(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記駐車枠候補検出装置は、前記外界情報に基づいて検出した前記仮想駐車枠及び/又は前記駐車枠が前記目標駐車枠の大きさに満たない場合にも、前記仮想駐車枠及び/又は前記駐車枠を前記駐車枠候補として検出することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の駐車支援システム。
前記制御装置は、前記駆動処理の実行中、前記目標駐車枠を前記表示装置に表示させ、前記停止位置の適否に関わらず前記目標駐車枠の位置を修正しないことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の駐車支援システム。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0026】
駐車支援システム1は車両を自律走行させる車両制御システム2を備えた自動車等の車両に搭載される。
【0027】
図1に示すように、車両制御システム2は、推進装置4、ブレーキ装置5、ステアリング装置6、外界センサ7、車両センサ8、ナビゲーション装置10、運転操作子11、運転操作センサ12、状態検出センサ13、HMI14、及び制御装置15を有している。車両制御システム2の各構成は、CAN(Controller Area Network)等の通信手段によって信号伝達可能に互いに接続されている。
【0028】
推進装置4は車両に駆動力を付与する装置であり、例えば動力源及び変速機を含む。動力源はガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関及び電動機の少なくとも一方を有する。本実施形態では、推進装置4は自動変速機16と、自動変速機16のシフトポジション(シフト位置)を変更するシフトアクチュエータ17とを含む。ブレーキ装置5は車両に制動力を付与する装置であり、例えばブレーキロータにパッドを押し付けるブレーキキャリパと、ブレーキキャリパに油圧を供給する電動シリンダとを含む。ブレーキ装置5はワイヤケーブルによって車輪の回転を規制する電動のパーキングブレーキ装置を含んでもよい。ステアリング装置6は車輪の舵角を変えるための装置であり、例えば車輪を転舵するラックアンドピニオン機構と、ラックアンドピニオン機構を駆動する電動モータとを有する。推進装置4、ブレーキ装置5、及びステアリング装置6は、制御装置15によって制御される。
【0029】
外界センサ7は車両の周辺からの電磁波や音波等を捉えて、車外の物体等を検出し、車両の周辺情報を取得する装置(外界情報取得装置)である。外界センサ7はソナー18及び車外カメラ19を含んでいる。外界センサ7はミリ波レーダやレーザライダを含んでいてもよい。外界センサ7は検出結果を制御装置15に出力する。
【0030】
ソナー18はいわゆる超音波センサであり、超音波を車両の周囲に発射し、その反射波を捉えることにより物体の位置(距離及び方向)を検出する。ソナー18は車両の後部及び前部にそれぞれ複数設けられている。本実施形態では、ソナー18はリアバンパに左右2対、フロントバンパに左右2対、車両の左右側面前端及び後端にそれぞれ1対ずつ、合計6対設けられている。リアバンパに設けられたソナー18は主に車両の後方にある物体の位置を検出し、フロントバンパに設けられたソナー18は主に車両の前方にある物体の位置を検出する。車両の左右側面前端に設けられたソナー18はそれぞれ車両前端の左右外方にある物体の位置を検出し、車両の左右側面後端に設けられたソナー18はそれぞれ車両後端の左右外方にある物体の位置を検出する。
【0031】
車外カメラ19は車両の周囲を撮像する装置であり、例えば、CCDやCMOS等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。車外カメラ19は車両の前方を撮像する前方カメラと後方を撮像する後方カメラとを含んでいる。車外カメラ19は車両のドアミラー設置場所近傍に設けられ、左右側部を撮像する左右1対の側方カメラを含んでいるとよい。
【0032】
車両センサ8は、車両の速度を検出する車速センサ、加速度を検出する加速度センサ、鉛直軸回りの角速度を検出するヨーレートセンサ、車両の向きを検出する方位センサ等を含む。ヨーレートセンサは、例えばジャイロセンサである。
【0033】
ナビゲーション装置10は車両の現在位置を取得し、目的地への経路案内等を行う装置であり、GPS受信部20、及び地図記憶部21を有する。GPS受信部20は人工衛星(測位衛星)から受信した信号に基づいて車両の位置(緯度や経度)を特定する。地図記憶部21は、フラッシュメモリやハードディスク等の公知の記憶装置によって構成され、地図情報を記憶している。
【0034】
運転操作子11は車室内に設けられ、車両を制御するためにユーザが行う入力操作を受け付ける。運転操作子11は、ステアリングホイール22、アクセルペダル23、ブレーキペダル24(制動操作子)、及び、シフトレバー25を含む。
【0035】
運転操作センサ12は、対応する運転操作子11の操作量を検出する。運転操作センサ12は、ステアリングホイール22の舵角センサ26、及び、ブレーキペダル24の踏込量を検出するブレーキセンサ27、及び、アクセルペダル23の踏込量を検出するアクセルセンサ28を含む。運転操作センサ12は検出した操作量をそれぞれ制御装置15に出力する。
【0036】
状態検出センサ13は乗員の操作による車両の状態変化を検出するためのセンサである。状態検出センサ13が検出する乗員の操作には、降車意思に対応する乗員の操作、及び、駐車動作中の車両周辺監視を放棄することに対応する乗員の操作を含む。状態検出センサ13は、降車意思に対応する乗員の操作を検出するためのセンサとして、車両のドアの開閉を検出するドア開閉センサ29と、シートベルトの装着状態を検出するシートベルトセンサ30とを含む。状態検出センサ13は、駐車動作中の車両周辺監視を放棄することに対応する乗員の操作を検出するためのセンサとして、ドアミラーの位置を検出するドアミラー位置センサ31を含む。状態検出センサ13は検出した車両の状態変化を示す信号をそれぞれ制御装置15に出力する。
【0037】
HMI14は、乗員に対して表示や音声によって各種情報を通知するとともに、乗員から入力操作を受け付ける出入力装置である。HMI14は、例えば、液晶や有機EL等の表示画面を有し、乗員からの画面への入力操作を受け付けるタッチパネル32と、ブザーやスピーカ等の音発生装置33と、駐車メインスイッチ34と、選択操作子35とを含む。駐車メインスイッチ34は乗員から自動入庫や自動出庫等の自動駐車に係る入力操作を受け付ける。駐車メインスイッチ34は乗員から押圧(プッシュ)操作が行われたときにのみオンとなる、いわゆるモーメンタリスイッチである。選択操作子35は乗員から自動入庫や自動出庫等の自動駐車に係る選択操作を受け付ける。選択操作子35は回転式であり、より好ましくは押し込むことで選択可能なセレクトスイッチであるとよい。
【0038】
制御装置15は、CPU、不揮発性メモリ(ROM)、及び、揮発性メモリ(RAM)等を含む電子制御装置(ECU)である。制御装置15はCPUでプログラムに沿った演算処理を実行することで、各種の車両制御を実行する。制御装置15は1つのハードウェアとして構成されていてもよく、複数のハードウェアからなるユニットとして構成されていてもよい。また、制御装置15の各機能部の少なくとも一部は、LSIやASIC、FPGA等のハードウェアによって実現されてもよく、ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせによって実現されてもよい。
【0039】
また、制御装置15はプログラムに沿った演算処理を実行することで、車外カメラ19により撮影された画像(映像)の変換処理を行い、車両及びその周辺の平面視に相当する俯瞰画像や、車両及びその進行方向の周辺を上方から見た三次元画像に相当する鳥瞰画像を生成する。制御装置15は、前方カメラ、後方カメラ及び左右の側方カメラの各画像を組み合わせて俯瞰画像を生成し、進行方向を向く前方カメラ又は後方カメラの画像と左右の側方カメラの画像とを組み合わせて鳥瞰画像を生成するとよい。
【0040】
駐車支援システム1は乗員によって選択された所定の目標枠(目標駐車枠53(
図3(B)参照)、又は目標出庫枠)に車両を自律的に移動させて入庫及び出庫させる、いわゆる自動駐車を行うためのシステムである。
【0041】
駐車支援システム1は、制御装置15、駐車枠候補検出装置としての外界センサ7(ソナー18及び車外カメラ19)、選択操作が可能な表示装置としてのタッチパネル32、選択操作子35、及び撮像装置としての車外カメラ19を含む。
【0042】
制御装置15は、推進装置4やブレーキ装置5、ステアリング装置6を制御して、車両に、目標駐車枠53に自律的に移動させて入庫させる自律的な入庫動作、及び目標出庫枠に車両を自律的に移動させて出庫させる自律的な出庫動作をそれぞれ実行させることができる。このような制御を行うため、制御装置15は、外界認識部41、自車位置特定部42、行動計画部43、走行制御部44、車両異常検出部45、及び車両状態判定部46を含む。
【0043】
外界認識部41は、外界センサ7の検出結果に基づいて、車両の周辺に存在する例えば、駐車車両や壁などの障害物を認識し、障害物に関する位置や大きさ等の情報を取得する。また、外界認識部41は車外カメラ19によって取得した画像をパターンマッチング等の公知の画像解析手法に基づいて解析し、輪止めや障害物の有無及びその大きさを取得する。更に、外界認識部41はソナー18からの信号を用いて障害物までの距離を算出し、障害物の位置を取得するとよい。
【0044】
外界認識部41はまた、外界センサ7の検出結果、より具体的には車外カメラ19によって撮像された画像をパターンマッチング等の公知の画像解析手法に基づいて解析し、例えば、道路標示により区画された道路上の車線や、道路や駐車場等の路面に描かれた白線等の区画線54により区画された駐車枠52(
図5参照)を取得することができる。
【0045】
自車位置特定部42は、ナビゲーション装置10のGPS受信部20からの信号に基づいて、自車両の位置を検出する。また、自車位置特定部42はGPS受信部20からの信号に加えて、車両センサ8から車速やヨーレートを取得し、いわゆる慣性航法を用いて自車両の位置及び姿勢を特定してもよい。
【0046】
走行制御部44は、行動計画部43からの走行制御の指示に基づいて、推進装置4、ブレーキ装置5、及びステアリング装置6を制御し、車両を走行させる。
【0047】
車両異常検出部45は各種装置やセンサからの信号に基づいて車両の異常を検出する。車両の異常には推進装置4、ブレーキ装置5、及びステアリング装置6を含む車両の駆動に要する装置の故障や、外界センサ7又は車両センサ8、GPS受信部20等の車両の自律的な走行に要する各種センサの故障が含まれる。また、車両の異常にはHMI14の故障が含まれる。
【0048】
車両状態判定部46は車両に設けられた各種センサからの信号に基づいて車両の状態を取得し、車両が走行を禁止すべき禁止状態にあるかを判定する。車両状態判定部46は、乗員によって車両の自律的な移動を覆そうとする運転操作子11への運転動作(オーバライド操作)が有ったときに、車両の状態が走行を禁止すべき禁止状態にあると判定する。
【0049】
更に、車両状態判定部46は状態検出センサ13の検出結果に基づいて、車両が乗員の降車意思を反映した状態にあるときに、車両が禁止状態にあると判定する。より具体的には、車両状態判定部46は、ドア開閉センサ29においてドアが開かれていることを検出したときには、車両は禁止状態にあると判定する。車両状態判定部46は、シートベルトセンサ30においてシートベルトが解除されていることを検出したときには、車両は禁止状態にあると判定する。
【0050】
また、車両状態判定部46は状態検出センサ13からの信号に基づいて、車両が乗員の周辺監視を行う意思がないことを反映した状態にあるときには、車両が禁止状態にあると判定する。より具体的には、車両状態判定部46は、ドアミラー位置センサ31においてドアミラーが閉じられた状態にあるときには、車両は禁止状態にあると判定する。
【0051】
行動計画部43は、車両が所定の状態にあり、且つHMI14や駐車メインスイッチ34にユーザから自動駐車を希望することに対応する所定の入力があったときに、自動駐車処理を行う。具体的には、行動計画部43は、車両が停止している又は車両が所定の駐車枠候補探索可能車速以下の低速で走行しているときに、対応する所定の入力があった場合に、自動入庫処理を行う。また、行動計画部43は、車両が停止しているときに、対応する所定の入力があったときに、自動出庫処理(縦列駐車出庫処理)を行う。自動駐車処理及び自動出庫処理のうち、行うべき処理の選択は、行動計画部43が車両の状態に基づいて判定してもよく、タッチパネル32、又は選択操作子35を介して乗員により選択されてもよい。自動入庫処理を行う場合には、行動計画部43は、最初に目標駐車枠53を設定するための駐車検索画面をタッチパネル32に表示させ、目標駐車枠53の設定後、入庫画面をタッチパネル32に表示させる。自動出庫処理を行う場合には、行動計画部43は、目標出庫枠を設定するための出庫検索画面を表示させ、目標出庫枠の設定後、出庫画面をタッチパネル32に表示させる。
【0052】
自動入庫処理について
図2を参照して説明を行う。行動計画部43は最初に駐車可能枠の取得を行う取得処理(ステップST1)を行う。より具体的には、車両が停止している場合には、行動計画部43はまず、HMI14のタッチパネル32に乗員に車両を直進させるように指示する通知を表示させる。運転席に着座する乗員(以下、運転者)が車両を直進させている間に、外界認識部41は外界センサ7からの信号に基づいて、障害物の位置及び大きさと、路面に描かれた区画線54の位置とを取得する。外界認識部41は取得した障害物の位置及び大きさと区画線54とに基づいて、自車を駐車可能な大きさの利用可能な駐車空間50(障害物がない空間)及び区画線54等により区画される他車両が停まっていない利用可能な空き駐車枠(以下、空き駐車空間と空き駐車枠とを併せて駐車可能枠という)を抽出する。
【0053】
次に、行動計画部43は、車両の現在地から抽出した駐車可能枠に至るまでの車両の軌道56(
図7(B)参照)を算出する軌道算出処理(ST2)を行う。車両の軌道56を算出可能である場合、行動計画部43は駐車可能枠を入庫可能な駐車枠候補に設定し、駐車枠候補をタッチパネル32の画面(駐車検索画面)上に表示させる。障害物の存在により車両の軌道56を算出できない場合、行動計画部43は駐車可能枠を駐車枠候補に設定せず、駐車可能枠をタッチパネル32の画面上に表示させない。行動計画部43は、車両の軌道56を算出可能な複数の駐車枠候補を設定した場合、これらの駐車枠候補をタッチパネル32に表示させる。
【0054】
次に、行動計画部43は、タッチパネル32に表示した駐車枠候補の中から乗員が駐車させたい目標駐車枠53の選択操作を乗員から受け付ける目標駐車枠受付処理(ST3)を行う。より具体的には、行動計画部43は、
図3(A)に示す駐車検索画面にて、俯瞰画像及び進行方向の鳥瞰画像を表示させる。行動計画部43は、駐車枠候補を少なくとも1つ取得すると、これらの周辺画像の少なくとも1つに駐車枠候補を示す枠と、枠に対応するアイコン55(駐車枠候補であることを示す記号(
図3(A)の「P」を参照))とを重ねて表示する。また行動計画部43は、目標駐車枠53の選択操作を受け付けるべく、運転者に車両を停止させて駐車枠(目標駐車枠53)を設定するように指示する通知をタッチパネル32の駐車検索画面上に表示させる。目標駐車枠53の選択操作は、タッチパネル32を介して行われてもよく、選択操作子35を介して行われてもよい。
【0055】
車両が停止し、目標駐車枠53が運転者により選択された後、行動計画部43は、タッチパネル32の画面を駐車検索画面から入庫画面に切り替える。入庫画面は、
図3(B)に示すように、タッチパネル32の左半分に車両進行方向の正面画像を、右半分に車両及びその周辺を含む俯瞰画像をそれぞれ表示した画面である。このとき、行動計画部43は駐車枠候補から選択された目標駐車枠53を示す太線の枠と、枠に対応するアイコン55(目標駐車枠53であることを示す、駐車枠候補のアイコン55とは異なる色で表示された記号)とを俯瞰画像に重ねて表示するとよい。
【0056】
目標駐車枠53は、行動計画部43が自動駐車処理によって車両を移動させるべき、水平面上に広がりを有する目標領域(目標駐車領域或いは目標駐車位置と称してもよい)であり、
図4に示すように、長方形とされている。目標駐車枠53は、車両の全長L1よりも大きな長さL2を有する大きさに設定されている。目標駐車枠53の幅は、車両の全幅と同一又は車両の全幅よりも若干大きな値に設定されている。行動計画部43は、目標駐車枠53内に、車両を停止させるべき停止位置57を設定する。行動計画部43は、標準的には車両の前後の空間が均等となる位置、すなわち、目標駐車枠53の後端からマージンM(M=L2−L1)の1/2だけ前方の位置に停止位置57を設定する。
【0057】
行動計画部43は、入庫画面の正面画像上及び俯瞰画像上に、目標駐車枠53、停止位置57及び、現在位置から停止位置57へ至る軌道56を重ねて表示するとよい(
図7(B)参照)。軌道56は、車両の側面を示す車幅間隔の2本の線で示されてもよく、車幅間隔の幅の帯線で示されてもよい。或いは、車両の中心や車軸間の中心の軌道56を示す1本の線で軌道56が示されてもよい。俯瞰画像に示される軌道56は、自車両から目標駐車枠53内の停止位置57に至る一筆書きの線(画面に納まる場合)である。
【0058】
目標駐車枠53が設定され、タッチパネル32の画面が入庫画面に切り替わった後、行動計画部43は車両を算出された軌道56に沿って走行させる駆動処理(ST4)を行う。このとき、行動計画部43はGPS受信部20によって取得した車両の位置や、車外カメラ19、車両センサ8等の信号に基づいて、車両を算出された軌道56に沿って走行するように制御する。このとき、行動計画部43は、推進装置4、ブレーキ装置5、及びステアリング装置6を制御して、車両に前進及び後退を繰り返し行わせる切り返しを実行する。
【0059】
駆動処理中において、行動計画部43は車外カメラ19から車両の進行方向の画像を取得し、タッチパネル32の左半分に表示させるとよい。より具体的には、例えば、
図3(B)に示すように、行動計画部43は、車両が後退しているときにはタッチパネル32の左半分に車外カメラ19によって撮像された車両後方の画像を表示させるとよい。行動計画部43が駆動処理を実行している間、タッチパネル32の右半分の俯瞰画像上の自車周辺の周辺画像は車両の移動に合わせて変化する。行動計画部43は車両が目標駐車枠53に到達すると、車両を停止させて、駆動処理を終了する。
【0060】
駆動処理中において、車両が禁止状態にあることが車両状態判定部46により判定されると、行動計画部43は自動駐車が中断又は中止される旨の表示をタッチパネル32に表示し、車両を停止させるべく車両を減速させる減速処理を実行する。このように運転操作子11を介して乗員による所定の操作入力があった場合に行動計画部43が減速処理を実行することにより、車両の移動が継続されることによって乗員が不安を覚えることが抑制される。
【0061】
駆動処理中において、車両異常検出部45によって車両の異常が検出された場合にも、行動計画部43は自動駐車が中止される旨の表示をタッチパネル32に表示し、車両を停止させるべく車両を減速させる減速処理を実行する。駆動処理中において、行動計画部43は車外カメラ19によって撮像された進行方向の画像、及び、ソナー18からの信号に基づいて、車両の進行方向の所定距離内に障害物を検出すると、自動駐車が中断される旨の表示をタッチパネル32に表示し、車両を停止させるべく車両を減速させる減速処理を実行する。
【0062】
行動計画部43は自動駐車を中断する場合には、タッチパネル32に再開ボタン及び中止ボタンを表示させる。行動計画部43は、中断理由が存続している間は、再開ボタンを操作不能とし、中断理由がなくなったときに再開ボタンを操作可能とする。再開ボタンは、操作不能な状態か操作可能な状態かがわかるようにタッチパネル32に表示されるとよい。行動計画部43は、再開ボタンへの入力操作を受け付けると、自動駐車を再開する。駆動処理の実行中、上記のように行動計画部43は入庫画面の正面画像上及び俯瞰画像上に目標駐車枠53、停止位置57及び軌道56をタッチパネル32に表示させ、俯瞰画像上には更に自車両を、図形や写真、絵などの形式でタッチパネル32に表示させる。
【0063】
また行動計画部43は、駆動処理の実行中、車外カメラ19によって撮像された進行方向の画像、及び、ソナー18からの信号に基づいて、停止位置57の適否を判定する(ステップST5)。停止位置57の適否の判定については後に詳細に説明する。
【0064】
停止位置57が適切でないと判定された場合(ST6:No)、行動計画部43は、停止位置57を修正し(ステップST6)、修正した停止位置57をタッチパネル32に表示させる。この際、行動計画部43は、車両が目標駐車枠53に収まる範囲で停止位置57を修正する。本実施形態では、行動計画部43は停止位置57を修正する場合に、停止位置57を軌道56に沿って手前、すなわち目標駐車枠53の入口側(停止する車両の前方)に移動させる。つまり、行動計画部43は停止位置57が不適切であると判定した場合に停止位置57のみを修正し、目標駐車枠53の位置は修正しない。停止位置57が適切と判定された場合(ST6:Yes)、行動計画部43は、停止位置57を修正することなく駆動処理を継続する。停止位置57の修正については後に更に詳細に説明する。
【0065】
駆動処理が終了すると、行動計画部43は駐車処理(ST7)を実行する。駐車処理において行動計画部43は最初に、シフトアクチュエータ17を駆動させてシフトポジション(シフト位置、シフトレンジ)を駐車位置(駐車レンジ、パーキング(P)レンジ)にする。その後、行動計画部43は、パーキングブレーキ装置を駆動させ、行動計画部43はタッチパネル32の画面上に駐車が完了したことを示すポップアップ(
図3(C)参照)を所定時間表示させる。その後、行動計画部43は、タッチパネル32の画面表示を、ナビゲーション装置10の操作画面や地図画面に切り替えるとよい。
【0066】
また、駐車処理において、行動計画部43は、シフトアクチュエータ17に異常がありシフトポジションを駐車位置に変更できない場合や、パーキングブレーキ装置に異常があり、パーキングブレーキ装置を駆動させることができない場合には、タッチパネル32の画面に異常原因を表示させるとよい。
【0067】
次に、自動入庫処理についてより詳細に説明する。外界認識部41及び行動計画部43は、上記のようにステップST1、ST2において、取得処理及び軌道算出処理を行う。取得処理において、外界認識部41は、外界センサ7(ソナー18、車外カメラ19)の検出結果に基づいて駐車枠候補を検出する。
【0068】
具体的には、外界認識部41はソナー18により検出された車両の周囲に於ける通路及び物体(走行の支障になる障害物)以外の自車よりも大きな領域を駐車可能な駐車空間50(
図6参照)として検出する。外界認識部41は、駐車空間50を検出するために、低速走行或いは停止している車両を基準として、例えば車両の側方7〜8m程度の範囲の障害物を検出する。
【0069】
外界認識部41は、検出した駐車空間50の大きさ(平面視における大きさ)に基づいて駐車空間50の種別を判定する。駐車空間50の種別には、自車を並列配列で駐車させることが可能な並列駐車空間、自車を縦列配列で駐車させることが可能な縦列駐車空間、及び自車を斜め配列で駐車させることが可能な斜め駐車空間がある。
【0070】
検出した空間がある種別の1台分の駐車サイズ(例えば、2.5m×5m(並列駐車の場合)や、2m×7m(縦列駐車の場合))を満たし、2台分の駐車サイズ(例えば、5m×5mや、2m×14m)を満たさない場合、外界認識部41は、検出した駐車空間50の概ね中央に自車を駐車させるべき長方形の仮想駐車枠51(
図6参照)を設定する。この際、外界認識部41は、仮想駐車枠51の位置を自車から側方へ1〜2m程度離れた範囲に設定するとよい。外界認識部41は検出した障害物の位置に応じて仮想駐車枠51の位置を設定してもよい。仮想駐車枠51は上記駐車可能枠のうちの空き駐車空間に相当する。ステップST2の軌道算出処理により、車両の現在地から仮想駐車枠51までの車両の軌道56を算出可能である場合、外界認識部41は仮想駐車枠51を駐車枠候補に設定する。
【0071】
検出した駐車空間50が自車を並列駐車させるのに十分な奥行き(車幅方向の奥行きであり、例えば、6m)を有し、且つその幅(車両進行方向の間口)が2台分の並列駐車サイズ(例えば、5m)よりも大きい場合、外界認識部41は、検出した駐車空間50内に車両を最大数駐車できるように並列配列の複数の仮想駐車枠51を設定し、これらの仮想駐車枠51について軌道算出処理を行った後に駐車枠候補に設定する。これにより、大きな駐車空間50には複数の仮想駐車枠51が設定されるため、乗員は駐車空間50内に設定された複数の仮想駐車枠51の中から駐車したい駐車枠を目標駐車枠53に選択することができる。
【0072】
また、外界認識部41は、既に駐車している他車両が存在する場合には、駐車している他車両の駐車配列に適合するように駐車空間50の種別を設定して仮想駐車枠51を設定する。例えば、検出した駐車空間50の自車基準の前後方向の一方に斜め配列で駐車している車両がある場合、外界認識部41は、検出した駐車空間50内に斜め配列の複数の仮想駐車枠51を設定する。周辺に斜め配列で駐車している車両がない場合、外界認識部41は斜め配列の複数の仮想駐車枠51に優先して、並列配列の複数の仮想駐車枠51を設定する。これにより、適切と考えられる仮想駐車枠51が駐車空間50に設定され、不適切な駐車枠候補がタッチパネル32に表示されることが抑制される。
【0073】
一方、検出した空間がある種別の1台分の駐車サイズ(例えば、2.5m×5m(並列駐車の場合))を満たさない場合であっても、空間の幅が駐車サイズ(例えば、2.5m)を満たし、この空間が駐車空間50に適していると推定できる場合には、外界認識部41は、この空間を駐車空間50とみなし、みなしの駐車空間50の幅方向の概ね中央に自車を駐車させるべき長方形の仮想駐車枠51(
図6参照)を設定する。また外界認識部41は、仮想駐車枠51の前端を、周囲の障害物(他の車両や柱、壁など)の前端に一致するように設定する。
【0074】
このように、障害物が駐車空間50の奥までないことを検出できない場合であっても、この空間を駐車空間50とみなして仮想駐車枠51を設定することにより、目標駐車枠53に設定するための駐車枠候補の選択肢が広がり、駐車支援システム1の利便性が高まる。
【0075】
このように一部において互いに重なり合う複数の駐車枠候補が、縦列駐車枠候補、並列駐車枠候補及び斜め駐車枠候補のうち少なくとも2つを含むことにより、駐車空間50に互いに交差する長手方向を有する複数の向きの駐車枠候補がタッチパネル32に表示可能になり、目標駐車枠53の選択肢が広がる。
【0076】
既に駐車している他車両が存在しておらず、検出した駐車空間50が自車を並列駐車させるのに十分な奥行きを有さず、且つその幅(車両進行方向の間口)が2台分の駐車スペース(例えば、14m)よりも大きい場合、外界認識部41は、検出した駐車空間50内に車両を最大数駐車できるように縦列配列の複数の仮想駐車枠51を設定する。
【0077】
更に、検出した駐車空間50が自車を並列駐車させるのに十分な奥行き(例えば、6m)を有し、且つその幅が自車を縦列駐車させるのに十分な縦列駐車サイズ(例えば、7m)よりも大きい場合、外界認識部41は、検出した駐車空間50内に、並列配列の複数の仮想駐車枠51及び縦列配列の少なくとも1つの仮想駐車枠51を設定する。このとき、互いに交差する長手方向を有する並列配列の複数の仮想駐車枠51と縦列配列の仮想駐車枠51とが一部において互いに重なり合うように設定される。
【0078】
また外界認識部41はソナー18の検出結果と車外カメラ19の検出結果との両方を用いて駐車枠候補を整合させるとよい。具体的には、駐車枠52(
図5)を区画する白線等の区画線54が明確に検出できる場合には、車外カメラ19により検出された区画された駐車枠52を優先して駐車枠候補に設定する。車外カメラ19により検出可能な区画線54がない場合、外界認識部41はソナー18により検出された駐車空間50から設定される仮想駐車枠51を駐車枠候補に設定する。車外カメラ19により区画線54が不明瞭に検出される場合、外界認識部41はソナー18により検出された仮想駐車枠51の位置を区画線54の位置に応じて移動させ、駐車枠候補に設定する。
【0079】
或いは、外界認識部41は、車外カメラ19によって撮像された画像の解析結果だけを用いて駐車枠候補を検出してもよい。具体的には、外界認識部41は駐車枠52に適した間隔をもって互いに平行に路面上に描画された所定長さ(例えば、5m)以上の2本の区画線54を検出したときに、2本の区画線54によって挟まれた領域内に駐車枠52を設定する。この駐車枠52は上記駐車可能枠のうちの空き駐車枠に相当する。
【0080】
この場合にも、検出した区画線54によって区画される駐車枠52の大きさがある種別の1台分の駐車サイズ(例えば、長さ5m)を満たさない場合であっても、2本の区画線54の間隔が駐車サイズ(例えば、2.5m)を満たし、これらの区画線54によって区画される領域が駐車枠52に適していると推定できる場合には、外界認識部41は、この領域を駐車枠52とみなし、2本の区画線54の間隔方向の概ね中央にみなしの駐車枠52(
図5参照)を設定する。また外界認識部41は駐車枠52の前端を2本の区画線54の前端に一致するように設定する。2本の区画線54の一方の前端が他方の前端よりも突出している場合は、外界認識部41は駐車枠52の前端を突出していない方の区画線54の前端に一致するように設定する。
【0081】
このように、2本の区画線54が駐車枠52の奥まであることを検出できない場合であっても、この2本の区画線54が駐車枠52を区画する区画線54であるとみなして駐車枠52を設定することにより、目標駐車枠53に設定するための駐車枠候補の選択肢が広がり、駐車支援システム1の利便性が高まる。
【0082】
このように外界センサ7(ソナー18及び車外カメラ19)及び外界認識部41は、互いに協働して、車両の周囲の、駐車空間50から設定される仮想駐車枠51及び/又は利用可能な区画された駐車枠52を駐車枠候補として検出する駐車枠候補検出装置として機能する。
【0083】
行動計画部43は、これらの仮想駐車枠51のすべてについて軌道算出処理を行った後に駐車枠候補に設定する。また、行動計画部43は車外カメラ19により検出された駐車枠52(
図5)のうち、上記駐車可能枠に相当する利用可能な駐車枠52(空き駐車枠)について軌道算出処理を行い、車両の軌道56を算出可能である場合にはその駐車枠52を駐車枠候補に設定する。
【0084】
行動計画部43は、上記のように外界センサ7により検出された駐車枠候補を示す枠をタッチパネル32の画面上に表示させる。複数の駐車枠候補が検出された場合、行動計画部43は複数の駐車枠候補を示す枠をタッチパネル32の画面上に表示させる。ただし、行動計画部43にはタッチパネル32に表示すべき駐車枠候補の上限数が設定されており、上限数を超える数の駐車枠候補が検出された場合、行動計画部43は、これらの駐車枠候補の中からタッチパネル32に表示すべき駐車枠候補を所定規則に従って選択する駐車枠候補選択処理を行う。本実施形態では、タッチパネル32に表示させる駐車枠候補の上限数は3に設定されている。
【0085】
例えば、車両が
図5(A)に示すような敷地の通路上で停止して自動入庫処理が開始された場合、行動計画部43は
図5(B)に示すようにタッチパネル32に表示すべき駐車枠候補(この例では駐車枠52)を選択する。
【0086】
一方、
図6(A)に示すような駐車枠52を検出できない場所で自動入庫処理が開始された場合、外界認識部41は、駐車空間50内に一部において互いに重なり合う1つの縦列駐車枠候補と2つの並列駐車枠候補(仮想駐車枠51)とを検出する。この場合に
図6(B)に示すように、行動計画部43が検出された駐車枠候補を互いに重なり合うようにタッチパネル32に表示させると、駐車枠候補の配置が複雑になる。
【0087】
そこで、行動計画部43は、一部において互いに重なり合う複数の駐車枠候補が外界センサ7により検出された場合、一部において互いに重なり合う複数の駐車枠候補のうちタッチパネル32への表示を許容する駐車枠候補の数を2に制限する。具体的には、行動計画部43は上記規則に従って選択した2つの互いに重なり合う2つの駐車枠候補を、
図6(C)や
図6(D)に示すように、一部において互いに重なり合うように且つ選択可能にタッチパネル32に表示させる。
【0088】
このように外界認識部41は、車両の周囲に於ける通路及び障害物以外の領域を駐車空間50として検出し、駐車空間50内に、仮想駐車枠51を設定可能に構成されている。
【0089】
走行中の駐車メインスイッチ34の操作によって自動駐車処理が開始された場合には、行動計画部43は、外界認識部41から複数の駐車枠候補を順次取得し、上限数を超える駐車枠候補が検出されと、優先度の最も低い駐車枠候補をタッチパネル32に表示すべき駐車枠候補から外し、その情報をメモリから消去する。
【0090】
図3(A)を参照して説明したように、駐車探索画面において行動計画部43は俯瞰画像と鳥瞰画像とを並べてタッチパネル32に表示する。すなわち、行動計画部43は車外カメラ19により撮影された周辺画像を、俯瞰画像及び鳥瞰画像に変換する画像処理を実行可能に構成されている。これにより、駐車枠候補や目標駐車枠53が乗員に理解し易いように表示される。また、
図3(B)を参照して説明したように、入庫画面において行動計画部43は俯瞰画像と進行方向の正面画像とを並べてタッチパネル32に表示する。これにより、乗員は進行方向を画面上で確認できるとともに自動入庫処理における自律移動動作の進行状況を俯瞰画像で確認することができる。
【0091】
ここで、俯瞰画像とは自車及び自車周辺を上から見下ろした画像である。俯瞰画像は、自車前方が画面の上になる向きに表示され、周辺画像の中心に自車を示す画像が合成される。鳥瞰画像とは自車及び自車進行方向を進行方向と逆方向の上方から進行方向に見下ろした画像である。俯瞰画像は、自車進行方向が画面の上になる向きに表示され、周辺画像の下部に自車を示す画像が合成される。車両の前進時には、鳥瞰画像は自車及び自車前方を後方且つ上方から前向きに見下ろした画像である。車両の後退時には、鳥瞰画像は自車及び自車前方を前方且つ上方から後向きに見下ろした画像である。なお、前進及び後退の判別は車速に基づいて行われてもよく、シフトレンジに基づいて行われてもよい。車両停止時や駐車レンジでの鳥瞰画像は前進時と同じ前向きに見下ろした画像であってよい。
【0092】
図7(A)に示すように、駐車探索画面において、行動計画部43は上限数(本実施形態では3又は2)の駐車枠候補を長方形の枠線で表示するとともに、上限数の選択用のアイコン55を対応する表示駐車枠候補に関連付けて表示する。駐車枠候補は俯瞰画像と鳥瞰画像と周辺画像に重ねて表示され、アイコン55は俯瞰画像のみに周辺画像に重ねて表示される。カーソルにより選択されている駐車枠候補の枠は、他の駐車枠候補のものよりも太い太線で示され、カーソルにより選択されている駐車枠候補に対応するアイコン55は、他の駐車枠候補に対応するアイコン55よりも濃い色で示される。
【0093】
このように駐車探索画面において、行動計画部43が複数の駐車枠候補を車外カメラ19により撮像された画像(俯瞰画像及び鳥瞰画像)上に重ねてタッチパネル32に表示させることにより、タッチパネル32の画面上に表示される複数の駐車枠候補が駐車空間50のどの位置であるかを乗員が理解しやすく、複数の仮想駐車枠51に対する選択が容易になる。
【0094】
また、行動計画部43が上限数の選択用のアイコン55を対応する表示駐車枠候補に関連付けてタッチパネル32に表示させることにより、駐車枠候補の全体がタッチパネル32に表示されない場合であっても、選択用のアイコン55の表示によって駐車枠候補の存在を乗員に確実に通知することができる。
【0095】
図7(B)に示すように、駐車探索画面において乗員が選択操作子35を操作してカーソルにより選択される駐車枠候補を適宜変更し、タッチパネル32又は選択操作子35の操作により決定操作を行うと、行動計画部43は選択された駐車枠候補を目標駐車枠53に設定し、目標駐車枠53に設定した枠に対応するアイコン55を他のアイコン55と異なる色でタッチパネル32に表示させる。タッチパネル32は、決定操作を行えるという意味において、選択操作子35の一部と考えてよい。異なる色での表示は所定時間であってもよく、駆動制御が開始まで継続してもよい。また行動計画部43は、現在位置から目標駐車枠53に至る軌道56を俯瞰画像及び鳥瞰画像に重ねて表示する。
【0096】
図8(A)に示すように、入庫画面においては、上記のように目標駐車枠53、停止位置57及び軌道56(
図7(B)参照)が正面画像上及び俯瞰画像上に重ねて表示される。駆動処理の実行中は、上記のように行動計画部43が停止位置57の適否を判定する。乗員が目標駐車枠53に選択した駐車枠候補が、外界認識部41により駐車空間50とみなされた仮想駐車枠51(
図6参照)であった場合、目標駐車枠53の奥側領域に障害物58が存在することがあり得る。なお、車止めは、駐車空間50に存在してしかるべき物であるため、障害物58には含まれない。また、外界認識部41が検出した空間がある1台分の駐車サイズを満たす空間であった場合であっても、駆動処理の開始後に目標駐車枠53の奥側領域に障害物58が置かれることもあり得る。
【0097】
このような場合、乗員が目標駐車枠53を選択したときに行動計画部43が設定した停止位置57が適切でないことがある。そのため行動計画部43は、駆動処理の実行中、乗員による目標駐車枠53の選択時に設定した停止位置57が適切であるか否かを判定する。具体的には、行動計画部43は、ソナー18からの信号に基づいて、車両が後退しているときに車両の進行方向である後方に障害物58があるか否かを判定する。
【0098】
障害物58があることが検出された場合、行動計画部43は
図8(B)に示すように、停止位置57を軌道56に沿って障害物58よりも目標駐車枠53の入口側(車両の前方側)へ修正する。このとき、行動計画部43は、目標駐車枠53の位置を修正せず、停止位置57のみを所定の第1上限値以下の移動量をもって修正する。
【0099】
本実施形態では、第1上限値はマージンM(
図4参照)の1/2よりも大きな値に設定されている。従って、車両が停止位置57に停止したとき(車両の後端が停止位置57に整合するとき)に、車両が目標駐車枠53から前方にはみ出ることがある。これは、障害物58があるにも関わらず、ユーザが目標駐車枠53に設定した場合や、ユーザが目標駐車枠53を設定した後に障害物58が出現した場合には、車両が目標駐車枠53から前方にはみ出していても致し方なく、その状態で自動駐車を終了することを意味する。この場合は、ユーザは自動駐車の完了後に駐車枠の変更が必要であるか否かを判断し、必要であれば他の駐車枠候補を目標駐車枠53に選択して自動駐車をやり直せばよい。他の実施形態では、第1上限値がマージンMの1/2以下の値に設定されてもよい。この場合、停止位置57に停止した車両の前端は、目標駐車枠53の前端よりも奥(車両の後方側)に位置する。
【0100】
停止位置57を修正すると、行動計画部43は入庫画面の正面画像上及び俯瞰画像上に表示されている停止位置57を修正した位置へ移動させる。
【0101】
タッチパネル32に修正した停止位置57を表示させた後、
図8(C)に示すように、行動計画部43は修正した停止位置57に車両を停止させ、駆動処理を終了する。駆動処理が終了したときには、タッチパネル32に表示される停止位置57と車両の位置(後端の位置)とが、互いに概ね一致して表示される。
【0102】
このように、駆動処理の実行中、停止位置57に向けて車両が移動しているときに目標駐車枠53内に位置する障害物58が検出され、停止位置57を不適と判定した場合、行動計画部43は所定の第1上限値以下の移動量をもって停止位置57を修正する。これにより、タッチパネル32に表示された停止位置57と車両の位置とが異なることによってユーザが覚える違和感が抑制される。
【0103】
またこの際、行動計画部43は停止位置57を軌道56に沿って目標駐車枠53の入口側に修正するため、軌道56を修正する必要がなく、容易に停止位置57を修正することができる。
【0104】
更に行動計画部43は、停止位置57の適否に関わらず、駆動処理の実行中にタッチパネル32に表示させている目標駐車枠53の位置を修正しない。そのため、目標駐車枠53の位置が変更されることによってユーザが違和感を覚えることがない。
【0105】
一方、乗員が目標駐車枠53に選択した駐車枠候補が、外界認識部41により駐車枠52(
図5参照)とみなされた領域であった場合、
図9(A)に示すように、駐車枠52を区画する2本の区画線54が途切れていたり、擦れていたり、汚れていたりすることで、外界認識部41が区画線54を目標駐車枠53の奥側部分まで検出できないことがあり得る。
【0106】
このような場合、乗員が目標駐車枠53を選択したときに行動計画部43が設定した停止位置57が適切でないことがある。そのため行動計画部43は、駆動処理の実行中、乗員による目標駐車枠53の選択時に設定した停止位置57が適切であるか否かを判定する。具体的には、行動計画部43は、車外カメラ19によって撮像された画像に基づいて、車両が後退しているときに目標駐車枠53の側部の区画線54を検出し、区画線54が目標駐車枠53の奥側部分まで引かれているか否かを判定する。
【0107】
区画線54が目標駐車枠53の奥側部分まで引かれていないことが判定された場合、行動計画部43は
図9(B)に示すように、停止位置57を軌道56に沿って検出した区画線54の奥側端部よりも目標駐車枠53の入口側(車両の前方側)へ修正する。このときも、行動計画部43は、目標駐車枠53の位置を修正せず、停止位置57のみを所定の第2上限値以下の移動量をもって修正する。第2上限値は、第1上限値よりも小さな値である。これは、タッチパネル32に表示される駐車枠候補が外界認識部41によって区画線54を検出できない駐車枠であることは、目標駐車枠53内に障害物58が存在する場合よりも、ユーザにとって認識しづらく、このような場合に車両が目標駐車枠53からはみ出た状態で駆動処理が終了すると、タッチパネル32に表示された停止位置57と車両の位置とが異なることにユーザが違和感を覚えやすいからである。
【0108】
また第2上限値は、車両の前端から目標駐車枠53の前端までの距離以下の値である。すなわち、第2上限値は、車両が目標駐車枠53に収まる範囲の値に設定される。本実施形態では、第1上限値はマージンM(
図4参照)の1/2の値に設定されている。他の実施形態では、第1上限値がマージンMの1/2よりも小さな値に設定されてもよい。この場合、停止位置57に停止した車両の前端は、目標駐車枠53の前端よりも奥(車両の後方側)に位置する。
【0109】
停止位置57を修正すると、行動計画部43は入庫画面の正面画像上及び俯瞰画像上に表示されている停止位置57を修正した位置へ移動させる。タッチパネル32に修正した停止位置57を表示させた後、
図9(C)に示すように、行動計画部43は、修正した停止位置57に車両を停止させ、駆動処理を終了する。駆動処理が終了したときには、
図8(B)に示すように、タッチパネル32に表示される停止位置57と車両の位置(後端位置)とが、互いに概ね一致して表示される。
【0110】
46
このように、駆動処理の実行中、駐車枠52の側部の区画線54の検出不能によって停止位置57を不適と判定した場合、行動計画部43は所定の第1上限値よりも小さな第2上限値以下の移動量をもって停止位置57を修正する。これにより、区画線54の検出不能に起因して停止位置57を修正する場合、障害物58の検出に起因して停止位置57を修正する場合に比べて小さな第2上限値の移動量をもって停止位置57が修正される。従って、区画線54を検出できないことに起因して修正された停止位置57に車両が停止した場合に、タッチパネル32に表示された停止位置57と車両の位置とが異なることによってユーザが覚える違和感が抑制される。
【0111】
またこの際、車両が目標駐車枠53に収まる範囲で第2上限値が設定されることにより、駆動処理の終了時に車両が目標駐車枠53からはみ出ることがない。従って、駆動処理の終了時における車両の位置に対してユーザが覚える違和感が抑制される。
【0112】
以上に説明したように、行動計画部43は、駆動処理の実行中、軌道56及び停止位置57をタッチパネル32に表示させ、且つ、ソナー18や車外カメラ19が取得した外界情報に基づいて停止位置57の適否を判定し、停止位置57の不適を判定した場合、停止位置57を修正し、修正した停止位置57をタッチパネル32に表示させる。これにより、駆動処理の実行中に停止位置57の不適が判定された場合、タッチパネル32に表示された修正後の停止位置57と車両の位置とのずれが縮小される。そのため、駆動処理の終了時に停止位置57と車両の位置とが異なることによってユーザが覚える違和感が抑制される。
【0113】
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、各部材や部位の具体的構成や配置、数量、処理の内容や手順など、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば適宜変更可能である。一方、上記実施形態に示した各構成要素は必ずしも全てが必須ではなく、適宜選択することができる。