(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記作業プラットフォーム(20)は、前記作業プラットフォーム(20)の前端(20a)に隣接する傾斜部(20c)を含み、前記傾斜部(20c)は、前記ベースプラットフォーム(18)上に又は前記ベースプラットフォーム(18)よりも上側に存在するように前記作業プラットフォーム(20)から下向きに傾けられる、請求項2から4のいずれか1項に記載の装置。
前記作業プラットフォーム(20)の長手方向に沿って前記ロボット(22)を移動させるために前記作業プラットフォーム(20)に対して位置決めされる少なくとも1つのガントリ(24)を更に備える、好ましくは、前記ガントリ(24)は、前記ガントリ(24)の残りの部分が前記ベースプラットフォーム(18)よりも上側に位置されるように前記ベースプラットフォーム(18)の一端に固定されて片持ち支持される、請求項1から7のいずれか1項に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の説明では、本明細書の一部を形成する添付図面を参照し、添付図面には、本開示を実施できる特定の例が例示として示される。本開示の範囲から逸脱することなく、他の例が利用されてもよく、また、構造的な変更がなされてもよいことが理解されるべきである。
【0012】
図1は、航空機の胴体アセンブリ14を保持して位置決めするための1以上の固定架台12を含む典型的な作業セル10のレイアウトを示す。現在、ロボットは胴体アセンブリ14の外側で使用され、また、胴体アセンブリ14内での幾つかの作業もロボットによって行われる。しかしながら、胴体アセンブリ14の内側に協調ロボティクスの安定した位置決めのための装置を設けることが望ましい。
【0013】
この開示において、胴体アセンブリ14は、胴体アセンブリ14の内側に位置されるベースプラットフォーム18を含む作業スタンド16に隣接して位置される。(作業スタンド16のための支持構造体の幾つかは、明確にするためにこの図から省かれる。)ベースプラットフォーム18は、作業スタンド16によって胴体アセンブリ14内に独立して支持される。
【0014】
分離型モーションプラットフォームである作業プラットフォーム20がベースプラットフォーム18に対して位置決めされる。作業プラットフォーム20をベースプラットフォーム18よりも上側に位置させることができる。
【0015】
1以上のロボット22は、胴体アセンブリ14の内部に位置されて作業プラットフォーム20とは独立してベースプラットフォーム18上で支持され、それにより、作業プラットフォーム20の任意の動き、例えば作業プラットフォーム20上での動きに起因する屈曲又は振動は、ロボット22又はベースプラットフォーム18の位置に影響を与えない。
【0016】
ロボット22は、作業プラットフォーム20の両側に位置されるガントリ24上に作業プラットフォーム20とは独立して支持される。ガントリ24は、作業プラットフォーム20とは独立してベースプラットフォーム18上に装着されてベースプラットフォーム18によって支持される。ベースプラットフォーム18よりも上側で且つ作業プラットフォーム20の下方に位置されるガントリ24は、作業プラットフォーム20の長手方向に沿ってロボット22を位置決めするために使用される。ロボット22は、ガントリ24に装着される個々の支持スタンド26上に配置される。
【0017】
ロボット22には、ケーブルキャリアシステム28を介して、電力、制御、及び、通信、並びに、部品の供給及び戻しがもたらされる。ケーブルキャリアシステム28は、ロボット22に供給するためのコンパクトな解決策をもたらすために、ベースプラットフォーム18上又はベースプラットフォーム18よりも上側で且つ作業プラットフォーム20の下方に位置される。
【0018】
作業プラットフォーム20は、胴体アセンブリ14の内側でベースプラットフォーム18よりも上側にプロファイル高さを有する。このプロファイル高さにより、人間30は、作業プラットフォーム20上に立っている状態で胴体アセンブリ14の内部にアクセスできる。プロファイル高さは12インチ以下となり得るが、他の実施形態は、12インチを超えるプロファイル高さを有してもよい。
【0019】
同時に、作業プラットフォーム20は、人間30を胴体アセンブリ14内の作業領域に容易に達するように正しい高さに設定する。更に、人間30が胴体アセンブリ14内の上側作業領域又は下側作業領域に達することができるように胴体アセンブリ14が回転されてもよい。1つの例では、人間30が胴体アセンブリ14内で作業するときに梯子は必要ない。
【0020】
ロボット22及び個々の支持スタンド26は、ベースプラットフォーム18よりも僅かに上側でガントリ24上に位置されるとともに、作業領域内での最適な到達のためにロボット22を位置決めするのに必要な高さまで作業プラットフォーム20よりも上側に延在する。ロボット22及び個々の支持スタンド26は、作業プラットフォーム20の12インチ高さよりも約18インチ上回る約30インチの組み合わせ高さを有することができるが、他の実施形態は、30インチよりも小さい又は30インチよりも大きい組み合わせ高さを有してもよい。
【0021】
ベースプラットフォーム18及び作業プラットフォーム20は、共同して、ロボット22及び人間30のための協調作業空間を胴体アセンブリ14内に与える。作業プラットフォーム20は、ロボット22の安定した位置決めのために、ロボット22から分離される。具体的には、作業プラットフォーム20は、ロボット22に動きを何ら与えることなく分離した支持を作業プラットフォーム上での動きに対して与え、それにより、作業プラットフォーム20の動きに起因する作業プラットフォーム20の高さにおける屈曲、振動、又は、変動により引き起こされる位置決め誤差を排除する。
【0022】
図2A及び
図2Bはそれぞれ、固定架台12及び胴体アセンブリ14が省かれた状態の作業セル10のレイアウトの斜視側面図及び上面図であり、この場合、胴体アセンブリ14の形状及び位置が破線で示される。これらの図は、ベースプラットフォーム18を独立して支持するために胴体アセンブリ14の一端に位置付けられる作業スタンド16及び作業プラットフォーム20を示し、ベースプラットフォーム18及び作業プラットフォーム20はいずれも胴体アセンブリ14内に懸架される。
【0023】
これらの図は、4つの協調ロボット22及び人間30を狭い作業エンベロープ内、例えば、胴体アセンブリ14の後部分/尾部分及び鼻部分で支持するための装置を示す。具体的には、作業プラットフォーム20をベースプラットフォーム18より狭くしてもよい。作業プラットフォーム20は、ロボット22及び個々の支持スタンド26並びに人間30を移動又は位置決めするための領域32を作業プラットフォーム20の1以上の側面に与えるようにベースプラットフォーム18に対して位置決めされる。
【0024】
作業プラットフォーム20は、後端20bよりも幅広い前端20aを幅狭い胴体アセンブリ14に適合させるようにその長手方向に沿ってテーパ状となっている。作業プラットフォーム20の前端20aは、胴体アセンブリ14の前方端に位置され、また、作業プラットフォーム20の後端20bは、胴体アセンブリ14の後方端に位置される。
【0025】
作業プラットフォーム20のテーパ状構造は、ロボット22が所定位置で保守点検され又は検査される必要があるときにロボット22及び人間30がベースプラットフォーム18を横切って作業プラットフォーム20の周囲で行動をとるのに十分なベースプラットフォーム18の領域32を露出させるために使用される。また、このテーパ状構造は、胴体アセンブリ14のテーパ状部分及び円筒部分のために同じロボット22を使用することも可能にする。
【0026】
作業プラットフォーム20は、テーパ状構造ではなく直線構造を有することができる。この直線構造は、胴体アセンブリ14の円筒部分のために使用できる。
【0027】
胴体アセンブリ14が所定位置にある時点で、作業プラットフォーム20の位置を固定するべく、プラットフォーム端部支持体34が作業プラットフォーム20の後端20bに位置決めされて連結される。プラットフォーム端部支持体34は、それ自体が作業スタンド16及びベースプラットフォーム18とは独立して支持される構造を備えることができる。
【0028】
また、作業プラットフォーム20は、ベースプラットフォーム18及び作業スタンド16を介して固定される傾斜部20cも前端20aに隣接して含み、この場合、傾斜部20cは、作業プラットフォーム20への人間30及び工具カートのアクセスを促進させる。加えて、人間30が立つための張出部20dが作業プラットフォーム20の一方側(又は両側)に沿って設けられる。
【0029】
図3A及び
図3Bは、作業プラットフォーム20の構成を更に示す。
図3Aは、
図2Aの線3A−3Aに沿う矢印方向で見た作業プラットフォーム20の斜視側面図であり、また、
図3Bは、
図3Aの線3B−3Bに沿う矢印方向で見た作業プラットフォーム20のその下面を示す下面図である。
【0030】
作業プラットフォーム20は、作業プラットフォーム20の前方端に幅広部20a(前端20a)を有するとともに作業プラットフォーム20の後方端に幅狭部20b(後端20b)を有するテーパ状構造を有することができる。また、作業プラットフォーム20は、作業プラットフォーム20から下向きに傾斜してベースプラットフォーム18(図示せず)上又はベースプラットフォーム18よりも上側に存在する傾斜部20cを前端20aに隣接して含む。
【0031】
加えて、作業プラットフォーム20は、
図3Aに示されるような平坦な上面20a、20b、20cと、
図3Bに示されるような縦方向ストラット20fを有するリブ付き下面20eとを有する。また、
図3bは、作業プラットフォーム20の張出部20dの下面を示す。
【0032】
図4A、
図4B、及び、
図4Cは、作業プラットフォーム20、ロボット22、ガントリ24、個々の支持スタンド26、及び、ケーブルキャリアシステム28の構成を更に示す。
図4Aは、
図2Bの線4A−4Aに沿う矢印方向で見た作業プラットフォーム20(前端20a、後端20b、及び、傾斜部20cを含む)、ロボット22、ガントリ24、及び、個々の支持スタンド26の斜視側面図であり、
図4Bは、
図4Aの線4B−4Bに沿う矢印方向で見た作業プラットフォーム20(前端20a、後端20b、傾斜部20c、及び、張出部20dを含む)、ロボット22、ガントリ24、及び、個々の支持スタンド26の上面図であり、
図4Cは、
図4Aの線4C−4Cに沿う矢印方向で見た作業プラットフォーム20(前端20a、後端20b、傾斜部20c、張出部20d、及び、ストラット20fを含む)、ロボット22、ガントリ24、個々の支持スタンド26、及び、ケーブルキャリアシステム28の下面図である。
【0033】
作業プラットフォーム20の両側には別個のガントリ24が存在してもよい。各ロボット22は、それぞれのガントリ24に取り付けられる個々の支持スタンド26上に配置される。ロボット22及び個々の支持スタンド26はガントリ24によって完全に支持され、ガントリ24は、ベースプラットフォーム18(図示せず)によって支持されるとともに、作業プラットフォーム20の動きによって影響されない。
【0034】
ガントリ24の設計では、単一のガントリ24のみを使用して作業プラットフォーム20の両側に2つのロボット22を独立して位置させる必要性が確認された。現在のシステムは、単に1つのロボットをガントリ24に沿って位置させることができるようにするにすぎない。単一のガントリ24は、作業プラットフォーム20の一方側の2つのロボット22をそれらのそれぞれの特定の位置へと高い精度で駆動させる独立した制御を可能にしてもよい。
【0035】
作業プラットフォーム20の一方側の2つのロボット22はそれぞれ、単一のガントリ24を介して作業プラットフォーム20の側部に沿って横方向に移動される。具体的には、ガントリ24は、他方のロボット22により占められる空間及び他方のロボット22の反対側の空間を除き、各ロボット22が作業プラットフォーム20の一方側で作業プラットフォーム20の長手方向の実質的部分を移動できるようにする。
【0036】
ケーブルキャリアシステム28は、少なくとも一部が作業プラットフォーム20の下方に位置されてもよく、作業プラットフォーム20のテーパ状構造に適合する。ケーブルキャリアシステム28は、一組のケーブル36を各ロボット22に与える。各ケーブル36は、個々の要素として示されるが、電源、制御、及び、通信ケーブルの束、並びに、部品の供給管及び戻し管を備えてもよい。
【0037】
ケーブルキャリアシステム28は、作業プラットフォーム20と一体化するように設計されるが、作業プラットフォームとは独立して使用され得る。ケーブルキャリアシステム28を設計する際、4つのロボット22に保守点検をもたらす2対のケーブル36を幅狭いテーパ状構造でベースプラットフォーム18と作業プラットフォーム20との間のコンパクトな空間内に積み重ねて入れ子にするための利用可能な概念はなかった。ケーブルキャリアシステム28は、ケーブル36を互いに干渉しないようにして十分な動作範囲を依然として可能にしつつ、作業プラットフォーム20の両側のロボット22へ向かうケーブル36の対を積み重ねて入れ子にするための独自の方法を与える。
【0038】
加えて、作業プラットフォーム20の縦方向ストラット20fは、ケーブル36の対をそれらが互いに干渉しないように積み重ねるためにケーブル36の少なくとも一部をベースプラットフォーム18の上方で支持する。具体的には、対を成す上側ケーブル36は、対を成す下側ケーブル36よりも上側で縦方向ストラット20fによって支持され、それにより、ケーブル36が接触することなく、上側ケーブル36が下側ケーブルの上方で滑走できるとともに、下側ケーブル36が上側ケーブル36の下方で滑走できる。
【0039】
図5は、ベースプラットフォーム18よりも上側に位置決めされる作業プラットフォーム20の切断図であり、この切断図は、
図2Aの線5−5に沿う矢印方向で見た作業プラットフォーム20の左半分のみを示し、作業プラットフォーム20の右半分は除去されている。
【0040】
作業プラットフォーム20の前端20aは、ベースプラットフォーム18に装着される1以上のライザ38、40に装着され、一方、作業プラットフォーム20の後端20bは、ベースプラットフォーム18よりも上側で片持ち支持される。胴体アセンブリ14が所定位置にある時点で、作業プラットフォーム20の位置を固定するべく、プラットフォーム端部支持体34が作業プラットフォーム20の後端20bに位置決めされて連結される。
【0041】
また、ライザ38は、支持構造体であるとともに、下端フランジ38aと、三角形状垂直ウェブ要素38bと、上端フランジ38cとから構成され、この場合、三角形状垂直ウェブ要素38bは下端フランジ38aを上端フランジ38cに接続する。下端フランジ38aはベースプラットフォーム18に装着され、また、作業プラットフォーム20は上端フランジ38cに装着される。
【0042】
同様に、ライザ40は、支持構造体であるとともに、下端フランジ40aと、三角形状垂直ウェブ要素40bと、上端フランジ40cとから構成され、この場合、三角形状垂直ウェブ要素40bは下端フランジ40aを上端フランジ40cに接続する。下端フランジ40aはベースプラットフォーム18に装着され、また、作業プラットフォーム20は上端フランジ40cに装着される。
【0043】
なお、ライザ40の一部分のみが示され、この場合、作業プラットフォーム20の右半分、例えばライザ40のほぼ半分が除去され、ライザ40の残りの部分は作業プラットフォーム20の左半分の下方に隠されている。また、他のライザ38が作業プラットフォーム20の左半分の下側に隠れており、隠されたライザ38が
図5に示されるライザ38の反対側に位置されていることにも留意されたい。
【0044】
ライザ38、40には、ベースプラットフォーム18からの容易なアクセスを与えるべく作業プラットフォーム20の傾斜部20cも装着される。作業プラットフォーム20の傾斜部20cは、三角形状垂直ウェブ要素38b上又は三角形状垂直ウェブ要素38bよりも上側に支持される。また、作業プラットフォーム20の傾斜部20cは、三角形状垂直ウェブ要素40b上又は三角形状垂直ウェブ要素40bよりも上側にも支持される。
【0045】
作業プラットフォーム20のためのライザ38、40は、それらがガントリ24又はケーブルキャリアシステム28と干渉しないようにベースプラットフォーム18上に位置される。ライザ38、40は、ガントリ24及びケーブルキャリアシステム28を作業プラットフォーム20とベースプラットフォーム18との間に位置させることができるようにする。
【0046】
また、ライザ40は、ケーブル36の対をそれらが互いに干渉しないように積み重ねるために、垂直ウェブ要素40bの途中に位置されるケーブル36の少なくとも一部のための支持部分40dを含むこともできる。具体的には、対を成す上側ケーブル36は、対を成す下側ケーブル36よりも上側で支持部分40dによって支持され、それにより、ケーブル36が接触することなく、上側ケーブル36が下側ケーブルの上方で滑走できるとともに、下側ケーブル36が上側ケーブル36の下方で滑走できる。
【0047】
前述したように、ロボット22を作業プラットフォーム20の長手方向に沿って移動させるために、1つのガントリ24が作業プラットフォーム20の各内側縁部に隣接して位置されてもよい。ガントリ24は、ガントリ24の重量がベースプラットフォーム18の前方端18aから支持されるように、ベースプラットフォーム18の一端、すなわち、前方端18aでライザ38付近に固定されるスチール主正方形支持管42から構成される。スチール主正方形支持管42の残りの部分は、片持ち支持されるとともに、ベースプラットフォーム18の他端、すなわち後方端18bへ向けてベースプラットフォーム18よりも上側に位置され、それにより、ガントリ24が作業プラットフォーム20の動きから分離される。このとき、スチール主正方形支持管42は、ベースプラットフォーム18の後方端18bでプラットフォーム端部支持体34に結合される。他のガントリ24は、図示のガントリ24の鏡像を成して、作業プラットフォーム20の左側に存在するが、この図では作業プラットフォーム20によって覆い隠される。
【0048】
また、作業プラットフォーム20は1以上の取り外し可能なアクセスパネル44も含む。
図5の例では、作業プラットフォーム20の左側半分に1つのアクセスパネル44が示されるが、省かれる作業プラットフォーム20の右側半分にも同様にアクセスパネルが配置される。取り外し可能なアクセスパネル44は、例えば、修理、設置、及び/又は、取り外しのために、作業プラットフォーム20の下方のガントリ24及びケーブルキャリアシステム28の構成要素へのアクセスを与えるようになっている。
【0049】
図6は、作業プラットフォーム20が取り外されてしまっているが、その輪郭が破線で示され、ロボット22、ガントリ24、個々の支持スタンド26、及び、ケーブルキャリアシステム28のみを残している図である。
【0050】
ケーブルキャリアシステム28は、ベースプラットフォーム18と作業プラットフォーム20との間の空間内でケーブル36a、36b、36c、36dを交差構造に維持する。具体的には、ケーブルキャリアシステム28は、4つのケーブル36a、36b、36c、36dを互いに干渉することなくケーブル36a、36b、36c、36dのための十分な動作範囲を依然として可能にしつつ4つのロボット22a、22b、22c、22dに独立して供給するように位置決めする。
【0051】
作業プラットフォーム20の形状は、ケーブルキャリアシステム28を案内するのに役立つ。加えて、これらのケーブルが交差する場合には回動するようにケーブル36a、36cの区間が位置28aでピン留めされるとともにケーブル36b、36dの区間が位置28bでピン留めされ、それにより、ケーブル36a、36b、36c、36dは、位置28a、28bのピン留めされた位置から摺動することなく最小半径から最大半径にまで至ることができ、その結果、正確な量のケーブル36a、36b、36c、36dが常に所定位置に保たれる。位置28a、28bにおけるケーブル36a、36b、36c、36dのピン留めは、ケーブル36a、36b、36c、36dが交差領域を通り過ぎて後方へ滑ってケーブル36a、36b、36c、36dの任意の反対側の組と干渉しないようにする。
【0052】
作業プラットフォーム20の第1の側のロボット22a、22b又は22c、22dのためのケーブル36a、36b又は36c、36dは、作業プラットフォーム20の第1の端部で作業プラットフォーム20の第1の側とは反対側の作業プラットフォーム20の第2の側から送り込まれ、また、作業プラットフォーム20の第2の側のロボット22a、22b又は22c、22dのためのケーブル36a、36b又は36c、36dは、作業プラットフォーム20の第1の端部で作業プラットフォーム20の第2の側とは反対側の作業プラットフォーム20の第1の側から送り込まれる。例えば、作業プラットフォーム20の右側の2つのロボット22a、22bのためのケーブル36a、36bは、ベースプラットフォーム18上に位置するとともに、作業プラットフォーム20の前端20aでベースプラットフォーム18の左側から送り込まれる。作業プラットフォーム20の左側の2つのロボット22c、22dのためのケーブル36c、36dは、作業プラットフォーム20の前端20aで作業プラットフォーム20の右側から送り込まれる。
【0053】
ケーブルキャリアシステム28において、ケーブル36a、36b、36c、36dは、ロボット22a、22b、22c、22dと通信するように交差され、それにより、ケーブル36a、36b、36c、36dは、作業プラットフォーム20の一方側の前端20a付近から作業プラットフォーム20の反対側の後端20b及び前端20aの近傍へと導かれる。例えば、ケーブル36aがロボット22aに接続し、ケーブル36bがロボット22bに接続し、ケーブル36cがロボット22cに接続し、ケーブル36dがロボット22dに接続する。ケーブル36a、36bは、作業プラットフォーム20の左側の作業プラットフォーム20の前端20a付近から、作業プラットフォーム20の右側の作業プラットフォーム20の後端20b及び前端20aの近傍へと導かれる。ケーブル36c、36dは、作業プラットフォーム20の右側の作業プラットフォーム20の前端20a付近から、作業プラットフォーム20の左側の作業プラットフォーム20の後端20b及び前端20aの近傍へと導かれる。
【0054】
ケーブル36a、36b、36c、36dは、ケーブル36a、36b、36c、36dのうちの第1のケーブルがケーブル36a、36b、36c、36dのうちの第2のケーブルの後方の(後端20bの方の)任意の位置に達することができるように且つケーブル36a、36b、36c、36dのうちの第2のケーブルがケーブル36a、36b、36c、36dのうちの第1のケーブルの前方の(前端20aの方の)任意の位置に達することができるように積み重ねられて入れ子にされる。例えば、ケーブル36a、36bは、ケーブル36aがケーブル36bの後方の(後端20bの方の)任意の位置に達することができるように且つケーブル36bがケーブル36aの前方の(前端20aの方の)任意の位置に達することができるように積み重ねられて入れ子にされる。同様に、ケーブル36c、36dは、ケーブル36cがケーブル36dの後方の(後端20bの方の)任意の位置に達することができるように且つケーブル36dがケーブル36cの前方の(前端20aの方の)任意の位置に達することができるように積み重ねられて入れ子にされる。
【0055】
加えて、ケーブル36a、36b、36c、36dは、ケーブル36a、36b、36c、36dが互いに干渉することなく作業プラットフォーム20の両側でロボット22a、22b、22c、22dのうちの第1のロボットが作業プラットフォーム20の第1の端部(20a又は20b)へ向けて移動できる一方でロボット22a、22b、22c、22dのうちの第2のロボットが作業プラットフォーム20の第2の端部(20b又は20a)へ向けて移動するように積み重ねられて入れ子にされる。例えば、ケーブル36a、36bが互いに干渉することなく、一方のロボット22aが作業プラットフォーム20の前端20aへ向けて移動ができ、一方、他方のロボット22bが作業プラットフォーム20の後端20bへ向けて移動し、また、ケーブル36c、36dが互いに干渉することなく、一方のロボット22cが作業プラットフォーム20の前端20aへ向けて移動ができ、一方、他方のロボット22dが作業プラットフォーム20の後端20bへ向けて移動する。
【0056】
さもなければ、4つのロボット22a、22b、22c、22dの動きが潜在的に制限されるという問題がある。現在のケーブルトラックシステムは、この構成で必要とされる完全到達をもたらすように交差パターンで入れ子になって積み重ならない。ケーブルキャリアシステム28は、ケーブル36a、36b、36c、36dを互いに干渉しない状態で非常に小さな作業空間内においてロボット22a、22b、22c、22dに接続できるようにする。
【0057】
図7は、ロボット22が省かれた状態にある、作業プラットフォーム20(図示せず)の一方側のガントリ24、及び、ガントリ24に取り付けられる個々の支持スタンド26a、26bの他の図である。ガントリ24の設計では、単一のガントリ24のみを使用して2つのロボット22を独立して位置させる必要性が確認された。現在のシステムは、単に1つのロボットをガントリ24に沿って位置させることができるようにするにすぎない。このシステムは、2つのロボット22を単一のガントリ24上の特定の位置へと高い精度で駆動させる独立した制御を可能にし得る。
【0058】
ガントリ24は、個々の支持スタンド26a、26b(及び支持スタンド上に配置されるロボット22)を独立して位置決めするための複数の駆動ベルト46a、46bを含む。ガントリ24の長手方向に沿って走行する2つのベルト46a、46bがあってもよく、この場合、2つのベルト46a、46bは互いに対して垂直に位置される。上端ベルト46aは後方個別支持スタンド26aを駆動することができ、また、下端ベルト46bは前方個別支持スタンド26bを駆動することができるが、他の実施形態ではこれが逆であってもよい。
【0059】
作業プラットフォーム20の一方側の個々の支持スタンド26a、26bのそれぞれは、駆動ベルト46a、46bを介して作業プラットフォーム20の側部に沿って横方向に移動される。具体的には、駆動ベルト46a、46bは、個々の支持スタンド26a、26bのそれぞれが他の個々の支持スタンド26a、26bによって占められる空間を除いて作業プラットフォーム20の一方側で作業プラットフォーム20の長手方向に移動できるようにする。
【0060】
個々の支持スタンド26a、26bのそれぞれは、個々の支持スタンド26a、26b(及び支持スタンド上に配置されるロボット22)を釣り合わせるようにガントリ24の主正方形支持管42の下方で延びるベース48を含む。
【0061】
主正方形支持管42は、上側ガイドレール50aと下側ガイドレール50bとを備える2つのガイドレール50a、50bから構成される。個々の支持スタンド26a、26bのそれぞれは、個々の支持スタンド26a、26b(及び支持スタンド上に配置されるロボット22)の移動及び支持をもたらすようにガントリ24のガイドレール50a、50bにベース48を装着するブラケット52を含む。
【0062】
個々の支持スタンド26a、26bのそれぞれは、個々の支持スタンド26a、26b(及び支持スタンド上に配置されるロボット22)がガントリ24の機内側から支持されるようにレール50a、50bから片持ち支持され、また、個々の支持スタンド26a、26b及びロボット22の重量は、胴体アセンブリ14又は作業プラットフォーム20の位置決め中にベースプラットフォーム18に影響を及ぼさない。
【0063】
また、個々の支持スタンド26a、26bのブラケット52は、駆動ベルト46a、46bのうちの一方の両端に取り付けられる1以上の支持ブロック54a、54bも含む。ベルト張力付与機構56が、支持ブロック54a、54bを接続するとともに、適切な張力が駆動ベルト46a、46bで維持されるようにする。
【0064】
ロボット22のためのケーブル36は、個々の支持スタンド26a、26bのベース48によって支持されるとともに、個々の支持スタンド26a、26bのブラケット52の開口58を通って支持スタンド上に配置されるロボット22へと経路付けられる。
【0065】
図8は、デュアル駆動ベルト46a、46bの詳細を示す、作業プラットフォーム20の一方側のガントリ24、及び、ガントリ24に取り付けられる個々の支持スタンド26の他の図である。
【0066】
ベルト46a、46bのそれぞれは、モーター60a、60bと、1以上のプーリ62a、62bとを含むことができる。具体的には、上端ベルト46aがプーリモーター60aによって駆動され、この場合、ベルト46aはプーリ62aに巻回され、また、下端ベルト46bがプーリモーター60bによって駆動され、この場合、ベルト46bはプーリ62bに巻回される。プーリ62a、62bは、アクセスパネル44を介したメンテナンスのための容易なアクセスのために駆動モーター60a、60bが作業プラットフォーム20の前方端付近に位置されるように使用される。同様の構成のプーリ62a、62bがガントリ24の他端に位置されるが、モーター60a、60bは伴わない。
【0067】
ベルト46a、46bの前方側は、上側ガイドレール50aと下側ガイドレール50bとの間の主正方形支持管42で露出される。ベルト46a、46bの戻り側は主正方形支持管42の内部である。
【0068】
最後に、ロボット22用のケーブル36は、ベース48内にあって、ブラケット52内の開口58を通り抜けるとともに、下側ガイドレール50b及びベルト46a、46bの下方で延びる。
【0069】
航空機アセンブリ
本開示は、
図9に示されるステップ66〜78から構成される航空機の製造及び保守点検方法64と
図10に示される構成要素82〜94から構成される航空機80との関連で説明されてもよい。
【0070】
図9に示されるように、生産前の間にわたって、典型的な方法64は、航空機80の仕様及び設計66と、材料調達68とを含んでもよい。生産中、構成要素及び部分組立品の製造70と航空機80のシステム統合72とが行われる。その後、航空機80は、就航中76にするために認証及び搬送74を経由してもよい。取引先による就航中76、航空機80は、定期的な整備及び保守点検78(改装、再構成、改修等を含んでもよい)の予定が組まれる。ベースプラットフォーム18、作業プラットフォーム20、ロボット22、及び、本明細書中に記載される他の要素は、方法64の少なくともステップ70、72において使用され得る。
【0071】
方法64のプロセスのそれぞれは、システム統合者、第三者、及び/又は、オペレータ(例えば、取引先)によって実行され或いは行われてもよい。この説明の目的のため、システム統合者は、制限なく、任意の数の航空機製造業者及び主要システム下請業者を含んでもよく、第三者は、制限なく、任意の数のベンダー、下請業者、及び、サプライヤーを含んでもよく、また、オペレータは、航空会社、リース会社、軍事企業、保守点検機関等であってもよい。
【0072】
図10に示されるように、典型的な方法64により生産される航空機80は、複数のシステム84及び内部86を有する機体82を含んでもよい。高レベルシステム84の例は、推進システム88、電気システム90、油圧システム92、及び、環境システム94のうちの1以上を含む。任意の数の他のシステムが含まれてもよい。航空宇宙の例が示されるが、本開示の原理は、例えば自動車産業等の他の産業に適用されてもよい。
【0073】
本明細書中で具現化される装置及び方法は、製造及び保守点検方法64の任意の1以上の段階中に使用されてもよい。例えば、製造プロセス70に対応する構成要素又は部分組立品は、航空機80が就航中76の間に生産される構成要素又は部分組立品と同様の態様で組み立てられ又は製造されてもよい。また、1以上の装置実施形態、方法実施形態、又は、これらの組み合わせは、例えば航空機80の組立てを実質的に促進させる或いは航空機80のコストを低減することによって生産段階70、72中に利用されてもよい。同様に、1以上の装置実施形態、方法実施形態、又は、これらの組み合わせは、例えば航空機80が就航中76の間に、また、制限なく整備及び保守点検78に対して利用されてもよい。
【0074】
また、本発明は、特許請求の範囲と混同されるべきでない以下の付記項でも言及される。
【0075】
A1.幅狭い作業エンベロープで協調ロボット及び人間を支持するための装置において、
ベースプラットフォーム(18)と、
一人以上の人間(30)を支持するためにベースプラットフォーム(18)よりも上側に位置される作業プラットフォーム(20)であって、作業プラットフォーム(20)がベースプラットフォーム(18)よりも幅が狭く、作業プラットフォーム(20)の1以上の側部にロボット(22)を位置させるための領域(32)を与えるべく作業プラットフォーム(20)がベースプラットフォーム(18)に対して位置決めされる、作業プラットフォーム(20)と、
1以上のロボット(22)であって、作業プラットフォーム(20)の動きがロボット(22)の位置に影響を及ぼさないように作業プラットフォーム(20)とは独立してベースプラットフォーム(18)上に支持される、1以上のロボット(22)と、
を備える装置。
【0076】
A2.人間(30)が作業プラットフォーム(20)の1以上の側部でベースプラットフォーム(18)に沿って移動するための領域(32)を与えるように作業プラットフォーム(20)がベースプラットフォーム(18)に対して位置決めされる、付記項A1の装置も提供される。
【0077】
A3.作業プラットフォーム(20)は、人間(30)及びロボット(22)がベースプラットフォーム(18)を横切って作業プラットフォーム(20)の周囲で行動をとるのに十分なベースプラットフォーム(18)の領域(32)を露出させるために、後端(20b)よりも幅広い前端(20a)を伴って、その長手方向に沿ってテーパ状となっている、付記項A2の装置も提供される。
【0078】
A4.ベースプラットフォーム(18)及び作業プラットフォーム(20)が航空機の胴体アセンブリ(14)内に位置される、付記項A3の装置も提供される。
【0079】
A5.作業プラットフォーム(20)の前端(20a)は、胴体アセンブリ(14)の前方端に位置され、作業プラットフォーム(20)の後端(20b)は、胴体アセンブリ(14)の後方端に位置される、付記項A4の装置も提供される。
【0080】
A6.ベースプラットフォーム(18)及び作業プラットフォーム(20)は共同で、人間(30)が作業プラットフォーム(20)上で立ちつつ胴体アセンブリ(14)の内側にアクセスできるようにする低いプロファイル高さを有する、付記項A4の装置も提供される。
【0081】
A7.作業プラットフォーム(20)は、作業プラットフォーム(20)の前端(20a)に隣接する傾斜部(20c)を含み、傾斜部(20c)は、ベースプラットフォーム(18)上に又はベースプラットフォーム(18)よりも上側に存在するように作業プラットフォーム(20)から下向きに傾けられる、付記項A3の装置も提供される。
【0082】
A8.作業プラットフォーム(20)は、作業プラットフォーム(20)の前端(20a)がベースプラットフォーム(18)よりも上側で1以上のライザ(38、40)に装着され、作業プラットフォーム(20)の後端(20b)がベースプラットフォーム(18)の上方で片持ち支持される、付記項A3の装置も提供される。
【0083】
A9.作業プラットフォーム(20)の後端(20b)が支持構造体(34)に結合される、付記項A8の装置も提供される。
【0084】
A10.ライザ(38、40)は、下端フランジ(38a、40a)、上端フランジ(38c、40c)、及び、下端フランジ(38a、40a)を上端フランジ(38c、40c)に接続する三角形状垂直ウェブ要素(38b、40b)から構成される支持構造体であり、下端フランジ(38a、40a)がベースプラットフォーム(18)に装着され、作業プラットフォーム(20)が上端フランジ(38c、40c)に装着される、付記項A8の装置も提供される。
【0085】
A11.作業プラットフォーム(20)の傾斜部(20c)が三角形状垂直ウェブ要素(38b、40b)に支持される、付記項A10の装置も提供される。
【0086】
A12.作業プラットフォーム(20)の長手方向に沿ってロボット(22)を移動させるために作業プラットフォーム(20)に対して位置決めされる少なくとも1つのガントリ(24)を更に備える、付記項A1の装置も提供される。
【0087】
A13.ガントリ(24)が作業プラットフォーム(20)のテーパ状形状に適合する、付記項A12の装置も提供される。
【0088】
A14.ガントリ(24)は、ガントリ(24)の残りの部分がベースプラットフォーム(18)よりも上側に位置されるようにベースプラットフォーム(18)の一端に固定されて片持ち支持される、付記項A12の装置も提供される。
【0089】
A15.電力、制御、通信、部品の供給及び戻しのうちの少なくとも1つをロボット(22)に与えるためのケーブルキャリアシステム(28)を更に備える、付記項A1の装置も提供される。
【0090】
A16.ケーブルキャリアシステム(28)は、作業プラットフォーム(20)の下方に位置されるとともに、作業プラットフォーム(20)のテーパ状形状に適合する、付記項A15の装置も提供される。
【0091】
A17.作業プラットフォーム(20)は、修理、設置、又は、取り外しのために、作業プラットフォーム(20)の下方の構成要素へのアクセスを与える1以上の取り外し可能なアクセスパネル(44)を含む、付記項A1の装置も提供される。
【0092】
本発明の更なる態様によれば、以下が提供される。
【0093】
B1.幅狭い作業エンベロープで協調ロボット及び人間を支持するための方法において、
ベースプラットフォーム(18)を用意するステップと、
一人以上の人間(30)を支持するためにベースプラットフォーム(18)よりも上側に作業プラットフォーム(20)を位置させるステップであって、作業プラットフォーム(20)がベースプラットフォーム(18)よりも幅が狭く、作業プラットフォーム(20)の一方又は両方の側部にロボット(22)を位置させるための領域(32)を与えるべく作業プラットフォーム(20)がベースプラットフォーム(18)に対して位置決めされる、ステップと、
作業プラットフォーム(20)の動きがロボット(22)の位置に影響を及ぼさないように作業プラットフォーム(20)とは独立して1以上のロボット(22)をベースプラットフォーム(18)上に支持するステップと、
を備える方法。
【0094】
B2.人間(30)が作業プラットフォーム(20)の1以上の側部でベースプラットフォーム(18)に沿って移動するための領域(32)を与えるように作業プラットフォーム(20)がベースプラットフォーム(18)に対して位置決めされる、付記項B1の方法も提供される。
【0095】
B3.作業プラットフォーム(20)は、人間(30)及びロボット(22)がベースプラットフォーム(18)を横切って作業プラットフォーム(20)の周囲で行動をとるのに十分なベースプラットフォーム(18)の領域(32)を露出させるために、後端(20b)よりも幅広い前端(20a)を伴って、その長手方向に沿ってテーパ状となっている、付記項B2の方法も提供される。
【0096】
B4.ベースプラットフォーム(18)及び作業プラットフォーム(20)が航空機の胴体アセンブリ(14)内に位置される、付記項B3の方法も提供される。
【0097】
B5.作業プラットフォーム(20)の前端(20a)は、胴体アセンブリ(14)の前方端に位置され、作業プラットフォーム(20)の後端(20b)は、胴体アセンブリ(14)の後方端に位置される、付記項B4の方法も提供される。
【0098】
B6.ベースプラットフォーム(18)及び作業プラットフォーム(20)は共同で、人間(30)が作業プラットフォーム(20)上で立ちつつ胴体アセンブリ(14)の内側にアクセスできるようにする低いプロファイル高さを有する、付記項B4の方法も提供される。
【0099】
B7.作業プラットフォーム(20)は、作業プラットフォーム(20)の前端(20a)に隣接する傾斜部(20c)を含み、傾斜部(20c)は、ベースプラットフォーム(18)上に又はベースプラットフォーム(18)よりも上側に存在するように作業プラットフォーム(20)から下向きに傾けられる、付記項B3の方法も提供される。
【0100】
B8.作業プラットフォーム(20)は、作業プラットフォーム(20)の前端(20a)がベースプラットフォーム(18)よりも上側で1以上のライザ(38、40)に装着され、作業プラットフォーム(20)の後端(20b)がベースプラットフォーム(18)の上方で片持ち支持される、付記項B3の方法も提供される。
【0101】
B9.作業プラットフォーム(20)の後端(20b)が支持構造体(34)に結合される、付記項B8の方法も提供される。
【0102】
B10.ライザ(38、40)は、下端フランジ(38a、40a)、上端フランジ(38c、40c)、及び、下端フランジ(38a、40a)を上端フランジ(38c、40c)に接続する三角形状垂直ウェブ要素(38b、40b)から構成される支持構造体であり、下端フランジ(38a、40a)がベースプラットフォーム(18)に装着され、作業プラットフォーム(20)が上端フランジ(38c、40c)に装着される、付記項B8の方法も提供される。
【0103】
B11.作業プラットフォーム(20)の傾斜部(20c)が三角形状垂直ウェブ要素(38b、40b)に支持される、付記項B10の方法も提供される。
【0104】
B12.作業プラットフォーム(20)の長手方向に沿ってロボット(22)を移動させるために少なくとも1つのガントリ(24)を作業プラットフォーム(20)に対して位置決めするステップを更に備える、付記項B1の方法も提供される。
【0105】
B13.ガントリ(24)が作業プラットフォーム(20)のテーパ状形状に適合する、付記項B12の装置も提供される。
【0106】
B14.ガントリ(24)は、ガントリ(24)の残りの部分がベースプラットフォーム(18)よりも上側に位置されるようにベースプラットフォーム(18)の一端に固定されて片持ち支持される、付記項B12の方法も提供される。
【0107】
B15.ケーブルキャリアシステム(28)を使用して電力、制御、通信、部品の供給及び戻しのうちの少なくとも1つをロボット(22)に与えるステップを更に備える、付記項B1の方法も提供される。
【0108】
B16.ケーブルキャリアシステム(28)は、作業プラットフォーム(20)の下方に位置されるとともに、作業プラットフォーム(20)のテーパ状形状に適合する、付記項B15の方法も提供される。
【0109】
B17.作業プラットフォーム(20)は、修理、設置、又は、取り外しのために作業プラットフォーム(20)の下方の構成要素へのアクセスを与える1以上の取り外し可能なアクセスパネル(44)を含む、付記項B1の方法も提供される。
【0110】
本発明の更なる態様によれば、以下が提供される。
【0111】
C1.航空機胴体の組立方法であって、
胴体アセンブリ(14)内にベースプラットフォーム(18)を設けるステップと、
一人以上の人間(30)を胴体アセンブリ(14)内で支持するためにベースプラットフォーム(18)よりも上側に作業プラットフォーム(20)を位置させるステップであって、作業プラットフォーム(20)がベースプラットフォーム(18)よりも幅が狭く、作業プラットフォーム(20)の一方又は両方の側部にロボット(22)を位置させるための領域(32)を与えるべく作業プラットフォーム(20)が胴体アセンブリ(14)内でベースプラットフォーム(18)に対して位置決めされる、ステップと、
作業プラットフォーム(20)の動きがロボット(22)の位置に影響を及ぼさないように作業プラットフォーム(20)とは独立して1以上のロボット(22)を胴体アセンブリ(14)内でベースプラットフォーム(18)上に支持するステップと、
を備える方法。
【0112】
C2.人間(30)が作業プラットフォーム(20)の1以上の側部でベースプラットフォーム(18)に沿って移動するための領域(32)を与えるように作業プラットフォーム(20)がベースプラットフォーム(18)に対して位置決めされる、付記項C1の方法も提供される。
【0113】
C3.作業プラットフォーム(20)は、人間(30)及びロボット(22)がベースプラットフォーム(18)を横切って作業プラットフォーム(20)の周囲で行動をとるのに十分なベースプラットフォーム(18)の領域(32)を露出させるために、後端(20b)よりも幅広い前端(20a)を伴って、その長手方向に沿ってテーパ状となっている、付記項C2の方法も提供される。
【0114】
C4.ベースプラットフォーム(18)及び作業プラットフォーム(20)が航空機の胴体アセンブリ(14)内に位置される、付記項C3の方法も提供される。
【0115】
C5.作業プラットフォーム(20)の前端(20a)は、胴体アセンブリ(14)の前方端に位置され、作業プラットフォーム(20)の後端(20b)は、胴体アセンブリ(14)の後方端に位置される、付記項C4の方法も提供される。
【0116】
C6.ベースプラットフォーム(18)及び作業プラットフォーム(20)は共同で、人間(30)が作業プラットフォーム(20)上で立ちつつ胴体アセンブリ(14)の内側にアクセスできるようにする低いプロファイル高さを有する、付記項C4の方法も提供される。
【0117】
C7.作業プラットフォーム(20)は、作業プラットフォーム(20)の前端(20a)に隣接する傾斜部(20c)を含み、傾斜部(20c)は、ベースプラットフォーム(18)上に又はベースプラットフォーム(18)よりも上側に存在するように作業プラットフォーム(20)から下向きに傾けられる、付記項C3の方法も提供される。
【0118】
C8.作業プラットフォーム(20)は、作業プラットフォーム(20)の前端(20a)がベースプラットフォーム(18)よりも上側で1以上のライザ(38、40)に装着され、作業プラットフォーム(20)の後端(20b)がベースプラットフォーム(18)の上方で片持ち支持される、付記項C3の方法も提供される。
【0119】
C9.作業プラットフォーム(20)の後端(20b)が支持構造体(34)に結合される、付記項C8の方法も提供される。
【0120】
C10.ライザ(38、40)は、下端フランジ(38a、40a)、上端フランジ(38c、40c)、及び、下端フランジ(38a、40a)を上端フランジ(38c、40c)に接続する三角形状垂直ウェブ要素(38b、40b)から構成される支持構造体であり、下端フランジ(38a、40a)がベースプラットフォーム(18)に装着され、作業プラットフォーム(20)が上端フランジ(38c、40c)に装着される、付記項C8の方法も提供される。
【0121】
C11.作業プラットフォーム(20)の傾斜部(20c)が三角形状垂直ウェブ要素(38b、40b)に支持される、付記項C10の方法も提供される。
【0122】
C12.作業プラットフォーム(20)の長手方向に沿ってロボット(22)を移動させるために少なくとも1つのガントリ(24)を作業プラットフォーム(20)に対して位置決めするステップを更に備える、付記項C1の方法も提供される。
【0123】
C13.ガントリ(24)が作業プラットフォーム(20)のテーパ状形状に適合する、付記項C12の装置も提供される。
【0124】
C14.ガントリ(24)は、ガントリ(24)の残りの部分がベースプラットフォーム(18)よりも上側に位置されるようにベースプラットフォーム(18)の一端に固定されて片持ち支持される、付記項C12の方法も提供される。
【0125】
C15.ケーブルキャリアシステム(28)を使用して電力、制御、通信、部品の供給及び戻しのうちの少なくとも1つをロボット(22)に与えるステップを更に備える、付記項C1の方法も提供される。
【0126】
C16.ケーブルキャリアシステム(28)は、作業プラットフォーム(20)の下方に位置されるとともに、作業プラットフォーム(20)のテーパ状形状に適合する、付記項C15の方法も提供される。
【0127】
C17.作業プラットフォーム(20)は、修理、設置、又は、取り外しのために作業プラットフォーム(20)の下方の構成要素へのアクセスを与える1以上の取り外し可能なアクセスパネル(44)を含む、付記項C1の方法も提供される。