(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記洗濯ケア成分が、界面活性剤、ビルダー、キレート剤、移染防止剤、分散剤、酵素、酵素安定剤、触媒物質、漂白活性化剤、ポリマー分散剤、泥汚れ除去剤、再付着防止剤、増白剤、抑泡剤、染料、香料、香料送達系、構造化剤、布地柔軟剤、担体、ヒドロトロープ、加工助剤、顔料、酸化防止剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の織物物品を前処理する方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
定義
本明細書で使用するとき、用語「アルコキシ」は、C
1〜C
8アルコキシ、及びブチレンオキシド、グリシドールオキシド、エチレンオキシド、又はプロピレンオキシドなどの繰り返し単位を有するポリオールのアルコキシ誘導体を含むことを意図する。
【0009】
本明細書で使用するとき、互換可能な用語「アルキレンオキシ」及び「オキシアルキレン」、並びに互換可能な用語「ポリアルキレンオキシ」及び「ポリオキシアルキレン」は、一般に、以下の繰り返し単位:−C
2H
4O−、−C
3H
6O−、−C
4H
8O−、及びこれらの任意の組み合わせの1つ又は2つ以上をそれぞれ含有する分子構造を指す。これら基に対応する非限定的な構造としては、例えば、−CH
2CH
2O−、−CH
2CH
2CH
2O−、−CH
2CH
2CH
2CH
2O−、−CH
2CH(CH
3)O−、及び−CH
2CH(CH
2CH
3)O−が挙げられる。更に、ポリオキシアルキレン構成要素は、C
2〜20アルキレンオキシ基、グリシジル基、又はこれらの混合物から選択される1つ以上のモノマーからなる群から選択されてもよい。
【0010】
本明細書において、用語「エチレンオキシド」、「プロピレンオキシド」及び「ブチレンオキシド」は、それぞれ、これらの典型的な表記である「EO」、「PO」及び「BO」で示される場合がある。
【0011】
本明細書で使用するとき、用語「アルキル」及び「アルキルキャップ化」は、置換又は無置換の炭化水素から水素原子を除去することによって形成される任意の一価基を意味することを意図する。非限定的な例としては、C
1〜C
18アルキル基、一態様では、C
1〜C
6アルキル基を含む分岐状又は非分岐状、置換又は無置換のヒドロカルビル部分が挙げられる。
【0012】
本明細書で使用するとき、特に明記しない限り、用語「アリール」は、C
3〜C
12アリール基を含むことを意図する。用語「アリール」は、炭素環式及び複素環式のアリール基の両方を指す。
【0013】
本明細書で使用するとき、用語「アルカリル」は、任意のアルキル置換アリール置換基及びアリール置換アルキル置換基を指す。より具体的には、この用語は、追加の置換基を含んでいても含んでいなくてもよいC
7〜16アルキル置換アリール置換基及びC
7〜16アリール置換アルキル置換基を指すことを意図する。
【0014】
本明細書で使用するとき、用語「洗剤組成物」は、洗濯ケア組成物の一部であり、布地を洗濯するための製品が挙げられるがこれに限定されない洗浄組成物を含む。このような組成物は、洗浄工程の前に用いるための前処理組成物であっても、すすぎ時添加用組成物、並びに、漂白添加剤及び「シミ取りスティック」又は前処理タイプのような洗浄助剤であってもよい。
【0015】
本明細書で使用するとき、用語「洗濯ケア組成物」は、特に指定しない限り、顆粒状、粉末状、液状、ゲル状、ペースト状、単位用量型、棒状、及び/又はフレーク状の洗浄剤及び/又は布地処理組成物を含み、例えば、布地を洗濯するための製品、布地柔軟化組成物、布地強化組成物、布地フレッシュニング組成物、並びに布地をケア及びメンテナンスするためのその他の製品、並びにこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。このような組成物は、洗浄工程の前に用いるための前処理組成物であっても、すすぎ時添加用組成物、並びに漂白添加剤及び/又は「シミ取りスティック」、又は前処理組成物、又は乾燥機添加用シートなどの基材付き製品などの洗浄助剤であってもよい。
【0016】
本明細書で使用するとき、用語「ロイコ」(例えば、化合物、部分、ラジカル、染料、モノマー、断片、又はポリマーに関して使用するとき)は、特定の化学的又は物理的なトリガに曝露された際、1つ以上の化学的及び/又は物理的な変化を受け、その結果、第1の色状態(例えば、無着色又は実質的に無色)から第2のより高度に有色の状態へとシフトする実体(例えば、有機化合物又はその一部)を指す。好適な化学的又は物理的なトリガとしては、酸化、pH変化、温度変化、及び電磁放射線(例えば、光)曝露における変化が挙げられるが、これらに限定されない。ロイコ実体において生じる好適な化学的又は物理的な変化としては、分子内環化などの酸化及び非酸化的変化が挙げられるが、これらに限定されない。したがって、一態様では、好適なロイコ実体は、発色団の可逆的に還元された形態であり得る。一態様では、ロイコ部分は、好ましくは、上記の化学的及び/又は物理的なトリガのうちの1つ以上に曝露された際、第1及び第2のπ系を組み込んだ第3の複合π共役系に変換され得る、少なくとも第1及び第2のπ系を含む。
【0017】
本明細書で使用するとき、用語「ロイコ組成物」又は「ロイコ着色剤組成物」は、本明細書で更に詳細に記載されるように、独立して選択される構造を有する少なくとも2種のロイコ化合物を含む組成物を指す。
【0018】
本明細書で使用するとき、ロイコ着色剤の「平均分子量」は、その分子量分布によって決定したときの重量平均分子量として報告され、その製造プロセスの結果として、本明細書に開示されるロイコ着色剤は、そのポリマー部分に繰り返し単位の分布を含み得る。
【0019】
本明細書で使用するとき、用語「最大吸光係数」及び「最大モル吸光係数」は、400ナノメートル〜750ナノメートルの範囲における最大吸光波長(本明細書では最大波長とも称する)におけるモル吸光係数を表すことを意図する。
【0020】
本明細書で使用するとき、用語「第1の色」は、トリガ前の洗濯ケア組成物の色を指すために使用され、無色及び実質的に無色を含む任意の色を含むことを意図する。
【0021】
本明細書で使用するとき、用語「第2の色」は、トリガ後の洗濯ケア組成物の色を指すために使用され、目視検査又は分光測光分析などの分析技術の使用のいずれかを通じて洗濯ケア組成物の第1の色と区別可能な任意の色を含むことを意図する。
【0022】
本明細書で使用するとき、用語「変換剤」は、その既知の形態(一重項及び三重項の状態)のいずれかにおける分子酸素以外の、当該技術分野において周知の任意の酸化剤を指す。
【0023】
本明細書で使用するとき、用語「トリガ剤」は、ロイコ組成物を無色又は実質的に無色の状態から有色の状態に変換するのに好適な反応物質を指す。
【0024】
本明細書で使用するとき、用語「ホワイトニング剤」は、白色の綿布における場合、210〜345の相対色相角、又は更には240〜320の相対色相角、又は更には250〜300(例えば、250〜290)の相対色相角を有する色相を布に提供する、トリガされたら染料を形成することができる染料又はロイコ着色剤を指す。
【0025】
本明細書で使用するとき、「セルロース基材」は、重量基準でセルロースの少なくとも大部分を占めるあらゆる基材を含むことが意図される。セルロースは、木材、綿、亜麻布、黄麻及び麻布に見出すことができる。セルロース基材は、粉末、繊維、パルプの形態、並びに粉末、繊維及びパルプから形成される物品の形態であってよい。セルロース繊維としては、綿、レーヨン(再生セルロース)、アセテート(セルロースアセテート)、トリアセテート(セルローストリアセテート)及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。セルロース繊維から形成される物品としては、布地などの織物製品が挙げられる。パルプから形成される物品としては、紙が挙げられる。
【0026】
本明細書で使用するとき、特許請求の範囲において使用される「a」及び「an」などの冠詞は、特許請求又は記述されるものが1つ以上であることを意味すると理解される。
【0027】
本明細書で使用するとき、用語「含む(「include/s」及び「including」)」は非限定的であることを意味する。
【0028】
本明細書において使用するとき、用語「固体」は、顆粒、粉末、バー及び錠剤の製品形態を含む。
【0029】
本発明で使用する場合、用語「流体」は、液体、ゲル、ペースト及び気体の製品形態を含む。
【0030】
本出願人らの発明のパラメータのそれぞれの値を求めるには、本出願の試験方法の項で開示される試験方法を用いるべきである。
【0031】
別途記載のない限り、全ての成分又は組成物の濃度は、当該成分又は組成物の活性部分に関するものであり、かかる成分又は組成物の市販の供給源に存在し得る不純物、例えば残留溶媒又は副生成物は除外される。
【0032】
全ての百分率及び比率は、別途記載のない限り、重量基準で計算される。全ての百分率及び比率は、別途記載のない限り、全組成に基づいて計算される。
【0033】
一態様では、200〜1,000nm(より好ましくは400〜750nm)の範囲の波長における最大吸光度における上記第2の有色状態のモル吸光係数は、第2の有色状態の最大吸光度の波長における上記第1の色状態のモル吸光係数の好ましくは少なくとも5倍、より好ましくは10倍、更により好ましくは25倍、最も好ましくは少なくとも50倍である。好ましくは、200〜1,000nm(より好ましくは400〜750nm)の範囲の波長における最大吸光度における上記第2の有色状態のモル吸光係数は、対応する波長範囲における上記第1の色状態の最大モル吸光係数の少なくとも5倍、好ましくは10倍、更により好ましくは25倍、最も好ましくは少なくとも50倍である。当業者であれば、これら比がはるかに高くなり得ることを理解するであろう。例えば、第1の色状態は、400〜750nmの波長範囲においてわずか10M
−1cm
−1の最大モル吸光係数を有していてよく、第2の有色状態は、400〜750nmの波長範囲において80,000M
−1cm
−1以上もの最大モル吸光係数を有していてよく、この場合、吸光係数の比は8,000:1以上になる。
【0034】
一態様では、400〜750nmの範囲の波長における上記第1の色状態の最大モル吸光係数は1000M
−1cm
−1未満であり、400〜750nmの範囲の波長における上記第2の有色状態の最大モル吸光係数は、5,000M
−1cm
−1よりも大きく、好ましくは10,000、25,000、50,000又は更には100,000M
−1cm
−1よりも大きい。当業者であれば、1つを超えるロイコ部分を含むポリマーが、第1の色状態において有意に高い最大モル吸光係数を有し得る(例えば、多数のロイコ部分の相加効果又は第2の有色状態に変換された1つ以上のロイコ部分の存在に起因する)ことを認識し、理解するであろう。
【0035】
本発明は、織物基材を白色化するための色相を提供するために、液体洗濯洗剤などの洗濯ケア組成物に使用するのに有用であり得る分類のロイコ着色剤で織物物品を処理する方法に関する。ロイコ着色剤は、本質的に無色であるか、又はほんのわずかに有色であるが、活性化時に強烈に発色することができる化合物である。洗濯ケア組成物においてロイコ化合物を使用する1つの利点は、このような化合物は活性化されるまで無色であるので、洗濯ケア組成物がそれ自体の色を呈することができる点である。ロイコ着色剤は、一般に、洗濯ケア組成物の原色を変化させない。したがって、このような組成物の製造業者は、青味剤などの添加成分が組成物の最終色値に影響を及ぼすことに関して懸念することなく、消費者にとって最も魅力的な色を処方することができる。
【0036】
本明細書における織物物品を前処理する方法で使用される洗濯ケア組成物中に存在するロイコ着色剤の量は、本発明の目的を達成するのに好適な任意の濃度であってよい。一態様では、洗濯ケア組成物は、約0.0001重量%〜約1.0重量%、好ましくは0.0005重量%〜約0.5重量%、更により好ましくは約0.0008重量%〜約0.2重量%、最も好ましくは0.004重量%〜約0.1重量%の量のロイコ着色剤を含む。
【0037】
別の態様では、本明細書における織物物品を前処理する方法で使用される洗濯ケア組成物は、0.0025〜5.0ミリ当量/kg、好ましくは0.005〜2.5ミリ当量/kg、更により好ましくは0.01〜1.0ミリ当量/kg、最も好ましくは0.05〜0.50ミリ当量/kgの量のロイコ着色剤を含み、ミリ当量/kgの単位は、洗濯組成物1kg当たりのロイコ部分のミリ当量を指す。1つを超えるロイコ部分を含むロイコ着色剤では、ミリ当量数は、以下の等式によるロイコ着色剤のミリモル数に関連する:(ロイコ着色剤のミリモル)×(ロイコ部分のミリ当量数/ロイコ着色剤のミリモル)=ロイコ部分のミリ当量。ロイコ着色剤当たり単一のロイコ部分しか存在しない場合、ミリ当量/kgの数は、洗濯ケア組成物の1kg当たりのロイコ着色剤のミリモルの数に等しい。
【0038】
一態様では、本発明は、ジアリールメタンロイコ、トリアリールメタンロイコ、オキサジンロイコ、チアジンロイコ、ヒドロキノンロイコ、アリールアミノフェノールロイコ、及びこれらの混合物からなる群から選択されるロイコ組成物に関する。
【0039】
本明細書で使用するのに好適なジアリールメタンロイコ化合物としては、本明細書に記載される第2の有色状態を形成することができるジアリールメチレン誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。好適な例としては、ミヒラーメタン、−OH基で置換されたジアリールメチレン(例えば、ミヒラーヒドロール)並びにそのエーテル及びエステル、−CN基などの光切断性部分で置換されたジアリールメチレン(ビス(パラ−N,N−ジメチル)フェニル)アセトニトリル)、並びに同様のこのような化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0040】
一態様では、本発明は、以下から選択される基に一致する1つ以上のロイコ化合物を含む組成物で織物物品を処理する方法であって、
【0041】
【化1】
(f)これらの混合物;
式I〜Vのその酸化形態に対する比が、少なくとも1:19、1:9、又は1:3、好ましくは少なくとも1:1、より好ましくは少なくとも3:1、最も好ましくは少なくとも9:1又は更には19:1である、方法に関する。
【0042】
式(I)〜(V)の構造中、R
1、R
2、R
3、及びR
15は、独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アルカリル、置換アルカリル、及びR
4からなる群から選択され、R
4は、28〜500、好ましくは43〜350、更により好ましくは43〜250の範囲の上記モノマー分子量を有する1つ以上の有機モノマーで構成される有機基であり、有機基は、式I〜Vの構造に一致する1つ以上の追加のロイコ着色剤部分で置換されていてもよい。式(I)の構造中、各環A、B及びCにおける各個々のR
o、R
m、及びR
p基は、独立して、水素、重水素、及びR
5からなる群から選択され;各R
5は、独立して、ハロゲン、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アルカリル、置換アルカリル、−(CH
2)
n−O−R
1、−(CH
2)
n−NR
1R
2、−C(O)R
1、−C(O)OR
1、−C(O)O
−、−C(O)NR
1R
2、−OC(O)R
1、−OC(O)OR
1、−OC(O)NR
1R
2、−S(O)
2R
1、−S(O)
2OR
1、−S(O)
2O
−、−S(O)
2NR
1R
2、−NR
1C(O)R
2、−NR
1C(O)OR
2、−NR
1C(O)SR
2、−NR
1C(O)NR
2R
3、−P(O)
2R
1、−P(O)(OR
1)
2、−P(O)(OR
1)O
−、及び−P(O)(O
−)
2からなる群から選択され、添え字nは、0〜4、好ましくは0〜1、最も好ましくは0の整数であり、異なるA、B及びC環における2つのR
o基が結合して、5員以上の縮合環を形成してもよく、縮合環が6員以上であるとき、異なるA、B及びC環における2つのR
o基が結合して、所望により1つ以上のヘテロ原子を含有する有機リンカーを形成してもよく、一実施形態では、異なるA、B及びC環における2つのR
o基が結合して、−O−及び−S−から選択されるヘテロ原子架橋を形成して、6員縮合環を作り、同じ環におけるR
o及びR
m又は同じ環におけるR
m及びR
pが結合して、縮合脂肪族環又は縮合芳香族環を形成してもよく、これら環のいずれもヘテロ原子を含有してもよく、3つの環A、B又はCの少なくとも1つにおいて、R
o及びR
m基の好ましくは少なくとも2つ、より好ましくは少なくとも3つ、最も好ましくは4つ全てが水素であり、好ましくは、環A、B及びCの少なくとも2つにおけるR
o及びR
m基の4つ全てが水素であり、いくつかの実施形態では、環A、B及びCにおける全てのR
o及びR
m基が水素であり、好ましくは、各R
pは、独立して、水素、−OR
1及び−NR
1R
2から選択され、R
pの2つ以下、好ましくは1つ以下が水素であり、好ましくは水素は存在せず、より好ましくは、少なくとも1つ、好ましくは2つ、最も好ましくは3つ全てのR
pが−NR
1R
2であり、いくつかの実施形態では、環A、B及びCの1つ又は更には2つは、所望により1つ以上の独立して選択されるR
5基で置換されている、独立してO、S及びNから選択される1又は2つのヘテロ原子を含む、独立して選択されるC
3〜C
9ヘテロアリール環で置換されてもよく、Gは、独立して、水素、重水素、C
1〜C
16アルコキシド、フェノキシド、ビスフェノキシド、ナイトライト、ニトリル、アルキルアミン、イミダゾール、アリールアミン、ポリアルキレンオキシド、ハライド、アルキルスルフィド、アリールスルフィド、又はホスフィンオキシドからなる群から選択され、一態様では、Gの[(重水素)/(重水素+水素)]の比率は、少なくとも0.20、好ましくは少なくとも0.40、更により好ましくは少なくとも0.50、最も好ましくは少なくとも0.60又は更には少なくとも0.80であり、同じヘテロ原子に結合しているR
1、R
2及びR
3のいずれか2つが結合して、所望により−O−、−NR
15−、及び−S−からなる群から選択される1つ以上の追加のヘテロ原子を含む5員以上の環を形成してもよい。
【0043】
式(II)〜(III)の構造中、e及びfは、独立して、0〜4の整数であり、各R
20及びR
21は、独立して、ハロゲン、ニトロ基、アルキル基、置換アルキル基、−NC(O)OR
1、−NC(O)SR
1、−OR
1、及び−NR
1R
2からなる群から選択され、各R
25は、独立して、単糖部分、二糖部分、オリゴ糖部分、及び多糖部分、−C(O)R
1、−C(O)OR
1、−C(O)NR
1R
2からなる群から選択され、各R
22及びR
23は、独立して、水素、アルキル基、及び置換アルキル基からなる群から選択される。
【0044】
式(IV)の構造中、R
30は、架橋アミン部分に対してオルト又はパラに位置し、−OR
38及び−NR
36R
37からなる群から選択され、各R
36及びR
37は、独立して、水素、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アシル基、R
4、−C(O)OR
1、−C(O)R
1、及び−C(O)NR
1R
2からなる群から選択され、R
38は、水素、アシル基、−C(O)OR
1、−C(O)R
1、及び−C(O)NR
1R
2からなる群から選択され、g及びhは、独立して、0〜4の整数であり、各R
31及びR
32は、独立して、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アルカリル、置換アルカリル、−(CH
2)
n−O−R
1、−(CH
2)
n−NR
1R
2、−C(O)R
1、−C(O)OR
1、−C(O)O
−、−C(O)NR
1R
2、−OC(O)R
1、−OC(O)OR
1、−OC(O)NR
1R
2、−S(O)
2R
1、−S(O)
2OR
1、−S(O)
2O
−、−S(O)
2NR
1R
2、−NR
1C(O)R
2、−NR
1C(O)OR
2、−NR
1C(O)SR
2、−NR
1C(O)NR
2R
3、−P(O)
2R
1、−P(O)(OR
1)
2、−P(O)(OR
1)O
−、及び−P(O)(O
−)
2からなる群から選択され、添え字nは、0〜4、好ましくは0〜1、最も好ましくは0の整数であり、−NR
34R
35は、架橋アミン部分に対してオルト又はパラに位置し、R
34及びR
35は、独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アルカリル、置換アルカリル、及びR
4からなる群から選択され、R
33は、独立して、水素、−S(O)
2R
1、−C(O)N(H)R
1、−C(O)OR
1、及び−C(O)R
1からなる群から選択され、gが2〜4である場合、任意の2つの隣接するR
31基が結合して、5員以上の縮合環を形成してもよく、縮合環中の原子の2つ以下が窒素原子であってもよい。
【0045】
式(V)の構造中、X
40は、酸素原子、硫黄原子、及びNR
45からなる群から選択され、R
45は、独立して、水素、重水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アルカリル、置換アルカリル、−S(O)
2OH、−S(O)
2O
−、−C(O)OR
1、−C(O)R
1、及び−C(O)NR
1R
2からなる群から選択され、R
40及びR
41は、独立して、−(CH
2)
n−O−R
1、−(CH
2)
n−NR
1R
2からなる群から選択され、添え字nは0〜4、好ましくは0〜1、最も好ましくは0の整数であり、j及びkは、独立して、0〜3の整数であり、R
42及びR
43は、独立して、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アルカリル、置換アルカリル、−S(O)
2R
1、−C(O)NR
1R
2、−NC(O)OR
1、−NC(O)SR
1、−C(O)OR
1、−C(O)R
1、−(CH
2)
n−O−R
1、−(CH
2)
n−NR
1R
2からなる群から選択され、添え字nは、0〜4、好ましくは0〜1、最も好ましくは0の整数であり、R
44は、−C(O)R
1、−C(O)NR
1R
2、及び−C(O)OR
1である。
【0046】
式(I)〜(V)の構造では、前述の基のいずれかに存在する任意の電荷は、好適な独立して選択される内部又は外部の対イオンと平衡化される。好適な独立して選択される外部対イオンは、カチオン性又はアニオン性であってよい。好適なカチオンの例としては、好ましくは第I族及び第II族から選択される1種以上の金属が挙げられるが、これらに限定されず、これらのうち最も好ましいものは、Na、K、Mg、及びCa、又はイミニウム、アンモニウム、及びホスホニウムなどの有機カチオンである。好適なアニオンの例としては、フルオリド、クロリド、ブロミド、ヨーダイド、パークロレート、ハイドロゲンサルフェート、サルフェート、アミノサルフェート、ニトレート、ジヒドロゲンホスフェート、ハイドロゲンホスフェート、ホスフェート、ビカルボネート、カルボネート、メトサルフェート、エトサルフェート、シアネート、チオシアネート、テトラクロロジンケート、ボレート、テトラフルオロボレート、アセテート、クロロアセテート、シアノアセテート、ヒドロキシアセテート、アミノアセテート、メチルアミノアセテート、ジ−及びトリ−クロロアセテート、2−クロロ−プロピオネート、2−ヒドロキシプロピオネート、グリコレート、チオグリコレート、チオアセテート、フェノキシアセテート、トリメチルアセテート、バレレート、パルミテート、アクリレート、オキサレート、マロネート、クロトネート、スクシネート、シトレート、メチレン−ビス−チオグリコレート、エチレン−ビス−イミノアセテート、ニトリロトリアセテート、フマレート、マレエート、ベンゾエート、メチルベンゾエート、クロロベンゾエート、ジクロロベンゾエート、ヒドロキシベンゾエート、アミノベンゾエート、フタレート、テレフタレート、インドリルアセテート、クロロベンゼンスルホネート、ベンゼンスルホネート、トルエンスルホネート、ビフェニルスルホネート、及びクロロトルエンスルホネートが挙げられるが、これらに限定されない。当業者は、上に列挙したものの代わりに使用することができる異なる対イオンを十分に認識している。
【0047】
式(I)〜(V)の構造中、R
1、R
2、R
3、及びR
15は、独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アルカリル、置換アルカリル、及びR
4からなる群から選択され、R
4は、28〜500、好ましくは43〜350、更により好ましくは43〜250の範囲の上記モノマー分子量を有する1つ以上の有機モノマーで構成される有機基であり、有機基は、式I〜Vの構造に一致する1つ以上の追加のロイコ着色剤部分で置換されていてもよい。一態様では、R
4は、アルキレンオキシ(ポリエーテル)、オキソアルキレンオキシ(ポリエステル)、オキソアルキレンアミン(ポリアミド)、エピクロロヒドリン、四級化エピクロロヒドリン、アルキレンアミン、ヒドロキシアルキレン、アシルオキシアルキレン、カルボキシアルキレン、カルボアルコキシアルキレン、及び糖からなる群から選択される。一態様では、R
4は、EO、PO、BO、及びこれらの混合物から選択され、より好ましくは、EOのみ又はEO/PO混合物から選択される。任意のロイコ着色剤が3つ以上の連続するモノマーを有するR
4基を含む場合、そのロイコ着色剤は、本明細書において「高分子ロイコ着色剤」として定義される。当業者は、溶解度、分配、付着、除去、染色などの多くの特性属性のいずれかに関する化合物の特性が、その中に組み込まれるこのような連続するモノマーの配置、同一性、及び数に関連することを承知している。したがって、当業者は、このような連続するモノマーの配置、同一性、及び数を調整して、程度の差はあれ予測可能な様式で任意の特定の属性を変化させることができる。
【0048】
好ましいロイコ着色剤としては、式VIの構造に一致するものが挙げられる、
【0049】
【化2】
(式中、各R
4は、独立して、H、メチル、エチル、((CH
2CH
2O)
a(C
3H
6O)
b)H、及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは、少なくとも1つのR
4基は、((CH
2CH
2O)
a(C
3H
6O)
b)Hであり、各添え字aは、独立して、1〜100の整数であり、各添え字bは、独立して、0〜50の整数であり、全てのR
4基における全ての独立して選択されるaの整数の合計は、200以下、好ましくは100以下であり、全てのR
4基における全ての独立して選択されるbの整数の合計は、100以下、好ましくは50以下である)。好ましくは、少なくとも2つのR
4基は、メチル及びエチルから選択され、最も好ましくは、構造VIにおける少なくとも1つのNが、メチル及びエチルから選択される2つのR
4基、好ましくはメチルで置換される。
【0050】
非常に好ましいロイコ着色剤としては、式VIIの構造に一致するものが挙げられる、
【0051】
【化3】
(式中、各添え字cは、独立して、0、1又は2であり、好ましくは各cは1であり、各R
4は、独立して、H、メチル、エチル、((CH
2CH
2O)
a(C
3H
6O)
b)H、及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは、各R
4は、((CH
2CH
2O)
a(C
3H
6O)
b)Hであり、各添え字aは、独立して、1〜50、より好ましくは1〜25、更により好ましくは1〜20、1〜15、1〜10、1〜5、又は更には1〜2であり、各添え字bは、独立して、0〜25、より好ましくは0〜15、更により好ましくは1〜5、又は更には1〜3の整数であり、ロイコ着色剤中の全ての独立して選択されるaの整数の合計は、100以下、より好ましくは80以下、最も好ましくは60、40、20、10以下、又は更には5以下であり、ロイコ着色剤中の全ての独立して選択されるbの整数の合計は、50以下、より好ましくは40以下、最も好ましくは30、20、又は更には10以下である)。
【0052】
一実施形態では、液体媒体中の任意の変換剤の存在又は同一性の不確実性のために、補助変換剤の添加によって変換剤の存在を確実にすることが有利である。
【0053】
更に別の実施形態では、自治体によって供給される液体媒体は、追加の変換剤が必要とされないように十分な変換剤を含む。好ましくは、液体媒体は、塩素、二酸化塩素、次亜塩素酸塩、及びこれらの混合物からなる群から選択される薬剤で水を処理することによって生じる活性塩素変換剤を含む。
【0054】
本発明の認識されていないが重要な態様は、洗濯ケア組成物に用いられるロイコ組成物が、特定の自治体によって供給される水から塩素を捕捉し、青味付け効果を増強するだけでなく、塩素感受性染料で染色された織物物品の全体的な色安全性を改善するのに役立つことである。本発明の方法は、驚くべきことに、他の塩素捕捉剤を含む洗濯ケア組成物中のロイコ組成物についても機能することがわかった。理論に束縛されることを望むものではないが、これは、ロイコ化合物が、同じ目的で洗濯ケア組成物に使用されている従来の材料よりもはるかに反応性の高い塩素捕捉剤であるためであると考えられる。
【0055】
液体媒体は好ましくは水性媒体である。
【0056】
液体媒体が変換剤を含む場合、青味付け効果は増加する。変換剤は、一重項又は三重項形態の分子状酸素以外の当技術分野において周知の任意の酸化剤であることができる。したがって、液体媒体は、当技術分野において周知の任意の好適な酸化剤又はその混合物を含み得る。青味付け効果を増加させるための本発明での使用に適した変換剤には、クニノン(例えば、クロルニル、ベンゾキノン、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン)、特定の酸素同素体(例えば、オゾン)、パーオキシド(例えば、過酸化水素、過酢酸、tert−ブチルヒドロペルオキシド、ベンゾイルパーオキシド、メタ−クロロペルオキシ安息香酸、過酸化水素尿素、p−クメンヒドロペルオキシド、パーサルフェート、オキソン、パーボレート、パーカルボネート)、窒素酸化物(例えば、一酸化窒素、二酸化窒素、亜酸化窒素、三酸化二窒素、四酸化二窒素、五酸化二窒素、三硝酸アミド)、ハロゲン(例えば、塩素、臭素、フッ素、ヨウ素)、ハロゲン酸化物、及びハロゲンオキシアニオン(例えば、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、クロレート、パークロレート、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、過臭素酸塩、過ヨウ素酸塩、一酸化塩素、二酸化塩素、三酸化塩素、一酸化二臭素、二酸化臭素、三酸化二臭素、一酸化二ヨウ素、一酸化ヨウ素、二酸化ヨウ素、四酸化二ヨウ素、五酸化二ヨウ素、四ヨウ素酸化物)、酸化状態の高い金属種(例えば、酸化鉛(IV)、二酸化マンガン、酸化マンガン(VI)、酸化マンガン(VII)、パーマグネイト、三酸化クロム、ジクロメート、鉄(III)、メタバナデート、バナデート、ビスマス酸ナトリウム)、及びハロアミン(例えば、クロラミン、ブロマミン、N−ブロモスクシンイミド、N−クロロスクシンイミド、N−ヨードスクシンイミド、N−ブロモヒダントイン、N−クロロヒダントイン、N−ヨードヒダントイン、N,N−ジブロモヒダントイン、N,N−ジクロロヒダントイン、N,N−ジヨードヒダントイン)からなる群から選択される酸化剤が含まれるが、これらに限定されない。
【0057】
単独で、又は適切な基材若しくはメディエータを伴うかのいずれかで、特定の酸化酵素が変換剤として役立つことができる。好適な酵素の例としては、ペルオキシダーゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、及びラッカーゼ、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0058】
本明細書に記載の更なる適切な変換剤は、漂白触媒以外の漂白剤、例えば光漂白剤、漂白活性剤、過酸化水素、過酸化水素源、予め形成された過酸及びそれらの混合物を含む。
【0059】
他の実施形態では、変換剤は好ましくは触媒金属錯体を含むことができる。金属含有漂白触媒の一種は、銅、鉄、ニッケル、クロム、チタン、ルテニウム、タングステン、モリブデン、又はマンガンのカチオンなどであるがこれらに限定されない、規定の漂白触媒活性の遷移金属カチオン、亜鉛又はアルミニウムのカチオンなどの漂白触媒活性をほとんど又は全く有さない補助金属カチオン、並びに触媒及び補助金属のカチオン、特にエチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)及びこれらの水溶性塩に対して規定の安定度定数を有する金属イオン封鎖剤を含む触媒系である。そのような触媒は、米国特許第4,430,243号に記載されている。
【0060】
本発明で使用するための液体媒体中に存在する触媒の典型的な量は、ロイコ化合物を含む洗濯ケア組成物の重量に基づいて、0.005重量%〜5重量%、好ましくは0.05重量%〜1.5重量%、より好ましくは0.10重量%〜0.75重量%、最も好ましくは約0.50重量%であることができる。使用される洗濯ケア組成物の用量が100gである場合、そのような触媒の典型的な量は、5mg〜5g、最も好ましくは約0.5gまでであることができる。
【0061】
また、処理プロセス中にいくつかの電極を適用した場合に限り、青味付け効果を増大させるためにアノード酸化を使用することも可能である。
【0062】
本発明の方法において補助変換剤が提供される場合、補助変換剤は、洗浄溶液中に存在するロイコ化合物に対して0.1:1.0の当量比、0.5:1.0の当量比、1.0:1.0の当量比、5.0:1.0の当量比、10:1.0の当量比、25:1の当量比、100:1の当量比、又は更には250:1の当量比の変換剤を供給するのに十分な量で使用され得る。
【0063】
洗濯ケア成分
界面活性剤系
本発明の製品は、約0.00重量%〜、より典型的には約0.10〜80重量%の界面活性剤を含んでもよい。一態様において、かかる組成物は、約5重量%〜50重量%の界面活性剤を含んでもよい。使用される界面活性剤は、アニオン性、非イオン性、両性(amphoteric)、両性(ampholytic)、双性イオン性、若しくはカチオン性の種類のものであってもよく、又はこれらの種類の相溶性混合物を含んでもよい。布地ケア製品が洗濯洗剤である場合、アニオン性及び非イオン性界面活性剤が通常用いられる。一方、布地ケア製品が布地柔軟剤である場合、カチオン性界面活性剤が通常用いられる。
【0064】
アニオン性界面活性剤
有用なアニオン性界面活性剤は、それら自体がいくつかの異なるタイプのものであってよい。例えば、高級脂肪酸の水溶性塩、すなわち「石鹸」は、本明細書の組成物において有用なアニオン性界面活性剤である。これは、約8〜約24個の炭素原子、又は更には約12〜約18個の炭素原子を含有する高級脂肪酸のナトリウム、カリウム、アンモニウム、及びアルキロールアンモニウム塩などのアルカリ金属石鹸を含む。石鹸は、油脂の直接鹸化によって、又は遊離脂肪酸の中和によって作製することができる。特に有用なものは、ココヤシ油及び獣脂から誘導される脂肪酸の混合物のナトリウム塩及びカリウム塩、すなわち、ナトリウム又はカリウムタロー及びココヤシ石鹸である。
【0065】
好ましいアルキルサルフェートは、C8〜18アルキルアルコキシル化サルフェート、好ましくはC12〜15アルキル又はヒドロキシアルキルアルコキシル化サルフェートである。好ましくは、アルコキシル化基はエトキシル化基である。典型的には、アルキルアルコキシル化サルフェートの平均アルコキシル化度は0.5〜30若しくは20、又は0.5〜10である。アルキル基は、分岐状又は直鎖状であり得る。アルコキシル化アルキルサルフェート界面活性剤はアルコキシル化アルキルサルフェートの混合物であってもよく、この混合物は、約12〜約30個の炭素原子の範囲内の平均(算術平均)炭素鎖長、又は約12〜約15個の炭素原子の平均炭素鎖長と、約1モル〜約4モルのエチレンオキシド、プロピレンオキシド、若しくはこれらの混合物の平均(算術平均)アルコキシル化度、又は約1.8モルのエチレンオキシド、プロピレンオキシド、若しくはこれらの混合物の平均(算術平均)アルコキシル化度と、を有する。アルコキシル化アルキルサルフェート界面活性剤は、約10個の炭素原子〜約18個の炭素原子の炭素鎖長と、約0.1〜約6モルのエチレンオキシド、プロピレンオキシド、又はこれらの混合物のアルコキシル化度と、を有し得る。アルコキシル化アルキルサルフェートは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、又はこれらの混合物でアルコキシル化されてもよい。アルキルエーテルサルフェート界面活性剤は、ピークのあるエトキシレート分布を含んでもよい。具体例としては、ShellからのNEODOL(登録商標)アルコールから誘導されるC12〜C15EO2.5サルフェート、C14〜C15EO2.5サルフェート、及びC12〜C15EO1.5サルフェート、並びにHuntsmanからの天然アルコールから誘導されるC12〜C14EO3サルフェート、C12〜C16EO3サルフェート、C12〜C14EO2サルフェート、及びC12〜C14EO1サルフェートが挙げられる。AESは、直鎖状、分岐状、又はこれらの組み合わせであってよい。アルキル基は、Shellによる商品名Neodol(登録商標)、Sasolによる商品名Safol(登録商標)、Lial(登録商標)、及びIsalchem(登録商標)によって供給されるものなどの合成若しくは天然アルコール、又はココナッツ及びパーム核などの植物油から誘導されるミッドカット(midcut)アルコールから誘導することができる。別の好適なアニオン性洗浄界面活性剤は、C10〜C26直鎖又は分岐鎖、好ましくはC10〜C20直鎖、最も好ましくはC16〜C18直鎖アルキルアルコールと、2〜20、好ましくは7〜13、より好ましくは8〜12、最も好ましくは9.5〜10.5のエトキシレートと、を含むアルキルエーテルカルボキシレートである。酸形態又はナトリウム若しくはアンモニウムの塩などの塩形態を使用してよく、アルキル鎖は、1つのシス又はトランス二重結合を含有していてもよい。アルキルエーテルカルボン酸は、花王(Akypo(登録商標))、Huntsman(Empicol(登録商標))及びClariant(Emulsogen(登録商標))から入手可能である。
【0066】
他の有用なアニオン性界面活性剤は、アルキル基が直鎖(線状)又は分枝鎖の構造の約9〜約15個の炭素原子を含有する、アルキルベンゼンスルホネートのアルカリ金属塩を含み得る。いくつかの例では、アルキル基は直鎖である。かかる直鎖アルキルベンゼンスルホネートは、「LAS」として既知である。他の例では、直鎖アルキルベンゼンスルホネートは、アルキル基中に約11〜14個の平均炭素原子数を有していてよい。具体的な例では、直線状直鎖アルキルベンゼンスルホネートは、アルキル基中に約11.8個の炭素原子の平均炭素原子数を有していてよく、C11.8LASと略称され得る。好ましいスルホネートは、C10〜13アルキルベンゼンスルホネートである。好適なアルキルベンゼンスルホネート(LAS)は、市販の直鎖アルキルベンゼン(LAB)をスルホン化することによって得ることができる。好適なLABとしては、商標名Isochem(登録商標)としてSasolによって供給されているもの又は商標名Petrelab(登録商標)としてPetresaによって供給されているものなどの低2−フェニルLABが挙げられ、他の好適なLABとしては、商標名Hyblene(登録商標)としてSasolによって供給されているものなどの高2−フェニルLABが挙げられる。好適なアニオン性洗浄性界面活性剤は、DETAL触媒プロセスによって得られるアルキルベンゼンスルホネートであるが、HFなどの他の合成経路が好適な場合もある。一態様では、LASのマグネシウム塩を用いる。本明細書に用いるのに好適なアニオン性スルホネート界面活性剤としては、C8〜C18アルキル又はヒドロキシアルキルスルホネートの水溶性塩、C11〜C18アルキルベンゼンスルホネート(LAS)、国際公開第99/05243号、同第99/05242号、同第99/05244号、同第99/05082号、同第99/05084号、同第99/05241号、同第99/07656号、同第00/23549号、及び同第00/23548号に記載される変性アルキルベンゼンスルホネート(MLAS)、メチルエステルスルホネート(MES)、及びα−オレフィンスルホネート(AOS)が挙げられる。これらはまた、10〜20個の炭素原子のパラフィンをスルホネート化することによって得られる、モノスルホネート及び/又はジスルホネートであり得るパラフィンスルホネートを含む。スルホネート界面活性剤としては、アルキルグリセリルスルホネート界面活性剤も挙げることができる。
【0067】
本発明のアニオン性界面活性剤は酸型で存在してもよく、この酸型を中和して、本発明の洗剤組成物で使用するのに望ましい界面活性剤塩を形成することができる。典型的な中和剤としては、水酸化物、例えば、NaOH又はKOHなどの金属対イオン塩基が挙げられる。これら酸型における、本発明の中和性アニオン性界面活性剤及び補助アニオン性界面活性剤又は共界面活性剤向けの更に好ましい薬剤としては、アンモニア、アミン、又はアルカノールアミンが挙げられる。アルカノールアミンが好ましい。好適な非限定的な例としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、及び当該技術分野で周知の他の直鎖又は分岐鎖アルカノールアミンが挙げられ、例えば、極めて好ましいアルカノールアミンとしては、2−アミノ−1−プロパノール、1−アミノプロパノール、モノイソプロパノールアミン、又は1−アミノ−3−プロパノールが挙げられる。
【0068】
非イオン性界面活性剤
好ましくは、本組成物は非イオン性洗浄性界面活性剤を含む。好適な非イオン性界面活性剤としては、アルコキシル化脂肪族アルコールが挙げられる。非イオン性界面活性剤は、式R(OC
2H
4)
nOH(式中、Rは、約8〜約15個の炭素原子を含有する脂肪族炭化水素ラジカル、及びアルキル基が約8〜約12個の炭素原子を含有するアルキルフェニルラジカルからなる群から選択され、nの平均値は、約5〜約15である)のエトキシル化アルコール及びエトキシル化アルキルフェノールから選択され得る。本明細書で有用な非イオン性界面活性剤の他の非限定例としては、ShellからのNEODOL(登録商標)非イオン性界面活性剤などのC8〜C18アルキルエトキシレート、アルコキシレート単位がエチレンオキシ単位、プロピレンオキシ単位、又はこれらの混合物であり得るC6〜C12アルキルフェノールアルコキシレート、BASFからのPluronic(登録商標)などのエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックポリマーとのC12〜C18アルコール及びC6〜C12アルキルフェノールの縮合体、C14〜C22中鎖分岐状アルコール(BA)、C14〜C22中鎖分岐状アルキルアルコキシレート(BAE
X(式中、xは1〜30である))、アルキル多糖類、具体的にはアルキルポリグリコシド、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、並びにエーテルキャップ化ポリ(オキシアルキル化)アルコール界面活性剤が挙げられる。具体的な例としては、ShellからのC12〜C15EO7及びC14〜C15EO7のNEODOL(登録商標)非イオン性界面活性剤、並びにHuntsmanからのC12〜C14EO7及びC12〜C14EO9のSurfonic(登録商標)非イオン性界面活性剤が挙げられる。
【0069】
極めて好ましい非イオン性界面活性剤は、ゲルベアルコールと、アルコール1モル当たり2〜18モル、好ましくは2〜15モル、より好ましくは5〜9モルのエチレンオキシドとの縮合生成物である。好適な非イオン性界面活性剤としては、BASF製の商標名Lutensol(登録商標)を有するものが挙げられる。Lutensol XP−50は、平均で約5個のエトキシ基を含有するゲルベエトキシレートである。Lutensol XP−80及び平均で約8個のエトキシ基を含有すること。本明細書で用いるのに好適な他の非イオン性界面活性剤としては、脂肪アルコールポリグリコールエーテル、アルキルポリグルコシド、及び脂肪酸グルカミド、ゲルベアルコールベースのアルキルポリグルコシドが挙げられる。
【0070】
両性界面活性剤(Amphoteric surfactant)
界面活性剤系は、アミンオキシドなどの両性界面活性剤を含み得る。好ましいアミンオキシドは、アルキルジメチルアミンオキシド又はアルキルアミドプロピルジメチルアミンオキシド、より好ましくはアルキルジメチルアミンオキシド、特にココジメチルアミンオキシドである。アミンオキシドは、直鎖又は中鎖分枝状アルキル部分を有し得る。
【0071】
両性界面活性剤(Ampholytic Surfactant)
界面活性剤系は、両性界面活性剤を含み得る。両性界面活性剤の特定の非限定的な例としては、二級若しくは三級アミンの脂肪族誘導体、又は脂肪族ラジカルが直鎖若しくは分岐鎖であり得る複素環式第二級及び三級アミンの脂肪族誘導体が挙げられる。脂肪族置換基のうちの1つは、少なくとも約8個の炭素原子、例えば約8〜約18個の炭素原子を含んでよく、少なくとも1つは、アニオン性水可溶化基、例えばカルボキシ、スルホネート、サルフェートを含む。両性界面活性剤の好適な例については、米国特許第3,929,678号の19欄目、18〜35行を参照されたい。
【0072】
双性イオン性界面活性剤
双性イオン性界面活性剤は当該技術分野において周知であり、一般には、全体としては中性に荷電しているが、少なくとも1つの正に荷電した原子/基、及び少なくとも1つの負に荷電した原子/基を担持する界面活性剤を含む。双性イオン性界面活性剤の例としては、二級及び三級アミン誘導体、複素環式二級及び三級アミン誘導体、又は四級アンモニウム化合物、四級ホスホニウム化合物若しくは三級スルホニウム化合物の誘導体が挙げられる。双性イオン性界面活性剤の例については、米国特許第3,929,678号の19欄38行目〜22欄48行目を参照されたい。アルキルジメチルベタイン及びココジメチルアミドプロピルベタインを含むベタイン、C
8〜C
18(例えば、C
12〜C
18)アミンオキシド、並びにN−アルキル−N,N−ジメチルアミノ−1−プロパンスルホネートなどのスルホ及びヒドロキシベタインが挙げられる(ここで、アルキル基は、C
8〜C
18、特定の実施形態ではC
10〜C
14とすることができる)。本発明で使用するのに好ましい双性イオン性界面活性剤は、ココアミドプロピルベタインである。
【0073】
カチオン性界面活性剤
カチオン性界面活性剤の例としては、最大で26個の炭素原子特定物を有し得る四級アンモニウム界面活性剤が挙げられる。更なる例としては、a)米国特許第6,136,769号に記載されているアルコキシレート四級アンモニウム(AQA)界面活性剤、b)米国特許第6,004,922号に記載されているジメチルヒドロキシエチル四級アンモニウム、c)参照により本明細書に組み込まれる、国際公開第98/35002号、同第98/35003号、同第98/35004号、同第98/35005号、及び同第98/35006号に記載されているポリアミンカチオン性界面活性剤、d)参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第4,228,042号、同第4,239,660号、同第4,260,529号、及び同第6,022,844号に記載されているカチオン性エステル界面活性剤、並びに、e)参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,221,825号及び国際公開第00/47708号に記載されているアミノ界面活性剤、及び具体的にはアミドプロピルジメチルアミン(APA)が挙げられる。有用なカチオン性界面活性剤には、米国特許第4,222,905号(Cockrell、1980年9月16日交付)、及び米国特許第4,239,659号(Murphy、1980年12月16日交付)に開示されるものも含まれ、これらの両方の文献も、参照により本明細書に組み込まれる。四級アンモニウム化合物は、布地柔軟剤などの布地増強組成物中に存在してもよく、正電荷を有する多原子イオンの構造NR
4+(Rは、アルキル基又はアリール基)である四級アンモニウムカチオンを含む。
【0074】
本発明の布地ケア組成物は、組成物の最大約30重量%、あるいは約0.01重量%〜約20重量%、またあるいは約0.1重量%〜約20重量%のカチオン性界面活性剤を含有することができる。本発明の目的に対して、カチオン性界面活性剤としては、布地ケア効果をもたらすことができるものが挙げられる。有用なカチオン性界面活性剤の非限定的な例としては、脂肪族アミン、イミダゾリン四級物質、及び四級アンモニウム界面活性剤が挙げられ、好ましくは、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ビス(タローオイル−オキシ−エチル)N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ビス(ステアロイル−オキシ−エチル)N−(2ヒドロキシエチル)N−メチルアンモニウムメチルサルフェート;1,2ジ(ステアロイル−オキシ)3トリメチルアンモニウムプロパンクロリド;ジカノーラジメチルアンモニウムクロリド、ジ(ハード)タロージメチルアンモニウムクロリド、ジカノーラジメチルアンモニウムメチルサルフェートなどのジアルキレンジメチルアンモニウム塩;1−メチル−1−ステアロイルアミドエチル−2−ステアロイルイミダゾリニウムメチルサルフェート;1−タロイルアミドエチル−2−タロイルイミダゾリン;N,N”−ジアルキルジエチレントリアミン;脂肪酸が、(水素添加)タロー脂肪酸、パーム脂肪酸、水素添加パーム脂肪酸、オレイン酸、菜種脂肪酸、水素添菜種脂肪酸である脂肪酸でエステル化されたN−(2−ヒドロキシエチル)−1,2−エチレンジアミン又はN−(2−ヒドロキシイソプロピル)−1,2−エチレンジアミンとグリコール酸との反応生成物;ポリグリセロールエステル(PGEs)、油状糖誘導体、及びワックスエマルション並びに上記の混合物が挙げられる。
【0075】
上記に開示されている柔軟剤活性物質の組み合わせが、本明細書で使用するのに好適であることが理解されよう。
【0076】
補助洗浄添加剤
本発明の洗浄組成物はまた、補助洗浄添加剤を含有してもよい。洗浄補助添加剤の正確な性質、及びこれの組み込み濃度は、洗浄組成物の物理形態、及びそれが使用される洗浄作業の正確な性質に依存する。
【0077】
補助洗浄添加剤は、ビルダー、構造化剤又は増粘剤、泥汚れ除去/再付着防止剤、高分子汚れ遊離剤、高分子分散剤、高分子グリース洗浄剤、酵素、酵素安定化系、漂白化合物、漂白剤、漂白活性剤、漂白触媒、増白剤、染料、色調剤、移染防止剤、キレート剤、抑泡剤、柔軟剤、及び香料からなる群から選択され得る。この補助洗浄添加剤の一覧は単に例示的なものであり、使用可能な補助洗浄添加剤の種類を限定するものではない。原則として、本発明では当該技術分野で周知の任意の補助洗浄添加剤を使用することができる。
【0078】
ポリマー
本組成物は1つ以上のポリマーを含んでもよい。その全てが任意に改質されてもよい非限定的な例としては、国際公開第2016/041676号に記載されている、ポリエチレンイミン、カルボキシメチルセルロース、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピリジン−N−オキシド)、ポリ(ビニルイミダゾール)、ポリカルボキシレート、又はアルコキシル化置換フェノール(ASP)が挙げられる。ASP分散剤の例としては、Clariantから入手可能なHOSTAPAL BV CONC S1000が挙げられるが、これに限定されない。
【0079】
ポリアミンは、グリース、微粒子除去、又は汚れ除去のために使用され得る。多種多様なアミン及びポリアルキレンイミン(polyaklyeneimines)を様々な程度にアルコキシル化して、疎水性又は親水性の洗浄を達成することができる。このような化合物としては、エトキシル化ポリエチレンイミン、エトキシル化ヘキサメチレンジアミン、及びこれらの硫酸化体を挙げることができるが、これらに限定されない。こうしたポリマーの有用な例は、BASFから入手可能なHP20、又は以下の一般構造を有するポリマーである。
ビス((C
2H
5O)(C
2H
4O)
n)(CH
3)−N+−C
xH
2x−N+−(CH
3)−ビス((C
2H
5O)(C
2H
4O)
n)(式中、nは20〜30であり、xは3〜8である)又はそのサルフェート化若しくはスルホネート化変異体。ポリプロポキシル化−ポリエトキシル化両親媒性ポリエチレンイミン誘導体もまた、より高いグリース除去及び乳化を達成するために含まれてよい。これらは、好ましくは内側ポリエチレンオキシドブロック及び外側ポリプロピレンオキシドブロックを有するアルコキシル化ポリアルキレンイミンを含んでいてもよい。洗剤組成物はまた、向上した飲料染み除去に有用な未変性ポリエチレンイミンを含有してもよい。様々な分子量のPEIが、BASF Corporationから商品名Lupasol(登録商標)で市販されている。好適なPEIの例としては、Lupasol FG(登録商標)、Lupasol G−35(登録商標)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0080】
本組成物は、高分子分散剤として有用なマレエート/アクリレートランダムコポリマー又はポリアクリレートホモポリマーなどの1つ以上のカルボキシレートポリマーを含み得る。ポリアクリレートから調製されるものなどのアルコキシル化ポリカルボキシレートもまた、粘土分散性を提供するのに有用である。かかる材料は、国際公開第91/08281号に記載されている。化学的に、これら材料は、7〜8つのアクリレート単位ごとに1つのエトキシ側鎖を有するポリアクリレートを含む。側鎖は、式−(CH
2CH
2O)
m(CH
2)
nCH
3[式中、mは、2〜3であり、nは、6〜12である]のものである。側鎖は、ポリアクリレート「主鎖」にエステル又はエーテル結合され、「櫛形」ポリマー型構造を提供する。
【0081】
好ましい両親媒性グラフトコポリマー(複数可)は、(i)ポリエチレングリコール主鎖と、(ii)ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つのペンダント部分と、を含む。両親媒性グラフトコポリマーの例は、BASFから供給されるSokalan HP22である。
【0082】
国際公開第2016/041676号に記載のアルコキシル化置換フェノールもまた、粘土分散性を提供するポリマーの好適な例である。Clariantから入手可能なHostapal BV Conc S1000,は、ASP分散剤の非限定的な一例である。
【0083】
好ましくは、本組成物は、1つ以上の汚れ放出ポリマーを含む。好適な汚れ放出ポリマーは、Rhodiaによって供給されているRepel−o−tex SF、SF−2、及びSRP6を含むRepel−o−texポリマーなどのポリエステル汚れ放出ポリマーである。他の好適な汚れ放出ポリマーとしては、Clariantより供給されているTexcare SRA100、SRA300、SRN100、SRN170、SRN240、SRN260、SRN300及びSRN325を含むTexcareポリマーが挙げられる。他の好適な汚れ放出ポリマーは、Sasolより供給されているMarloquest SL、HSCB、L235M、B、G82などのMarloquestポリマーである。他の好適な汚れ放出ポリマーとしては、米国特許第9,365,806号に記載されているメチルキャップ化エトキシル化プロポキシル化汚れ放出ポリマーが挙げられる。
【0084】
好ましくは、本組成物は、特にカルボキシメチルセルロース、メチルカルボキシメチルセルロース、スルホエチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルキシログルカン、カルボキシメチルキシラン、スルホエチルガラクトマンナン、カルボキシメチルガラクトマンナン、ヒドロキシエチルガラクトマンナン、スルホエチルデンプン、カルボキシメチルデンプン、及びそれらの混合物から選択され得る1つ以上の多糖類を含む。本発明に用いるのに好適な他の多糖類はグルカンである。好ましいグルカンは、グリコシド結合(すなわち、グルコシド結合)によって一体に結合されたグルコースモノマー単位を含むポリマーであり、グリコシド結合の少なくとも約50%はα−1,3−グリコシド結合である、ポリα−1,3−グルカンである。ポリα−1,3−グルカンは多糖類の一種である。ポリα−1,3−グルカンは、例えば、(その全てが参照により本明細書に組み込まれる)米国特許第7,000,000号、並びに米国特許出願公開第2013/0244288号及び同第2013/0244287号に記載されているものなどの1つ以上のグルコシルトランスフェラーゼ酵素を使用して、スクロースから酵素的に産生することができる。
【0085】
本組成物に使用するための他の好適な多糖類は、カチオン性多糖類である。カチオン性多糖類の例としては、カチオン性グアーガム誘導体、四級窒素含有セルロースエーテル、及びエーテル化セルロースと、グアーと、デンプンとのコポリマーである合成ポリマーが挙げられる。使用される場合、本明細書におけるカチオン性ポリマーは、組成物に可溶性であるか、又は上述のカチオン性ポリマー、並びにアニオン性、両性及び/又は双極性界面活性剤成分によって形成される組成物中の複合コアセルベート相に可溶性である。好適なカチオン性ポリマーは、米国特許第3,962,418号、同第3,958,581号、及び米国特許出願公開第2007/0207109(A1)号に記載されている。
【0086】
ポリマーは、他の洗剤原材料の付着助剤としても機能し得る。好ましい付着助剤は、カチオン性及び非イオン性ポリマーからなる群から選択される。好適なポリマーとしては、カチオンデンプン、カチオン性ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルホルムアルデヒド、ローカストビーンガム、マンナン、キシログルカン、タマリンドガム、ポリエチレンテレフタレート、並びに任意にアクリル酸及びアクリルアミドを含む群から選択される1つ以上のモノマーと共にジメチルアミノエチルメタクリレートを含有するポリマーが挙げられる。
【0087】
追加的アミン
ポリアミンは、グリース除去を改善することが知られている。性能のために好ましい環状及び直鎖アミンは、1,3−ビス(メチルアミン)−シクロヘキサン、4−メチルシクロヘキサン−1,3−ジアミン(BASFにより供給されるBaxxodur ECX 210)、1,3プロパンジアミン、1,6ヘキサンジアミン、1,3ペンタンジアミン(Invistaにより供給されるDytek EP)、2−メチル1,5ペンタンジアミン(Invistaにより供給されるDytek A)である。米国特許第6710023号は、少なくとも3つのプロトン化可能な(protonable)アミンを含有する上記のジアミン及びポリアミンを含有する食器手洗い用組成物を開示している。本発明によるポリアミンは、洗浄pHよりも高い少なくとも1つのpKaを有し、少なくとも2つのpkaは、約6を超えかつ洗浄pHよりも低い。好ましいポリアミンは、Dow、BASF及びHuntmanから市販されているテトラエチレンペンタミン、ヘキサエチルヘキサミン、ヘプタエチルヘプタミン、オクタエチルオクタミン、ノンエチルノンアミン(nonethylnonamines)、及びこれらの混合物からなる群から選択される。特に好ましいポリエーテルアミンは、米国特許第9752101号、同第9487739号、同第9631163号に記載されるように親油性変性されている。
【0088】
移染防止剤(DTI)
本組成物は、1つ以上の移染防止剤を含んでもよい。本発明の一実施形態では、驚くべきことに、特定の染料に加えて、ポリマー移染防止剤を含む組成物は、性能が向上することを本発明者らは発見した。これは、驚くべきことに、ポリマー移染防止剤が染料の付着を防ぐためである。好適な移染防止剤としては、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールとのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドン及びポリビニルイミダゾール又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限らない。好適な例としては、Ashland Aqualon製のPVP−K15、PVP−K30、ChromaBond S−400、ChromaBond S−403E及びChromabond S−100、並びにBASF製のSokalan HP165、Sokalan HP50、Sokalan HP53、Sokalan HP59、Sokalan(登録商標)HP56K、Sokalan(登録商標)HP66が挙げられる。他の好適なDTIは、国際公開第2012/004134号に記載されているとおりである。移染防止剤は、対象組成物中に存在する場合、組成物の約0.0001重量%〜約10重量%、約0.01重量%〜約5重量%、又は更には約0.1重量%〜約3重量%の濃度で存在してよい。
【0089】
酵素
布地の洗濯の際に遊離する染料移行を防止するため、並びに布地を修復するための、タンパク質系、炭水化物系、又はトリグリセリド系の染みの基質からの除去を含む多様な目的のために、酵素を本洗浄組成物に含めてもよい。好適な酵素としては、植物、動物、細菌、真菌、及び酵母起源質のような任意の好適な起源物質からのプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、カルボヒドラーゼ、セルラーゼ、オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、マンナナーゼ、及びこれらの混合物が挙げられる。本明細書に記載の洗浄組成物に用いられ得る他の酵素としては、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、エンドグルカナーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、ホスホリパーゼ、アミラーゼ、グルコアミラーゼ、キシラナーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ケラタナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ、マラナーゼ、βグルナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、コンドロイチナーゼ、ラッカーゼ、若しくはこれらの混合物、エステラーゼ、マンナナーゼ、ペクチン酸リアーゼ、及び/又はこれらの混合物が挙げられる。他の好適な酵素としては、ヌクレアーゼ酵素が挙げられる。本組成物は、ヌクレアーゼ酵素を含み得る。ヌクレアーゼ酵素は、核酸のヌクレオチドサブユニット間のホスホジエステル結合を切断することができる酵素である。本明細書におけるヌクレアーゼ酵素は、好ましくは、デオキシリボヌクレアーゼ若しくはリボヌクレアーゼ酵素又はこれらの機能的断片である。酵素の選択は、pH活性及び/又は安定性の最適条件、熱安定性、及び活性洗剤、ビルダーなどに対する安定性のような要因に影響される。
【0090】
酵素は、洗浄組成物の約0.0001重量%〜約5重量%の活性酵素濃度で洗浄組成物に組み込むことができる。酵素は、別個の単一成分として、又は2つ以上の酵素の混合物として、加えることができる。
【0091】
他の実施形態では、リパーゼが用いられ得る。リパーゼは、Novozymes(Denmark)から商品名Lipexで購入することができる。アミラーゼ(Natalase(登録商標)、Stainzyme(登録商標)、Stainzyme Plus(登録商標))は、Novozymes(Bagsvaerd,Denmark)により供給され得る。プロテアーゼは、Genencor International(Palo Alto,Calif.,USA)(例えばPurafect Prime(登録商標))、又はNovozymes(Bagsvaerd,Denmark)(例えばLiquanase(登録商標)、Coronase(登録商標)、Savinase(登録商標))により供給され得る。他の好ましい酵素としては、好ましくは商品名Pectawash(登録商標)、Xpect(登録商標)、Pectaway(登録商標)で販売されているペクチン酸リアーゼ、並びに商品名Mannaway(登録商標)(全てNovozymes A/S(Bagsvaerd,Denmark)製)、及びPurabrite(登録商標)(Genencor International Inc.(Palo Alto,California))で販売されているマンナナーゼが挙げられる。酵素材料の範囲、及びそれらを合成洗浄組成物に組み込みのための手段は、国際公開第9307263(A)号、同第9307260(A)号、同第8908694(A)号、米国特許第3,553,139号、同第4,101,457号、及び同第4,507,219号に開示されている。液体洗浄組成物に有用な酵素材料、及びそれらのこうした組成物への組み込みは、米国特許第4,261,868号に開示されている。
【0092】
酵素安定化系
本明細書に記載の酵素含有組成物は、任意に、組成物の約0.001重量%〜約10重量%、いくつかの例では、約0.005重量%〜約8重量%、及び他の例では、約0.01重量%〜約6重量%の酵素安定化系を含んでもよい。酵素安定化系は、洗浄性酵素と適合性のある任意の安定化系であってよい。そのような系は、他の配合物活性物質によって本質的に提供されてもよく、又は例えば洗剤に使用可能な酵素の配合者若しくは製造業者によって別個に添加されてもよい。かかる安定化系は、例えば、カルシウムイオン、ホウ酸、プロピレングリコール、短鎖カルボン酸、ボロン酸、塩素漂白剤捕捉剤、及びこれらの混合物を含むことができ、洗浄組成物のタイプ及び物理的形態に応じて異なる安定化問題に対処するように設計されている。ボレート安定化剤の検討については、米国特許第4,537,706号を参照されたい。
【0093】
キレート剤。
好ましくは、本組成物は、キレート剤及び/又は結晶成長阻害物質を含む。好適な分子としては、銅、鉄及び/又はマンガンキレート剤並びにこれらの混合物が挙げられる。好適な分子としては、アミノカルボキシレート、アミノホスホネート、サクシネート、これらの塩、及びこれらの混合物が挙げられる。本明細書に用いるのに好適なキレート剤の非限定的な例としては、エチレンジアミンテトラアセテート、N−(ヒドロキシエチル)エチレンジアミントリアセテート、ニトリロトリアセテート、エチレンジアミンテトラプロプリオネート、トリエチレンテトラアミンヘキサアセテート、ジエチレントリアミンペンタアセテート、エタノールジグリシン、エチレンジアミンテトラキス(メチレンホスホネート)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)(DTPMP)、エチレンジアミンジスクシネート(EDDS)、ヒドロキシエタンジメチレンホスホン酸(HEDP)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、及び1,2−ジイドロキシベンゼン(diydroxybenzene)−3,5−ジスルホン酸(タイロン)、これらの塩、並びにこれらの混合物が挙げられる。タイロン及び他のスルホン化カテコールもまた、有効な重金属キレート剤として用いられ得る。本発明で用いるキレート剤の他の非限定的な例は、米国特許第7445644号、同第7585376号、及び米国特許出願公開第2009/0176684(A1)号に見出される。本明細書に用いるのに好適な他のキレート剤は、市販のDEQUESTシリーズ、並びにMonsanto製、DuPont製、及びNalco,Inc.製のキレート剤である。
【0094】
増白剤
蛍光増白剤若しくは他の増白剤、又は白化剤は、組成物の約0.01重量%〜約1.2重量%の濃度で、本明細書に記載の洗浄組成物に組み込むことができる。本明細書で使用され得る市販の蛍光増白剤は、スチルベン、ピラゾリン、クマリン、カルボン酸、メチンシアニン、ジベンゾチフェン(dibenzothiphene)−5,5−ジオキシド、アゾール、5及び6員複素環、並びに他の様々な剤の誘導体が挙げられるが、必ずしもこれらに限定されない、副群に分類することができる。こうした増白剤の例は、「The Production and Application of Fluorescent Brightening Agents」(M.Zahradnik,John Wiley & Sons,New York(1982))に開示されている。本発明の組成物で有用であり得る蛍光増白剤の具体的な非限定例は、米国特許第4,790,856号、及び同第3,646,015号で特定されるものである。非常に好ましい増白剤としては、二ナトリウム4,4’−ビス{[4−アニリノ−6−[ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ−s−トリアジン−2−イル]−アミノ}−2,2’−スチルベンジスルホネート、4,4’−ビス{[4−アニリノ−6−モルホリノ−s−トリアジン−2−イル]−アミノ}−2,2’−スチルベンジスルホネート、二ナトリウム4,4”−ビス[(4,6ジ−アニリノ−s−トリアジン−2−イル)−アミノ]−2,2’−スチルベンジスルホネート、及び4,4’−ビス−(2−スルホスチリル)ビフェニル二ナトリウムが挙げられる。
【0095】
漂白剤。
本組成物は1つ以上の漂白剤を含むことが好ましい場合がある。好適な漂白剤としては、光漂白剤、過酸化水素、過酸化水素源、予形成過酸、及びこれらの混合物が挙げられる。
(1)光漂白剤、例えば、スルホン化亜鉛フタロシアニン、スルホン化アルミニウムフタロシアニン、キサンテン染料、及びこれらの混合物。
(2)予形成過酸:好適な予形成過酸としては、予形成ペルオキシ酸又はその塩、典型的には過カルボン酸及び塩、過炭酸及び塩、過イミド酸及び塩、ペルオキシ一硫酸及び塩、例えばOxone(登録商標)、並びにこれらの混合物からなる群から選択される化合物が挙げられるが、これらに限らない。好適な例としては、ペルオキシカルボン酸若しくはその塩、又はペルオキシスルホン酸若しくはその塩が挙げられる。特に好ましいペルオキシ酸は、フタルイミド−ペルオキシ−アルカン酸、特に、ε−フタルイミドペルオキシヘキサン酸(PAP)である。好ましくは、ペルオキシ酸又はその塩の融点は30℃〜60℃の範囲である。
(3)過酸化水素源、例えば、過ホウ酸塩(通常、一水和物又は四水和物)、過炭酸塩、過硫酸塩、過リン酸塩、過ケイ酸塩及びこれらの混合物のナトリウム塩などのアルカリ金属塩を含む、無機過水和物の塩。
【0096】
布地シェーディング染料
布地シェーディング染料(色調剤、青味剤又は白色剤と呼ばれることもある)は、典型的には、青又は紫の色合いを布帛にもたらす。こうした染料(複数可)は当該技術分野で周知であり、単独又は組み合わせのいずれかで用いられて、特定の色相の濃淡を作り出す、及び/又は様々な種類の布地に濃淡をつけることができる。布地シェーディング染料は、アクリジン、アントラキノン(多環式キノンを含む)、アジン、アゾ(例えば、モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾ、テトラキスアゾ、ポリアゾ)、ベンゾジフラン、ベンゾジフラノン、カロテノイド、クマリン、シアニン、ジアザヘミシアニン、ジフェニルメタン、ホルマザン、ヘミシアニン、インジゴイド、メタン、ナフタルイミド、ナフトキノン、ニトロ、ニトロソ、オキサジン、フタロシアニン、ピラゾール、スチルベン、スチリル、トリアリールメタン、トリフェニルメタン、キサンテン及びこれらの混合物を含むがこれらに限定されない、当該技術分野において周知の任意の化学分類の染料から選択することができる。本発明の洗濯ケア組成物中に存在する補助布地シェーディング染料の量は、典型的には、全洗浄組成物に基づいて0.0001〜0.05重量%、好ましくは0.0001〜0.005重量%である。洗浄液に基づいて、布地シェーディング染料の濃度は、典型的には1ppb〜5ppm、好ましくは10ppb〜500ppbである。
【0097】
好適な布地シェーディング染料としては、小分子染料、ポリマー染料、及び染料−粘土共役体が挙げられる。好ましい布地シェーディング染料は、小分子染料及び高分子染料から選択される。好適な小分子染料を、カラーインデックス(C.I.,Society of Dyers and Colourists,(Bradford,UK))分類の酸性染料、直接染料、塩基性染料、反応染料、溶剤染料、又は分散染料に該当する染料からなる群から選択することができる。
【0098】
好適なポリマー染料としては、共有結合した(共役したと称することもある)色原体(染料ポリマー共役体としても知られるもの)を含有するポリマー、例えば、ポリマーの主鎖中に共重合した色原体モノマーを有するポリマー及びこれらの混合物からなる群から選択される染料が挙げられる。好ましいポリマー染料は、アルコキシル化トリフェニルメタンポリマー着色剤、アルコキシル化チオフェンポリマー着色剤をはじめとするアルコキシル化炭素環アゾ着色剤及びアルコキシル化複素環アゾ着色剤、並びにこれらの混合物などの任意に置換されたアルコキシル化染料、例えばLiquitint(登録商標)(Milliken,Spartanburg,(South Carolina,USA))の名称で販売されている布地染色性着色剤(fabric-substanive colorants)を含む。
【0099】
好適な染料クレイ共役体としては、少なくとも1つのカチオン染料/塩基性染料及びスメクタイトクレイを含む群から選択される染料クレイ共役体が挙げられ、好ましいクレイは、モンモリロナイトクレイ、ヘクトライトクレイ、サポナイトクレイ、及びそれらの混合物からなる群から選択されるものでよい。
【0100】
顔料は当該技術分野で周知であり、これも本明細書の洗濯ケア組成物に使用することができる。好適な顔料としては、C.I Pigment Blues15〜20、特に15及び/又は16、C.I.Pigment Blue29、C.I.Pigment Violet15、Monastral Blue、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0101】
ビルダー
本発明の洗浄組成物は、任意に、ビルダーを含んでもよい。
【0102】
アルミノシリケート及びシリケートから選択されるビルダーは、洗浄水中の鉱物硬度の制御を助け、又は表面からの微粒子汚れの除去を助ける。好適なビルダーは、ホスフェート、ポリホスフェート、特にそのナトリウム塩、カーボネート、ビカルボネート、セスキカルボネート、及び炭酸ナトリウム又はセスキカルボネート以外の炭酸塩鉱物;有機モノ−、ジ−、トリ−、及びテトラカルボキシレート、特に、酸、ナトリウム、カリウム、又はアルカノールアンモニウム塩形態の水溶性非界面活性剤カルボキシレート、並びに脂肪族及び芳香族の種類を含むオリゴマー又は水溶性低分子量ポリマーカルボキシレート、並びにフィチン酸からなる群から選択され得る。これらは、例えば、pH緩衝化の目的のためのボレートによって、又はサルフェート、とりわけ硫酸ナトリウム、及び安定な界面活性剤及び/又はビルダー含有洗浄組成物の工学に重要となり得る任意の他の充填剤又は担体によって補完されてもよい。
【0103】
pH緩衝系
本発明の組成物はまた、pH緩衝系を含んでもよい。本明細書の洗浄組成物は、水性洗浄操作における使用中に、洗浄水のpHが約6.0〜約12、いくつかの例では約7.0〜11となるように配合することができる。推奨される使用濃度でpHを制御する技法としては、緩衝剤、アルカリ、又は酸の使用が挙げられ、これらは当業者には周知である。これらとしては、炭酸ナトリウム、クエン酸、又はクエン酸ナトリウム、モノエタノールアミン又は他のアミン、ホウ酸又はボレート、及び当該技術分野において周知の他のpH調整化合物の使用が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書の洗浄組成物は、クエン酸の放出を遅延させることにより、動的な洗浄中pHプロファイルを含むことができる。
【0104】
構造化剤/増粘剤
構造化液体は、内部的に構造化されて、一次成分(例えば界面活性剤物質)によってその構造体を形成してもよく、及び/又は、二次成分(例えば、ポリマー、粘土及び/又はケイ酸塩物質)を用いて三次元マトリックス構造をもたらすことによって、外部的に構造化してもよい。本組成物は、組成物の約0.01重量%〜約5重量%の構造化剤、及びいくつかの例では、組成物の約0.1重量%〜約2.0重量%の構造化剤を含み得る。構造化剤は、ジグリセリド及びトリグリセリド、エチレングリコールジステアレート、微結晶セルロース、セルロース系物質、マイクロファイバーセルロース、バイオポリマー、キサンタンガム、ジェランガム、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。いくつかの例において、好適な構造化剤としては、硬化ヒマシ油、及びその非エトキシル化誘導体が挙げられる。他の好適な構造化剤は、米国特許第6,855,680号に開示されている。このような構造化剤は、ある範囲のアスペクト比を有する糸様構造系を有する。更なる好適な構造化剤及びその作製プロセスは、国際公開第2010/034736号に記載されている。
【0105】
抑泡剤
泡の形成を低減又は抑制するための化合物を、本明細書に記載の洗浄組成物に組み込むことができる。抑泡制は、米国特許第4,489,455号及び同第4,489,574号に記載されているようないわゆる「高濃度洗浄プロセス」において、そしてフロントローディング方式の洗濯機において、特に重要である可能性がある。
【0106】
広範な材料を抑泡剤として使用してよく、抑泡剤は当業者に周知である。例えば、Kirk Othmer Encyclopedia of Chemical Technology、第3版、第7巻、430〜447頁(John Wiley & Sons,Inc.、1979年)を参照されたい。抑泡剤の例としては、モノカルボン脂肪酸及びその中の可溶性塩、パラフィンなどの高分子量炭化水素、脂肪酸エステル(例えば脂肪酸トリグリセリド)、一価アルコールの脂肪酸エステル、脂肪族C18〜C40ケトン(例えばステアロン(stearone))、N−アルキル化アミノトリアジン、好ましくは約100℃未満の融点を有するろう質炭化水素、シリコーン抑泡剤、及び二級アルコールが挙げられる。抑泡剤は、米国特許第2,954,347号、同第4,075,118号、同第4,265,779号、同第4,265,779号、同第3,455,839号、同第3,933,672号、同第4,652,392号、同第4,978,471号、同第4,983,316号、同第5,288,431号、同第4,639,489号、同第4,749,740号、及び同第4,798,679号に記載されている。
【0107】
本明細書の洗浄組成物は、組成物の0重量%〜約10重量%の抑泡剤を含んでもよい。抑泡剤として利用する場合、モノカルボキシル脂肪酸及びその塩は、洗浄組成物の最大約5重量%、及びいくつかの例では、洗浄組成物の約0.5重量%〜約3重量%の量で存在することができる。シリコーン抑泡剤は、洗浄組成物の最大で約2.0重量%の量で利用され得るが、より多い量を使用することもできる。モノステアリルホスフェート抑泡剤は、洗浄組成物の約0.1重量%〜約2重量%の範囲の量で利用することができる。炭化水素抑泡剤は、洗浄組成物の約0.01重量%〜約5.0重量の範囲の量で利用することができるが、より多い量を使用してもよい。アルコール抑泡剤は、洗浄組成物の約0.2重量%〜約3重量%で使用することができる。
【0108】
増泡剤
高い起泡性が望まれる場合、C10〜C16アルカノールアミドなどのこうした増泡剤を、洗浄組成物の約1重量%〜約10重量%で洗浄組成物に組み込むことができる。いくつかの例としては、C10〜C14モノエタノール及びジエタノールアミドが挙げられる。所望の場合、更なる泡をもたらして、グリース除去性能を高めるために、MgCl
2、MgSO
4、CaCl
2、CaSO
4などの水溶性マグネシウム及び/又はカルシウム塩を、洗浄組成物の約0.1重量%〜約2重量%のレベルで加えてもよい。
【0109】
充填剤及び担体
本明細書に記載の洗浄組成物中に、充填剤及び担体を使用してもよい。本明細書で使用するとき、「充填剤」及び「担体」という用語は、同じ意味を有し、互換的に使用することができる。液体洗浄組成物、及び液体成分を含む他の形態の洗浄組成物(液体含有単位用量の洗浄組成物など)は、水及び他の溶媒を充填剤又は担体として含有してもよい。メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、及びフェノキシエタノールによって例示される低分子量の一級又は二級アルコールが好適である。いくつかの例では、一価アルコールは、界面活性剤を可溶化するために用いられてもよく、2〜約6個の炭素原子及び2〜約6個のヒドロキシ基を含有するものなどのポリオール(例えば、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2,3−ブタンジオール、エチレングリコール、及びグリセリンが用いられてもよい)。アミン含有溶媒もまた使用してよい。
【0110】
使用方法
本発明は、布地を白化するための方法を含む。消費者への販売に好適であるコンパクトな流体洗剤組成物は、洗濯前処理用途、洗濯洗浄用途、及びホームケア用途での使用に好適である。こうした方法としては、洗剤組成物をニート形態で、又は洗浄液中で希釈して、汚れていても汚れていなくてもよい布地の少なくとも一部分と接触させ、次いで任意に布地をすすぐ工程が挙げられるが、これらに限定されない。任意のすすぎ工程の前に、布地材料を洗浄工程に供してもよい。機械洗濯の方法は、本発明による有効量の機械洗濯洗剤組成物が中に溶解又は分散した洗濯機中で、汚れた洗濯物を水性洗浄溶液で処理する工程を含み得る。洗剤組成物の「有効量」とは、約5L〜約65Lの体積の洗浄溶液中に溶解又は分散された約20g〜約300gの製品を意味する。水温は、約5℃〜約100℃の範囲であってよい。水の汚れた材料(例えば、布地)に対する比は、約1:1〜約30:1であってよい。本組成物は、溶液中約500ppm〜約15,000ppmの濃度で使用され得る。布地洗濯組成物の文脈では、使用濃度は、汚れ及び染みの種類及び程度だけでなく、洗浄水の温度、洗浄水の容量、及び洗濯機の種類(例えば、上側投入式、前側投入式、垂直軸型日本式自動洗濯機)に応じても変化し得る。
【0111】
本明細書の洗剤組成物は、低下した洗浄温度で布地を洗濯するために使用され得る。布地を洗濯するこれらの方法は、洗濯洗剤組成物を水に送達して洗浄液を形成する工程と、洗濯する布地を上記の洗浄液に加える工程とを含み、ここで洗浄液は、約0℃〜約20℃、又は約0℃〜約15℃、又は約0℃〜約9℃の温度を有する。洗濯洗剤組成物を水と接触させる前、又は後、又はそれと同時に、布地を水に接触させてもよい。別の方法としては、洗剤組成物を含浸させた不織布基材を汚れた材料と接触させる工程を含む。本明細書で使用するとき、「不織布基材」は、適した坪量、キャリパー(厚み)、吸収性、及び強度特性を有する任意の従来式の不織布シート又はウェブを含み得る。好適な市販の不織布基材の非限定的な例としては、DuPontより商品名SONTARA(登録商標)及びJames River Corpより商品名POLY WEB(登録商標)で市販されているものが挙げられる。
【0112】
手洗浄/浸漬方法、及び手洗浄と半自動洗浄機との組み合わせもまた含まれる。
【0113】
組成物の包装
本明細書に記載の洗浄組成物は、紙、ボール紙、プラスチック材料、及び任意の好適な積層体から構築されるものを含む、任意の好適な容器に包装することができる。任意の包装の種類は、欧州特許出願第94921505.7号に記載されている。
【0114】
多区画パウチ
本明細書に記載の洗浄組成物は、多区画洗浄組成物として包装することもできる。
【0115】
他の補助剤成分
多種多様なその他の成分が本明細書の洗浄組成物中で使用されてもよく、その他の成分としては、例えば、他の活性成分、担体、ヒドロトロープ、加工助剤、染料又は顔料、液体配合物用溶媒、固体又は他の液体充填剤、エリトロシン、コロイド状(colliodal)シリカ、ろう、プロバイオティクス、サーファクチン(surfactin)、アミノセルロース系ポリマー、リシノール酸亜鉛、香料マイクロカプセル、ラムノリピド(rhamnolipds)、ソホロリピッド、グリコペプチド、メチルエステルエトキシレート、スルホン化エストリド、開裂性界面活性剤、バイオポリマー、シリコーン、変性シリコーン、アミノシリコーン、付着助剤、ヒドロトロープ(特にクメンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、及びナファレン(naphalene)塩)、PVA粒子封入染料又は香料、真珠光沢剤、発泡剤、色調変更系、シリコーンポリウレタン、乳白剤、錠剤崩壊剤、バイオマス充填剤、高速乾燥シリコーン、グリコールジステアレート、デンプン香料封入物、炭化水素油を含む乳化油、ポリオレフィン、並びに脂肪酸エステル、ビスフェノール抗酸化剤、微細繊維セルロース構造化剤、プロ香料、スチレン/アクリレートポリマー、トリアジン、石鹸、スーパーオキシドジスムターゼ、ベンゾフェノンプロテアーゼ阻害剤、官能化TiO2、ジブチルホスフェート、シリカ香料カプセル、並びに他の補助成分、コリンオキシダーゼ、トリアリールメタンブルー及びバイオレット塩基性染料、メチンブルー及びバイオレット塩基性染料、アントラキノンブルー及びバイオレット塩基性染料、アゾ染料ベーシックブルー16、ベーシックブルー65、ベーシックブルー66、ベーシックブルー67、ベーシックブルー71、ベーシックブルー159、ベーシックバイオレット19、ベーシックバイオレット35、ベーシックバイオレット38、ベーシックバイオレット48、オキサジン染料、ベーシックブルー3、ベーシックブルー75、ベーシックブルー95、ベーシックブルー122、ベーシックブルー124、ベーシックブルー141、ナイルブルーA及びキサンテン染料ベーシックバイオレット10、アルコキシル化トリフェニルメタンポリマー着色剤、アルコキシル化チオペン(thiopene)ポリマー着色剤、チアゾリウム染料、雲母、二酸化チタンコーティング雲母、オキシ塩化ビスマス、並びに他の活性物質が挙げられる。
【0116】
抗酸化剤:組成物は、所望により、組成物中に存在する抗酸化剤を約0.001〜約2重量%含有していてよい。好ましくは、抗酸化剤は、0.01〜0.08重量%の範囲の濃度で存在する。抗酸化剤の混合物を使用してもよい。
【0117】
本発明で使用される抗酸化剤の一分類は、アルキル化フェノールである。ヒンダードフェノール化合物は、この式を有するアルキル化フェノールの好ましい種類である。この種の好ましいヒンダードフェノール化合物は、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)である。
【0118】
更に、組成物に使用される抗酸化剤は、α−、β−、γ−、δ−−トコフェロール、エトキシキン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、2,6−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、tert−ブチルヒドロキシアニソール、リグノスルホン酸及びこれらの塩、並びにこれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0119】
本明細書に記載の洗浄組成物はまた、水溶性ビタミン及びその誘導体、水溶性アミノ酸並びにその塩及び/又は誘導体、水不溶性アミノ酸粘度調整剤などのビタミン及びアミノ酸、染料、不揮発性溶媒又は希釈剤(水溶性及び非水溶性)、真珠光沢助剤、殺シラミ剤(pediculocide)、pH調整剤、防腐剤、皮膚活性剤、日焼け止め、UV吸収剤、ナイアシンアミド、カフェイン、並びにミノキシジルを含有し得る。
【0120】
本発明の洗浄組成物はまた、C.I.名を有するものなどの水溶性成分を含め、ニトロソ、モノアゾ、ジスアゾ、カロテノイド、トリフェニルメタン、トリアリールメタン、キサンテン、キノリン、オキサジン、アジン、アントラキノン、インジゴイド、チオンインジゴイド、キナクリドン、フタロシアニン(phthalocianine)、植物の色、及び天然の色などの顔料材料含んでもよい。
【0121】
本発明の洗浄組成物はまた、抗菌剤を含有してもよい。カチオン性活性成分としては、n−アルキルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、アルキルジメチルエチルベンジルアンモニウムクロリド、ジアルキルジメチル四級アンモニウム化合物、例えば、ジデシルジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ジデシル−Nメチル−ポリ(オキシエチル)アンモニウムプロピオネート、ジオクチルジデシルアンモニウムクロリド(臭素などの無機又は有機対イオンを有する塩化ベンゼトニウム及び四級アンモニウム化合物などの四級種も含む)、カーボネート、若しくはジアルキルジメチルアンモニウムカーボネートを含む他の部分に加えて、抗菌アミン、例えば、グルコン酸クロルヘキシジン、PHMB(ポリヘキサメチレンビグアニド)、ビグアニドの塩、置換ビグアニド誘導体、四級アンモニウム含有化合物の有機塩、若しくは四級アンモニウム含有化合物の無機塩、又はこれらの混合物を挙げることができるが、これらに限定されない。
【0122】
一態様では、任意に上記表面又は布地を洗浄及び/又はすすぐ工程と、上記表面又は布地を本明細書に開示する任意の組成物と接触させ、次いで、任意に上記表面又は布地を洗浄及び/又はすすぐ工程とを含むこのような方法を、任意の乾燥工程と共に開示する。
【0123】
このような表面又は布地の乾燥工程は、家庭環境又は工業環境のいずれかで使用される、一般的な手段のうちの任意の1つにより実行することができる。布地は、通常の消費者による又は業務用の使用条件で洗濯することができる任意の布地を含んでもよく、本発明は、セルロース基材に好適であり、いくつかの態様では、ポリエステル及びナイロンなどの合成織物、並びに合成及びセルロース系の布地及び/又は繊維を含む混紡の布地及び/又は繊維の処理にも好適である。合成布地の例は、ポリエステル、ナイロンであり、これらは、セルロース系繊維、例えば、ポリコットン布地との混紡布中に存在し得る。溶液のpHは、典型的には、7〜11、より一般的には、8〜10.5である。本組成物は、典型的には、溶液中500ppm〜5,000ppmの濃度で使用される。水温は、典型的には約5℃〜約90℃の範囲である。水の布地に対する比は、典型的には、約1:1〜約30:1である。
【0124】
試験法
ロイコ着色剤の分別染色値(FSV)を求める方法
ロイコ着色剤C及びその対応する酸化染料Dの両方の原液を、メタノール中2.00×10
−5モル/Lで調製する。第1のシリーズの綿布(Testfabrics,Inc.(West Pittston,PA);スタイル403、100%綿、2”×2”に切断)を、2×1.0mLのロイコ着色剤Cの原液で処理し、布地の各小片が2つの複製物を含むように、2つの1.0mLの体積をそれぞれ綿布上の別個の位置に置く。第2のシリーズを同様に2×1.0mLの酸化染料Dの各溶液で処理する。
【0125】
一連の綿布を暗所にて20℃で放置して24時間乾燥させ、各綿布の2つの複製物の平均として、L
*、a
*、及びb
*を測定する(D65光源を用いたColor i7分光光度計、UV除外)。これらの測定値から、以下の等式に従って各種(ロイコ着色剤C及び酸化染料D)について色の変化ΔE
*を計算する。
ΔE
*=((L
*f−L
*i)
2+(a
*f−a
*i)
2+(b
*f−b
*i)
2)
1/2
(式中、下付き文字f及びiは、それぞれ、最終(乾燥後)及び初期(処理前)綿布を指す)。
【0126】
分別染色値(FSV)を、以下のように計算する。
FSV=[(ΔE
*C)/(ΔE
*D)]×100
【0127】
好ましいロイコ着色剤は、約90未満、又は約80未満、より好ましくは約70未満、又は更には約60未満、最も好ましくは約50未満のFSVを有する。
【実施例】
【0128】
500ppm〜1.0ppmの濃度範囲のメタノール中で、ロイコ着色剤A及びトリフェニルメタン染料A’の両方の原液を調製した。材料の構造(染料A’のクロリド対イオンを除く)を以下に示す。
【0129】
【化4】
【0130】
第1のシリーズの綿布(Testfabrics,Inc.(West Pittston,PA);スタイル403、100%綿、2”×2”に切断)を、2×1.0mLのロイコ着色剤Aの各溶液で処理し、布地の各小片が2つの複製物を含むように、2つの1.0mLの体積をそれぞれ綿布上の別個の位置に置いた。第2のシリーズを同様に2×1.0mLのトリフェニルメタン染料A’の各溶液で処理した。
【0131】
一連の綿布を暗所で放置して24時間乾燥させ、各綿布の2つの複製物の平均としてL
*、a
*、及びb
*を測定した(D65光源を用いたColor i7分光光度計、UV除外)。これらの測定値から、以下の等式に従って各種の各濃度で色の変化ΔE
*を計算した。
ΔE
*=((L
*f−L
*i)
2+(a
*f−a
*i)
2+(b
*f−b
*i)
2)
1/2
(式中、下付き文字f及びiは、それぞれ、最終(乾燥後)及び初期(処理前)綿布を指す)。濃度の関数としてのΔE
*値を表1に表として示す。
【0132】
【表1】
【0133】
ロイコ着色剤を0.01重量%でヘビーデューティー液体洗剤に配合した場合、この洗剤で前処理した布地を、100ppmのロイコ着色剤を含有する洗剤に曝露する。
【0134】
ロイコ着色剤Aは、ほぼ同モル量のトリフェニルメタン染料A’によって引き起こされる着色染みの量に基づいて予測されるほど多くの着色染みを発現しない。更に、塗布される濃度が高くなるほど、予測される量に対して発現する染みの程度が低下する。これは、ロイコ着色剤AのΔE
*をトリフェニルメタン染料A’について測定されたΔE
*の百分率として表す表2に明らかに示されている。
【0135】
【表2】
【0136】
布地に付着した高濃度のロイコ着色剤は、予測される量の染みを発現しないので、ロイコ着色剤を含む洗剤による布地の前処理は、トリフェニルメタン染料などの従来の染料を同様の濃度で使用した場合よりもスポット状の染みを引き起こす可能性がはるかに低い。したがって、洗浄プロセスを通して付着する濃度などの低濃度のロイコ着色剤が布地に付着する場合、青色染料に変換されるロイコ着色剤のパーセントがかなり高く、その結果、ロイコは、意図される洗浄プロセスを通して送達されたときに有効であり、前処理として使用されたときにスポット状の染みが著しくつきにくくなる。
【0137】
配合例
以下は、本開示に係る洗浄組成物の例示の実施例であり、限定を意図するものではない。
【0138】
実施例1〜7:重質液体洗濯洗剤組成物。
【0139】
【表3】
洗浄及び/又は処理組成物の総重量に基づく。酵素濃度は、原材料として報告される。
【0140】
実施例8〜18:単位用量組成物。
これら実施例は、単位用量洗濯洗剤用の様々な処方を提供する。組成物8〜12は、1つの単位容量区画を含む。組成物を封入するために使用されるフィルムは、ポリビニルアルコール系フィルムである。
【0141】
【表4】
洗浄及び/又は処理組成物の総重量に基づく。酵素濃度は、原材料として報告される。
【0142】
以下の実施例では、単位用量は3つの区画を有するが、同様の組成物を2つ、4つ又は5つの区画で作製することもできる。区画を封入するために使用されるフィルムは、ポリビニルアルコールである。
【0143】
【表5】
【0144】
【表6】
洗浄及び/又は処理組成物の総重量に基づいて、酵素レベルは原材料として報告する。
【0145】
【表7】
【0146】
本明細書にて開示された寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、このような寸法はそれぞれ、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図されている。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
【0147】
相互参照される又は関連する全ての特許又は特許出願、及び本願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本願に引用される全ての文書は、除外又は限定することを明言しない限りにおいて、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であるとは見なされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献(単数又は複数)と組み合わせたときに、そのような発明全てを教示、示唆又は開示するとは見なされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照することによって組み込まれた文書内の同じ用語の意味又は定義と矛盾する場合、本文書におけるその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
【0148】
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図されている。