(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1剤収納用の容器体(3)の口頸部(4)の外面に内キャップ(10)を嵌合するとともに、前記口頸部(4)内に有底筒状のカップ状部材(24)を配置し、このカップ状部材(24)の底壁(28)に吐出口(30)を、また前記内キャップ(10)のキャップ頂壁(16)に通孔(16a)をそれぞれ開口させてなる容器部(2)と、
前記内キャップ(10)の外周面へ下降可能に嵌合させた有頂筒状の外キャップ(42)及び前記カップ状部材(24)内を摺動するピストン部材(36)を含み、これら外キャップ(42)及びピストン部材(36)が一体的に下降するように連結してなる作動ユニット(35)とを具備し、
前記吐出口(30)の周囲において前記カップ状部材(24)の底壁(28)から起立筒部(32)を立設するとともに、この起立筒部(32)の外側で前記ピストン部材(36)とカップ状部材(24)の底壁(28)との間に第2剤収納室を兼ねるポンプチャンバー(C)を形成し、
前記起立筒部(32)の外周面に連通凹部(34)を形成するとともに、前記ピストン部材(36)に付設された内方摺接部(39)が前記連通凹部(34)の上側で前記起立筒部(32)の外周面に接するように設け、
作動ユニット(35)を下降させたときに、前記ポンプチャンバー(C)から前記連通凹部(34)を介して前記吐出口(30)へ連通させる連通機構(P)を形成したことを特徴とする、2剤混合容器。
前記連通凹部(34)の上端部(34b)と前記内方摺接部(39)の下縁(39a)との間に下降代(d)を有することを特徴とする、請求項1に記載の2剤混合容器。
前記内キャップ(10)の外周面の下端側に鍔部(14)を付設するとともに、この鍔部(14)と外キャップ(42)の下部との間に、外キャップ(42)の下降を規制する封緘部材(60)を取り外し可能に設けたことを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれかに記載の2剤混合容器。
前記外キャップ(42)は、頂板(46)の外周部から操作周壁(44)を垂設させており、この操作周壁(44)を内キャップ(10)の外周面に螺合させるとともに、前記キャップ頂壁(16)と頂板(46)との間に、前記操作周壁(44)を前記内キャップ(10)の外周面に対して下限位置まで螺下降させたときに、内キャップ(10)に対する外キャップ(42)の開方向の回転を規制する共回り機構(R)を設けたことを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれかに記載の2剤混合容器
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のものでは、2剤を混合させるために、第2剤収納容器の底部を破断させて、第2剤を、第1剤を収納する容器体内へ流下させるという構成をとり、そうすることにより、容器体内で混在する第1剤と第2剤とは、液体の拡散作用により、次第に均等に混じり合った混合液体となる。
ところが、内容物の種類によっては、完全に混合し合うまでに時間がかかる場合があり、そうした場合には、利用者は、第1剤及び第2剤が入った容器体を振って撹拌しなければならない。
例えば第1剤が飲料であり、第2剤がフレーバー(香料)である場合には、設計者は、両者が完全に混ざり合った状態を想定して、第1剤及び第2剤の分量を決めるため、混合が不十分な状態で飲むと、本来の香りや風味を味わうことができない可能性がある。
しかしながら、内容物の性質によっては撹拌操作が不利益を生ずる場合がある。例えば第1剤が炭酸飲料のようなものであるときには、撹拌することにより泡が多量に発生し、容器から吹きこぼれてしまうおそれがある。
【0005】
本発明の第1の目的は、ポンプの作用を利用して効率的に2剤を混合することができる2剤混合容器を提供することである。
本発明の第2の目的は、容器を開封したときに2剤を混合することが可能となる2剤混合容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の手段は、第1剤収納用の容器体3の口頸部4の外面に内キャップ10を嵌合するとともに、前記口頸部4内に有底筒状のカップ状部材24を配置し、このカップ状部材24の底壁28に吐出口30を、また前記内キャップ10のキャップ頂壁16に通孔16aをそれぞれ開口させてなる容器部2と、
前記内キャップ10の外周面へ下降可能に嵌合させた有頂筒状の外キャップ42及び前記カップ状部材24内を摺動するピストン部材36を含み、これら外キャップ42及びピストン部材36が一体的に下降するように連結してなる作動ユニット35とを具備し、
前記吐出口30の周囲において前記カップ状部材24の底壁28から起立筒部32を立設するとともに、この起立筒部32の外側で前記ピストン部材36とカップ状部材24の底壁28との間に第2剤収納室を兼ねるポンプチャンバーCを形成し、
前記起立筒部32の外周面に連通凹部34を形成するとともに、前記ピストン部材36に付設された内方摺接部39が前記連通凹部34の上側で前記起立筒部32の外周面に接するように設け、
作動ユニット35を下降させたときに、前記ポンプチャンバーCから前記連通凹部34を介して前記吐出口30へ連通させる連通機構Pを形成した。
【0007】
本手段では、内キャップ10の外周面へ下降可能に嵌合させた有頂筒状の外キャップ42及びカップ状部材24内を摺動するピストン部材36を含み、これら外キャップ42及びピストン部材36を通孔16aを介して連結した作動ユニット35を設け、カップ状部材24の底壁28の吐出口30の周囲から起立した起立筒部32の外周面に連通凹部34に形成している。
そしてこの連通凹部34の上側に位置させて、前記ピストン部材36に付設した内方摺接部39が、前記起立筒部32の外周面に接するように設け、作動ユニット35を下降させたときに、第2剤を収納するポンプチャンバーCが連通凹部34を介して吐出口30へ連続させた。これによりポンプの作用を利用して第2剤を容器体3内の第1剤に十分に混合させることができる。
【0008】
第2の手段は、第1の手段を有し、かつ前記連通凹部34の上端部34bと前記内方摺接部39の下縁39aとの間に下降代dを有する。
【0009】
本手段では、
図1に示す如く、前記連通凹部34の上端部34bと前記内方摺接部39の下縁39aとの間に下降代dを持たせている。これにより、外キャップ42を下降させ、
図2に示す如く、ピストン部材36の内方摺接部39の下縁39aが連通凹部の上端部34bに達するまでの間にポンプチャンバーCの内圧が上昇する。そしてポンプチャンバーCの蓄圧作用により第2剤を比較的に勢いよく第1剤に混合させることができる。
【0010】
第3の手段は、第2の手段を有し、かつ前記連通凹部34を縦長の連通溝部とした。
【0011】
本手段では、
図1に示すように、連通凹部34を縦長の連通溝部としたから、内方摺接部39が連通凹部の上端部34bから下端部34aに達する迄は吐出口30から第2剤が吐出され続ける(
図2参照)。そうすることで、より長い間ポンプ作用による混合効果が発揮されるから、より効果的に第1剤と第2剤とを混合させることができる。
【0012】
第4の手段は、第1の手段から第3の手段のいずれかを有し、かつ前記内キャップ10の外周面の下端側に鍔部14を付設するとともに、この鍔部14と外キャップ42の下部との間に、外キャップ42の下降を規制する封緘部材60を取り外し可能に設けた。
【0013】
本手段では、前記内キャップ10の外周面の下端側に鍔部14を付設するとともに、この鍔部14と外キャップ42の下部との間に、外キャップ42の下降を規制する封緘部材60を取り外し可能に設けている。こうすることで、容器の開封操作をしない限り2剤が混合することがないので、誤操作などにより2剤を混合させることを防止できる。
【0014】
第5の手段は、第1の手段から第4の手段のいずれかを有し、かつ前記外キャップ42は、頂板46の外周部から操作周壁44を垂設させており、この操作周壁44を内キャップ10の外周面に螺合させるとともに、前記キャップ頂壁16と頂板46との間に、前記操作周壁44を前記内キャップ10の外周面に対して下限位置まで螺下降させたときに、内キャップ10に対する外キャップ42の開方向の回転を規制する共回り機構Rを設けた。
【0015】
本手段では、内キャップ10及び外キャップ42の共回り機構Rを提案している。この共回り機構Rは、前記操作周壁44を前記内キャップ10の外周面に対して下限位置まで螺下降させたときに、内キャップ10に対して外キャップ42を開方向へ回転することを規制する。これにより、外キャップ42に対する開方向への回転操作によって、外キャップ42及び内キャップ10を共に開方向へ回転させることができる。従って両キャップを口頸部4から取り外す作業が容易である。図示例の共回り機構は、
図4に示す如く、内キャップ10のキャップ頂壁16に設けた第1係合突部22と外キャップ42の頂板46に設けた第2係合突部58とからなるが、その構成は適宜変更することができる。
【発明の効果】
【0016】
第1の手段に係る発明によれば、内キャップ10の外周面へ下降可能に嵌合させた外キャップ42及びカップ状部材24内を摺動するピストン部材36を、一体的に下降可能に連結してなる作動ユニット35を備え、カップ状部材24の底壁28の吐出口30の周囲から起立する起立筒部32の外周面に連通凹部34に形成し、ピストン部材36に付設された内方摺接部39が前記連通凹部34の上側で前記起立筒部32の外周面に接するように設け、作動ユニット35を下降させたときに第2剤を収納するポンプチャンバーCから連通凹部34を介して吐出口30へ連続させるように構成したから、ポンプ作用を利用して吐出口30から吐出する第2剤を容器体3内の第1剤に十分に混合させることができる。
第2の手段に係る発明によれば、連通凹部34の上端部34bと前記内方摺接部39の下縁39aとの間に下降代dを有するから、外キャップ42を下降させ、ピストン部材36の内方摺接部39の下縁39aが連通凹部の上端部34bに達するまでの間にポンプチャンバーCの内圧が上昇し、ポンプチャンバーCの蓄圧作用により第2剤を比較的に勢いよく第1剤に混合させることができる。
第3の手段に係る発明によれば、連通凹部34を縦長の連通溝部としたから、内方摺接部39が連通凹部の上端部34bから下端部34aに達する迄は吐出口30からの第2剤の吐出が継続され、より効果的に第1剤と第2剤とを混合させることができる。
第4の手段に係る発明によれば、前記内キャップ10の外周面の下端側に鍔部14を付設するとともに、この鍔部14と外キャップ42の下部との間に、外キャップ42の下降を規制する封緘部材60を取り外し可能に設けたから、容器の開封操作をしない限り2剤が混合することがないので、誤操作などにより2剤を混合させることを防止できる。
第5の手段に係る発明によれば、キャップ頂壁16と頂板46との間に、前記操作周壁44を前記内キャップ10の外周面に対して下限位置まで螺下降させたときに、内キャップ10に対する外キャップ42の開方向の回転を規制する共回り機構Rを設けたから、内キャップ10及び外キャップ42を口頸部4から取り外す作業が容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1から
図4は、本発明の実施形態に係る2剤混合容器を示している。この2剤混合容器は、容器部2と、作動ユニット35と、封緘部材60とで形成されている。これら各部材は、例えば合成樹脂で形成することができる。
本明細書において、ポンプ操作のために操作する部位を“作動ユニット”といい、これに対して、ポンプ操作中に動かない部位を“容器部”というものとする。
【0019】
容器部2は、容器体3と、内キャップ10と、カップ状部材24とで形成されている。
【0020】
前記容器体3は、胴部から肩部を介して口頸部4を起立している。口頸部4の外面にはネジ部6が形成されている。またネジ部6の下側に位置させて、環状突部8が周設されている。容器体3内には、第1剤が充填されている。
【0021】
前記内キャップ10は、口頸部4の外面に嵌合(図示例では螺合)させた装着周壁12を有し、この装着周壁12の内周面の上部に、キャップ頂壁16を張設している。
図示例の装着周壁12は、周壁本体12aを、口頸部4の外面へ嵌合させるとともに、この周壁本体12aから口頸部4の上方へ延長壁部12bを延出している。
この延長壁部12b及び周壁本体12aの上端部の外面には、後述の外キャップ42と螺合させるためのネジ部13を付設している。また装着周壁12の下端部外面には鍔部14が周設されている。
前記内キャップ10と後述の封緘部材60との間には、当該封緘部材60を開方向へ回転させることを規制する回り止め手段を設ける。図示例においては、
図1に示すように、前記鍔部14の上面に当接板部14aを付設している。この当接板部14aは、後述の外キャップ42及び封緘部材60を前記開方向へ回動できないように封緘部材60の適所に係止されている。
なお、本明細書においては、キャップを開放する側の向きを「開方向」と、キャップを閉じる側の向きを「閉方向」とそれぞれいうものとする。
また前記キャップ頂壁16は、延長壁部12bの下端部と連結されており、かつ中央部に通孔16aを形成している。この通孔16aの孔縁からは、後述の連結筒部40の下降を案内するガイド筒部20を垂下している。
前記キャップ頂壁16の外周部は、前記口頸部4の上端面に当接されている。この当接箇所の内側からは、シール筒部18が垂設されている。このシール筒部18は、前記口頸部4の上端部内面に液密に当接している。またシール筒部18の内面には係合凹部18aを周設している。
前記キャップ頂壁16の上面には、第1係合突部22を突設させている。これについては後述する。
【0022】
前記カップ状部材24は、口頸部4内に配置された部材であり、本実施形態では、内キャップ10から口頸部4内に垂設されている。前記カップ状部材24は、カップ周壁26の下端部に底壁28を張設してなる。そして図示例では、前記カップ周壁26の上端部を前記シール筒部18の内面に嵌合させ、そのカップ周壁26の上端部の外面に付設した外リブを前記係合凹部18aに噛み合わせている。
前記底壁28の外周部上面には、環状溝部29が周設されている。
また底壁28の中心部には吐出口30が開口されている。この吐出口近傍の底壁部分は、下方へ突設され、ノズル部30aに形成されている。
前記吐出口30の周囲において、前記底壁28の上面から起立筒部32が立設されている。この起立筒部32は、後述のピストン部37の内周側と摺接し、水平方向への支え(支柱)としての役割を有する。
また起立筒部32の外側においてピストン部37とカップ状部材24の底壁との間には、ポンプチャンバーCが画成される。このポンプチャンバーの内部は、ドーナツ状の空間となっている。
起立筒部32の下部外面には連通凹部34が形成されている。図示例の連通凹部34は縦向きの連通溝部として形成されている。図示の通り、同じ長さの複数の連通凹部34を、起立筒部32の周方向に間隔をおいて形成することが好適である。また図示例では、連通凹部34の下端部34aは、カップ状部材24の底壁28付近に、また連通凹部34の上端部34bは、起立筒部32の上下方向中間部に位置させている。もっともこれらの構造は適宜変更することができる。
前記連通凹部34と起立筒部32の筒孔hとは、ポンプチャンバーCを吐出口30へ連通させる連通機構Pの一部となる。この点に関しては後述する。
【0023】
作動ユニット35は、
図1に示す如く、ピストン部材36と外キャップ42とで構成される。
この作動ユニット35は、それらピストン部材36及び外キャップ42を、後述の連結材Lを介して連結することで、全体としてカップ状部材に対して一体的に下降することが可能に形成されている。
【0024】
前記ピストン部材36は、上方から見てリング状のピストン部37を有し、このピストン部37の上面内周から連結筒部40を起立させている。
前記ピストン部37の外周部には、前記カップ周壁26の内面に摺接させた外方摺接部38が形成されており、またピストン部37の内周部には、前記起立筒部32の外面に摺接させた内方摺接部39が付設させている。
図示例の外方摺接部38は、上下両方向へスカート状に延びる一対の突片を含み、各突片の先端部をカップ周壁26の内面に当接されている。
また内方摺接部39は、
図1に示す使用前の状態において、前記連通凹部34より上方に位置されており、内方摺接部39の下縁39aと連通凹部34の上端部34bとの間には、下降代dを持たせている。もっともこの構造は適宜変更することができる。
図示例において、内方摺接部39は、ピストン部37の下面から下内方へ突設する突片として形成されている。この形態は適当に変更することができる。例えばそうした突片を設けずに、リング板であるピストン部37の内周端部を、内方摺接部39として起立筒部32に当接させても良い。
前記連結筒部40は、本実施形態において、前記起立筒部32よりも大径であり、封緘部材60を取り除いた後に、
図2に示す如く、作動ユニット35を下降させたときに、起立筒部32が連結筒部40内へ挿入されるように形成されている。この状態において、起立筒部32と連結筒部40との間の空隙vは、後述の連通機構Pの一部となる。これについては、後述する。
【0025】
前記外キャップ42は、頂板46の外周部から操作周壁44を垂下させている。
図示例では、前記操作周壁44の内面には、その上下方向の広い範囲に亘って、前記装着周壁12のネジ部13と螺合可能なネジ部45が形成されている。そして、
図1に示す状態では、操作周壁44の下部が前記装着周壁12の延長壁部12bへ螺着されている。この状態から操作周壁44を螺下降させることにより、
図2に示すように操作周壁44が装着周壁12の外面ほぼ全体を覆う。もっともこれらの構造は適宜変更することができる。例えば前記ネジ部13及びネジ部45を省略することで、外キャップ42を押し下げることにより、操作周壁44が装着周壁12の外面を下方へ摺動するように設けても構わない。
【0026】
前記頂板46の下面からは、脚筒部52が垂下され、この脚筒部の下端部54aを前記ピストン部材36の連結筒部40の上端部内に嵌着している。図示例では、連結筒部40の抜け止めのために、前記脚筒部の下端部54aの外周面に圧接リブ54bを周設している。
本実施形態では、これら脚筒部52と連結筒部40とで、ピストン部37を外キャップ42の適所に連結する連結材Lを形成する。この連結材Lは、外キャップ42及びピストン部37を一体的に下降させる機能を有する。この機能を担保できる限り、連結材Lはどのような構造でも構わない。例えば連結材は、外キャップ及びピストン部材の一部として形成してもよく、またこれら部材とは別個の部材として形成してもよい。
図示例においては、前記頂板中央部に陥没部50が形成されている。この陥没部50は、円筒状の側板部50aと、この側板部50aの下端を閉塞する底板部50bとを有する。そして、前記側板部50aを下方へ延長することで、脚筒部52が形成されている。
また図示例では、前記下端部54aを除いて、前記脚筒部52の外面に縦リブ56を縦設している。この縦リブ56の下端面には前記連結筒部40の上端面が当接されている。
図示例では、前記脚筒部52の内径は起立筒部32の外径より僅かに大きい。従って、
図3に示すように、作動ユニット35が下限位置付近にあるときに、脚筒部52の内面と起立筒部32の外面との間に、ギャップgが生ずる。
図3に示す状態において、ポンプチャンバーCは、連通凹部34、起立筒部32及び連結筒部40の間の空隙v、起立筒部32及び脚筒部52の間のギャップg、並びに起立筒部32の筒孔hで形成される通路を介して、吐出口30に連通する。
作動ユニット35を所定の位置(内方摺接部39が連通凹部34形成箇所に到達する位置)まで下降させたときに前記通路を開通させる構造を、本明細書において連通機構Pという。連通機構Pの構成は適宜変更することができる。
【0027】
前記頂板46の下面には、第2係合突部58を付設している。この第2係合突部58は、作動ユニット35を下限位置まで螺下降させたときに、内キャップ10の第1係合突部22と当接し、かつ第1係合突部22を乗り越えて当接箇所と反対側に係合するように設けている。これら第1係合突部22と第2係合突部58とで共回り機構Rが形成されている。
本明細書において、共回り機構とは、外キャップに対する開方向への回転操作により外キャップ及び内キャップを共に開方向へ回転させる機構をいうものとする。
本実施形態では、
図4(A)に示す如く、第1係合突部22の周方向両側のうち、閉方向側に垂直な第1当接面22bを、また開方向側に第1係合斜面22aをそれぞれ形成している。
また第2係合突部58の周方向両側のうち、開方向側に垂直な第2当接面58bを、また閉方向側に第2係合斜面58aをそれぞれ形成している。
図示例の第1係合斜面22a及び第2係合斜面58aは、側外方から見て円弧状に形成されている。
また図示例の第1係合突部22及び第2係合突部58は、内キャップ及び外キャップの上方から見て半径方向に一定の幅を有するとともに周方向に延びる突条に形成されている。そして
図1に示す如く、第1係合突部22の幅方向中間部には第1肉抜き部22cを、また第2係合突部58の幅方向中間部には第2肉抜き部58cをそれぞれ設けている。
前記第1係合突部及び第2係合突部の形状及び配置は適宜変更することができる。
図4は、共回り機構Rの作用を説明する図面である。
図4(A)は、封緘部材を取り除いた直後の状態を示している。この状態から、外キャップ42を閉方向に回転させると、
図4(B)に示す如く、第2係合突起58は、連結材Lの周囲を回りながら下降する。その結果として、
図4(C)に示す如く、第2係合突起58の第2係合斜面58aの下端部と、第1係合突起22の第1係合斜面22aの上端部とが当接する。両係合斜面が当接する範囲は比較的狭いため、第2係合突起58は第1係合突起22を乗り越えることができる。そして
図4(D)の如く、第1当接面22bの上端部が第2当接面58bの下端部とかみ合う。
このかみ合い状態で、外キャップ42を開方向へ回転させると、
図4(E)に示す如く、内キャップ10が外向きフランジと共に回転する。従って、内キャップ10及び外キャップ42を一つの動作で口頸部から取り外すことができる。
【0028】
封緘部材60は、前記内キャップ10の外面に取り外し可能に取付けられており、前記外キャップ42の下降を規制している。
前記封緘部材60は、容器を封緘する機能を発揮できればどのような構造でもよいが、図示例では、筒状スペーサー62と取手68とを有する。
前記筒状スペーサー62は、前記内キャップ10の鍔部14の上面と外キャップ42の操作周壁44の下端面との間に取り外し可能に介装されている。
前記取手68は、筒状スペーサー62の外面に連結されており、
図1に示すように逆L字形に形成されている。
この取手68の設置箇所の両側あるいは片側に、筒状スペーサーの上下両端の間に亘って弱化線(図示せず)を形成し、取手68を把持して外側へ引っ張ることで、取手設置箇所または筒状スペーサー62全体を切り取ることができるように設けている。
もっともこれらの構造は適宜変更することができる。例えば筒状スペーサー62は、取手68と反対側を縦方向に切割りした横断面C字形のものとし、切割り箇所を広げて内キャップ10の外面に嵌着できるように形成することができる。
図示例においては、前記筒状スペーサー62の上端に内方張出部64が付設されており、この内方張出し部が破断部66を介して外キャップ42の操作周壁44の下端に連結させている。もっともこれらの構造は適宜変更することができる。
【0029】
以下、本発明の2剤混合容器の使用方法を説明する。
図1の状態において、容器体3内には第1剤S1が、またポンプチャンバーC内には、第2剤S2がそれぞれ収納されている。第2剤S2の液面とピストン部37の下面との間には空気層Aが存在する。
図1の状態では内キャップ10の鍔部14と外キャップ42との間には、封緘部材60が介装されているので、この状態では外キャップ42を下降させて第1剤S1及び第2剤S2を混合させることができない。
封緘部材60を取り外して、外キャップ42の操作周壁44を把持し、閉方向へ回転させると、作動ユニット35がカップ状部材24に対して下降する。
ピストン部37の内方摺接部39の下縁39aが
図1に示す状態から連通凹部34の上端部34bに到達するまでは、連通機構Pは開通していない。従ってピストン部37の下降によって、ポンプチャンバーC内の圧力が上昇する。
ピストン部37の内方摺接部39の下縁39aが連通凹部34の上端部34bに到達すると、カップ状部材24とピストン部37とで構成するポンプの作用により、
図2及び
図3に示す通り、ポンプチャンバーC内の第2剤が連通機構P内を通過して、吐出口30から噴出され、容器体3内の第1剤の液体へ突入する。
また本実施形態では、ポンプチャンバーCの蓄圧作用により吐出口30からの第2剤S2の吐出圧が向上する。
また前記第2剤S2の噴出は、内方摺接部39が前記連通凹部34の凹部が縦向きの連通凹部34の全長を通過し終るまで継続し、その間に、第2剤が第1剤の液体へ突入し、突入箇所から液体全体へ拡散して、均等な混合液体となる。
しかる後に、外キャップ42を開方向へ回転させることにより、口頸部4から内キャップ10及び外キャップ42を外して、混合液体を口頸部4から外部へ注出すればよい。
特許文献1のように第2剤収納容器の底部を破断させることで、収納容器内の第2剤が塊として容器体内の第1剤の液体へ落下する場合と比較して、制御された量の第2剤が継続的に第1剤の液体内へ突入し、拡散するので、2剤の混合がより効率的に行われる。