(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、検出された前記搬送方向及び前記搬送量に基づいて、前記搬送部による前記印刷媒体の搬送が必要と判定した場合、前記印刷媒体に印刷される前記第1画像と前記第2画像との間隔が、予め設定された距離となるように、前記搬送部の搬送方向及び搬送量を決定する、請求項1に記載の印刷装置。
前記制御部は、検出された前記搬送方向及び前記搬送量に基づいて、前記搬送部による前記印刷媒体の搬送が不要と判定した場合、前記搬送部に前記印刷媒体を搬送させることなく、前記第2画像データに基づく前記第2画像の印刷を前記印刷部に開始させる、請求項1又は2記載の印刷装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
【0013】
図1は、プリンター1の要部の構成を示す構成図である。プリンター1は、本発明の「印刷装置」に相当する。プリンター1は、印刷媒体Mに対して、インクをインクジェット式で吐出することにより文字や画像等を印刷する装置である。本実施形態は、プリンター1が、比較的大型の印刷媒体Mに画像を印刷するラージフォーマットプリンター(LFP)である場合を例にして説明する。
【0014】
図1に示すように、プリンター1は、複数のキャスターを下端に有する脚台2と、脚台2上に支持された略直方体形状の本体3とを備える。
【0015】
プリンター1は、ロール・ツー・ロール方式で印刷媒体Mを搬送する搬送部50を備える。搬送部50は、繰出し部51、送り部53及び巻取り部55を備える。
繰出し部51は、長尺の印刷媒体Mがロール状に巻かれたロール体R1から印刷媒体Mを繰り出す。
送り部53は、繰出し部51により繰り出された印刷媒体Mを支持部材80(後述する)の上面により形成される搬送路Tに沿って搬送させる。送り部53は、駆動ローラー53Aと従動ローラー53Bとを備える。送り部53は、繰出し部51と巻取り部55との間の搬送路Tにおいて、印刷媒体Mを駆動ローラー53Aと従動ローラー53Bにより挟持した状態で搬送する。
巻取り部55は、繰出し部51により送り出された印刷後の印刷媒体Mをロール体R2に巻き取る。
【0016】
プリンター1は、印刷媒体Mに対してインクを吐出して文字や画像を印刷する印刷部70を備える。印刷部70は、印刷媒体Mと対向する位置に印刷ヘッド73が搭載されたキャリッジ71を備える。印刷ヘッド73は、インクを吐出するノズルの開口が印刷媒体Mと対向するようにキャリッジ71に搭載される。
【0017】
繰出し部51と巻取り部55の間には、印刷媒体Mを上方に凸となるように湾曲させて支持する支持部材80が設けられる。支持部材80は、板金などからなる板材の曲げ加工により形成された所定形状の部材が複数組み付けられることにより構成される。
【0018】
支持部材80は、送出用支持部81、印刷用支持部82及び排出用支持部83を備える。送出用支持部81は、ロール体R1から送り出された印刷媒体Mを印刷部70よりも搬送路Tの上流側で支持する。印刷用支持部82は、印刷部70と対向する位置に設けられて印刷媒体Mの印刷領域となる部分を支持する。排出用支持部83は、印刷部70よりも搬送路Tの下流側で、印刷後の印刷媒体Mを支持する。送出用支持部81、印刷用支持部82及び排出用支持部83は、略面一に連続的に繋がる状態で配置される。
【0019】
支持部材80の裏側には、印刷媒体Mを加熱する加熱部90が設けられる。加熱部90は、プレヒーター91、プラテンヒーター93及びアフターヒーター95を備える。プレヒーター91は、送出用支持部81の裏側に設置され、送出用支持部81の裏側で印刷媒体Mを予熱する。プラテンヒーター93は、印刷用支持部82の裏側に設置され、印刷媒体Mを加熱する。アフターヒーター95は、排出用支持部83の裏側に設置され、印刷媒体Mを加熱してインクを乾燥させる。このように構成される加熱部90は、プレヒーター91、プラテンヒーター93及びアフターヒーター95により印刷媒体Mを加熱することにより、インクを印刷媒体Mに対し速やかに乾燥定着させ、滲みやぼやけ等を防止して、印刷品質を高めることができる。
【0020】
排出用支持部83の下流側端部の下方には、印刷媒体Mに張力を付与する張力付与機構5が設けられている。張力付与機構5は、排出用支持部83と巻取り部55との間で印刷媒体Mに接触してこれに押圧力を付与するテンションローラー7を有する。テンションローラー7は、基端部が脚台2に対して回動可能に支持された一対のアーム部材の先端部に回転可能に支持され、印刷媒体Mの幅方向(
図1の紙面直交方向)に長い軸長を有する。印刷媒体Mは、排出用支持部83の下流側において、テンションローラー7の重量に応じたテンションが付与された状態でロール体R2に巻き取られる。
【0021】
次に、プリンター1の機能的構成について説明する。
図2は、プリンター1の機能的構成を示す図である。プリンター1は、通信I/F10、入出力部(I/O(Input/Output)と表記する)20、ヘッド駆動部75、モーター駆動部56、検出部60、ヒーター駆動部97及び制御部100がシステムバス110を介して相互にデータ通信可能に接続された構成を備える。
【0022】
通信I/F10は、所定の通信規格に従って、ホストコンピューター200とデータ通信を行う。ホストコンピューター200は、例えば、パーソナルコンピューター等のコンピューター装置であり、プリンター1に印刷させる画像データをプリンター1に送信する。
【0023】
I/O20には、表示部21と、操作部23とが接続される。表示部21は、LCD(liquid crystal display)等の表示デバイスである。操作部23は、操作を受け付ける入力デバイスであり、ボタンやスイッチを備える。操作部23には、例えば、送りボタンや戻りボタンが設けられる。送りボタンは、印刷媒体Mを第1の方向F(
図1参照)に搬送させるボタンである。戻りボタンは、印刷媒体Mを第1の方向Fとは逆方向の第2の方向H(
図1参照)に搬送させるボタンである。第1の方向Fは、印刷媒体Mが、ロール体R1から繰り出されてロール体R2に巻き取られる方向である。また、第2の方向Hは、ロール体R2に巻き取られた印刷媒体Mが、ロール体R2から繰り出されてロール体R1に巻き取られる方向である。
なお、操作部はI/O20に接続されたボタンやスイッチの操作ではなく、搬送部50に取り付けられたノブ等の機構の操作に基づき、搬送部50に印刷媒体Mを搬送させてもよい。
【0024】
ヘッド駆動部75には、印刷ヘッド73が接続される。ヘッド駆動部75は、制御部100から入力される印刷データに基づいて印刷ヘッド73を駆動する。
【0025】
モーター駆動部56は、キャリッジモーター77、繰出しモーター57、送りモーター58及び巻取りモーター59に接続される。モーター駆動部56は、制御部100の制御に従いモーターを駆動する。
キャリッジモーター77は、キャリッジ71を印刷媒体Mの幅方向に移動させるモーターである。
繰出しモーター57は、ロール体R1を回転させるモーターである。繰出しモーター57の駆動によりロール体R1が回転し、ロール体R1から印刷媒体Mが繰り出される。
送りモーター58は、駆動ローラー53Aを回転させるモーターである。送りモーター58の駆動により駆動ローラー53Aが回転すると、駆動ローラー53Aと従動ローラー53Bとに挟持された印刷媒体Mが搬送路Tを搬送される。
巻取りモーター59は、ロール体R2を回転させるモーターである。巻取りモーター59の駆動によりロール体R2が回転し、媒体Mがロール体R2に巻き取られる。
【0026】
また、繰出しモーター57、送りモーター58及び巻取りモーター59は、正回転及び逆回転が可能なモーターである。繰出しモーター57、送りモーター58及び巻取りモーター59が正回転することで、印刷媒体Mが第1の方向Fに搬送される。また、繰出しモーター57、送りモーター58及び巻取りモーター59が逆回転することで、印刷媒体Mが第2の方向Hに搬送される。
【0027】
図3は、送り部53及び検出部60の構成を示す図である。
送り部53の駆動ローラー53Aの回転軸53Cには受動プーリー64が固定されている。また、送りモーター58の駆動軸58aには駆動プーリー66が固定されている。駆動プーリー66と、受動プーリー64には、無端状のタイミングベルト67が巻回されている。送りモーター58の回転力がタイミングベルト67により駆動ローラー53Aに伝達され、駆動ローラー53Aが回転するように構成されている。
【0028】
また、検出部60は、ロータリーエンコーダー61を備える。ロータリーエンコーダー61は、駆動ローラー53Aの回転軸53Cに固定されたスリット円板62と、スリット円板62の周縁に設けられた位置検出器65とを備える。スリット円板62には、その周縁に沿って複数の位置検出用スリット63が全周にわたって(
図3では一部のみ示す)等間隔に形成されている。位置検出器65は、スリット円板62の周縁を介して互いに対向するように、発光ダイオードからなる発光部(不図示)とフォトトランジスターからなる受光部65Bとを備える。発光部からの光がスリット円板62の位置検出用スリット63を通過して受光部65Bで受光されると、受光部65Bからパルスが出力される。
【0029】
制御部100は、ロータリーエンコーダー61の受光部65Bから出力されるパルスのパルス数を計数することで駆動ローラー53Aの回転位置を検出する。また、制御部100は、パルス数を計数して駆動ローラー53Aの回転位置の変化量を検出し、送りモーター58の回転量を検出する。
【0030】
ヒーター駆動部97は、プレヒーター91、プラテンヒーター93及びアフターヒーター95を駆動させる。ヒーター駆動部97は、制御部100の制御によりプレヒーター91、プラテンヒーター93及びアフターヒーター95を駆動させて、印刷媒体Mを加熱する。
【0031】
制御部100は、メモリー101及びCPU103を備える。
メモリー101は、ROMや、RAM等の記憶装置である。メモリー101は、制御プログラムや、予め設定された設定データを記憶する。設定データには、例えば、検出部60が出力するパルスのカウント数や、予め設定された一定距離の情報が含まれる。カウント数は、印刷媒体Mを、予め設定された一定距離だけ搬送する場合に検出部60が出力するパルス数である。予め設定された一定距離の情報は、印刷媒体Mに印刷する画像と画像の間隔を示す情報である。また、メモリー101は、CPU103が演算を行うときのワークエリアとして使用される。CPU103は、制御プログラムを実行してプリンター1の各部を制御する。
図2には、プロセッサーとしてCPU103を示すが、プロセッサーの数は1つに限定されず、複数のCPU(又は半導体チップ)を備える構成であってもよい。また、制御部100に、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やSoC(System-on-a-Chip)等の副処理装置(co-processor)を搭載してもよい。
【0032】
制御部100は、モーター駆動部56を制御して繰出しモーター57や、送りモーター58、巻取りモーター59を駆動させ、印刷媒体Mを搬送路Tに搬送させる。また、制御部100は、ヒーター駆動部97を制御して、搬送路Tを搬送される印刷媒体Mを加熱部90により加熱させる。また、制御部100は、通信I/F10が画像データを受信すると、受信した画像データを印刷データ(ドットデータ)に変換する。制御部100は、変換した印刷データをヘッド駆動部75に出力して、印刷データのドットデータに対応したノズルからインク滴を吐出させる。
【0033】
また、制御部100は、印刷データに基づく画像の印刷が終了し、次の画像データを通信I/F10が受信すると、設定データに従って、予め設定された一定間隔(一定距離)だけ印刷媒体Mを第1の方向Fに搬送させる。その後、制御部100は、画像の印刷を再開させる。より詳細には、制御部100は、モーター駆動部56を制御して繰出しモーター57や、送りモーター58、巻取りモーター59を駆動させ、印刷媒体Mを第1の方向Fに搬送させる。このとき、制御部100は、検出部60から入力されるパルス数をカウントし、カウントしたパルス数が予め設定されたカウント数になると、モーター駆動部56に、繰出しモーター57や、送りモーター58、巻取りモーター59の駆動を停止させる。その後、制御部100は、受信した画像データを変換した印刷データに基づく画像を印刷媒体Mに印刷させる。この動作により、複数の画像データに基づく画像が、一定の間隔である予め設定された一定距離で印刷媒体Mに印刷される。
【0034】
また、制御部100は、画像の印刷後に、送りボタンの操作、又は戻りボタンの操作(以下、総称してボタン操作という)を受け付けたか否かを判定する。制御部100は、ボタン操作を受け付けると、受け付けた操作に応じて印刷媒体Mを第1の方向F又は第2の方向Hに搬送させる。このとき、制御部100は、操作部23から送りボタン又は戻りボタンの操作に対応した操作信号が入力されている間、モーター駆動部56を制御して印刷媒体Mを第1の方向F又は第2の方向Hに搬送させる。すなわち、ユーザーが送りボタン又は戻りボタンを押下している間、印刷媒体Mが第1の方向F又は第2の方向Hに搬送される。
【0035】
また、制御部100は、送りボタンの操作、又は戻りボタンの操作を受け付けて、印刷媒体Mを搬送部50に搬送させている間、検出部60から出力されるパルス数をカウントし、カウントしたパルス数に基づいて印刷媒体Mの搬送量(搬送距離)を算出する。そして、制御部100は、画像データを受信すると、印刷する画像の間隔を問い合わせるメッセージを表示部21に表示させる。画像の間隔とは、印刷済みの画像と、受信した画像データに基づいて印刷する今回の画像との間隔である。送りボタンの操作、又は戻りボタンの操作により印刷媒体Mが搬送されると、印刷媒体Mを予め設定された一定距離だけ搬送させても、画像の間隔が一定間隔とならない。このため、制御部100は、送りボタン又は戻りボタンの操作による搬送後の位置から画像の印刷を再開するのか、予め設定された一定間隔で画像の印刷を再開させるのかを問い合わせるメッセージを表示部21に表示させる。
【0036】
制御部100は、送りボタン又は戻りボタンの操作による搬送後の位置から印刷を再開するとの操作を受け付けた場合、搬送部50に印刷媒体Mを搬送させることなく、画像の印刷を再開させる。
また、制御部100は、予め設定された一定間隔で画像の印刷を再開させるとの操作を受け付けた場合、送りボタンの操作、又は戻りボタンの操作による搬送距離と、予め設定された一定距離の差を求める。制御部100は、求めた距離の差に基づいて駆動ローラー53Aの回転量を算出し、駆動ローラー53Aの回転量が算出した回転量となるようにモーター駆動部56を駆動させる。
【0037】
図4は、制御部100の動作を示すフローチャートである。
制御部100は、まず、画像データを受信したか否かを判定する(ステップS1)。制御部100は、画像データを受信していない場合(ステップS1/NO)、画像データを受信するまで処理の開始を待機する。
【0038】
また、制御部100は、画像データを受信した場合(ステップS1/YES)、受信した画像データを印刷データに変換し、変換した印刷データを印刷部70に出力して印刷部70に印刷を実行させる(ステップS2)。印刷部70は、入力された印刷データに基づく画像を印刷媒体Mに印刷する。ステップS2で印刷する画像は、本発明の「第1画像データに基づく第1画像」に相当する。
【0039】
図5は、ステップS1で受信した画像データに基づく画像が印刷された印刷媒体Mを示す図である。
図5に斜線で示す印刷媒体Mの領域が印刷データに基づく画像が印刷された印刷領域である。ステップS1で受信した画像データは、本発明の「第1画像データ」に相当する。
【0040】
ステップS1で受信した印刷データの印刷が終了すると、制御部100は、送りボタン又は戻りボタンの操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS3)。制御部100は、操作部23から送りボタン又は戻りボタンに対応した操作信号が入力されたか否かを判定する。制御部100は、送りボタン又は戻りボタンに対応した操作信号が入力されていない場合(ステップS3/NO)、画像データを受信したか否かを判定する(ステップS4)。
【0041】
制御部100は、画像データを受信していない場合(ステップS4/NO)、ステップS3に戻り、操作部23から送りボタン又は戻りボタンに対応した操作信号が入力されたか否かを判定する。また、制御部100は、画像データを受信した場合(ステップS4/YES)、モーター駆動部56を制御して予め設定された一定距離だけ印刷媒体Mを搬送させる(ステップS5)。具体的には、制御部100は、検出部60から入力されるパルスをカウントし、カウント数がメモリー101に記憶されたカウント数となるまでモーター駆動部56により繰出しモーター57、送りモーター58及び巻取りモーター59を駆動させる。これにより、印刷媒体Mが予め設定された一定距離だけ搬送される。制御部100は、印刷媒体Mを予め設定された一定距離だけ搬送すると、ステップS4で受信した画像データを印刷データに変換し、変換した画像データに基づく画像を印刷部70に印刷させる。
【0042】
また、操作部23から送りボタン又は戻りボタンに対応した操作信号が入力された場合(ステップS3/YES)、制御部100は、操作信号の入力が継続している間、モーター駆動部56を制御して印刷媒体Mを搬送させる(ステップS6)。制御部100は、送りボタンに対応した操作信号が入力された場合には、印刷媒体Mを第1の方向Fに搬送させる。また、制御部100は、戻りボタンに対応した操作信号が入力された場合には、印刷媒体Mを第2の方向Hに搬送させる。
図6は、送りボタンの操作による搬送後の印刷媒体Mを示す図である。
図6には、ステップS2の印刷完了後に、印刷媒体Mを搬送距離として1m搬送した状態を示す。
【0043】
制御部100は、モーター駆動部56を制御して印刷媒体Mを搬送させている間、検出部60から入力されるパルスのパルス数をカウントする。制御部100は、カウントしたパルス数に基づいて印刷媒体Mを搬送した搬送距離を求める(ステップS7)。
【0044】
次に、制御部100は、画像データを受信したか否かを判定する(ステップS8)。制御部100は、画像データを受信していない場合(ステップS8/NO)、プリンター1の電源をオフする操作を操作部23により受け付けたか否かを判定する(ステップS9)。制御部100は、プリンター1の電源をオフする操作を受け付けた場合(ステップS9/YES)、この処理フローを終了させる。また、制御部100は、プリンター1の電源をオフする操作を受け付けていない場合(ステップS9/YES)、ステップS8に戻り、画像データを受信したか否かを判定する(ステップS8)。
【0045】
また、制御部100は、画像データを受信した場合(ステップS8/YES)、選択画面を表示部21に表示させる(ステップS10)。ステップS8で受信した画像データは、本発明の「第2画像データ」に相当する。
【0046】
図7は、選択画面を示す図である。
選択画面には、ステップS7において検出した印刷媒体Mの搬送距離が表示される。また、選択画面には、ステップS3のボタン操作による搬送後の位置と、予め設定された一定距離より決定される位置とのどちらの位置から印刷を再開するかを問い合わせるメッセージが表示される。また、この表示には、ステップS3のボタン操作による搬送後の位置を選択した場合の画像の間隔(本発明の第1距離に相当する)と、予め設定された一定距離を選択した場合の画像の間隔(本発明の第2距離に対応する)とが表示される。ユーザーは、操作部23を操作して、2つの距離のうちのどちらの距離に基づいて決定される位置から画像の印刷を再開するのかを選択する。
【0047】
制御部100は、印刷を再開する位置を選択する操作を受け付けていない場合(ステップS11/NO)、操作を受け付けるまで処理の開始を待機する(ステップS11)。また、制御部100は、印刷を再開する位置を選択する操作を受け付けた場合(ステップS11/YES)、選択された位置は、ボタン操作による搬送後の位置であるか否かを判定する(ステップS12)。
【0048】
制御部100は、選択された位置が、ボタン操作による搬送後の位置ではないと判定した場合(ステップS12/YES)、印刷の再開位置として、予め設定された一定距離より決定される位置が選択されたと判別する。この場合、制御部100は、印刷媒体Mを搬送する搬送方向及び搬送距離を求める(ステップS13)。具体的には、制御部100は、ステップS7で検出した搬送距離と、予め設定された一定距離とに基づいて印刷媒体Mの搬送方向及び搬送距離を決定する。例えば、ステップS7で検出した搬送距離が1mであり、予め設定された一定距離が2mである場合、制御部100は、搬送方向を第1の方向F、搬送距離を1mに決定する。また、ステップS7で検出した搬送距離が3mであり、一定距離が2mである場合、制御部100は、搬送方向を第2の方向H、搬送距離を1mに決定する。
【0049】
制御部100は、搬送方向及び搬送距離を決定すると、決定した搬送方向及び搬送距離に基づいて、駆動ローラー53Aの回転方向を特定し、回転量を算出する。そして、制御部100は、モーター駆動部56を駆動して繰出しモーター57、送りモーター58及び巻取りモーター59を駆動させる。このとき、制御部100は、駆動ローラー53Aの回転量が、算出した回転量となるまで印刷媒体Mを搬送方向に搬送距離だけ搬送させる(ステップS14)。
【0050】
制御部100は、印刷媒体Mを搬送方向に搬送距離だけ搬送させると(ステップS14)、ステップS7で受信した印刷データに基づく画像を印刷部70に印刷させる(ステップS15)。
図8は、印刷媒体Mを示す図である。特に、
図8は、予め設定された一定距離(2m)だけ印刷媒体Mを搬送した後に、ステップS8で受信した画像データに基づく画像を印刷した場合の印刷媒体Mを示す。この場合、ステップS1で受信した画像データに基づく画像と、ステップS8で受信した画像データに基づく画像との間隔が、予め設定された一定距離である2mで印刷される。
【0051】
また、制御部100は、印刷開始位置として、送りボタンの操作による搬送後の位置が選択された場合(ステップS12/NO)、印刷媒体Mを搬送することなく、ステップS8で受信した印刷データに基づく画像を印刷部70に印刷させる(ステップS16)。ステップS16で印刷する画像は、本発明の「第2画像データに基づく第2画像」に相当する。
図9は、印刷媒体Mを示す図である。特に、
図9は、ステップS3のボタン操作による搬送後の位置から画像の印刷を再開した場合の印刷媒体Mを示す。この場合、ステップS1で受信した画像データに基づく画像と、ステップS8で受信した画像データに基づく画像との間隔が1mで印刷される。
【0052】
図10は、従来のプリンターにより画像が印刷された印刷媒体Mを示す図である。
従来のプリンターの場合、画像が印刷された後にユーザーの操作により印刷媒体Mが搬送されると、ユーザーの操作による搬送後の位置からさらに予め設定された一定距離だけ印刷媒体Mが搬送される。例えば、ユーザーが印刷済みの画像を確認するため、操作部の操作により印刷媒体Mを1m搬送させたと仮定する。また、画像の間隔を一定距離とするため、従来のプリンターが印刷前に印刷媒体Mを搬送させる搬送距離が2mに設定されていると仮定する。この場合、操作部の操作による搬送距離である1mと、予め設定された一定距離である2mとが加算され、印刷媒体Mが3m搬送されることになる。このため、従来のプリンターにより画像を印刷する場合、画像の間隔が予め設定された一定距離である2mとはならない。
これに対して本実施形態は、制御部100が、操作部23の操作による搬送距離を算出し、画像の間隔として予め設定された一定距離が選択された場合に、画像の間隔を予め設定された一定距離とするための搬送距離を求める。そして、制御部100が、モーター駆動部56を制御して印刷媒体Mを求めた搬送距離だけ搬送させる。このため、操作部23の操作によって印刷媒体Mが搬送されても、画像の間隔を予め設定された一定距離とすることができる。
【0053】
上述した実施形態では、ボタン操作による搬送後の位置と、予め設定された一定距離より決定される位置とのどちらの位置から印刷を再開するかを問い合わせるメッセージを表示した選択画面を表示部21に表示させた。この他に、制御部100は、ボタン操作による印刷媒体Mの搬送が行われた場合、選択画面を表示させることなく、常に予め設定された一定距離で画像を印刷させる構成であってもよい。
【0054】
また、制御部100が、求めた印刷媒体Mの搬送方向及び搬送距離に基づいて、搬送部50による印刷媒体Mの搬送の要否を判別してもよい。
例えば、ユーザーが送りボタンの操作により印刷媒体Mを搬送させた場合であっても、戻りボタンの操作により印刷媒体Mを元の位置に戻す操作を行った場合、制御部100は、印刷媒体Mの搬送は不要と判別してもよい。また、一定距離ではなく、予め設定された一定範囲内の間隔で画像を形成するように設定されていた場合、制御部100は、印刷媒体Mの搬送距離が、一定の範囲内であるか否かを判定し、一定の範囲内である場合に、印刷媒体Mの搬送は不要と判別してもよい。
【0055】
以上説明したように本実施形態のプリンター1は、搬送部50と、印刷部70と、検出部60と、操作部23と、制御部100とを備える。
搬送部50は、印刷媒体Mを搬送する。
印刷部70は、画像データに基づく画像を印刷媒体Mに印刷する。
検出部として動作する検出部60及び制御部100は、搬送部50により搬送される印刷媒体Mの搬送方向及び搬送量を検出する。
制御部100は、第1画像の印刷後に操作部23により受け付けた操作に従って搬送部50が印刷媒体Mを搬送した搬送方向及び搬送量を検出部60に検出させる。制御部100は、第1画像の次に画像を形成するデータである第2画像データに基づく第2画像の印刷前に、検出された搬送方向及び搬送量に基づいて、搬送部50による印刷媒体Mの搬送要否を判別する。
この構成によれば、第1画像の印刷後に、操作部23の操作により印刷媒体Mが搬送されても、印刷媒体Mが搬送された搬送方向及び搬送量を検出して、搬送部50による印刷媒体Mの搬送要否を判別することができる。このため、印刷媒体Mに印刷される画像と画像の間隔を好適な間隔に調整することができる。
【0056】
また、制御部100は、搬送部50による印刷媒体Mの搬送が必要と判定した場合、印刷媒体Mに印刷される第1画像と第2画像との間隔が、予め設定された距離となるように、搬送部50の搬送方向及び搬送量を決定する。
この構成によれば、複数の画像データに基づく画像を予め設定された間隔で印刷することができる。
【0057】
また、制御部100は、搬送部50による印刷媒体Mの搬送が不要と判定した場合、搬送部50に印刷媒体Mを搬送させることなく、第2画像データに基づく第2画像の印刷を印刷部70に開始させる。
従って、手動操作により第1画像と第2画像との間隔を設定することができる。
【0058】
また、プリンター1は、表示部21を備える。
制御部100は、検出部60により検出された印刷媒体Mの搬送距離に対応した第1距離と、予め設定された第2距離とを表示部21に表示させる。制御部100は、操作部23により受け付けた操作により第1距離と第2距離とのいずれか一方が選択されると、選択された第1距離又は第2距離に基づいて搬送部50の駆動方向及び駆動量を決定する。
従って、印刷媒体Mに印刷する第1画像と第2画像との間隔を、第1距離とするのか第2距離とするのかを選択することができる。
【0059】
上述した実施形態は本発明の好適な実施の形態である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形実施が可能である。
例えば、上述した実施形態では、プリンター1が印刷する印刷データが、ホストコンピューター200から受信した印刷データである場合を例にして説明した。印刷データは、予めメモリー101に記憶されたデータであってもよいし、USBメモリーや、SDカード等から読み込まれたデータであってもよい。
【0060】
また、
図2に示したプリンター1の各機能部は、機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に制限されない。つまり、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一つのプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上記実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアで実現してもよく、また、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
【0061】
また、
図4に示すフローチャートの処理単位は、制御部100の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。
図4のフローチャートに示す処理単位の分割の仕方や名称によって本発明が制限されることはない。また、制御部100の処理は、処理内容に応じて、さらに多くの処理単位に分割することもできるし、1つの処理単位がさらに多くの処理を含むように分割することもできる。また、上記のフローチャートの処理順序も、図示した例に限られるものではない。
【0062】
また、本発明の印刷装置の制御方法をコンピューターを用いて実現する場合、本発明を、上記制御方法を実現するためにコンピューターが実行するプログラム、このプログラムを前記コンピューターで読み取り可能に記録した記録媒体、或いは、このプログラムを伝送する伝送媒体の態様で構成することも可能である。上記記録媒体としては、磁気的、光学的記録媒体又は半導体メモリーデバイスを用いることができる。具体的には、フレキシブルディスク、HDD(Hard Disk Drive)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、Blu−ray(登録商標) Disc、光磁気ディスク、フラッシュメモリー、カード型記録媒体等の可搬型、或いは固定式の記録媒体が挙げられる。また、上記記録媒体は、画像表示装置が備える内部記憶装置であるRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD等の不揮発性記憶装置であってもよい。