特許第6981436号(P6981436)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6981436
(24)【登録日】2021年11月22日
(45)【発行日】2021年12月15日
(54)【発明の名称】マンコンベヤの製造方法
(51)【国際特許分類】
   B66B 23/14 20060101AFI20211202BHJP
【FI】
   B66B23/14 A
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2019-19696(P2019-19696)
(22)【出願日】2019年2月6日
(65)【公開番号】特開2020-125199(P2020-125199A)
(43)【公開日】2020年8月20日
【審査請求日】2020年3月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000112705
【氏名又は名称】フジテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 雅也
(72)【発明者】
【氏名】野口 義巳
【審査官】 吉川 直也
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭50−021886(JP,U)
【文献】 特開2000−143135(JP,A)
【文献】 特開昭61−248891(JP,A)
【文献】 特開平04−129991(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 23/00−23/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
既存マンコンベヤの一部を更新することによって、改修マンコンベヤを製造するマンコンベヤの製造方法であって、
それぞれの前記マンコンベヤは、人に乗られる踏面部を有する複数のステップと、前記ステップをガイドするガイド部と、前記ステップを上方から覆うように配置され、乗降部の床を構成する床プレート部と、を備え、
前記ガイド部は、前記ステップが前記床プレート部と隣接する位置で水平方向に走行するように、前記ステップをガイドする水平ガイド部を備え、
前記改修マンコンベヤの前記水平ガイド部の長さは、前記既存マンコンベヤの前記水平ガイド部の長さよりも、長く、
前記ガイド部は、前記ステップが水平方向に対して傾斜する方向に走行するように、前記ステップをガイドする傾斜ガイド部と、前記傾斜ガイド部と前記水平ガイド部との間に配置される湾曲ガイド部と、を備え、
前記ステップが前記改修マンコンベヤの前記傾斜ガイド部にガイドされるときに前記ステップが水平方向に対して傾斜して走行する方向は、前記ステップが前記既存マンコンベヤの前記傾斜ガイド部にガイドされるときに前記ステップが水平方向に対して傾斜して走行する方向と、同じであり、
前記改修マンコンベヤの前記湾曲ガイド部の曲率半径は、前記既存マンコンベヤの前記湾曲ガイド部の曲率半径よりも、小さい、マンコンベヤの製造方法。
【請求項2】
前記ステップは、前記踏面部を有するステップ本体を備え、
前記ステップ本体に取り付けられる第1軸を軸として前記第1軸の端部に一つだけ連結される第1ローラと、前記第1ローラと前後方向に離れ、前記ステップ本体に取り付けられる第2軸を軸として前記第2軸の端部に一つだけ連結される第2ローラと、がそれぞれ設けられ、
前記ガイド部は、前記ステップをガイドするために、前記第1ローラをガイドする第1ガイド部と、前記第2ローラをガイドする第2ガイド部と、を含む、請求項1に記載のマンコンベヤの製造方法。
【請求項3】
前記改修マンコンベヤの前記床プレート部の位置は、前記既存マンコンベヤの前記床プレート部の位置と、同じである、請求項1又は2に記載のマンコンベヤの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マンコンベヤの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、マンコンベヤは、人に乗られる踏面部を有する複数のステップと、乗降部の床を構成するために、ステップを上方から覆うように配置される床プレート部とを備えている。そして、ステップが、床プレート部と隣接する位置(手前又は奥)で、水平方向に走行しているため、複数のステップの踏面部によって水平面部が形成される。これにより、水平面部と床プレート部との間の乗り移りが容易となる。
【0003】
ところで、従来、例えば、既存マンコンベヤの一部を更新することによって、改修マンコンベヤを製造する場合がある(例えば、特許文献1)。このとき、改修マンコンベヤの水平面部の長さを、既存マンコンベヤの水平面部の長さよりも、長くしたいという要望がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−285244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、課題は、改修マンコンベヤの水平面部の長さを、既存マンコンベヤの水平面部の長さよりも、長くすることができるマンコンベヤの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
マンコンベヤの製造方法は、既存マンコンベヤの一部を更新することによって、改修マンコンベヤを製造するマンコンベヤの製造方法であって、それぞれの前記マンコンベヤは、人に乗られる踏面部を有する複数のステップと、前記ステップをガイドするガイド部と、前記ステップを上方から覆うように配置され、乗降部の床を構成する床プレート部と、を備え、前記ガイド部は、前記ステップが前記床プレート部と隣接する位置で水平方向に走行するように、前記ステップをガイドする水平ガイド部を備え、前記改修マンコンベヤの前記水平ガイド部の長さは、前記既存マンコンベヤの前記水平ガイド部の長さよりも、長い。
【0007】
また、マンコンベヤの製造方法においては、前記ガイド部は、前記ステップが水平方向に対して傾斜する方向に走行するように、前記ステップをガイドする傾斜ガイド部と、前記傾斜ガイド部と前記水平ガイド部との間に配置される湾曲ガイド部と、を備え、前記改修マンコンベヤの前記湾曲ガイド部の曲率半径は、前記既存マンコンベヤの前記湾曲ガイド部の曲率半径よりも、小さい、という方法でもよい。
【0008】
また、マンコンベヤの製造方法においては、記改修マンコンベヤの前記床プレート部の位置は、前記既存マンコンベヤの前記床プレート部の位置と、同じである、という方法でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、一実施形態に係るマンコンベヤの概要図である。
図2図2は、同実施形態に係るステップの斜視図である。
図3図3は、同実施形態に係るステップの正面図である。
図4図4は、同実施形態に係るステップの要部側面図である。
図5図5は、同実施形態に係る既設マンコンベヤの要部概要図である。
図6図6は、図5のガイド部を抽出した図である。
図7図7は、同実施形態に係る改修マンコンベヤの要部概要図である。
図8図8は、図7のガイド部を抽出した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、マンコンベヤの製造方法における一実施形態について、図1図8を参照しながら説明する。なお、各図において、図面の寸法比と実際の寸法比とは、必ずしも一致しておらず、また、各図面の間での寸法比も、必ずしも一致していない。
【0011】
図1に示すように、マンコンベヤ1は、躯体に固定される構造部2と、人を搬送する搬送部3と、搬送部3を第1方向D1で挟むように配置される一対の欄干部1a,1a(図1においては、一つのみを図示している)とを備えている。また、マンコンベヤ1は、搬送部3及び欄干部1a(手摺ベルト)を駆動させる駆動部4を備えている。
【0012】
なお、第1方向D1は、水平方向であって、幅方向D1といい、第2方向D2は、水平方向で且つ幅方向D1と直交する方向であって、前後方向D2といい、第3方向D3は、鉛直方向であって、上下方向D3という。第4方向D4は、搬送部3が人を搬送する方向であって、水平方向D2に対して傾斜する傾斜方向(「搬送方向」ともいう)D4という。なお、第2〜第4方向D2〜D4は、それぞれ所定の同一仮想面に含まれる方向であって、第1方向D1は、当該仮想面に対して直交する方向である。
【0013】
また、本実施形態に係るマンコンベヤ1は、人を搬送するために、踏面が階段状になるエスカレータであるが、斯かる構成に限られない。例えば、マンコンベヤ1は、人を傾斜方向D4に搬送するために、踏面が平面状となる移動歩道(動く歩道)であってもよい。
【0014】
構造部2は、上下階の間に掛け渡されるようにして、躯体に固定されている。また、構造部2は、上方の端部と下方の端部とに、それぞれ機械室2a,2bを備えている。具体的には、構造部2は、マンコンベヤ1の各乗降部1bの下方に、機械室2a,2bを備えている。そして、構造部2は、各構成1a,3,4を支持している。なお、構造部2の構成は、特に限定されないが、例えば、構造部2は、トラス構造又はケタ構造とすることができる。
【0015】
搬送部3は、無端回転する環状の走行部3aと、走行部3aに対して回転可能に接続され、人が乗る踏面を有する複数のステップ5とを備えている。走行部3aは、幅方向D1に離れて一対設けられている(図1においては、一つのみ図示している)。そして、複数のステップ5は、一対の走行部3a,3aの間に配置され、それぞれの走行部3aに対して回転可能に接続されている。
【0016】
駆動部4は、ステップ5が反転するように、走行部3aが巻き掛けられる一対の回転部(例えば、スプロケット)4a,4aと、回転部4aを回転させる駆動源(例えば、モータ)4bとを備えている。そして、上方の回転部4a及び駆動源4bは、上方の機械室2aに収容されており、下方の回転部4aは、下方の機械室2bに収容されている。なお、回転部4aは、構造部2に回転可能に接続されている。
【0017】
また、マンコンベヤ1は、各乗降部1bの床を構成する床プレート部1cを備えている。床プレート部1cは、構造部2の上に載せられており、構造部2に支持されている。そして、床プレート部1cは、各機械室2a,2bを上方から覆うように、配置されている。これにより、床プレート部1cは、ステップ5を上方から覆うように、配置されている。なお、床プレート部1cは、例えば、フロアプレート(ライディングプレート)と、端部にコムが取り付けられたコムプレートとを含んでいる。
【0018】
また、ステップ5は、所定の走行経路を走行する。具体的には、ステップ5は、人を搬送するための搬送経路と、搬送経路よりも下方の経路であって、搬送経路に戻るための戻り経路と、走行経路の各端部の経路であって、搬送経路から戻り経路へ(又は、戻り経路から搬送経路へ)反転する反転経路と、を走行する。そして、ステップ5は、搬送経路を走行する際に、構造部2から露出して走行する。一方で、ステップ5は、反転経路及び戻り経路を走行する際に、構造部2の内部を走行する。
【0019】
ところで、ステップ5における幅方向D1は、ステップ5の位置(搬送経路、戻り経路、反転経路)に関わらず一定であるが、ステップ5におけるそれ以外の方向D2〜D4は、ステップ5の位置によって変わる。そこで、本明細書及び各図において、ステップ5における各方向D2〜D4は、ステップ5が搬送経路に位置する際の、各方向D2〜D4を使用する。
【0020】
図2図4に示すように、搬送部3は、一対の走行部3a,3aにそれぞれ連結される連結軸3bを備えており、ステップ5は、連結軸3bに回転可能に連結されている。これにより、ステップ5は、走行部3aに対して回転可能に接続されている。なお、走行部3aの構成は、特に限定されないが、本実施形態においては、走行部3aは、チェーン3cと、チェーン3cに回転可能に接続される第1ローラ3dとを備えている。
【0021】
ステップ5は、ステップ本体5aと、ステップ本体5aに回転可能に接続される第2ローラ5bとを備えている。ステップ本体5aは、人に乗られる踏面部5cと、湾曲状に形成される蹴上部5dと、搬送部3の連結軸3bに回転可能に連結される連結部5eとを備えている。
【0022】
なお、マンコンベヤ1は、ステップ5が走行経路を走行するように、ステップ5をガイドするガイド部6,7を備えている。具体的には、マンコンベヤ1は、第1ローラ3dをガイドする第1ガイド部6と、第2ローラ5bをガイドする第2ガイド部7とを備えている。そして、第1ガイド部6及び第2ガイド部7は、構造部2(図1参照)に固定されている。
【0023】
図5及び図6に示すように、各ガイド部6,7は、ステップ5が搬送経路を走行するように、ステップ5をガイドする搬送ガイド部6a,7aと、ステップ5が戻り経路を走行するように、ステップ5をガイドする戻りガイド部6b,7bとを備えている。なお、第2ガイド部7は、ステップ5が反転経路を走行するように、ステップ5をガイドする反転ガイド部7cを備えている。
【0024】
各ガイド部6,7の搬送ガイド部6a,7aは、ステップ5が床プレート部1cと隣接する位置で水平方向(前後方向)D2に走行するように、ステップ5をガイドする水平ガイド部6d,7dを備えている。これにより、ステップ5が水平方向(前後方向)D2に走行しているため、床プレート部1cと隣接する位置に、複数のステップ5の踏面部5cによって水平面部1dが形成される。
【0025】
また、各ガイド部6,7の搬送ガイド部6a,7aは、ステップ5が傾斜方向D4に走行するように、ステップ5をガイドする傾斜ガイド部6e,7eと、傾斜ガイド部6e,7eと水平ガイド部6d,7dとの間に配置される湾曲ガイド部6f,7fと、を備えている。なお、図示していないが、傾斜ガイド部6e,7e及び湾曲ガイド部6f,7fは、マンコンベヤ1の下方側にも備えられている。
【0026】
図5及び図6図7及び図8も同様)において、第2ガイド部7の傾斜ガイド部7eは、第1ガイド部6の傾斜ガイド部6eと重なっている。また、図6図8も同様)において、点P1は、第1ガイド部6の水平ガイド部6dと湾曲ガイド部6fとの境界を示し、点P2は、第1ガイド部6の湾曲ガイド部6fと傾斜ガイド部6eとの境界を示している。
【0027】
点P3は、第2ガイド部7の水平ガイド部7dと湾曲ガイド部7fとの境界を示し、点P4は、第2ガイド部7の湾曲ガイド部7fと傾斜ガイド部7eとの境界を示している。点P5は、第2ガイド部7の搬送ガイド部7a(水平ガイド部7d)と反転ガイド部7cとの境界を示し、点P6は、第2ガイド部7の反転ガイド部7cと戻りガイド部7bとの境界を示している。
【0028】
ここで、既存マンコンベヤ1から、改修マンコンベヤ1を製造する方法を、図5図8を参照しながら説明する。なお、図5及び図6は、既設マンコンベヤ1を示しており、図7及び図8は、改修マンコンベヤ1を示している。
【0029】
図5及び図6に示すような既存マンコンベヤ1の一部を更新することによって、図7及び図8に示すような改修マンコンベヤ1を製造する。既存マンコンベヤ1の更新する部材は、第1及び第2ガイド部6,7の少なくとも一方を含んでいれば、特に限定されない。例えば、既存マンコンベヤ1の構造部2を除く部材を更新してもよく、また、例えば、第1及び第2ガイド部6,7のみを更新してもよい。
【0030】
そして、改修マンコンベヤ1の各水平ガイド部6d,7dの長さW1,W2は、既存マンコンベヤ1の各水平ガイド部6d,7dの長さW3,W4よりも、それぞれ長くなっている(W1>W3、W2>W4)。これにより、改修マンコンベヤ1の水平面部1dの長さW5は、既存マンコンベヤ1の水平面部1dの長さW6よりも、長くなっている。
【0031】
ところで、一般的に、構造部2は、更新されることなく、再利用される。そこで、改修マンコンベヤ1の各湾曲ガイド部6f,7fの曲率半径R1,R2は、既存マンコンベヤ1の各湾曲ガイド部6f,7fの曲率半径R3,R4よりも、それぞれ小さくなっている。
【0032】
これにより、水平ガイド部6d,7dの長さW1〜W4が変化したにも関わらず、既存マンコンベヤ1の回転部4aの位置と、改修マンコンベヤ1の回転部4aの位置とが、同じとなっている。したがって、構造部2、具体的には、機械室2aを改修・更新(拡張)することなく、改修マンコンベヤ1の水平面部1dの長さW5を、既存マンコンベヤ1の水平面部1dの長さW6よりも、長くすることができている。
【0033】
しかも、既存マンコンベヤ1の床プレート部1cの位置と、改修マンコンベヤ1の床プレート部1cの位置とは、同じである。具体的には、既存マンコンベヤ1の床プレート部1cの端部1eの位置と、改修マンコンベヤ1の床プレート部1cの端部1eの位置とは、同じである。
【0034】
なお、図示していないが、床プレート部1cの端部1eには、コム(櫛状に形成される部材)が設けられている。また、既存マンコンベヤ1の各部1c,1e,4aの位置と、改修コンベヤ1の各部1c,1e,4aの位置とが「同じ」であるとは、完全に同じである場合だけでなく、150mm以内のズレ、好ましくは、50mm以内のズレを有するような、略同じである場合も含む。
【0035】
以上より、本実施形態に係るマンコンベヤ1の製造方法は、既存マンコンベヤ1の一部を更新することによって、改修マンコンベヤ1を製造するマンコンベヤ1の製造方法であって、それぞれの前記マンコンベヤ1は、人に乗られる踏面部5cを有する複数のステップ5と、前記ステップ5をガイドするガイド部6,7と、前記ステップ5を上方から覆うように配置され、乗降部1bの床を構成する床プレート部1cと、を備え、前記ガイド部6,7は、前記ステップ5が前記床プレート部1cと隣接する位置で水平方向D2に走行するように、前記ステップ5をガイドする水平ガイド部6d,7dを備え、前記改修マンコンベヤ1の前記水平ガイド部6d,7dの長さW1,W2は、前記既存マンコンベヤ1の前記水平ガイド部6d,7dの長さW3,W4よりも、長い。
【0036】
斯かる方法によれば、改修マンコンベヤ1の水平ガイド部6d,7dの長さW1,W2は、既存マンコンベヤ1の水平ガイド部6d,7dの長さW3,W4よりも、長くなる。これにより、改修マンコンベヤ1の水平面部1dの長さW5を、既存マンコンベヤ1の水平面部1dの長さW6よりも、長くすることができる。
【0037】
また、本実施形態に係るマンコンベヤ1の製造方法においては、前記ガイド部6,7は、前記ステップ5が水平方向D2に対して傾斜する方向D4に走行するように、前記ステップ5をガイドする傾斜ガイド部6e,7eと、前記傾斜ガイド部6e,7eと前記水平ガイド部6d,7dとの間に配置される湾曲ガイド部6f,7fと、を備え、前記改修マンコンベヤ1の前記湾曲ガイド部6f,7fの曲率半径R1,R2は、前記既存マンコンベヤ1の前記湾曲ガイド部6f,7fの曲率半径R3,R4よりも、小さい。
【0038】
斯かる方法によれば、改修マンコンベヤ1の湾曲ガイド部6f,7fの曲率半径R1,R2は、既存マンコンベヤ1の湾曲ガイド部6f,7fの曲率半径R3,R4よりも、小さくなる。これにより、改修マンコンベヤ1の水平ガイド部6d,7dの長さW1,W2が、既存マンコンベヤ1の水平ガイド部6d,7dの長さW3,W4よりも、長くなるにも関わらず、改修マンコンベヤ1の各部1c,1e,4aの位置が既存マンコンベヤ1の各部1c,1e,4aの位置から大きく変わることを抑制することができる。
【0039】
また、本実施形態に係るマンコンベヤ1の製造方法においては、前記改修マンコンベヤ1の前記床プレート部1cの位置は、前記既存マンコンベヤ1の前記床プレート部1cの位置と、同じある。
【0040】
斯かる方法によれば、改修マンコンベヤ1の床プレート部1cは、既存マンコンベヤ1の床プレート部1cの位置と同じ位置に、設置される。これにより、改修マンコンベヤ1の床プレート部1cの位置が既存マンコンベヤ1の床プレート部1cの位置から変わることを防止することができる。
【0041】
なお、マンコンベヤ1及びその製造方法は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、マンコンベヤ1及びその製造方法は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に一つ又は複数選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0042】
(1)上記実施形態に係るマンコンベヤ1の製造方法においては、改修マンコンベヤ1の湾曲ガイド部6f,7fの曲率半径R1,R2は、既存マンコンベヤ1の湾曲ガイド部6f,7fの曲率半径R3,R4よりも、小さい。しかしながら、マンコンベヤ1の製造方法は、斯かる構成に限られない。例えば、改修マンコンベヤ1の湾曲ガイド部6f,7fの曲率半径R1,R2は、既存マンコンベヤ1の湾曲ガイド部6f,7fの曲率半径R3,R4と、同じでもよい。
【0043】
(2)また、上記実施形態に係るマンコンベヤ1の製造方法においては、既存マンコンベヤ1の床プレート部1cの位置と、改修マンコンベヤ1の床プレート部1cとの位置は、同じである。しかしながら、マンコンベヤ1の製造方法は、斯かる構成に限られない。例えば、既存マンコンベヤ1の床プレート部1cの位置と、改修マンコンベヤ1の床プレート部1cとの位置は、異なっていてもよい。
【符号の説明】
【0044】
1…マンコンベヤ、1a…欄干部、1b…乗降部、1c…床プレート部、1d…水平面部、1e…端部、2…構造部、2a…機械室、2b…機械室、3…搬送部、3a…走行部、3b…連結軸、3c…チェーン、3d…第1ローラ、4…駆動部、4a…回転部、4b…駆動源、5…ステップ、5a…ステップ本体、5b…第2ローラ、5c…踏面部、5d…蹴上部、5e…連結部、6…第1ガイド部、6a…搬送ガイド部、6b…戻りガイド部、6d…水平ガイド部、6e…傾斜ガイド部、6f…湾曲ガイド部、7…第2ガイド部、7a…搬送ガイド部、7b…戻りガイド部、7c…反転ガイド部、7d…水平ガイド部、7e…傾斜ガイド部、7f…湾曲ガイド部、D1…幅方向、D2…前後方向(水平方向)、D3…上下方向、D4…傾斜方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8