特許第6981261号(P6981261)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6981261
(24)【登録日】2021年11月22日
(45)【発行日】2021年12月15日
(54)【発明の名称】サージ電圧検出回路
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/48 20070101AFI20211202BHJP
   H02M 1/00 20070101ALI20211202BHJP
【FI】
   H02M7/48 M
   H02M1/00 F
【請求項の数】9
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-1497(P2018-1497)
(22)【出願日】2018年1月9日
(65)【公開番号】特開2019-122175(P2019-122175A)
(43)【公開日】2019年7月22日
【審査請求日】2020年12月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】100121821
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 強
(74)【代理人】
【識別番号】100139480
【弁理士】
【氏名又は名称】日野 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100125575
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100175134
【弁理士】
【氏名又は名称】北 裕介
(72)【発明者】
【氏名】蘭 明文
【審査官】 麻生 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−107662(JP,A)
【文献】 特開2007−089335(JP,A)
【文献】 特開2013−027217(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 7/48
H02M 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スイッチ(SW)がオフ状態に切り替えられる場合に発生するサージ電圧を検出するサージ電圧検出回路(60)において、
前記スイッチの高電位側端子及び低電位側端子の間に接続され、前記スイッチの端子間電圧を分圧する複数のコンデンサ(61,62,81,82)と、
オフ状態とされている前記スイッチの端子間電圧又はその端子間電圧と相関のある電圧を分圧する複数の抵抗体(71a,71b,12a,12b)と、
複数の前記コンデンサによる分圧値のピーク値を保持するピーク保持部(63,80)と、
複数の前記抵抗体による分圧値に基づいて、前記ピーク保持部により保持された電圧を補正する補正部(64)と、を備えるサージ電圧検出回路。
【請求項2】
複数の前記コンデンサ(81,82)は、前記ピーク保持部(80)に含まれており、
複数の前記コンデンサは、
前記スイッチの高電位側端子に第1端が接続された上側コンデンサ(82)と、
前記スイッチの低電位側端子に第1端が接続された下側コンデンサ(81)と、を含み、
前記ピーク保持部は、
前記上側コンデンサの第2端にアノードが接続され、前記下側コンデンサの第2端にカソードが接続されたダイオード(83)と、
オン状態とされることにより、前記下側コンデンサの第2端と前記スイッチの低電位側端子との間を導通状態とし、オフ状態とされることにより、前記下側コンデンサの第2端と前記スイッチの低電位側端子との間を遮断状態とする第1放電用スイッチ(84)と、
オン状態とされることにより、前記上側コンデンサの第2端と前記スイッチの低電位側端子との間を導通状態とし、オフ状態とされることにより、前記上側コンデンサの第2端と前記スイッチの低電位側端子との間を遮断状態とする第2放電用スイッチ(85)と、を有し、前記スイッチの低電位側端子に対する前記下側コンデンサと前記ダイオードとの接続点の電位差のピーク値を保持する請求項1に記載のサージ電圧検出回路。
【請求項3】
前記スイッチがオン状態とされている期間の少なくとも一部の期間において、前記第1放電用スイッチ及び前記第2放電用スイッチがオン状態とされる請求項2に記載のサージ電圧検出回路。
【請求項4】
前記スイッチがオン状態とされている期間において、前記第2放電用スイッチのオン状態への切り替えタイミングが、前記第1放電用スイッチのオン状態への切り替えタイミングよりも後にならないようにされ、かつ、前記第1放電用スイッチのオフ状態への切り替えタイミングが、前記第2放電用スイッチのオフ状態への切り替えタイミングよりも前にならないようにされている請求項3に記載のサージ電圧検出回路。
【請求項5】
前記ピーク保持部は、
オン状態とされることにより、前記ダイオードのアノード及びカソード間を導通状態とし、オフ状態とされることにより、前記ダイオードのアノード及びカソード間を遮断状態とするバイパススイッチ(86)と、
前記下側コンデンサの第2端と前記ダイオードのカソードとの接続点に接続され、その接続点の電位を保持するサンプルホールド回路(87)と、を有する請求項2〜4のいずれか1項に記載のサージ電圧検出回路。
【請求項6】
複数の前記抵抗体による分圧値と、前記ピーク保持部により保持された電圧とに基づいて、前記ピーク保持部により保持された電圧を補正するための補正値を算出する補正値算出部(70)を備え、
前記補正部は、算出された前記補正値に基づいて、前記ピーク保持部により保持された電圧を補正する請求項1〜5のいずれか1項に記載のサージ電圧検出回路。
【請求項7】
前記補正値算出部は、
前記ピーク保持部により保持された電圧と、複数の前記抵抗体による分圧値との差を算出する減算器(72)と、
前記ピーク保持部により保持された電圧と、複数の前記抵抗体による分圧値との比率を算出する除算器73と、を有し、前記減算器により算出された差及び前記除算器により算出された比率に基づいて、前記補正値を算出する請求項6に記載のサージ電圧検出回路。
【請求項8】
複数の前記抵抗体(71a,71b)は、オフ状態とされている前記スイッチの端子間電圧を分圧する請求項1〜7のいずれか1項に記載のサージ電圧検出回路。
【請求項9】
前記スイッチとして、直列接続された上アームスイッチ及び下アームスイッチを備えるインバータ(20)に適用されるサージ電圧検出回路において、
複数の前記抵抗体(12a,12b)は、前記スイッチの端子間電圧と相関のある電圧として、前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチの直列接続体に印加される前記インバータの電源電圧を分圧する請求項1〜7のいずれか1項に記載のサージ電圧検出回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチがオフ状態に切り替えられる場合に発生するサージ電圧を検出するサージ電圧検出回路に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の回路としては、特許文献1に見られるように、一対の抵抗体の直列接続体を備えるものが知られている。抵抗体の直列接続体は、IGBT等のスイッチに並列接続されている。サージ電圧検出回路は、スイッチの端子間電圧を一対の抵抗体により分圧し、その分圧値をサージ電圧として検出する。ここで、スイッチがオフ状態に切り替えられる場合におけるスイッチの端子間電圧の過渡的な変化に対して、抵抗体による分圧値の応答性は低い。サージ電圧の発生期間は極短時間であるため、過渡的な変化に対する応答性が低いと、サージ電圧の検出精度が低下し得る。
【0003】
そこで、特許文献1に記載のサージ電圧検出回路は、応答性を高めるために、一対のコンデンサの直列接続体をさらに備えている。コンデンサの直列接続体は、スイッチに並列接続されている。これにより、サージ電圧の検出精度の向上を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−236371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
スイッチの端子間電圧の過渡的な変化に瞬時に追従するのは、抵抗体による分圧値ではなく、コンデンサによる分圧値である。ただし、スイッチの端子間電圧が定常状態とされている場合において、コンデンサによる分圧値に基づくサージ電圧の検出精度は、抵抗体による分圧値に基づくサージ電圧の検出精度よりも低い。これは、例えば、製造工程において量産されたコンデンサの個体差に起因する静電容量の許容差が、抵抗体の個体差に起因する抵抗値の許容差よりも大きいためである。
【0006】
したがって、特許文献1に記載の回路では、コンデンサが追加されることにより、スイッチの端子間電圧の過渡的な変化に対する応答性を向上させることはできるものの、サージ電圧の検出精度は、抵抗体による分圧値に基づくものよりも低くなってしまう。
【0007】
本発明は、サージ電圧の検出精度を向上できるサージ電圧検出回路を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、スイッチがオフ状態に切り替えられる場合に発生するサージ電圧を検出するサージ電圧検出回路において、前記スイッチの高電位側端子及び低電位側端子の間に接続され、前記スイッチの端子間電圧を分圧する複数のコンデンサと、オフ状態とされている前記スイッチの端子間電圧又はその端子間電圧と相関のある電圧を分圧する複数の抵抗体と、複数の前記コンデンサによる分圧値のピーク値を保持するピーク保持部と、複数の前記抵抗体による分圧値に基づいて、前記ピーク保持部により保持された電圧を補正する補正部と、を備える。
【0009】
オフ状態に切り替えられる場合におけるスイッチの端子間電圧の過渡的な変化を考慮して、本発明は、複数のコンデンサと、ピーク保持部とを備えている。ピーク保持部により、複数のコンデンサにより分圧されたスイッチの端子間電圧のピーク値が保持される。
【0010】
ここで、スイッチの端子間電圧が定常状態とされている場合において、コンデンサによる分圧値に基づくサージ電圧の検出精度よりも、抵抗体による分圧値に基づくサージ電圧の検出精度の方が高い。この点に鑑み、本発明は、オフ状態とされているスイッチの端子間電圧又はその端子間電圧と相関のある電圧を分圧する複数の抵抗体を備えている。オフ状態とされているスイッチの端子間電圧を複数の抵抗体により分圧した値は、コンデンサによる分圧値に基づくサージ電圧と、抵抗体による分圧値に基づくサージ電圧との検出誤差を把握するための基準値として用いることができる。このため、本発明では、補正部により、オフ状態とされているスイッチの端子間電圧又はその端子間電圧と相関のある電圧を複数の抵抗体により分圧した値に基づいて、ピーク保持部により保持された電圧が補正される。これにより、サージ電圧の検出精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】第1実施形態に係る回転電機の制御システムの全体構成図。
図2】スイッチの駆動回路を示す図。
図3】スイッチのゲート電圧等の推移を示すタイムチャート。
図4】サージ電圧の補正方法を説明するための図。
図5】第1実施形態の変形例1に係るサージ電圧の検出値に基づいてゲート抵抗値を可変設定する構成を示す図。
図6】第2実施形態に係るスイッチの駆動回路を示す図。
図7】第1,第2放電用スイッチの駆動状態の推移を示すタイムチャート。
図8】第2実施形態の変形例1に係る第1,第2放電用スイッチの駆動状態の推移を示すタイムチャート。
図9】第2実施形態の変形例2に係る第1,第2放電用スイッチの駆動状態の推移を示すタイムチャート。
図10】第2実施形態の変形例3に係る第1,第2放電用スイッチの駆動状態の推移を示すタイムチャート。
図11】第3実施形態に係るスイッチの駆動回路を示す図。
図12】スイッチのゲート電圧等の推移を示すタイムチャート。
図13】第4実施形態に係るスイッチの駆動回路を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<第1実施形態>
以下、本発明に係るサージ電圧検出回路を具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態に係るサージ電圧検出回路は、回転電機の制御システムを構成する。
【0013】
図1に示すように、制御システムは、直流電源としてのバッテリ10と、電力変換器としてのインバータ20と、回転電機30と、制御装置40とを備えている。回転電機30は、インバータ20を介してバッテリ10に接続されている。なお、バッテリ10及びインバータ20の間には、平滑コンデンサ11が設けられている。また、回転電機30としては、例えば永久磁石界磁型の同期機が用いられればよい。
【0014】
インバータ20は、3相分の上,下アームスイッチSWを備えている。各相の上,下アームスイッチSWの接続点には、回転電機30の巻線31の第1端が接続されている。各相の巻線31の第2端は、中性点で接続されている。本実施形態では、インバータ20のスイッチSWとして、電圧制御形の半導体スイッチング素子が用いられ、具体的には、Si又はSiCのNチャネルMOSFETが用いられている。スイッチSWのドレインが高電位側端子に相当し、スイッチSWのソースが低電位側端子に相当する。スイッチSWには、ボディダイオードFDが内蔵されている。なお、スイッチSWに、外付けのフリーホイールダイオードが逆並列に接続されていてもよい。
【0015】
インバータ20は、平滑コンデンサ11の端子間電圧をインバータ20の電源電圧として検出する電源電圧検出部12を備えている。電源電圧検出部12は、第1メイン抵抗体12a及び第2メイン抵抗体12bの直列接続体を備えている。電源電圧検出部12は、平滑コンデンサ11の端子間電圧を各メイン抵抗体12a,12bで分圧し、その分圧値を電源電圧VDCとして検出する。検出された電源電圧VDCは、制御装置40又はインバータ20の駆動回路Drに入力される。
【0016】
制御装置40は、回転電機30の制御量をその指令値に制御すべく、各相において、上アームスイッチSWと下アームスイッチSWとを交互にオン状態とする。制御量は、例えばトルクである。制御装置40は、スイッチSWの駆動信号Gとして、オン状態を指示するオン指令又はオフ状態を指示するオフ指令を駆動回路Drに対して出力する。本実施形態では、便宜上、オン指令が論理Hの信号で表され、オフ指令が論理Lの信号で表されている。
【0017】
駆動回路Drは、各スイッチSWに対応して個別に設けられている。駆動回路Drは、制御装置40からの駆動信号Gを取得し、取得した駆動信号Gに基づいて、スイッチSWを駆動する。
【0018】
続いて図2を用いて、スイッチSWの駆動回路Drについて説明する。図2には、スイッチSWの入力容量に関連する等価ゲート容量13と、帰還容量14とを示す。
【0019】
駆動回路Drは、駆動制御部50、第1スイッチ51及び第2スイッチ52を備えている。本実施形態では、第1スイッチ51としてPNP型トランジスタが用いられ、第2スイッチ52としてNPN型トランジスタが用いられている。
【0020】
第1スイッチ51のエミッタには、図示しない定電圧電源が接続されている。第1スイッチ51のコレクタと第2スイッチ52のコレクタとには、スイッチSWのゲートが接続されている。第2スイッチ52のエミッタには、スイッチSWのソースが接続されている。
【0021】
駆動制御部50は、取得した駆動信号Gがオン指令であると判定した場合、第1スイッチ51をオン状態にしてかつ第2スイッチ52をオフ状態とする充電処理により、スイッチSWのゲートに充電電流を供給する。これにより、スイッチSWのゲート電圧が閾値電圧Vth以上となり、スイッチSWがオン状態とされる。一方、駆動制御部50は、取得した駆動信号Gがオフ指令であると判定した場合、第1スイッチ51をオフ状態にしてかつ第2スイッチ52をオン状態とする放電処理により、スイッチSWのゲートから放電電流を放出する。これにより、スイッチSWのゲート電圧が閾値電圧Vth未満となり、スイッチSWがオフ状態とされる。
【0022】
駆動回路Drは、サージ電圧検出回路60を備えている。サージ電圧検出回路60は、下側コンデンサ61、上側コンデンサ62、ピーク保持部としてのピークホールド回路63、補正部64及び補正値算出部70を備えている。上側コンデンサ61及び下側コンデンサ62は直列接続され、その直列接続体は、スイッチSWに並列接続されている。
【0023】
なお、図2には、サージ電圧検出回路60が、下側コンデンサ61として1つのコンデンサを備える例を示したがこれに限らない。例えば、サージ電圧検出回路60が、下側コンデンサ61として複数のコンデンサの直列接続体を備えていてもよい。また、同様に、サージ電圧検出回路60が、上側コンデンサ62として複数のコンデンサの直列接続体を備えていてもよい。
【0024】
ピークホールド回路63は、第1増幅器63a、第2増幅器63b、ダイオード63c、コンデンサ63d及び放電用スイッチ63eを備えている。本実施形態において、放電用スイッチ63eは、NチャネルMOSFETである。
【0025】
第1増幅器63aの非反転入力端子には、下側コンデンサ61及び上側コンデンサ62の接続点が接続されている。第1増幅器63aの出力端子には、ダイオード63cのアノードが接続され、カソードには、第2増幅器63bの非反転入力端子と、コンデンサ63dの第1端と、放電用スイッチ63eのドレインとが接続されている。第1増幅器63a及び第2増幅器63bそれぞれの反転入力端子には、第2増幅器63bの出力端子が接続されている。コンデンサ63dの第2端と、放電用スイッチ63eのソースとには、スイッチSWのソースが接続されている。
【0026】
放電用スイッチ63eは、駆動制御部50から出力される放電指示信号CLRにより駆動される。本実施形態では、放電指示信号CLRの論理がHとされることにより、放電用スイッチ63eがオン状態とされ、放電指示信号CLRの論理がLとされることにより、放電用スイッチ63eがオフ状態とされる。ピークホールド回路63は、放電用スイッチ63eがオン状態に切り替えられたタイミング以降における第1分圧値VAのピーク値を保持する。第1分圧値VAは、スイッチSWの端子間電圧を各コンデンサ61,62で分圧した値である。第1分圧値VAのピーク値は、第2増幅器63bの出力信号である。以下、第2増幅器63bの出力信号を補正前ピーク電圧Vprと称すこととする。補正前ピーク電圧Vprは、下式(eq1)で表される。
【0027】
【数1】
上式(eq1)において、C1は下側コンデンサ61の静電容量を示し、C2は上側コンデンサ62の静電容量を示し、Vsurgeはサージ電圧を示し、Voffsはピークホールド回路63のオフセット電圧を示す。なお、放電用スイッチ63eがオフ状態に切り替えられると、コンデンサ63dの電荷が放電され、補正前ピーク電圧Vprはリセットされる。
【0028】
補正部64は、ピークホールド回路63から出力された補正前ピーク電圧Vprに、補正値算出部70により算出された補正値ΔVを加算することにより、補正後ピーク電圧Vpcを算出する。本実施形態では、補正部64は、スイッチSWがオフ状態に切り替えられた後、そのオフ状態への切り替えに伴って発生したサージ電圧に基づく補正後ピーク電圧Vpcを、スイッチSWが次回オフ状態に切り替えられるまでに算出する。具体的には、補正部64は、スイッチSWがオフ状態に切り替えられた後、そのオフ状態への切り替えに伴って発生したサージ電圧に基づく補正後ピーク電圧Vpcを、次回の放電処理が開始される前に算出する。これにより、直近に算出された補正後ピーク電圧Vpcを放電処理時に用いることが可能となる。
【0029】
補正値算出部70は、下側抵抗体71a、上側抵抗体71b、減算器72、除算器73及び積算器74を備えている。下側抵抗体71a及び上側抵抗体71bは直列接続され、その直列接続体は、スイッチSWに並列接続されている。本実施形態において、以降、スイッチSWの端子間電圧を各抵抗体71a,71bで分圧した値を第2分圧値VBと称すこととする。
【0030】
なお、図2には、補正値算出部70が、下側抵抗体71aとして1つの抵抗体を備える例を示したがこれに限らない。例えば、補正値算出部70が、下側抵抗体71aとして複数の抵抗体の直列接続体を備えていてもよい。また、同様に、補正値算出部70が、上側抵抗体71bとして複数の抵抗体の直列接続体を備えていてもよい。
【0031】
下側抵抗体71aの抵抗値をR1とし、上側抵抗体71bの抵抗値をR2とする。本実施形態では、「C1/C2=R2/R1」となるように、各コンデンサ61,62の静電容量C1,C2及び各抵抗体71a,71bの抵抗値R1,R2が設定されている。
【0032】
減算器72は、第2分圧値VBから第1分圧値VAを減算することにより、電圧検出誤差e(=VB−VA)を算出する。
【0033】
除算器73は、補正前ピーク電圧Vprを第1分圧値VAで除算することにより、変換係数k(=Vpr/VA)を算出する。
【0034】
積算器74は、減算器72で算出された電圧検出誤差eと、除算器73で算出された変換係数kとを乗算することにより、補正値ΔV(=k×e)を算出する。算出された補正値ΔVは、補正部64に入力される。
【0035】
図3及び図4を用いて、補正前ピーク電圧Vprの補正手法についてさらに説明する。図3(a)は駆動信号Gの推移を示し、図3(b)はスイッチSWのゲート電圧Vgsの推移を示し、図3(c)はスイッチSWの端子間電圧Vds(ドレイン及びソース間電圧)の推移を示す。図3(d)は補正前ピーク電圧Vpr、第1分圧値VA及び第2分圧値VBの推移を示し、図3(e)は放電指示信号CLRの推移を示す。
【0036】
駆動信号Gがオフ指令に切り替えられる時刻t1以前のタイミングにおいて、放電指示信号CLRが一時的にHとされる。本実施形態では、時刻t1において放電指示信号CLRが一時的にHとされる。これにより、ピークホールド回路63において保持されていた前回のサージ電圧に対応する補正前ピーク電圧Vprは、0にリセットされる。
【0037】
時刻t1において、駆動信号Gがオフ指令に切り替えられる。これにより、スイッチSWのゲートから放電電流が放出され、ゲート電圧Vgsが低下し始める。また、スイッチSWの端子間電圧Vdsが上昇し始める。端子間電圧Vdsが上昇するとともに、第1分圧値VA及び第2分圧値VBも上昇する。ただし、第2分圧値VBの上昇速度は、第1分圧値VAの上昇速度よりも低い。このため、第1分圧値VAは、サージ電圧発生時の端子間電圧Vdsに瞬時に追従するものの、第2分圧値VBは、第1分圧値VAに比べて、端子間電圧Vdsに緩やかに追従する。
【0038】
その後、時刻t2において、端子間電圧Vdsがピーク値に到達する。このピーク値は、サージ電圧としてピークホールド回路63により保持される。
【0039】
サージ電圧の発生後、時刻t3においてスイッチSWの端子間電圧Vdsが電源電圧VDCまで低下する。その後、時刻t1から所定時間が経過した時刻t4において、補正前ピーク電圧Vprと、時刻t4における第1,第2分圧値VA,VBとに基づいて、補正値ΔVが算出される。所定時間は、スイッチSWがオフ状態に切り替えられた後、第1,第2分圧値VA,VBが定常状態となり、第1,第2分圧値VA,VBが電源電圧に応じた略一定値となる時間に設定されている。
【0040】
図3(c),(d)及び図4に示すように、端子間電圧Vdsが電源電圧VDCとなる時刻t4における第1分圧値VAに対する、端子間電圧Vdsがサージ電圧Vsurgeとなる時刻t2における第1分圧値VA(補正前ピーク電圧Vpr)の比率は、時刻t4における第2分圧値VBに対する、時刻t4における求めるべき電圧(補正後ピーク電圧Vpc)の比率と同じである。このため、電圧検出誤差e(=VB−VA)に上記比率としての変換係数kを乗算した値を補正値ΔVとすることができる。
【0041】
以上詳述した本実施形態は、スイッチSWの端子間電圧が定常状態とされている場合において、コンデンサによる分圧値に基づくサージ電圧の検出精度よりも、抵抗体による分圧値に基づくサージ電圧の検出精度の方が高いことに基づくものである。本実施形態において、オフ状態とされているスイッチSWの端子間電圧を各抵抗体71a,71bにより分圧した第2分圧値VBは、各コンデンサ61,62により分圧された第1分圧値VAに基づくサージ電圧と、第2分圧値VBに基づくサージ電圧との検出誤差を把握するための基準値として用いることができる。このため、補正後ピーク電圧Vpcが算出される本実施形態によれば、サージ電圧の検出精度を向上させることができる。
【0042】
<第1実施形態の変形例1>
図5を用いて、上述した方法で算出された補正後ピーク電圧Vpcの利用方法の一例について説明する。
【0043】
駆動回路Drは、放電用抵抗体54と、増幅器53とを備えている。放電用抵抗体54は、抵抗値を可変設定可能に構成されている。放電用抵抗体54の第1端には、第2スイッチ52のコレクタが接続され、放電用抵抗体54の第2端には、スイッチSWのソースが接続されている。増幅器53の非反転入力端子には、サージ電圧検出回路60から出力される補正後ピーク電圧Vpcが入力される。増幅器53の反転入力端子には、目標値Vstgtが入力される。目標値Vstgtは、スイッチSWをオフ状態に切り替える場合のスイッチング速度をその目標速度にするための値である。
【0044】
放電用抵抗体54の抵抗値は、補正後ピーク電圧Vpcと目標値Vstgtとの差に応じた値とされる。スイッチSWがオフ状態に切り替えられた後、そのオフ状態への切り替えに伴って発生したサージ電圧に基づく補正後ピーク電圧Vpcに基づいて、次回の放電処理における放電用抵抗体54の抵抗値が設定される。これにより、スイッチSWがオフ状態に切り替えられる場合に発生するサージ電圧を所望の値にフィードバック制御することができる。これにより、スイッチング速度を高めることができ、ひいてはスイッチング損失を低減できる。
【0045】
<第1実施形態の変形例2>
駆動制御部50は、上述した方法で算出された補正後ピーク電圧Vpcが所定の閾値を超えたと判定した場合、例えば、その旨を制御装置40に通知する処理を行ってもよい。
【0046】
<第2実施形態>
以下、第2実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図6に示すように、ピーク保持部としてのピークホールド回路80の構成を変更する。なお、図6において、先の図2に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付しているものもある。
【0047】
ピークホールド回路80は、下側コンデンサ81、上側コンデンサ82、ダイオード83、第1放電用スイッチ84及び第2放電用スイッチ85を備えている。本実施形態において、第1,第2放電用スイッチ84,85は、NチャネルMOSFETである。
【0048】
上側コンデンサ82の第1端には、スイッチSWのドレインが接続され、上側コンデンサ82の第2端には、ダイオード83のアノードが接続されている。下側コンデンサ81の第1端には、スイッチSWのソースが接続され、下側コンデンサ81の第2端には、ダイオード83のカソードが接続されている。
【0049】
第1放電用スイッチ84のドレインには、下側コンデンサ81の第2端が接続され、第1放電用スイッチ84のソースには、スイッチSWのソースが接続されている。第2放電用スイッチ85のドレインには、上側コンデンサ82の第2端が接続され、第2放電用スイッチ85のソースには、スイッチSWのソースが接続されている。第1放電用スイッチ84及び第2放電用スイッチ85は、駆動制御部50によりオン状態又はオフ状態とされる。
【0050】
下側コンデンサ81の第1端(スイッチSWのソース)の電位に対するダイオード83と下側コンデンサ81との接続点の電位が、ピークホールド回路80から補正前ピーク電圧Vprとして出力される。補正前ピーク電圧Vprは、減算器72、除算器73及び補正部64に対して出力される。本実施形態の補正前ピーク電圧Vprは、下式(eq2)で表される。下式(eq2)において、Vfはダイオード83における電圧降下量を示す。
【0051】
【数2】
なお、下側コンデンサ81の静電容量をC1とし、上側コンデンサ82の静電容量をC2とする。本実施形態では、「C1/C2=R2/R1」となるように、各コンデンサ81,82の静電容量C1,C2及び各抵抗体71a,71bの抵抗値R1,R2が設定されている。
【0052】
各放電用スイッチ84,85がオフ状態とされ、サージ電圧が発生する場合、各コンデンサ81,82に電荷が蓄積される。ここでは、ダイオード83により、下側コンデンサ81に蓄積された電荷は保持される。このため、スイッチSWの端子間電圧Vdsのピーク値がサージ電圧としてピークホールド回路80により保持される。
【0053】
ただし、スイッチSWがオンに切り替えられても、ダイオード83により、各コンデンサ81,82の電荷は保持される。このため、電荷を放出して次回のサージ電圧の検出に備えるべく、スイッチSWがオン状態とされている期間に、各放電用スイッチ84,85がオン状態とされる必要がある。
【0054】
続いて、図7を用いて、各放電用スイッチ84,85の駆動態様について説明する。図7(a)は駆動信号Gの推移を示し、図7(b),(c)は第1,第2放電用スイッチ84,85の駆動状態の推移を示す。
【0055】
本実施形態では、駆動信号Gがオン指令とされる期間t1〜t2に同期して、各放電用スイッチ84,85がオン状態とされる。駆動信号Gがオン指令とされ、スイッチSWがオン状態とされている期間においては、スイッチSWの端子間電圧Vdsが0に近い値とされる。このため、スイッチSWがオン状態とされている期間において第1放電用スイッチ84がオン状態とされると、下側コンデンサ81の両端それぞれがスイッチSWのソースと短絡された状態となる。その結果、下側コンデンサ81に蓄積された電荷が放出され、下側コンデンサ81の端子間電圧が低下する。また、スイッチSWがオン状態とされている期間において第2放電用スイッチ85がオン状態とされると、上側コンデンサ82の両端それぞれがスイッチSWのソースと短絡された状態となる。その結果、上側コンデンサ82に蓄積された電荷が放出され、上側コンデンサ82の端子間電圧が低下する。これにより、次回のサージ電圧を検出可能な状態となる。
【0056】
その後、各放電用スイッチ84,85がオフ状態とされ、サージ電圧が発生する場合、ダイオード83により、下側コンデンサ81に蓄積された電荷は保持される。このため、スイッチSWの端子間電圧Vdsのピーク値がサージ電圧としてピークホールド回路80により保持される。
【0057】
以上説明した本実施形態では、スイッチSWの端子間電圧を分圧する一対のコンデンサ81,82をピークホールド回路80の構成部品としても利用している。このため、サージ電圧検出回路60の部品数を削減し、サージ電圧検出回路60のコストを低減できる。
【0058】
<第2実施形態の変形例1>
第2実施形態では、駆動信号Gがオン指令とされている期間の全てにおいて、第1,第2放電用スイッチ84,85がオン状態とされた。これに代えて、図8に示すように、駆動信号Gがオン指令とされている一部の期間において、第1,第2放電用スイッチ84,85がオン状態とされてもよい。
【0059】
<第2実施形態の変形例2>
第1,第2放電用スイッチ84,85がオン状態とされる期間は、図9に示すように、駆動信号Gのオン指令期間と同期する構成に限らない。図9では、駆動信号Gがオン指令とされている期間(t1〜t6)において、第2放電用スイッチ85のオン状態への切り替えタイミング(t2)の後、第2放電用スイッチ85がオン状態とされている途中の時刻t3において、第1放電用スイッチ84がオン状態に切り替えられる。その後、第1放電用スイッチ84がオン状態とされている途中の時刻t4において、第2放電用スイッチ85がオフ状態に切り替えられる。その後、時刻t5において、第1放電用スイッチ84がオフ状態へ切り替えられる。
【0060】
スイッチSWがオン状態とされている期間において、第2放電用スイッチ85のオン状態への切り替えタイミングが、第1放電用スイッチ84のオン状態への切り替えタイミングよりも後になる場合、下側コンデンサ81から十分に電荷を放出させることができなくなり得る。これは、放電中の下側コンデンサ81に上側コンデンサ82からの放電電流が供給される期間が長くなるためである。
【0061】
また、第1放電用スイッチ84のオフ状態への切り替えタイミングが、第2放電用スイッチ85のオフ状態への切り替えタイミングよりも前になる場合も、下側コンデンサ81から十分に電荷を放出させることができなくなり得る。これは、下側コンデンサ81の放電終了後に、上側コンデンサ82から下側コンデンサ81に放電電流が供給されるためである。下側コンデンサ81から十分に放電されないと、次回のサージ電圧を適正に検出することができなくなり得る。
【0062】
そこで、本実施形態では、図9に示す各放電用スイッチ84,85の駆動態様を採用した。これにより、スイッチSWが次回オフ状態に切り替えられる前に下側コンデンサ81から十分放電させることができ、ひいては次回のサージ電圧を適正に検出できる。
【0063】
なお、第1放電用スイッチ84のオン期間と第2放電用スイッチ85のオン期間とが異なっていてもよい。
【0064】
<第2実施形態の変形例3>
図9に示す第1,第2放電用スイッチ84,85の駆動態様に代えて、図10に示すように、第2放電用スイッチ85のオフ状態への切り替えタイミング(t3)よりも後に、第1放電用スイッチ84のオン状態への切り替えタイミング(t4)が設定されてもよい。この場合であっても、スイッチSWが次回オフ状態に切り替えられる前に下側コンデンサ81から十分放電させることができ、ひいては次回のサージ電圧を適正に検出できる。
【0065】
なお、第1放電用スイッチ84のオン期間と第2放電用スイッチ85のオン期間とが異なっていてもよい。
【0066】
<第3実施形態>
以下、第3実施形態について、第2実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図11に示すように、ピークホールド回路80がバイパススイッチ86及びサンプルホールド回路87を備えている。なお、図11において、先の図6に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付しているものもある。
【0067】
バイパススイッチ86の第1端には、上側コンデンサ82の第2端が接続され、バイパススイッチ86の第2端には、下側コンデンサ81の第2端が接続されている。バイパススイッチ86は、駆動制御部50によりオン状態又はオフ状態とされる。
【0068】
サンプルホールド回路87は、下側コンデンサ81の第2端とダイオード83のカソードとの接続点に接続されている。サンプルホールド回路87は、駆動制御部50から出力されるホールド信号HOLDの入力タイミングにおけるピークホールド回路80の補正前ピーク電圧Vprを保持する。
【0069】
続いて、図12を用いて、補正前ピーク電圧Vprの補正手法についてさらに説明する。図12(e),(f)は、第1,第2放電用スイッチ84,85の駆動状態の推移を示し、図12(g)は、バイパススイッチ86の駆動状態の推移を示す。なお、図12(a)〜図12(d)は、先の図3(a)〜図3(d)に対応している。
【0070】
時刻t1において、各放電用スイッチ84,85がオフ状態に切り替えられる。また、駆動信号Gがオフ指令に切り替えられる。これにより、ゲート電圧Vgsが低下し始める。また、スイッチSWの端子間電圧Vdsが上昇し始める。端子間電圧Vdsが上昇するとともに、第1分圧値VA及び第2分圧値VBも上昇する。その後、時刻t2において、端子間電圧Vdsがピーク値に到達する。このピーク値は、サージ電圧としてピークホールド回路80により保持される。サージ電圧の発生後、時刻t3においてスイッチSWの端子間電圧Vdsが電源電圧VDCまで低下する。
【0071】
その後、時刻t1から所定時間が経過した時刻t4において、ホールド信号HOLDが出力される。このため、サンプルホールド回路87において時刻t2の第1分圧値VAが保持される。その後、時刻t5において、バイパススイッチ86がオン状態に切り替えられる。このため、ダイオード83のアノード及びカソード間がバイパススイッチ86により短絡され、ピークホールド回路80から出力される補正前ピーク電圧Vprが、電源電圧VDCを各コンデンサ81,82で分圧した値まで低下する。その補正前ピーク電圧Vprが、減算器72及び除算器73において用いられ、補正値ΔVが算出される。そして、スイッチSWの放電処理が次回実施されるまでに、算出された補正値ΔVで補正前ピーク電圧Vprが補正部64において補正される。
【0072】
なお、バイパススイッチ86は、オン状態とされた後、スイッチSWが次回オフ状態に切り替えられる前にオフ状態に切り替えられればよい。
【0073】
以上説明した本実施形態によれば、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0074】
<第4実施形態>
以下、第4実施形態について、第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図13に示すように、補正値算出部70において、下側抵抗体71a及び上側抵抗体71bに代えて、第1メイン抵抗体12a及び第2メイン抵抗体12bが用いられる。本実施形態では、各メイン抵抗体12a,12bにより分圧された平滑コンデンサ11の端子間電圧を第2分圧値VBと称すこととする。この分圧値VBは、オフ状態とされているスイッチSWの端子間電圧Vdsと相関のある電圧であり、減算器72で用いられる。
【0075】
なお、第1メイン抵抗体12aの抵抗値をR1とし、第2メイン抵抗体12bの抵抗値をR2とする。本実施形態では、「C1/C2=R2/R1」となるように、各コンデンサ61,62の静電容量C1,C2及び各抵抗体12a,12bの抵抗値R1,R2が設定されている。
【0076】
以上説明した本実施形態によれば、電源電圧検出部12を補正値算出部70の構成として利用するため、サージ電圧検出回路60の部品数を削減できる。
【0077】
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
【0078】
・第1実施形態において、補正値算出部70は、第2分圧値VBを第1分圧値VAで除算することにより変換係数を算出し、この変換係数を補正前ピーク電圧Vprに乗算することにより、補正値ΔVを算出してもよい。
【0079】
・第1実施形態において、「C1/C2=R2/R1」とならないように、各コンデンサ61,62の静電容量C1,C2及び各抵抗体71a,71bの抵抗値R1,R2が設定されていてもよい。なお、第2〜第4実施形態においても同様である。
【0080】
・サージ電圧検出回路60としては、駆動制御部50に対して外付けされるものに限らず、例えば、駆動制御部50に内蔵されているものであってもよい。
【0081】
・スイッチとしては、NチャネルMOSFETに限らず、例えば、IGBT等の他のスイッチであってもよい。スイッチとしてIGBTが用いられる場合、コレクタが高電位側端子に相当し、エミッタが低電位側端子に相当する。
【0082】
・スイッチSWを備える電力変換器としては、3相のものに限らない。
【0083】
・補正値ΔVが、駆動回路Drが備える不揮発性メモリ等の記憶部に記憶されていてもよい。記憶部には、例えば、第1,第2分圧値VA,VB,補正前ピーク電圧Vprと関係付けられて補正値ΔVが記憶情報として記憶されている。記憶情報は、例えば、駆動回路Drの製造工程において記憶される。駆動制御部50は、先の図3の時刻t4における各分圧値VA,VB,補正前ピーク電圧Vprと、記憶部の記憶情報とに基づいて、補正値ΔVを算出する。駆動制御部50は、算出した補正値ΔVを補正前ピーク電圧Vprに加算することにより、補正後ピーク電圧Vpcを算出する。この構成によれば、例えば、補正値算出部70が不要になり、駆動回路Drの部品数を低減できる。
【符号の説明】
【0084】
61…下側コンデンサ、62…上側コンデンサ、71a…下側抵抗体、71b…上側抵抗体、60…サージ電圧検出回路、63…ピークホールド回路、64…補正部、SW…スイッチ。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13