(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6980690
(24)【登録日】2021年11月19日
(45)【発行日】2021年12月15日
(54)【発明の名称】車両ドア開閉装置
(51)【国際特許分類】
E05F 15/73 20150101AFI20211202BHJP
E05F 15/611 20150101ALI20211202BHJP
E05F 15/74 20150101ALI20211202BHJP
B60J 5/10 20060101ALI20211202BHJP
F21S 43/00 20180101ALI20211202BHJP
F21W 103/00 20180101ALN20211202BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20211202BHJP
【FI】
E05F15/73
E05F15/611
E05F15/74
B60J5/10 K
F21S43/00
F21W103:00
F21Y115:10
【請求項の数】4
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2018-552447(P2018-552447)
(86)(22)【出願日】2017年10月6日
(86)【国際出願番号】JP2017036526
(87)【国際公開番号】WO2018096808
(87)【国際公開日】20180531
【審査請求日】2020年10月5日
(31)【優先権主張番号】特願2016-229437(P2016-229437)
(32)【優先日】2016年11月25日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000138462
【氏名又は名称】株式会社ユーシン
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】徳留 哲夫
【審査官】
秋山 斉昭
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2015/0009062(US,A1)
【文献】
特開2003−341452(JP,A)
【文献】
国際公開第2015/113551(WO,A1)
【文献】
特開2010−236329(JP,A)
【文献】
特表2017−512272(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05F 15/00−15/79
B60J 5/10
E05B 49/00
F21S 43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のドアを開閉駆動する駆動手段と、
車外の検出範囲に位置する被検出物を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づいて、前記駆動手段を駆動制御して前記ドアを開閉する制御手段と、
を備え、
前記検出手段は、車両後方に配置された照明手段の内部に配置されており、
前記検出手段は、電極と検出回路を有する回路基板で構成された静電容量センサであり、
前記電極は、前記検出回路に電気的に接続された送信電極と、前記送信電極から発生した電気力線を受信する受信電極とからなり、
前記受信電極を、前記照明手段の内部に設けたリフレクタとしたことを特徴とする車両ドア開閉装置。
【請求項2】
車両のドアを開閉駆動する駆動手段と、
車外の検出範囲に位置する被検出物を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づいて、前記駆動手段を駆動制御して前記ドアを開閉する制御手段と、
を備え、
前記検出手段は、車両後方に配置された照明手段の内部に配置されており、
前記検出手段は、電極と検出回路を有する回路基板で構成された静電容量センサであり、
前記照明手段は、光源とリフレクタを収容する箱状のケースと、前記ケースの前面に取り付けられるレンズとを備え、
前記電極を前記ケースの内側面に沿って配置したことを特徴とする車両ドア開閉装置。
【請求項3】
車両のドアを開閉駆動する駆動手段と、
車外の検出範囲に位置する被検出物を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づいて、前記駆動手段を駆動制御して前記ドアを開閉する制御手段と、
を備え、
前記検出手段は、車両後方に配置された照明手段の内部に配置されており、
前記検出手段は、電極と検出回路を有する回路基板で構成された静電容量センサであり、
前記照明手段は、光源とリフレクタを収容する箱状のケースと、前記ケースの前面に取り付けられるレンズを備え、
前記電極を透明電極として、前記レンズに配置したことを特徴とする車両ドア開閉装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記検出手段が検出した距離変化から前記駆動手段がドア開閉制御を行うための操作パターンであるかを判定し、所定の操作パターンであると判定されることにより、前記駆動手段を駆動制御して前記ドアを開閉することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車両ドア開閉装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両ドア開閉装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、車両ドア開閉装置として、障害物が予め定められた複数条件を満たす検出パターンで検出された場合、後席ドア開閉駆動部に後席ドアの開動作を行わせるようにしたものが公知である(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−221982号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の車両ドア開閉装置では、障害物を検出するためのセンサがバンパーに装着されているため、バンパーへの穴空け加工が必要である。また、バンパー以外の別部品として取り付ける場合、取付位置が制限され、加工が煩雑なものとなる。
【0005】
そこで、本発明は、車両後方に配置された照明手段に検出手段を組み込むことにより、煩雑な加工を不要とすることができる車両ドア開閉装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、
車両のドアを開閉駆動する駆動手段と、
車外の検出範囲に位置する被検出物を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づいて、前記駆動手段を駆動制御して前記ドアを開閉する制御手段と、
を備え、
前記検出手段は、車両後方に配置された照明手段の内部に設けた光源からの光を反射拡散するリフレクタの背後に配置されて
おり、
前記検出手段は、電極と検出回路を有する回路基板で構成された静電容量センサであり、
前記電極は、前記検出回路に電気的に接続された送信電極と、前記送信電極から発生した電気力線を受信する受信電極とからなり、
前記受信電極を、前記照明手段の内部に設けたリフレクタとしたことを特徴とする車両ドア開閉装置を提供する。
また、前記照明手段は、光源とリフレクタを収容する箱状のケースと、前記ケースの前面に取り付けられるレンズとを備え、
前記電極を前記ケースの内側面に沿って配置してもよく、または前記電極を透明電極として、前記レンズに配置してもよい。
【0007】
この構成により、検出手段を車両後方に配置された照明手段に組み込むことで、バンパー等の加工を不要とすることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、検出手段を車両後方に配置された照明手段に組み込むようにしたので、煩雑な加工が不要となり、検出手段を照明手段の内部に配置するだけの簡単な構成で使用者の動きを検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態に係る検出手段が採用されるテールランプを示す車両の背面図。
【
図4】本実施形態に係る車両ドア開閉処理を示すフローチャート。
【
図5】
図3の赤外トリガ処理を示すフローチャート。
【
図6】
図3の静電トリガ処理を示すフローチャート。
【
図7A】第2実施形態に係るテールランプの正面図。
【
図8A】第3実施形態に係るテールランプの正面図。
【
図9A】第4実施形態に係るテールランプの正面図。
【
図10A】第5実施形態に係るテールランプの正面図。
【
図11A】第6実施形態に係るテールランプの正面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「側」、「端」を含む用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。また、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。さらに、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは相違している。
【0011】
図1は、本実施形態に係る車両ドア開閉装置2を採用した車両1の背面図である。この車両ドア開閉装置2は、車両後方に両側に照明手段としてテールランプ3がそれぞれ取り付けられている。
【0012】
(第1実施形態)
図2A及び
図2Bは、第1実施形態に係るテールランプ3を示す。このテールランプ3は、ケース4内に、リフレクタ5と、光源であるLED6(light emitting diode)と、このLED6を実装する第1基板7と、検出手段である光センサ8及び静電容量センサ9を実装する第2基板10と、を収容したものである。
【0013】
ケース4は、ケース本体11とレンズ12とで構成されている。ケース本体11は、正面視で矩形部分と半円部分とで構成されている。また、ケース本体11は、縦断面が上下の円弧部分と中間の直線部分とで構成されている。レンズ12は平板状で、透光性を有する樹脂材料で構成されている。
【0014】
リフレクタ5は、合成樹脂材料を窪んだ形状に成形加工したもので、中心線上の上方部分に第1開口13が形成され、この第1開口13を中心として球面状に窪んでいる。また、リフレクタ5は、下方側に平坦部を有し、その中央部分には矩形状の第2開口14が形成されている。さらに、リフレクタ5の窪み部分の表面には、下地がコーティングされ、その表面にスパッタリングにより薄膜が形成された後、その表面が鏡面となるようにコーティングが施されている。
【0015】
LED6が実装される第1基板7は、リフレクタ5の上方側背面に配置され、ケース本体11に固定されている。LED6は、リフレクタ5の第1開口13から露出し、レンズ12を介して車外へと光を照射できるようになっている。
【0016】
第2基板10は、リフレクタ5の下方側背面に配置され、ケース本体11に固定されている。第2基板10に実装された光センサ8及び静電容量センサ9は、第2開口14に配置され、光センサ8から照射される赤外線がレンズ12を透過して車外の検出範囲に照射されるようになっている。
【0017】
光センサ8は、発光素子15(赤外LED)と受光素子16(フォトダイオード)からなる。発光素子15から出力される赤外線は、検出範囲内の被検出物で反射して受光素子16で受光されるようになっている。ここでは、検出範囲は、発光素子15及び受光素子16からの距離が5cmから30cmの範囲(第1トリガ区域)に設定されている。
【0018】
静電容量センサ9は、発光素子15の周囲の外径側に配置される送信電極17と、内径側に配置される受信電極18とからなる。送信電極17から受信電極18に至る電気力線を手等によって遮ると、受信電極18への充電電流が減少して検出電圧が減少する。送信電極17と受信電極18とには、第2基板10上に形成した検出回路(図示せず)が接続されている。そして、送信電極17、受信電極18及び検出回路によって検出手段が構成されている。検出回路では、送信電極17と受信電極18の間の電気力線の変化に基づいて被検出物を検出するようにしている。ここでは、検出範囲は、送信電極17及び受信電極18からの距離が3cm未満の範囲(第2トリガ区域)に設定されている。
【0019】
このように、光センサ8と静電容量センサ9を実装した第2基板10を追加するだけで、被検出物である使用者を検出するための構成を得ることができる。しかも、光センサ8と静電容量センサ9は第2基板10に実装してテールランプ3内に収容することができる。また、光センサ8をテールランプ3内に収容しても、前方は透光性を有するレンズ12で構成されているため問題はない。したがって、テールランプ3の設計を僅かに変更するだけで対応することができ、煩雑な加工が不要となる。
【0020】
図3に示すように、光センサ8及び静電容量センサ9は検出手段として、照合手段19、ドア駆動手段20、及び制御手段21と共に車両ドア開閉装置2を構成する。
【0021】
照合手段19は、キー(携帯機)からの信号を受ける車外LF(Low Frequency)アンテナを含む送受信機を備える。送受信機は、キーとLF信号による通信を行い、車内側の上位ECU(Electronic Control Unit)からの命令に応じて起動する。これにより、上位ECUでキー認証処理が行われる。
【0022】
ドア駆動手段20は、図示しないが、ドア25(ここでは、バックドア)を開方向及び閉方向に回転可能なモータ、ギア機構、ダンパー等で構成されている。ドア駆動手段20は、通信ケーブルによって制御手段21と通信可能に接続されている。なお、ドア駆動手段20と制御手段21とは無線接続してもよい。
【0023】
制御手段21は、記憶部22、測定部23、判定部24を備えたコントローラで構成されている。本実施形態では、制御手段21として1個のマイクロコンピュータを用いているが、測定部23、判定部24、設定部を個別のマイクロコンピュータで構成してもよい。
【0024】
記憶部22には、制御プログラム、制御プログラムで使用する閾値や判定値等の設定データ、及び検出センサの検出結果から距離を演算する際に利用するデータテーブル等が記憶されている。
【0025】
測定部23は、光センサ8又は静電容量センサ9での検出信号に基づいて、被検出物までの距離を算出する。
【0026】
判定部24は、測定部23の算出結果に基づいて、被検出物である使用者が第1トリガ区域内又は第2トリガ区域内に位置しているか否かを判断する。
【0027】
次に、車両ドア開閉装置2の動作について、
図4から
図6のフローチャートに従って説明する。
【0028】
図4に示すように、ドア開閉処理で使用する各データを初期化した後(ステップS1)、キー認証が行われるまで待機する(ステップS2)。キーの認証番号がECUで登録されている認証番号と合致すれば、所定時間(例えば、0.025秒)待機した後(ステップS3)、発光素子15から赤外線を送信し(ステップS4)、受光素子16で反射光を受信する(ステップS5)。
【0029】
受信結果に基づいて被検出物までの距離が5cmから30cmまでの範囲であるか否か、すなわち被検出物が第1トリガ区域に位置するか否かを判断する(ステップS6)。そして、被検出物が第1トリガ区域に位置すれば、赤外トリガ処理を実行する(ステップS7)。
【0030】
図5に示すように、赤外トリガ処理では、ドア25が開放されているか否かを判断する(ステップS7−1)。ドアが開放されていればドア閉出力を行い(ステップS7−2)、ドアが閉鎖されていればドア開出力を行う(ステップS7−3)。そして、ドア閉出力又はドア開出力の出力信号に基づいて、ドア駆動手段20を駆動制御してドアを自動開閉する。
【0031】
レンズ12が汚れていて光センサ8が反応できない場合等、使用者が光センサ8によって検出されないことがある。そこで、使用者がトリガ領域に位置していることが検出できない場合には、静電容量センサ9によって第2トリガ区域内に被検出物が位置しているか否かを判断する。ここでは、第2トリガ区域を静電容量センサ9からの距離が3cm未満の範囲としている。
【0032】
被検出物が第2トリガ区域内に位置すれば、前記赤外トリガ処理と同様に、
図6の静電トリガ処理を実行する。これは、使用者が第1トリガ領域に移動しても反応がないとき、手をテールランプ3に近付けることにより静電トリガ処理を開始させた場合が該当する。すなわち、赤外トリガ処理と同様にして、ドア25が開放されているか否かを判断し(ステップS10−1)、ドア25が開放されていればドア閉出力を行い(ステップS10−2)、ドア25が閉鎖されていればドア開出力を行う(ステップS10−3)。そして、ドア閉出力又はドア開出力の出力信号に基づいて、ドア駆動手段20を駆動制御してドア25を自動開閉する。
【0033】
このように、第1実施形態によれば、光センサ8と静電容量センサ9とで遠方及び近傍の両方で被検出物である使用者を検出することができる。したがって、テールランプ3の汚れ等の不具合があったとしても、使用者の検出を確実に行うことができる。また、レンズ12が汚れても検出手段自体が直接影響を受けることがない。また、検出手段を設けることで、LED6の照明に悪影響を与えることもない。
【0034】
続いて、他の実施形態について説明する。以下の各実施形態では、ケース4、リフレクタ5及びLED6に関する構成については前記第1実施形態と同様である。以下、第1実施形態と同様な部材には同一符号を付してその説明を省略する。
【0035】
(第2実施形態)
図7A及び
図7Bは、第2実施形態に係るテールランプ3を示す。このテールランプ3では、基板はLED6が実装される第1基板7のみであり、第2基板10は設けられていない。また、第1基板7は第1実施形態に比べて下方側に延びている。第1基板7の下方部分には、送信電極17と受信電極18からなる静電容量センサ9が実装されており、光センサ8は設けられていない。
【0036】
第2実施形態によれば、使用者はテールランプ3に接近するだけでは検出されず、テールランプ3に触れるか、あるいは、その近傍に手をかざした場合にのみ検出される。したがって、
図4のフローチャート中、ステップS4〜S7はなく、ステップS9で、静電容量センサ9で使用者が検出された場合に静電トリガ処理を実行するだけである。そして、リフレクタ5への追加の加工も不要となり、より一層簡単な構成として安価に製作できる。
【0037】
(第3実施形態)
図8A及び
図8Bは、第3実施形態に係るテールランプ3を示す。このテールランプ3では、第1基板7の背面に送信電極17が設けられている。また、リフレクタ5が受信電極18で構成されている。
【0038】
第3実施形態によれば、第2実施形態に比べて静電容量センサ9での検出面積を広く設定することができる。したがって、テールランプ近傍の広い範囲で使用者を検出することが可能となり、使い勝手がよい。また、電極とリフレクタ5とを共用でき、部品点数を抑制して簡略化した構成とすることができる。
【0039】
(第4実施形態)
図9A及び
図9Bは、第4実施形態に係るテールランプ3を示す。このテールランプ3では、テールランプ3を正面視して、ケース本体11の右側内面と左側内面とに送信電極17と受信電極18がそれぞれ配置されている。
【0040】
第4実施形態によれば、前記第3実施形態と同様に、静電容量センサ9での検出面積を広く設定して使用者を検出しやすくなる。
【0041】
(第5実施形態)
図10A及び
図10Bは、第5実施形態に係るテールランプ3を示す。このテールランプ3では、レンズ12の背面両側に、静電容量センサ9を構成する送信電極17と受信電極18とがそれぞれ配置されている。ここでは、送信電極17と受信電極18は共に透光性を有する材料で構成し、LED6から照射される光を遮ることがないように工夫されている。静電容量センサ9をレンズ近傍に配置することで、より一層感度のよい構成とすることができる。
【0042】
なお、送信電極17と受信電極18をマトリックス状(格子の隣り合う電極が送信電極17と受信電極18に)することで、タッチスクリーンに対して行うような操作を読み取ることができる。例えば、ある操作ではバックドアを開放し、他の操作ではサイドドアを開放するようにすることも可能である。
【0043】
(第6実施形態)
図11A及び
図11Bは、第6実施形態に係るテールランプ3を示す。このテールランプ3では、静電容量センサ9には、送信電極17と受信電極18をインサートモールド等によって樹脂ケース内に一体成形した別部品を使用している。このため、静電容量センサ9をケース本体11の外部に接着等で取り付けることができる。したがって、テールランプ3の形状の違いに拘わらず、静電容量センサ9をテールランプ3に取り付けることが可能となる。
【0044】
なお、本発明は、前記実施形態に記載された構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【0045】
前記実施形態では、LED6の点灯状態については特に言及しなかったが、キー認証が行われることにより、LED6を点滅表示し、検出手段で使用者が検出されることにより点灯状態に変更することにより、使用者に操作状況を知らせるようにすることも可能である。
【0046】
前記実施形態では、LED6とは別に光センサ8を設けるようにしたが、両者を兼用することも可能である。すなわち、光センサ8の発光素子15の代わりにLED6を使用し、そのLED6からパルス発光して受光素子16で受光することで被検出物までの距離を測定するようにすればよい。
【0047】
前記実施形態では、光センサ8にて、使用者がトリガ区域に位置するか否かのみによってドア駆動手段20を駆動制御するようにしたが、トリガ区域以外に、これよりも離れたスタート区域を設定し、使用者がトリガ区域からスタート区域に移動したことを検出することによりドア駆動手段20を駆動制御するようにしてもよい。
【0048】
前記実施形態では、光センサ8及び静電容量センサ9をテールランプ3に採用する構成について説明したが、テールランプに限らず、車両後方に配置されるブレーキランプ又はハザードランプに採用するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0049】
1…車両
2…車両ドア開閉装置
3…テールランプ(照明手段)
4…ケース
5…リフレクタ
6…LED(光源)
7…第1基板
8…光センサ
9…静電容量センサ
10…第2基板
11…ケース本体
12…レンズ
13…第1開口
14…第2開口
15…発光素子
16…受光素子
17…送信電極
18…受信電極
19…照合手段
20…ドア駆動手段
21…制御手段
22…記憶部
23…測定部
24…判定部
25…ドア