(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
図1は、作業機1のデモンストレーションシステムの全体図である。作業機1のデモンストレーションシステムは、例えば、展示会や店頭で、需要者や取引者が作業機1の走行や動作を体感したり、作業機1の未習熟者が作業機1の操作技術を習得したりするためのシステムである。作業機1のデモンストレーションシステムは、需要者や取引者が所持する携帯端末30等の表示部34に、作業機1の操作に関する情報や、作業機1の機能を表示できる。
【0018】
作業機1とは、圃場での耕耘や作物の収穫等を含む作業を行う農業機械や、建設機械や除雪機械等を含む。農業機械は、トラクタ、コンバイン、田植機等である。建設機械は、バックホー、コンパクトトラックローダ(CTL)、スキッドステアローダ(SSL)等である。以下、農業機械の1つであるトラクタ1を例にとり説明する。トラクタ1には、例えば、耕運機、モア、テッダー、レーキ等といった作業装置4を設けることが可能である。
【0019】
まず、トラクタ1の全体構成について説明する。
図1に示すように、トラクタ1は、走行装置5を有する走行車両(走行車体)と、ディーゼルエンジン等の原動機(駆動部)と、を備えている。
トラクタ1は、制御装置10と、第1通信部12と、を備えている。また、トラクタ1は、操作装置16と、スタータスイッチ19と、スタータリレー20と、を備えている。作業装置4、走行装置5、制御装置10、第1通信部12、操作装置16、スタータスイッチ19、スタータリレー20は、CAN等の車載ネットワークNにより接続されている。つまり、車載ネットワークNにより接続されている装置は、車載ネットワークN上の装置同士で情報の送信及び取得が可能である。例えば、取得部13は、操作装置16から作業機1の操作情報を取得することができる。当該作業機1の操作情報には、操作対象の情報と、操作装置16の操作量の情報とを含む。つまり、操作情報には、操作装置16が操作された事実(操作事実)の情報を含む。例えば、アクセルペダルが操作された場合、取得部13は、操作対象であるアクセルペダルと、当該アクセルペダルの操作角度を含む操作情報を取得する。また、第1通信部12は、取得部13が取得した操作情報を、外部に送信することができる。
【0020】
制御装置10は、CPUや車両記憶部15に記憶(保存)されているプログラム等から構成され、作業機1に関する様々な制御を行う。制御装置10は、制御部11と、取得部13と、指示部14と、車両記憶部15と、を有している。制御部11は、CPU等から構成され、作業機1に関する様々な制御を行う。制御部11は、例えば、操作装置16から入力された操作情報に基づいて、作業装置4及び走行装置5の制御を行う。
【0021】
取得部13は、車両記憶部15に記憶されているプログラム等から構成されている。取
得部13は、指示部14から入力された信号に基づいて、車載ネットワークNを介して、制御部11又は操作装置16から、作業機1の操作情報を取得する。
車両記憶部15は、不揮発性のメモリ等であって、作業機1の情報を含む様々な情報を記憶する。
【0022】
第1通信部12は、例えば、携帯端末30に設けられた第2通信部33と通信する装置である。第1通信部12は、近距離、或いは、長距離の通信を行う装置である。第1通信部12は、通信規格IEEE802.15.1シリーズのBluetooth(登録商標)等により、第2通信部33と無線通信を行う。なお、第1通信部12は、第2通信部33と有線通信を行う構成であってもよい。第1通信部12は、第2通信部33に対して、例えば、取得部13が取得した作業機1の操作情報を送信する。また、第1通信部12は、第2通信部33に対して、切換信号を送信する。
【0023】
操作装置16は、作業機1の操作を行う装置である。操作装置16は、例えば、ハンドル、操作レバー、アクセルペダル等を含む。ハンドルは、オペレータが作業機1の旋回を操作する部材である。操作レバーは、オペレータが作業装置4を操作する部材である。アクセルペダルは、オペレータが原動機の回転数を操作する部材である。
スタータスイッチ19は、原動機を始動させるためのスイッチである。オペレータが、運転席8周りに設けられたキーシリンダに、エンジンキーを挿入し、当該エンジンキーの回転操作を行うと、スタータスイッチ19は、スタータリレー20に原動機始動の信号を送信する。
【0024】
スタータリレー20は、原動機の始動を行う部品である。スタータスイッチ19からスタータリレー20に原動機始動の信号が入力されると、当該スタータリレー20は、原動機の始動を行う。なお、原動機駆動の1つである原動機始動は、エンジンキーをキーシリンダに挿入してスタータリレー20をオンするような機械式(キーシリンダ式)に限定されず、無線通信によって原動機始動を許可又は禁止にするスマートエントリー式であってもよい。
【0025】
作業機1の作業装置4には作業検出部4aが設けられている。作業検出部4aは、作業装置4に設けられたアクチュエータ等の状態を検出する装置である。詳しく説明すると、作業検出部4aは、例えば、作業装置4に設けられたアクチュエータの回転数や、当該アクチュエータの回転速度等を検出する。作業検出部4aは、作業装置4に設けられ、且つ、アクチュエータの回転数や、回転速度を検出するセンサ等で構成されている。また、作業検出部4aは、車載ネットワークNを介して、作業検出部4aが検出した情報に基づく信号を制御部11に出力することができる。つまり、制御部11は、作業検出部4aから作業装置4の状態を取得することができる。
【0026】
また、作業機1の走行装置5には走行検出部5aが設けられている。走行検出部5aは、作業機1の走行速度(対地速度)、即ち走行装置5の速度を検出する装置である。走行検出部5aは、走行装置5に設けられ、且つ、作業機1の車速を検出する車速センサ等で構成されている。また、走行検出部5aは、車載ネットワークNを介して、走行検出部5aが検出した走行速度に基づく信号を制御部11に出力することができる。つまり、制御部11は、走行検出部5aから作業機1の走行速度を取得することができる。
【0027】
携帯端末30は、例えば、PCや比較的演算能力の高いスマートフォン(多機能携帯電話)等で構成されている。携帯端末30は、端末制御装置31と、第2通信部33と、端末表示部34と、を有している。
端末制御装置31は、CPUや端末記憶部32に記憶されているプログラム等から構成され、携帯端末30に関する様々な制御を行う。端末制御装置31は、端末記憶部32を有している。端末記憶部32は、不揮発性のメモリ等であって、第2通信部33が受信した情報等を記憶する。
【0028】
第2通信部33は、第1通信部12やサーバ40の第3通信部43と無線通信を行う装置である。第2通信部33は、例えば、Wi-Fi(Wireless Fidelity、登録商標)などにより第1通信部12や第3通信部43との無線通信を行う。尚、第2通信部33は、データ通信網や携帯電話通信網などにより第1通信部12や第3通信部
43との無線通信を行うものであってもよい。
【0029】
端末表示部34は、端末記憶部32に記憶されている種々の情報や、第2通信部33が受信した情報を表示することができる。端末表示部34は、例えば、
図6A〜
図8に示すような画面D1〜D9を表示することができる。
サーバ40は、サーバ制御装置41と、第3通信部43とを有している。サーバ制御装置41は、CPUやサーバ記憶部42に記憶されているプログラム等から構成され、様々な演算処理を行う。本実施形態において、サーバ制御装置41は、サーバ記憶部42を有している。サーバ記憶部42は、不揮発性のメモリ等であって、種々のプログラム等を記憶する。
【0030】
第3通信部43は、例えば、通信規格であるIEEE802.11シリーズのWi-Fi(Wireless Fidelity、登録商標)等により、携帯端末30の第2通信部33や外部と無線通信を行うものである。なお、第3通信部43は、例えば、携帯電話通信網やデータ通信網や携帯電話通信網などにより、第2通信部33と無線通信を行うものであってもよい。
【0031】
さて、制御装置10は、指示部14を有しており、制御部11は、指示部14から入力された切換信号に基づいて、通常モードからデモモードに切り換え可能である。一方、制御部11は、指示部14から入力された終了信号に基づいて、デモモードから通常モードに切り換え可能である。通常モードとは、例えば、圃場において走行や農作業を行う等の通常状態のモードである。デモモードとは、展示会や店頭において需要者や取引者に作業機1の機能を提示したり、オペレータに対して作業機1の操作方法を提示したりするモードである。
【0032】
また、指示部14は、車両記憶部15に記憶されているプログラム等から構成されている。指示部14は、例えば、操作装置16が有する切換スイッチから入力された信号に基づいて、切換信号を出力し、制御部11にデモモードへの切換を指示する。指示部14は、操作装置16から入力された当該信号に基づいて、制御部11に作業装置4及び走行装置5を停止するよう指示する。また、指示部14は、当該信号に基づいて、取得部13に作業機1の操作情報を取得するよう指示する。なお、指示部14は、操作装置16から入力された信号に基づいて、終了信号を出力し、制御部11に通常モードへの切換を指示する。
【0033】
また、端末制御装置31は、通常モードとデモモードとに切り換え可能である。通常モードにおいて、携帯端末30は、通常のPCやスマートフォンといった端末として動作する。一方、デモモードにおいて、携帯端末30は、コンテンツを表示する端末として動作する。コンテンツは、作業機1の操作に関する情報や、作業機1の機能を含む情報である。コンテンツは、機能コンテンツと、操作コンテンツを含む。機能コンテンツとは、例えば、
図6A,
図6Bに示すように、需要者や取引者に対して、作業機1が有する機能を表示するものである。機能コンテンツは、オペレータが操作装置16を操作すると、当該操作に応じて、画面が遷移するものである。例えば、表示部34に
図6Aの上図に示す画面D1が表示されている場合、オペレータが操作レバーを操作すると、画面D1から
図6Aの下図に示すD2に遷移する。
【0034】
また、操作コンテンツとは、例えば、
図7A,
図7Bに示すように、作業機1の操作装置16に対応付けられた情報であって、操作装置16の操作方法を表示部34に表示するものである。具体的には、オペレータに対して、操作装置16の操作を指示する情報である。オペレータが操作装置16を操作すると、当該操作に応じて、画面が遷移する。例えば、
図7Aの上図に示す画面D5から
図7Aの下図に示す画面D6に遷移する。つまり、オペレータは、どのような操作装置16の操作を行えば、表示部34に表示された機能を発揮できるのか認識することができる。
【0035】
また、第2通信部33は、第1通信部12と有線通信を行う構成であってもよく、第2通信部33は、例えば、第1通信部12から操作情報を受信する。第2通信部33は、第3通信部43に対して、当該第1通信部12から受信した操作情報を送信する。また、第2通信部33は、第3通信部43からコンテンツ含む情報を受信する。
サーバ記憶部42は、複数のコンテンツを記憶する。コンテンツは、上述したように作業機1の操作に関する情報や、作業機1の機能を含む情報である。
【0036】
サーバ制御装置41は、処理部41aを有している。処理部41aは、操作情報に基づいて、携帯端末30の表示部34に表示させるためのコンテンツを設定する。詳しく説明すると、本実施形態において、処理部41aは、サーバ記憶部42に記憶された複数のコンテンツから、操作情報に含まれる操作対象と、操作量に基づく操作事実とに対応付けられたコンテンツを選択し、携帯端末30の表示部34に表示するコンテンツとして設定する。具体的には、例えば、
図17に示すように、処理部41aは、サーバ記憶部42に記憶されたテーブルから、コンテンツを選択する。
【0037】
また、第3通信部43は、例えば、第2通信部33から操作情報を受信する。また、第3通信部43は、第2通信部33に対して、処理部41aが設定したコンテンツを含む情報を送信する。
以下、通常モード及びデモモードにおける作業機1の一連の流れについて説明する。
図2は、通常モードとデモモードとの切換を含む作業機1の一連の流れについて示している。なお、本実施形態において、表示部34は端末表示部34である。また、記憶部42は、サーバ記憶部42である。つまり、表示部(端末表示部)34は、処理部41aが設定したコンテンツを表示する。
【0038】
制御部11が、デモモードであるか否かを確認する(S11)。具体的に説明すると、指示部14から制御部11に対して切換信号が入力されているかを確認する。
制御部11が通常モードであると判断した場合(S11、No)、指示部14が制御部11に対して、作業装置4及び走行装置5の操作を有効化するよう指示する。また、第1通信部12が第2通信部33に対して通常モード切換信号を送信する(S12)。詳しく説明すると、指示部14は、操作装置16から制御部11に対して操作情報の入力があった場合に、当該操作情報に基づいて、作業装置4及び走行装置5を制御するよう指示する。言い換えれば、指示部14から当該指示があった場合、作業装置4及び走行装置5の操作が有効化される。
【0039】
制御部11が操作情報の入力の有無を確認する(S13)。操作装置16から制御部11に対して操作情報の入力がある場合、取得部13が当該操作情報を取得する。制御部11は、当該取得部13が取得した操作情報に基づいて、作業装置4及び走行装置5を制御する(S14)。
制御部11が作業装置4及び走行装置5の動作有無を確認する(S15)。具体的に説明すると、制御部11は、作業装置4に設けられた作業検出部4aと、走行装置5に設けられた走行検出部5aとから入力された信号に基づいて、作業装置4及び走行装置5の動作有無を確認する。
【0040】
制御部11が、作業検出部4a及び走行検出部5aから制御部11に入力された信号から作業装置4及び走行装置5の動作が有ると判断した場合、制御部11がデモモードの設定があるか確認する(S16)。具体的に説明すると、指示部14から制御部11に対して切換信号が入力されているかを確認する。
作業装置4又は走行装置5の動作が有る場合(S15、No)に、デモモードの設定があった場合(S16、Yes)、制御部11は、通常モードからデモモードへの変更を行わない。即ち、作業装置4又は走行装置5のいずれかが動作中においては(S15、No)、制御部11は、通常モードからデモモードへの変更が行われないため、作業装置4又は走行装置5が動作中において、
表示部34は、コンテンツの表示、処理部41a
は、コンテンツ設定等のデモンストレーションを実施しない。
【0041】
また、作業装置4又は走行装置5の動作が有る場合(S15、No)に、デモモードの設定があった場合(S16、Yes)、表示部34が警告画面を表示する(S17)。即ち、走行装置5又は作業装置4が動作中において、
表示部34は、警告画面を表示することで、デモンストレーションを実施できないことを通知する。なお、作業装置4又は走行装置5のいずれかが動作中において、
表示部34は、デモンストレーションを実施できないことを通知する
ような構成であってもよい。
【0042】
一方、制御部11が、作業検出部4a及び走行検出部5aから入力された信号から作業装置4及び走行装置5の動作が無いと判断した場合、制御部11は、エンジンキーの操作がされているか否かを判断する。具体的には、制御部11は、エンジンキーをキーシリンダに挿入してスタータリレー20をオンするような操作がされた場合、スタータリレー20から制御部11に入力された信号に基づいて、エンジンキーの操作の有無を判断する(S21)。エンジンキー操作がある場合は、作業機1の動作を終了する。
【0043】
一方、制御部11がデモモードか確認し(S11)、デモモードであると判断した場合、指示部14が制御部11に対して、作業装置4及び走行装置5の操作を無効化するよう指示する。また、第1通信部12が第2通信部33に対してデモモード切換信号を送信する(S18)。当該指示部14が制御部11に対して、作業装置4及び走行装置5の操作を無効化するよう指示するステップを第1ステップということがある。
【0044】
指示部14が取得部13に対して、操作装置16から操作情報を取得するよう指示する。取得部13が操作情報の入力の有無を確認する(S19)。
取得部13が、操作情報の入力があると判断した場合、取得部13が当該操作情報を取得する。当該取得部13が操作情報を取得するステップを第2ステップということがある。第1通信部12が第2通信部33に対して、取得部13が取得した当該操作情報を送信する(S20)。
【0045】
制御部11は、エンジンキーの操作がされているか否かを判断する。具体的には、制御部11は、エンジンキーをキーシリンダに挿入してスタータリレー20をオンするような操作がされた場合、スタータリレー20から制御部11に入力された信号に基づいて、エンジンキーの操作の有無を判断する(S21)。エンジンキー操作がある場合は、作業機1の動作を終了する。
【0046】
次に、携帯端末30の一連の流れについて説明する。
図3は、通常モードとデモモードとの切換を含む携帯端末30の一連の流れについて示している。
端末制御装置31が、デモモードであるか否かを確認する(S31)。具体的には、第2通信部33が第1通信部12からデモモード切換信号を受信しているか否かにより、端末制御装置31は、デモモードであるか否かを判断する。
【0047】
端末制御装置31が、通常モードであると判断した場合、携帯端末30は、通常のPCやスマートフォンといった端末として動作する。
一方、端末制御装置31がデモモードか確認し(S31)、デモモードであると判断した場合、第2通信部33は、第1通信部12から操作情報を受信しているか確認する(S32)。
【0048】
第2通信部33が、第1通信部12から操作情報を受信している場合、第2通信部33が第3通信部43に対して、当該操作情報を送信する(S33)。
第2通信部33が、第3通信部43から当該操作情報に基づくコンテンツを受信しているか確認する(S34)。
第2通信部33が、第3通信部43からコンテンツを受信している場合、表示部34が当該受信したコンテンツを表示する(S35)。表示部34が当該受信したコンテンツを表示するステップを第4ステップということがある。具体的には、表示部34は、
図6A,
図6B,
図7A,
図7Bに示すようなコンテンツを表示する。また、第2通信部33が受信した操作情報に基づいて、例えば、表示部34が表示する画面は、
図6Aの上図の画面D1から下図の画面D2に遷移する。詳しく説明すると、
図6A及び
図6Bは、作業機1の機能を説明するためのコンテンツである。
図6Aの上図の画面D1は、作業機1の作業装置4を上昇させた場合、作業装置4の回転が停止し且つ音声と表示部34の画面表示とで作業装置4の上昇を通知する機能を示す。また、
図6Aの下図の画面D2は、作業装置4を下降させた場合、作業装置4の回転が開始される機能を示す。画面D1が表示部34に表示されている場合において、オペレータが操作装置16を操作して、作業装置4を下降させる操作を行うと、表示部34の画面が、画面D1から画面D2に遷移する。また、
図6Bの上図の画面D3は、作業機1の作業内容に合わせて、エンジン回転数が自動で変更される機能を示す。詳しくは、作業機1が前進している場合には、エンジン回転数は
2000回転で設定される。一方、作業機1が枕地に至ると、作業機1は、当該枕地においてはエンジン回転数を1000回転に設定して旋回する。画面D3に係るコンテンツが表示部34に表示されている場合において、オペレータが操作装置16を操作して、作業装置4を旋回させる操作を行うと、表示部34の画面が、画面D3から
図6Bの下図の画面D4に遷移する。
【0049】
図7A及び
図7Bは、オペレータが作業機1の操作方法を習得するためのコンテンツである。
図7Aの上図の画面D5は、走行装置5の変速を切り換えるための変速レバーの操作方法を示す。詳しくは、作業機1の変速を2速に切り換える場合の変速レバーの操作を示している。係るコンテンツが表示部34に表示されている場合において、オペレータが変速レバーを操作して、走行装置5を2速に変速する操作を行うと、表示部34の画面D5から
図7Aの下図の画面D6に遷移する。また、
図7Bの上図の画面D7は、作業機1の駆動方法を切り換えるためのスイッチの操作方法を示す。詳しくは、走行装置5を2輪駆動から4輪駆動に切り換える場合のスイッチの操作を示している。画面D7に係るコンテンツが表示部34に表示されている場合において、オペレータがスイッチを操作して、走行装置5を4輪駆動に切換える操作を行うと、表示部34の画面が、画面D7から
図7Bの下図の画面D8に遷移する。
【0050】
端末制御装置31がデモモードを終了するか否かを確認する(S36)。具体的に説明すると、第1通信部12から第2通信部33に対して終了信号が送信されているかを確認する。第2通信部33が終了信号を受信していると、携帯端末30は、デモモードを終了する。
次に、サーバ40の一連の流れについて説明する。
図4は、サーバ40の一連の流れについて示している。
【0051】
サーバ制御装置41が、デモモードを受け付けられるか確認する(S41)。サーバ40がデモ以外の他の処理を優先する場合など、サーバ40がデモモードを受付できない場合、サーバ40は通常のサーバ40として動作する。
一方、サーバ制御装置41がデモモードを受け付けられるか確認し(S41)、デモモードを受付できる場合、第3通信部43が第2通信部33から操作情報を受信しているか否かを確認する(S42)。
【0052】
第3通信部43が第2通信部33から操作情報を受信している場合、処理部41aがコンテンツ設定プロセスに移行する(S43)。
第3通信部43が、第2通信部33に対して当該設定したコンテンツを送信する(S44)。
次に、サーバ40の一連の流れについて説明する。
図5Aは、通常モードとデモモードとの切換を含むサーバ40の一連の流れについて示している。
【0053】
処理部41aは、第3通信部43が受信した操作情報を取得する。処理部41aが当該取得した操作情報と、サーバ記憶部42に記憶されている情報とを照合する(S51)。
処理部41aが操作情報に基づいて、当該操作情報に対応するコンテンツを、サーバ記憶部42から取得する(S52)。詳しく説明すると、本実施形態において、処理部41aは、サーバ記憶部42に記憶された複数のコンテンツから、操作情報に含まれる操作対象と、操作量に基づく操作事実とに対応付けられたコンテンツを選択し、携帯端末30の表示部34に表示するコンテンツとして設定する。具体的には、例えば、
図17に示すように、処理部41aは、サーバ記憶部42に記憶されたテーブルから、コンテンツを選択する。例えば、操作装置16のうち、作業装置4を上昇させる操作がされた場合には、当該操作情報に基づいて、処理部41aは、サーバ記憶部42から
図6Aに示す操作コンテンツを取得する。また、例えば、操作装置16のうち、変速レバーの操作がされた場合には、当該変速レバーの操作情報に基づいて、処理部41aは、サーバ記憶部42から
図7Aに示す操作コンテンツを取得する。
【0054】
処理部41aは、当該取得したコンテンツを表示部34に表示させるコンテンツとして設定する(S53)。当該処理部41aが、取得したコンテンツを表示部34に表示させるコンテンツとして設定するステップを第3ステップということがある。
本発明の一態様に係る作業機1のデモンストレーションシステムは、取得部13と、処理部41aと、表示部34と、を備える。これによって、作業機1の操作に対応し、且つ、作業機1の操作方法に関するコンテンツを表示することができる。このため、作業機1のオペレータの操作によって、各コンテンツを表示するものであるため、展示会の参加者等を含む需要者が参加式のデモンストレーションを行うことができる。また、作業機1の操作と同一の操作を、作業機1内で実際に行うため、より臨場感のある操作練習を行うことができる。
【0055】
また、作業機1のデモンストレーションシステムは、記憶部42を備え、処理部41aは、取得部13が取得した操作情報に基づいて、記憶部42に記憶されている複数のコンテンツから、一又は複数のコンテンツを選択し、当該コンテンツを表示部34に表示させるよう設定する。これによって、既存の作業機1が有する構成である記憶部42に、予め準備されたコンテンツを表示部34に表示することができる。このため、従来の作業機1の構成に新たな構成を追加することなく、当該デモンストレーションシステムを導入することができる。
【0056】
また、作業機1のデモンストレーションシステムは、作業機1に設けられた作業装置4と、作業機1に設けられた走行装置5と、を制御する制御部11と、取得部13に作業機1の操作情報を取得するよう指示し、制御部11に作業装置4及び走行装置5を停止するよう指示する指示部14と、を備える。これによって、作業機1がデモモードである場合には、作業機1が有する走行装置5と作業装置4とを停止させた状態で、デモンストレーションを行うことができる。このため、展示会等でのデモンストレーション中に、作業機1の作業装置4や走行装置5が意図せず動作する可能性を低減することができる。
【0057】
また、作業機1のデモンストレーションシステムは、作業機1に設けられ、且つ、操作情報の送信が可能な第1通信部12と、携帯端末30に設けられ、且つ、第1通信部12と通信可能であって、コンテンツを外部から受信する第2通信部33と、
を備え、表示部34は、携帯端末30に設けられ、且つ、第2通信部33が受信したコンテンツを表示する。これによって、作業機1に設けられている制御部11に十分な処理能力がない場合や、車両記憶部15に十分な容量が無い場合であっても、外部からコンテンツを取得することができる。このため、従来の作業機1であっても、容易にデモンストレーションシステムを導入することができる。
【0058】
また、作業機1のデモンストレーションシステムは、外部に設けられたサーバ40に設けられ、且つ、第2通信部33と通信可能であって、第2通信部33にコンテンツを送信する
第3通信部
43を備え、処理部41a及び記憶部42は、サーバ40に設けられ、第3通信部43は、処理部41aが取得したコンテンツを第2通信部33に送信する。これによって、作業機1に設けられている制御部11に十分な処理能力がない場合や、車両記憶部15に十分な容量が無い場合であっても、外部のサーバ40の処理能力や記憶領域を利用することができる。このため、従来の作業機1であっても、容易にデモンストレーションシステムを導入することができる。
【0059】
また、作業機1に設けられた作業装置4と、作業機1に設けられた走行装置5と、を備え、走行装置5、または作業装置4のいずれかが動作中において、
表示部34は、デモンストレーションを実施しない。これによって、作業機1での作業中に、オペレータが操作を誤ってデモモードに移行することを回避することができる。このため、作業機1による作業を妨げることなく、作業機1にデモモードの搭載をすることができる。
【0060】
また、作業機1に設けられた作業装置4と、作業機1に設けられた走行装置5と、走行装置5、または作業装置4のいずれかが動作中において、
表示部34は、デモンストレーションを実施できないことを通知する。これによって、オペレータは、デモモードに移行することができないことを認識することができる。
【0061】
次に、サーバ40の一連の流れについて説明する。
図5Bは、サーバ40の一連の流れについて示している。
処理部41aは、第3通信部43が受信した操作情報を取得する(S151)。
処理部41aが当該取得した操作情報に基づいて、作業機1の状態を演算する(S152)。具体的に説明すると、処理部41aは、当該取得した操作情報から、原動機、作業装置4及び走行装置5を含む作業機1が有する機器の各種パラメータを演算する。処理部41aは、当該演算されたパラメータから作業機1の走行速度や作業装置4の位置等を含む作業機1の状態を演算する。
【0062】
処理部41aが当該演算した作業機1の状態を表示部34に表示させるコンテンツとして設定する(S153)。当該処理部41aが当該演算した作業機1の状態を表示部34に表示させるコンテンツとして設定するステップを第3ステップということがある。つまり、処理部41aは、取得部13が取得した操作情報に基づいて、作業機1の状態を演算し、且つ、当該演算結果をコンテンツとして設定する。詳しく説明すると、本実施形態において、処理部41aは、第1実施形態とは異なり、操作情報に含まれる操作対象と、操作量とに基づいて、作業機1の状態を演算し、且つ、当該演算結果をコンテンツとして設定する。表示部34は、例えば、
図8に示すような画面D9を表示する。画面D9には作業機1の仮想モデルが表示される。画面D9は、作業機1の側面図が表示されており、表示部34をスワイプする等の所定の操作をすることで、画面D9に表示されている作業機1の視点を変更することができる。なお、表示部34が表示する画面は、作業機1の状態を表示するものであればよく、各パラメータを数値で表示するものであっても何でもよい。
【0063】
本発明の一態様に係る作業機1のデモンストレーションシステムにおいて、処理部41aは、取得部13が取得した操作情報に基づいて、作業機1の状態を演算し、且つ、当該演算結果をコンテンツとして設定する。これによって、作業機1の操作に対応し、作業機1の状態に関するコンテンツを表示することができる。このため、作業機1のオペレータの操作によって、作業機1の状態を表示するものであるため、作業機1を作業機外から目視で確認することなく、作業機1の各種パラメータを確認することができる。つまり、展示会の参加者等を含む需要者が自らの操作によって、作業機1の操作感覚を体感することができる。また、作業機1の操作と同一の操作を、作業機1内で実際に行うため、より臨場感のある操作練習を行うことができる。
【0064】
作業機1のデモンストレーション方法は、作業機1に設けられた走行装置5と、作業機1に設けられた作業装置4と、を停止するよう制御する第1ステップと、作業機1の操作情報を取得する第2ステップと、第2ステップで取得した操作情報に基づいて、作業機1
の状態を演算し、コンテンツとして設定する第3ステップと、第3ステップで設定したコンテンツを、作業機1又は携帯端末30に設けられた表示部34に表示する第4ステップと、を含む。これによって、作業機1の操作に対応し、作業機1の状態に関するコンテンツを表示することができる。このため、作業機1のオペレータの操作によって、作業機1の状態を表示するものであるため、作業機1を作業機外から目視で確認することなく、作業機1の各種パラメータを確認することができる。つまり、展示会の参加者等を含む需要者が自らの操作によって、作業機1の操作感覚を体感することができる。また、作業機1の操作と同一の操作を、作業機1内で実際に行うため、より臨場感のある操作練習を行うことができる。さらには、展示会等でのデモンストレーション中に、作業機1の作業装置4や走行装置5が意図せず動作する可能性を低減することができる。
[第3実施形態]
図9は、本発明の第3実施形態に係る作業機1のデモンストレーションシステムの全体図を示している。第3実施形態にかかる作業機1のデモンストレーションシステムは、サーバ40でコンテンツの設定が行われ、作業機1に設けられた車両表示部17に当該設定されたコンテンツが表示される。本実施形態において作業機1の運転席8の周りに車両表示部17が設けられている。当該車両表示部17は、作業機1の各種情報を表示する画面である。車両表示部17は、例えば、原動機の回転数や、走行装置5の車速等を表示することができる。本実施形態において表示部17は、車両表示部17である。つまり、表示部(車両表示部)17は、処理部41aが設定したコンテンツを表示する。なお、第1実施形態又は第2実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、その説明は省略する。
【0065】
さて、作業機1の制御部11は、上述したように、通常モードと、デモモードとに切り換え可能である。以下、通常モード及びデモモードにおける作業機1の一連の流れについて説明する。
図10は、通常モードとデモモードとの切換を含む作業機1の一連の流れについて示している。
制御部11が、デモモードであるか否かを確認する(S111)。具体的に説明すると、制御部11は、指示部14から制御部11に対して切換信号が入力されているかを確認する。
【0066】
制御部11が通常モードであると判断した場合、指示部14が制御部11に対して、作業装置4及び走行装置5の操作を有効化するよう指示する。また、第1通信部12が第2通信部33に対して通常モード切換信号を送信する(S112)。詳しく説明すると、指示部14は、操作装置16から制御部11に対して操作情報の入力があった場合に、当該操作情報に基づいて、作業装置4及び走行装置5を制御するよう指示する。言い換えれば、指示部14から当該指示があった場合、作業装置4及び走行装置5の操作が有効化される。
【0067】
制御部11が操作情報の入力の有無を確認する(S113)。操作装置16から制御部11に対して操作情報の入力がある場合、取得部13が当該操作情報を取得する。制御部11は、当該取得部が取得した操作情報に基づいて、作業装置4及び走行装置5を制御する(S114)。
制御部11が作業装置4及び走行装置5の動作有無を確認する(S115)。具体的に説明すると、制御部11は、作業装置4に設けられた作業検出部4aと、走行装置5に設けられた走行検出部5aとから入力された信号に基づいて、作業装置4及び走行装置5の動作有無を確認する。
【0068】
制御部11が、作業検出部4a及び走行検出部5aから入力された信号から作業装置4及び走行装置5の動作が有ると判断した場合、制御部11がデモモードの設定があるか確認する(S116)。具体的に説明すると、指示部14から制御部11に対して切換信号が入力されているかを確認する。
デモモードの設定があった場合、例えば、表示部17が警告画面を表示する(S117)。
【0069】
一方、制御部11が、作業検出部4a及び走行検出部5aから入力された信号から作業装置4及び走行装置5の動作が無いと判断した場合、制御部11は、エンジンキーの操作
がされているか否かを判断する。具体的には、制御部11は、エンジンキーをキーシリンダに挿入してスタータリレー20をオンするような操作がされた場合、スタータリレー20から制御部11に入力された信号に基づいて、エンジンキーの操作の有無を判断する(S123)。エンジンキー操作がある場合は、作業機1の動作を終了する。
【0070】
また、制御部11がデモモードか確認し(S111)、デモモードであると判断した場合、指示部14が制御部11に対して、作業装置4及び走行装置5の操作を無効化するよう指示する。また、第1通信部12が第2通信部33に対してデモモード切換信号を送信する(S118)。
指示部14が取得部13に対して、操作装置16から操作情報を取得するよう指示する。取得部13が操作情報の入力の有無を確認する(S119)。
【0071】
取得部13が、操作情報の入力があると判断した場合、取得部13が当該操作情報を取得する。第1通信部12が第2通信部33に対して、取得部13が取得した当該操作情報を送信する(S120)。
第1通信部12が、第2通信部33から当該操作情報に基づくコンテンツを受信しているか確認する(S121)。
【0072】
第1通信部12が、第2通信部33からコンテンツを受信している場合、表示部17が当該受信したコンテンツを表示する(S122)。具体的には、表示部17は、
図6A〜
図8に示すような画面D1〜D9のコンテンツを表示する。また、第2通信部33が受信した操作情報に基づいて、表示部17が表示する画面は、異なる画面に遷移する。
制御部11は、エンジンキーの操作がされているか否かを判断する。具体的には、制御部11は、エンジンキーをキーシリンダに挿入してスタータリレー20をオンするような操作がされた場合、スタータリレー20から制御部11に入力された信号に基づいて、エンジンキーの操作の有無を判断する(S123)。エンジンキー操作がある場合は、作業機1の動作を終了する。
【0073】
次に、携帯端末30の一連の流れについて説明する。
図11は、通常モードとデモモードとの切換を含む携帯端末30の一連の流れについて示している。
端末制御装置31が、デモモードであるか否かを確認する(S131)。具体的には、第2通信部33が第1通信部12からデモモード切換信号を受信しているか否かにより、端末制御装置31は、デモモードであるか否かを判断する。
【0074】
通常モードである場合、携帯端末30は、通常のPCやスマートフォンといった端末として動作する。
一方、端末制御装置31がデモモードか確認し(S131)、デモモードであると判断した場合、第2通信部33は、第1通信部12から操作情報を受信しているか確認する(S132)。
【0075】
第2通信部33が、第1通信部12から操作情報を受信している場合、第2通信部33が第3通信部43に対して、当該操作情報を送信する(S133)。
第2通信部33が、第3通信部43から当該操作情報に基づくコンテンツを受信しているか確認する(S134)。
第2通信部33が、第3通信部43からコンテンツを受信している場合、第2通信部33は、第1通信部12に対して、当該受信したコンテンツを送信する(S135)。
【0076】
端末制御装置31がデモモードを終了するか否かを確認する(S136)。具体的に説明すると、第1通信部12から第2通信部33に対して終了信号が送信されているかを確認する。第2通信部33が終了信号を受信していると、携帯端末30は、デモモードを終了する。
本発明の一態様に係る作業機1のデモンストレーションシステムは、作業機1に設けられ、且つ、操作情報の送信及びコンテンツを受信可能な第1通信部12と、携帯端末30に設けられ、且つ、第1通信部12と通信可能であって、コンテンツを外部から受信する第2通信部33と、を備え、表示部17は、作業機1に設けられ、且つ、第2通信部33から第1通信部12が受信したコンテンツを表示する。これによって、作業機1に設けられている制御部11に十分な処理能力がない場合や、車両記憶部15に十分な容量が無い
場合であっても、処理能力の高いサーバ40で処理を行い、携帯端末30を介してコンテンツを取得することができる。このため、従来の作業機1であっても、容易にデモンストレーションシステムを導入することができる。また、作業機1が有する車両表示部17にコンテンツを表示するため、オペレータは車両表示部17に表示されたコンテンツを容易に確認することができる。
[第4実施形態]
図12は、本発明の第4実施形態に係る作業機1のデモンストレーションシステムの全体図を示している。第4実施形態にかかる作業機1のデモンストレーションシステムは、携帯端末30でコンテンツの設定が行われ、携帯端末30に設けられた端末表示部34に当該コンテンツが表示される。本実施形態において、端末制御装置31が処理部31aを有している。また、表示部34は、端末表示部34である。記憶部32は、端末記憶部32である。つまり、表示部(端末表示部)33は、処理部31aが設定したコンテンツを表示する。なお、第1〜第3実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、その説明は省略する。
【0077】
さて、作業機1の制御部11は、上述したように、通常モードと、デモモードとに切り換え可能である。携帯端末30の一連の流れについて説明する。
図13は、通常モードとデモモードとの切換を含む携帯端末30の一連の流れについて示している。
端末制御装置31が、デモモードであるか否かを確認する(S231)。具体的には、第2通信部33が第1通信部12からデモモード切換信号を受信しているか否かにより、端末制御装置31は、デモモードであるか否かを判断する。
【0078】
通常モードである場合、携帯端末30は、通常のPCやスマートフォンといった端末として動作する。
一方、端末制御装置31がデモモードか確認し(S231)、デモモードであると判断した場合、第2通信部33は、第1通信部12から操作情報を受信しているか確認する(S232)。
【0079】
第2通信部33が、第1通信部12から操作情報を受信している場合、端末処理部31aがコンテンツ設定プロセスに移行する(S233)。
端末表示部34が当該設定されたコンテンツを表示する(S234)。具体的には、表示部34は、
図6A〜
図8に示すようなコンテンツを表示する。また、第2通信部33が受信した操作情報に基づいて、表示部34が表示する画面は、異なる画面に遷移する。
【0080】
端末制御装置31がデモモードを終了するか否かを確認する(S235)。具体的に説明すると、第1通信部12から第2通信部33に対して終了信号が送信されているかを確認する。第2通信部33が終了信号を受信していると、携帯端末30は、デモモードを終了する。
本発明の一態様に係る作業機1のデモンストレーションシステムは、作業機1に設けられ、且つ、操作情報を送信可能な第1通信部12と、携帯端末30に設けられ、且つ、第1通信部12と通信可能な第2通信部33と、を備え、処理部31a、記憶部32、及び表示部34は、携帯端末30に設けられている。これによって、作業機1に設けられている制御部11に十分な処理能力がない場合や、車両記憶部15に十分な容量が無い場合であっても、PCや、比較的処理能力の高い携帯端末30であるスマートフォン等で処理を行い、コンテンツを取得することができる。このため、従来の作業機1であっても、容易にデモンストレーションシステムを導入することができる。
[第5実施形態]
第5実施形態にかかる作業機1のデモンストレーションシステムは、携帯端末30でコンテンツの設定が行われ、作業機1に設けられた車両表示部17に当該コンテンツが表示される。本実施形態において表示部17は、車両表示部17である。また、処理部31aは、端末処理部31aである。記憶部32は、端末記憶部32である。つまり、表示部(車両表示部)17は、処理部31aが設定したコンテンツを表示する。なお、第1〜第4実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、その説明は省略する。
【0081】
携帯端末30の一連の流れについて説明する。
図14は、通常モードとデモモードとの
切換を含む携帯端末30の一連の流れについて示している。
端末制御装置31が、デモモードであるか否かを確認する(S331)。具体的には、第2通信部33が第1通信部12からデモモード切換信号を受信しているか否かにより、端末制御装置31は、デモモードであるか否かを判断する。
【0082】
通常モードである場合、携帯端末30は、通常のPCやスマートフォンといった端末として動作する。
一方、端末制御装置31がデモモードか確認し(S331)、デモモードであると判断した場合、第2通信部33は、第1通信部12から操作情報を受信しているか確認する(S332)。
【0083】
第2通信部33が、第1通信部12から操作情報を受信している場合、端末処理部31aがコンテンツ設定プロセスに移行する(S333)。
第2通信部33が第1通信部12に対して、当該設定されたコンテンツを送信する(S334)。
端末制御装置31がデモモードを終了するか否かを確認する(S335)。具体的に説明すると、第1通信部12から第2通信部33に対して終了信号が送信されているかを確認する。第2通信部33が終了信号を受信していると、携帯端末30は、デモモードを終了する。
【0084】
本発明の一態様に係る作業機1のデモンストレーションシステムは、作業機1に設けられ、且つ、操作情報の送信及びコンテンツを受信可能な第1通信部12と、携帯端末30に設けられ、且つ、第1通信部12と通信可能であって、第1通信部12にコンテンツを送信可能な第2通信部33と、を備え、処理部31a及び記憶部32は、携帯端末30に設けられ、表示部17は、作業機1に設けられ、且つ、第1通信部12が第2通信部33から受信したコンテンツを表示する。これによって、作業機1に設けられている制御部11に十分な処理能力がない場合や、車両記憶部15に十分な容量が無い場合であっても、PCや、比較的処理能力の高い携帯端末30であるスマートフォン等で処理を行い、コンテンツを取得することができる。このため、従来の作業機1であっても、容易にデモンストレーションシステムを導入することができる。作業機1が有する車両表示部17にコンテンツを表示するため、オペレータは車両表示部17に表示されたコンテンツを容易に確認することができる。
[第6実施形態]
図15は、本発明の第6実施形態に係る作業機1のデモンストレーションシステムの全体図を示している。第6実施形態にかかる作業機1のデモンストレーションシステムは、作業機1の制御部11でコンテンツの設定が行われ、作業機1に設けられた車両表示部17に当該コンテンツが表示される。本実施形態において、制御部11が処理部11aを有している。また、表示部17は、車両表示部17である。記憶部15は、車両記憶部15である。つまり、表示部(車両表示部)17は、処理部11aが設定したコンテンツを表示する。なお、第1〜第5実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、その説明は省略する。
【0085】
さて、作業機1の制御部11は、上述したように、通常モードと、デモモードとに切り換え可能である。以下、通常モード及びデモモードにおける作業機1の一連の流れについて説明する。
図16は、通常モードとデモモードとの切換を含む作業機1の一連の流れについて示している。
制御部11が、デモモードであるか否かを確認する(S211)。具体的に説明すると、指示部14から制御部11に対して切換信号が入力されているかを確認する。
【0086】
制御部11が通常モードであると判断した場合、指示部14が制御部11に対して、作業装置4及び走行装置5の操作を有効化するよう指示する(S212)。詳しく説明すると、指示部14は、操作装置16から制御部11に対して操作情報の入力があった場合に、当該操作情報に基づいて、作業装置4及び走行装置5を制御するよう指示する。言い換えれば、指示部14から当該指示があった場合、作業装置4及び走行装置5の操作が有効化される。
【0087】
制御部11が操作情報の入力の有無を確認する(S213)。操作装置16から制御部11に対して操作情報の入力がある場合、取得部13が当該操作情報を取得する。制御部11は、当該取得部が取得した操作情報に基づいて、作業装置4及び走行装置5を制御する(S214)。
制御部11が作業装置4及び走行装置5の動作有無を確認する(S215)。具体的に説明すると、制御部11は、作業装置4に設けられた作業検出部4aと、走行装置5に設けられた走行検出部5aとから入力された信号に基づいて、作業装置4及び走行装置5の動作有無を確認する。
【0088】
制御部11が、作業検出部4a及び走行検出部5aから入力された信号から作業装置4及び走行装置5の動作が有ると判断した場合、制御部11がデモモードの設定があるか確認する(S216)。具体的に説明すると、指示部14から制御部11に対して切換信号が入力されているかを確認する。
デモモードの設定があった場合、例えば、表示部17が警告画面を表示する(S217)。
【0089】
一方、制御部11が、作業検出部4a及び走行検出部5aから入力された信号から作業装置4及び走行装置5の動作が無いと判断した場合、制御部11は、エンジンキーの操作がされているか否かを判断する。具体的には、制御部11は、エンジンキーをキーシリンダに挿入してスタータリレー20をオンするような操作がされた場合、スタータリレー20から制御部11に入力された信号に基づいて、エンジンキーの操作の有無を判断する(S222)。エンジンキー操作がある場合は、作業機1の動作を終了する。
【0090】
また、制御部11がデモモードか確認し(S211)、デモモードであると判断した場合、指示部14が制御部11に対して、作業装置4及び走行装置5の操作を無効化するよう指示する(S218)。
指示部14が取得部13に対して、操作装置16から操作情報を取得するよう指示する。取得部13が操作情報の入力の有無を確認する(S219)。
【0091】
取得部13が、操作情報の入力があると判断した場合、端末処理部11a(処理部11a)がコンテンツ設定プロセスに移行する(S220)。
表示部17が当該設定されたコンテンツを表示する(S221)。具体的には、表示部17は、
図6A〜
図8に示すようなコンテンツを表示する。また、第2通信部33が受信した操作情報に基づいて、表示部17が表示する画面は、異なる画面に遷移する。
【0092】
制御部11は、エンジンキーの操作がされているか否かを判断する。具体的には、制御部11は、エンジンキーをキーシリンダに挿入してスタータリレー20をオンするような操作がされた場合、スタータリレー20から制御部11に入力された信号に基づいて、エンジンキーの操作の有無を判断する(S222)。エンジンキー操作がある場合は、作業機1の動作を終了する。
【0093】
本発明の一態様に係る作業機1のデモンストレーションシステムにおいて、処理部11aは、制御部11が有しており、表示部17は、作業機1又は携帯端末30に設けられている。これによって、従来の作業機1に設けられている構成で、デモンストレーションのコンテンツを表示することができる。このため、従来の作業機1であっても、容易にデモンストレーションシステムを導入することができる。
【0094】
以上、本発明について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。