(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面に従い実施例を説明する。なお、実施例は、本発明の理解のためのものであり、本発明の適用は、かかる実施例に限定されず、又保護の範囲は、特許請求の範囲の記載及びその均等物にも及ぶ。
【0029】
図1は、本発明に従う個人識別情報を用いる給油システムの概念構成図である。
【0030】
図1において、SSは、既存の給油サービスステーションであり、給油機11とPOS端末12を備えた給油装置1と、POS本体2を有する。
【0031】
本発明の特徴としてIDセンター3を設け、SSで行われる決済方法、給油指定、値引き等の情報と紐づけた顧客IDを一元管理する。IDセンター3は、ポイント管理センター4と、それぞれ個別のクレジットを運用する複数のクレジットセンター(1〜N)5とインターネット等のネットワークNWを通して接続される。
【0032】
また、本発明は、現金払い、クレジット払いの他、電子マネーによる支払いを可能とするものである。IDセンター3は、電子マネーの管理サーバを兼ねる構成としてもよく、また、別個に電子マネーのセンターを構成してもよい。プリペイド方式の電子マネーにあっては、金銭データの変動を、逐一顧客の保持する記録媒体に書き込む媒体記録型(以下、「媒体記録型プリカ」という。)、サーバに記録し管理するサーバ管理型(以下、「センター管理型プリカ」という。)のいずれの構成も取り得る。なお、本発明の趣旨とするIDセンターにおいて、個人識別情報に決済情報、給油情報および特典情報を紐づけて管理する構成においては、IDセンターで、顧客の電子マネー残高情報を管理することができるため、センター管理型プリカ構成とする方が、本発明の利点がより顕著となる。また、セキュリティ面、他の個人識別情報との連動性などの観点からもセンター管理型プリカとすることが望ましい。
【0033】
ここで、本発明の特徴として顧客の個人識別情報に対して紐づけ登録される情報の実施例内容を、以下のように説明する。
【0034】
表1は、顧客がシステム、例えば、本発明の特徴として設けられるIDセンター3に登録する情報のテーブル例である。かかる登録のための情報は、顧客またはSSの従業員が操作するPOS端末12、又はPOS本体2により、あるいは、顧客の所持する通信端末であるスマートフォンなどの携帯端末から、インターネット網や電話回線を通じてIDセンター3に送られる。
【0036】
以下表1に示される各情報について説明する。
【0037】
個人識別情報は、IDとして記されるa123456である。ここでは、数字、アルファベットの文字列からなるものを示しているが、これに限らず、適宜の記述記号、数学記号などを織り交ぜてもかまわない。個人識別情報は、各種情報を最初にIDセンターに登録する際に、システムから自動で付与することとしてもよいし、顧客がすでに保有しているなんらかの個人識別情報、例えば、SSに会員登録している場合は会員番号をそのまま利用して、追加で紐づけたい情報と併せてシステムに登録するようにしてもよい。
【0038】
個人属性情報とは、氏名、住所、生年月日等、個人識別情報を有する個人に特有の情報である。本発明においては、個人属性情報をIDセンターにおいて、登録し管理することは必須ではなく、SSの管理方針によって、任意に登録要否、登録内容を決定すればよいものである。ここでは、一例として、氏名、住所、生年月日を示しているが、登録は任意としている。
【0039】
決済情報とは、顧客の支払方法に関する情報である。顧客がいつも利用する支払方法をあらかじめ登録するものであり、ここでは、現金払い、クレジット払い、電子マネー払いのいずれかを選択することができるものとしている。さらに、プリペイド型の電子マネーの場合は、チャージ額が、一定金額に満たない場合、あるいは支払額に満たない場合などに、自動で所定の金額データを加算し、加算した額を後ほどクレジット清算するオートチャージを行うか否かを選択することができることとしている。
【0040】
給油情報とは、顧客が、いつもの給油の内容としてあらかじめ登録しておく給油に関する情報である。ここでは、油種として、レギュラー、軽油、ハイオク、灯油のいずれかを選択できることとしており、また、油量として、満タン、数量指定、金額指定のいずれかを選択できることとしている。さらに、数量指定の場合は、いつもの給油量を指定する。金額指定の場合は、いつもの給油金額を指定することになり、給油時点のリットル販売単価により割り返した値が、実際の給油量となる。
【0041】
特典情報とは、値引き、ポイント付与など、顧客の購入行為に対する利益提供に関する情報である。SSの設定する値引きを利用するか否かを選択し、さらに、ポイントの付与を受けるか否かを選択する。一般に、値引きは、各SSが、自店舗単独、または複数店舗にわたって、独自に、卸売価格や近隣の競業店の販売状況に鑑み、設定する場合が多い。ここでは、顧客は利用の有無を選択することとなる。一方、ポイントは、SS独自に設定するものと、一般小売業と共通に利用できるものなどがある。これらの多様なポイントサービスの中から、SS側が、利用可能なポイントサービスを選択できるように設定し、その中から、顧客が利用するポイントサービスを選択する構成とすることができる。SS側が、設定するポイントサービスに応じて、IDセンター3と接続するポイント管理センター4が決定する。
【0042】
連携ID情報とは、一の個人識別情報と他の個人識別情報を連携させた特定の顧客集団を構成することにより、連携された顧客集団に特定のサービス、特典を付与することを可能とし、それにより、多数の顧客をまとめて囲い込むことができる。ここでは、自己の個人識別情報を他の個人識別情報と連携させるか否かを選択し、さらに、連携させる他の個人識別情報を登録するように構成している。
【0043】
上記表1の内容の登録を顧客が実際に給油をした直後に行う場合は、POS端末12の操作画面から、直前給油の情報を登録することを指定することで決済情報、給油情報の入力操作を省略できる。
【0044】
なお、上記情報は、顧客が、自らシステムに登録する場合を想定しているが、SS店舗側が、適宜用意した登録用紙に、顧客が必要事項を記入し、SS店舗側が入力することとしてもよい。
【0045】
クレジット払い、電子マネー払いに必要となる各クレジットカード情報、電子マネー識別情報は、クレジットカード情報や電子マネー識別情報を顧客自身がインターネットのWebサイトなどセキュリティが確保された手段を用いて入力する方法やカードなどの記録媒体を電子的、磁気的リーダで読み込む方法がとりえる。
【0046】
オートチャージ有を選択した場合、SS店舗が設定するチャージ条件を固定的に設定してもよいが、顧客に、詳細な条件(表2のオートチャージ条件テーブル例)を設定させる構成としてもよい。
【0047】
連携ID情報は、既登録の他IDを手入力により追加登録する方法以外に、ID発行時に、SS店舗に申し出ることにより、連携する複数IDを、一括発行することとしてもよい。また、顧客側で、連携するIDのデータを作成し、適宜の媒体を介して、外設端末、システムサーバ等に読み込むこととしてもよい。手入力とするよりも、適宜の媒体を介して読み込ませる方が、顧客IDを他人に知られる心配がないため、セキュリティ上のぞましい。連携ID情報の連携を要とした場合、SS店舗が設定する連携条件を固定的に設定してもよいが、顧客に、詳細な条件(表4のID連携テーブル例)を設定させる構成としてもよい。
【0048】
表2は、システムに登録されるオートチャージ条件テーブル例である。
【0050】
上記表2に従い電子マネー残額が、チャージ基準額未満または以下の場合、オートチャージを行うこととしている。
【0051】
表2では、チャージ基準額として、あらかじめ設定した最低基準額かまたは顧客が指定した油種、油量から算定される支払額の二つを設定できるようにしている。最低基準額とは、支払額にかかわらず、一定金額を下回る場合に、自動でチャージを行う基準とする額である。これに対し、顧客が指定した油種、油量から算定される支払額をチャージ基準額とした場合は、チャージ額が、支払額に不足する場合に、自動でチャージを行うことになる。
【0052】
チャージの時期とは、チャージを行うタイミングである。ここでは、上述したいずれのチャージ基準額に対しても、「給油前に、油種、油量を指定したとき」、「センター管理型プリカの場合、給油完了後、センターに記録されている電子マネー残額から給油金額を引き落とすとき」、「媒体記録型プリカの場合、給油完了後、お釣りの返金を受けるとき」の3種類のタイミングを指定できることとしている。各々の時期に、チャージ額とチャージ基準額を比較してオートチャージの要否を判定して処理を行う。
【0053】
チャージする額とは、オートチャージにより、加算する額である。あらかじめSS店舗が指定する固定額とするか、顧客が任意に指定する額のいずれかを指定する。
【0054】
チャージ後なお支払額に不足する場合の処理は、必ずしも設定が必須の事項ではない。チャージする額があらかじめ決められており、一度のチャージで加算した合計額では、顧客が所望する油種、油量の給油ができない場合に、再度のチャージを認めるか、あるいは一度のチャージで加算された合計額の範囲においてのみ、給油許可をだすかどうかを指定することができる。チャージ後なお所望の給油をするための料金に不足する場合、再度チャージする回数に制限を設けて、それでも支払額を満たさない場合に、給油許可をださない扱いとすることもできる。
【0055】
また、給油後、センター管理型プリカのサーバから給油金額を引き落とすとき、または媒体記録型プリカであってお釣りの返金を受けるとき、残金が最低基準額を下回る場合に、チャージをする構成とすると、その後の他物品の購入の際に金額不足を心配する必要がなく、顧客にとって利便性がある。
【0056】
表3は、特典付与条件を示すテーブル例である。
【0058】
上記表3は、一のIDに対して設定される特典の例である。
【0059】
付与される特典として値引きとポイントを指定するこができるが、これらは重畳して与えることもできる。また、いずれの特典を付与するかは、SS店舗が固定的に指定するか、顧客側に任意に選択させることとしてもよい。
【0060】
付与の条件は、特典が付与されるための条件である。ここでは、一定の値を超えた場合に、一定の値引きを与える場合と、購入金額に対して利率を乗じた値をポイントとして与える方法が指定できる。
【0061】
付与されるものとは、値引きやポイントを利用する対象、方法の例である。次回購入するものの代金や給油の場合は単価などの減額、金券発行、ポイントの代金への充当などが指定できる。
【0062】
特典利用期間とは、特典を利用できる期間である。一般的に、値引き、金券、ポイントなどには、利用期間が設定されるが、これはSS店舗が設定することになる。
【0063】
また、誕生月など、個人属性情報と紐づけて、特別の値引き、ポイント、その他の景品を与えるようにしてもよい。
【0064】
さらに、決済情報(現金払い、クレジット払い、電子マネー払い)の種別ごとに、特典の内容(質、量)を異ならせることとしてもよい。例えば、現金会員固有の情報を登録しておいてそれに対する特別の値引き、ポイント付与または他の支払方法に比べて有利な条件とするようにしてもよい。
【0065】
表4は、ID連携テーブルの例である。
【0067】
表4において、連携する情報とは、連携するID間で、共通に利用したり、一のIDの情報が他のIDの情報と連動する関係にある情報である。
【0068】
連携内容とは、一の情報を共通利用したり、特定のIDの情報をすべてに適用するなどを指定するものである。
【0069】
利用制限の連携とは、一のIDの情報が、他のIDの利用を制限する方向に働く連携である。主に、連携IDの集合内での利用合計金額、回数などが所定値を超えた場合などに、全体の利用を制限するものである。他には、利用期限を共通化することもでき、この場合は、連携ID内で、利用期限を有利にすることもできる。
【0070】
連携に関し、顧客が適宜条件設定を行う構成とする場合は、連携ID内の特定のIDを親IDとし、他のIDを子IDとし、親IDのみが、条件を設定することができる構成としてもよい。この場合、各子IDの条件を同一として揃えることも、各々異ならせることもできる。
【0071】
上記テーブルの他、必要に応じて、連携するID内で、給油情報などを、統一して設定できるようにしてもよい。
【0072】
一のIDの利用履歴に応じて、連携するIDに対する特典付与の条件やオートチャージの条件を、連動させて変動させることも可能である。
【0073】
連携するID内の特定の個人の個人属性情報(誕生月など)と紐づけて、特別の値引き、ポイント、その他の景品を、連携するID全部に、与えるようにしてもよい。
【0074】
具体的なIDの連携例としては以下のようなものがある。
【0075】
子供のIDにて、親のIDに紐づいたクレジットカード、電子マネーでの支払いを可能とする。同一の値引き率の適用される範囲を家族間に拡げる。家族の利用履歴に応じて、家族全員の値引き率、ポイント付与率を設定する。家族間でポイントを共通利用する。
【0076】
また、一の顧客から他の顧客へのポイント、電子マネーの譲渡を可能とすることもできる。さらに、これらの特定集団間の取引行為自体に、ポイントを付与するルールを設定することで、従来に無い、ポイントの重畳加算を可能とし、それにより、家族間、社員間などの特定集団に対し、特別な利益を提供することが可能となり、特定集団を丸ごと顧客として囲い込むことを可能とする。このように、従来に無い顧客への利益提供の仕組みを、IDセンターのプログラム設定だけという、簡易な仕組みで実現できる。
【0077】
以降、かかる
図1に示す給油システムにおいて行われる給油に際しての支払い種別に基づく給油手順について説明する。
【0078】
[現金による支払い]
図2A、
図2Bは、現金支払いでの処理手順を説明するフロー図である。
図2Aは、比較のために示す従来の現金支払いによる給油の処理手順である。処理が開始されると、顧客により給油装置1のPOS端末12により支払方法を選択する(ステップS1)。
【0079】
ここでは現金を選択し、併用するカードの選択を行う(ステップS2)。併用するカードがなければ、油種の選択に移行する(ステップS3)。以降、現金を挿入し(ステップS4)、購入内容を確認する(ステップS5)と、購入内容に対応する給油が行われ(ステップS6)、終了する。
【0080】
一方、ステップS2において、併用カードの選択で、現金カードを選択し、現金カードを挿入し(ステップS11)、更にポイントカード使用を選択し(ステップS12)、ポイントカードが挿入される(ステップS13)と、上記ステップS3以降の処理により、給油が行われる。現金カードとは、主に、現金払いをするSSの会員に特別の値引きをするために発行するものであり、会員であることを識別するものである。現金カードに記録された情報により会員であることを識別した後は、通常の現金払いと同様の処理となる。
【0081】
また、ステップS2における併用カードの選択で、ポイントカードの使用を選択し、ポイントカードが挿入され(ステップS14)、更に、現金カードの併用を選択し(ステップS15)、現金カードが挿入されると(ステップS16)、上記ステップS3以降の処理により、給油が行われる。
【0082】
さらにポイントカードを併用する場合は、給油代金に対応するポイントが付与登録される。上記従来システムでの処理は、現金カード及びポイントカードを顧客が所持して適宜切り替え使用される状態になる。したがって、顧客による操作が煩雑になるとともに、カードの紛失等により事故の可能性が生じる。
【0083】
これに対して、
図2Bは、本発明に従う現金支払いによる給油の処理手順をデータの流れとともに示すシーケンスフロー図である。
【0084】
図2から
図6およびそれらの説明においてIDまたは顧客IDと記載されるものは、本発明における個人識別情報に該当するものである。
【0085】
顧客が保持するカードを給油装置1のPOS端末12に挿入して、顧客IDを読み取らせる(ステップS20)。あるいは、顧客IDの記録された携帯端末等他のツールを使用してPOS端末12に読み取らせることも可能である。ここで読み取られた顧客IDが、該当のSSのシステムに登録がなされていなければ、不一致としてエラーメッセージをPOS端末12に表示する。
【0086】
ID照合が一致すると、POS端末12からの情報はPOS本体2を経由してIDセンター3に送られ、ID番号も送られる(P1,P2)。IDセンター3で、送られたID番号を基に対応するポイントカード番号を照会して(ステップS21)、ポイント管理センター4にポイントカード番号を通知する(P3)。
【0087】
ポイント管理センター4は、ポイントカード番号からポイント情報を検索してIDセンター3に送る(P4)。
【0088】
ついで、IDセンター3から、表5に示す紐づけの内容に従い、即ち、ポイント管理センター4から通知されたポイント情報、IDセンター3が管理する現金カード情報及び「いつもの給油」情報が、POS本体2を経由してPOS端末12に送られる(P5,P6)。
【0089】
これによりID紐づけ情報がPOS端末12に表示される(ステップS22)。このID紐づけ情報の内容は、一例として、下記表5に示すようである。
【0091】
表5に示されるように、決済種別として現金、その他にポイントカード、現金カード、更に「いつもの給油」が紐づけられている。ここで、「いつもの給油」とは、給油に際して満タンで給油を行う場合等の登録された給油の仕方を示す。
【0092】
ここで、顧客が、例えば決済種別として現金を選択して現金を投入すると(ステップS23)、入力データがPOS本体2に送られ(P7)、POS本体2は、取引内容を生成してPOS端末12に返送する(P8)。
【0093】
POS端末12に取引内容を表示し、顧客により購入内容が確認される(ステップS24)と、給油許可がPOS端末12から顧客に表示される(P9)。給油が行われ(ステップS25)、給油終了をPOS端末12で確認する(P10)。
【0094】
ついで、POS端末12から給油データがPOS本体2に送られる(P11)。POS本体2は、従って取引履歴とポイント情報をIDセンター3に送り(P12)、IDセンター3からポイント情報をポイント管理センター4に送る(P13)。
【0095】
これにより、IDセンター3が、顧客ID番号に対応して取引履歴を更新登録することが出来る。一方、ポイント管理センター4は、ポイント情報を顧客ID番号に対応して管理することが出来る。
【0096】
このように、本発明により、給油の現金支払いに際して、顧客IDの入力のみにより、「いつもの給油」を行い、且つポイント情報を更新記録することが出来る。
【0097】
[センター管理型プリカによる支払い]
図3A、
図3Bは、センター管理型プリカによる支払いでの処理手順を説明するフロー図である。
図3Aは、比較のために示す従来のセンター管理型プリカによる給油の処理手順である。
【0098】
ここで、センター管理型プリカによる支払いとは、先に説明したように、媒体記録型プリカではなく、サーバに記録し管理するサーバ管理を採用するものである。
【0099】
図3Aにおいて、処理が開始されると、顧客により給油装置1のPOS端末12により支払方法を選択する(ステップS20)。ここではセンター管理型プリカを選択して、図示しないプリカ管理センターにプリカカードのセンター照会を行う(ステップS21)。照会により対応プリカカードではないとして不一致と判断されると、エラーメッセージがPOS端末12に表示される(ステップS22)。プリカ管理センターでは、プリカの利用履歴や電子マネーの残高などの管理を行う。
【0100】
センター照会がパスすると、追加入金ありの場合、追加のための現金を入金する(ステップS23,S24)。
【0101】
以降の処理は、先の現金による支払いの従来例として説明した
図2AにおけるステップS2以降の処理と同様であるので更なる説明は省略する。
【0102】
ただし、先に必要な追加入金を行う(ステップS23,24)ので、
図2の油種選択(ステップS3)の後の現金挿入(ステップS4)は生じない。また、上記
図3Aに示す処理においても、現金カード及びポイントカードを顧客が所持して適宜切り替え使用される状態になる。
【0103】
これに対して、
図3Bは、本発明に従うセンター管理型プリカによる支払いによる給油の処理手順をデータの流れとともに示すシーケンスフロー図である。ここでは、IDセンター3がプリカ管理センターの機能を有する構成を示す。
【0104】
顧客が保持するカードを給油装置1のPOS端末12に挿入して、顧客IDを読み取らせる(ステップS20)。あるいは、顧客IDの記録された携帯端末等他のツールを使用してPOS端末12に読み取らせることも可能である。ここで読み取られた顧客IDが、該当のSSのシステムに登録がなされていなければ、不一致としてエラーメッセージをPOS端末12に表示する。
【0105】
ID照合が一致すると、POS端末12からPOS本体2を経由してIDセンター3にID番号が送られる(P1,P2)。IDセンター3で、送られたID番号をもとに対応するポイントカード番号を照会して(ステップS21)、ポイント管理センター4にポイントカード番号を通知する(P3)。
【0106】
本実施例では、クレジットセンター5に事前の承認(オーソリ)を求める(P31)。承認結果を受けると(P32)、IDセンター3は、電子マネー残高を確認して(ステップS32)、電子マネー残高が閾値以下であると、オートチャージ要求が発生し、オーソリ結果(P32)がOKの時、オートチャージを行う(ステップS33)。
【0107】
さらに、ポイント情報をポイント管理センター4から受ける(P4)と、IDセンター3は、次の表6に示す紐づけの内容に従い、即ち、ポイント管理センター4から通知されたポイント情報、IDセンター3が管理する現金カード情報及び「いつもの給油」情報、電子マネー残高およびオートチャージ売上データがPOS本体2を経由してPOS端末12に送られる(P5,P6)。
【0109】
表6に示されるように、決済種別としてセンター管理型プリカ、ポイントカード、現金カード、クレジット、「いつもの給油」、更にオートチャージが紐づけられている。
【0110】
ここでの現金カードは、SS店舗、または石油元売り会社が発行するもので、自己の会員を識別し、会員に特有の値引き等の特典を付与するためのものである。センター管理型プリカによる決済の場合であって、特典がある場合には、この紐づけ情報に基づき実施される。
【0111】
POS端末12に取引内容を表示し、顧客により購入内容が確認される(ステップS24)と、給油許可が出され(P9)、給油が実行される(ステップS25)。給油終了をPOS端末12で確認する(P10)と、POS端末12から給油データがPOS本体2に送られる(P11)。POS本体2は、従って取引履歴とポイント情報をIDセンター3に送り(P12)、IDセンター3からポイント情報をポイント管理センター4に送る(P13)。プリカ管理センターでは、給油データに基づく顧客の支払額を、電子マネー残高から減額し、電子マネー残高を更新する。
【0112】
これにより、IDセンター3が、顧客ID番号に対応して取引履歴を更新登録する。一方、ポイント管理センター4は、ポイント情報を顧客ID番号に対応して管理することが出来る。
【0113】
このように、本発明により、センター管理型プリカによる支払いに際して、顧客IDの入力のみにより、いつもの給油を行い、且つポイント情報を更新記録することが出来る。
【0114】
ここで、ステップS33におけるオートチャージデータの納品パターンは次の方法が可能である。第1の方法はPOS本体2にクレジットデータ、売上データを返し、POS本体2において、クレジット売上データを集計し、所定の集計期間ごとにクレジットセンターに通知、清算する、第2の方法は、IDセンター3において、クレジット売上データを集計し、所定の集計期間ごとにクレジットセンターに通知、清算する方法である。第2の方法の場合であっても、給油後、顧客に取引内容を知らせるため、売上データをPOS本体2に送る必要はあるが、IDセンター3にてクレジット清算を一括して完了することができるメリットがある。
【0115】
[クレジットによる支払い]
図4A、
図4Bは、クレジット払いによる給油の処理手順である。
図4Aは、比較のために示す従来のクレジットによる給油の処理手順である。
【0116】
図4Aにおいて、処理が開始されると、顧客により給油装置1のPOS端末12により支払方法が選択される(ステップS30)。ここではクレジットによる支払いを選択して、選択したクレジットカードをPOS端末12に挿入する。
【0117】
以降の処理は、
図2Aにおける処理と同様であるので詳細は省略する。ただし、この例でも現金の支払いは無いので、
図2Aおける現金挿入処理(ステップS4)は有しない。
【0118】
表7は、本発明に従うクレジットによる支払いの場合の、顧客IDに紐づけられる項目を示す表である。クレジット、ポイントカード、現金カード、「いつもの給油」が紐づけられている。
【0119】
ここでの現金カードは、SS店舗、または石油元売り会社が発行するもので、自己の会員を識別し、会員に特有の値引き等の特典を付与するためのものである。クレジットによる決済の場合であって、特典がある場合には、この紐づけ情報に基づき実施される。
【0121】
図4Bは、本発明に従うクレジット払いによる給油の処理手順をデータの流れとともに示すシーケンスフロー図である。
【0122】
顧客が保持するカードを給油装置1のPOS端末12に挿入して、顧客IDを読み取らせる(ステップS20)。あるいは、顧客IDの記録された携帯端末等他のツールを使用してPOS端末12に読み取らせることも可能である。ここで読み取られた顧客IDが、該当のSSのシステムに登録がなされていなければ、不一致としてエラーメッセージをPOS端末12に表示する。
【0123】
ID照合が一致すると、POS端末12からPOS本体2を経由してIDセンター3にID番号が送られる(P1,P2)。IDセンター3で、送られたID番号をもとに対応するポイントカード番号を照会して(ステップS21)、ポイント管理センター4にポイントカード番号を通知する(P3)。
【0124】
本実施例では、クレジットセンター5に事前の承認(オーソリ)を求める(P31)。承認結果を受けると(P32)、IDセンター3は、ポイント管理センター4から受けるポイント情報(P4)と、上記表7に示す紐づけの内容に従い、即ち、IDセンター3に保持するクレジット情報を他の紐付き情報とともにPOS本体2を通して、POS端末12に送る(P5,P6)。
【0125】
POS端末12に取引内容を表示し、顧客により購入内容が確認される(ステップS24)と、給油許可が出され(P9)、給油が実行される(ステップS25)。給油終了をPOS端末12で確認する(P10)と、POS端末12から給油データがPOS本体2に送られる(P11)。POS本体2は、従って取引履歴とポイント情報をIDセンター3に送り(P12)、IDセンター3からポイント情報をポイント管理センター4に送る(P13)。
【0126】
これにより、IDセンター3が、顧客ID番号に対応して取引履歴を更新登録する。一方、ポイント管理センター4は、ポイント情報を顧客ID番号に対応して管理することが出来る。
【0127】
このように、本発明により、給油のクレジットによる支払いに際して、顧客IDの入力のみにより、いつもの給油を行い、且つポイント情報を更新記録することが出来る。
【0128】
ここで、クレジットの売上データの納品パターンは次の方法が可能である。第1の方法はPOS本体2にクレジットデータ、売上データを返し、POS本体2において、クレジット売上データを集計し、所定の集計期間ごとにクレジットセンターに通知、清算する、第2の方法は、IDセンター3において、クレジット売上データを集計し、所定の集計期間ごとにクレジットセンターに通知、清算する方法である。第2の方法の場合であっても、給油後、顧客に取引内容を知らせるため、売上データをPOS本体2に送る必要はあるが、IDセンター3にてクレジット清算を一括して完了することができるメリットがある。
【0129】
[外回り(センター管理型プリカ)による支払い]
先の実施例では、給油取引を顧客がPOS端末12を操作して行うものであるが、本実施例では顧客の有するWEBアクセス機能を有する携帯端末(スマートフォンなど)を用いて、給油を行うことを可能とする。
【0130】
図5は、スマートフォンを用いてセンター管理型プリカによる支払いを行う場合の本発明に従う給油システムの処理フローである。この場合の紐づけ情報は、先のセンター管理型プリカの場合と同様(表6)である。
【0131】
図5において、Aは、スマートフォン6とPOS端末12との情報授受で、スマートフォン6によりPOS端末12にSSで使用する給油装置(給油レーン番号)の情報を要求し、POS端末12からこの情報を取得する。この処理は、スマートフォンが有する近距離無線通信機能(例えば、Bluetooth(登録商標))を利用するもの、カメラによりPOS端末12に表示されるコード情報(例えば、バーコード、二次元コード)を読み取るなど、スマートフォン6にインストールしたアプリケーションプログラムによって実行される。
【0132】
さらに、
図5において、Bは、スマートフォン6とIDセンター3との間の情報授受である。ここでは、Wi-Fiによるインターネットあるいは電話回線を用いて通信を行う。顧客のID情報と、使用する給油装置(給油レーン番号)を、POS装置を介さずに直接IDセンター3に通知する(ステップS20)。一方、IDセンター3からは、POS本体2およびPOS端末12を介さず、ポイント情報、現金カード情報、「いつもの給油情報」を直接スマートフォンに通知する(P5)。POS本体2およびPOS端末12に対しては、これら通知とともに、給油機に対する給油要求を与える(P6)。
【0133】
また、売上情報も直接にIDセンター3からスマートフォンに通知する(P14)。
【0134】
その他の処理は、基本的に
図3Bで説明したセンター管理型プリカを用いる処理と同様である。
【0135】
[外回り(クレジット)による支払い]
その他の支払形態として、スマートフォンを用いたクレジット支払方法がある。この場合の紐づけ情報は、先のクレジットによる支払いの場合(表7)と同様である。機能として、
図4Bで説明したクレジット機能を有し、データの流れは、オートチャージ及び電子マネー残高に関する部分を除いて
図5と同様である。
【0136】
ここで、先に表1に関連して説明した顧客の個人識別情報に対して紐づけされる情報のIDセンター3への登録の方法について、更に説明する。
【0137】
図6A,
図6B,
図6Cは、それぞれ、POS本体2を通したSSのスタッフによる登録手順、POS端末12を通した顧客による登録手順、更に携帯端末(スマートフォンなど)を通した顧客による登録手順を示すフロー図である。
【0138】
図6Aにおいて、SSスタッフにより登録が行われる場合は、顧客IDカードから顧客IDを読み取り(ステップS30)、クレジットカードの紐づけがある場合(ステップS31、Y)は、クレジットカードを読み取る(ステップS32)。さらに、現金カードの紐づけがある場合(ステップS33、Y)は、現金カードを読み取る(ステップS34)。次いで、ポイントカードの紐づけがある場合(ステップS35、Y)は、現金カードを読み取る(ステップS36)。
【0139】
そして、POS本体2で読み取ったクレジットカード、現金カード、及びポイントカードの支払方法を含む取引情報が顧客の個人識別情報と関連付けてIDセンター3に登録される。
【0140】
一方、
図6Bにおいて、POS端末12を用いて、顧客により支払方法を含む取引情報の登録を行う場合、顧客IDを利用した紐づけを希望するカードを用いて、給油を実行し(ステップS40)、給油が終了(ステップS41)すると、POS端末12のモニタにID登録確認画面を表示する(ステップS42)。ID登録確認画面の案内により個人識別情報の紐づけ登録を行う場合(ステップS43,Y)、顧客がその登録指示を入力する(ステップS44)ことにより登録が可能である。
【0141】
さらに、
図6Cにおいて、携帯端末(スマートフォンなど)を用いて顧客により支払方法を含む取引情報の登録を行う場合は、携帯端末の登録画面で個人識別情報を入力するか読取りを行い(ステップS50)、クレジットカードを紐づける場合(ステップS51、Y)は、クレジットカード番号を入力する(ステップS52)。また、現金カードを紐づける場合(ステップS53,Y)は、現金カード番号を入力する(ステップS54)。さらに、ポイントカードを紐づける場合(ステップS55、Y)は、ポイントカード番号を入力する(ステップS56)。これらの入力データの入力が終了し、IDセンター3に送信を行う(ステップS57)ことにより登録できる。なお、携帯端末に限らず、ネットワークに接続するパソコン等の機器を用いて登録することも可能である。
【0142】
このように、SSでのサービスを受ける際に、顧客により容易に個人識別情報と紐づけて、所望のサービスに対する支払方法を含む取引情報をIDセンター3に登録することが可能である。
【0143】
[効果]
上記した本発明に従う特徴構成により、顧客は、個人識別情報をPOS端末に読み取らせるだけで、一切の条件指定をする手間を省略し、給油を行い、かつ支払いまで完了することができる。
【0144】
また、個人識別情報は、顧客が保持するカード、携帯機器、タグなどに、記録しておくが、当該媒体には、それ以外の電子的な価値(電子マネー、クレジット情報、住所、連絡先、生年月日などの個人情報)は、記録する必要がないため、当該媒体の紛失、盗難、損傷などの際にも、財産的な被害は少なく済む。
【0145】
さらに、本発明は、交通系ICカードで一般的に採用されているオートチャージを、給油清算の場面において、もっとも効果的に機能する構成を有するものである。
【0146】
交通系ICカードの場合は、一般的に、入出場改札の際に読み取ったカードに記録されている電子マネー額が、あらかじめ定められた一定額未満の場合に、あらかじめ定めた額を自動でチャージするものである。
【0147】
これに対し、本発明では、最初に、顧客の個人識別情報を読み取った際に、顧客が希望する給油条件に必要となる金額とセンターで管理する電子マネー額を照合し、電子マネー額が不足する場合に、オートチャージを行うように構成することができる。すなわち、支払額が不足する場合にだけ、オートチャージを行うこととし、さらにオートチャージ額も不足額を基準に細かく設定することができ、これにより、クレジットの月の利用額の制限がある中で、過剰にオートチャージが行われることがなく、顧客にとって、有効にクレジットカードの利用枠を使うことができるというメリットがある。これは、給油終了後に支払い額に不足する額をオートチャージする構成としても同様である。
【0148】
これに対し、交通系ICカード同様に、あらかじめ定められた一定額未満の場合に、あらかじめ定めた額を自動でチャージするという構成とすると、プリペイド販売額を増加させることが可能となり、SSにおける売上増加および顧客に対する囲い込み面でのメリットを提供することができる。
【0149】
さらに、一の個人識別情報と他の個人識別情報を連携させた特定の顧客集団を構成することにより、一の個人識別情報のオートチャージ条件を、他の個人識別情報の利用履歴等に連動させて変動的に調整することも可能となる。