(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記飲料サーバにあっては、液体及び泡を供給するために、それぞれ別の操作が必要となる。またユーザの操作によって、液体に対する泡の割合が変更され、最適な泡の割合を実現することが難しい。
【0005】
本開示は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、複雑な操作を行うことなく、最適な泡の割合を実現することができる液体サーバ及び泡生成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る液体サーバは、液体を貯留するタンクに取り付けられる開閉弁と、該開閉弁から流出した液体を第一方向及び第二方向に送出する分流部と、前記開閉弁が開いた場合に、前記第一方向に送出された液体を泡立てる泡生成部とを備え、前記泡生成部にて生成した泡及び前記第二方向に送出された液体を供給する。
【0007】
本開示においては、第一方向に送出された液体から泡を生成し、生成した泡と、第二方向に送出された液体とを、所定の割合で、容器(例えばコップ又はグラス)に供給する。
【0008】
本開示に係る液体サーバは、前記分流部は、前記開閉弁から流出した液体を貯留する貯留室を有し、前記貯留室に、前記第一方向に液体を送出する第一通流孔と、前記第二方向に液体を送出する第二通流孔とが形成されており、前記泡生成部及び貯留室は前記第一通流孔を介して連通されている。
【0009】
本開示においては、第一通流孔を介して、貯留室から泡生成部に液体が供給され、泡が生成される。第一通流孔及び第二通流孔の開口面積及び位置などを、適切に設定することによって、液体に対する泡の割合が所望の割合に設定される。
【0010】
本開示に係る液体サーバは、前記タンクを収容する筐体を備え、前記分流部及び泡生成部は前記筐体に取り外し可能に取り付けられている。
【0011】
本開示においては、分流部または泡生成部に不具合が生じた場合、分流部または泡生成部を取り外して、交換することができる。
【0012】
本開示に係る液体サーバは、前記分流部及び泡生成部を案内する案内部が前記筐体に設けられている。
【0013】
本開示においては、案内部によって、分流部及び泡生成部の取り付け及び取り外しが容易になる。
【0014】
本開示に係る液体サーバは、前記泡生成部は、液体を攪拌する攪拌部と、該攪拌部を駆動する駆動部とを有し、前記分流部及び泡生成部は分解可能に連結され、且つ前記攪拌部及び駆動部は分解可能に連結されている。
【0015】
本開示においては、分流部及び泡生成部を分解し、更に泡生成部を攪拌部及び駆動部に分解することによって、液体が直接触れる部品、例えば攪拌部及び分流部を洗浄することができる。
【0016】
本開示に係る液体サーバは、前記駆動部は電源に接続される端子を有する。
【0017】
本開示においては、駆動部には端子を介して電力が供給され、駆動部に電源を取り付ける必要がない。
【0018】
本開示に係る泡生成装置は、液体を第一方向及び第二方向に送出する分流部と、前記第一方向に送出された液体を泡立てる泡生成部とを備える。
【0019】
本開示においては、第一方向に送出された液体から泡を生成し、生成した泡と、第二方向に送出された液体とを、所定の割合で、容器(例えばコップ又はグラス)に供給する。
【発明の効果】
【0020】
本開示に係る液体サーバ及び泡生成装置にあっては、第一方向に送出された液体から泡を生成し、生成した泡と、第二方向に送出された液体とを、所定の割合で、容器(例えばコップ又はグラス)に供給する。そのため、複雑な操作を行うことなく、泡と液体とが同時的に供給され、最適な割合の泡を容器に供給することができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下本発明を実施の形態に係る液体サーバを示す図面に基づいて説明する。以下の説明では、図に示す上下前後左右を使用する。
図1は、液体サーバを略示する正面図、
図2は、
図1に示すII―II線を切断線とした略示断面図である。
【0023】
液体サーバは、上下に延びた直方体状の筐体1を有する。筐体1前部の下部分には、後方に窪んだ凹部2が形成されている。凹部2の底部分に、コップ等を置くための載置台2aが設けられている。凹部2内側の天面部分には、タンク50の排出口50bを開閉する二つの取手3、3が左右に並設されている。
【0024】
取手3にはプッシュプルキャップ4が取り付けられており、取手3を下方に移動させた場合、プッシュプルキャップ4は開き、取手3を上方に移動させた場合、プッシュプルキャップ4は閉じる。
【0025】
筐体1の内側上部には、収容室5が設けられている。収容室5は、収容部5a、5bを備える。両収容部5a、5bは、前方を下として傾斜し、互いに平行をなして前後に並んでいる。前側の収容部5aはタンク50を収容し、後側の収容部5bは予備タンク51を収容する。収容室5の前面部及び天面部に亘って、外部と収容室5とを連通する開口6が設けられている。
【0026】
収容部5aの下部前側に、タンク50を支持する漏斗状の二つの支持部7が左右に並設されている。後ろ斜め上方向を軸方向として、大径部分が上側に配置されるように、支持部7は設けられている。支持部7の小径部分は、凹部2の天面部分を貫通し、プッシュプルキャップ4に臨む。
【0027】
タンク50及び予備タンク51を冷却又は加熱する為の冷却/加熱プレート9が、両収容部5a、5b間に埋設されている。冷却/加熱プレート9は、後ろ斜め上方向に延びている。収容部5aには、二つのタンク50を左右に仕切る仕切り(図示略)が設けられている。
【0028】
タンク50はボトル形状をなす。タンク50は収容部5a内にて倒立状に配置され、その頭部、即ち排出口50bが支持部7に挿入される。該排出口50bにプッシュプルキャップ4が装着され、取手3の上下移動によって、排出口50bが開閉する。
【0029】
収容部5bには、二つの予備タンク51を左右に仕切る仕切り(図示略)が設けられている。予備タンク51はボトル形状をなす。予備タンク51の頭部に排出口が設けられており、該排出口にはボトル栓51cが設けられている。予備タンク51は頭部を上側にして、収容部5bに配置される。冷却/加熱プレート9の前面はタンク50に接触し、後面は予備タンク51に接触する。
【0030】
筐体1の下部にはコンプレッサ10が設けられており、筐体1下部の後面には熱交換器12が設けられている。コンプレッサ10、冷却/加熱プレート9及び熱交換器12の間には媒体パイプ11が設けられている。媒体パイプ11には、媒体(例えば冷媒ガス)が流れている。
【0031】
コンプレッサ10、熱交換器12及び冷却/加熱プレート9は、媒体パイプ11によって接続され、冷媒が循環する閉回路が形成されている。コンプレッサ10と、熱交換器12及び冷却/加熱プレート9との間には四路切換弁(図示せず)が介在し、四路切換弁は、コンプレッサ10と熱交換器12又は冷却/加熱プレート9との接続を切換える。熱交換器12と冷却/加熱プレート9との間には、膨張弁(図示せず)が介在している。
【0032】
コンプレッサ10はガス冷媒を圧縮し、圧縮された冷媒は、凝縮器として機能する熱交換器12又は冷却/加熱プレート9で熱交換され液化された後、膨張弁によって膨張され気液二層状態となる。気液二層状態の冷媒は、蒸発器として機能する熱交換器12又は冷却/加熱プレート9で熱交換されガス化された後、コンプレッサ10に吸入される。タンク50内の液体を冷却する場合は、冷却/加熱プレート9は蒸発器、熱交換器12は凝縮器として機能する。タンク50内の液体を加熱する場合は、冷却/加熱プレート9は凝縮器、熱交換器12は蒸発器として機能する。冷却/加熱プレート9を蒸発器又は凝縮器とする切換は、四路切換弁によって行われる。
【0033】
開口6の前部及び上部前側に上下方向に回動可能な第一蓋21が設けられている。筐体1上面の前後方向中央部に、左右方向を軸方向とした第一枢軸21aが設けられており、第一蓋21は第一枢軸21aに連結している。第一蓋21は収容部5aの前側及び上側を開閉する。第一蓋21を開くことによって、タンク50の取り出し又は設置が可能となる。
【0034】
開口6の上部後側に上下方向に回動可能な第二蓋22が設けられている。筐体1後面の上部に、左右方向を軸方向とした第二枢軸22aが設けられており、第二蓋22は第二枢軸22aに連結している。第二蓋22は収容部5bの上側を開閉する。第二蓋22を開くことによって、予備タンク51の取り出し又は設置が可能となる。
【0035】
空になったタンク50を交換する場合、例えばユーザは第一蓋21を開いて、空のタンク50と共にプッシュプルキャップ4を取り出し、プッシュプルキャップ4をタンク50から取り外す。次に第二蓋22を開いて予備タンク51を取り出す。ユーザは取り出した予備タンク51のボトル栓51cを取り外し、プッシュプルキャップ4を予備タンク51の排出口に装着する。ユーザは、プッシュプルキャップ4を装着した予備タンク51、即ちタンク50を収容部5aに設置する。またユーザは、新たな予備タンク51を収容部5bに設置する。
図1に示すように、左側のプッシュプルキャップ4に泡発生装置30が取り付けられている。
【0036】
図3は、泡発生装置30及び案内部40を略示する縦断面図、
図4は、案内部40を略示する斜視図である。案内部40は直方体状をなし、前後に延びている。案内部40は凹部2の左側面に設けられており、その上面に溝40aが形成されている。溝40aの後端部の上側に、電源に接続されたレセプタクル41が設けられている。泡発生装置30は、溝40a上を後方に移動して、レセプタクル41に接続され、筐体1に取り付けられる。また、
図3の矢印に示すように、泡発生装置30は溝40a上を前方に移動して、レセプタクル41から取り外され、筐体1から取り外される。
【0037】
図5は、右上方から視認した泡発生装置30を略示する斜視図、
図6は、左上方から視認した泡発生装置30を略示する斜視図、
図7は、泡発生装置30を略示する分解斜視図、
図8は、泡発生装置30を略示する正面図、
図9は、泡発生装置30を略示する左側面図、
図10は、泡発生装置30を略示する平面図、
図11は、
図9に示すXI−XI線を切断線とした断面図、
図12は、
図8に示すXII−XII線を切断線とした断面図である。なお
図1〜
図4では、
図5〜
図12に示す泡発生装置30を後方に若干傾けた状態で表しており、
図1〜
図4に示す上下前後左右方向と、
図5〜
図10に示す上下前後左右方向とは厳密には一致しないが、理解を容易にするため、同様な表記にしている。
【0038】
図7に示すように、泡発生装置30は、プッシュプルキャップ4を受ける受け部31と、タンク50から供給された液体を攪拌する攪拌ユニット32と、該攪拌ユニット32を駆動する駆動部33と、攪拌ユニット32及び受け部31を連結する連結部34とを備える。泡発生装置30は、受け部31、攪拌ユニット32、駆動部33及び連結部34に分解することができる。
【0039】
受け部31は円筒部31aを備える。円筒部31aの軸方向は上下方向である。円筒部31aの下端部の周縁部に漏斗状部31bが連なっている。
図8及び
図11に示すように、漏斗状部31bの左部分は、円筒部31aの軸方向に沿って延びており、傾斜していない。漏斗状部31bの下端部には、下方に延びた第一通路31cが連なっている。第一通路31cの下端部には、第一通路31cに略直角な第二通路31dが形成されている。第二通路31dは左右方向に延びる。
【0040】
第一通路31cと第二通路31dとの接続部分において、第二通路31dの下面部に第二通流孔31eが形成されている。第二通流孔31eは上下に貫通している。第二通流孔31eの下側に液体排出路31fが形成されている。液体排出路31fは第二通路31dの下面を覆うように、袋状に構成されている。液体排出路31fの下部左側に、液体を排出するための下方に突出した排出口31gが形成されている。液体排出路31fの下面は排出口31gに向けて下降傾斜している。液体排出路31f及び排出口31gの左部は開口している。
【0041】
図6に示すように、攪拌ユニット32は、第一筒部32aを備える。第一筒部32aの軸方向は上下方向である。第一筒部32aの下端部に、第一筒部32aよりも小径の第二筒部32bが同軸的に連なっている。
図7に示すように、第一筒部32aの下端部右側に切欠32sが形成されている。切欠32sは、右側面視において、上方に突出し、下側が開放された半円状をなす。第二筒部32bの下端部右側に切欠32tが形成されている。切欠32tは上下に延びており、下側が開放されている。二つの切欠32s、32tの内側空間は左右に連なっている。
【0042】
図12に示すように、第一筒部32aの内側に、後述する攪拌羽根を支持する支持台32cが配置されている。支持台32cは有底円筒状をなし、底面を上側に向けている。支持台32cは、第一筒部32aに対して同軸的に設けられている。支持台32cの前部と、第一筒部32aの前部との間に隙間32fが形成されている。
【0043】
支持台32cの上面中央部に、下方に窪んだ凹部32kが形成されている。凹部32kの径方向中央部に上下に貫通した貫通孔32gが設けられている。凹部32k内であって、貫通孔32gの周囲に筒部32hが同軸的に設けられている。
【0044】
図12に示すように、第一筒部32a及び第二筒部32bの内側に、攪拌羽根36が配置されている。攪拌羽根36は、軸36aと、係止部36bと、羽根36cとを備える。軸36aは、貫通孔32gに回転可能に挿入され、上下に延びている。貫通孔32gよりも上側において、軸36aの上端部に係止部36bが取り付けられている。係止部36bは、有底円筒形をなす外筒36dと、該外筒36dの内側に設けられた内筒36eとを備える。外筒36dの底面は下側に配置されている。
図7に示すように、内筒36eと外筒36dとの間には、内筒36eと外筒36dとを連結する複数のリブ36gが設けられている。外筒36dの下面部から下方に突出筒36fが同軸的に突出している。外筒36dの下面部の径方向中央部に貫通孔が形成され、該貫通孔と、突出筒36fとは上下に連なっている。軸36aの上端部は、突出筒36f及び外筒36dの貫通孔に挿入され、軸36aと係止部36bとが連結されている。
【0045】
貫通孔32gよりも下側において、軸36aに複数の羽根36cが取り付けられている。羽根36cは軸方向に延びる。複数の羽根36cは、軸36aに対して放射状に配置されている。径方向における羽根36cの先端部には凹凸が形成され、羽根36cは櫛歯状に形成されている。
図7に示すように、二つの切欠32s、32tを通して、羽根36cは露出する。
【0046】
図6及び
図12に示すように、第二筒部32bの前部に上下に延びる溝32mが形成されている。溝32mの上端部の前側に矩形の枠32nが形成されている。枠32nの上端部は第一筒部32aの下部に連なる。枠32nの内側開口と、溝32mとは前後に連なっている。枠32nの上側において、第一筒部32aの前部から二つの突出板32pが前方に突出している。二つの突出板32pは左右に間隔を空けて並んでいる。突出板32pの上側に矩形状の係止枠32qが設けられている。係止枠32qは、二つの突出板32pから上方に突出する。係止枠32qの内側開口は前後に貫通している。
図12に示すように、係止枠32qの開口の上縁部から後方に係止片32rが突出している。
【0047】
第一筒部32aの後部は開口している。第一筒部32aの開口の縁部から後方に、駆動部33を受ける受け部32dが突出している。受け部32dは、上側が開口した樋状をなす。受け部32dの後端部の上端部分に、受け部32dの内側に突出した二つの係止突起32eが左右にそれぞれ設けられている。係止突起32eは駆動部33を係止する。
【0048】
図7に示すように、駆動部33は、偏平な直方体状をなすケーシング33aを備える。ケーシング33aの長辺は上下方向に延びており、短辺は前後方向に延びる。ケーシング33aの後端部からプラグ33bが斜め上方向に突出している。ケーシング33aの前面の上下方向中央部に係止凸部33cが形成されている。係止凸部33cは円柱状をなし、左右方向に延びる。ケーシング33aの右側面の後部に貫通孔33eが形成されており、貫通孔33eは上下方向に延び、後方に突出した右側面視円弧状をなす。ケーシング33aの内側からレバー33dが貫通孔33eを通って外向きに突出している。レバー33dは上下方向に移動可能である。
【0049】
図12に示すように、ケーシング33aの前部上側にモータ33fが収納されている。モータ33fの回転軸は下方に突出しており、該回転軸には伝動部33gが連結されている。伝動部33gは、円板33hと、円板33hの一面中央部から軸方向に突出した筒部33kと、円板33hの一面外周縁から突出した複数のリブ33mとを備える。伝動部33gは、筒部33k及びリブ33mを下方に向けて、配置されている。モータ33fの回転軸は、円板33hの中心部を貫通し、筒部33kに挿入されている。伝動部33gの筒部33kは、係止部36bの内筒36eの内側に配置される。伝動部33gのリブ33mは、係止部36bにおける外筒36d、内筒36e及びリブ36gによって囲まれる空間に挿入される(
図7参照)。即ち、伝動部33gは係止部36bに噛合する。
【0050】
ケーシング33aの後部にスイッチ33nが収容されている。スイッチ33nには、前記レバー33dが連結されている。レバー33dが下方に位置する場合、スイッチ33nはオンになり、プラグ33bとモータ33fとが接続される。レバー33dが上方に位置する場合、スイッチ33nはオフになり、プラグ33bとモータ33fとが切断される。レバー33dは付勢部材によって上方に付勢されており、レバー33dに力が作用していない場合、スイッチ33nはオフになっている。
【0051】
図7に示すように、連結部34は、攪拌筒34aを備える。攪拌筒34aは上下方向と軸方向とする。攪拌筒34aの右部の上下方向中央部から接続管34bが直角に突出している。接続管34bと攪拌筒34aとは連通されている。接続管34bの下側において、互いに略平行な二つのガイド板34cが接続管34bから突出している。ガイド板34cは上下方向に延びている。二つのガイド板34cは前後方向に離隔し、二つのガイド板34cの間の寸法は、液体排出路31fの前後寸法と略同じであるか、又は若干大きい。
【0052】
図5、
図6、
図8及び
図12などに示すように、攪拌筒34aの下端部前面から、可撓性を有する可撓片34dが上方に突出している。可撓片34dの上端部には、前方に突出した係止突起34eが設けられている。係止突起34eの上側において、攪拌筒34aの前面にガイド突起32vが設けられている。
【0053】
図11及び
図12に示すように、攪拌筒34aの下端部内側に、円形の軸支持板34fが設けられている。軸支持板34fは攪拌筒34aを塞ぐように設けられている。軸支持板34fの径方向中央部に、攪拌羽根36の軸36aの下端部が回転可能に嵌入される。軸支持板34fには、上下に貫通した泡排出孔34gが形成されている。
図11に示すように、接続管34bの内側において、左右に貫通した第一通流孔34hが攪拌筒34aに形成されている。
【0054】
受け部31、攪拌ユニット32、駆動部33及び連結部34の組み立てについて説明する。駆動部33は攪拌ユニット32の上側に連結される。駆動部33のプラグ33b及びケーシング33aは、第一筒部32a及び受け部32dの内側に挿入される。
図11及び
図12に示すように、ケーシング33aの下端部前側は隙間32fに挿入される。伝動部33gは係止部36bに噛合する。係止凸部33cは係止枠32qの後側に配置され、係止枠32qは係止凸部33cを前側から保持し、係止片32rは係止凸部33cを上側から押さえる。
【0055】
連結部34の接続管34bは、受け部31の第二通路31dに挿入されている。また二つのガイド板34cの間に液体排出路31fの左端部が挿入されている。ガイド板34c及び攪拌筒34aの右側面によって、液体排出路31fの左側開口が塞がれている。
【0056】
受け部31に連結された状態で、攪拌筒34aは第二筒部32bに下側から挿入されている。攪拌筒34aを第二筒部32bに挿入する際、ガイド突起32vは溝32mの内側に挿入され、上方に案内される。可撓片34dは溝32mの前側に配置され、係止突起34eは枠32nの開口に挿入され、枠32nの開口の下縁部に係止する。
【0057】
接続管34bに接続された第二通路31dは、二つの切欠32s、32tの内側に配置される。羽根36cは攪拌筒34aの内側に配置される。軸36aの下端部は、軸支持板34fの径方向中央部に回転可能に挿入される。以上のようにして、受け部31、攪拌ユニット32、駆動部33及び連結部34は組み立てられ、泡発生装置30が組み立てられる。
【0058】
泡発生装置30のプラグ33bを案内部40の溝40aに挿入し、泡発生装置30を溝40aに沿って後方に移動させる。プラグ33bはレセプタクル41に接続され、泡発生装置30は電源に接続される。駆動部33のレバー33dは、左側の取手3の下方に配置される。
【0059】
左側の取手3を下方に移動させ、取手3が駆動部33のレバー33dを下方に押した場合、スイッチ33nはオンになり、モータ33fが回転し、攪拌羽根36は回転する。左側の取手3が上方に移動し、レバー33dが上位置に復帰した場合、スイッチ33nはオフになり、モータ33fは停止し、攪拌羽根36は停止する。
【0060】
左側の取手3を下方に移動させた場合、プッシュプルキャップ4は開き、タンク50から液体、例えばコーヒーが流出し、受け部31の第一通路31c及び第二通路31dに供給される。第一通路31cと、第二通路31dと、接続管34bと、攪拌筒34aの右側面とによって、液体を貯留する貯留室38が構成されている。液体は第一通路31cを通って、第一方向に送出され、第二通路31dを通って第二方向に送出される。液体の一部は、貯留室38から第二通流孔31eを通って、液体排出路31fを通り、排出口31gから排出される。
【0061】
液体の他部は、貯留室38から第一通流孔34hを通って、攪拌筒34aの内側に供給される。左側の取手3を下方に移動しているので、攪拌筒34aの内側にて攪拌羽根36は回転している。攪拌筒34aに供給された液体は攪拌羽根36の回転によって、泡立てられる。泡状の液体は泡排出孔34gから排出される。
【0062】
泡発生装置30の下側にて、カップ又はグラスなどの容器を載置台2aに置き、左側の取手3を下方に移動させることによって、排出口31gからは液体が、泡排出孔34gからは泡が、容器に同時的に供給される。第一通流孔34h及び第二通流孔31eの寸法、開口面積又は配置位置などを適切に設定することによって、液体に対する泡の割合を所望の最適な割合にすることができる。
【0063】
泡排出孔34gから排出される泡の流下量は、第一通流孔34h及び第二通流孔31eの寸法、開口面積又は配置位置などを変更することによって、変更される。また排出口31gから排出される液体の流下量は、第二通流孔31eの寸法、開口面積又は配置位置などを変更することによって、変更される。泡排出孔34gから排出される単位時間当たりの泡の流下量Aと、排出口31gから排出される単位時間当たりの液体の流下量Bとの和が、タンク50からプッシュプルキャップ4を経由して、受け部31に供給される単位時間当たりの液量Cよりも少ない場合、即ち、A+B<Cである場合、貯留室38内に貯留された液体の液面が上昇する。
【0064】
図11に示すように、プッシュプルキャップ4の先端部は、円筒部31aの内側に嵌め込まれている。例えば、プッシュプルキャップ4の先端部は円筒部31aの上端から所定距離Y下方に離隔した位置まで、円筒部31aに挿入される。貯留室38内に貯留された液体の液面が上昇し、プッシュプルキャップ4の先端部に到達した場合、プッシュプルキャップ4の出口は液体によって塞がれる。即ち、プッシュプルキャップ4は水封される。水封によって、プッシュプルキャップ4から受け部31に液体は供給されなくなり、受け部31から液体が溢れることを防止することができる。
【0065】
実施の形態に係る液体サーバ及び泡発生装置30にあっては、第一通路31cを通って、第一方向に送出された液体から泡を生成し、生成した泡と、第二通路31dを通って、第二方向に送出された液体とを、所定の割合で、容器(例えばコップ又はグラス)に供給する。そのため、複雑な操作を行うことなく、泡と液体とが同時的に供給され、最適な割合の泡を容器に供給することができる。
【0066】
また第一通流孔34hを介して、貯留室38から攪拌筒34aに液体が供給され、泡が生成される。第一通流孔34h及び第二通流孔31eの開口面積及び配置位置などを、適切に設定することによって、液体に対する泡の割合が所望の割合に設定される。
【0067】
また受け部31、攪拌ユニット32、駆動部33または連結部34に不具合が生じた場合、受け部31、攪拌ユニット32、駆動部33若しくは連結部34、または泡発生装置30を取り外して、交換することができる。
【0068】
また案内部40によって、泡発生装置30の取り付け及び取り外しが容易になる。また泡発生装置30を、受け部31、攪拌ユニット32、駆動部33及び連結部34に分解することによって、液体が直接触れる部品、例えば受け部31、攪拌ユニット32及び連結部34を洗浄することができる。そのため、泡発生装置30の衛生状態を清潔に保つことができる。駆動部33は電装品であり、洗浄液に触れさせることができない。駆動部33を他の部品から完全に分離させることによって、受け部31、攪拌ユニット32及び連結部34の洗浄が可能となっている。なお駆動部33に、タンク50の液体は触れないので、駆動部33について、衛生上の問題を考慮する必要はない。
【0069】
また駆動部33にはプラグ33bを介して電力が供給されるので、駆動部33に電源を取り付ける必要がない。なお電池を駆動部33に設けて、プラグ33bを削除してもよい。
【0070】
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。各実施例にて記載されている技術的特徴は互いに組み合わせることができ、本発明の範囲は、特許請求の範囲内での全ての変更及び特許請求の範囲と均等の範囲が含まれることが意図される。