(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表面効果は、ノーアイロン性、アイロンの掛け易さ、縮み抑制、防しわ性、パーマネントプレス、調湿、柔軟性、強度、滑り防止、静電気防止、かぎ裂き防止、毛玉防止、耐しみ性、しみ落ち性、防汚性、汚れ落ち性、撥水性、撥油性、防臭、抗菌、日焼け防止、耐ブロッキング性、清浄性、防塵性、レベリング性、耐腐食性、耐酸性、防曇性、防氷性、又はタンニングである、請求項1に記載のコーティングされた物品。
前記フッ素化表面効果剤は、フッ素化カチオン性アクリルポリマー、フッ素化アニオン性アクリルポリマー、フッ素化非イオン性アクリルポリマー、部分フッ素化ウレタン、及びこれらの混合物からなる群から選択される疎水性ポリマーである、請求項1に記載のコーティングされた物品。
前記コーティングは、10〜90重量%の疎水性化合物、及び10〜90重量%の表面効果剤を含み、両含量は前記コーティングの全固形分重量を基準とするものである、請求項1に記載のコーティングされた物品。
前記コーティングは、20〜80重量%の疎水性化合物、及び20〜80重量%の表面効果剤を含み、両含量は前記コーティングの全固形分重量を基準とするものである、請求項1に記載のコーティングされた物品。
前記物品は、繊維、織物、布地、混紡布地、紙、不織布、皮革、プロパント粒子、無機酸化物粒子、無釉コンクリート、レンガ、タイル、花崗岩、石灰岩、大理石、グラウト、モルタル、彫像、記念碑、ガラス、熱可塑性シート、熱成形又は成形物品、発泡シート又は物品、金属、種子、塗装された布地又はキャンバス、又はこれらの組み合わせである、請求項1に記載のコーティングされた物品。
前記接触させる工程は、スプレー、ローリング、ディップスクイーズ、塗装、散布、滴下、粉体塗装、前記疎水性化合物の液体担体中での前記物品の混合、タンブリング、又はスクリーン印刷による、請求項8に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書において、商標は大文字で示す。
【0011】
本発明は、物品の表面上に部分又は完全フッ素化コーティングを含む、コーティングされた物品に関し、このコーティングは、5〜99重量%の疎水性化合物、及び1〜95重量%の少なくとも1つのフッ素化表面効果剤を含み、両含量はコーティングの全固形分重量を基準とするものであり、疎水性化合物は、少なくとも2つの−R
1、−C(O)R
1、−(CH
2CH
2O)
n(CH(CH
3)CH
2O)mR
2、−(CH
2CH
2O)
n(CH(CH
3)CH
2O)
mC(O)R
1、又はこれらの混合物で置換される、環状又は非環状アルコールから選択される。ここで、環状又は非環状糖アルコールは、ペンタエリスリトール、糖、還元糖、アミノ糖、クエン酸、アルドン酸、又はアルドン酸ラクトンから選択され、式中、各nは、独立して、0〜20であり、各mは、独立して、0〜20であり、m+nは、0よりも大きく、各R
1は、独立して、5〜29個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基であり、各R
2は、独立して、−H、6〜30個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基であり、ここで、フッ素化表面効果剤がフッ素化アクリルコポリマーである場合、以下:(a)1つ以上のフッ素化エチレン性不飽和モノマー;(b)極性基又は反応基を有するエチレン性不飽和モノマー;及び(c)極性基又は反応基を有する第2のエチレン性不飽和モノマー、又は非フッ素化エチレン性不飽和疎水性モノマーから選択される1つ以上のモノマー(ここで、疎水性モノマー(c)のホモポリマーは、45℃の最大ガラス転移温度(T
g)及び/又は25℃の最大溶融転移温度(T
m)を有する);を含むモノマーの反応生成物である。−(CH
2CH
2O)−は、オキシエチレン基(EO)を表し、−(CH(CH
3)CH
2O)−は、オキシプロピレン基(PO)を表す。これらの化合物は、EO基のみ、PO基のみ、又はこれらの混合物を含有し得る。これらの化合物は、例えば、PEG−PPG−PEG(ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール−ポリエチレングリコール)と表記されるトリブロックコポリマーとしても存在し得る。1つの実施形態では、n+mは1〜20であり、別の実施形態では、n+mは1〜15であり、第3の実施形態では、n+mは1〜12である。
【0012】
疎水性化合物は、少なくとも2つの疎水性置換基を有するポリエステルアルコールであってよく、これはポリオール又はポリカルボン酸化合物に由来する。好適なポリオールの例としては、限定はされないが、非環状糖アルコール、又はジペンタエリスリトールなどのペンタエリスリトールが挙げられる。好適なポリカルボン酸化合物としては、クエン酸が挙げられる。環状又は非環状糖アルコールは、糖、還元糖、アミノ糖、アルドン酸、又はアルドン酸ラクトンから選択される。これらの化合物の混合物も使用され得る。疎水性化合物は、少なくとも2つの−R
1、−C(O)R
1、−(CH
2CH
2O)
n(CH(CH
3)CH
2O)
mR
2、−(CH
2CH
2O)
n(CH(CH
3)CH
2O)
mC(O)R
1、又はこれらの混合物で置換される。そのような置換は、モノマー、及びポリマー分子に疎水特性を与える。1つの実施形態では、疎水性化合物は、少なくとも3つの−R
1;−C(O)R
1、−(CH
2CH
2O)
n(CH(CH
3)CH
2O)
mR
2、−(CH
2CH
2O)
n(CH(CH
3)CH
2O)
mC(O)R
1であり、又はこれらの混合物で置換される。
【0013】
これらの置換化合物は、脂肪酸のエステル化、又はポリカルボン酸と長鎖アルコールとのエステル化などの、糖アルコールと少なくとも1つの脂肪酸又はアルコキシル化脂肪酸との反応によって作製され得る。このような糖アルコールの例としては、アルドース及びケトース、例えば、テトロース、ペントース、ヘキソース及びヘプトース由来の化合物が挙げられるが、これらに限定されない。具体例としては、グルコース、1,4−無水−D−グルシトール、2,5−無水−D−マンニトール、2,5−無水−L−イジトール、ソルビタン、グリセルアルデヒド、エリトロース、アラビノース、リボース、アラビノース、アロース、アルトロース、マンノース、キシロース、リキソース、グロース、ガラクトース、タロース、フルクトース、リブロース、マンノヘプツロース、セドヘプツロース、トレオース、エリスリトール、トレイトール、グルコピラノース、マンノピラノース、タロピラノース、アロピラノース、アルトロピラノース、イドピラノース、グロピラノース、グルシトール、マンニトール、エリスリトール、ソルビトール、アラビトール、キシリトール、リビトール、ガラクチトール、フシトール、イジトール、イノシトール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ボレミトール、グルコン酸、グリセリン酸、キシロン酸、ガラクタル酸、アスコルビン酸、クエン酸、グルコン酸ラクトン、グリセリン酸ラクトン、キシロン酸ラクトン、グルコサミン、ガラクトサミン又はこれらの混合物が挙げられる。
【0014】
好適な脂肪酸としては、限定はされないが、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミステリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、これらの酸のアルコキシル化型、及びこれらの混合物が挙げられる。1つの実施形態では、R
1は、11〜29個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、別の実施形態では、R
1は、17〜21個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖のアルキル基である。1つの実施形態では、R
2は、12〜30個の炭素を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基であり、別の実施形態では、R
2は、18〜30個の炭素を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基であり、別の実施形態では、R
2は、18〜22個の炭素を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基である。1つの実施形態では、環状又は非環状アルコールの脂肪酸置換体は、少なくとも−59℃の融点を有する。別の実施形態では、環状又は非環状アルコールの脂肪酸置換体は、少なくとも0℃の融点を有し、第3の実施形態では、環状又は非環状アルコールの脂肪酸置換体は、少なくとも40℃の融点を有する。
【0015】
1つの実施形態では、疎水性化合物は、式(Ia)、(Ib)又は(Ic)から選択され、
【0016】
【化1】
式中、各Rは、独立して、−H、−R
1、−C(O)R
1、
−(CH
2CH
2O)
n(CH(CH
3)CH
2O)
mR
2、又は
−(CH
2CH
2O)
n(CH(CH
3)CH
2O)
mC(O)R
1であり、各nは、独立して、0〜20であり、各mは、独立して、0〜20であり、m+nは、0よりも大きく、rは1〜3であり、aは0又は1であり、pは、独立して、0〜2であり、但し、rが3のとき、aは0であり、各R
1は、独立して、5〜29個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基であり、各R
2は、独立して、−H、又は6〜30個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基であり、但し、式(Ia)が選択される場合には、少なくとも1つのRは−Hであり、少なくとも2つのR基は、−R
1、−C(O)R
1、
−(CH
2CH
2O)
n(CH(CH
3)CH
2O)
mR
2、又は
−(CH
2CH
2O)
n(CH(CH
3)CH
2O)
mC(O)R
1であり、各R
4は、独立して、−H、6〜30個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基、又はこれらの組み合わせ、−(CH
2CH
2O)
n(CH(CH
3)CH
2O)
mR
2、又は
−(CH
2CH
2O)
n(CH(CH
3)CH
2O)
mC(O)R
1であり、但し、式(Ib)が選択される場合、少なくとも1つのR又はR
4は、−Hであり、少なくとも2つのR又はR
4は、直鎖又は分岐鎖のアルキル基、又はこれらの組み合わせ、
−(CH
2CH
2O)
n(CH(CH
3)CH
2O)
mR
2、又は−(CH
2CH
2O)
n(CH(CH
3)CH
2O)
mC(O)R
1であり、各R
19は、−H、−C(O)R
1又は−CH
2C[CH
2OR]
3であり、但し、式(Ic)が選択される場合、少なくとも1つのR
19又はRは、−Hであり、少なくとも2つのR
19又はRは、−C(O)R
1、
−(CH
2CH
2O)
n(CH(CH
3)CH
2O)
mR
2、又は
−(CH
2CH
2O)
n(CH(CH
3)CH
2O)
mC(O)R
1である。1つの態様では、R、R
1、R
4、及びR
19は、飽和直鎖又は分岐鎖アルキル基である。
【0017】
疎水性化合物が式(Ia)に由来する場合、1,4−ソルビタンのエステル、2,5−ソルビタンのエステル及び3,6−ソルビタンのエステルなどの任意の好適な置換還元糖アルコールが用いられ得る。1つの実施形態では、疎水性化合物は、式(a)が式(Ia’)となるように選択される。
【0018】
【化2】
(式中、Rは、−H;−R
1、又は−C(O)R
1に更に限定され、少なくとも2つのR基は−C(O)R
1又はR
1である。)Rのうち少なくとも1つが−Hであり、少なくとも2つのR基が、−C(O)R
1から選択される、式(Ia’)の残基を形成するために使用される化合物は、一般的にアルキルソルビタンとして知られている。これらのソルビタンは、−C(O)R
1で一置換、二置換、又は三置換され得る。市販のソルビタン(例えば、SPAN)は、各RがHのソルビタン(非置換)から、各Rが−C(O)R
1のソルビタン(完全に置換されている)であって、R
1が、5〜29個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖のアルキル基である種々のソルビタンの混合物まで、並びにこれらの種々の置換の混合物を含有することが知られている。また、市販のソルビタンは、ソルビトール、イソソルビド、又は他の中間体若しくは副生成物を適当量含み得る。
【0019】
1つの実施形態では、少なくとも2つのR基は、−C(O)R
1であり、R
1は、5〜29個の炭素を有する直鎖の分岐したアルキル基である。別の実施形態では、R
1は、7〜21個の炭素を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基であり、第3の実施形態では、R
1は、11〜21個の炭素を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基である。これらの残基を形成するのに使用される好ましい化合物としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミステリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸及びこれらの混合物由来の二置換及び三置換のソルビタンが挙げられる。特に好ましい化合物としては、二置換及び三置換ソルビタンステアレート又はソルビタンベヘニンが挙げられる。
【0020】
1つの実施形態では、式(Ia)の化合物が用いられ、式中、少なくとも2つのR基は、独立して、
−(CH
2CH
2O)
n(CH(CH
3)CH
2O)
mR
2、又は
−(CH
2CH
2O)
n(CH(CH
3)CH
2O)
mC(O)R
1である。少なくとも2つのR基が、−(CH
2CH
2O)
n(CH(CH
3)CH
2O)
mR
2又は−(CH
2CH
2O)
n(CH(CH
3)CH
2O)
mC(O)R
1であり、各mが独立して0〜20であり、各nが独立して0〜20であり、n+mが0よりも大きい、式(Ia)の化合物は、ポリソルベートとして知られており、TWEENの商標名で市販されている。これらのポリソルベートは、アルキル基R
1又はR
2で、二置換又は三置換され得る。市販のポリソルベートは、各R
2がHである(非置換)ポリソルベートから、各R
1が5〜29個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基である(完全に置換されている)ポリソルベートに及ぶ様々なポリソルベートの混合物、及びこれらの様々な置換体の混合物を含有することが知られている。式(Ia)の化合物の例としては、ポリソルベートトリステアレート及びポリソルベートモノステアレートなどのポリソルベートが挙げられる。式(Ia)の化合物(式中、m+nは、0よりも大きく、R
1は、少なくとも1つの不飽和結合を含む)の例としては、限定はされないが、ポリソルベートトリオレエート(式中、R
1は、C
7H
14CH=CHC
8H
17である)が挙げられ、ポリソルベート80という名称で市販されている。試薬は、R、R
1、及びR
2が様々な値を有する化合物の混合物を含んでもよく、また、R
1が少なくとも1つの不飽和結合を含む化合物と、R
1が完全に飽和している化合物との混合物を含んでもよい。
【0021】
式(Ib)の化合物は、アルキルシトレートとして知られている。これらのシトレートは、アルキル基の二置換体、又は三置換体として存在し得る。市販のシトレートは、R及び各R
4が−Hであるシトレートから、各R
4が任意で少なくとも1つの不飽和結合を含む6〜30個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基であるシトレートに及ぶ様々なシトレート並びにクエン酸の混合物、並びにこれらの様々な置換体の混合物を含有することが知られている。R
1、R
2、R
3、及びR
4が様々な値を有するシトレートの混合物が使用されてよく、R
1が少なくとも1つの不飽和結合を有する化合物と、R
1が完全に飽和している化合物との混合物を含んでもよい。アルキルシトレートは、市販もされており、式中、m+nは0より大きく、R
4は、−(CH
2CH
2O)
n(CH(CH
3)CH
2O)
mR
2、又は
−(CH
2CH
2O)
n(CH(CH
3)CH
2O)
mC(O)R
1であり、
R及び各R
2がHであるものから、各R
1及び/又はR
2が5〜30個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基であるものに及ぶ様々な置換体中に存在する。式(Ib)で表される化合物の例としては、トリアルキルシトレートが挙げられるが、これらに限定されない。
【0022】
式(Ic)の化合物は、ペンタエリスリトールエステルとして知られている。これらのペンタエリスリトールエステルは、アルキル基の二置換体又は三置換体として存在し得る。式(Ic)のXを形成するのに使用される好ましい化合物は、ジペンタエリスリオールエステルであり、R
19は、−CH
2C[CH
2OR]
3である。市販のペンタエリスリオールエステルは、R
19及び各Rが−Hであるペンタエリスリオールエステルから、各Rが−C(O)R
1であり、R
1が、5〜29個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基であるペンタエリスリオールエステルに及ぶ様々なペンタエリスリオールエステルの混合物、及びこれらの様々な置換体の混合物を含有することが知られている。また、ペンタエリスリオールエステルは、Rの鎖長が異なる混合物を有する化合物、又はR
1が少なくとも1つの不飽和結合を含む化合物と、R
1が完全に飽和した化合物との、混合物を含有してもよい。
【0023】
式(Ia)、(Ib)、及び(Ic)で表される化合物は、全て生物系由来であり得る。用語「生物系由来」とは、材料の少なくとも10%を、植物、他の草木、及び獣脂等の非原油源から作製できることを意味する。1つの実施形態では、疎水性化合物は、約10%〜100%生物系由来である。1つの実施形態では、疎水性化合物は、約35%〜100%生物系由来である。別の実施形態では、疎水性化合物は、約50%〜100%生物系由来である。1つの実施形態では、疎水性化合物は、約75%〜100%生物系由来である。1つの実施形態では、疎水性化合物は、100%が生物系由来である。疎水性化合物の平均OH値は、0よりわずかに大きい値から約230の範囲とすることができる。1つの実施形態では、平均OH値は約10〜約175であり、別の実施形態では、平均OH値は約25〜約140である。
【0024】
1つの態様では、物品表面上のコーティングは、5〜99重量%の疎水性化合物、及び1〜95重量%の少なくとも1つの表面効果剤を含み、両含量はコーティングの全固形分重量を基準とするものである。別の態様では、物品表面上のコーティングは、10〜90重量%の疎水性化合物、及び10〜90重量%の表面効果剤を含み、両含量はコーティングの全固形分重量を基準とするものであり、第3の態様では、20〜80重量%の疎水性化合物、及び20〜80重量%の表面効果剤を含み、両含量はコーティングの全固形分重量を基準とするものである。用語「コーティングの固形重量」は、水溶液、溶媒、又は他の液体成分が蒸発して残るであろうコーティング成分の合計という意味で使用される。換言すれば、それは、コーティングの非水溶液、非溶媒、及び不揮発性成分の合計である。コーティングは、更に、水溶液又は有機溶媒、ポリマー樹脂、色素、機能性添加剤、及び界面活性剤を含み得る。
【0025】
表面効果剤は、ノーアイロン性、アイロンの掛け易さ、縮み抑制、防しわ性、パーマネントプレス、調湿、柔軟性、強度、滑り防止、静電気防止、かぎ裂き防止、毛玉防止、耐しみ性、しみ落ち性、防汚性、汚れ落ち性、撥水性、撥油性、防臭、抗菌、日焼け防止、及び同様の効果などの表面効果を提供する。かかる材料は、疎水性の部分フッ素化ウレタン、カチオン性の部分フッ素化アクリルポリマー又はコポリマー、非イオン性の部分フッ素化アクリルポリマー又はコポリマー、部分フッ素化アクリルアミドポリマー又はコポリマー、フッ素化ホスフェート、フッ素化エトキシレート、フッ素化又は非フッ素化オルガノシラン、シリコーン、パラフィンなどのワックス、及びこれらの混合物の形態であり得る。しみ落とし剤及び汚れ放出剤には、親水性であるものもあり、ポリメチルアクリレート又は親水性ウレタンなどの化合物を含む。これらの化合物は、表面効果剤としても使用され、コーティングの全固形分重量に基づいて、1つの態様では、約1:99又は5:95〜95:5、第2の態様では、約10:90〜90:10、第3の態様では約20:80〜80:20で疎水性化合物と配合され得る。別の実施形態では、化合物は、表面効果剤として使用され、コーティングの全固形分重量に基づいて、1つの態様では、約21:79〜79:21、第2の態様では、約25:75〜75:25、第3の態様では約30:70〜70:30で疎水性化合物と配合される。
【0026】
物品に塗布する前に、疎水性化合物を表面効果剤と組み合わせることによって、低黄変及び良好な耐久性という望ましい特性に加えて、優れた特性が物品に付与される。これらの配合ブレンドは、他の処理化学物質の塗布前、塗布後又は塗布中のいずれかに、水又は他の溶媒において分散体の形態で物品に塗布される。
【0027】
特に興味深いのは、処理基材の表面に撥性を提供する疎水性表面効果剤として有用なフッ素化ポリマーである。これらには、フッ素化され、安定し、不活性であり、かつ非極性である、好ましくは飽和性で一価の、疎油性と疎水性の両方を備える1つ以上のフルオロ脂肪族基(本明細書ではR
f基と称する)を含有するフルオロケミカル化合物又はポリマーが含まれる。R
f基は、少なくとも3個の炭素原子、好ましくは3〜20個の炭素原子、より好ましくは4〜12個の炭素原子、及び最も好ましくは約4〜約6個の炭素原子を含有する。R
f基は、直鎖若しくは分枝鎖又は環式のフッ素化アルキレン基、又はこれらの組み合わせを含有し得る。R
f基の末端部分は、式C
nF
2n+1(式中、nは約3〜約20である)の過フッ素化脂肪族基であることが好ましい。フッ素化ポリマー処理剤の例には、CAPSTONE and ZONYL(The Chemours Company(Wilmington,DE)から入手可能);ASAHI GARD(Asahi Glass Company,Ltd.(Tokyo,Japan));UNIDYNE(Daikin America,Inc.(Orangeburg,NY));SCOTCHGARD(3M Company(St.Paul,MN);及びNANO TEX(Nanotex(Emeryville,CA))がある。
【0028】
かかるフッ素化ポリマーの例としては、R
f含有ポリウレタン及びポリ(メタ)アクリレートが挙げられる。フッ素化ウレタンとしては、例えば、R
f含有モノアルコールとポリイソシアネート及び水との反応生成物(任意で第2のイソシアネート反応性化合物を含有する)が挙げられる。1つの態様では、フッ素化ポリ(メタ)アクリレートは、フルオロケミカル(メタ)アクリレートモノマーと共重合性モノビニル化合物又は共役ジエンとのコポリマーである。共重合性モノビニル化合物としては、アルキル(メタ)アクリレート、脂肪酸ビニルエステル、スチレン及びアルキルスチレン、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化ビニリデン、アルキルエステル、ビニルアルキルケトン、並びにアクリルアミドが挙げられる。共役ジエンは好ましくは1,3−ブタジエンである。上記に分類される例示的な化合物としては、メチル、プロピル、ブチル、2−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシエチル、イソアミル、2−エチルヘキシル、オクチル、デシル、ラウリル、セチル、及びオクタデシルのアクリレート及びメタクリレート、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルカプリレート、ビニルラウレート、ビニルステアレート、スチレン、アルファメチルスチレン、p−メチルスチレン、フッ化ビニル、塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニリデン、塩化ビニリデン、アリルヘプタノエート、アリルアセテート、アリルカプリレート、アリルカプロエート、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、2,3−ジクロロ−1,3−ブタジエン、イソプレン、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アミン末端(メタ)アクリレート、及びポリオキシ(メタ)アクリレートが挙げられる。
【0029】
ここで、フッ素化表面効果剤は、部分フッ素化アクリルポリマーであり、以下を含むモノマーの反応生成物である:(a)1つ以上のフッ素化エチレン性不飽和モノマー;(b)極性基又は反応基を有するエチレン性不飽和モノマー;及び(c)極性基又は反応基を有する第2のエチレン性不飽和モノマー、又は非フッ素化エチレン性不飽和疎水性モノマーから選択される1つ以上のモノマー(ここで、疎水性モノマー(c)のホモポリマーは、45℃の最大ガラス転移温度(T
g)及び/又は25℃の最大溶融転移温度(T
m)を有する);を含むモノマーの反応生成物である。
【0030】
1つの態様では、好適なフッ素化アクリルポリマーは、40〜99.8重量%のモノマー(a)、0.1〜30重量%のモノマー(b)、0.1〜30重量%のモノマー(c)、の反応生成物であり、ここで、全モノマー単位は100%に等しい。別の態様では、フッ素化アクリルポリマーは、45〜98.9重量%のモノマー(a)、0.1〜25重量%のモノマー(b)、1〜30重量%のモノマー(c)、の反応生成物であり、ここで、全モノマー単位は100%に等しい。別の態様では、モノマー(c)は、極性基又は反応基を有する第2のエチレン性不飽和モノマー、及び非フッ素化エチレン性不飽和疎水性モノマーの両方を含有し、疎水性モノマー(c)のホモポリマーは、45℃の最大ガラス転移温度(T
g)及び/又は25℃の最大溶融転移温度(T
m)を有する。第3の態様では、フッ素化アクリルポリマーは、45〜99.7重量%のモノマー(a)と、0.1〜15重量%のモノマー(b)と、0.1〜15重量%のモノマー、極性基又は反応基を有する第2のエチレン性不飽和モノマー(c)と、0.1〜15重量%のモノマーの非フッ素化エチレン性不飽和疎水性モノマーとの反応生成物であり、ここで、疎水性モノマー(c)のホモポリマーは、45℃の最大ガラス転移温度(T
g)及び/又は25℃の最大溶融転移温度(T
m)を有し、全モノマー単位は100%に等しい。第4の態様では、(a)、(b)、及び(c)の他に、追加のモノマーが用いられ、ここで、全モノマー単位は100%に等しい。
【0031】
フルオロアルキル官能基を組み込むのに使用される、具体的なフッ素化エチレン性不飽和モノマー(a)としては、限定されないが、R
fCH
2CH
2OC(O)CR
3=CH
2、R
fSO
2NHCH
2CH
2OC(O)CR
3=CH
2、R
fCH
2CH
2SCH
2CH
2OC(O)CR
3=CH
2、R
fCH
2CH
2CF
2CF
2CH
2CH
2OC(O)CR
3=CH
2、R
fCH
2CH
2(CF
2CF
2CH
2CH
2)
2OC(O)CR
3=CH
2、R
fCH
2CF
2CH
2CH
2OC(O)CR
3=CH
2、R
fCH
2CF
2CH
2CF
2CH
2CH
2OC(O)CR
3=CH
2、R
fOCF
2CF
2CH
2CH
2OC(O)CR
3=CH
2、R
fCH
2OCH
2CH
2OC(O)CR
3=CH
2、R
fCHFCH
2CH
2OH、R
fCH
2O(CH
2)
6OC(O)CR
3=CH
2、(CF
3)
2CFCH
2CH
2OC(O)CR
3=CH
2、(CF
3)
2CFCH
2CH
2CH
2OC(O)CR
3=CH
2、R
fCH
2CH
2SO
2NHCH
2CH
2OC(O)CR
3=CH
2、R
fCH
2CH
2SO
2N(CH
3)CH
2CH
2OC(O)CR
3=CH
2、R
fCH
2CH
2SO
2N(CH
2CH
3)CH
2CH
2OC(O)CR
3=CH
2、R−(CF(CF
3)CF
2O)
yCH
2OC(O)CR
3=CH
2、CF
2=CFOCF
2CF(CF
3)OCF
2CF
2CH
2OC(O)CR
3=CH
2、又はR
fCH
2OC
2F
4CH
2OCH
2CH
2OC(O)CR
3=CH
2が挙げられ、ここで、R
fは、C
1〜C
20の直鎖又は分岐鎖のフルオロアルキル、又はCH
2=CH−COO−C
2H
4−N(CH
3)−SO
2−C
2H
4−C
6F
13、2−[メチル[(3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル)スルホニル]アミノ]エチルアクリレート、2−[メチル[(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチル)スルホニル]アミノ]エチルメタクリレート、あるいは2−[[(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチル)スルホニル]アミノ]エチルメタクリレートである。1つの実施形態では、R
fは、C
2〜C
6ペルフルオロアルキルである。
【0032】
好適な非フッ素化エチレン性不飽和疎水性モノマー(c)としては、限定されないが、直鎖又は分岐鎖のアルキル(メタ)アクリレート又は直鎖又は分岐鎖のアルキル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。1つの態様では、好適なモノマーとしては、限定されないが、ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチル、メタクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ドデシルビニルエーテル、エチルアクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘキシルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルビニルエーテル、メチルアクリレート、メチルスチレン、又はオクチルメタクリレートが挙げられる。
【0033】
モノマー成分(b)又は(c)の極性基又は反応基を有する、エチレン性不飽和モノマーとして有用なモノマーとしては、7−EOメタクリレート、9−POメタクリレート、又は3.5−EO/2.5−POメタクリレートなどのエトキシル化(メタ)アクリレート;N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、又はヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどの水酸基末端(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸などのカルボン酸モノマー;又はグリシジル(メタ)アクリレート、が挙げられる。1つの実施形態では、モノマー(b)は、エトキシル化(メタ)アクリレートであり、少なくとも1つのモノマー(c)は、水酸基末端(メタ)アクリレートである。
【0034】
追加のモノマーは、フッ素化アクリルポリマーに含まれてもよいが、但し、全モノマー単位の百分率総計は100%である。例えば、45℃を超えるT
g及び/又は25℃を超えるT
mを有する追加の疎水性モノマーが付加され得る。かかるモノマーとしては、限定されないが、長鎖アルキル(メタ)アクリレートモノマーが挙げられる。1つの態様では、フッ素化アクリルポリマーは、モノマー(a)、(b)、(c)、(d)少なくとも45℃のT
g及び/又は少なくとも25℃のT
mを有する疎水性エチレン性不飽和モノマーの反応生成物である。
【0035】
繊維状基材に塗布される、本発明のコーティングは、共重合後に(すなわち、ブレンドされたイソシアネートとして)添加された、耐久性を高めるためのブロックイソシアネートを任意で更に含む。好適なブロックイソシアネートの例には、Huntsman Corp(Salt Lake City,UT)から入手可能なPHOBOL XANがある。他の市販のブロックイソシアネートも、本明細書で使用するのに好適である。ブロックイソシアネートを添加する望ましさは、コポリマーの具体的な用途に依存する。本発明で想定される用途の大部分については、鎖間架橋又は繊維への結合を十分に達成する上で、ブロックイソシアネートの存在は必須ではない。ブレンドイソシアネートとして添加する場合、最大約20重量%の量を添加する。
【0036】
本発明のコーティング組成物は、任意で、追加の表面効果を達成するための追加の処理剤若しくは仕上げ剤、又はかかる処理剤若しくは仕上げ剤と共に一般に使用される添加剤などの追加成分を更に含む。このような追加成分は、ノーアイロン性、アイロンの掛け易さ、縮み抑制、防しわ性、パーマネントプレス、調湿、柔軟性、強度、滑り防止、静電気防止、かぎ裂き防止、毛玉防止、耐しみ性、しみ落ち性、防汚性、汚れ落ち性、撥水性、撥油性、防臭、抗菌、日焼け防止、及び類似の効果等の表面効果を提供する化合物又は組成物を含む。1つ以上のこのような処理剤又は仕上げ剤をブレンド組成物と組み合わせ、繊維質基材に塗布してもよい。界面活性剤、pH調整剤、架橋剤、湿潤剤、及び当業者に周知の他の添加剤等の、一般的にこのような処理剤又は仕上げ剤と共に使用される他の添加剤が存在してもよい。更に、効果の組み合わせを得るために、任意選択的に、他のエクステンダー組成物が含まれる。
【0037】
例えば、合成布地を処理するとき、Chemours Company(Wilmington,DE)から入手可能なAlkanol 6112などの湿潤剤が使用され得る。更なる例として、綿又は綿混紡布地を処理するとき、Emerald Carolina,LLC(Charlotte,NC)から入手可能なPermafresh EFC等の防しわ性樹脂を使用することができる。更なる例として、不織布を処理するとき、Omnova Solutions(Chester,SC)から入手可能なFREEPEL 1225WR等のワックスエクステンダーを用いることができる。また、Stepan(Northfield,IL)から入手可能なZelec KC等の静電気防止剤、又はヘキサノール等の湿潤剤も好適である。分散体は、一般的に、噴霧、浸漬、パディング、又は他の周知の方法によって繊維質基材に塗布される。例えば、圧搾ロールによって過剰な液体を除去した後、処理した繊維質基材を乾燥させ、次いで、例えば、少なくとも30秒間、典型的には約60〜約240秒間かけて、約100℃〜約190℃に加熱することによって硬化させる。このような硬化は、撥油性、撥水性、及び防汚性、並びに撥性の耐久性を高める。これらの硬化条件は典型的であるが、一部の市販の装置は、その特有の設計特徴のため、この範囲外で作動してもよい。
【0038】
1つの実施形態では、本発明は、物品に表面効果を付与する方法に関し、物品の表面とフッ素化コーティングとを接触させて、部分的又は完全にコーティングされた物品を形成する工程を含み、このコーティングは、5〜99重量%の疎水性化合物、及び1〜95重量%の少なくとも1つのフッ素化表面効果剤を含み、両含量はコーティングの全固形分重量を基準とするものであり、疎水性化合物は、少なくとも2つの−R
1、−C(O)R
1、−(CH
2CH
2O)
n(CH(CH
3)CH
2O)mR
2、−(CH
2CH
2O)
n(CH(CH
3)CH
2O)
mC(O)R
1、又はこれらの混合物で置換される、環状又は非環状アルコールから選択され、ここで、環状又は非環状糖アルコールは、ペンタエリスリトール、糖、還元糖、アミノ糖、クエン酸、アルドン酸、又はアルドン酸ラクトンから選択され、式中、各nは、独立して、0〜20であり、各mは、独立して、0〜20であり、m+nは、0よりも大きく、各R
1は、独立して、5〜29個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基であり、各R
2は、独立して、−H、6〜30個の炭素を有する直鎖又は分岐鎖アルキル基であり、ここで、フッ素化表面効果剤がフッ素化アクリルコポリマーである場合、以下を含むモノマーの反応生成物である:(a)1つ以上のフッ素化エチレン性不飽和モノマー;(b)極性基又は反応基を有するエチレン性不飽和モノマー;及び(c)極性基又は反応基を有する第2のエチレン性不飽和モノマー、又は非フッ素化エチレン性不飽和疎水性モノマーから選択される1つ以上のモノマー(ここで、疎水性モノマー(c)のホモポリマーは、45℃の最大ガラス転移温度(T
g)及び/又は25℃の最大溶融転移温度(T
m)を有する);を含むモノマーの反応生成物である。
【0039】
物品としては、限定されないが、繊維、織物、布地、混紡布地、紙、不織布、皮革、プロパント粒子、無機酸化物粒子、無釉コンクリート、レンガ、タイル、花崗岩、石灰岩、大理石、グラウト、モルタル、彫像、記念碑、木材、複合材料、テラゾ、ガラス、熱可塑性シート、熱成形又は成形物品、発泡シート又は物品、金属、種子、塗装された布地又はキャンバス、又はこれらの組み合わせが挙げられる。接触工程は、疎水性化合物を水溶液、水性分散体、有機溶媒溶液又は分散体、又は共溶媒溶液又は分散体の形態で塗布することによって行われ得る。接触工程は、限定されないが、スプレー、ローリング、ディップスクイーズ、塗装、滴下、粉体塗装、疎水性化合物の液体担体中での物品の混合、タンブリング、又はスクリーン印刷などの任意の従来の方法によって行われ得る。
【0040】
1つの態様では、この方法は、部分的又は完全にコーティングされた物品を加熱する工程を更に含む。例えば、疎水剤は、単独又は液体キャリア中に適用されてもよく、処理された物品を加熱して、疎水剤を物品表面上に溶融させ、流動させ、乾燥させ、又は他の方法で固定し得る。物品表面上の最終コーティングは、固化した、永続的な永久コーティングである。別の態様では、方法は、乾燥、冷却、又は放冷によって、コーティングを固化する工程を更に含む。使用する場合には、液体担体は、液体担体を蒸発させるために、加熱又は空気乾燥することで乾燥され、永久固体コーティングが残される。
【0041】
1つの態様では、接触工程は、洗濯機内で起こる。使用され得る具体的な方法は、米国特許第2016/0090560号に開示されている。例えば、水は、洗濯機の洗浄サイクル又は濯ぎサイクルなどによる、コーティング組成物の分散を助けるために使用される。洗浄又は濯ぎサイクルで使用される水温は、冷温、室温、暖温、熱温などの任意の温度であり得る。添加剤と基材とを接触させる方法には、限定されないが、洗濯機の槽に処理組成物を注ぐことで洗濯処理組成物を組み込むか、洗濯機の洗剤又は処理剤リザーバに処理組成物を注ぐか、添加剤組成物を含有する溶解可能なパウチを加えるか、又は添加剤組成物を含有する制御放出型の再使用可能な容器を加えることが挙げられる。上述の方法のいずれもが、2つの洗濯処理組成物を含む洗濯添加剤組成物を使用して用いられ得る。あるいは、洗濯添加剤組成物又は洗濯処理組成物を水性液に組み込み、布地を手で洗う際などに、浴槽、バケツ又はシンク中で繊維質基材と接触させ得る。
【0042】
この方法は、疎水性化合物を熱で硬化する工程を更に含み得る。乾燥機での機械乾燥、アイロン、蒸熱、ブロー乾燥、加熱ランプ下での乾燥、又は放射性熱源の付近での乾燥などの任意好適な加熱方法が使用され得る。1つの実施形態では、硬化工程は、約30℃〜約100℃Cの温度で起こる。別の実施形態では、硬化工程は、約35℃〜約80℃の温度で起こり、別の実施形態では、温度は約40℃〜60℃で少なくとも30分間、好ましくは少なくとも35分間、及びより好ましくは少なくとも40分間である。空気乾燥、タンブリング乾燥、又は基材の加熱乾燥などの任意の乾燥方法が実施され得る。かかる乾燥サイクルは、タンブル乾燥サイクル、ヒートサイクルによるタンブル乾燥、又は加熱された非タンブルサイクルなどの衣類乾燥機で一般的に見られる。1つの実施形態では、処理された基材は、熱によってタンブル乾燥される。このような硬化は、撥油性、撥水性、及び防汚性、並びに撥性の耐久性を高める。これらの硬化条件は典型的なものであるが、一部の市販の装置は、その特有の設計特徴のため、これらの範囲外で作動し得る。
【0043】
1つの実施形態では、物品は、繊維、織物、紙、不織布、皮革、布地、混紡布地、又はこれらの組み合わせが挙げられる。「布地」とは、例えば、綿、レーヨン、絹、羊毛、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリオレフィン、ナイロン、並びに「NOMEX」及び「KEVLAR」等のアラミド等の繊維からなる、天然布地若しくは合成布地、又はこれらの混紡を意味する。「混紡布地」とは、2種類以上の繊維で作製された布地を意味する。典型的には、これら混紡は、少なくとも1つの天然繊維と少なくとも1つの合成繊維との組み合わせであるが、2つ以上の天然繊維又は2つ以上の合成繊維の混紡である場合もある。
【0044】
1つの態様では、物品は固体のプロパント粒子又は無機酸化物粒子である。固体プロパント粒子又は無機酸化物粒子は、当業者に既知の任意好適な方法によって、コーティングされ得る。好適な方法の1つには、疎水性化合物とpH5の水との混合が挙げられる。次に、この固体プロパントを液体疎水性化合物分散体と接触させて、ロールミルで5分間混合する。次に、表面処理されたプロパントを過剰な液体から分離し、100℃の炉中で乾燥させて、固体の表面処理されたプロパントを提供する。表面処理されるプロパント材料としては、限定はされないが、砂、熱可塑性粒子、アルミナ粒子、ガラスバブル又はガラスビーズ粒子、及びクレイ粒子が挙げられる。好ましくは、プロパント粒子は砂である。本発明の表面処理されたプロパント又は表面処理された無機酸化物粒子は、少なくとも100(149マイクロメートル以下)のメッシュサイズを有する。
【0045】
具体的には、本発明の処理基材は、用いられるフッ素化化合物の量を低減又は減少しつつ、表面特性、特に撥油性、撥水性、及び防汚性の向上をもたらすのに有用である。撥性は、種々の他の表面効果と組み合わせると効果的である。
【0046】
試験法
全ての溶媒及び試薬は、特に指示がない限り、Sigma−Aldrich(St.Louis,MO)から購入し、供給された状態のまま使用した。ソルビタントリステアレート、ソルビタントリラウレート、及び50:50ソルビタントリベヘネート:ソルビタントリステアレートブレンドは、DuPont Nutrition & Health(Copenhagen,Denmark)から入手可能である。デカグリセロールデカオレエートは、Lonza(Allendale,NJ)から入手可能である。ソルビタントリオレエートは、Oleon(Ghent,Belgium)から入手可能である。
【0047】
ARMEEN DM−18Dは、Akzo−Nobel(Bridgewater,NJ)から入手した。PHOBOL XANは、Huntsman Corp(Salt Lake City,UT)から入手した。
【0048】
STEPOSOL SB−Wは、Stepan(Northfield,Illinois)から入手した。VMA−70は、NOF Corporationから入手可能である。
【0049】
CHEMIDEX Sは、Lubrizol(Wickliffe、Ohio)から入手可能なステアラミノプロピルジメチルアミン界面活性剤である。
【0050】
ETHAL LA−4は、Ethox Chemicals(Greenville、South Carolina)から入手可能なエトキシル化乳化剤である。
【0051】
CAPSTONE 62−MA及びZELAN R3は、The Chemours Company(Wilmington,DE)から入手可能である。
【0052】
PLURONIC L−35は、BASF(Florham Park,New Jersey)から入手可能である。
【0053】
本明細書の実施例の評価においては、以下の試験を用いた。
【0054】
試験法1−布地の処理
本研究で処理された布地は、L.Michael OY(Finland)から入手可能な100重量%ポリエステル布地、又はHuntsman Corp(Salt Lake City,UT)から入手可能な100重量%ナイロン布地であった。従来のパッド浴(浸漬)プロセスを使用して、疎水性化合物及び表面効果ポリマーの水性分散体で布地を処理した。調製した濃縮分散体を脱イオン水で希釈し、60g/Lの最終エマルションを浴中に有するパッド浴を得た。綿布地の処理には、湿潤剤INVADINE PBN及び触媒添加した架橋剤KNITTEX 7636(全てHuntsman(Salt Lake City,UT)から入手可能)も、それぞれ5g/L及び30g/Lで浴中に入れた。布地を浴中でパディングし、過剰の液体を圧搾ローラーによって除去した。含浸量は、綿基材に対して約95%であった。「含浸量」とは、布地の乾燥重量に基づく、布地に塗布されたエマルジョンポリマー及び添加剤の浴溶液の重量である。布地を約165℃で3分間硬化させ、処理及び硬化後、少なくとも2時間「静置」した。
【0055】
ポリエステル布地の処理には、湿潤剤INVADINE(登録商標)PBN(Huntsman(Charlotte,NC,USA)から入手可能)及び60%の酢酸も浴中にそれぞれ5g/L及び1g/L入れた。布地を浴中でパディングし、過剰の液体を圧搾ローラーによって除去した。含浸量は、ポリエステル基材に対して約55%であった。「含浸量」とは、布地の乾燥重量に基づく、布地に塗布されたエマルジョンポリマー及び添加剤の浴溶液の重量である。布地を約160℃で2分間硬化させ、処理及び硬化後、約15〜約18時間「静置」した。
【0056】
試験法2−撥水性評価
処理された織物基材の撥水性を、AATCC標準試験法No.193及びTEFLON(登録商標)Global Specifications and Quality Control Testsブックレットに概説されている方法に従って測定した。撥水性評価が高いほど、仕上げられた基材は、水系物質による汚れに対する耐性が良好となる。
【0057】
試験法3−スプレー撥水性
動的撥水性の指標であるスプレー試験法を用いることによって、撥水性を更に試験した。処理された布地サンプルの撥水性を、AATCC標準試験法No.22及びTEFLON(登録商標)Global Specifications and Quality Control Testsブックレットに概説されている方法に従って測定した。90の評価は、浸透のない若干の無作為な固着又は濡れを示し、値が低くなればなるほど、濡れ及び浸透が漸進的に増加することを表している。
【0058】
試験法4−撥油性評価
処理された布地サンプルの撥油性を、AATCC標準試験法No.118及びTEFLON(登録商標)Global Specifications and Quality Control Testsブックレットに概説されている方法に従って試験した。撥油性評価が高いほど、仕上げられた基材は、油系物質による汚れに対する耐性が良好となる。
【0059】
試験法5−Bundesmann吸水性(ABS)
処理された布地サンプルの動的吸水性を、ISO9865標準試験法に従って試験した。
【0060】
試験法6−洗浄耐久性
織物試験のための国際規格に規定された家庭洗浄手順に従って、布地サンプルを洗濯した。布地サンプルを、水平ドラム、前入れ方式(タイプA、WASCATOR FOM 71MP−Lab)の自動洗濯機に、全乾燥投入量が2kg(4ポンド)になるように、バラスト負荷と共に投入した。市販の洗剤(AATCC 1993規格参照洗剤(standard Reference Detergent)WOB)を加え、洗濯プログラム6Nを使用して20回の家庭洗浄(20HW)又は30回の家庭洗浄(30HW)をシミュレートした。洗濯が完了した後、全投入量をKENMORE自動乾燥機に入れ、高温で45〜50分間乾燥させた。
【実施例】
【0061】
実施例1〜6及び比較例A〜D
部分フッ素化ポリマー忌避剤は、全モノマー重量の20重量%の疎水性化合物の存在下、エマルション重合によって合成される。疎水性化合物を表1に列挙する。水(260g)、ARMEEN DM18D(5.09g)、酢酸(3.18g)、TERGITOL TMN−10(2.55g)、ジプロピレングリコール(24.17g)、STEPOSOL SB−W(Steposol、1.91g)、ステアリン酸(0.013)、及び疎水性化合物(26.69g)をビーカーに秤量し、全成分が溶解するまで60℃で撹拌する。この混合物をプラスチック製の瓶に移し、CAPSTONE 62−MA(85.57g)、7−EOメタクリレート(1.57g)、VMA−70(43.45g)、ヒドロキシエチルメタクリレート(1.62g)及びドデシルメルカプタン(0.83g)を瓶に秤量する。この混合物を、29.99MPa(4350psi)で8回ホモジナイズする(又は吸光度値が<0.25A.U.となる)直前、Janke & Kunkel IKA−WERK Ultra Turraxホモジナイザー/浸漬ブレンダーで1分間予混合する。ホモジナイズした材料を、温度調節器、オーバーヘッド撹拌機、及び窒素ラインを有する凝縮器を備えた500mLジャケット付き反応器に投入する。反応混合物を窒素で20分間スパージする。混合物の温度が30℃未満になったら、VAZO 56(0.40g)を加え、反応混合物を30分かけて28℃から55℃まで加熱する。反応を55℃で8時間保持する。生成物を25mmフィルターで濾過し、固形物を測定する。生成物を、5g/LのINVADINE PBN、1g/Lの60%酢酸、場合によってはPHOBOL XANを含む、45g/Lのフッ素化アクリルのポリエステル上にパディングする。試験法1〜6に従って、サンプルを試験する。
【0062】
比較例E〜F
疎水性化合物を付加せずに、実施例1〜10の手順を表1に従って繰り返す。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】
この結果は、疎水性化合物が、フッ素効率を示しながら、部分フッ素化コポリマー分散体の静的撥水性、及び耐久性のある動的撥水性性能を維持又は延長することを示している。
【0066】
(実施例7)
オーバーヘッド撹拌機、熱電対、及び凝縮器を備える4つ口丸底フラスコに、ソルビタントリステアレート(111g)及び4−メチル−2−ペンタノン(MIBK、274g)を加える。溶液を80℃に加熱する。次に、温水(512g)、CHEMIDEX S(2.4g)、ETHAL LA−4(3.2g)及び酢酸(1.6g)を65℃で付加することによって水性分散体を調製する。混合物を浸漬ブレンドし(2分間)、41.38MPa(6000psi)でホモジナイズし、得られた分散体を減圧下で蒸留して溶媒を除去し、冷却して濾過した後に、固形分13.15%の非引火性分散体を得る。得られた分散体を、18.31重量%の疎水性化合物と、81.69重量%のフッ素化アクリルポリマーとの比率で、比較例Aのフッ素化アクリルとブレンドし、5g/LのINVADINE PBN及び1g/Lの60%酢酸を含む45g/Lのフッ素化アクリルの布地に塗布し、上記の試験法に従って試験する。
【0067】
実施例8
10g/LのPHOBOL XANをパッド浴に添加して、実施例7を繰り返す。
【0068】
【表3】
【0069】
比較例G〜H
表7に従って、サンプルにCAPSTONE TC−A、5g/LのINVADINE PBN、1g/Lの60%酢酸、及び10g/LのPHOBOL XANをパディングする。試験法1〜6に従って、サンプルを試験する。
【0070】
比較例I〜J
水(333g)、ARMEEN DM18D(8.43g)、酢酸(5.27g)、TERGITOL TMN−10(4.22g)、ジプロピレングリコール(40.04g)、STEPOSOL SB−W(Stepan、3.16g)、SILTECH TC11−58B(15.61g)及びステアリン酸(0.022)をビーカーに秤量し、全成分が溶解するまで60℃で撹拌する。この混合物をプラスチック製の瓶に移し、CAPSTONE 6、2−FMA(178.11g)、7−EOメタクリレート(2.59g)、ステアリルメタクリレート(29.19)、VMA−70(6.36g)、ヒドロキシエチルメタクリレート(2.68g)、2−エチルヘキシルメタクリレート(0.23g)及びドデシルメルカプタン(1.37g)を瓶に秤量する。この混合物を、29.99MPa(4350psi)で8回ホモジナイズする(又は吸光度値が<0.25A.U.となる)直前、Janke & Kunkel IKA−WERK Ultra Turraxホモジナイザー/浸漬ブレンダーで1分間予混合する。ホモジナイズした材料を、温度調節器、オーバーヘッド撹拌機、及び窒素ラインを有する凝縮器を備えた500mLジャケット付き反応器に投入する。反応混合物を窒素で20分間スパージする。混合物の温度が30℃未満になったら、VAZO 56(0.66g)を加え、反応混合物を30分かけて28℃から55℃まで加熱する。反応を55℃で8時間保持する。生成物を25mmフィルターで濾過し、固形物を測定し、32%に調整して生成物Iを形成する。表7に従って、生成物に、得られた生成物、5g/LのINVADINE PBN、1g/Lの60%酢酸、及び10g/LのPHOBOL XANをパディングする。試験法1〜6に従って、サンプルを試験する。
【0071】
(実施例9〜44)
オーバーヘッド撹拌機、熱電対、及び凝縮器を備える4つ口丸底フラスコに、2−エチルヘキシルメタクリレート(48g)、ドデシルメルカプタン(0.07g)及びソルビタントリステアレート(63.2g)を加えた。溶液を55℃に加熱した。次に、温水(290g)、ARMEEN DM 18D(1.35g)、氷酢酸(1.8g)、2%塩化ナトリウム溶液(2.9g)、ジプロピレングリコール(18g)、EHAL LA−4(0.2g)、PLURONIC L−35(0.65g)、白色鉱物油(2.25g)及び7−EOメタクリレート(13.4g)を55℃で加えることで、水性分散体を調製した。混合物を攪拌し、14MPa(6000psi)でホモジナイズし、得られた分散体を丸底フラスコに戻した。分散体を70℃に加熱しながら、窒素で30分間スパージした。加熱しながら、48重量%のN−(ヒドロキシメチル)アクリルアミド水溶液(0.5g)を加え、30分間攪拌した。VAZO 56(0.12g)を反応器に付加し、反応器を70℃で4時間保持した。追加のPLURONIC L−35(1.55g)を付加し、生成物を冷却し、濾過し、固体を固形分20%に調整して疎水性化合物分散体を形成した。表4に従って、生成物に、得られた生成物、5g/LのINVADINE PBN、1g/Lの60%酢酸、及び10g/LのPHOBOL XANをパディングする。試験法1〜6に従って、サンプルを試験する。
【0072】
【表4】
【0073】
【表5】
【0074】
【表6】
【0075】
【表7】
【0076】
(実施例41〜46)
部分フッ素化ポリマー忌避剤は、全モノマー及び疎水性化合物重量の0〜50重量%のソルビタントリステアレートの存在下、エマルション重合によって合成される。活性疎水性化合物対フッ素化アクリルとの比率を、表8に列挙する。
【0077】
水(340g)、ARMEEN DM18D(0.45g)、酢酸(0.28g)、ETHAL LA−4(1.10g)、ジプロピレングリコール(17.25g)、STEPOSOL SB−W(Steposol、1.71g)、ステアリン酸(0.01)、及びソルビタントリステアレートをビーカーに秤量し、全成分が溶解するまで60℃で撹拌する。この混合物をプラスチック製の瓶に移し、CAPSTONE 62−MA(48.19g)、7−EOメタクリレート(8.20g)、SMA(7.90g)、VMA−70(1.72g)、ヒドロキシエチルメタクリレート(0.73g)、2−エチルヘキシルメタクリレート(22.48g)及びドデシルメルカプタン(0.41g)を瓶に秤量する。この混合物を、29.99MPa(4350psi)でホモジナイズする(吸光度値が<0.25A.U.となる)前、Janke & Kunkel IKA−WERK Ultra Turraxホモジナイザー/浸漬ブレンダーで1分間予混合する。ホモジナイズした材料を、温度調節器、オーバーヘッド撹拌機、及び窒素ラインを有する凝縮器を備えた500mLジャケット付き反応器に投入する。反応混合物を窒素で20分間スパージしながら、70℃まで加熱する。この反応混合物に、エチレングリコールジメタクリレート(0.06g)及びN−メチルアクリルアミド(48重量%水溶液、1.36g)加えて攪拌する。VAZO 56(0.24g)を加え、反応混合物を78℃まで加熱し、8時間保持する。生成物を25mmフィルターで濾過し、固形物を測定する。生成物を、5g/LのINVADINE PBN、1g/Lの60%酢酸、場合によっては10g/LのPHOBOL XANを含む、50g/Lの6%フッ素化アクリルと同充填でポリエステルにパディングする。試験法1〜6に従って、サンプルを試験する。
【0078】
比較例K〜L
疎水性化合物を付加せずに、実施例41の手順を表8に従って繰り返す。
【0079】
【表8】
【0080】
【表9】