(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において同一の構成については、同一の符号を付し、最初の実施形態においてのみ説明し、以後の実施形態においてはその構成の説明を省略する。
【0021】
図1は第1の実施形態に係るプリンターの外観斜視図であり、
図2は第1の実施形態に係るプリンターにおいて媒体支持トレイ及び媒体受けトレイを展開した状態を示す斜視図であり、
図3は第1の実施形態に係るプリンターの媒体搬送経路を示す側断面図であり、
図4は第1の実施形態に係るプリンターの媒体搬送経路における支持部材の斜視図である。
【0022】
図5は
図4のA−A線における断面図であり、
図6は
図4のB−B線における断面図であり、
図7は保持部材の側断面図であり、
図8は第2の実施形態に係る支持部材の斜視図であり、
図9は
図8のC−C線における断面図であり、
図10は第2の実施形態に係る吸収材配置部の変更例の一例を示す斜視図である。
【0023】
図11は第2の実施形態に係る吸収材配置部の変更例のその他の例を示す斜視図であり、
図12は第2の実施形態に係る液体受け部の変更例の一例を示す斜視図であり、
図13は第2の実施形態に係る液体受け部の変更例のその他の例を示す斜視図であり、
図14は第3の実施形態に係る廃液収容容器のプリンターへの着脱を示す斜視図である。
【0024】
図15は第3の実施形態に係る支持部材の斜視図であり、
図16は
図15におけるD−D線における断面図であり、
図17は
図15におけるE−E線における断面図であり、
図18は支持部材における廃液収容容器への液体を案内する案内経路を示す斜視図であり、
図19は支持部材と廃液収容容器との関係を示す断面図である。
【0025】
図20は支持部材における廃液収容容器との係合部を示す斜視図であり、
図21は廃液収容容器の斜視図であり、
図22は第3の実施形態の変更例を示す斜視図であり、
図23は第4の実施形態に係る媒体受けトレイの斜視図である。
【0026】
図24は第4の実施形態に係る媒体受けトレイの分解斜視図であり、
図25は第4の実施形態に係る媒体受けトレイの収納状態を示す側断面図であり、
図26は第4の実施形態に係る媒体受けトレイの展開状態を示す側断面図である。
【0027】
また、各図において示すX−Y−Z座標系はX方向が記録媒体の幅方向、すなわち装置幅方向を示し、Y方向が記録装置内の搬送経路における記録媒体の搬送方向、すなわち装置奥行き方向を示し、Z方向が装置高さ方向を示している。
【0028】
■■■第1の実施形態■■■■
<<<プリンターの概要>>>
図1及び
図2を参照して、プリンター10の全体構成について説明する。プリンター10は、記録装置の一例として、インクジェットプリンターとして構成されている。プリンター10は、装置本体12と、スキャナー部14とを備える複合機として構成されている。装置本体12の装置前面側には操作部16が設けられている。
【0029】
装置本体12の前面側には排出口18が形成されている。排出口18には、媒体受けトレイ20が設けられている。媒体受けトレイ20は、装置本体12に対して収納状態(
図1及び
図2における二点鎖線部)と展開状態(
図2)とを切換可能に構成されている。尚、
図3において符号20−1は収納状態の媒体受けトレイを示している。
【0030】
装置本体12の背面には、媒体支持トレイ22が設けられている。媒体支持トレイ22も装置本体12に対して収納状態(
図1)と展開状態(
図2)とを切換可能に構成されている。展開状態の媒体支持トレイ22に媒体をセットすることで、装置本体12内に媒体を供給することができる。
【0031】
スキャナー部14は、装置本体12の上方に配置されている。スキャナー部14の上部には、カバー24が−Y軸方向側端部を回動支点として回動可能に取り付けられている。本実施形態においてカバー24は、スキャナー部14の上部に設けられ、原稿をセット可能な原稿台26(
図3)を覆ってプリンター10の上面の一部を構成する閉じた姿勢(
図1)と、−Y方向側に回動して原稿台26を露呈させる開いた姿勢(不図示)とを切換可能に構成されている。
【0032】
<<<媒体搬送経路について>>>
図3において媒体搬送経路28について説明する。
図3において媒体支持トレイ22は、−Y方向側に傾斜した状態で装置本体12から引き出されている。媒体支持トレイ22は、−Y方向側に傾斜した姿勢で媒体を支持する。尚、本実施形態における媒体とは、一例として、A4サイズやB5サイズの用紙、写真紙、葉書等のサイズが異なる媒体を含んでいる。
【0033】
装置本体12内には、媒体搬送経路28に沿って給送ローラー30、分離ローラー32、搬送ローラー対34、記録部36及び排出ローラー対38の順に設けられている。尚、
図3において符号Pが付された太い実線は、媒体支持トレイ22から媒体受けトレイ20までの媒体搬送経路28に沿って搬送される媒体の案内経路を示し、
図6において符号Pが付された太い実線は、搬送ローラー対34から排出ローラー対38への媒体の案内経路を示している。媒体支持トレイ22にセットされた媒体は、給送ローラー30と分離ローラー32とにニップされて搬送ローラー対34に向けて送られる。搬送ローラー対34は、媒体Pを記録部36に搬送する。
【0034】
記録部36は、キャリッジ40と、「液体吐出ヘッド」としての記録ヘッド42と、支持部材44とを備えている。キャリッジ40は、装置幅方向に往復動可能に構成されている。キャリッジ40の下部には、記録ヘッド42が設けられている。記録ヘッド42の下面には、「液体」としてのインクを−Z軸方向に吐出可能な複数のインク吐出ノズルが設けられている。
【0035】
記録ヘッド42の下方において、記録ヘッド42と対向する領域に支持部材44が設けられている。支持部材44は、記録ヘッド42と対向し、記録ヘッド42との距離すなわちギャップを規定する。支持部材44は、搬送ローラー対34により記録ヘッド42と対向する領域に搬送されてきた媒体Pの下面(記録面と反対側の面)を支持する。そして、記録ヘッド42は、支持部材44により支持された媒体Pに対して液体(インク)を吐出し、媒体Pの記録面に記録を実行する。記録が実行された媒体Pは、記録部36の搬送方向下流側に設けられた排出ローラー対38にニップされて、媒体受けトレイ20に向けて排紙される。
【0036】
<<<支持部材の構成について>>>
図4ないし
図7において、支持部材44の構成について説明する。
図4において支持部材44は、X軸方向に延設されている。支持部材44の上面には、−Y方向から+Y方向に向けて適宜間隔をおいて、第1リブ群46、第2リブ群48、第3リブ群50及び第4リブ群52が設けられている。各リブ群46、48、50、52は、それぞれ支持部材44の上面から+Z方向に突出した複数のリブを有し、複数のリブはX軸方向に適宜間隔をおいて配置されている。尚、
図4において第1リブ群46、第2リブ群48、第3リブ群50及び第4リブ群52を構成する複数のリブのうち、一部のみ符号を付している。
【0037】
図6に示すように第1リブ群46、第2リブ群48、第3リブ群50及び第4リブ群52の各リブの上面のZ軸方向における位置は同じ高さに設定されている。これにより、第1リブ群46、第2リブ群48、第3リブ群50及び第4リブ群52の各リブは記録部36に搬送されてきた媒体Pを記録ヘッド42に対して所定の距離に保つように支持する。
【0038】
ここで、
図4において符号P1が付された二点鎖線は、媒体搬送経路28における第1の媒体P1の或る時点での占有領域を示している。本実施形態において第1の媒体は、写真用紙、ハガキ、4×6等のサイズの用紙に設定されている。符号P2が付された二点鎖線は、媒体搬送経路28における第2の媒体P2の或る時点での占有領域を示している。本実施形態において第2の媒体は、4×6以上のサイズの用紙、例えば、B5やA4サイズ等に設定されている。
【0039】
図4及び
図5において、本実施形態における支持部材44の上面には、X軸方向中央部に液体受け部54が形成され、X軸方向において液体受け部54の両側には吸収材配置部56が形成されている。
【0040】
図2及び
図5において、媒体受けトレイ20は、収納状態及び展開状態において支持部材44の−Z方向側に位置している。具体的には、
図2に示すように媒体受けトレイ20の−Y方向側(搬送方向上流側)の部位が支持部材44の−Z方向側に位置している。
【0041】
<<<液体受け部について>>>
本実施形態において、液体受け部54は、第1の媒体P1のX軸方向における側端エッジP1Eが通過する領域である第1領域W1及び2つの第1領域W1の間に位置する第3領域W3に掛かるように形成されている。具体的には、液体受け部54は、第1領域W1に対応する液体受け部54aと、第3領域W3に対応する液体受け部54bとを備えている。本実施形態において
図5に示すように液体受け部54aは、液体受け部54bよりもZ軸方向において−Z方向に位置するように形成されている。尚、本実施形態において第1領域W1は、X軸方向において第1の媒体P1である写真用紙、ハガキ、4×6等のサイズの用紙におけるX軸方向の側端エッジP1Eを含むように設定されている。
【0042】
本実施形態においてX軸方向において第1領域W1の外側には第2領域W2が設定されている。第2領域W2は第2の媒体P2のX軸方向における側端エッジP2Eが通過する領域として設定されている。具体的には、第1領域W1とは、X軸方向において第2の媒体P2であるB5やA4サイズの用紙におけるX軸方向の側端エッジP2Eを含むように設定されている。
【0043】
本実施形態において吸収材配置部56は、X軸方向において第2領域W2を含むように形成されている。本実施形態において吸収材配置部56は、支持部材44において+Z方向側が開口する凹部として形成されている。凹状の吸収材配置部56には、複数の「液体吸収材」としてのインク吸収材58(
図4及び
図5)がZ軸方向に積み重ねられて配置されている。本実施形態では、吸収材配置部56においてインク吸収材58が支持部材44の+Z方向側から視認可能に配置されている。
【0044】
図4ないし
図6において、液体受け部54a、54bには、「ガイド手段」の一例としてX軸方向に延設された溝60が複数設けられている。複数の溝60は、Y軸方向において適宜間隔をおいて並んで配置されている。本実施形態において溝60は、X軸方向において液体受け部54の両側に配置された吸収材配置部56に連通するように延びている。
【0045】
図6において、支持部材44における液体受け部54は、支持部材44における第1リブ群46が形成された部位の上面44a及び第4リブ群52が形成された部位の上面44bよりもZ軸方向において低くなるように形成されている。尚、
図6において符号Z1が付された二点鎖線は、Z軸方向における上面44aおよび上面44bの高さ位置を示している。
【0046】
本実施形態において、複数設けられた溝60は、少なくとも、Y軸方向において第1リブ群46の終端位置、第2リブ群48の始端位置、終端位置、第3リブ群50の始端位置、終端位置、第4リブ群52の始端位置に形成されている。尚、溝60の底部の角部は、エッジ状に形成されている。さらに、
図4に示すように第2リブ群48の各リブのX軸方向両側には、第2リブ群48の始端位置に設けられた溝60と終端位置に設けられた溝60とを連絡する連絡溝61が形成されている。第3リブ群50の各リブにおいても同様の連絡溝61が形成されている。したがって、第2リブ群48及び第3リブ群50の各リブは溝60及び連絡溝61によりその周囲が取り囲まれている。
【0047】
再度
図4において、第1の媒体P1のX軸方向の側端エッジP1Eに縁なし記録を行う際、側端エッジP1EからX軸方向の外側の領域にインクが吐出される。この外側の領域、つまり第1領域W1内に吐出されたインクの一部は、液体受け部54aに付着する。液体受け部54aが受けたインクは、液体受け部54aに設けられた複数の溝60内に入り込み、溝60の底部まで移動する。本実施形態では、溝60の底部の角部はエッジ状に形成されているので、底部まで達したインクは角部のエッジにより毛細管現象によりX軸方向に沿って広がる。その結果、溝60のX軸方向の両端に位置するインク吸収材58にインクが吸収される。
【0048】
第1の媒体P1において縁無し記録を行う場合、第1の媒体P1の先端又は後端に記録ヘッド42がインクを吐出する際には、吐出するインクの一部がY軸方向において第1の媒体P1の先端の下流側又は第1の媒体P1の後端の上流側に外れる様に吐出する。この場合、吐出されたインクの一部が液体受け部54a、54bにおいて第1の媒体P1の先端の下流側又は後端の上流側に対応する部分に付着する。本実施形態では、第3領域W3に対応する液体受け部54bにおいても溝60が形成されているので、第1の媒体P1の先端及び後端からはみ出たインクを液体受け部54bが受けても、溝60が液体受け部54aを通ってインクをインク吸収材58まで案内する。その結果、液体受け部54bにおいて受けたインクもインク吸収材58に確実に吸収させることができる。
【0049】
尚、本実施形態において第2リブ群48及び第3リブ群50の各リブの周囲は、溝60及び連絡溝61により囲まれているので、支持部材44から突出する前記各リブの基部に付着したインクも連絡溝61を介して、あるいは直接溝60によりインク吸収材58に向けて案内されるので、前記各リブの基部にインクが溜まることを抑制できる。
【0050】
さらに、本実施形態では、液体受け部54の上流側及び下流側の少なくとも一方に溝60(第1リブ群46の終端位置に設けられた溝60及び第4リブ群52の始端位置に設けられた溝60)を形成している。これにより、液体受け部54が受けたインクが、Y軸方向において液体受け部54から流れ出ることを抑制できる。
【0051】
<<<保持部材について>>>
図4、
図5及び
図7において吸収材配置部56には、+Z軸方向に突出する筒状の保持部材取付部56aが形成されている。
図7に示す様に保持部材取付部56aの内周には、被嵌合部56bと、被係合部56cが形成されている。本実施形態では、筒状の保持部材取付部56aには、保持部材62が挿入されている。保持部材62は、フランジ部62aと、嵌合部62bと、フック部62cとを備えている。
【0052】
フランジ部62aは保持部材62の上部に形成されている。フランジ部62aの径方向における大きさは、保持部材取付部56aの径方向における大きさよりも大きく設定されている。これにより、フランジ部62aにおいて保持部材取付部56aよりはみ出た部分がインク吸収材58を+Z方向側から押さえつけてインク吸収材58を吸収材配置部56に保持する。
【0053】
本実施形態において、保持部材取付部56aの上部に形成された被嵌合部56bは、保持部材62が保持部材取付部56aに取り付けられた際、着脱可能かつ両者の間に隙間ができない範囲で嵌合部62bが被嵌合部56bに嵌合される寸法に設定されている。本実施形態では、嵌合部62bが被嵌合部56bに嵌合される構成であるので、インク吸収材58に吸収されたインクが保持部材62と保持部材取付部56aとの間を伝ってきても嵌合部62bにより保持部材取付部56aの内周側への侵入を防止できる。その結果、インク吸収材58から漏れ出たインクが支持部材44の下方に漏れ出ることを防止できる。
【0054】
本実施形態において保持部材62のフック部62cは、一例としてスナップフィットとして形成されている。本実施形態では、少なくとも一対のフック部62cが設けられている。保持部材取付部56aに保持部材62を取り付けた状態では、一対のフック部62cは保持部材取付部56aの被係合部56cと係合している。一対のフック部62cを互いに近づける方向に変位させると、フック部62cと被係合部56cとの係合状態が解除され、保持部材62を保持部材取付部56aから取り外すことができる。
尚、本実施形態では保持部材62の取り外しには支持部材44の下側からのアクセスが必要となるが、上側からのアクセスで保持部材62を取り外せる様に構成することも好適である。その場合、例えばフランジ部を有するネジで保持部材を構成しても良い。この場合、保持部材取付部56aの内側をネジ孔で構成することとなる。
【0055】
<<<第1の実施形態の変更例>>>
(1)本実施形態では、
図5に示すように吸収材配置部56の−Z方向側には領域S1が形成されている。本実施形態の吸収材配置部56において、この領域S1を利用すべく、吸収材配置部56のZ軸方向の深さを大きくしてもよい。領域S1にも吸収材配置部56を配置した場合、吸収材配置部56に配置されたインク吸収材58は、Z軸方向において長さL1の範囲で媒体受けトレイ20とオーバーラップする。加えて、領域S1を利用して吸収材配置部56を利用した場合、想定される廃液量に応じて吸収材配置部56に配置するインク吸収材58の容積を変更してもよい。
【0056】
(2)本実施形態では、
図6に示すように、液体受け部54は、支持部材44の上面44a、44bよりもZ軸方向において下方に位置するように構成されている。しかしながら、Y軸方向において第1リブ群46の終端位置及び第4リブ群52の始端位置に溝60を設けることで、液体受け部54の上流側及び下流側へのインクの流出を抑制できるので、液体受け部54のZ軸方向における高さ位置を支持部材44の上面44a、44bの高さ位置である高さZ1まで上げても良い。これにより、液体受け部54と記録ヘッド42とのZ軸方向における距離が近くなるので、記録ヘッド42から吐出されたインクをより付着させることができ、インクミストの発生を抑制できる。
【0057】
■■■第2の実施形態■■■■
次いで
図8ないし
図13において第2の実施形態における支持部材64について説明する。本実施形態では、支持部材64に設けられた液体受け部66の構成が第1の実施形態と相違する。具体的には、液体受け部66は、溝60を設けず、表面に複数の凸部を設けている点で第1の実施形態と相違する。その他の構成は第1の実施形態と同様の構成である。尚、
図8において符号P1が付された二点鎖線は媒体搬送経路28における第1の媒体P1の或る時点での占有領域を示しており、符号P2が付された二点鎖線は第2の媒体P2の或る時点での占有領域を示している。
【0058】
本実施形態では、支持部材64は液体受け部66と、X軸方向において液体受け部66の両側に配置された吸収材配置部56とを備えている。液体受け部66は、第1領域W1(
図4及び
図5)に対応する液体受け部66aと、第3領域W3(
図4及び
図5)に対応する液体受け部66bとを備えている。液体受け部66a、66bの表面に「ガイド手段」の一例として複数の凸部が形成されている。一例として、複数の凸部はドット状に形成され、互いに適宜間隔をおきながら液体受け部66a、66bの上面全域に配列されている。尚、本実施形態において支持部材64は樹脂材料により形成されており、複数のドット状の凸形状は金型によるシボ加工により形成されている。
【0059】
本実施形態における凸部は、インクが滴下されると、インクが凸部の周囲に均等に拡がるように構成されている。このため、液体受け部66が受けたインクは、液体受け部66に設けられた複数の凸部を伝って拡がり、吸収材配置部56のインク吸収材58へと案内される。
【0060】
図9において、本実施形態における液体受け部66には、Y軸方向において第1リブ群46の終端位置及び第4リブ群52の始端位置に溝60が形成されている。溝60は、第1の実施形態と同様に液体受け部66の両側に配置された吸収材配置部56に連通している。これにより、液体受け部66がインクを受けた状態においてプリンター10を傾けても液体受け部66の上流側及び下流側へのインクの流出を抑制、あるいは低減できる。尚、
図9において符号Pが付された太い実線は、搬送ローラー対34から排出ローラー対38への媒体の案内経路を示している。
【0061】
尚、本実施形態では、液体受け部66で受けたインクは、複数の凸部により液体受け部66の表面を薄く拡がることから、インクの乾燥が早く進む。その結果、インク吸収材58に吸収されるインク量を低減できる。これによりインク吸収材58のインク吸収容量を少なくでき、インク吸収材58を小さくできるので、吸収材配置部56を小さくでき、装置の小型化を図ることができる。尚、本実施形態において液体受け部66に複数の凸部を形成した構成では、液体受け部66が清浄すぎるとインクが拡がらなくなる場合がある。このため、予め液体受け部66をインクで汚しておくことが望ましく、これにより、液体受け部66においてインクをより確実に拡げることができ、液体受け部66からインク吸収材58への案内性を高めることができる。
【0062】
本実施形態では、支持部材64の液体受け部66は金型により精度良く形成されているので、記録ヘッド42と液体受け部66との距離を安定させることができ、媒体Pの汚れ、媒体Pのジャム及びインクミストの発生を低減できる。加えて、支持部材64を金型成型により形成するので、機体毎における記録ヘッド42と液体受け部66との距離のばらつきを低減できる。
【0063】
液体受け部66の複数の凸部の形成を金型によるシボ加工により行うので、金型の構造を簡素化できる。さらに、部品として管理測定する寸法や形状が少なく単純化できるため、低コスト化を図ることができる。
【0064】
<<<第2の実施例の変更例>>>
(1)本実施形態において吸収材配置部56にはインク吸収材58を配置する構成としたが、この構成に代えて、
図10に示すように吸収材配置部68にはインク吸収材58を配置せず、吸収材配置部68に液体受け部66と同様に複数のドット状の凸部を配置する構成としてもよく、
図11に示すように、吸収材配置部70にX軸方向に延びる複数の溝60をY軸方向に沿って並べて配置する構成としてもよく、あるいは、溝60に代えて複数の凹部(不図示)を設ける構成としてもよい。
【0065】
(2)本実施形態において液体受け部66aの吸収材配置部70側端部はY軸方向に沿った平面(
図10及び
図11)として形成したが、この構成に代えて、
図12に示すように液体受け部66aの吸収材配置部70側端部にZ軸方向に延びる溝72をY軸方向に複数並べて配置してもよい。
【0066】
(3)本実施形態において液体受け部66aの吸収材配置部70側端部の上部66cはR形状(
図10及び
図11の符号66cの部分)に形成したが、この構成に代えて、
図13に示すようにC面状に形成してもよい。
【0067】
(4)本実施形態において液体受け部66a、66bをX軸方向に沿って平坦な面として構成したが、この構成に代えて、X軸方向において液体受け部66a、66bを吸収材配置部56の側に向けて−Z方向に下る傾斜面として構成してもよい。
【0068】
第1の実施形態及び第2の実施形態における説明をまとめるとプリンター10は、媒体Pにインクを吐出する記録ヘッド42と、記録ヘッド42と対向配置された、媒体Pを支持する支持部材44、64と、を備え、支持部材44、64において、第1の媒体P1の、X軸方向の側端エッジP1Eが通過する領域である第1領域W1には、第1の媒体P1のX軸方向の側端エッジP1Eから外れた領域に吐出されたインクを受ける液体受け部54a、66aが設けられ、X軸方向のサイズが第1の媒体P1より大きい第2の媒体P2の、X軸方向の側端エッジP2Eが通過する領域である第2領域W2には、液体受け部54a、66aから導かれたインクを吸収するインク吸収材58を支持部材44、64の上側から視認可能に配置する吸収材配置部56が設けられている。
【0069】
上記構成によれば、支持部材44、64において第1の媒体P1のX軸方向の側端エッジP1Eが通過する第1領域W1には、第1の媒体P1の側端エッジP1Eから外れた領域に吐出されたインクを受ける液体受け部54a、66aが設けられ、X軸方向のサイズが第1の媒体P1より大きい第2の媒体P2の側端エッジP2Eが通過する領域である第2領域W2には、液体受け部54a、66aから導かれたインクを吸収するインク吸収材58を支持部材44、64の上側から視認可能に配置する吸収材配置部56が設けられているので、吸収材配置部56を液体受け部54a、66aに対し−Y軸方向側或いは+Y軸方向側に設ける構成に比してインク吸収材58の体積を確保することができる。しかも、インク吸収材58は支持部材44、64の上側から視認可能な位置に配置されるので、交換性も良好となる。
【0070】
第1の実施形態及び第2の実施形態において吸収材配置部56は、X軸方向において液体受け部54a、66aの両側に設けられている。
【0071】
液体受け部54a,66aは、X軸方向において第1の媒体P1の両側の側端エッジP1Eに対応して設けられ、X軸方向において二つの液体受け部54a、66aの間の領域である第3領域W3は、Y軸方向における第1の媒体P1のエッジ(先端及び後端)から外れた領域に吐出されるインクを受ける液体受け部54b、66bとして構成されている。この構成によれば、第3領域W3を利用して、第1の媒体P1の、Y軸方向におけるエッジ(先端及び後端)に対し縁無し記録を行うことができる。
【0072】
第1の実施形態及び第2の実施形態において支持部材44、64は、液体受け部54、66から吸収材配置部56にインクを導く溝60、連絡溝61或いは凸部が設けられている。この構成によれば、液体受け部54、66でのインクの滞留を抑制することができる。
【0073】
第1の実施形態及び第2の実施形態において記録が行われて排出された媒体を受ける媒体受けトレイ20を備え、Y軸方向において媒体受けトレイ20の−Y方向側が支持部材44、64の下側に位置しており、吸収材配置部56は、装置高さ方向において媒体受けトレイ20と長さL1の範囲で重なる。この構成によれば、媒体受けトレイ20のX軸方向における側方の領域を吸収材配置部56として利用することとなり、その結果吸収材配置部56を大きく確保することができ、インクの吸収能力を大きく向上させることができる。
【0074】
第1の実施形態及び第2の実施形態において吸収材配置部56に配置されるインク吸収材58は、フランジ部62aを有する保持部材62により保持される。この構成によれば、インク吸収材58を簡単な構造で確実に保持することができる。
【0075】
第1の実施形態及び第2の実施形態において液体受け部54、66には、X軸方向に延びる溝60が、Y軸方向の上流側及び下流側の少なくともいずれかに設けられている。この構成によれば、プリンター10を傾けた際の、液体受け部54、66からのインクの流出(Y軸方向への流出)を防止或いは抑制することができる。
【0076】
■■■第3の実施形態■■■■
図14ないし
図22において第3の実施形態について説明する。
図14の上の図及び下の図において、装置本体12の背面側において、媒体受けトレイ20の−X方向側には廃液収容容器74が設けられている。廃液収容容器74は、装置本体12の背面側から装置本体12に対して着脱可能に取り付けられている。
【0077】
図15において、本実施形態における支持部材76は、液体受け部78を備えている。本実施形態においても液体受け部78は、第1領域W1に対応する液体受け部78aと、第3領域W3に対応する液体受け部78bとを備えている。本実施形態においても支持部材76には、第1リブ群46、第2リブ群48、第3リブ群50及び第4リブ群52が設けられている。
【0078】
本実施形態では、Y軸方向に沿って第1リブ群46の終端位置、第2リブ群48の終端位置、第3リブ群50の終端位置及び第4リブ群52の始端位置には「ガイド手段」の一例としての溝80が形成されている。具体的には、第1リブ群46の終端位置に溝80aが形成され、第2リブ群48の終端位置には溝80bが形成され、第3リブ群50の終端位置には溝80cが形成されている。
【0079】
溝80は、
図17に示すように、+X方向側の液体受け部78aから液体受け部78bを通って−X方向側の液体受け部78aまで延びている。さらに、溝80は、+X方向側の液体受け部78aから−X方向側の液体受け部78aに向かって下るように傾斜している。
【0080】
次いで、
図16において、Y軸方向における液体受け部78の溝80aと溝80bとの間の領域78c、溝80bと溝80cとの間の領域78d及び溝80cと第4リブ群52の始端位置との間の領域78eは、それぞれ−Y方向側に向かって−Z方向に下る下り傾斜の傾斜面として構成されている。尚、本実施形態における液体受け部78の領域78c、78d、78eは「ガイド手段」の一例である。
【0081】
図18において、支持部材76における−X方向側の液体受け部78aの−X方向側には、廃液案内路82が形成されている。廃液案内路82は、
図17に示すように−X方向側に向けて−Z方向に下る下り傾斜状に形成されている。廃液案内路82の−X方向側端部には、支持部材76を貫通する貫通穴84が形成されている。
図20に示すように支持部材76の底面76aにおいて、貫通穴84のX軸方向の両側には係合部86が設けられている。係合部86は支持部材76の底面76aから−Z方向に突出している。
【0082】
ここで、
図21において廃液収容容器74について説明する。廃液収容容器74は+Z方向側が開口する箱状に形成されており、その内部にインク吸収材88が取り付けられている。インク吸収材88の上部には溝88aが設けられている。溝88aの−Y方向側の終端には被係合部88bが設けられている。
【0083】
廃液収容容器74を装置本体12に対して装着する際、溝88a内に係合部86が入り込み、廃液収容容器74を装置本体12に対する装着位置まで押し込むと、
図19に示すように係合部86は被係合部88bと係合し、係合部86は被係合部88bを押圧した状態となる。
【0084】
本実施形態では、インクが液体受け部78に付着すると、下り傾斜の領域78c、78d、78eにより溝80a、80b、80cに案内される。溝80a、80b、80c内に入り込んだインクは、−X方向に向かって下り傾斜の溝80a、80b、80cにより廃液案内路82に案内される。廃液案内路82に案内されたインクは貫通穴84に入り込み係合部86を伝って廃液収容容器74のインク吸収材88に吸収される。
【0085】
本実施形態において廃液収容容器74には、液体受け部78からの廃インクだけではなく、メンテナンス手段90からの廃インクも収容可能に構成されている。
図22において、装置本体12内の支持部材76の−X方向側端部には、キャリッジ40の記録ヘッド42のメンテナンス動作を行うメンテナンス手段90が設けられている。メンテナンス手段90は、キャップ90aと、ポンプ90bと、廃インクチューブ90cとを備えている。
【0086】
尚、本実施形態におけるメンテナンス手段90におけるメンテナンス動作とは、キャリッジ40がホームポジションに位置する際、記録ヘッド42のインク吐出ノズル内に残ったインクを吸引する吸引動作、記録ヘッド42をキャップ90aで覆うことにより記録ヘッド42の保湿を図るキャッピング動作及び、記録動作時に記録ヘッド42からインクを吐出してキャップ90aに打ち捨てるフラッシング動作を含んでいる。
【0087】
メンテナンス動作時にポンプ90bを駆動させると、ポンプ90bはキャップ90a内のインクを吸引し、廃インクチューブ90cに吸引した廃インクを送り込む。ここで、廃インクチューブ90cは
図22に示すように廃インクチューブ90cの終端90dが廃液収容容器74のインク吸収材88の+Z方向側に位置するように装置本体12内を引き回されている。これにより、ポンプ90bにより吸引された廃インクは廃インクチューブ90cを介してインク吸収材88により吸収される。
【0088】
本実施形態では、支持部材76に打ち捨てられたインクとメンテナンス手段90により回収された廃インクとを1箇所にまとめて収容できるので、それぞれ別の廃インク収容部を設ける構成に比べて部品点数を削減できるとともにメンテナンス手段90の廃インク収容空間を別の構成に有効利用できる。
【0089】
<<<第3の実施形態の変更例>>>
(1)本実施形態における液体受け部78の領域78c、78d、78eに第2の実施形態における複数のドット状の凸部を形成してもよい。これにより、領域78c、78d、78eに付着したインクの溝80a、80b、80cへの案内をより確実にすることができる。
【0090】
(2)本実施形態において廃液収容容器74は、X軸方向において媒体受けトレイ20の−X方向側に配置したが、この構成に代えて、媒体受けトレイ20の+X方向側に配置してもよい。
【0091】
■■■第4の実施形態■■■■
図23ないし
図26において、第4の実施形態について説明する。
図23及び
図24において、本実施形態における媒体受けトレイ92は、トレイ部92aと、インク吸収材収納部92bとを備えている。トレイ部92aには、長穴92cが設けられている。インク吸収材収納部92bは箱状に形成されており、トレイ部92aと面する側が開口されている。本実施形態においてインク吸収材収納部92bには、インク吸収材94、96が収納されている。本実施形態においてインク吸収材94には、トレイ部92aの長穴92cに対応する位置に長穴94aが形成されている。
【0092】
本実施形態における媒体受けトレイ92は装置本体12の前面側から着脱可能に装着されている。本実施形態における媒体受けトレイ92は、
図25に示す装置本体12内に収納された状態と、
図26に示す装置本体12から引き出されて+Y方向側に展開した状態との間を移動可能に構成されている。一例として、媒体受けトレイ92は、収納状態及び展開状態のいずれにおいても+Y方向側端部が−Y方向側端部よりも+Z方向側に位置するように傾斜した姿勢を取っている。尚、本実施形態において、媒体受けトレイ92は、一例として長穴92cの長さに対応した距離分、Y軸方向に移動可能に構成されている。
【0093】
図25において、支持部材98には液体受け部100が形成されている。液体受け部100には複数の溝102が形成されている。一例として、溝102a、102b、102cが形成されている。本実施形態では、図示しないが、溝102a、102b、102cはX軸方向においてX軸方向外側から中央部に向かって傾斜し、X軸方向における各溝の中央部がZ軸方向において最も低くなるように設定されている。加えて、図示しないが、溝102aと溝102bとの間及び溝102bと溝102cとの間には連絡溝が形成されており、溝102b及び溝102cに入り込んだインクは溝102aに案内されるように構成されている。
【0094】
X軸方向において溝102aの中央部には、−Z方向に延びるインク排出部104が形成されている。一例としてインク排出部104は管状に形成されており、溝102aに入り込んだインクを支持部材98の下方に向けて案内する。インク排出部104の下端部は係合部104aとして構成されている。インク排出部104の少なくとも一部は、媒体受けトレイ92の長穴92cに挿入されている。
【0095】
図25に示すように媒体受けトレイ92が装置本体12に対して収納状態にある際、媒体受けトレイ92の長穴92cに挿入されたインク排出部104の係合部104aは、媒体受けトレイ92内のインク吸収材94の長穴94aの+Y方向側端部と係合し、+Y方向側端部に押しつけられた状態となっている。この状態では、溝102aからインク排出部104内を通ってきたインクは係合部104aと接しているインク吸収材94に吸収される。
【0096】
次いで、
図26に示すように、媒体受けトレイ92を装置本体12に対して+Y方向側に移動させると、媒体受けトレイ92の長穴92c及びインク吸収材94の長穴94aはインク排出部104に対して+Y方向側に移動する。
【0097】
これにより、インク排出部104の係合部104aは、長穴92c及び長穴94aの−Y方向側端部に位置する。その結果、インク排出部104の係合部104aは、媒体受けトレイ92内のインク吸収材94の長穴94aの−Y方向側端部と係合し、−Y方向側端部に押しつけられた状態となっている。この状態でも、溝102aからインク排出部104内を通ってきたインクは係合部104aと接しているインク吸収材94に吸収される。
【0098】
<<<第4の実施形態の変更例>>>
本実施形態では、媒体受けトレイ92は、装置本体12に対して収納状態及び展開状態のいずれにおいても+Y方向側端部が上向きの傾斜姿勢を取っているが、この構成に代えて、媒体受けトレイ92の収納状態では、Y軸方向に沿って水平状態をとり、収納状態から展開状態へと切り換えられると、+Y方向側端部が上向きとなる傾斜姿勢となってもよい。この構成では、媒体受けトレイ92が収納状態では、Y軸方向に沿って水平状態となるので、インク吸収材94、96に吸収されたインクが−Y方向側に偏ることがなく、インク吸収材94、96においてインクを均一に保持できる。
【0099】
また、各実施形態では本発明に係る支持部材44、64、76、98を記録装置の一例としてのインクジェットプリンターに適用したが、その他液体噴射装置一般に適用することも可能である。
ここで、液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録媒体に記録を行うプリンター、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記インクジェット式記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録媒体に相当する被噴射媒体に噴射して、前記液体を前記被噴射媒体に付着させる装置を含むものである。
【0100】
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
【0101】
尚、本発明は上記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。