測定部11による生体情報の測定を終了するとき、タイマ部12から、第2計時値を取得する。第2計時値は、タイマ部12が計時を開始してから生体情報の測定が終了するときまでの計時値である。
【0102】
また、制御部17は、外部機器としての制御装置20と通信するとき、タイマ部12から、第3計時値を取得する。第3計時値は、タイマ部12が計時を開始してから外部機器と通信するときまでの計時値である。
【0103】
第2実施形態では、制御部17は、第3計時値から第2計時値を減算することで、第1計時値を取得する。
【0104】
制御部17は、第1実施形態と同様に、通信部15によって制御装置20に、生体情報の測定値と併せて第1計時値を送信する。制御部17は、第1実施形態と同様に、制御装置20との通信が終了すると、タイマ部12の計時を停止させる。
【0105】
[生体情報測定装置の動作]
図8は、本開示の第2実施形態に係る生体情報測定装置10の動作を示すフローチャートである。例えば、生体情報測定装置10が
図1に示す体温計10Bである場合、制御部17は、入力部としての電源ボタン10B−3に対する操作を検出すると、処理を開始する。又は、生体情報測定装置10が体温計10Bである場合、制御部17は、測定部11が所定値を超える温度を検出するとき、処理を開始してもよい。
【0106】
制御部17は、測定部11による被検者の生体情報の測定を開始する(ステップS50)。制御部17は、測定部11による生体情報の測定を開始するとき、タイマ部12に計時を開始させる(ステップS51)。
【0107】
制御部17は、
図5に示すステップS11,S12の処理と同様にして、ステップS52,S53の処理を実行する。
【0108】
制御部17は、タイマ部12から、第2計時値を取得する(ステップS54)。
【0109】
制御部17は、
図5に示すステップS14の処理と同様にして、制御装置20と通信するか否か判定する(ステップS55)。制御部17は、制御装置20と通信すると判定するとき(ステップS55:Yes)、第3計時値をタイマ部12から取得する(ステップS56)。一方、制御部17は、制御装置20と通信すると判定しないとき(ステップS55:No)、ステップS60の処理に進む。
【0110】
ステップS57の処理では、制御部17は、第3計時値から第2計時値を減算することで、第1計時値を算出する。ステップS58の処理では、制御部17は、通信部15によって制御装置20に、生体情報の測定値と併せて第1計時値を送信する。
【0111】
制御部17は、
図5に示すステップS16の処理と同様にして、ステップS59の処理を実行する。また、制御部17は、
図5に示すステップS17〜S20の処理と同様にして、ステップS60〜S63の処理を実行する。
【0112】
なお、制御部17は、ステップS52の処理において、生体情報の測定値を所定数取得したときに、生体情報の測定を終了すると判定してもよい。
【0113】
また、制御部17は、ステップS56の処理において第3計時値をタイマ部12から取得した後、ステップS59の処理を実行してよい。つまり、制御部17は、第3計時値をタイマ部12から取得した後、タイマ部12の計時を停止させてよい。この場合、制御部17は、ステップS57の処理又はステップS58の処理を実行する前に、ステップS59の処理を実行してよい。
【0114】
また、制御部17は、ステップS62の処理の実行後に再度ステップS60の処理を実行する場合、ステップS62の処理を終了してから再度ステップS60の処理を実行するときまでの計時値を、タイマ部12から取得してよい。さらに、制御部17は、再度のステップS60の処理において、当該計時値が第1閾値以上であるか否か判定してよい。
【0115】
また、制御部17は、タイマ部12の計時値が第1閾値以上であると判定するとき(ステップS60:Yes)、ステップS61の処理に進まずに、ステップS63の処理に進んでよい。つまり、制御部17は、タイマ部12の計時値が第1閾値以上であると判定するとき、ステップS20の処理によってタイマ部12の計時を停止させてよい。この場合、制御部17は、報知部13に報知させてからタイマ部12の計時を停止させてもよい。
【0116】
以上述べた第2実施形態に係る生体情報測定システム1は、第1実施形態に係る生体情報測定システム1と同様の効果を奏することができる。
【0117】
本開示は、上述した各実施形態で特定された構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した内容を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
【0118】
例えば、上述の第1実施形態と上述の第2実施形態では、生体情報の測定を開始するときに、或いは、生体情報の測定を終了するときに、タイマ部12に計時を開始させた。ただし、タイマ部12に計時を開始させるタイミングは、これらに限定されない。タイマ部12に計時を開始させるタイミングとして、様々なタイミングが設定させてよい。例えば、生体情報測定装置10が
図1に示す体温計10Bである場合、タイマ部12に計時を開始させるタイミングは、体温計10Bである生体情報測定装置10が測定を開始してから所定時間経過した後であってよい。また、生体情報測定装置10が
図1に示す体温計10Bである場合、タイマ部12に計時を開始させるタイミングは、体温計10Bである生体情報測定装置10が検出する温度の時間当たりの変化が所定値以下になるときであってよい。
【0119】
例えば、上述の第1実施形態と上述の第2実施形態では、制御装置20が測定日時を算出した。ただし、制御装置20以外の装置が測定日時を算出してもよい。例えば、生体情報測定装置10が測定日時を算出してよい。この例では、生体情報測定装置10と制御装置20が通信するときに、制御装置20は、このときの通信日時を、生体情報測定装置10に送信してよい。さらに、生体情報測定装置10は、制御装置20から受信した通信日時に基づいて、測定日時を算出してよい。この後、生体情報測定装置10は、この算出した測定日時を制御装置20に送信してよい。
【0120】
例えば、上述の第2実施形態では、生体情報測定装置10が、第3計時値から第2計時値を減算して第1計時値を取得した後、この第1計時値を制御装置20に送信した。ただし、生体情報測定装置10以外の装置が、第1計時値を取得してもよい。例えば、制御装置20が第1計時値を取得してよい。この例では、生体情報測定装置10は、制御装置20に第2計時値と第3計時値を送信してよい。さらに、制御装置20は、生体情報測定装置10から受信した第2計時値及び第3計時値に基づいて、第1計時値を取得してよい。