(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
眼内レンズが収納される収納部と前記眼内レンズを患者の眼内に放出するための挿入筒部とを有する器具本体と、前記器具本体内を移動可能に設けられたプランジャーと、を備え、前記器具本体には、使用者が前記プランジャーを移動させる際に指を掛ける指掛け部が形成され、前記プランジャーが前記挿入筒部側に移動して前記プランジャーの先端によって前記収納された眼内レンズが押圧されることで、前記眼内レンズが前記挿入筒部から放出可能となる、眼内レンズの挿入器具の前記器具本体の前記指掛け部に対し側方側から着脱可能な連結部材であって、
操作性向上部材を前記器具本体の後端側から取り付け可能であり、
前記操作性向上部材は、
流体を供給する流体供給手段と接続可能な接続部と、
前記接続部を介して供給される流体の圧力によって前記器具本体の先端部側に移動するパッキンと、を有するシリンジであり、
前記パッキンは、前記器具本体の先端部側への移動によって、前記プランジャーの押圧板部に当接し、当該プランジャーを前記器具本体の先端部側に移動させ、
前記シリンジと前記器具本体とが前記連結部材に取り付けられた後に、前記シリンジと前記器具本体とが前記連結部材から取り外されることを防止する取り外し防止機構が設けられていることを特徴とする眼内レンズの挿入器具に着脱可能な連結部材。
眼内レンズが収納される収納部と前記眼内レンズを患者の眼内に放出するための挿入筒部とを有する器具本体と、前記器具本体内を移動可能に設けられたプランジャーと、を備え、前記器具本体には、使用者が前記プランジャーを移動させる際に指を掛ける指掛け部が形成され、前記プランジャーが前記挿入筒部側に移動して前記プランジャーの先端によって前記収納された眼内レンズが押圧されることで、前記眼内レンズが前記挿入筒部から放出可能となる、眼内レンズの挿入器具の前記器具本体の前記指掛け部に対し側方側から着脱可能な連結部材であって、
操作性向上部材を前記器具本体の後端側から取り付ける第1の取り付け部と、
前記指掛け部を取り付ける第2の取り付け部とを有し、
前記操作性向上部材は、
流体を供給する流体供給手段と接続可能な接続部と、
前記接続部を介して供給される流体の圧力によって前記器具本体の先端部側に移動するパッキンと、を有するシリンジであり、
前記パッキンは、前記器具本体の先端部側への移動によって、前記プランジャーの押圧板部に当接し、当該プランジャーを前記器具本体の先端部側に移動させ、
前記連結部材を前記眼内レンズの挿入器具に取り付けた状態において、前記第1の取り付け部が、前記第2の取り付け部よりも前記器具本体の先端側に位置することを特徴とする眼内レンズの挿入器具に着脱可能な連結部材。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の実施の形態の詳細な説明は例示的なものであり、本発明を限定するものではない。
【0017】
〔第1の実施形態〕
図1(a)および
図1(b)に、第1の実施形態の眼内レンズ挿入器具1の概略構成を示す。
図1(a)はステージ蓋部13を開蓋した場合の眼内レンズ挿入器具1の平面図、
図1(b)はステージ蓋部13を閉蓋した場合の眼内レンズ挿入器具1の側面図を示している。眼内レンズ挿入器具1は、大きく分けて器具本体と眼内レンズの押出部材から構成される。器具本体はノズル本体10と眼内レンズの収納部であるステージ部12及びステージ蓋部13とを有する。また、眼内レンズの押出部材は、プランジャー30を有する。ステージ部12は、ノズル本体10に一体又は別体に設けられる。ノズル本体10にはプランジャー30が挿入されている。ステージ部12には、眼内レンズ2がセットされる。ステージ部12は、ステージ蓋部13と一体に形成されている
。
【0018】
眼内レンズ挿入器具1のノズル本体10は、断面略矩形の筒状に形成されており片側の端部は大きく開口し(以下、大きく開口した側を後端部10bという。)、別の側の端部には細く絞られた先端部10aを備える。
図1(b)に示すように、先端部10aは斜めに開口している。プランジャー30は、ノズル本体10に挿入されてノズル本体10の長手方向に往復運動が可能である。
【0019】
以下の説明において、ノズル本体10の後端部10bから先端部10aへ向かう方向を前方向、その逆方向を後方向、
図1(a)において紙面手前側を上方向、その逆方向を下方向、
図1(b)において紙面手前方向を左方向、その逆方向を右方向とする。また、この場合、上側はステージ部にセットされたレンズ本体2aの光軸前側に、下側はステージ部にセットされたレンズ本体2aの光軸後側に、前側はプランジャー30による押圧方向前側に、後側はプランジャー30による押圧方向後側に相当する。
【0020】
ノズル本体10の後端部10b付近には、板状に迫り出し、使用者がプランジャー30をノズル本体10の先端側に押し込む際に指を掛けるホールド部11が一体的に設けられている。なお、ホールド部11が指掛け部の一例に相当する。
図1(a)、1(b)に示すように、ホールド部11は、術者がプランジャー30をノズル本体10側に押し込む際に指を掛ける鍔部11cを含む。鍔部11cは、ノズル本体10から上下左右方向にせり出すように設けられている。本実施形態では、鍔部11cは左右方向にせり出す長さよりも、上下方向にせり出す長さが長くなるように構成されている。これにより、眼内レンズ挿入器具1を搬送または保管する際に、眼内レンズ挿入器部1の左右方向において省スペース化を図ることができる。
【0021】
また、ホールド部11は、鍔部11cの上下方向における端部からノズル本体10の後側に延伸する平板部11aを含む。さらに、ホールド部11は、平板部11aのノズル本体10の後側の端部から上方向あるいは下方向に延伸する係合部11bを含む。
図1(b)に示すように、係合部11bは、鍔部11cの上方向における端部から延伸する平板部11aからは下方向に、鍔部11cの下方向における端部から延伸する平板部11aからは上方向に延伸する。このように係合部11bが形成されることにより、係合部11bは鉤状の部材として、操作性向上部材と連結することができる。なお、平板部11aと係合部11bが、連結部の一例に相当する。本実施形態では、ホールド部11が鍔部11c、係合部11b、平板部11aを含むことにより、プランジャーの操作性を向上させる種々の追加部材をノズル本体10の後側から取り付けることができる。なお、追加部材の詳細については後述する。
【0022】
また、前述のように、ノズル本体10には、眼内レンズ2をセットするステージ部12が設けられている。このステージ部12は、ステージ蓋部13を開蓋することでノズル本体10の上側が開放されるようになっている。また、ステージ部12には、ノズル本体10の下側から位置決め部材50が取り付けられている。この位置決め部材50によって、使用前(輸送中)においてもステージ部12内で眼内レンズ2が安定して保持されている。
【0023】
すなわち、眼内レンズ挿入器具1においては、製造時に、ステージ蓋部13が開蓋し位置決め部材50がステージ部12に取り付けられた状態で、眼内レンズ2がステージ部12に、光軸前側が上になるようにセットされる。そして、ステージ蓋部13を閉蓋させた後出荷され、市場に流通し、販売される。そして、使用者はヒアルロン酸などをステージ蓋部13に設けられた挿入孔13dから供給したのちステージ蓋部13を閉蓋したままで位置決め部材50を取り外し、その後プランジャー30をノズル本体10の先端側に押し込む。これにより、プランジャー30によって眼内レンズ2を押圧し、先端部10aより眼内レンズ2を眼球内に射出する。なお、眼内レンズ挿入器具1におけるノズル本体10、プランジャー30、位置決め部材50はポリプロピレンなどの樹脂の素材で形成される。ポリプロピレンは医療用機器において実績があり、耐薬品性などの信頼性も高い素材である。
【0024】
図2(a)および
図2(b)は、眼内レンズ2の概略構成を示した図である。
図2(a)は平面図、
図2(b)は側面図を示す。眼内レンズ2は、いわゆるワンピース型である。なお、以下の説明では、眼内レンズ2はワンピース型であるとして説明するが、ワンピース型の眼内レンズ2の代わりに、いわゆるスリーピース型の眼内レンズやプレート型の眼内レンズなどを用いてもよい。眼内レンズ2は、所定の屈折力を有するレンズ本体2aと、レンズ本体2aに連結された、レンズ本体2aを眼球内で保持するための平板状の2本の支持部2bとから形成されている。
【0025】
図3にはノズル本体10のみの平面図を示す。前述した
図1に示したようにノズル本体10においては、眼内レンズ2はステージ部12にセットされる。そして、その状態でプランジャー30によって眼内レンズ2が押圧されて先端部10aから射出される。なお、ノズル本体10の内部には、ノズル本体10の外形が先端にいくほど細くなっているという形状に応じて断面形状も先端にいくほど小さくなっている貫通孔10cが設けられている。なお、貫通孔の断面形状は実施例図ではオーバル形状(卵形)になっているが使用レンズや仕様の都合で円形や長円形としても差し支えない。また、貫通孔が眼内レンズを眼内に挿入する挿入路の一例に相当する。そして、眼内レンズ2が射出される際は、眼内レンズ2は、ノズル本体10内の貫通孔10cの断面形状の変化に応じて変形して折り畳まれた状態となり、患者の眼球に形成された切開創に入り易い形に変形した上で射出される。
【0026】
また、先端部10aは、ノズル本体10の上側の領域が下側の領域より前側になるように斜めにカットされている、いわゆるベベルカットが施されている形状となっている。なお、この先端部10aのベベルカットが施された形状については、左右方向から見て直線的に斜めにカットされていてもよいし、外側に膨らみを持つように、すなわち曲面形状となるように斜めにカットされていてもよい。
【0027】
ステージ部12には、眼内レンズ2のレンズ本体2aの径より僅かに大きな幅を有するステージ溝12aが形成されている。ステージ溝12aの前後方向の寸法は、眼内レンズ2の両側に延びる支持部2bを含む最大幅寸法よりも大きく設定されている。また、ステージ溝12aの底面によってセット面12bが形成されている。セット面12bの上下方向位置は、ノズル本体10の貫通孔10cの底面の高さ位置よりも上方に設定されており、セット面12bと貫通孔10cの底面とは底部斜面10dによって連結されている。
【0028】
ステージ部12とステージ蓋部13とは一体に形成されている。ステージ蓋部13はステージ部12と同等の前後方向の寸法を有している。ステージ蓋部13は、ステージ部12の側面がステージ蓋部13側に延出して形成された薄板状の連結部14によって連結されている。連結部14は中央部で屈曲可能に形成されており、ステージ蓋部13は、連結部14を屈曲させることでステージ部12に上側から重なり閉蓋することができる。
【0029】
ステージ蓋部13において、閉蓋時にセット面12bと対向する面には、ステージ蓋部13を補強し、眼内レンズ2の位置を安定させるためにリブ13a及び13bが設けられている。また、プランジャー30の上側のガイドとして案内突起13cが設けられている。また、ステージ蓋部13には、ステージ蓋部13が閉蓋された状態で眼内レンズ2に粘弾性物質を供給するための挿入孔13dが設けられている。粘弾性物質は、眼内レンズ2をノズル本体10の先端部10aに移動させる際の潤滑剤の一例であり、ヒアルロン酸などが用いられる場合が多い。
【0030】
ステージ部12のセット面12bの下側には、位置決め部材50が取外し可能に設けられている。
図4(a)および
図4(b)に、位置決め部材50の概略構成を示す。
図4(a)は位置決め部材50の平面図を示し、
図4(b)は位置決め部材50の左側面図を示している。位置決め部材50はノズル本体10と別体として構成されており、一対の側壁部51が連結部52で連結された構造とされている。それぞれの側壁部51の下端には、外側に向けて延出して広がる保持部53が形成されている。
【0031】
そして、それぞれの側壁部51の上端部には、上方から見た形状が円弧形状であり上側に突出した一対の第1載置部54が形成されている。さらに、第1載置部54の上端面における外周側には、第1位置決め部55が突出して形成されている。第1位置決め部55の内径どうしの距離は、眼内レンズ2のレンズ本体2aの径寸法よりも僅かに大きく設定されている。
【0032】
また、連結部52の前後方向の両端には、上方から見た形状が矩形状であり上側に突出した一対の第2載置部56が形成されている。第2載置部56の上面の高さは、第1載置部54の上面の高さと同等になっている。さらに、第2載置部56の上面において外側の部分には、第2載置部56の左右方向の全体にわたって上側にさらに突出する第2位置決め部57が形成されている。第2位置決め部57の内側どうしの離隔は、眼内レンズ2のレンズ本体2aの径寸法よりも僅かに大きく設定されている。加えて、第2載置部56の上端部には左右方向の全体にわたり、前後方向に僅かに突出した係止爪58が形成されている。
【0033】
上記の位置決め部材50は、ノズル本体10のセット面12bの下側から組み付けられる。ノズル本体10のセット面12bには、厚さ方向にセット面12bを貫通するセット面貫通孔12cが形成されている。セット面貫通孔12cの外形は、位置決め部材50の第1載置部54及び第2載置部56を上側から見た形状に対し僅かに大きな略相似形状とされている。そして、位置決め部材50がノズル本体10に取り付けられる際には、第1載置部54及び第2載置部56が、セット面12bの下側からセット面貫通孔12cに挿入され、セット面12bの上側に突出する。
【0034】
その際、第2位置決め部57に設けられた係止爪58がセット面貫通孔12cを介してセット面12bに突出し、セット面12bの上面に係止される。このことによって、位置決め部材50がノズル本体10の下側から組み付けられ、第1載置部54及び第2載置部56がセット面12bから突出した状態で固定される。そして、眼内レンズ2がセット面12bにセットされる際には、レンズ本体2aの外周部底面が、第1載置部54及び第2載置部56の上面に載置される。また、レンズ本体2aは第1位置決め部55及び第2位置決め部57によって水平方向(セット面12bに水平な方向)に対して位置規制される。
【0035】
眼内レンズ2を眼球内に挿入する際は、まずノズル本体10の先端部10aや挿入孔13dから注射器の針を挿入して、眼内レンズ2がノズル10内を移動するのに必要な潤滑剤であるヒアルロン酸を注入する。必要量が注入できたら、次に、位置決め部材50をノズル本体10から取り外す。これにより、眼内レンズ2のレンズ本体2aを支持していた第1載置部54および第2載置部56がセット面12bから後退し、眼内レンズ2がセット面12b上に移動可能に載置される。そして、プランジャー30によって、眼内レンズ2が所定の位置まで推し進められる。
【0036】
続いて、眼組織に設けた切開創に、ノズル本体10の先端部10aを挿入し、先端部10aと切開創との位置関係が決定される。このようにノズル本体10の先端部10aが切開創に対して位置決めされた後に、再度プランジャー30の押圧板部33をノズル本体10の先端側に押し込む。これにより、セット面12
bにセットされた眼内レンズ2のレンズ本体2a外周にプランジャー30の作用部31の先端が当接し、プランジャー30によって眼内レンズ2が先端部10aに向けて案内される。
【0037】
次に、
図5(a)および
図5(b)に、プランジャー30の概略構成を示す。プランジャー30は、ノズル本体10よりもやや大きな前後方向長さを有している。そして、円柱形状を基本とした先端側の作用部31と、矩形ロッド形状を基本とした後端側の挿通部32とから形成されている。そして、作用部31は、円柱形状とされた円柱部31aと、円柱部31aの左右方向に広がる薄板状の扁平部31bとを含んで構成されている。
【0038】
作用部31の先端部分には、切欠部31cが形成されている。この切欠部31cは、
図5(a)に示すように、作用部31の上方向に開口し左右方向に貫通する溝状に形成されている。また、
図5(b)に示すように、切欠部31cの先端側の溝壁は作用部31の先端側に行くに連れて上方に向かう傾斜面で形成されている。一方、挿通部32は、全体的に概略H字状の断面を有しており、その左右方向及び上下方向の寸法は、ノズル本体10の貫通孔10cよりも僅かに小さく設定されている。また、挿通部32の後端には、上下左右方向に広がる円板状の押圧板部33が形成されている。
【0039】
挿通部32の前後方向の中央より先側の部分には、挿通部32の上側に向けて突出し、プランジャー30の素材の弾性により上下に移動可能な爪部32aが形成されている。そして、プランジャー30がノズル本体10に挿入された際には、ノズル本体10の上面において厚さ方向に設けられた
図3に示す係止孔10eと爪部32aが係合し、このことにより初期状態におけるノズル本体10とプランジャー30との相対位置が決定される。なお、爪部32aと係止孔10eの形成位置は、係合状態において、作用部31の先端が、ステージ部12にセットされた眼内レンズ2のレンズ本体2aの後側に位置し、レンズ本体2aの後側の支持部2bを切欠部31cが下方から支持可能な場所に位置するよう設定されている。
【0040】
上記のように構成された眼内レンズ挿入器具1の眼内レンズ2の収納前においては、プランジャー30がノズル本体10に挿入されて初期位置に配置される。また、上記の通り、位置決め部材50が、セット面12bの下方からノズル本体10に取り付けられる。これにより、位置決め部材50の第1載置部54及び第2載置部56がセット面12bに突出した状態に保持される。
【0041】
次に、眼内レンズ2のレンズ本体2aが支持部2bをノズル本体10の前後方向に向けた状態で第1載置部54および第2載置部56の上面に載置され位置決めされる。この状態において、眼内レンズ2の後側の支持部2bの一部がプランジャー30の切欠部31cに入り、その底面によって支持された状態となる。
【0042】
次に、本実施形態に係るノズル本体10のホールド部11およびホールド部11に連結される部材について詳しく説明する。
図6(a)および
図6(b)に、本実施形態においてホールド部11に取り付けられる操作性向上部材100の模式図を示す。
図6(a)および
図6(b)に示すように操作性向上部材100は、係合板部100aおよび保持部100bを有する。係合板部100aには貫通孔100cが設けられている。貫通孔100cには、眼内レンズ挿入器具1のプランジャー30が挿通される。これにより、操作性向上部材100がホールド部11に取り付けられる。このとき、係合板部100aの上端および下端が、ホールド部11の平板部11aおよび係合部11bと係合し、操作性向上部材100がホールド部11に固定される。
【0043】
ところで、操作性向上部材100と眼内レンズ挿入器具1との取り付けについては、プランジャー30を軸方向に沿って傾かないように正確に押し進めることが望ましい。そのため操作性向上部材100を眼内レンズ挿入器具1への取り付けに関しては、取り付け機構(連結部)のガタなどにより、本来の取り付け位置から大きくずれて取り付けられたり、傾いて取り付けられたりしないようにする必要がある。仮に操作性向上部材100が眼内レンズ挿入器具1に対して、本来の位置から大きくずれて取り付けられたり、あるいは傾いて取り付けられたりすると、使用者が操作時にプランジャー30を軸方向に沿って真っ直ぐに押し進めることが難しい、あるいはプランジャー30の押出しに伴う摺動抵抗が不必要に増加して押し出し操作に無駄な力が必要になり、使用者が正常に操作することが困難になるからである。
【0044】
本実施形態では、操作性向上部材100の保持部100bは、操作性向上部材100がホールド部11に取り付けられる際にホールド部11の鍔部11cと互いに嵌め合うように設けられている。具体的には、保持部100bの操作性向上部材100の貫通孔100c側に設けられた側壁100dが、鍔部11cの縁部に当接する。これにより、操作性向上部材100がホールド部11に取り付けられたときに、操作性向上部材100がホールド部11に対して位置ずれを起こさないようにすることが期待できる。なお、保持部100bが、傾き防止機構の一例に相当する。また、操作性向上部材100と眼内レンズ挿入器具1の一部に少なくとも一対の凹凸構造等を形成することにより、操作性向上部材100の眼内レンズ挿入器具1への取り付け時に位置ずれや傾きの発生を抑えることもできる。これにより、操作性向上部材100を眼内レンズ挿入器具1に容易にかつ正確に取り付けることができる。
【0045】
図6(c)に、
図6(a)および
図6(b)の操作性向上部材100が眼内レンズ挿入器具1に取り付けられた模式図を示す。操作性向上部材100が眼内レンズ挿入器具1に取り付けられる際、眼内レンズ挿入器具1の後側から操作性向上部材100の貫通孔100cにプランジャー30が挿通される。さらに、操作性向上部材100の貫通孔100cには、ノズル本体10の後端部10bの一部が挿通される。そして、操作性向上部材100の係合板部100aとホールド部11の係合部11bとが係合することで、操作性向上部材100がホールド部11に取り付けられる。また、操作性向上部材100と眼内レンズ挿入器具1との取り付け方法について、その他の方法としては、眼内レンズ挿入器具1の外周の一部に窪み構造を設け、操作性向上部材100の一部に当該窪み構造と嵌合可能な突起構造を設けることにより取り付けることであってもよい。
【0046】
本実施形態の眼内レンズ挿入器具1のホールド部11は、ノズル本体10から上下方向にのみ延伸している。このため、術者が、プランジャー30を操作して眼内レンズ2を患者の眼内に挿入する際にホールド部11に指を掛けても、眼内レンズ挿入器具1を把持しにくいと感じる可能性がある。しかし、本実施形態では、ホールド部11に操作性向上部材100が取り付けられることにより、術者は指をホールド部11および操作性向上部材100に掛けることができる。この結果、術者は、眼内レンズ挿入器具1をより安定して把持することができる。なお、後述する実施形態で示す操作性向上部材を固定するために、係合板部100aに対して、保持部100bに対面する位置(すなわち後方向)に、さらに板部材、係合部を設けてもよい。
【0047】
以上が本実施形態に関する説明であるが、上記の眼内レンズ挿入器具の構成は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想と同一性を失わない範囲内において種々の変更が可能である。以下に、上記の実施形態と異なる実施形態を示す。なお、以下の実施形態の説明において、上記の実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0048】
〔第2の実施形態〕
図7(a)〜(c)に、第2の実施形態における操作性向上部材200を模式的に示す。
図7(a)および
図7(b)に示すように、操作性向上部材200は、中空円筒状の円筒部200aおよび円環状のフランジ200bを有する。円筒部200aおよびフランジ200bは、略同径の貫通孔200cを有する。なお、円筒部200aが、指掛け部の後側から器具本体の後端部よりもプランジャーが移動する方向と逆方向に突出する壁部の一例に相当する。
【0049】
図7(c)に、
図7(a)および
図7(b)の操作性向上部材200が眼内レンズ挿入器具1に取り付けられた模式図を示す。操作性向上部材200が眼内レンズ挿入器具1に取り付けられる際、眼内レンズ挿入器具1の後側から操作性向上部材200の貫通孔200cにプランジャー30が挿通される。さらに、操作性向上部材200の貫通孔200cには、ノズル本体10の後端部10bの一部が挿通される。
【0050】
このとき、フランジ200bの上端および下端が、ホールド部11の平板部11aおよび係合部11bと係合する。なお、ホールド部11は合成樹脂により形成されているため、平板部11aは上下方向に湾曲可能である。すなわち、係合部11bの間隔を広げたり狭めたりすることができる。または、ホールド部11を金属等で形成したとしても、薄肉状に形成することで、合成樹脂で形成されたものと同様に平板部は上下方向に湾曲可能となる。したがって、術者は、平板部11aを湾曲させて係合部11bの間隔を広げることで、フランジ200bを、係合部11bを通過してホールド部11内に受け入れさせる。そして、術者は、平板部11aを元の位置に復帰させることで、フランジ200bが平板部11a、係合部11b、鍔部11cに挟まれる。この結果、操作性向上部材200がホールド部11に固定される。さらに、フランジの一部に係合部11bの左右方向の幅より大きな開口幅を有する切欠き部を設けて、鍔部11cとフランジ200bが当接した後に操作性向上部材200を回転させることにより当該切欠き部が係合部11bを受け入れることで、操作性向上部材200をホールド部11に固定させてもよい。
【0051】
本実施形態の眼内レンズ挿入器具1のホールド部11に操作性向上部材200が取り付けられた状態で、術者が指でプランジャー30をノズル本体10側に押し込んでいくと、指が操作性向上部材200の円筒部200aの後側端部200dに当接する。したがって、操作性向上部材200の円筒部200aによって、プランジャー30を押し込む指の移動が抑制される。このように、本実施形態の眼内レンズ挿入器具1によれば、術者は、プランジャー30を必要以上に押し込むことを懸念することなく、プランジャー30を操作して眼内レンズ2を患者の眼内に挿入することができる。この結果、プランジャー30が眼内レンズ挿入器具1の先端から突出する現象が、好適に回避される。なお、必要に応じて円筒部200aの内面にプランジャー30と接触する構造を設けることによって、プランジャーの押し込み抵抗を増加させて所望の押出し操作感を得ることも可能である。
【0052】
〔第3の実施形態〕
図8(a)〜(c)に、第3の実施形態における操作性向上部材300を模式的に示す。
図8(a)および
図8(b)に示すように、操作性向上部材300は、中空円筒状の円筒部300a、円環状のフランジ300b、壁部300cを有する。円筒部300aの延伸方向の長さは、眼内レンズ挿入器具1の搬送時や保管時において、操作性向上部材300がホールド部11に取り付けられたときに、壁部300cがプランジャー30と接しない長さに設定されている。円筒部300aおよびフランジ300bは、略同径の貫通孔300dを有する。なお、円筒部300aが、指掛け部の後側からプランジャーの移動の方向と逆方向に延伸してプランジャーを覆う筒部の一例に相当する。
【0053】
図8(c)に、
図8(a)および
図8(b)の操作性向上部材300が眼内レンズ挿入器具1に取り付けられた模式図を示す。操作性向上部材300が眼内レンズ挿入器具1に取り付けられる際、眼内レンズ挿入器具1の後側から操作性向上部材300の貫通孔300dにプランジャー30が挿通される。さらに、操作性向上部材300の貫通孔300dには、ノズル本体10の後端部10bの一部が挿通される。このとき、第2の実施形態と同様に、フランジ300bの上端および下端が、ホールド部11の平板部11aおよび係合部11bと係合し、操作性向上部材300がホールド部11に固定される。
【0054】
本実施形態の眼内レンズ挿入器具1のホールド部11に操作性向上部材300が取り付けられると、操作性向上部材300の円筒部300aおよび壁部300cによってプランジャー30が覆われた状態になる。このため、操作性向上部材300を取り付けて眼内レンズ挿入器具1を搬送または保管することにより、プランジャー30が予期せずにノズル本体10側に押し込まれて眼内レンズ挿入器具1に収納されている眼内レンズ2が移動することがない。また、術者が眼内レンズ挿入器具1を使用する際に、意図せずにプランジャー30を操作することも好適に防止できると期待される。
【0055】
〔第4の実施形態〕
図9および
図10に、第4の実施形態における操作性向上部材400を模式的に示す。なお、操作性向上部材400が、操作者が回転させる回転部材の回転運動を直線運動に変換し、この直線運動をプランジャーに伝達することでプランジャーに器具本体内を移動させる運動変換装置の一例に相当する。操作性向上部材400は、左側からフロントカバー400a、直線カム筒部としての直線カム筒400b、螺旋カム筒部としての螺旋カム筒400c、移動部としての移動筒400d、回転筒部及び回転部材としての回転筒400g、後支持部としてのバックカバー400hを含んで構成されている。フロントカバー400aは略円盤状の部材であり、眼内レンズ挿入器具1のホールド部11と係合される。また、フロントカバー400aに形成された孔には、プランジャー30が挿通される。
【0056】
直線カム筒400bは、円筒状の筒部と鍔部とからなる。そして、筒部の円筒面には、軸に平行な直線状の孔が形成されている。また、鍔部には、プランジャー30が挿通される孔が形成されている。また、螺旋カム筒400cには、螺旋孔が設けられている。また、螺旋カム筒400cは、直線カム筒400bの筒部を内包する。そして、螺旋カム筒400cは直線カム筒400bの筒部の周りに回転可能である。
【0057】
また、移動筒400dは外径に対して長さが短い円筒形の部材である。また、移動筒400dは内径が途中で段差を伴って狭くなるように形成されており、その段差部分にプランジャー30が当接可能となっている。また、移動筒400dの外周にはカムピン400eが固定されている。この移動筒400dは直線カム筒400bの筒部及び螺旋カム筒400cの内部に挿入される。そして、カムピン400eがそれぞれ、直線カム筒400bの孔と螺旋カム筒400cの螺旋孔の両方に嵌入するように組み付けられる。
【0058】
回転筒400gは円筒状の形状を有しており内径は螺旋カム筒400cの外径より若干大きくなるように形成されている。そして、回転筒400gは螺旋カム筒400cに固定ネジ400fによって固定される。また、バックカバー400hは、内径に雌ねじが形成された凹部を有する略円板状の部材である。このバックカバー400hは、直線カム筒400bの筒部における鍔部と反対側に設けられた雄ねじと結合して直線カム筒400bに固定される。
【0059】
以上のような構成において、回転筒400gおよび螺旋カム筒400cは、直線カム筒400bの鍔部とバックカバー400hに両端を挟まれた状態で直線カム筒400bの筒部に対して回転する。そうすると、カムピン400eが螺旋カム筒400cの螺旋孔の回転に応じて直線カム筒400bの孔に導かれて軸方向に直線運動するので、同様に移動筒400dも軸方向に直線運動する。すなわち、術者が回転筒400gを回転することにより移動筒400dを前後に直線運動させることが可能である。この結果、プランジャー30が移動筒400dの直線運動に応じて、ノズル本体10側に押し込まれる。
【0060】
図10に、
図9の操作性向上部材400が眼内レンズ挿入器具1に取り付けられた模式図を示す。操作性向上部材400が眼内レンズ挿入器具1に取り付けられる際、眼内レンズ挿入器具1の後側から操作性向上部材400のフロントカバー400aの孔にプランジャー30が挿通される。さらに、操作性向上部材400の孔には、ノズル本体10の後端部10bの一部が挿通される。そして、第2、3の実施形態と同様に、操作性向上部材400のフロントカバー400aとホールド部11の係合部11bとが係合することで、操作性向上部材400がホールド部11に取り付けられる。
【0061】
本実施形態の眼内レンズ挿入器具1のホールド部11に操作性向上部材400が取り付けられた後、術者は操作性向上部材400の回転筒400gを回転することにより、プランジャー30をノズル本体10側に押し進めることができる。このような操作性向上部材400を使用することにより、術者は、プランジャー30をノズル本体10側に押し込むことでプランジャー30を眼内レンズ挿入器具1から患者の眼内に突出させてしまう懸念なく施術を行うことができる。
【0062】
なお、操作性向上部材400においては、術者による回転筒400gの回転を移動筒400dの直線運動に変換してプランジャー30を押圧移動する構成となっている。しかし、操作性向上部材400のプランジャー30を移動する構成としては、上記の構成の代わりに、回転筒400gを回転運動させるモータなどの電気的な駆動源を操作性向上部材400が有する構成としてもよい。あるいは、プランジャー30を直接押圧移動する電気や流体などの駆動源を操作性向上部材400が有する構成としてもよい。
【0063】
以上が本実施形態に関する説明であるが、上記の操作性向上部材や眼内レンズ挿入器具などの構成は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想と同一性を失わない範囲内において種々の変更が可能である。以下に、上記の実施形態に係る変形例を示す。なお、以下の説明において各構成要素は、上記の実施形態における構成要素に対応するものについては、同一の符号を付し、特に言及しない限りその説明を省略する。
【0064】
〔変形例1〕
図11(a)および
図11(b)に、変形例1における操作性向上部材および眼内レンズ挿入器具を模式的に示す。上記の説明では、連結部をノズル本体のホールド部に設ける構成としたが、本変形例のように、眼内レンズ挿入器具1000のノズル本体10の後端部10b側に、連結部1012を設ける構成としてもよい。本変形例においても、例えば
図11(a)に示すように、上記の操作性向上部材100と同様の構成を有する操作性向上部材1100を連結部1012に取り付けることができる。また、連結部1012は
図11(a)に示すように、ノズル本体10に一体的に設けてもよいし、
図11(b)に示すように、別部材としてノズル本体10に取り付けてもよい。
【0065】
〔変形例2〕
図12に、変形例2における眼内レンズ挿入器具1と眼内レンズ挿入器具1に取り付けられるシリンジ500を模式的に示す。シリンジ500は、フランジ510と、シリンジ500内に流体を供給する流体供給手段(図示せず)と接続可能な接続部520と、供給される流体の圧力で移動するパッキン530とを備える。流体供給手段から接続部520とパッキン530で挟まれた領域540に流体が供給されると、パッキン530が流体によってノズル本体10の先端部10a側に移動する。そして、パッキン530がプランジャー30の押圧板部33に当接し、さらにパッキン530がノズル本体10の先端部10a側に移動することで、プランジャー30がノズル本体10の先端部10a側に移動する。
【0066】
〔変形例3〕
図13(a)〜13(c)に、変形例3における眼内レンズ挿入器具1に取り付けられる取り付け部材600を模式的に示す。取り付け部材600が、連結部材の一例に相当する。取り付け部材600は、略矩形の背板600a、背板600aの左端600iと右端600jにおいて背板600aと接続し、背板600aの上端600hから下端600kに向かって延伸する2つの側壁600b、背板600aの下端600kにおいて背板600aと接続する底板600cを有する。背板600aには上端600hから下端600kにかけて複数の貫通孔600f設けられている。貫通孔600fが取り外し防止機構の一例に相当する。また、側壁600bと底板600cの間にはノズル本体10のホールド部11が通る凹部600gが設けられている。さらに、底板600cには上記の平板部11aと係合部11bと同様の構成を有する連結部600eが接続されている。
【0067】
図13(c)は、眼内レンズ挿入器具1および操作性向上部材200を取り付け部材600に取り付けた状態を示す図である。眼内レンズ挿入器具1および操作性向上部材200を取り付け部材600に取り付ける場合、最初にノズル本体10のホールド部11を凹部600
gに嵌め入れる。さらに、操作性向上部材200のフランジ200bを連結部600eに係合させる。これにより、ホールド部11とフランジ200bとが底板600cと連結部600eとにより取り付け部材600に対して固定される。また、本変形例において、取り付け部材600は、一旦上記のようにホールド部11とフランジ200bとが取り付け部材600に対して固定された場合に、術者がホールド部11またはフランジ200bを取り付け部材600から取り外そうとすると、その際に取り外すために取り付け部材600に加えられる外力によって貫通孔600fに曲げ破壊が生じるように構成されている。このため、一度使用した取り付け部材600が別の眼内レンズ挿入器具1に使用されないようにすることができる。
【0068】
〔変形例4〕
図14(a)〜14(d)に、変形例4における眼内レンズ挿入器具1に取り付けられる取り付け部材700を模式的に示す。取り付け部材700は、変形例3における取り付け部材600と同様の構成を有し、連結部600eに対応する連結部700eに凹部710が設けられている。また、本変形例4においては、操作性向上部材200と同様の構成を有する操作性向上部材800を取り付け部材700に取り付ける。操作性向上部材800は、円筒部200aの外周面に取り付け部材700の連結部700eの凹部710と嵌め合うくさび形の突起810が設けられている。
【0069】
図14(c)、(d)は、眼内レンズ挿入器具1および操作性向上部材800を取り付け部材700に取り付ける前後の状態を示す図である。眼内レンズ挿入器具1および操作性向上部材800を取り付け部材700に取り付ける場合、最初にノズル本体10のホールド部11を凹部600
gに嵌め入れる。さらに、操作性向上部材800のフランジ200bを連結部700eに係合させる。このとき、操作性向上部材800の突起810が凹部710と嵌め合う。これにより、ホールド部11とフランジ200bとが底板600cと連結部700eとにより取り付け部材700に対して固定される。さらに、突起810と凹部710とが嵌め合うことで、操作性向上部材8
00が取り付け部材700から取り外される可能性を好適に抑えることができる。
【0070】
本変形例においては、上記の操作性向上部材800の代わりに
図15(a)、(b)に示す操作性向上部材900を用いることもできる。操作性向上部材900は、操作性向上部材800の突起810の代わりに、凹部710に嵌め込まれる板ばね910が設けられている。この場合も、
図15(a)、(b)に示すように、板ばね910が凹部710に嵌め込まれることで、操作性向上部材900が取り付け部材700から取り外される可能性を好適に抑えることができる。
【0071】
〔変形例5〕
図16(a)〜16(c)に、変形例5における眼内レンズ挿入器具1に取り付けられる取り付け部材1200を模式的に示す。取り付け部材1200は、変形例3における取り付け部材600と同様の構成を有し、側壁600bに対応する側壁に、ノズル本体10のホールド部11が嵌め入れられる凹部1200mが設けられている。また、取り付け部材600の連結部600eは、ホールド部11およびフランジ200bと係合するように構成されているが、本変形例では、ホールド部11は凹部1200mに嵌め入れられるため、取り付け部材1200の連結部1200eは、フランジ200bのみと係合するように構成されている。なお、連結部1200eが第1の取り付け部の一例に相当し、凹部1200mが第2の取り付け部の一例に相当する。
【0072】
図16(c)は、眼内レンズ挿入器具1および操作性向上部材200を取り付け部材1200に取り付けた状態を示す図である。眼内レンズ挿入器具1および操作性向上部材200を取り付け部材1200に取り付ける場合、最初にノズル本体10のホールド部11を凹部1200mに嵌め入れる。さらに、操作性向上部材200のフランジ200bを連結部1200eに係合させる。これにより、ホールド部11が凹部1200mと側壁600bとによって取り付け部材1200に対して固定され、フランジ200bが底板600cと連結部1200eとによって取り付け部材1200に対して固定される。
【0073】
〔変形例6〕
図17(a)〜(d)に、変形例6における眼内レンズ挿入器具1300および操作性向上部材1400を模式的に示す。本変形例においては、眼内レンズ挿入器具1300は上記の眼内レンズ挿入器具1と同様の構成を有し、眼内レンズ挿入器具1のホールド部11の代わりにホールド部1311が設けられている。
図17(a)、(b)に示すように、ホールド部1311は、上記の平板部11aに対応する構成を有する平板部1311aと、連結部1311bと、上記の鍔部11cに対応する構成を有する鍔部1311cとを有する。連結部1311bは、プランジャー30の中心軸AXに垂直な平面における断面積が、平板部1311aよりも大きい突起状の部材として構成されている。
【0074】
本変形例では、連結部1311bには、操作性向上部材1400のフランジ1400bが連結される。
図17(c)に示すように、フランジ1400bには、操作性向上部材1400の中心軸BXを挟んで向かい合う2つの連結溝1410bが設けられている。連結溝1410bは、連結部1311bが挿通する挿通孔1411bと、挿通孔1411bに接続された平板部1311a用の移動溝1412bとを有する。連結部1311bを挿通孔1411bに挿通させた後にフランジ1400bが中心軸BXを中心として回転させると、平板部1311aが移動溝1412bに沿って移動する。
【0075】
図17(d)は、眼内レンズ挿入器具1300に操作性向上部材1400を取り付けた状態を示す図である。眼内レンズ挿入器具1300に操作性向上部材1400を取り付ける場合、2つの挿通孔1411bのそれぞれに連結部1311bが挿通される。次に、フランジ1400bが中心軸BXを中心として回転され、平板部1311aが移動溝1412bに沿って移動する。平板部1311aが移動溝1412bの端部1413bに当接すると、フランジ1400bの回転が中止される。これにより、フランジ200bがホールド部1311に対して固定される。
【0076】
〔変形例7〕
図18(a)、(b)に、変形例7における眼内レンズ挿入器具1500を模式的に示す。眼内レンズ挿入器具1500は、上記の眼内レンズ挿入器具1と同様の構成を有する。眼内レンズ挿入器具1500においては、ノズル本体10にビス1600がネジ止めされるネジ孔1510eが設けられている。
図18(a)、(b)に示すように、ネジ孔1510eにビス1600がネジ止めされ、ビス1600の先端がプランジャー30に当接する。この結果、図示しない操作性向上部材を眼内レンズ挿入器具1500に組み付ける際、術者の誤った操作によるプランジャー30のノズル本体10に対する所望としない移動がビス1600によって抑止される。なお、ビス1600については、操作性向上部材が眼内レンズ挿入器具1
500に組み付けられた後、ネジ孔1510eから取り外して眼内レンズ挿入器具1
500を使用することとなる。
【0077】
なお、ビス1600を用いたプランジャー30の所望としない移動を抑止する構成の他に、係止孔10eと嵌め合うノッチをプランジャー30に設けてもよい。あるいは、プランジャー30にテープの一端を接着しておき、他端を係止孔10eを通ってノズル本体10の外部に延伸するように設け、プランジャー30の操作時に係止孔10eからテープを引き抜くことでプランジャー30の移動を許容する構成としてもよい。