(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ロボットの障害物との衝突を検出するよう構成された衝突センサを更に備え、前記音響出力装置が、前記衝突センサが前記衝突を検出した際に前記可聴コンテンツを発するよう構成された、
請求項1に記載の移動式清掃ロボット。
前記ユーザが選択した設定に対応する前記可聴コンテンツは、該ユーザが選択した設定に基づいて複数の人間の言語又は方言から選択された、人間の言語又は方言での指示を含む、
請求項7に記載の移動式清掃ロボット。
前記制御部が、前記音響データにアクセスするために、前記無線通信部を用いてインターネットに接続してコンテンツプロバイダから前記可聴コンテンツを読み込むよう構成された、
請求項1に記載の移動式清掃ロボット。
前記無線通信部が、周辺装置が発した信号の信号強度を測定するよう構成され、前記制御部は、前記測定された信号強度に基づいて前記周辺装置までの距離を判断するよう構成された、
請求項1に記載の移動式清掃ロボット。
前記制御部が、前記測定された信号強度に基づいて特定のエリアを通る前記ロボットの動きを禁止するか、該測定された信号強度に基づいて前記ロボットの動きを特定のエリアに導くよう構成された、
請求項13に記載の移動式清掃ロボット。
【発明を実施するための形態】
【0028】
種々の図面における同種の符号は同種の要素を示す。
【0029】
図1Aは、省電力ロボットシステム100の例を示す概略図である。システム100は、周辺装置102と移動式ロボット104とを含む。本例において、移動式ロボット104は、真空、ブラシがけ、あるいはモップがけロボットといった清掃ロボットである。周辺装置102は、移動式ロボット104の動きを制御するために、無線コマンドを送信する。移動式ロボット104が周辺装置102の範囲外になると、周辺装置102は、ハイバネーションモードあるいは低電力消費状態に入る。移動式ロボット104が周辺装置102の範囲内になると、移動式ロボット104により送信される無線が、ハイバネーションモードから周辺装置102を作動させる。ある実装において、移動式ロボット104と周辺装置102とは、互いに通信しながら、ポイント・ツー・ポイントプロトコルを用いる。ある実装において、周辺装置102は、移動式ロボット104を再充電するための装置、あるいは移動式ロボット104内の異物を空にするための容器となる基地局である。
【0030】
図1Bを参照すると、移動式ロボット104は、駆動システム1042と、無線通信構成要素1044と、制御装置1046とを含む。駆動システム1042は、清掃される床面といった環境周辺で移動式ロボット104を動かす。無線通信構成要素1044は、周辺装置102と通信を行う。例えば、無線通信構成要素1044は、赤外線(IR)、無線周波数(RF)、および/または音響信号といった、周辺装置102からの信号ビームを受信する場合もある。ある実装において、周辺装置102と移動式ロボット104とが互いの見通し線(Line of Sight)外にあるときに、RF信号が通信を行うために用いられる場合もある。ある実装において、周辺装置102と移動式ロボット104とが互いの見通し線内にあるときに、IR信号が通信を行うために用いられる場合もある。さらに、移動式ロボット104は、周辺装置102への距離を求めるために信号強度を用いる場合もある。信号は、特定のエリアを通る移動式ロボット104の動きを禁止するか、移動式ロボット104の動きを特定のエリアに導く場合もある。さらに、制御装置1046は、低電力量消費状態といったハイバネーション状態から一時的に周辺装置102を作動させるために、無線通信構成要素1044を用いる。ある実装において、移動式ロボット104は、ハイバネーションモードから周辺装置102を始動するのに、IR信号、あるいは見通し内通信形態を用いる。ある実装において、移動式ロボット104は、周辺装置102からの問い合わせに応答して起動コマンドを送る。ある実装において、移動式ロボット104は、連続的に、あるいは周期的に時折起動コマンドを送る。
【0031】
図1Cを参照すると、周辺装置102は、電源1022と、無線通信構成要素1024と、制御装置1026とを含む。電源1022は、例えば、電気バッテリーの場合もある。電源1022は、ナビゲーション信号ビーム106a−cを生成するといった、周辺装置102の種々の機能に対して電力を供給する。無線通信構成要素1024は、フェンスビーム106a、左ガイド(あるいは指向性)ビーム106b、および右ガイド(あるいは指向性)ビーム106cを生成する。無線通信構成要素1024は、同様に、移動式ロボット104から無線信号を受信する。制御装置1026は、アクティブモードの間に1つ以上のビーム106a−cを始動し、ハイバネーションモードにおいてビーム106a−cを無効にする。ある実装において、周辺装置102は、移動式ロボット104から起動コマンドを時折受信する。ある実装において、周辺装置102は、アクティブになったかどうかを求めるために、移動式ロボット104に対して起動ポールを送る。本例において、フェンスまたはバリアビーム106aは、移動式ロボット104がフェンスビーム106aを検出するエリアを移動式ロボット104が通過させないようにする。ビーム106b−cは、移動式ロボット104のナビゲーションを助ける。
【0032】
ある実装において、ロボット104は、制御装置1046との間で電気通信を行うディスプレイパネル105を含む。ディスプレイパネル105は、マーク1052と音響出力装置1054とを含む。一例において、マーク1052は、実質的にロボットの外観をまねる、セグメントされた照明可能なメンテナンスディスプレイを含む。他の例において、マーク1052は、後でさらに詳細を記述するテーマディスプレイを含む。制御装置盤1046は、マーク1052の照明と音響出力装置1054からの音響応答とを制御する。
【0033】
周辺装置102は、複数の容量で実施する場合もある。例えば、周辺装置102はフェンスとして機能する場合もある。周辺装置102は、出入口といったエリアを移動式ロボット104が通過できなくするために、フェンスビーム106aを用いる場合もある。周辺装置102は、同様に、ゲートとして機能する場合もある。フェンスビーム106aは、移動式ロボット104が部屋の清掃中といった特定の時間中に通過させないゲートをもたらす場合もある。移動式ロボット104が部屋の清掃を終了し、移動式ロボット104を通過させるようになると、周辺装置102がフェンスビーム106aを無効にする場合もある。移動式ロボット104は、ゲートによりカバーされるエリアを通るようにガイドするのにビーム106b−cを用いる。例えば、周辺装置102は、トレール・マーカあるいはナビゲーションビーコンとして機能する場合もある。例えば、上で記述したとおり、移動式ロボット104は、出入口といったエリアを通してナビゲートするのにビーム106b−cを用いる場合もある。ビーム106a−cは、周辺装置102の識別子(ID)、ビームのタイプの識別子、周辺装置102がゲートまたはフェンスであるかどうかの指示といった情報を含む場合もある。これがゲートである場合、ビーム識別により、ロボット104が、左または右のガイドビーム106bおよび106cをそれぞれ検出しているかどうかを求めることができるようになる。周辺装置識別子により、移動式ロボット104が、周辺装置102のビーム106a−cを、他の周辺装置によって送信されたビームと区別することができるようにする。移動式ロボット104は、周辺装置識別子の様式に従うことで、家屋の後ろ部屋といったエリアへの通路を教えられる場合もある(あるいは、それ自体で学ぶ場合もある)。ビームタイプ識別子は、ビームがフェンスビーム106a、左側ナビゲーションビーム106b、あるいは右側ナビゲーションビーム106cであるかどうかを示す。ビームがフェンスビーム106aである場合、ビーム情報は、同様に、ビームが、適切なコマンドを与えられると開かれるゲートか、あるいは閉じられたままのバリアとして機能するかどうかを示す場合もある。いずれにしても、移動式ロボット104が範囲外である間に、周辺装置102は休止状態になり、ビーム106a−cはアクティブでない状態になる。
【0034】
周辺装置102の無線通信構成要素1024は、周辺装置102をハイバネーション状態から起動するために、移動式ロボット104の無線通信構成要素1044から信号を受信する。ある実装において、移動式ロボット104は、清掃が進行中に、フェンスビーム106aといった周辺装置ビームの第1の組を起動するために、第1の起動信号108aを送信する。ある実装において、移動式ロボット104は、移動式ロボット104が他の部屋に移動する際に、ナビゲーションビーム106b−cといった周辺装置ビームの第2の組を起動するために、第2の起動信号108bを送信する。ある実装において、信号108a−bは移動式ロボット識別子を含む。周辺装置102は、例えば、移動式ロボット104からの起動要求に応答して、フェンスビーム106aといったビームの第1の組と、第2の移動式ロボットからの起動要求に応答して、ビーム106b−cといったビームの第2の組とを起動するのに移動式ロボット識別子を用いる場合もある。本例において、移動式ロボット識別子により、移動式ロボット104へのフェンスと第2の移動式ロボットへのゲートとを設けることで、起動を求める移動式ロボットに基づき、周辺装置102がビームを起動できるようになる。
【0035】
図2は、ロボットシステム200の例を示す概略図である。ロボットシステム200は、移動式ロボット104とネットワークデータブリッジ202とを含む。本例において、移動式ロボット104の無線通信構成要素1044は、無線周波数(RF)信号といった、ネットワークデータブリッジ202からシリアルコマンドを受信する。典型的には、これらの信号は、ネットワークデータブリッジ202あるいは他のそのようなユーザ側ノードによって送信され、これは、次に、家庭用コンピュータ206、ラップトップコンピュータ208、ケーブル/DSL/衛星/広帯域アダプタあるいはモデム210とともにイーサネット(登録商標)ルータ/スイッチ/ハブ204と、例えば、携帯情報端末212といった1つ以上の他の計算装置とに接続される場合もある。
【0036】
一例において、インターネット接続ルータ204あるいはスイッチ上のイーサネット(登録商標)ポートに取り付けられるネットワークデータブリッジ202は、所定のインターネットまたはローカルサーバから(例えば、BOOTP、DHCP、HTTP、FTP、および/またはTFTP経由で)スクリプトを自動的にダウンロードし、これにより、実施される装置構成または診断試験といった自動コマンドを提供する場合もある。あるいは、もしくはさらに、ユーザは、コンピュータ206といった装置を用いて移動式ロボット104を管理する場合もある。イーサネット(登録商標)により取り付けされたネットワークデータブリッジ202は、ネットワークデータブリッジ202のファームウェアに組み込まれた、小型の埋め込み式HTTPサーバ経由で構成および操作機能をもたらす場合もある。コンピュータ206以外の装置、例えばセットトップボックス、ゲームコンソール、PDA212、携帯電話214、あるいはウェブまたは他のネットワーク化されたインターフェイスを用いて通信を行うようにプログラムされる家庭用サーバといった装置も同様に、ネットワークデータブリッジ202と接続するのに用いることができる。
【0037】
代替法として、コンピュータ206により設けられる場合のように、広帯域へのアクセスがUSBポート経由で設けられる。例えば、ユーザは、ドライバをインストールするために、USBベースの無線トランシーバに差し込む際に、CD−ROMをコンピュータ206に挿入する場合もある。IEEE1394/Firewire、RS−232、パラレルポート接続、および/またx10といった他の接続が用いられる場合もある。しかしながら、これらは、必ずしもネットワークデータブリッジでなくともよい。
【0038】
ネットワークデータブリッジ202がネットワークアクセス可能な装置204に取り付けられると、サーバとコンタクトできるようになる。
【0039】
図7は、製造者サーバ702と、認可されたコンテンツプロバイダサーバ704とを含むロボットシステム700の例を示すブロック図である。製造者サーバ702とコンテンツプロバイダサーバ704とは、インターネット706あるいは他の適当なネットワーク経由で広帯域モデム210に接続される場合もある。移動式ロボット104は、移動式ロボット104の状態あるいは移動式ロボット104に関する利用データといった情報をサーバ702に報告する場合もある。サーバ702は、報告されたデータをリポジトリ708に保存する場合もある。報告されたデータは、移動式ロボット104のユーザに関する情報と関連付けられる場合もある。ユーザ情報は、リポジトリ710に保存される場合もある。
【0040】
さらに、ネットワークデータブリッジ202は、無線で移動式ロボット104に接続し、それを用いて通信を始める場合もある。イーサネット(登録商標)ハブ204が、4つの有線イーサネット(登録商標)ポートとともに802.11無線イーサネット(登録商標)接続を含み、802.11あるいは他のそのような無線ネットワークプロトコルを用いて、ネットワークデータブリッジ経由以外で基地局から移動式ロボット104と通信を行う場合もあるが、ある実装において、移動式ロボット104とネットワークデータブリッジ202とは、フルウェイトのネットワークプロトコルではなく、移動式ロボット104と基地局との間で情報交換を行うために、単純な逐次RFプロトコルを用いる。
【0041】
ある実装において、移動式ロボット104は、双方向無線通信サポートの代わりに、受信のみの機能を移動式ロボット104に設けることで、さらに単純化される場合もある。しかしながら、代替法として、移動式ロボット104は、移動式ロボット104から基地局まで(さらに、例えば、ユーザ、製造者等まで)情報を送信するために、完全な双方向無線通信サポートを含む場合もある。
【0042】
製造者は、製品の改善と研究開発のために、実世界の移動式ロボットのデータを受信する場合もある。例えば、移動式ロボット104は、作動様式に関するデータ(例えば、遭遇した誤りの回数、移動式ロボット104が動かなくなった回数、あるいは移動式ロボット104が使われた頻度)を集め、こういった情報を、例えば、設計上の瑕疵あるいは装置の問題を修正することで、市場調査を改善し、移動式ロボット104の将来モデルを生成するために、移動式ロボット製造者に転送する場合もある。さらに、ロボット利用の頻度、名前、顧客ID等の顧客情報も同様に、無線および有線ネットワーク経由で移動式ロボット104から製造者のウェブサイトに転送された情報を用いて関連づけられる場合もある。
【0043】
さらに、ソフトウェアのバージョンアップ、ソフトウェアの更新等のために移動式ロボット104を物理的に接続するために、ユーザが基地局に対して移動式ロボット104の位置を定め、例え、これを携帯しなければならない代わりに、ロボットのファームウェアあるいは他の搭載ソフトウェア、性格、音声、および/または表示画像を更新するために、ネットワークデータブリッジ202によって無線更新機能が設けられる場合もある。同様に、ユーザは、テーマあるいは他のコンテンツを設計し、ネットワークデータブリッジ202によって設けられる無線通信チャネル経由で、このコンテンツを移動式ロボット104に送信させる場合もある。
【0044】
図3は、ネットワークデータブリッジの例を示すブロック図である。ネットワークデータブリッジ202は、RJ−11スタイルの雄イーサネット(登録商標)コネクタといったネットワークコネクタ302を含む。同様に、ネットワークデータブリッジ202は、次にデータブリッジ構成要素308に接続される無線コマンドインターフェイス306によって作動的に駆動される密閉式内部アンテナといったアンテナ304を含む(移動式ロボット104は、同様に、密閉式内部アンテナを含む場合もある。あるいは、ネットワークデータブリッジ202および/または移動式ロボット104の1つ、あるいは両方が、例えば、内部アンテナに加えてか、あるいはその代りにか、のいずれかで、1つ以上の外部アンテナを含む場合もある)。データブリッジ構成要素308は、無線側単純化ネットワークプロトコルに対して、そこから(イーサネット(登録商標)、802.11b、および/またはTCP/IPパケットといった)入出広帯域側データを管理し、変換するために、広帯域ネットワークインターフェイス310に接続される。データブリッジ構成要素308は、広帯域ネットワークインターフェイス310によって受信されるシリアルコマンドを抽出し、RPANプロトコルを用いて、無線コマンドインターフェイス306およびアンテナ304経由でコマンドを送る。
【0045】
ネットワークデータブリッジ202は、所有者の広帯域ルータ204に直接差し込まれる。ネットワークデータブリッジ202は、DHCPサーバから、あるいはオプションとして上級ユーザによって設定されるネットワーク情報を取得する。ネットワークデータブリッジ202は、ローカルな設定情報(シリアル番号、ローカルネットワークプロパティ等)で家庭(すなわち、家庭用ロボット製造者、あるいは再販業者のインターネットサーバ)を呼び出す。ネットワークデータブリッジ202は、周期的HTTPポストで、あらかじめ設定したURLのポーリングを始める。各ポストは、顧客の家庭にある移動式ロボット104に関する状況情報を含む。このデータはロボット/ファームウェア特有のものが可能であり、ネットワークデータブリッジ202は、(ある実装においては、データそのものを理解するものの)データそのものを理解する必要はない。
【0046】
ポストを受け取るCGIスクリプトは、このセンサ報告を処理し、ロボットシステムの履歴ビューを生成して内部データベースを更新する。ソフトウェアベースの仮想センサがこのデータベースを(ロボット毎に)調べ、仮想的にロボット上のボタンを押すか、あるいはその所有者に電子メールを始動させるといったイベントを開始させる。
【0047】
所有者は、モデム、すなわち、Java(登録商標)Script(あるいは、Visual basic、pyson、PERL、Php等の何らかの他の適当な記述言語)の有効なウェブブラウザを用いて、家庭ロボット製造者のウェブを訪問し、ユーザアカウントを生成する場合もある。登録プロセスの一部として、顧客は、ネットワークデータブリッジで送られたユニークキーを入力する。このユニークキーは、このユーザアカウントとの間で、入センサストリームと対をなす。
【0048】
登録後に、ユーザは、そのポータルページに送られる場合もある。このページは、ロボットゲートウェイによって既に供給された情報と、製造者のサーバのバックエンドインフラストラクチャによって供給された製品情報および抱合せ販売品とを用いて動的に生成される。
【0049】
所有者は、テーマあるいはコンテンツ販売店にブラウズし、そして即時のオンライン受渡しで音響テーマを購入する。テーマあるいはコンテンツ販売店はロボットセンサデータベースとコンタクトし、コマンド行「このコンテンツをロボット#2にダウンロード」の追加を行う。ゲートウェイ装置が次にセンサデータの投稿を行うと、HTTP応答は、添付されたコンテンツデータを指定ロボットにダウンロードするコマンドである。ネットワークデータブリッジは、この二値ストリームをRF経由でロボットに転送し始める。完了すると、ゲートウェイは、次のセンサ報告でダウンロード通知を送る場合もある。
【0050】
このトランザクション中に、所有者のウェブインターフェイスに埋め込まれたJava(登録商標)Script(あるいは他の適当なスクリプト)は、状態の更新のために、バックエンドサーバにポーリングを行っていた。Java(登録商標)ScriptおよびDHTML(あるいは、Ruby on Rails、Java(登録商標)アプレット、あるいは他の適当なディスプレイ工学)を用いてプログレスバーが描かれ、アニメ化される。ユーザは、ソフトウェアのレベルおよびそれらの間の通信の無方向性にかかわらず、ウェブページ経由で、ロボットと直接更新しているように感じる場合もある。
【0051】
一実装において、ネットワークデータブリッジ202は、イーサネット(登録商標)パッチケーブル(あるいは、他のそのようなネットワークコード)が適当なネットワーク接続点から差し込まれるか、および/または、例えば家庭用ロボットの接続部分が取り付けられる雌ポートを含む場合もある。上で記述したようなシステムの例として、これらの通信チャネルは、広帯域接続でピギーバックすることで、センサデータを検索し、現場内のロボットにコマンドを送信するための機構をもたらす。
【0052】
このような双方向通信システムにより、オンラインサービスの展開が可能になり、顧客サービスおよびシステム特性の改善のために、製造者の設置基地からセンサデータの検索が可能になる。さらに、現場において、ロボットと個別のサブシステムがどのように実施するかについて製造者の理解をさらに高める場合もある。
【0053】
ある実施形態において、顧客の家庭におけるネットワーク有効移動式ロボット104の相互作用は、ウェブブラウザを通して行われる場合もある。ウェブブラウザアクセスにより、対応するブラウザにおいて非PC装置(例えば、携帯電話、およびPDA)経由でロボット相互作用に対するサポートを行う。
【0054】
図6Aは、ネットワークデータブリッジ202を含む移動式ロボット104の例を示す概略図である。本例において、ネットワークデータブリッジ202は、移動式ロボット104のインターフェイススロット602に挿入されるカードである。このタイプのネットワークデータブリッジは自律型であり、(例えば、テーマコンテンツといったコンテンツを供給するために、特別な書込みユニットを備えるユーザのコンピュータか、あるいは製造者のいずれかで、ソフトウェア、映像、あるいは音響コンテンツのロードを行う場合のある)構成要素であるRAM、ROM、フラッシュ、あるいはEEPROMタイプの記憶装置でデータを送るか、あるいは、ネットワークデータブリッジ202への無線ダウンロードを認めるコード番号をロードできるか、あるいは、例えば、有線経由または無線イーサネット(登録商標)によってネットワークに結合される場合もある。
【0055】
「メモリー・スティック」型(シリアルポートインターフェイス)ネットワークデータブリッジ202は、イーサネット(登録商標)ハブあるいはインターネット接続のない移動式ロボットユーザ、あるいはオンラインでクレジットカードによってコンテンツを購入できないユーザ、あるいは、店にいる時に単にひと組のコンテンツに行き当たり、衝動買いを行うか、あるいは他者のためにギフト購入を行いたいと考える人に対してコンテンツを提供する場合もある。さらに、上で論じたネットワークデータブリッジの実装と同様に、ユーザが、移動式ロボット104により規定されるコンセント602に「メモリー・スティック」型ネットワークデータブリッジ202を直接差し込む場合があり、ネットワークデータブリッジ202上のコンテンツが移動式ロボット104に自動的にアップロードされる場合があるため、パソコンの使用は必ずしも必要とされない。例えば、参照によってすべてが本明細書に組み込まれる米国特許出願第11/166,518を参照すること。
【0056】
図6Bは、移動式ロボット104の例と、建物内の電力線上を通るネットワーク経由で他のネットワークに接続するネットワークデータブリッジ202の例とを示す概略図である。ネットワークデータブリッジ202は、例えば、イーサネット(登録商標)ネットワーク構成要素が利用可能でない家庭あるいは市場において、標準的な電源コンセント604に差し込
み、家庭用電力線ネットワークに関与するように構成される場合もある。あるいは、ネットワークデータブリッジ202は、例えば、家庭用電話回線ネットワーク経由で通信を行うために、標準的な電話用壁ジャックに差し込む場合もある。ある実装において、ネットワークデータブリッジ202は、イーサネット(登録商標)ポート、電源ソケット604あるいは電話用壁ジャックのいずれかに差し込まれ、(利用可能である場合)インターネットおよび/または移動式ロボット104への接続を自動交渉する場合もある。このため、多数の「家庭用電源線上イーサネット(登録商標)」および同様のスキームあるいは製品が広範に生産され、当該技術で公知であり、例えば、この技術分野における初期の商業的取り組みとして、X10通信規格により、例えば、北米で一般的な120V(RMS)@60Hz電力サイクルにおける各ゼロ点でシングルビットの情報をコード化して電力線上での通信を可能にし、多数のさらに新しいイーサネット(登録商標)型電力線ネットワークシステムが商業的に利用可能であるが、ここでは、各ネットワーク化された装置が、典型的には、壁にある電気ソケット経由でネットワークに接続する。共通の特性は、ネットワークデータブリッジが、ローカルな無線ロボットネットワーク(RPAN)上での送信のために、内蔵の広帯域プロトコル(イーサネット(登録商標)、TCP/IP、802.11x)からシリアルコマンドとデータとを抽出し、同様に、広帯域ネットワーク上での送信のためにRPANからこのようなコマンドとデータとを内蔵するというものである。
【0057】
ネットワークデータブリッジ202はウェブサーバ機能を提供し、移動式ロボットユーザに属する有効な移動式ロボット104に対応する静的な、あるいはアクティブなウェブコンテンツを供する場合もある。このようなウェブサーバ機能は、移動式ロボットユーザのローカルな広帯域ネットワーク上で提供され、例えば、ローカルエリアネットワークでブラウジングを行う際に移動式ロボットのユーザによって見出されるように、例えば、TCP/IP、UDP、イーサネット(登録商標)、SNMP、NetBEUI、IPX、SMBまたはuPnPブロードキャスティングネットワークアナウンシングを用いて見出すことのできるブロードキャストの場合もあるか、あるいは、ユーザが、ネットワークデータブリッジ202上のウェブサーバに達するために、ウェブブラウザに静的ネットワークアドレスを単にタイプするように、(標準的な、あらかじめ設定されたIPアドレスといった)静的ネットワークアドレスがネットワークデータブリッジ202に割り当てられる場合もある。ウェブコンテンツは、アクティブあるいは静的であり、提供される機能に合わせられるか、および/またはインターネットまたはローカルネットワーク経由で更新される場合もある。
【0058】
図9は、コンテンツを移動式ロボットに送信するためのコンテンツ供給システムを有するロボットシステム200の例を示す概略図である。家庭用ロボット関連コンテンツにアクセスし、インターネット経由で家庭用ロボットを制御するためのシステム200は、埋め込み式ウェブサーバと、サービスコンテンツプロバイダとしてアクセス可能なオンライン上の存在と、顧客の家庭にあるロボット104に特定のウェブベースのユーザ・インターフェイスとを含む場合もある。これらの構成要素は、例えば、家庭用ロボット製造者によって生成されたオンライン「ロボット存在」に対してインターネットを通してイベントを伝えるのに用いられる場合もある。この「ロボット存在」は、ホストのウェブサービス経由で、ユーザの家庭用ロボット(可聴コンテンツあるいは他のタイプのテーマおよび/またはコンテンツダウンロード、遠隔ボタン押し等)とのインタラクティビティを提供する場合もある。このようにして伝えられたイベントは、とりわけ、センサ値の変化、ユーザ相互作用、ロボットに対するコマンド、状態の変化を含む。(無線ロボットネットワーク通信チャネルといった)双方向通信チャネルの利用により、誰かの家庭にあるロボット、遠隔サーバ上の手続きおよび情報のレポジトリ、およびウェブベースのロボットユーザインターフェイス間の混合で、強力な能力を生成し、(例えば、別個のコンピュータまたはサーバ上で大量のクランチングまたは計算に集中した作業を行い、家庭用ロボット自体に対して、およびそこか、結果および/またはセンサ入力を単にアップロード/ダウンロードすることで)他の単純なロボットに対してオフロードの「知性」を追加するといった新たな機能を作り出すことが可能になる。実際に、インターネットあるいは他の適当なネットワーク上でローカルロボットシステムの通信構造を伝えることで、バックエンドサーバが、ユーザの家庭にあるロボットと相互作用を行うことが可能になる。
【0059】
ネットワークデータブリッジ202は、ローカルネットワーク情報をインターネットサーバに送る場合もある。限定されない例として、ユーザがインターネット706に接続し、適切な場合、ローカルブリッジに向けられる場合もある。ブリッジおよび/またはユーザがアクセスする場合のある公知のインターネットアドレスを公表することで、ユーザのローカル情報を知りたいというニーズがなくなる場合もある。
【0060】
ネットワークデータブリッジ202に加えて、無線遠隔制御装置は、移動式ロボット104を制御または管理するための複数の同様の無線機能を提供する場合もある。無線遠隔制御装置は、赤外線(IR)あるいはRFプロトコル経由で移動式ロボット104と直接通信する場合もあるか、あるいは、例えば、移動式ロボット104が視界内になく、遠隔制御装置がネットワークデータブリッジ202のIR信号範囲内にある場合に、ネットワークデータブリッジ202を通してコマンドを中継する場合もある。ネットワークデータブリッジ202は、このように同様に、無線遠隔制御装置から移動式ロボット制御コマンドを受信するIRセンサを備え、次にコマンドを無線で移動式ロボット104に中継する場合もある。例えば、埋め込み式ウェブサーバは、内部通信プロトコルをHTTPポストおよびGETトランザクションに翻訳することで、持続的なオンラインプレゼンスで、移動式ロボット104によって内部で用いられる(および、同様に、移動式ロボット104に追加されるアクセサリーによって用いられる)専用の、あるいは特別な通信方法をブリッジする場合もある。
【0061】
オンラインプレゼンスは、状態(例えば、バッテリーの電圧)の変化に対して移動式ロボット104に非同期的にポーリングを行うために、Java(登録商標)Script構成要素を組み込むウェブベースのユーザ・インターフェイスを生成する場合もある。このJava(登録商標)Scriptは、非同時的にロボット特性の変化をとらえ、ページ内のコンテンツを書き換える場合もある。センサ値等は、例えば、顧客がブラウザ上でリフレッシュをクリックする必要なく、ウェブブラウザによってリフレッシュできる。
【0062】
ウェブベースのインターフェイスは、移動式ロボット104を顧客アカウントと顧客が所有する機器に対する現在のユーザ・インターフェイスとの間で対をなすために、顧客ハッキングおよび持続ロボットセンサデータを用いる場合もある。
【0063】
さらに、一連の周辺装置102は、家庭、あるいは他の位置全体に配置され、例えば、基地局から出る中継ネットワークとして設定され、次に、遠隔制御装置から中継されたコマンドは同様に、遠隔制御装置から非常に遠い位置にある家庭用ロボットに達するために、ビーコンネットワーク全体で中継される場合もある。
【0064】
(特に、900MHz、2.5GHz、あるいは他の適当な公共用RF帯域といった、許可されない帯域内の)無線帯域は、それ自体制限されており、(例えば、複数の移動式ロボットおよび/またはネットワークデータブリッジ、WiFi、BlueTooth、X10、移動式または携帯電話あるいは他の一般的な無線装置、および/または太陽光等の発生源からの干渉、電線からのRF放出、蛍光灯、あるいは他のRF干渉体といった)複数のRF装置があることから、無線移動式ロボットの通信で利用可能な帯域の実効量、あるいはその帯域の信頼性の程度がさらに制限されるため、ネットワークデータブリッジ202および/または移動式ロボット104の機能を強化するために、信頼性および延期対策が取られる場合もあり、逆に、ネットワークデータブリッジ202および/または移動式ロボット104は、他の無線装置に優先権を与えるために、利用可能な帯域の消費量を減らすように設定される場合もある。例えば、無線ロボットネットワーク通信の信頼性に関して、巡回冗長検査(CRC)および/または(MDS合計またはCRAMといった)ハッシュルーチン、あるいは(パリティまたは誤り訂正符号(ECC)といった)他の適切な信頼性技術が、データブリッジ対ロボットチャネルおよび/またはインターネット接続チャネルで(例えば、イーサネット(登録商標)対データブリッジチャネルで)用いられる場合もある。さらに、ビジネスまたは他のピーク利用時間中に貴重な帯域を用いることを制限するために、ネットワークデータブリッジ202および/または移動式ロボット104は、テーマコンテンツ、使用法作動データ、あるいは、夜時間またはオフピーク時間中の他のそのような通信を送信するようにスケジュールされる場合もあるか、あるいは、例えば、ネットワークデータブリッジ202および/または移動式ロボット104(および/または製造者のサーバ)は、(実際の時間においてか、あるいは、限定されない例として、一連の日または週にわたって帯域の一日の単位時間当たり使用量のデータを収集し、次に一日のほぼ最小の使用時間を求めることで)帯域の使用量がいつ最小になるかを検出することで、自動的に検出されるオフピークの使用時間に通信(または、それらの通信をまとめたもの)を実施するようにスケジュールされる場合もある。信頼性方策は、例えば、ネットワークまたはアプリケーション層、もしくはその両方で、あるいは(単純化と、あまり重要でない通信のために、インターネット上のUDPを用いるネットワークデータブリッジといった)通信スタックにある他の適切な層で行われるが、ウェブサーバは完全な誤りの確認、信頼性および/または誤りの修正方策、ウィンドウ処理等を用いる。
【0065】
さらに、このようなネットワークデータブリッジ内でのウェブサーバの機能は、例えば、DHCPおよび動的JPアドレス割り当てで生じる問題に鑑みて、(固定IPアドレスまたはユニフォーム・リソース・ロケータ(URL)といった)既知のネットワークアドレスまたは位置との間で通信を行うことができ、ネットワークデータブリッジ202上のウェブサーバは、このように、移動式ロボット104が移動式ロボット104自体に比較的わずかなネットワーク機能しか維持しない(このような能力はネットワークデータブリッジ202に対して大量にオフロードされる)多数の例のように、(例えば、無線接続経由で)移動式ロボット104で利用可能な「サーバ」状リソースに対してアクティブにアクセスするか、および/またはポーリングするために、かなりの時間部分について、クライアントと同様の方式で作動する場合もある。
【0066】
ウェブサーバ機能は、FTP、FTPS、TFTP、HTTP、HTTPS、GOPHER、TELNET、DTCT、FILEおよびLDAP、HTTPポスト、HTTP PUT、FTPアップロード、HTTPフォームベースアップロード、プロキシ、クッキー、ユーザ+パスワード認証(Basic、Digest、NTLM、Negotiate、Kerberos4)、ファイル・トランスファ・レジーム、HTTPプロキシトンネル、および/または(例えば、libcurlによりサポートされる方法といった)他の適当なネットワーク方法といった適当なプロトコルまたは規格経由で、移動式ロボット104および/またはインターネットサーバとのネットワーク通信を確立する場合もある。ネットワークデータブリッジ202は、uPnP、動的DNS、リバースARP、イーサネット(登録商標)またはUDPあるいはTCP/IPブロードキャストといったネットワークアナウンス技術、あるいは、同じネットワーク上の他の装置にネットワークデータブリッジ202の存在をブロードキャストする他の適当な方法を用いる場合もある。
【0067】
移動式ロボット104からのサーバ機能の大部分をネットワークデータブリッジ202にオフロードし、通信プロキシ、ミラーおよびゲートウェイとしてネットワークデータブリッジ202を用いることで、移動式ロボット104は、同様に、他の場合では、その処理および/または帯域リソースを浪費する可能性のある過度なクライアント要求から保護される。例えば、移動式ロボット104は、一回の期間(例えば、10分間)に、1台の搭載カメラから30枚の視覚スナップショットを生成する場合もある。次に、複数の物体が移動式ロボット104からスナップショットを同時にダウンロードしようとすれば、無線ネットワークがサービス要求トラフィックで一杯になってしまうため、移動式ロボット104が止まってしまうおそれがある。しかしながら、代替法として、移動式ロボット104は1つの物体からのみアクセスされ、ポーリング要求の既知の措置として、ネットワークデータブリッジ202は、このようにして移動式ロボットの帯域と処理能力を確保する一方、例えば、より広いアクセスのために、収集されたデータをインターネットサーバにコピーすることで、このようなデータの複製を可能にする場合もある。
【0068】
RF帯域無線通信に加えて、ネットワークデータブリッジ202(および/または移動式ロボット104あるいは周辺装置102)は、他の適当な周波数および/または、900MHz、2.4GHzのマイクロ波周波数といった電磁スペクトルの帯域、もしくは他の適当な帯域で送信する場合もある。これらの、あるいはRFもしくは他の帯域で起こる場合のある干渉を軽減するために、移動式ロボット104および/またはネットワークデータブリッジ202は、他の無免許のRF用途(電話、ベビーモニタ等)との干渉を避けるために、周波数シフト、スペクトル拡散、サブチャネル技術、および/または他のこのような干渉回避スキームあるいは技術を用いる場合もある。
【0069】
さらに、ロボットコマンドは、ネットワークデータブリッジ202により送られる場合もある。追加の機能が、家庭から離れている間に遠隔コマンドを発する形式でユーザに提供される場合もある。したがって、家庭用ロボット所有者が、出張前に移動式ロボット104にスケジュールを組み込むか、あるいはアクティベートするのを忘れた場合、移動式ロボットのユーザは、インターネットまたは他の適切なネットワーク経由でネットワークデータブリッジ202に中継され、次に、インターネットから受信された情報を、対応する無線ロボットネットワークコマンドに変換し、コマンドを、移動式ロボット104に無線で送信して実行する、移動式ロボット製造者によって提供される(例えば)移動式ロボット相互作用ウェブサイトによって生成されるコマンドを経由して遠隔で移動式ロボット104にスケジュールを組み込むか、あるいはアクティベートをさらに行う場合もある。
【0070】
ある実装において、動き等のタイミングおよび実行に対する一連のロボットコマンドは、「ダンス」ルーチンにまとめられ、ユーザが、移動式ロボット製造者サーバで維持されるウェブサイトから「ダンス」を選択した後に、移動式ロボット104に送信されるか、あるいは、「ダンス」が、マルチメディア「ダンス」、音楽および光のショーを供給するように、(とりわけ、発光ダイオード(LED)、液晶ディスプレイ、および/または背景光といった)マークを制御するために、音楽または音声、および/またはコマンドといった可聴コンテンツと結合される場合もある。さらなる限定されない例として、例えば、電話通話あるいはインターネットを通して、あるいは、例えば、適切な計算、記録、混合および送受信用ハードウェアおよびソフトウェア(および、無線およびインターネット上の両方で、さらに適切な休止および同期化)とともに、移動式ロボット104の一部として設置されるマイクおよびスピーカを通して始動される、移動式ロボットユーザに供給される実演のトラブルシューティングもしくは技術的サポートもある。さらに、例えば、こういった仮想的な相互作用を高めるためにカメラが含まれるか、および/または、無線リンク経由でロボットからネットワークデータブリッジ202に、とりわけネットワーク目的地にストリーミング映像をコード化して送信するとともに、仮想スペクトルカメラとして機能するように近接カメラが設定される実装において、汎用観察カメラとして、他のモード中に障害物検出で通常用いられる近接センサが用いられる場合もある。
【0071】
同様に、ロボットの利用および動作情報を移動式ロボット製造者サーバに送信するために、移動式ロボット104は、バッテリー利用、再充電頻度、主要タスクを実施するのに用いられた時間量、空き時間で用いられた時間量、ロボットが停止する頻度等に関するデータを収集し、このデータを、ネットワークデータブリッジ202経由で移動式ロボット製造者のサーバに定期的に送る場合もある。
【0072】
さらに、移動式ロボット104に可聴コンテンツを、ネットワークデータブリッジ202経由あるいは「メモリー・スティック」型ネットワークデータブリッジ経由のいずれかで送信する能力により、移動式ロボット104が、使用時間および場所において、移動式ロボット104のユーザに直接指示を「話す」ことが可能になる。例えば、移動式ロボット104は、移動式ロボット104が実施することのできる種々の特性を初めに示すために起動されるデモモード時に指示を話す場合もある。移動式ロボットユーザに対する音声指示は、移動式ロボット104に、コード化された可聴コンテンツを(製造時に家庭用ロボットのリードオンリー・メモリ(ROM)にそのような可聴コンテンツをインストールするか、あるいは無線で送信するか、もしくはその他の場合、例えば、フラッシュRAMに可聴コンテンツを保存するかのいずれかによって)送信し、移動式ロボット104に設けられる搭載デコーダおよび/または合成機およびスピーカで再生することで得られる。音声合成ハードウェアで復号するためにコード化された合成音声は、非合成音声よりも搭載記憶量が少なくすむが、代替法として、自然あるいはコンピュータ音声が、コード化された(および/または音響心理学的にコード化された)波形として記録され、保存およびその後の再生のために、移動式ロボット104に送信される場合もある。あるいは、その一方で、移動式ロボット104上で再生を行うための音声は、同様に、WAVファイルあるいは圧縮音声ファイルとして(例えば、Lempel−Zev−Welch(LZW)、あるいは、例えば、MP3またはウィンドゥズ・メディア(WMV)デコードよりもコンピュータリソースが集中しない他の技術といった圧縮を用いて)コード化される場合もある。
【0073】
他の例として、合成機を用いることで、移動式ロボット104にダウンロードされる音韻ストリングファイルは、同期または非同期の平行動きイベント、光(または他のマーク)および/または、そのような音韻様式およびストーリーボードを用いる非同期音声を始動させるタグを含む、例えばアニメーション・ストーリーボードファイルを含むか、および/またはテーマ別に関連付けられる場合もあり、「he−ll ha−w[ここでは、非同期的な弾道挙動として軌道外の動きで「おじぎ」軌道を開始させるタグを示す]a−re y−ou」は、このように、関連する「おじぎ」ロボモーション(例えば、テーマ別「ダンス」または、移動式ロボットによって実施可能な起動挙動)を始動させる場合もある。さらに、マイクといった音声記録ハードウェアと音声処理ハードウェアとが、同様に十分な処理または送信能力をもって移動式ロボット104に設置される場合、移動式ロボット104は、移動式ロボットユーザからの口頭コマンドまたは他の相互作用を認識するために、会話認識機能を含み、さらに、上で論じたストーリーボード能力は、移動式ロボット104によって実施可能な機能または能力のいずれかに対する応答および参照を引き起こしコード化する場合もある。
【0074】
移動式ロボット104によって用いられるRFシステム、ネットワークデータブリッジ202、遠隔制御装置、および/または周辺装置102は、移動式ロボット104、遠隔制御装置、周辺装置102、およびネットワークデータブリッジ202に置かれる4つの無線送受信器モジュールを含む場合もある。遠隔制御装置は、双方向別プロトコルまたは単方向プロトコルを用いて移動式ロボット104に制御信号を送信するのにRFを用いる場合もあり、同様に、遠隔制御ユニットは、ユーザが移動式ロボット104を「駆動」させるとともに、遠隔制御ユニットで生成されたスケジュールデータを送信できるようにする場合もある。移動式ロボット104は、双方向プロトコルを用いて周辺装置102を起動し、電源管理するのにRFを用いる場合もある。ネットワークデータブリッジ202は、双方向プロトコルを用いて、データおよびコードデータ更新を移動式ロボット104に送信するとともに移動式ロボット104からの診断データをアップロードするのにRFを用いる場合もある。さらに、周辺装置およびネットワークデータブリッジ202が中継方式でRFあるいは他の通信チャネルを維持できる、複数の周辺装置とともにネットワークデータブリッジ202が作動している際に、移動式ロボット104がネットワークデータブリッジ202の直接のRF範囲を越えていても、ネットワークデータブリッジ202と移動式ロボット104との間の無線ロボットネットワーク通信は、周辺装置のつながりに沿って伝搬される場合もある。無線ロボットネットワークの有効範囲は、周辺装置のリンクによって広げることも可能である。
【0075】
2.4GHzのISMは、直接−シーケンスあるいは周波数ホップ・スペクトル拡散送信技術のいずれかとともに用いられる場合もある。さらに、標準7層OSIモデルの実施に基づくカスタム専有プロトコルが用いられるか、あるいはZigBee802.15.4標準プロトコルが、その代りに用いられる場合があるかのいずれかである。カスタムプロトコルにより、例えば全ての関心国での適当な規制順守が可能になるか、あるいは、おのおの予想される国の市場に適したものにされる場合もある。
【0076】
次の単チップ統合化RF送受信器無線モジュールは、RFシステムを実行するのに用いられるチップセットの例である:Chipcon CC2500;Chipcon CC2420;Freescale MC13191;Freescale MC13192。印刷された回路「F」スタイルアンテナ設計は、範囲および電力要件に応じて、外部のRF電力増幅なしか、あるいは適当なRF電力増幅とともに用いられる場合もある。
【0077】
専用のロボットーネットRFプロトコルに関して、このプロトコルは、例えば、Zigbeeが信号部分(IEEE802.15.4)およびアプリケーション(ルーティング等)の2つの部分を有する点でZigbeeより簡単な場合もある。代替法として、規格によって、アンテナ、マイクロコントローラー等に対する物品の費用を下げるため、専有のロボット−ネットプロトコルが802.15.4を用いる場合もある。しかしながら、規定のロボット−ネットは、少なくともポイント・ツー・ポイントネットワークである点でZigbee(ルーチンをもつ網状ネットワーク)から外れる場合もある。Zigbeeの下で、他のノードに対するトラフィックを通すために、(ある場合には)ノードが必要とされるが、この動作により、ライトハウス、遠隔制御装置、およびRFネットワークデータブリッジ等に対して過度の応答をもたらす場合もある。ロボット−ネットRFは、ロボットまたはビーコン制御装置を単に有するだけで、WAKEUP、GO_CLEAN(robot−n)、ERROR(robot−n、i−am−stuck)等のメッセージを報告する低密度のプロトコルを含む場合もある。
【0078】
複雑さを減らすことで、ネットワークの一部要素の記憶装置の量を少なくすませる(例えば、8K)ことができる場合もある。例として、ライトハウスは8Kバイトのプログラム記憶装置を有する場合もある。ポイント・ツー・ポイントプロトコルが、家庭用ロボット製品、データパケットの暗号化、あるいはメッシングで必要な多くの他の特性以外のエンドポイントからのトラフィックのルーティングをサポートしないため、Zigbeeより簡単な場合もある。このパケット輸送層上で、ロボットーネットは、ユニークな(ライトハウスがロボットの追加プロトコルによってオン・オフされる場合もあるが、プロトコルを用いるように設定される場合もある)ロボット制御装置および監視に特定のメッセージを定義する場合もある。この制御装置は、限定されない例として、ZigBeeがアプリケーション層の1部を形成するように実施されるときでもユニークである。
【0079】
エンドポイントの少なくとも1つがモバイルの場合もある。瞬間的な信号強度、あるいは時間経過に対する信号強度は、限定されない例として、ロボットが正しい方向に進んでいるか、あるいは誤ったモードにあるかをロボットに知らせる、例えば追加データを供給することで、ロボットがナビゲートするか、あるいはビーコンベースのナビゲーションを修正することを助けるのに用いることができる。
【0080】
音声およびマルチメディアに関して、デモンストレーションモードは、移動式ロボット104が初めて用いられる(次に、システムリソースを解放するために、付随するデータが、例えば破棄される)際に、あるいは適切な「デモ」ボタンが押されればいつでも、例えば、1回だけ実行されるが、デモモードは、シーケンスで記述される複数の音声ファイルを含む場合があり、ここで、スクリプトは必ずしも解釈されたスクリプトではなく、適当な方式でコード化された線形ルーチンを単に表す場合もある。スクリプトは、移動式ロボット104上で見えるライトおよびボタンを点灯し、音声を発し、(スポット清掃といった)移動式ロボット104がデモンストレートするように考えられていることをさせる場合もある。デモスクリプトは、ライトあるいは他のマークを直接点灯し、直接動作させるか、あるいは、適切なマークおよび/または動作を起こさせるために、ロボットのコンピュータ制御システム内で偽押し/センサイベントを発生させることもあり得る。例えば、スポット清掃デモを始動するために、音声ルーチンは、ユーザに対して、今スポット清掃を押すように伝えることができ(あるいは、UI制御装置に対して偽ボタン押しを送り、これがいつものようにボタンを点灯させ、いつものように開始させる。移動式ロボット104に対して立ち往生している等を伝えることで、例えば、停滞/立ち往生応答のデモといった他のデモは、仮想センサに偽信号を転送することで始動される場合もある)、次に、デモの残りに対する制御を再度主張する前に、ある期間待つ。デモは、ユーザが間違ったボタンを押したことを検出し、例えば、ユーザに対して再指示を同様に行うこともあり得る。
【0081】
単独で、あるいはテーマまたはバンドルの一部として送信される場合のある(「アニモーション」と交換可能な)「ロボモーション」の例は、スポットカバー、壁伝い、および上下振動動作モードといった新たな機能のロボット動きまたは作動を含むが、本発明による移動式ロボットの少なくとも一部の実施法を含むのは、「自律型ロボットに対するマルチモードカバレッジのための方法およびシステム」という件名でJonesらによる米国特許第6,809,490号で特に記述されており、この特許の全開示は本明細書において、参照によって組み込まれている。
【0082】
さらに、一例により、移動式ロボット104は、可聴コンテンツの再生のためのスピーカ、可聴コンテンツを受信するためのネットワークデータブリッジ202に対する無線または直接のリンク、および可聴コンテンツを再生するためのプロセッサ(例えば、音声合成機、MIDIチップセットおよび/または周波数変調(FM)ユニット等)を備える場合もある。可聴コンテンツは重要な機能を有する場合もあり、限定されない例において、移動式ロボット104が、真空モータのオーバーヒートといった潜在的に危険な状況を検出すると、明瞭な信号を供給するように警報サイレン音声がダウンロードされるか、あるいは一連のゆっくり話された指示が、移動式ロボット104の使用に関してさらに理解しやすい指導を、聞き取りの困難な、あるいは聞き取りのできない移動式ロボットユーザに提供する場合もある。さらに、可聴コンテンツおよび/またはテーマは、さまざまな人間の言語あるいは方言のいずれかで指示または他の話を提供する場合もあり、さらに、地域、国、言語、文化、職業、文字、あるいは他のそのようなテーマに関連付けられるか、あるいは含まれるような作動または動きベースのコンテンツが同様に適切に関連づけられる場合もある。例えば、「バレリーナ」テーマは、フランス語のアクセントに似たアクセントを反映した口頭指示と、とりわけ、移動式ロボット104にピルエット、スパイラル、八の字形、バレエを行うダンサーに似た他の動きを実施させる動きプロファイルとを含む場合もあるが、このプロファイルは、例えば、テーマ効果を高めるためにレオタードを示唆するような体を覆うセットにも関連付けられる場合もある。
【0083】
ある動作に対して、あるコンテンツを特に結び付けることも可能になる。例えば、移動式ロボット104が、チェスゲームといった、ある「ロボモーション」あるいはトリック(もしくは、例えば、あまり陽気でない、停止した状態)を行う場合、「ウィリアム・テル序曲」を演奏する場合もあるか、あるいは、移動式ロボット104が迷子になり、いずれのビーコン、ネットワークデータブリッジ202あるいは家庭用基地との通信も切断されたか、もしくはその他の場合、立ち往生したか、または妨害されたことを検出すると、助けを求める悲しげな叫びを発する場合もある。
【0084】
図5は、移動式ロボット104用の本体パネルテーマの例を示す概略図である。移動式ロボット104は、移動式ロボットユーザが自分の移動式ロボットを識別することを可能にするために「テーマ化された」、カスタマイズ可能で、スナップオン式の、もしくはその他の場合、交換可能な外部パネル502a−bを含む場合もある。例として、本体パネルはプラスチックから成型されており、後にペイントされ、染色されるか、あるいは接着剤物質で覆われる場合もあり、それに対する適当な種類の着色、設計、あるいは様式の描き入れが、適切な場合、用いられる場合もある。例として、透明なシート状高分子材料の内部に意匠が施され、次に、高分子シートまたは本体パネルが本体パネルとして成型プラスチック片に適応され、結果として、意匠が透明な高分子シートで防護される一方、「ジャスト・イン・タイム」(JIT)流通戦略で、本体パネルの急速なテーマ付が行われる場合もある。パネルは同様に、ユーザコンテンツによってカスタマイズされ、例えば、適当な物質にインクジェットによってプリントされる場合もある。例えば、ユーザは、テンプレートに適応できる写真をアップロードする場合もあり、JIT作製のシェル(例えば、改変された、あるいはカスタマイズされたテーマをユーザが早期に組み込むことで、サーバに、例えばアップロードされたユーザ自身の家族が歌うクリスマス・キャロルの音声を含むクリスマスパネル)が作製され、適切な時間に配送される場合もある。
【0085】
さらに、交換可能な本体パネル502a−bは、テーマ効果を完了するために、家庭用ロボットに送信される可聴または他のテーマ別コンテンツに対応する識別システムを含む場合もある。例えば、本体パネルは、設置される際に、移動式ロボット104上の対応する電気接点と接触するように、パネル502a−bの内縁部に沿って配置される電気接点504を含む。本体パネル502a−b上の電気接点504は、ユニークなテーマID番号に対応する電圧様式を出力する集積回路(IC)、および/または特定のテーマID510a−bに同様に対応する特定の抵抗508といった適当な電気識別ユニットに対して作動的に接続される。あるいは、本体パネル502a−bは、RFIDまたは受動磁気装置、パンチカード状の一連の穴またはピークといった機械的ID機構、バーコードまたは特性色といった光学的IDシステム、あるいは、本体パネルの対応するテーマを識別するのに適した他の種類のものを含む場合もある。本明細書で論じられるとおり、対応するテーマ別ファームウェア、マルチメディア等を移動式ロボット104にダウンロードするための認証または識別として、移動式ロボット104により、IDがネットワークデータブリッジ202に戻って送信できる。
【0086】
デフォルトの動作として、本体パネルの識別が移動式ロボット104のセンサによって行うことができない場合、移動式ロボット104は、例えば、テーマ別コンテンツを潜在的に無許可として拒否するか、あるいは、逆に、無許可のテーマ別コンテンツに関してほとんど心配がなければ、いかなるテーマ材料でも受け入れる場合もある。
【0087】
図8は、(音響または他のコンテンツのタイプとして)供給業者802および製造者サーバ804を含むロボットシステム800の例を示す概略図である。システム800はコンテンツ配信システムとして機能するが、ここで、供給業者802は、ロボット製造者が管理する消費者向けウェブサイト(“E-Commerce Site”810)のバックエンドであるライセンスおよびセキュリティチェックシステム(”Big brother“806、”CRM”808)の監視下で、許可されたコンテンツを移動式ロボット(「消費者ロボット」)に配信する。この例では、“Rtoon”は例えば、音声またはテーマに関する題材かにかかわらず、配信可能なコンテンツを指す。
【0088】
同様に、設置された本体パネルに対応するテーマの識別が求められれば、移動式ロボット104は、例えば、ネットワークデータブリッジ202およびインターネット経由で移動式ロボット製造者のサーバに、検出されたテーマIDに関する情報を無線で送信する場合もある。サーバは、次に、送信されたテーマIDに対応する可聴、または他のコンテンツが利用可能であるかを判定し、仮に利用可能であれば、対応するコンテンツが適切に支払われているか、認可されているか等を判定する。全ての判定が肯定であれば、サーバは、例えば、インターネットおよびネットワークデータブリッジ202経由で、(音声テーマとして配置された音響データの組、および/またはロボット「ダンス」コマンドの組、マーク様式等といった)対応するコンテンツを移動式ロボット104に送信するか、あるいは、サーバは、移動式ロボット104に既にある暗号化されたか、および/または、その他の場合、制限されたコンテンツを復号するための「アンロック・コード」または暗号キーを送信するか、あるいは、例えば、移動式ロボット製造者のサーバが、(例えば、第三者に属し、例えば、移動式ロボット製造者との許可および電子配信契約の下で)別個のコンテンツサーバに対して、そのようなデータを、テーマIDを送信した適当な移動式ロボットに送信させる場合もある。
【0089】
図4は、コンピュータ206が移動式ロボット104a−cにテーマを送信する、移動式ロボット104a−cを含むロボットシステム400の例を示す概略図である。モバイルロボットユーザは、移動式ロボットに設けられたテーマ本体パネルに対応する、新しい、あるいは更新された音楽、ビジュアル、振り付け、あるいは他のそのようなテーマ別コンテンツを受信する場合もある。パソコン(PC)に表示されたウェブサイト402は、移動式ロボット104a−cへの送信、あるいはその起動のために、「A」404a、「B」404b、あるいは「C」404cという3組の音楽コンテンツの選択を与える。
【0090】
同様に、テーマ付けはテーマ内のコンテンツに対して拡大される場合もあり、例えば、ロボットが複数の音響ファイルを有するか、あるいは「earcons」が(例えば、MIDIといった様式で)ロードされ、次に「スティールドラム」テーマを選択すると、テーマ付けは、通常はearconsまたは音声ファイルで演奏される標準的な楽器に置き換わる楽器要素(例えば、同様にMIDI楽器または適切な様式)を含むため、ロック・バラードは、限定されない例として、カリブ賛歌に「テーマ付けされる」場合もある。
【0091】
テーマコンテンツに関して、種々の相互依存(あるいは独立)のコンテンツタイプ(例えば、必ずしも限定されるものではないものの、音声、身体を覆い、振り付けられた「ダンス」の動き、作動応答プロファイル等を限定されない例として)組み合せることにより、テーマがユーザに与える影響を高度に徹底させることが可能になる。家庭用ロボットがアイドル状態でいるか、あるいは仕事を行っている間に演奏される背景音楽といった音声、「earcons」、すなわち、ロボットの衝突センサが障害物との衝突を検出した際の車衝突「earcon」、もしくは、とりわけロボットの洗浄剤または他の消耗品入り容器が空になった際にearconとして「餌をくれ!」というフレーズを演奏するロボットといった、意味を伝え、あるイベントまたは作動によって始動される際に再生される音声、朝刊の配達に対応する音声が検出された際に「家庭犬」テーマロボットがハイバネーションモードまたは再充電モードを中断し、ユーザを起こすか、あるいは、興奮した犬を疑似した方式でユーザの注意を引くために、ユーザの寝室に進んで、ユーザのベッドの近くで「吠え」、「s」字型または半無作為な動きの様式ではね回る(あるいは、ロボットのおしりの部分を繰り返し前後に回転させて「尻尾を振る」)といった、日々または月々の行動またはアクティベーションスケジュールと、ロボットに対して、例えば、オウムのように(例えば、羽毛状の本体覆い、「さえずり」音声およびオウム状の歩き方といった他のオウムテーマコンテンツと組み合わせて)挙動し、搭載マイクロフォンで検出された、最近はなされたことばを(例えば、本物のオウムを擬した、歪んだ、やかましい方式で)繰りかえさせる、「受信(listen)」動作ルーチン、および/または、無線ネットワーク経由で通信を行うように備えられたロボットに対するネットワークアクセス様式(テーマ可能なコンテンツタイプの広範な範囲のさらなる例として、例えば、「スパイ」テーマは、種々の他のテーマコンテンツと組み合わせて、例えば、「スパイ」ロボットが「完全な無線沈黙」を維持するように期待される際に、種々の期間にわたって全てのネットワークアクセスを停止する場合があるか、逆に、例えばパーティーゲームで遊んでいる間にユーザの客に提示される質問および/または回答をダウンロードすることでトリビアのクイズ司会者としての役割を果たすためにネットワーク源から更新情報を頻繁に検索するように設定され、実際に、こういったクイズの質問および回答またはゲームのルールは、それ自体、静的様式でテーマにまとめられる場合もある)がある。同様に、「ロボモーション」(車輪付きまたはその他の場合、移動式家庭用ロボットによって行われる「ダンス」動きまたは目立った動き)といったコンテンツは、ユーザが手をたたくか、あるいはロボットに対して口頭で「おねだり」または「おすわり」または「リンディ・ホップをおどれ」と命令すると、例えば、ロボットが関連付けられたロボモーションを行うことで応えるといった、ロボットに対する音声コマンド認識等を通したコマンドで始動される場合もある。
【0092】
機能テーマは、同様に、移動式ロボットの一次目的(あるいは他の何らかの目的)を強化する場合もあり、限定されない例として、「スーパー・ロボット・クリーナ」テーマは、テーマの結果として、家庭用ロボットに床面上の汚れを検出させ、見つかった汚れに掃除機をかけるか、あるいは洗うために特定の清掃時間比率を使わせる作動様式を含む場合もある。
【0093】
電源のオン/オフといったアクションを始動させる、清掃モードを開始する、停止する、あるいは変更する、清掃継続時間を設定する、開始時間および継続時間といった清掃パラメータをプログラムするためのユーザコマンド、あるいは多数の他のユーザ始動コマンド、機能、および/または、本発明で用いるように規定された構成要素は、「遠隔制御スケジューラおよび自律型ロボット装置」という件名で、2005年6月24日に出願された、Dubrovskyらによる米国特許出願第11/166,891号で特に記述されているが、この全開示は、本明細書において、引用によって組み込まれている。
【0094】
種々の作動、音響、ビジュアル、および他のタイプの取捨選択したコンテンツを含むテーマのタイプの他の例について、移動式ロボットはチェス片としてテーマ付けされる場合があり、こういったテーマは、(「ナイト」、「ルーク」、「ポーン」等といった、可能なさまざまなタイプの)特有の本体覆いおよび、例えばチェステーマの音楽および音声だけでなく、例えば、チェス盤上の特定の駒の役割を果たすように、中央サーバ(または、同様にチェス片として機能する複数の他の家庭用ロボットで「集団行動する」可能性のあるもの)と協働するようなネットワーク作動を含むが、ここで、ユーザは複数の家庭用ロボットを持ち寄り、それらを、チェス盤を模擬した環境に配置し、家庭用ロボットに対してチェスゲーム中にチェス片として動くように命じ、この高レベルの「チェス」テーマは、このように、例えば、チェスのルールおよび種々のチェス片の作動および動きの様式(さらにネットワークルーチンおよび機能)とともに、ビジュアルおよび/または音響コンテンツ等を同様に含む場合もある。
【0095】
上で論じた限定されない例で示されるように、利用され、テーマパッケージに組み合わされるコンテンツタイプは、例えば、移動式ロボット104によって実施可能な、潜在的能力の範囲と同様の仮想的な広さの広範な材料を含む場合もある。本発明者は、本明細書で示された、関連するテーマコンテンツの例が、容易に認められるタイプに応じて、本発明の目的に対して一般化できることを意図する。
【0096】
チェスおよびトリビアのゲームの例は、所定のゲームルールの組、ゲーム片または用具の組、ゲームの外観、およびゲーム音声のうちの少なくとも2つをリンクする、関連するテーマコンテンツを提供する例である。
【0097】
オウムおよび犬の例は、所定の物体(すなわち、動物あるいは人)の動きの組、外観、および音声のうちの少なくとも2つをリンクする、関連するテーマコンテンツを提供する例である。これは、よく知られている娯楽プログラムまたは書籍、キャラクター等にリンクされた、いわゆる「許可された財産」である有名人にも拡大されることがあるであろう。
【0098】
バレエの例は、所定のダンス動きの組、用具、外観、音楽、および音声のうちの少なくとも2つをリンクする、関連するテーマコンテンツを提供する例である。
【0099】
以下のカントリー・アンド・ウェスタンの例は、音楽ジャンルの動きの組、用具、外観、音楽、および音声のうちの少なくとも2つをリンクする、関連するテーマコンテンツを提供する例である。
【0100】
インターネット利用可能なパソコン、携帯電話、PDA、および他の装置をもつ移動式ロボットユーザは、同様に、ウェブサイト経由で家庭用ロボット製造者のサーバを検索し、テーマ、音声、トーン、「ダンス」、ソフトウェア、あるいは、ダウンロードおよび/または購入に適した他の移動式ロボットを選択する場合もある。(例えば、ユーザの家庭で、RF干渉の可能性のある発生源を鎮めることに関心がある、あるいは他の仕事のために帯域を確保するユーザは、例えば、製造者のウェブサイトから低RFノイズのネットワークプロファイルコンテンツを購入する場合もある。)ユーザに提示されるユーザ・インターフェイスは、同様に、ロボットテーマに合わせるようにカスタマイズされる場合もあり、すなわち、テーマは、ロボットに対して明らかにできる、同様に、テーマをもつロボットと関連付けられたオンラインインターフェイス上のマルチメディアコンテンツを含むが、これを用いて、オンラインインターフェイスおよび/またはロボットを利用する際にユーザが相互作用する。
【0101】
同様に、ユーザは、ウェブサイトからテーマ本体パネル、基地局、バッテリー、アクセサリー、新しい家庭用ロボット、ネットワークデータブリッジ等を選択し、これらの品目をユーザの家庭に送らせる場合もある。本体パネルといった品目は、次に、ウェブサイトを運営する製造者または再販業者によって、まとめてブランクの状態で注文され、次に、家庭用ロボットユーザから注文を受け取った後に(あるいは、販売予測分析が適切に適応される場合は、その前に)、テーマ意匠を即座に「ジャスト・イン・タイム」で適応する場合もある。
【0102】
さらに、テーマ品目は、注文されたテーマ品目の設置時に家庭用ロボットに適切な対応テーマコンテンツを送信するために、CD−ROM、フロッピー(登録商標)・ディスク、「メモリー・スティック」型ネットワークデータブリッジ、あるいは他のデータ媒体を伴う場合もある。あるいは、モバイルロボット製造者あるいは再販業者は、物理的品目とともにデータ媒体を発送することを省略し、その代りに、対応するテーマコンテンツのインターネットベース送信を(例えば、無線ロボットネットワークデータブリッジ経由で)提供するか、あるいは、例えば、以前にネットワークデータブリッジ202を購入したことのある記録を製造者または再販業者が有する顧客からの注文を受信した際に(あるいは、顧客が、適当なテーマコンテンツの最新バージョンをすでに有していることを記録が示している場合に)これを行う場合もある。移動式ロボット製造者または再販業者は、注文を行っている顧客が、例えば、ネットワークデータブリッジ202経由で移動式ロボット104を更新する能力を有していることが分かっている場合に、搬送費を下げる場合もある。
【0103】
さらに、オンライン注文システムおよび製造者の、あるいは再販業者のウェブサイトによって、顧客は、本体パネル、音声および音楽、「ダンス」ルーチン、およびマークフラッシュ様式(および/または、限定されない例として、ロックンロール「ダンス」ルーチンおよびクラッシックのピアノ音声テーマをもつカントリー・アンド・ウェスタンパネルテーマロボットといった「ミックス・アンド・マッチ」モードで、ワン・オフまたは単一品目提供)の種々の機能およびテーマ別組合せが提供される場合もある。例えば、カントリー・アンド・ウエスタンテーマの本体パネル502aは、音楽コンテンツ「A」510aにリンクされ、ピアノテーマ本体パネル502bは、(通常、ピアノ関連になる)音楽コンテンツ「B」510bにリンクされる。さらに、使用法に結び付けられたアクセサリーの置き換えおよびサービスのリマインダ、例えば、ある回数の再充電サイクルまたは時間が過ぎた後にバッテリーを取り換えるというリマインダが規定できる。オンラインサービスは、限定されない例として、(アップロードされたデータにより、蓄積された十分な時間または摩耗する時間が経ったと記録された部分を取り換えるために)推奨取り換え部分、あるいは(補充が必要なものとして記録された消費財のストックを増やすために)洗浄剤、キャットフード、潤滑剤、あるいはこのような他の物質を、ユーザのオンライン買い物カートまたはワン・クリック購入キューに入れるよう設定される場合もある。
【0104】
このようなウェブサイトの他の態様は、オンラインクレジットカードまたは小切手支払い等を認めることで、従来型方式で取り扱われる場合もある。利点として、顧客は、ユーザ自身のさまざまな好みやスタイルに個人化された、完全なテーマの選択肢をもつ、カスタマイズされた家庭用ロボットあるいは「ミックス・アンド・マッチ」ロボット(例えば、雄ライオン対雌ライオン)に対して注文を行う場合もある。さらに、上で論じた高分子シートのパネル覆いにデジタル画像および/または書き込みを行うために、レーザ印刷または他の種類のものを用いることで、ユーザは、例えば、自分の家庭用ロボット上に印刷されるスローガン、名前、あるいは何らかの任意の書き込みおよび/または画像のオプションを提供する場合もある。
【0105】
さらなる例によって、ユーザが、自分自身の音声または音楽コンテンツを生成するか、あるいは記録し、このカスタムコンテンツを自分の家庭用ロボットに送信することが可能になる。ライセンス付与および未許可の複製の懸念に対処するため、家庭用ロボット製造者は、例えば、媒体および/またはオーサリングソフトウェア防護スキームを用いる場合があり、これにより、例えば、オーサリングソフトウェアの認めた写しだけが適切に機能し、製造者の提供したソフトウェアの適切な写しを基に生成されたコンテンツだけが、製造者の家庭用ロボット上で正しく再生する場合もある。限定されない例として、公開キー暗号化技術を適応するが、ここで、各ロボットが、(例えば、シリアル番号といった)ユーザの知っている公開キーと、製造者だけが知っているプライベート・キーとを受信する。したがって、限定されない例として、家庭用ロボットユーザが製造者からコンテンツオーサリングソフトウェアの写しを購入すると、家庭用ロボットユーザが受信する写しは、特定のユーザの家庭用ロボットだけが出力コンテンツを再生できるように、暗号キーをもつ出力コンテンツに「透かし」入れを行う場合もある。他の暗号化あるいは防護スキームを用いて、ビジネスおよびライセンス/著作権防護の懸念に適した、さらに広い、あるいは狭い配信を可能にする場合もある。
【0106】
さらなる例として、ユーザは、予約購読を行うユーザに対して月毎または他の期間にわたって、複数のテーマおよび/または可聴あるいは他のコンテンツが利用可能にされるコンテンツ予約購読サービスが提供される場合もある。利点として、ユーザはダウンロードするコンテンツの健全性を確保することができ、著作権の懸念に対処できる。
【0107】
図9A−Cは、移動式ロボット104用の状態機械900、930、および960と、ライトハウス周辺装置102と、遠隔制御周辺装置との例をそれぞれ示す状態図である。ネットワークデータブリッジ202、移動式ロボット104、および周辺装置102によって用いられるロボット・パーソナル・エリア・ネットワーク(RPAN)プロトコルは、用途に応じてさまざまな方式で用いることができる。
【0108】
図9Aは、以下の議論で参照して助ける高レベルの状態図を示す。移動式ロボット104は、他のRPANシステムの周辺装置との通信を隔離するためのユニークなアドレスを提供するか、用いられる無線チャンネルを決めるか、この作動チャネルを必要に応じて報告するように共通チャネル上で作動させるか、さらに周辺装置が通信を行うのに用いる時間ウィンドウを規定するビーコンを送信するか、といった複数の仕事を担うRPANマスタである。
【0109】
移動式ロボット104がその休止状態902あるいは充電中に電力を節約している場合、RFネットワークはアクティブでなく、ビーコンが送信されないことを意味する。この状態902にある間に、移動式ロボット104は、一定のループで以下のステップを実行することで、目覚めさせることができる。
1.共通信号チャネル(CSC)上で無線をオンにする。
2.「アクティブ・インビテート」ブロードキャストメッセージを送る。
3.最長30ミリ秒にわたって、「アクティブ・インビテート」メッセージを受信する。
4.「アクティブ・リクエスト」メッセージを受信し、休止状態から出る。あるいは、無線をオフにして、970ミリ秒間スリープする。
【0110】
したがって、毎秒、移動式ロボット104は、周辺装置102といった周辺装置を招待して、目覚めさせる。移動式ロボット104を起こすことを望む周辺装置は、1秒間、「アクティブ・インビテート」メッセージを受信し、移動式ロボット104を目覚めさせる「アクティブ・リクエスト」メッセージで即座に応答する。
【0111】
移動式ロボット104がアクティブ走査状態904に目覚めると、無線チャネルが依然として有効であるかどうかを調べる。ロボットが10分間以上スリープとなる場合、無線チャネルが再選択される。この時間は、何らかのセッション向けのタイマーを安全に超えるように選ばれる。チャネルを再選択する際の最初のステップは、他のRPANマスタをアクティブに走査し、受容できるチャネルの組からそれらのチャネルを除外することである。
【0112】
アクティブ走査は、ブロードキャストRPANアドレスに、CSC上の2つの「ping」メッセージを送ることで実施される。移動式ロボット104は、「ping応答」用の各メッセージ後に30ミリ秒にわたって受信する。各「ping」メッセージは360ミリ秒で分割される。
【0113】
アクティブ走査を通して無線チャネルを除外した後に、移動式ロボット104はエネルギー走査状態906に移り、好ましい順番に、候補チャネルがエネルギーレベルについて走査される。あるチャネルでは、100個のエネルギーレベルサンプルが約100ミリ秒の時間で得られる。受け入れ可能なしきい値未満の平均エネルギーレベルを有する第1のチャネルが、新しい作動チャネルとして選ばれる。どのチャネルもこれらの基準に合致しないという、ありそうもないイベントにおいては、1つが無作為に選択される。
【0114】
移動式ロボット104が通常どおり、そのRFネットワークを作動させている場合、通常状態908にあり、「ビーコン期間」と呼ばれる720ミリ秒毎にビーコンを送信する。このビーコンメッセージにおいて、装置が通信するのに有効なビーコンに続く時間ウィンドウが告知される。この「競合アクセスの期間」は通常モードで220ミリ秒に設定される。競合アクセス期間内にないときに、ロボットは、ロボットが作動する無線チャネルを告知する「ping応答」で「ping」メッセージに返答するため、共通チャネル上で作動する。
【0115】
特定のビーコンおよび競合アクセス期間の動機づけは、以下の通り選択される:ビーコン追跡オーバーヘッドを低く保つため、無線電力消費量を低く保つため、非常に不正確なクロックの周辺装置が確実にロボットを見いだすことを可能にするため。この最後の目的は、「ping分離期間」である1つ以上の時間定数を定義することで満たされる。周辺装置が360ミリ秒で分離される2つのpingを送る場合、クロックがプラスマイナス30%を仮定した実時間は、252ミリ秒と468ミリ秒との間のどこかになる。低い側において、移動式ロボット104が作動チャネル上にある間に両方のpingが起こらないように、252ミリ秒は十分に高い。高い側において、1つが期間中に受信することを保証する共通チャネルで移動式ロボット104が受信するように、468ミリ秒は500ミリ秒より小さい。動作する他の値の組み合せもある。同様に、高クロック精度では、競合アクセス期間のデューティ・サイクルは高くできる。これらの値は、ニーズに応じて他のシステム用に再計算できる。
【0116】
移動式ロボット104が共通チャネルで作動している500ミリ秒は、時折受け入れできなくなる不感時間である。このような時間は、移動式ロボット104が遠隔で駆動されている時間である。他のものは、移動式ロボット104センサが診断のために監視されている時間である。低休止状態910が必要な場合、周辺装置は、低休止モードが用いる秒数を示すバイトを含む「低休止要求」メッセージを送る場合もある。低休止時間は、後に続くメッセージでリフレッシュできる。同様に、移動式ロボット104自体が低休止モードに切り替わる場合もある。
【0117】
図9Bは、以下の議論で参照する状態
図930を示す。本セクションでは、メッセージが移動式ロボット104とライトハウス周辺装置102との間で流れる様子が示される。ライトハウス周辺装置102といった周辺装置は、単純なスレーブ装置の場合もある。
【0118】
スレーブ102は、状態
図930で「フリー」として指定される低電力消費状態932で始まる。この状態932において、周期的に目を覚まし、ロボットネットワークに合流しようと試みる。チャネルを共通信号チャネルに設定することで、これを行う(CSCは5番目のチャネルである)。次に、応答のためにこのチャネルを受信しているのが誰かをロボットに問い合わせるためのブロードキャストメッセージを送る。このメッセージを受信するロボットからの応答は、適切なチャネル(ゼロベースナンバリング)上のIDをネットワークで告示する。これは、上で記述される同一のアクティブ走査プロセスである。ライトハウス102は、要求を送った後に受信する2つの時間のウィンドウで0個以上の応答を得る。何も受信されない場合、スリープに戻り、4秒後に他のアクティブ走査を行う。1つ以上が受信される場合、応答メッセージが最大信号強度値で受信された移動式ロボットのネットワークに合流することを選択する。
【0119】
ライトハウス102がこれまでにロボットから合流受け入れメッセージを受信したことがあれば、そのロボットのRPAN IDが、pingメッセージでのブロードキャストアドレスの代わりに用いられる。この方法で、ライトハウス102は、RF範囲内にあるがその所有していないロボット、例えば隣人の移動式ロボットを起こすための電力の無駄を防ぐ。
【0120】
ライトハウス102がロボットのネットワークに合流することを望んでいるが、割り当てアドレスを有しない場合、ライトハウス102は、ロボットが1つのMACアドレスを割り当てるまでの間、一時的に用いるための(MACヘッダでは「ソフト」とマークされた)MACアドレスを無作為に選択する。
【0121】
「シーク」状態934において、ライトハウス102はチャネルを変え、移動式ロボット104によって周期的に発せられるビーコンを受信する。最大でも数秒以内でこれをとらえるはずである。これが起きない場合、時間切れ(30秒)によって、「フリー」状態932に送り戻す。
【0122】
すべてがうまくいき、そしてビーコンが見いだされれば、ライトハウス102は「バインド」状態936に進む。「バインド」状態936およびそれに続く状態において、ライトハウス102は、他のロボットからのパケットにフィルタをかけ、MAC層ビーコン追跡からRPANネットワークまでのリンクを監視する。これらは、「リンク・アップ」および「リンク・ダウン」イベントとして状態図で示される。
【0123】
この状態936に入ると、ロボットは「合流要求」メッセージを送る。これによりライトハウス102上のタイマーを始動し、5分以内にネットワークで受け入れられる。これが期限切れになると、ライトハウス102は「フリー」932に戻る。この5分間という期間はロボット104とライトハウス102との両方で知られており、これにより、テーブル内のソフトMACアドレスの衝突をもたらす合流要求をロボット104が受信するときはいつでも、おのおのが保留を期限切れにすることができ、認められる必要のない合流拒否メッセージを送り、入力はテーブルに入らない。ライトハウス102(および、おそらくは、衝突するMACアドレスをもつ他のライトハウス)は、MACアドレスの再生を行い、再びバインドを試みるという結果をもたらす状態図上の合流失敗イベントに続く。
【0124】
ロボット104が合流要求メッセージを受信し、ライトハウスの場合と同様に、他のやりとりが実施されるまで、バインドを遅らせたい場合、合流保留メッセージを送る。受け入れあるいは拒絶が3500ミリ秒以内で送られない場合、合流保留メッセージが必要とされる。
【0125】
受け入れが保留されている間に、ライトハウス102は、ロボットにバインドしていないことを示す閉じ込めビーム(11)で4ビットのコードを送信する。ロボット104がコード11ビームに入ると、停止し、バインドを要求しているライトハウスのリストを見る。各エントリーに対して、コードを12までウインクするコマンドを発する。そのコマンドが承認されないか、あるいはビームの変化が見られない場合、ライトハウス102は範囲内になく、ロボット104はリスト内の次のエントリーに移る。ロボット104がビームの参照に成功すれば、ライトハウス102を、マスタが要求するビームコマンドに従うアクティブ状態938に動かす合流受け入れメッセージを送る。ビームコマンドメッセージは、ビームの状態とともに、ビーム内にある4ビットのコードを含む。
【0126】
ライトハウスがバインド状態936にある間に、ロボットが部屋の周りと家屋全体で動くことにより、ロボット104とのコンタクトがおそらく失われる。2分以上ビームを喪失すると、ビームがオフになり、電源が節約される「フリー」状態932になりライトハウス102に戻る。割り当てられたアドレスが依然として有効であるため、ロボット104が範囲内に戻ると、バインド手順はスキップされる。
【0127】
ライトハウスがロボット104にバインドされた後、ロボットが部屋の周りと家屋全体で動くため、おそらくロボット104とのコンタクトが失われる。「ローミング回復」状態は、こういった予想される通信の喪失に応じてバインドプロセスを繰り返す必要がないように設計される。全体で90分という時間切れは、再バインドが必要な状態にライトハウスを戻す状態図で示される。割り当てられたMACアドレスは、ここで期限切れとみなされる。
【0128】
バインドプロセスは、複数の話をロボットに対して同時に行うことのできる簡単な装置に対して静的MACアドレスを割り当てる必要をなくすように設計される。ロボット104によるアドレスの割当てによって、有効なアドレスのリストを通した繰り返しを単純に合計することができる。割り当てられたMACアドレスがバインド後のある時間で期限切れとなるのであれば、ユーザが設定ミスを起こす確率は、大きく下がる。
【0129】
例えば、ライトハウス102に対してMACアドレスを割り当てる(例えば、バッテリーを設置する、ロボットの前に置く、さらにロボット上のボタンシーケンスをヒットする)ために、ユーザが従う必要のある手順があれば、最初のパッケージに含まれる2つに対して、ユーザは成功裏にこれを行うことができる場合もある。ロボット104が、コードの更新またはソフトウェアの問題のために割り当てられた最後のものを忘れた場合、ユーザが後に追加分を購入すると、将来、コンフリクトを起こすアドレスを割り当ててしまう可能性がある。あるいは、ユーザがロボット104を取り換え、次に、新しいライトハウスを設定するためにそれを用いる場合、コンフリクトの起こる可能性が非常に高い。ライトハウスMACアドレスを期限切れにすることで、全てのこのような問題を解決する傾向がある。アドレスを期限切れにすることにおける欠点の1つは、清掃中にロボット104がどのライトハウスに遭遇したかという記憶が忘れられるということである。こういった記憶は、ロボット104に対して、異なる日に異なる部屋を清掃させる際に潜在的に有用である。どちらの場合も、MACアドレスの年齢は、ロボット104(したがって、ロボット104の将来のソフトウェア改訂)に対して、このような決定を行う自由を与える「合流受け入れ」メッセージで特定される。
【0130】
図9Cは、遠隔制御装置に対する状態
図960を示す。遠隔装置は、ロボット104を駆動し、そのスケジュールをプログラムするのに用いられる。遠隔制御装置はグループアドレスを有し、数値アドレスを必要としない。
【0131】
省電力状態962から、ボタンを押すことで、シーク状態964と、共通チャネル上のロボット検索とを始動させる。検索は、不揮発性メモリに記憶されるRPAN IDがブランクであれば、非常に低い電力設定で実施される。その他の場合、全電力が用いられる。このやり方で、非常に近接したロボットが、対になっていない遠隔装置に応答する。検索は、ロボットが見いだされるまで、あるいは遠隔装置がアクティブでないことでスリープ状態に戻るまで、連続的に実行される、以下のループで記述できる。
1.アクティブ・インバイトメッセージに対応するCSCで無線をオンにする(1秒間)。
2.アクティブ走査を1回実施する(360ミリ秒間)。
【0132】
アクティブ走査が応答を集めると、遠隔装置はバインド状態966に移り、最大信号強度のロボットが選択される。遠隔装置は、ロボットのチャネルに切り替わり、ビーコンを追跡することでリンクを得る。次に、自らにpingメッセージを送る。応答が得られる場合、他の遠隔制御装置がグループアドレスを用いていることを意味する。応答が受信されなければ、遠隔装置はアクティブ状態968にあり、ロボット104の制御が可能になる。
【0133】
遠隔装置が動作チャネル上で成功裏にロボット104と通信すれば、そのロボットのRPAN IDは遠隔制御装置の不揮発性メモリ内にプログラムされる。遠隔制御装置は、起きていて、最近ボタンが押されていれば、ロボット104との間で通信を行う(60秒間)。リンク・ダウンが遠隔装置上でどのように設定されているかにあたる、ビーコンが10秒間を超えて喪失した場合、再びロボットを見いだそうとする。
【0134】
対になった遠隔制御装置は、左側の駆動ボタンが押され、それを3秒間下げたままにして、バッテリーを取り付けることで、対を解除できる。次に、上で記述されたロボット発見アルゴリズムの一部として対にされる。
【0135】
ロボット104を駆動し、そのユーザ・インターフェイスを遠隔操作することは、ロボット104にボタン状態を送信し、ロボット104からLED状態を受信することで達成される。これらのものは、変更があった場合と、リフレッシュ間隔とで更新される。このやり方で、遠隔装置はデータ処理能力のないターミナルとみなすことができる。
【0136】
以下において、ロボットシステム100および200といった、ロボットシステム用のRF通信システムの設計を記述する。通信システムは次のアクションを実行する:ライトハウスおよびロボットのRF、遠隔制御およびライトハウスビーム制御コマンドに気付く、低電力量で低電力消費を行い、小型のRAM/ROMフットプリント、コードおよび音声ダウンロードを占領し、そのような環境で見いだされた一般的な干渉(interferer)と共存し、移動式ロボット104開発および、ある家庭環境において共通の他のロボットシステムと近接して共存し、ネットワーク階層の各層で単純な成長経路を提供する。
【0137】
ロボットシステム100および200で用いられるRF通信スタックは、最小から始まり、最大で終了する層志向アプローチで論じられる。このアプローチは7層の開放型システム間相互接続(OSI)基準モデルに基づく。
【0138】
物理層は、IEEE802.15.4で特定される2.4GHz直接シーケンス拡散スペクトル(DSSS)モデムを用いる。物理層は以下の特性をサポートする:16個の利用可能なチャネル、オンデマンドで提供されるエネルギー検出(ED)、クリア・チャネル・アセスメント(CCA)利用エネルギー、キャリア検知あるいはその両方、およびパケット受信で提供されるリンク質指示(LQI)。
【0139】
MAC層は、装置がブロードキャストを送信し、無線範囲内で他の装置にユニキャストする能力をもたらす。これは、何らかのトポロジーが将来サポートされることを除外しない。しかしながら、このMAC層より上の層には制約がある。MAC層は以下の特性をサポートする:単一マスタおよび複数のスレーブ、マスタが、ビーコン期間と、いつ受信し、いつ電力を節約するかを分かって、スレーブ装置がビーコンを追跡できるようにするアクティブ期間とを含むビーコンを送り、スレーブが、リンク状態を確立するためにビーコンを追跡し、マスタが、ビーコンのアイドル期間中にネットワーク確立チャネルで受信するために、高い層で報じられることが可能であり、16ビットのロボット・パーソナル・エリア・ネットワーク識別子(RPAN ID)によって、装置が、チャネル共有されている際に関心のあるロボットネットワーク上にないパケットにフィルタをかけることが可能になり、アドレス内のグループ識別子が、特定の装置タイプにブロードキャストを行い、多数のタイプの周辺装置に対して単一のMACアドレスを必要とすることが避けられるものを含み、CCAおよび無作為バックオフを用いる衝突回避アルゴリズムと承認を通じた信頼性とによって自動再試行が要求される。
【0140】
MAC層での承認を含めることは、IEEE802.15.4に対して行われた。これにより、パケットが目的地に到達したことを高レベルの信頼度で送信器に伝えるのに衝突検出を用いることのできる半二重イーサネット(登録商標)といった有線媒体のレベルにMAC層をもっていくことができる場合もある。ネットワーク層承認スキームは、送信器と受信器との間のブリッジおよびルータが、リソースの制約のために遮断する可能性があるときに必要とされる場合もある。MAC層またはネットワーク層いずれかの承認は、このネットワークの必要性に合うように行うことができる。
【0141】
MAC層での承認は、パケットに含まれるアドレス情報がないため、時間に敏感である。承認が非常に速く送られれば、新しいデータパケットに衝突するか、あるいは新しいデータパケットに対する承認として混乱することが起こりにくい。シーケンス番号により、誤ったACKの処理を行う可能性が低くなる。
【0142】
パケットがアドレス情報を含むため、ネットワーク層における承認は時間に対して敏感にならない。しかしながら、この追加の情報を送るのに、さらに時間が無駄になり、情報が層間で渡されると、休止がさらに悪化する。ラインブロックのヘッドが用いられなければ、どのパケットが承認されていないかを覚えているのに、さらに多くの状態情報が潜在的に必要とされる。
【0143】
パケットの時間制約型プロセスは望ましくないが、これが用いられる状況もあるかもしれない。他のロボットあるいはIEEE802.15.4装置が同じチャネル上で作動している場合、受信器は、それに対して意図されない有効なパケットを解析して捨てる必要があるかもしれない。遅れるという点で、受信するよう意図されたパケットが受信されないという危険性がある。これを考慮した後に、MAC層でACKおよび再試行特性を含め、課された実時間上の制約を緩和するためのステップを取るのが適切であるかもしれない。
【0144】
再度、MACまたはネットワーク層で実施される承認スキームを作動できる。MAC層が問題であると分かれば、上で明らかとなった懸念のいずれかによって、承認スキームがネットワーク層で実施できる。
【0145】
ネットワーク層は、ネットワークにおけるメンバーシップを確立する責任を負う。マスタ装置およびスレーブ装置の役割は、この層では異なる。ネットワーク層は、共通チャネル上での低電力アクティブ走査を用いたネットワーク探索といったスレーブ特性をサポートし、一時無作為MACアドレスを用いてネットワークに合流するための要求を発することができ、MACアドレスが分かっている場合に、トランザクションに合流することなく、ネットワークに参加できる。ネットワーク層は、最良の利用可能なチャネルに基づいてネットワークが開始される際のチャネル選択と、一時的なものを用いてスレーブへのMACアドレスの割り当てを含む共通チャネル上に送られる合流要求の管理といったマスタの特性をサポートする。
【0146】
16個の利用可能なチャネルは、ゼロベース方式(0−15)で論じられる。チャネル4は、米国あるいはヨーロッパにおいて802.17bインターフェイスを取得しない。このように、ネットワーク合流手順で用いられる共通信号チャネルとして選択される。
【0147】
定義されるMAC層はIEEE802.15.4で描かれる。借用される一部の概念では、CSMA−CDアルゴリズム、信頼性特性、およびビーコン概念をある程度含む。PAN協働特性は、さらに高い層の、さらに限定された必要性を対象にしたやり方と置き換えられる。
【0148】
MAC層は、いかなる装置でもある装置に話しかけることのできるアクティブ通信の期間を定義するビーコンを生成するマスタの有無に基づく。スレーブ装置は、ロボットが存在しているかどうか、いつ電力を節約できるかを求めるために、このビーコンを追跡する。移動式ロボット104はマスタ装置であり、ビーコンの送信とスレーブ装置の管理とに対して責任を負う。スレーブ装置がマスタのビーコンを追跡するため、次のビーコンをいつ受信するべきか、他の装置といつ通信できるか、電力節約のために、RFモデムをいつオフにするべきかがわかる。
【0149】
MAC層ヘッダは、このようなMAC装置が無効なフレームタイプとして拒絶するように、IEEE802.15.4フレームタイプフィールドとコンフリクトするように設計されたフィールドを含むが、その他の場合、複数のRPANが単一チャネルを共有できるように設計される。RPAN IDフィールドは、パケット内の一定の場所にあるため、受信器は、イーサネット(登録商標)における仮想LAN(FLAN)と非常によく似た特定のRPAN上でフィルタがけできる。
【0150】
ビーコンは、周期的な間隔でマスタによって送信される。1つの理由は、スレーブ装置がマスタとの間でいつメッセージを交換するかを予想することに関する情報を埋め込むためである。このデューティ・サイクル制御によって、アクティブ操作モード中でも、ある程度の電力節約が可能になる。ビーコンを送信する第2の理由は、ロボットの近くに一定の状態をもたらすためである。その目的は、アプリケーション層ソフトウェアを、この仕事を行う負担から解放するためである。
【0151】
ビーコンは、ビーコン自体で特定されるビーコン期間で特定されるとおり、周期的に送られる。そのため、ビーコンを受け取るスレーブは、次がいつ予想されるかが分かる。アクセス期間は、同様に、ビーコンで特定される。これは、マスタがチャネル上でアクティブになる期間を規定する。スレーブは、この時間に注意を払わなくてはならず、他の時間に、その受信器をシャットダウンする場合もある。ビーコンにおけるシーケンス番号によって、スレーブが1つ以上の、欠けているビーコンを検出することができるようになる。
【0152】
マスタがビーコン期間に対して短いアクティブ期間を特定すると、新たな周辺装置をネットワークに導入するために、CSCを受信するアイドル時間を費やす機会が与えられる。このように、ビーコン期間は、周辺装置が起きるように用い、ネットワークに合流しようとする期間に関する方式で送信される場合もある。
【0153】
典型的なビーコン期間は、1秒のオーダーの場合もある。ビーコンメッセージのジッタは、バックオフアルゴリズムの無作為特性を考慮すると、比較的高い。同様に、スレーブは、高レベルの時間的精度でイベントを管理しなければならないという負担をかけられてはならない。後に論じる刻時要求事項を条件として、スレーブは、ビーコンが受信される次の予想時間を中心とした期間である「ビーコンウィンドウ」を定義しなければならない。スレーブは、このウィンドウの間にビーコンを受信しなくてはならない。理想的には、予想されるビーコンが受信されると、ウィンドウが終わりとなる。ビーコンが受信されなければ、ウィンドウは終わるが、1つを受信したように、アクセス期間中にスレーブは作動する。ビーコンがこのやり方で失われると、クロックの不正確さが追加されてから、ウィンドウは次のビーコンに対して延長される。あまりにも多くのビーコンが失われれば、ビーコンの喪失が宣言され、スレーブは、再獲得まで、単に定常的に受信するようになる。ビーコン状態の喪失は、イーサネット(登録商標)の世界において、喪失リンクに類似している。マスタは、0.1%未満の時間精度でビーコンを送信する。
【0154】
MACエンジンは、状態タイマーの管理を単純化し、ビジー待機を避けるために、250マイクロ秒のプロセス・ティックに基づく。プロセッサの十分な部分を他のさらに重要な仕事で利用可能にしておくために、単一ティックでの処理が決して125マイクロ秒を超えないことを保証することを、実施の設計目的にしなければならない。250マイクロ秒において、7.8文字が250kbpsの一定通信速度で送信できる。プリアンブルおよびPNYヘッダを含め、最小の可能パケットは8文字長である。これは、連続したティックで実施される2つのCCA機能が、フライト中のACKをほぼ確実に検出できることを意味する。
【0155】
衝突回避アルゴリズムは、送信準備のできているパケットがあるときはいつでも、呼び出される。送信器は、CCA機能を作動させる前に、無作為の回数のバックオフ期間を遅らせる。CCA機能が完了するティック上で、チャネルがクリアであると伝えてCCAが戻れば、送信器は送信を始める。
【0156】
パケット受信終了とACK開始との間の不感時間は、1つから2つの間のティックにある。そのため、ACKにおけるステップを防ぐのに最良のことを行うCCA機能は、ティックを離間させ、両方が通過すれば、チャネルがクリアであると宣言するという2つのCCA測定を実施するものである。バックオフ期間は、ACKといった小さなパケットの送信時間よりも長くなるように設計されるため、2つのティックが選択される。
【0157】
データフレームが、一致する目的地アドレスで要求される承認を受信すると、用途に応じてバッファを追加できるのであれば、受信器は、承認パケットを送るよう準備する。受信器は、送信器に対して、その送受信機を受信モードに切り替える時間を与えるために、1ティック待ち、次に、ACK値に変えられるフレームタイプを反映するMACヘッダの最初の2バイトの承認を送る。ACKを期待する送信器は、送信を再び試みる前に、応答を受信するために、5ティック(1.25ミリ秒)待つ。再試行は3回まで実施される。承認が要求されると、受信器が承認を送るのに、現在のアクティブ期間に残された十分な時間がなければ、送信器はパケットの送信を延期しなければならない。
【0158】
このネットワークのデータペイロードは、サービス・アクセス・ポイント(SAP)を特定するバイトで構成されるトランスポート・ヘッダで始まる。これにより、異なるタイプのサービスを、同じ装置アドレスに多重化する。以前は、「命令コード(opcodes)」を用いて、これが行われてきた。
【0159】
装置制御、装置状態要求、および装置状態SAPは、ペイロードメッセージが装置毎に同じコードポイントを用いる点で関係付けられる。すなわち、装置が、公開された制御装置の組と、既知の数の要素ペイロードバイトが従う要素コードで構成される状態情報要素とを有する。RF上で制御可制であれば、装置制御SAPは、値を設定するのに用いられる。制御可能で観測可能なアイテムは、装置状態要求で質問されることが可能である。実際の状態は、応答型、すなわち装置状態要求SAP、あるいは応答不要、すなわち自然に送られるかに関係なく、装置状態SAPを用いて与えられる。アラームおよび他の指示が、このやり方で与えられる場合もある。
【0160】
この関連機能に対して複数のSAPコードを用いる理由は、RFトラフィック全体の主要部分になるかもしれないためである。このように、パケットを小さくできるほど、送信の信頼性が高くなる。そのため、重要な制御および状態メッセージに対して、2つのバイトヘッダ<装置SAP><制御Cmd>あるいは<装置SAP><状態Cmd>を有することで、PHYおよびMACヘッダを可能な限り小さく維持する。
【0161】
クリフセンサおよび壁追随センサといった近接センサを開示する米国特許第6,594,844号「ロボット障害検出システム」と、iロボットルーンバカバレッジ/清掃ロボットと、メインおよび縁部清掃ヘッドとの一般的な構造を詳細に開示する米国特許第6,883,201号「自律型床面検出システム」と、作動ベースのロボットの原理に従ってアービタによって選択されるエスケープ作動を含む、動き制御およびカバレッジ作動を開示する米国特許第6,809,490号「自律型ロボット用複数モードカバレッジのための方法およびシステム」と、壁を模擬する指向ビームを用いた仮想壁、すなわちロボット閉じ込めを開示する米国特許第6,781,338号「ロボット位置および閉じ込めのための方法およびシステム」とは、おのおの、本明細書において、引用によってすべて組み込まれる。
【0162】
本明細書で記述されるものと組み合わせ可能な他のロボットの詳細および特性は、シリアル番号を割り当てる「自律型カバレッジロボットナビゲーションシステム」という件名のもの、シリアル番号を有する「モジュラーロボット」、シリアル番号を有する「カバレッジロボットの移動性」で、本明細書とともに申請される米国特許出願で見られる場合もあるが、前述の出願の全ての内容は、本明細書では、引用によって組み込まれる。
【0163】
複数の実装が記述された。しかしながら、以下の請求項の考え方や範囲から離れることなく、種々の改造を行うことができることが理解されるであろう。したがって、他の実施形態も以下の請求項の範囲内にある。