特許第6981922号(P6981922)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6981922
(24)【登録日】2021年11月22日
(45)【発行日】2021年12月17日
(54)【発明の名称】車両外装品
(51)【国際特許分類】
   B60R 19/50 20060101AFI20211206BHJP
【FI】
   B60R19/50 B
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-101793(P2018-101793)
(22)【出願日】2018年5月28日
(65)【公開番号】特開2019-206227(P2019-206227A)
(43)【公開日】2019年12月5日
【審査請求日】2020年10月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000241463
【氏名又は名称】豊田合成株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000110321
【氏名又は名称】トヨタ車体株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000604
【氏名又は名称】特許業務法人 共立
(72)【発明者】
【氏名】金本 泰佑
(72)【発明者】
【氏名】小倉 敏伸
【審査官】 立花 啓
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−248589(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 19/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両本体に取り付けられる車両外装品であって、
前記車両本体の表面側に表出する加飾部品として形成された、開口部と、第一係合部と、を有するアウタ部材と、
前記開口部に対応して環状に形成された環状突起部と、前記環状突起部から径方向外方へ突出し、前記アウタ部材の前記開口部の周縁裏面に近接又は当接して対向するフランジ部と、前記第一係合部に係合する第二係合部と、を有するカバー部材と、
前記開口部に対応する開口部と、前記カバー部材の裏面に近接又は当接して対向する対向部と、を有するインナ部材と、
を備え
前記アウタ部材は、メッシュ状に形成されたフォグカバーアウタであり、
前記インナ部材は、板状に形成されたフォグカバーインナである、車両外装品。
【請求項2】
前記第一係合部は、前記アウタ部材の前記開口部の周縁裏面に周方向に間隔をあけて複数箇所設けられており、
前記第二係合部は、前記カバー部材の前記環状突起部の外周に前記第一係合部に対応して複数箇所設けられている、請求項1に記載された車両外装品
【請求項3】
前記インナ部材は、前記対向部が前記カバー部材の裏面に近接又は当接した状態で、前記アウタ部材に溶着又は係合により固定されている、請求項1又は2に記載された車両外装品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両本体に取り付けられる車両外装品に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両バンパにフォグランプカバーを取り付けるフォグランプカバー取付構造が知られている(例えば、特許文献1)。このフォグランプカバーは、カバー本体と、カバーリングと、を備えている。カバー本体は、車両バンパにおけるフォグランプの取付部位に組み付けられる。カバー本体は、フォグランプが覗く開口部を有している。また、カバーリングは、環状に形成されており、カバー本体の開口部の周縁に組み付けられる。カバーリングは、カバー本体の開口部の周縁に設けられた係合部に係合する係合部を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5189636号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の取付構造では、カバーリングは、カバー本体に係合により組み付けてそのカバー本体に取り付けられるが、カバー本体以外にカバーリングを支持する部材が存在しない。このため、カバーリングとカバー本体との係合が外れた場合に、そのカバーリングがカバー本体から外れて車両バンパから脱落するおそれがある。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、カバー部材の係合外れが生じてもそのカバー部材の脱落を防止することが可能な車両外装品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、車両本体に取り付けられる車両外装品であって、前記車両本体の表面側に表出する加飾部品として形成された、開口部と、第一係合部と、を有するアウタ部材と、前記開口部に対応して環状に形成された環状突起部と、前記環状突起部から径方向外方へ突出し、前記アウタ部材の前記開口部の周縁裏面に近接又は当接して対向するフランジ部と、前記第一係合部に係合する第二係合部と、を有するカバー部材と、前記開口部に対応する開口部と、前記カバー部材の裏面に近接又は当接して対向する対向部と、を有するインナ部材と、を備える、車両外装品である。
【0007】
この構成によれば、カバー部材が、第二係合部がアウタ部材の第一係合部に係合することによりアウタ部材に組み付けられる。また、カバー部材が、アウタ部材の開口部の周縁裏面に近接又は当接して対向すると共に、インナ部材の対向部が、そのカバー部材の裏面に近接又は当接して対向する。すなわち、カバー部材は、表面側にてアウタ部材に近接又は当接して対向配置される部位を有すると共に、裏面側にてインナ部材に近接又は当接して対向配置される部位を有する。このため、カバー部材とアウタ部材との係合が外れた場合でも、カバー部材がアウタ部材とインナ部材との間に挟まれるので、カバー部材がアウタ部材及びインナ部材から外れて脱落するのは防止される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態に係る車両外装品の正面図である。
図2】実施形態の車両外装品の分解斜視図である。
図3】実施形態の車両外装品を図1に示すIII−IIIで切断した際の断面図である。
図4】実施形態の車両外装品を図1に示すIV−IVで切断した際の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて、本発明に係る車両外装品の具体的な実施形態について説明する。
【0010】
一実施形態の車両外装品1は、車両本体に取り付けられるパネル状の部材である。車両外装品1は、車両本体に係合部同士の係合などにより取り付けられる。車両外装品1は、例えば図1に示す如く、車両のフォグランプが配置されるフロントバンパなどである。
【0011】
尚、以下では、車両本体への車両外装品1の取り付けは、係合により行われるものとする。また、車両外装品1は、フォグランプが配置されるフロントバンパであるものとし、各部材の表面は車両前面であり、各部材の裏面は車両後面であるものとする。更に、該当部材の軸方向一端は表面側であるものとし、該当部材の軸方向他端は裏面側であるものとする。
【0012】
車両外装品1は、互いの組み付け前に別体である三つの部材からなる。具体的には、車両外装品1は、図2に示す如く、フォグカバーアウタ10と、カバーリング20と、フォグカバーインナ30と、を備えている。
【0013】
フォグカバーアウタ10は、車両本体の表面側に表出する加飾部品として形成されたアウタ部材である。フォグカバーアウタ10は、耐候性に優れたASA(acrylate styrene acrylonitrile)樹脂などの合成樹脂素材により成形されている。フォグカバーアウタ10は、全体として板状に形成されている。フォグカバーアウタ10は、枠部11と、開口部12と、メッシュ部13と、を有している。
【0014】
枠部11は、フォグカバーアウタ10の外枠を形成する部位である。開口部12は、枠部11の枠内に形成された開口孔であって、フォグランプが収容されるように略円形に形成されている。メッシュ部13は、メッシュ状に形成された部位である。メッシュ部13は、フォグランプの周辺部位を加飾するための模様が形成されるように多数の開口が並んだ状態に形成されている。尚、フォグカバーアウタ10は、モールやエンブレムなどが組み付け可能な部位を有していてもよい。
【0015】
フォグカバーアウタ10は、また、対車両本体用係合部15と、対カバー用係合部16と、対インナ用固定部17と、を有している。対車両本体用係合部15は、フォグカバーアウタ10を含む車両外装品1全体を車両本体に設けられた係合部に係合させる部位である。対車両本体用係合部15は、枠部11の裏面(すなわち、車両における後面)に複数個所設けられている。各対車両本体用係合部15は、枠部11の裏面から車両後方へ突出する突出部と、その突出部の先端に車両本体の係合部に係合する爪部と、を有するように形成されている。
【0016】
対カバー用係合部16は、フォグカバーアウタ10にカバーリング20を係合させる部位である。対カバー用係合部16は、フォグカバーアウタ10全体として、開口部12の周縁裏面に複数個所設けられている。尚、対カバー用係合部16は、フォグカバーアウタ10に係合されるカバーリング20がフォグカバーアウタ10に対して開口部12の周縁の周方向特定位置に位置決めされるように形成配置されていてよい。各対カバー用係合部16は、図3に示す如く、開口部12の周縁裏面から車両後方へ突出する突出部16aと、その突出部16aの先端にカバーリング20に係合する爪部16bと、を有するように形成されている。
【0017】
対インナ用固定部17は、フォグカバーアウタ10にフォグカバーインナ30を固定させる部位である。対インナ用固定部17は、フォグカバーアウタ10の枠部11やメッシュ部13を含む裏面全域に均等に複数個所設けられている。各対インナ用固定部17は、フォグカバーアウタ10の裏面から車両後方へ突出するリブを有するように形成されている。対インナ用固定部17は、その先端部がフォグカバーインナ30の後述の対アウタ用固定部の先端部に溶着されることによりその対アウタ用固定部に固定される。
【0018】
カバーリング20は、フォグカバーアウタ10の開口部12の周縁から径方向内方に突出して表出する部位を有し、その表出部位に加飾が施されたカバー部材である。カバーリング20は、表面にメッキが施されたABS樹脂(Acrylonitrile Butadiene Styrene)などの合成樹脂素材により成形されており、環状に形成されている。カバーリング20は、図3及び図4に示す如く、環状突起部21と、フランジ部22と、対アウタ用係合部23と、対インナ用係合部24と、を有している。
【0019】
環状突起部21は、フォグカバーアウタ10の開口部12に対応して略円環状に形成された部位である。環状突起部21の少なくとも一部は、カバーリング20の加飾が施された表出部位となる。環状突起部21は、フォグカバーアウタ10の開口部12の径よりも小さな内径を有している。環状突起部21の軸中心には、フォグカバーアウタ10の開口部12に合わせて開口が形成されている。フランジ部22は、環状突起部21の表面側の軸方向一端側から径方向外方へ向けて突出しており、軸方向に向いた面を有している。フランジ部22は、環状突起部21の周囲の略全域に亘って設けられている。フランジ部22の最外径部位は、フォグカバーアウタ10の開口部12の径よりも大きな外径を有している。フランジ部22は、カバーリング20とフォグカバーアウタ10との組み付け状態において、フォグカバーアウタ10の開口部12の周縁裏面側に配置され、その開口部12の周縁裏面部12aに近接又は当接して対向している(図4参照)。
【0020】
対アウタ用係合部23は、カバーリング20をフォグカバーアウタ10に係合させる部位である。対アウタ用係合部23は、フォグカバーアウタ10の対カバー用係合部16に対応して、カバーリング20全体として、複数箇所設けられている。各対アウタ用係合部23は、フランジ部22の径方向外側が切り欠かれた部位において車両後方へ突出するように形成されている。尚、対アウタ用係合部23は、フランジ部22の径方向外側の一部が切り倒されることで車両後方へ突出するように形成されていてよい。このフランジ部22の切り欠き部位は、フォグカバーアウタ10の対カバー用係合部16の爪部16bがその切り欠き部位を車両前後方向に通過できるように形成されている。対アウタ用係合部23は、その先端23aにフォグカバーアウタ10の対カバー用係合部16の爪部16bが引っ掛かることにより対カバー用係合部16に係合する(図3参照)。
【0021】
カバーリング20は、フォグカバーアウタ10の裏面側からそのフォグカバーアウタ10に係合されて組み付けられる。カバーリング20は、フォグカバーアウタ10の裏面側への組み付け過程で、対アウタ用係合部23とフォグカバーアウタ10の対カバー用係合部16とが互いに当接して撓んだ後に対アウタ用係合部23の先端23aとフォグカバーアウタ10の対カバー用係合部16の爪部16bとが互いに引っ掛かり合うことにより、フォグカバーアウタ10に係合される。
【0022】
カバーリング20の対アウタ用係合部23とフォグカバーアウタ10の対カバー用係合部16とが係合されると、以後、カバーリング20のフランジ部22がフォグカバーアウタ10の開口部12の周縁裏面部12aに近接又は当接して対向するので、カバーリング20がフォグカバーアウタ10に対して車両後方に引き抜かれるのは阻止される。また、上記したフォグカバーアウタ10とカバーリング20との係合が、フォグカバーアウタ10の対カバー用係合部16の爪部16bがカバーリング20のフランジ部22の切り欠き部位を車両前後方向に通過した状態で行われているので、カバーリング20がフォグカバーアウタ10に対して回転するのは阻止される。
【0023】
対インナ用係合部24は、カバーリング20をフォグカバーインナ30に係合させる部位である。対インナ用係合部24は、環状突起部21の裏面側の軸方向他端側に設けられている。対インナ用係合部24は、カバーリング20全体として、環状突起部21の周囲に複数箇所設けられている。尚、対インナ用係合部24は、カバーリング20がフォグカバーインナ30に対して環状突起部21の周囲の周方向特定位置に位置決めされるように形成配置されていてよい。各対インナ用係合部24は、環状突起部21の周方向一部に形成される、その環状突起部21の裏面から車両後方へ突出するように形成されている。
【0024】
フォグカバーインナ30は、車両本体の裏面側に配置され、フォグカバーアウタ10と対をなすインナ部材である。フォグカバーインナ30は、PP(polypropylene)樹脂などの合成樹脂素材により成形されている。フォグカバーインナ30は、全体として板状に形成されている。フォグカバーインナ30は、フォグカバーアウタ10のメッシュ部13の開口を塞ぐ閉塞面31を有するように形成されている。フォグカバーインナ30は、開口部32と、対向部33と、対カバー用係合部34と、対アウタ用固定部35と、を有している。
【0025】
開口部32は、フォグカバーアウタ10の開口部12に対応する開口孔であって、フォグランプが収容されるように略円形に形成されている。開口部32は、カバーリング20の環状突起部21の内径と略同じ径を有している。対向部33は、開口部32の周縁に設けられる部位であって、カバーリング20(具体的には、環状突起部21及びフランジ部22)の裏面に対向する部位である。対向部33は、カバーリング20が組み付けられたフォグカバーアウタ10とフォグカバーインナ30との組み付け状態において、カバーリング20の環状突起部21及びフランジ部22の裏面側に配置され、そのカバーリング20の裏面に近接又は当接して対向している。
【0026】
対カバー用係合部34は、フォグカバーインナ30にカバーリング20を係合させる部位である。対カバー用係合部34は、カバーリング20の対インナ用係合部24に対応して、フォグカバーインナ30全体として、開口部32の周縁表面に複数箇所設けられている。各対カバー用係合部34は、開口部32の周縁を切り欠いた溝孔であり、カバーリング20の対インナ用係合部24が係合可能な大きさに形成されている。対カバー用係合部34は、カバーリング20の対インナ用係合部24が嵌ることにより対インナ用係合部24に係合する。
【0027】
カバーリング20は、フォグカバーインナ30の表面側からそのフォグカバーインナ30に係合されて組み付けられる。カバーリング20は、その対インナ用係合部24がフォグカバーインナ30の対カバー用係合部34に嵌ることにより、フォグカバーインナ30に係合される。カバーリング20の対インナ用係合部24とフォグカバーインナ30の対カバー用係合部34とが係合され、かつ、後述の如くフォグカバーアウタ10とフォグカバーインナ30とが互いに固定されると、以後、カバーリング20の環状突起部21及びフランジ部22がフォグカバーインナ30の対向部33の表面に近接又は当接して対向するので、カバーリング20がフォグカバーインナ30に対して車両後方に引き抜かれるのは阻止される。また、上記したカバーリング20とフォグカバーインナ30との係合が、カバーリング20の対インナ用係合部24がフォグカバーインナ30の対カバー用係合部34に嵌ることにより実現されるので、カバーリング20がフォグカバーインナ30に対して回転するのは阻止される。
【0028】
対アウタ用固定部35は、フォグカバーインナ30をフォグカバーアウタ10に固定させる部位である。対アウタ用固定部35は、フォグカバーアウタ10の対インナ用固定部17に対応して、フォグカバーインナ30全体として、そのフォグカバーインナ30におけるフォグカバーアウタ10の枠部11やメッシュ部13に対向する外縁部位などの表面全域に均等に複数箇所設けられている。各対アウタ用固定部35は、フォグカバーインナ30の表面から車両前方へ突出するリブを有するように形成されている。対アウタ用固定部35は、その先端部がフォグカバーアウタ10の対インナ用固定部17の先端部に溶着されることによりそのフォグカバーアウタ10の対インナ用固定部17に固定される。
【0029】
次に、車両外装品1の組み付け手順について説明する。
まず、車両外装品1を構成するそれぞれ別体のフォグカバーアウタ10、カバーリング20、及びフォグカバーインナ30が用意される。次に、フォグカバーアウタ10にカバーリング20が組み付けられる。このフォグカバーアウタ10へのカバーリング20の組み付けは、カバーリング20がフォグカバーアウタ10の裏面側から開口部12の周縁裏面側に近接され、カバーリング20の対アウタ用係合部23がフォグカバーアウタ10の対カバー用係合部16に位置合わせされた状態で、カバーリング20の対アウタ用係合部23とフォグカバーアウタ10の対カバー用係合部16とが当接により径方向に撓んだ後に対アウタ用係合部23の先端23aと対カバー用係合部16の爪部16bとが互いに引っ掛かり合うことにより実現される。
【0030】
上記の如くカバーリング20とフォグカバーアウタ10との組み付けが行われると、フォグカバーアウタ10に対するカバーリング20の相対移動が規制される。すなわち、カバーリング20のフランジ部22の最外径部位の外径は、フォグカバーアウタ10の開口部12の径よりも大きいので、カバーリング20がフォグカバーアウタ10の裏面側から開口部12の周縁裏面に近接又は当接して対向し、カバーリング20がフォグカバーアウタ10に対して車両前方に抜けるのは阻止される。また、係合部16,23同士が係合するので、カバーリング20がフォグカバーアウタ10に対して車両後方に引き抜かれるのは阻止されると共に、カバーリング20がフォグカバーアウタ10に対して回転するのは阻止される。
【0031】
次に、カバーリング20が組み付けられたフォグカバーアウタ10に、フォグカバーインナ30が組み付けられる。このフォグカバーアウタ10へのフォグカバーインナ30の組み付けは、フォグカバーインナ30がカバーリング20の裏面側からフォグカバーアウタ10の裏面側に近接され、フォグカバーインナ30の対カバー用係合部34がカバーリング20の対インナ用係合部24に位置合わせされ、フォグカバーインナ30の対向部33がカバーリング20の環状突起部21及びフランジ部22の裏面に近接又は当接して対向すると共に、フォグカバーインナ30の対アウタ用固定部35がフォグカバーアウタ10の対インナ用固定部17に位置合わせされた状態でその対インナ用固定部17に溶着されることにより実現される。
【0032】
上記の如くカバーリング20が組み付けられたフォグカバーアウタ10とフォグカバーインナ30との組み付けが行われると、固定部17,35同士の溶着により、フォグカバーアウタ10に対するフォグカバーインナ30の相対移動が規制される。また、上記の組み付けが行われると、そのカバーリング20の環状突起部21及びフランジ部22がフォグカバーアウタ10の開口部12の周縁裏面部12aとフォグカバーインナ30の開口部32の周縁にある対向部33の表面との間に挟まれることにより、フォグカバーアウタ10及びフォグカバーインナ30に対するカバーリング20の相対移動が規制される。具体的には、フォグカバーインナ30の対向部33がカバーリング20の環状突起部21及びフランジ部22の裏面に近接又は当接して対向するので、カバーリング20がフォグカバーインナ30に対して車両後方に引き抜かれるのは阻止される。更に、係合部24,34同士が係合するので、カバーリング20がフォグカバーインナ30に対して回転するのは阻止される。
【0033】
上記の車両外装品1の構造によれば、カバーリング20の対アウタ用係合部23の先端23aとフォグカバーアウタ10の対カバー用係合部16の爪部16bとを互いに引っ掛けることにより、カバーリング20をフォグカバーアウタ10に係合させることができる。また、カバーリング20を、フォグカバーアウタ10の開口部12の周縁裏面部12aに近接又は当接させて対向させると共に、フォグカバーインナ30の開口部32の周縁にある対向部33の表面に近接又は当接させて対向させることにより、そのカバーリング20をフォグカバーアウタ10とフォグカバーインナ30との間に挟むことができる。
【0034】
このため、仮に悪路走行時や洗車時などに振動や外乱に起因してフォグカバーアウタ10とカバーリング20との係合が外れた場合でも、そのカバーリング20がその車両前側と車両後側とでフォグカバーアウタ10とフォグカバーインナ30とにより挟まれるので、カバーリング20がフォグカバーアウタ10及びフォグカバーインナ30から外れて脱落するのを防止することができる。
【0035】
また、車両外装品1においては、メッシュ状に形成されたメッシュ部13を有するフォグカバーアウタ10と、そのメッシュ部13の開口を塞ぐ閉塞面31を有するフォグカバーインナ30と、が互いに別体で設けられている。仮に一つの板部材でその表面側のみにメッシュ部が設けられる構造では、メッシュ部を形成するうえで自由度が低くなり、メッシュ部として加飾性に富んだ或いは深さの大きい所望形状を形成することが困難となる。これに対して、本実施形態の車両外装品1によれば、メッシュ部13と、そのメッシュ部13の開口を塞ぐ閉塞部と、をそれぞれ別々の部材で構成することができるので、メッシュ部13を高い自由度で形成することができ、形成するメッシュ部13の形状を加飾性に富み或いは深さの大きいものとすることができる。
【0036】
尚、上記の実施形態においては、開口部12が特許請求の範囲に記載した「(アウタ部材の)開口部」に、対カバー用係合部16が特許請求の範囲に記載した「第一係合部」に、フォグカバーアウタ10が特許請求の範囲に記載した「アウタ部材」に、対アウタ用係合部23が特許請求の範囲に記載した「第二係合部」に、カバーリング20が特許請求の範囲に記載した「カバー部材」に、開口部32が特許請求の範囲に記載した「(インナ部材の)開口部」に、フォグカバーインナ30が特許請求の範囲に記載した「インナ部材」に、それぞれ相当している。
【0037】
ところで、上記の実施形態においては、フォグカバーアウタ10とフォグカバーインナ30とが、リブからなる固定部17,35同士の溶着により互いに固定される。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。フォグカバーアウタ10とフォグカバーインナ30とが係合により互いに固定されるものであってもよい。
【0038】
また、上記の実施形態においては、カバーリング20のフランジ部22が環状突起部21の表面側の軸方向一端側から径方向外方へ向けて突出していると共に、カバーリング20の対アウタ用係合部23がそのフランジ部22の径方向外側が切り欠かれた部位において車両後方へ突出するように形成されている。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。カバーリング20のフランジ部22が環状突起部21の裏面側の軸方向他端側から径方向外方へ向けて突出していてもよい。また、カバーリング20の対アウタ用係合部23がそのフランジ部22の径方向外側が切り欠かれた部位において車両前方へ突出するように形成されていてもよい。
【0039】
また、上記の実施形態においては、車両外装品1の組み付け手順として、カバーリング20がフォグカバーアウタ10に組み付けられ、その後、フォグカバーインナ30がカバーリング20及びフォグカバーアウタ10に組み付けられる。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。カバーリング20がフォグカバーインナ30に組み付けられ、その後、フォグカバーアウタ10がカバーリング20及びフォグカバーインナ30に組み付けられるものとしてもよい。
【0040】
更に、上記の実施形態においては、車両外装品1として、車両のフォグランプが配置されるフロントバンパに適用することとしている。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。車両外装品1として、車両のフォグランプが配置されるリヤバンパや、モールやエンブレムなどが配置されるバンパに適用することとしてもよい。
【0041】
尚、本発明は、上述した実施形態や変形形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能である。
【符号の説明】
【0042】
1:車両外装品、10:フォグカバーアウタ、12:開口部、16:対カバー用係合部、16b:爪部、17:対インナ用固定部、20:カバーリング、21:環状突起部、22:フランジ部、23:対アウタ用係合部、24:対インナ用係合部、30:フォグカバーインナ、32:開口部、33:対向部、34:対カバー用係合部、35:対アウタ用固定部。
図1
図2
図3
図4