【実施例】
【0040】
本開示を例示的な実施例および比較例(まとめて「実施例」)によってこれよりさらに詳細に説明する。しかしながら、本開示の範囲は、当然ながら、実施例に記載された配合物に限定されない。むしろ、実施例は本開示の単なる例示である。
【0041】
接着強度測定
90°T剥離試験を、幅15mmまたは25.4mm(1インチ)のストリップに切断した、ラミネート試料において行い、50N荷重セルを備えたTHWING ALBERT(商標)QC−3A剥離試験機で1インチのストリップ上10インチ/分の速度で引っ張る。ラミネートを形成する2つのフィルムが分離する、すなわち剥離するとき、引っ張り中の力の平均を記録する。フィルムのうちの1つが伸張または破断した場合、最大の力または破断時の力を記録する。記録された値は、3つの別々のラミネート試料について行われた試験の平均である。
【0042】
不良モード(「FM」)または不良のモード(「MOF」)は以下のように記録される:「FS」は伸びるフィルムを示す、「FT」は破れたり壊れたりするフィルムを示し、「AF」は第1のフィルム上の接着剤が第2のフィルムに接着しない接着不良を示す、「AT」は粘着剤移行を示し、接着剤は第1のフィルムに接着せず第2のフィルムに移行される、「AS」は接着剤の裂けまたは凝集不良を示し、接着剤は第1のフィルムと第2のフィルムの両方に見られる、「MT」は金属化フィルムから第2のフィルムへの金属の移行を示す(「PMT」は部分的な金属移行を示す)。
【0043】
初期接着、または「グリーン」接着は、ラミネートが製造された後できるだけ早く試験される。追加のT型剥離試験は、1日後および7日後などの下記に示されるような時間間隔で行われる。
【0044】
ボイルインバッグ試験手順
ラミネートを、以下に記載するように、「プレラム(prelam)」フィルム、Prelam AlおよびGF−19、ならびに92−LBTおよびGF−19から作製する。1層ポリエチレンフィルムが他の層のポリエチレンフィルムと接触するように、9インチ×12インチ(23cm×30.5cm)のラミネートシートを折り重ねて、約9インチ×6インチ(23cm×15.25cm)の二重層を得る。縁をペーパーカッターでトリミングして、約5インチ×7インチ(12.7cm×17.8cm)の折りたたみ片を得る。2つの長辺と1つの短辺を端でヒートシールして、4インチ×6インチ(10.2cm×15.2cm)の内部サイズの完成したパウチを得る。ヒートシールは、276kPa(40psi)の油圧において1秒間177℃(350°F)で行われる。各試験用に複数のパウチが作られている。
【0045】
パウチを、100±5mlの「1:1:1ソース」(等重量部のケチャップ、酢、および植物油のブレンド)で、開口部側を通して充填する。試験中にヒートシールの失敗を生じさせる可能性があるため、充填中、ヒートシール領域上にソースが飛散することを回避する。充填後、パウチの上部を、パウチの内側への空気の閉じ込めを最小限に抑えるようにしてシールする。
【0046】
試験中にパウチが漏れる原因となる可能性がある欠陥がシーリングにないことを確認するために、各パウチの4つの側面すべてでシールの完全性が検査される。疑わしいパウチは廃棄し、試験基準を満たしたパウチと交換する。場合によっては、試験中に新しい追加の欠陥が発生したかどうかを識別するために、ラミネートの欠陥に印が付けられる。
【0047】
ポットは水で3分の2満たし、沸騰させる。沸騰した後、ポットは水と蒸気の損失を最小にするためにふたで覆う。試験中、ポットを観察して沸騰を維持するのに十分な水が存在することを確認する。パウチを沸騰水に入れ、30分間沸騰させ続ける。パウチを取り出し、トンネリング、ブリスタリング、層間剥離、および/または漏れの程度を、もしある場合には印を付けた既存の欠陥と比較する。観察結果を記録する。パウチを次に切り開き、空にし、そして石鹸と水ですすぐ。1つ以上の1インチ(2.54cm)のストリップをパウチから切り出し、そしてラミネート接着強度を前述の標準接着強度試験に従って測定する。これはパウチの中身を取り除いた後できるだけ早く行われる。パウチの内部を検査し、他のあらゆる視覚的欠陥を記録する。
【0048】
化学的老化試験手順
ラミネートを、以下に記載するように、「プレラム」フィルム、Prelam Al、およびGF−19、ならびにPrelam Al/キャストポリプロピレンから作製する。1層のポリエチレンフィルムが他の層のポリエチレンフィルムと接触するように9インチ×12インチ(23cm×30.5cm)のラミネートシートを折り重ねて、約9インチ×6インチ(23cm×15.25cm)の二重層を得る。縁をペーパーカッターでトリミングして、約5インチ×7インチ(12.7×17.8cm)の折りたたみ片を得る。2つの長辺と1つの短辺を端でヒートシールして、4インチ×6インチ(10.2cm×15.2cm)の内部サイズの完成したパウチを得る。ヒートシールは、276kPa(40psi)の油圧において1秒間177℃(350°F)で行われる。各試験用に複数のパウチが作られている。
【0049】
パウチを、100±5mlの「1:1:1ソース」(等重量部のケチャップ、酢、および植物油のブレンド)で、開口端部を通して充填する。試験中にヒートシール失敗を生じさせる可能性があるため、充填中、ヒートシール領域上に1:1:1のソースが飛散することを回避する。充填後、パウチの上部を、パウチの内側への空気の閉じ込めを最小限に抑えるようにしてシールする。
【0050】
試験中にパウチが漏れる原因となる可能性がある欠陥がシーリングにないことを確認するために、パウチの4つの側面すべてでシールの完全性が検査される。疑わしいパウチは廃棄し、試験基準を満たしたパウチと交換する。場合によっては、試験中に新しい追加の欠陥が発生したかどうかを識別するために、ラミネートの欠陥に印が付けられる。
【0051】
1:1:1のソースを含むパウチを50℃に設定した対流式オーブンに100時間入れる。パウチを老化させた後に取り出し、トンネリング、ブリスタリング、層間剥離、および/または漏れの程度を、印を付けた既存の欠陥のいずれかと比較する。観察結果を記録する。パウチを切り開き、空にし、そして石鹸と水ですすぐ。1つ以上の1インチ(2.54cm)のストリップをパウチから切り出し、そしてラミネート接着強度を前述の標準接着強度試験に従って測定する。これはパウチの中身を取り除いた後できるだけ早く行われる。パウチの内部を検査し、他のあらゆる視覚的欠陥を記録する。
【0052】
軟化剤試験手順
ラミネートを、以下に記載するように、「プレラム」フィルム、Prelam AlおよびGF−19、ならびに92−LBTおよびGF−19から作製する。1層のポリエチレンフィルムが他の層のポリエチレンフィルムと接触するように、9インチ×12インチ(23cm×30.5cm)のラミネートシートを折り重ねて、約9インチ×6インチ(23cm×15.25cm)の二重層を形成する。縁をペーパーカッターでトリミングして、約5インチ×7インチ(12.7×17.8cm)の折りたたみ片を得る。2つの長辺と1つの短辺を端でヒートシールして、4インチ×6インチ(10.2cm×15.2cm)の内部サイズの完成したパウチを得る。ヒートシールは、276kPa(40psi)の油圧において1秒間177℃(350°F)で行われる。各試験用に複数のパウチが作られている。
【0053】
パウチを、スーパーマーケットから購入した100±5mlの柔軟剤、この例ではThe Dial Corporation、Henkel Companyから製造されたPurex Mountain Breeze Ultraで開口部側を通して充填する。充填後、パウチの上部を、パウチの内側への空気の閉じ込めを最小限に抑えるようにしてシールする。
【0054】
試験中にパウチが漏れる原因となる可能性がある欠陥がシーリングにないことを確認するために、パウチの4つの側面すべてでシールの完全性が検査される。疑わしいパウチは廃棄し、試験基準を満たしたパウチと交換する。場合によっては、試験中に新しい追加の欠陥が発生したかどうかを識別するために、ラミネートの欠陥に印が付けられる。
【0055】
次にパウチを65℃に設定した対流式オーブンに入れる。この温度で30日間老化させた後、パウチを取り出し、トンネリング、ブリスタリング、層間剥離、および/または漏れの程度を、もしある場合には、マークされた既存の欠陥と比較した。観察結果を記録する。パウチを次に切り開き、空にし、そして石鹸と水ですすぐ。1つ以上の1インチ(2.54cm)のストリップをパウチから切り出し、そしてラミネート接着強度を前述の標準接着強度試験に従って測定する。これはパウチの中身を取り除いた後できるだけ早く行われる。パウチの内部を検査し、他のあらゆる視覚的欠陥を記録する。
【0056】
レトルト試験手順
ラミネートを、以下に記載される「プレラム」フィルム、Prelam Al、およびキャストポリプロピレンから作製した。1層のポリエチレンフィルムが他の層のポリエチレンフィルムと接触するように、9インチ×12インチ(23cm×30.5cm)のラミネートシートのうちの1枚を折り重ねて、約9インチ×6インチ(23cm×15.25cm)の二重層を得る。縁をペーパーカッターでトリミングして、約5インチ×7インチ(12.7cm×17.8cm)の折りたたみ片を得る。2つの長辺と1つの短辺を端でヒートシールして、4インチ×6インチ(10.2cm×15.2cm)の内部サイズの完成したパウチを得る。ヒートシールは、276kPa(40psi)の油圧において1秒間177℃(350°F)で行われる。各試験用に複数のパウチが作られている。
【0057】
試験中にヒートシール失敗を生じさせる可能性があるため、充填中、ヒートシール領域上に1:1:1のソースが飛散することを回避する。充填後、パウチの上部を、パウチの内側への空気の閉じ込めを最小限に抑えるようにしてシールする。
【0058】
試験中にパウチが漏れる原因となる可能性がある欠陥がシーリングにないことを確認するために、パウチの4つの側面すべてでシールの完全性が検査される。疑わしいパウチは廃棄し、試験基準を満たしたパウチと交換する。場合によっては、試験中に新しい追加の欠陥が発生したかどうかを識別するために、ラミネートの欠陥に印が付けられる。
【0059】
1:1:1のソースを入れたパウチを121℃に設定したレトルトチャンバーに2時間入れる。パウチを取り出し、トンネリング、ブリスタリング、層間剥離、および/または漏れの程度を、マークされた既存の欠陥のいずれかと比較した。観察結果を記録する。パウチを切り開き、空にし、そして石鹸と水ですすぐ。1つ以上の1インチ(2.54cm)のストリップをパウチから切り出し、そしてラミネート接着強度を前述の標準接着強度試験に従って測定する。これはパウチの中身を取り除いた後できるだけ早く行われる。パウチの内部を検査し、他のあらゆる視覚的欠陥を記録した。
【0060】
接着剤組成物の理論的官能価
理論的官能価(f
平均)は、次のように定義される:f
平均=(m
1・f
1+m
2・f
2+m
3・f
3+・・・)/(m
1+m
2+m
3+・・・)、(式中、m
1、m
2、m
3はモルでの成分の質量であり、f
1、f
2およびf
3は成分の官能価である)。接着剤組成物の理論的官能価は、接着剤組成物の非反応性成分、例えば溶剤を排除する。例えば、例示的な実施例1では、イソシアネート成分は2の平均官能価および2,000の平均分子量を有し、そしてポリオール成分は3の平均官能価および655の平均分子量を有する。300グラムのポリオール成分が2,100グラムのイソシアネート成分と混合されると、接着剤の平均官能価は:f
平均=(300/655・3+2,100/2,000・2)/(300/655+2,100/2,000)=2.30である。
【0061】
組成物の調製
実施例を調製するために使用される原料は、以下の表1において商品名および供給者によって特定されている。
【0062】
【表1】
【0063】
例示的実施例1(「IE1」)
イソシアネート成分
メカニカルスターラーおよび温度調節器を備えた4つ口フラスコからなる実験室用ガラス反応器を用いてイソシアネート成分を製造する。窒素パージ下、45℃で予備溶融した194.8グラムのISONATE(商標)125Mを最初にフラスコに装入する。反応器温度を50℃に設定する。撹拌しながら、250グラムの酢酸エチルを反応器に装入し、続いて555.3グラムのINTERMEDIATE(商標)88X102を装入する。温度が75℃を超えたら冷却を行う。75℃で4時間反応させた後、透明で低粘度のプレポリマーが得られ、プレポリマーは4.2%のNCO含有量、75%の固形分、1,445cpsの室温粘度、および2の理論的官能価を有する。NCO含有量をASTM D2572−97に従って測定する。粘度を所与の温度でBrookfield DV−II粘度計を用いて測定する。固形分は、HR73 Halogen Moisture Analyzerによって測定し、そしてOH価は、Metrohm滴定装置によって測定する。
【0064】
ポリオール成分
45グラムのADCOTE(商標)L87−118、5グラムのPOLYG(商標)30−112、および50グラムのVORANOL(商標)CP 450を、室温で30分間混合する。混合物は透明であり、89%の固形分、257のOH価、および3の理論的官能価を有する。
【0065】
ラミネート構造体
300グラムのポリオール成分、2,100グラムのイソシアネート成分、および1,283グラムの酢酸エチルを混合して、1.53のNCO/OH指数を有する50%固形分溶液を形成する。接着剤組成物の平均官能価は2.30である。次いで、溶液を予めラミネートされたアルミニウム箔に1.75lb/連の塗布量で塗布し、続いてそれをNordmeccanica LABO−COMBI(商標)ラミネーターを使用して低密度ポリエチレンフィルム(GF−19)とラミネートする。次いで、ラミネート構造体を前述のボイルインバッグおよび1:1:1のソース老化試験にかける。ボイルインバッグおよび1:1:1のソース老化試験の後、パウチを切り開き、きれいに洗浄し、そして不良モードについて調べる。ラミネートの接着強度を測定しそして記録する。ラミネート構造体の接着強度および不良モードに関する結果を表2にまとめる。
【0066】
例示的実施例2(「IE2」)
例示的実施例1を繰り返すが第2のフィルムを交換する。接着剤組成物を予めラミネートされたアルミニウム箔に1.75lb/連の塗布量で塗布し、続いてそれを2ミルのキャストポリプロピレンフィルムとラミネートする。このラミネート構造体を、実施例1に記載したものと同じ試験およびレトルト試験にかける。ラミネート構造体の接着強度および不良モードに関する結果を表2にまとめる。
【0067】
例示的実施例3(「IE3」)
実施例1を繰り返すが、基材を変更する。例示的実施例1の混合接着剤を最初に1.75lb/連の塗布量で金属化ポリエチレンテレフタレートフィルムに塗布し、続いてそれをNordmeccanica LABO−COMBI(商標)ラミネーターを用いてポリアミドフィルムとラミネートする。得られたラミネートを第1の基材として使用する前に60℃のオーブン中に1時間放置し、同じ接着剤をNordmeccanical LABO−COMBI(商標)を使用してラミネートのPET面に塗布し、次いで4ミルの低密度ポリエチレンフィルムでラミネートする。ポリエチレンとPETとの間の接着強度を、ラミネーション直後およびラミネーション後1日、7日および14日の間隔で測定する。14日後、ラミネート構造体を用いてパウチを製造し、市販の柔軟剤を充填する。その後、パウチを65℃に設定されたオーブンに30日間入れてから、それらを切り開き、きれいに洗浄し、そして不良モードについて調べる。老化試験後のラミネートの接着強度を測定しそして記録する。ラミネート構造体の接着強度および不良モードに関する結果を表2にまとめる。
【0068】
例示的実施例4(「IE4」)
例示的実施例1を繰り返すが、混合比NCO/OHを変更する。340グラムのポリオール成分、1,972グラムのイソシアネート成分、および1,250グラムの酢酸エチルを混合して、1.27のNCO/OH指数の50%固形分溶液を達成する。接着剤の平均理論的官能価は2.34である。接着剤を予めラミネートされたアルミニウム箔に1.70lb/連の塗布量で塗布し、続いてそれをNordmeccanica LABO−COMBI(商標)ラミネーターを使用して低密度ポリエチレンフィルム(GF−19)とラミネートする。このラミネート構造体を、例示的実施例1に記載したものと同じ試験にかける。ラミネート構造体の接着強度および不良モードに関する結果を表2にまとめる。
【0069】
実施例5(「IE5」)
例示的実施例4を繰り返すが第2のフィルムを交換する。接着剤を予めラミネートされたアルミニウム箔に1.70lb/連の塗布量で塗布し、続いてそれをNordmeccanica LABO−COMBI(商標)ラミネーターを使用して3ミルのキャストポリプロピレンフィルムとラミネートする。このラミネート構造体を、実施例1に記載したものと同じ試験およびレトルト試験にかける。ラミネート構造体の接着強度および不良モードに関する結果を表2にまとめる。
【0070】
例示的実施例6(「IE6」)
例示的実施例4を繰り返すが、基材を変更する。例示的実施例4の混合接着剤を最初に1.70lb/連の塗布量で金属化ポリエチレンテレフタレートフィルムに塗布し、続いてそれをNordmeccanica LABO−COMBI(商標)パイロットラミネーターを使用してポリアミドフィルムとラミネートする。得られたラミネートを第1の基材として使用する前に60℃のオーブン中に1時間放置し、同じ接着剤をNordmeccanical LABO−COMBI(商標)を使用してラミネートのPET面に塗布し、次いで4ミルの低密度ポリエチレンフィルムでラミネートする。ポリエチレンとPETとの間の接着強度を、ラミネーション直後およびラミネーション後1日、7日および14日の間隔で測定する。14日後、ラミネート構造体を用いてパウチを製造し、市販の柔軟剤を充填する。その後、パウチを65℃に設定したオーブンに30日間入れてから、それらを切り開き、きれいに洗浄し、そして不良モードについて調べる。老化試験後のラミネートの接着強度を測定しそして記録する。ラミネート構造体の接着強度および不良モードに関する結果を表2にまとめる。
【0071】
例示的実施例7(「IE7」)
イソシアネート成分は例示的実施例1と同じに保たれるが、ポリオール成分を変更する。50グラムのPOLYG(商標)30−112、600グラムのVORANOL(商標)CP 450、6グラムのリン酸、350グラムのMOR−FREE(商標)C117、および50グラムのGLYMO(商標)を室温で45分間混合する。透明な混合物が得られ、混合物は、100%の固形分、299のOH価、および2.75の平均理論的官能価を有する。
【0072】
212.5グラムのポリオール成分、2,125グラムのイソシアネート成分、および1,275グラムの酢酸エチルを混合して、1.88のNCO/OH指数の50%固形分の接着剤組成物を形成する。接着剤の平均官能価は2.21である。接着剤を予めラミネートされたアルミニウム箔に1.75lb/連の塗布量で塗布し、続いてそれをNordmeccanica LABO−COMBI(商標)ラミネーターを使用して低密度ポリエチレンフィルム(GF−19)とラミネートする。このラミネート構造体を、例示的実施例1に記載したものと同じ試験にかける。ラミネート構造体の接着強度および不良モードに関する結果を表2にまとめる。
【0073】
例示的実施例8(「IE8」)
例示的実施例7を繰り返すが、基材を変更する。例示的実施例5の混合接着剤を最初に1.75lb/連の塗布量で金属化ポリエチレンテレフタレートフィルムに塗布し、続いてそれをNordmeccanica LABO−COMBI(商標)パイロットラミネーターを使用してポリアミドフィルムとラミネートする。得られたラミネートを第1の基材として使用する前に60℃のオーブン中に1時間放置し、同じ接着剤をNordmeccanical LABO−COMBI(商標)を使用してラミネートのPET面に塗布し、次いで4ミルの低密度ポリエチレンフィルムでラミネートする。ポリエチレンとPETとの間の接着強度を、ラミネーション直後およびラミネーション後1日、7日および14日の間隔で測定する。14日後、ラミネート構造体を用いてパウチを製造し、市販の柔軟剤を充填する。その後、パウチを65℃に設定したオーブンに30日間入れてから、それらを切り開き、きれいに洗浄し、そして不良モードについて調べる。老化試験後のラミネートの接着強度を測定しそして記録する。ラミネート構造体の接着強度および不良モードに関する結果を表2にまとめる。
【0074】
比較例1(「CE1」)
140.8グラムのADCOTE(商標)577B、1,600グラムのADCOTE(商標)577、および859グラムの酢酸エチルを混合して、1.74のNCO/OH指数の50%固形分溶液を形成する。接着剤の平均官能価は2.14である。溶液の粘度は、グラビアシリンダを備えた従来のラミネーターで50%の固体含量で実行するには高過ぎることが判明した。
【0075】
次いで、溶液を650グラムの酢酸エチルで希釈し、40%の固形分に到達させる。次いで、希釈溶液を予めラミネートされたアルミニウム箔に1.8lb/連の塗布量で塗布し、続いてそれをNordmeccanica LABO−COMBI(商標)ラミネーターを使用して低密度ポリエチレンフィルム(GF−19)とラミネートする。次に、ラミネート構造体を例示的実施例1に記載したものと同じ試験にかける。ラミネート構造体の結果および不良モードを表2にまとめる。
【0076】
比較例2(「CE2」)
247.0グラムのADCOTE(商標)536B、1,900グラムのADCOTE(商標)555、および901グラムの酢酸エチルを混合して、2.50のNCO/OH指数の50%固形分溶液を形成する。接着剤の平均官能価は2.06である。溶液の粘度は、重力グラビアシリンダを備えた従来のラミネーターで50%の固体含量で実行するには高過ぎることが判明した。
【0077】
次いで、溶液を762グラムの酢酸エチルで希釈し、40%の固形分に到達させる。次いで、希釈溶液を予めラミネートされたアルミニウム箔に1.8lb/連の塗布量で塗布し、続いてそれをNordmeccanica LABO−COMBI(商標)ラミネーターを使用して低密度ポリエチレンフィルム(GF−19)とラミネートする。次に、ラミネート構造体を例示的実施例1に記載したものと同じ試験にかける。ラミネート構造体の結果および不良モードを表2にまとめる。
【0078】
【表2】
【0079】
IE1〜IE8は、50%の固形分で低粘度および十分な可使時間などの改善された加工特性と、ボイルインバッグ、化学的老化、およびレトルト試験における、良好なグリーンボンド、優れた接着強度、ならびに優れた温度および薬品耐性によって証明される性能の向上とを示す。反対に、CE1は、40%未満の固形分を有するプレポリマーおよび4.0%未満のポリエーテル成分を含有する共反応物の使用に起因して、50%の固体分(塗布前に40%の固形分まで希釈する必要がある)でより高い粘度を示す。CE1はまた、最適には至らない温度および薬品耐性を示す。CE2は、4.0%未満のNCO含有量を有するプレポリマーおよび40%未満のポリエーテル成分を含有するポリオール成分の使用に起因して、50%の固形分(塗布前に40%の固形分まで希釈する必要がある)でより高い粘度、より低い結合強度、ならびに低い温度および薬品耐性を示す。さらに、プレポリマーは、50%未満のポリエステルポリオールを含有し、1000未満の平均分子量を有するイソシアネート反応性成分に基づく。
本出願が提供する発明の例として、以下のものが挙げられる。
[1] 2成分接着剤組成物であって、前記接着組成物が、
イソシアネート成分であって、
ポリイソシアネートと、
ポリエステルポリオールを含む1,000より大きい平均分子量を有するイソシアネート反応性成分との反応生成物である、イソシアネートプレポリマーを含む、イソシアネート成分と、
1,500未満の平均分子量を有するポリエーテルポリオールを含むポリオール成分と、
接着促進剤と、を含み、
前記接着剤組成物の平均官能価は2〜2.5である、2成分接着剤組成物。
[2] 1.0:1.0〜2.5:1.0のNCO/OH指数で混合して50%の固形分を有する溶液を形成したとき、13秒〜25秒の初期粘度をさらに含む、[1]に記載の組成物。
[3] 前記ポリエステルポリオールは、多価アルコールと多塩基酸との反応生成物である、[1]または[2]のいずれかに記載の組成物。
[4] 溶剤を含まない前記イソシアネート成分のNCO含有量が、3〜9%である、[1]〜[3]のいずれかに記載の組成物。
[5] 溶剤を含まない前記イソシアネート成分のNCO含有量が、4〜6%である、[1]〜[4]のいずれかに記載の組成物。
[6] 前記イソシアネート反応性化合物は、1,500〜4,500の平均分子量を有する、[1]〜[5]のいずれかに記載の組成物。
[7] 前記ポリエーテルポリオールは、250〜1,000の平均分子量を有する、[1]〜[6]のいずれかに記載の組成物。
[8] 前記イソシアネート反応性成分は、前記イソシアネート反応性化合物の乾燥重量に基づいて、前記イソシアネート反応性化合物の少なくとも50重量%を構成するポリエステルポリオールを含む、[1]〜[7]のいずれかに記載の組成物。
[9] 前記ポリオール成分は、前記イソシアネート反応性化合物の乾燥重量に基づいて、前記ポリオール成分の少なくとも50重量%を構成するポリエーテルポリオールを含む、[1]〜[8]のいずれかに記載の組成物。
[10] 触媒、界面活性剤、レベリング剤、消泡剤、レオロジー調整剤、着色顔料、およびこれらのうちの2つ以上の混合物からなる群から選択される添加剤をさらに含む、[1]〜[9]のいずれかに記載の組成物。
[11] 酢酸エチル、メチルエーテルケトン、トルエン、およびこれらのうちの2つ以上の混合物からなる群から選択される溶剤をさらに含む、[1]〜[10]のいずれかに記載の組成物。
[12] 前記イソシアネート成分が、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、およびこれらのうちの2つ以上の混合物からなる群から選択されるポリイソシアネートをさらに含む、[1]〜[11]のいずれかに記載の組成物。
[13] 前記ポリイソシアネートが、1,3−および1,4−フェニレンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4’−MDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3、3’−ジメチル−4,4’−ビフェニルジイソシアネート(TODI)、高分子量イソシアネート、およびこれらのうちの2つ以上の組み合わせからなる群から選択される、[1]〜[12]のいずれかに記載の組成物。
[14] 前記ポリイソシアネートが、シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、エチルシクロヘキサンジイソシアネート、プロピルシクロヘキサンジイソシアネート、メチルジエチルシクロヘキサンジイソシアネート、プロパンジイソシアネート、ブタンジイソシアネート、ペンタンジイソシアネート、ヘキサンジイソシアネート、ヘプタンジイソシアネート、オクタンジイソシアネート、ノナンジイソシアネート、ノナントリイソシアネート、例えば4−イソシアナトメチル−1,8−オクタンジイソシアネート(TIN)、デカンジ−およびトリイソシアネート、ウンデカンジ−およびトリイソシアネートならびにドデカンジ−およびトリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン(H12MDI)、2−メチルペンタンジイソシアネート(MPDI)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、ノルボルナンジイソシアネート(NBDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、およびこれらのうちの2つ以上の、ダイマー、トリマー、および組み合わせからなる群から選択される、[1]〜[13]のいずれかに記載の組成物。
[15] 前記ポリイソシアネートが、4−メチル−シクロヘキサン−1,3−ジイソシアネート、2−ブチル−2−エチルペンタメチレンジイソシアネート、3(4)−イソシアナトメチル−1−メチルシクロヘキシルイソシアネート、2−イソシアナトプロピルシクロヘキシルイソシアネート、2,4’−メチレンビス(シクロヘキシル)ジイソシアネート、1,4−ジイソシアナト−4−メチル−ペンタン、およびこれらのうちの2つ以上の組み合わせからなる群から選択される、[1]〜[14]のいずれかに記載の組成物。
[16] 前記接着促進剤が、リン酸、ポリリン酸、リン酸エステル、シラン、およびこれらのうちの2つ以上の混合物から選択される、[1]に記載の組成物。
[17] 前記多価アルコールが、グリコール、ポリエステル、ポリエーテル、およびこれらのうちの2つ以上の混合物からなる群から選択される、[1]〜[16]のいずれかに記載の組成物。
[18] 前記多塩基酸が、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸無水物、イソフタル酸、テレフタル酸、およびこれらのうちの2つ以上の混合物からなる群から選択される、[1]〜[17]のいずれかに記載の組成物。
[19] [1]〜[18]のいずれかに記載の接着剤組成物を含むラミネート構造体を製造する方法であって、
前記イソシアネート成分と前記ポリオール成分とを1〜2.5の化学量論比(NCO/OH)で混合して硬化性接着剤混合物を形成することと、
前記硬化性接着剤混合物を溶剤に溶解して塗布可能な接着剤混合物を形成することと、
前記塗布可能な接着剤混合物を第1の基材の表面に塗布することと、
第2の基材の表面を前記第1の基材の前記表面と圧力下で接触させてラミネート構造体を形成することと、
前記ラミネート構造体を硬化させることと、を含む、方法。
[20] [19]に記載の方法によって形成されるラミネート。