(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記位置信号は、前記UAV(102)の動作を制御するリモートUAV制御デバイス(104)の位置決定デバイス(130)により出力される、請求項2に記載の飛行範囲制限システム(100)。
前記範囲制限制御ユニット(106)は、前記UAV(102)が前記制限空間の近傍または前記制限空間内にあるとき、前記UAV(102)の動作を制限する、請求項1乃至4の何れか1項に記載の飛行範囲制限システム(100)。
前記範囲制限制御ユニット(106)は、前記UAV(102)が前記制限空間の近傍または前記制限空間内にあるとき、前記UAV(102)の飛行を防止することで、前記UAV(102)の動作を制限する、請求項5に記載の飛行範囲制限システム(100)。
前記範囲制限制御ユニット(106)は、前記UAV(102)が前記制限空間外にあり、前記範囲サークルの少なくとも一部が前記制限空間内にあるとき、前記UAV(102)の動作を削減された範囲で可能とする、請求項1乃至7の何れか1項に記載の飛行範囲制限システム(100)。
前記UAV(102)の動作を制御するリモートUAV制御デバイス(104)の位置決定デバイス(130)により前記位置信号を出力するステップをさらに含む、請求項10に記載の飛行範囲制限方法。
前記制御するステップは、前記UAV(102)が前記制限空間の近傍または前記制限空間内にあるとき、前記UAV(102)の動作を制限するステップを含む、請求項9乃至12の何れか1項に記載の飛行範囲制限方法。
前記制限するステップは、前記UAV(102)が前記制限空間の近傍または前記制限空間内にあるとき、前記UAV(102)の飛行を防止するステップを含む、請求項13に記載の飛行範囲制限方法。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以上の要約、ならびに、特定の実施形態の以下の詳細な説明は、添付図面と関連して読んだときより良く理解されるであろう。本明細書で説明する際、単数形で記載され、単語「a」または「an」が先行する要素またはステップは、当該要素またはステップの複数を必ずしも除外しないと理解すべきである。さらに、「1実施形態」の言及は、記載した図面も取り込む追加の実施形態の存在を排除することを意図したものではない。さらに、特に明記しない限り、特定の条件を有する要素または複数の要素を「備える」または「有する」実施形態は当該条件を有しない追加の要素を含んでもよい。
【0017】
本開示の諸実施形態は無人空中ビークル(UAV)向けの飛行範囲制限システムおよび方法を提供する。当該システムおよび方法は、許可のない制御または制限された空間へのアクセスを防止するために使用されるUAVの周囲の仮想ジオフェンス(例えば、範囲サークル)を提供するように構成されてもよい。少なくとも1つの実施形態では、UAVは、UAVの技術仕様を提供する仕様識別子を含んでもよい。当該仕様識別子が、例えば近接場通信(NFC)タグの形であってもよい。少なくとも1つの他の実施形態では、当該仕様識別子に、Bluetooth(登録商標)、無線周波数信号等を介してUAVからの通信を提供されてもよい。
【0018】
リモートUAV制御デバイスは、UAVに通信可能に接続され、UAVの動作を制御するように構成される。少なくとも1つの実施形態では、当該リモートUAV制御デバイスは、スマートフォン、タブレット等のようなハンドヘルドスマートデバイスである。少なくとも1つの他の実施形態では、当該リモートUAV制御デバイスは、UAVを制御するように特に設計された専用制御デバイスであってもよい。
【0019】
(速度容量、飛行時間容量等のような)技術仕様を使用して、UAVの範囲を決定してもよい。UAVの当該技術仕様を空間制限と比較してもよい。UAV範囲が制御されたまたは制限された空間と干渉する場合、UAVの飛行が制限される。例えば、UAVが離陸するのを防止してもよい。
【0020】
少なくとも1つの実施形態では、飛行範囲制限システムはUAVの周囲の仮想範囲サークルを生成する。当該仮想範囲サークルは、UAVの範囲を表す。範囲サークルという用語を使用したが、当該範囲サークルは完全な円でなくてもよいことは理解される。例えば、風の速度および方向に依存して、範囲サークルの形状を変更してもよい(例えば、楕円形状、横長形状等)。例えば、UAVの購入後に、ユーザは、(NFCタグまたはQRコード(登録商標)のような)仕様識別子をスキャンして、UAV仕様を当該飛行範囲制限システムにインポートしてもよい。UAVの最大範囲をついで決定してもよい。当該最大範囲はUAVの範囲半径としてとして決定される。UAVがオンボードGPSユニットを有しない場合、当該範囲に対する中点を提供するようにUAVを制御するために(ハンドヘルドスマートフォンのような)リモート制御デバイスが使用される。範囲サークルがついで当該予め確立された範囲半径で当該中点周りに描かれる。当該範囲サークルが制御または制限された空間に干渉する(即ち、当該空間に延伸する、寄りかかる等)場合、UAVの飛行が制限される(例えば、UAVが離陸するのを防止してもよい)。干渉が無い場合、UAVは正常に動作することができる。当該リモート制御デバイスが指定された距離より長く移動するたびに、当該計算が反復される。干渉がある場合、UAVは、当該スマートデバイスが許容可能な位置に戻るまでホバー状態に留まってもよい。
【0021】
別の例として、UAVはオンボードのGPSユニットのような位置決定デバイスを含んでもよい。当該実施形態では、当該範囲中点は、当該リモート制御デバイスの位置ではなくUAVの位置により決定される。
【0022】
図1は、本開示の1実施形態に従う無人空中ビークル(UAV)102およびリモートUAV制御デバイス104に関する飛行範囲制限システム100の略ブロック図である。
図1は、飛行制御システム100、UAV102、およびリモートUAV制御デバイス104を含む飛行制御システム101を示す。飛行範囲制限システム100は、例えば1つまたは複数の有線または無線接続を介してデータベース108に通信可能に接続される範囲制限制御ユニット106を含む。少なくとも1つの実施形態では、データベース108は範囲制限制御ユニット106の一部であってもよい。
【0023】
データベース108はUAV能力記憶領域110および制限空間記憶領域112を含む。UAV能力記憶領域110はUAV102に対する能力データを格納する。例えば、UAV能力記憶領域110は、UAVの最大速度、(バッテリ充電、フル燃料タンク等に基づく)UAVの最大飛行時間等を格納してもよい。UAV102に対する能力データを、UAV能力記憶領域110内にダウンロードし格納してもよい。例えば、個人は、UAV102に対する能力データをUAV102の製造業者のウェブサイトからダウンロードしてもよい。
【0024】
少なくとも1つの他の実施形態では、UAV102は、UAV102に対する能力データを含む仕様識別子114を含んでもよい。仕様識別子114が、近接場通信(NFC)タグ、Bluetooth(登録商標)可能タグ、RFIDタグ等のようなタグの形態であってもよい。仕様識別子114に格納された能力データを、例えば個人がUAV102を購入した後に、UAV能力記憶領域110に無線で通信しそこに格納してもよい。かかる1実施形態では、当該個人が、例えばスマートデバイスで仕様識別子114をスキャンしてもよく、その時点で、仕様識別子114内に格納された当該能力データが飛行範囲制限システム100に出力される。飛行範囲制限システム100は、アンテナ、トランシーバ、インターネット接続等のような通信デバイス116を介して当該能力データを受信してもよい。少なくとも1つの他の実施形態では、UAV102は仕様識別子114を含まなくてもよい。
【0025】
制限空間記憶領域112は制限空間データを格納する。当該制限空間データを(空港、国有地、または私有地等のような)様々な機関によって出力してもよい。当該制限空間データは、例えば通信デバイス116を介して飛行範囲制限システム100により受信され、制限空間記憶領域112内に格納される。
【0026】
UAV102は少なくとも1つの推進システム120に接続された機体118を含む。UAV102はまた、UAVがリモートUAV制御デバイス104および/または飛行範囲制限システム100と通信することを可能とするアンテナ、トランシーバ等のような通信デバイス122を含む。推進システム120は1つまたは複数のプロペラ、ロータ等を含んでもよい。少なくとも1つの実施形態では、推進システム120はヘリコプタと同種のUAV102を推進するように構成される。少なくとも1つの他の実施形態では、推進システム120は飛行機と同種のUAV102を推進するように構成される。
【0027】
リモートUAV制御デバイス104は、リモートUAV制御デバイス104をUAV102および飛行範囲制限システム100に通信可能に接続する通信デバイス124を含む。少なくとも1つの実施形態では、リモートUAV制御デバイス104は、スマートフォンまたはタブレットのようなハンドヘルドスマートデバイスである。少なくとも1つの他の実施形態では、リモートUAV制御デバイス104は、UAV102の動作を制御するように特に設計された専用制御デバイスである。
【0028】
示すように、飛行範囲制限システム100がリモートUAV制御デバイス104と別々であり、異なり、離れていてもよい。例えば、飛行範囲制限システム100がリモートUAV制御デバイス104と別々であり異なる第1の位置に配置されてもよい。リモートUAV制御デバイス104および飛行範囲制限システム100が、通信デバイス116および124を介して互いと無線で通信してもよい。少なくとも1つの実施形態では、リモートUAV制御デバイス104が相互インターネット接続を介して飛行範囲制限システム100と通信してもよい。少なくとも1つの他の実施形態では、飛行範囲制限システム100はリモートUAV制御デバイス104内に含まれる。
【0029】
動作において、飛行範囲制限システム100はUAVの能力データをデータベース108のUAV能力記憶領域110に格納する。飛行範囲制限システム100はまた、制限空間データを制限空間記憶領域112内に格納する。範囲制限制御ユニット106はUAV102の現在位置、能力データ、および制限空間データを分析して、UAV102の飛行が制御されるべきであるかどうかを判定する。
【0030】
少なくとも1つの実施形態では、範囲制限制御ユニット106はUAV102の現在位置を決定し、UAVの現在位置周囲の範囲サークルを生成する。当該生成された範囲サークルはUAVの現在位置、UAVの現在速度、UAVの最大速度、UAVの現在方向等に基づいてもよい。手短に言うと、当該範囲サークルは、UAV102の最大速度とともにUAV102の現在のベクトルに基づいてもよい。範囲制限制御ユニット106は、継続的にUAV102の現在位置を監視し、その当該範囲サークルを更新する。
【0031】
範囲制限制御ユニット106が、UAV102の範囲サークルが(制限空間記憶領域112に格納される制限空間データから決定されるように)制限空間と干渉(例えば、重複、交差する、に寄り掛かる等)しないと判定したとき、範囲制限制御ユニット106は、UAV102を通常の方式で動作させることができる。即ち、範囲制限制御ユニット106はさらに、UAVの能力記憶領域110に格納されるUAV102の能力データを超えてUAV102の範囲を制限しない。
【0032】
しかし、範囲制限制御ユニット106が、UAV102の範囲サークルが制限空間と干渉すると判定した場合、範囲制限制御ユニット106はUAV102が離陸することを防ぐ。例えば、範囲制限制御ユニット106は、リモートUAV制御デバイス104がUAVを飛行可能とするのを防ぐ飛行防止信号をリモートUAV制御デバイス104に出力してもよい。
【0033】
当該範囲サークルが当該制限空間と干渉するときUAV102が既に飛行中である場合、範囲制限制御ユニット106は、UAV102が当該制限空間の外に即座に移動すべきことを示す警告信号をリモートUAV制御デバイス104に出力してもよい。少なくとも1つの他の実施形態では、UAV102が既に飛行していて当該制限空間と干渉するとき、範囲制限制御ユニット106は、UAV102を一時的に制御する上書き制御信号を(リモートUAV制御デバイス104にまたはUAV102に直接的に)出力し、当該制限空間の外にUAV102を移動させてもよい。
【0034】
少なくとも1つの実施形態では、当該範囲サークルが当該制限空間と干渉しうる間に、UAV102を当該制限空間の外部に配置してもよい。したがって、範囲制限制御ユニット106は、UAV102の実際の位置が当該制限空間の外部にある限り、UAV102を動作可能としてもよい。範囲制限制御ユニット106が、例えば当該範囲サークルが当該制限空間と干渉するが、UAV102の実際の位置が当該制限空間の外部にある間に、UAV102の速度および方向を制限してもよい。例えば、範囲制限制御ユニット106は、UAV102が飛行を禁止されるバッファゾーンを当該範囲サークル内に確立してもよい。
【0035】
少なくとも1つの実施形態では、当該範囲サークルはUAV102自体の現在位置の周りに集まる。かかる1実施形態では、UAV102は、飛行範囲制限システム100により受信される位置信号を出力する(GPSユニットのような)位置決定デバイスを含む。範囲制限制御ユニット106は、当該位置信号をUAV102から受信し、当該受信された位置信号に基づいてUAV102の現在位置を決定する。少なくとも1つの他の実施形態では、当該位置信号がリモートUAV制御デバイス104により受信されてもよい。リモートUAV制御デバイス104はUAV102の位置信号を飛行範囲制限システム100に送信する。
【0036】
少なくとも1つの他の実施形態では、UAV102は位置決定デバイスを含まなくてもよい。当該実施形態では、リモートUAV制御デバイス104は位置決定デバイスを含んでもよい。範囲制限制御ユニット106がリモートUAV制御デバイス104の現在位置に基づいて範囲サークルを生成してもよい。リモートUAV制御デバイス104はUAVの位置102自体の位置の指示を提供する。例えば、UAV能力記憶領域110に格納されたUAV102の能力データに基づいて、範囲制限制御ユニット106はUAV102の最大半径距離をリモートUAV制御デバイス104の位置から決定してもよい。当該最大半径距離はリモートUAV制御デバイス104の現在位置の周りに集まる範囲サークルの半径を提供する。
【0037】
少なくとも1つの他の実施形態では、UAV102もリモートUAV制御デバイス104も位置決定デバイスを含まなくてもよい。かかる1実施形態では、リモートUAV制御デバイス104とUAV102の間の距離は、Bluetooth(登録商標)または他のかかる無線接続のようなそれらの間の通信接続を通じて決定される。飛行範囲制限システム100が、UAV102とリモートUAV制御デバイス104の間の距離に基づいてUAV102の範囲を制限してもよい。
【0038】
本明細書で説明する際、「制御ユニット」、「ユニット」、「中央演算装置」、「CPU」、「コンピュータ」等の用語は、マイクロコントローラ、縮小命令セット・コンピュータ(RISC)、アプリケーション特定の統合された回路(ASIC)、ロジック回路、および本明細書で説明した機能を実行できるハードウェア、ソフトウェア、またはその組合せを含む任意の他の回路またはプロセッサを用いたシステムを含む任意のプロセッサベースのまたはマイクロプロセッサベースのシステムを含んでもよい。これらは例示的なものにすぎず、かかる用語の定義および/または意味を決して限定する意図はない。例えば、範囲制限制御ユニット106は、飛行範囲制限システム100の動作を制御するように構成される1つまたは複数のプロセッサであってもよいかまたはそれらを含んでもよい。
【0039】
範囲制限制御ユニット106は、データを処理するために(1つまたは複数のメモリのような)1つまたは複数の記憶要素に格納される1組の命令を実行するように構成される。例えば、範囲制限制御ユニット106は1つまたは複数のメモリを含んでもよいかまたはそれに接続されてもよい。当該記憶要素はまた、必要に応じてデータまたは他の情報を格納してもよい。当該記憶要素は処理マシン内の情報源または物理メモリ要素の形であってもよい。
【0040】
当該命令のセットは、本明細書で説明した主題の当該様々な実施形態の方法およびプロセスのような特定の動作を実施するように処理マシンとして範囲制限制御ユニット106に指示する様々なコマンドを含んでもよい。当該命令のセットはソフトウェアプログラムの形であってもよい。当該ソフトウェアはシステムソフトウェアまたはアプリケーション・ソフトウェアのような様々な形であってもよい。さらに、当該ソフトウェアは、別々のプログラムの集合、大規模プログラム内のプログラムサブセットまたはプログラムの一部の形であってもよい。当該ソフトウェアはまた、オブジェクト指向プログラミングの形のモジュラプログラミングを含んでもよい。当該処理マシンによる入力データの処理はユーザコマンドに応答してもよく、または以前の処理結果に応答してもよく、または別の処理マシンにより行われた要求に応答してもよい。
【0041】
本明細書の実施形態の図は範囲制限制御ユニット106のような1つまたは複数の制御または処理ユニットを例示してもよい。当該処理または制御ユニットは、本明細書で説明した動作を実施する関連命令(例えば、コンピュータハード・ドライブ、ROM、RAM、EPROM等のような有形および非一時的コンピュータ可読記憶媒体に格納されたソフトウェア)でハードウェアとして実装しうる回路、回路、またはその部分を表してもよいことは理解される。当該ハードウェアは、本明細書で説明した機能を実施するために配線されたステート・マシン回路を含んでもよい。場合によっては、当該ハードウェアは、マイクロプロセッサ、プロセッサ、コントローラ、等のような1つまたは複数のロジックベースのデバイスを含みかつ/またはそれらに接続される電子回路を含んでもよい。場合によっては、範囲制限制御ユニット106は、フィールド・プログラム可能ゲート・アレイ(FPGA)、アプリケーション特定の統合された回路(ASIC)、マイクロプロセッサ(複数可)、等のうち1つまたは複数のような処理回路を表してもよい。様々な実施形態における回路は本明細書で説明した機能を実施するための1つまたは複数のアルゴリズムを実行するように構成されてもよい。当該1つまたは複数のアルゴリズムは、流れ図または方法で明示的に識別されているか否かに関わらず、本明細書で開示した実施形態の態様を含んでもよい。
【0042】
本明細書で説明する際、「ソフトウェア」および「ファームウェア」という用語は交換可能であり、RAMメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、OTP(ワンタイム・プログラム可能)メモリ、および非揮発性RAM(NVRAM)メモリを含む、コンピュータによる実行のためのメモリに格納される任意のコンピュータプログラムを含む。上述のメモリタイプは例示的なものにすぎず、したがってコンピュータプログラムの記憶に使用可能なメモリのタイプに対する限定ではない。
【0043】
図2は、本開示の1実施形態に従うUAV102の略ブロック図である。UAV102は上述のように推進システム(複数可)120および通信デバイス122を含む。UAV102はまた仕様識別子114を含んでもよい。場合によっては、UAV102は仕様識別子114を含まなくてもよい。
【0044】
UAV102はまた、GPSユニット、位置三角測量ユニット等のような位置決定デバイス130を含んでもよい。位置決定デバイス130はUAV102の現在位置を決定し、位置信号を出力する。当該位置信号はついでリモートUAV制御デバイス104および/または飛行範囲制限システム100(
図1に示す)により受信されてもよい。上述のように、範囲制限制御ユニット106により決定された範囲サークルが、位置信号により出力されたもののようなUAV102の実際の現在位置に基づいてもよい。場合によっては、UAV102は位置決定デバイス130を含まなくてもよい。
【0045】
図3は本開示の1実施形態に従うリモートUAV制御デバイス104の略ブロック図である。
図3に示すように、リモートUAV制御デバイス104はハンドヘルド筐体132を有するスマートフォンまたはタブレットのようなハンドヘルドスマートデバイスである。通信デバイス124は筐体132内にあってもよい。タッチ・スクリーンディスプレイのようなディスプレイ134は筐体132に接続される。
【0046】
リモートUAV制御デバイス104はまた、GPSユニット、位置三角測量ユニット等のような位置決定デバイス136を含んでもよい。
図1に関して上述したように、UAV102の範囲サークルがリモートUAV制御デバイス104の実際の位置に基づいて決定されてもよい。例えば、UAVの能力記憶領域110に格納されるUAV102の最大範囲に基づいて、当該最大範囲を表す半径は、位置決定デバイス136からの位置信号により出力されるように、リモートUAV制御デバイス104の現在位置から延伸してもよい。当該半径がついでリモートUAV制御デバイス104の位置の周囲を移動して当該範囲サークルを形成する。リモートUAV制御デバイス104の現在位置は当該範囲サークルの中央を形成する。
【0047】
図4は、本開示の1実施形態に従う制限空間202の外部範囲サークル200の略図である。
図1および4を参照すると、範囲制限制御ユニット106は、(UAV102により出力された位置信号からおよび/またはリモートUAV制御デバイス104により出力された位置信号を通じて決定されるように)UAV102の現在位置、および、UAV能力記憶領域110に格納されるUAV102の能力データに基づいて範囲サークル200を決定する。
図4に示すように、UAV102の範囲サークル200は制限空間202と干渉しない。したがって、範囲制限制御ユニット106はUAV102が正常に動作することを可能とする。即ち、範囲制限制御ユニット106は、範囲サークル200が制限空間202の外部にある限り、UAV102の動作を制限しない。しかし、範囲サークル200が制限空間202と干渉する場合、範囲制限制御ユニット106はUAV102の動作を制限する。
【0048】
図5は、本開示の1実施形態に従うUAV102の範囲サークル200(
図1に示す)の略図である。
図1および5を参照すると、当該実施形態では、範囲サークル200はリモートUAV制御デバイス104の実際の位置204に基づいて決定される。UAVの能力記憶領域110に格納されるUAV102の能力データに基づいて、範囲制限制御ユニット106は、リモートUAV制御デバイス104の現在位置204から半径206を投影する。半径206は、リモートUAV制御デバイス104の現在位置204からのUAV102の最大範囲を表す。範囲制限制御ユニット106は、半径206を現在位置204の周りに移動させて、範囲サークル200を形成する。範囲制限制御ユニット106は、リモートUAV制御デバイス104の現在位置204に基づいて範囲サークル200を継続的に更新してもよい。
【0049】
場合によっては、上述のように、範囲サークル200はUAV102の現在位置の周りに集まってもよい。例えば、UAV102が位置決定デバイスを含む場合、範囲サークル200はUAV102の現在位置の周りに集まってもよい。
【0050】
図6は、本開示の1実施形態に従うUAV102の範囲サークル200(
図1に示す)の略図である。
図1および6を参照すると、範囲サークル200の中央240は上述のようにUAV102の現在位置および/またはリモートUAV制御デバイス104の現在位置により決定されてもよい。
【0051】
範囲サークル200が制限空間202と干渉する(
図4に示す)とき、範囲制限制御ユニット106はUAV102が制限空間202内にあるかどうかを判定する。UAV102が制限空間202内にない(が範囲サークル200が、制限空間202と干渉する少なくとも一部を有する)場合、範囲制限制御ユニット106が、範囲サークル200の外側限界244と動作内部円248の外側部分246との間にバッファゾーン242を生成してもよい。範囲制限制御ユニット106が、UAV102が、動作内部円248内で正常に(または減少した能力で)動作することを可能としてもよい。しかし、UAV102の動作を、バッファゾーン242内で制限または防止してもよい。バッファゾーン242のサイズおよび形状を継続的に更新して、UAV102の現在のベクトルに基づいて短縮または拡張してもよい。
【0052】
図7は、本開示の1実施形態に従うUAV102の例の上面図の図的表現である。
図7に示すように、UAV102は機体118および機体118に接続される複数の推進システム120を含んでもよい。一般に、機体118はUAV102に対する構造体またはフレームワークを形成する。
図7に示す示した実施形態において、UAV102は、各推進システム120がそれぞれのアーム324、325、326、および327に搭載されるように4つの推進システム120を含む。示した実施形態において、UAV102は4つのアーム324乃至327および各それぞれのアーム324乃至327に搭載された単一の推進システム120を含む。場合によっては、UAV102は、示したものより多くのまたは少ない推進システム120、アーム324乃至327、およびより多くのまたは少ないアーム324乃至327ごとにより多くのまたは少ない推進システム120を含んでもよい。
【0053】
また、場合によっては、
図7に示すUAVのかわりに、UAV102が機体、翼、機尾等を含んでもよい。この方式では、UAV102は無人飛行機として設計されてもよい。
【0054】
図8は本開示の1実施形態に従うUAVの動作を制御する方法の流れ図である。
図1および8を参照すると、400で、飛行範囲制限システム100は、能力データをUAV102から受信し、当該能力データをデータベース108のUAV能力記憶領域110に格納する。402で、飛行範囲制限システム100は、制限空間データを(例えば航空局、監視センタ、特定の位置等から)受信し、当該制限空間データをデータベース108の制限空間記憶領域112に格納する。ステップ400および402が時間で重複してもよく、かつ/または同時に行われてもよい。場合によっては、ステップ400はステップ402の前に行われてもよく、逆も成り立つ。
【0055】
404で、範囲制限制御ユニット106がUAV102の現在位置を決定する。UAV102の現在位置が、UAV102に搭載された位置決定デバイスにより出力された位置信号に基づいて決定されてもよい。少なくとも1つの他の実施形態では、UAV102の現在位置は、リモートUAV制御デバイス104内の位置決定デバイスにより出力された位置信号との相関関係に基づいてもよい。
【0056】
406で、範囲制限制御ユニット106は、UAVの現在位置およびUAVの能力データに基づいて、UAV102に対する範囲サークルを決定する。408で、範囲制限制御ユニット106は、当該範囲サークルが制限空間と干渉するかどうかを判定する。
【0057】
当該範囲サークルが当該制限空間と干渉する場合、410で、範囲制限制御ユニット106はUAV102の動作を制限する。例えば、範囲制限制御ユニット106は、UAV102が離陸するのを防ぐか、または、UAV102が減少した範囲内でおよび/または減少した能力で動作できるようにする制御信号を出力してもよい。当該方法はついで410から406に戻る。
【0058】
しかし、408で当該範囲サークルが当該制限空間と干渉しない場合、当該方法は412に進み、範囲制限制御ユニット106が、UAVが正常に動作することを可能とする。当該方法はついで412から406に戻る。
【0059】
上述のように、本開示の諸実施形態は、消費者が運用するUAVの動作を制限および規制された空間内に制限するシステムおよび方法を提供する。本開示の諸実施形態は、現在の空間規制を保護し強制しつつ、消費者が運用するUAVに対する安全な動作環境を生成する。
【0060】
さらに、本開示は以下の項に従う実施形態を含む。
【0061】
項1:無人空中ビークル(UAV)の飛行範囲を制御するように構成された飛行範囲制限システムであって、
UAVの技術仕様を示すUAV能力データを格納するUAV能力記憶領域と、制限空間を示す制限空間データを格納する制限空間記憶領域とを含むデータベースと、
当該データベースに通信可能に接続される範囲制限制御ユニットであって、当該範囲制限制御ユニットは、UAVの現在位置、UAV能力データ、および当該制限空間データに基づいてUAVの飛行範囲を制御する、範囲制限制御ユニットと、
を備える、飛行範囲制限システム。
【0062】
項2:当該範囲制限制御ユニットはUAVの現在位置を示す位置信号を受信する、項1に記載の飛行範囲制限システム。
【0063】
項3:当該位置信号はUAVに搭載された位置決定デバイスにより出力される、項2に記載の飛行範囲制限システム。
【0064】
項4:当該位置信号はUAVの動作を制御するリモートUAV制御デバイスの位置決定デバイスにより出力される、項2乃至3の何れか1項に記載の飛行範囲制限システム。
【0065】
項5:当該範囲制限制御ユニットは、UAVが当該制限空間の近傍または当該制限空間内にあるときUAVの動作を制限する、項1乃至4の何れか1項に記載の飛行範囲制限システム。
【0066】
項6:当該範囲制限制御ユニットは、UAVが当該制限空間の近傍または当該制限空間内にあるとき、UAVが飛行することを防ぐことによってUAVの動作を制限する、項5に記載の飛行範囲制限システム。
【0067】
項7:当該範囲制限制御ユニットはUAVの範囲サークルを決定し、当該範囲制限制御ユニットは、当該範囲サークルが当該制限空間と干渉するとき、UAVの動作を制限する、項1乃至6の何れか1項に記載の飛行範囲制限システム。
【0068】
項8:当該範囲サークルはUAVの現在位置の周りに集まる、項7に記載の飛行範囲制限システム。
【0069】
項9:当該範囲サークルはUAVの動作を制御するリモートUAV制御デバイスの現在位置の周りに集まる、項7乃至8の何れか1項に記載の飛行範囲制限システム。
【0070】
項10:当該範囲制限制御ユニットは、UAVが当該制限空間外にあり、当該範囲サークルの少なくとも一部が当該制限空間内にあるとき、削減された範囲でのUAVの動作を許可する、項7乃至9の何れか1項に記載の飛行範囲制限システム。
【0071】
項11:無人空中ビークル(UAV)の飛行範囲を制御する飛行範囲制限方法であって、
データベースのUAV能力記憶領域内にUAVの技術仕様を示す能力データを格納するステップと、
制限空間を示す制限空間データを当該データベースの制限空間記憶領域内に格納するステップと、
範囲制限制御ユニットを当該データベースに通信可能に接続するステップと、
範囲制限制御ユニットを用いて、UAVの現在位置、UAV能力データ、および当該制限空間データを分析するステップと、
当該範囲制限制御ユニットを用いて、当該分析するステップに基づいてUAVの飛行範囲を制御するステップと、
を含む、方法。
【0072】
項12:当該範囲制限制御ユニットにより、UAVの現在位置を示す位置信号を受信するステップをさらに含む、項11に記載の飛行範囲制限方法。
【0073】
項13:UAVに搭載された位置決定デバイスにより当該位置信号を出力するステップをさらに含む、項12に記載の飛行範囲制限方法。
【0074】
項14:UAVの動作を制御するリモートUAV制御デバイスの位置決定デバイスにより当該位置信号を出力するステップをさらに含む、項12乃至13の何れか1項に記載の飛行範囲制限方法。
【0075】
項15:当該制御するステップは、UAVが当該制限空間の近傍または当該制限空間内にあるとき、UAVの動作を制限するステップを含む、項11乃至14の何れか1項に記載の飛行範囲制限方法。
【0076】
項16:当該制限するステップは、UAVが当該制限空間の近傍または当該制限空間内にあるとき、UAVが飛行するのを防ぐステップを含む、項15に記載の飛行範囲制限方法。
【0077】
項17:分析するステップは、UAVの範囲サークルを決定するステップを含み、当該制御するステップは、当該範囲サークルが当該制限空間と干渉するときUAVの動作を制限するステップを含む、項11乃至16の何れか1項に記載の飛行範囲制限方法。
【0078】
項18:当該範囲サークルは、UAVの現在位置またはUAVの動作を制御するリモートUAV制御デバイスの現在位置の一方または両方の周りに集まる、項17に記載の飛行範囲制限方法。
【0079】
項19:当該制限するステップは、UAVが当該制限空間外にあり、当該範囲サークルの少なくとも一部が当該制限空間内にあるとき、削減された範囲でのUAVの動作を許可するステップを含む、項17乃至18の何れか1項に記載の飛行範囲制限方法。
【0080】
項20:飛行制御システムであって、
無人空中ビークル(UAV)と、
UAVと通信するリモートUAV制御デバイスであって、当該リモートUAVはUAVの動作を制御し、UAVおよび当該リモートUAV制御デバイスの一方または両方は、UAVの現在位置を示す位置信号を出力する位置決定デバイスを含む、リモートUAV制御デバイスと、
UAVの飛行範囲を制御するように構成される飛行範囲制限システムと、
を備え、
当該飛行範囲制限システムは、
UAVの技術仕様を示すUAV能力データを格納するUAV能力記憶領域と、制限空間を示す制限空間データを格納する制限空間記憶領域とを含むデータベースと、
当該データベースに通信可能に接続される範囲制限制御ユニットであって、当該範囲制限制御ユニットはUAVの現在位置を示す位置信号を受信し、UAVの現在位置、UAV能力データ、および当該制限空間データに基づいてUAVの飛行範囲を制御し、当該範囲制限制御ユニットは、UAVが当該制限空間の近傍または当該制限空間内にあるときUAVの動作を制限し、当該範囲制限制御ユニットはUAVの範囲サークルを決定し、当該範囲制限制御ユニットは、当該範囲サークルが当該制限空間と干渉するとき、UAVの動作を制限する、範囲制限制御ユニットと、
を備える、
飛行制御システム。
【0081】
上、底、下、中央、横、水平、垂直、前等のような様々な空間的なおよび方向性の用語を使用して本開示の諸実施形態を説明してもよいが、かかる用語は当該図面で示した方位に関して使用されるにすぎないことは理解される。上部が下部であり、逆も成り立ち、水平が垂直(または様々な他の角度または方位)になる等のように、当該方位を反転し、回転し、またはそうでなければ変更してもよい。
【0082】
本明細書で説明する際、タスクまたは動作を実施「するように構成された」構造、限定、または要素は特に、当該タスクまたは動作に対応する方式で構造的に形成され、構築され、または適応される。明確性のためおよび疑義を避けるため、当該タスクまたは動作を単純に修正できるオブジェクトは、本明細書で説明する際にタスクまたは動作を実施「するように構成」されない。
【0083】
上の説明は例示的であることを意図したものであり、限定的ではないことは理解される。例えば、上述の実施形態(および/またはその態様)を互いと関連して使用してもよい。さらに、多くの修正は、特定の状況または材料を、それらの範囲から逸脱せずに本開示の当該様々な実施形態の教示事項に適合させてもよい。明細書で説明した材料の寸法およびタイプは、当該様々な本開示の諸実施形態のパラメータを定義しようとするものであるが、当該実施形態は決して限定的ではなく、例示的な実施形態である。多くの他の実施形態は上の説明を参照すると当業者には明らかであろう。本開示の様々な実施形態の範囲は、したがって、かかるクレームが権利を有する均等物の全範囲に沿って、添付の特許請求の範囲を参照して決定される。添付の特許請求の範囲では、「including」および「in which」という用語は、それぞれの用語「comprising」および「wherein」の英語の均等物として使用される。さらに、「第1の」、「第2の」、および「第3の」等という用語は、ラベルとして使用されるにすぎず、それらのオブジェクトに対する数値的要件を課すものではない。さらに、以下のクレームの限定はミーンズ・プラス・ファンクション形式で書かれておらず、かかるクレーム限定が明示的にさらなる構造のない機能の言及が続く「means for」という句を使用しない限りかつ使用するまで、米国合衆国法典第35巻§112(f)に基づいて解釈されることを意図したものではない。
【0084】
以上の説明では、ベスト・モードを含む本開示の様々な実施形態を開示し、任意のデバイスまたはシステムを生成し使用すること、任意の組み込まれた方法を実施することを含む本開示の様々な実施形態を当業者が実施できるようにするための例を使用した。当該様々な本開示の諸実施形態の当該特許可能な範囲はクレームにより定義され、当業者に想到する他の例を含んでもよい。かかる他の例は、当該例はクレームの文字通りの言葉と異ならない構造的要素を有する場合、または、当該例がクレームの文字通りの言葉から重要でない差分を有する均等な構造的要素を含む場合、クレームの範囲内にある。