(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
平面視において前記薄膜受動素子に対して前記第1端子よりも外側における前記配線部の主面上に、積層方向において前記第1端子よりも長い第2端子をさらに有する請求項1に記載の電子部品搭載パッケージ。
平面視において前記薄膜受動素子から外側に向けて複数の前記第1端子及び複数の前記第2端子がこの順に配置され、隣接する前記第1端子同士の間隔は、隣接する前記第2端子同士の間隔よりも小さい請求項2又は3に記載の電子部品搭載パッケージ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載の構成では、半導体素子の近傍に配置される受動素子が、他の電子部品や配線等の外部からのノイズ等により特性を十分に発揮できない可能性がある。
【0005】
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、外部からのノイズによる受動素子の性能低下を抑制しながら半導体素子を好適に動作させることが可能な電子部品搭載パッケージを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る電子部品搭載パッケージは、配線部と、アクティブ面が前記配線部の主面と対向するように配置され、第1端子を介して前記配線部に対して電気的に接続された半導体素子と、積層方向に沿って見たときに前記半導体素子の前記アクティブ面と前記配線部の主面との間に配置され、前記半導体素子に対して電気的に接続される薄膜受動素子と、を有し、前記第1端子の一部は、平面視において前記薄膜受動素子に対して外側に配置され、前記薄膜受動素子に対して外側に配置された前記第1端子の前記積層方向の長さは、積層方向における前記薄膜受動素子の厚みよりも大きい。
【0007】
薄膜受動素子の厚みよりも大きい第1端子が、平面視において薄膜受動素子に対して外側に配置されることで、外部で発生したノイズは、薄膜受動素子の外側に設けられた第1端子により緩和された状態で薄膜受動素子に到達する。したがって、外部からのノイズによる薄膜受動素子の性能低下を抑制しながら半導体素子を好適に動作させることが可能となる。
【0008】
ここで、平面視において前記薄膜受動素子に対して前記第1端子よりも外側における前記配線部の主面上に、積層方向において前記第1端子よりも長い第2端子をさらに有する態様とすることができる。
【0009】
前記第1端子よりも外側に、第1端子よりも積層方向での長さが長い第2端子が設けられることで、薄膜受動素子における外部からのノイズの影響をより小さくすることができる。したがって、外部からのノイズによる薄膜受動素子の性能低下を抑制しながら半導体素子を好適に動作させることが可能となる。
【0010】
また、前記第1端子及び前記第2端子により、平面視において前記薄膜受動素子の周囲の全周が囲まれている態様とすることができる。
【0011】
第1端子及び第2端子のいずれかが薄膜受動素子の周囲の全周を囲むように配置されていると、外部に設けられるノイズ源の配置によらず、薄膜受動素子における外部からのノイズの影響を小さくすることができる。
【0012】
平面視において前記薄膜受動素子から外側に向けて複数の前記第1端子及び複数の前記第2端子がこの順に配置され、隣接する前記第1端子同士の間隔は、隣接する前記第2端子同士の間隔よりも小さい態様とすることができる。
【0013】
上記のように、薄膜受動素子から外側に向けて前記第1端子及び前記第2端子がこの順に配置された上で、第1端子同士の間隔が第2端子同士の間隔よりも小さくされていることで、第1端子及び第2端子による外部からのノイズの抑制効果がさらに高められる。
【0014】
前記薄膜受動素子と前記配線部との間を電気的に接続するビア導体を有する態様とすることができる。
【0015】
上記の構成を有することで、薄膜受動素子と配線部との間において電流が流れる経路を短く確保することができる。したがって、電流経路での寄生容量の発生を抑制することができ、半導体素子としての機能を向上させることができる。
【0016】
前記第1端子の長さは、前記薄膜受動素子が受けるノイズ源からのノイズの波長の半波長以下である態様とすることができる。
【0017】
薄膜受動素子が受けるノイズの波長は、ノイズ源に応じて異なるが、第1端子の長さをノイズの波長の半波長以下とすることで、ノイズを抑制する効果が高められる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、外部からのノイズによる受動素子の性能低下を抑制しながら半導体素子の好適に動作させることが可能な電子部品搭載パッケージが提供される。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態に係る電子部品搭載パッケージを説明する概略構成図である。
図1に示す電子部品搭載パッケージは、例えば、通信端末等の電子機器に使用される。
【0022】
図1に示すように、電子部品搭載パッケージ1は、配線部10と、配線部10上に設けられた絶縁部20と、配線部10上の絶縁部20内に設けられた薄膜受動素子30と、配線部10上の絶縁部20内であり且つ薄膜受動素子30上に設けられた半導体素子40と、を有する。
【0023】
配線部10は、所謂多層配線基板から構成され、絶縁性材料から形成される複数の絶縁層11と、導電性材料から形成される複数の導体層12とが交互に積層方向(
図1における上下方向:
図1では積層方向を矢印Aで示している)に沿って積層されると共に、複数の導体層間を電気的に接続するための導電性材料からなるビア導体13が複数形成される。
図1等では、配線部10について模式的に示している。なお、配線部10の絶縁層11と導体層12はそれぞれ単層であってもよい。絶縁層11は、例えば、樹脂(ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂等)を主成分として用いることができる。また、導体層12は、主成分がタンタル(Ta)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、タングステン(W)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、これらの金属を含有する合金、又は金属間化合物である材料が好適に用いられるが、これらに限定されない。なお、「主成分」であるとは、当該成分の占める割合が50質量%以上であることをいう。
【0024】
配線部10上には、絶縁部20が設けられる。絶縁部20の材料は絶縁材料であれば特に限定されないが、例えば、樹脂(ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂等)を主成分として用いることができる。絶縁部20の内部には絶縁性あるいは高電気抵抗のフィラーを混入させてもよい。これにより絶縁部20の機械的強度を高めることができる。なお、絶縁部20は、配線部10と薄膜受動素子30との間、配線部10と半導体素子40との間等にも設けられる。すなわち、絶縁部20は、薄膜受動素子30及び半導体素子40を封止する封止材料として機能する。
【0025】
配線部10上には、絶縁部20を介して薄膜受動素子30が設けられる。薄膜受動素子30は、配線部10の導体配線及び半導体素子40に対して接続される受動素子(受動部品)である。
図1では、薄膜受動素子30が上部電極31、誘電体層33、及び下部電極32が、積層方向に沿って上からこの順に積層された薄膜コンデンサである場合について説明する。つまり、上部電極31が半導体素子40側に設けられ、下部電極32が配線部10側に設けられる。
図1では、上部電極31が複数に分割されている例を示しているが、上部電極31だけでなく下部電極32も分割されていてもよい。また、上部電極31及び下部電極32はどちらも分割されていなくてもよい。また、薄膜受動素子30の構造は適宜変更してよく、薄膜受動素子30の構造に応じて、配線部10及び半導体素子40と接続するための配線の形状等も適宜変更される。
【0026】
上部電極31及び下部電極32の材料としては、主成分がタンタル(Ta)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、タングステン(W)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、これらの金属を含有する合金、又は金属間化合物である材料が好適に用いられるが、これらに限定されない。なお、各電極は、主成分となる材料のほか、微量の不純物等が含まれていてもよい。上部電極31及び下部電極32の材料の組み合わせも特に限定されないが、例えば、上部電極31の主成分をCuとし、下部電極32の主成分をNiとすることができる。なお、「主成分」であるとは、当該成分の占める割合が50質量%以上であることをいう。
【0027】
誘電体層33は、ペロブスカイト系の誘電体材料から構成される。ここで、本実施形態におけるペロブスカイト系の誘電体材料としては、BaTiO
3(チタン酸バリウム)、(Ba
1−XSr
X)TiO
3(チタン酸バリウムストロンチウム)、(Ba
1−XCa
X)TiO
3、PbTiO
3、Pb(Zr
XTi
1−X)O
3等のペロブスカイト構造を持った(強)誘電体材料や、Pb(Mg
1/3Nb
2/3)O
3等に代表される複合ペロブスカイトリラクサー型強誘電体材料等が含まれる。ここで、上記のペロブスカイト構造、ペロブスカイトリラクサー型強誘電体材料において、AサイトとBサイト比は、通常整数比であるが、特性向上のために意図的に整数比からずらしても良い。なお、誘電体層33の特性制御のため、誘電体層33に適宜、副成分として添加物質が含有されていてもよい。
【0028】
薄膜受動素子30の下部電極32と配線部10の上面である主面10aとの間には、絶縁部20が設けられる。この絶縁部20内には、積層方向に延びる貫通孔が形成されて孔内部に導体が導入されたビア導体21が複数設けられる。ビア導体21の配置、数、及び大きさ等は、下部電極32の形状及び配線部10における配線等に基づいて適宜変更される。
【0029】
薄膜受動素子30の上方には、半導体素子40が設けられる。電子部品搭載パッケージ1に用いられる半導体素子40については、特に限定されないが、例えば、LSI(大規模集積回路)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit、特定用途向け集積回路)、CPU(Central Processing Unit、中央演算処理装置)等を用いることができる。半導体素子40は、アクティブ面40aが下方側となり、薄膜受動素子30と対向するように取り付けられる。半導体素子40は、薄膜受動素子30よりも主面が大きい。そして、
図1に示すように、積層方向に沿って見たときに、薄膜受動素子30の上方に半導体素子40が重なるようにこれらが配置される。換言すると、平面視においては、薄膜受動素子30の周囲に半導体素子40の端部が配置している状態となる。本実施形態における平面視とは、積層方向(矢印A方向)に沿って、積層方向に対して直交する面(
図1での矢印B方向を含む面)を見た状態をいう。
【0030】
図1に示す例では、薄膜受動素子30と半導体素子40とは直接接続されている例を示しているが、薄膜受動素子30と半導体素子40との間にも絶縁部20が介在し、絶縁部20に設けられた積層方向に延びる導電材料(例えば、はんだ、Auバンプ、Cuコアボール、等)によって薄膜受動素子30と半導体素子40とが電気的に接続されていてもよい。また、
図1では、薄膜受動素子30の下部電極32が下方のビア導体21を介して配線部10と電気的に接続された上で、薄膜受動素子30の上部電極31と半導体素子40とが電気的に接続されている、所謂両面電極構造について示している。しかしながら、薄膜受動素子30は所謂片面電極構造であってもよい。その場合、薄膜受動素子30と配線部10との間には、導体のビア導体21は設けられない。このように、薄膜受動素子30の電極構造、及び、薄膜受動素子30と他の部品とを接続する配線の配置等については適宜変更することができる。
【0031】
図1に示すように、薄膜受動素子30の周囲の絶縁部20には、半導体素子40と配線部10とを直接接続する複数の第1端子23が設けられる。第1端子23は半導体素子40と配線部10との間の絶縁部20を積層方向に貫く貫通孔の内部に導体が導入されたものであり、半導体素子40と配線部10とを接続する信号伝送用の導体配線として用いられる端子である。第1端子23は、平面視において薄膜受動素子30と重ならない位置、例えば、平面視において薄膜受動素子30に対して外側となる位置の絶縁部20内に設けられる。したがって、積層方向に延びる第1端子23が設けられる位置には薄膜受動素子30が配置されておらず、絶縁部20が配線部10と半導体素子40との間に設けられる。第1端子23が設けられる半導体素子40と配線部10との間の絶縁部20は、その厚み(積層方向の長さ)は、薄膜受動素子30の厚みよりも大きい。したがって、積層方向で見たときの第1端子23の長さは、薄膜受動素子30の厚みよりも大きくなる。第1端子23の配置、数、及び大きさ等は、半導体素子40の形状及び配線部10における配線等に基づいて適宜変更される。
【0032】
第1端子23が平面視において薄膜受動素子30に対して外側となる位置に設けられていると、外部からのノイズが第1端子23により緩和され、ノイズによる薄膜受動素子30への影響を抑制することができる。したがって、薄膜受動素子30の性能低下を抑制することができると共に、薄膜受動素子30と共に動作する半導体素子40の性能も好適に保つことができる。
【0033】
なお、「平面視において薄膜受動素子30に対して外側」とは、平面視において、薄膜受動素子30を中心に配置した場合に薄膜受動素子30よりも外側を指す。すなわち、平面視において薄膜受動素子30に対して外側に第1端子23が配置しているとは、薄膜受動素子30の外周よりも外側に少なくとも一部の第1端子23が存在していることをいう。第1端子23が複数ある場合には、第1端子23の全てが薄膜受動素子30に対して外側に設けられていなくてもよい。ただし、外側に設けられている第1端子23の数が多く、且つ、薄膜受動素子30の外周を全て囲むように所定の間隔を有して配置されていると、外部からのノイズによる薄膜受動素子30への影響を小さくすることができる。つまり、薄膜受動素子30の外周のうち、第1端子23により囲われている区間の割合が増加すると、外部からのノイズによる薄膜受動素子30への影響をより小さくすることができる。
【0034】
また、半導体素子40の周囲の絶縁部20には、絶縁部20の上面と配線部10とを直接接続する複数の第2端子25が設けられる。第2端子25は半導体素子40の外側に設けられる絶縁部20を積層方向に貫く貫通孔の内部に導体が導入されたものである。
図2は、本実施形態に係る電子部品搭載パッケージ1に対して外部の電子部品等を接続した基板実装構造を示すものである。
図2に示すように、基板実装構造2においては、電子部品搭載パッケージ1の上部に電子部品60が設けられる。
図2では、電子部品60が、基板61及び基板61上の素子部62と、素子部62を覆う絶縁部63と、を含む構成について示しているが、電子部品60の構成は特に限定されない。電子部品60は、第2端子25及び第2端子25に対して電気的に接続する外部端子64を介して、電子部品搭載パッケージ1の配線部10と電気的に接続される。このように、第2端子25は、電子部品搭載パッケージ1には含まれない外部の電子部品と配線部10の導体とを電気的に接続するための端子である。
【0035】
第1端子23と同様に、第2端子25が平面視において薄膜受動素子30に対して外側となる位置に設けられていると、外部からのノイズが第2端子25によっても緩和され、ノイズによる薄膜受動素子30への影響を抑制することができる。したがって、薄膜受動素子30の性能低下を抑制することができると共に、薄膜受動素子30と共に動作する半導体素子40の性能も好適に保つことができる。
【0036】
なお、平面視において薄膜受動素子30に対して外側に第2端子25が配置しているとは、薄膜受動素子30の外周よりも外側に少なくとも一部の第2端子25が存在していることをいう。第2端子25が複数ある場合には、第2端子25の全てが薄膜受動素子30に対して外側に設けられていなくてもよい。ただし、外側に設けられている第2端子25の数が多く、且つ、薄膜受動素子30の外周を全て囲むように所定の間隔を有して配置されていると、外部からのノイズによる薄膜受動素子30への影響を小さくすることができる。つまり、薄膜受動素子30の外周のうち、第1端子23により囲われている区間の割合が増加すると、外部からのノイズによる薄膜受動素子30への影響をより小さくすることができる。さらに、
図1等に示すように、第2端子25は、第1端子23よりも外側に設けられている態様とすることができる。このような構成とすることで、外部からのノイズによる薄膜受動素子30への影響をさらに小さくすることができる。
【0037】
図1に戻り、第2端子25は、平面視において半導体素子40と重ならない位置の絶縁部20内に設けられる。したがって、積層方向に延びる第2端子25が設けられる位置の絶縁部20は、その厚み(積層方向の長さ)は、第1端子23が設けられる領域の絶縁部20の厚みよりも大きい。したがって、積層方向で見たときの第2端子25の長さは、第1端子23の長さよりも大きくなる。したがって、積層方向で見たときの長さ(厚み)は、「第2端子25>第1端子23>薄膜受動素子30」という関係を満たす。第2端子25の配置、数、及び大きさ等は、第2端子25により接続する対象となる外部部品の形状及び配線部10における配線等に基づいて適宜変更される。なお、第2端子25の形状は、
図1等に示すような導体ポストの形状ではなくてもよく、例えば、半田ボール、Cu(銅)コアボール等により形成されていてもよい。
【0038】
複数の第1端子23のうち隣接する第1端子23同士の間隔(ピッチ)、及び、複数の第2端子25のうち隣接する第2端子25同士の間隔(ピッチ)は、配線部10の配線設計等に応じて適宜設定される。ただし、隣接する第1端子23同士の間隔(ピッチ)が隣接する第2端子25同士の間隔(ピッチ)よりも小さくすることで、電子部品搭載パッケージ1としての特性が向上する。
【0039】
配線部10の薄膜受動素子30が設けられる側の主面10aとは逆側の主面には、配線部10内の導体配線に応じて外部端子として機能するバンプ15が設けられる。バンプ15の配置や数等は適宜変更することができる。
【0040】
上記の電子部品搭載パッケージ1の各部の寸法は特に限定されないが、例えば、電子部品搭載パッケージ1の厚みは、例えば100μm〜数mm程度とすることができる。また、配線部10の厚みは50μm〜1mm程度とすることができる。また、薄膜受動素子30の厚みは、5μm〜50μm程度とすることができ、半導体素子40の厚みは、数十μm〜数百μm程度とすることができる。
【0041】
次に、上記の電子部品搭載パッケージ1の製造方法について、説明する。本実施形態では、電子部品搭載パッケージ1の製造方法として2つの方法を説明する。まず、
図3,4を参照しながら第1の方法について説明し、次に、
図5,6を参照しながら第2の方法について説明する。
【0042】
第1の方法は、電子部品搭載パッケージ1に含まれる各部について、積層方向で見たときの上側(半導体素子40側)から形成していく方法である。まず、
図3(A)に示すように、ウエハもしくはガラス等の支持板70上に半導体素子40を載置すると共に、半導体素子40のアクティブ面40a上に薄膜受動素子30を搭載する。
図3(A)及び以降の図では、1枚の支持板70上に1つの半導体素子40が載置されている状態を示すが、実際には、1枚の支持板70上で複数の電子部品搭載パッケージが同時に製造される。したがって、支持板70上には所定の間隔で複数の半導体素子40が配置される。また、支持板70上の隣接する半導体素子40の間の所定の位置に、第2端子25となる導体ポスト25Aが配置される。第2端子25となる導体ポスト25Aが自立可能な材料及び形状を有している場合、このように支持板70上に導体ポスト25Aを配置することができる。
【0043】
次に、
図3(B)に示すように、半導体素子40、薄膜受動素子30及び導体ポスト25Aの周囲にモールド樹脂を導入すること等により絶縁部20を形成する。これにより、半導体素子40及び薄膜受動素子30が絶縁部20内に埋め込まれた状態となる。また、導体ポスト25Aの周囲も絶縁部20により覆われることで、絶縁部20内の第2端子25が形成される。なお、必要に応じて導体ポスト25Aの上端を露出すること等を目的として表面を研磨してもよい。
【0044】
次に、
図4(A)に示すように、絶縁部20において、ビア導体21及び第1端子23が設けられる位置にそれぞれ絶縁部20を貫通する貫通孔21B,23Bを形成する。貫通孔21B,23Bは、例えば、レーザ、ブラスト法、冶具等を利用した加工等により製造することができる。貫通孔21B,23Bの形状は、ビア導体21及び第1端子23の形状に対応するが、貫通孔21B,23Bをレーザ加工によって形成する場合には、底部(半導体素子40又は薄膜受動素子30側)の径が細くなる所謂テーパ状の貫通孔21B,23Bが形成される。その後、
図4(B)に示すように、貫通孔21B,23B内に導体を導入することで、ビア導体21及び第1端子23を形成する。次に、必要に応じて絶縁部20の上面を研磨した後、配線部10を形成する。配線部10は公知の方法で製造される。配線部10を絶縁部20上で絶縁層11及び導体層12を交互に積層しながら製造してもよいが、別工程で製造された配線部10を絶縁部20上に取り付ける構成としてもよい。この結果、
図4(B)に示すように、絶縁部20上に配線部10が取り付けられた構成が得られる。その後、配線部10上にバンプ15を取り付けると共に、支持板70を除去すると、
図1に示す電子部品搭載パッケージ1が得られる。
【0045】
次に、第2の方法について説明する。第2の方法は、電子部品搭載パッケージ1に含まれる各部について、積層方向で見たときの下側(配線部10側)から形成していく方法である。まず、
図5(A)に示すように、ウエハもしくはガラス等の支持板70上に、配線部10を載置すると共に、配線部10上に、第1端子23に対応する導体ポスト23Aを形成する。配線部10は公知の方法で製造される。支持板70上で絶縁層11及び導体層12を交互に積層しながら配線部10を製造してもよいが、別工程で製造された配線部10を支持板70上に取り付ける構成としてもよい。また、第1端子23となる導体ポスト23Aが自立可能な材料及び形状を有している場合、このように配線部10上に導体ポスト23Aを配置することができる。
【0046】
次に、支持板70上の配線部10及び導体ポスト23Aと組み合わせるための半導体素子40及び薄膜受動素子30を別途準備する。
図5(B)に示すように、半導体素子40及び薄膜受動素子30を組み合わせた後に、半導体素子40のアクティブ面40aにおいて第1端子23が取り付けられる位置に導体パッド43を設けておく。導体パッド43に代えて、半田等により導体を付着させておいてもよい。導体パッド43は、導体ポスト23Aと半導体素子40とを接続する際の位置決め等にも用いられる。
【0047】
次に、
図6(A)に示すように、配線部10上の導体ポスト23Aと、半導体素子40上の導体パッド43とが電気的に接続するように、配線部10と、半導体素子40と、を組み合わせる。このときに、薄膜受動素子30と配線部10との間を電気的に接続するビア導体21に相当する導体ポスト21Aも別途設けられる。これにより、配線部10と半導体素子40との間、及び、配線部10と薄膜受動素子30との間が、それぞれ導体により電気的に接続される。
【0048】
次に、
図6(B)に示すように、配線部10上の半導体素子40、薄膜受動素子30、及び導体ポスト21A,23Aの周囲にモールド樹脂を導入すること等により絶縁部20を形成する。これにより、半導体素子40及び薄膜受動素子30が絶縁部20内に埋め込まれた状態となる。また、導体ポスト21A,23Aの周囲も絶縁部20により覆われることで、絶縁部20内のビア導体21及び第1端子23が形成される。その後、第2端子25が設けられる位置に絶縁部20を貫通する貫通孔25Bを形成する。貫通孔25Bは、例えば、レーザ、ブラスト法、冶具等を利用した加工等により製造することができる。貫通孔25Bの形状は、第2端子25の形状に対応するが、貫通孔25Bをレーザ加工によって形成する場合には、底部(配線部10側)の径が細くなる所謂テーパ―状の貫通孔25Bが形成される。その後、に示すように、貫通孔25B内に導体を導入することで、第2端子25を形成する。必要に応じて絶縁部20の上面を研磨すると共に支持板70を除去し、バンプ15を取り付けると、
図1に示す電子部品搭載パッケージ1が得られる。
【0049】
以上のように、本実施形態に係る電子部品搭載パッケージ1では、積層方向において薄膜受動素子30の厚みよりも大きい長さを有する第1端子23が、平面視において薄膜受動素子30に対して外側に配置されている。この場合、外部で発生したノイズの影響は、薄膜受動素子30の外側に設けられた第1端子23により抑制される。したがって、薄膜受動素子30が受けるノイズは小さくなる。従来の電子部品搭載パッケージでは、薄膜受動素子30と半導体素子40との接続部分が外部からのノイズの影響を受けると、薄膜受動素子30の性能が低下するという問題があった。しかしながら、外部からのノイズの影響を避けるための遮蔽構造等を採用すると、基板が大型化してしまうという問題があり、近年の小型化という要求に応えることができないという問題があった。これに対して、本実施形態に係る電子部品搭載パッケージ1では、薄膜受動素子30、半導体素子40の配置に加えて、半導体素子40と配線部10とを接続する第1端子23の配置を上記の関係とすることで、外部からのノイズによる薄膜受動素子30の性能低下を抑制しながら半導体素子40を好適に動作させることが可能となる。
【0050】
また、本実施形態に係る電子部品搭載パッケージ1のように、配線部10上に薄膜受動素子30を配置し、その上に半導体素子40を配置する構成としながら、第1端子23により薄膜受動素子30に対する外部からのノイズの影響を抑制する構成とした場合、薄膜受動素子30の周囲の配線の設計に関する制限を減らすことができる。
【0051】
なお、積層方向における半導体素子40と配線部10の主面との距離、すなわち、第1端子23の長さは、薄膜受動素子30が受けるノイズ源からのノイズの波長の半波長以下であると、ノイズ低減効果がさらに高められる。ノイズ源によって、ノイズの波長は異なる。本実施形態に係る電子部品搭載パッケージ1では、薄膜受動素子30が受けるノイズの波長は1mm〜数mm程度であると想定される。したがって、第1端子23の長さを上記の半波長以下とすると、ノイズ低減効果がさらに高められ、半導体素子40としての機能も向上する。
【0052】
また、ノイズ抑制の観点からは、少なくとも第1端子23が設けられていると、薄膜受動素子30が受けるノイズの影響を低減することができる。しかしながら、上記実施形態で説明したように、平面視において薄膜受動素子30に対して第1端子23よりも外側に、第1端子23よりも積層方向での長さが長い第2端子25が設けられていると、第2端子25により、薄膜受動素子30が受ける外部からのノイズの影響をより小さくすることができる。したがって、外部からのノイズによる薄膜受動素子30の性能低下を抑制しながら半導体素子40を好適に動作させることが可能となる。
【0053】
薄膜受動素子30の外側に設けられる第1端子23及び第2端子25の数は、1以上であれば、外部からのノイズを抑制することを実現する。ただし、薄膜受動素子30の外周のうち、上述のように第1端子23及び第2端子25により囲われている区間が多いほど外部からのノイズを抑制する効果が高められる。したがって、薄膜受動素子30の外側に設けられる第1端子23及び第2端子25の数が多いほど、ノイズを抑制することが可能となる。そして、第1端子23及び第2端子25のいずれかが薄膜受動素子30の周囲の全周を囲むように配置されていると、外部に設けられるノイズ源の配置によらず、薄膜受動素子30における外部からのノイズの影響を小さくすることができる。
【0054】
また、上記実施形態で説明したように、平面視において、薄膜受動素子30から外側に向けて第1端子23及び第2端子25がこの順に配置された上で、第1端子23同士の間隔が第2端子25同士の間隔よりも小さくされている場合、第1端子23及び第2端子25による外部からのノイズの抑制効果がさらに高められる。すなわち、外部からのノイズは、まず外側の第2端子25により低減された後、第1端子23によりさらに低減された状態で薄膜受動素子30に到達する。このように、ノイズを好適に抑制することができるため、外部からのノイズによる薄膜受動素子30の性能低下を抑制しながら半導体素子40を好適に動作させることが可能となる。ただし、第1端子23同士の間隔が第2端子25同士の間隔より大きい場合であっても、第1端子23及び第2端子25により外部からのノイズが抑制される。
【0055】
なお、隣接する第1端子23同士(もしくは第2端子25同士)の間隔が大きくなると、隣接する複数の第1端子23によるノイズ抑制の相乗効果が高められず、ノイズ抑制を十分に行うことができない可能性がある。隣接する第1端子23同士(もしくは第2端子25同士)の間隔は、十分に小さく(具体的には、隣接する第1端子23同士では100μm程度以下、隣接する第2端子25同士では300μm程度以下)することで、ノイズ抑制効果を高めることができる。なお、隣接する第1端子23同士(もしくは第2端子25同士)の間隔が、薄膜受動素子30が受けるノイズ源からのノイズの波長の半波長以下であると、ノイズ抑制の相乗効果が得られる。
【0056】
また、配線部10上に複数の薄膜受動素子30が搭載されている場合には、第1端子23(及び第2端子25)は、複数の薄膜受動素子30全体の外周を囲うように配置されていると、外部からのノイズを抑制する効果が得られる。薄膜受動素子30が受ける外部からのノイズを抑制するためには、ノイズ源となる外部の部品と薄膜受動素子30との間にノイズを低減するための第1端子23(及び第2端子25)が設けられていればよい。したがって、複数の薄膜受動素子30が搭載されている場合であっても、複数の薄膜受動素子30それぞれとノイズ源となる外部の部品との間に第1端子23(及び第2端子25)が設けられていると、ノイズを好適に抑制することができる。なお、複数の薄膜受動素子30のうち隣接する薄膜受動素子30の間にも第1端子23(及び第2端子25)が設けられていると、各薄膜受動素子30におけるノイズの影響をさらに抑制することができる。
【0057】
また、上記実施形態の電子部品搭載パッケージ1では、薄膜受動素子30と配線部10との間を電気的に接続するビア導体21が設けられている。このような構成を有することで、薄膜受動素子30と配線部10との間において電流が流れる経路を短く確保することができる。したがって、電流経路での寄生容量の発生を抑制することができ、半導体素子40としての機能を向上させることができる。また、配線の設計に係る自由度が高められ、経路設計の観点からも性能向上を図ることができる。なお、ビア導体21に代えて、他の導電材料、例えば、はんだ、Auバンプ、Cuコアボール、等を用いることができる。
【0058】
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【0059】
例えば、薄膜受動素子30及び半導体素子40の大きさや形状等に関しては適宜変更することができる。また、配線部10についても構造や配置等を適宜変更することができる。
【0060】
また、電子部品搭載パッケージにおける配線部、半導体素子、及び、薄膜受動素子の周囲の構造についても、適宜変更することができる。
【0061】
図7は、第1の変形例に係る電子部品搭載パッケージ3を示す図である。
図7に示す電子部品搭載パッケージ3は、上記実施形態で説明した電子部品搭載パッケージ1においてバンプ15が設けられた位置に、配線部10に接続する素子部(例えばメモリー等)が設けられる。具体的には、電子部品搭載パッケージ3では、半導体素子40とは反対側の配線部10に対して、素子部65が設けられている。また、素子部65と配線部10とはバンプ66を介して接続されている。このような構造とすることで、半導体素子40と素子部65との間の距離がより短くなり、半導体素子40の動作性能をより一層高めることができる。
【0062】
図8は、第2の変形例に係る電子部品搭載パッケージ4を示す図である。
図8に示す電子部品搭載パッケージ4は、上記実施形態で説明した電子部品搭載パッケージ1における半導体素子40に対して隣り合うように、素子部(例えばメモリー等)が設けられる。具体的には、電子部品搭載パッケージ4では、絶縁部20内において半導体素子40の隣に素子部65が設けられている。また、素子部65と配線部10との間は第3端子67により接続される。このように、素子部65を絶縁部20内に配置した構造とした場合でも、半導体素子40と素子部65との間の距離がより短くなり、半導体素子40の動作性能をより一層高めることができる。
【0063】
また、
図7に示す電子部品搭載パッケージ3、及び、
図8に示す電子部品搭載パッケージ4には第2端子25は設けられていない。このように、電子部品搭載パッケージ1には含まれない外部の電子部品と配線部10の導体とを電気的に接続するための第2端子25が不要な場合には、省略することもできる。