(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ハウジングが、前記操作孔まわりに前記第1方向に沿って設けられて前記操作部を前記第1方向に案内する案内壁部を有している、請求項1から4のいずれか1つの押ボタンスイッチ。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の一例を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向あるいは位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」を含む用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した本開示の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本開示の技術的範囲が限定されるものではない。また、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。さらに、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは必ずしも合致していない。
【0010】
本開示の一実施形態の押ボタンスイッチ1は、
図1に示すように、箱状のハウジング10と、このハウジング10に接続された操作部20とを備えている。
【0011】
図2に示すように、ハウジング10は、操作孔11が設けられた第1面101と、第1面101に交差(例えば、直交)する第1方向Zに沿って第1面101と並んで配置されている第2面102とを有している。また、操作部20は、ハウジング10の外部から操作孔11を介してハウジング10の内部まで第1方向Zに沿って延びてハウジング10に接続されている。
【0012】
なお、以下の記載において、第1方向Zに直交する方向でかつ第1面101の長手方向に平行な方向を第2方向Yとし、第1方向Zに直交する方向でかつ第1面101の短手方向に平行な方向を第3方向Xとする。
【0013】
また、
図2に示すように、ハウジング10の内部には、ハウジング10と操作部20とを接続するための一対の接続部材31、32と、一対の接続部材31、32を付勢する付勢部40と、ハウジング10と操作部20との接続を解除するための一対の解除部材51、52と、図示しない接点機構部とが設けられている。なお、接点機構部は、後述する操作部20の可動部22の第1方向Z沿いの移動により、オンオフするように構成されている。
【0014】
ハウジング10は、
図1に示すように、一例として、略直方体を有している。すなわち、第1面101および第2面102は、略矩形状を有している。操作孔11は、第1面101の略中央部に設けられている。
【0015】
また、
図3に示すように、第2面102には、ハウジング10の内部にそれぞれ接続された複数対の第1貫通孔12および第2貫通孔13と、第2面102の中央部近傍に配置された解除孔14とが設けられている。各第1貫通孔12は、図示しない電線の導体部が挿抜可能に構成され、各第2貫通孔13は、第1貫通孔12に隣接しかつ一例としてマイナスドライバなどの長尺の治具100(
図11および
図12参照)が挿抜可能に構成されている。各第1貫通孔12から電線の導体部を挿入することで、ハウジング10の内部に設けられた複数の端子電極部71(
図4に示す)の各々に電線の導体部を接続することができる。また、第2貫通孔13から治具100をハウジング10の内部に挿入することで、各端子電極部71と電線の導体部との接続を解除することができる。
【0016】
また、解除孔14は、第2貫通孔13と同様に一例としてマイナスドライバなどの長尺の治具を挿入可能に構成されている。
図4に示すように、この解除孔14を介して一対の解除操作部材60がハウジング10の外部に露出するように構成されている。なお、解除操作部材60の解除孔14から露出している部分には、マイナスドライバなどの長尺の治具100の先端部を係止可能な係止溝61と、Y方向に一直線に並ぶことで解除部材50が接続位置P1(
図11参照)に位置していることを表す一対の環状溝62とが設けられている。なお、係止溝61および環状溝62は、省略してもかまわない。
【0017】
ハウジング10の第1面101の操作孔11まわりには、第1方向Zに沿って設けられて操作部20を第1方向Zに案内する案内壁部15が設けられている。この実施形態では、案内壁部15は、一例として、操作孔11まわりの全周に亘って設けられている。
【0018】
図2に示すように、ハウジング10は、第1面101および第2面102に交差(例えば、直交)しかつ表示孔106が設けられた表示面105を有している。この実施形態では、ハウジング10の第2方向Yに直交する一対の側面がそれぞれ表示面105を構成している。各表示面105の表示孔106は、後述する各接続部材31、32の表示部318、328を挿入可能に構成されている。
【0019】
操作部20は、
図1に示すように、略T字状の軸部21と、軸部21の内部に第1方向Zに移動可能に配置された可動部22とで構成されている。軸部21のその延在方向(すなわち、第1方向Z)の一端部は略直方体状で、ハウジング10の外部に位置している。また、可動部22は、その一部が軸部の延在方向の一端部からハウジング10の外部に露出している。一例として、操作部20の内部には、接点機構部のオンオフに連動して点灯/消灯する図示しないLEDが配置され、このLEDにより、可動部22の軸部21から露出している部分が照光する。
【0020】
図2に示すように、軸部21のその延在方向の他端部には、ハウジング10の内部に配置された一対の湾曲板状の脚部211、212が設けられている。各脚部211、212は、軸部21のその延在方向の他端部から第1方向Zに延びて、第2方向Yに対向している。また、各脚部211、212の先端部(すなわち、第1方向Zでかつ軸部21から遠い方の端部)には、係止受部の一例としての貫通孔23が設けられている。この貫通孔23は、各脚部211、212を第2方向Yに貫通している。
【0021】
なお、操作部20は、ハウジング10の内部に配置された付勢部材201(例えば、コイルばね)によって、第1方向Zでかつ可動部22が第1面101から離れる方向(すなわち、
図2の上向き)に付勢されている。
【0022】
また、一対の脚部211、212の一方の脚部211には、この脚部211の外面から第2方向Yに突出する突起部213が設けられている。この突起部213は、後述する一対の接続部材31、32の一方の接続部材31に設けられた溝部316に収容可能に構成されている。
【0023】
一対の接続部材31、32は、
図2に示すように、ハウジング10の内部に配置されている操作部20の第1方向Zの端部を第2方向Yから係止して、ハウジング10と操作部20とを接続可能に構成されている。
【0024】
詳しくは、
図5に示すように、各接続部材31、32は、第2方向Yに延びる板状の第1部材311、321と、第1部材311、321のその延在方向の一端に設けられた略直方体状の第2部材312、322とを有し、ハウジング10の内部に第1方向Zに交差する第2方向Yに移動可能に配置されている。各第1部材311、321は、第2方向Yに沿って直列的に配置され、その延在方向の他端の先端同士が対向してその間に隙間33を形成するように配置されている。また、
図6および
図7に示すように、各第1部材311、321の先端部には、後述する解除部材50の接触面511、512に接触する湾曲面317、327が設けられている。
【0025】
図5および
図6に示すように、各接続部材31、32の第2部材312、322には、収容凹部313(
図5では、一方のみ示す)と、係止突出部314、324と、表示部318、328とがそれぞれ設けられている。各収容凹部313は、第2方向Yにおいて相互に反対方向に開口して後述する付勢部40の一対の付勢部材41、42をそれぞれ収容する。各係止突出部314、324は、第2方向Yでかつ相互に接近する方向に延びると共に、操作部20の貫通孔23を介して操作部20をハウジング10に対して第1方向Zに係止する。また、各表示部318、328は、第2方向Yでかつ相互に離れる方向に延びて、解除部材50が後述する接続位置P1から解除位置P2に移動したときに、表示孔106を介してハウジング10の内部からハウジング10の外部に露出して、一対の接続部材31、32によるハウジング10と操作部20との接続が解除されたことを表示する。
【0026】
各係止突出部314、324は、第1面101に対向しかつ第2方向Y沿いを操作部20に接近するに従って第1方向Zにおいて第1面101から離れるように傾斜する傾斜面315、325を有している。
【0027】
また、
図6に示すように、一対の接続部材31、32の一方の接続部材31には、係止突出部314から第1面101に向かって(すなわち、
図6の上向きに)第1方向Zに沿って延びる溝部316が設けられている。この溝部316は、操作部20の突起部213が収容可能に構成され、例えば、操作部20をハウジング10に接続するときの位置および第1方向Zまわりの向きを決めることができる。
【0028】
なお、各接続部材31、32は、溝部316の有無を除いて、同一の形状および大きさを有している。
【0029】
付勢部40は、
図2に示すように、一対の付勢部材41、42で構成されている。この実施形態では、一例として、各付勢部材41、42をコイルばねで構成している。各付勢部材41、42は、第2方向Yにおいて各接続部材31、32とハウジング10の壁部103、104との間に一対の接続部材31、32を挟むように配置されて、一対の接続部材31、32の各々を第2方向Yでかつ一対の接続部材31、32が相互に接近する方向にそれぞれ付勢している。
【0030】
解除部材50は、一対の接続部材31、32の間の第1方向Z沿いの位置であって、一対の接続部材31、32によりハウジング10と操作部20とを接続可能な接続位置P1(
図9参照)と、接続位置P1よりも第1面101の近くに配置され一対の接続部材31,32によるハウジング10と操作部20との接続を解除可能な解除位置P2(
図10参照)との間を移動可能に配置されている。
【0031】
詳しくは、解除部材50は、
図7に示すように、各接続部材31、32の第1部材311、321の先端に接触可能な接触部材51と、この接触部材51から第1方向Zでかつ第2面102に向かって延びる伝達部材52とを有している。伝達部材52は、その延在方向の一端部に解除操作部材60が接続されており、解除操作部材60からの外力を接触部材51に伝達する。
【0032】
接触部材51は、第2方向Yに沿って延びる略直方体状で、第1方向Zの一方の面に各接続部材31、32の第1部材311、321の湾曲面317、327に接触する接触面511、512を有している。各接触面511、512は、第2方向Yに相互に間隔を空けて配置されており、相互に接近するにつれて第1方向Zでかつ第1面101に向かって(すなわち、
図7の上向きに)接近する傾斜面で構成されている。
【0033】
図8に示すように、接触部材51は、ハウジング10に支持固定された付勢支持部材16に設けられた付勢部材161によって第1方向Zでかつ第2面102に向かって(すなわち、
図8の下向きに)付勢されている。また、接触部材51の接触面511、512の間には、第1方向Zでかつ第1面101に向かって延びる案内部材513が設けられている。この案内部材513は、付勢支持部材16に設けられた一対の案内壁部162、163の間に配置されて、解除部材50の第1方向Z沿いの移動を円滑にしている。
【0034】
なお、一対の案内壁部162、163は、各接続部材31、32の第1部材311、321の先端の間に形成された隙間33に設けられ、第2方向Yに間隔を空けて配置されている。
【0035】
伝達部材52は、略円筒状を有し、接触部材51の第2方向Yの一端に設けられている。伝達部材52の第1方向Zの第2面102側の端部には、
図4に示すように、解除操作部材60が接続される略円柱状の突起部521が設けられている。また、
図8に示すように、伝達部材52の第1方向Zの第1面101側の端部には、付勢支持部材16に設けられている付勢部材161(例えば、コイルばね)を収容して支持する収容支持部522が設けられている。
【0036】
解除操作部材60は、ハウジング10の内部でハウジング10に対して第1方向Zまわりに回転可能に支持されて、回転により解除部材50を接続位置P1から解除位置P2に移動可能に構成されている。
【0037】
詳しくは、解除操作部材60は、
図5に示すように、略円筒状で、その外周面に径方向外側に突出して第1方向Zに延びる突出部63を有している。この突出部63は、ハウジング10の第1凹部17および第2凹部18に収容可能に構成されている。
【0038】
ハウジング10の第1凹部17および第2凹部18は、
図9に示すように、ハウジング10の内部の第1方向Zにおける第2面102の反対側の面に設けられ、解除孔14の周囲に間隔を空けて(この実施形態では、約90度の間隔を空けて)、同一方向に開口する(すなわち、第1方向Zでかつ第1面101に向かって開口する)ように配置されている。また、
図10に示すように、第1方向Zにおける第1面101から第1凹部17の底面までの直線距離L1が、第2凹部18の底面までの直線距離L2よりも小さくなるように構成されている。すなわち、第2凹部18は、第1方向Zにおいて第1凹部17よりも第1面101の近くに配置されている。
【0039】
解除操作部材60の突出部63が第1凹部17に収容されているときは、
図11に示すように、解除部材50は、第1方向Zにおいて第1面101から離れて配置されている。すなわち、各接続部材31、32の第1部材311、321の先端が、第1方向Zにおいて解除部材50の一対の接触面511、512の第1面101に近い方の端部にそれぞれ位置している。第2方向Yにおける各接触面511、512間の距離は、第1方向Zにおいて第1面101から離れるに従って大きくなっており、
図11に示す状態では、各接続部材31、32は、付勢部40の付勢力により第2方向Yでかつ相互に接近する方向に移動して、各係止突出部314、324が各係止受部23に配置されて操作部20がハウジング10に対して第1方向Zに係止される。すなわち、解除操作部材60の突出部63が第1凹部17に収容されているときは、解除部材50は、一対の接続部材31、32によりハウジング10と操作部20とを接続可能な接続位置P1に位置する。
【0040】
例えば、
図11および
図12に示すように、解除操作部材60の係止溝61にマイナスドライバなどの長尺の治具100の先端を係止した状態で、解除操作部材60を第1方向Zでかつ第2面102から第1面101に向かって外力を加えて、付勢支持部材16の付勢部材161の付勢力に抗して押し込みつつ、第1方向Zまわりに回転させて、解除操作部材60の突出部63を第1凹部17から第2凹部18に移動させる。このとき、解除操作部材60が、第1方向Zにおいて第1面101から第2面102に向かって移動し、解除部材50を第1方向Zにおいて第1面101から第2面102に向かって移動させる。これにより、各接続部材31、32が、解除操作部材60の接触部材51の接触面511、512に沿って、第2方向Yでかつ相互に離れる方向に移動する。
【0041】
解除操作部材60の突出部63を第2凹部18まで移動させて収容すると、
図12に示すように、解除部材50は、突出部63が第1凹部17に収容されているときよりも第1方向Zにおいて第1面101の近くに配置される。すなわち、第1部材311、321の先端が、第1方向Zにおいて一対の接触面511、512の第1面101から遠い方の端部にそれぞれ位置する。
図12に示す状態では、各接続部材31、32は、解除部材50により、付勢部40の付勢力に抗して第2方向Yでかつ相互に離れる方向に移動して、各係止突出部314、324が各係止受部23に配置されることによる操作部20のハウジング10に対する第1方向Zの係止が解除される。すなわち、解除操作部材60の突出部63が第2凹部18に収容されているときは、解除部材50は、一対の接続部材31、32によるハウジング10と操作部20との接続を解除可能な解除位置P2に位置する。
【0042】
前期押ボタンスイッチ1では、ハウジング10の内部に配置されている操作部20の第1方向の端部を第2方向Yから係止して、ハウジング10と操作部20とを接続する一対の接続部材31、32と、一対の接続部材31、32の少なくとも一方を第2方向Yでかつ相互に接近する方向に付勢する付勢部40と、一対の接続部材31、32の間の第1方向Z沿いの位置であって、一対の接続部材31、32によりハウジング10と操作部20とを接続可能な接続位置P1と、この接続位置P1よりも第1面101の近くに配置され一対の接続部材31、32によるハウジング10と操作部20との接続を解除可能な解除位置P2との間を移動可能に配置されていると共に、接続位置P1から解除位置P2まで移動することで、一対の接続部材31、32を第2方向Yでかつ相互に離れる方向に移動させて、一対の接続部材31、32によるハウジング10と操作部20との接続を解除可能な解除部材50と、ハウジング10の内部でハウジング10および解除部材50に第1方向Zまわりに回転可能に支持されて、回転により解除部材50を接続位置P1から解除位置P2に移動可能に構成されている解除操作部材60とを備えている。このような構成により、マイナスドライバなどの治具100を用いて解除操作部材60を第1方向Zに沿って第2面102から第1面101に向かって押圧しつつ回転させるだけで、解除部材50が接続位置P1から解除位置P2に移動して、ハウジング10と操作部20との間の接続を解除することができるので、操作部20をハウジング10から容易に取り外すことが可能な押ボタンスイッチ1を実現できる。
【0043】
また、ハウジング10が、第1凹部17と、第1凹部17に対して第1方向Zまわりに間隔を空けて配置されていると共に第1方向Zにおいて第1凹部17よりも第1面101の近くに配置されている第2凹部18とを有し、解除操作部材60が、第1方向Zまわりの周方向に突出して第1凹部17および第2凹部18に収容可能な突出部63を有し、第1方向Zまわりに第1凹部17と第2凹部18との間を回転可能にハウジング10に支持されており、突出部63が第1凹部17に収容されているときは、解除部材50が接続位置P1で保持され、突出部63が第2凹部18に収容されているときは、解除部材50が解除位置P2で保持される。このような構成により、解除部材50を解除位置P2で保持できるので、操作部20をハウジング10から取り外す際に、治具100などを用いて解除部材50を解除位置P2に移動させたまま維持する必要がなく、操作部20をハウジング10からより容易に取り外すことができる。
【0044】
また、ハウジング10が、第1面101および第2面102に交差しかつ表示孔106が設けられた表示面105を有し、一対の接続部材31、32の各々が、解除部材50が接続位置P1から解除位置P2に移動したときに、表示孔106からハウジング10の外部に露出して、一対の接続部材31、32によるハウジング10と操作部20との接続が解除されたことを表示する表示部318、328を有している。この表示部318、328により、操作部20のハウジング10に対する接続状態を使用者に報知できる。
【0045】
また、操作部20が、ハウジング10の内部に配置された貫通孔23を有し、一対の接続部材31、32の各々が、第2方向Yでかつ相互に接近する方向に延びると共に、貫通孔23を介して操作部20をハウジング10に対して第1方向Zに係止可能な係止突出部314、324をそれぞれ有し、各係止突出部314、324が、第1面101に対向しかつ第2方向Y沿いを操作部20に接近するに従って第1方向Zにおいて第1面101から離れるように傾斜する傾斜面315、325を有する。このような構成により、ハウジング10と操作部20とを接続するときに、各係止突出部314、324を対応する貫通孔23に配置し易くなるので、操作部20をハウジング10に容易に取り付けることが可能な押ボタンスイッチ1を実現できる。
【0046】
また、ハウジング10が、操作孔11まわりに第1方向Zに沿って設けられて操作部20を第1方向Zに案内する案内壁部15を有している。この案内壁部15により、操作部20を第1方向Zに容易に移動させることができる。
【0047】
また、付勢部40が、一対の接続部材31、32の各々を第2方向Yでかつ一対の接続部材31、32が相互に接近する方向にそれぞれ付勢する一対の付勢部材41、42で構成され、一対の付勢部材41、42が、第2方向Yにおいて、一対の接続部材31、32を挟むように配置されている。このような構成により、操作部20をハウジング10に対してより確実に接続することができる。
【0048】
また、解除孔14が、第2面102の中央部近傍に配置されている。このような構成により、各接続部材31、32によって、操作部20を第2方向から略均等に係止することができるので、操作部20をハウジング10に対してより確実に接続することができる。
【0049】
なお、本開示の押ボタンスイッチ1は、前記実施形態に限らず、解除操作部材60を回転させることで、解除部材50が一対の接続部材31、32によるハウジング10と操作部20との接続を解除可能な構成であれば、任意の構成を採用することができる。
【0050】
例えば、
図13〜
図15に示すように、ハウジング10、解除部材50および解除操作部材60の各々を構成することができる。
図13〜
図15の押ボタンスイッチ1では、解除操作部材60は、第1方向Zまわりの径の大きさが異なる2つの部分(すなわち、大径部601および小径部602)で構成され、この2つの部分の境界部分に環状の段部64を有している。また、小径部602の第1方向Zまわりには、コイルばね164が配置されている。このコイルばね164は、段部64により支持されて、解除操作部材60を第1方向Zでかつ第1面101に向かって(すなわち、
図13の上向き)付勢している。
【0051】
また、
図13〜
図15の押ボタンスイッチ1では、付勢支持部材16に代えて、ハウジング10と共に解除操作部材60の突出部63の移動通路を画定する通路形成部19が設けられている。この通路形成部19には、第1凹部17および第2凹部18に対向する領域に切欠部191が設けられている。
図14に示すように、切欠部191の第1凹部17に対応する第1領域192は、切欠部191の第2凹部18に対応する第2領域193よりも、第1方向Zにおいて第2面102の近くに配置されている。また、切欠部191の第1領域192と第2領域193との間には、解除操作部材60の外周沿いを第1領域192から第2領域193に向かって延びる傾斜面194が設けられている。
【0052】
また、
図13〜
図15の押ボタンスイッチ1では、
図15に示すように、第2凹部18の底面が、解除孔14まわりを第1凹部17から離れるに従って、第1方向Zでかつ第2面102に接近する方向に傾斜している。
【0053】
第1凹部17は、解除部材50を接続位置P1で保持可能であれば、省略してもよい。また、第2凹部18を省略して、解除部材50を解除位置P2で保持できないようにしてもよい。
【0054】
ハウジング10の表示面105および各接続部材31、32の表示部318、328は、省略してもよい。
【0055】
付勢部40は、一対の付勢部材41、42で構成されている場合に限らず、各接続部材31、32の少なくとも一方を第2方向Yでかつ各接続部材31、32が相互に接近する方向に付勢する1つの付勢部材で構成してもよい。
【0056】
係止受部は、貫通孔23に限らず、例えば、突出部314、324を収容可能な凹部で構成してもよい。
【0057】
各突出部314、324の傾斜面315、325は、いずれか一方のみ設けてもよいし、両方とも省略してもよい。
【0058】
各表示部318、328は、一対の接続部材31、32のいずれか一方のみに設けてもよいし、両方に設けてもよい。
【0059】
ハウジング10の案内壁部15は、操作孔11まわり全周に亘って設けられている場合に限らず、例えば、操作孔11まわりの一部に設けられていてもよいし、省略してもよい。
【0060】
解除孔14は、ハウジング10の第2面102の中央部近傍に限らず、第2面102の任意の位置に配置することができる。
【0061】
以上、図面を参照して本開示における種々の実施形態を詳細に説明したが、最後に、本開示の種々の態様について説明する。なお、以下の説明では、一例として、参照符号も添えて記載する。
【0062】
本開示の第1態様の押ボタンスイッチ1は、
操作孔11が設けられた第1面101と、前記第1面101に交差する第1方向Zに沿って前記第1面101と並んで配置されている第2面102とを有する箱状のハウジング10と、
前記ハウジング10の外部から前記操作孔11を介して前記ハウジング10の内部まで前記第1方向Zに沿って延びて前記ハウジング10に接続されていると共に、前記第1方向Zに沿って移動可能な操作部20と、
前記ハウジング10の内部に設けられ、前記ハウジング10の内部に配置されている前記操作部20の前記第1方向Zの端部を前記第1方向Zに交差する第2方向Yから係止して、前記ハウジング10と前記操作部20とを接続する一対の接続部材31、32と、
前記ハウジング10の内部に設けられ、前記一対の接続部材31、32の少なくとも一方を前記第2方向Yでかつ相互に接近する方向に付勢する付勢部40と、
前記ハウジング10の内部に設けられ、前記一対の接続部材31、32の間の前記第1方向Z沿いの位置であって、前記一対の接続部材31、32により前記ハウジング10と前記操作部20とを接続可能な接続位置P1と、前記接続位置P1よりも前記第1面101の近くに配置され前記一対の接続部材31、32による前記ハウジング10と前記操作部20との接続を解除可能な解除位置P2との間を移動可能に配置されていると共に、前記接続位置P1から前記解除位置P2まで移動することで、前記付勢部40の付勢力に抗して前記一対の接続部材31、32を前記第2方向Yでかつ相互に離れる方向に移動させて、前記一対の接続部材31、32による前記ハウジング10と前記操作部20との接続を解除可能な解除部材50と、
前記ハウジング10の内部で前記ハウジング10に対して前記第1方向Zまわりに回転可能に支持されて、回転により前記解除部材50を前記接続位置P1から前記解除位置P2に移動可能に構成されている解除操作部材60と
を備え、
前記第2面102には、治具100を挿入可能な解除孔14が設けられ、
前記解除孔14は、前記解除操作部材60の一部が前記ハウジング10の外部に露出して回転操作可能に配置されている。
【0063】
第1態様の押ボタンスイッチ1によれば、マイナスドライバなどの治具100を用いて解除操作部材60を回転させるだけで、解除部材50が接続位置P1から解除位置P2に移動して、ハウジング10と操作部20との間の接続を解除することができるので、操作部20をハウジング10から容易に取り外すことが可能な押ボタンスイッチ1を実現できる。
【0064】
本開示の第2態様の押ボタンスイッチ1は、
前記ハウジング10が、
第1凹部17と、前記第1凹部17に対して前記第1方向Zまわりに間隔を空けて配置されていると共に前記第1方向Zにおいて前記第1凹部17よりも前記第1面101の近くに配置されている第2凹部18とを有し、
前記解除操作部材60が、
前記第1方向Zまわりの周方向に突出して前記第1凹部17および前記第2凹部18に収容可能な突出部63を有し、前記第1方向Zまわりに前記第1凹部17と前記第2凹部18との間を回転可能に前記ハウジング10に支持されており、
前記突出部63が前記第1凹部17に収容されているときは、前記解除部材50が前記接続位置P1で保持され、前記突出部63が前記第2凹部18に収容されているときは、前記解除部材50が前記解除位置P2で保持される。
【0065】
第2態様の押ボタンスイッチ1によれば、解除部材50を解除位置P2で保持できるので、操作部20をハウジング10から取り外す際に、治具100などを用いて解除部材50を解除位置P2に移動させたまま維持する必要がなく、操作部20をハウジング10からより容易に取り外すことができる。
【0066】
本開示の第3態様の押ボタンスイッチ1は、
前記ハウジング10が、
前記第1面101および前記第2面102に交差しかつ表示孔106が設けられた表示面105を有し、
前記一対の接続部材31、32の少なくとも一方が、
前記解除部材50が前記接続位置P1から前記解除位置P2に移動したときに、前記表示孔106から前記ハウジング10の外部に露出して、前記一対の接続部材31、32による前記ハウジング10と前記操作部20との接続が解除されたことを表示する表示部318、328を有している。
【0067】
第3態様の押ボタンスイッチ1によれば、表示部318、328により、操作部20のハウジング10に対する接続状態を使用者に報知できる。
【0068】
本開示の第4態様の押ボタンスイッチ1は、
前記操作部20が、
前記ハウジング10の内部に配置された係止受部23を有し、
前記一対の接続部材31、32の各々が、
前記第2方向Yでかつ相互に接近する方向に延びると共に、前記係止受部23を介して前記操作部20を前記ハウジング10に対して前記第1方向Zに係止可能な係止突出部314、324をそれぞれ有し、
前記係止突出部314、324が、
前記第1面101に対向しかつ前記第2方向Y沿いを前記操作部20に接近するに従って前記第1方向Zにおいて前記第1面101から離れるように傾斜する傾斜面315、325を有する。
【0069】
第4態様の押ボタンスイッチ1によれば、ハウジング10と操作部20とを接続するときに、各係止突出部314、324を対応する係止受部23に配置し易くなるので、操作部20をハウジング10に容易に取り付けることが可能な押ボタンスイッチ1を実現できる。
【0070】
本開示の第5態様の押ボタンスイッチ1は、
前記ハウジング10が、前記操作孔11まわりに前記第1方向Zに沿って設けられて前記操作部20を前記第1方向Zに案内する案内壁部15を有している。
【0071】
第5態様の押ボタンスイッチ1によれば、案内壁部15により、操作部20を第1方向Zに容易に移動させることができる。
【0072】
本開示の第6態様の押ボタンスイッチ1は、
前記付勢部40が、前記一対の接続部材31、32の各々を前記第2方向Yでかつ前記一対の接続部材31、32が相互に接近する方向にそれぞれ付勢する一対の付勢部材41、42で構成され、
前記一対の付勢部材41、42が、前記第2方向Yにおいて、前記一対の接続部材31、32を挟むように配置されている。
【0073】
第6態様の押ボタンスイッチ1によれば、操作部20をハウジング10に対してより確実に接続することができる。
【0074】
本開示の第7態様の押ボタンスイッチ1は、
前記解除孔14が、前記第2面102の中央部近傍に配置されている。
【0075】
第7態様の押ボタンスイッチ1によれば、各接続部材31、32によって、操作部20を第2方向から略均等に係止することができるので、操作部20をハウジング10に対してより確実に接続することができる。
【0076】
なお、前記様々な実施形態または変形例のうちの任意の実施形態または変形例を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。また、実施形態同士の組み合わせまたは実施例同士の組み合わせまたは実施形態と実施例との組み合わせが可能であると共に、異なる実施形態または実施例の中の特徴同士の組み合わせも可能である。