(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0020】
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
【0021】
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
【0022】
遊技盤2の所定位置(
図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
【0023】
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
【0024】
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
【0025】
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
【0026】
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
【0027】
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
【0028】
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
【0029】
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
【0030】
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
【0031】
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
【0032】
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(
図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
【0033】
遊技盤2の所定位置(
図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
【0034】
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(
図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
【0035】
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
【0036】
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
【0037】
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
【0038】
遊技盤2の所定位置(
図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
【0039】
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
【0040】
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
【0041】
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
【0042】
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
【0043】
遊技盤2の所定位置(
図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
【0044】
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
【0045】
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
【0046】
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(
図2参照)により検出される。
【0047】
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(
図2参照)により検出される。
【0048】
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
【0049】
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
【0050】
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
【0051】
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
【0052】
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
【0053】
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
【0054】
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
【0055】
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
【0056】
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
【0057】
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
【0058】
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
【0059】
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
【0060】
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
【0061】
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
【0062】
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
【0063】
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
【0064】
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
【0065】
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
【0066】
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
【0067】
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
【0068】
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
【0069】
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
【0070】
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
【0071】
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
【0072】
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
【0073】
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
【0074】
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
【0075】
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
【0076】
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
【0077】
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
【0078】
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
【0079】
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
【0080】
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば
図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
【0081】
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
【0082】
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
【0083】
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
【0084】
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
【0085】
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
【0086】
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
【0087】
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
【0088】
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
【0089】
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
【0090】
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
【0091】
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
【0092】
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
【0093】
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
【0094】
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
【0095】
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
【0096】
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
【0097】
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
【0098】
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
【0099】
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
【0100】
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
【0101】
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
【0102】
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。
図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
【0103】
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
【0104】
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
【0105】
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
【0106】
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
【0107】
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
【0108】
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
【0109】
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
【0110】
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
【0111】
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
【0112】
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、
図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
【0113】
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
【0114】
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
【0115】
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
【0116】
図5は、特別図柄プロセス処理として、
図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
【0117】
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、
図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
【0118】
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
【0119】
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特
図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
【0120】
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
【0121】
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
【0122】
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
【0123】
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
【0124】
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
【0125】
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
【0126】
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
【0127】
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
【0128】
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
【0129】
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
【0130】
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
【0131】
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
【0132】
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、
図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。
図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
【0133】
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
【0134】
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
【0135】
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
【0136】
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
【0137】
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
【0138】
図7は、演出制御プロセス処理として、
図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
【0139】
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
【0140】
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
【0141】
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
【0142】
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
【0143】
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
【0144】
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
【0145】
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
【0146】
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
【0147】
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
【0148】
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
【0149】
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
【0150】
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
【0151】
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
【0152】
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
【0153】
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
【0154】
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
【0155】
(特徴部109IWに関する説明)
以下、本実施の形態の特徴部109IWについて説明する。
【0156】
(特別図柄プロセス処理で送信設定される演出制御コマンド)
図8−1は、特別図柄プロセス処理で送信設定される主な演出制御コマンドの一例を示す図である。なお、以下の「(H)」は16進数であることを示す。
図8−1(A)に示すように、本実施の形態では、演出制御コマンドとして、変動パターン指定コマンド81XX(H)、表示結果指定コマンド8CXX(H)、図柄確定指定コマンド8F00(H)、当り開始指定コマンドA0XX(H)、当り終了指定コマンドA3XX(H)、第1始動入賞指定コマンドB100(H)、第2始動入賞指定コマンドB200(H)、大入賞口入賞指定コマンドB300(H)が設けられている。「XX」はEXTデータである。
図8−1(B)に示すように、表示結果指定コマンド8CXX(H)の「XX」には、可変表示結果に対応する数値が設定される(例えば、「ハズレ」なら「00」、「非確変大当り」なら「01」、「非確変大当り(昇格演出失敗)」なら「02」、「確変大当り」なら「03」、「確変大当り(昇格演出成功)」なら「04」など)。
【0157】
(変動パターンの構成例)
図8−2は、本実施の形態のパチンコ遊技機1における変動パターンやリーチの種類を説明するための図である。
図8−2に示すように、本実施の形態では、ハズレ時変動パターンとして、PA1−1、PA2−1、PA3−2〜PA3−4が設けられている。大当り時変動パターンとして、B3−2〜PB3−4が設けられている。PA1−1、PA2−1は、非リーチを指定する変動パターンである。PA2−1は、特図変動時間(特図ゲームの実行期間)が通常(PA1−1)よりも短くなっている時短用(短縮有り)の変動パターンである。PA3−2、PB3−2は、ノーマルリーチの実行(スーパーリーチへの発展無し)を指定し、PA3−3、PB3−3は、スーパーリーチA(ノーマルリーチから発展する。)の実行を指定し、PA3−4、PB3−4は、スーパーリーチB(ノーマルリーチから発展する。)の実行を指定する変動パターンである。
【0158】
本実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチA,Bといったリーチ演出が実行されるようになっている。この実施の形態では、リーチ演出は、大当り状態に制御されることを示唆する示唆演出とも称される。各リーチが実行されたときの信頼度(大当り信頼度。すなわち大当りとなる割合)は、ノーマルリーチ<スーパーリーチA<スーパーリーチBの順番に高くなっている。例えば、表示結果が大当りの場合とハズレの場合とで、変動パターンの選択割合を異ならせることにより、各リーチ演出の信頼度を異ならせることができる。
【0159】
本実施の形態では、スーパーリーチはノーマルリーチを経由して実行されるようになっている。また、スーパーリーチのリーチ演出中に、より信頼度の高いリーチに発展(昇格)する発展演出が実行される場合がある。
図8−2に示す変動パターンPA3−3〜PA3−4等、変動パターンPB3−3〜PB3−4等が、発展演出が実行されることに対応した変動パターンとなっている。
【0160】
(コマンド解析処理)
コマンド解析処理(ステップS75)では、演出制御コマンド受信用バッファに格納されている受信コマンド(演出制御基板12が受信した演出制御コマンド)を解析し(例えば、MODEデータを確認する)、当該受信コマンドがどの演出制御コマンドであるかを特定し、特定した演出制御コマンドに応じた処理を行う。
【0161】
図8−3は、コマンド解析処理にて実行される処理内容の一例を示す説明図である。
図8−3には、コマンド解析処理による解析によって特定された演出制御コマンドと、その演出制御コマンドに対応してコマンド解析処理にて行われる処理内容と、の関係が示されている。図中における各フラグ、各格納領域は、RAM122に設けられる。フラグについて「セット」とは、当該フラグをオン状態にすることである。各フラグの状態や各格納領域に格納されたコマンドは、適宜のタイミングでリセットや消去されるようにすればよい。特図保留記憶数の加算指定コマンドや特図保留記憶数の減算指定コマンドを受信したときには、それに応じての保留表示画像の数を増減させてもよい。
【0162】
(可変表示開始設定処理)
図8−4は、可変表示開始設定処理として、ステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図8−4に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の可変表示結果としての確定飾り図柄となる最終停止図柄などを決定する(ステップS321)。ステップS321の処理として、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドで示された変動パターンや、可変表示結果通知コマンドで示された可変表示結果といった、可変表示内容に基づいて、最終停止図柄を決定する。一例として、変動パターンや可変表示結果の組合せに応じた可変表示内容には、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「非確変(大当り)」、「確変(大当り)」があればよい。
【0163】
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならずに、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」の場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に、リーチハズレ組合せの確定飾り図柄が停止表示されて、可変表示結果が「ハズレ」となる。可変表示内容が「非確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が時短状態となる。可変表示内容が「確変(大当り)」の場合には、可変表示結果が「大当り」となり、大当り遊技状態の終了後における遊技状態が確変状態となる。
【0164】
可変表示内容が「非リーチ(ハズレ)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて異なる(不一致の)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
【0165】
可変表示内容が「リーチ(ハズレ)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。さらに、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の画面上における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算または減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分(図柄差)を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
【0166】
可変表示内容が「非確変(大当り)」や「確変(大当り)」である場合に、演出制御用CPU120は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の(一致する)飾り図柄を最終停止図柄に決定する。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、可変表示内容が「非確変(大当り)」と「確変(大当り)」のいずれであるかや、大当り中昇格演出が実行されるか否かなどに応じて、通常図柄(例えば偶数を示す飾り図柄)と確変図柄(例えば奇数を示す飾り図柄)のいずれを確定飾り図柄とするかが決定されればよい。大当り中昇格演出は、画像表示装置5において大当りを想起させるが確変状態を想起させないような飾り図柄の組合せ(非確変大当り組合せ)が一旦は停止表示されてから、大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に確変状態となるか否かを報知する演出である。
【0167】
具体的な一例として、可変表示内容が「非確変(大当り)」である場合には、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。また、可変表示内容が「確変(大当り)」で大当り中昇格演出を実行しないと決定されたときには、複数種類の確変図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これに対して、可変表示内容が「確変(大当り)」であっても大当り中昇格演出を実行すると決定されたときには、複数種類の通常図柄のうちから、確定飾り図柄となるものを決定する。これにより、確定飾り図柄として確変図柄が揃って導出表示されたにもかかわらず、大当り中昇格演出が実行されてしまうことを防止して、遊技者に不信感を与えないようにすればよい。
【0168】
なお、ステップS321の処理では、可変表示内容が「非確変(大当り)」または「確変(大当り)」である場合に、再抽選演出や大当り中昇格演出といった確変昇格演出を実行するか否かが決定されてもよい。再抽選演出では、飾り図柄の可変表示中に同一の通常図柄からなる非確変大当り組合せの飾り図柄が一旦表示されることによって、確変状態に制御されることを一旦は認識困難または認識不能とし、飾り図柄を再び可変表示(再変動)させて同一の確変図柄からなる確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることによって確変状態に制御されることを遊技者が認識可能に報知できる。なお、再抽選演出にて飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せの飾り図柄が停止表示されることにより、確変状態に制御されることを報知しない場合もある。ステップS321の処理にて再抽選演出を実行すると決定された場合には、再抽選演出の実行前に仮停止表示する飾り図柄の組合せなどを決定すればよい。
【0169】
ステップS321の処理における最終停止図柄などの決定に続いて、遊技者の動作が検出されたときに演出を進行させることが可能な動作演出(例えば、ボタン演出など)の実行設定を行う動作演出設定処理(
図8−5)が実行される(ステップS322)。この実施の形態では、動作演出は、ノーマルリーチからスーパーリーチへの発展を示唆するスーパーリーチ発展演出の一例であるボタン演出として実現されている。
【0170】
ステップS322の動作演出設定処理に続いて、リーチ演出の実行設定を行うリーチ演出設定処理が実行される(ステップS323)。リーチ演出設定処理では、リーチ演出(例えばスーパーリーチにおけるリーチ演出やノーマルリーチにおけるリーチ演出など)の実行設定が行われる。
【0171】
詳しくは、リーチ演出設定処理では、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに基づいて、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態にはならない「非リーチ」であるか否かを判定する。「非リーチ」である場合には、そのままリーチ演出設定処理を終了する。これに対し、「非リーチ」以外である場合には、変動パターンに応じたリーチ演出の設定を行ってから、リーチ演出設定処理を終了する。
【0172】
その後、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS324)。例えば、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドで示された変動パターンなどに対応して、複数用意された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)のいずれかを選択し、使用パターンとしてセットする。
【0173】
ステップS324の処理に続いて、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域(演出制御タイマ設定部など)に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS325)。そして、画像表示装置5の画面上にて飾り図柄などの変動を開始させるための設定を行う(ステップS326)。このときには、例えばステップS324の処理にて決定された演出制御パターン(特図変動時演出制御パターン)に含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDPに対して伝送させることなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。
【0174】
ステップS326の処理を実行した後には、飾り図柄の可変表示が開始されることに対応して、第1保留表示や第2保留表示といった、保留表示などを更新するための設定を行う(ステップS327)。
【0175】
ステップS327の処理により保留表示などを更新した後には、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS328)、可変表示開始設定処理を終了する。
【0176】
(動作演出設定処理)
図8−5は、可変表示開始設定処理のステップS322にて実行される動作演出設定処理の一例を示すフローチャートである。
図8−5に示す動作演出設定処理では、まず、演出制御用CPU120は、主基板11からの変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに基づいて、動作演出の有無及び演出態様を決定する(ステップ109IWS001)。詳しくは、ステップ109IWS001の処理では、演出制御用CPU120は、動作演出決定用乱数を示す数値データを抽出するとともに、この抽出した数値データと
図8−6(A)に示す動作演出決定用テーブルとを用いて、動作演出を実行するか否かを決定する。
【0177】
図8−6(A)に示すように、ノーマルリーチの変動パターン(変動パターンPA3−2または変動パターンPB3−2)の場合には、「実行なし」が90%、「実行あり」で「第1演出態様(操作検出時に発展表示「・・・」を表示)」が10%の確率で決定され、「実行あり」で「第2演出態様(操作検出時に発展表示「CHANCE!」を表示)」が0%の確率で決定され、「実行あり」で「第3演出態様(操作検出時に発展表示「激熱」を表示)」が0%の確率で決定される。また、スーパーリーチB(ハズレ)の変動パターンPA3−4の場合は、「実行なし」が10%、「実行あり」で「第1演出態様(操作検出時に発展表示「・・・」を表示)」が0%の確率で決定され、「実行あり」で「第2演出態様(操作検出時に発展表示「CHANCE!」を表示)」が60%の確率で決定され、「実行あり」で「第3演出態様(操作検出時に発展表示「激熱」を表示)」が30%の確率で決定される。また、スーパーリーチB(大当り)の変動パターンPB3−4の場合は、「実行なし」が5%、「実行あり」で「第1演出態様(操作検出時に発展表示「・・・」を表示)」が0%の確率で決定され、「実行あり」で「第2演出態様(操作検出時に発展表示「CHANCE!」を表示)」が35%の確率で決定され、「実行あり」で「第3演出態様(操作検出時に発展表示「激熱」を表示)」が60%の確率で決定される。
【0178】
本実施の形態では、動作演出において操作検出時(または操作有効期間終了時)に発展表示が表示された後に、スーパーリーチ演出に発展するか否かが示される。スーパーリーチ演出に発展する場合には、スーパーリーチ演出が開始され、発展しない場合には、ハズレ図柄が導出表示される(
図8−10参照)。
【0179】
図8−6(A)では、ノーマルリーチよりもスーパーリーチBの場合、スーパーリーチB(ハズレ)よりもスーパーリーチB(大当り)の場合に、動作演出「実行あり」と決定される割合が高くなるように設定されている。このような構成により、動作演出の有無により、スーパーリーチBに発展することや、大当りとなることに期待を持たせることができる。また、
図8−6(A)に示すように、第3演出態様>第2演出態様>第1演出態様の順に、大当り信頼度が高くなるように設定されている。このような構成により、演出態様ごとに大当り信頼度を異ならせ、いずれの演出態様により動作演出が実行されるかに注目させることができる。
【0180】
なお、動作演出は、スーパーリーチBの変動パターンの場合に実行可能となっているが、これに限らず、スーパーリーチBの変動パターンや擬似連変動を有するスーパーリーチ等の他の変動パターンの場合にも実行可能としてもよい。例えば、擬似連変動の回数が多いほど期待度が高くなるような決定割合(例えば、擬似連変動の回数が多いほど動作演出が実行され易くなるような決定割合など)にしてもよい。大当りか否かと擬似連変動の回数とに応じて決定割合を異なるように設定すればよい。
【0181】
ステップS502の処理の後、動作演出が有りに決定されたか否かを判定する(ステップ109IWS002)。動作演出が有りに決定された場合(ステップ109IWS002;Yes)には、動作演出の実行有りを示す動作演出フラグをオン状態にセットする(ステップ109IWS003)。
【0182】
次いで、演出制御用CPU120は、操作促進演出に対応する期間示唆演出の態様を決定する(ステップ109IWS004)。そして、演出制御用CPU120は、動作演出、操作促進演出および期間示唆演出に関する設定を保存し(ステップ109IWS005)、動作演出設定処理を終了する。
【0183】
本実施の形態では、動作演出を実行する場合には、遊技者にプッシュボタン31Bの操作を促す操作促進演出(例えば、画像表示装置5において操作促進表示を表示する)を実行する。そして、操作促進演出に対応して、プッシュボタン31Bの操作有効期間を示唆する期間示唆演出を実行する。本実施の形態では、複数の演出態様のいずれかにより期間示唆演出を実行可能である。
【0184】
ステップ109IWS004の処理では、演出制御用CPU120は、期間示唆演出決定用乱数を示す数値データを抽出するとともに、この抽出した数値データと
図8−6(B)に示す期間示唆演出決定用テーブルとを用いて、期間示唆演出の演出態様を決定する。
【0185】
図8−6(B)に示すように、ノーマルリーチの変動パターン(変動パターンPA3−2または変動パターンPB3−2)の場合には、「第1演出態様(有効期間バー表示により示唆)」が80%の確率で決定され、「第2演出態様(可動体の第1動作態様により示唆)」が20%の確率で決定され、「第3演出態様(可動体の第2動作態様により示唆)」が0%の確率で決定される。また、スーパーリーチB(ハズレ)の変動パターンPA3−4の場合は、「第1演出態様(有効期間バー表示により示唆)」が20%の確率で決定され、「第2演出態様(可動体の第1動作態様により示唆)」が50%の確率で決定され、「第3演出態様(可動体の第2動作態様により示唆)」が30%の確率で決定される。また、スーパーリーチB(大当り)の変動パターンPB3−4の場合は、「第1演出態様(有効期間バー表示により示唆)」が0%の確率で決定され、「第2演出態様(可動体の第1動作態様により示唆)」が40%の確率で決定され、「第3演出態様(可動体の第2動作態様により示唆)」が60%の確率で決定される。
【0186】
図8−6(B)に示すように、本実施の形態では、遊技者に対してプッシュボタン31Bの操作有効期間を、画像表示装置5に有効期間バー表示を表示することにより示唆する第1演出態様と、可動体32の動作態様により示唆する第2演出態様および第3演出態様とにより、期間示唆演出を実行可能である。
【0187】
図8−6(C)は、操作促進演出および期間示唆演出の具体例を示す説明図である。
図8−6(C)に示すように、本実施の形態では、操作促進演出により画像表示装置5に操作促進表示が表示される。そして、操作促進演出に対応する期間示唆演出が第1演出態様により実行されると、画像表示装置5に有効期間バー表示が表示される。一方、操作促進演出に対応する期間示唆演出が第2演出態様および第3演出態様のいずれかにより実行されると、可動体を動作させる制御が行われる。また、第2演出態様では、可動体の動作時に、可動体32に搭載された装飾用発光体109IW001が青色に発光し、第3演出態様では、装飾用発光体109IW001が赤色に発光するように制御される。
【0188】
本実施の形態では、画像表示装置5の上部に、下方向(画像表示装置5の画面上、つまり遊技者から見て画像表示装置5の画面の手前)に移動可能に構成された可動体32が設けられている(
図8−9、
図8−10参照)。可動体32は、可動体32を駆動する駆動回路により、
図8−9(A)に示す画像表示装置5の上部の初期位置から、画像表示装置5の表示領域の一部(より具体的には、操作促進表示が表示される領域)に重なる重畳位置(
図8−10(E1)参照)へ下方向に移動可能である。
【0189】
本実施の形態では、第2演出態様および第3演出態様の期間示唆演出では、可動体32を初期位置から重畳位置に移動させる制御が行われる。可動体32を初期位置から重畳位置に移動させる制御が行われると、徐々に操作促進表示が視認可能な状態から視認困難な状態となる(
図8−9、
図8−10参照)。そして、プッシュボタン31Bの操作有効期間が終了するタイミングで、可動体32が重畳位置に達し、操作促進表示が視認不可となるように制御される(
図8−10(E1)参照)。このような演出により、操作有効期間が終了したことを分かりやすくすることができるとともに、操作有効期間が終了するまでの期間を示唆することができ、演出の興趣を向上させることができる。また、可動体32の動作により操作促進表示が徐々に視認困難な状態となるため、視認困難となる前に遊技者の操作を効果的に促すことができ、演出の興趣を向上させることができる。
【0190】
図8−6(B)の期間示唆演出決定テーブルでは、ノーマルリーチよりもスーパーリーチBの場合、スーパーリーチB(ハズレ)よりもスーパーリーチB(大当り)の場合に、有効期間バー表示を行う演出態様である「第1演出態様」よりも、可動体を動作させる演出態様である「第2演出態様」および「第3演出態様」と決定される割合が高くなるように設定されている。このような構成により、有効期間バー表示により操作有効期間を示唆する第1演出態様よりも、可動体の動作態様により操作有効期間を示唆する第2演出態様および第3演出態様の方が、スーパーリーチBに発展することや、大当りとなることに期待を持たせることができる。そのため、どのような演出態様により(すなわち、有効期間バー表示と可動体32とのいずれにより)期間示唆演出が実行されるかに注目させることができ、演出の興趣を向上させることができる。
【0191】
また、
図8−6(B)の期間示唆演出決定テーブルでは、可動体の動作態様により操作有効期間を示唆する演出態様において、第3演出態様>第2演出態様の順に、大当り信頼度が高くなるように設定されている。このような構成により、演出の多様性を高めることができるとともに、演出態様ごとに大当り信頼度を異ならせ、どのような演出態様(すなわち、どのような可動体の動作態様)により期間示唆演出が実行されるかに注目させることができる。
【0192】
本実施の形態では、期間示唆演出として、可動体32を動作させる第2演出態様および第3演出態様が設けられているが、このような演出態様に加えて、装飾用発光体109IW001により文字や図形が示されるような演出態様を設けてもよい。また、可動式の表示装置(例えば、サブ液晶装置)を設け、当該表示装置において静止画像や動画像を表示させながら移動させることにより、操作促進表示が徐々に視認困難な状態となる演出態様の期間示唆演出を実行可能としてもよい。また、変形動作可能な可動体を設け、変形動作が進行することにより、操作促進表示が徐々に視認困難な状態となる演出態様の期間示唆演出を実行可能としてもよい。また、複数の可動体を設け、それらが合体するように移動する演出態様や、所定の形を構成するように移動するような演出態様の期間示唆演出を実行可能としてもよい。これらの場合にも、いずれの演出態様であるかに応じて、大当り信頼度を異ならせるようにしてもよい。
【0193】
また、操作促進演出についても、複数種類の演出態様(例えば、画像表示装置5に表示される操作促進表示の大きさや色、形状、動作態様等が異なるものや、スピーカ8L、8Rから出力される演出音が異なるもの等)により実行可能とし、いずれの演出態様であるかに応じて、大当り信頼度を異ならせるようにしてもよいし、操作促進演出の演出態様と期間示唆演出の演出態様との組み合わせに応じて、大当り信頼度を異ならせるようにしてもよい。
【0194】
なお、本実施の形態では、可動体32は、期間示唆演出において用いられるが、他の演出においても用いられるようにしてもよい。例えば、変動表示中に、可動体32を期間示唆演出とは異なる動作態様により動作させる可動体演出(例えば、可動体32を振動させる制御が行われる)を実行可能としてもよい。この場合、例えば、期間示唆演出と可動体演出とを択一的に実行可能とする構成とし、動作演出設定処理において、動作演出を実行しないと決定したときに、
図8−6(D)に示す可動体演出決定テーブルを用いて、可動体演出の実行の有無を決定するようにしてもよい。
【0195】
図8−6(D)に示す可動体演出決定テーブルと、
図8−6(A)に示す動作演出決定テーブルとを比較すると、動作演出は、可変表示内容がスーパーリーチBの場合に実行され、可動体演出は、スーパーリーチBよりも信頼度(大当り信頼度。すなわち大当りとなる割合)が低いスーパーリーチAの場合に実行されるように構成されている。このような構成により、期間示唆演出と可動体演出とで、信頼度(大当り信頼度。すなわち大当りとなる割合)を異ならせ、可動体32の動作態様(すなわち可動体32の動作が期間示唆演出と可動体演出とのいずれであるか)に注目させることができる。
【0196】
(可変表示中処理)
ステップS172の可変表示中処理は、演出プロセスフラグの値が「2」のときに実行される処理である。当該処理は、飾り図柄の可変表示やリーチ演出などを実現するための処理であり、飾り図柄の可変表示の終了タイミングであるかを判定する。当該終了タイミングは演出制御パターンにて規定されていればよい。終了タイミングでないときには、設定されている演出制御パターンに基づいて演出動作制御を行い、本処理を終了する。タイマ割り込みの発生毎に当該演出動作制御が実行されることで、飾り図柄の可変表示やリーチ演出などの実行が実現する。前記終了タイミングと判定したときには、図柄確定指定コマンドの受信があったか否かを判定する。図柄確定指定コマンド受信フラグがオンであれば、当該コマンドの受信があったと判定すればよい。当該コマンドの受信がなければ、本処理を終了する。図柄確定指定コマンドの受信があった場合には、表示制御部123に表示制御指令を伝送させて、最終停止図柄を導出表示させる制御を行う。その後、演出プロセスフラグを「3」に更新して、本処理を終了する。
【0197】
図8−7は、可変表示中処理として、ステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図8−7に示す可変表示中処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御用CPU120は、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値などに基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS341)。一例として、ステップS341の処理では、演出制御プロセスタイマのタイマ値を更新(例えば1減算)し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたときなどに、可変表示時間が経過したと判定すればよい。ステップS341にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS341;No)、演出制御用CPU120は、リーチ演出を実行するためのリーチ演出期間であるか否かを判定する(ステップS342)。リーチ演出期間は、例えば変動パターンに応じて決定された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS342にてリーチ演出期間であると判定されたときには(ステップS342;Yes)、リーチ演出を実行するための制御が行われる(ステップS343)。ステップS343の処理の後には、演出制御用CPU120は、動作演出フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS344)。動作演出フラグがオンである場合には(ステップS344;Yes)、動作演出期間であるか否かを判定する(ステップS345)。動作演出期間である場合には(ステップS345;Yes)、動作演出制御処理が行われる(ステップS346)。
【0198】
ステップS344にて動作演出フラグがオンではないと判定されたときや(ステップS344;No)、ステップS345にて動作演出期間ではないと判定されたときや(ステップS345;No)、ステップS346の処理の後には、演出制御用CPU120は、例えば変動パターンに対応して決定された演出制御パターンにおける設定などに基づいて、その他、飾り図柄の可変表示動作を含めた可変表示中における演出を実行するための制御が行われる(ステップS348)。
【0199】
ステップS341にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS341;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS349)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS349;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。ステップS349にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS349;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS350)。また、ステップS350の処理では、飾り図柄の可変表示における最終停止図柄を導出表示させる。そして、ステップS350の処理の後には、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS351)。そして、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS352)、可変表示中演出処理を終了する。
【0200】
(動作演出制御処理)
図8−8に示す動作演出制御処理では、演出制御用CPU120は、操作促進表示の表示開始を示す表示開始フラグがオンであるか否かを判定する(ステップ109IWS101)。表示開始フラグがオンでない場合には(ステップ109IWS101;No)、操作促進演出として操作促進表示の表示を開始する(ステップ109IWS102)。
【0201】
操作促進表示は、遊技者に対してプッシュボタン31Bの操作を促すための表示であり、この実施の形態ではプッシュボタン31Bを模したボタン画像(ボタン画像109IW002(
図8−9参照)や、ボタン画像109IWG1(
図8−12参照))としている。なお、ボタン画像は、プッシュボタン31Bを模した画像に限らず、プッシュボタン31Bを特定可能な画像であればよく、簡易的な表示、概略的な表示、装飾的な表示、アウトライン表示などとしてもよい。
【0202】
次いで、演出制御用CPU120は、表示開始を示す表示開始フラグをオン状態にセットする(ステップS704)。
【0203】
次いで、演出制御用CPU120は、設定されている期間示唆演出の演出態様が可動体32を動作させる第2演出態様および第3演出態様のいずれかである場合には(ステップ109IWS104;Yes)、設定された演出態様に従って、可動体32を発光させるとともに、重畳位置に移動させる制御を開始する(ステップ109IWS105)。一方、設定されている期間示唆演出の演出態様が有効期間バー表示を表示する第1演出態様である場合には、画像表示装置5に有効期間バー表示を表示する制御を行う(ステップ109IWS106)。
【0204】
有効期間バー表示は、遊技者に対してプッシュボタン31Bの操作有効期間を知らせるための表示であり、この実施の形態では全有効期間に対して残りの有効期間を逐次に表示可能な操作有効期間表示画像(操作有効期間表示画像109IWG003(
図8−9参照)や操作有効期間表示画像109IWG2(
図8−12(参照))としている。なお、バー表示形式に限らず、カウントダウン表示形式(例えば、有効期間終了までの時間(残時間)をカウントダウン表示するもの)、カウントアップ表示形式(例えば、有効期間終了までの時間をカウントアップ表示するもの)など、種々の形式の有効期間表示であってもよい。
【0205】
ステップS702において表示開始フラグがオンである場合(ステップ109IWS101;Yes)や、ステップ109IWS105またはステップ109IWS106の処理の後には、演出制御用CPU120は、可動体32を動作させる制御、または有効期間バーを更新表示する制御を行う(ステップ109IWS107)。
【0206】
可動体32を動作させる制御については、例えば、全有効期間に対して、現時点での残りの有効期間を示す位置に移動させる。具体的には、
図8−9(B1)〜(E1)に示すように、操作有効期間が開始するときには初期位置に、操作有効期間が半分経過したときには初期位置と重畳位置との中間位置に、操作有効期間が終了するときには重畳位置に位置するように、可動体32を移動させる制御が行われる。有効期間バーについても、例えば、全有効期間に対して、現時点での残りの有効期間を示す表示に更新する。具体的には、
図8−9(B2)〜(D2)に示すように、残りの有効期間を示すハッチング表示部分が時間経過に連れて短くなるように表示が更新される。
【0207】
ステップ109IWS107の処理の後には、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bの操作の有無を判定する(ステップ109IWS108)。プッシュボタン31Bの操作があった場合には(ステップ109IWS108;Yes)、演出制御用CPU120は、可動体32を直ちに重畳位置に移動させる制御、または有効期間バー表示を終了する制御を行う(ステップ109IWS109)。すなわち、期間示唆演出を終了する制御を行う。そして、ステップ109IWS110に移行する。
【0208】
ステップ109IWS108にてプッシュボタン31Bの操作が無いと判定されたときには(ステップ109IWS108;No)、演出制御用CPU120は、操作有効期間の終了タイミングであるか否かを判定する(ステップ109IWS113)。本実施の形態では、可動体32を動作させる期間示唆演出を行っている場合には、操作有効期間の終了タイミングに可動体32が重畳位置に到達するように制御され、有効期間バー表示を表示する期間示唆演出を行っている場合には、操作有効期間の終了タイミングに有効期間バー表示の残りの有効期間を示すハッチング表示部分が無くなるように表示制御される。
【0209】
操作有効期間の終了タイミングであれば、すなわち、可動体32が重畳位置に到達している、または有効期間バー表示の残りの有効期間を示すハッチング表示部分が無くなっていれば、ステップ109IWS110に移行する。
【0210】
ステップ109IWS110では、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、操作促進表示の表示を終了し(ステップ109IWS110)、発展表示を表示する制御を行う(ステップ109IWS111)。ステップ109IWS111では、
図8−10(F1)、
図8−12(G)に示すように、画像表示装置5において、「CHANCE!」という発展表示や、
図8−10(E2)に示すように「・・・」という発展表示を表示する制御が行われる。
【0211】
ステップ109IWS111の処理の後、表示開始フラグと動作演出フラグをオフ状態にリセットし(ステップ109IWS112)、動作演出表示制御を終了する。
【0212】
(動作演出、操作促進演出および期間示唆演出の演出動作例)
図8−9及び
図8−10は、動作演出、操作促進演出および期間示唆演出の演出動作例を示す図である。
図8−9及び
図8−10のうち(A)(B1)(C1)(D1)(E1)(F1)には、動作演出(第2演出態様)、操作促進演出および期間示唆演出(第2演出態様)を実行する場合の演出動作の遷移例が示され、(A)(B2)(C2)(D2)(E2)(F2)には、動作演出(第1演出態様)、操作促進演出および期間示唆演出(第1演出態様)を実行する場合の演出動作の遷移例が示されている。
【0213】
ノーマルリーチまたはスーパーリーチBの変動パターンが実行されて、
図8−9(A)に示すようにノーマルリーチが成立すると、動作演出(第2演出態様)、操作促進演出および期間示唆演出(第2演出態様)の実行が設定されている場合には、
図8−9(B1)に示すように、操作促進表示であるボタン画像109IW002が表示され、操作促進演出が開始される。
【0214】
また、
図8−9及び
図8−10の(B1)(C1)(D1)に示すように、可動体32に搭載された装飾用発光体109IW001が青色に発光するとともに、可動体32が初期位置から重畳位置に移動する制御が行われ、期間示唆演出(第2演出態様)が開始される。本実施の形態では、操作有効期間(例えば、10秒間)の終了タイミングで、可動体32が重畳位置に到達するように制御されるため、可動体32の現在位置によって、重畳位置に到達するまでの残り期間、すなわち操作有効期間の残り期間が示唆されることになる。そして、
図8−10(D1)に示すように、操作有効期間が経過し、可動体32が重畳位置に移動するにつれて、可動体32が操作促進表示であるボタン画像109IW002の一部に重なり、ボタン画像109IW002が視認困難となっていく。そのため、ボタン画像109IW002の視認状態(すなわち視認可能な残り部分)によっても操作有効期間の残り期間が示唆されることになる。
【0215】
ここで、プッシュボタン31Bの操作が検出されると、
図8−10(E1)に示すように、可動体32は直ちに重畳位置に移動し、ボタン画像109IW002が視認不可となる。なお、プッシュボタン31Bの操作が検出されない場合には、操作有効期間の終了タイミングで、可動体32が重畳位置に到達し、ボタン画像109IW002が視認不可となるように制御される。このような演出により、操作有効期間が終了したことを分かりやすくすることができるとともに、操作有効期間が終了するまでの期間を示唆することができ、演出の興趣を向上させることができる。また、可動体32の動作により操作促進表示が徐々に視認困難な状態となるため、視認困難となる前に遊技者の操作を効果的に促すことができ、演出の興趣を向上させることができる。
【0216】
そして、
図8−10(F1)に示すように、「CHANCE!」といった発展表示が表示される。その後、スーパーリーチ演出へ発展する。なお、発展表示が表示された後には、可動体32を初期位置に移動させる制御を行うようにしてもよい。このように制御することにより、可動体32がスーパーリーチ演出の妨げとなってしまうことを防止するとともに、遊技者をスーパーリーチ演出に注目させることができ、演出効果を向上させることができる。
【0217】
動作演出(第1演出態様)、操作促進演出および期間示唆演出(第1演出態様)の実行が設定されている場合には、
図8−9(B2)に示すように、操作促進表示であるボタン画像109IW002が表示され、操作促進演出が開始される。
【0218】
また、
図8−9及び
図8−10の(B2)(C2)(D2)に示すように、有効期間バー表示(操作有効期間表示画像109IW003)は、プッシュボタン31Bの操作が有効である期間を示す画像であって、時間経過に連れて残りの操作有効期間を示唆するように更新表示される。具体的には、
図8−9(B2)(C2)(D2)に示すように、残りの有効期間を示すハッチング表示部分が時間経過に連れて短くなるように表示が更新される。
【0219】
ここで、プッシュボタン31Bの操作が検出されると、
図8−10(E2)に示すように、有効期間バー表示(操作有効期間表示画像109IW003)の表示が終了し、「・・・」という発展表示が表示される。その後、
図8−10(F2)に示すように、スーパーリーチ演出へ発展せず、ハズレ図柄「767」が導出表示される。
【0220】
操作有効期間を可動体の動作態様により示唆する期間示唆演出(第2演出態様および第3演出態様)では、一般的に用いられる有効期間表示(タイムゲージ表示)により示唆する演出よりも、操作有効期間を強調して報知でき、遊技者に対して操作を強く促すことができる。
【0221】
なお、本実施の形態では、可動体の動作態様により操作有効期間を示唆する期間示唆演出(第2演出態様および第3演出態様)と、有効期間バー表示により示唆する期間示唆演出(第1演出態様)とが択一的に実行されるように構成されているが、このような構成に限らず、有効期間バー表示を表示しながら、可動体の動作態様により操作有効期間を示唆するようにしてもよい。
【0222】
また、期間示唆演出(第2演出態様および第3演出態様)では、可動体32が初期位置から重畳位置に移動することにより、残りの操作有効期間が示唆され、プッシュボタン31Bの操作が検出されると、可動体32が直ちに重畳位置に移動するように構成されているが、このような構成に限らず、プッシュボタン31Bで所定の操作(例えば、1回の操作や、連打操作、長押し操作など)が検出されると、可動体32の移動方向が変化し(例えば、初期位置に戻るように移動し)、重畳位置に到達しないように構成してもよい。また、例えば、プッシュボタン31Bで所定の操作(例えば、1回の操作や、連打操作、長押し操作など)が検出されると、スーパーリーチに発展する場合には、可動体32の移動方向が変化し(例えば、初期位置に戻るように移動し)、重畳位置に到達しないように制御され、スーパーリーチに発展しない場合には、可動体32が重畳位置に移動するように制御されるようにしてもよい。
【0223】
上記実施の形態では、遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えば、プッシュボタン31Bなど)と、遊技者の動作を促す促進演出(例えば、操作促進演出)を実行可能であるとともに、遊技者の動作を検出したことに基づいて特別演出(例えば、動作演出)を実行可能な演出制御手段(例えば、演出用制御CPU120がステップS346を実行する部分)と、動作可能な可動物(例えば、可動体32)とを備えている。そして、演出制御手段は、促進演出の実行に対応して、遊技者の動作の検出を有効とする動作有効期間(例えば、操作有効期間)を可動物の動作態様により示唆する期間示唆演出(例えば、期間示唆演出)を実行可能である(例えば、演出用制御CPU120がステップ109IWS105,109IWS107を実行する部分)。そのため、演出の興趣を向上させることができる。
【0224】
また、演出制御手段は、促進演出として遊技者の動作を促す動作促進表示(例えば、操作促進表示。ボタン画像109IW002(
図8−9参照))を表示手段(例えば、画像表示装置5)に表示し、該動作促進表示が視認可能な状態から視認困難な状態となるように可動物を動作させる演出を期間示唆演出として実行可能である(例えば、
図8−9(B1)〜(E1)参照)。そのため、遊技者の動作を効果的に促すことができ、演出の興趣を向上させることができる。
【0225】
また、演出制御手段は、可動物を第1位置(例えば、初期位置)から第2位置(例えば、重畳位置)に移動させる演出を実行可能である(例えば、第2演出態様および第3演出態様による期間示唆演出。
図8−6、
図8−9(B1)〜(E1)参照)。そのため、促進演出が終了したことを分かりやすくすることができる。
【0226】
また、演出制御手段は、複数種類の演出態様(例えば、第1〜第3演出態様)のいずれにより特別演出(例えば、動作演出)が実行されるかに応じて期待度が異なるように特別演出を実行可能である(例えば、
図8−6(A)参照)。そのため、特別演出の演出態様に注目させることができる。
【0227】
また、演出制御手段は、可動物の動作態様が異なる複数種類の期間示唆演出(例えば、第1動作態様(移動+青色発光)、第2動作態様(移動+赤色発光))を実行可能である(例えば、
図8−6(B),(C)参照)。そのため、演出の多様性を高めることができ、演出の興趣を向上させることができる。
【0228】
また、演出制御手段は、促進演出とは異なる態様により可動物を動作させる特定演出(例えば、可動体演出)を実行可能であり、可動物の特定演出が実行されるときと、期間示唆演出が実行されるときとで、期待度が異なる(例えば、
図8−6(D)参照)ようにしてもよい。そのような構成によれば、可動物の動作態様に注目させることができ、演出の興趣を向上させることができる。
【0229】
また、演出制御手段は、期間示唆演出としての第1期間示唆演出(例えば、第1演出態様による期間示唆演出)と、動作有効期間を示唆する動作有効期間表示を表示手段に表示する第2期間示唆演出(例えば、第2演出態様および第3演出態様による期間示唆演出)を実行可能であり、第1期間示唆演出と第2期間示唆演出とで期待度が異なる(例えば、
図8−6(B)参照)。そのため、どのような態様により促進演出が実行されるかに注目させることができ、演出の興趣を向上させることができる。
【0230】
この発明は、上記特徴部109IWで説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態で説明した特徴部分は、全てが必須構成ではなく、適宜省略可能である。
【0231】
本実施の形態では、遊技者の動作を検出可能な検出手段として、プッシュボタン31Bを備えているが、プッシュボタン31Bに替えてスティックコントローラや十字ボタンなどの他の検出手段を備えるようにしてもよいし、スティックコントローラや十字ボタンなどの他の検出手段も備えた複数の検出手段であってもよい。このように他の検出手段を備える場合には、促進報知(促進表示)も各検出手段に対応した態様で前述した実施の形態のように実行すればよい。
【0232】
また、本実施の形態では、検出手段としてプッシュセンサ35Bを用いた例について説明したが、これに限らず、赤外線センサ等の非接触式の検出手段やタッチパネルなどの接触式の検出手段を設け、遊技者の動作を検出するようにしてもよい。
【0233】
(特徴部109IWの変形例1)
上記実施の形態では、動作演出の操作有効期間を、有効期間バー表示や可動体の動作により示唆するように構成されているが、このような構成に代えて、または加えて、操作促進表示の態様により示唆するようにしてもよい。
【0234】
また、動作演出として、
図8−12に示す動作演出(長押し)と、
図8−13に示す動作演出(連打)と、
図8−14に示す動作演出(一撃)との3種類を設けるようにしてもよい。
図8−12に示す動作演出(長押し)は、遊技者がプッシュボタン31Bを所定期間(例えば、演出を進行させる閾値など)に亘って長押ししたときに発展表示が表示される演出である。また、
図8−13に示す動作演出(連打)は、遊技者がプッシュボタン31Bを所定回数(例えば、演出を進行させる閾値など)に亘って連打したときに発展表示が表示される演出である。
図8−14に示す動作演出(一撃)は、遊技者がプッシュボタン31Bを1回操作(押下)したときに発展表示が表示される演出である。
【0235】
図8−11は、変動パターンがスーパーリーチAの場合の動作演出の決定例を示す説明図である。
図8−11に示すように、スーパーリーチA(ハズレ)の変動パターンPA3−3の場合は、「実行なし」が10%、「実行あり」で「動作演出(長押し)パターンPTA−1」が40%の確率で決定され、「実行あり」で「動作演出(連打)パターンPTA−2」が30%の確率で決定され、「実行あり」で「動作演出(一撃)パターンPTA−3」が20%の確率で決定される。これに対して、スーパーリーチA(大当り)の変動パターンPB3−3の場合は、「実行なし」が5%、「実行あり」で「動作演出(長押し)パターンPTA−1」が20%の確率で決定され、「実行あり」で「動作演出(連打)パターンPTA−2」が25%の確率で決定され、「実行あり」で「動作演出(一撃)パターンPTA−3」が50%の確率で決定される。大当りの場合には、ハズレの場合よりも動作演出が実行され易くなっており、動作演出について大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。また、スーパーリーチA(大当り)の変動パターンPB3−3の場合は、スーパーリーチA(ハズレ)の変動パターンPA3−3の場合よりも、「動作演出(一撃)パターンPTA−3」の動作演出が実行され易くなっており、動作演出(一撃)について大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。また、スーパーリーチA(大当り)の変動パターンPB3−3の場合にも、「動作演出(長押し)パターンPTA−1」の動作演出や「動作演出(連打)パターンPTA−2」の動作演出が実行されるため、動作演出(長押し)や動作演出(連打)についても大当りの期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。
【0236】
(動作演出(長押し)の演出動作例)
スーパーリーチAの変動パターンPA3−3またはPB3−3が実行されて、
図8−12(A)に示すようにノーマルリーチが成立すると、動作演出のパターンが「動作演出(長押し)パターンPTA−1」に設定されている場合には、
図8−12(B)に示すように、操作促進表示であるボタン画像109IWG1、有効期間バー表示である操作有効期間表示画像109IWG2及び動作説明表示である「長押し!」の動作説明画像109IWG3が表示され、動作演出(長押し)が開始される。
【0237】
図8−12(B)に示すように、動作演出(長押し)の開始時には、操作促進表示であるボタン画像109IWG1は、第1サイズ(開始時サイズ)で表示されている。第1サイズは、例えば、残り長押し5秒分の大きさに対応している。また、動作説明表示である「長押し!」の動作説明画像109IWG3は、遊技者に対してプッシュボタン31Bの長押しを示唆する表示内容となっている。また、有効期間バー表示(操作有効期間表示画像109IWG2)は、プッシュボタン31Bの操作が有効である期間を示す画像であって、時間経過に連れて残りの操作有効期間を表示されるようになっている。
【0238】
図8−12(C)に示すように、遊技者によるプッシュボタン31Bの1秒間の長押しに対応して、ボタン画像109IWG1が小さくなっている。つまり、プッシュボタン31Bが1秒間の長押しされた分だけボタン画像109IWG1が小さくなっている。言い換えれば、長押し残り4秒分の大きさに縮小している。この実施の形態では、長押し単位時間(例えば1秒間)毎にその分だけボタン画像109IWG1が小さくなるようにしているが、長押し単位時間は、1秒間に限定されず、0.2秒間、0.5秒間などのように長押しと想定可能な任意の値に設定してもよい。なお、操作有効期間表示画像109IWG2は、現時点での残りの操作有効期間を表示している。
【0239】
図8−12(D)に示すように、遊技者によるプッシュボタン31Bのさらなる1秒間の長押しに対応して、ボタン画像109IWG1が小さくなっている。つまり、長押し残り3秒分の大きさに縮小している。また、
図8−12(E)に示すように、遊技者によるプッシュボタン31Bのさらなる1秒間の長押しに対応して、ボタン画像109IWG1が小さくなっている。つまり、長押し残り2秒分の大きさに縮小している。また、
図8−12(F)に示すように、遊技者によるプッシュボタン31Bのさらなる1秒間の長押しに対応して、ボタン画像109IWG1が小さくなっている。つまり、長押し残り1秒分の大きさに縮小している。なお、
図8−12(D)〜(F)に示すように、操作有効期間表示画像109IWG2は、現時点での残りの操作有効期間を表示している。
【0240】
そして、遊技者によるプッシュボタン31Bの累積長押し期間が5秒間に到達すると、ボタン画像109IWG1、操作有効期間表示画像109IWG2及び動作説明画像109IWG3が消去されて、
図8−12(G)に示すように、「CHANCE!」といった発展表示がなされる。そして、この発展表示がなされた後に、スーパーリーチ演出へ発展する。
【0241】
(動作演出(連打)の演出動作例)
スーパーリーチAの変動パターンPA3−3またはPB3−3が実行されて、
図8−13(A)に示すようにノーマルリーチが成立すると、動作演出のパターンが「動作演出(連打)パターンPTA−2」に設定されている場合には、
図8−13(B)に示すように、操作促進表示であるボタン画像109IWG1、有効期間バー表示である操作有効期間表示画像109IWG2及び動作説明表示である「連打!」の動作説明画像109IWG3が表示され、動作演出(連打)が開始される。
【0242】
図8−13(B)に示すように、動作演出(連打)の開始時には、操作促進表示であるボタン画像109IWG1は、第1サイズ(開始時サイズ)で表示されている。第1サイズは、例えば、残り連打回数が20回分の大きさに対応している。また、動作説明表示である「連打!」の動作説明画像109IWG3は、遊技者に対してプッシュボタン31Bの連打を示唆する表示内容となっている。また、有効期間バー表示(操作有効期間表示画像109IWG2)は、プッシュボタン31Bの操作が有効である期間を示す画像であって、時間経過に連れて残りの操作有効期間を表示されるようになっている。この実施の形態では、操作有効期間は例えば10秒間に設定されている。
【0243】
図8−13(C)に示すように、遊技者によるプッシュボタン31Bの5回分の押下(連打)に対応して、ボタン画像109IWG1が小さくなっている。つまり、プッシュボタン31Bが5回分押下された分だけボタン画像109IWG1が小さくなっている。言い換えれば、連打残り15回分の大きさに縮小している。なお、操作有効期間表示画像109IWG2は、現時点での残りの操作有効期間を表示している。
【0244】
図8−13(D)に示すように、遊技者によるプッシュボタン31Bのさらなる5回分の連打に対応して、ボタン画像109IWG1が小さくなっている。つまり、連打残り10回分の大きさに縮小している。また、
図8−13(E)に示すように、遊技者によるプッシュボタン31Bのさらなる5回分の連打に対応して、ボタン画像109IWG1が小さくなっている。つまり、連打残り5回分の大きさに縮小している。また、
図8−13(F)に示すように、遊技者によるプッシュボタン31Bのさらなる4回分の連打に対応して、ボタン画像109IWG1が小さくなっている。つまり、連打残り1回分の大きさに縮小している。なお、
図8−13(D)〜(F)に示すように、操作有効期間表示画像109IWG2は、現時点での残りの操作有効期間を表示している。
【0245】
そして、遊技者によるプッシュボタン31Bの累積連打回数が20回に到達すると、ボタン画像109IWG1、操作有効期間表示画像109IWG2及び動作説明画像109IWG3が消去されて、
図8−13(G)に示すように、「CHANCE!」といった発展表示がなされる。そして、この発展表示がなされた後に、スーパーリーチ演出へ発展する。
【0246】
(動作演出(一撃)の演出動作例)
スーパーリーチAの変動パターンPA3−3またはPB3−3が実行されて、
図8−14(A)に示すようにノーマルリーチが成立すると、動作演出のパターンが「動作演出(一撃)パターンPTA−3」に設定されている場合には、
図8−14(B)に示すように、操作促進表示であるボタン画像109IWG1及び動作説明表示である「一撃!」の動作説明画像109IWG3が表示され、動作演出(一撃)が開始される。
【0247】
図8−14(B)に示すように、動作演出(一撃)の開始時には、操作促進表示であるボタン画像109IWG1は、第1サイズ(開始時サイズ)で表示されている。第1サイズは、例えば、操作有効期間である例えば5秒間に対応する大きさとなっている。また、動作説明表示である「一撃!」の動作説明画像109IWG3は、遊技者に対してプッシュボタン31Bの1回押下を示唆する表示内容となっている。
【0248】
図8−14(C)に示すように、動作演出(一撃)の開始から1秒経過した分だけボタン画像109IWG1が小さくなっている。つまり、ボタン画像109IWG1が残り4秒分の大きさに縮小している。このように、ボタン画像109IWG1の大きさの変化によって操作有効期間が示唆されている。
【0249】
図8−14(D)に示すように、さらに1秒経過すると、その経過した分だけボタン画像109IWG1が小さくなっている。つまり、ボタン画像109IWG1が残り3秒分の大きさに縮小している。また、
図8−14(E)に示すように、さらに1秒経過すると、その経過した分だけボタン画像109IWG1が小さくなっている。つまり、ボタン画像109IWG1が残り2秒分の大きさに縮小している。また、
図8−14(F)に示すように、さらに1秒経過すると、その経過した分だけボタン画像109IWG1が小さくなっている。つまり、ボタン画像109IWG1が残り1秒分の大きさに縮小している。ここでは、例えば、このときに遊技者によりプッシュボタン31Bが押下されたとする。
【0250】
そして、遊技者によるプッシュボタン31Bの押下により、ボタン画像109IWG1及び動作説明画像109IWG3が消去されて、
図8−14(G)に示すように、「CHANCE!」といった発展表示がなされる。なお、「激熱」やこの後に実行されるスーパーリーチの内容を示唆する表示(例えば、タイトル画像など)を表示するようにしてもよい。そして、この発展表示がなされた後に、スーパーリーチ演出へ発展する。
【0251】
上記実施の形態では、促進報知実行手段(例えば、演出制御用CPU120など)は、遊技者の動作期間(例えば、長押しした期間など)を促進報知(ボタン画像109IWG1)の報知態様(例えば表示態様など)により示唆することが可能であるので、遊技演出の興趣を向上させることができる。
【0252】
また、促進報知実行手段は、遊技者の動作回数(例えば、連打した回数など)を促進報知(ボタン画像109IWG1)の報知態様により示唆することが可能であるので、遊技演出の興趣を向上させることができる。
【0253】
また、促進報知であるボタン画像109IWG1は、
図8−12(B)〜(F)に示すように、所定期間(例えば、演出を進行させる閾値など)となるまでに要する遊技者の動作期間を示唆する報知態様(例えば、大きさなど)で実行されるので、所定期間となるまでに必要な動作期間(例えば、要求されている残りの長押し期間など)を把握することができる。
【0254】
また、促進報知であるボタン画像109IWG1は、所定回数(例えば、演出を進行させる閾値など)となるまでに要する遊技者の動作回数を示唆する報知態様(例えば、大きさなど)で実行されるので、所定期間となるまでに必要な動作期間(例えば、要求されている残りの連打回数など)を把握することができる。
【0255】
また、動作演出実行手段は、動作演出として、第1動作演出(例えば、長押し演出など)と、該第1動作演出とは異なる第2動作演出(例えば、連打演出、一撃演出など)とを実行可能であり、促進報知実行手段は、第1動作演出において遊技者の動作期間(例えば、長押しした期間など)を促進報知の報知態様により示唆することが可能である。これにより、遊技演出の興趣を向上させることができる。
【0256】
また、動作演出実行手段は、動作演出として、第1特定動作演出(例えば、連打演出など)と、該第1特定動作演出とは異なる第2特定動作演出(例えば、長押し演出、一撃演出など)とを実行可能であり、促進報知実行手段は、第1動作演出において遊技者の動作回数(例えば、連打した回数など)を促進報知の報知態様により示唆することが可能である。これにより、遊技演出の興趣を向上させることができる。
【0257】
また、促進報知実行手段は、検出手段(プッシュセンサ35B)の検出結果に基づいて促進報知の報知態様(例えば、大きさなど)を変化させることにより遊技者の動作期間を示唆することが可能であり、前記促進報知の実行とともに動作説明表示(例えば、「長押し!」など)を実行可能であり、該動作説明表示の表示態様(例えば、大きさ、内容など)は変化しない。これにより、動作説明表示の表示態様は変化しないため、促進報知の報知態様が変化しても遊技者の動作を促すことができる。
【0258】
また、促進報知実行手段は、検出手段(プッシュセンサ35B)の検出結果に基づいて促進報知の報知態様(例えば、大きさなど)を変化させることにより遊技者の動作回数を示唆することが可能であり、促進報知の実行とともに動作説明表示(例えば、「連打!」など)を実行可能であり、該動作説明表示の表示態様(例えば、大きさ、内容など)は変化しない。これにより、動作説明表示の表示態様は変化しないため、促進報知の報知態様が変化しても遊技者の動作を促すことができる。
【0259】
また、検出手段(プッシュセンサ35B)により遊技者の動作が検出される前と、検出された後とで促進報知の視認性が異なる(例えば、ボタン画像が第1大きさ(例えば開始時サイズなど)から第2大きさ(最終サイズとなるまでの途中サイズや、最終サイズなど)に変化することなど)ので、遊技演出の興趣を向上させることができる。
【0260】
また、検出手段(プッシュセンサ35B)により遊技者の動作が検出される前と、検出された後とで促進報知の視認性が異なる(例えば、ボタン画像が第1大きさ(例えば開始時サイズなど)から第2大きさ(最終サイズとなるまでの途中サイズや、最終サイズなど)に変化することなど)ので、遊技演出の興趣を向上させることができる。
【0261】
なお、促進報知実行手段は、遊技者の動作が検出されていないことを報知する第1態様(例えば、ボタン画像109IWG1のボタン部分が凹んでいない態様など)と、遊技者の動作が検出されていることを報知する第2態様(例えば、ボタン画像109IWG1のボタン部分が凹んでいる態様など)とで促進報知を実行可能としてもよい。これによれば、遊技者の動作が検出されているか否かを把握することができる。また、操作前は、ボタン画像109IWG1が凸状態で揺動し、操作後は揺動しないとしてもよいし、また、操作前は、ボタン画像109IWG1が揺動せず、操作後に揺動するとしてもよいし、動作説明表示の表示態様を操作前後で変化させてもよい(例えば、操作前は「押せ」を操作後に「長押し」のように変化させるなど)。
【0262】
また、促進報知実行手段は、動作有効期間を促進報知(ボタン画像109IWG1)の報知態様により示唆することが可能であるので、遊技演出の興趣を向上させることができる。
【0263】
また、促進報知は、作有効期間の長さを示唆する報知態様(例えば、大きさなど)で実行されるので、動作有効期間を把握することができる。
【0264】
また、動作演出実行手段は、前記動作演出として、第1種動作演出(例えば、一撃演出など)と、該第1種動作演出とは異なる第2種動作演出(例えば、長押し演出、連打演出など)とを実行可能であり、促進報知実行手段は、第1種動作演出において動作有効期間を促進報知の報知態様により示唆することが可能であるので、遊技演出の興趣を向上させることができる。
【0265】
また、促進報知実行手段は、促進報知の報知態様(例えば、大きさなど)を変化させることにより動作有効期間を示唆することが可能であり、促進報知の実行とともに動作説明表示(例えば、「押せ!」など)を実行可能であり、該動作説明表示の表示態様(例えば、大きさ、内容など)は変化しない。よって、動作説明表示の表示態様は変化しないため、促進報知の報知態様が変化しても遊技者の動作を促すことができる。
【0266】
また、促進報知実行手段は、促進報知の報知態様(例えば、大きさなど)を変化させることにより動作有効期間を示唆することが可能であり、変化前の促進報知の報知態様と、変化後の促進報知の報知態様とで視認性が異なる(例えば、ボタン画像109IWG1が第1大きさから第2大きさに変化することなど)ので、遊技演出の興趣を向上させることができる。
【0267】
(特徴部109IWの変形例2)
図8−12〜
図8−14に示す例では、動作演出において、操作促進演出により表示される操作促進表示(ボタン画像109IWG1)が開始時サイズから最終サイズへと縮小する報知態様としているが、例えば、
図8−15及び
図8−16に示すように、動作演出においてボタン画像109IWG1に作用する作用演出を含む構成としてもよい。
図8−15(A)は、リーチになった場面(109IWT2)である。
図8−15(B)は、スーパーリーチになった場面(109IWT3)である。
図8−15(C)は、ボタン画像である小ボタン(白)画像109IWD1の表示が開始された場面(109IWT4)である。非有効期間(109IWT4〜109IWT11)であるため、
図8−15(C)では、小ボタン(白)画像109IWD1に重畳して規制線画像109IWKが表示されている。
【0268】
図8−15(D)は、タイミング1における変化等(変化無、弱変化、中変化、強変化)に対応するボタン等作用演出の実行が開始される場面(109IWT5)である。変形例2ではタイミング1における変化等に対応するボタン等作用演出は実行されないため、
図8−15(D)では、
図8−15(C)と同様の表示(キャラ109IWC1、キャラ109IWC2の動作を除く)となっている。
図8−15(E)は、タイミング1における変化等が行われる場面(109IWT6)である。変形例2ではタイミング1における変化はないため、
図8−15(E)では、
図8−15(D)と同様の表示(キャラ109IWC1、キャラ109IWC2の動作を除く)となっている。
【0269】
図8−15(F)は、タイミング2における変化等(変化無、弱変化、中変化、強変化)に対応するボタン等作用演出の実行が開始される場面(109IWT7)である。変形例2ではタイミング2における変化等に対応するボタン等作用演出は実行されないため、
図8−15(F)では、
図8−15(E)と同様の表示(キャラ109IWC1、キャラ109IWC2の動作を除く)となっている。
図8−16(G)は、タイミング2における変化等が行われる場面(109IWT8)である。変形例2ではタイミング2において弱変化となるため、
図8−16(G)では、小ボタン(白)画像109IWD1が大ボタン(白)画像109IWD2に変化(1段階変化)している。非有効期間(109IWT4〜109IWT11)であるため、
図8−16(G)では、大ボタン(白)画像109IWD2に重畳して規制線画像109IWKが表示されている。
【0270】
図8−16(H)は、タイミング3における変化等(変化無、弱変化、中変化、強変化)に対応するボタン等作用演出の実行が開始される場面(109IWT9)である。変形例2ではタイミング3における変化等に対応するボタン等作用演出として作用演出(キャラ登場)が実行されるため、
図8−16(H)では、作用演出としてキャラクタが祈る画像109IWJS1が表示されている。
図8−16(I)は、タイミング3における変化等が行われる場面(109IWT10)である。変形例2ではタイミング3において弱変化となるため、
図8−16(I)では、大ボタン(白)画像109IWD2が大ボタン(赤)画像109IWD3に変化(1段階変化)している。非有効期間(109IWT4〜109IWT11)であるため、
図8−16(I)では、大ボタン(赤)画像109IWD3に重畳して規制線画像109IWKが表示されている。また、
図8−16(I)では、キャラクタが喜ぶ画像109IWJS2も表示されている。なお、
図8−16(I)において、大ボタン(赤)画像109IWD3ではなく他の操作手段の画像(例えば、スティックコントローラを模した画像など)に変化(2段階変化)するようにしてもよい。この場合は、後述する
図8−16(J)、
図8−16(K)において、他の操作手段の画像(例えば、スティックコントローラを模した画像など)が表示され、
図8−16(K)において、前述の実施の形態の動作演出を実行するようにしてもよい。つまり、
図8−16(K)において、スティックコントローラを模した画像と操作有効期間表示画像109IWG2と動作説明画像109IWG3とが表示されるようにしてもよい。
【0271】
図8−16(J)は、大ボタン(赤)画像109IWD3に対応する操作(プッシュボタン31Bの操作)が有効になった場面(109IWT11)である。有効期間(109IWT11〜109IWT13)となったため、
図8−16(J)では、規制線画像109IWKが表示されていない。
図8−16(K)は、
図8−16(J)の直後の場面(109IWT12)である。遊技者にプッシュボタン31Bの操作を促すため、
図8−16(J)では表示領域の右下に表示していた大ボタン(赤)画像109IWD3を、
図8−16(K)では大ボタン(赤)画像109IWD3Uとして表示領域の中央部に大きく表示している。この
図8−16(K)において、前述の実施の形態の動作演出を実行するようにしてもよい。つまり、
図8−16(K)において、ボタン画像109IWG1と操作有効期間表示画像109IWG2と動作説明画像109IWG3とが表示されるようにしてもよい。
【0272】
図8−16(L)は、有効期間中(109IWT11〜109IWT13)に遊技者がプッシュボタン31Bを操作した場合の操作があったときの場面、又は、有効期間中(109IWT11〜109IWT13)に遊技者がプッシュボタン31Bを操作しなかった場合の有効期間が終了したときの場面(109IWT13)である。変形例2では、大当りとなるため、味方キャラであるキャラ109IWC1が勝利している。つまり、大ボタン(赤)画像109IWD3(大ボタン(赤)画像109IWD3U)に対応する操作(プッシュボタン31Bの操作)の結果として、勝敗(キャラ109IWC1の勝利)を報知している。なお、
図8−16(L)では、遊技者がプッシュボタン31Bを操作しなかった場合として、109IWT13と記載している。他図でも同様である。
図8−16(M)は、可変表示が終了する場面(109IWT14)である。なお、
図8−16(M)の直後にはファンファーレ演出が実行される。なお、変形例2では、スーパーリーチ演出において動作演出を実行しているが、ノーマルリーチ成立後のリーチ発展演出として、作用演出を含む動作演出を実行するようにしてもよい。
【0273】
図8−15、
図8−16に示す例においては、複数種類の操作促進表示を表示可能であるが、いずれの種類であるかに応じて、大当り期待度が異なるようにしてもよい。具体的には、大ボタン(赤)画像109IWD3>大ボタン(白)画像109IWD2>小ボタン(白)画像109IWD1の順に大当り期待度が高くなるようにしてもよい。例えば、変動パターンや変動表示結果に応じて、異なる割合により操作促進表示が最終的にいずれの種類によって表示されるかを決定することにより実現することができる。このような構成によれば、
図8−15、
図8−16に示すように、操作促進表示を複数回変化させること、すなわち、より大当り期待度が高い種類に段階的に変化させることができ、興趣を向上させることができる。
【0274】
また、操作促進表示の種類に応じて大当り期待度が異なる場合には、
図8−15、
図8−16に示す例では、検出手段(例えば、プッシュセンサ35B)による検出の非有効期間(例えば、
図8−15(C)〜
図8−16(I)に示したT4〜T10等)において、第1操作促進表示(例えば、大ボタン(白)画像109IWD2)を表示した後に作用演出(例えば、キャラクタ登場)が実行されることによって、当該第1操作促進表示をより有利度が高い第2操作促進表示(例えば、大ボタン(赤)画像109IWD3)に変化させ(例えば、
図8−16(G)に示すように大ボタン(白)画像109IWD2を表示した後、
図8−16(H)や
図8−16(I)に示すように、大ボタン(白)画像109IWD2に作用するキャラクタが祈る画像109IWJS1やキャラクタが喜ぶ画像109IWJS2を表示する作用演出が実行されることにより、
図8−16(I)に示すように、大ボタン(赤)画像109IWD3に変化させ)、検出手段による検出の有効期間(例えば、
図8−16(J)に示したT11〜T12等)において、第2操作促進表示(例えば、
図8−16(J),(K)に示すように大ボタン(赤)画像109IWD3(大ボタン(赤)画像109IWD3U))を用いた動作演出(例えば、
図8−16(K)に示すように操作を促して
図8−16(L)に示したように結果を報知する演出等)が実行されることになる。このような構成により、検出手段の有効期間前の期待感を高めることができる。
【0275】
また、作用演出についても、複数種類の演出態様のいずれかにより実行可能とし、いずれの演出態様により作用演出が実行されるかに応じて、操作促進表示がいずれの種類に変化するかの割合が異なるようにしてもよい。また、演出後に操作促進表示が変化するパターンと、演出後に操作促進表示が変化しないパターンとの作用演出を実行可能とし、いずれの演出態様により作用演出が実行されるかに応じて、演出後に操作促進表示が変化するパターンである割合が異なるようにしてもよい。
【0276】
また、複数の動作演出を並行して実行可能としてもよい。例えば、プッシュボタン31Bの操作が検出されたときに演出を進行させる第1動作演出と、スティックコントローラ31Aの操作が検出されたときに演出を進行させる第2動作演出とを並行して実行可能としてもよい。この場合には、プッシュボタン31Bの操作を促す操作促進演出と、スティックコントローラ31Aの操作を促す操作促進演出とが並行して実行される。
【0277】
また、操作促進演出が実行される前に、操作促進演出が実行されることを示唆する事前示唆演出を実行可能とし、事前示唆演出が特定状態となったことにもとづいて、当該事前示唆演出により示唆された操作促進演出が実行されるようにしてもよい。示唆演出では、例えば、画像表示装置5の表示領域の一部や、画像表示装置5とは別に設けられた補助画像表示装置において、操作促進演出が実行されることを示唆する事前示唆画像(例えば、プッシュボタン31Bを簡易的に表すアイコン画像。操作促進表示との混同が生じないように、一目で異なるものであると認識される態様であることが望ましい)が所定状態(例えば、透過状態や規制線画像が重畳された状態など)で表示され、事前示唆画像が特定状態(例えば、非透過状態や規制線画像が消去された状態など)に変化したことにもとづいて、操作促進演出が実行されるようにしてもよい。また、この場合、複数種類の事前示唆演出を実行可能とし、いずれの種類で実行されるかに応じて期待度(例えば、事前示唆演出が特定状態となる割合(すなわち操作促進演出が実行される割合)や、有利度が高い操作促進演出や動作演出が実行される割合、大当りとなる割合など)が異なるようにしてもよい。
【0278】
また、事前示唆演出が実行されているときに、当該事前示唆演出により示唆されている操作促進演出とは異なる操作促進演出を実行可能としてもよい。すなわち、操作促進演出を実行している間に、別の操作促進演出が別のタイミングにおいて実行されることを示唆する事前示唆演出を実行可能としてもよい。このような構成により、演出が単調になることを防止し、演出効果を高めることができる。なお、実行中の操作促進演出と、事前示唆演出により示唆される別の操作促進演出とを混同しないように、一定の条件下で実行することが望ましい。例えば、事前示唆演出として補助画像表示装置において事前示唆画像を表示し、操作促進演出として画像表示装置5において操作促進表示を表示するというように、異なる装置で一定の距離を保って(すなわち近づき過ぎないように)それぞれ表示することにより、混同が生じることを防ぐようにしてもよい。また例えば、操作促進演出を実行している間に、別の操作促進演出が実行されることを示唆する事前示唆演出の実行を開始するものの、事前示唆演出が開始されることを示す報知音を出力せず、実行中の操作促進演出が終了した後に、事前示唆演出が実行されていることを示す報知音を出力するようにしてもよい。