(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
<第1の実施形態>
本実施形態の監視システムは、データ伝送距離が長くなる設備の監視に適したデータ伝送の仕組みを備える。監視内容は、設備の異常や故障予兆の有無の監視である。以下、詳細に説明する。
【0012】
図1に、本実施形態の監視システムの機能ブロック図の一例を示す。図示するように、監視システムは、複数の第1の処理装置10と、第2の処理装置20と、第3の処理装置30とを有する。
【0013】
複数の第1の処理装置10は、監視対象の設備40に取り付けられる。図では第1の処理装置10の数が3であるが、これに限定されない。監視対象の設備40は、ベルトコンベア等が例示されるが、これに限定されない。
【0014】
複数の第1の処理装置10は、各々が振動センサを有する。振動センサは、監視対象の設備40に生じた振動を測定する。振動センサは、一軸方向の加速度を測定する一軸加速度センサであってもよいし、三軸方向の加速度を測定する三軸加速度センサであってもよいし、その他であってもよい。なお、複数の第1の処理装置が備える振動センサは、同種の振動センサであってもよいし、複数種類の振動センサが混在してもよい。例えば、複数の第1の処理装置10の中に、一軸加速度センサを備えるものと、三軸加速度センサを備えるものとが混在してもよいし、複数の第1の処理装置10のすべてが三軸加速度センサを備えてもよいし、複数の第1の処理装置10のすべてが一軸加速度センサを備えてもよい。
【0015】
第1の処理装置10は、「振動センサの測定データを第2の処理装置20に送信する処理」、「振動センサの測定データを加工し、測定データの加工データ(以下単に「加工データ」という)を第2の処理装置20に送信する処理」及び「測定データ又は加工データに基づき監視対象の設備40の異常の有無を判定し、判定結果を第2の処理装置20に送信する処理」の中の少なくとも1つを実行する。なお、第1の処理装置10は全ての測定データ及び/又は加工データを第2の処理装置20に送信してもよいし、一部の測定データ及び/又は加工データを第2の処理装置20に送信してもよい。
【0016】
第2の処理装置20は、監視対象の設備40の近傍に設置される。複数の第1の処理装置10各々と第2の処理装置20との距離は、1m以上100m以下である。複数の第1の処理装置10各々と第2の処理装置20との間の通信の規格は、比較的データ量が多いデータの伝送に適したものが好ましい。伝送距離が比較的短い複数の第1の処理装置10各々と第2の処理装置20とは、ケーブルを介して通信する。通信規格はRS485等が例示されるが、これに限定されない。
【0017】
なお、第1の処理装置10、第2の処理装置20及びケーブルは、屋外設置等を考慮し、耐水・耐塵(例:IP67)構造としてもよい。
【0018】
第2の処理装置20は、「第1の処理装置10から受信した判定結果を第3の処理装置30に送信する処理」及び「第1の処理装置10から受信した測定データ及び/又は加工データに基づき監視対象の設備40の異常の有無を判定し、その判定結果を第3の処理装置30に送信する処理」の少なくとも一方を実行する。
【0019】
第3の処理装置30は、監視対象の設備40、第1の処理装置10及び第2の処理装置20から比較的離れた位置に設置される。第3の処理装置30は、例えば、事務所や監視センター等に設置される。第2の処理装置20と第3の処理装置30との距離は、50m以上、好ましくは100m以上である。第3の処理装置30を監視対象の設備40から離すほど、例えば第3の処理装置30を操作するオペレータの安全性が確保される等のメリットが得られる。このように第2の処理装置20と第3の処理装置30とは比較的離れる傾向となるので、無線で通信する。第2の処理装置20と第3の処理装置30との間の無線通信の周波数は400MHz以上5.3GHz以下(例:920MHz)である。
【0020】
第3の処理装置30は、第2の処理装置20から受信した判定結果を、出力装置を介して出力する。例えば、第3の処理装置30は、当該判定結果をディスプレイに表示する。オペレータは、第3の処理装置30から出力された情報に基づき、監視対象の設備40の状態を監視する。また、第3の処理装置30は第2の処理装置20から受信した判定結果を記憶装置に記憶させてもよい。
【0021】
次に、本実施形態の装置のハードウエア構成の一例について説明する。本実施形態の各装置(第1の処理装置10、第2の処理装置20及び第3の処理装置30各々)が備える各機能部は、任意のコンピュータのCPU(Central Processing Unit)、メモリ、メモリにロードされるプログラム、そのプログラムを格納するハードディスク等の記憶ユニット(あらかじめ装置を出荷する段階から格納されているプログラムのほか、CD(Compact Disc)等の記憶媒体やインターネット上のサーバ等からダウンロードされたプログラムをも格納できる)、ネットワーク接続用インターフェイスを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。
【0022】
図2は、本実施形態の各装置のハードウエア構成を例示するブロック図である。
図1に示すように、各装置は、プロセッサ1A、メモリ2A、入出力インターフェイス3A、周辺回路4A、バス5Aを有する。周辺回路4Aには、様々なモジュールが含まれる。処理装置は周辺回路4Aを有さなくてもよい。
【0023】
バス5Aは、プロセッサ1A、メモリ2A、周辺回路4A及び入出力インターフェイス3Aが相互にデータを伝送するためのデータ伝送路である。プロセッサ1Aは、例えばCPU、GPU(Graphics Processing Unit)などの演算処理装置である。メモリ2Aは、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などのメモリである。入出力インターフェイス3Aは、入力装置、外部装置、外部サーバ、センサ等から情報を取得するためのインターフェイスや、出力装置、外部装置、外部サーバ等に情報を出力するためのインターフェイスなどを含む。入力装置は、例えばキーボード、マウス、マイク等である。出力装置は、例えばディスプレイ、スピーカ、プリンター、メーラ等である。プロセッサ1Aは、各モジュールに指令を出し、それらの演算結果をもとに演算を行うことができる。
【0024】
以上、本実施形態の監視システムによれば、監視対象の設備40に取り付けた振動センサの測定データに基づき、監視対象の設備40における異常の有無を監視することができる。このため、信頼度の高い監視が実現される。
【0025】
また、本実施形態の監視システムによれば、オペレータは、監視対象の設備40から比較的離れた位置に設置された第3の処理装置30を介して、監視対象の設備40における異常の有無を監視することができる。このため、オペレータは、監視対象の設備40から離れた安全な場所で、監視を行うことができる。
【0026】
また、本実施形態の監視システムによれば、監視対象の設備40に取り付けられた第1の処理装置10及び/又はその近傍に設置された第2の処理装置20が、振動センサの測定データ及び/又は加工データに基づき監視対象の設備40の異常の有無を判定する。そして、判定結果のみが第3の処理装置30に送信される。
【0027】
すなわち、測定データ及び/又は加工データのように比較的データ量が多いデータの伝送は、比較的距離が短い第1の処理装置10及び第2の処理装置20間で行われる。そして、比較的距離が長い第2の処理装置20及び第3の処理装置30間では、判定結果のように比較的データ量が少ないデータの伝送が行われる。本実施形態の監視システムでは、比較的データ量が多いデータが、比較的距離が長い装置間で伝送される必要がない。このような本実施形態の監視システムによれば、通信遅延等の通信トラブルが生じる不都合を軽減できる。
【0028】
また、本実施形態の監視システムによれば、測定データ及び/又は加工データのように比較的データ量が多いデータの伝送は、ケーブルを介して行う。このため、通信遅延等の通信トラブルが生じる不都合を軽減できる。
【0029】
また、本実施形態によれば、比較的距離が長い2つの装置間(第2の処理装置20と第3の処理装置30との間)の通信は無線で行う。このため、長いケーブルを介して通信を行う場合に生じ得る配線の問題を回避できる。なお、第2の処理装置20と第3の処理装置30との間で伝送されるデータは判定結果であり、比較的データ量が少ない。このため、無線通信であっても、通信トラブルを起こすことなくデータの伝送を行うことができる。
【0030】
このように、本実施形態の監視システムは、データ伝送距離が長くなる設備の監視に適したデータ伝送の仕組みを備える監視システムである。
【0031】
<第2の実施形態>
図3に本実施形態の監視システムの機能ブロック図の一例を示す。図示するように、本実施形態の監視システムは、接続ボックス50を有する点で、第1の実施形態の監視システムと異なる。本実施形態の監視システムのその他の構成は、第1の実施形態の監視システムと同様である。
【0032】
接続ボックス50は、複数の第1の処理装置10各々から受信した情報を第2の処理装置20に送信する中継機器である。接続ボックス50は第2の処理装置20に近接して設置される。複数の第1の処理装置10各々と接続ボックス50とは、ケーブルを介して通信する。通信規格はRS485等が例示されるが、これに限定されない。第2の処理装置20と接続ボックス50とは、無線で通信してもよいし、ケーブルを介して通信してもよい。接続ボックス50は、屋外設置等を考慮し、耐水・耐塵(例:IP67)構造としてもよい。
【0033】
本実施形態の監視システムによれば、第1の実施形態の監視システムと同様な作用効果を実現できる。また、接続ボックス50を備えることで、複数の第1の処理装置10と第2の処理装置20との間のデータの伝送を円滑に行うことができる。
【0034】
<第3の実施形態>
本実施形態の監視システムは、第2の実施形態(
図3参照)と同様の構成を有し、構成がより具体化される。なお、第1の実施形態(
図1参照)と同様な構成を有してもよい。
【0035】
まず、本実施形態の監視対象の設備40及び第1の処理装置10の取り付け方法を説明する。
図4に示すように、監視対象の設備40はベルトコンベアである。そして、複数のプーリ60の一部又は全部に第1の処理装置10が取り付けられる。なお、監視対象の設備40及び第1の処理装置10の取り付け位置はあくまで一例であり、その他の構成とすることもできる。
【0036】
次に、第1の処理装置10及び第2の処理装置20の機能ブロック図を説明する。
【0037】
図5に、第1の処理装置10の機能ブロック図の一例を示す。図示するように、第1の処理装置10は、センサ部11と、第1のデータ処理部12と、第1の送信部13と、第1のモード管理部14と、第1の受信部15とを有する。
【0038】
図6に、第2の処理装置20の機能ブロック図の一例を示す。図示するように、第2の処理装置20は、第2の受信部21と、判断部22と、第2のデータ処理部23と、第2−2の送信部24と、第2のモード管理部25と、第2−1の送信部26とを有する。
【0039】
本実施形態の監視システムは、第1のモード及び第2のモードを有する。監視システムは、第1のモード及び第2のモードのいずれかのモードとなり、それらモードを交互に切り替えることができる。
【0040】
第1のモード時の監視システムは、第2のモード時に比べて簡易な異常有無判定を行う。第1のモード時には、複数の第1の処理装置10各々が異常有無判定を行う。第2のモード時の監視システムは、第1のモード時に比べて詳細な異常有無判定を行う。第2のモード時には、第2の処理装置20が異常有無判定を行う。
【0041】
以下、
図5及び
図6の機能ブロック図を用いて、「第1のモード時の第1の処理装置10及び第2の処理装置20の処理内容」、「第2のモード時の第1の処理装置10及び第2の処理装置20の処理内容」及び「モードの決定方法」をこの順に説明する。
【0042】
「第1のモード時の第1の処理装置10及び第2の処理装置20の処理内容」
まず、
図5を用いて、第1のモード時の第1の処理装置10の処理内容を説明する。
【0043】
センサ部11は、第1の実施形態で説明した振動センサを有する。第1のモードの間、センサ部11は、振動センサによる測定を継続する。
【0044】
第1のデータ処理部12は、振動センサの測定データに基づき監視対象の設備40の異常の有無を判定する。第1のモードの間、第1のデータ処理部12は、所定時間毎に、最新の測定データに基づく上記判定を繰り返し行う。
【0045】
ここで、第1のデータ処理部12による判定の方法を説明する。まず、監視対象の設備40に異常が生じている時に測定データや加工データに現れる特徴量(以下、「異常時特徴量」という)がデータベースに登録されている。そして、測定データや加工データから異常時特徴量が抽出された場合、第1のデータ処理部12は、監視対象の設備40に異常が生じていると判定する。一方、測定データや加工データから異常時特徴量が抽出されていない場合、第1のデータ処理部12は、監視対象の設備40に異常が生じていないと判定する。
【0046】
異常時特徴量は、ある時点の特徴であってもよいし、時系列な変化の特徴であってもよい。また、異常時特徴量は一つの種類の値で定義されてもよいし、複数の種類の値の組合せで定義されてもよい。
【0047】
測定データから抽出される値としては、時間軸に対する所定の軸方向の振動の大きさを示す波形において所定時間枠の中に現れるピークの値、当該波形において当該所定時間枠の中に現れる複数のピークの値の加算平均値、当該加算平均値に対する任意のピークの値の大きさ(ピーク値/加算平均値)、当該波形において当該所定時間枠の中で観察された振動の大きさの積算値、当該積算値に対する任意のピークの値の大きさ(ピーク値/積算値)、S/N比等が例示される。
【0048】
また、加工データとしては、測定データ(時間軸に対する所定の軸方向の振動の大きさを示す波形)をフーリエ変換して得られたデータが例示される。そして、このような加工データから抽出される値としては、高次波等の特定の周波数における値の加算平均値、部分積算値等が例示される。また、加工データとしては、測定データ(時間軸に対する所定の軸方向の振動の大きさを示す波形)と基準データとの差分データ等が例示される。
【0049】
第1の送信部13は、第1のデータ処理部12の判定結果(監視対象の設備40における異常の有無)を第2の処理装置20に送信する。第1のモードの間、第1の送信部13は、所定時間毎に、最新の判定結果の送信を繰り返し行う。
【0050】
なお、第1の送信部13は、第1のモードの間、測定データ及び/又は加工データを第2の処理装置20に送信する。例えば、第1の送信部13は、所定時間毎に、所定時間分の測定データ及び/又は加工データを第2の処理装置20に送信する。
【0051】
次に、
図6を用いて、第1のモード時の第2の処理装置20の処理内容を説明する。
【0052】
第2の受信部21は、複数の第1の処理装置10各々から、第1の処理装置10の判定結果と、測定データ及び/又は加工データを受信する。
【0053】
判断部22は、第1の処理装置10の判定結果が「監視対象の設備40に異常有」を示すか、「監視対象の設備40に異常無」を示すかを判断する。
【0054】
第1の処理装置10の判定結果が異常無を示す場合、第2−2の送信部24は、その第1の処理装置10の判定結果を第3の処理装置30に送信する。
【0055】
一方、第1の処理装置10の判定結果が異常有を示す場合、第2のデータ処理部23は、その第1の処理装置10から受信した測定データ又は加工データに基づき監視対象の設備40の異常の有無を判定する。そして、第2−2の送信部24は、第2の処理装置20の判定結果を第3の処理装置30に送信する。なお、第2−2の送信部24は、第2の処理装置20の判定結果に加えて、第1の処理装置10の判定結果を第3の処理装置30に送信してもよい。
【0056】
ここで、第2のデータ処理部23による判定の方法を説明する。第2のデータ処理部23は、第1のデータ処理部12よりも精度の高い判定を行う。第2のデータ処理部23の判定方法は当該条件を満たすように設計される。例えば、第2のデータ処理部23は、第1のデータ処理部12による判定と同様な方法で、監視対象の設備40の異常の有無を判定することができる。この場合に、第1のデータ処理部12よりも精度の高い判定を実現する手段は様々であるが、例えばサンプリングレートを異ならせる等の手段で実現してもよい。その他、第2のデータ処理部23は、第1のデータ処理部12による判定と異なる方法で、監視対象の設備40の異常の有無を判定してもよい。具体的には、機械学習(例:ディープラーニング)の技術を利用して、監視対象の設備40の異常の有無を判定する方法などが例示される。
【0057】
「第2のモード時の第1の処理装置10及び第2の処理装置20の処理内容」
まず、
図5を用いて、第2のモード時の第1の処理装置10の処理内容を説明する。
【0058】
センサ部11は、第2のモードの間、振動センサによる測定を継続する。
【0059】
第2のモードの間、第1のデータ処理部12は、監視対象の設備40の異常の有無の判定を行わない。なお、第1のデータ処理部12は、測定データを加工して加工データを生成する処理は実行してもよい。
【0060】
第1の送信部13は、測定データ及び/又は加工データを第2の処理装置20に送信する。第2のモードの間、第1の送信部13は、所定時間毎に、所定時間分の測定データ及び/又は加工データを第2の処理装置20に送信する。なお、第2のモードの間、第1の送信部13は、第1の処理装置10の判定結果を第2の処理装置20に送信しない。
【0061】
次に、
図6を用いて、第2のモード時の第2の処理装置20の処理内容を説明する。
【0062】
第2の受信部21は、複数の第1の処理装置10各々から、測定データ及び/又は加工データを受信する。第2のデータ処理部23は、測定データ又は加工データに基づき監視対象の設備40の異常の有無を判定する。そして、第2−2の送信部24は、第2の処理装置20の判定結果を第3の処理装置30に送信する。第2のデータ処理部23による判定の方法は、「第1のモード時の第1の処理装置10及び第2の処理装置20の処理内容」で説明したものと同様である。
【0063】
「モードの決定方法」
まず、
図6の機能ブロック図を用いて、第2の処理装置20の処理内容を説明する。
【0064】
第2のモード管理部25は、第1の処理装置10から受信した測定データ及び/又は加工データに基づき、監視対象の設備40の状態を推定する。そして、第2のモード管理部25は、推定した監視対象の設備40の状態に基づきモードを決定する。
【0065】
本実施形態の場合、第2のモード管理部25は、測定データ又は加工データに基づきプーリ60の回転速度を推定する。例えば、測定データや加工データに繰り返し現れる特徴の出現時間間隔(先に出現してから次に出現するまでの時間間隔)を、プーリ60が1周するのに要する時間として、回転速度を算出してもよい。
【0066】
そして、推定した回転速度が基準値以下の場合、第2のモード管理部25は第2のモードを決定する。一方、推定した回転速度が基準値より大の場合、第2のモード管理部25は第1のモードを決定する。
【0067】
このように、本実施形態の監視システムは、プーリ60の回転状態(ベルトコンベアの速度)に応じて、簡易判定を行う第1のモード及び詳細判定を行う第2のモードを切り換えることができる。
【0068】
第2の処理装置20は、現在のモードを示す情報を自記憶装置内に記憶しておく。そして、第2のモード管理部25は、決定内容に基づき、自記憶装置内に記憶されている現在のモードを示す情報を更新する。
【0069】
第1のモード時及び第2のモード時いずれであっても、第2のモード管理部25は、所定の時間間隔で繰り返し、上述したモードを決定する処理を実行することができる。
【0070】
第2−1の送信部26は、第2のモード管理部25が決定したモードを複数の第1の処理装置10各々に通知する。なお、第2−1の送信部26は、第2のモード管理部25が決定したモードがその時の現在のモードと異なる場合(すなわち、モードが切り替わる場合)に、複数の第1の処理装置10各々に通知してもよい。そして、第2のモード管理部25が決定したモードがその時の現在のモードと同じである場合(すなわち、モードが切り替わらない場合)には、複数の第1の処理装置10各々に通知しなくてもよい。
【0071】
次に、
図5の機能ブロック図を用いて、第1の処理装置10の処理内容を説明する。
【0072】
第1の受信部15は、第2の処理装置20からモードの通知を受信する。第1の処理装置10は、現在のモードを示す情報を自記憶装置内に記憶しておく。そして、第1のモード管理部14は、第1の受信部15が第2の処理装置20から受信した通知内容に基づき、自記憶装置内に記憶されている現在のモードを示す情報を更新する。
【0073】
次に、
図7のフローチャートを用いて、第1の処理装置10の処理の流れの一例を説明する。第1の処理装置10のセンサ部11は、振動センサによる測定を継続している。そして、第1の処理装置10は、所定時間毎にS11乃至S14の処理を実行する。
【0074】
S10では、第1の処理装置10は所定の処理を実行するタイミングになったか判断する。実行タイミングになった場合(S10のYes)、第1のモード管理部14は現在のモードを確認する(S11)。
【0075】
現在のモードが第1のモードである場合(S11の第1のモード)、第1のデータ処理部12は測定データ及び/又は加工データに基づき監視対象の設備40の異常の有無を判定する(S12)。そして、第1の送信部13は、第1のデータ処理部12の判定結果と、その判定に用いた測定データ及び/又は加工データとを第2の処理装置20に送信する(S13)。
【0076】
一方、現在のモードが第2のモードである場合(S11の第2のモード)、第1の送信部13は、測定データ及び/又は加工データを第2の処理装置20に送信する(S14)。
【0077】
以降、第1の処理装置10は、処理を終了する入力がなければ(S15のNo)、同様の処理を継続する。
【0078】
次に、
図8のフローチャートを用いて、第2の処理装置20の処理の流れの一例を説明する。
【0079】
第2の受信部21が第1の処理装置10から情報を受信すると(S30のYes)、第2のモード管理部25は現在のモードを確認する(S31)。
【0080】
現在のモードが第1のモードである場合(S31の第1のモード)、第2の受信部21が第1の処理装置10から受信した情報の中に、第1の処理装置10の判定結果が含まれる。判断部22は、当該判定結果が「監視対象の設備40に異常有」を示すか、「監視対象の設備40に異常無」を示すかを判断する。
【0081】
第1の処理装置10の判定結果が異常無を示す場合(S34の異常無)、第2−2の送信部24は、第2の受信部21が受信した第1の処理装置10の判定結果を第3の処理装置30に送信する(S35)。
【0082】
一方、第1の処理装置10の判定結果が異常有を示す場合(S34の異常有)、また、現在のモードが第2のモードである場合(S31の第2のモード)、第2のデータ処理部23は第2の受信部21が受信した情報に含まれる測定データ及び/又は加工データに基づき、監視対象の設備40の異常の有無を判定する(S32)。そして、第2−2の送信部24は、第2の処理装置20の判定結果を第3の処理装置30に送信する(S33)。
【0083】
以降、第2の処理装置20は、処理を終了する入力がなければ(S36のNo)、同様の処理を継続する。
【0084】
次に、
図9のフローチャートを用いて、第2の処理装置20の処理の流れの他の一例を説明する。
【0085】
第2の受信部21が第1の処理装置10から測定データ及び/又は加工データを受信すると(S50のYes)、第2のモード管理部25は、プーリ60の回転速度を推定する(S51)。そして、推定した回転速度が基準値以下である場合(S52のYes)、第2のモード管理部25は第2のモードを決定する(S53)。一方、回転速度が基準値以下でない場合(S52のNo)、第2のモード管理部25は第1のモードを決定する(S54)。
【0086】
そして、新たに決定されたモードがその時の現在のモードと異なる場合、すなわちモードが切り替わる場合(S55のYes)、第2のモード管理部25は自記憶措置に記憶されている現在のモードを示す情報を更新する(S56)。また、第2−1の送信部26は、複数の第1の処理装置10に新たに決定されたモードを通知する(S56)。一方、新たに決定されたモードがその時の現在のモードと同じである場合、すなわちモードが切り替わらない場合(S55のNo)、S56の処理は実行されない。
【0087】
以降、第2の処理装置20は、処理を終了する入力がなければ(S57のNo)、同様の処理を継続する。
【0088】
以上、本実施形態の監視システムによれば第1及び第2の実施形態の監視システムと同様な作用効果を実現できる。
【0089】
また、本実施形態の監視システムによれば、第2の処理装置20による詳細な異常有無の判定は必要な場合のみに抑え、その他の場合は第1の処理装置10による簡易な異常有無の判定とすることができる。このため、常時詳細な異常有無の判定を行う場合に比べて、監視システムの処理負担を軽減できる。また、必要な場合には詳細な異常有無の判定を行うので、信頼度の高い監視システムが実現される。
【0090】
なお、必要な場合は、例えば第1の処理装置10により異常有と判定された場合である。監視対象の設備40に異常が有る場合、監視対象の設備40の動作を停止させる等の処置がとられる。監視対象の設備40の動作の停止は、多大な損害が発生する為、極力避けたいアクションである。そこで、第1の処理装置10による簡易な判定で異常有と判定された場合には、第2の処理装置20による詳細な判定を行い、第2の処理装置20の判定結果を出力する。これにより、監視システムから出力される「異常有の判定結果」の信頼度を高めることができる。結果、誤った「異常有」の判定により不要に監視対象の設備40の動作を停止してしまう不都合等を抑制できる。
【0091】
その他、必要な場合、プーリ60の回転速度が基準値以下の場合である。この場合、監視対象の設備40に伝搬する振動エネルギーが小さいため、異常を示す特徴を見落としてしまう恐れがある。このような場合に第2の処理装置20による詳細な異常有無の判定を行うことで、小さい予兆も見落とさない信頼度の高い監視システムが実現される。
【0092】
<第4の実施形態>
本実施形態の監視システムは、第3の実施形態(
図3参照)と同様の構成を有し、第3の実施形態で説明しなかった付加機能をさらに有する。
【0093】
第1の処理装置10の機能ブロック図の一例は、第3の実施形態同様、
図5で示される。第2の処理装置20の機能ブロック図の一例は、
図10で示される。本実施形態の第2の処理装置20は、照合部27を有する点で、第3の実施形態の第2の処理装置20と異なる。なお、
図5及び
図10で示される照合部27以外のその他の機能部は、第3の実施形態で説明した構成を有する。
【0094】
図5に示す第1の処理装置10の第1の送信部13は、第1のモードの間、予め定められたタイミングで、測定データを第2の処理装置20に送信する。第1の送信部13は、予め定められた時間間隔で、測定データを第2の処理装置20に繰り返し送信する。
【0095】
図10に示す第2の処理装置20の第2の受信部21は、上記測定データを受信する。第2のデータ処理部23は、必要に応じて測定データを加工し、測定データ及び/又は加工データに基づき、監視対象の設備40の異常の有無を判定する。
【0096】
照合部27は、第2の受信部21が受信した第1の処理装置10の判定結果と、第2のデータ処理部23の判定結果とを照合し、一致するか否かを判断する。そして、第2−2の送信部24は、照合部27による照合の結果を第3の処理装置30に送信する。
【0097】
次に、
図11のフローチャートを用いて、第1の処理装置10の処理の流れの一例を説明する。第1の処理装置10は、第1のモードの間、当該処理を所定時間毎に繰り返す。当該処理を繰り返す時間間隔は、
図7のS11乃至S14の処理を繰り返す時間間隔よりも大きい。
【0098】
S20では、第1の処理装置10は所定の処理を実行するタイミングになったか判断する。実行タイミングになった場合(S20のYes)、第1の送信部13は測定データを第2の処理装置20に送信する(S21)。
【0099】
以降、第1の処理装置10は、処理を終了する入力又は第2のモードへのモード変更がなければ(S22のNo)、同様の処理を継続する。
【0100】
次に、
図12のフローチャートを用いて、第2の処理装置20の処理の流れの一例を説明する。第2の処理装置20は、第1のモードの間、当該処理を所定時間毎に繰り返す。
【0101】
第2の受信部21が第1の処理装置10から測定データを受信すると(S40のYes)、第2のデータ処理部23は第2の受信部21が受信した測定データに基づき監視対象の設備40の異常の有無を判定する(S41)。
【0102】
次いで、照合部27は、第1の処理装置10の判定結果(例えば、最新の判定結果)と、S41における第2のデータ処理部23の判定結果とを照合する(S42)。
【0103】
そして、第2−2の送信部24、照合部27による照合結果(一致するか否か)を第3の処理装置30に送信する(S43)。
【0104】
以降、第2の処理装置20は、処理を終了する入力又は第2のモードへのモード変更がなければ(S44のNo)、同様の処理を継続する。
【0105】
以上、本実施形態の監視システムによれば第1乃至第3の実施形態の監視システムと同様な作用効果を実現できる。
【0106】
また、本実施形態の監視システムによれば、第1のモードが継続し、第1の処理装置10による判定が継続している間も、所定時間毎に第2の処理装置20が判定を行い、第1の処理装置10の判定結果と第2の処理装置20の判定結果との照合結果を第3の処理装置30に送信することができる。このように定期的なチェックで、第1の処理装置10に発生した異常を検出することができる。
【0107】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限定されない。
1. 監視対象の設備に取り付けられ、各々が振動センサを有する複数の第1の処理装置と、
複数の前記第1の処理装置各々とケーブルを介して通信する第2の処理装置と、
前記第2の処理装置と無線で通信する第3の処理装置と、
を有し、
前記第1の処理装置と前記第2の処理装置との距離は1m以上100m以下であり、
前記第2の処理装置と前記第3の処理装置との距離は50m以上であり、
前記第2の処理装置と前記第3の処理装置との間の無線通信の周波数は400MHz以上5.3GHz以下である監視システム。
2. 1に記載の監視システムにおいて、
前記第1の処理装置と前記第2の処理装置との間では、前記振動センサの測定データ及び/又は前記測定データの加工データが伝送され、
前記第2の処理装置と前記第3の処理装置との間では、前記振動センサの測定データに基づいた判定結果が伝送され、前記測定データ及び前記加工データの伝送は行われない監視システム。
3. 1又は2に記載の監視システムにおいて、
前記監視システムは複数のモードを有し、
第1のモード時に、
前記第1の処理装置が、
前記振動センサの測定データに基づき前記設備の異常の有無を判定し、
前記第1の処理装置の判定結果と、前記測定データ及び/又は前記測定データの加工データとを前記第2の処理装置に送信し、
前記第2の処理装置が、
前記第1の処理装置の判定結果が異常無を示す場合、前記第1の処理装置の判定結果を前記第3の処理装置に送信し、
前記第1の処理装置の判定結果が異常有を示す場合、前記測定データ又は前記加工データに基づき前記設備の異常の有無を判定し、前記第2の処理装置の判定結果を前記第3の処理装置に送信する監視システム。
4. 1から3のいずれかに記載の監視システムにおいて、
前記監視システムは複数のモードを有し、
第2のモード時に、
前記第1の処理装置が、前記振動センサの測定データ又は前記測定データの加工データを前記第2の処理装置に送信し、
前記第2の処理装置が、前記測定データ又は前記加工データに基づき前記設備の異常の有無を判定し、前記第2の処理装置の判定結果を前記第3の処理装置に送信する監視システム。
5. 3又は4に記載の監視システムにおいて、
前記第2の処理装置が、モードを決定し、複数の前記第1の処理装置に通知する監視システム。
6. 5に記載の監視システムにおいて、
前記第2の処理装置は、前記測定データ及び/又は前記加工データに基づき、前記設備の状態を推定し、推定した前記設備の状態に基づきモードを決定する監視システム。
7. 6に記載の監視システムにおいて、
前記設備はベルトコンベアであり、
複数のプーリの一部又は全部に前記第1の処理装置が取り付けられ、
前記第2の処理装置は、前記測定データ又は前記加工データに基づき前記プーリの回転速度を推定し、推定した前記回転速度が基準値以下の場合は前記第2のモードを決定し、推定した前記回転速度が基準値より大の場合は前記第1のモードを決定する監視システム。
8. 1から7のいずれかに記載の監視システムにおいて、
前記第1の処理装置は、予め定められたタイミングで、前記測定データを前記第2の処理装置に送信し、
前記第2の処理装置は、前記測定データに基づき前記設備の異常の有無を判定し、前記第1の処理装置の判定結果と照合することで、前記第1の処理装置の状態を判定する監視システム。
9. 1から8のいずれかに記載の監視システムにおいて、
前記設備はベルトコンベアであり、
複数のプーリの一部又は全部に前記第1の処理装置が取り付けられている監視システム。
10. 各々が振動センサを有する複数の第1の処理装置を監視対象の設備に取り付け、
前記第1の処理装置との距離が1m以上100m以下である第2の処理装置と、複数の前記第1の処理装置各々とをケーブルを介して通信させ、
前記第2の処理装置との距離が50m以上である第3の処理装置と、前記第2の処理装置とを無線で通信させ、無線通信の周波数は400MHz以上5.3GHz以下である監視方法。
【0108】
以上、実施形態(及び実施例)を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態(及び実施例)に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0109】
この出願は、2018年5月31日に出願された日本出願特願2018−104943号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。