(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6981610
(24)【登録日】2021年11月22日
(45)【発行日】2021年12月15日
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
H05K 7/20 20060101AFI20211202BHJP
G06F 1/20 20060101ALI20211202BHJP
H01L 23/36 20060101ALI20211202BHJP
G03B 17/55 20210101ALI20211202BHJP
【FI】
H05K7/20 F
H05K7/20 B
G06F1/20 C
H01L23/36 D
G03B17/55
【請求項の数】6
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-65048(P2017-65048)
(22)【出願日】2017年3月29日
(65)【公開番号】特開2018-170337(P2018-170337A)
(43)【公開日】2018年11月1日
【審査請求日】2020年1月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】313003417
【氏名又は名称】株式会社ザクティ
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 俊幸
(72)【発明者】
【氏名】西尾 賢司
【審査官】
赤穂 州一郎
(56)【参考文献】
【文献】
特開2016−100370(JP,A)
【文献】
特開2005−129734(JP,A)
【文献】
特開2005−228954(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 7/20
G06F 1/20
H01L 23/36
G03B 17/55
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路基板と、該回路基板に実装されて動作時に発熱する電子部品と、該回路基板における該電子部品が実装された面に重ね合わされた絶縁シートとを備えた電子機器であって、
前記絶縁シートにおける前記電子部品に対応する位置に配設され、該電子部品で生じた熱を該絶縁シートを介して放熱させる放熱部材とを備え、
前記放熱部材は、前記絶縁シート側から見て前記電子部品に重なり合わない位置に配設され且つ該絶縁シートに接着された接着部と、該接着部に一体形成され且つ該絶縁シートに接着されない状態で該絶縁シートを介して該電子部品に密着されて該電子部品の熱を放熱させる放熱部とを有することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
請求項1において、
前記絶縁シートは、透明な材料で形成されていることを特徴とする電子機器。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記放熱部材は、シート状の部材で形成されていることを特徴とする電子機器。
【請求項4】
請求項1乃至3のうち何れか1つにおいて、
前記回路基板における前記電子部品が実装された面に対向して配設された対向部材と、
前記放熱部材と前記対向部材との間に挟み込まれた弾性変形可能な弾性部材とを備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項5】
請求項4において、
前記放熱部材は、シート状の部材で形成され且つその一部が重なり合うように折り返されており、
前記弾性部材は、前記放熱部材の折り返し部分に挟み込まれていることを特徴とする電子機器。
【請求項6】
請求項1乃至5のうち何れか1つにおいて、
前記放熱部は、前記接着部に対して一端のみ固定され且つ前記電子部品から離間した非接触位置と、前記絶縁シートを介して該電子部品に密着されて該電子部品の熱を放熱させる接触位置との間で回動可能であることを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、デジタルカメラのような小型の電子機器では、コンパクトな筐体の内部に、回路基板等の複数の電子部品が配置されている。ここで、コンパクトな筐体の内部では、各電子部品やリード線等を、互いに電気的に接触しないようにレイアウトするためのスペースを十分に確保することが困難であるという問題がある。
【0003】
そこで、特許文献1には、電子部品が実装される回路基板上に2枚の絶縁シートを配置するとともに、2枚の絶縁シートの間にリード線を配線することで、電子部品とリード線とを電気的に接触させないようにした構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−164750号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の電子機器のように、動作時に発熱するASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向け集積回路)のような電子部品を絶縁シートで覆った場合には、電子部品で生じた熱が絶縁シートによって放熱され難くなり、絶縁シートと回路基板との間に熱が籠もってしまい、電子部品の動作に悪影響を及ぼすおそれがある。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、電子部品を覆うように配設した絶縁シートの影響によって電子部品で生じた熱が放熱され難くなるのを抑えることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、回路基板と、該回路基板に実装されて動作時に発熱する電子部品と、該回路基板における該電子部品が実装された面に重ね合わされた絶縁シートとを備えた電子機器を対象とし、次のような解決手段を講じた。
【0008】
すなわち、第1の発明は、前記絶縁シートにおける前記電子部品に対応する位置に配設され、該電子部品で生じた熱を該絶縁シートを介して放熱させる放熱部材とを備え、
前記放熱部材は、前記絶縁シート側から見て前記電子部品に重なり合わない位置に配設され且つ該絶縁シートに接着された接着部と、該接着部に一体形成され且つ該絶縁シートに接着されない状態で
該絶縁シートを介して該電子部品に
密着されて該電子部品の熱を放熱させる放熱部とを有することを特徴とするものである。
【0009】
第1の発明では、電子部品を絶縁シートで覆うとともに、絶縁シートにおける電子部品に対応する位置に放熱部材を配設している。これにより、電子部品で生じた熱を絶縁シートを介して放熱部材によって放熱することができ、絶縁シートの影響によって内部に熱が籠もるのを抑えることができる。
【0010】
また、絶縁シートにおける電子部品に重なり合わない位置に、接着部を接着シート等で接着する一方、放熱部と電子部品との間には、接着シート等を介在させない構成とすることで、放熱部を電子部品に密着させて熱伝達効率を向上させることができる。
【0011】
第2の発明は、第1の発明において、
前記絶縁シートは、透明な材料で形成されていることを特徴とするものである。
【0012】
第2の発明では、透明の絶縁シートを通して電子部品の位置を視認することができるので、電子部品からずれた位置に放熱部材を固定してしまう等の不具合を防止することができる。
【0013】
第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記放熱部材は、シート状の部材で形成されていることを特徴とするものである。
【0014】
第3の発明では、電子部品の表面形状に沿うようにシート状の放熱部材を変形させながら密着させることで、放熱性を高めることができる。ここで、シート状の放熱部材としては、例えば、銅箔、アルミ箔、カーボンシート等を用いることができる。
【0015】
第4の発明は、第1乃至第3の発明のうち何れか1つにおいて、
前記回路基板における前記電子部品が実装された面に対向して配設された対向部材と、
前記放熱部材と前記対向部材との間に挟み込まれた弾性変形可能な弾性部材とを備えたことを特徴とするものである。
【0016】
第4の発明では、放熱部材と対向部材との間に弾性部材が挟み込まれている。これにより、弾性部材の弾性力によって放熱部材を電子部品に対して押し付けて密着させることで、電子部品の放熱性を高めることができる。また、放熱部材から対向部材にも熱が伝わるので、対向部材でも放熱されることとなり、熱拡散されやすくなる。ここで、対向部材は、例えば、デジタルカメラの表示パネルを保持する保持枠である。
【0017】
第5の発明は、第4の発明において、
前記放熱部材は、シート状の部材で形成され且つその一部が重なり合うように折り返されており、
前記弾性部材は、前記放熱部材の折り返し部分に挟み込まれていることを特徴とするものである。
【0018】
第5の発明では、シート状の放熱部材を折り返した折り返し部分に弾性部材を挟み込むようにしている。これにより、弾性部材の弾性力によって放熱部材を電子部品に対して押し付けて密着させるとともに、電子部品から放熱部材の密着面に伝わる熱が、折り返し部分を伝わって弾性部材を挟んだ反対側の面にも伝わり、放熱部材全体で放熱されることとなるので、放熱性を高めることができる。
【0019】
第6の発明は、第1乃至第5の発明のうち何れか1つにおいて、
前記放熱部は、前記接着部に対して一端のみ固定され且つ前記電子部品から離間した非接触位置と
、前記絶縁シートを介して該電子部品に
密着されて該電子部品の熱を放熱させる接触位置との間で回動可能であることを特徴とする
ものである。
【0020】
第6の発明では、放熱部材は、接着部と放熱部とを有する。接着部は、絶縁シートにおける電子部品に重なり合わない位置に接着される。放熱部は、接着部に対して一端のみが固定されている。
【0021】
このように、絶縁シートにおける電子部品に重なり合わない位置に、接着部を接着シート等で接着する一方、放熱部と電子部品との間には、接着シート等を介在させない構成とすることで、放熱部を電子部品に密着させて熱伝達効率を向上させることができる。
【0022】
また、接着部に対して放熱部を一端のみ固定した構成、つまりヒンジ状とすることで、放熱部を電子部品に向かって押し付けたときに、放熱部と接着部との境界位置を起点にして放熱部が非固定側に広がる方向に変形することとなる。これにより、放熱部を介して電子部品の厚み方向に加わる外力を、厚み方向に直交する方向にも逃がして分散させることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、電子部品を絶縁シートで覆うとともに、絶縁シートにおける電子部品に対応する位置に放熱部材を配設したから、電子部品で生じた熱を放熱部材によって放熱することができ、絶縁シートの影響によって内部に熱が籠もるのを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本実施形態に係る電子機器の構成を示す背面図である。
【
図2】電子機器の内部構成を示す分解斜視図である。
【
図3】電子機器の内部構成を分解して示す側面断面図である。
【
図4】電子機器の内部構成を示す側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0026】
図1に示すように、電子機器10は、デジタルカメラとして構成されている。電子機器10は、樹脂材料で形成された筐体11と、筐体11の背面側に設けられた表示パネル20と、表示パネル20に並んで配置された複数の操作ボタン15と、図示しないレンズが筐体11の正面側に露出するように筐体11内部に配設された光学鏡筒ユニット40とを有する。
【0027】
本実施形態では、電子機器10の厚み方向を前後方向とする。また、背面側から見て、表示パネル20が配置されている側を左側、操作ボタン15が配置されている側を右側とする。
【0028】
筐体11は、表示パネル20及び操作ボタン15が設けられた背面側の背面カバー12と、レンズが設けられた正面側の正面カバー13とを組み合わせることで構成され、背面カバー12と正面カバー13との四隅を締結ネジ18によって締結することで、左右方向に長い直方体形状に形成されている。
【0029】
表示パネル20は、例えば、液晶パネルであり、撮影時にレンズで写した被写体像を表示したり、撮影後にSDカード等の記録媒体に記録された画像データを表示するためのものである。表示パネル20の表面は、表示パネル20よりも背面側に配設された保護ガラス16によって覆われている。
【0030】
操作ボタン15は、背面カバー12の右側寄りの位置に複数配置されている。操作ボタン15は、撮影時には、ストロボ発光モード、AFモード、静止画モード、動画モード等の切り替えに使用される。また、画像再生時には、表示パネル20に表示する画像データの切り替え、画像データの削除、メニュー画面の操作等に使用される。
【0031】
光学鏡筒ユニット40は、レンズ、絞り機能を有するシャッタ、撮影された光学像を電気信号に変換する撮像センサ等を備えている(図示省略)。光学鏡筒ユニット40は、筐体11内部においてその前後方向が弾性支持部材(図示省略)によってフローティング支持されており、電子機器10を落下させたときの衝撃を緩和できるようになっている。
【0032】
図2及び
図3に示すように、筐体11の内部には、回路基板30が配設されている。回路基板30の四隅には、取付孔30aが形成されている。回路基板30は、背面側から取付孔30aに対して締結ネジ(図示省略)を差し込み、筐体11の正面カバー13に締結することで、正面カバー13に固定されている。
【0033】
回路基板30には、複数の電子部品31が実装されている。複数の電子部品31のうち、回路基板30の略中央位置に実装された電子部品31は、電子機器10の動作を制御するASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向け集積回路)である。
【0034】
回路基板30における電子部品31が実装された側の面には、絶縁性を有する絶縁シート32が重ね合わされている。絶縁シート32は、電子部品31を覆うことで、表示パネル20の右端部から配索されたフレキシブルプリント配線板21や図示しないその他の導電部材が、電子部品31に対して電気的に接触しないようにしている。絶縁シート32は、透明な材料で形成されており、電子部品31の位置を視認できるようになっている。
【0035】
ところで、電子部品31としてのASICは、動作時に発熱するものであり、電子部品31が絶縁シート32で覆われていると、電子部品31で生じた熱が放熱され難くなり、絶縁シート32と回路基板30との間に熱が籠もってしまうおそれがある。
【0036】
そこで、本実施形態では、絶縁シート32における電子部品31に対応する位置に、電子部品31で生じた熱を絶縁シート32を介して放熱させる放熱部材35を配設するようにしている。
【0037】
具体的に、放熱部材35は、絶縁シート32に接着された接着部36と、接着部36に対して一端のみが固定されることでヒンジ状に一体形成されて電子部品31に熱的に接触する放熱部37とを有する。
【0038】
放熱部材35の接着部36及び放熱部37は、1枚のシート状の部材、例えば、銅箔で形成されている。なお、放熱部材35は、熱伝導率の高い部材であればよいので、例えば、アルミ箔やカーボンシート等で形成されていてもよい。放熱部材35の片面全体、つまり、接着部36及び放熱部37の片面には、接着層38が設けられている。
【0039】
接着部36は、絶縁シート32側から見て電子部品31に重なり合わない位置に配設されている。そして、接着部36は、接着層38によって絶縁シート32に接着されている。
【0040】
放熱部37は、接着部36から電子部品31側に向かって延びてその一部が重なり合うように折り返された形状とされている。放熱部37の折り返し部分には、弾性変形可能な弾性部材39が挟み込まれている。弾性部材39は、例えば、板状のスポンジ材で形成されており、弾性部材39の表面に沿って放熱部37の接着層38が貼り付けられている。なお、弾性部材39をゴム材で形成してもよい。
【0041】
また、放熱部37は、接着部36に対してヒンジ状に一体形成されているから、放熱部37を弾性部材39とともに持ち上げることで、電子部品31から離間した非接触位置(
図3に仮想線で記載)と、電子部品31に接触した接触位置(
図3に実線で記載)との間で回動可能となっている。
【0042】
このように、放熱部材35を絶縁シート32に接着するのにあたって、電子部品31に重なり合わない位置に接着部36を接着シート38で接着する一方、放熱部37と電子部品31との間には、接着シート38を介在させないようにしている。これにより、放熱部37を電子部品31に密着させて熱伝達効率を向上させることができる。
【0043】
図4にも示すように、回路基板30における電子部品31が実装された面に対向して、表示パネル20を嵌め込んで保持する保持枠25(対向部材)が配設されている。
【0044】
保持枠25は、1枚の金属板を折り曲げることで形成され、表示パネル20を受け止めて保持する底面板26と、底面板26の外周縁から表示パネル20側に立設して表示パネル20の上下左右方向の移動を規制する複数の外周壁27とを有する。
【0045】
底面板26には、表示パネル20の左右両端部よりも外方に突出する突出部28が一体形成されている。突出部28には、取付孔28aが形成されている。保持枠25は、正面側から取付孔28aに対して締結ネジ(図示省略)を差し込み、筐体11の背面カバー12に締結することで、背面カバー12に固定されている。
【0046】
底面板26には、右側の突出部28と底面板26との境界位置に、上下方向に延びる略矩形状の配線孔26aが形成されている。配線孔26aには、表示パネル20の右端部から配索されたフレキシブルプリント配線板21が挿通されている。フレキシブルプリント配線板21は、回路基板30の図示しないコネクタに接続される。
【0047】
外周壁27は、表示パネル20の外周縁に沿って間隔をあけて複数立設しており、表示パネル20の外周部に当接することで、上下左右方向への移動を規制している。ここで、下側の外周壁27には、その一部が表示パネル20側に向かって折り曲げられて形成された付勢板29が設けられている。
【0048】
付勢板29は、厚み方向に弾性変形可能に形成されており、表示パネル20を保持枠25に嵌め込んだときに、表示パネル20によって下方に押圧される。その結果、付勢板29には、表示パネル20を上方に付勢する付勢力が生じ、保持枠25の上側の外周壁27と付勢板29との間で、表示パネル20が挟み込まれることとなる。
【0049】
保持枠25と放熱部材35との間には、銅箔で形成されて保持枠25に貼り付けられた伝熱シート33が挟み込まれている。放熱部材35は、保持枠25によって電子部品31側に押圧された状態となっている。ここで、放熱部材35の放熱部37には、弾性部材39が挟み込まれているから、弾性部材39の弾性力によって放熱部材35を電子部品31に対して押し付けて密着させることができる。これにより、電子部品31で生じた熱は、絶縁シート32を介して、放熱部材35の放熱部37、伝熱シート33、及び保持枠25を伝わって熱拡散されやすくなっている。
【0050】
また、電子部品31から放熱部材35の密着面に伝わる熱が、放熱部37の折り返し部分を伝わって弾性部材39を挟んだ反対側の面にも伝わり、放熱部材35全体で放熱されることとなる。さらに、放熱部材35から伝熱シート33を介して保持枠25にも熱が伝わるので、伝熱シート33や保持枠25でも放熱されることとなる。これにより、電子部品31で生じた熱が、絶縁シート32と回路基板30との間に籠もるのを抑え、放熱性を高めることができる。
【0051】
ところで、本実施形態に係る電子機器10を用いて、水中の映像を撮影する場合には、水圧によって筐体11の背面カバー12が押圧され、背面カバー12の左右方向の略中央部が撓むように変形することがある。
【0052】
保持枠25は、筐体11の背面カバー12に締結固定されているので、背面カバー12が撓むことで、背面カバー12とともに保持枠25が筐体11の内部に向かって移動する。その結果、保持枠25が放熱部材35を押圧してしまい、電子部品31に対して厚み方向に外力が加わることとなる。
【0053】
ここで、保持枠25と電子部品31との間には、放熱部材35に一体に設けられた弾性部材39が挟み込まれているため、弾性部材39が弾性変形することで、電子部品31に加わる外力を低減することができる。
【0054】
さらに、放熱部材35は、接着部36に対して放熱部37をヒンジ状に設けた構成としているので、背面カバー12の撓みによって、放熱部37が電子部品31に向かって押し付けられても、放熱部37と接着部36との境界位置を起点にして放熱部37が外側に広がる方向(
図4では上方向)に変形することとなる。
【0055】
これにより、放熱部37を介して電子部品31の厚み方向に加わる外力を、電子部品31の厚み方向に直交する方向にも逃がして分散させることができる。
【0056】
《その他の実施形態》
前記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
【0057】
本実施形態では、弾性部材39は、放熱部材35の放熱部37の折り返し部分に挟み込むようにしているが、この形態に限定するものではない。つまり、弾性部材39は、保持枠25と放熱部材35との間に挟み込まれていればよいので、例えば、放熱部材35を銅板で構成するとともに、弾性部材39をスポンジ板やゴム板で構成して、弾性部材39を放熱部材35の表面に密着させるようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0058】
以上説明したように、本発明は、電子部品を覆うように配設した絶縁シートの影響によって電子部品で生じた熱が放熱され難くなるのを抑えること
ができるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
【符号の説明】
【0059】
10 電子機器
25 保持枠(対向部材)
30 回路基板
31 電子部品
32 絶縁シート
35 放熱部材
36 接着部
37 放熱部
39 弾性部材