(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
プロセッサ(802)と、実行可能指令を保存しているメモリ(804)とを備える装置であって、前記実行可能指令が、前記プロセッサ(802)による実行に応じて、前記装置に、少なくとも、
製造された製品の部品に対する又は前記部品を使用する保守タスクについての説明を含む第1データを有する、タスクカードマニュアルである第1電子文書を受信すること(702)と、
前記製造された製品の前記部品についての説明を含む第2データを有する、図解部品カタログである第2電子文書を受信することと、
前記第1電子文書から前記第1データを抽出すること(704)と、
前記第2電子文書から前記第2データを抽出することと、
前記第1データ及び第2データを含む集約済データを生成するために、前記第1データと前記第2データとを相関させること(706)と、
前記集約済データを、ストレージであって、そこから前記集約済データがクエリ可能なストレージ内に保存すること(708)と、
前記製造された製品に関する第3データを含む、前記製造された製品のための第3電子文書を受信することと、
前記第3電子文書から前記第3データを抽出することと、
前記集約済データ及び前記第3データを含む更なる集約済データを生成するために、前記集約済データと前記第3データとを相関させることと、
前記更なる集約済データを、前記ストレージであって、そこから前記更なる集約済データがクエリ可能な前記ストレージ内に保存することとを、実行させ、
前記装置に、前記第1データと前記第2データとを相関させることを実行させることは、前記第1データのアイテムと前記第2データのアイテムとを相関させることを実行させることを含み、
前記装置に、前記集約済データと前記第3データとを相関させることを実行させることは、前記第1データのアイテムと前記第3データのアイテムとを相関させ、それにより、前記第2データのアイテムと前記第3データのアイテムとを相関させることを、実行させることを含み、前記第3データのアイテムは、そのようにしなければ、前記第2データのアイテムと相関不能である、装置。
前記第1データ及び前記第2データはマークアップ言語形式であり、前記第1データのアイテム及び前記第2データのアイテムは、前記マークアップ言語形式のタグによってカプセル化され、
前記装置に、前記第1データと前記第2データとを相関させることを実行させることは、少なくとも部分的に前記タグに基づいて、前記第1データのアイテムと前記第2データのアイテムとを相関させることを実行させることを含む、請求項1に記載の装置。
前記第1データはマークアップ言語形式であり、前記装置に、前記第1データと前記第2データとを相関させることを実行させることは、前記マークアップ言語形式とは無関係に、前記第1データのアイテム、及びそれらと前記第2データのアイテムとの関係を認識することを実行させることを含む、請求項1又は2に記載の装置。
非一過性であり、かつ、コンピュータ可読プログラムコード部分が保存されている、コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読プログラムコード部分が、プロセッサ(802)による実行に応じて、装置に、少なくとも
製造された製品の部品に対する又は前記部品を使用する保守タスクについての説明を含む第1データを有する、タスクカードマニュアルである第1電子文書を受信すること(702)と、
前記製造された製品の前記部品についての説明を含む第2データを有する、図解部品カタログである第2電子文書を受信することと、
前記第1電子文書から前記第1データを抽出すること(704)と、
前記第2電子文書から前記第2データを抽出することと、
前記第1データ及び第2データを含む集約済データを生成するために、前記第1データと前記第2データとを相関させること(706)と、
前記集約済データを、ストレージであって、そこから前記集約済データがクエリ可能なストレージ内に保存すること(708)と、
前記製造された製品に関する第3データを含む、前記製造された製品のための第3電子文書を受信することと、
前記第3電子文書から前記第3データを抽出することと、
前記集約済データ及び前記第3データを含む更なる集約済データを生成するために、前記集約済データと前記第3データとを相関させることと、
前記更なる集約済データを、前記ストレージであって、そこから前記更なる集約済データがクエリ可能な前記ストレージ内に保存することとを、実行させ、
前記装置に、前記第1データと前記第2データとを相関させることを実行させることは、前記第1データのアイテムと前記第2データのアイテムとを相関させることを実行させることを含み、
前記装置に、前記集約済データと前記第3データとを相関させることを実行させることは、前記第1データのアイテムと前記第3データのアイテムとを相関させ、それにより、前記第2データのアイテムと前記第3データのアイテムとを相関させることを、実行させることを含み、前記第3データのアイテムは、そのようにしなければ、前記第2データのアイテムと相関不能である、コンピュータ可読記憶媒体。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本開示のいくつかの実行形態を、添付図面を参照してこれより下記で一層網羅的に説明するが、添付図面には、本開示の実行形態の全てではなく一部しか示されていない。実際のところ、本開示の様々な実行形態は、多くの異なる形態で具現化されてよく、本書に明記されている実行形態に限定されると解釈すべきではない。むしろ、これらの例示的な実行形態は、本開示が包括的かつ完全なものになるように、かつ、当業者に本開示の範囲が十分に伝わるように、提供されている。例えば、別途記載されない限り、何かが「第1の」、「第2の」等のものであるという表現は、特定の順番を暗示していると解釈すべきではない。同様に、本書では例えば、定量的な尺度、値、関係など(例えば平面、共平面、垂直)への言及が行われうる。別途明記されない限り、これらの全てではないがそのうちの一又は複数はいずれも、絶対的又は近似的に、工学上の公差などによるものといった、発生しうる許容可能な変動の原因となりうる。類似の参照番号は、全体を通して類似の要素を表す。
【0020】
本開示の例示的な実行形態は概して、製造された製品(構造物)の保守に関する。より詳細には、様々な例示的な実行形態は、製造された製品のための保守データの抽出、集約、及びクエリに関する。例示的な実行形態は、主として航空宇宙分野の応用に関連付けて説明され、かかる応用においては、製造された製品とは航空機である。しかし、例示的な実行形態は、航空宇宙産業とそれ以外の両方における他の多種多様な応用に関連して利用されうることを、理解すべきである。製造された製品の他の適切な例は、宇宙船、船舶、自動車両、鉄道車両などといった、いくつかの異なる種類のビークルのうちの任意のものを含む。更に、別段の定めのない限り、「データ」、「コンテンツ」、「情報」という用語及び類似の用語は、時に置換可能に使用されうることを理解すべきである。
【0021】
図1は、本開示のいくつかの例示的な実行形態による、製造された製品の保守のための、統合型のデータ抽出・集約・クエリシステム100を示している。統合型のデータ抽出・集約・クエリシステムは、統合型のデータ抽出・集約・クエリシステムの一又は複数の機能又は動作を実施するための、いくつかの異なるサブシステム(各々が個別のシステムである)のうちの任意のものの各々の一又は複数を含みうる。図示しているように、例えば、システムは、ストレージ106に連結されたデータ収集サブシステム及びクエリサブシステム102、104を含みうる。システムの部分として一緒に図示されているものの、サブシステムとストレージのいずれも、他方とは関係なく分離したシステムとして機能又は動作しうる。またさらに、システムは、
図1に示すもの以外に一又は複数の追加の又は代替的なサブシステムを含みうることを、理解すべきである。
【0022】
本開示の例示的な実行形態により、製造された製品のための保守データは、電子文書やデータベースなどを含むいくつかの異なるソースから提供されうる。本書に記載しているように、電子文書(又は単なる文書)は、電子的形態及び/或いは印刷された(又は印刷可能な)形態で可視化されることが可能な、任意の電子メディアコンテンツでありうる。文書は一又は複数の構成文書コンポーネントで構成されてよく、構成文書コンポーネントは、そのメディアコンテンツの、例えば基本的な区切り点(breaking points)の間の、グルーピングでありうる。この文書コンポーネントは文書の種類によって決まることがあり、たとえば、電子ページ、スライド、図表、図面、静止画像、動画などを含みうる。文書コンポーネントは、時に概括的に「ページ」と称されうる。ただし、文書コンポーネントは、他の種類のコンポーネントを含みうることから、必ずしも電子ページである必要はない。文書がコンポーネントを一つだけ含む事例では、文書とそのコンポーネントとは同一のものでありうる。
【0023】
文書の各ページはデータで形成されてよく、このデータから、データ(というよりはそのメディアコンテンツ)の画像などの視覚表示が、電子的な及び/或いは印刷された(又は印刷可能な)形式で生成されうる。いくつかの例では、電子文書、そしてそのページは、タグによってカプセル化されたデータを含む、マークアップ言語形式でありうる。適切なマークアップ言語の一例は、スタンダードジェネラライズドマークアップ言語(SGML)である。適切なマークアップ言語の他の例は、スクライブ(Scribe)、ジェネラライズドマークアップ言語(GML)、ハイパーテキストマークアップ言語(HTML)、拡張可能マークアップ言語(XML)、拡張可能HTML(XHTML)などを含む。
【0024】
様々な例において、一又は複数のデータソースは、概括的に、一又は複数の部分で構成されてよく、各部分がサブシステム、アセンブリ、構成要素などの一又は複数のシステムで構成されうる航空機などの、製造された製品、或いは他の複雑系のためのものでありうる。つまり、製造された製品の構成要素は、組み立てられていくつかのアセンブリになり、そしてこれらのアセンブリが組み立てられて、製造された製品のいくつかのサブシステムになりうる。サブシステムは組み立てられてシステムになり、システムは、組み立てられるか、そうでなければグループ化されて、製造された製品の部分となりうる。航空機に関して言うと、一又は複数の構成要素、アセンブリ、サブシステム、又はシステムは、ラインで交換可能なユニット(line−replaceable unit:LRU)と称されることが多い航空機のモジュール構成要素として設計されてよく、かかる状況では、単一の航空機が、いくつかのLRU及び他の構成要素、アセンブリ、サブシステム、又はシステムを含みうる。製造された製品自体、又はその部分、システム、サブシステム、アセンブリ、構成要素などのいずれも、時に概括的に、製造された製品の「部品」と称されうる。
【0025】
製造された製品に関するデータソースは、本書では概括的に「データソース」と称されうるか、又は、いくつかの例ではより詳細に、「保守データのソース」と称されうる。同様に、製造された製品に関するデータを含む文書は、本書では概括的に「文書」と称されうるか、又は、いくつかの例ではより詳細に、「保守文書」と称されうる。製造された製品に関するデータは、例えば、保守データ、操作データ、工学図表、技術図面、配線表などを含みうる(いずれも概括的に「保守データのソース」と称される)。保守データのソースは、製造された製品を説明しているデータで構成されうるか、そうでなければ、かかるデータを含みうる。製造された製品に応じて、このデータは、製品レベル、部分レベル、システムレベル、サブシステムレベル、アセンブリレベル、又は構成要素レベルといったいくつかの異なるレベルのうちの任意のレベルで、製造された製品を説明しうる。
【0026】
製造された製品に加えて、又はそれの代わりに、保守データのソースは、製造された製品の一又は複数の部品に対する又はかかる部品を使用する、一又は複数の保守タスク又は操作タスク(いずれも概括的に「保守タスク」と称される)を説明しているデータで構成されうるか、そうでなければかかるデータを含みうる。これらのタスクは、製造された製品の部品(複数可)の動作、取り付け、保守、補修、取り外し、交換、又は試験に関する保守タスクを含みうる。一部の保守タスクは複数のサブタスクを含むことがあり、一部のサブタスクは複数の保守作業を含みうる。同じく、製造された製品に応じて、このデータは、タスクレベル、サブタスクレベル、又は保守作業レベルといったいくつかの異なるレベルのうちの任意のレベルで、保守タスクを説明しうる。
【0027】
航空機の保守データの適切なソースの例も、工学図表、技術図面、配線図などを含む。航空機の保守データの適切なソースの他の例は、航空機図解部品カタログ(AIPC)、航空機飛行マニュアル(AFM)、航空機保守マニュアル(AMM)、航空機回収マニュアル(ARM)、耐空性改善命令(AD)、構成要素保守マニュアル(CMM)、構成要素保守マニュアル部品リスト(CMMIPL)、構造変更サポートデータ(CCSD)、航空機異常形態承認表(CDL)、消費製品マニュアル(CPM)、エンジン(部門)マニュアル(EM)、工学図面(ED)、機器リスト(EL)、修理持越し基準(DDG)、エンジン洗浄・点検修理マニュアル(CIR)、エンジン図解部品カタログ(EIPC)、エンジン部品構成管理セクション(EPCM)、障害修理マニュアル(FRM)、障害申告・障害分離マニュアル(FRM/FIM)、航空機搭乗員動作マニュアル(FCOM)、一般保守マニュアル(GMM)、図解ツール・設備マニュアル(ITEM)、稼働中動作報告(ISAR)、保守計画文書(MPD)、保守審査会報告書(MRB)、保守概要書、保守情報(MT)、保守訓練マニュアル(MTM)、原運用許容基準(MMEL)、非破壊試験マニュアル(NDT)、動力装置ぎ装マニュアル(PPBM)、動力装置ぎ装マニュアル図解部品リスト(PPBMIPL)、製品管理データベース(PMDB)、修理記録、業務広報(SB)、業務広報インデックス(SBI)、サービスレター(SL)、構造修理マニュアル(SRM)、システム記述セクション(SDS)、システム概略マニュアル(SSM)、タスクカードマニュアル(TCM)、ツール・設備マニュアル(TEM)、重量・バランスマニュアル(WBM)、配線図マニュアル(WDM)などを含む。これらのソースは、電子文書やデータベースなどとしての様態を含むいくつかの異なる様態のうちの任意のもので、フォーマットされうる。
【0028】
より詳細に後述するように、統合型のデータ抽出・集約・クエリシステム100のデータ収集サブシステム102は、概括的に、製造された製品のための保守文書やデータベースなどのデータソースを受信するよう、かつ、これらのソースから製造された製品に関するデータを抽出し、集約するよう、構成されうる。ストレージ106は、概括的に、集約済データを保存するよう構成されうる。そして、クエリサブシステム104は、概括的に、製造された製品に関するデータを求める検索クエリを受信するよう、かつ、ストレージ内の集約済データからデータのアイテムを含む応答を生成するよう、構成されうる。
【0029】
図2A及び
図2Bは、本開示の例示的な実行形態によるデータ収集サブシステム102をより詳細に示している。データ収集サブシステムは、データ収集サブシステムの一又は複数の機能又は動作を実施するための、いくつかの異なる要素のうちの任意のものの各々の一又は複数を含みうる。図示しているように、例えば、データ収集サブシステムは、データパーサ202、データ抽出器204、及び/又はデータ相関器206を含みうる。データ収集サブシステムの部分として一緒に図示されているものの、データパーサ、データ抽出器、又はデータ相関器のいずれも、他のものとは関係なく、分離したシステム又はサブシステムとして機能しうるか、又は動作しうる。またさらに、データ収集システムは、
図2に示すもの以外に一又は複数の追加の又は代替的な要素を含みうることを、理解すべきである。
【0030】
図2Aは、航空機などの製造された製品のための第1と第2のデータソースに対してそれぞれ動作するよう構成された、第1と第2のデータパーサ202a、202b、及び、第1と第2のデータ抽出器204a、204bを、特に示している。後述するように、これらのデータソースは、保守データを有する保守文書などの電子文書(第1と第2の文書)でありうる。ただし、いくつかの例では、少なくとも第2のデータソースは別の様態で(例えばデータベースとして)フォーマットされうることを、理解すべきである。同じく後述するように、データは、電子保守文書(例えば第1と第2の保守文書)内の保守データを含みうる。ただし、データは保守データである必要はなく、文書は保守文書である必要はないことを、理解すべきである。
【0031】
いくつかの例示的な実行形態では、第1と第2の保守文書は、製造された製品に関する第1と第2のデータをそれぞれ含み、かつ、SGMLなどのマークアップ言語形式でありうる。より詳細には、例えば、第1電子保守文書は、製造された製品の部品に対する又はかかる部品を使用する保守タスクについての説明を含む第1データを有する、タスクカードマニュアルでありうる。第2電子保守文書は、製造された製品の部品についての説明を含む第2データを有する、図解部品カタログでありうる。
【0032】
図2Aでは2つのデータパーサ202及びデータ抽出器204を含むよう示されているが、データ収集サブシステム102はもっと少ない又は多い数のデータパーサ及びデータ抽出器を含みうることを、理解すべきである。より詳細に後述するように、
図2Bは、製造された製品に関する第3データを含む第3文書(例えば第3保守文書)のための、第3のデータパーサ202c及びデータ抽出器204cを更に示している。データパーサ及びデータ抽出器の各々は、1を上回る数の保守データのソースに対して動作するよう構成されうることも、理解すべきである。したがって、データ収集サブシステムは、いくつかの例では、複数の保守データのソースに対して動作するよう構成された単一のデータパーサ及びデータ抽出器を含むこともある。
【0033】
第1と第2のデータパーサ202a、202bは、第1と第2の電子保守文書をそれぞれ受信するよう構成されうる。各データパーサは、対応する保守文書を逆アセンブルして、各々が対応データを含む複数の構成ページ又は他の適切なコンポーネントにしうる。保守文書は、いくつかの異なるソースのうちの任意のものから、例えばファイルストレージ、データベースストレージ、クラウドストレージなどから、受信されうる。データパーサは、いくつかの異なる様態のうちの任意の様態で、対応する保守文書を逆アセンブルするよう構成されうる。一例では、データパーサは、その保守文書を、保守文書(例えばTCM、AIPC)に準じて、又は保守文書の種類(例えば工学図表、技術図面、配線図、マニュアル等)に準じて逆アセンブルするよう構成されうる。したがって、データパーサは、例えば文書の形式や業務規則に基づいて、又はユーザ入力によって、保守文書の種類を特定するようにも構成されうる。
【0034】
第1と第2のデータ抽出器204a、204bは、第1と第2の保守文書のそれぞれの逆アセンブルされたページから、第1と第2のデータをそれぞれ抽出するよう構成されうる。各データ抽出器は、いくつかの異なる様態のうちの任意の様態で、対応する保守文書の逆アセンブルされたページからデータを抽出してよく、抽出されたデータは、いくつかの例では、保守文書又は保守文書の種類によって決まりうる。保守タスクを説明しているデータを有する構成タスクカード(文書コンポーネント)で構成された航空機のTCMに関して言うと、データ抽出器は、各タスクカードから、タスク番号、保守作業、消耗用航空機部品などを抽出しうる。AIPCに関しては、データ抽出器は、部品番号、国際航空運送協会(Air Transport Association:ATA)コード、分量などを抽出しうる。
【0035】
データ相関器206は、集約済データを生成するために、第1と第2の抽出器204a、204bによって上記のように抽出された第1と第2のデータを受信し、相関させるよう構成されうる。データ相関器は、いくつかの異なる様態のうちの任意の様態で、データを相関させる。いくつかの例では、それぞれ第1電子保守文書と第2電子保守文書の中にある第1データのアイテムと第2データのアイテムは、マークアップ言語形式(例えばSGML)のタグによってカプセル化される。上記の例では、データ相関器は、第1データと第2データとをリンクさせるために使用されうる共通タグの場合のようにタグに少なくとも部分的に基づいて、第1データのアイテムと第2データのアイテムとを相関させうる。いくつかの例では、一又は複数のタグは、マークアップ言語形式とは関係なく、データ自体、及び、そのデータと他のデータとの関係から推定されうる。上記の例では、データ相関器は、マークアップ言語形式とは無関係に、第1データのアイテム、及び、それらと第2データのアイテムとの関係を、認識しうる。
【0036】
データ相関器206はストレージ106に連結されることがあり、ストレージ106は、データ相関器によって生成された集約済データを保存するよう構成されてよく、集約済データはストレージ106からクエリ可能である。集約済データは、いくつかの異なる様態のうちの任意の様態でフォーマットされ、保存されてよく、ゆえに、ストレージは、いくつかの異なる種類のうちの任意の種類のものでありうる。ストレージの適切な種類の例は、ファイルストレージ、データベースストレージ、クラウドストレージなどを含む。
【0037】
保守データのソース(例えば保守文書)が2を上回る数の場合、データは同時に又は段階的に、抽出され、相関されうる。いくつかの例では、複数の文書(例えば第1と第2の保守文書)のデータが、集約済データを生成するために抽出され、相関されうる。次いで、その後の保守文書のデータが、更なる集約済データを生成するために抽出され、集約済データと相関されてよく、更なる集約済データは、ストレージ208内に保存されうる。このことは、文書のうちの1つに関するデータが、それ以外の2つの文書のデータを相関させるために必要とされる事例において、特に有用でありうる。この2つの文書は、そのようにしなければ相関不能でありうる。
【0038】
図2Bに示すように、第3データパーサ202cは、製造された製品のための第3電子保守文書を受信し、逆アセンブルするよう構成されうる。第3データ抽出器204cは、逆アセンブルされた第3電子保守文書から第3データを抽出するよう構成されうる。データ相関器は、集約済データ及び第3データを含む更なる集約済データを生成するために、次いで、(ストレージ208内の)集約済データと、上記のように抽出された第3データとを相関させるよう構成されてよく、更なる集約済データは、次いでストレージ内に格納されうる。いくつかの例では、データ相関器は、第1データのアイテムと第3データのアイテムとを相関させ、それにより、第2データのアイテムと第3データのアイテムとを相関させうる。第3データのアイテムは、そのようにしなければ、第2データのアイテムと相関不能である。
【0039】
データ相関器206の態様を更に示すために、
図3A、
図3B、
図4A、及び
図4Bを参照する。
図3Aと
図3Bはそれぞれ、TCMのタスクカード300の一部分300と、それに対応するSGMLでマーキングされたデータ302とを示しており、
図4Aと
図4Bはそれぞれ、AIPCのあるページの一部分400と、それに対応するSGMLでマーキングされたデータ402とを示している。図示しているように、タスクカードは、部品(FILTER)と、AIPC内のある場所(21−AA−BB−CC)406におけるこの部品(DD)404の記載とを記述している、エントリ304を含みうる。同様に、このタスクカード及びAIPCに関するSGMLでマーキングされたデータは、部品及びAIPC内での場所とを特定する、対応するSGMLタグ306、408を含みうる。上記の例では、データ相関器は、SGMLタグに基づいて、又は、SGMLタグとは関係なく、データおよびデータの関係を解釈することでなされうる推定に基づいて、TCM内のデータのアイテムとAIPCとを相関させるよう構成されうる。
【0040】
図1を再度参照するに、ストレージ106内に保存された集約済(又は更なる集約済)データは、概括的に、例えば抽出・集約・クエリシステム100のクエリサブシステム104を通じて、クエリ可能でありうる。上記のように、クエリサブシステムは、概括的に、製造された製品に関するデータを求める検索クエリを受信するよう、かつ、集約済データからデータのアイテムを含む応答を生成するよう、構成されうる。より詳細には、いくつかの例では、クエリサブシステムは、検索クエリを受信し、集約済データにそれを実行するよう構成されうる。検索クエリの実行は、集約済データからの、第1データのアイテムと相関した第2データのアイテムとの読み出しを含みうる。クエリサブシステムは次いで、第1データのアイテム及び相関した第2データのアイテムを含む、検索クエリに対する応答を生成しうる。この応答は、スプレッドシート又は他の適切な様態で提供されうる表などの、いくつかの形式のうちの任意の形式で生成されうる。クエリサブシステムは、理解されるように、検索エンジンやデータベース管理システムなどといった、いくつかの異なる様態で実装されうる。
【0041】
第1保守文書がTCMであり、第2保守文書がAIPCであるいくつかの例では、抽出・集約・クエリシステム100のクエリサブシステム104は、タスクカードマニュアルからタスクカードを求める、検索クエリを受信しうる。クエリサブシステムは、第1データのタスクカードの適用対象である保守タスクについての説明と、第2データの保守タスクのための部品リストとを読み出すことを含め、集約済データに検索クエリを実行しうる。また、クエリサブシステムは、保守タスクについての説明と、保守タスクのための部品リストとを含む、検索クエリに対する応答を生成しうる。
【0042】
図5は、TCM及びAIPCからの集約済データに関連してクエリサブシステム104によって提供されうる、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)500を示している。
図5に示すように、クエリサブシステムは、ユーザが、(TCMの)関連タスクカードに対応する部品及びオプション部品を(AIPCから)検索することを、可能にしうる。クエリサブシステムは、所望のタスクカードについてのTCMのデータのアイテム、及び、相関した、AIPCの部品及びオプション部品についてのデータのアイテムを読み出し、かつ、検索クエリに対する応答を生成しうる。
図6は、(TCMの)タスクカードによって説明される保守タスク(複数可)についてのデータと、(AIPC)のタスク(複数可)によって影響を受ける部品についてのデータとを含む所望のタスクカードの集約済データを含む、GIU600を示している。
【0043】
本開示の例示的な実行形態を更に示すために、いくつかのより具体的な実行形態では、航空会社が自社航空機の保守のために必要とする最重要保守文書は、共通のSGML形式とされうる。データ収集サブシステム102は、各保守文書からSGMLでマーキングされたデータを取り込み、共通ストレージ106内にそれらを集約しうる。これにより、保守文書全体のデータの単バッチ検索が可能になりうる。例えば、航空会社は、特定の航空機に対する保守チェックで実施されるべきタスクのリストをスプレッドシート上に作成し、かつ、これらのタスクに必要な全ての消耗材についての報告を要求しうる。このスプレッドシートリストがクエリサブシステム104に入力されてよく、クエリサブシステム104は、検索を行って、ストレージに基づいて上記のタスクの各々のための部品についての説明を返答し、かつ、適切な報告をまとめて、返答しうる。
【0044】
図7A及び
図7Bは、本開示のいくつかの例示的な実行形態による方法700における様々なステップを示すフロー図である。ブロック702に示すように、方法は、製造された製品に関する第1データを含む、製造された製品のための第1電子文書(例えば第1電子保守文書)を受信することを含みうる。方法は、ブロック704に示すように、第1電子文書から第1データを抽出することを含みうる。また、方法は、ブロック706、708に示すように、第1データ及び第2データを含む集約済データを生成するために、上記のように抽出された第1データと製造された製品に関する第2データとを相関させることと、集約済データを、ストレージであって、そこから集約済データがクエリ可能なストレージ内に保存することとを含みうる。
【0045】
ここで特に
図7Bを参照するに、いくつかの例では、方法は、ブロック710に示すように、検索クエリを受信することを更に含みうる。方法は、ブロック712に示すように、集約済データから第1データのアイテムと、相関した第2データのアイテムとを読み出すことを含む、検索クエリを実行することを含みうる。また方法は、ブロック714に示すように、第1データのアイテム及び相関した第2データのアイテムを含む、検索クエリに対する応答を生成することを含みうる。
【0046】
本開示の例示的な実行形態による、データ収集サブシステムとクエリサブシステム102、104及び/又はストレージ106を含む、統合型のデータ抽出・集約・クエリシステム100及びそのサブシステムは、様々な手段によって実装されうる。システム及びそのサブシステムを実装するための手段は、単独の、又は、コンピュータ可読記憶媒体からの一又は複数のコンピュータプログラムの命令に従う、ハードウェアを含みうる。いくつかの例では、一又は複数の装置が、本書で図示され説明されているシステム及びそのサブシステムとして機能するか、そうでなければそれらを実装するよう構成されうる。1を上回る数の装置を伴う例では、それぞれの装置は、例えば直接的に、或いは、有線で又は無線ネットワークを介して間接的になど、いくつかの異なる様態で、互いに接続されうるか、そうでなければ通信可能でありうる。
【0047】
図8は、本開示のいくつかの例示的な実行形態による装置800を示している。概括的に、本開示の例示的な実行形態の装置は、一又は複数の固定的な又は携帯式の電子デバイスを備えるか、かかる電子デバイスを含むか、或いは、かかる電子デバイスにおいて具現化されうる。適切な電子デバイスの例は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーションコンピュータ、サーバコンピュータなどを含む。装置は、例えば、メモリ804(例えば記憶デバイス)に接続されたプロセッサ802(例えばプロセッサユニット)といった、いくつかの構成要素の各々の一又は複数を、含みうる。
【0048】
プロセッサ802は、概括的に、例えば、データ、コンピュータプログラム、及び/又は他の適切な電子情報などの情報を処理することが可能な、任意のコンピュータハードウェアである。プロセッサは、電子回路の集合体で構成され、かかる電子回路の一部は、一集積回路又は複数の相互接続集積回路としてパッケージされうる(集積回路はより一般的には「チップ」と称されることがある)。プロセッサは、コンピュータプログラムを実行するよう設定されてよく、コンピュータプログラムは、プロセッサに搭載された状態で保存されうるか、そうでなければ(同じ又は別の装置の)メモリ804に保存されうる。
【0049】
プロセッサ802は、特定の実行形態に応じて、いくつかのプロセッサ、一マルチプロセッサコア、又は他の何らかの種類のプロセッサでありうる。更に、プロセッサは、単一のチップ上に一又は複数の二次プロセッサと共に主要プロセッサが存在する、いくつかのヘテロジニアスプロセッサシステムを使用して、実装されうる。別の具体例としては、プロセッサは、同じ種類の複数のプロセッサを包含する対称型マルチプロセッサシステムでありうる。さらに別の例では、プロセッサは、一又は複数のASICやFPGAなどとして具現化されうるか、そうでなければ、それらを含みうる。ゆえに、プロセッサは一又は複数の機能を実施するためのコンピュータプログラムを実行することが可能でありうるが、プロセッサの様々な例は、コンピュータプログラムの支援がなくとも、一又は複数の機能を実施することが可能でありうる。
【0050】
メモリ804は概して、一時的及び/又は恒久的に、例えば、データ、コンピュータプログラム(例えばコンピュータ可読プログラムコード806)、及び/又は、他の適切な情報といった情報を保存することが可能な、任意のコンピュータハードウェアである。メモリは、揮発性及び/又は不揮発性のメモリを含んでよく、かつ、固定的又は取り外し可能でありうる。適切なメモリの例は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードドライブ、フラッシュメモリ、サムドライブ、取り外し可能コンピュータディスケット、光ディスク、磁気テープ、又はそれらの何らかの組み合わせを含む。光ディスクは、コンパクトディスク(読み出し専用メモリ(CD−ROM)、コンパクトディスク)、読み出し/書き込み(CD−R/W)、DVDなどを含みうる。様々な事例において、メモリはコンピュータ可読記憶媒体と称されうる。コンピュータ可読記憶媒体は、情報を保存することが可能な非一過性デバイスであり、ある場所から別の場所へと情報を運ぶことが可能な一過性の電気信号などのコンピュータ可読伝送媒体とは区別可能である。本書で説明されているコンピュータ可読媒体とは、概括的に、コンピュータ可読記憶媒体又はコンピュータ可読伝送媒体を表しうる。
【0051】
メモリ804に加えてプロセッサ802も、情報を表示し、送信し、かつ/又は受信するための一又は複数のインターフェースに接続されうる。インターフェースは、通信インターフェース808(例えば通信ユニット)、及び/又は一又は複数のユーザインターフェースを含みうる。通信インターフェースは、例えば他の装置(複数可)やネットワーク(複数可)などへ、及び/又はそれらから、情報を送信及び/又は受信するよう設定されうる。通信インターフェースは、物理的な(有線の)及び/又は無線の通信リンクにより情報を送信及び/又は受信するよう、構成されうる。適切な通信インターフェースの例は、ネットワークインターフェースコントローラ(NIC)や無線NIC(WNIC)などを含む。
【0052】
ユーザインターフェースは、ディスプレイ810及び/又は一又は複数のユーザ入力インターフェース812(例えば入出力ユニット)を含みうる。ディスプレイは、ユーザに情報を提示するか、又は他の方法で表示するよう設定されてよく、その適切な例は、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオードディスプレイ(LED)、プラズマディスプレイパネル(PDP)などを含む。ユーザ入力インターフェースは、有線又は無線であってよく、処理、保存及び/又は表示用などの装置内にユーザから情報を受信するよう構成されうる。ユーザ入力インターフェースの適切な例は、マイク、画像又は動画の捕捉デバイス、キーボード又はキーパッド、ジョイスティック、タッチ感応型サーフェス(タッチスクリーンとは別個の、又はタッチスクリーンに統合されたもの)、生体認証センサーなどを含む。ユーザインターフェースは、プリンタやスキャナなどの周辺機器と通信するための、一又は複数のインターフェースをさらに含みうる。
【0053】
上記のように、プログラムコード指令は、本書で説明されているシステム、サブシステム、ツール、及びそれらに対応する要素の機能を実装するために、メモリに保存され、プロセッサによって実行されうる。任意の適切なプログラムコード指令は、理解されるように、特定の機械を作製するために、コンピュータ可読記憶媒体からコンピュータ又は他のプログラマブル装置に読み込まれてよく、そのため、その特定の機械が、本書で特定される機能を実装するための手段となる。これらのプログラムコード指令は、コンピュータ、プロセッサ、又はその他のプログラマブル装置に特定の方法で機能するよう命令して、それにより、特定の機械又は特定の製造物品を生み出すことが可能になるように、コンピュータ可読記憶媒体にも保存されうる。コンピュータ可読記憶媒体に保存された指令は、製造物品を生産可能であり、この製造物品が、本書に記載の機能を実装するための手段となる。プログラムコード指令は、コンピュータ、コンピュータ、プロセッサ又は他のプログラマブル装置上で、又はそれらによって実施されるべき動作を実行するよう、コンピュータ、プロセッサ又は他のプログラマブル装置を設定するために、コンピュータ可読記憶媒体から読み出され、かつ、コンピュータ、プロセッサ又は他のプログラマブル装置に読み込まれうる。
【0054】
一度に1つの指令が読み出され、読み込まれ、かつ実行されるように、プログラムコード指令の読み出し、読み込み及び実行は、連続的に実施されうる。いくつかの例示的な実行形態では、複数の指令をまとめて読み出し、読み込み、かつ/又は実行するように、読み出し、読み込み、及び/又は実行が、並行して実施されうる。コンピュータ、プロセッサ、又は他のプログラマブル装置によって実行される指令が、本書で説明されている機能を実装するための動作をもたらすように、プログラムコード指令の実行により、コンピュータ実装プロセスが生成されうる。
【0055】
プロセッサによる指令の実行、又は、コンピュータ可読記憶媒体における指令の保存により、特定の機能を実施するための動作の組み合わせがサポートされる。この様態では装置800は、プロセッサ802と、プロセッサに連結されたコンピュータ可読記憶媒体又はメモリ804とを含んでよく、プロセッサは、メモリに保存されたコンピュータ可読プログラムコード806を実行するよう設定される。一又は複数の機能及び機能の組み合わせは、特殊用途ハードウェアに基づくコンピュータシステム、及び/又は、特定の機能を実施するプロセッサ、或いは、特殊用途ハードウェアとプログラムコード指令との組み合わせによって実装されうることも、理解されよう。
【0056】
更に、本開示は下記の条項による実施形態を含む。
【0057】
条項1.プロセッサと、実行可能指令を保存しているメモリとを備える装置であって、この実行可能指令が、プロセッサによる実行に応じて、装置に、少なくとも、
製造された製品に関する第1データを含む、製造された製品のための第1電子文書を受信することと、
第1電子文書から第1データを抽出することと、
第1データ及び第2データを含む集約済データを生成するために、上記のように抽出された第1データと製造された製品に関する第2データとを相関させることと、
集約済データを、ストレージであって、そこから集約済データがクエリ可能なストレージ内に保存することとを、実行させる装置。
【0058】
条項2.メモリは更なる実行可能指令を保存し、この更なる実行可能指令が、プロセッサによる実行に応じて、装置に、少なくとも、
第2データを含む、製造された製品のための第2電子文書を受信することと、
第2電子文書から第2データを抽出することとを、更に実行させ、
第1データと第2データとが相関される前に、第2電子文書は受信され、かつ第2データは抽出される、条項1に記載の装置。
【0059】
条項3.メモリは更なる実行可能指令を保存し、この更なる実行可能指令が、プロセッサによる実行に応じて、装置に、少なくとも、
製造された製品に関する第3データを含む、製造された製品のための第3電子文書を受信することと、
第3電子文書から第3データを抽出することと、
集約済データ及び第3データを含む更なる集約済データを生成するために、集約済データと上記のように抽出された第3データとを相関させることと、
更なる集約済データを、ストレージであって、そこから更なる集約済データがクエリ可能なストレージ内に保存することとを、更に実行させる、条項1又は2に記載の装置。
【0060】
条項4.装置に、第1データと第2データとを相関させることを実行させることは、第1データのアイテムと第2データのアイテムとを相関させることを実行させることを含み、
装置に、集約済データと第3データとを相関させることを実行させることは、第1データのアイテムと第3データのアイテムとを相関させ、それにより、第2データのアイテムと第3データのアイテムとを相関させることを、実行させることを含み、第3データのアイテムは、そのようにしなければ、第2データのアイテムと相関不能である、条項3に記載の装置。
【0061】
条項5.第1データ及び第2データはマークアップ言語形式であり、第1データのアイテム及び第2データのアイテムは、マークアップ言語形式のタグによってカプセル化され、
装置に、第1データと第2データとを相関させることを実行させることは、少なくとも部分的にタグに基づいて、第1データのアイテムと第2データのアイテムとを相関させることを実行させることを含む、条項1から4のいずれか1つに記載の装置。
【0062】
条項6.第1データはマークアップ言語形式であり、装置に、第1データと第2データとを相関させることを実行させることは、マークアップ言語形式とは無関係に、第1データのアイテム、及びそれらと第2データのアイテムとの関係を認識することを実行させることを含む、条項1から5のいずれか1つに記載の装置。
【0063】
条項7.メモリは更なる実行可能指令を保存し、この更なる実行可能指令が、プロセッサによる実行に応じて、装置に、少なくとも、
検索クエリを受信することと、
第1データのアイテム及び相関した第2データのアイテムを読み出すことを含む、集約済データに検索クエリを実行することと、
第1データのアイテム及び相関した第2データのアイテムを含む、検索クエリに対する応答を生成することとを、更に実行させる、条項1から5のいずれか1つに記載の装置。
【0064】
条項8.第1電子保守文書は、製造された製品の部品に対する又はかかる部品を使用する保守タスクについての説明を含む第1データを有する、タスクカードマニュアルであり、第2電子保守文書は、製造された製品の部品についての説明を含む第2データを有する、図解部品カタログであり、
メモリは更なる実行可能指令を保存し、この更なる実行可能指令が、プロセッサによる実行に応じて、装置に、少なくとも、
タスクカードマニュアルからタスクカードを求める、検索クエリを受信することと、
第1データのタスクカードの適用対象である保守タスクについての説明と、第2データの保守タスクのための部品リストとを読み出すことを含む、集約済データに検索クエリを実行することと、
保守タスクについての説明と、保守タスクのための部品リストとを含む、検索クエリに対する応答を生成することとを、更に実行させる、条項1から7のいずれか1つに記載の装置。
【0065】
条項9.
製造された製品に関する第1データを含む、製造された製品のための第1電子文書を受信することと、
第1電子文書から第1データを抽出することと、
第1データ及び第2データを含む集約済データを生成するために、上記のように抽出された第1データと製造された製品に関する第2データとを相関させることと、
集約済データを、ストレージであって、そこから集約済データがクエリ可能なストレージ内に保存することとを含む、方法。
【0066】
条項10.
第2データを含む、製造された製品のための第2電子文書を受信することと、
第2電子文書から第2データを抽出することとを、更に含み、
第1データと第2データとが相関される前に、第2電子文書は受信され、かつ第2データは抽出される、条項9に記載の方法。
【0067】
条項11.
製造された製品に関する第3データを含む、製造された製品のための第3電子文書を受信することと、
第3電子文書から第3データを抽出することと、
集約済データ及び第3データを含む更なる集約済データを生成するために、集約済データと上記のように抽出された第3データとを相関させることと、
更なる集約済データを、ストレージであって、そこから更なる集約済データがクエリ可能なストレージ内に保存することとを更に含む、条項9又は10に記載の方法。
【0068】
条項12.第1データと第2データとを相関させることは、第1データのアイテムと第2データのアイテムとを相関させることを含み、
集約済データと第3データとを相関させることは、第1データのアイテムと第3データのアイテムとを相関させ、それにより、第2データのアイテムと第3データのアイテムとを相関させることを含み、第3データのアイテムは、そのようにしなければ、第2データのアイテムと相関不能である、条項11に記載の方法。
【0069】
条項13.第1データ及び第2データはマークアップ言語形式であり、第1データのアイテム及び第2データのアイテムは、マークアップ言語形式のタグによってカプセル化され、
第1データと第2データとを相関させることは、少なくとも部分的にタグに基づいて第1データのアイテムと第2データのアイテムとを相関させることを含む、条項9から12のいずれか1つに記載の方法。
【0070】
条項14.第1データはマークアップ言語形式であり、第1データと第2データとを相関させることは、マークアップ言語形式とは無関係に、第1データのアイテム、及びそれらと第2データのアイテムとの関係を認識することを含む、条項9から13のいずれか1つに記載の方法。
【0071】
条項15.
検索クエリを受信することと、
第1データのアイテム及び相関した第2データのアイテムを読み出すことを含む、集約済データに検索クエリを実行することと、
第1データのアイテム及び相関した第2データのアイテムを含む、検索クエリに対する応答を生成することとを更に含む、条項9から14のいずれか1つに記載の方法。
【0072】
条項16. 第1電子保守文書は、製造された製品の部品に対する又はかかる部品を使用する保守タスクについての説明を含む第1データを有する、タスクカードマニュアルであり、第2電子保守文書は、製造された製品の部品についての説明を含む第2データを有する、図解部品カタログであり、
前記方法であって、
タスクカードマニュアルからタスクカードを求める、検索クエリを受信することと、
第1データのタスクカードの適用対象である保守タスクについての説明と、第2データの保守タスクのための部品リストとを読み出すことを含む、集約済データに検索クエリを実行することと、
保守タスクについての説明と、保守タスクのための部品リストとを含む、検索クエリに対する応答を生成することとを更に含む、条項9から14のいずれか1つに記載の方法。
【0073】
条項17.非一過性であり、かつ、コンピュータ可読プログラムコード部分が保存されているコンピュータ可読記憶媒体であって、このコンピュータ可読プログラムコード部分が、プロセッサによる実行に応じて、装置に、少なくとも
製造された製品に関する第1データを含む、製造された製品のための第1電子文書を受信することと、
第1電子文書から第1データを抽出することと、
第1データ及び第2データを含む集約済データを生成するために、上記のように抽出された第1データと製造された製品に関する第2データとを相関させることと、
集約済データを、ストレージであって、そこから集約済データがクエリ可能なストレージ内に保存することとを、実行させる、コンピュータ可読記憶媒体。
【0074】
条項18 更なるコンピュータ可読プログラムコード部分が保存されており、このコンピュータ可読プログラムコード部分が、プロセッサによる実行に応じて、装置に、少なくとも、
製造された製品に関する第2データを含む、製造された製品のための第2電子文書を受信することと、
第2電子文書から第2データを抽出することとを、更に実行させ、
第1データと第2データとが相関される前に、第2電子文書は受信され、かつ第2データは抽出される、条項17に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0075】
条項19.更なるコンピュータ可読プログラムコード部分が保存されており、このコンピュータ可読プログラムコード部分が、プロセッサによる実行に応じて、装置に、少なくとも、
製造された製品に関する第3データを含む、製造された製品のための第3電子文書を受信することと、
第3電子文書から第3データを抽出することと、
集約済データ及び第3データを含む更なる集約済データを生成するために、集約済データと上記のように抽出された第3データとを相関させることと、
更なる集約済データを、ストレージであって、そこから更なる集約済データがクエリ可能なストレージ内に保存することとを、更に実行させる、条項17又は18に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0076】
条項20.装置に、第1データと第2データとを相関させることを実行させることは、第1データのアイテムと第2データのアイテムとを相関させることを実行させることを含み、
装置に、集約済データと第3データとを相関させることを実行させることは、第1データのアイテムと第3データのアイテムとを相関させ、それにより、第2データのアイテムと第3データのアイテムとを相関させることを、実行させることを含み、第3データのアイテムは、そのようにしなければ、第2データのアイテムと相関不能である、条項19に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0077】
条項21.第1データ及び第2データはマークアップ言語形式であり、第1データのアイテム及び第2データのアイテムは、マークアップ言語形式のタグによってカプセル化され、
装置に、第1データと第2データとを相関させることを実行させることは、少なくとも部分的にタグに基づいて、第1データのアイテムと第2データのアイテムとを相関させることを実行させることを含む、条項17から20のいずれか1つに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0078】
条項22.第1データはマークアップ言語形式であり、装置に、第1データと第2データとを相関させることを実行させることは、マークアップ言語形式とは無関係に、第1データのアイテム、及びそれらと第2データのアイテムとの関係を認識することを実行させることを含む、条項17から21のいずれか1つに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0079】
条項23.更なるコンピュータ可読プログラムコード部分が保存されており、このコンピュータ可読プログラムコード部分が、プロセッサによる実行に応じて、装置に、少なくとも、
検索クエリを受信することと、
第1データのアイテム及び相関した第2データのアイテムを読み出すことを含む、集約済データに検索クエリを実行することと、
第1データのアイテム及び相関した第2データのアイテムを含む、検索クエリに対する応答を生成することとを、更に実行させる、条項17から22のいずれか1つに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0080】
条項24.第1電子保守文書は、製造された製品の部品に対する又はかかる部品を使用する保守タスクについての説明を含む第1データを有する、タスクカードマニュアルであり、第2電子保守文書は、製造された製品の部品についての説明を含む第2データを有する、図解部品カタログである、コンピュータ可読記憶媒体であって、
更なるコンピュータ可読プログラムコード部分が保存されており、このコンピュータ可読プログラムコード部分が、プロセッサによる実行に応じて、装置に、少なくとも、
タスクカードマニュアルからタスクカードを求める、検索クエリを受信することと、
第1データのタスクカードの適用対象である保守タスクについての説明と、第2データの保守タスクのための部品リストとを読み出すことを含む、集約済データに検索クエリを実行することと、
保守タスクについての説明と、保守タスクのための部品リストとを含む、検索クエリに対する応答を生成することとを、更に実行させる、条項17から22のいずれか1つに記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【0081】
上述の説明及び添付図面において提示されている教示の恩恵を受ける、本開示に関連する当業者には、本書に明記された本開示の多数の修正例及びその他の実行形態が想起されよう。したがって、本開示は開示されている特定の実行形態に限定されるものではないこと、及び、変形例及びその他の実行形態も付随する特許請求の範囲に含まれるよう意図されていることを、理解されたい。さらに、上述の説明及び添付図面は、要素及び/又は機能の特定の例示的な組み合わせに照らして例示的な実行形態を説明しているが、付随する特許請求の範囲から逸脱せずに、代替的な実行形態によって、要素及び/又は機能の様々な組み合わせが提供されうることを、理解すべきである。つまり、付随する特許請求の範囲の一部に明記されうるように、例えば、明示的に上述されているものとは異なる要素及び/又は機能の組み合わせも想定される。本書では特定の用語が用いられているが、それらは、一般的な、及び説明的な意味でのみ使用されており、限定を目的とするものではない。