(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数のサーバ装置は、前記複数の電源モジュールから供給可能な最大電力が減少した場合には、減少した前記最大電力を示す新たな最大電力情報を前記負荷分散装置に通知し、
前記負荷分散装置は、前記新たな最大電力情報を通知したサーバ装置における電力使用量が減少した前記最大電力を超えないように、当該サーバ装置に分散させる処理の処理負荷を低減する、
ことを特徴とする請求項1に記載の負荷分散システム。
前記複数のサーバ装置は、前記障害が発生した場合において、前記複数の電源モジュールのうち停止中の電源モジュールがある場合には、当該停止中の電源モジュールを稼働させ、
前記バッテリ部は、前記停止中の電源モジュールの稼働に応じて電力の供給を停止する、
ことを特徴とする請求項3に記載の負荷分散システム。
前記複数のサーバ装置の前記電源監視部は、前記障害が発生した場合において、前記障害が発生した電源モジュール及び障害が発生した電源系統に接続された電源モジュールを除く他の全ての電源モジュールが稼働中である場合には、当該他の全ての電源モジュールから供給可能な最大電力を示す新たな最大電力情報を前記負荷分散装置に通知し、
前記負荷分散装置は、前記新たな最大電力情報に基づいて、前記障害が発生したサーバ装置に分散させる処理の処理負荷を低減し、
前記障害が発生したサーバ装置の前記バッテリ部は、前記処理負荷の低減に応じて電力の供給を停止する、
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の負荷分散システム。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施例について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施例における説明及び添付図面においては、実質的に同一又は等価な部分には同一の参照符号を付している。
【0012】
図1は、本実施例の負荷分散システム100の構成を示すブロック図である。負荷分散システム100は、上位装置10、負荷分散装置20及びサーバ装置群30から構成されている。サーバ装置群30は、M個(M;2以上の整数)のサーバ装置(第1サーバ装置30−1〜第Mサーバ装置30−M)を含む。
【0013】
上位装置10は、所定の処理の実行を要求する処理要求を負荷分散装置20に供給する。また、上位装置10は、サーバ装置群30で実行された処理の処理結果を負荷分散装置20から受領する。
【0014】
負荷分散装置20は、上位装置10から供給された処理要求を第1サーバ装置30−1〜第Mサーバ装置30−Mに分散して配信する負荷分散部21と、第1サーバ装置30−1〜第Mサーバ装置30−Mの電力状態を監視するサーバ電力監視部22と、を有する。
【0015】
負荷分散部21は、第1サーバ装置30−1〜第Mサーバ装置30−Mの各々(以下、各サーバ装置と称する)において電源モジュールから供給可能な最大電力を示す最大電力情報に基づいて、各サーバ装置で処理可能な最大処理量を算出する。そして、負荷分散部21は、算出した各サーバ装置の最大処理量に基づいて、上位装置10からの処理要求に基づく処理を各サーバ装置に分散させて(すなわち、処理負荷を分散させて)配信する。
【0016】
また、負荷分散部21は、各サーバ装置において電源モジュールや電源系統に障害が発生した等の理由により各サーバ装置の供給可能な最大電力が減少した場合には、各サーバ装置における電力使用量が減少した最大電力を超えないように、そのサーバ装置に分散させる処理の処理負荷を低減(軽減)する。
【0017】
サーバ電力監視部22は、第1サーバ装置30−1〜第Mサーバ装置30−Mから各サーバ装置において供給可能(すなわち、処理に使用可能)な最大電力の状態を示す最大電力情報を受信し、各サーバ装置の電力を監視する。例えば、サーバ電力監視部22は、各サーバ装置から受信した最大電力情報に基づく情報を管理テーブルMTに格納し、各サーバ装置において供給可能な電力の管理を行う。
【0018】
図2は、管理テーブルMTに格納される情報の例を模式的に示す図である。管理テーブルMTには、各サーバ装置から受信した最大電力情報に基づいて、例えば各サーバ装置における全電源モジュール及びこれらに接続された電源系統に何も障害がないと仮定した場合の最大電力量に対する現在供給可能な最大電力量の割合(例えば、100%、80%等)を表す情報が最大電力状態として格納される。
【0019】
再び
図1を参照すると、第1サーバ装置30−1〜第Mサーバ装置30−Mは、サービス処理部31、負荷監視部32、電源監視部33及びバッテリ部35を含む。また、第1サーバ装置30−1〜第Mサーバ装置30−Mは、N個(N;2以上の整数)の電源モジュール(第1電源モジュール34−1〜第N電源モジュール34−N)を含む。
【0020】
サービス処理部31は、負荷分散装置20により配信された処理を実行する。サービス処理部31は、第1電源モジュール34−1〜第N電源モジュール34−N又はバッテリ部35から供給された電力に基づいて、処理を実行する。
【0021】
負荷監視部32は、サービス処理部31の処理負荷の状況を監視し、電源監視部33に定期的に通知する。
【0022】
電源監視部33は、第1電源モジュール34−1〜第N電源モジュール34−Nの状態を監視して全電源モジュールから供給可能な最大電力を算出し、最大電力情報として負荷分散装置20に通知する。第1電源モジュール34−1〜第N電源モジュール34−Nやこれらに接続された電源系統に障害が発生し、供給可能な最大電力が減少した場合には、電源監視部33は、減少した新たな最大電力の情報を、最大電力情報として負荷分散装置20に通知する。
【0023】
また、電源監視部33は、負荷監視部32から通知されたサービス処理部31の処理負荷の状況に基づいて必要となる電力量を算出し、第1電源モジュール34−1〜第N電源モジュール34−Nの各々(以下、各電源モジュールと称する)の電力変換効率が最大となるように、各電源モジュールを稼働又は停止させる。また、電源監視部33は、バッテリ部35の充電を行う。
【0024】
第1電源モジュール34−1〜第N電源モジュール34−Nは、夫々が異なる電源系統に接続されている。例えば、第1サーバ装置30−1の第1電源モジュール34−1〜第N電源モジュール34−Nは、電源系統1−1〜1−Nに接続されている。第Mサーバ装置30−Mの第1電源モジュール34−1〜第N電源モジュール34−Nは、電源系統M−1〜M−Nに接続されている。第1電源モジュール34−1〜第N電源モジュール34−Nは、接続された電源系統から供給された電力に対して電力変換を行い、サービス処理部31、負荷監視部32及び電源監視部33に電力を供給する。
【0025】
バッテリ部35は、電源監視部33の制御に応じて、第1電源モジュール34−1〜第N電源モジュール34−Nにより充電される。バッテリ部35は、例えば第1電源モジュール34−1〜第N電源モジュール34−Nやこれらに接続された電源系統に障害が発生した場合に、電源監視部33の制御に応じて不足分の電力をサービス処理部31に供給する。
【0026】
次に、本実施例の負荷分散システム100の動作について、
図3及び
図4のフローチャートを参照して説明する。以下の説明では、第1サーバ装置30−1〜第Mサーバ装置30−Mのうちの1つを単に「サーバ装置」とも称する。
【0027】
サーバ装置の負荷監視部32は、サービス処理部31の処理負荷の状況を監視し、電源監視部33に定期的に通知する。電源監視部33は、第1電源モジュール34−1〜第N電源モジュール34−Nの動作状態を監視し、供給可能な最大電力の状態を示す最大電力情報を負荷分散装置20に通知する(STEP101)。
【0028】
負荷分散装置20のサーバ電力監視部22は、各サーバ装置から通知された最大電力情報を管理する。負荷分散部21は、最大電力情報に基づいて、各サーバ装置で処理可能な最大処理量を算出する(STEP102)。
【0029】
負荷分散部21は、上位装置10からの処理要求に応じた処理を分散させて第1サーバ装置30−1〜第Mサーバ装置30−Mに配信する(STEP103)。
【0030】
各サーバ装置のサービス処理部31は、配信された処理を実行する(STEP104)。負荷監視部32は、サービス処理部31の処理負荷の状況を監視し、電源監視部33に通知する。電源監視部33は、通知された処理負荷の状況に基づいて、必要となる電力量を算出する(STEP105)。
【0031】
電源監視部33は、算出した電力量に基づいて、第1電源モジュール34−1〜第N電源モジュール34−Nの夫々の電力変換効率が最大となるように、各電源モジュールを稼働/停止させる(STEP106)。また、電源監視部33は各電源モジュールを制御し、バッテリ部35の充電を行う(STEP107)。
【0032】
電源監視部33は、第1電源モジュール34−1〜第N電源モジュール34−N又はこれらに接続された電源系統(例えば、電源系統1−1〜1−N)のいずれかに障害が発生したか否かを判定する(STEP108)。障害が発生していないと判定された場合(STEP108:No)、STEP104に戻り、サーバ装置の各部は従前の動作を継続する。
【0033】
一方、第1電源モジュール34−1〜第N電源モジュール34−N又はこれらに接続された電源系統のいずれかに障害が発生したと判定された場合(STEP108:Yes)、それ以外の全電源モジュール(すなわち、障害が発生している電源モジュール又は障害が発生している電源系統に接続された電源モジュール以外の全ての電源モジュール)が稼働中か否か(STEP109)によってその後のステップが異なる。
【0034】
全電源モジュールが稼働中ではない場合(STEP109:No)、電源監視部33は、停止中の電源モジュールに稼働指示を行う(STEP110)。また、電源監視部33は、バッテリ部35からの電源供給を開始する(STEP111)。
【0035】
電源監視部33は、停止していた電源モジュールが稼働したか否かを判定する(STEP112)。停止していた電源モジュールがまだ稼働していない場合(STEP112:No)、電源監視部33は、バッテリ部35からの電源供給を継続させる。停止していた電源モジュールが稼働すると(STEP112:Yes)、電源監視部33は、バッテリ部35からの電源供給を停止させる(STEP113)。
【0036】
一方、STEP109において、全電源モジュールが稼働中である場合(STEP109:Yes)、負荷分散システム100の動作は
図4のフローチャートに示す処理ステップへと移行する。
【0037】
サーバ装置の電源監視部33は、障害の発生により供給が不足する電力分についてバッテリ部35からの電力供給を実行する(STEP201)。
【0038】
電源監視部33は、障害が発生していない電源モジュール(電源系統に障害が発生している場合は、障害が発生している電源系統以外の電源系統に接続された電源モジュール)から供給可能な最大電力を算出し、新たな最大電力情報として負荷分散装置20に通知する(STEP202)。
【0039】
電源監視部33は、バッテリ部35からの電力供給の開始後、バッテリ部35のバッテリ残量が有るかどうか(すなわち、バッテリ部35から電力供給ができるか否か)を継続的に判定する(STEP203)。バッテリ残量がなくなった場合(STEP203:No)、電源監視部33は、配信された処理が実行できないことを負荷分散装置20に通知し(STEP204)、処理を終了する。
【0040】
バッテリ残量が有る場合(STEP203:Yes)、サーバ装置は、バッテリ部35からの電力供給を継続しつつ、負荷分散装置20により処理負荷が低減されるのを待つ。
【0041】
負荷分散装置20のサーバ電力監視部22は、サーバ装置から供給された新たな最大電力情報に基づいて、管理テーブルMTを更新する。負荷分散部21は、新たな最大電力情報に基づいて新たに処理の配信を行い、各サーバ装置における電力使用量が最大電力を超えないように、電源モジュール又は電源系統に障害が発生したサーバ装置に対する処理負荷を低減(軽減)する(STEP205)。
【0042】
サーバ装置のサービス処理部31は、処理負荷が低減された処理を実行する。負荷監視部32は、サービス処理部31の処理負荷の状況を監視し、電源監視部33に通知する。電源監視部33は、処理負荷の低減により、障害が発生していない電源モジュールから供給可能な電力によってサービス処理部31での処理に必要な電力が確保されたか否かを判定する(STEP206)。
【0043】
必要な電力が確保されていないと判定した場合(STEP206:No)、バッテリ部35からの電力供給を継続し、STEP201〜STEP205の処理を繰り返す。一方、必要な電力が確保されたと判定すると(STEP206:Yes)、電源監視部33は、バッテリ部35からの電力供給を停止する(STEP207)。
【0044】
以上のように、本実施例の負荷分散システム100では、負荷分散装置20が第1サーバ装置30−1〜第Mサーバ装置30−Mの供給可能な最大電力を示す最大電力情報を取得し、取得した最大電力情報に基づいて各サーバ装置に処理を分散して配信する。各サーバ装置の電源監視部33は、サービス処理部31の処理負荷状況に基づいて必要となる電力使用量を算出し、電力変換効率が最大となるように第1電源モジュール34−1〜第N電源モジュール34−Nを稼働又は停止させる。
【0045】
かかる構成によれば、各サーバ装置は必要となる電力使用量に応じて電源モジュールを稼働/停止させることにより、処理負荷の大小にかかわらず電力変換効率を高い状態に維持することができる。また、電源モジュールを停止させることにより、負荷分散システム全体としての消費電力を削減することができる。
【0046】
また、本実施例の負荷分散システム100では、サーバ装置のいずれかに電源モジュールや電源系統における障害の発生等、供給可能電力の減少が生じた場合、当該サーバ装置はバッテリからの電力供給を行いつつ、減少した供給可能電力の情報を新たな最大電力情報として負荷分散装置に通知する。負荷分散装置は、減少した供給可能電力のもとで処理が可能となるように、当該サーバ装置の処理負荷を低減する。
【0047】
かかる構成によれば、各サーバ装置は、電源モジュールからの供給可能電力の減少が生じた場合にも、電力供給の不足のために動作を停止することなく、継続して処理を実行することが可能となる。
【0048】
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施例では、第1サーバ装置30−1〜第Mサーバ装置30−Mがいずれも同じ数の電源モジュール(第1電源モジュール34−1〜第N電源モジュール34−1)を有する場合について説明した。しかし、電源モジュールの数はサーバ装置毎に異なっていても良い。また、電源モジュールにより供給可能な最大電力はサーバ装置毎に夫々異なっていても良い。
【0049】
また、上記実施例では、負荷分散装置20のサーバ電力監視部22が、全電源モジュール及びこれらに接続された電源系統に何も障害がないと仮定した場合の最大電力量に対する現在供給可能な最大電力量の割合を最大電力状態とし、管理テーブルMTに格納して管理する場合について説明した。しかし、これとは異なり、例えば供給可能な最大電力量の具体的な値をそのまま管理テーブルMTに格納して管理する構成としても良い。