特許第6981887号(P6981887)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6981887
(24)【登録日】2021年11月22日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】吸引装置及びそれを備えた吸引車
(51)【国際特許分類】
   E03F 7/10 20060101AFI20211206BHJP
   B60P 3/00 20060101ALI20211206BHJP
   F16N 21/00 20060101ALI20211206BHJP
   F16N 21/02 20060101ALI20211206BHJP
   F16N 21/06 20060101ALI20211206BHJP
   F16N 3/10 20060101ALI20211206BHJP
   F16N 7/00 20060101ALI20211206BHJP
【FI】
   E03F7/10 Z
   B60P3/00 Q
   F16N21/00
   F16N21/02
   F16N21/06
   F16N3/10
   F16N7/00
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2018-11336(P2018-11336)
(22)【出願日】2018年1月26日
(65)【公開番号】特開2019-127786(P2019-127786A)
(43)【公開日】2019年8月1日
【審査請求日】2020年10月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002358
【氏名又は名称】新明和工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】徳永 宏
(72)【発明者】
【氏名】楠元 究
【審査官】 皆藤 彰吾
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−088633(JP,A)
【文献】 特開平07−081475(JP,A)
【文献】 特開平08−028569(JP,A)
【文献】 特開2007−331922(JP,A)
【文献】 米国特許第04816167(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03F 7/10
B60P 3/00
F16N 21/00
F16N 21/02
F16N 21/06
F16N 3/10
F16N 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回収対象物を回収するレシーバタンクと、
上記レシーバタンクの上端側に設けたヒンジピンを中心に回動して後端開口を開閉可能に塞ぐテールゲートと、
上記テールゲートに設けられ、上記レシーバタンクに接続されるホースを巻き掛けた状態で支持するホースハンガと、
上記ヒンジピンに潤滑油を給油する給油配管とを備え、
上記給油配管は、一端が上記ヒンジピンに接続され、
上記ホースハンガは、
車両前後方向に延びる水平部と前記水平部の後側に立設される垂直部とを有すると共に上記テールゲートに結合されたハンガー本体と、
該ハンガー本体の上記水平部の前側に立設された前側部材と、を備え、
上記水平部及び上記垂直部と上記前側部材とによってU字状に形成された掛止部に吸引ホースが巻き掛けられるように構成され、
上記給油配管の中間部分は、上記ハンガー本体の上記前側部材よりも車両前方側に固定されたクリップに固定されており、
上記給油配管の他端は、上記クリップより下方に位置すると共に、上記ホースを上記ホースハンガに巻き掛けた状態で、後方から見て露出した位置に設けられている
ことを特徴とする吸引装置。
【請求項2】
請求項に記載の吸引装置において、
上記給油配管の他端は、上記ホースハンガの根元に固定されたブロックに接続されている
ことを特徴とする吸引装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の吸引装置を車両に搭載している
ことを特徴とする吸引車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸引対象物を吸引及び回収する吸引装置及びそれを備えた吸引車に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、建設作業現場、下水処理場等において、汚泥、土砂、廃液等の回収対象物をレシーバタンクに回収する吸引装置を備え、この回収した回収対象物を処理場等の所定の場所に運搬する吸引装置が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1の吸引車は、回収対象物を回収するレシーバタンクと、このレシーバタンクの上端側に設けたヒンジピンを中心に回動して後端開口を開閉可能に塞ぐテールゲートと、このテールゲートに設けられ、上記レシーバタンクに接続されるホースを巻き掛けた状態で支持するホースハンガとを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016−179766号公報(特に図1及び図3
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような吸引車の場合、テールゲートは、ヒンジピンを中心に回動可能であるため、適宜ヒンジピンにグリースガンなどを用いてグリースなどの潤滑油を給油する必要がある。
【0006】
しかしながら、上記ヒンジピンは、作業員から手が届きにくい高さにあり、しかも、ホースハンガに巻き掛けたホースが邪魔して給油作業が困難である。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ホースハンガにホースを巻き掛けている状態でも、容易に給油を行えるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、この発明では、作業員の手の届く適切な位置に給油位置を設けるようにした。
【0009】
具体的には、第1の発明では、回収対象物を回収するレシーバタンクと、
上記レシーバタンクの上端側に設けたヒンジピンを中心に回動して後端開口を開閉可能に塞ぐテールゲートと、
上記テールゲートに設けられ、上記レシーバタンクに接続されるホースを巻き掛けた状態で支持するホースハンガと、
上記ヒンジピンに潤滑油を給油する給油配管とを備え、
上記給油配管は、一端が上記ヒンジピンに接続され、他端側は上記ホースハンガの根元まで下方へ延びている。
【0010】
上記の構成によると、一端が高い位置にあるヒンジピンに接続された給油配管の他端をホースハンガの根元まで下ろすことで、作業員が手の届く範囲で給油作業を行える。また、ホースハンガの根元に他端があれば、ホースハンガに環状に巻き掛けたホースに邪魔されることなく、容易に給油作業を行える。
【0011】
第2の発明では、第1の発明において、
上記給油配管の他端は、上記ホースを上記ホースハンガに巻き掛けた状態で、後方から見て露出した位置に設けられている。
【0012】
上記の構成によると、ホースハンガにホースを環状に巻き掛けたときに、その内側の後方から見える部分に給油配管の給油部が配置される。このため、ホースに邪魔されることなく、容易に給油作業を行える。
【0013】
第3の発明では、第1又は第2の発明において、
上記給油配管の他端は、上記ホースハンガの根元に固定されたブロックに接続されている。
【0014】
上記の構成によると、給油配管の他端を固定するブロックをホースハンガの根元に設けることで、比較的肉厚の薄いテールゲート側にブロック等を溶接する必要がなくなる。また、他端が確実にホースハンガの根元に固定されるので、給油作業も行いやすい。
【0015】
第4の発明では、第1から第3のいずれか1つの発明において、
上記給油配管の中間部分は、上記ホースハンガの根元に固定されたクリップに固定されている。
【0016】
上記の構成によると、ホースハンガの根元に給油配管の中間部分が確実に固定されるので、テールゲートの開閉動作時に給油配管がずれない。
【0017】
第5の発明の吸引車は、第1から第4のいずれか1つの発明の吸引装置を搭載している。
【0018】
上記の構成によると、ホースハンガにホースを巻き掛けている状態でも、容易に給油を行える商品性の高い吸引車が得られる。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明によれば、給油配管の一端をヒンジ部のヒンジピンに接続し、他端をホースハンガの根元に設けたので、ホースハンガにホースを巻き掛けている状態でも、容易に給油を行える。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1A】ホースハンガ及びその周辺を拡大して示す側面図である。
図1B】給油配管を拡大して示す側面図である。
図1C図4のIC部拡大背面図である。
図1D図4のID部拡大背面図である。
図2】本発明の実施形態に係る吸引装置を有する吸引車を示す側面図である。
図3】本発明の実施形態に係る吸引装置を有する吸引車を示す平面図である。
図4】本発明の実施形態に係る吸引装置を有する吸引車を示す背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
図2図4は本発明の実施形態の吸引装置1を示し、この吸引装置1は、吸引車2に搭載されている。この吸引車2の車台3上にサブフレーム4が設けられており、このサブフレーム4上に吸引装置1が設けられている。
【0023】
具体的には、サブフレーム4の後部に、例えば、汚泥、土砂、廃液等よりなる回収対象物を回収するレシーバタンク5が搭載されている。レシーバタンク5は、例えば、後端開口5eを有する断面円形容器状のタンク本体5aと、この後端開口5eを開閉可能に塞ぐテールゲート5cとを有する。テールゲート5cは、タンク本体5aの上部後端部にヒンジピン5bを介して回動自在に軸支されている。タンク本体5aとテールゲート5cとの間には、開閉シリンダ5dが設けられており、この開閉シリンダ5dを伸縮操作することで、テールゲート5cがタンク本体5aの後端開口5eを開閉可能となっている。
【0024】
タンク本体5aの上部には、レシーバタンク加減圧配管7が接続されている。テールゲート5cの下部には、回収対象物の吸引口となる開閉弁付の吸引口8と、回収対象物の排出口となる開閉弁付の排出口9とが設けられている。
【0025】
そして、レシーバタンク5は、サブフレーム4の後方に設けた傾倒軸10を介してサブフレーム4に対して傾倒可能に軸支されている。サブフレーム4とレシーバタンク5との間には、傾倒シリンダ11が設けられている。この傾倒シリンダ11を伸縮操作することで、レシーバタンク5が傾倒軸10の周りに起立回動又は倒伏回動するようになっている。
【0026】
吸引装置1が、レシーバタンク5内に回収対象物を吸引し回収する場合、レシーバタンク5内の減圧及び空気の流れにより、吸引口8に接続した吸引ホース52(図4に示す)を通じて外部からレシーバタンク5内に回収対象物を吸引するようになっている。一方、吸引装置1でレシーバタンク5内の回収対象物を例えば汚泥処理場等に排出する場合、レシーバタンク5内の空気を加圧し、排出口9に接続した吸引ホース52を通じてレシーバタンク5内の回収対象物を外部へ排出するようになっている。また、テールゲート5cを開いてレシーバタンク5を起立回動させることによって、レシーバタンク5内の回収対象物を排出することも可能となっている。
【0027】
また、運転室13とレシーバタンク5との間のサブフレーム4上には、レシーバタンク5内の空気を加減圧し、空気の流れを発生させるブロワ25が設けられている。ブロワ25は、吸引車2のPTOのドライブシャフト14を介して連結された図示しないエンジンの駆動力によって回転駆動されるようになっている。このブロワ25の周辺には、ブロワ25に接続された配管類、各種バルブ、操作パネル15等が配置されている。
【0028】
図1A及び図4に示すように、テールゲート5cの上部には、レシーバタンク5の吸引口8、排出口9等に接続される吸引ホース52を巻き掛けた状態で支持するホースハンガ50が設けられている。ホースハンガ50は、例えば、棒状部材を溶接等で結合した一対のフレーム状部材よりなる。ホースハンガ50は、例えば、L字状に折り曲げられ、前端がテールゲート5cに結合されたハンガー本体50aと、このハンガー本体50aの前側に立設された前側部材50bと、一端がテールゲート5cに結合され、他端がハンガー本体50aに結合された支持部材50cとを備えている。ハンガー本体50aは、水平部501aと垂直部502aとを有している。支持部材50cは、テールゲート5cとハンガー本体50aの水平部501aとの間に後方上傾状に取り付けられている。
【0029】
そして、図1Cに示すように、テールゲート5cのヒンジピン5bには、潤滑油を給油する給油配管51が設けられている。図1Bに示すように、給油配管51は、内部が空洞のチューブ51aと、一端に設けた吐出ニップル51bと、他端に設けたグリースニップル51cとを備えている。なお、チューブ51aの他端は、中継コネクタ51d及び中継ブロック51eを介してグリースニップル51cに接続されている。図1Cに拡大して示すように、一端側の吐出ニップル51bがヒンジピン5bに接続されており、ヒンジピン5b内部の給油ルートを通ってグリースなどの潤滑油がヒンジピン5bの摺動部(図示せず)に給油され、テールゲート5cの開閉動作が滑らかに行われるようになっている。図1Aに示すように、チューブ51aの中間部分は、ハンガー本体50aの根元のテールゲート5cとの結合部の近傍(水平部501aの基端部)に設けたクリップ53で固定され、テールゲート5cの開閉動作時にずれないようになっている。より詳細には、クリップ53は、ハンガー本体50aの水平部501aの基端部に立設された前側部材50bよりもテールゲート5c側に設けられている。そして、このクリップ53により、ハンガー本体50aと前側部材50bによってU字状に形成された吸引ホース52の掛止部R(図1A参照)に対し、チューブ51aが干渉しないようになっている。また、図1Dに拡大して示すように、グリースニップル51c側の中継ブロック51eが、支持部材50cの根元のテールゲート5cとの結合部近傍に溶接等により固定されている。これにより、グリースニップル51cがハンガー本体50aの水平部501aよりも下方であってテールゲート5cの上下中央部に固定されることとなる。この位置は、緩く環状に巻かれた吸引ホース52の上端部をホースハンガ50の掛止部Rに掛けた際に、環状の吸引ホース52の内側領域となっているので、掛止部Rに巻き掛けた吸引ホース52とグリースニップル51cが干渉しないようになっている。
【0030】
このように構成することにより、一端が高い位置にあるヒンジピン5bに接続された給油配管51の他端が、ホースハンガ50の根元まで下ろされ、作業員が手の届く範囲で給油作業を行える。また、ホースハンガ50の掛止部Rに巻き掛けた吸引ホース52に邪魔されることなく、給油作業を行える。
【0031】
また、給油配管51の他端をホースハンガ50の根元に固定された中継ブロック51eに接続するようにしたので、比較的肉厚の薄いテールゲート5c側に中継ブロック51eを溶接する必要がなくなる。また、他端が確実にホースハンガ50の根元に固定されるので、給油作業も行いやすい。
【0032】
また、クリップ53により吸引ホース52の掛止部Rにチューブ51aが干渉することがないので、ホースハンガ50に吸引ホース52を掛けた際にホースハンガ50と吸引ホース52との間にチューブ51aが挟み込まれてチューブ51aが閉塞するような事態を防ぐことができる。
【0033】
したがって、本実施形態に係る吸引装置1及び吸引車2によると、給油配管51の一端(上端)の吐出ニップル51bをヒンジピン5bの近傍に配置し、他端(下端)のグリースニップル51cをホースハンガ50の根元に設けたので、ホースハンガ50に吸引ホース52を掛けている状態でも、容易に給油を行える。
【0034】
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
【0035】
すなわち、上記実施形態では、吸引装置1が吸引車2に搭載されている場合について説明したが、吸引車2に搭載されていない吸引装置1に対しても本発明を適用可能である。この場合、吸引装置は吸引車のエンジンとは異なる独立した駆動源によって駆動される。例えば、吸引装置1が収容されたコンテナを車両に搭載して作業現場まで運搬し、そのコンテナを所定場所に積み降ろして設置することができる。
【0036】
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【符号の説明】
【0037】
1 吸引装置
2 吸引車
3 車台
4 サブフレーム
5 レシーバタンク
5a タンク本体
5b ヒンジピン
5c テールゲート
5d 開閉シリンダ
5e 後端開口
7 レシーバタンク加減圧配管
8 吸引口
9 排出口
10 傾倒軸
11 傾倒シリンダ
13 運転室
14 ドライブシャフト
15 操作パネル
25 ブロワ
50 ホースハンガ
50a ハンガー本体
501a 水平部
502a 垂直部
50b 前側部材
50c 支持部材
51 給油配管
51a チューブ
51b 吐出ニップル
51c グリースニップル
51d 中継コネクタ
51e 中継ブロック
52 吸引ホース
53 クリップ
R 掛止部
図1A
図1B
図1C
図1D
図2
図3
図4