(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも2個以上の記録媒体を前記記録媒体を出し入れする側から奥行き方向に並べて格納する格納部と前記記録媒体のデータの読み書きを行うドライブとの間における前記記録媒体の搬送および複数の前記格納部間における前記記録媒体の搬送を制御する搬送制御手段と、
前記記録媒体ごとの搬送履歴を搬送履歴情報として保存する搬送履歴記憶手段と
第1の記録媒体を前記ドライブから前記格納部に搬送する際に、搬送先の前記格納部に格納されている第2の記録媒体と、前記ドライブから前記格納部に搬送する前記第1の記録媒体のいずれが先に前記ドライブへの搬送を要求されるかを、前記搬送履歴情報を基に予測する搬送予測手段と
を備え、
前記搬送制御手段は、前記第2の記録媒体が先に前記ドライブへ搬送を要求されると予測されるとき、前記第2の記録媒体を前記格納部の外に退避させ、前記第1の記録媒体を前記ドライブから前記格納部に搬送した後に、前記第2の記録媒体を前記格納部に搬送することを特徴とする搬送制御装置。
少なくとも2個以上の記録媒体を前記記録媒体を出し入れする側から奥行き方向に並べて格納する格納部と前記記録媒体のデータの読み書きを行うドライブとの間における前記記録媒体の搬送および複数の前記格納部間における前記記録媒体の搬送における前記記録媒体ごとの搬送履歴を搬送履歴情報として保存し、
第1の記録媒体を前記ドライブから前記格納部に搬送する際に、搬送先の前記格納部に格納されている第2の記録媒体と、前記ドライブから前記格納部に搬送する前記第1の記録媒体のいずれが先に前記ドライブへの搬送を要求されるかを、前記搬送履歴情報を基に予測し、
前記第2の記録媒体が先に前記ドライブへ搬送を要求されると予測されるとき、前記第2の記録媒体を前記格納部から退避し、前記第1の記録媒体を前記ドライブから前記格納部に搬送した後に、前記第2の記録媒体を前記格納部に搬送することを特徴とする搬送制御方法。
前記記録媒体ごとの前記格納部から前記ドライブへの搬送日時の情報を含む前記搬送履歴情報を基に、前記記録媒体ごとの搬送間隔を算出して次に前記ドライブへ搬送される日時を予測することを特徴とする請求項7に記載の搬送制御方法。
現時点から所定の期間前までにおいて、前記格納部ごとの格納された前記記録媒体の履歴の情報を含む前記搬送履歴情報と、過去に前記格納部それぞれに格納された前記記録媒体の履歴の情報によって構成されるデータテーブルとの比較を基に、次回以降に前記ドライブへ搬送される前記記録媒体の順序を予測することを特徴とする請求項7に記載の搬送制御方法。
少なくとも2個以上の記録媒体を前記記録媒体を出し入れする側から奥行き方向に並べて格納する格納部と前記記録媒体のデータの読み書きを行うドライブとの間における前記記録媒体の搬送および複数の前記格納部間における前記記録媒体の搬送における前記記録媒体ごとの搬送履歴を搬送履歴情報として保存する処理と、
第1の記録媒体を前記ドライブから前記格納部に搬送する際に、搬送先の前記格納部に格納されている第2の記録媒体と、前記ドライブから前記格納部に搬送する前記第1の記録媒体のいずれが先に前記ドライブへの搬送を要求されるかを、前記搬送履歴情報を基に予測する処理と、
前記第2の記録媒体が先に前記ドライブへ搬送を要求されると予測されるとき、前記第2の記録媒体を前記格納部から退避し、前記第1の記録媒体を前記ドライブから前記格納部に搬送した後に、前記第2の記録媒体を前記格納部に搬送する制御を行う処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする搬送制御プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態の転送制御装置の構成の概要を示す図である。本実施形態の搬送制御装置は、搬送制御手段1と、搬送履歴記憶手段
3と、搬送予測手段
2を備えている。搬送制御手段1は、少なくとも2個以上の記録媒体を記録媒体を出し入れする側から奥行き方向に、並べて格納する格納部と記録媒体のデータの読み書きを行うドライブとの間における記録媒体の搬送および複数の格納部間における記録媒体の搬送を制御する。搬送履歴記憶手段
3は、記録媒体ごとの搬送履歴を搬送履歴情報として保存する。搬送予測手段
2は、第1の記録媒体をドライブから格納部に搬送する際に、搬送先の格納部に格納されている第2の記録媒体と、ドライブから格納部に搬送する第1の記録媒体のいずれが先にドライブへの搬送を要求されるかを、搬送履歴情報を基に予測する。また、搬送制御手段1は、第2の記録媒体が先にドライブへ搬送を要求されると予測されるとき、第2の記録媒体を格納部から退避させ、第1の記録媒体をドライブから格納部に搬送した後に、第2の記録媒体を格納部に搬送する。
【0014】
本実施形態の搬送制御装置は、搬送履歴記憶手段
3に保存された搬送履歴情報を基に、搬送予測手段
2において、ドライブから格納部に搬送しようとしている第1の記録媒体と、格納部にある第2の記録媒体のいずれが先にドライブへの搬送を要求されるかを予測している。また、本実施形態の搬送制御装置は、第1の記録媒体と、第2の記録媒体のいずれが先に要求されるかの予測結果を基に、先に搬送される記録媒体が格納部の手前になるように記録媒体の格納を行っている。そのため、本実施形態の搬送制御装置は、格納部からドライブへ記録媒体を搬送する際に要する時間を抑制することができる。
【0015】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について図を参照して詳細に説明する。
図2は、本実施形態のテープライブラリ装置10の構成の概要を示す図である。本実施形態のテープライブラリ装置10は、ドライブ11と、マガジン12と、ロボット13と、制御部14を備えている。また、テープライブラリ装置10は、情報処理装置20と接続されている。
【0016】
本実施形態のテープライブラリ装置10は、磁気テープを用いた記録媒体100をマガジン12内に複数、格納し、ドライブ11に、対象となる記録媒体100を搬送してデータの読み書きを行う装置である。本実施形態のテープライブラリ装置10は、マガジン12を構成する各セルが、記録媒体100を出し入れする側から奥行き方向に複数の記録媒体100を格納する構成を有している。
【0017】
ドライブ11は、記録媒体100へデータの書き込みおよび記録媒体100からのデータの読み出しを行う。
【0018】
マガジン12は、複数の記録媒体100を内部に格納する機能を有する。マガジン12は、セルと呼ばれる格納部が複数、結合され一体化された構造を有している。各セルは、記録媒体100の搬入口、すなわち、記録媒体100を出し入れする箇所から奥行き方向に対して複数の記録媒体100を格納する。このように、奥行き方向に複数の記録媒体100を格納するセルのことを、ディープセルともいう。また、各セルは、記録媒体100の交換等の際に、それぞれ脱着可能な構造を有する。
【0019】
ロボット13は、セル間またはセルとドライブ11間で記録媒体100を搬送する。ロボット13は、制御部14の制御に基づいて記録媒体100を搬送する。
【0020】
制御部14は、ロボット13による記録媒体100の搬送を制御する機能を有する。
図3は、本実施形態の制御部14の構成を示す図である。制御部14は、搬送制御部31と、搬送時刻予測部32と、搬送履歴記憶部33を備えている。
【0021】
搬送制御部31は、情報処理装置20からの要求に基づいてロボット13によるセルとドライブ11間の記録媒体100の搬送を制御する。また、搬送制御部31は、セルとドライブ11間において記録媒体100を搬送する際に、退避が必要な記録媒体100のセル間の搬送を制御する。また、本実施形態の搬送制御部31の機能は、第1の実施形態の搬送制御手段1の機能に相当する。
【0022】
搬送時刻予測部32は、記録媒体100ごとの搬送履歴を基に、各記録媒体100が次にドライブ11に搬送される時刻を予測する。搬送時刻予測部32は、記録媒体100ごとの過去のセルからドライブ11への搬送間隔を算出し、最後に搬送された時刻と搬送間隔を基に、次に各記録媒体100がドライブ11に搬送される時刻を予測する。また、本実施形態の搬送時刻予測部32の機能は、第1の実施形態の搬送予測手段3に相当する。
【0023】
搬送履歴記憶部33は、記録媒体100ごとの過去の搬送時刻を保存している。搬送履歴記憶部33は、セルからドライブ11への記録媒体100の搬送が開始された時刻を、記録媒体100ごとに保存している。また、本実施形態の搬送履歴記憶部33は、第1の実施形態の搬送履歴記憶手段2に相当する。
【0024】
制御部14の搬送制御部31および搬送時刻予測部32は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の半導体装置を用いて構成されている。また、搬送履歴記憶部33は、例えば、不揮発性の半導体記憶装置によって構成されている。搬送履歴記憶部33は、ハードディスドライブ等の半導体記憶装置以外の記憶装置を用いて構成されていてもよい。
【0025】
情報処理装置20は、テープライブラリ装置10に対して、記録媒体100へのデータの書き込みおよび記録媒体100からのデータの読み出しを要求し、テープライブラリ装置10との間でデータの送受信を行う。情報処理装置20は、データのバックアップ用のアプリケーションプログラム等を実行することで、記録媒体100へのデータの読み書きを行う。情報処理装置20は、データの書き込みまたはデータの読み出しを行う際に、対象となる記録媒体100を指定する。情報処理装置20は、ネットワークを介して接続された他の情報処理装置からの要求に基づいてテープライブラリ装置10への記録媒体100へのデータの書き込みおよび記録媒体100からのデータの読み出しの要求を行ってもよい。
【0026】
本実施形態のテープライブラリ装置の動作について説明する。
図4および
図5は、本実施形態のテープライブラリ装置の動作フローの概要を示す図である。
【0027】
テープライブラリ装置10が起動すると、制御部14の搬送制御部31は、搬送履歴記憶部33の搬送履歴情報をデータ無しの状態に初期化する(ステップS11)。また、テープライブラリ装置10が起動した際に、ロボット13の初期位置への移動等の初期化が行なわれてもよい。初期化を行うと、搬送制御部31は、上位装置である情報処理装置20から記録媒体100の搬送要求を受け取るまで待機する。
【0028】
記録媒体100の搬送要求を受け取ると(ステップS12でYes)、搬送制御部31は、マガジン12のセルからドライブ11へ搬送を要求するものかを確認する。搬送要求がセルからドライブ11への搬送を要求するものであるとき(ステップS13でYes)、搬送制御部31は、搬送を要求された記録媒体100の媒体ラベル名に対応する搬送履歴情報に搬送時刻を登録し、情報を更新する(ステップS22)。搬送時刻には、情報処理装置20から搬送要求を受信した時刻が用いられる。ラベル名は記録媒体100をそれぞれ識別できるものであればどのような形式のものであってもよい。例えば、媒体ラベル名には、各記録媒体100に添付されたバーコードラベル名を用いてもよい。また、媒体ラベル名に登録されていない記録媒体100は、搬送履歴がない状態である。
【0029】
図6は、本実施形態の搬送履歴情報のデータの構成の例を示した図である。
図6に示すように、搬送履歴情報は、記録媒体100を識別する媒体ラベル名と、記録媒体100がマガジン12からドライブ11へ搬送された日時の情報を示す搬送履歴が互いに関連づけられている。
図6の例では、搬送履歴として記録媒体100ごとに過去2回の搬送日時が#0および#1として保存されている。
図6の例では、過去2回の搬送履歴のうち古い方の日時が#0に保存されている。
【0030】
図7は、搬送履歴情報のデータの更新例を示した図である。
図7の例では、初期化状態では、媒体ラベル名と、搬送履歴の情報は、何も保存されていない。何も保存されていない状態から、例えば、「EXAMPLE1」という媒体ラベル名の記録媒体100を搬送の要求を受け取ると、要求を受け取った日時の情報が搬送履歴の#0に記録される。さらに、同一の記録媒体100について、搬送の要求を受け取ると、要求を受け取った日時の情報が搬送履歴の#1に記録される。過去2回分の搬送履歴が保存された状態でさらに同一の記録媒体100について、搬送の要求を受けると、最も古い情報が削除され、最も新しい搬送履歴が#1に、もう1つ前の搬送履歴が#0に保存される。
【0031】
搬送日時を搬送履歴情報として登録すると、搬送制御部31は、ロボット13を制御して、搬送要求で指定された記録媒体100を搬送元であるセルから搬送先であるドライブ11に搬送する(ステップS23)。ドライブ11への搬送が完了すると、搬送制御部31は、搬送が完了したことを示す通知を上位装置である情報処理装置20に送る(ステップS20)。
【0032】
ドライブ11への搬送が完了すると、情報処理装置20からの要求に基づいて記録媒体100へのデータの書き込みまたは記録媒体100からのデータの読み出しが行われる。
【0033】
搬送要求がセルからドライブ11への搬送ではないとき(ステップS13でNo)、搬送制御部31は、搬送要求がドライブ11からセルであるかを確認する。
【0034】
搬送要求がドライブ11からセルへの搬送のとき(ステップS14でYes)、搬送制御部31は、搬送先のセルに記録媒体100があるかを確認する。搬送先のセルに記録媒体100が無いとき(ステップS15でNo)、搬送制御部31は、ロボット13を制御して、搬送要求の内容に基づいて、ドライブ11からセルに記録媒体100を搬送する(ステップS19)。ドライブ11からセルへの搬送が完了すると、搬送制御部31は、搬送が完了したことを示す通知を上位装置である情報処理装置20に送る(ステップS20)。
【0035】
搬送先のセルに記録媒体100があるとき(ステップS15でYes)、搬送制御部31は、次回、搬送される記録媒体100を予測する搬送予測処理を行う(ステップS16)。
【0036】
搬送予測処理について説明する。搬送予測処理を開始すると、搬送制御部31は、搬送の対象の記録媒体100が、次にドライブ11に搬送される時刻の予測を搬送時刻予測部32に要求する。
【0037】
搬送される時刻の予測を要求されると、搬送時刻予測部32は、搬送先のセルに格納されている記録媒体が次にドライブ11に搬送される時刻T1を予測する(ステップS31)。
【0038】
搬送時刻予測部32は、以下のように時刻T1と、セルに搬送する記録媒体100が、セルへの格納後に次にドライブ11に搬送される時刻T2を予測する。
【0039】
搬送時刻予測部32は、過去2回分の搬送時刻の情報を基に、次回の搬送時刻を予測する。そのため、過去2回分のデータが保持されていないときは、搬送時刻予測部32は、時刻の予測が不可であることを示す情報を搬送制御部31に送る。
【0040】
同一の記録媒体の過去2回の情報が、搬送履歴1と、搬送履歴1よりも1回前の搬送履歴0として搬送履歴記憶部33に保存されていたとする。このとき、搬送時刻予測部32は、搬送時刻の間隔である搬送間隔値を、搬送間隔値Ti=搬送履歴1の時刻H1−搬送履歴0の時刻H0として算出する。
【0041】
搬送間隔値Tiを算出すると、搬送時刻予測部32は、次回の搬送の予測時刻Trを算出する。次回の搬送の予測時刻Trは、予測時刻Tr=搬送履歴1の時刻H1+搬送間隔値Tiによって算出される。
【0042】
搬送時刻の予測についてより具体的な例を用いて説明する。
図8は、搬送履歴情報を基に、次回の搬送時刻を予測を行った場合の各データの例を示す図である。
図8の例は、媒体Aと媒体Bの2個の記録媒体100が処理の対象となっている場合を示している。また、媒体Aおよび媒体Bのうちドライブ11からセルに搬送する記録媒体100を媒体A、セルに格納されている記録媒体を媒体Bとする。このとき、媒体Aが次回、搬送される時刻T2および媒体Bが次回、搬送される時刻T1は、例えば、次のように算出される。
【0043】
(媒体A)
最終搬送時刻H1=2018/09/01 19:41:09
搬送間隔値Ti=2018/09/01 19:41:09−2018/05/26 19:43:09=8467051秒
次回搬送時刻T2=2018/09/01 19:41:09+8467051秒=2018/12/08 19:38:40
(媒体B)
最終搬送時刻H1=2018/09/08 19:43:27
搬送間隔値Ti=2018/09/08 19:43:27−2018/06/02 19:43:27=8467200秒
次回搬送時刻T1=2018/09/08 19:43:27+8467200秒=2018/12/15 19:43:27
すなわち、
図8の次回媒体搬送時刻にも示されている通り、媒体Aは、媒体Bよりも早い時刻に、搬送されると予測される。
【0044】
時刻T1の算出が完了すると(ステップS32でYes)、搬送時刻予測部32は、上記の方法で搬送元のドライブにある記録媒体が次回、ドライブに搬送させる時刻T2を算出する(ステップS33)。時刻T2を算出すると(ステップS34でYes)、搬送時刻予測部32は、2つの記録媒体の予測時刻T1とT2を比較する(ステップS35)。
【0045】
ドライブ11にある記録媒体100がセルへの格納後に再び、搬送される時刻T2が、セルに格納されている記録媒体100が搬送される時刻T1よりも早いとき(ステップS36でNo)、搬送時刻予測部32は、搬送元のドライブにある記録媒体が、搬送先のセルにある記録媒体よりも先にドライブに搬送されると予測する(ステップS39)。搬送元のドライブにある記録媒体が先に搬送されると予測すると、搬送時刻予測部32は、搬送元のドライブにある記録媒体が先に搬送されることを示す予測結果の情報を搬送制御部31に通知する(ステップS38)。
【0046】
セルに格納されている記録媒体100が搬送される時刻T1が、ドライブ11にある記録媒体100がセルへの格納後に再び、搬送される時刻T2よりも早いとき(ステップS36でYes)、搬送時刻予測部32は、搬送先のセルにある記録媒体が、搬送元のドライブにある記録媒体よりも先にドライブに搬送されると予測する(ステップS37)。搬送元のドライブにある記録媒体が先に搬送されると予測すると、搬送時刻予測部32は、搬送元のドライブにある記録媒体が先に搬送されることを示す予測結果の情報を搬送制御部31に通知する(ステップS38)。
【0047】
ステップS31において履歴データの不足等により時刻T1を算出できなかったとき(ステップS32でNo)、搬送時刻予測部32は、搬送時刻の予測が不可と判断し、予測が不可であることを示す情報を予測結果として搬送制御部31に通知する(ステップS38)。同様に、ステップS33において履歴データの不足等により時刻T2を算出できなかったとき(ステップS34でNo)、搬送時刻予測部32は、搬送時刻の予測が不可と判断し、予測が不可であることを示す情報を予測結果として搬送制御部31に通知する(ステップS38)。
【0048】
予測結果の通知を受け取ると、搬送制御部31は、予測が可能であったかを確認する。予測が可能で先に搬送される記録媒体100の情報を受け取ったとき(ステップS17でYes)、搬送制御部31は、どちらの記録媒体100が先にドライブ11に搬送されるかを確認する。ドライブ11内の記録媒体100がドライブ11に先に、再び搬送されるとき、搬送制御部31は、ロボット13を制御してドライブ11にある記録媒体100をセルに格納する(ステップS19)。
【0049】
図9は、ドライブ内にある記録媒体が先にドライブに搬送される場合における動作の例を模式的に示す図である。
図9の例では、上段の搬送開始時には、媒体Aがドライブ、媒体Bがセルに格納されている。ドライブ内にある媒体Aが先に搬送されるとき、媒体Aがセルに搬送され、媒体Bが押し込まれて奥側に、媒体Aが手前側に格納される。
図9の例では先に搬送されると予測された媒体Aが手前側に格納されるので、次に、媒体Aのドライブへの搬送要求があった際に、搬送に要する時間を抑制することができる。
【0050】
ドライブ11にある記録媒体100をセルに格納すると、搬送制御部31は、搬送が完了したことを示す情報を上位装置である情報処理装置20に送る(ステップS20)。
【0051】
ドライブ11にある記録媒体100がセルへの格納後に再び、搬送されるのが、セルに格納されている記録媒体100が搬送されるよりも遅いとき(ステップS18でNo)、搬送制御部31は、セルに格納さている記録媒体100の退避動作を開始する。
【0052】
退避動作を開始すると、搬送制御部31は、ロボット13を制御して、セルに格納されている記録媒体100を空いているセルに搬送して退避する(ステップS24)。セルに格納されていた記録媒体100を退避すると、搬送制御部31は、ロボット13を制御して、ドライブ11の記録媒体100をセルの奥側に格納する(ステップS25)。ドライブ11の記録媒体をセルに格納すると、搬送制御部31は、ロボット13を制御して、退避していた記録媒体100を元のセルに手前側に戻す(ステップS26)。
【0053】
図10は、セル内にある記録媒体が先にドライブに搬送される場合における動作の例を模式的に示す図である。
図10の上段に示す搬送開始時には、媒体Aがドライブ、媒体Bがセルに格納されている。セル内にある媒体Bが先に搬送されるとき、
図10の上から段目の退避搬送動作に示すように媒体Bの他のセルへの退避が行われる。媒体Bの退避が行われると、
図10の上から3段目の搬送命令動作に示すようにドライブにある媒体Aのセルへの搬送が行われる。ドライブにある媒体Aのセルへの格納が行われると、
図10の下段の返却搬送動作に示すように、退避していた媒体Aが元のセルに搬送されて格納される。このように
図10の例では先に搬送されると予測された媒体Bが手前側に格納されるので、次に、媒体Bのドライブへの搬送要求があった際に、搬送に要する時間を抑制することができる。また、
図10の例では、搬送命令動作の際に媒体Aを奥側に格納しているが、搬送命令動作の際に媒体Aをセルの手前側に格納し、媒体Bの返却動作の際に、媒体Aが奥側に押し込まれる構成であってもよい。
【0054】
退避していた記録媒体100を元のセルに戻すと、搬送制御部31は、搬送が完了したことを示す情報を上位装置である情報処理装置20に送る(ステップS20)。
【0055】
ステップS16において行われた予測に基づく結果通知が予測不可を示すものであったとき(ステップS17で
No)、搬送制御部31は、ロボット13を制御してドライブ11にある記録媒体100をセルに格納する(ステップS19)。ドライブ11にある記録媒体100をセルに格納すると、搬送制御部31は、搬送が完了したことを示す情報を上位装置である情報処理装置20に送る(ステップS20)。
【0056】
また、搬送命令を待っているが命令を受信していないとき(ステップS12でNo)、搬送制御部31は、マガジンを構成する各セルの取り外しの有無を監視する。マガジンが取り外されたとき(ステップS21でYes)、搬送制御部31は、ステップS11の搬送履歴情報の初期化から再度、行う。また、マガジンが取り外しを検知していないとき(ステップS21でNo)、搬送制御部31は、ステップS12における搬送命令を受け取りの有無の確認を継続する。
【0057】
図11は、本実施形態の対比した構成の例として、次回の搬送される記録媒体の予測を行わない場合における記録媒体の搬送動作を模式的に示した図である。
図11は、ドライブにあった媒体Aをセルに戻し、次の搬送開始時に奥側に媒体B、手前側に媒体Aが格納させている状態を示している。
図11の上段の状態で、媒体Bのドライブへの搬送要求があると、手前側にある媒体Aの退避動作が行われた後に、媒体Bのドライブへの搬送が行われる。そのため、
図11の例では、予測を行って手前側に次に搬送される記録媒体を格納したときに比べ、搬送要求のあった記録媒体のドライブへの搬送に時間を要する。
【0058】
本実施形態のテープライブラリ装置10は、制御部14においてドライブ11からマガジンのセルに記録媒体100を戻す際に、搬送先のセルにある記録媒体100とドライブの記録媒体100のうち、いずれが先にドライブに搬送させるかの予測を行っている。そのため、記録媒体100をセルからドライブに搬送する際に、手前側の記録媒体100を退避させた後に奥側の記録媒体100を搬送する可能性を抑制することができる。そのため、本実施形態のテープライブラリ装置10を用いることで、マガジンのセルに格納された記録媒体100をドライブ11に搬送する際に要する時間を抑制することができる。また、ロボット13等の動作回数を抑制することで、テープライブラリ装置10の寿命やメンテナンスの間隔を延ばすことができる。
【0059】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態について図を参照して詳細に説明する。
図12は、本実施形態のテープライブラリ装置40の構成の概要を示した図である。本実施形態のテープライブラリ装置40は、ドライブ41と、マガジン42と、ロボット43と、制御部44を備えている。また、テープライブラリ装置40は、情報処理装置20と接続されている。実施形態の情報処理装置20の構成と機能は、第2の実施形態の情報処理装置20と同様である。
【0060】
本実施形態のテープライブラリ装置40は、第2の実施形態と同様に磁気テープを用いた記録媒体100をマガジン42内のセルの奥行き方向に複数、格納し、ドライブ41に、対象となる記録媒体100を搬送してデータの読み書きを行う装置である。第2の実施形態のテープライブラリ装置10は、次にドライブに搬送される記録媒体100を搬送時刻の履歴を基に予測している。そのような構成に代えて、本実施形態のテープライブラリ装置40は、マガジン42のセルごとの過去に搬送された記録媒体100の順番の情報を基に、次に、搬送される記録媒体100を予測することを特徴としている。
【0061】
本実施形態のドライブ41、マガジン42およびロボット43の構成と機能は、第2の実施形態の同名称の部位と同様である。
【0062】
制御部44は、ロボット43による記録媒体100の搬送を制御する機能を有する。
図13は、本実施形態の制御部44の構成を示す図である。制御部44は、搬送制御部51と、搬送履歴解析部52と、搬送履歴記憶部53を備えている。本実施形態の搬送制御部51の構成と機能は、第2の実施形態の搬送制御部31と同様である。
【0063】
搬送履歴解析部52は、搬送履歴記憶部53に保存された記録媒体100の搬送履歴を基に、記録媒体100がドライブ41に搬送される順番を予測する機能を有する。搬送履歴は、マガジン42からドライブ41に搬送された記録媒体100の履歴を示す情報である。
【0064】
搬送履歴解析部52は、搬送履歴記憶部53に予測テーブルとして記憶されている過去の搬送履歴から現在の搬送履歴に一致する搬送履歴を抽出し、一致する過去の搬送履歴から次に搬送される記録媒体100を予測する。
【0065】
搬送履歴記憶部53は、現在の搬送履歴、すなわち、テープライブラリ装置40の起動以降またはマガジン42の設置以降の搬送履歴および過去の全ての搬送履歴の情報である予測テーブルのデータを保存する。予測テーブルには、あらかじめ設定された期間内のデータのみが保存されていてもよい。
【0066】
本実施形態のテープライブラリ装置40の動作について説明する。搬送予測処理以外の動作は、第2の実施形態と同様である。そのため、以下では、
図14を参照して搬送予測処理についてのみ説明する。
図14は、本実施形態のテープライブラリ装置40の動作フローのうち搬送予測処理における動作フローの概要を示す図である。
【0067】
搬送予測処理を開始すると、制御部44の搬送制御部51は、次にドライブ41に搬送される記録媒体100の予測を搬送履歴解析部52に要求する。本実施形態の制御部44は、各記録媒体100をそれぞれに割り当てられた固有のIDと媒体ラベル名を関連づけて管理している。
図15は、各記録媒体100に割り当てられたIDと、媒体ラベル名を関連づけたデータ構成の例を示す図である。
【0068】
次に搬送される記録媒体100の予測を要求されると、搬送履歴解析部52は、搬送履歴記憶部53の予測テーブルを参照し、搬送先のセルの搬送履歴と一致する予測テーブルのデータを抽出する(ステップS51)。
【0069】
図16は、本実施形態の搬送履歴のデータの構成の例を示す図である。
図16では、セルごとに、格納された状態からドライブに搬送された記録媒体のIDの情報が保存されている。
図16の例ではn回分の搬送履歴が保存され、#0が最も古く、#n−1に最も新しい履歴が保存されている。
【0070】
図17は、本実施形態の予測テーブルのデータの構成の例を示している。予測テーブルはセルごとに生成され、各セルにおける過去の搬送履歴が、履歴パターン番号と関連づけられて保存されている。
【0071】
搬送履歴解析部52は、搬送先の予測テーブルを参照し、搬送履歴と一致する履歴パターンを抽出する。搬送履歴と一致する履歴パターンが無かったとき(ステップS52でNo)、搬送履歴解析部52は、次回、搬送される記録媒体100の予測は不可と判断する(ステップS58)。予測不可と判断すると、搬送履歴解析部52は、予測不可であることを示す通知を搬送制御部51に通知する(ステップS56)。
【0072】
搬送履歴に一致する履歴パターンが抽出できたとき(ステップS52でYes)、搬送履歴解析部52は、履歴パターンから次にドライブ41に搬送される記録媒体100を予測する(ステップS53)。
【0073】
セルに格納されている記録媒体100が次に搬送されるとき(ステップS54でYes)、搬送履歴解析部52は、セルに格納されている記録媒体100が搬送元のドライブにある記録媒体よりも先にドライブに搬送されると予測する(ステップS55)。
【0074】
セルに格納されている記録媒体100が先に搬送されると予測すると、搬送履歴解析部52は、セルに格納されている記録媒体100が先に搬送されることを示す通知を搬送制御部51に通知する(ステップS56)。
【0075】
ドライブに格納されている記録媒体100が次に搬送されるとき(ステップS54でNo)、搬送履歴解析部52は、搬送元のドライブにある記録媒体100が搬送先のセルに格納されている記録媒体よりも先にドライブに搬送されると予測する(ステップS56)。
【0076】
セルに格納されている記録媒体100が先に搬送されると予測すると、搬送履歴解析部52は、セルに格納されている記録媒体100が先に搬送されることを示す通知を搬送制御部51に通知する(ステップS56)。
【0077】
搬送制御部
51は、予測結果の通知を受け取ると、予測結果に基づいて記録媒体100を搬送する。すなわち、搬送制御部
51は、セルに格納されている記録媒体100が先に搬送されると予測されているとき、セルに格納さている記録媒体100を退避し、ドライブの記録媒体100をセルに格納した後に、退避した記録媒体100をセルに戻す。また、ドライブにある記録媒体100が先に搬送されていると予測されているときまたは予測不可のとき、搬送制御部51は、ドライブ41の記録媒体を搬送先のセルに格納する。
【0078】
搬送予測処理についてより具体的な例を基に説明する。簡単のため媒体Aと媒体Bの記録媒体がテープライブラリ装置40内に格納されているとする。
図18は、各記録媒体と媒体ラベル名を関連づけたデータの例を示している。また、
図19は、予測テーブルのデータ例を示している。搬送履歴解析部52は、例えば、過去2回の搬送が媒体B、媒体Aの順番で行われていたとき、履歴パターン#2が該当すると判断し、次に搬送される記録媒体は、媒体Bであると判断する。このように次に搬送される記録媒体100を予測することで、予測結果を基に記録媒体100の搬送に要する時間が抑制されるように記録媒体100を格納することができる。
【0079】
本実施形態のテープライブラリ装置40において、次に搬送されると予測された記録媒体100と、実施に搬送要求を受けた記録媒体100が異なったとき、予測テーブルの履歴パターンのデータを実際に搬送要求を受けた記録媒体100で更新してもよい。また、次に搬送されると予測された記録媒体100と、実施に搬送要求を受けた記録媒体100が異なったとき、履歴パターンとした新たに保持し、予測を行う際に搬送履歴と一致する履歴パターンのうち最新のものが用いられるようにしてもよい。また、予測を行う際に搬送履歴と一致する履歴パターンが複数、存在した場合に、多数決によって次に搬送される記録媒体100が予測されるようにしてもよい。そのような構成とすることで、予測の精度をより高めることができる。
【0080】
本実施形態のテープライブラリ装置40は、記録媒体100がドライブ41に搬送された順番の情報である搬送履歴を基に、次に搬送される記録媒体100を予測して、次に搬送されると予測される記録媒体100をセルの手前側に格納している。すなわち、本実施形態のテープライブラリ装置40では、過去の搬送履歴を基に、記録媒体100の搬送の傾向に規則性があるとみなし、次に搬送される記録媒体100の予測を行っている。情報処理装置20において繰り返し行われるバックアップ動作などでは、使用される記録媒体100に規則性が存在する可能性が高い。よって、過去の搬送履歴を基に、記録媒体100の格納位置を判断することで、本実施形態のテープライブラリ装置40では、ドライブ41に搬送する際に、対象の記録媒体100がセルの手前側に可能性が高いため、搬送に要する時間を抑制することができる。
【0081】
第2および第3の実施形態の実施形態において、記録媒体100をドライブからマガジンのセルに搬送する際に、記録媒体100をバッファ部に搬出してよい。記録媒体100をバッファ部に搬出し新たな記録媒体100をドライブに搬入した後に、バッファ部の記録媒体100と搬送先のセルの記録媒体100のうちどちらが先に搬送されるかを予測することで記録媒体100の交換に要する時間をより抑制することができる。
【0082】
第2および第3の実施形態のテープライブラリ装置において、ドライブは、複数、備えられていてもよい。また、第2および第3の実施形態では、磁気テープを記録媒体100として用いているが、格納部に格納し、ドライブに搬送して用いることができる記録媒体であれば、磁気テープ以外の記録媒体を用いてもよい。
【0083】
第2および第3の実施形態のテープライブラリ装置の制御部における各処理は、コンピュータプログラムをコンピュータで実行することによって行われてもよい。
図20は、コントローラおよびデータ転送実行部で実行される各処理を行うコンピュータプログラムを実行するコンピュータ60の構成の例を示したものである。コンピュータ60は、CPU61(Central Processing Unit)と、メモリ62と、記憶装置63と、I/F(Interface)部64を備えている。
【0084】
CPU61は、記憶装置63から各処理を行うコンピュータプログラムを読み出して実行する。メモリ62は、DRAM等によって構成され、CPU61が実行するコンピュータプログラムや処理中のデータが一時保存される。記憶装置63は、CPU61が実行するコンピュータプログラム、並びに、搬送履歴情報および予測テーブル等のデータが保存される。記憶装置63は、例えば、不揮発性の半導体記憶装置によって構成されている。記憶装置63には、HDD等の他の記憶装置が用いられてもよい。I/F部64は、情報処理装置やロボット等の間で送受信される信号の入出力を行うインタフェースである
また、各処理に行うコンピュータプログラムは、記録媒体に格納して頒布することもできる。記録媒体としては、例えば、データ記録用磁気テープや、ハードディスクなどの磁気ディスクを用いることができる。また、記録媒体としては、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)やDVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスクを用いることもできる。不揮発性の半導体メモリを記録媒体として用いてもよい。