(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、前記第1時間間隔外の高度に係る高度情報を、当該高度情報の受信に応じて取得された測位結果の取得タイミング及び前記第1時間間隔で取得されている測位結果の取得タイミングのうち直近のものによる測位結果と対応付けることを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
前記制御部は、測位結果の取得の終了命令が取得された場合に、前記外部機器から受信されていない残りの高度情報を前記通信部により受信させ、前記高度情報の受信に失敗した場合には、予め定められた上限回数以下の範囲で前記高度情報の再受信を試みることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子機器。
測位衛星からの電波を受信する受信部と、外部機器で取得された高度に係る高度情報を当該外部機器から受信する通信部と、を備える電子機器の位置情報取得方法であって、
前記受信部により受信された測位衛星からの電波に基づいて所定の第1時間間隔で測位を行う自動測位ステップ、
前記外部機器から、前記第1時間間隔の高度に係る前記高度情報を前記第1時間間隔より広い第2時間間隔で受信し、前記第1時間間隔外の高度に係る高度情報を個別に受信する高度取得ステップ、
前記第1時間間隔外の高度に係る前記高度情報を受信した場合には、当該受信したタイミングで前記測位を行うマニュアル測位ステップ、
前記外部機器から、当該外部機器における高度取得の開始タイミングに係る情報を受信した場合には、当該開始タイミングに基づいて測位を行うタイミングを定めて前記測位を行うタイミング設定ステップ、
前記第2時間間隔、及び前記個別に受信した高度情報の高度の取得タイミングに基づいて、互いに対応するタイミングの前記測位の結果と前記高度とを対応付ける対応付けステップ、
を含み、
前記第2時間間隔で受信される前記高度情報には、前記高度が取得された取得時刻の情報が含まれず、前記第1時間間隔外で受信される高度情報には、前記高度が取得された取得時刻の情報が含まれることを特徴とする位置情報取得方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の一方の電子機器(測位動作が可能なスマートフォン10に対する外部機器)である電子時計40の機能構成を示すブロック図である。
図2は、本実施形態の他方の電子機器(高度取得を行う電子時計40に対する外部機器)であるスマートフォン10の機能構成を示すブロック図である。
【0011】
図1に示すように、電子時計40は、CPU41(Central Processing Unit)(制御部)と、メモリ42(記憶部)と、発振回路45と、分周回路46と、計時回路47と、操作受付部51と、表示部52と、通信部53及びアンテナA4と、計測部54と、電力供給部60などを備える。
【0012】
CPU41は、各種演算処理を行い、電子時計40の各部動作を統括制御するプロセッサである。CPU41は、メモリ42に記憶されたプログラム421を読み出して実行することで、各種制御動作を行う。CPU41は、計測部54の気圧センサが計測した気圧の値を高度の値に変換して取得する動作を行う。
【0013】
メモリ42は、CPU41に作業用のメモリ空間を提供し、各種データを記憶する。メモリ42は、例えば、RAMと不揮発性メモリとを含む。RAMは、CPU41の演算処理に用いられ、また、一時データを記憶する。不揮発性メモリには、初期設定やプログラム421などが記憶される。メモリ42には、高度計測データ422と高度取得設定423が記憶される。高度取得設定423は、計測部54の気圧センサが計測した気圧の値を高度の値に変換するためのテーブル及び/又は計算式や補正式、及び高度の自動取得モードにおける取得間隔の設定データなどが含まれる。気圧の高度変化プロファイルは、気象状況などによって変化し得る。したがって、気圧から正確な高度を取得するには、少なくとも高度取得動作の開始前などに既知の高度と当該高度での気圧との対応関係を補正値として取得保持される必要がある。この補正値の取得方法としては、ユーザの入力操作によるもの、水平位置と地図データとを併用して得られる結果を外部から取得するものといった従来周知の各種方法が利用可能である。このようにして得られた補正値が高度取得設定423に含まれる。また、高度取得設定423には、後述の自動取得モードにおける高度値の取得、記憶保持する間隔についての設定が含まれていてもよい。
【0014】
高度計測データ422には、高度情報、少なくとも取得された高度が記憶される。後述のように、高度計測データ422には、所定間隔で高度が自動取得される場合には、高度情報として高度データのみが記憶され、入力操作に応じて任意のタイミングで高度が取得される場合には、高度情報として高度データと現在の時刻データとが記憶される。高度計測データ422のメモリサイズは、予め定められており、ここでは、自動取得の高度データと手動取得の高度データとが、それぞれ定められた数ずつ記憶可能となっている。また、通信部53を介して外部機器、すなわちここではスマートフォン10に対して送信された高度情報は、順次消去される。言い換えると、高度計測データ422の高度情報は、スマートフォン10に送信されるまで記憶される。
【0015】
発振回路45は、所定の発振周波数、例えば、32.768kHzのクロック信号を発生して分周回路46に出力する。分周回路46は、発振回路45から入力されたクロック信号を分周して、電子時計40の各部の動作に必要な周波数に変換して出力する。分周回路46で分周された信号の出力先には、計時回路47が含まれる。
【0016】
計時回路47は、分周回路46から入力された所定の周波数の信号を計数して現在日時を計数、保持する。計時回路47が保持する日時のフォーマットは、年月日時分秒で表されるものに限られず、CPU41などの処理にとって適切な適宜なフォーマットであってよい。
【0017】
操作受付部51は、ユーザなど外部からの入力操作を受け付けて入力信号としてCPU41に出力する。操作受付部51は、例えば、押しボタンスイッチやりゅうずなどを備える。また、操作受付部51は、表示部52の表示画面と重ねて設けられたタッチパネルなどを備えていてもよい。
【0018】
表示部52は、CPU41の制御に基づいて表示動作を行う。表示部52は、デジタル表示画面として、例えば、液晶表示ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどを有する。あるいは、表示部52は、デジタル表示画面に代えて/加えて、指針をステッピングモータなどによって回転駆動させるアナログ表示部を有していてもよい。
【0019】
通信部53は、アンテナA4を介して外部の電子機器との間で短距離無線通信、例えば、ブルートゥース通信(登録商標:Bluetooth)を行うための制御を行う。通信部53は、高度計測データ422に記憶された高度情報を送信する。
【0020】
計測部54は、ここでは気圧センサにより所定の物理量、すなわち気圧の計測を行い、計測結果(計測値)をCPU41に出力する。気圧センサとしては、例えば、圧電体膜を有し、その変形量が電圧値などに変換されて出力されるものである。計測部54は、気圧の計測だけではなく、後述のように高度値に変換する処理を行って当該高度値のデータをCPU41に出力する構成を有するものであってもよい。
【0021】
電力供給部60は、電子時計40の各部(CPU41などを介して間接的にであってもよい)にバッテリ61から所定の動作電圧で電力を供給する。バッテリ61は、例えば、ソーラパネルと蓄電池などを備えている。あるいは、バッテリ61として着脱可能な乾電池やボタン型電池などが用いられてもよいし、バッテリ61が所定のケーブルで接続されることで充電される二次電池、例えば、リチウムイオン電池などを有していてもよい。
【0022】
図2に示すように、スマートフォン10は、CPU11(制御部)と、メモリ12と、発振回路15と、分周回路16と、計時回路17と、操作受付部21と、表示部22と、通信部23及びアンテナA1と、電話通信部25及びアンテナA2と、衛星電波受信処理部26及びアンテナA3と、電力供給部30などを備える。
【0023】
CPU11は、各種演算処理を行い、スマートフォン10の各部動作を統括制御するプロセッサである。CPU11は、メモリ12に記憶されたプログラム121を読み出して実行することで、各種制御動作を行う。実行する制御動作の中には、衛星電波受信処理部26を動作させることによる測位の制御動作が含まれる。CPU11は、複数のコアを有するものであってもよい。また、CPU11は、単一ではなく、例えば、衛星電波受信処理部26の内部などに測位用のものが専用に設けられていてもよい。
【0024】
メモリ12は、CPU11に作業用のメモリ空間を提供し、各種データを記憶する。メモリ12は、例えば、RAMと不揮発性メモリとを含む。RAMは、CPU11の演算処理に用いられ、また、一時データを記憶する。不揮発性メモリには、初期設定やプログラム121などが記憶される。また、メモリ12には、測位データ122及び測位設定情報123が記憶されている。測位データ122は、衛星電波受信処理部26の動作により取得された測位結果が記憶される。この測位結果には、後述のように、電子時計40から取得された高度データが対応付けられて含まれる。測位設定情報123には、測位に用いられる各測位衛星の軌道情報であるエフェメリスやアルマナックが含まれてよい。また、測位設定情報123には、後述の自動取得モードにおける衛星電波受信処理部26からの測位結果の取得及び電子時計40からの計測結果の取得の時間間隔についての設定が含まれていてよい。メモリ12の一部、例えば、測位データ122や測位設定情報123などは、衛星電波受信処理部26内に設けられていてもよい。
【0025】
プログラム121には、位置計測アプリが含まれる。この位置計測アプリは、電子時計40と衛星電波受信処理部26とを連動させて三次元位置を取得するプログラムである。位置計測アプリは、操作受付部21が受け付けた所定の入力操作に応じて起動されてもよいし、電子時計40からの要求により起動されてもよい。
【0026】
発振回路15は、所定の発振周波数のクロック信号を発生してCPU11や分周回路16に出力する。分周回路16は、発振回路15から入力されたクロック信号を分周して、スマートフォン10の各部の動作に必要な周波数に変換して出力する。分周回路16で分周された信号の出力先には、計時回路17が含まれる。
【0027】
計時回路17は、分周回路16から入力された所定の周波数の信号を計数して現在日時を計数、保持する。計時回路17が保持する日時のフォーマットは、年月日時分秒で表されるものに限られず、CPU11などの処理にとって適切な適宜なフォーマットであってよい。
【0028】
操作受付部21は、ユーザなど外部からの入力操作を受け付けて入力信号としてCPU11に出力する。操作受付部21は、例えば、表示部22の表示画面と重ねて設けられたタッチパネルなどを備えている。また、操作受付部21は、押しボタンスイッチなどを備えていてもよい。
【0029】
表示部22は、CPU11の制御に基づいて表示動作を行う。表示部22は、デジタル表示画面として、例えば、液晶表示ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどを有する。また、表示部22は、所定のステータスを示すためのLEDライトなどを有していてもよい。
【0030】
通信部23は、アンテナA1を介して外部の電子機器(ここでは、電子時計40を含む)との間で短距離無線通信、例えば、ブルートゥース通信(登録商標:Bluetooth)を行うための制御を行う。この短距離無線通信の規格は、電子時計40における通信部53の短距離無線通信の規格を少なくとも含む。通信部23により、スマートフォン10では、電子時計40から高度情報を受信することができる。
【0031】
電話通信部25は、アンテナA2を介して携帯電話基地局などと交信し、電話通信の音声データやインターネット接続に係るパケットデータなどを送受信する。
【0032】
衛星電波受信処理部26は、受信部261を有し、アンテナA3を介して測位衛星からの電波を受信、検出して同調、復号などの処理を行う。衛星電波受信処理部26は、受信された電波の内容に基づいて現在の日時などの情報を取得したり、測位演算を行って現在位置の算出(測位)を行ったりすることができる。
【0033】
電力供給部30は、スマートフォン10の各部(CPU11)にバッテリ31から所定の動作電圧で電力を供給する。バッテリ31は、例えば、所定のケーブルで接続されることで充電される二次電池、例えば、リチウムイオン電池などを備える。
【0034】
次に、本実施形態の2台の電子機器(スマートフォン10及び電子時計40)を用いた現在位置の取得動作について説明する。
スマートフォン10では、衛星電波受信処理部26の動作により、三次元位置を特定する測位動作が行われる。しかしながら、高さ方向の位置については、水平位置よりも精度が高くなく、特に、短時間内でのばらつきがしばしば生じ得る。スマートフォン10は、電子時計40に対して計測部54の動作に基づく高さの取得結果を要求し、取得された高さのデータを受信して、測位で得られた水平位置のデータと統合する。
【0035】
測位及び高さの取得は、2種類の動作モードで行われる。一方の動作モードは、予め設定された所定の時間間隔(第1時間間隔)での自動取得モードであり、他方の動作モードは、第1時間間隔外で操作受付部51により取得要求(所定の命令)が受け付けられたタイミングで高度の取得が行われ、当該取得された高度の結果が略リアルタイム(第2時間間隔外)でスマートフォン10により転送されることをトリガとして、すなわち、高度の結果がスマートフォン10で受信されたタイミングで、スマートフォン10において測位が行われるマニュアル取得モードである。測位動作の制御はCPU11により行われ、高度取得の制御はCPU41により行われる。所定の時間間隔の設定は、例えば、測位設定情報123及び高度取得設定423に共通して設定される。時間間隔の変更が可能な場合には、測位及び高さの取得時に2つの設定が異ならないように適宜管理される。
【0036】
図3は、スマートフォン10で取得される測位データ122の例及び電子時計40で取得される高度計測データ422の例を示す図表である。
【0037】
図3(a)に示すように、測位データ122では、測位日時に対して緯度、経度及び高度がそれぞれ対応付けられて記憶されている。所定の第1時間間隔、ここでは2分おきに測位動作が行われて各々測位結果が記憶されている。また、この測位データ122には、2分おきの計測タイミングにおける測位結果とは別に、1回(ここでは、2018年6月30日15時
24分
35秒(UTC)のもの)の測位結果が含まれている。これら緯度、経度や高度の値だけでなく、精度を示す値、例えば、測位に用いられた測位衛星の数や、DOP(Dilution of Precision)の各値などが併せて記憶されていてもよい。測位データ122の記憶容量は、通常、スマートフォン10の記憶容量に対して十分に余裕があり、また、状況によってはクラウド上のストレージなどに随時送信されて保持されてもよい。
【0038】
図3(b)、(c)に示すように、高度計測データ422では、データは、定期的に自動取得された自動取得データと、入力操作に基づくマニュアル取得データとに分けられる。自動取得された場合には、
図3(b)に示すように、単純に取得された値、すなわち、計測された気圧値から換算された高度値のみが配列データとして順番に記憶され、取得時刻は高度計測データ422に含まれない。なお、計測に失敗した場合には、その旨を示す値が記憶保持され、そのタイミングの値が単純に省略されることはない。
【0039】
ここでは、第2時間間隔の間に第1時間間隔で取得される高度データの数より多い数(具体的には2倍)である30個のデータが順番に保持可能となっている。このうち、15個が通常の記憶領域であり、15回の計測(第1時間間隔より広い第2時間間隔)ごとに、高度情報のスマートフォン10への転送動作が行われる。残りの15個は、記憶された15個をスマートフォン10に対して転送できなかった場合に一時的に記憶させるログデータの領域である。ここでは、ログデータの領域及び通常の記憶領域のデータが転送できなかった場合(高度計測データ422に記憶可能な最大数の高度データを超えた場合)には、通常の記憶領域のデータがログデータの領域に上書きされて古いログデータ、すなわち、取得済の高度データが削除されることで、通常の記憶領域が確保される。データの削除は一度にまとめてなされずともよく、新たな高度が取得されるごとに古いものから順に、又は先に一つおきに、といった所定の条件で順次削除されていってもよい。
【0040】
なお、計測時刻自体を保持しなければ、高度計測データ422には、必要に応じて計測順を示す番号や計測結果の誤差指標などが合わせて記憶されてもよい。また、共通の計測間隔(第1時間間隔)が可変である場合などには、操作受付部51への入力操作などにより設定されたこの第1計測間隔の情報が高度計測データ422に保持されていてもよい。
図3(b)では、配列の最後の要素として、
2分0秒の間隔が設定されている。あるいは、上述のように計測間隔が高度取得設定423及び測位設定情報123に共通して設定されている場合には、この計測間隔が別途高度計測データ422に保持されていなくてもよく、また、高度計測データ422には、計測間隔を保持するためのメモリ容量が割り当てられていなくてもよい。
【0041】
マニュアル取得された高度データの高度情報には、
図3(c)に示すように、計測日時を含んで保持される。ここでは、最大5回の取得データが記憶される。
【0042】
電子時計40で取得された高度に係る高度情報は、スマートフォン10に送信される。転送タイミングは、上述のように、自動取得モードでの取得データが第2時間間隔で定期的に定められ、マニュアル取得モードでの計測データが略リアルタイム、すなわち、高度のマニュアル取得後速やかに、第1時間間隔外に個別に定められる。送信された自動取得モードでの高度データを含む高度情報は、直近の第1時間間隔での測位動作タイミングから当該第1時間間隔でさかのぼって取得されたものであると特定される。これらの転送された高度情報は、特定された取得時刻と互いに対応するタイミングの測位データ122と対応付けられ、測位により得られた高度値と置き換えられ、又は当該高度値と並列保持される。
【0043】
図4は、スマートフォン10において高度データが統合された測位データ122の例を示す図表である。
【0044】
ここでは、
図3(b)、(c)に示した高度データが
図3(a)における測位結果内の高度(elevation)データと置換されているが、この測位データ122のみからでは、結果が置換されているか否かについては、判別され得ない。測位データ122には、置換の有無を示すフラグなどが別途各日時のデータに対応付けられて保持されてもよい。
【0045】
図5は、本実施形態の電子時計40で実行される位置計測制御処理のCPU41による制御手順を示すフローチャートである。この位置計測制御処理は、ユーザなどにより操作受付部51が位置計測の開始に係る所定の入力操作を受け付けた場合に開始される。
【0046】
位置計測制御処理が開始されるとCPU41は、初期設定を行い、高度計測データの記録動作に係る処理を開始する(ステップS401)。初期設定には、計測間隔の設定や、気圧値と高度値との換算データの現在気圧に応じた補正データなどが含まれる。この補正データの取得には、位置計測制御処理の開始後に操作受付部51により受け付けられる現在位置の高度値の取得が含まれてよい。CPU41は、計測部54から気圧値を取得し、高度取得設定423を参照して高度値に換算して、高度計測データ422に記憶させる(ステップS402)。CPU41は、取得された高度値を表示部52に表示させてもよい。CPU41は、通信部53を介してスマートフォン10に対して当該スマートフォン10のプログラム121に含まれる位置計測アプリを起動させ、接続要求を行う(ステップS403)。なお、スマートフォン10がマスタ側である場合には、電子時計40での発生イベントに対してスマートフォン10の動作が大きく遅れない範囲で定期的に接続(ポーリングなど)がなされる。
【0047】
CPU41は、位置計測アプリとの接続に、例えば、所定の制限時間内に成功したか否かを判別する(ステップS404)。接続に成功しなかった(失敗した)と判別された場合には(ステップS404で“NO”)、CPU41は、表示部52にエラー表示を行わせ(ステップS421)、記録動作を強制終了する(ステップS422)。そして、CPU41は、位置計測制御処理を終了する。
【0048】
位置計測アプリとの接続に成功したと判別された場合には(ステップS404で“YES”)、CPU41は、通信部53を介して、算出記憶された高度に係る高度情報のデータをスマートフォン10に対して送信させる。また、CPU41は、位置計測アプリに対して、スマートフォン10で連動して測位動作を行わせる要求を行う(ステップS405)。
【0049】
CPU41は、位置計測アプリとの接続に係る通信リンクが消失(ロスト)したか否かを判別する(ステップS406)。消失したと判別された場合には(ステップS406で“YES”)、CPU41の処理は、ステップS421に移行する。消失していないと判別された場合には(ステップS406で“NO”)、CPU41は、スマートフォン10から、連動測位動作を開始した旨の通知を受信したか否かを判別する(ステップS407)。通知を受信していないと判別された場合には(ステップS407で“NO”)、CPU41の処理は、ステップS406に戻る。通知を受信したと判別された場合には(ステップS407で“YES”)、CPU41は、スマートフォン10(位置計測アプリ)との通信接続(リンク)を切断する(ステップS408)。
【0050】
CPU41は、操作受付部51により位置計測の終了命令操作(例えば、所定の押しボタンスイッチの押下操作)が受け付けられたか否かを判別する(ステップS409)。終了命令操作が受け付けられたと判別された場合には(ステップS409で“YES”)、CPU41の処理は、ステップS415に移行する。
【0051】
終了命令操作が受け付けられていないと判別された場合には(ステップS409で“NO”)、CPU41は、操作受付部51によりマニュアル取得の命令(例えば、所定の押しボタンスイッチの押下操作や所定時間以上の押下継続、すなわち長押し操作)が受け付けられたか否かを判別する(ステップS410)。受け付けられたと判別された場合には(ステップS410で“YES”)、CPU41は、マニュアル計測処理を呼び出して実行する(ステップS411)。それから、CPU41の処理は、ステップS412に移行する。マニュアル取得の命令が受け付けられていないと判別された場合には(ステップS410で“NO”)、CPU41の処理は、ステップS412に移行する。
【0052】
ステップS412の処理に移行すると、CPU41は、前回の計測タイミング及び計測間隔の設定に基づいて、次の自動取得のタイミングとなったか否かを判別する(ステップS412)。自動取得のタイミングになったと判別された場合には(ステップS412で“YES”)、CPU41は、自動計測処理を呼び出して実行する(ステップS413)。それから、CPU41の処理は、ステップS414に移行する。次の自動取得のタイミングになっていないと判別された場合には(ステップS412で“NO”)、CPU41の処理は、ステップS414に移行する。なお、CPU41は、自動取得のタイミングでなくても計測された気圧値を取得して高度を求め、表示部52に表示させてもよい。この場合、求められた高度値は、高度計測データ422に記憶保持されずに、表示が終了次第消去されればよい。
【0053】
ステップS414の処理に移行すると、CPU41は、記録動作の開始から所定の上限計測時間が経過したか否かを判別する(ステップS414)。この上限計測時間は、電子時計40において適宜設定される値であり、例えば、12時間とすることができる。また、設定は、時間単位ではなく、例えば、測位結果が所定の地点に到達したタイミングや、当該タイミング後で自機の移動量(水平方向のみの移動量であってもよい)が所定時間続けて基準量以下となったタイミングなどとして定められてもよい。上限計測時間が経過していないと判別された場合には(ステップS414で“NO”)、CPU41の処理は、ステップS409に戻る。上限計測時間が経過したと判別された場合には(ステップS414で“YES”)、CPU41の処理は、ステップS415に移行する。
【0054】
ステップS409、S414の判別処理からステップS415の処理に移行すると、CPU41は、スマートフォン10に対して送信されていない高度計測データ422があるか否かを判別する(ステップS415)。未送信データがあると判別された場合には(ステップS415で“YES”)、CPU41は、データ転送処理を呼び出して実行する(ステップS416)。それから、CPU41の処理は、ステップS417に移行する。未送信データがないと判別された場合には(ステップS415で“NO”)、CPU41の処理は、ステップS417に移行する。
【0055】
ステップS415、S416の処理からステップS417の処理に移行すると、CPU41は、スマートフォン10に対して測位終了命令を出力し、記録動作を終了する(ステップS417)。なお、データ転送がなされた場合には、CPU41は、データ転送処理に係るスマートフォン10(位置計測アプリ)との通信接続の最初又は最後などに、併せて測位終了命令を出力してもよい。そして、CPU41は、位置計測制御処理を終了する。
【0056】
図6は、位置計測制御処理で呼び出されるマニュアル計測処理の制御手順を示すフローチャートである。
マニュアル計測処理が呼び出されると、CPU41は、計測部54から気圧値を取得し、高度取得設定423を参照して高度値に変換算出して、計測日時とともに高度計測データ422に記憶させる(ステップS441)。CPU41は、取得された高度値を表示部52に表示させてもよい。CPU41は、スマートフォン10の位置計測アプリと接続を開始する(ステップS442)。
【0057】
CPU41は、位置計測アプリ(スマートフォン10)との接続に成功したか否かを判別する(ステップS443)。接続に成功したと判別された場合には(ステップS443で“YES”)、CPU41は、マニュアル高度取得の結果をスマートフォン10に転送し、また、測位動作の要求を行う(ステップS444)。CPU41は、データ受信の完了通知をスマートフォン10から受信したか否かを判別し(ステップS445)、受信されていないと判別されている間は(ステップS445で“NO”)、ステップS445の処理を繰り返す。受信完了通知が受信されたと判別された場合には(ステップS445で“YES”)、CPU41は、位置計測アプリ(スマートフォン10)との通信リンクを切断する(ステップS446)。そして、CPU41は、マニュアル計測処理を終了して処理を位置計測制御処理に戻す。
【0058】
なお、高度をマニュアル取得した場合に、必ずしもログとして記憶させなくてもよい。例えば、高度の計測、表示後、所定時間内にログとして記憶させる所定の入力操作が検出されなかった場合には、CPU41は、計測された高度の値及び時刻を消去してもよい。
【0059】
位置計測アプリ(スマートフォン10)との接続に成功しなかったと判別された場合には(ステップS443で“NO”)、CPU41は、表示部52に対し、測位データの取得エラー表示を行わせる(ステップS451)。CPU41は、マニュアル取得データに係るエラーフラグ[1]をセットし(ステップS452)、マニュアル計測処理を終了して処理を位置計測制御処理に戻す。
【0060】
図7は、位置計測制御処理で呼びだされる自動計測処理の制御手順を示すフローチャートである。
【0061】
自動計測処理が呼び出されると、CPU41は、計測部54から気圧値を取得し、高度取得設定423を参照して高度値に変換算出して、計測日時とともに高度計測データ422に記憶させる(ステップS461)。CPU41は、高度値を表示部52に表示させてもよい。CPU41は、高度計測データ422に所定回数データを記憶させたか否かを判別する(ステップS462)。本実施形態の電子時計40では、上述の高度計測データ422の記憶容量に応じて、所定回数には、「15」と「30」が含まれ、さらに、「22」、「26」などが含まれてもよい。
【0062】
所定回数データを記憶させていないと判別された場合には(ステップS462で“NO”)、CPU41は、自動計測処理を終了して処理を位置計測制御処理に戻す。
【0063】
所定回数データを記憶させたと判別された場合には(ステップS462で“YES”)、CPU41は、スマートフォン10の位置計測アプリに対して接続を開始する(ステップS463)。なお、位置計測アプリとの接続開始は、自動取得の直後でなくてもよく、所定の遅延時間の後であってもよいが、次の自動取得までの間に自動計測処理が確実に終了するように定められる。例えば、自動取得が偶数分の0秒のタイミングで行われる場合に、位置計測アプリとの接続開始を奇数分の0秒のタイミングとしてもよい。
【0064】
CPU41は、接続に成功したか否かを判別する(ステップS464)。接続に成功したと判別された場合には(ステップS464で“YES”)、CPU41は、オート計測データの転送に係るエラーフラグ[0]がセットされているか否かを判別する(ステップS465)。セットされていると判別された場合には(ステップS465で“YES”)、CPU41は、高度計測データ422のうちログデータ(前回の未送信データ)を転送する(ステップS466)。CPU41は、オート計測データの転送に係るエラーフラグ[0]をリセット状態とする(ステップS467)。それから、CPU41の処理は、ステップS468に移行する。ステップS465の判別処理で、エラーフラグ[0]がセットされていないと判別された場合には(ステップS465で“NO”)、CPU41の処理は、ステップS468に移行する。
【0065】
ステップS468の処理に移行すると、CPU41は、高度計測データ422に記憶されている通常の履歴データ(今回の未送信データ)をスマートフォン10へ転送させる(ステップS468)。CPU41は、データに係るエラーフラグ[1]がセットされているか否かを判別する(ステップS469)。エラーフラグ[1]がセットされていないと判別された場合には(ステップS469で“NO”)、CPU41の処理は、ステップS473へ移行する。
【0066】
マニュアル取得データに係るエラーフラグ[1]がセットされていると判別された場合には(ステップS469で“YES”)、CPU41は、通信部53により、高度計測データ422に記憶されているマニュアルデータをスマートフォン10へ転送させる(ステップS470)。CPU41は、エラーフラグ[1]をリセット状態とする(ステップS471)。CPU41は、スマートフォン10から転送データの受信完了通知を受信したか否かを判別する(ステップS472)。受信していないと判別されている間(ステップS472で“NO”)は、CPU41は、ステップS472の処理を繰り返す。受信完了通知を受信したと判別された場合には(ステップS472で“YES”)、CPU41の処理は、ステップS473に移行する。
【0067】
ステップS473の処理に移行すると、CPU41は、スマートフォン10との通信リンクを切断し(ステップS473)、転送済みとなった高度計測データ422の内容を消去する(ステップS474)。そして、CPU41は、自動計測処理を終了して処理を位置計測制御処理に戻す。
【0068】
ステップS464の判別処理で、スマートフォン10(位置計測アプリ)との接続に成功しなかった(失敗した)と判別された場合には(ステップS464で“NO”)、CPU41は、表示部52に対して接続エラー表示を行わせる(ステップS476)。CPU41は、今回の所定回数が「15」又は「30」であったか否かを判別する(ステップS477)。「15」又は「30」であったと判別された場合には(ステップS477で“YES”)、CPU41は、オート計測データの転送に係るエラーフラグ[1]をセット状態として(ステップS478)、高度計測データ422の通常の履歴データをログデータにシフトさせる(ステップS479)。このシフト動作では、物理的に記憶領域を移動させなくてもよく、その場合には、ログデータに設定変更がなされればよい。所定回数が「30」の場合には、先に記憶されていた15個のログデータは消去される。なお、当該15個の先のログデータは、即座に消去されず、この後に新たな高度値が取得されるごとに1つずつ上書き消去されていくこととされてもよい。それから、CPU41は、自動計測処理を終了し、処理を位置計測制御処理に戻す。
【0069】
ステップS477の判別処理で、所定回数が「15」又は「30」ではないと判別された場合には(上記の例では、「22」、「26」など)(ステップS477で“NO”)、CPU41は、自動計測処理を終了し、処理を位置計測制御処理に戻す。なお、所定回数が「15」、「30」のみの場合には、ステップS477の判別処理は、不要であり、ステップS476の処理に続いて、処理は、ステップS478に移行される。
【0070】
図8は、位置計測制御処理で呼び出されるデータ転送処理の制御手順を示すフローチャートである。
データ転送処理が呼び出されると、CPU41は、位置計測アプリ(スマートフォン10)との接続を開始する(ステップS481)。CPU41は、位置計測アプリ(スマートフォン10)との接続に成功したか否かを判別する(ステップS482)。
【0071】
位置計測アプリ(スマートフォン10)との接続に成功したと判別された場合には(ステップS482で“YES”)、CPU41は、オート計測データの転送に係るエラーフラグ[0]がセット状態であるか否かを判別する(ステップS483)。セット状態であると判別された場合には(ステップS483で“YES”)、CPU41は、オート計測データのログデータをスマートフォン10に転送させる(ステップS484)。CPU41は、エラーフラグ[0]をリセット状態とし(ステップS485)、処理をステップS486に進める。エラーフラグ[0]がセット状態ではない(リセット状態である)と判別された場合には(ステップS483で“NO”)、CPU41の処理は、ステップS486に移行する。
【0072】
ステップS486の処理に移行すると、CPU41は、通常のオート計測データをスマートフォン10に転送させる(ステップS486)。CPU41は、マニュアル取得データに係るエラーフラグ[1]がセットされているか否かを判別する(ステップS487)。セット状態であると判別された場合には(ステップS487で“YES”)、CPU41は、記憶されているマニュアル取得データをスマートフォン10に転送させる(ステップS488)。CPU41は、エラーフラグ[1]をリセットし(ステップS489)、処理をステップS490に移行させる。エラーフラグ[1]がセット状態ではない場合には(ステップS487で“NO”)、CPU41の処理は、ステップS490に移行する。
【0073】
ステップS490の処理に移行すると、CPU41は、スマートフォン10から転送データの受信完了通知が受信されたか否かを判別する(ステップS490)。受信されていないと判別されている間(ステップS490で“NO”)、CPU41は、ステップS490の処理を繰り返す。
【0074】
転送データの受信完了通知が受信されたと判別された場合には(ステップS490で“YES”)、CPU41は、位置計測アプリ(スマートフォン10)との通信リンクを切断する(ステップS491)。CPU41は、転送済みのデータを削除する(ステップS492)。そして、CPU41は、データ転送処理を終了し、処理を位置計測制御処理に戻す。
【0075】
ステップS482の判別処理で、位置計測アプリ(スマートフォン10)との接続に成功しなかった(失敗した)と判別された場合には(ステップS482で“NO”)、CPU41は、表示部52に対して接続エラーの表示を行わせる(ステップS495)。CPU41は、これがデータ転送処理において一回目の接続エラーであるか否かを判別する(ステップS496)。一回目のエラーであると判別された場合には(ステップS496で“YES”)、CPU41は、所定時間待機し(ステップS497)、それから処理をステップS481に戻す。
【0076】
一回目のエラーではないと判別された場合には(ステップS496で“NO”)、CPU41は、記憶データを全て削除し(ステップS499)、そして、データ転送処理を終了して処理を位置計測制御処理に戻す。なお、データ削除は、必ずしも行われなくてもよい。この場合には、次回の位置計測処理の開始時に高度計測データ422が初期化される。次回の位置計測処理の開始までの間には、例えば、ユーザの入力操作などに応じて、データをスマートフォン10に転送可能とされてもよい。
【0077】
図9は、スマートフォン10で実行される測位結果取得処理のCPU11による制御手順を示すフローチャートである。この測位結果取得処理は、本実施形態のスマートフォン10において実行される位置情報取得方法であり、位置計測アプリの動作に基づいて実行され、電子時計40からの起動要求に応じて起動される。
【0078】
測位結果取得処理が開始されると、CPU11は、スマートフォンから受信した高度に係る高度情報のデータを取得する(ステップS101)。この高度情報の受信タイミングが高度取得の開始タイミングとされてもよいし、測位を行うタイミングと同期させるために、この高度の取得タイミングの情報が開始タイミングとして併せて取得されてもよい。CPU11は、衛星電波受信処理部26により測位動作を行わせる(ステップS102)。CPU11は、衛星電波受信処理部26から測位結果を取得する(ステップS103)。
【0079】
CPU11は、取得された測位結果と高度データとを対応付ける(ステップS104)。CPU11は、通信部23を介し、電子時計40に対して連動開始の通知を送信させる(ステップS105)。CPU11は、ステップS105の処理までに、自動測位のタイミングなどの設定を測位設定情報123から取得する。あるいは、電子時計40により測位間隔が指定された場合などには、当該指定された測位間隔を適用する。
【0080】
CPU11は、電子時計40から位置計測の終了命令が取得されたか否かを判別する(ステップS106)。終了命令が取得されたと判別された場合には(ステップS106で“YES”)、CPU11の処理は、ステップS115に移行する。
【0081】
終了命令が取得されていないと判別された場合には(ステップS106で“NO”)、CPU11は、マニュアル取得の高度データが電子時計40から取得されたか否かを判別する(ステップS107)。取得されたと判別された場合には(ステップS107で“YES”)、CPU11は、マニュアル測位処理を呼び出して実行し(ステップS108;マニュアル測位ステップ)、それから、処理をステップS109に移行させる。マニュアル取得の高度データが取得されていないと判別された場合には(ステップS107で“NO”)、CPU11の処理は、ステップS109に移行する。
【0082】
ステップS109の処理に移行すると、CPU11は、設定されている計測間隔に基づいて、自動測位のタイミングであるか否かを判別する(ステップS109)。自動測位のタイミングであると判別された場合には(ステップS109で“YES”)、CPU11は、自動測位処理を呼び出して実行する(ステップS110;自動測位ステップ)。それから、CPU11の処理は、ステップS111に移行する。自動測位のタイミングではないと判別された場合には(ステップS109で“NO”)、CPU11の処理は、ステップS111に移行する。
【0083】
ステップS111の処理に移行すると、CPU11は、電子時計40から自動計測処理に係る転送データが受信されたか否かを判別する(ステップS111)。転送データが受信されていないと判別された場合には(ステップS111で“NO”)、CPU11の処理は、ステップS106に戻る。
【0084】
転送データが受信されたと判別された場合には(ステップS111で“YES”)、CPU11は、受信された高度データを取得する(ステップS112;高度取得ステップ)。CPU11は、取得した高度データの取得タイミングを算出し、これまでに得られている測位結果の各取得タイミングと等しいもの又は最も近いものと対応付ける(ステップS113;対応付けステップ)。
【0085】
CPU11は、連動開始から上限計測時間が経過したか否かを判別する(ステップS114)。この上限計測時間は、電子時計40においてステップS414の判別処理の基準となる上限計測時間と同一である。上限計測時間が経過していないと判別された場合には(ステップS114で“NO”)、CPU11の処理は、ステップS106に戻る。上限計測時間が経過したと判別された場合には(ステップS114で“YES”)、CPU11の処理は、ステップS115に移行する。
【0086】
ステップS106、S114の処理からステップS115の処理に移行すると、CPU11は、衛星電波受信処理部26による測位動作を終了させる(ステップS115)。衛星電波受信処理部26が第1時間間隔での間欠測位を行っていた場合には、CPU11は、衛星電波受信処理部26に対して一時記憶データなどを消去させ、衛星電波受信処理部26への電力供給をオフさせることができる。
【0087】
CPU11は、電子時計40から転送データが受信されたか否かを判別する(ステップS116)。受信されていないと判別された場合には(ステップS116で“NO”)、CPU11は、測位動作の終了から所定時間が経過したか否かを判別する(ステップS117)。この所定時間は、電子時計40のデータ転送処理におけるステップS482での接続成否に係る最長判断時間(すなわち、接続試行がタイムアウトになる時間)2回(上限回数)分の時間と、ステップS497での待機に係る所定時間とを加算した時間に対応する。所定時間が経過していないと判別された場合には(ステップS117で“NO”)、CPU11の処理は、ステップS116に戻って再受信を試みる。所定時間が経過したと判別された場合には(ステップS117で“YES”)、CPU11は、測位結果取得処理を終了する。
【0088】
ステップS116の判別処理で、転送データが受信されたと判別された場合には(ステップS116で“YES”)、CPU11は、電子時計40から受信された高度データを取得する(ステップS118)。CPU11は、取得された高度データの計測タイミングを算出し、対応する測位結果と対応付ける(ステップS119)。そして、CPU11は、測位結果取得処理を終了する。
【0089】
図10は、測位結果取得処理で呼び出されるマニュアル測位処理及び自動測位処理の制御手順を示すフローチャートである。
【0090】
図10(a)に示すように、マニュアル測位処理が呼び出されると、CPU11は、衛星電波受信処理部26に対して測位動作を行わせる(ステップS131)。CPU11は、衛星電波受信処理部26から1回の測位結果を取得する(ステップS132)。CPU11は、当該マニュアル測位処理に対応して取得された高度データの取得タイミングに対し、今回の測位結果の取得タイミングが前回の測位結果の取得タイミングよりも近い(すなわち、直近である)か否かを判別する(ステップS133)。
【0091】
前回の取得タイミングよりも今回の取得タイミングの方が近いと判別された場合には(ステップS133で“YES”)、CPU11は、今回の取得結果と取得されている高度値とを対応付けて記憶させる(ステップS134)。そして、CPU11は、マニュアル測位処理を終了して、処理を測位結果取得処理に戻す。
【0092】
前回の取得タイミングよりも今回の取得タイミングの方が高度取得タイミングに近くない(前回の取得タイミングの方が近い)と判別された場合には(ステップS133で“NO”)、CPU11は、高度値及びその計測時刻に対し、当該直近の(前回の)測位結果の水平位置とを対応付けて記憶させる(ステップS135)。すなわち、所定の計測間隔で自動取得された直近の測位結果の水平位置は、当該自動取得の時点のデータと、高度のマニュアル取得時のデータと、として重複利用される。そして、CPU11は、マニュアル測位処理を終了して処理を測位結果取得処理に戻す。
【0093】
また、自動測位処理が開始されると、
図10(b)に示すように、CPU11は、衛星電波受信処理部26に対して測位動作を行わせる(ステップS151)。CPU11は、衛星電波受信処理部26から1回の測位結果を取得する(ステップS152)。そして、CPU11は、自動測位処理を終了して、処理を測位結果取得処理に戻す。
【0094】
以上のように、本実施形態のスマートフォン10は、測位衛星からの電波を受信する受信部261と、受信部261により受信された測位衛星からの電波に基づいて所定の第1時間間隔(ここでは2分間隔)で測位を行うCPU11と、外部機器である電子時計40で取得された高度に係る高度情報を当該電子時計40から受信する通信部23と、を備える。CPU11は、電子時計40から、第1時間間隔の高度に係る高度情報を第1時間間隔より広い第2時間間隔(ここでは、30分間隔)で受信し、第1時間間隔外の高度に係る高度情報を略リアルタイムで個別に受信し、第1時間間隔外の高度に係る高度情報を受信した場合には、当該受信したタイミングで衛星電波受信処理部26により測位を行わせ、第
2時間間隔
で、及び個別に受信した高度情報の高度の取得タイミングに基づいて、互いに対応するタイミングの測位の結果と高度情報とを対応付ける。
すなわち、スマートフォン10では、自機で取得された水平位置と他の装置で取得された高度値とを組み合わせることで、より精度のよい位置の履歴を得る。このときに、予め測位及び高度の取得間隔が決まっている自動取得モードでは、他の装置(電子時計40)からのデータ受信タイミングを測位タイミングごとに略リアルタイムで行わないことで、通信に係る電力消費を低減する。一方で、不定期に行われるマニュアル取得モードでは、略リアルタイムで電子時計40から高度データを受信し、これをトリガとして測位を行うので、高度と水平位置との取得タイミングのずれを抑制して、長時間安定して非一様な間隔での精度のよい三次元位置を適切に取得することができる。
【0095】
また、第2時間間隔で受信される高度情報には、高度が取得された取得時刻の情報が含まれず、第1時間間隔外で受信される高度情報には、高度が取得された取得時刻の情報が含まれる。すなわち、定期的に行われる自動取得モードによる高度の取得タイミングは、別途算出可能であるので、高度情報に含めて記憶させたりデータ送信を行わせたりする必要はない。これにより、電子時計40のメモリ容量を抑制し、データの転送時間を短縮することができるので、コストや手間を低減させることができる。
【0096】
また、CPU11は、電子時計40から当該電子時計40における高度取得の開始タイミングに係る情報を受信し、当該開始タイミングに応じて測位を行うタイミングを定める。すなわち、計測の開始タイミングは、操作受付部51による受け付けのタイミングなどにより任意に定められるので、この情報だけを取得し、あとは第1時間間隔などに基づいて算出していくことで、全ての高度の取得タイミングを特定することができる。よって、わざわざ全ての高度取得タイミングを記憶する必要がなく、メモリ容量の抑制やデータの転送時間の短縮を図ることができる。
【0097】
また、第1時間間隔は、可変であり、CPU11は、通信部23を介して電子時計40から第1時間間隔の情報を受信する。すなわち、移動履歴の取得理由や状況などに応じて第1時間間隔を適宜変更可能とすることで、適切な移動間隔や移動方向の変化を取得することができる。そして、この第1時間間隔の情報を最初の高度情報とともに取得することで、スマートフォン10では、以降の高度情報の取得タイミングや測位のタイミングを容易に定めることができる。
【0098】
また、CPU11は、第1時間間隔外の高度に係る高度情報を、当該高度情報の受信に応じて取得された測位結果の取得タイミング及び第1時間間隔で取得されている測位結果の取得タイミングのうち直近のものによる測位結果と対応付ける。
すなわち、マニュアル取得動作の場合、通信接続が略リアルタイムで成功せず、最終的に当該高度のマニュアル取得動作に対応して測位が行われたタイミングが高度の取得タイミングからずれ、自動取得モードにおける直近の測位タイミングのほうが高度の取得タイミングに近い場合があり得る。このような場合には、より近い測位結果と対応付けることで、より三次元位置の精度を向上させることができる。
【0099】
また、CPU11は、測位結果の取得の終了命令が取得された場合に、電子時計40から受信されていない残りの高度情報を通信部23により受信させ、高度情報の受信に失敗した場合には、予め定められた上限回数以下の範囲で高度情報の再受信を試みる。すなわち、位置計測の終了タイミングで未転送の高度情報がある場合には、即座に送信されてよい。また、即座の転送(送信)に失敗したとしても、所定の時間間隔をあけて再度転送を試みることを可能とすることで、高度値の取得エラーが生じる可能性を低減させることができる。
【0100】
また、本実施形態の電子時計40は、気圧を計測する計測部54と、計測された気圧に基づいて高度を第1時間間隔で取得するCPU41と、取得された高度を含む高度情報を高度計測データ422として記憶するメモリ42と、測位動作が可能な外部機器であるスマートフォン10に対して、記憶された高度情報を送信する通信部53と、外部からの入力操作を受け付ける操作受付部51と、を備える。
CPU41は、第1時間間隔より広い第2時間間隔で、通信部53により第1時間間隔で取得した高度に係る高度情報を送信し、操作受付部51が受け付けた所定の命令に応じたタイミングで高度を取得し、第2時間間隔外で当該高度に係る高度情報をスマートフォン10に送信する。
このように、電子時計40では、気圧センサを用いて高度を取得し、測位可能なスマートフォン10に対して適宜なタイミングや間隔で取得高度の情報を送信するので、容易な計測及び処理により消費電力の増大を抑えながら、スマートフォン10により適切な三次元位置を保持させることができる。また、電子時計40自身ではほとんど三次元位置の生成に係る処理を行わないので、手間がかからない。
【0101】
また、メモリ42には、高度情報として、第1時間間隔で取得した高度が当該高度の取得時刻の情報を含まずにスマートフォン10に送信されるまで記憶され、高度情報として、第1時間間隔外で取得した高度が当該高度の取得時刻の情報を含んでスマートフォン10に送信されるまで記憶される。すなわち、自動取得の場合とマニュアル取得の場合で別個のフォーマットで保持され、また、各々データが転送されるまで一時的に保持されるだけであるので、メモリ42の限られた容量を効率よく利用することができる。
【0102】
メモリ42には、取得時刻の情報を含まない高度情報と対応付けられて、第1時間間隔の情報が含まれ、CPU41は、最初の高度情報の送信時に当該第1時間間隔の情報をスマートフォン10に送信する。
すなわち、特に、第1時間間隔が不定期に変更されるような場合に、メモリ42に保持しておき、これを一度スマートフォン10に送信することで、容易に全ての高度の取得タイミングを特定することができる。
【0103】
また、メモリ42は、第2時間間隔の間に第1時間間隔で取得される高度の数より多い数の高度に係る高度情報を記憶可能であり、CPU41は、第1時間間隔で高度情報をスマートフォン10に送信できなかった場合には、次回のスマートフォン10との通信時にまとめて未送信の高度情報を送信する。
移動計測時には、電子時計40とスマートフォン10との間では、短距離無線通信による接続が可能な状況が維持されやすいが、一時的にスマートフォン10との通信が困難な状況が生じる場合であっても、即座に高度情報が削除されないので、測位結果と統合されるべき高度値の消失の可能性を低減させることができる。
【0104】
また、メモリ42には、第2時間間隔の間に取得される高度の数の2倍以上の数の高度情報を記憶可能である。すなわち、第2時間間隔の通信に一回失敗しても、次の接続タイミングまでに高度情報が消失しないので、受信頻度を増やさずとも適切に高度情報を転送することができる。したがって、この電子時計40では、電力消費の増大を抑制することができる。また、受信頻度を多少増やすだけで、高度データ消失の可能性を十分に低減させることができる。
【0105】
また、CPU41は、スマートフォン10へのデータ転送に成功しないまま、取得した高度に係る高度情報がメモリ42に記憶可能な最大数の高度情報を超えた場合には、所定の基準で、メモリ42から取得済の高度情報を削除する。すなわち、長時間転送されない高度情報を長く保持し続けないことで、メモリ42のサイズを増大させずにコストや消費電力を抑制することができる。また、電子時計40で取得された高度情報が消失しても、スマートフォン10で取得された三次元測位の結果自体は存在するので、三次元位置の結果自体が取得できないことにはならない。よって、スマートフォン10では、若干精度が低下し得るものの、現在位置の変化履歴自体は適切に取得可能である。
【0106】
また、本実施形態の位置情報取得方法は、測位衛星からの電波を受信する受信部261と、外部機器である電子時計40で取得された高度に係る高度情報を当該電子時計40から受信する通信部23と、を備えるスマートフォン10の位置情報取得方法である。この位置情報取得方法は、受信部261により受信された測位衛星からの電波に基づいて所定の第1時間間隔で測位を行う自動測位ステップ、電子時計40から、第1時間間隔の高度に係る高度情報を第1時間間隔より広い第2時間間隔で受信し、第1時間間隔外の高度に係る高度情報を個別に受信する高度取得ステップ、第1時間間隔外の高度に係る高度情報を受信した場合には、当該受信したタイミングで測位を行うマニュアル測位ステップ、第1時間間隔及び個別に受信した高度情報の高度の取得タイミングに基づいて、互いに対応するタイミングの測位の結果と高度とを対応付ける対応付けステップ、を含む。
このように、精度のよい高度情報が得られる電子時計40の高度値と、精度のよい水平位置が得られるスマートフォン10の水平位置とを効率よく適切に対応付けして組み合わせることで、各電子機器(スマートフォン10、電子時計40)の大型化、重量増、コストや手間の増大などを抑制しつつ、最終的に適正な三次元位置の移動履歴を得ることができる。また、登山やヒルクライムなどで高度情報が必要なときに、高度情報が容易に取得可能であり、身体装着可能な電子時計40(腕時計など)をリアルタイムで利用し、後でより精度の高い三次元履歴を見直したりすることができるので、利便性が向上される。
【0107】
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、マニュアル取得時の高度情報に時刻情報を含むものとしたが、当初の送信内容にはこの時刻情報が含まれなくてもよい。この場合、スマートフォン10と通信接続がなされたタイミングやこのタイミングに所定のオフセット時間を定めた時刻を高度の取得タイミングとして扱ってもよい。通信接続に失敗した後に、再度転送が行われる場合には、この高度情報を含めて送信すればよい。
【0108】
また、上記実施の形態では、自動取得時とマニュアル取得時の各データを別個に保存することとしたが、同じ時系列で記憶させてもよい。この場合には、各ログの計測最大回数が共通となり、一方が多くなると他方が減少する。マニュアル取得時のデータについては先頭に時刻情報が含まれることで自動取得のデータと区別される。
【0109】
また、上記実施の形態では、転送済みのデータを消去し、転送に失敗した場合にログにシフトさせることとしたが、必ずしも消去しなくてもよい。例えば、高度計測データ422の各配列位置に順番にループさせながら記憶させてゆき、現在保持されている最も古いデータの配列位置、及び転送済みの最も新しいデータの配列位置を記憶しておくことで、転送が必要なデータ及びその順番を定めてもよい。
【0110】
また、通信接続の不良や測位の失敗などで、高度取得タイミングからずれて測位結果が得られた場合などには、直近の測位に係る水平位置と組み合わせることとして説明したが、直近の水平位置と二番目に近い水平位置との線形補間などにより現在の水平位置を定めることとしてもよい。
【0111】
また、上記実施形態では、完全な自動測位と、ユーザの入力操作に応じた単発のマニュアル測位を例に挙げて説明したが、ユーザの入力操作に基づいて複数回所定の時間間隔で測位及び高度の取得が行われる場合には、当該複数回の動作を定められた所定の時間間隔で規定時間又は回数行われる自動測位の一種とみなして上記対応付けを行うこととしてもよい。
【0112】
また、上記実施の形態では、高度を取得してからスマートフォン10に接続して測位を開始させることとしたが、特に初回の測位には時間がかかったりすることもあるので、先にスマートフォン10に測位を開始させてから高度取得を開始することとしてもよい。
【0113】
また、短距離無線通信は、ブルートゥース通信に限られなくてもよい。赤外線通信や他の通信規格の通信が用いられてもよい。
【0114】
また、上記実施の形態では、電子時計40とスマートフォン10との組み合わせを例に挙げて説明したが、これに限られるものではない。気圧センサを有し、高度に変換可能な電子機器と、測位が可能な電子機器との組み合わせであればよい。
【0115】
また、以上の説明では、本発明の位置情報取得の制御に係るプログラム121や高度情報の取得制御に係るプログラム421を記憶するコンピュータ読み取り可能な媒体としてHDD、SSD、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリなどからなるメモリ12、42を例に挙げて説明したが、これらに限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、MRAMなどの他の不揮発性メモリや、CD−ROM、DVDディスクなどの可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)も本発明に適用される。
その他、上記実施の形態で示した構成、制御手順や表示例などの具体的な細部は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
【0116】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
【0117】
[付記]
<請求項1>
測位衛星からの電波を受信する受信部と、
前記受信部により受信された測位衛星からの電波に基づいて所定の第1時間間隔で測位を行う制御部と、
外部機器で取得された高度に係る高度情報を当該外部機器から受信する通信部と、
を備え、
前記制御部は、
前記外部機器から、前記第1時間間隔の高度に係る前記高度情報を前記第1時間間隔より広い第2時間間隔で受信し、前記第1時間間隔外の高度に係る高度情報を個別に受信し、
前記第1時間間隔外の高度に係る前記高度情報を受信した場合には、当該受信したタイミングで前記測位を行い、
前記第1時間間隔及び前記個別に受信した高度情報の高度の取得タイミングに基づいて、互いに対応するタイミングの前記測位の結果と前記高度情報とを対応付ける
ことを特徴とする電子機器。
<請求項2>
前記第2時間間隔で受信される前記高度情報には、前記高度が取得された取得時刻の情報が含まれず、前記第1時間間隔外で受信される高度情報には、前記高度が取得された取得時刻の情報が含まれることを特徴とする請求項1記載の電子機器。
<請求項3>
前記制御部は、前記外部機器から当該外部機器における高度取得の開始タイミングに係る情報を受信し、当該開始タイミングに応じて測位を行うタイミングを定めることを特徴とする請求項1又は2記載の電子機器。
<請求項4>
前記第1時間間隔は、可変であり、前記制御部は、前記通信部を介して前記外部機器から前記第1時間間隔の情報を受信することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子機器。
<請求項5>
前記制御部は、前記第1時間間隔外の高度に係る高度情報を、当該高度情報の受信に応じて取得された測位結果の取得タイミング及び前記第1時間間隔で取得されている測位結果の取得タイミングのうち直近のものによる測位結果と対応付けることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子機器。
<請求項6>
前記制御部は、測位結果の取得の終了命令が取得された場合に、前記外部機器から受信されていない残りの高度情報を前記通信部により受信させ、前記高度情報の受信に失敗した場合には、予め定められた上限回数以下の範囲で前記高度情報の再受信を試みることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子機器。
<請求項7>
気圧を計測する計測部と、
前記計測された気圧に基づいて高度を第1時間間隔で取得する制御部と、
取得された高度を含む高度情報を記憶する記憶部と、
測位動作が可能な外部機器に対して、前記記憶された高度情報を送信する通信部と、
外部からの入力操作を受け付ける操作受付部と、
を備え、
前記制御部は、
前記第1時間間隔より広い第2時間間隔で、前記通信部により前記第1時間間隔で取得した高度に係る前記高度情報を送信し、
前記操作受付部が受け付けた所定の命令に応じたタイミングで高度を取得し、前記第2時間間隔外で当該高度に係る高度情報を送信する
ことを特徴とする電子機器。
<請求項8>
前記記憶部には、
前記高度情報として、前記第1時間間隔で取得した高度が当該高度の取得時刻の情報を含まずに前記外部機器に送信されるまで記憶され、
前記高度情報として、前記第1時間間隔外で取得した高度が当該高度の取得時刻の情報を含んで前記外部機器に送信されるまで記憶される
ことを特徴とする請求項7記載の電子機器。
<請求項9>
前記記憶部には、前記取得時刻の情報を含まない前記高度情報と対応付けられて、前記第1時間間隔の情報が含まれ、
前記制御部は、最初の前記高度情報の送信時に当該第1時間間隔の情報を送信する
ことを特徴とする請求項8記載の電子機器。
<請求項10>
前記記憶部は、前記第2時間間隔の間に前記第1時間間隔で取得される高度の数より多い数の高度に係る高度情報を記憶可能であり、
前記制御部は、前記第1時間間隔で前記高度情報を前記外部機器に送信できなかった場合には、次回の前記外部機器との通信時にまとめて未送信の前記高度情報を送信する
ことを特徴とする請求項7〜9のいずれか一項に記載の電子機器。
<請求項11>
前記記憶部には、前記第2時間間隔の間に取得される高度の数の2倍以上の数の高度情報を記憶可能であることを特徴とする請求項10記載の電子機器。
<請求項12>
前記制御部は、前記送信に成功しないまま、取得した高度に係る高度情報が前記記憶部に記憶可能な最大数の高度情報を超えた場合には、所定の基準で前記記憶部から取得済の前記高度情報を削除することを特徴とする請求項7〜11のいずれか一項に記載の電子機器。
<請求項13>
測位衛星からの電波を受信する受信部と、外部機器で取得された高度に係る高度情報を当該外部機器から受信する通信部と、を備える電子機器の位置情報取得方法であって、
前記受信部により受信された測位衛星からの電波に基づいて所定の第1時間間隔で測位を行う自動測位ステップ、
前記外部機器から、前記第1時間間隔の高度に係る前記高度情報を前記第1時間間隔より広い第2時間間隔で受信し、前記第1時間間隔外の高度に係る高度情報を個別に受信する高度取得ステップ、
前記第1時間間隔外の高度に係る前記高度情報を受信した場合には、当該受信したタイミングで前記測位を行うマニュアル測位ステップ、
前記第1時間間隔及び前記個別に受信した高度情報の高度の取得タイミングに基づいて、互いに対応するタイミングの前記測位の結果と前記高度とを対応付ける対応付けステップ、
を含む位置情報取得方法。