(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
焼結性金属粒子が、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、アルミニウム、インジウム、ニッケルの合金、亜鉛の合金、鉄の合金、インジウムの合金、銀メッキ銅、銀メッキアルミニウム、ビスマス、スズ、ビスマス−スズ合金、銀メッキ繊維、銀メッキグラファイト、銀メッキ炭化ケイ素、銀メッキ窒化ホウ素、銀メッキダイヤモンド、銀メッキアルミナ、銀−めっき合金42、銀めっきグラフェン、銀被覆ポリマー、カドミウムおよびカドミウムの合金、鉛および鉛の合金、アンチモンおよびアンチモンの合金、ならびにそれらの任意の2つ以上の混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の配合物。
希釈剤が、芳香族炭化水素、飽和炭化水素、塩素化炭化水素、エーテル、ポリオール、エステル、二塩基酸エステル、α−テルピネオール、β−テルピネオール、ケロシン、ジブチルフタレート、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、カルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、ヘキシレングリコール、高沸点アルコールおよびそれらのエステル、グリコールエーテル、ケトン、アミド、ヘテロ芳香族化合物またはそれらの任意の2つ以上の混合物である、請求項1に記載の配合物。
熱硬化性樹脂が、エポキシ、アクリル、アクリレート、アクリレートエステル、ビニル樹脂、マレイミド、ナジイミド、イタコンイミド、シアネートエステル、アルキド樹脂、フェノール樹脂、ベンゾオキサジン、ポリイミド、官能化ポリイミド、オキセタン、ビニルエーテル、ポリウレタン、メラミン、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、シリコーン、メラミンまたはそれらの任意の2つ以上の混合物である、請求項9に記載の配合物。
熱硬化性樹脂の硬化剤が、尿素、脂肪族アミン、芳香族アミン、アミン硬化剤、ポリアミド、イミダゾール、ジシアンジアミド、ヒドラジド、尿素−アミンハイブリッド硬化系、フリーラジカル開始剤、有機塩基、遷移金属触媒、フェノール、酸無水物、ルイス酸、ルイス塩基、またはそれらの任意の2つ以上の混合物である、請求項11に記載の配合物。
熱可塑性樹脂が、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリウレタン、フェノキシ、ポリエチルオキシアゾリン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリグリコール、ポリアクリル酸、ポリ(エチレングリコール)、芳香族ビニルポリマー、軟質エポキシ、エポキシ官能基を有するポリマー、ポリカーボネート、ABS、PC/ABSアロイ、ナイロン、固有導電性ポリマー、シリコーンポリマー、シロキサンポリマー、ゴム、ポリオレフィン、ビニルポリマー、ポリアミド、フルオロポリマー、ポリフェニレンエーテル、コポリエステルカーボネート、アクリロニトリルブタジエンスチレンコポリマー、ポリアリレートエーテルスルホンまたはケトン、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリ(エチレン)テレフタレート、ポリ(1,4−ブチレンテレフタレート)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリプロピレン−EPDMブレンド、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン、ニトリル、クロロスルホネート、ネオプレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー、ポリエーテルエステル、スチレン/アクリロニトリルポリマー、ポリフェニレンスルフィド、ニトリルゴム、セルロース樹脂、またはそれらの任意の2つ以上の混合物である、請求項13に記載の配合物。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<発明の詳細な説明>
本発明によれば、約75重量%〜約95重量%の範囲の焼結性導電性金属粒子、
約0.2〜約5重量%の範囲のグラフェン、
約1〜約20重量%の範囲の希釈剤、および
0〜約20重量%の範囲のポリマー樹脂を含む、可撓性低収縮導電性配合物が提供される。
ここで、焼結性導電性金属粒子は、任意に表面処理され、約1nm〜約50μmの範囲の粒径を有し、
グラフェン粒子は、任意に表面処理され、約1nm〜約50μmの範囲の粒径を有し、
希釈剤は、低粘度の反応性または非反応性材料であり、
ポリマー樹脂は、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂であり、
配合物が約250℃以下の温度で、焼結可能である。
【0013】
本発明の配合物は、約10
−6〜約10
3オーム−cmの範囲の電気体積抵抗率および/または1〜200dBのEMIシールド効果を有するとさらに定義することができる。いくつかの実施形態において、EMIシールド効果は、1〜180であり得、いくつかの実施形態では、EMIシールド効果は、1〜160であり得、いくつかの実施形態では、EMIシールド効果は1〜140であり得、いくつかの実施形態では、EMIシールド効果は1〜120であり得、いくつかの実施形態では、EMIシールド効果は1〜100dBであり得る。
【0014】
本明細書で企図されるEMIシールドは、例えば10Hz〜10ギガヘルツのような広範囲の周波数にわたって有効であり得る。いくつかの実施形態において、EMIシールドは、約10
3Hz〜200メガヘルツの範囲の周波数にわたって有効であり得る。
【0015】
EMI効果は、例えば、2つの導波管−同軸アダプタとベクトルネットワークアナライザとを含む導波管システム(1.7〜2.8GHz)を使用するなど、様々な方法で測定することができる。サンプルは、目標厚さがPETフィルム上にコーティングされた薄膜層として調製される。サンプルサイズは5×3”である。材料は、14KHzを超える周波数の用途に適しており、1GHzを超えるとより優れた性能を発揮する。
<焼結性導電性金属粒子>
【0016】
本明細書での使用に企図される焼結性導電性金属粒子は、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、アルミニウム、インジウム、ニッケルの合金(例えば、合金42)、亜鉛の合金、鉄の合金、インジウムの合金、銀メッキ銅、銀メッキアルミニウム、ビスマス、スズ、ビスマス−スズ合金、銀メッキ繊維、銀メッキ黒鉛、銀メッキ炭化ケイ素、銀メッキ窒化ホウ素、銀メッキダイヤモンド、銀メッキアルミナ、銀メッキ合金42、銀メッキグラフェン、銀被覆ポリマー、カドミウムおよびカドミウムの合金、鉛および鉛の合金、アンチモンおよびアンチモンの合金など、ならびにそれらの任意の2つ以上の混合物が挙げられる。
【0017】
粒状導電性フィラーは、典型的には、約1nm〜約50μmの範囲の粒径を有する。いくつかの実施形態において、導電性フィラーは、約10ナノメートル〜約20マイクロメートルの範囲の粒径を有する。
【0018】
本発明によれば、本明細書で使用される焼結性導電性金属粒子は、実質的にナノ粒子であり得るか、または本明細書で使用される焼結性導電性金属粒子は実質的により大きく非ナノ粒子であり得、または本明細書で使用される焼結性導電性金属粒子は、ナノ粒子と非ナノ粒子の組み合わせであり得る。
【0019】
例えば、本発明のいくつかの実施形態では、本明細書で使用される焼結性導電性金属粒子の最大100重量%は、約2〜1000ナノメートルの範囲の粒径、および約2〜1000nmの範囲の平均粒径および残りの焼結性導電性金属粒子は、50ミクロン以下の粒径を有する。
【0020】
本発明のいくつかの実施形態では、本明細書で使用される焼結性導電性金属粒子の最大100重量%は、50ミクロン以下の粒径、および約1〜25μmの範囲の平均粒径を有する。
【0021】
本発明のいくつかの実施形態では、本明細書で使用される焼結性導電性金属粒子の最大10重量%は、約2〜1000ナノメートルの範囲の粒径を有する。いくつかの実施形態において、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大20重量%は、約2〜1000ナノメートルの範囲の粒径を有する。いくつかの実施形態において、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大30重量%は、約2〜1000ナノメートルの範囲の粒径を有する。いくつかの実施形態において、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大40重量%は、約2〜1000ナノメートルの範囲の粒径を有する。いくつかの実施形態において、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大50重量%は、約2〜1000ナノメートルの範囲の粒径を有する。いくつかの実施形態において、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大60重量%は、約2〜1000ナノメートルの範囲の粒径を有する。いくつかの実施形態では、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大70重量%は、約2〜1000ナノメートルの範囲の粒径を有する。いくつかの実施形態において、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大80重量%は、約2〜1000ナノメートルの範囲の粒径を有する。いくつかの実施形態において、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大90重量%は、約2〜1000ナノメートルの範囲の粒径を有する。
【0022】
いくつかの実施形態において、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大10重量%は、約2〜500ナノメートルの範囲の粒径を有する。いくつかの実施形態において、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大20重量%は、約2〜500ナノメートルの範囲の粒径を有する。いくつかの実施形態において、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大30重量%は、約2〜500ナノメートルの範囲の粒径を有する。いくつかの実施形態において、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大40重量%は、約2〜500ナノメートルの範囲の粒径を有する。いくつかの実施形態において、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大50重量%は、約2〜500ナノメートルの範囲の粒径を有する。いくつかの実施形態において、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大60重量%は、約2〜500ナノメートルの範囲の粒径を有する。いくつかの実施形態において、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大70重量%は、約2〜500ナノメートルの範囲の粒径を有する。いくつかの実施形態において、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大80重量%は、約2〜500ナノメートルの範囲の粒径を有する。いくつかの実施形態において、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大90重量%は、約2〜500ナノメートルの範囲の粒径を有する。
【0023】
いくつかの実施形態では、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大10重量%は、50ミクロン以下の粒径、および約1〜25μmの範囲の平均粒径を有する。いくつかの実施形態において、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大20重量%は、50ミクロン以下の粒径、および約1〜25μmの範囲の平均粒径を有する。いくつかの実施形態において、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大30重量%は、50ミクロン以下の粒径、および約1〜25μmの範囲の平均粒径を有する。いくつかの実施形態において、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大40重量%は、50ミクロン以下の粒径、および約1〜25μmの範囲の平均粒径を有する。いくつかの実施形態では、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大50重量%は、50ミクロン以下の粒径、および約1〜25μmの範囲の平均粒径を有する。いくつかの実施形態では、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大60重量%は、50ミクロン以下の粒径、および約1〜25μmの範囲の平均粒径を有する。いくつかの実施形態において、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大70重量%は、50ミクロン以下の粒径、および約1〜25μmの範囲の平均粒径を有する。いくつかの実施形態では、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大80重量%は、50ミクロン以下の粒径、および約1〜25μmの範囲の平均粒径を有する。いくつかの実施形態では、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大90重量%は、50ミクロン以下の粒径、および約1〜25μmの範囲の平均粒径を有する。
【0024】
いくつかの実施形態において、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子充填剤の最大10重量%は、50ミクロン以下の粒径、および約10ナノメートル〜10μmの範囲の平均粒径を有する。いくつかの実施形態では、本発明の実施に用いられる焼結性導電性金属粒子の最大20重量%は、50ミクロン以下の粒径、および約10ナノメートル〜10μmの範囲の平均粒径を有する。いくつかの実施形態では、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大30重量%は、50ミクロン以下の粒径、および約10ナノメートル〜10μmの範囲の平均粒径を有する。いくつかの実施形態において、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大40重量%は、50ミクロン以下の粒径、および約10ナノメートル〜10μmの範囲の平均粒径を有する。いくつかの実施形態では、本発明の実施に使用される焼結性導電性金属粒子の最大50重量%は、50ミクロン以下の粒径、および約10ナノメートル〜10μmの範囲の平均粒径を有する。いくつかの実施形態において、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大60重量%は、50ミクロン以下の粒径、および約10ナノメートル〜10μmの範囲の平均粒径を有する。いくつかの実施形態において、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大70重量%は、50ミクロン以下の粒径、および約10ナノメートル〜10μmの範囲の平均粒径を有する。いくつかの実施形態では、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大80重量%は、50ミクロン以下の粒径、および約10ナノメートル〜10μmの範囲の平均粒径を有する。いくつかの実施形態では、本発明の実施において使用される焼結性導電性金属粒子の最大90重量%は、50ミクロン以下の粒径、および約10ナノメートル〜10μmの範囲の平均粒径を有する。
【0025】
本明細書での使用に企図されるグラフェン材料は、ハニカム格子に結合された単層の炭素系材料である。いくつかの実施形態では、約0.2〜約5重量%の範囲のグラフェンが本明細書での使用に企図される。いくつかの実施形態では、約0.3〜約4.5重量%の範囲のグラフェンが本明細書での使用に企図される。いくつかの実施形態では、約0.4〜約4重量%の範囲のグラフェンが本明細書での使用に企図され、いくつかの実施形態では、約0.5〜約2.5重量%の範囲のグラフェンが本明細書での使用に企図される。
<希釈剤>
<非反応性希釈剤>
【0026】
本発明の特定の実施形態の実施には必要ではないが、例えば、より低い粘度、改善された分配性などの結果として本発明の配合物の取り扱いを容易にするために、非反応性有機希釈剤を任意に使用できる。使用する場合、希釈剤の蒸発時に粒子が互いに接触して焼結するように、希釈剤の沸点は充填剤の焼結温度に近いことが好ましい。
【0027】
存在する場合に例示的な非反応性有機希釈剤としては、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンなど)、飽和炭化水素(例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、テトラデカン)、塩化炭化水素(例えば、メチレンクロライド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエチレンなど)、エーテル(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、グリコールエーテル、エチレングリコールのモノアルキルまたはジアルキルエーテルなど)、ポリオール(例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコールなど)、エステル(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシプロピルなど)、二塩基酸エステル(例えば、DBE−9)、α−テルピネオール、β−テルピネオール、ケロシン、ジブチルフタレート、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、カルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、へキシレングリコール、高沸アルコールおよびそのエステル、グリコールエーテル、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトンなど)、アミド(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)、ヘテロ芳香族化合物(例えば、N−メチルピロリドンなど)など、ならびにそれら任意の2種以上の混合物が挙げられる。
【0028】
いくつかの実施形態において、用いられる希釈剤は、酢酸ブチル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(カルビトールアセテート)、ジプロピレングリコールメチルエーテル、MEK、アセトン、またはDBE−9である。
<反応性希釈剤>
【0029】
反応性有機希釈剤(例えば、その上に1つ以上の反応性基を有する低分子量有機部分)もまた、例えば、より低い粘度、改善された分配性など(および得られた配合物の改善された安定性および性能特性)の結果として本発明の配合物の取り扱いを容易にするために任意に使用され得る。反応性有機希釈剤が蒸発しおよび/または本発明の配合物の他の成分と反応する時、粒子が互いに接触し焼結するように、反応性有機希釈剤の沸点は、充填剤の焼結温度に近いことが好ましい。
<ポリマー樹脂>
【0030】
多種多様なポリマー樹脂が本明細書での使用に企図される。例示的なポリマー樹脂としては、熱硬化性樹脂および/または熱可塑性樹脂が挙げられる。
【0031】
いくつかの実施形態では、本発明の配合物での使用が企図されているポリマー樹脂は熱硬化性樹脂である。
【0032】
本発明の配合物が熱硬化性樹脂を含む場合、配合物は典型的には以下を含む。
【0033】
配合物の全重量を基準にして、約0.1重量%〜約20重量%の範囲の熱硬化性樹脂
配合物の全重量を基準にして、約75重量〜約95重量%の範囲の焼結性導電性金属粒子、
配合物の全重量を基準にして、約0.2〜約5重量%の範囲のグラフェンおよび
1〜約20重量%の範囲の任意の希釈剤。
【0034】
いくつかの実施形態では、本発明の配合物での使用が考えられる樹脂は熱可塑性樹脂である。
【0035】
本発明の配合物が熱可塑性樹脂を含む場合、配合物は典型的には以下を含む。
配合物の全重量を基準にして、約0.5重量%〜約90重量%の範囲の熱可塑性樹脂
配合物の全重量を基準にして、約10〜約95重量%の範囲の焼結性導電性金属粒子、
配合物の全重量を基準にして、約0.2〜約5重量%の範囲のグラフェンおよび
0〜約89.5重量%の範囲の任意の希釈剤。
【0036】
いくつかの実施形態では、本発明の配合物での使用が企図される樹脂は、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との組み合わせである。
【0037】
本発明の配合物が熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂との組み合わせを含む場合、配合物は典型的には以下を含む。
配合物の全重量を基準にして、約0.1重量%〜約80重量%の範囲の熱硬化性樹脂
配合物の全重量を基準にして、約0.1重量%〜約80重量%の範囲の熱可塑性樹脂
配合物の全重量を基準にして、約10〜約95重量%の範囲の焼結性導電性金属粒子、
配合物の全重量を基準にして、約0.2〜約5重量%の範囲のグラフェンおよび
0〜約89.5重量%の範囲の任意の希釈剤。
【0038】
本明細書での使用に企図される例示的な熱硬化性樹脂としては、エポキシ、アクリル、アクリレート、アクリレートエステル、ビニル樹脂、マレイミド、ナジイミド、イタコンイミド、アルキド樹脂、シアネートエステル、フェノール類、ベンゾオキサジン、ポリイミド、官能化ポリイミド、オキセタン、ビニルエーテル、ポリウレタン、メラミン、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、シリコーン、メラミンなどならびにそれらの任意の2つ以上の混合物が挙げられる。
【0039】
本明細書で熱硬化性樹脂と共に使用することが考えられる例示的な硬化剤としては、尿素、脂肪族アミン、芳香族アミン、アミン硬化剤、ポリアミド、イミダゾール、ジシアンジアミド、ヒドラジド、尿素−アミンハイブリッド硬化系、フリーラジカル開始剤(例えばペルオキシエステル、ペルオキシカーボネート、ヒドロペルオキシド、アルキルペルオキシド、アリールペルオキシド、アゾ化合物など)、有機塩基、遷移金属触媒、フェノール、酸無水物、ルイス酸、ルイス塩基など、ならびにそれらの任意の2つ以上の混合物が挙げられる。
<エポキシ>
【0040】
本明細書において、多種多様なエポキシ官能化樹脂の使用が企図され、例えば、ビスフェノールAをベースとする液状エポキシ樹脂、ビスフェノールAをベースとする固形状エポキシ樹脂、ビスフェノールFをベースとする液状エポキシ樹脂(例えば、Epiclon EXA−835LV)、フェノール−ノボラック樹脂をベースとする多官能性エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(例えば、Epiclon HP−7200L)、ナフタレン型エポキシ樹脂等、及びそれらのいずれか2種以上の混合物である。
【0041】
本明細書において使用が企図される例示的なエポキシ官能化樹脂としては、脂環式アルコールのジエポキシド、水素化ビスフェノールA(Epalloy 5000として市販されている)、ヘキサヒドロフタル酸無水物の二官能性脂環式グリシジルエステル(Epalloy 5200として市販されている)、Epiclon EXA−835LV、Epiclon HP−7200L等、並びにそれらのいずれか2種以上の混合物が挙げられる。
【0042】
特定の実施形態では、エポキシ成分は、2種以上の異なるビスフェノール系エポキシの組み合わせを含んでもよい。これらのビスフェノール系エポキシは、ビスフェノールA、ビスフェノールF、若しくはビスフェノールSエポキシ、又はそれらの組み合わせから選択してもよい。加えて、同じタイプの樹脂(例えば、A、F、又はS)内の2種以上の異なるビスフェノールエポキシを使用してもよい。
【0043】
本明細書において使用が企図されるビスフェノールエポキシの市販の例としては、ビスフェノールF型エポキシ(例えば、日本化薬(Nippon Kayaku)、日本からのRE−404−S、並びに大日本インキ化学工業(Dai Nippon Ink & Chemicals, Inc.)からのEPICLON 830(RE1801)、830S(RE1815)、830A(RE1826)、及び830W、並びにResolutionからのRSL 1738及びYL−983U)、並びにビスフェノールA型エポキシ(例えば、ResolutionからのYL−979及び980)が挙げられる。
【0044】
Dai Nipponから市販されている上記のビスフェノールエポキシは、ビスフェノールAエポキシをベースとする従来のエポキシよりもはるかに低い粘度を有する液体非希釈型エピクロロヒドリン−ビスフェノールFエポキシとして推奨されており、かつ、液体ビスフェノールAエポキシと類似した物性を有する。ビスフェノールFエポキシは、ビスフェノールAエポキシよりも低い粘度を有するが、その他の点ではこの2つの型のエポキシは同じであり、より粘度の低い、ひいては高流速のアンダーフィルシーラント材料を提供する。これら4つのビスフェノールFエポキシのEEWは、165〜180である。25℃における粘度は、3,000〜4,500cps(その粘度上限が4,000cpsであるRE1801を除く)である。加水分解性塩素含量は、RE1815及び830Wについては200ppm、そしてRE1826については100ppmと報告されている。
【0045】
Resolutionから市販されている上記のビスフェノールエポキシは、低塩素含量液体エポキシとして推奨されている。ビスフェノールAエポキシは、180〜195のEEW(g/eq)、及び25℃で100〜250cpsの粘度を有する。YL−979の全塩素含量は、500〜700ppm、そしてYL−980の全塩素含量は、100〜300ppmと報告されている。ビスフェノールFエポキシは、165〜180のEEW(g/eq)、及び25℃で30〜60の粘度を有する。RSL−1738の全塩素含量は、500〜700ppm、そしてYL−983Uの全塩素含量は、150〜350ppmと報告されている。
【0046】
ビスフェノールエポキシに加えて、本発明の配合物のエポキシ成分として、他のエポキシ化合物の使用が企図される。例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカーボネートのような脂環式エポキシを使用することができる。また、得られる樹脂材料の粘度を調整するため及び/又はTgを下げるために、単官能性、二官能性、又は多官能性反応剤希釈剤を使用してもよい。例示的な反応性希釈剤としては、ブチルグリシジルエーテル、クレシルグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールグリシジルエーテル、又はポリプロピレングリコールグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0047】
本明細書における使用に好適なエポキシとしては、フェノール化合物のポリグリシジル誘導体、例えば、商品名EPONで市販されているもの、例えば、ResolutionからのEPON 828、EPON 1001、EPON 1009、EPON 1031;Dow Chemical Co.からのDER 331、DER 332、DER 334、及びDER 542;並びに、日本化薬からのBREN−Sが挙げられる。他の好適なエポキシとしては、ポリオール等から調製されるポリエポキシド、及び、フェノール−ホルムアルデヒドノボラックのポリグリシジル誘導体が挙げられ、後者は、例えば、Dow ChemicalからのDEN 431、DEN 438、及びDEN 439である。クレゾール類似体もまた、商品名ARALDITEで、例えば、Ciba Specialty Chemicals CorporationからのARALDITE ECN 1235、ARALDITE ECN 1273、及びARALDITE ECN 1299が市販されている。SU−8は、Resolutionから入手可能なビスフェノールA型エポキシノボラックである。アミン、アミノアルコール、及びポリカルボン酸のポリグリシジル付加物もまた本発明において有用であり、その市販の樹脂としては、F.I.C CorporationからのGLYAMINE 135、GLYAMINE 125、及びGLYAMINE 115;Ciba Specialty ChemicalsからのARALDITE MY−720、ARALDITE 0500、及びARALDITE 0510、並びにSherwin−Williams Co.からのPGA−X及びPGA−Cが挙げられる。
【0048】
本明細書において場合により使用するための好適な単官能性エポキシ共反応性希釈剤としては、エポキシ成分の粘度よりも低い、通常、約250cps未満の粘度を有するものが挙げられる。
【0049】
単官能性エポキシ共反応性希釈剤は、炭素原子が約6〜約28個のアルキル基を有するエポキシ基を有するべきであり、その例としては、C
6−28アルキルグリシジルエーテル、C
6−28脂肪酸グリシジルエステル、C
6−28アルキルフェノールグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0050】
そのような単官能性エポキシ共反応性希釈剤が含まれる場合、かかる共反応性希釈剤は、組成物の総重量に基づいて、約0.5重量パーセント〜約10重量パーセントの量で用いられるべきであり;いくつかの実施形態では、かかる共反応性希釈剤は、組成物の総重量に基づいて、約0.25重量パーセント〜約5重量パーセントの量で用いられるべきである。
【0051】
エポキシ成分は、組成物中に、約1重量パーセント〜約40重量パーセントの範囲の量で存在すべきであり;いくつかの実施形態では、本発明の配合物は、約2重量パーセント〜約18重量パーセントのエポキシを含み;いくつかの実施形態では、本発明の配合物は、約5〜約15重量パーセントのエポキシを含む。
【0052】
いくつかの実施形態では、本明細書において用いられるエポキシ成分は、シラン変性エポキシ、例えば、以下を含む組成物である:
(A)下記構造に包含されるエポキシ成分:
【0053】
【化1】
(式中:
Yは、存在しても、又は存在しなくてもよく、そしてYが存在する場合、Yは、直接結合、CH
2、CH(CH
3)
2、C=O、又はSであり、
ここでのR
1は、アルキル、アルケニル、ヒドロキシ、カルボキシ、及びハロゲンであり、そして
ここでのxは、1〜4である);
(B)下記構造に包含されるエポキシ官能化アルコキシシラン:
【0054】
【化2】
(式中、
R
1は、オキシラン含有部分構造であり、そして
R
2は、1〜10個の炭素原子を有する、アルキル若しくはアルコキシ置換アルキル、アリール、又はアラルキル基である);及び
(C)成分(A)と成分(B)との反応生成物。
【0055】
そのようなシラン変性エポキシの例は、芳香族エポキシ、例えば、ビスフェノールA、E、F、若しくはSエポキシ、又はビフェニルエポキシと、エポキシシランと、の反応生成物として形成され、ここで、該エポキシシランは以下の構造に包含される:
【0056】
【化3】
(式中、
R
1は、オキシラン含有部分構造であり、その例としては、2−(エトキシメチル)オキシラン、2−(プロポキシメチル)オキシラン、2−(メトキシメチル)オキシラン、及び2−(3−メトキシプロピル)オキシランが挙げられ、そして
R
2は、1〜10個の炭素原子を有する、アルキル若しくはアルコキシ置換アルキル、アリール、又はアラルキル基である)。
【0057】
一実施形態では、R
1は2−(エトキシメチル)オキシランであり、そしてR
2はメチルである。
【0058】
シラン変性エポキシを調製するために使用される芳香族エポキシの理想的な構造としては、
【0059】
【化4】
(式中、
Yは、存在しても、又は存在しなくてもよく、そしてYが存在する場合、Yは、直接結合、CH
2、CH(CH
3)
2、C=O、又はSであり、
R
1は、アルキル、アルケニル、ヒドロキシ、カルボキシ、又はハロゲンであり、そして
xは、1〜4である)
が挙げられる。
【0060】
当然ながら、xが2〜4である場合、芳香族エポキシの鎖延長型もこの構造に包含されるものと企図される。
【0061】
例えば、芳香族エポキシの鎖延長型は、下記構造:
【0063】
いくつかの実施形態では、シロキサン変性エポキシ樹脂は、構造:
【0065】
【化7】
であり、そして
nは、約1〜4の範囲である)
を有する。
【0066】
いくつかの実施形態では、シロキサン変性エポキシ樹脂は、その反応を促進するのに好適な条件下で、以下の成分の組み合わせを接触させることによって製造される。
【0067】
【化8】
(式中、「n」は、約1〜4の範囲である)
【0068】
シラン変性エポキシはまた、芳香族エポキシ、エポキシシラン、及び芳香族エポキシとエポキシシランとの反応生成物の組み合わせであってもよい。反応生成物は、1:100〜100:1の重量比、例えば1:10〜10:1の重量比の芳香族エポキシとエポキシシランとから調製され得る。
【0069】
本発明の組成物において使用が企図されるエポキシモノマーの量は、得られる配合物が約1〜20重量%の範囲の前記エポキシを含むのに十分な量である。特定の実施形態では、得られる配合物は、約2〜18重量%の範囲の前記エポキシを含む。特定の実施形態では、得られる配合物は、約5〜15重量%の範囲の前記エポキシを含む。
【0070】
エポキシモノマーと組み合わせてエポキシ硬化剤が場合により用いられる。例示的なエポキシ硬化剤としては、尿素、脂肪族及び芳香族アミン、アミンハードナー、ポリアミド、イミダゾール、ジシアンジアミド、ヒドラジド、尿素−アミンハイブリッド硬化系、フリーラジカル開始剤(例えば、ペルオキシエステル、ペルオキシカーボネート、ヒドロペルオキシド、アルキルペルオキシド、アリールペルオキシド、アゾ化合物等)、有機塩基、遷移金属触媒、フェノール、酸無水物、ルイス酸、ルイス塩基等が挙げられる。
【0071】
エポキシ硬化剤が存在する場合、本発明の組成物は、約0.1〜2重量%の範囲のエポキシ硬化剤を含む。特定の実施形態では、本発明の組成物は、約0.5〜5重量%の範囲のエポキシ硬化剤を含む。
<アクリレート>
【0072】
本発明の実施において使用が企図されるアクリレートは、当技術分野においてよく知られている。例えば、米国特許第5,717,034号(その全内容は参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
【0073】
本明細書において使用が企図される例示的なアクリレートとしては、単官能性(メタ)アクリレート、二官能性(メタ)アクリレート、三官能性(メタ)アクリレート、多官能性(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0074】
例示的な単官能性(メタ)アクリレートとしては、フェニルフェノールアクリレート、メトキシポリエチレンアクリレート、アクリロイルオキシエチルスクシネート、脂肪酸アクリレート、メタクリロイルオキシエチルフタル酸、フェノキシエチレングリコールメタクリレート、脂肪酸メタクリレート、β−カルボキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ジヒドロシクロペンタジエチルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、エチルカルビトールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、モノペンタエリスリトールアクリレート、ジペンタエリスリトールアクリレート、トリペンタエリスリトールアクリレート、ポリペンタエリスリトールアクリレート等が挙げられる。
【0075】
例示的な二官能性(メタ)アクリレートとしては、ヘキサンジオールジメタクリレート、ヒドロキシアクリロイルオキシプロピルメタクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ビスフェノールA型エポキシアクリレート、変性エポキシアクリレート、脂肪酸変性エポキシアクリレート、アミン変性ビスフェノールA型エポキシアクリレート、アリルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、エトキシル化ビスフェノールAジメタクリレート、トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート、グリセリンジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、プロポキシル化エトキシル化ビスフェノールAジアクリレート、9,9−ビス(4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル)フルオレン、トリシクロデカンジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、PO変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、1,12−ドデカンジオールジメタクリレート等が挙げられる。
【0076】
例示的な三官能性(メタ)アクリレートとしては、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリアクリレート、ポリエーテルトリアクリレート、グリセリンプロポキシトリアクリレート等が挙げられる。
【0077】
例示的な多官能性(メタ)アクリレートとしては、ジペンタエリスリトールポリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート等が挙げられる。
【0078】
本発明の実施において使用が企図されるさらなる例示的なアクリレートとしては、米国特許第5,717,034号(その全内容は参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているものが挙げられる。
<マレイミド、ナジイミドまたはイタコンイミド>
【0079】
本明細書において使用が企図されるマレイミド、ナジイミド、又はイタコンイミドは、それぞれ以下の構造:
【0080】
【化9】
(式中:
mは、1〜15であり、
pは、0〜15であり、
各R
2は、水素又は低級アルキル(例えば、C
1−5)から独立して選択され、そして
Jは、有機基又はオルガノシロキサン基を含む、一価又は多価の基である)
を有する化合物、及びその2種以上の組み合わせである。
【0081】
本発明のいくつかの実施形態において、Jは、以下から選択される一価又は多価の基である:
−典型的には約6から約500個までの範囲の炭素原子を有するヒドロカルビル又は置換ヒドロカルビル種であって、該ヒドロカルビル種は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、アリールアルケニル(aryalkenyl)、アルケニルアリール、アリールアルキニル、又はアルキニルアリールから選択され、ただし、Xが2以上の異なる種の組み合わせを含む場合のみ、Xはアリールであることができる、ヒドロカルビル種;
−典型的には約6から約500個までの範囲の炭素原子を有するヒドロカルビレン又は置換ヒドロカルビレン種であって、該ヒドロカルビレン種は、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、シクロアルキレン、シクロアルケニレン、アリーレン、アルキルアリーレン、アリールアルキレン、アリールアルケニレン、アルケニルアリーレン、アリールアルキニレン、又はアルキニルアリーレンから選択される、ヒドロカルビレン種、
−典型的には約6から約500個までの範囲の炭素原子を有する複素環又は置換複素環種、
−ポリシロキサン、又は
−ポリシロキサン−ポリウレタンブロックコポリマー、並びに、
以下から選択されるリンカーを有する、上記の1又は複数の組み合わせ:共有結合、−O−、−S−、−NR−、−NR−C(O)−、−NR−C(O)−O−、−NR−C(O)−NR−、−S−C(O)−、−S−C(O)−O−、−S−C(O)−NR−、−O−S(O)
2−、−O−S(O)
2−O−、−O−S(O)
2−NR−、−O−S(O)−、−O−S(O)−O−、−O−S(O)−NR−、−O−NR−C(O)−、−O−NR−C(O)−O−、−O−NR−C(O)−NR−、−NR−O−C(O)−、−NR−O−C(O)−O−、−NR−O−C(O)−NR−、−O−NR−C(S)−、−O−NR−C(S)−O−、−O−NR−C(S)−NR−、−NR−O−C(S)−、−NR−O−C(S)−O−、−NR−O−C(S)−NR−、−O−C(S)−、−O−C(S)−O−、−O−C(S)−NR−、−NR−C(S)−、−NR−C(S)−O−、−NR−C(S)−NR−、−S−S(O)
2−、−S−S(O)
2−O−、−S−S(O)
2−NR−、−NR−O−S(O)−、−NR−O−S(O)−O−、−NR−O−S(O)−NR−、−NR−O−S(O)
2−、−NR−O−S(O)
2−O−、−NR−O−S(O)
2−NR−、−O−NR−S(O)−、−O−NR−S(O)−O−、−O−NR−S(O)−NR−、−O−NR−S(O)
2−O−、−O−NR−S(O)
2−NR−、−O−NR−S(O)
2−、−O−P(O)R
2−、−S−P(O)R
2−、又は−NR−P(O)R
2−(式中、各Rは、独立して、水素、アルキル、又は置換アルキルである)。
【0082】
例示的な組成物としては、Jが以下であるものが挙げられる:オキシアルキル、チオアルキル、アミノアルキル、カルボキシアルキル、オキシアルケニル、チオアルケニル、アミノアルケニル、カルボキシアルケニル、オキシアルキニル、チオアルキニル、アミノアルキニル、カルボキシアルキニル、オキシシクロアルキル、チオシクロアルキル、アミノシクロアルキル、カルボキシシクロアルキル、オキシクロアルケニル(oxycloalkenyl)、チオシクロアルケニル、アミノシクロアルケニル、カルボキシシクロアルケニル、複素環、オキシ複素環、チオ複素環、アミノ複素環、カルボキシ複素環、オキシアリール、チオアリール、アミノアリール、カルボキシアリール、ヘテロアリール、オキシヘテロアリール、チオヘテロアリール、アミノヘテロアリール、カルボキシヘテロアリール、オキシアルキルアリール、チオアルキルアリール、アミノアルキルアリール、カルボキシアルキルアリール、オキシアリールアルキル、チオアリールアルキル、アミノアリールアルキル、カルボキシアリールアルキル、オキシアリールアルケニル、チオアリールアルケニル、アミノアリールアルケニル、カルボキシアリールアルケニル、オキシアルケニルアリール、チオアルケニルアリール、アミノアルケニルアリール、カルボキシアルケニルアリール、オキシアリールアルキニル、チオアリールアルキニル、アミノアリールアルキニル、カルボキシアリールアルキニル、オキシアルキニルアリール、チオアルキニルアリール、アミノアルキニルアリール又はカルボキシアルキニルアリール、オキシアルキレン、チオアルキレン、アミノアルキレン、カルボキシアルキレン、オキシアルケニレン、チオアルケニレン、アミノアルケニレン、カルボキシアルケニレン、オキシアルキニレン、チオアルキニレン、アミノアルキニレン、カルボキシアルキニレン、オキシシクロアルキレン、チオシクロアルキレン、アミノシクロアルキレン、カルボキシシクロアルキレン、オキシシクロアルケニレン、チオシクロアルケニレン、アミノシクロアルケニレン、カルボキシシクロアルケニレン、オキシアリーレン、チオアリーレン、アミノアリーレン、カルボキシアリーレン、オキシアルキルアリーレン、チオアルキルアリーレン、アミノアルキルアリーレン、カルボキシアルキルアリーレン、オキシアリールアルキレン、チオアリールアルキレン、アミノアリールアルキレン、カルボキシアリールアルキレン、オキシアリールアルケニレン、チオアリールアルケニレン、アミノアリールアルケニレン、カルボキシアリールアルケニレン、オキシアルケニルアリーレン、チオアルケニルアリーレン、アミノアルケニルアリーレン、カルボキシアルケニルアリーレン、オキシアリールアルキニレン、チオアリールアルキニレン、アミノアリールアルキニレン、カルボキシアリールアルキニレン、オキシアルキニルアリーレン、チオアルキニルアリーレン、アミノアルキニルアリーレン、カルボキシアルキニルアリーレン、ヘテロアリーレン、オキシヘテロアリーレン、チオヘテロアリーレン、アミノヘテロアリーレン、カルボキシヘテロアリーレン、ヘテロ原子含有二価又は多価環状部分構造、オキシヘテロ原子含有二価又は多価環状部分構造、チオヘテロ原子含有二価又は多価環状部分構造、アミノヘテロ原子含有二価又は多価環状部分構造、又はカルボキシヘテロ原子含有二価又は多価環状部分構造。
<シアネートエステル系樹脂>
【0083】
存在する場合、本発明の実施において使用が企図されるシアネートエステルモノマーは、加熱により環三量化して置換トリアジン環を形成する、2個以上の環形成シアネート(−O−C≡N)基を含有する。シアネートエステルモノマーの硬化の間には、脱離基も揮発性副産物も形成されないため、硬化反応は付加重合と呼ばれる。本発明の実施において使用され得る好適なポリシアネートエステルモノマーとしては、例えば、1,1−ビス(4−シアナトフェニル)メタン、1,1−ビス(4−シアナトフェニル)エタン、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン、ビス(4−シアナトフェニル)−2,2−ブタン、1,3−ビス[2−(4−シアナトフェニル)プロピル]ベンゼン、ビス(4−シアナトフェニル)エーテル、4,4’−ジシアナトジフェニル、ビス(4−シアナト−3,5−ジメチルフェニル)メタン、トリス(4−シアナトフェニル)エタン、シアン化ノボラック(cyanated novolak)、1,3−ビス[4−シアナトフェニル−1−(1−メチルエチリデン)]ベンゼン、シアン化フェノールジシクロペンタジエン付加物等が挙げられる。本発明に従って用いられるポリシアネートエステルモノマーは、酸受容体の存在下、適切な二価又は多価フェノールとハロゲン化シアンとを反応させることによって容易に調製され得る。
【0084】
本発明に従ってポリシアネートエステルモノマーと場合により組み合わせることができるモノマーは、付加重合を受けるモノマーから選択される。そのようなモノマーとしては、ビニルエーテル、ジビニルエーテル、ジアリルエーテル、ジメタクリレート、ジプロパルギルエーテル、混合プロパルギルアリルエーテル、モノマレイミド、ビスマレイミド等が挙げられる。そのようなモノマーの例としては、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、トリアリルシアヌレート(trisallylcynurate)、1,1−ビス(4−アリルオキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−プロパルギルオキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−アリルオキシフェニル−4’−プロパルギルオキシフェニル)エタン、3−(2,2−ジメチルトリメチレンアセタール)−1−マレイミドベンゼン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン−1,6−ビスマレイミド、2,2−ビス[4−(4−マレイミドフェノキシ)フェニル]プロパン等が挙げられる。
【0085】
本発明の実施において使用が企図されるさらなるシアネートエステルは、当技術分野においてよく知られている。例えば、米国特許第5,718,941号(その全内容は参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
<シリコーン>
【0086】
本発明の実施において使用が企図されるシリコーンは、当技術分野においてよく知られている。例えば、米国特許第5,717,034号(その全内容は参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
<オキセタン>
【0087】
オキセタン(すなわち、1,3−プロピレンオキシド)は、3個の炭素原子及び1個の酸素原子を有する4員環を有する、分子式C
3H
6Oを有する複素環式有機化合物である。オキセタンという用語はまた、一般に、オキセタン環を含有する任意の有機化合物も指す。例えば、Angew.Chem.Int.Ed.2010,49,9052−9067におけるBurkhardら(その全内容は参照により本明細書に組み込まれる)を参照されたい。
<ポリエステル系樹脂>
【0088】
本発明の実施において使用が企図されるポリエステルとは、ポリオール(多価アルコールとしても知られている)と、飽和又は不飽和の二塩基酸との反応によって形成される縮合ポリマーを指す。使用される典型的なポリオールは、エチレングリコールのようなグリコールであり;一般的に使用される酸は、フタル酸及びマレイン酸である。エステル化反応の副生成物である水を連続的に除去して、反応を完了させる。不飽和ポリエステル及びスチレンのような添加剤の使用は、樹脂の粘度を低下させる。最初は液体の樹脂を、鎖を架橋することによって固体に変換する。これは、不飽和結合においてフリーラジカルを生成し、これが、連鎖反応において隣接する分子の他の不飽和結合に伝播し、プロセス中に隣接鎖を連結することによってなされる。
<ポリウレタン系樹脂>
【0089】
本発明の実施において使用が企図されるポリウレタンとは、カルバメート(ウレタン)結合によって連結された有機単位の鎖から構成されるポリマーを指す。ポリウレタンポリマーは、イソシアネートとポリオールとを反応させることによって形成される。ポリウレタンを製造するために使用されるイソシアネート及びポリオールは両方とも、1分子あたり平均して2個以上の官能基を含有する。
<ポリイミド系樹脂>
【0090】
本発明の実施において使用が企図されるポリイミドとは、イミド結合(すなわち、−C(O)−N(R)−C(O)−)によって連結された有機単位の鎖から構成されるポリマーを指す。ポリイミドポリマーは、種々の反応によって、すなわち、二無水物とジアミンとを反応させること、二無水物とジイソシアネートとの反応、等によって形成することができる。
<メラミン系樹脂>
【0091】
本発明の実施において使用が企図されるメラミンとは、メラミン(すなわち、1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリアミン)とホルムアルデヒドとから重合により製造される硬質の熱硬化性プラスチック材料を指す。そのブチル化された形態では、n−ブタノール及び/又はキシレンに溶解することができる。該メラミン系樹脂は、アルキド、エポキシ、アクリル、及びポリエステル樹脂のような他の樹脂と架橋するために使用することができる。
<尿素−ホルムアルデヒド系樹脂>
【0092】
本発明の実施において使用が企図される尿素−ホルムアルデヒドとは、アンモニア又はピリジンのような温和な塩基の存在下で加熱した尿素とホルムアルデヒドとから製造される不透明の熱硬化性樹脂又はプラスチックを指す。
<フェノール−ホルムアルデヒド系樹脂>
【0093】
本発明の実施において使用が企図されるフェノール−ホルムアルデヒドとは、フェノール又は置換フェノールとホルムアルデヒドとの反応によって得られる合成ポリマーを指す。
【0094】
本明細書での使用に企図される例示的な熱可塑性樹脂としては、ポリエステル、ポリアクリレート(例えば、ポリ(メタクリレート)、ポリ(ブチルメタクリレート)、ポリウレタン、フェノキシ、ポリエチルオキシアゾリン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリグリコールおよびポリアクリル酸;ポリ(エチレングリコール)、芳香族ビニルポリマー、軟質エポキシ、エポキシ官能基を有するポリマー、ポリカーボネート、ABS、PC/ABSアロイ、ナイロン、固有導電性ポリマー、シリコーンポリマー、シロキサンポリマー、ゴム、ポリオレフィン、ビニルポリマー、ポリアミド、フルオロポリマー、ポリフェニレンエーテル、コポリエステルカーボネート、アクリロニトリルブタジエンスチレンコポリマー、ポリアリレートエーテルスルホンまたはケトン、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ(1,4−ブチレンテレフタレート)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリプロピレン−EPDMブレンド、ブタジエン、スチレン−ブタジエン、ニトリル、クロロスルホネート、ネオプレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー、ポリエーテルエステル、スチレン/アクリロニトリルポリマー、ポリフェニレンスルフィド、ニトリルゴム、セルロース樹脂など、ならびにそれらの任意の2つ以上の混合物などが挙げられる。
<任意の添加剤>
【0095】
本発明の一実施形態によれば、本明細書に記載の組成物は、さらに1種以上の流動添加剤、接着促進剤、レオロジー調整剤、強化剤、フラックス剤、フィルム柔軟剤、フェノール−ノボラック硬化剤、エポキシ硬化触媒(例えばイミダゾール)、硬化剤(例えばジクミルペルオキシド)など、ならびにそれらの任意の2つ以上の混合物を含んでもよい。
【0096】
本明細書で使用される場合、用語「流動添加剤」は、それらが導入される配合物の粘度を変更する化合物を指す。このような特性を付与する例示的な化合物としては、ケイ素ポリマー、エチルアクリレート/2−エチルヘキシルアクリレートコポリマー、ケトオキシムのリン酸エステルのアルキロールアンモニウム塩など、ならびにそれらの任意の2つ以上の組み合わせが挙げられる。
【0097】
本明細書で使用される場合、用語「接着促進剤」は、それらが導入される配合物の接着特性を増強する化合物を指す。
【0098】
本明細書で使用される場合、用語「レオロジー調整剤」は、それらが導入される配合物の1つ以上の物理的特性を変更する添加剤を指す。
【0099】
本明細書で使用される場合、用語「強化剤」は、それらが導入される配合物の耐衝撃性を高める添加剤を指す。
【0100】
本明細書で使用される場合、用語「フラックス剤」は、溶融金属の表面上に酸化物が形成されないようにする還元剤を指す。
【0101】
本明細書で使用される場合、用語「フィルム軟化剤」は、それを含有する配合物から調製されるフィルムに可撓性を付与する薬剤を指す。
【0102】
本明細書で使用される場合、用語「フェノール−ノボラック硬化剤」は、反応性基のさらなる相互作用に関与して、その架橋を増大させ、それによりその剛性を高めるようにする、材料を指す。
【0103】
本明細書で使用される場合、用語「エポキシ硬化触媒」は、エポキシ含有部分構造のオリゴマー化及び/又は重合を促進する反応剤、例えばイミダゾールを指す。
【0104】
本明細書で使用される場合、用語「硬化剤」は、モノマー、オリゴマー、又はポリマー材料の硬化を促進するジクミルペルオキシドなどの反応剤を指す。
<物品/アセンブリ>
【0105】
本発明の別の態様によれば、1つ以上のギャップを有する適切な基材を含む物品/アセンブリが提供され、ここでギャップは本明細書に記載されるような本発明の配合物で充填される。適切な基材材料には、EMC(エポキシ成形コンパウンド)、ラミネート基材、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステル、ガラスなどが挙げられる。
【0106】
適切な基板構造としては、ダイ(例えば、窒化ケイ素パッシベーションを有するSiダイ、ポリイミドパッシベーションを有するSiダイ、BT基板、ベアSiなど)、積層ダイ、ウェハ、フリップチップパッケージ、ハイブリッドメモリキューブ、TSVデバイス、SR4基板、SR5基板などが挙げられる。
本発明に従って適用される本発明の配合物は、それが適用される基材に対して良好な接着性を示す。
【0107】
当業者には容易に認識されるように、本発明の配合物とそのための基材との間の接着は、例えば試験方法D3359−97に従うASTM標準クロスカットテープ試験によって、様々な方法で決定することができる。
【0108】
典型的には、配合物と基材との間の接着は、試験方法D3359−97に従ってASTM標準クロスカットテープ試験によって決定されるように、少なくともレベル1Bである。
【0109】
いくつかの実施形態において、少なくともASTMレベル1Bに匹敵する接着性が観察される(すなわち、最初に接着されたフィルム表面の少なくとも35%がテープ試験に供された後に基材に接着したままである)。
【0110】
本発明の特定の実施形態では、少なくともASTMレベル2Bに匹敵する接着性が観察される(すなわち、最初に接着された配合物の少なくとも65%がテープ試験に供された後も基材に付着したままである)。
【0111】
本発明の特定の実施形態では、少なくともASTMレベル3Bに匹敵する接着性が観察される(すなわち、最初に接着された配合物の少なくとも85%がテープ試験に供された後も基材に付着したままである)。
【0112】
本発明の特定の実施形態では、少なくともASTMレベル4Bに匹敵する接着性が観察される(すなわち、最初に接着された配合物の少なくとも95%がテープ試験に供された後も基材に付着したままである)。
【0113】
本発明の特定の実施形態では、少なくともASTMレベル5Bに匹敵する接着性が観察される(すなわち、最初に接着された配合物の100%がテープ試験に供された後も基材に接着したままである)。
【0114】
本発明のさらに別の態様によれば、そのすべての露出面上に本発明の組成物の実質的に均一なコーティングを有する基材を含む物品が提供される。
【0115】
いくつかの態様では、基材は、本発明の物品の上面および任意の側壁上に本発明の組成物で実質的に均一にコーティングされている。
【0116】
いくつかの態様では、組成物は適切な基材への塗布後に乾燥、硬化および/または焼結される。
【0117】
本発明の追加の実施形態によれば、電子パッケージ内のギャップを充填しそれの電磁干渉(EMI)シールドを達成する方法が提供される。方法は、配合物の毛細管流動に適する条件下で、本明細書に記載の実施形態のいずれかによる導電性配合物を開口端またはギャップに沿って分注すること、
パッケージを毛細管流動に適する条件に供すること、
場合によっては、配合物をその熱硬化性成分を硬化させるのに適する条件に供すること、
場合によりそこから残留希釈剤を除去することを含む。
【0118】
本明細書で企図される分注は、噴射、静電スプレー、ニードルディスペンス、エアスプレーなどの方法を含む。
【0119】
本明細書で企図される毛細管流動に適する条件は、ギャップを減圧にさらすこと、ギャップに高圧をかけること、物品を真空オーブンにさらすこと、物品を圧力オーブンにさらすことなどを含む。
【0120】
本発明の配合物の熱硬化性成分を硬化させるのに適する条件としては、オーブン硬化、スナップ硬化、紫外線硬化、マイクロ波硬化、電子ビーム硬化などが挙げられる。
【0121】
任意選択で、本発明による電子パッケージ内のギャップを埋める前に(すなわちその上に導電性配合物を分注する前に)、パッケージは任意選択でギャップの表面処理(例えば、プラズマ洗浄、溶媒(例えば、水)洗浄、コロナ処理、プライマー処理など)に供してもよい。
【0122】
本明細書中の任意選択に組み入れるために企図される追加のさらなる工程は、封入剤を電子パッケージに塗布すること、および/またはパッケージの全部または一部の上に等角(conformal)コーティングを塗布することを含む。
【0123】
本発明の配合物および方法を使用して充填するために企図されるギャップは、典型的には約250μm未満である。いくつかの実施形態では、本発明の配合物および方法を用いて充填するために企図されるギャップは、典型的には約200μm未満である。いくつかの実施形態では、本発明の配合物および方法を使用して充填するために企図されるギャップは、典型的には約150μm未満である。いくつかの実施形態において、本発明の配合物および方法を使用して充填するために企図されるギャップは、典型的には約120μm未満である。いくつかの実施形態では、本発明の配合物および方法を使用して充填するために企図されるギャップは、典型的には約100μm未満である。いくつかの実施形態では、本発明の配合物および方法を使用して充填するために企図されるギャップは、典型的には約80μm未満である。いくつかの実施形態では、本発明の配合物および方法を使用して充填するために企図されるギャップは、典型的には約60μm未満である。いくつかの実施形態では、本発明の配合物および方法を使用して充填するために企図されるギャップは、典型的には約40μm未満である。
【0124】
本発明のさらに別の実施形態によれば、電子部品に電磁干渉シールド(EMI)保護を与えるための方法が提供される。方法は、
本発明による組成物を静電スプレー処理によって電子部品に塗布すること、および
組成物を乾燥、硬化および/または焼結することを含む。
【0125】
本発明のさらに他の実施形態によれば、導電性ネットワークを調製するための方法が提供される。方法は、
本発明による組成物を所定のパターンで静電スプレー処理によって適切な基材に塗布し、その後組成物を乾燥、硬化および/または焼結することを含む。
【0126】
本発明のさらなる実施形態によれば、上記の方法によって調製された導電性ネットワークが提供される。
【0127】
本明細書で企図される導電性ネットワークは、典型的には、約1×10
−3オーム・cm以下の体積抵抗率を有する。
【0128】
本発明の様々な態様を、以下の非限定的な実施例によって例示する。実施例は例示を目的としたものであり、本発明のいかなる実施を制限するものではない。本発明の精神および範囲から逸脱することなく変更および改変を行うことができることが理解されるであろう。当業者は、本明細書に記載の試薬および成分を合成する方法または商業的に入手する方法が容易に分かる。
【実施例】
【0129】
<例>
比較配合物A、ならびに例示的配合物B(グラフェンを含む)およびC(追加的にポリマー樹脂(例えば高分子量フェノールエポキシ)を含む)は、表1に要約されるように、指定量の銀フィラー、希釈剤(例えば、プロピレンカーボネートまたはカルビトールアセテート)、任意選択でポリマー樹脂、および任意選択でグラフェンを組み合わせることによって調製される。
【0130】
【表1】
【0131】
得られた配合物を、110℃への30分間の昇温、続いて200℃への30分間の昇温に供し、次いで60分間200℃に保持することによって硬化させる。結果を表2にまとめる。
【0132】
【表2】
【0133】
表2に示された結果によれば、グラフェン含有配合物が対照配合物よりも優れた導電性を保持しながら、実質的に少ない収縮であり、より柔軟であることが明らかである。
【0134】
本明細書に示され記載されたものに加えて、本発明の様々な改変は、上記の当業者には明らかであろう。そのような改変もまた添付の特許請求の範囲の範囲内に入ることが意図される。
【0135】
本明細書において言及されている特許および刊行物は、本発明が属する技術分野の当業者のレベルを示している。これらの特許および刊行物は、各個々の出願または刊行物が具体的かつ個別に参照により本明細書に組み込まれるのと同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
【0136】
前述の説明は、本発明の特定の実施形態の例示であるが、その実施に対する制限となることを意味するものでない。そのすべての均等物を含めた以下の特許請求の範囲が、本発明の範囲を定義することが意図される。